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技術 油圧油又は潤滑油の劣化抑制装置

出願人 日本特殊陶業株式会社国立大学法人福井大学
発明者 川瀬広樹梶谷昌弘伊藤正也吉見泰治本田知己
出願日 2016年10月14日 (4年7ヶ月経過) 出願番号 2016-202530
公開日 2018年4月19日 (3年0ヶ月経過) 公開番号 2018-062593
状態 未査定
技術分野 特有な方法による材料の調査、分析 脱気・消泡 潤滑剤 潤滑
主要キーワード 油圧作動システム 微細振動 全酸価値 鉱物油由来 ストレージタンク マグネットスターラ 低減効率 ガス抜き機構
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (6)

課題

効率よく溶存酸素濃度を低減できる油圧油又は潤滑油劣化抑制装置を提供する。

解決手段

本開示の油圧油又は潤滑油の劣化抑制装置は、超音波発生部を備える。超音波発生部は、油圧油又は潤滑油に超音波を当てる。本開示の油圧油又は潤滑油の劣化抑制装置は、油圧油又は潤滑油を非酸化性ガスによりバブリングするバブリング部をさらに備えてもよい。油圧油又は潤滑油は、リン酸エステル油を主成分としてもよい。本開示の油圧油又は潤滑油の劣化抑制装置は、油圧油又は潤滑油の溶存酸素濃度を測定する測定部をさらに備えてもよい。

概要

背景

例えばタービンに供給される潤滑油や、油圧制御に用いられる油圧油は、循環等により繰り返し使用されるが、使用に伴う熱や酸化ストレスや水分によって、主成分の有機化合物酸化加水分解により連鎖的に分解され劣化していく。これを防止して油の長寿命化を図る一手段として、油中溶存酸素を低減する方法がある。

溶存酸素を低減する方法としては、例えば、不活性ガスを油中にバブリングする方法が提案されている(特許文献1参照)。

概要

効率よく溶存酸素濃度を低減できる油圧油又は潤滑油の劣化抑制装置を提供する。本開示の油圧油又は潤滑油の劣化抑制装置は、超音波発生部を備える。超音波発生部は、油圧油又は潤滑油に超音波を当てる。本開示の油圧油又は潤滑油の劣化抑制装置は、油圧油又は潤滑油を非酸化性ガスによりバブリングするバブリング部をさらに備えてもよい。油圧油又は潤滑油は、リン酸エステル油を主成分としてもよい。本開示の油圧油又は潤滑油の劣化抑制装置は、油圧油又は潤滑油の溶存酸素濃度を測定する測定部をさらに備えてもよい。

目的

本開示の一局面は、効率よく溶存酸素濃度を低減できる油圧油又は潤滑油の劣化抑制装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

油圧油又は潤滑油劣化抑制装置であって、前記油圧油又は潤滑油に超音波を当てる超音波発生部を備える、油圧油又は潤滑油の劣化抑制装置。

請求項2

前記油圧油又は潤滑油を非酸化性ガスによりバブリングするバブリング部をさらに備える、請求項1に記載の油圧油又は潤滑油の劣化抑制装置。

請求項3

前記油圧油又は潤滑油は、リン酸エステル油を主成分とする、請求項1又は請求項2に記載の油圧油又は潤滑油の劣化抑制装置。

請求項4

前記油圧油又は潤滑油の溶存酸素濃度を測定する測定部をさらに備える、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の油圧油又は潤滑油の劣化抑制装置。

請求項5

前記油圧油又は潤滑油から気泡を除去する気泡除去部をさらに備える、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の油圧油又は潤滑油の劣化抑制装置。

技術分野

0001

本開示は、油圧油又は潤滑油劣化抑制装置に関する。

背景技術

0002

例えばタービンに供給される潤滑油や、油圧制御に用いられる油圧油は、循環等により繰り返し使用されるが、使用に伴う熱や酸化ストレスや水分によって、主成分の有機化合物酸化加水分解により連鎖的に分解され劣化していく。これを防止して油の長寿命化を図る一手段として、油中溶存酸素を低減する方法がある。

