図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(2018年4月12日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (16)

課題

連続するスロットル開度学習完了範囲内では、スロットル開度学習値を適用した制御、又は、吸気量検出手段のフェイルセーフを行なうことができる内燃機関制御装置を提供する。

解決手段

吸気量を用いて算出した実有効開口面積と、スロットル機差ばらつきに対する実スロットル開度からスロットル開度学習値を演算し、スロットル開度学習による補正後の有効開口面積と実有効開口面積の偏差状態によってスロットル開度学習完了した領域を示すスロットル開度学習完了範囲を算出することで、連続するスロットル開度学習完了範囲内では、スロットル開度学習値を適用した制御、または、吸気量検出手段のフェイルセーフを行なう。

概要

背景

近年、ドライバ車輌側からの駆動力要求値としてエンジン出力軸トルクを用い、これを指標エンジン発生トルクを制御する、所謂、「トルクベース制御」と呼ばれるエンジンの制御方法が普及している。このトルクベース制御では、ドライバによるアクセルペダル操作量に基づいてエンジンの目標トルクを決定し、目標トルクを発生させることができる目標吸入空気流量がエンジンに吸入されるようにスロットル開度を制御し、実際の吸入空気流量に応じて燃料噴射量や点火時期を制御してエンジンの出力が目標トルクに制御され、ドライバの要求する走行性能が実現される。

このようなエンジンの目標トルクに対応した目標吸入空気流量を実現するために、エンジンのスロットルに連設したアクチュエータを駆動してスロットル開度を制御するエンジンの制御装置において、目標吸入空気流量とスロットル前後の圧力比とスロットルの開口面積等を基本とする絞り式流量計流量算出式に適用してスロットルの目標開口面積を求め、このスロットルの目標開口面積を達成するスロットル開度となるようスロットルに連設したアクチュエータを制御する手段が提案されている。

さらに、例えば特許第4237214号公報(特許文献1)では、予め用意された有効開口面積とスロットル開度の関係がスロットルバルブ及び各種センサ等のばらつきに応じて変化することに着目し、実吸入空気流量と目標吸入空気流量が一致するように有効開口面積とスロットル開度の関係を学習補正することにより、実吸入空気流量を目標吸入空気流量に精度良く一致させる技術が提案されている。

また、例えば特許第5328967号公報(特許文献2)では、スロットル開度と有効開口面積の関係の学習を利用して、過渡変化時から、排気バルブから触媒までの排気管内の温度が収束するまでの間は、学習済みの関係に基づいて実シリンダ吸入空気流量を算出する技術が提案されている。

概要

連続するスロットル開度学習完了範囲内では、スロットル開度学習値を適用した制御、又は、吸気量検出手段のフェイルセーフを行なうことができる内燃機関の制御装置を提供する。吸気量を用いて算出した実有効開口面積と、スロットル機差ばらつきに対する実スロットル開度からスロットル開度学習値を演算し、スロットル開度学習による補正後の有効開口面積と実有効開口面積の偏差状態によってスロットル開度学習完了した領域を示すスロットル開度学習完了範囲を算出することで、連続するスロットル開度学習完了範囲内では、スロットル開度学習値を適用した制御、または、吸気量検出手段のフェイルセーフを行なう。

目的

この発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、連続するスロットル開度学習完了範囲内では、スロットル開度学習値を適用した制御、又は、吸気量検出手段のフ
イルセーフを行なうことができる内燃機関の制御装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

内燃機関運転状態を検出する運転状態検出手段と、前記内燃機関の吸気通路に設けられたスロットルと、前記スロットルの開度を制御することにより前記吸気通路の有効開口面積を変化させて、前記内燃機関への吸気量を可変制御するスロットル開度制御手段と、前記スロットルの実開度を測定する実スロットル開度検出手段と、前記内燃機関への実吸入空気流量を測定する実吸入空気流量検出手段と、前記スロットルの前記内燃機関側の圧力をインマニ圧として測定するインマニ圧検出手段と、前記スロットルの大気側の吸気温を測定する吸気温検出手段と、前記実吸入空気流量、前記インマニ圧および前記吸気温を、絞り式流量計流量算出式に適用して、前記実スロットル開度検出手段で測定された実スロットル開度に対応した実有効開口面積を算出する実有効開口面積算出手段と、あらかじめ用意された有効開口面積−スロットル開度関係マップと、前記実有効開口面積と、前記実スロットル開度と、に基づいて、有効開口面積−スロットル開度の関係を学習し、スロットル開度学習値を算出するスロットル開度学習手段と、前記実有効開口面積と、前記実スロットル開度と、スロットル開度学習補正後の有効開口面積−スロットル開度の関係マップと、から求まる偏差所定値以下であるかを判断するスロットル開度学習完了判定手段と、前記実スロットル開度が、スロットル開度学習完了判定された連続するスロットル開度領域の範囲内であるかどうかを判定するスロットル開度学習完了範囲判定手段と、前記実スロットル開度が、前記スロットル開度学習完了判定手段により完了と判断され、かつ前記スロットル開度学習完了範囲判定手段により範囲外と判断された場合、スロットル開度学習完了範囲を更新するスロットル開度学習完了範囲更新手段と、を備え、前記スロットル開度学習完了範囲更新手段により更新されたスロットル開度学習完了範囲内にある前記スロットル開度学習値を用いて目標スロットル開度を算出し、前記スロットルを制御することを特徴とする内燃機関の制御装置

請求項2

前記スロットル開度学習完了判定手段にて算出される偏差は、前記スロットル開度学習補正後の有効開口面積−スロットル開度の関係マップより算出した前記実有効開口面積に対する学習後スロットル開度と、前記実スロットル開度の偏差であることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。

請求項3

前記スロットル開度学習完了判定手段にて算出される偏差は、前記スロットル開度学習補正後の有効開口面積−スロットル開度の関係マップより算出した前記実スロットル開度に対する学習後有効開口面積と、前記実有効開口面積の偏差であることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。

