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技術 多機能性粉末含有樹脂組成物

出願人 丸尾茂明
発明者 丸尾茂明
出願日 2016年10月13日 (2年0ヶ月経過) 出願番号 2016-201726
公開日 2018年4月19日 (6ヶ月経過) 公開番号 2018-062579
状態 未査定
技術分野 高分子組成物 食卓容器 一体成形容器 包装体 被包材 食卓用器具
主要キーワード 化学合成樹脂 テストセンター 各微粉末 一般財 試験報告書 結果写真 製品素材 微小粉体
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (4)

課題

人体に影響がなく、かつ優れた抗菌防腐効果を有し素材コストパフォーマンスが極めて高い多機能性粉末含有樹脂組成物を提供する。

解決手段

卵殻もしくは貝殻高温焼成加水を施した水酸化カルシウム微粉末と、卵殻もしくは貝殻の炭酸カルシウム微粉末、或いは木片、紙(パルプ)等の繊維質素材微粉末を所定の比率樹脂組成物混合混練した粉末含有樹脂組成物を生成する。係る粉末含有樹脂組成物は、優れた抗菌性と人体に対する高い安全性を有するので、これを材料としてスプーン等の抗菌性食器を製造する。

概要

背景

近年、私たちを取り巻く日用品等においては、石油由来化学合成樹脂による製品が大半を占めている。また、これらの製品の生産量及び廃棄量の急激な増大が大きな社会問題となっている。これらの樹脂成型品は、そのほとんどが熱可塑性樹脂熱硬化性樹脂により構成されており、製品の廃棄時における焼却処理埋立て処理が地球温暖化土壌汚染の原因にもなっている。

人々の環境に対しての意識の高まりや、リサイクル法の厳正化に伴う廃棄処理方法の高度化から、業者消費者問題意識も高まっている。そのため、可燃物としての廃棄処理が容易な紙素材、木素材等への関心が集中している。また、人々の衛生概念の高まりから、製品素材銀粉末等を含有させ抗菌性能を有した日用品も製造されているが、製品のコスト高耐水性耐熱性耐久性などが十分ではない。

そのため、近年、可燃物としての廃棄処理が容易であり、かつ素材に抗菌性殺菌性等の多機能性を有した低コスト粉末含有樹脂組成物による成形品が注目を集め、その研究開発活発化している(特許文献1、2を参照のこと)。

しかしながら、従来の紙やパルプ、あるいは木材等の素材、および銀粉末等を樹脂に含有させた混合材は、製造工程の複雑化や銀粉末等の配合によるコスト高を招くという欠点があった。また、係る混合剤を用いた製品の人体に対する安全性の面においても問題があった。

特開2009−28523号公報
特開2009−29121号公報

概要

人体に影響がなく、かつ優れた抗菌防腐効果を有し素材コストパフォーマンスが極めて高い多機能性粉末含有樹脂組成物を提供する。卵殻もしくは貝殻高温焼成加水を施した水酸化カルシウム微粉末と、卵殻もしくは貝殻の炭酸カルシウム微粉末、或いは木片、紙(パルプ)等の繊維質素材微粉末を所定の比率樹脂組成物混合混練した粉末含有樹脂組成物を生成する。係る粉末含有樹脂組成物は、優れた抗菌性と人体に対する高い安全性を有するので、これを材料としてスプーン等の抗菌性食器を製造する。

目的

本発明が解決しようとする課題は、原料費が安価で、かつ高い抗菌性能を有した多機能性粉末含有樹脂組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

卵殻もしくは貝殻高温焼成加水を施した水酸化カルシウム微粉末と、卵殻もしくは貝殻の炭酸カルシウム微粉末と、樹脂組成物とを含む粉末含有樹脂組成物であって、前記水酸化カルシウム微粉末の含有量は、粉末含有樹脂組成物の総質量に対して0.5質量%〜7.0質量%であり、前記炭酸カルシウム微粉末の含有量は、粉末含有樹脂組成物の総質量に対して46.0質量%〜65.0質量%であることを特徴とする粉末含有樹脂組成物。

