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技術 脳結合性分析システム、及び脳結合性分析方法

出願人 株式会社日立製作所
発明者 ストコステファニー木口雅史牧敦舟根司佐藤大樹
出願日 2016年10月12日 (5年2ヶ月経過) 出願番号 2016-201200
公開日 2018年4月19日 (3年8ヶ月経過) 公開番号 2018-061668
状態 特許登録済
技術分野 磁気共鳴イメージング装置 その他の診断装置
主要キーワード 外周距離 試行データ 試行回 除去値 測定データベース 相関係数演算 トポグラフィデータ スムージング係数
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年4月19日)のものです。
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図面 (17)

課題

脳における各領域間の関係を包括的に把握するための技術を提供する。

解決手段

本開示による脳結合性分析ステムは、結合性を分析するための結合性分析プログラムを格納するメモリと、メモリから結合性分析プログラムを読み込み、結合性を分析するプロセッサと、を備える。プロセッサは、選択された、脳の複数の領域の測定データを記憶装置から取得する処理と、複数の領域のうち少なくとも2つをシード領域とし、当該シード領域と他の領域との複数の結合性特徴を、複数の領域の測定データから算出する処理と、複数の結合性特徴に含まれる、各領域における伝達遅延時間と他の結合性特徴との関係を示す結合性特徴グラフを生成する処理と、結合性特徴グラフを出力する処理と、を実行する。

概要

背景

脳の各領域間結合性(機能的結合性及び実効的結合性の両方を含む)を特定する研究が広く行われているが、脳の各領域間の結合性は複雑であるため、ネットワーク属性のような結合性の特徴の情報を解釈したり、表示したりすることは困難である。

脳におけるネットワーク結合性を視覚化することに関し、例えば、特許文献1は、各脳領域ノード間の関係をツリー構造予測する方法とエッジをまとめて2次元階層表示する方法を用いて脳の結合性を画面に表示することを開示している。また、例えば、特許文献2は、エージェントに基づく脳モデルを機能的結合性に基づく分析方法(機能MRI)で構成することを開示している。

概要

脳における各領域間の関係を包括的に把握するための技術を提供する。本開示による脳結合性分析ステムは、結合性を分析するための結合性分析プログラムを格納するメモリと、メモリから結合性分析プログラムを読み込み、結合性を分析するプロセッサと、を備える。プロセッサは、選択された、脳の複数の領域の測定データを記憶装置から取得する処理と、複数の領域のうち少なくとも2つをシード領域とし、当該シード領域と他の領域との複数の結合性特徴を、複数の領域の測定データから算出する処理と、複数の結合性特徴に含まれる、各領域における伝達遅延時間と他の結合性特徴との関係を示す結合性特徴グラフを生成する処理と、結合性特徴グラフを出力する処理と、を実行する。

目的

本開示はこのような状況に鑑みてなされたものであり、脳における各領域間の関係を包括的に把握するための技術を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

脳の領域間における結合性分析する脳結合性分析システムであって、前記結合性を分析するための結合性分析プログラムを格納するメモリと、前記メモリから前記結合性分析プログラムを読み込み、前記結合性を分析するプロセッサと、を備え、前記プロセッサは、選択された、脳の複数の領域の測定データを記憶装置から取得する処理と、前記複数の領域のうち少なくとも1つをシード領域とし、当該シード領域と他の領域との複数の結合性特徴を、前記複数の領域の前記測定データから算出する処理と、前記複数の結合性特徴に含まれる、各領域における伝達遅延時間と他の結合性特徴との関係を示す結合性特徴グラフを生成する処理と、前記結合性特徴グラフを出力する処理と、を実行する脳結合性分析システム。

請求項2

請求項1において、前記プロセッサは、前記シード領域及び前記他の領域における信号の出現タイミングを特定し、各領域における伝達遅延時間を算出する、脳結合性分析システム。

請求項3

請求項1において、前記プロセッサは、前記複数の結合性特徴として、前記伝達遅延時間の他、領域間の相関強度、領域間の距離、領域間における情報伝達方向を算出する、脳結合性分析システム。

請求項4

請求項1において、前記結合性特徴グラフは、2次元または3次元サークルプロットであり、前記プロセッサは、前記結合性特徴グラフの、結合性特徴間の関係を示すラインデカルト座標に変換し、各ラインの内積を算出し、結合性特徴の分布ヒストグラム及び分布パターンを生成して、それらを出力する、脳結合性分析システム。

請求項5

請求項4において、前記プロセッサは、入力されたコマンドに従って、個別の被検者の測定データ、或いは複数の被検者グループの測定データを用いて前記複数の結合性特徴を生成し、前記結合性特徴グラフを生成する、脳結合性分析システム。

請求項6

請求項5において、前記複数の被検者グループの測定データを用いる場合、前記プロセッサは、被検者グループ間の前記結合性特徴の前記分布ヒストグラム及び前記分布パターンを比較表示する、脳結合性分析システム。

請求項7

請求項6において、前記プロセッサは、さらに、前記複数の被検者グループの測定データに関する分析結果であって、指定された少なくとも1つの分析方法による前記分布ヒストグラム又は前記分布パターンに対する分析結果と、前記複数の被検者グループの測定データに関する分析結果が適合するか否かを示す推論解析情報と、を前記分布ヒストグラム及び前記分布パターンと共に表示する、脳結合性分析システム。

請求項8

請求項1において、前記プロセッサは、複数の試行に亘る前記測定データの平均値を算出し、当該平均値を用いて前記複数の結合性特徴を算出する、脳結合性分析システム。

請求項9

請求項1において、前記プロセッサは、複数の試行のそれぞれの前記測定データを用いて前記複数の結合性特徴を算出する、脳結合性分析システム。

請求項10

請求項9において、前記プロセッサは、入力されたコマンドに従って、前記複数の試行における測定データの同等性を評価し、前記コマンドに含まれるトリミング割合に基づいて前記測定データをノイズ傾向の高い測定データであると判断して取り除くトリミング処理を実行し、当該トリミング処理の後の測定データを用いて前記複数の結合性特徴を算出する、脳結合性分析システム。

請求項11

脳の領域間における結合性を分析する脳結合性分析方法であって、メモリから前記結合性を分析するための結合性分析プログラムを読み込み実行するプロセッサが、選択された、脳の複数の領域の測定データを記憶装置から取得することと、前記プロセッサが、前記複数の領域のうち少なくとも1つをシード領域とし、当該シード領域と他の領域との複数の結合性特徴を、前記複数の領域の前記測定データから算出することと、前記プロセッサが、前記複数の結合性特徴に含まれる、各領域における伝達遅延時間と他の結合性特徴との関係を示す結合性特徴グラフを生成することと、前記プロセッサが、前記結合性特徴グラフを出力することと、を含む、脳結合性分析方法。

請求項12

請求項11において、前記結合性特徴グラフは、2次元または3次元サークルプロットであり、前記プロセッサは、前記結合性特徴グラフの、結合性特徴間の関係を示すラインをデカルト座標に変換し、各ラインの内積を算出し、結合性特徴の分布ヒストグラム及び分布パターンを生成して、それらを出力する、脳結合性分析方法。

請求項13

請求項12において、前記プロセッサは、入力されたコマンドに従って、個別の被検者の測定データ、或いは複数の被検者グループの測定データを用いて前記複数の結合性特徴を生成し、前記結合性特徴グラフを生成する、脳結合性分析方法。

請求項14

請求項13において、前記複数の被検者グループの測定データを用いる場合、前記プロセッサは、被検者グループ間の前記結合性特徴の前記分布ヒストグラム及び前記分布パターンを比較表示する、脳結合性分析方法。