請求項4

前記スロットル開度学習完了判定手段にて算出される偏差は、前記スロットル開度学習補正後の有効開口面積−スロットル開度の関係マップより算出した前記実有効開口面積と、前記インマニ圧および前記吸気温から求まる学習後実吸入空気流量と、前記実吸入空気流量の偏差であることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。

請求項5

前記スロットル開度学習完了範囲判定手段にて算出されるスロットル開度学習完了範囲は、前記スロットル開度学習完了判定された連続する区間のスロットル開度領域の最大値である学習完了範囲最大値と、最小値である学習完了範囲最小値と、の間の範囲であることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の内燃機関の制御装置

請求項6

前記スロットル開度学習完了範囲更新手段は、すでに前記スロットル開度学習完了判定がされた前記実スロットル開度が、スロットル開度学習完了範囲外である場合、前記スロットル開度学習完了範囲の最大値よりも大きいときには、大きい側に範囲を更新し、前記スロットル開度学習完了範囲の最小値よりも小さいときには、小さい側に範囲を更新することを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の内燃機関の制御装置

請求項7

前記実スロットル開度がスロットル開度学習完了範囲内の場合は学習完了と判定し、スロットル開度学習完了範囲外の場合は学習未完了として、学習完了判定に応じて、スロットル開度学習値を考慮するかどうかを判断して前記スロットルを制御することを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の内燃機関の制御装置

請求項8

前記実スロットル開度がスロットル開度学習完了範囲内の場合は、前記スロットル開度学習値を考慮して、実吸入空気流量検出手段のフェイルセーフを行うことを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載の内燃機関の制御装置。

技術分野

0001

この発明は、内燃機関制御パラメータの算出に適用するスロットル開度を制御する内燃機関の制御装置に関するものである。

背景技術

0002

近年、ドライバ車輌側からの駆動力要求値としてエンジン出力軸トルクを用い、これを指標エンジン発生トルクを制御する、所謂、「トルクベース制御」と呼ばれるエンジンの制御方法が普及している。このトルクベース制御では、ドライバによるアクセルペダル操作量に基づいてエンジンの目標トルクを決定し、目標トルクを発生させることができる目標吸入空気流量がエンジンに吸入されるようにスロットル開度を制御し、実際の吸入空気流量に応じて燃料噴射量や点火時期を制御してエンジンの出力が目標トルクに制御され、ドライバの要求する走行性能が実現される。

0003

このようなエンジンの目標トルクに対応した目標吸入空気流量を実現するために、エンジンのスロットルに連設したアクチュエータを駆動してスロットル開度を制御するエンジンの制御装置において、目標吸入空気流量とスロットル前後の圧力比とスロットルの開口面積等を基本とする絞り式流量計流量算出式に適用してスロットルの目標開口面積を求め、このスロットルの目標開口面積を達成するスロットル開度となるようスロットルに連設したアクチュエータを制御する手段が提案されている。

0004

さらに、例えば特許第4237214号公報(特許文献1)では、予め用意された有効開口面積とスロットル開度の関係がスロットルバルブ及び各種センサ等のばらつきに応じて変化することに着目し、実吸入空気流量と目標吸入空気流量が一致するように有効開口面積とスロットル開度の関係を学習補正することにより、実吸入空気流量を目標吸入空気流量に精度良く一致させる技術が提案されている。

0005

また、例えば特許第5328967号公報(特許文献2)では、スロットル開度と有効開口面積の関係の学習を利用して、過渡変化時から、排気バルブから触媒までの排気管内の温度が収束するまでの間は、学習済みの関係に基づいて実シリンダ吸入空気流量を算出する技術が提案されている。

先行技術

0006

特許第4237214号公報
特許第5328967号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、前記特許文献1あるいは2に提案された技術では、スロットル開度学習運転ゾーン毎学習領域細分化することで制御精度を向上させているため、例えば全開域などの運転されにくい領域については、一般的な走行だけでは学習完了されていないことがある。そのため、このような運転パターンによる未学習領域が残っている場合、未学習領域を跨ぐようなスロットル制御時にはスロットル開度学習値を考慮しても制御精度がよくならない課題があった。

0008

この発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、連続するスロットル開度学習完了範囲内では、スロットル開度学習値を適用した制御、又は、吸気量検出手段のフ
イルセーフを行なうことができる内燃機関の制御装置を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0009

この発明による内燃機関の制御装置は、
内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
前記内燃機関の吸気通路に設けられたスロットルと、
前記スロットルの開度を制御することにより前記吸気通路の有効開口面積を変化させて、前記内燃機関への吸気量を可変制御するスロットル開度制御手段と、
前記スロットルの実開度を測定する実スロットル開度検出手段と、
前記内燃機関への実吸入空気流量を測定する実吸入空気流量検出手段と、
前記スロットルの前記内燃機関側の圧力をインマニ圧として測定するインマニ圧検出手段と、
前記スロットルの大気側の吸気温を測定する吸気温検出手段と、
前記実吸入空気流量、前記インマニ圧および前記吸気温を、絞り式流量計の流量算出式に適用して、前記実スロットル開度検出手段で測定された実スロットル開度に対応した実有効開口面積を算出する実有効開口面積算出手段と、
あらかじめ用意された有効開口面積−スロットル開度の関係マップと、前記実有効開口面積と、前記実スロットル開度と、に基づいて、有効開口面積−スロットル開度の関係を学習し、スロットル開度学習値を算出するスロットル開度学習手段と、
前記実有効開口面積と、前記実スロットル開度と、スロットル開度学習補正後の有効開口面積−スロットル開度の関係マップと、から求まる偏差所定値以下であるかを判断するスロットル開度学習完了判定手段と、
前記実スロットル開度が、スロットル開度学習完了判定された連続するスロットル開度領域の範囲内であるかどうかを判定するスロットル開度学習完了範囲判定手段と、
前記実スロットル開度が、前記スロットル開度学習完了判定手段により完了と判断され、かつ前記スロットル開度学習完了範囲判定手段により範囲外と判断された場合、スロットル開度学習完了範囲を更新するスロットル開度学習完了範囲更新手段と、を備え、
前記スロットル開度学習完了範囲更新手段により更新されたスロットル開度学習完了範囲内にある前記スロットル開度学習値を用いて目標スロットル開度を算出し、前記スロットルを制御することを特徴とする。

