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技術 塗料組成物

出願人 旭化成株式会社
発明者 増渕徹夫川合康文
出願日 2017年9月21日 (3年2ヶ月経過) 出願番号 2017-181622
公開日 2018年4月12日 (2年7ヶ月経過) 公開番号 2018-059072
状態 未査定
技術分野 ポリウレタン,ポリ尿素 塗料、除去剤
主要キーワード ストローク幅 フェノール系誘導体 還流ヘッド 塗料主剤 OHモル比 塗料溶液 主剤中 クリア塗料組成物
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

優れた初期耐傷性耐擦り傷性)と、擦り傷ダメージを受けた後の擦り傷回復性を有し、かつ、耐候性耐酸性に優れる塗料組成物を提供すること。

解決手段

(a)水酸基含有アクリル樹脂、(b)ポリカーボネートポリオール、及び(c)硬化剤を含み、 前記(b)ポリカーボネートポリオールの一分子中の平均水酸基価数が2.2〜3.5であり、 前記(b)ポリカーボネートポリオールの数平均分子量が500〜5000である、塗料組成物。

概要

背景

従来、自動車洗車機による擦り傷鍵穴周りの引っ掻き傷の防止対策が望まれてきたが、最近、外観重視する自動車のユーザーからこれらの傷に対する改善の要求が高まっている。そこで、自動車メーカーにとって自動車の商品力を高めるために、「耐洗車擦り傷性」及び「耐引っ掻き傷性」に優れた塗膜を形成できる塗料の開発が重要課題となっている。

しかし、自動車塗膜は、耐洗車擦り傷性や鍵穴の周りの耐引っ掻き傷性にとどまらず、耐衝撃性耐候性仕上がり性付着性等の多くの塗膜性能を兼ね備えなければならない。塗膜を単に軟らかくするか硬くするかというだけの技術では、これら全てを満足する塗膜は得られず、自動車用塗料メーカーは多性能を同時に満足するバランスのとれた自動車用クリア塗料組成物の開発に苦慮している。

特許文献1には、耐擦り傷性を向上させた自動車用のクリア塗料組成物として、炭素数4以上の長鎖ヒドロキシアルキル基を有するモノマー及びラクトン変性モノマーを特定の割合で含有する水酸基含有アクリル樹脂と、ポリイソシアネート化合物とを含有するクリア塗料組成物が開示されている。
特許文献2には、オリゴカーボネートポリオールと、ヒドロキシ官能ポリアクリレートポリオール、及びOH反応性ポリイソシアネート架橋剤からなる塗料が開示されている。

概要

優れた初期耐傷性(耐擦り傷性)と、擦り傷ダメージを受けた後の擦り傷回復性を有し、かつ、耐候性、耐酸性に優れる塗料組成物を提供すること。 (a)水酸基含有アクリル樹脂、(b)ポリカーボネートポリオール、及び(c)硬化剤を含み、 前記(b)ポリカーボネートポリオールの一分子中の平均水酸基価数が2.2〜3.5であり、 前記(b)ポリカーボネートポリオールの数平均分子量が500〜5000である、塗料組成物。なし

目的

また、特許文献2では、オリゴカーボネートポリオール成分の効果により、耐薬品性耐アルカリ性、耐酸性)の改良は見られるが、耐擦り傷性については十分とは言えず、改良が望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

(a)水酸基含有アクリル樹脂、(b)ポリカーボネートポリオール、及び(c)硬化剤を含み、前記(b)ポリカーボネートポリオールの一分子中の平均水酸基価数が2.2〜3.5であり、前記(b)ポリカーボネートポリオールの数平均分子量が500〜5000である、塗料組成物

請求項2

前記(b)ポリカーボネートポリオールが、下記式(1)で表される繰り返し単位末端ヒドロキシル基とを有するポリカーボネートポリオール、及び/又は、下記式(1)で表される繰り返し単位と末端ヒドロキシル基と、ウレタン結合とを有するポリカーボネートポリオールである、請求項1に記載の塗料組成物。(式中、R1は、炭素数2〜20の二価脂肪族又は脂環族炭化水素を表す。)

請求項3

前記(b)ポリカーボネートポリオールにおける式(1)で表される繰り返し単位の内20モル%以上が、下記式(2)で表される繰り返し単位であり、かつ式(1)で表される繰り返し単位の内20モル%以上が、下記式(3)で表される繰り返し単位である、請求項2に記載の塗料組成物。

請求項4

前記(a)水酸基含有アクリル樹脂の数平均分子量が500〜10000であり、前記(a)水酸基含有アクリル樹脂の水酸基価が50〜300mgKOH/gである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の塗料組成物。

請求項5

前記(a)水酸基含有アクリル樹脂100質量部に対する前記(b)ポリカーボネートポリオールの含有量が5〜60質量部である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の塗料組成物。

請求項6

前記(c)硬化剤が、1分子中に2.5以上のイソシアネート基及び/又はブロックドイソシアネート基を有する、脂肪族及び/又は脂環族有機イソシアネート化合物である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の塗料組成物。

請求項7

前記(a)水酸基含有アクリル樹脂由来水酸基と前記(b)ポリカーボネートポリオール由来の水酸基との合計モル数と、前記(c)硬化剤に含まれるイソシアネート基モル数と、の当量比OH基モル数/NCO基モル数)が、1/0.5〜1/2.0である、請求項6に記載の塗料組成物。

請求項8

さらに不活性有機溶剤組成物全量に対し1〜90質量%含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の塗料組成物。