請求項15

請求項14において、さらに、前記プロセッサが、前記複数の被検者グループの測定データに関する分析結果であって、指定された少なくとも1つの分析方法による前記分布ヒストグラム又は前記分布パターンに対する分析結果と、前記複数の被検者グループの測定データに関する分析結果が適合するか否かを示す推論解析情報と、を前記分布ヒストグラム及び前記分布パターンと共に表示することを含む、脳結合性分析方法。

技術分野

0001

本開示は、脳結合性分析ステム、及び脳結合性分析方法に関する。

背景技術

0002

脳の各領域間の結合性(機能的結合性及び実効的結合性の両方を含む)を特定する研究が広く行われているが、脳の各領域間の結合性は複雑であるため、ネットワーク属性のような結合性の特徴の情報を解釈したり、表示したりすることは困難である。

0003

脳におけるネットワーク結合性を視覚化することに関し、例えば、特許文献1は、各脳領域ノード間の関係をツリー構造予測する方法とエッジをまとめて2次元階層表示する方法を用いて脳の結合性を画面に表示することを開示している。また、例えば、特許文献2は、エージェントに基づく脳モデルを機能的結合性に基づく分析方法(機能MRI)で構成することを開示している。

先行技術

0004

米国特許出願公開第2013/0113816号明細書
米国特許出願公開第2014/0222738号明細書

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、特許文献1及び2による方法は、局所的な脳領域間の結合性を示すのみで、脳全体の各領域間の結合性について分析するものではない。このため、これらの文献に開示の技術からは、脳における各領域間の関係(結合性)を包括的に把握することはできない。

0006

本開示はこのような状況に鑑みてなされたものであり、脳における各領域間の関係を包括的に把握するための技術を提供する。

課題を解決するための手段

0007

上記課題を解決するために、本開示による脳結合性分析システムは、結合性を分析するための結合性分析プログラムを格納するメモリと、メモリから結合性分析プログラムを読み込み、結合性を分析するプロセッサと、を備える。プロセッサは、選択された、脳の複数の領域の測定データを記憶装置から取得する処理と、複数の領域うち少なくとも1つをシード領域とし、当該シード領域と他の領域との複数の結合性特徴を、複数の領域の測定データから算出する処理と、複数の結合性特徴に含まれる、各領域における伝達遅延時間と他の結合性特徴との関係を示す結合性特徴グラフを生成する処理と、結合性特徴グラフを出力する処理と、を実行する。

0008

本開示に関連する更なる特徴は、本明細書の記述、添付図面から明らかになるものである。また、本開示の態様は、要素及び多様な要素の組み合わせ及び以降の詳細な記述と添付される特許請求の範囲の様態により達成され実現される。
本明細書の記述は典型的な例示に過ぎず、本開示の特許請求の範囲又は適用例を如何なる意味に於いても限定するものではない。

発明の効果

0009

本開示によれば、脳における各領域間の関係を包括的に把握するための技術を提供する。

図面の簡単な説明

0010

本開示の実施形態による脳結合性分析システム(診断補助装置診断補助システム、脳結合性情報提示装置、或いは脳結合性情報提示システム等とも言う)1の概略構成を示す図である。
被検者患者健常者)の頭に装着され、患者の生体信号脳波)を測定するための測定プローブ20の配置例を示す図である。
オペレータが分析タイプ301として個別分析301aを選択した場合のコマンド入力画面30を示す図である。
オペレータが分析タイプ301としてグループ分析301bを選択した場合のコマンド入力画面40を示す図である。
オペレータが図3或いは図4のコマンド入力画面で詳細設定314として平均分析を選択した場合のコマンド入力画面50を示す図である。
オペレータが図3或いは図4のコマンド入力画面で詳細設定314として試行トライアル或いは検査ともいう)単位の分析を選択した場合のコマンド入力画面60を示す図である。
脳結合性分析システム1において実行される脳結合性分析処理の内容を説明するためのフローチャートである。
本実施形態による脳結合性分析システム1において実行される平均分析処理の例を説明するための図である。
本実施形態による脳結合性分析システム1において実行される試行単位の分析処理の例を説明するための図である。
試行間の相関の情報を用いて実行するトリミング処理ノイズ除去処理)の具体例を説明するための図である。
測定されたチャンネル(領域)から取得されるクラスタ係数分布マップの構成例を示す図である。
あるチャンネル(シード)から他のチャンネル(ターゲット)に情報が伝達したときの結合性の特徴を表す図である。
本実施形態による脳結合性分析システム1により得られる、グループ1及び2の包括的結合性モチーフを比較するためのデータ表示例を示す図である。
推論解析表示(分析結果表示)1400のウインドウの構成例を示す図である。
複数のチャンネル(領域)によって構成されるクラスタ間における情報伝達とその際の遅延時間の例を模式的に示す図である。
図15の情報伝達の例を脳内の領域と関連付けて表した図である。

実施例

0011

本開示の実施形態による脳結合性分析システムは、オペレータによって選択された複数のチャンネル(領域)間の結合性(相関強度、情報伝達における遅延時間、情報伝達の方向、チャンネル(領域)間の距離等)を算出し、包括的結合性の特徴として表示装置の画面上に表示する。

0012

以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。添付図面では、機能的に同じ要素は同じ番号で表示される場合もある。なお、添付図面は本発明の原理に則った具体的な実施形態と実装例を示しているが、これらは本発明の理解のためのものであり、決して本発明を限定的に解釈するために用いられるものではない。

0013

本実施形態では、当業者が本発明を実施するのに十分詳細にその説明がなされているが、他の実装・形態も可能で、本発明の技術的思想の範囲と精神を逸脱することなく構成・構造の変更や多様な要素の置き換えが可能であることを理解する必要がある。従って、以降の記述をこれに限定して解釈してはならない。

0014

更に、本発明の実施形態は、汎用コンピュータ上で稼動するソフトウェアで実装しても良いし専用ハードウェア又はソフトウェアとハードウェアの組み合わせで実装しても良い。

0015

なお、以後の説明では「テーブル」形式によって本発明の各情報について説明するが、これら情報は必ずしもテーブルによるデータ構造表現されていなくても良く、リスト、DB(データベース)、キュー等のデータ構造やそれ以外で表現されていても良い。そのため、データ構造に依存しないことを示すために「テーブル」、「リスト」、「DB」、「キュー」等について単に「情報」と呼ぶことがある。

0016

<脳結合性分析システムの構成>
図1は、本開示の実施形態による脳結合性分析システム(診断補助装置、診断補助システム、脳結合性情報提示装置、或いは脳結合性情報提示システム等とも言う)1の概略構成を示す図である。

0017

脳結合性分析システム1は、一般的なコンピュータによって構成することができ、CPUやMPU等のプロセッサ11と、GUI表示プログラム121、包括的結合性分析プログラム122及びその他の各種プログラムを格納するプログラムメモリ12と、入力装置13と、記憶装置14と、出力装置15と、メモリ16と、を備える。

0018

記憶装置14は、各患者のデータや情報を格納する個人データベース141と、各生体測定データ(測定された各患者の脳波信号:例えば、MRIによって得られたスキャンデータや光トポグラフィデータ)を格納する測定データベース母集団のデータ)142と、分析パラメータを格納する分析パラメータデータベース143と、を有している。