発明の効果

0010

この発明による内燃機関の制御装置によれば、吸気量を用いて有効開口面積を算出することにより、有効開口面積と実のスロットル開度の関係を正規の状態に近づけ、同時にスロットルの機差ばらつきを吸収するためのスロットル開度学習制御を行い、スロットル開度学習による補正後の有効開口面積と実有効開口面積の偏差状態によってスロットル開度学習が完了した領域を示すスロットル開度学習完了範囲を算出し、スロットル開度学習値を考慮するか使い分けることで、連続するスロットル開度学習完了範囲内では、スロットル開度学習値を適用した制御、又は、吸気量検出手段のフェイルセーフを精度よくできるすぐれた効果がある。

図面の簡単な説明

0011

この発明の実施の形態1による内燃機関の制御装置を概略的に示す構成図である。
この発明の実施の形態1によるエンジン制御部の概略構成を示すブロック図である。
この発明の実施の形態1によるスロットル開度学習完了判定処理を示すフローチャートである。
この発明の実施の形態1による有効開口面積偏差の演算処理を示すフローチャートである。
この発明の実施の形態1によるスロットル開度−有効開口面積を示す説明図である。
この発明の実施の形態1による吸入空気流量偏差の演算処理を示すフローチャートである。
この発明の実施の形態1によるスロットル開度偏差の演算処理を示すフローチャートである。
この発明の実施の形態1によるスロットル開度学習値の算出処理部を概略的に示す制御ブロック図である。
この発明の実施の形態1によるロングタイム学習値格納処理部を概略的に示す制御ブロック図である。
この発明の実施の形態1によるスロットル開度学習基本値算出方法を概略的に示す説明図である。
この発明の実施の形態1によるCAt−TPが取りうる関係を概略的に示す説明図である。
この発明の実施の形態1によるロングタイム学習値TPLの格納処理を概略的に示す説明図である。
この発明の実施の形態1による単調増加処理を概略的に示す説明図である。
この発明の実施の形態1によるスロットル開度学習完了範囲判定処理を示すフローチャートである。
この発明の実施の形態1によるスロットル開度学習完了範囲更新処理を示すフローチャートである。

実施例

0012

以下、この発明による内燃機関の制御装置の好適な実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。

0013

実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による内燃機関の制御装置を概略的に示す構成図であり、図2は、図1に示す内燃機関の制御装置におけるエンジン制御部の概略構成を示すブロック図である。

0014

図1において、エンジン1の吸気系の上流に吸入空気流量を測定する吸入空気流量検出手段のエアフロセンサ(以下、AFS:Air Flow Sensor)2が設けられており、吸気温検出手段として吸気温センサ3がAFS2に内蔵、又は別体のセンサとして設けられている。AFS2の下流側でエンジン1との間には、吸入空気流量を調整するために電気的に制御できる電子制御スロットル(以下、スロットル)4が設けられている。また、スロットル4の開度を測定するために、スロットル開度検出手段としてスロットル開度センサ5が設けられている。

0015

さらに、スロットル4の下流側に設けられたサージタンク6とインテークマニホールド7の内部を含む空間(以下、インマニ)の圧力(以下、インマニ圧)を測定するインマニ圧検出手段としてインマニ圧センサ8が設けられている。ここで、AFS2の代わりに、インマニ圧に基づいて吸入空気流量を推定する方法(所謂、S/D(スピードデンシティ)方式)を用いてもよく、吸気温センサ3がインマニ内に設けられていてもよい。

0016

インテークマニホールド7及び筒内を含む吸気バルブの近傍には燃料噴射するためのインジェクタ9が設けられ、吸気バルブ及び排気バルブには、バルブタイミング可変するためにスロットル開度制御手段である吸気VVT(Variable Valve T
iming)10及び排気VVT11がそれぞれ設けられており、シリンダヘッドにはシリンダ内火花を発生させる点火プラグを駆動するための点火コイル12が設けられている。エキゾーストマニホールド13には、図示しない空燃比センサや触媒が設けられ、インマニ7には大気圧センサ14が設けられている。なお、吸気VVT10と排気VVT11については、片方のみ設けられている場合や、いずれも設けられていない場合もある。

0017

上述のAFS2、吸気温センサ3、スロットル開度センサ5、インマニ圧センサ8、空燃比センサ、大気圧センサ14、及びそれ以外の各種センサ(図示しないアクセル開度センサクランク角度センサを含む)の情報も含め、エンジン1の運転状態を示す情報として、マイクロコンピュータインターフェース回路からなる電子制御装置(以下、ECU:Electronic Control Unit)20に入力される。

0018

入力された各種データより目標トルクが算出され、算出された目標トルクを達成する目標吸入空気流量が算出され、目標吸入空気流量を達成するよう後述する方法で目標有効開口面積を算出して目標スロットル開度を求めている。そして、目標スロットル開度を達成するようにスロットル4の開度を制御する。また、同時にインジェクタ9、吸気VVT10、排気VVT11、点火コイル12を含む各種アクチュエータへの指示値も算出される。

0019

図2は、エンジン制御部の概略構成を示すブロック図である。
図2において、ECU20には、運転状態検出手段としてAFS2、吸気温センサ3、スロットル開度センサ5、インマニ圧センサ8、空燃比センサ、大気圧センサ14、及びその他図示しない各種センサからの信号が入力され、エンジン1を制御する手段としてスロットル4、インジェクタ9、吸気VVT10、排気VVT11、点火コイル12、及びその他図示しない各種アクチュエータへの指示値が出力される。なお、大気圧を測定する大気圧センサ14の代わりに、大気圧を推定する手段を用いてもよいし、ECU20に内蔵された大気圧センサを用いてもよい。

