図面 (/)

技術 防腐剤組成物、及びカビに対する防腐力を高める方法

出願人 大洋香料株式会社
発明者 金谷秀治
出願日 2016年10月3日 (4年2ヶ月経過) 出願番号 2016-195981
公開日 2018年4月12日 (2年8ヶ月経過) 公開番号 2018-058779
状態 特許登録済
技術分野 化粧料 農薬・動植物の保存 医薬品製剤
主要キーワード 化粧品メーカ 残存菌数 配合特性 防腐剤成分 口腔衛生製品 カウント法 ステアリン酸モノエステル 防腐剤組成物
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年4月12日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (0)

図面はありません

課題

1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシカルボン酸エステルを必須成分とし、真菌類、特にカビに対して優れた防腐力を有する防腐剤組成物を提供すること。

解決手段

下記式(1):(式中、R1は、炭素数7〜9の分岐または非分岐の、飽和または不飽和アルキル基を示す。)で表される1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシカルボン酸エステルと、前記1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシカルボン酸エステルよりも配合量が多いエチルヘキシルグリセリンとを含有する防腐剤組成物。

概要

背景

近年、消費者の安全性志向の向上により、皮膚への低刺激性低アレルギー性などを追求した化粧品医薬部外品が望まれていることから、化粧品メーカーでは、防腐剤として現在もっとも多用されているパラベンの配合をできるかぎり減らした処方設計が求められている。

化粧品の防腐殺菌剤として用いられるパラベンの配合を低減または排除する技術として、1,2−アルカンジオールからなる防腐殺菌剤などが開示されている(特許文献1参照)。しかし、1,2−オクタンジオールなどの1,2−アルカンジオールを単独で防腐殺菌剤として用いた場合、充分な効果を得るためには高配合量を必要とする場合がある。このため、単独で用いた場合でも、少ない配合量で充分な防腐殺菌効果を発揮できる防腐殺菌剤の開発が望まれている。

本発明者は、上記の問題を解決するため、1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシカルボン酸エステルカビ酵母などの真菌類に対して優れた防腐力を有することを報告し(特許文献2)、その後も引き続き、1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシカルボン酸エステルのさらに有効な利用方法や防腐力を向上させる方法を検討した。

概要

1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシカルボン酸エステルを必須成分とし、真菌類、特にカビに対して優れた防腐力を有する防腐剤組成物を提供すること。下記式(1):(式中、R1は、炭素数7〜9の分岐または非分岐の、飽和または不飽和アルキル基を示す。)で表される1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシカルボン酸エステルと、前記1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシカルボン酸エステルよりも配合量が多いエチルヘキシルグリセリンとを含有する防腐剤組成物。なし

目的

近年、消費者の安全性志向の向上により、皮膚への低刺激性、低アレルギー性などを追求した化粧品や医薬部外品が望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

下記式(1):(式中、R1は、炭素数7〜9の分岐または非分岐の、飽和または不飽和アルキル基を示す。)で表される1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシカルボン酸エステルと、エチルヘキシルグリセリンとを含有するカビに対する防腐剤組成物

請求項2

請求項1に記載のカビに対する防腐剤組成物を含有する化粧品

請求項3

請求項1に記載の防腐剤組成物を食品食器類香粧品、化粧品、皮膚外用剤口腔衛生製品医薬部外品、生活衛生用品衣類塗料およびペット衛生用品から選ばれる防腐対象物に配合して、該防腐対象物のカビに対する防腐力を高める方法。

請求項4

下記式(1):(式中、R1は、炭素数7〜9の分岐または非分岐の、飽和または不飽和アルキル基を示す。)で表される1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシカルボン酸エステルに、エチルヘキシルグリセリンを混合して、前記1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシカルボン酸エステルのカビに対する防腐力を高める方法。

技術分野

0001

本発明は防腐剤組成物に関し、特に1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシカルボン酸エステルエチルヘキシルグリセリンとを含有し、特にカビに対して強い防腐力を有する防腐剤組成物に関する。

背景技術

0002

近年、消費者の安全性志向の向上により、皮膚への低刺激性低アレルギー性などを追求した化粧品医薬部外品が望まれていることから、化粧品メーカーでは、防腐剤として現在もっとも多用されているパラベンの配合をできるかぎり減らした処方設計が求められている。