0019

入力装置13は、例えば、キーボードマウスタッチパネル、各種スイッチ、マイク等、オペレータが当該脳結合性分析システム1にコマンドや情報を入力するために用いるデバイスで構成される。本実施形態において、オペレータ(ユーザ)は、当該入力装置13を用いて、図3図6に示されるGUIに従って、各種コマンドを入力する。
出力装置15は、例えば、表示装置やスピーカ等、分析結果を出力するために用いるデバイスで構成される。

0020

プロセッサ11は、プログラムメモリ12からGUI表示プログラム121及び包括的結合性分析プログラム122(図7のフローチャートに相当するプログラム)をプロセッサ11の内部メモリ(図示せず)に読み込み、実行する。

0021

プロセッサ11は、GUI表示プログラム121を実行して、オペレータがコマンドを入力するためのGUI(Graphical User Interface)を構成し、出力装置(表示装置)15の表示画面に構成したGUIを表示する。

0022

プロセッサ11は、包括的結合性分析プログラム122を用いて、生体測定信号を処理し、脳の各領域間の結合性を包括的に分析する。生体測定信号を用いて脳の各領域間の結合性を分析するために、プロセッサ11は、ユーザによって入力された各種コマンドに従って、記憶装置14の個人データベース141や測定データベース142に格納されているデータ、及び分析パラメータデータベース143に格納されている分析パラメータを読み込み、生体測定信号を処理して脳の各領域間の結合性を包括的に分析する。

0023

包括的結合性分析プログラム122は、現在の測定データ及び記憶装置に格納されたデータを用いて、当該測定データを指標に変換する処理を行うものである。図7で後述するように、どのような指標を用いるかは、医師やオペレータによって入力装置13を介して入力される。

0024

<データベースについて>
個人データベース141は、各被検者(例えば患者及び健常者)個人の情報を格納するデータベースであって、例えば、被検者を一意に特定・識別するための被検者IDと、被検者(患者や健常者)名と、被検者の年齢と、被検者の性別と、を構成項目として含むことができる。

0025

測定データベース142は、各被検者の測定データに関連するデータを格納するデータベースであって、例えば、被検者IDと、測定日と、当該被検者の脳の各領域の生体測定信号と、を構成項目として含むことができる。

0026

分析パラメータデータベース143は、例えば、データ前処理で用いるパラメータや、各種分析方法を実行するためのパラメータと、を格納するデータベースである。データ前処理用のパラメータとしては、例えば、体動を除去するための振幅値を示す体動除去値、生体測定信号の低周波成分を除去するためのハイパスフィルタ係数、生体測定信号の高周波成分を除去するためのローパスフィルタ係数スムージングフィルタの係数を示すスムージング係数雑音補正する対象を示すノイズコレクション対象などを挙げることができる。各種分析方法を実行するためのパラメータとしては、例えば、分布曲線面積解析(Area Under Curve)、分散解析(Distribution type)、歪度解析(Skewness)、度解析(Kurtosis)、ピーク解析(Peaks)を実行するための演算式やパラメータを挙げることができる。

0027

これらのデータベースは、脳結合性分析システム1を構成するコンピュータに含まれる記憶装置14に格納されているが、図示しないネットワークを介して遠隔的に設置されたサーバ等に格納されていても良い。

0028

プローブ配置例>
図2は、被検者(患者や健常者)の頭に装着され、患者の生体信号(脳波)を測定するための測定プローブ20の配置例を示す図である。

0029

測定プローブ20は、複数の光源21と、複数の検出器22と、複数の測定ポイントチャンネル23と、が配置されて構成される。測定プローブ20の配置は、被検者が実行した所定のタスク仮説に基づいて決められている。例えば、ワーキングメモリタスクの場合には前頭前野の部位に測定プローブ20が配置される。

0030

<GUIの構成>
図3乃至6は、オペレータがコマンドを入力するためのGUIの構成例を示す図である。図3は、オペレータが分析タイプ301として個別分析301aを選択した場合のコマンド入力画面30を示す図である。図4は、オペレータが分析タイプ301としてグループ分析301bを選択した場合のコマンド入力画面40を示す図である。図5は、オペレータが図3或いは図4のコマンド入力画面で詳細設定314として平均分析501aを選択した場合のコマンド入力画面50を示す図である。図6は、オペレータが図3或いは図4のコマンド入力画面で詳細設定314として試行(トライアル或いは検査ともいう)単位の分析501bを選択した場合のコマンド入力画面60を示す図である。

0031

個別分析301aが選択された場合、図3に示されるように、脳結合性分析システム1(各種プログラムを実行するのはプロセッサ11であるため、以後の説明では「プロセッサ11」を動作主体とする)は、コマンド入力画面30において、個人(被検者)のデータを選択可能なようにデータリスト303を含むデータ選択データ選択領域)302を表示する。当該データリスト303は、個人データベース141に登録されている複数の被検者のデータを表示する。被検者のデータは、氏名または匿名または識別番号(以下、氏名と称する)304と、被検者の性別305と、被検者の年齢306と、を少なくとも含んでいる。オペレータは、これら複数の被検者のデータから1つの被検者データを選択するように要求される。また、プロセッサは、コマンド入力画面30において、分析手法を指示するための結合性モチーフ分析選択(結合性モチーフ選択領域)307を表示する。結合性モチーフ分析選択307は、全分析方法選択部308aと個別分析方法選択部308bとを含む。ここでは、分析方法として、例えば、分布曲線下面積解析(Area under curve)と、分散解析(Distribution type)と、歪解析(Skewness)と、尖度解析(Kurtosis)と、ピーク解析(Peaks)が予め用意されているが、これらに限られるものではなく、別の分析方法を含めても良い。被検者データ及び分析方法を選択し、オペレータがOKボタン315を押下すると、データ及び分析方法の選択が確定する。また、オペレータがリセットタン316を押下すると、入力されたコマンドがリセットされる。被検者データ及び分析方法の選択がOKであれば、詳細設定入力の画面(図5及び図6参照)に移行する。

0032

グループ分析301bが選択された場合、図4に示されるように、プロセッサ11は、コマンド入力画面40において、少なくとも1つの比較元の個人(被検者)のデータと少なくとも1つの比較対象の個人(被検者)のデータとを選択可能なように、グループ1_401のデータリストとグループ2_402のデータリストを含むデータ選択(データ選択領域)302を表示する。グループ1_401のデータリスト及びグループ2_402のデータリストはそれぞれ、個人データベース141に登録されている複数の被検者のデータを表示する。被検者のデータは、氏名404と、被検者の性別405と、被検者の年齢406と、を少なくとも含んでいる。オペレータは、それぞれのグループから少なくとも1人ずつの被検者データを選択するように要求される。一人の被検者と他のグループ(例えば、母集団)とを比較したい場合には、オペレータは、グループ1のデータリスト401から1人の被検者のデータを選択し、グループ1において選択された被検者のデータを除くいくつかの或いは全ての被検者のデータをグループ2_402のデータリストから選択する。また、プロセッサは、コマンド入力画面40において、分析手法を指示するための結合性モチーフ分析選択307を表示する。結合性モチーフ分析選択307は、全分析方法選択部308aと個別分析方法選択部308bとを含む。ここでは、分析方法として、例えば、分布曲線下面積解析(Area under curve)とが予め用意されているが、これらに限られるものではなく、別の分析方法を含めても良い。被検者データ及び分析方法を選択し、オペレータがOKボタン315を押下すると、データ及び分析方法の選択が確定する。また、オペレータがリセットボタン316を押下すると、入力されたコマンドがリセットされる。被検者データ及び分析方法の選択がOKであれば、詳細設定入力の画面(図5及び図6参照)に移行する。