0020

ECU20内ではエンジン制御に関する全ての処理を実施しているが、ここではスロットル制御部とスロットル開度学習完了判定部についての概略を説明する。AFS2、吸気温センサ3、インマニ圧センサ8によりそれぞれ測定された実吸入空気流量Qa(S/D方式の場合はインマニ圧Pbから推定)、吸気温Ta(インマニ内に吸気温センサが設けられていた場合には大気温の代用として使用)、インマニ圧Pb、大気圧Paから有効開口面積算出手段21にてスロットル4の実有効開口面積CAtが求められる。

0021

次に、スロットル開度学習値算出手段22にて、有効開口面積算出手段21で算出された実有効開口面積CAtと、スロットル開度センサ5にて測定された実スロットル開度θと、予め用意された有効開口面積−スロットル開度の関係マップから、スロットル開度学習値TPLRNを算出する。

0022

続いて、スロットル開度学習完了判定手段23では、実有効開口面積CAtと、実スロットル開度θと、スロットル開度学習補正後の有効開口面積−スロットル開度の関係マップと、から求められる偏差を算出し、この偏差が所定値の範囲であるかを判定する。また、スロットル開度学習完了範囲判定手段24では、実スロットル開度θが、スロットル開度学習完了判定された連続するスロットル開度領域の範囲内であるかどうかを判定する。

0023

スロットル開度学習完了範囲更新手段25では、実スロットル開度θが、スロットル開度学習完了判定手段23により完了と判断され、かつスロットル開度学習完了範囲判定手段24により範囲外と判断された場合、大気圧推定値スロットル開度学習完了範囲を更新する。目標スロットル開度演算手段26では、更新されたスロットル開度学習完了範囲、
スロットル開度学習値とその他の情報を用いて目標スロットル開度が演算され、演算された目標スロットル開度にてスロットル4が制御される。
以上がスロットル制御部とスロットル開度学習完了判定部の動作についての概略である。

0024

次に、スロットル開度学習完了判定手段23で実施される処理について詳細に説明する。
図3から図7において説明するように、ECU20の内部で行われるスロットル開度学習完了判定手段23の処理は、所定タイミング毎の演算処理(例えば、10ms毎のメイン処理BTDC75degCA毎の割り込み処理)内で実施される。

0025

図3に示すフローチャートのステップ301で、有効開口面積算出手段21によりスロットル4の実有効開口面積CAtの算出が行われる。本算出方法は、基本的に特許文献1に示された方法と同様であるが、ここで用いる流体力学基礎式について説明する。所謂、絞り式流量計の体積流算出式圧縮性流体の場合)は次の式(1)で表される。

0026

0027

ここで、吸入空気流量をQa[L/s]、大気の音速をαa[m/s]、スロットル4の有効開口面積をCAt[cm^2]、インマニ圧をPb[kPa]、大気圧をPa[kPa]、比熱比κとする。ここで、無次元流量σを次の式(2)で定義すると、

0028

0029

式(1)は、次の式(3)のように簡単に書くことができる。

0030

0031

なお、大気の音速αa[m/s]は、気体定数をR[kJ/(kg・K)]、大気温をTa[K]とすると次の式(4)で表される。

0032

0033

ここで、実吸入空気流量Qaと、大気の音速αa、無次元流量σが与えられた場合に、スロットル4の実有効開口面積CAtは式(3)を変形した次の式(5)で算出できる。

0034

以上のように実吸入空気流量Qaと、大気の音速αa、無次元流量σが与えられれば、スロットル4の実有効開口面積CAtが求められる。

0035

次に、ステップ302にてスロットル開度学習値を演算する。スロットル開度学習値の演算方法については後述する。

0036

続いて、ステップ303では有効開口面積の偏差を演算する。有効開口面積の偏差は図4に示すフローチャートにより演算される。図4のフローチャートを説明する。まずステップ401で、スロットル開度センサ5から求められた実スロットル開度θと、予め用意された有効開口面積−スロットル開度の関係と、前回処理タイミングでの有効開口面積学習値から、今回の有効開口面積学習値を算出し、実スロットル開度θに対する学習後有効開口面積CAt’を算出する。例えば図5に示すように、縦軸を有効開口面積、横軸をスロットル開度としたときに、予め用意された有効開口面積−スロットル開度の関係が実線aとすると、スロットル開度学習値で補正された値は破線bのように表される。ここで実スロットル開度θをT5とすると、学習後の有効開口面積はCAt2のように求められる。なお、図3のステップ301で算出された実有効開口面積はCAt3とする。つぎに、ステップ402で実有効開口面積CAt3と学習後有効開口面積CAt2から有効開口面積偏差ΔCAtを算出する。

0037

図3戻り、ステップ304では吸入空気流量の偏差を演算する。吸入空気流量の偏差は図6に示すフローチャートにより演算される。図6のフローチャートを説明する。まず
ステップ601で、学習後吸入空気流量Qa2を、式(5)を用いて、学習後有効開口面積CAt2、大気の音速αa、無次元流量σより算出する。つぎに、ステップ602で実吸入空気流量Qaと学習後実吸入空気流量Qa2から吸入空気流量偏差ΔQaを算出する。

0038

再び図3に戻り、ステップ305ではスロットル開度の偏差を演算する。スロットル開度の偏差は図7に示すフローチャートにより演算される。図7のフローチャートを説明する。まずステップ701で、実スロットル開度θに対して1次フィルタによりなまし処理を施したフィルタ後スロットル開度θ2を算出する。つぎに、ステップ702で実スロットル開度θとフィルタ後スロットル開度θ2からスロットル開度偏差Δθを算出する。