請求項2

卵殻もしくは貝殻を高温焼成し加水を施した水酸化カルシウム微粉末と、木片または紙等の繊維質素材微粉末と、樹脂組成物とを含む粉末含有樹脂組成物であって、前記水酸化カルシウム微粉末の含有量は、粉末含有樹脂組成物の総質量に対して0.5質量%〜7.0質量%であり、前記繊維質素材微粉末の含有量は、粉末含有樹脂組成物の総質量に対して46.0質量%〜65.0質量%であることを特徴とする粉末含有樹脂組成物。

請求項3

卵殻もしくは貝殻を高温焼成し加水を施した水酸化カルシウム微粉末と、卵殻もしくは貝殻の炭酸カルシウム微粉末と、木片または紙等の繊維質素材微粉末と、樹脂組成物とを含む粉末含有樹脂組成物であって、前記水酸化カルシウム微粉末の含有量は、粉末含有樹脂組成物の総質量に対して0.5質量%〜7.0質量%であり、前記炭酸カルシウム微粉末の含有量は、粉末含有樹脂組成物の総質量に対して5.0質量%〜60.0質量%であり、前記繊維質素材微粉末の含有量は、粉末含有樹脂組成物の総質量に対して5.0質量%〜60.0質量%であることを特徴とする粉末含有樹脂組成物。

請求項4

請求項1ないし請求項3の何れか一項に記載された粉末含有樹脂組成物を用いた抗菌性、抗菌性スプーン、抗菌性ナイフ、抗菌性フォーク、抗菌性皿、抗菌性トレー、抗菌性カップ等の抗菌性食器

技術分野

0001

本発明は、各種の微小粉体樹脂組成物混練含有させ、多機能性を持たせた多機能性粉末含有樹脂組成物に関するものである。

背景技術

0002

近年、私たちを取り巻く日用品等においては、石油由来化学合成樹脂による製品が大半を占めている。また、これらの製品の生産量及び廃棄量の急激な増大が大きな社会問題となっている。これらの樹脂成型品は、そのほとんどが熱可塑性樹脂熱硬化性樹脂により構成されており、製品の廃棄時における焼却処理埋立て処理が地球温暖化土壌汚染の原因にもなっている。

0003

人々の環境に対しての意識の高まりや、リサイクル法の厳正化に伴う廃棄処理方法の高度化から、業者消費者問題意識も高まっている。そのため、可燃物としての廃棄処理が容易な紙素材、木素材等への関心が集中している。また、人々の衛生概念の高まりから、製品素材銀粉末等を含有させ抗菌性能を有した日用品も製造されているが、製品のコスト高耐水性耐熱性耐久性などが十分ではない。

0004

そのため、近年、可燃物としての廃棄処理が容易であり、かつ素材に抗菌性殺菌性等の多機能性を有した低コストの粉末含有樹脂組成物による成形品が注目を集め、その研究開発活発化している(特許文献1、2を参照のこと)。

0005

しかしながら、従来の紙やパルプ、あるいは木材等の素材、および銀粉末等を樹脂に含有させた混合材は、製造工程の複雑化や銀粉末等の配合によるコスト高を招くという欠点があった。また、係る混合剤を用いた製品の人体に対する安全性の面においても問題があった。

0006

特開2009−28523号公報
特開2009−29121号公報

発明が解決しようとする課題

0007

本発明が解決しようとする課題は、原料費が安価で、かつ高い抗菌性能を有した多機能性粉末含有樹脂組成物を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0008

上記の目的を達成するため、本発明の第一の観点による粉末含有樹脂組成物は、
卵殻もしくは貝殻高温焼成加水を施した水酸化カルシウム微粉末と、卵殻もしくは貝殻の炭酸カルシウム微粉末と、樹脂組成物とを含む粉末含有樹脂組成物であって、
前記水酸化カルシウム微粉末の含有量は、粉末含有樹脂組成物の総質量に対して0.5質量%〜7.0質量%であり、前記炭酸カルシウム微粉末の含有量は、粉末含有樹脂組成物の総質量に対して46.0質量%〜65.0質量%であることを特徴とする。