技術分野

0001

本発明は、塗料組成物に関するものである。

背景技術

0002

従来、自動車洗車機による擦り傷鍵穴周りの引っ掻き傷の防止対策が望まれてきたが、最近、外観重視する自動車のユーザーからこれらの傷に対する改善の要求が高まっている。そこで、自動車メーカーにとって自動車の商品力を高めるために、「耐洗車擦り傷性」及び「耐引っ掻き傷性」に優れた塗膜を形成できる塗料の開発が重要課題となっている。

0003

しかし、自動車塗膜は、耐洗車擦り傷性や鍵穴の周りの耐引っ掻き傷性にとどまらず、耐衝撃性耐候性仕上がり性付着性等の多くの塗膜性能を兼ね備えなければならない。塗膜を単に軟らかくするか硬くするかというだけの技術では、これら全てを満足する塗膜は得られず、自動車用塗料メーカーは多性能を同時に満足するバランスのとれた自動車用クリア塗料組成物の開発に苦慮している。

0004

特許文献1には、耐擦り傷性を向上させた自動車用のクリア塗料組成物として、炭素数4以上の長鎖ヒドロキシアルキル基を有するモノマー及びラクトン変性モノマーを特定の割合で含有する水酸基含有アクリル樹脂と、ポリイソシアネート化合物とを含有するクリア塗料組成物が開示されている。
特許文献2には、オリゴカーボネートポリオールと、ヒドロキシ官能ポリアクリレートポリオール、及びOH反応性ポリイソシアネート架橋剤からなる塗料が開示されている。

先行技術

0005

特開2006−176632号公報
特開2007−16231号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、特許文献1に開示された塗料組成物において、ラクトン変性モノマー含有量の増加に伴い、耐擦り傷性は向上するが、耐酸性が低下するため、耐傷性及び耐酸性を両立させることは困難である。また、特許文献2では、オリゴカーボネートポリオール成分の効果により、耐薬品性耐アルカリ性、耐酸性)の改良は見られるが、耐擦り傷性については十分とは言えず、改良が望まれている。

0007

本発明は、上記問題に鑑み、従来の塗料組成物よりも更に優れた初期の耐傷性(耐擦り傷性)と、擦り傷ダメージを受けた後の擦り傷回復性を有し、かつ、耐候性、耐酸性に優れる塗料組成物を提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0008

本発明者らは、鋭意検討した結果、水酸基含有アクリル樹脂と、特定の水酸基数、及び数平均分子量を有するポリカーボネートポリオールと、硬化剤とを組み合わせることにより、上記課題を解決しうる塗料組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の態様を含むものである。

0009

[1]
(a)水酸基含有アクリル樹脂、(b)ポリカーボネートポリオール、及び(c)硬化剤を含み、
前記(b)ポリカーボネートポリオールの一分子中の平均水酸基価数が2.2〜3.5であり、
前記(b)ポリカーボネートポリオールの数平均分子量が500〜5000である、塗料組成物。
[2]
前記(b)ポリカーボネートポリオールが、
下記式(1)で表される繰り返し単位と、末端ヒドロキシル基とを有するポリカーボネートポリオール、及び/又は、
下記式(1)で表される繰り返し単位と、末端ヒドロキシル基と、ウレタン結合とを有するポリカーボネートポリオールである、[1]に記載の塗料組成物。



(式中、R1は、炭素数2〜20の二価脂肪族又は脂環族炭化水素を表す。)
[3]
前記(b)ポリカーボネートポリオールにおける式(1)で表される繰り返し単位の内20モル%以上が、下記式(2)で表される繰り返し単位であり、かつ式(1)で表される繰り返し単位の内20モル%以上が、下記式(3)で表される繰り返し単位である、[2]に記載の塗料組成物。






[4]
前記(a)水酸基含有アクリル樹脂の数平均分子量が500〜10000であり、前記(a)水酸基含有アクリル樹脂の水酸基価が50〜300mgKOH/gである、[1]〜[3]のいずれかに記載の塗料組成物。
[5]
前記(b)ポリカーボネートポリオールの含有量が、前記(a)水酸基含有アクリル樹脂100質量部に対して5〜60質量部である、[1]〜[4]のいずれかに記載の塗料組成物。
[6]
前記(c)硬化剤が、1分子中に2.5以上のイソシアネート基及び/又はブロックドイソシアネート基を有する、脂肪族及び/又は脂環族有機イソシアネート化合物である、[1]〜[5]のいずれかに記載の塗料組成物。
[7]
前記(a)水酸基含有アクリル樹脂由来水酸基と前記(b)ポリカーボネートポリオール由来の水酸基との合計モル数と、前記(c)硬化剤に含まれるイソシアネート基モル数と、の当量比OH基モル数/NCO基モル数)が、1/0.5〜1/2.0である、[6]に記載の塗料組成物。
[8]
さらに不活性有機溶剤組成物全量に対し1〜90質量%含む、[1]〜[7]のいずれかに記載の塗料組成物。

発明の効果

0010

本発明の塗料組成物によれば、従来の塗料組成物よりも更に優れた初期の耐傷性(耐擦り傷性)と、擦り傷ダメージを受けた後の擦り傷回復性を有し、かつ、耐候性、耐酸性に優れる塗料組成物を提供することができる。

0011

以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」と略記する。)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。

0012

≪塗料組成物≫
本実施形態の塗料組成物は、(a)水酸基含有アクリル樹脂、(b)ポリカーボネートポリオール及び(c)硬化剤を含有し、(b)ポリカーボネートポリオールの一分子中の平均水酸基価数が2.2〜3.5であり、(b)ポリカーボネートポリオールの数平均分子量が500〜5000である。