0039

図3に戻り、ステップ306では、ステップ303で算出した有効開口面積偏差ΔCAtの絶対値が所定値Aより小さいかどうかを判定する。判定結果がYESであればステップ307へ進み、NOであればステップ310へ進む。

0040

ステップ307では、ステップ304で算出した吸入空気流量偏差ΔQaの絶対値が所定値Bより小さいかどうかを判定する。判定結果がYESであればステップ308へ進み、NOであればステップ310へ進む。

0041

ステップ308では、ステップ305で算出したスロットル開度の偏差Δθの絶対値が所定値Cより小さいかどうかを判定する。判定結果がYESであればステップ308へ進み、NOであればステップ310へ進む。

0042

つぎにステップ309では、ステップ306、307、308にて全条件が成立した場合のみ、実スロットル開度θにおける領域について、スロットル開度学習が完了した(MPLRNFIN=1)と判定する。ステップ310では、ステップ306、307、308のいずれかの条件が成立しなかった場合に、実スロットル開度θにおける領域について、スロットル開度学習が未完了(MPLRNFIN=0)と判定する。これでスロットル開度学習完了判定としては処理終了となる。

0043

以上の処理によってスロットル開度学習完了範囲は更新される。

0044

続いて、ステップ302のスロットル開度学習値算出手段22で行われるスロットル開度学習値の演算について詳細に説明する。スロットル開度学習値の演算は特許文献1に示された方法と同様である。
前述した式(1)から式(5)に示す理論式を用いたスロットル開度学習値算出手段22の実現方法について説明する。
図8及び図9は、スロットル開度学習値算出手段22の詳細を示した制御ブロック図である。まず図8の制御ブロック図を参照しながら、スロットル開度学習値算出手段22のスロットル制御及びスロットル開度学習の概要について説明する。
ブロック801では、アクセル開度等の入力された各種データより目標トルクのようなエンジン出力指標が算出される。そして、算出されたエンジン出力指標を達成するのに必要な目標シリンダ吸入空気流量が算出され、目標シリンダ吸入空気流量に基づいてスロットル4を通過する目標吸入空気流量(以下、目標Qa*)が算出される。

0045

続くブロック802では、目標有効開口面積(以下、目標CAt*)を式(5)を用いて、目標Qa*、大気の音速αa、及び無次元流量σより、達成するための目標として算出される。このように、絞り式流量計の流量算出式を基に目標CAt*を算出しているので、環境条件の変化や、EGR導入等のエンジン1の運転状態が変化した場合においても、良好に目標Qa*を達成する目標CAt*を算出することができる。

0046

ところで、ブロック802の演算で必要となる大気の音速αaは、式(4)を用いてECU20内で演算するのは演算の負荷が大きくなるため、ブロック803のように予め大気の音速の理論値を算出して吸気温Taを軸としたマップとして記憶しておき、ブロック802の演算前に吸気温Taを用いてブロック803で大気の音速αaを算出している。

0047

さらに、ブロック802の演算で必要となる無次元流量σについても、式(2)を用いてECU20で演算するのは演算の負荷が膨大となるため実用的ではない。そこで、ブロック804のように、ECU20内での演算負荷を抑えるために、予め無次元流量の理論値を算出してインマニ圧Pbと大気圧Paの圧力比Pb/Paを軸としたマップとして記憶しておき、ブロック802の演算前にインマニ圧Pbと大気圧Paの圧力比Pb/Paを算出し、算出された圧力比Pb/Paを用いてブロック804で無次元流量σを算出している。

0048

ところで、一般に、圧力比Pb/Paが所定値E(空気の場合、約0.528)以下の場合、スロットル4を通る空気の流量が飽和(所謂、チョーク)することが知られている。このチョークが起きた場合には、式(2)で算出される無次元流量σは一定値になることも知られている。そこで、インマニ圧と大気圧の圧力比が所定値E以下の場合には、ブロック804のマップの値を所定値Eに対応する一定値(空気の場合、約0.5787)にすることで、チョークが起きた場合にも対応できる。

0049

また、無次元流量σは圧力比Pb/Paがある程度大きくなると、吸入空気脈動によるインマニ圧の振動の影響が大きくなる場合がある。そこで、圧力比Pb/Paが所定値Pr(例えば、約0.95)以上の場合、ブロック804のマップの値を所定値Prに対応する一定値(例えば、約0.26)として扱うことにより、吸入空気脈動の影響を少なくし、スロットル制御性を確保することができる。なお、インマニ圧ピーク値の方が大気圧より大きい場合には、インマニ内の圧力振動によりスロットル4を逆流する空気が生じていると考えられるので、この場合に、ブロック804のマップの値を所定値Prに対応する一定値(例えば、約0.26)として扱うようにしてもよい。

0050

以上のようにして、ブロック802で算出された目標CAt*を用いて、ブロック805では目標スロットル開度TP*を算出する。その際、実吸入空気流量Qaを用いて式(5)により算出された実有効開口面積CAtとスロットル開度TPの関係を予め測定し、有効開口面積CAtとスロットル開度TPが1対1で対応する有効開口面積−スロットル開度の関係マップとして記憶しておき、このマップを用いることで目標有効開口面積CAt*から目標スロットル開度TP*を算出することができる。

0051

以上のように算出された目標スロットル開度TP*により、スロットル4を制御した時に、スロットルボディ及び各種センサ等のばらつきや、各種推定誤差に起因する目標Qaと実Qaの誤差を減少するように、スロットル開度学習値TPLRNを算出する方法を以下で説明する。

0052

スロットル開度学習値TPLRNを算出するために、ブロック806では、学習用に用いる実有効開口面積CAtiを実吸入空気流量Qa、大気の音速αa、無次元流量σより算出する。続くブロック807では、ブロック805と同じマップを用いて実有効開口面積CAtiより学習用スロットル開度を算出する。そしてブロック808では、目標スロットル開度TP*と学習用スロットル開度TPiとの偏差ΔTP(=TP*−TPi)をスロットル開度学習基本値として算出し、この偏差ΔTPを積分するなどしてスロットル開度学習値TPLRNを算出して格納する。ブロック809でのスロットル開度学習値TPLRNの格納処理についての詳細は後述する。