0009

また、本発明の第二の観点による粉末含有樹脂組成物は、
卵殻もしくは貝殻を高温焼成し加水を施した水酸化カルシウム微粉末と、木片または紙等の繊維質素材微粉末と、樹脂組成物とを含む粉末含有樹脂組成物であって、
前記水酸化カルシウム微粉末の含有量は、粉末含有樹脂組成物の総質量に対して0.5質量%〜7.0質量%であり、前記繊維質素材微粉末の含有量は、粉末含有樹脂組成物の総質量に対して46.0質量%〜65.0質量%であることを特徴とする。

0010

また、本発明の第三の観点による粉末含有樹脂組成物は、
卵殻もしくは貝殻を高温焼成し加水を施した水酸化カルシウム微粉末と、卵殻もしくは貝殻の炭酸カルシウム微粉末と、木片または紙等の繊維質素材微粉末と、樹脂組成物とを含む粉末含有樹脂組成物であって、
前記水酸化カルシウム微粉末の含有量は、粉末含有樹脂組成物の総質量に対して0.5質量%〜7.0質量%であり、前記炭酸カルシウム微粉末の含有量は、粉末含有樹脂組成物の総質量に対して5.0質量%〜60.0質量%であり、前記繊維質素材微粉末の含有量は、粉末含有樹脂組成物の総質量に対して5.0質量%〜60.0質量%であることを特徴とする。

0011

また、本発明の第四の観点による抗菌性食器は、
前記第一ないし第三の観点に記載された粉末含有樹脂組成物を用いた抗菌性、抗菌性スプーン、抗菌性ナイフ、抗菌性フォーク、抗菌性皿、抗菌性トレー、抗菌性カップ等の抗菌性食器であることを特徴とする。

発明の効果

0012

本発明による粉末含有樹脂組成物においては、前述の成分から構成されることによって次に列挙する効果が得られる。
(1)石油由来の合成樹脂製品とは違い可燃物として処理が可能である。
(2)抗菌効果を目的とした水酸化カルシウムを混合しているが、これは卵殻や貝殻などの生物由来の物であり、人体に対してアレルギー副作用などを生じさせるおそれがない。また、殺菌力も極めて高く、銀系抗菌剤光触媒を用いた従来の抗菌剤に勝るとも劣らない抗菌防腐効果を発揮することができる。

0013

(3)水酸化カルシウムは、消臭効果も高いために、水酸化カルシウムを樹脂母材に混合した時に樹脂母材の樹脂臭も軽減することができる。因みに、樹脂母材は、熱可塑性樹脂であっても良いし、あるいは熱硬化性樹脂であっても良い。
(4)従来、廃棄処分とされていた木片や紙(パルプ)などの再利用に役立ち、社会における資源リサイクルに貢献することが出来る。

実施例

0014

以下、本発明を実施するための最良の形態である実施例について、本願の明細書に添付した各図面を参照しつつ以下に説明を行う。

0015

(1)水酸化カルシウム微粉末の生成
本発明に基づく水酸化カルシウムは、その主原料として生物由来である卵殻や貝殻等の炭酸カルシウムを使用する。それらの主原料から本発明において使用される抗菌・防腐消臭性能が高い水酸化カルシウム微粉末の生成方法の説明を行う。

0016

(1−1)主原料として貝殻を使用する場合
本発明に用いられる水酸化カルシウム微粉末は、生物由来の炭酸カルシウムを高温焼成した後に、加水を施しこれを所定の微粉砕方法によって微細粉末化したものである。