0013

<(a)水酸基含有アクリル樹脂>
本実施形態で用いる(a)水酸基含有アクリル樹脂は、塗料組成物の主剤として用いられ、表面硬度耐水性、耐候性、耐熱性等を付与する成分である。本実施形態の(a)水酸基含有アクリル樹脂は、水酸基を有するアクリル系単量体に由来する構造単位を必須とした重合体であれば特に限定はなく、適宜、カルボキシル基を有するアクリル系単量体、その他アクリル系単量体及び共重合可能エステル基を有するアクリル系単量体や、その他のビニル系単量体等の単量体に由来する構造単位をさらに含んだ共重合体であってもよく、重合体を構成する構造単位の種類は特に限定されない。

0014

水酸基を有するアクリル系単量体としては、例えば、(メタアクリル酸1−ヒドロキシメチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルや、これらのε−カプロラクトン付加物等が挙げられる。これらは、1種のみ、又は、必要に応じて2種以上を併用してもよい。

0015

カルボキシル基を有するアクリル系単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸イタコン酸マレイン酸フマル酸及びこれらの無水物等の不飽和カルボン酸類等が挙げられる。これらは、1種のみ、又は、必要に応じて2種以上を併用してもよい。

0016

エステル基を有するアクリル系単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレートエチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは、1種のみ、又は、必要に応じて2種以上を併用してもよい。

0017

その他のビニル系単量体としては、例えば、アクリルアミドメタクリルアミドN−メチロールアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミドジアセトンアクリルアミド等のアクリルアミド系モノマースチレン等が挙げられる。これらは、1種のみ、又は、必要に応じて2種以上を併用してもよい。
水酸基含有アクリル樹脂は、上記アクリル系単量体及びビニル系単量体から、適宜単量体を選んで、ラジカル重合開始剤及び連鎖移動剤等により重合させることによって得られる。

0018

上記(a)水酸基含有アクリル樹脂の水酸基価は、特に限定されないが、50〜300mgKOH/gであることが好ましく、70〜200mgKOH/gであることがより好ましい。水酸基価が50以上であることにより、塗料組成物から得られる塗膜の塗膜硬度塗膜強度がより向上する傾向にあり、初期の耐傷性がより良好となる傾向にある。また、水酸基価が300以下であることにより、塗料組成物から得られる塗膜の架橋密度が適切な範囲に調整され、傷回復性がより良好となる傾向にある。

0019

上記(a)水酸基含有アクリル樹脂の数平均分子量は、特に限定されないが、500〜10000であることが好ましく、1500〜8000であることがより好ましく、2000〜6000であることがさらに好ましい。(a)水酸基含アクリル樹脂の数平均分子量が500以上であることにより、塗料組成物から得られる塗膜の傷回復性がより良好となる傾向にある。また、(a)水酸基含アクリル樹脂の数平均分子量が10000以下であることにより、塗料組成物の粘度が適切な範囲に調整され、塗装外観が良好となり、かつ初期の耐傷性が良好となる傾向にある。

0020

上記(a)水酸基含有アクリル樹脂のガラス転移温度は、特に限定されないが、−20〜60℃であることが好ましく、0℃〜40℃であることがより好ましい。(a)水酸基含有アクリル樹脂のガラス転移温度が−20℃以上であることにより、塗料組成物から得られる塗膜の表面硬度が高くなり、初期の耐傷性が良好となる傾向にある。また(a)水酸基含有アクリル樹脂のガラス転移温度が60℃以下であることにより、塗料組成物から得られる塗膜の硬度が適切な範囲に調整され、傷回復性がより良好となる傾向にある。

0021

(a)水酸基含有アクリル樹脂としては、例えば、市販品を使用することができ、具体的には、Nuplex社製Setalux1152、Setalux1184、Setalux1767、三菱レイヨン社製LR−7606、日本ペイント社製スーパーラックO−150クリヤー等を好適に使用することができる。

0022

<(b)ポリカーボネートポリオール>
本実施形態の塗料組成物に用いる(b)ポリカーボネートポリオールは、一分子中の平均水酸基価数2.2〜3.5、数平均分子量500〜5000のポリカーボネートポリオールである。(b)ポリカーボネートポリオールは、下記式(1)で表される繰り返し単位と末端ヒドロキシル基とを有するポリカーボネートポリオールであることが好ましい。

0023

0024

(式中、R1は、炭素数2〜20の二価の脂肪族又は脂環族炭化水素を表す。)
式(1)で示される繰り返し単位と末端ヒドロキシル基とを有するポリカーボネートポリオールの、全(b)ポリカーボネートポリオール中に含まれる割合は、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上である。

0025

(b)ポリカーボネートポリオールは、特に限定されないが、例えば、(d)2官能ジオール化合物と、(e)3官能以上の多価アルコールと、(f)炭酸エステルとを原料に用い、Polymer Reviews 第9巻、第9〜20頁に記載される様なエステル交換反応にて合成することができる。

0026

本実施形態で用いる(d)2官能ジオール化合物としては特に限定されないが、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−イソプロピル−1,4−ブタンジオール、2−エチル−1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジメチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−プロパン等の炭素数2〜20の二価の脂肪族又は脂環族炭化水素骨格を有するジオール類を挙げることができる。
これら(d)2官能ジオール化合物は、1種類のみを用いても2種以上を併用してもよい。なかでも、炭素数2〜10の直鎖アルキレンジオールを用いることが好ましい。