0053

以上により算出した目標スロットル開度TP*とスロットル開度学習値TPLRNをブロック810で加算し、最終的にスロットル4を駆動する学習補正後目標スロットル開度TPLRN*を算出する。

0054

このように、スロットル開度学習値算出手段22は、スロットル開度学習基本値ΔTP(目標開度TP*と学習用開度TPiとの偏差)に基づいてスロットル開度学習値TPLRNを算出し、目標スロットル開度TP*をスロットル開度学習値TPLRNで補正した学習補正後目標スロットル開度TPLRN*を用いて、スロットル開度TPを制御するようになっている。

0055

以下、図10も参照しながら、スロットル開度制御の学習機能について具体的に説明する。
図10は、スロットル開度学習基本値の算出方法を概略的に説明する図である。ここで、スロットル開度TPと有効開口面積CAtとが1対1で対応するものと考えると、目標吸入空気流量Qa*と実吸入空気流量Qaとの間に誤差が存在する場合には、目標吸入空気流量Qa*から算出した目標有効開口面積CAt*と、実吸入空気流量Qaから算出した実有効開口面積CAtiとの間にも、誤差が存在することになる。

0056

例えば、図10に示すように、制御に用いられる有効開口面積−スロットル開度の関係マップ(以下、CAt−TPマップ)(ブロック805及び807で用いるもので破線参照)と、現在の制御対象であるエンジン1のスロットルボディのばらつきや、インマニ圧Pb、吸気温Taなどを測定する各種センサのばらつきを含んで推定演算される実有効開口面積CAtと実スロットル開度TPとの関係(以下、「実際のCAt−TPの関係」と称するもので実線参照)との間に誤差がある場合を考える(AFSのばらつきは補正後吸気量により補正済み)。

0057

このとき、目標有効開口面積CAt*と目標スロットル開度TP*との関係は、図10のCAt−TPマップ上の点aで示される。ところが、図10のように、CAt−TPマップ(破線)と実際のCAt−TP関係(実線)との間に誤差が存在すると、目標スロットル開度TP*に対応した実際のCAt−TP関係(実線)上の点bの実有効開口面積CAtiは、目標有効開口面積CAt*と異なり、スロットル開度TPを目標スロットル開度TP*に制御したときに得られる実吸入空気流量Qaは、目標吸入空気流量Qa*と一致しないことになる。

0058

そこで、この誤差を補正する学習値を算出するために、目標開度TP*に制御したときに測定される実吸入空気流量Qaに基づいて、実有効開口面積CAtiを算出する。実有効開口面積CAtiと目標開度TP*との関係は、図10の実際のCAt−TPの関係(実線)の曲線上の点bで示される。

0059

図10において、目標有効開口面積CAt*(目標吸入空気流量Qa*)を達成するためには、スロットル開度TPが、実際のCAt−TP関係(実線)の曲線上の点dに制御される必要があるので、点aと点dとの間の差分を学習値として算出する必要がある。このとき、図10に示すように、CAt−TPマップ(破線)と実際のCAt−TP関係(実線)とが、局所的にはほぼ平行の関係にあるものと仮定し、目標スロットル開度TP*に制御したときの実吸入空気流量Qaから算出された実有効開口面積CAtiに基づき、CAt−TPマップ(破線)を用いて学習用スロットル開度TPiを算出する。

0060

ここで算出された学習用開度TPiと実有効開口面積CAtiとの関係は、図10のCAt−TPマップ(破線)上の点cで示される。従って、点bと点cとの間の差分で示さ
れるスロットル開度学習基本値ΔTP(=TP*−TPi)が、点aと点dとの間の学習基本値とほぼ等しいものと見なすことができる。このスロットル開度学習基本値ΔTPにゲインをかけて積分したものがスロットル開度学習値TPLRNとなり、目標スロットル開度TP*にスロットル開度学習値TPLRNを加算して算出した学習補正後目標スロットル開度TPLRN*によりスロットル開度を制御することで、目標吸入空気流量Qa*と実吸入空気流量Qaとの誤差は減少する。

0061

このようにすることで、目標吸入空気流量Qa*を得るためのスロットル開度TPを算出する際に、スロットルボディ及び各種センサなどのばらつきや、各種推定演算における誤差に対して、良好に目標吸入空気流量Qa*が達成できるように有効開口面積CAtとスロットル開度TPとの関係を学習補正することができる。このとき、CAt−TPマップ(破線)と実際のCAt−TP関係(実線)との誤差がほぼ一定(実質的に平行)の関係にあれば、スロットル開度学習値TPLRNを単独でフィードバック制御として用いた場合でも、全運転領域で良好に制御することができる。

0062

ところで、例えば図11に示すように、実際のCAt−TP関係(実線)に対して、CAt−TPマップ(破線α)がクロスしている場合や、CAt−TPマップ(破線β)の誤差が一定(平行)でない場合には、スロットル開度学習値TPLRNを単独で用いると、過渡運転時に追従遅れオーバーシュートなどの問題が発生する可能性がある。

0063

そこでこのような場合に対処するためには、図9のように、スロットル開度学習基本値ΔTPを、フィードバック制御として用いるリアルタイム学習値TPRと、CAt−TPマップのCAt軸(図10図11の横軸)に対応する学習領域ごとに記憶するロングタイム学習値TPLとに分配して記憶し、それらに基づいてスロットル開度学習値TPLRNを算出することが望ましい。これにより、CAt−TPマップ上の値とロングタイム学習値TPLとの和を、実際のCAt−TP関係に近づけることができる。また、リアルタイム学習値TPRを併用することにより、フィードバック制御により瞬時的な誤差を吸収することができる。
ここで、図9機能ブロック図とともに、図12及び図13の説明図を参照しながら、スロットル開度学習値の算出及び格納方法について詳細に説明する。