0033

詳細設定入力において、オペレータが平均分析501aを選択すると、コマンド入力画面50が表示され、試行単位の分析501bを選択すると、コマンド入力画面60が表示される。

0034

平均分析501aが選択された場合、図5に示されるように、プロセッサ11は、コマンド入力画面50において、結合性モチーフ分析をどのチャンネルに対して行うか指定するためのチャンネル選択502を表示する。チャンネル選択502は、用意されているチャンネル(領域)の全てを選択するときにチェックマークを入力する全領域選択部503と、2つ以上の個別のチャンネル(領域)を選択するときにチェックマークを入力する個別領域選択部504と、を含む。分析レベル及び分析対象チャンネルを選択し、オペレータがOKボタン505を押下すると、全てのコマンド入力が確定する。また、オペレータがリセットボタン506を押下すると、分析レベル及び対象チャンネルの選択がリセットされる。

0035

試行単位の分析501bが選択された場合、図6に示されるように、プロセッサ11は、相関同等性評価を有効にするか否かを選択するための選択部(試行単位の分析における相関同等性評価選択部)601と、同等性評価における推論補正選択部602と、を表示する。試行単位の分析における相関同等性評価選択部601において、有効601aにチェックマークが入力されると、相関同等性評価が実行される。無効601bにチェックマークが入力されると、相関同等性評価は実行されない。同等性評価における推論補正選択部602においては、ボンフェルーニ補正602aと、FDR(False discovery rate)602bと、補正なし602cが選択可能となっている。ボンフェルーニ補正602aが選択されると、試行単位の分析における相関同等性の評価結果に対してボンフェルーニ補正が施される。FDR602bが選択されると、試行単位の分析における相関同等性の評価結果に対してFDRが算出される。補正なし602cが選択されると、試行単位の分析における相関同等性の評価結果そのものが出力されることになる。また、プロセッサ11は、ノイズトリミングノイズ除去)を実行するか否かを選択するためのノイズトリミング選択部603を表示する。ノイズトリミング選択部603において、有効603aにチェックマークが入力されると、ノイズトリミング処理が実行される。この場合、オペレータに対してはトリミングの最大割合604の入力が促される。無効603bにチェックマークが入力されると、ノイズトリミング処理は実行されずそのままの結果が提示されることになる。さらに、プロセッサ11は、分析対象のチャンネルを選択するためのチャンネル選択502を表示する。チャンネル選択502は、用意されているチャンネル(領域)の全てを選択するときにチェックマークを入力する全領域選択部503と、2つ以上の個別のチャンネル(領域)を選択するときにチェックマークを入力する個別領域選択部504と、を含む。選択できるチャンネル(領域)が限られているときには、結合性モチーフの解析のデフォルトのパラメータが使われる。分析レベル、ノイズトリミングの有無、及び分析対象チャンネルを選択し、オペレータがOKボタン505を押下すると、全てのコマンド入力が確定する。また、オペレータがリセットボタン506を押下すると、分析レベル、ノイズトリミングの有無、及び分析対象チャンネルの選択がリセットされる。

0036

以上のように、オペレータによって入力されたコマンドの種類によって動的にコマンド入力画面の表示形態がコマンド入力画面30乃至60に示されるように変化する。

0037

<脳結合性分析処理の内容>
図7は、脳結合性分析システム1において実行される脳結合性分析処理の内容を説明するためのフローチャートである。図7のフローチャートに示される処理は、包括的結合性分析プログラム122の各ステップの処理に対応するが、当該包括的結合性分析プログラム122は、プロセッサ11によって実行されるため、以下では、プロセッサ11を動作主体として処理内容について説明する。

0038

(i)ステップ701
オペレータがコマンド入力画面30乃至60に従ってコマンドの入力を完了すると、プロセッサ11は、これらのコマンドをオペレータ入力としてメモリ16に登録する。メモリ16に登録されたオペレータ入力(コマンド)は、以降の各ステップにおいて必要に応じてメモリ16から読み込まれ、各ステップの処理を実行するために用いられる。

0039

(ii)ステップ702
プロセッサ11は、オペレータによって入力されたコマンドのうち、データ選択302及びチャンネル選択502で指定された内容に対応する被検者のデータ(選択された各チャンネルの測定データを含む)を、個人データベース141及び測定データベース142から取得する。

0040

(iii)ステップ703
プロセッサ11は、ステップ702で取得した、被検者(個人、及び/又はグループ)の測定データに対して前処理を実行する。前処理としては、例えば、フィルタ処理独立成分解析ICA:Independent Component Analysis)などが挙げられる。

0041

(iv)ステップ704
プロセッサ11は、メモリ16に登録されているオペレータ入力をチェックし、分析レベル501として平均分析501aが選択されているか判断する。平均分析501aが選択されている場合(ステップ704でYesの場合)、処理はステップ705に移行する。平均分析501aが選択されていない場合、つまり試行(トライアル)単位の分析501bが選択されている場合(ステップ704でNoの場合)、処理はステップ709に移行する。

0042

(v)ステップ705
プロセッサ11は、取得した被検者の測定データのうち、入力コマンドに含まれる選択チャンネルごとに、複数試行(トライアル)に亘る信号の平均値を算出する。例えば、領域5と領域6が分析対象のチャンネルとして指定されている場合、領域5及び領域6の測定信号のそれぞれに対して測定信号の平均値が算出される。

0043

(vi)ステップ706
プロセッサ11は、オペレータによって選択された各チャンネル(領域)をシードとして結合性の特徴値を算出する。各チャンネルは分析過程においてシードにもなりうるし、ターゲットにもなりうる。包括的結合性分析においては、シードは分析過程において変化していく。ただし、オペレータが特定のチャンネルをシードとして指定しても良い。この場合、当該指定されたチャンネルをシードとし、それ以外のチャンネルをターゲットとして結合性分析が行われることになる。

0044

結合性の特徴値は、例えば、クラスタモジュール(クラスタ間の関係)を含むネットワークセオリスモールワールド分析)や、チャンネル間の相関強度などを算出する機能的関連分析や、チャンネル間の情報伝達における伝達方向及び伝達遅延時間を算出する原因分析や、チャンネル間の実際の物理的距離直線距離、或いは脳外周概算距離など)などによって算出される。

0045

(vii)ステップ707
プロセッサ11は、ステップ706で算出した結合性の特徴値に基づいて対応するグラフを生成し、出力装置(表示装置)15の表示画面上に表示する。表示されるグラフとしては、例えば、スラスタリングマップ図11参照)、結合性特徴グラフ(図13参照)、及び包括的結合性モチーフ(図14参照)などが挙げられる。これらのうち少なくとも1つのグラフが生成され、描画される。なお、これらの結合性の特徴値は、包括的特徴モチーフ図14参照)を用いて、予め設定された分析タイプ(個別分析301a、或いはグループ分析301b)に従って確定される。

0046

(viii)ステップ708
オペレータによる入力コマンドで個人間の比較、個人とグループとの間の比較、或いはグループ間の比較が指定されている場合、プロセッサ11は、各個人やグループの測定データに基づいて算出された結合性の特徴値のグラフを比較可能なように表示画面上に表示(例えば、並列表示)する。このような比較表示をすることによって、被検者を健常者、障害者、特定のステージ分類される障害者、或いは投薬治療中の患者などに分類することが可能となる。

0047

(ix)ステップ709
試行(トライアル)単位の分析501bが選択されている場合(ステップ704でNoの場合)、プロセッサ11は、ステップ702で取得したデータから各試行(トライアル)の測定データを抽出する。