0017

ここで生物由来の炭酸カルシウムとしては、天然或いは養殖を問わず、例えばホタテの貝殻、ハマグリ貝殻、アサリ貝殻、ホッキ貝殻等の二枚貝の貝殻を利用することができるが、その他の珊瑚などを用いてもよい。但し、貝殻の組成分が均一であること、並びに供給量が極めて安定していることなどの点に鑑みれば、養殖用のホタテの貝殻を用いることが最も望ましい。

0018

生物由来の炭酸カルシウムを用いて焼成し生成された酸化カルシウムやそれに加水を施した水酸化カルシウムには殺菌力、防腐、消臭等の効果があることは周知の事実である。係る効果を最大限に発揮させるには、その焼成方法並びに粉砕方法が極めて重要な要素となる。すなわち、生物由来の炭酸カルシウムを焼成、粉砕して生成された水酸化カルシウム微粉末のアルカリイオン還元能力は、その焼成方法並びに微粉末化工程によって得られる粉末粒径によって大きく異なる。

0019

因みに、水酸化カルシウムではなく、水酸化カルシウム生成前の酸化カルシウムを使用すると、酸化カルシウムはその水和時に発熱を起こす特性を有するので、樹脂混錬時において樹脂成型温度に不具合が生じるため、本発明に酸化カルシウムを使用することはできない。

0020

本実施例では、生物由来の炭酸カルシウム(具体的にはホタテ貝殻を用いる)を単に焼成するだけではなく、特殊高温焼成分解炉において摂氏850〜1,150度の範囲内において焼成を施し、その焼成時間は1時間以上が望ましい。なお本発明における焼成温度は、850〜1,200度程度の範囲内であれば問題はなく、通常では摂氏1,000度程度の設定温度で、約1時間にわたり高温焼成を行うことが望ましい。但し、最適には摂氏1,000度程度の設定温度で、約1時間から2時間までの高温焼成が最も好ましい。

0021

このような高温焼成処理は、空気中で行なってもよいが、或いは、窒素炭酸ガス等の不活性ガスの範囲気内で行うようにしても良い。因みに、係る高温焼成処理を施すことによって、生物由来の炭酸カルシウム中に含まれる炭酸カルシウム以外の有機物などが熱分解により除去されることになる。

0022

生物由来の炭酸カルシウムの組成は(CaCO3)であり、これを高温焼成(850度以上で1時間以上)することによって酸化カルシウム(CaO)が得られる。本実施例においては、前記酸化カルシウム(CaO)に所定の水和処理を施すことにより変性されて得ることができる。なお、本実施例で生成した水酸化カルシウムの組成成分を図1(a)の図表に示す。

0023

水酸化カルシウム(Ca(OH)2)は、アルカリイオン還元能力が極めて高く、そのpH(ペーハー)は、12.0〜13.8にも及ぶものである。係る強アルカリ強塩基)性によって、抗菌効果や防腐、消臭効果等の性能が発揮されることになる。

0024

本実施例では、高温焼成及びその焼成時間、ならびに水和時の水分添加量水分添加方法によって上記アルカリ性pH(ペーハー)に大きな相違が生じる。また、粉末の粒径微細化)によってもアルカリ性pH(ペーハー)に大きな影響あることが確認・実証されている。

0025

また、上記において、水和時の水分添加量及び添加方法によって、生物由来の炭酸カルシウムが、焼成によって生成された酸化カルシウム(CaO)から水酸化カルシウム(Ca(OH)2)への変性確率が大きく異なる。本発明においては、水酸化カルシウム(Ca(OH)2)の濃度が極めて重要なポイントになり、アルカリ性pH(ペーハー)に大きな影響あることが確認・実証されている。

0026

以上の処理を施すことによって、強アルカリ(強塩基)性pH(ペーハー)は13.8程度までに上昇し、抗菌効果や防腐、消臭効果等が極めて強力に発揮され、しかも、銀系抗菌剤等と比較して極めて低コストで生成することができる。