0003

溶存酸素を低減する方法としては、例えば、不活性ガスを油中にバブリングする方法が提案されている(特許文献1参照)。

先行技術

0004

特開2007−40318号公報

発明が解決しようとする課題

0005

特許文献1に記載されるバブリング方法によって、油中の溶存酸素濃度は一定量低減できるものの、効率がいいとは言い難い。そのため、より効率よく溶存酸素濃度を低下できる技術が望まれている。

0006

本開示の一局面は、効率よく溶存酸素濃度を低減できる油圧油又は潤滑油の劣化抑制装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

(1)本開示の一態様は、超音波発生部を備える油圧油又は潤滑油の劣化抑制装置である。超音波発生部は、油圧油又は潤滑油に超音波を当てる。
このような構成によれば、超音波発生部によって油圧油又は潤滑油に溶存している酸素気泡として比較的容易に脱気することができる。その結果、油圧油又は潤滑油の溶存酸素濃度を効率よく低減することができる。

0008

(2)本開示の一態様は、油圧油又は潤滑油の劣化抑制装置は、油圧油又は潤滑油を非酸化性ガスによりバブリングするバブリング部をさらに備えてもよい。このような構成によれば、超音波による脱気との組み合わせによって、油中の溶存酸素濃度をより効率的に低減することができる。

0009

(3)本開示の一態様は、油圧油又は潤滑油は、リン酸エステル油を主成分とするとよい。このような構成によれば、より効果的に溶存酸素濃度を低減し、油の長寿命化を図ることができる。

0010

(4)本開示の一態様は、油圧油又は潤滑油の劣化抑制装置は、油圧油又は潤滑油の溶存酸素濃度を測定する測定部をさらに備えてもよい。このような構成によれば、溶存酸素濃度をモニタリングしながら超音波発生部等の運転を行えるので、溶存酸素濃度の低減効率を向上することができる。

0011

(5)本開示の一態様は、油圧油又は潤滑油の劣化抑制装置は、油圧油又は潤滑油から気泡を除去する気泡除去部をさらに備えてもよい。このような構成によれば、超音波発生部等の作用により発生した気泡を除去することができる。その結果、溶存酸素濃度を低減しつつ、油の性状低下も抑制することができる。

図面の簡単な説明

0012

第1実施形態の油圧油又は潤滑油の劣化抑制装置を用いた発電ステムの模式図である。
第2実施形態の油圧油又は潤滑油の劣化抑制装置を用いた発電システムの模式図である。
第3実施形態の油圧油又は潤滑油の劣化抑制装置を用いた発電システムの模式図である。
実施例1で用いた装置の模式図である。
実施例2で用いた装置の模式図である。

実施例

0013

以下、本開示が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
[1.第1実施形態]
[1−1.装置の全体構成]
図1に示す油圧油又は潤滑油の劣化抑制装置(以下、単に「劣化抑制装置」ともいう。)1は、油圧油又は潤滑油中に存在する溶存酸素を除去し、溶存酸素濃度を低減することで、油圧油又は潤滑油の劣化を抑制し寿命延ばす装置である。劣化抑制装置1は、図1に示すように、油圧油又は潤滑油に超音波を当てる超音波発生部2を備える。

0014

本実施形態では、発電機の蒸気止弁ガバナ弁インターセプト弁等のアクチュエーターに用いられる油圧油や潤滑油を対象とする。油圧油には金属加工油も含まれる。潤滑油にはタービン発電等で用いられる軸受油エンジン油等が含まれる。油圧油又は潤滑油の種別としては、鉱油でも合成油でも部分合成油でもよい。

0015

なお、長寿命化する対象の油がリン酸エステル油を主成分とするものであると、劣化抑制装置1の効果が特に高められる。リン酸エステル油を主成分とするとは、リン酸エステルを50質量%以上含有することを意味する。リン酸エステルの具体例としては、リン酸トリキシリルリン酸トリトリル等が挙げられる。

0016

図1に示すように、油圧油は供給対象であるタービンのアクチュエーター10とオイルタンク11との間を接続する供給配管12及び戻り配管13による循環流路内を循環する。なお、オイルタンク11は、循環流路の一部とされている。オイルタンク11の油圧油は、供給配管12を介してタービンのアクチュエーター10に供給される。タービンのアクチュエーター10にて使用された油圧油は、戻り配管13を介してオイルタンク11に戻される。タービンのアクチュエーター10とオイルタンク11との間には、ポンプ熱交換器遠心分離機等の公知の機器が適宜配設される。油圧油は、一定期間使用された後に交換及び廃棄される。