0048

試行単位の分析では、各トライアルの測定データを同一時間フレームで同等に処理するため、各トライアルの測定データを用いた分析は、上述の平均分析よりも優れた分析をすることができる。

0049

各トライアルの測定データにおいては測定中にノイズがランダムに含まれてしまうことがある。そのため、ノイズは除去することが望ましいが、測定データにおいてノイズと本来の生体データとを区別することが困難である場合もある。一方、平均化されたデータ(平均分析において用いられる)は、特定の時間におけるノイズリスクを見落としてしまう。各試行(トライアル)データに影響を与えるようなノイズがあると、そのノイズに影響された試行におけるデータは他の試行のデータと同等ではない可能性があり、その場合にはノイズに影響された試行データを把握することは可能である。従って、ノイズを取り除くことには利点があり、この利点のため、試行(トライアル)単位の分析では、オペレータによってノイズ除去処理の有無を選択可能なように構成されている。

0050

(x)ステップ710
プロセッサ11は、オペレータが入力したコマンドにおいて、同等性分析(図6では、試行単位の分析における相関同等性評価)が有効となっているか判断する。同等性分析が有効となっている場合(ステップ710でYesの場合)、処理はステップ711に移行する。同等性分析が無効となっている場合(ステップ710でNoの場合)、処理はステップ706に移行する。

0051

処理がステップ706に移行すると、プロセッサは、シードとなる各チャンネルにおける各試行単位の測定データ(同等性分析もトリミング処理も実行されていない全ての試行における測定データ)を用いて、結合性の特徴値を算出する。例えば、相関分析の場合、各チャンネルにおける試行回数がk(k=1,2,・・・,n)回であるとすると、シードのチャンネル(領域)とターゲットのチャンネルとにおけるk回目同士の試行における測定データ間の相関値が算出される。

0052

(xi)ステップ711
同等性分析が有効となっている場合、プロセッサ11は、各試行における測定データに対して同等性処理を実行し、統計的に同等性を評価する。統計的な同等性分析の処理結果から、最もノイズが含まれる試行(トライアル)のデータと、最もノイズが少ない試行(トライアル)のデータがメモリ16或いは記憶装置14に一時的に格納される。

0053

(xii)ステップ712
プロセッサ11は、オペレータが入力したコマンドにおいて、トリミング処理が有効となっているか否か判断する。トリミング処理が有効となっている場合には、プロセッサ11は、さらに除去する試行データの割合を示すトリミング処理の最大割合604の値を確認する。

0054

トリミング処理が有効となっている場合(ステップ712でYesの場合)、処理はステップ713に移行する。トリミング処理が無効となっている場合(ステップ712でNoの場合)、処理はステップ706に移行する。
この場合、同等性分析は実行されたがトリミング処理は実行されてない各試行における測定データに対して結合性の特徴値が算出されることになる。

0055

(xiii)ステップ713
プロセッサは、オペレータ入力のコマンドに含まれるトリミング処理の最大割合604の値に基づいて、複数の試行のデータからノイズが多い順に最大割合604の値を超えないように試行のデータを取り除く。

0056

ノイズの多い試行における測定データが取り除かれると、処理はステップ706に移行し、ノイズの多い試行における測定データが取り除かれた測定データに対して結合性の特徴が分析される。

0057

平均分析と異なり、試行単位の分析では、あるチャンネル(領域)の各試行における測定データから他のチャンネル(領域)の各試行における測定データに関する結合性の特徴が分析される。特定の試行回次の測定データは、同一の試行回次のデータと関連付けて結合性の特徴が分析される。各試行(各トライアル)に関する結合性の特徴値が算出されると、全試行(トリミングされたトライアルは除く)に亘って特徴値の平均値が算出され、結合性のグラフに視覚化されることになる(ステップ707)。

0058

<平均分析の具体例(マトリックス相関結果)>
図8は、本実施形態による脳結合性分析システム1において実行される平均分析処理の例を説明するための図である。
平均分析処理では、例えば、チャンネル(領域)5_801からの複数試行(複数トライアル)に亘る平均化信号801aとチャンネル(領域)6_802からの複数試行(複数トライアル)に亘る平均化信号802aとの相関が分析されることになる。試行(トライアル)ピリオド803は、領域5_801及び領域6_802における時間区間である。

0059

平均化分析において、2つの領域(図8では、チャンネル(領域)5とチャンネル(領域)6)間の相関を演算する場合、式804に従って、2つの領域の平均化信号の相互の相関が演算される。式804は、ピアソン相関係数を求める式であり、tはサンプリング時間、xはサンプリング時間tにおける各領域からの信号の振幅値、μは各領域における試行(トライアル)ピリオド803内の信号の平均値をそれぞれ示している。このような相関係数を求める処理が他のチャンネル(領域)に対しても実行される。

0060

各チャンネル(領域)間について演算された相関係数は、チャンネル(領域)間の関係を示す2Dアレイ805に格納される。2Dアレイ805において、x軸805a及びy軸805bは、ともに領域番号nを示している。
平均分析は、後述の試行単位の分析(図9参照)と比較して演算が単純であり、各領域における相関関係の概括的な傾向を把握するには便利なツールである。

0061

<試行単位の分析の具体例(マトリックス相関結果)>
図9は、本実施形態による脳結合性分析システム1において実行される試行単位の分析処理の例を説明するための図である。
試行単位の分析処理では、例えば、チャンネル(領域)5からの連続データ脳信号グラフ)901と、チャンネル(領域)6からの連続データ(脳信号グラフ)902との相関が分析されることになる。2つの脳信号グラフ901及び902からは、試行(トライアル)区間及び試行(トライアル)番号のような数種類の情報が抽出される。試行(トライアル)区間の情報は、時間区間903で示され、ここでは、試行番号指標904で示されるように、8回の試行(トライアル)が1つの測定で行われている。

0062

試行(トライアル)単位の相関分析を実行する場合、例えば、チャンネル(領域)5の試行回次1の信号とチャンネル(領域)6の試行回次1の信号との相関が、式905に従って演算される。式905は、ピアソンの相関係数を求める式であり、tはサンプリング時間、xはサンプリング時間tにおける各領域からの信号の振幅値、μは各領域における試行(トライアル)ピリオド903内の信号の平均値をそれぞれ示している。同様の方法により、チャンネル(領域)5の試行回次2の信号とチャンネル(領域)6の試行回次2の信号との相関が算出される。このような相関係数を求める処理が他のチャンネル(領域)に対しても実行される。

0063

各試行(トライアル)及び各領域について演算された相関係数は、各チャンネル(領域)間における各試行(各トライアル)同士チャンネル(領域)間の関係を記述する3Dアレイ906に格納される。3Dアレイ906において、x軸906a及びy軸906bは共に領域番号nを示し、これらによって領域間の関係を確認することができるようになる。また、z軸906cは試行(トライアル)番号を示し、これによって試行(トライアル)間の相関を確認することができるようになる。

0064

試行(トライアル)単位の分析は、平均分析に比べて若干複雑となるが、ノイズ発生リスクを見落とすことが無く、脳信号を分析することができるツールである。

0065

<トリミング処理の具体例>
図10は、試行間の相関の情報を用いて実行するトリミング処理(ノイズ除去処理)の具体例を説明するための図である。
図10において、テーブル1001は、チャンネル(領域)5とチャンネル(領域)6との相関を示している。テーブル1001において、1002の各列は試行(トライアル)番号を示し、1003は試行(トライアル)単位の相関係数を示している。ノイズを多く含む試行(トライアル)を検出するためには、zスコアを求める式1004を用いて試行(トライアル)と他の試行(トライアル)との同等性を求める必要がある。式1004において、rは各試行(各トライアル)に関する相関係数を示し、nは試行(トライアル)期間におけるデータ数、或いはサンプリング数を示している。同等性は、試行1と他の試行、試行2と他の試行、試行3と他の試行といった全ての組み合わせについてzスコアを算出することによって評価することができる。そして、式1004から得られるzスコアは、式1005に示されるように、z分布に従ってp値に変換される。