0027

ところで、粉砕工程において、粒子の微細化は粉砕された微粒子の粒径が5μm以下になると粉砕中に微粒子同士の再結合が頻繁に発生し、微粒子の粒径が不揃いとなり粒子径の均一化が図れない等不具合が生ずる。そのため本実施例では、高温焼成・水和後の水酸化カルシウム(Ca(OH)2)の粉砕処理において、微粒子同士の再結合を防止すべく、シリカ微粉末(SiO2)を水酸化カルシウム(Ca(OH)2)の総質量に対して0.5〜5.0質量%(好適には、0.7〜1.5質量%)配合する。これによって、粉砕処理後の粒子の平均粒径を0.5〜3.0μmに均一化することができる。

0028

前述の工程による粒径の均一化工程を特に望まない場合は、高温焼成・水和後の水酸化カルシウム(Ca(OH)2)の粉砕処理において、微粒子同士の再結合を防止すべく、同粉体含水率を2700ppm〜3500ppmの範囲になるよう強制乾燥機にて3〜4時間乾燥工程を再度行うことが好ましい。

0029

本実施例においては、上記の処理によって生成された水酸化カルシウムを、特殊微粉砕機(例えば、エアジェットミル装置)にセットして、平均粒径が0.5〜3.0μm程度の微細粉末を生成する。

0030

(1−2)主原料として卵殻を使用する場合
主原料として卵殻を用いた場合の水酸化カルシウム粉末の製造プロセスも、上記に示した貝殻を主原料として用いた場合の製造プロセスとほぼ同様である。但し、卵殻の場合は前述の貝殻の場合と異なり、殻の厚みが非常に薄く質量も小さいため、焼成温度を低く設定し、また焼成時間も短く設定する。本実施例において主原料として卵殻を用いた場合は、焼成温度を摂氏900度程度にし、焼成時間は5〜10分間程度(好適には6分間程度)とすることが望ましい。

0031

また、卵殻の場合は貝殻と異なり原材料に含まれる不純物が少ないため、前述の貝殻の場合に比較して、ほぼ純粋な水酸化カルシウムを得ることが可能となる。なお、焼成後における微粉砕工程や、粉砕粒径などの各種のパラメータに関しては、前述した貝殻の場合の製造プロセスと同様である。

0032

(2)炭酸カルシウム微粉末の生成
本発明に基づく炭酸カルシウムは、その主原料として生物由来である卵殻や貝殻等の炭酸カルシウムである。以下に、その炭酸カルシウム微粉末の生成方法の説明を行う。
(2−1)主原料として貝殻を使用する場合
本発明に用いられる炭酸カルシウム微粉末は、生物由来の炭酸カルシウムを所定の微粉砕方法によって微細粉末化したものである。

0033

ここで生物由来の炭酸カルシウムとしては、天然或いは養殖を問わず、例えばホタテの貝殻、ハマグリ貝殻、アサリ貝殻、ホッキ貝殻等の二枚貝との貝殻を利用することができるが、その他の珊瑚などを用いてもよい。但し、貝殻の組成物が均一であること、並びに供給量が極めて安定していることなどの点に鑑みれば、養殖用のホタテの貝殻を用いることが好ましい。

0034

生物由来の炭酸カルシウムの組成は(CaCO3)であり、本発明に用いられる炭酸カルシウム微粉末は、これをミル粉砕装置等により粒径を80〜100μm程度に粉砕することによって得ることができる。

0035

(2−2)主原料として卵殻を使用する場合
本発明に用いられる炭酸カルシウム微粉末は、生物由来の炭酸カルシウムを所定の微粉砕方法によって微細粉末化したものである。

0036

主原料として卵殻を用いた場合の炭酸カルシウム粉末の製造プロセスも、上記に示した貝殻を主原料として用いた場合の微粉砕工程や、粉砕粒径などの各種のパラメータに関しても、上記した貝殻の場合の製造プロセスと同様である。

0037

(3)木片及び紙(パルプ)等の繊維質素材微粉末の生成
本発明に用いられる繊維質素材微粉末は、その主原料に特定性を持たず安全・安心である物質であればその使用が可能である。ここでは、木片及び紙(パルプ)微粉末の生成方法の説明を行う。