0027

前記(b)ポリカーボネートポリオールは、好ましくは下記式(1)で表される繰り返し単位と末端ヒドロキシル基とを有するポリカーボネートポリオールである。また、式(1)で表される繰り返し単位の内、好ましくは20モル%以上、より好ましくは30モル%以上が下記式(2)で表される繰り返し単位であり、かつ式(1)で表される繰り返し単位の内、好ましくは20モル%以上、より好ましくは30モル%以上が下記式(3)で表される繰り返し単位である。式(2)及び式(3)で表される繰り返し単位が20モル%以上であることにより、塗料組成物から得られる塗膜の傷回復性が良好となる傾向にある。
式(2)及び式(3)で表される繰り返し単位の上限値は、特に制限されないが、それぞれ80モル%以下である。

0028

0029

(式中、R1は、炭素数2〜20の二価の脂肪族又は脂環族炭化水素を表す。)

0030

0031

0032

本実施形態に用いる(b)ポリカーボネートポリオールの数平均分子量は500〜5000であり、好ましくは900〜3000であり、より好ましくは1000〜2000である。(b)ポリカーボネートポリオールの数平均分子量が500以上であることで、塗膜の傷回復性が良好となる傾向にある。また、数平均分子量が5000以下であることで、硬化時のイソシアネートとの反応が速くなり、乾燥時間を短縮できる上、得られる塗料組成物の初期の耐傷性が良好となる傾向にある。

0033

(b)ポリカーボネートポリオールの数平均分子量を前記範囲に制御する方法としては、特に限定されないが、例えば、(b)ポリカーボネートポリオール重合時に留去するジオールモノマーの量を制御する方法等が挙げられる。

0034

本実施形態においては、(b)ポリカーボネートポリオールの原料として、(d)2官能ジオールの他に、(e)3官能以上の多価アルコール化合物を用いる。(e)多価アルコール化合物としては、特に限定されないが、例えば、トリメチロールエタントリメチロールプロパンヘキサントリオールペンタエリスリトールグリセリン等が挙げられる。

0035

また、本実施形態においては、(b)ポリカーボネートポリオールの原料として、(d)2官能ジオールの他に、(h)ポリオキシアルキレン鎖を有するポリアミン化合物を用いることができる。(h)ポリオキシアルキレン鎖を有するポリアミン化合物としては、特に限定されないが、例えば、下記式(4)で表される、ポリオキシアルキレン鎖を有するポリアミン化合物が挙げられる。

0036

0037

(式中、Rは、炭素数2〜4の二価の脂肪族炭化水素を表し、nは5以上80以下の整数、好ましくは10以上50以下の整数である。)

0038

上記式(4)で示される化合物としては、市販品を用いることができ、具体的には、サンアミールTAP−10(数平均分子量674、三洋化成工業株式会社製)、サンアミールTAP−40(数平均分子量2250、三洋化成工業株式会社製)等が挙げられる。

0039

本実施形態の(b)ポリカーボネートポリオールの1分子中の平均水酸基価数は2.2〜3.5、好ましくは2.3〜2.9、より好ましくは2.4〜2.7である。ポリカーボネートポリオールの1分子中の平均水酸基価数が2.2未満では、初期の耐傷性、傷回復性、耐酸性に劣るので好ましくない。ポリカーボネートポリオールの1分子中の平均水酸基価数が3.5を超えると、傷回復性が低下するので好ましくない。ポリカーボネートポリオールの1分子中の平均水酸基価数は、ポリカーボネートポリオールの合成時における、2官能ジオールと、3官能以上の多価アルコール、及び/又は(h)ポリオキシアルキレン鎖を有するポリアミン化合物との仕込み比率により調整することができる。
本実施形態における平均水酸基価数は、具体的には実施例に記載の方法により測定することができる。

0040

(h)ポリオキシアルキレン鎖を有するポリアミン化合物を使用する場合は、下記式(5)に図示されるように、ポリオキシアルキレン鎖を有するポリアミン化合物中のアミノ基が、ポリカーボネートポリオール分子中のカルボニル基求核攻撃し、ウレタン結合を生成する。
また、上記式(4)のポリオキシアルキレン鎖を有するポリアミン化合物は、オキシアルキレン鎖末端に水酸基も有しており、この水酸基によってもまた、ポリカーボネートポリオールの合成時に、エステル交換反応が起こる。したがって、上記式(4)のポリオキシアルキレン鎖を有するポリアミン化合物は、3官能化合物としても使用することができる。

0041

0042

したがって、ポリカーボネートポリオール分子中のカーボネート構造の一部はウレタン結合に置換されていてもよい。本実施形態における(b)ポリカーボネートポリオールの一態様は、ウレタン結合を含むポリカーボネートポリオールであり、具体的には、式(1)で表される繰り返し単位と、末端ヒドロキシル基と、ウレタン結合とを有するポリカーボネートポリオールである。

0043

本実施形態における(b)ポリカーボネートポリオールの合成に使用される(f)炭酸エステルとしては、例えば、ジメチルカーボネートジエチルカーボネートジプロピルカーボネートジブチルカーボネート等のジアルキルカーボネートジフェニルカーボネート等のジアリールカーボネートエチレンカーボネートトリメチレンカーボネート、1,2−プロピレンカーボネート、1,2−ブチレンカーボネート、1,3−ブチレンカーボネート、1,2−ペンチレンカーボネート等のアルキレンカーボネート;等が挙げられる。入手容易性重合反応条件設定の容易性の観点より、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、エチレンカーボネートを用いることが好ましい。

0044

ポリカーボネートポリオールの製造には、触媒を添加してもよいし、添加しなくてもよい。触媒を添加する場合は、通常のエステル交換反応触媒から自由に選択することができる。触媒としては、例えば、リチウムナトリウムカリウムルビジウムセシウムマグネシウムカルシウムストロンチウムバリウム亜鉛アルミニウムチタンコバルトゲルマニウム、スズ、鉛、アンチモンヒ素、及びセリウム等の金属、並びに、それら金属を含む塩、アルコキシド、及び有機化合物等が用いられる。上記触媒の中でも、チタン、スズ、鉛を含む化合物が好ましい。また、触媒の使用量は、通常は(d)2官能ジオール化合物と、(e)3官能以上の多価アルコール及び/又は(h)ポリオキシアルキレン鎖を有するポリアミン化合物と、(f)炭酸エステルとの合計質量の0.00001〜0.1%である。