0017

なお、図1に示されるタービンのアクチュエーター10と、オイルタンク11と、供給配管12及び戻り配管13と、劣化抑制装置1とは、タービン発電機のアクチュエーターで制御される各種弁の油圧作動システムを構成する。

0018

油圧油として使用されるリン酸エステル油は水分と反応し、加水分解する。加水分解により、リン酸エステル油はフェノール誘導体リン酸誘導体とに分裂し、このうちフェノール誘導体が酸化することによりキノン誘導体が生じ、呈色を引き起こす他、キノン誘導体とフェノール誘導体とが重合することにより、重合体が生じる。これら重合体は粘度増加やスラッジを生じさせ、各種弁の動作に不具合を生じさせる。一方、鉱物油由来の油圧油又は潤滑油は、使用に伴い、酸素、熱、金属イオン紫外線等の照射エネルギー燃焼等により発生するフリーラジカルなどにより、いわゆる自動酸化と呼ばれる連鎖反応を引き起こす。これにより、劣化生成物が発生し、粘度増加、スラッジ生成、金属の腐食泡立ち、退色、フィルター閉塞などの弊害が発生する。特に、タービンなどにおいて高温条件下で金属に接触する潤滑油では、酸化が著しい。これに対し、油圧油又は潤滑油の溶存酸素を低減することで、有機化合物の酸化(つまり、酸化生成物の発生)を防止し、油の長寿命化を促進できる。

0019

[1−2.超音波発生部]
超音波発生部2は、図1に示すように、補助配管14及び戻り補助配管15を介してオイルタンク11に接続した補助タンク16に取付けられている。なお、補助タンク16には、図示しないポンプにより、オイルタンク11から油が供給される。ただし、このようにタービンのアクチュエーター10とオイルタンク11との間の循環流路の外に超音波発生部2を設ける構成は本開示の一例であり、例えば補助タンク16及び超音波発生部2を上記循環流路内に設けてもよい。つまり、補助タンク16及び超音波発生部2を供給配管12又は戻り配管13の途中に設けてもよい。

0020

超音波発生部2は、補助タンク16内の油に超音波による微細振動を与える。これにより、油中の溶存酸素が集合して比較的粗大な気泡となり、油面から外に放出される。その結果、油中の溶存酸素濃度が低減される。この超音波発生部2としては、公知の装置が使用でき、例えば超音波槽が好適に使用できる。

0021

超音波発生部2が発生する超音波の周波数の下限としては、28kHzが好ましい。一方、超音波発生部2が発生する超音波の周波数の上限としては、3MHzが好ましく、100kHzがより好ましい。また、超音波発生部2が発生する超音波の、油の単位体積あたりの強度としては、20[W/L]以上30[W/L]以下が好ましい。

0022

上記周波数又は強度が上記下限より小さいと、溶存酸素を十分に除去することができないおそれがある。逆に、上記周波数又は強度が上記上限より大きいと、エネルギーコストが不必要に増大するおそれや、油中の有機化合物が分解するおそれがある。

0023

劣化抑制装置1は、超音波発生部2を連続運転することで超音波を常時油圧油に当てるようにしてもよい。また、油中の溶存酸素濃度が高くなった際に運転を開始し、濃度が低下した時点で停止するようにして、間欠的に超音波を油圧油に当てるようにしてもよい。さらに、劣化抑制装置1は、油中の溶存酸素濃度に合わせて、超音波発生部2の運転及び停止、又は超音波の周波数や強度を制御する制御部を備えてもよい。

0024

[1−3.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1a)超音波発生部2によって油圧油又は潤滑油に超音波を当てることで、バブリングでも除去できない溶存酸素を気泡として脱気することができる。その結果、油圧油又は潤滑油の溶存酸素濃度を従来技術よりも効率よく低減することができる。