0038

(3−1)主原料として木片を使用する場合
本発明に用いられる繊維質素材微粉末において、木片を使用する場合は木片チップの乾燥工程が重要になる。木片の含水率は、一般に極めて高く乾燥材を除いては80%を超えるものがほとんどである。含水率が高いままの木片チップ等を用いての微粉砕化は困難であり、粉砕された木片粉をそのまま樹脂へ混錬かると、樹脂の物性を低下させる等の不具合を生ずるため強制的な乾燥工程が必要とされる。

0039

木片の乾燥は、強制的な乾燥機において含水率を15〜35%まで低下させるべく乾燥を行う。因みに、好適な含水率は15〜25%である。木材の樹種により異なるが、約30%以下が木片の繊維飽和点であることから含水率が30%以下のものを使用する。因みに、木片は繊維飽和点に達すると力学的性能(縦圧縮・横圧縮・硬さ縦引張・横引張・曲げせん断)が著しく向上する。

0040

木片の粉砕においては、上記乾燥工程を経た木片をミル粉砕装置等により、粒径80〜100μm程度に粉砕することによって、木片を主原料とした繊維質素材微粉末を得ることができる。

0041

(3−2)主原料として紙片(パルプ)を使用する場合
本発明に用いられる繊維質素材微粉末として、紙片(パルプ)を使用する場合、紙片の乾燥工程は木片と比較して少なく、その含水率は保存状態により異なるが、通常で保存の場合は含水率が8〜20%である。この場合、やはり強制的に乾燥機において含水率を8〜10%まで乾燥を行う。粉砕においては、上記乾燥工程を得た紙片をミル粉砕装置等により、粒径を80〜100μmに粉砕することによって繊維質素材微粉末を得ることができる。

0042

(4)本発明に基づく粉末含有樹脂組成物
上記(1)の製造プロセスで得られた水酸化カルシウム微粉末と、(2)の製造プロセスで得られた炭酸カルシウム微粉末、あるいは(3)の製造プロセスで得られた木片及び紙(パルプ)等の繊維質素材微末を樹脂に混合することにより、抗菌性を有し、なおかつ樹脂の配合割合を減らし(樹脂を減少させた分は、(2)(3)の製造プロセスで得られた炭酸カルシウム微粉末や、木片及び紙(パルプ)等の繊維質素材微粉末で補う。)、製造コストを減少させた多機能性粉末含有樹脂組成物を得ることができる。

0043

本実施例においては、何れの原料ベースとした場合であっても、水酸化カルシウム微粉末の含有比率は、粉末含有樹脂組成物の総質量に対して0.5質量%〜7.0質量%の範囲内に設定することが望ましい。

0044

また、他の混合物である微粉末は(2)の製造プロセスで得られた炭酸カルシウム微粉末、或いは(3)の製造プロセスで得られた木片及び紙(パルプ)等の繊維質素材微粉末の一方、或いはその両方を含むものであっても良い。なお、各微粉末の含有比率は、粉末含有樹脂組成物の総質量に対して46.0質量%〜65.0質量%の範囲内に設定することが好ましい。

0045

本実施例で用いられる樹脂組成物としては、ポリプロピレン樹脂またはポリエチレン樹脂などの高分子樹脂を用いることが可能であり、特に樹脂の選別は問わない。また、樹脂の性質に関しても特に限定するものではなく、例えば熱可塑性樹脂や、熱硬化性樹脂も使用することが可能である。

0046

(5) 本発明に基づく多機能性粉末含有樹脂組成物の応用製品
前述のように、本発明に基づく多機能性粉末含有樹脂組成物は、強力な抗菌性・殺菌性を有し、かつ人体に対し極めて高い安全性を有しているので、箸、スプーン、フォーク、ナイフ、皿、トレー、カップ等の食器素材として用いることが最適である。