0066

p値は、0から1の値を取る、帰無仮説H0が正しいという条件の下で、検定統計量の値より大きな値が得られる確率を示す指標である。当該具体例では、P値独立性のレベル閾値とが比較される。p値が0.05未満であれば帰無仮説H0は棄却され、独立レベル指標Itr,trとして「1」を付与する(1006a)。この独立レベル指標「1」は、2つの試行(トライアル)からの2つの相関係数には同等性が無い、或いは2つの試行(トライアル)のうちの1つがノイズに影響されているということを示している。一方、p値が0.05以上であれば独立レベル指標Itr,trとして「0」を付与する(1006b)。この独立レベル指標「0」は、2つの試行(トライアル)からの2つの相関係数には同等性がある、或いは2つの試行(トライアル)ともノイズに影響されていないということを示している。

0067

これら独立レベル指標「0」及び「1」は、チャンネル(領域)5及び6の評価配列1007aに配置される。当該評価配列1007aでは、x軸1008a及びy軸1008bにそれぞれ試行(トライアル)番号を配置し、それぞれ試行(トライアル)1から試行(トライアル)8の組み合わせが配置される。つまり、当該具体例では、試行(トライアル)1と試行(トライアル)1の独立レベル指標、試行(トライアル)1と試行(トライアル)2の独立レベル指標、・・・、試行(トライアル)8と試行(トライアル)8の独立レベル指標がそれぞれ配置される。そして、各独立レベル指標は、縦方向に合計され、合計結果1009aが出力される。この合計結果1009aは、チャンネル(領域)5とチャンネル(領域)6の試行(トライアル)同等性評価の値を示している。同様の演算を他の全ての領域(トライアル)間の関係について独立レベル指標の評価配列1007b〜1007d・・・がそれぞれ演算され、各指標の合計結果1009b〜1009d・・・がそれぞれ求められる。さらに、同一チャンネル(領域)間(例えば、チャンネル(領域)1−1、チャンネル(領域)2−2、・・・、チャンネル(領域)8−8)関係以外の合計結果が並べられ(1010参照)、縦方向のそれぞれの総和が演算される。当該総和演算の結果、より高い値を示す結果(1011参照)は、よりノイズに影響された可能性が高い、或いは、他の試行(トライアル)と比較して同等性が低いことを示している。一方、より小さい値を示す結果は、よりノイズに影響されていない、或いは、他の試行(トライアル)と比較して同等性が高いことを示している。さらに、この結果は、各試行(トライアル)に対するノイズレベルをも示している。従って、これにより試行(トライアル)の結果を分類することができるようになる。図10の具体例では、試行(トライアル)8が最もノイズに影響された試行である確率が高く、試行(トライアル)2が最もノイズに影響されていない試行である確率が高いことが分かる。

0068

オペレータによってトリミング処理が有効であるとのコマンド603aが入力されている場合、コマンド603aと共に入力される割合604に従って、トリミング処理(試行データの除去)が実行される。例えば、図6に示されるように、割合604が20%と指定されている場合、8回の試行(トライアル)のうちノイズ傾向が高い順に20%の試行(トライアル)データが取り除かれる。8回の20%は、1.66回であるため、1.66を切り下げ、最もノイズ傾向の高い1つの試行(トライアル)データ、つまり、試行(トライアル)番号8の試行(トライアル)データが取り除かれることになる。

0069

以上のようにして、分析に影響を与える可能性があるノイズ傾向のある試行(トライアル)のデータを取り除くようにするため、より正確に結合性分析を行うことが可能となる。

0070

<クラスタ係数の分布マップの構成例>
図11は、測定されたチャンネル(領域)から取得されるクラスタ係数の分布マップの構成例を示す図である。図11は、脳の前頭前野のクラスタ係数の分布マップ1101である。

0071

当該分布マッチを生成する際には、式1100を用いて各チャンネル(各領域)の近隣チャンネル(近隣領域)への相関の強さを計算することにより、各チャンネル(領域)についてクラスタ係数が算出される。

0072

ここで、Cは分析対象のチャンネル(領域)におけるクラスタ係数を、rは近隣チャンネル(近隣領域:Direct neighbor)間の相関係数を、nは近隣チャンネル(近隣領域)の数をそれぞれ示している。なお、相関係数rは、両方向の相関の和に相当する値である。例えば、チャンネル2とチャンネル3であれば、チャンネル2からチャンネル3の相関、及びチャンネル3からチャンネル2の相関の和ということになる。

0073

分布マップ1101を視覚化するためには、通常、チャンネル(領域)間のギャップのクラスタ係数が外挿される。また、分布マップ1101において、クラスタ係数レベル1102がカラーマップによって示される。

0074

このようにクラスタ係数の分布マップを示すことにより、高いクラスタ係数値を取るチャンネル(領域)を視覚化することができ、これによって、例えば被検者があるタスクを実行する際に互いに関連するチャンネル(領域)を特定することができるようになる。

0075

<チャンネル(領域)間の情報伝達表示
図12は、あるチャンネル(シード)から他のチャンネル(ターゲット)に情報が伝達したときの結合性の特徴を表す図である。なお、以下の説明において、図12の各図を描画する主体をプロセッサ11とすることができる。

0076

情報があるチャンネル(シードチャンネル)から他のチャンネル(ターゲットチャンネル)に伝達する場合、ターゲットチャンネル(ターゲット領域)への信号は、シードチャンネル(シード領域)の信号と類似のパターンを有するものと推測されるが、伝達遅延時間があることにより、信号パターンは時間方向に少しずれたものとなる。よって、ピアソンの相関係数演算の他、相互相関分析も実行され、信号を少しずつシフト(シフト量は、サンプリングポイントによる)し、信号を畳み込み、信号がシフトされるにつれて最も高い相関のあるところと遅延時間量とを算定する。相互相関の式は、式1200で表される。

0077

ここで、xはチャンネル(例えば、チャンネル5及び6)の特定のサンプリングポイントにおける信号振幅値を、cは共分散を、Tはnと同様に最大試行(トライアル)期間を、kはシフト時間を、σは各チャンネル(領域)に関する信号の標準偏差を、rは相関係数をそれぞれ示している。

0078

遅延時間からは情報伝達の方向を認識することが可能となる。つまり、類似形状の信号が一番早く計測されたチャンネル(領域)がシードチャンネルとなり、当該類似形状の信号が計測された時間を特定すれば、伝達時間と共に、ターゲットまでの伝達経路をなすチャンネル(領域)を特定することができる。

0079

チャンネル(領域)間の相関、遅延時間、情報伝達方向、及び物理的距離を含む結合性の特徴を図示するには、図12に示されるような2D及び3Dサークルプロットを用いることができる。サークルプロットを生成するには、まず、シードとなるチャンネル(領域)を選択する。図12においては、チャンネル(領域)11_1201a、及びチャンネル(領域)10_1201bをシードチャンネル(領域)とした例が示されている。サークルプロットを描画する場合、シードチャンネル(領域)からの信号が他のチャンネル(領域)と相互相関するときの相関強度の最高値及び遅延時間が取得される。また、シードチャンネル(領域)と他のチャンネル(領域)との物理的距離(直線距離或いは脳外周距離)も算出される。これらの結合性の特徴が取得されると、各シードチャンネル(領域)について、2つのサークルプロット1202a-b及び1203a-bがそれぞれ描画される。各シードチャンネル(領域)に対するサークルプロット1202a-bは、相関強度と時間遅延との関係を表し、各シードチャンネル(領域)に対するサークルプロット1203a-bは、物理的距離と時間遅延との関係を表している。