0045

(b)ポリカーボネートポリオールの製造方法は、前述のとおり、(d)2官能ジオール化合物と、(e)3官能以上の多価アルコールと、(f)炭酸エステルとを原料に用い、エステル交換反応にて合成することができる。より具体的には、所定の比率の1種もしくは2種以上の(d)2官能ジオール化合物と、所定の比率の1種もしくは2種以上の(e)3官能以上の多価アルコールと、所定の比率の1種もしくは2種以上の(f)炭酸エステルを混和し、常圧又は減圧下、エステル交換触媒非存在下又は存在下、100〜200℃の温度にてエステル交換反応を行い、生成する(f)炭酸エステル由来アルコールを留去し、分子量300〜500程度のポリカーボネートポリオールを得る。次いで、減圧下、130〜230℃にて、未反応の(f)炭酸エステル及び(d)2官能ジオール及び(e)3官能以上の多価アルコールを留出し、縮合反応により所望の分子量の(b)ポリカーボネートポリオールを得ることができる。(b)ポリカーボネートポリオールの組成及び一分子中の平均水酸基価数は、最初の各成分の仕込み比、及び製造時に留出する各原料及び反応生成物の量によりコントロールすることができる。

0046

また、本実施形態の(b)ポリカーボネートポリオールの製造方法として、予め所定の比率の1種もしくは2種以上の(d)2官能ジオール化合物と、所定の比率の1種もしくは2種以上の(f)炭酸エステルを混和し、常圧又は減圧下、エステル交換触媒の非存在下又は存在下、100〜200℃の温度にてエステル交換反応を行い、生成する(f)炭酸エステル由来のアルコールを留去し、分子量300〜500程度のポリカーボネートジオールを得た後、減圧下、130〜230℃にて、未反応の(f)炭酸エステル及び(d)2官能ジオールを留出し、縮合反応により所定の分子量のポリカーボネートジオールを得て、所定の比率の1種もしくは2種以上の(e)3官能以上の多価アルコール及び/又は(h)ポリオキシアルキレン鎖を有するポリアミン化合物を加え、130〜230℃の温度にてエステル交換反応及び/又はアミン求核置換反応解重合)を行うことにより、所望の(b)ポリカーボネートポリオールを得ることもできる。

0047

<(c)硬化剤>
本実施形態で用いる(c)の硬化剤としては、好ましくは(g)有機ポリイソシアネート化合物が用いられる。(g)有機ポリイソシアネート化合物としては、特に耐候性の点から、脂肪族及び/又は脂環族有機ジイソシアネート化合物から誘導されたポリイソシアネート類であることが好ましく、具体的には、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)等の脂肪族又は脂環族ジイソシアネートから誘導されたポリイソシアネートが挙げられる。更には、これらのポリイソシアネートを、例えば、ブタノール、2−エチルヘキサノール等の低級アルコールメチルエチルケトンオキシムラクタム類フェノール類イミダゾール類活性メチレン化合物等公知のブロック剤ブロックした、いわゆるブロックドイソシアネート系硬化剤を用いることもできる。これらポリイソシアネート化合物としては、特に限定されないが、例えば、スミジュール44S、44V70(いずれも住化バイエルウレタン製)、TDIとHDIとのコポリマーであるディスモジュールHL(住化バイエルウレタン製)、旭化成株式会社製の各種デュラネート、すなわちデュラネート24A−100、デュラネート22A−75PX、デュラネート18H−70B、デュラネート21S−75E、デュラネートTHA−100、デュラネートTPA−100、デュラネートMFA−75X、デュラネートTSA−100、デュラネートTSS−100、デュラネートTSE−100、デュラネートD−101、デュラネートD−201、デュラネートP−301−75E、デュラネートE−402−90T、デュラネートE−402−90T、デュラネートE−405−80T、デュラネートME20−100、デュラネート17B−60PX、デュラネートTPA−B80X、デュラネートMF−B60X、デュラネートE−402−B80T、デュラネートME20−B80S、デュラネートWB40−100、デュラネートWB40−80D、デュラネートWT20−100、デュラネートWT30−100等として入手可能である。硬化塗膜の耐酸性、耐アルカリ性、耐アルコール性耐油性耐磨耗性耐傷付き性を向上させる観点から、有機ポリイソシアネート化合物が、1分子中に2.5以上のイソシアネート基及び/又はブロックドイソシアネート基を有する、脂肪族及び/又は脂環族有機イソシアネート化合物であることが好ましく、具体的にはビウレットアロファネートウレトジオンイソシアヌレート等のジイソシアネート誘導体、及び多価アルコールアダクト型がより好ましい。

0048

前記(a)水酸基含有アクリル樹脂と(b)ポリカーボネートポリオールの配合比率は、(a)水酸基含有アクリル樹脂100質量部に対する(b)ポリカーボネートポリオールの配合量として、好ましくは5〜60質量部、より好ましくは8〜40質量部、さらに好ましくは10〜30質量部である。(a)水酸基含有アクリル樹脂100質量部に対する(b)ポリカーボネートポリオールの配合量が5質量部以上とすることで、塗料組成物から得られる塗膜の傷回復性が優れる。また、(a)水酸基含有アクリル樹脂100質量部に対する(b)ポリカーボネートポリオールの配合量を60質量部以下とすることで、塗料組成物から得られる塗膜の初期の耐傷性が良好となる。