0047

例えば、現在、外食産業や仕出し弁当、コンビニ弁当においては、ワンウエイ割り箸が主流となっている。一部には、木製や竹製といった素材によるものも見受けられるが、雑菌消毒処理として危険性の高いケミカル処理がなされている。本発明による多機能性粉末含有樹脂組成物の応用製品を利用すれば、コストパフォーマンスに優れ、同等の価格帯で安全性が高く、かつ可燃物としても廃棄処理が容易な様々の食器類を提供することができる。

0048

また、本発明に基づく多機能性粉末含有樹脂組成物から成る箸は、その物性強度も十分に兼ね備えており、かつ高い抗菌性能も有しているため、外食産業において、現在の樹脂製箸の代わりとしても使用が可能である。

0049

(6) 本発明に用いられる水酸化カルシウム微粉末の抗菌・防腐効果
次に、本発明に基づく生物由来からなる水酸化カルシウムの抗菌・防腐効果の実証例について説明を行う。添付図面の図1(b)に(1)の製造プロセスで得られた水酸化カルシウム微粉末を用いた多機能性粉末含有樹脂組成物の抗菌効果に関する抗菌性試験(JIS-Z 2801)の結果を示す。

0050

図1(b)の図表によれば、(1)の製造プロセスで得られた水酸化カルシウムは、黄色ブドウ球菌に対しては、その静菌活性値が3.6、殺菌活性値が1.3を示し、大腸菌に対しては、その静菌活性値が5.3、殺菌活性値が3.2という極めて高い数値を有することが示されている。因みに、静菌活性値および殺菌活性値とは、共に抗菌剤の細菌類に対する繁殖抑止効果を表したパラメータであり、一般に、
静菌活性値≧2.0 殺菌活性値≧0.0
であれば、その抗菌・防腐効果が有効であると認証されている。

0051

また、本発明に基づく多機能性粉末含有樹脂組成物の細菌類に対する繁殖抑止効果を視認できるデータとして、JIS・L1902:2008の菌液吸収法試験による試験結果写真図2および図3に示す。因みに、図2供試菌が大腸菌の場合を示すものであり、図3は供試菌が黄色ブドウ球菌の場合を示すものである。

0052

これらの写真からも明らかなように、本発明に基づく多機能性粉末含有樹脂組成物を添加した培養地(各写真の左側シャーレ)においては、培養後18時間を経過しても細菌によるコロニーの発生は全く認められなかった。なお、同図表の数値ならびに試験結果写真は、一般財団法人「カケテストセンター」(大阪府)による平成28年2月12日付の試験報告書の記載に基づいている。

0053

以上に説明したように本発明に基づく多機能性粉末含有樹脂組成物は、貝殻や卵殻などの天然生物由来の原料とした水酸化カルシウムを用いるので、人体に対しても有害な副作用やアレルギー反応を引き起こすことなく、食品類に対して優れた抗菌・防腐効果が実現できる。また、使用される樹脂組成物の比率が全体の半分程度と少ないため、製品のコストパフォーマンスが高く、かつ、その廃棄時における燃焼焼却処理においてもCO2排出量が少なく環境に対する配慮がなされている。

0054

なお、本発明の実施形態は、以上に説明した実施例に限定されるものではなく、例えば、各々の実施例を構成する各部位の形状や配置、或いはその素材などは、本発明の趣旨を逸脱することなく、現実の実施形態様に即して適宣変更ができるものであることは言うまでもない。

0055

以上に説明した本発明の構成並びに方法は食器類の分野に限らず、抗菌・防腐効果を必要とする分野においてその利用が可能である。

図面の簡単な説明

0056

本発明に用いられる水酸化カルシウムの成分一覧、及びその抗菌効果の試験結果を示す図表である。
本発明に用いられる水酸化カルシウムの細菌類(大腸菌)に対する繁殖抑止効果を示す写真である。
本発明に用いられる水酸化カルシウムの細菌類(黄色ブドウ球菌)に対する繁殖抑止効果を示す写真である。

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