0025

(1b)超音波の周波数や強度が容易に調整できるので、油圧油又は潤滑油の性状に合わせた運転条件の設計が容易にできる。また、運転中の油圧油又は潤滑油の溶存酸素濃度等の変化に合わせて超音波発生部2の制御を行うこともできる。

0026

[2.第2実施形態]
[2−1.装置の全体構成]
図2に示す油圧油又は潤滑油の劣化抑制装置1Aは、図1の劣化抑制装置1と同様に、油圧油又は潤滑油中に存在する溶存酸素を除去し、溶存酸素濃度を低減する装置である。劣化抑制装置1Aは、タービン発電機のアクチュエーターによる油圧作動システムを構成している。劣化抑制装置1Aは、図2に示すように、超音波発生部2と、バブリング部3と、気泡除去部4とを備える。なお、図2において、図1と同様の構成には同一符号を付して説明を省略する。

0027

[2−2.バブリング部]
バブリング部3は、油圧油又は潤滑油を非酸化性ガスによりバブリングする。バブリング部3は、図2に示すように、超音波発生部2が取り付けられた補助タンク16に配設されている。

0028

バブリング部3は、非酸化性ガスを補助タンク16内の油中に供給する供給管を有する。供給管は、油中に位置する開口を有し、供給管は非酸化性ガスの供給源(図示省略)に接続される。非酸化性ガスを油中に吹き込むことで、油中に非酸化性ガスが微細な気泡として分散し、溶存酸素をこの気泡と共に脱気する。

0029

バブリング部3から供給する非酸化性ガスは、油圧油又は潤滑油が含む有機化合物を酸化しないものであればよく、例えば、窒素ヘリウムネオンアルゴンキセノン等の不活性ガスや、水素などが例示できる。これらの中でも、コストが安く、取り扱いも容易な窒素が好ましい。

0030

非酸化性ガスは、酸化性ガス(つまり、非酸化性成分以外の成分)を若干量含んでもよい。非酸化性ガスにおける非酸化性成分の濃度の下限としては、90体積%が好ましく、95体積%がより好ましく、99体積%がさらに好ましい。非酸化性成分の濃度が上記下限より小さいと、酸素除去効果が不十分となるおそれがある。一方、非酸化性成分の濃度の上限は、例えば99.999体積%である。

0031

また、補助タンク16を密閉空間とし、油面の上方の空間にも非酸化性ガスを供給するとよい。補助タンク16内の空間を非酸化性ガスで充填することで、油の酸化をさらに抑制できる。

0032

図2では、バブリング部3を超音波発生部2と共に補助タンク16に配置しているが、バブリング部3は、超音波発生部2と別の個所に設置してもよい。例えば、バブリング部3は、オイル貯蔵される場所であるオイルタンク11や、タービンのアクチュエーター10とオイルタンク11との間の循環流路内等に設けてもよい。具体的には、バブリング部3を供給配管12又は戻り配管13の途中に設けてもよい。さらに、補助タンク16と別の追加補助タンクをさらに設け、この追加補助タンクに、バブリング部3を設けてもよい。

0033

なお、バブリング部3は、図2のように、超音波発生部2と同じタンク内に配置されるか、油圧油又は潤滑油の流路のうち超音波発生部2の上流側に配置されるとよい。このように配置することで、バブリング部3によって供給された非酸化性ガスのうち、油中に残存している気泡を超音波発生部2により除去することができる。ここで、「油圧油又は潤滑油の流路の上流側」とは、分岐した流路も含めて、ある点よりも油圧油又は潤滑油の流れる方向とは逆側を意味する。

0034

[2−3.気泡除去部]
気泡除去部4は、油圧油又は潤滑油から気泡を除去する。気泡除去部4は、油圧油又は潤滑油の流路のうちバブリング部3よりも下流側に配置されるとよい。ここで、「油圧油又は潤滑油の流路の下流側」とは、分岐した流路も含めて、ある点よりも油圧油又は潤滑油の流れる方向と同じ側を意味する。

0035

また、気泡除去部4は、油圧油又は潤滑油の流路のうちバブリング部3の下流側かつタービンのアクチュエーター10の上流側に配置されるとよい。このように配置することで、タービンのアクチュエーター10に気泡を含む油圧油又は潤滑油が供給されることを防止できる。