0049

前記(a)水酸基含有アクリル樹脂と(b)ポリカーボネートポリオールと(c)硬化剤との配合比は、塗膜の乾燥性及び塗膜性能の観点から、(a)水酸基含有アクリル樹脂由来の水酸基と(b)ポリカーボネートポリオール由来の水酸基の合計モル数(以下、「OH基モル数」とも略記する)と、硬化剤に含まれるイソシアネート基のモル数(以下、「NCO基モル数」とも略記する)との当量比(OH基モル数/NCO基モル数)が1/0.5〜1/2.0(当量比)であることが好ましく、1/0.7〜1/1.3(当量比)であることがより好ましく、1/0.8〜1/1.2(当量比)であることがさらに好ましい。OH基モル数を1当量としたときNCO基モル数が0.5当量以上であることで、塗膜物性がより良好となる傾向にある。OH基モル数を1当量としたときNCO基モル数が2.0当量以下であることで、硬化速度をより速くすることができ、また得られる塗膜の柔軟性がより優れる傾向にある。

0050

<不活性有機溶剤>
本実施形態の塗料組成物には、塗装時の作業性を調整するために、必要に応じて不活性有機溶剤を塗料組成物全量に対し1〜90質量%含有することができる。不活性有機溶剤の含有量は、10〜70質量%であることがより好ましく、20〜50質量%であることがさらに好ましい。

0051

用いる不活性有機溶剤としては、特に限定されないが、実質的にポリイソシアネート化合物に対して不活性有機溶媒であり且つ活性水素を有しないものであることが好ましい。その例としては、特に限定されないが、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンオクタンデカン石油エーテル石油ベンジンリグロイン石油スピリットシクロヘキサンメチルシクロヘキサン等の炭化水素類トリクロロフルオロエタンテトラクロロジフルオロエタンパーフルオロエーテル等の弗素化油等の弗素不活性液体パーフルオロシクロヘキサン、パーフルオロブチルテトラヒドロフランパーフルオロデカリン、パーフルオロ−n−ブチルアミンパーフルオロポリエーテルジメチルポリシロキサン等の単独又は混合物が挙げられる。さらには、メチルエチルケトン、アセトン酢酸エチル酢酸ブチルトルエンキシレン等の単独又は混合溶媒が挙げられる。

0052

<その他の添加剤
本実施形態の塗料組成物には、各種用途に応じて硬化促進剤(触媒)、充填剤難燃剤染料有機又は無機顔料離型剤流動性調整剤可塑剤抗酸化剤紫外線吸収剤光安定剤消泡剤レベリング剤着色剤溶剤等を添加することができる。

0053

硬化促進剤としては、特に限定されないが、例えば、モノアミンであるトリエチルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンジアミンであるテトラメチルエチレンジアミン、その他トリアミン環状アミンジメチルエタノールアミンのようなアルコールアミンエーテルアミン金属触媒としては特に限定されないが、例えば、酢酸カリウム、2−エチルへキサン酸カリウム、酢酸カルシウムオクチル酸鉛、ジブチル錫ジラウレートオクチル酸錫ビスマスネオデカノエート、ビスマスオキシカーボネート、ビスマス2−エチルヘキサノエートオクチル酸亜鉛、亜鉛ネオデカノエート、ホスフィンホスホリン等、一般的に用いられるものが使用できる。

0054

充填剤や顔料としては、特に限定されないが、例えば、織布、ガラス繊維炭素繊維ポリアミド繊維雲母カオリンベントナイト金属粉アゾ顔料カーボンブラッククレーシリカタルク石膏アルミナ白、炭酸バリウム等一般的に用いられているものが使用できる。

0055

離型剤や流動性調整剤、レベリング剤としては、特に限定されないが、例えば、シリコーンエアロジル、ワックスステアリン酸塩、BYK−331(BYKケミカル社製)のようなポリシロキサン等が用いられる。

0056

本実施形態に用いられる添加剤としては少なくとも酸化防止剤、光安定剤及び熱安定剤が用いられることが好ましい。これらの酸化防止剤としては特に限定されないが、例えば、燐酸亜燐酸、の脂肪族、芳香族又はアルキル基置換芳香族エステル次亜燐酸誘導体、フェニルホスホン酸、フェニルホスフィン酸ジフェニルホスホン酸ポリホスホネートジアルキルペンタエリスリトールジホスファイト、ジアルキルビスフェノールジホスファイト等のリン化合物フェノール系誘導体特にヒンダードフェノール化合物チオエーテル系、ジチオ酸塩系メルカプトベンズイミダゾール系、チオカルバニリド系、チオジプロピオン酸エステル等のイオウを含む化合物;スズマレート、ジブチルスズモノオキシド等のスズ系化合物を用いることができる。
これらは単独で用いても2種以上組み合わせて用いてもよい。

0057

塗装方法
本実施形態の塗料組成物の塗装方法としては、特に限定されないが、例えば、各々の成分を塗装直前に混合した後、スプレーロールはけ等で基材に塗布する方法が用いられる。予め、硬化剤である(c)成分以外を混合しておき、塗布直前に(c)成分を添加し均一に混合した後、塗布する方法も可能である。

0058

<用途>
本実施形態の塗料組成物は、耐傷付き性、傷回復性に優れるため、自動車外装用クリア塗料自動車内装用塗料として好適に使用される。また、家電製品OA製品皮革表面処理合成皮革の表面処理、等に好ましく用いることができる。

0059

以下実施例等を用いて、本実施形態を更に詳細に説明するが、本実施形態はこれらの例によって何ら限定されるものではない。以下の実施例及び比較例における、試験方法及び塗膜物性の評価は、以下の試験方法に従って実施した。