0064

図9において、ブロック901によりスロットル開度学習基本値ΔTPの分配処理が行われ、所定の割合でリアルタイム学習値TPRとロングタイム学習値TPLとに分配する。切換手段901aは、所定のリセット条件が成立した場合には、リアルタイム学習値を算出するブロック902に「0」を入力し、所定の更新禁止条件が成立した場合には、前回のリアルタイム学習値TPR(n−1)を入力する。また、リアルタイム学習値TPRのリセット条件や更新禁止条件が不成立の場合には、分配後のスロットル開度学習基本値ΔTPを入力する。従って、ブロック902では、リアルタイム学習値TPRのリセット条件や後述する更新禁止条件が不成立の場合に、分配後のスロットル開度学習基本値ΔTPに基づいて、最終的なリアルタイム学習値TPRを算出する。

0065

切換手段901bは、所定の更新禁止条件が成立した場合には、ブロック903に前回のロングタイム学習値TPL(n−1)を入力し、ロングタイム学習値TPLの更新禁止条件が不成立の場合には、分配後のスロットル開度学習基本値ΔTPを入力する。従って、ブロック903では、ロングタイム学習値TPLの更新禁止条件が不成立の場合に、分配後のスロットル開度学習基本値ΔTPに基づいて、CAt−TPマップのCAt軸に応じた学習領域ごとに最終的なロングタイム学習値TPLを算出する。

0066

なお、切換手段901a、901bにおける更新禁止条件の具体例として、インマニ圧Pbと大気圧Paとの圧力比Pb/Paが所定値F以上を示す場合や、インマニ圧ピーク
値の方が大気圧より大きい場合には、式(2)の演算に誤差が生じるため、リアルタイム学習値TPR及びロングタイム学習値TPLの更新が禁止されるようにすることができる。

0067

また、切換手段901aにおけるリセット条件の具体例として、目標吸入空気流量Qa*の時間変化率dQa*/dtが所定値G以上に達した後の経過時間が、所定値H以内を示す期間においては、リアルタイム学習値TPRがリセットされるようにしてもよい。この条件は、過渡運転を検出した場合に相当するが、ロングタイム学習値TPLの更新禁止条件としても使用することで誤学習を抑制することができる。

0068

ブロック904では、CAt−TPマップと、ロングタイム学習値TPLを加算して補正した後の実際のCAt−TP関係とが単調増加になるように、ロングタイム学習値TPLを制限する。これは誤学習を抑制するための処理でもあり、スロットル開度と吸入空気流量の関係を単調増加に保つための処理である。ブロック905では、単調増加処理手を介したロングタイム学習値TPLを学習領域毎に記憶する。ブロック906では、リアルタイム学習値TPRとロングタイム学習値TPLとを加算してスロットル開度学習値TPLRNを算出する。

0069

なお、ブロック905では、ロングタイム学習値はバックアップメモリに記憶される。即ち、エンジン1の停止中又はECU20の電源オフ時においては、リアルタイム学習値TPRはリセットされるが、ロングタイム学習値TPLはバックアップメモリにより保持される。

0070

次に、図12及び図13を参照しながら、図9に示したロングタイム学習値TPLの学習領域ごとの算出処理について具体的に説明する。
図12及び図13は、ロングタイム学習値TPLの格納処理及び単調増加処理をそれぞれ概略的に示す説明図である。図10において、スロットル開度学習基本値ΔTPは、点bと点cとの間の差分であるが、これは点aと点dとの間の学習値としても適用される。ここで、スロットル開度学習基本値ΔTPを、CAt−TPマップのCAt軸に対して、例えば1対1に対応する学習領域ごとに分配して記憶する場合を考える。このとき、図10に示すように、目標有効開口面積CAt*の前後のCAt軸に対応する学習領域と、実有効開口面積CAtiの前後のCAt軸に対応する学習領域との少なくとも一方で、ロングタイム学習値TPLとして記憶することが可能である。

0071

なお、各CAt軸に対応する学習領域に記憶されるロングタイム学習値TPLは、前回のロングタイム学習値TPL(n−1)に対して、スロットル開度学習基本値ΔTPに基づく所定値を加算するか、又は、この所定値から目標有効開口面積CAt*及び実有効開口面積CAtiの前後のCAt軸までの比に応じた値を算出し、これを加算することにより算出することができる。また、目標有効開口面積CAt*と実有効開口面積CAtiとの双方でロングタイム学習値TPLを記憶すれば、ロングタイム学習値TPLの収束時間を短縮することができる。

0072

このようにロングタイム学習値TPLを算出する場合、学習可能な条件は、後述する更新禁止条件が不成立の場合のみなので、実際に学習が行われるのは、定常運転常用域のみに限られる。また一般に、スロットル開度TPと吸入空気流量Qaとは単調増加の関係にあるので、有効開口面積CAtとスロットル開度TPとの関係も単調増加である必要がある。

0073

ところが、局所的に学習が行われた場合には、図13の破線及び破線枠Frで示すように、CAt−TPマップ(実線)の値とロングタイム学習値TPLとの和(破線)が単調
増加にならない場合が起こり得る。この場合、例えば目標吸入空気流量Qa*が増加しているにも関わらず、学習補正後目標開度TPLRN*が減少するので、エンジン1の出力低下やスロットル開度学習値TPLRNの誤学習といった問題が生じる。

0074

そこで、図9のブロック904では、図13の破線及び破線枠Frで示すように、CAt−TPマップ(実線)の値とロングタイム学習値TPLとの和(破線)が単調増加となるように、ロングタイム学習値TPLの学習領域毎にロングタイム学習値TPLを制限する処理を行う。これにより、スロットル開度学習値TPLRNの誤学習や誤作動を防止することができる。
以上のようにすることで、スロットル開度学習値算出手段22が実現でき、スロットル開度と有効開口面積の関係を学習することができる。