0036

具体的には、例えば図2に示すように、バブリング部3が配置された補助タンク16からオイルタンク11への戻り補助配管15に設けることで、気泡除去部4をバブリング部3よりも下流側に配置できる。また、オイルが貯蔵される場所であるオイルタンク11にバブリング部3を配置した場合には、オイルタンク11からタービンのアクチュエーター10への供給配管12に気泡除去部4を設けることで、気泡除去部4をバブリング部3よりも下流側に配置できる。

0037

気泡除去部4は、油中から気泡を除去できるものであればよく、気泡除去フィルター真空脱泡によって気泡を除去する機器等が例示できる。気泡除去フィルターとしては、気泡を漉しとることができるものであれば特に限定されず、デプス型、サーフェス型等が使用できる。また、気泡除去フィルターの構造としては、紙、繊維、金属等を用いたプリーツ状フィルターパンチングメタル金属メッシュ等が挙げられる。濾過面積定格流量等は運転条件、使用環境等に併せて適宜最適なものを選べばよい。

0038

劣化抑制装置1Aは、気泡除去部4として気泡除去フィルターを用いる場合、気泡除去フィルターで除去した気泡を系外に排出するガス抜き機構を備えることが好ましい。ガス抜き機構としては、フィルターの直前(換言すれば、フィルターの上流側近傍)に溜まる気泡をガス抜き弁で放出又は回収する構成が一例として挙げられる。

0039

[2−4.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(2a)超音波発生部2による溶存酸素の脱気効果と、バブリング部3による溶存酸素の脱気効果との相乗効果によって、溶存酸素濃度を著しく低減できる。これは、超音波振動による脱気が対象とする酸素の存在状態と、バブリングによる脱気が対象とする酸素の存在状態とが異なるためと推測される。特に、超音波発生部2とバブリング部3とを同一の槽内に設けることで、上記相乗効果を高めることができる。

0040

(2b)気泡除去部4によって、油圧油又は潤滑油中の気泡を除去できるので、油圧油又は潤滑油の性状低下を抑制して、摺動部の摩耗油圧低下等を回避することができる。特に、バブリング部3により供給した気泡のうち、放出されずに残存した気泡を取り除くことができるので、バブリング部3を安心して使用することができる。

0041

[3.第3実施形態]
[3−1.装置の全体構成]
図3に示す油圧油又は潤滑油の劣化抑制装置1Bは、図1の劣化抑制装置1と同様に、油圧油又は潤滑油中に存在する溶存酸素を除去し、溶存酸素濃度を低減する装置である。劣化抑制装置1Bは、タービン発電機のアクチュエーターによる油圧作動システムを構成している。劣化抑制装置1Bは、図3に示すように、超音波発生部2と、測定部5とを備える。なお、図3において、図1と同様の構成には同一符号を付して説明を省略する。

0042

[3−2.測定部]
測定部5は、油圧油又は潤滑油の溶存酸素濃度を測定する。循環する油の溶存酸素濃度が測定できれば、測定部5の配置箇所は特に限定されない。例えば、図3に示すように、超音波発生部2が配置された補助タンク16からオイルタンク11への戻り補助配管15に測定部5を設けてもよい。また、測定部5は、オイルタンク11、補助タンク16、及びタービンのアクチュエーター10とオイルタンク11との間で油圧油又は潤滑油を循環させる循環流路のいずれかに設けてもよい。測定部5は、油圧油又は潤滑油の流路のうち超音波発生部2よりも下流側に配置されてもよいし、上流側に配置されてもよい。

0043

測定部5としては、油中の溶存酸素濃度を測定できる公知の装置が使用できる。測定部5で測定した溶存酸素濃度は、モニターへの表示、媒体への記録、超音波発生部2の周波数や強度を制御するデータとしての出力等に適宜供される。

0044

[3−3.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(3a)測定部5により、油中の溶存酸素濃度の変化に合わせて超音波発生部2の超音波の周波数や強度を調整することができる。また、使用中の油圧油又は潤滑油の溶存酸素濃度の変化を監視及び記録することができる。

0045

[4.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。

0046

(4a)上記実施形態の劣化抑制装置は、使用中、つまりタービンのアクチュエーター10とオイルタンク11との間を循環中の油圧油を対象としたが、例えばストレージタンク等に貯蔵されている油圧油又は潤滑油に本開示の劣化抑制装置を適用することも可能である。