0080

図12における各サークルプロットで描画される各ラインは、シードチャンネル(領域)と他のチャンネル(領域)との関係を表している。また、サークルプロットにおいて、垂直ライン1204にラインが描画されると、遅延時間はゼロである。この垂直ライン1204から反時計回りの位置にラインが配置される場合、シードチャンネル(領域)からの信号は反時計回りの位置に配置されたラインに相当するチャンネル(領域)からの信号よりも遅れているという意味になる。一方、この垂直ライン1204から時計回りの位置にラインが配置される場合、シードチャンネル(領域)からの信号は時計回りの位置に配置されたラインに相当するチャンネル(領域)からの信号よりも進んでいるという意味になる。さらに、サークルプロットの中心からの距離(半径)1205及び1206は、相関強度と物理的距離をそれぞれ示している。中心に近ければ、相関強度がより強く、物理的距離も近いという意味になっている。サークルプロットの中心からのラインは、シードチャンネル(領域)と他のチャンネル(領域)との間の相関と遅延時間、及び物理的距離と遅延時間を示している。

0081

例えば、シードチャンネル(領域)11のサークルプロット1202aでは、シードチャンネル(領域)11は、チャンネル(領域)9及び10よりも進んでおり、これらのチャンネル(領域)に対するソースチャンネル(領域)であると推定される。さらに、シードチャンネル(領域)11は、チャンネル(領域)5−8、及び12−15よりも遅れており、これらのチャンネル(領域)からのターゲットチャンネル(領域)であると推定される。なお、2Dサークルプロットは半径と放射の2軸で表され、3Dサークルプロットはさらに高さの1軸が追加されて表される。この時、半径1210は相関強度を表し、角度は遅延を表し、高さ1209は物理的距離を示す。

0082

図15は、複数のチャンネル(領域)によって構成されるクラスタ間における情報伝達とその際の遅延時間の例を模式的に示す図である。上述のように、相互に関連性の強い複数のチャンネル(領域)はクラスタとしてグルーピングされる。情報が伝達する場合、このクラスタでの処理が行われ、その後次のクラスタに伝達されることになる。この情報伝達の時間が遅延時間として現れることになる。図16は、図15の情報伝達の例を脳内の領域と関連付けて表した図である。

0083

<包括的結合性に関するグループ比較の例>
図13は、本実施形態による脳結合性分析システム1により得られる、グループ1及び2の包括的結合性モチーフを比較するためのデータ表示例を示す図である。

0084

脳結合性分析システム1は、結合性の特徴を算出し、図12図13に示されるように、オペレータのコマンド入力605によって指定されるn個のシードチャンネルについて3Dサークルプロット1208a乃至1208bを描画する。ここで、nは、分析対象として選択全てのチャンネル(領域)を示している。図13では、脳結合性分析システム1が、シードチャンネルの結合性を包括的結合性にまとめる演算を行い、分析の堅牢性強化し、分析の誤った解釈がなされる危険性を最小化する表示例が示されている。

0085

図12において、3Dサークルプロット1208a乃至1208bはシードチャンネル(領域)と他のチャンネル(領域)との間の関係(例えば、相関関係)を示しているが、脳結合性分析システム1がシードチャンネルの結合性を包括的結合性にまとめる演算では、この関係を示す中心のラインがデカルト座標表示(x,y,z軸表示)に変換される。また、脳結合性分析システム1は、式1301を用いて、結合性の特徴(例えば、相関の強さ、遅延時間、及び物理的距離)の3つの座標軸(x,y,z軸)におけるシードチャンネル−他のチャンネル間の関係の各ラインの内積を演算する(図13)。シードチャンネル(領域)の信号は当該シードチャンネル(領域)の信号との相関を算出することは意味が無いため、総内積1302は、n×(n−1)個となる。

0086

これら内積から、分布ヒストグラム1304a及び1304b(包括的結合性モチーフとも称する)が各個人データについて、或いはグループ1303a及び1303bのデータのそれぞれについて生成され、描画される。また、分布パターン1305も分布ヒストグラム1304a及び1304bを近似するものとして表示される。

0087

このように内積演算を用いて全ての結合性の特徴をまとめることにより、各シードチャンネル(領域)の3Dサークルプロットを単一の分布グラフ或いは包括的結合性モチーフに単純化して表示することが可能となる。単一のシードチャンネルを分析することは一見現実的のように思えるが、多くの場合被検者のばらつきによって制限されてしまい、分析の堅牢性も懐疑的である。そこで、本開示による分析では、シードチャンネルの結合性の特徴を結合し、包括的結合性モチーフを提供するようにしている。この包括的結合性モチーフに示されるグラフの特徴を分析すれば、より多くの変数によって、個別データやグループデータを評価することが可能となる。これらの変数はバイオマーカとなりうるものである。

0088

<推論解析表示の構成例>
図14は、推論解析表示(分析結果表示)1400のウインドウの構成例を示す図である。推論解析表示(分析結果表示)1400では、個別分析の結果や、グループ間での複数測定のデータを比較分析した結果を表示することができる。なお。図14では、一例としてグループ分析の結果が示されている。なお、推論解析表示1400のための情報を生成したり描画したりする動作主体は、例えばプロセッサ11とすることが可能である。

0089

推論解析表示1400は、被検者ID1401と、性別1402と、年齢1403と、分析タイプ1404と、分析結果1405と、グループ特徴表示1411(図14では、グラフ1411aとグラフ1411bが示されている)と、を構成要素として含んでいる。

0090

被検者の数が複数の場合には、被検者ID1401、性別1402、及び年齢1403の情報は、その被検者の数だけ表示される。また、分析コマンドの概要が、分析タイプ1404として表示される。図14では、「グループ分析」と表示されている。

0091

分析結果1405は、メインの情報の表示領域である。当該領域1405には、各グループ(図14では、グループ1_1405aとグループ2_1405b)に関する分析の結果が、推論解析1405cの情報と共に可視化される。グループ分析ではなく個別分析の場合には、比較対象の他のグループのデータが存在しないため、グループ2_1405bと推論解析1405cの欄は表示されない。

0092

分析方法1407乃至1410には、オペレータが入力したコマンド308bに従って、指定された分析方法に対応する情報が表示される。ここで用いられる分析方法は、例えば、分布曲線面積下解析(Area under curve)1407、分散解析(Distribution type)1408、歪解析(Skewness)1409、ピーク数(Peak number(前述のようにピーク解析とも称する))1410等である。特にグループ/比較分析における分布曲線下面積解析(Area under curve)は、分析のために選択され、かつ/又は測定されたチャンネル(領域)の数に多大に依存している。つまり、チャンネル(領域)の数が2つのグループのデータ間で整合していない場合、包括的結合性モチーフは別々に正規化されることになる。そして、分散解析1408の正規性が評価された後、分布曲線面積下解析(Area under curve)1407による推論が統計的に描かれることになる。一方、包括的結合性モチーフの分布が標準正規分布(つまり、ガウス分布)となっていない場合には、想定している仮説(上述の帰無仮説H0)が正規分布における仮説であるため、t検定、z検定、及びf検定を安易に実行すべきではない。従って、正規性を評価した後に、2つのグループ間の有意差の推論をもたらす正規性評価結果のデータに対して2つのグループの平均や分散などの統計的検査が実行される。2つのグループの差が有意でない場合、推論解析1405cは適合となり、2つのグループの差が有意である場合、推論解析1405cは「適合せず」となる。なお、各分析方法及び各グループに関する結果は領域1406a及び1406bに示され、各分析方法に関する推論解析の結果は領域1406cに示されている。