0060

<試験方法>
1)ポリカーボネートポリオールの水酸基価(平均水酸基価数)
JIS K1557−1に準じて測定した。

0061

2)ペンドラム硬度
実施例及び比較例にて作製した塗料溶液を、ガラス板上に乾燥後の塗膜厚さが30μmとなる様均一に塗布した。室温にて15分乾燥後、次いで140℃のオーブンにて20分間乾燥した後オーブンより取り出した。23℃の恒温室にて24時間置いた後、ペンドラム硬度の評価に供した。
ペンドラム硬度は、BYK−Gardner社製ペンドラム式硬度計(ケーニッヒ振り子使用)にて測定した。

0062

3)耐傷付き性
ペンドラム硬度測定に使用した方法と同様にガラス上に塗膜を形成させた。この塗面上に、インダストリーコーワ社製・4行真鍮ブラシを、柄に対して並行に、加重:500g、ストローク速度:30cm/秒、ストローク幅:5cmで20往復して傷を付けた。傷を付けた直後に、傷の付いた部分をスガ試験機株式会社製、変角光沢計にて60度角度の光沢(グロス):G1を測定した。傷付き試験前の同じ箇所の初期光沢(グロス):G0とし、下記式(9)に従い光沢の低下により耐傷付き性を評価した。
光沢保持率(%)=(G1/G0)×100 (9)
光沢保持率が高い程、耐傷付き性に優れると評価される。

0063

4)傷回復率
上記3)の耐傷付き性評価にて試験したサンプルを、23℃の恒温室にて24時間放置した後、3)で測定した傷の付いた部分の光沢(グロス)を測定しG2とした。傷の回復率を下記式(10)で求めた。
傷回復率(%)=[(G2−G1)/G0]×100 (10)

0064

5)耐酸性
ペンドラム硬度測定に使用した方法と同様にガラス上に塗膜を形成させた。この塗膜をJIS K5600−6−1に従い、点滴法により外観変化を観察した。酸は0.1N硫酸を用い、12時間後の外観を観察した。外観変化の無い場合を〇、わずかに液痕が有る場合を△、明らかに液痕が認められる場合を×とした。

0065

6)耐候性
ペンドラム硬度測定に使用した方法と同様にガラス上に塗膜を形成させた。この塗膜をJIS K5600−7−7に準じたキセノンウェザーメーターを用いて、1000時間暴露後、塗膜状態目視判定した。
○:水シミ跡の無いもの
△:僅かに水シミ跡が観察されたもの
×:著しい水シミ跡が観察されたもの

0066

[ポリカーボネートポリオールの重合例1]
規則充填物充填した精留塔攪拌装置とを備えた2Lのガラス製フラスコに1,6−ヘキサンジオール(1,6−HDO)236g(2mol)、1,5−ペンタンジオール(1,5−PDO)208g(2mol)、トリメチロールプロパン(TMP)17.4g(0.13mol)及びエチレンカーボネート352g(4mol)を仕込み、70℃で撹拌溶解したあと、触媒としてチタンテトラブトキシド0.05gを加えた。175℃に設定したオイルバスで加熱し、フラスコの内温150℃、真空度1.0〜1.5kPaで、還流ヘッドから還流比4で留分の一部を抜きながら、12時間反応した。その後、精留塔を単蒸留装置に取り替え、165℃に設定したオイルバスで加熱し、フラスコの内温150〜160℃、真空度を0.5kPaまで落として、フラスコ内に残ったジオールとエチレンカーボネートとを除去した。その後、オイルバスの設定を175℃に上げ、フラスコの内温160〜170℃で、生成するジオールを除去しながら、さらに2時間反応した。この反応により常温で粘調な液体が得られた。得られたポリカーボネートポリオールはGPC分析による数平均分子量1030(ポリスチレン換算)、組成(モル%)は1,6−HDL:1,5−PDL:TMP=48.0:46.5:5.5、水酸基価は132.3mgKOH/g、1分子中の平均水酸基価数は2.54であった。このポリカーボネートポリオールをPC−1と称する。

0067

[ポリカーボネートポリオールの重合例2]
規則充填物を充填した精留塔と攪拌装置とを備えた2Lのガラス製フラスコに1,6−ヘキサンジオール(1,6−HDO)236g(2mol)、1,5−ペンタンジオール(1,5−PDO)208g(2mol)、トリメチロールプロパン(TMP)10.0g(0.057mol)及びエチレンカーボネート352g(4mol)を仕込み、70℃で撹拌溶解したあと、触媒としてチタンテトラブトキシド0.05gを加えた。175℃に設定したオイルバスで加熱し、フラスコの内温150℃、真空度1.0〜1.5kPaで、還流ヘッドから還流比4で留分の一部を抜きながら、12時間反応した。その後、精留塔を単蒸留装置に取り替え、165℃に設定したオイルバスで加熱し、フラスコの内温150〜160℃、真空度を0.5kPaまで落として、フラスコ内に残ったジオールとエチレンカーボネートとを除去した。その後、オイルバスの設定を175℃に上げ、フラスコの内温160〜170℃で、生成するジオールを除去しながら、さらに4時間反応した。この反応により常温で粘調な液体が得られた。得られたポリカーボネートポリオールはGPC分析による数平均分子量2050(ポリスチレン換算)、組成(モル%)は1,6−HDL:1,5−PDL:TMP=49.5:48.4:2.1、水酸基価は66.7mgKOH/g、1分子中の平均水酸基価数は2.43であった。このポリカーボネートポリオールをPC−2と称する。