0047

(4b)上記実施形態の劣化抑制装置は、油圧油の使用機器としてタービンのアクチュエーター10を用いたが、本開示における油圧油又は潤滑油の使用機器はこれに限定されない。タービン以外の使用機器としては、例えば、エンジン等の内燃機関の他、各種の輸送機器プラントなどが挙げられる。

0048

(4c)上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。なお、特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。

0049

[5.実施例]
次に、本開示の効果を確認するために行った実施例について説明する。
(実施例1)
長寿命化の対象としてリン酸エステル系の油圧作動油を使用した。本実施例では触媒を配置し熱を加えた容器に空気を送り込むことで容器内の油圧作動油の酸化を促進する酸化槽と、酸化した潤滑油を脱気する脱気槽とを設け、各槽間をポンプで循環させることで試験を行った。

0050

より具体的には、図4のような試験装置を用いた。酸化槽101の容器には丸底フラスコを用いており、この丸底フラスコをマグネットスターラ—付ヒーター102にセットした。酸化槽101内の温度が135℃になるようにヒーター102は設定しており、酸化槽101内の油の状況が均一となるよう撹拌子(図示省略)にて撹拌を行った。また、空気を空気導入菅103より1L/minで導入すると共に、油の酸化を促進する触媒として市販のスチールウール104を容器内に配置した。酸化槽101にて酸化された油はポンプ105により引き抜かれ脱気槽111に送られる。

0051

脱気槽111にはガラス製の容器を用いた。この脱気槽111を市販の超音波槽112内に配置し、試験中に超音波を発生させ、油に当てることで脱気した。脱気槽111で脱気された油はポンプ113にて酸化槽101に再び送られる。なお、本試験では脱気槽111内にガスは導入していない。

0052

本試験を24時間行った油を分析したところ、色相は1.5であり、全酸価値は0.30であった。なお、「色相」は、ASTMD1500−12に規定されるASTMカラースケールを意味する。色相が小さいほど、油の劣化が小さいと判断できる。また、「全酸価値」は、JIS−K2501:2003に準拠して測定される値である。

0053

(実施例2)
実施例1と同様の装置と条件で油圧作動油の酸化及び脱気を行った。ただし、実施例2では、図5に示すように、脱気槽111に水素ガス水素導入管114から10cc/minで供給し、油をバブリングした。また、脱気槽111から酸化槽101に油を送る流路にカートリッジフィルター121を気泡除去フィルターとして配置した。カートリッジフィルター121は、外径60mm、長さ250mm、濾過精度25μmのデプス型のポリプロピレンフィルターである。これによりバブリングにより発生した泡がカートリッジフィルター121により取り除かれる。

0054

本試験を24時間行った油を分析したところ、色相は0.5であり、全酸価値は0.03であった。つまり、実施例2では、実施例1よりも色相及び全酸価値が共に低下していた。

0055

(比較例1)
実施例1と同様の装置と条件で油圧作動油の酸化及び脱気を行った。ただし、比較例1では、超音波槽112から超音波を発生させなかった。本試験を24時間行った油を分析したところ、色相は2.0であり、全酸価値は0.41であった。つまり、比較例1では、実施例1よりも色相及び全酸価値が共に増加していた。

0056

(考察)
以上の結果から、超音波を油に加えることで、油の劣化を抑制、具体的には油の酸化を抑制し、その結果、油を長寿命化できることがわかる。また、超音波に加え、バブリング及び気泡除去を行うことで、油の酸化がより抑えられ、長寿命化がさらに促進されることがわかる。

0057

1、1A、1B…劣化抑制装置、2…超音波発生部、3…バブリング部、
4…気泡除去部、5…測定部、10…タービンのアクチュエーター、
11…オイルタンク、12…供給配管、13…戻り配管、14…補助配管、
15…戻り補助配管、16…補助タンク、101…酸化槽、102…ヒーター、
103…空気導入管、104…スチールウール、105…ポンプ、111…脱気槽、
112…超音波槽、113…ポンプ、114…水素導入管、
121…カートリッジフィルター。

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