0093

例えば、分析方法が分散解析(Distribution type)1408の場合、2つのグループの分布について正規性評価が実行され、ガウス分布かピアソン分布や対数正規分布などのその他の分布かどうか、2つのグループの分布が区別される。2つのグループが類似の分布のタイプであった場合、推論解析1405cの値は「適合」となる。また、例えば、歪解析(Skewness)1409の場合には、いくつかの統計的検査が実行される。さらに、例えば、ピーク数分析(Peak number)1410の場合には、包括的結合性モチーフのグラフにおけるピーク発生数カウントされる。そして、何れの分析方法の場合にも、両グループの推論解析1405cの結果が領域1406cに示される。

0094

以上のように、推論解析表示(分析結果表示)1400は、オペレータによって選択されたデータとその分析結果(推論解析を含む)を同一ウインドウ内に表示する。このため、オペレータは、自分が選択した分析方法による結果に基づいて、容易に測定データを解釈し、診断などを適切にすることができるようになる。

0095

なお、例えば、推論解析表示(分析結果表示)1400別のウインドウにおいて、クラスタ係数の分布マップ(図11)、包括的結合性モチーフ(図13)や情報伝達とその際の遅延時間の表示(図15又は図16)等を表示するようにしてもよい。

0096

<まとめ>
(1)本実施形態では、脳結合性分析システムは、脳の複数のチャンネル(領域:オペレータによって選択された、被検者の複数のチャンネル)の測定データを測定データベースから取得し、複数のチャンネルうち少なくとも1つをシードチャンネルとし、当該シードチャンネルと他のチャンネルとの複数の結合性特徴(相関強度、情報伝達遅延時間、物理的距離、情報伝達方向など)を測定データから算出する。また、当該システムは、算出した結合性特徴のうち、各チャンネルにおける情報伝達遅延時間と他の結合性特徴(例えば、相関強度や物理的距離)との関係を示す結合性特徴グラフ(2Dサークルプロットや3Dサークルプロット:図12参照)を生成し、これを表示装置の画面上に表示する。このようにすることにより、チャンネル(領域)間の関係を容易に理解でき、また、脳の結合性を包括的に把握することができる(従来は、領域間の特定の関係しか把握することができない)ようになる。また、このようなグラフを医師等が見ることにより、被検者が抱えている可能性のある精神疾患などを特定できるようになる。さらに、本開示による脳結合分析は、従来の分析とは異なり、分析用モデルとは独立しており、測定データのみを用いて分析するので、被検者のデータを柔軟に分析することができるようになる。

0097

また、脳結合分析システムは、3次元サークルプロットにおける結合性特徴間の関係を示すラインをデカルト座標に変換し、各ラインの内積を算出し、結合性特徴の分布ヒストグラム及び分布パターンを生成して、それらを表示する(図13或いは図14参照)。例えば、個人の被検者の分布ヒストグラムや分布パターンを、基準となる分布ヒストグラムや分布パターン(例えば、母集団の平均)と比較(例えば、形状を比較する)することにより、当該被検者の脳機能として正常の範囲か否か容易に判断することができるようになる。また、複数グループ間の分布ヒストグラム及び分布パターンを比較する(例えば、性別による比較、年齢による比較、疾患による比較、服薬による比較等)ことにより、各グループの傾向を把握することができる。

0098

さらに、脳結合分析システムは、複数の被検者グループの測定データを用いて、少なくとも1つの分析方法(分布曲線面積下解析(Area under curve)、分散解析(Distribution type)、歪解析(Skewness)、ピーク解析(Peak number)で上述の分布ヒストグラム又は分布パターンを分析して得られた分析結果と、複数の被検者グループにおいて、当該分析結果が適合(マッチ)するか否かを示す推論解析情報を、分布ヒストグラム及び分布パターンと共に表示する(図14参照)。

0099

(2)本実施形態による脳結合分析システムでは、結合性特徴を算出する際に、複数の試行に亘る測定データの平均値を用いる。或いは、複数の試行のそれぞれの測定データを用いて複数の結合性特徴を算出する。また、脳結合分析システムでは、複数の試行の測定データを用いる場合、その測定データの同等性を評価し、オペレータによってコマンドに含まれるトリミング割合に基づいて測定データをノイズ傾向の高い測定データであると判断して取り除くトリミング処理が実行され、当該トリミング処理後の測定データを用いて複数の結合性特徴が算出される。平均値を用いる場合には、よりシンプルな分析を行うことができる。一方、各試行のデータを用いる場合には、複数の試行中の測定データにノイズが含まれていたとしてもノイズ傾向の高い測定データを取り除いて分析するため、より正確な分析を実行することが可能となる。

0100

(3)本開示は、実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードによっても実現できる。この場合、プログラムコードを記録した記憶媒体をシステム或は装置に提供し、そのシステム或は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそれを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスクCD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク光ディスク光磁気ディスク、CD−R、磁気テープ不揮発性メモリカード、ROMなどが用いられる。

0101

また、プログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現されるようにしてもよい。さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータ上のメモリに書きこまれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータのCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現されるようにしてもよい。

0102

さらに、実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを、ネットワークを介して配信することにより、それをシステム又は装置のハードディスクやメモリ等の記憶手段又はCD−RW、CD−R等の記憶媒体に格納し、使用時にそのシステム又は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が当該記憶手段や当該記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行するようにしても良い。

0103

最後に、ここで述べたプロセス及び技術は本質的に如何なる特定の装置に関連することはなく、コンポーネントの如何なる相応しい組み合わせによってでも実装できることを理解する必要がある。更に、汎用目的の多様なタイプのデバイスがここで記述した教示に従って使用可能である。ここで述べた方法のステップを実行するのに、専用の装置を構築するのが有益であることが判るかもしれない。また、実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。本発明は、具体例に関連して記述したが、これらは、すべての観点に於いて限定の為ではなく説明の為である。本分野にスキルのある者には、本発明を実施するのに相応しいハードウェア、ソフトウェア、及びファームウエアの多数の組み合わせがあることが解るであろう。例えば、記述したソフトウェアは、アセンブラ、C/C++、perl、Shell、PHP、Java(登録商標)等の広範囲のプログラム又はスクリプト言語で実装できる。

0104

さらに、上述の実施形態において、制御線情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。全ての構成が相互に接続されていても良い。

0105

加えて、本技術分野の通常の知識を有する者には、本発明のその他の実装がここに開示された本発明の明細書及び実施形態の考察から明らかになる。明細書と具体例は典型的なものに過ぎず、本発明の範囲と精神は後続する請求範囲で示される。

0106

1 脳結合性分析システム
11プロセッサ
12プログラムメモリ
13入力装置
14記憶装置
15出力装置
16メモリ
20測定プローブ
21 複数の光源
22 複数の検出器
23測定ポイントチャンネル
30、40、50、60コマンド入力画面
301 分析タイプ
302データ選択
303データリスト
307結合性モチーフ分析選択
501分析レベル
502チャンネル選択
603ノイズトリミング選択部
1400推論解析表示(分析結果表示)

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