0075

次に、ECU20で行われるスロットル開度学習完了範囲判定手段24の処理を、所定タイミング毎の演算処理(例えば、10ms毎のメイン処理やBTDC75degCA毎の割り込み処理)内で実施される図14に示すフローチャートを参照しながら詳細に説明する。

0076

ステップ1401では、実スロットル開度θにおける領域において、スロットル開度学習完了判定手段23にて算出されたスロットル開度学習完了(MPLRNFIN=1)かどうかを判定する。判定結果がYESであればステップ1402へ進み、NOであればステップ1405へ進む。

0077

ステップ1402では、実スロットル開度θが学習完了範囲最小開度θminより大きいかどうかを判断する。判断結果がYESであればステップ1403へ進み、NOであればステップ1405へ進む。

0078

ステップ1403では、実スロットル開度θが学習完了範囲最大開度θmaxより小さいかどうかを判断する。判断結果がYESであればステップ1404へ進み、NOであればステップ1405へ進む。

0079

つぎにステップ1404では、ステップ1402、ステップ1403にて全条件が成立した場合のみ、つまり、スロットル開度学習完了範囲の最大開度θmaxと最小開度θminの範囲内である場合のみ、スロットル開度学習完了範囲内(MPLRNARA=1)と判定する。ステップ1405では、ステップ1402、ステップ1403のいずれかの条件が成立しなかった場合に、スロットル開度学習完了範囲外(MPLRNARA=0)と判定する。これでスロットル開度学習完了範囲判定としては処理終了となる。

0080

次に、ECU20で行われるスロットル開度学習完了範囲判定更新手段25の処理を、所定タイミング毎の演算処理(例えば、10ms毎のメイン処理やBTDC75degCA毎の割り込み処理)内で実施される図15に示すフローチャートを参照しながら詳細に説明する。

0081

ステップ1501では、実スロットル開度θにおける領域において、スロットル開度学習完了判定手段23にて算出されたスロットル開度学習完了(MPLRNFIN=1)かどうかを判定する。判定結果がYESであればステップ1502へ進み、NOであれば処理終了となる。

0082

ステップ1502では、実スロットル開度θにおける領域において、スロットル開度学習完了範囲判定手段24にて算出されたスロットル開度学習完了範囲外(MPLRNARA=0)かどうかを判定する。判定結果がYESであればステップ1503へ進み、NO
であれば処理終了となる。

0083

ステップ1503では、実スロットル開度θにおける領域が、学習完了範囲最小開度θminにおける領域より一つ下側かどうかを判断する。判断結果がYESであればステップ1505へ進み、NOであればステップ1504へ進む。

0084

ステップ1504では、実スロットル開度θにおける領域が、学習完了範囲最大開度θmaxにおける領域より一つ上側かどうかを判断する。判断結果がYESであればステップ1506へ進み、NOであれば処理終了となる。

0085

つぎにステップ1505では、ステップ1501、ステップ1502の全条件が成立し、かつステップ1503が成立した場合、つまり、実スロットル開度θにおける領域がスロットル開度学習完了(MPLRNFIN=1)、かつスロットル開度学習完了範囲外(MPLRNARA=0)であり、スロットル開度学習完了している実スロットル開度θにおける領域が、学習完了範囲最小開度θminにおける領域より一つ下側の領域と判断された場合は、学習完了範囲最小開度θmin=実スロットル開度θとして学習完了範囲の最小値側が更新される。

0086

つぎにステップ1506では、ステップ1501、ステップ1502の全条件成立、かつステップ1504が成立した場合、つまり、実スロットル開度θにおける領域がスロットル開度学習完了(MPLRNFIN=1)、かつスロットル開度学習完了範囲外(MPLRNARA=0)であり、スロットル開度学習完了している実スロットル開度θにおける領域が、学習完了範囲最大開度θmaxにおける領域より一つ上側の領域と判断された場合は、学習完了範囲最大開度θmax=実スロットル開度θとして学習完了範囲の最大値側が更新される。これでスロットル開度学習完了範囲更新としては処理終了となる。

0087

このようにスロットル開度学習完了範囲を算出することで、スロットル開度未学習領域を跨ぐようなスロットル制御時でもスロットル開度学習値を考慮するかどうかを判断してスロットル開度制御をすることができる。なお、スロットル開度学習完了範囲について、初回バッテリなどを接続した直後)の演算処理においては、最初にスロットル開度学習完了した実スロットル開度θにおける領域を起点として、スロットル開度の増加側(最大値)及び減少側(最小値)に領域毎に連続した領域として拡大していく。

0088

以上のように吸気量を用いて有効開口面積を算出することで、有効開口面積と実のスロットル開度の関係を正規の状態に近づけ、同時にスロットル4の機差ばらつきを吸収するためのスロットル開度学習制御を行い、スロットル開度学習による補正後の有効開口面積と実有効開口面積の偏差状態によってスロットル開度学習が完了した領域を示すスロットル開度学習完了範囲を算出し、スロットル開度学習値を考慮するか使い分けることで、連続するスロットル開度学習完了範囲内では、スロットル開度学習値を適用した制御、又は、吸気量検出手段のフェイルセーフを精度よくできる。

0089

以上、この発明の実施の形態1により内燃機関の制御装置について説明したが、この発明は、その発明の範囲内において、実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。

0090

1エンジン、2 エアフロ−センサ、3吸気温センサ、4電子制御スロットル、5
スロットル開度センサ、6サージタンク、7インテークマニホールド、8インマニ圧センサ、9インジェクタ、10吸気VVT、11排気VVT、12点火コイル、13エキゾーストマニホールド、14大気圧センサ、20 ECU、21 有効
開口面積算出手段、22スロットル開度学習値算出手段、23スロットル開度学習完了判定手段、24 スロットル開度学習完了範囲判定手段、25 スロットル開度学習完了範囲更新手段、26目標スロットル開度演算手段

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