0068

[ポリカーボネートポリオールの重合例3]
規則充填物を充填した精留塔と攪拌装置とを備えた2Lのガラス製フラスコに1,6−ヘキサンジオール(1,6−HDO)236g(2mol)、1,5−ペンタンジオール(1,5−PDO)208g(2mol)、及びエチレンカーボネート352g(4mol)を仕込み、70℃で撹拌溶解したあと、触媒としてチタンテトラブトキシド0.05gを加えた。175℃に設定したオイルバスで加熱し、フラスコの内温150℃、真空度1.0〜1.5kPaで、還流ヘッドから還流比4で留分の一部を抜きながら、12時間反応した。その後、精留塔を単蒸留装置に取り替え、165℃に設定したオイルバスで加熱し、フラスコの内温150〜160℃、真空度を0.5kPaまで落として、フラスコ内に残ったジオールとエチレンカーボネートとを除去した。その後、オイルバスの設定を175℃に上げ、フラスコの内温160〜170℃で、生成するジオールを除去しながら、さらに2時間反応した。この反応により常温で粘調な液体が得られた。得られたポリカーボネートジオールの組成(モル%)は1,6−HDL:1,5−PDL=52.5:47.5、水酸基価は112.2mgKOH/g、1分子中の平均水酸基価数は2.0であった。
このポリカーボネートジオール200gを、撹拌装置を備えた0.5Lのガラス製フラスコに仕込んだ。さらにサンアミールTAP−10(ポリオキシアルキレン鎖を有するポリアミン化合物、数平均分子量674、三洋化成工業株式会社製)89.4gを加え、160℃に設定したオイルバスで加熱し、フラスコの内温145〜150℃、撹拌下にて7時間反応した。この反応により常温で粘調な液体が得られた。得られたポリカーボネートポリオールはGPC分析による数平均分子量874(ポリスチレン換算)、水酸基価は162.2mgKOH/g、1分子中の平均水酸基価数は2.53であった。このポリカーボネートポリオールをPC−3と称する。

0069

[実施例1]
水酸基含有アクリル樹脂として、Nuplex社製Setalux1152(キシレン/メトキシプロピルアセテート混合溶液固形分61質量%、固形分換算水酸基価139mgKOH/g、水酸基含有アクリル樹脂の数平均分子量3000)を295g、ポリカーボネートポリオールPC−1を20g、レベリング剤BYK−331(BYKケミカル社製)2.06g、ジブチル錫ジラウレート(Air Product社製)1.2g、及びシンナーとしてキシレン/酢酸ブチル(70/30)の混合溶媒を添加して撹拌今後し、固形分50質量%の塗料主剤を得た(溶剤を除く主剤中のポリカーボネートポリオールの割合は10%)。これに硬化剤としてデュラネートTKA−100(旭化成株式会社社製:ヘキサメチレンジイソシアネート系イソシアヌレート型硬化剤、NCO含量=21.8wt%、1分子中のイソシアネート基:3)をNCO/OHモル比=1.0/1.0となる様添加し、混合して塗料組成物を作製した。上記方法にてペンドラム硬度、耐傷付き性、傷回復性を評価し結果を表1に示した。

0070

[実施例2]
実施例1のポリカーボネートポリオールPC−1の替わりにポリカーボネートポリオールPC−2を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法にて塗料組成物を作製した。塗膜性能を評価し結果を表1に示した。

0071

[実施例3、4]
実施例1のSetalux1152の添加量を230g、ポリカーボネートポリオールの添加量を60gとしたこと以外は、実施例1、2と同様の方法にて塗料組成物を得た。
塗膜性能を評価し、結果を表1に示した。

0072

[実施例5]
Setalux1152の替わりに、Setalux1184(キシレン/メトキシプロピルアセテート混合溶液、固形分52質量%、固形分換算水酸基価66mgKOH/g、水酸基含有アクリル樹脂の数平均分子量3000)を用い、Setalux1184の添加量を346gとしたこと以外は、実施例1と同様の方法にて塗料組成物を作製した。
塗膜性能を評価し結果を表1に示した。

0073

[実施例6]
実施例1のポリカーボネートポリオールPC−1の替わりにポリカーボネートポリオールPC−3を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法にて塗料組成物を作製した。塗膜性能を評価し結果を表1に示した。

0074

[実施例7]
実施例6のSetalux1152の添加量を230g、ポリカーボネートポリオールPC−3の添加量を60gとしたこと以外は、実施例6と同様の方法にて塗料組成物を得た。塗膜性能を評価し、結果を表1に示した。

0075

[比較例1]
実施例1で、ポリカーボネートポリオールPC−1を加えずに配合したこと以外は、実施例1と同様の方法にて塗料組成物を得た。塗膜性能を評価し、結果を表1に示した。

0076

[比較例2、3]
実施例1のポリカーボネートポリオールPC−1の替わりに旭化成株式会社製ポリカーボネートジオールT5651(数平均分子量1000、1分子中の平均水酸基価数2.0)、T5652(数平均分子量2000、1分子中の平均水酸基価数2.0)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法にて塗料組成物を作製した。塗膜性能を評価し結果を表1に示した。

0077

[比較例4]
実施例3のポリカーボネートポリオールPC−1の替わりに旭化成株式会社製ポリカーボネートジオールT5651(数平均分子量1000、1分子中の平均水酸基価数2.0)を用いたこと以外は、実施例3と同様の方法にて塗料組成物を作製した。塗膜性能を評価し結果を表1に示した。

実施例

0078

0079

本実施形態の塗料組成物は、傷回復塗料として、自動車の外装内装、家電製品、OA製品、皮革の表面処理、合成皮革の表面処理等に好ましく用いることができる。

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