0003

化粧品の防腐殺菌剤として用いられるパラベンの配合を低減または排除する技術として、1,2−アルカンジオールからなる防腐殺菌剤などが開示されている(特許文献1参照)。しかし、1,2−オクタンジオールなどの1,2−アルカンジオールを単独で防腐殺菌剤として用いた場合、充分な効果を得るためには高配合量を必要とする場合がある。このため、単独で用いた場合でも、少ない配合量で充分な防腐殺菌効果を発揮できる防腐殺菌剤の開発が望まれている。

0004

本発明者は、上記の問題を解決するため、1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシカルボン酸エステルがカビ、酵母などの真菌類に対して優れた防腐力を有することを報告し(特許文献2)、その後も引き続き、1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシカルボン酸エステルのさらに有効な利用方法や防腐力を向上させる方法を検討した。

先行技術

0005

特開平11−322591号公報
特開2012−56893号公報

発明が解決しようとする課題

0006

本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシカルボン酸エステルを必須成分とし、真菌類、特にカビに対して優れた防腐力を有する防腐剤組成物を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシカルボン酸エステルとエチルヘキシルグリセリンとを併用した防腐剤組成物が真菌類、特にカビに対して優れた防腐力を有することを見出し、本発明を完成するに至った。

0008

すなわち、本発明の要旨は以下のとおりである。
〔1〕 下記式(1):

0009

0010

(式中、R1は、炭素数7〜9の分岐または非分岐の、飽和または不飽和アルキル基を示す。)で表される1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシカルボン酸エステルと、エチルヘキシルグリセリンを含有するカビに対する防腐剤組成物。
〔2〕 前記〔1〕記載の防腐剤組成物を含有する化粧品。
〔3〕 前記〔1〕記載の防腐剤組成物を食品食器類香粧品、化粧品、皮膚外用剤口腔衛生製品、医薬部外品、生活衛生用品衣類塗料およびペット衛生用品から選ばれる防腐対象物に配合して、該防腐対象物のカビに対する防腐力を高める方法。
〔4〕 下記式(1):

0011

0012

(式中、R1は、炭素数7〜9の分岐または非分岐の、飽和または不飽和アルキル基を示す。)で表される1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシカルボン酸エステルに、エチルヘキシルグリセリンを混合して、前記1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシカルボン酸エステルのカビに対する防腐力を高める方法。

発明の効果

0013

本発明に係る防腐剤組成物は、1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシカルボン酸エステルとエチルヘキシルグリセリンを含有するので、カビ、酵母などの真菌類、特にカビに対して優れた防腐力を有する。このため、該防腐剤組成物を例えば、食品、食器類、香粧品、化粧品、皮膚外用剤、口腔衛生製品、医薬部外品、生活衛生用品、衣類、塗料およびペット衛生用品から選ばれる防腐対象物に配合することで、該防腐対象物の真菌類、特にカビに対する防腐力を高めることができ、結果として使用者菌感染食中毒など効果的に予防することができる。

0014

本発明によれば、1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシカルボン酸エステルと共にエチルヘキシルグリセリンを混合することによって、1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシカルボン酸エステルのカビに対する防腐力を増強させる効果が得られる。

0015

また、本発明によれば、1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシカルボン酸エステルと共に防腐剤組成物に含まれる化合物をエチルヘキシルグリセリンとすることによって、1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシカルボン酸エステルのカビに対する防腐力が大きく増強された防腐剤組成物を実現することができる。

0016

さらに、エチルヘキシルグリセリンを混合することによって、製造コストが高い1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシカルボン酸エステルが少量であっても、1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシカルボン酸エステル単独からなる防腐剤組成物よりもカビに対する防腐力の高い防腐剤組成物を実現できるため、本発明は、製造コストを削減しつつ、防腐効果の高い防腐剤組成物の製品化を実現することができるという極めて優れた効果を有する。

0017

本発明の防腐剤組成物は上述したとおり、1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシカルボン酸エステルとエチルヘキシルグリセリンとを含有する点に特徴を有する。

0018

1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシカルボン酸エステル(以下、(a)成分ともいう)としては、下記式(1):

0019

0020

(式中、R1は炭素数7〜9の分岐または非分岐の、飽和または不飽和アルキル基を示す。)で表される化合物が挙げられる。

0021

上記(a)成分のうち、真菌類、特にカビに対する防腐力に特に優れる点で、R1としては炭素数が7〜9の非分岐の、飽和または不飽和アルキル基がより好ましい。具体的には、R1の炭素数が7である下記式(2)で表される1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシデカン酸エステル(後述する実施例における(a)成分)、R1の炭素数が8である下記式(3)で表される1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシウンデカン酸エステル、R1の炭素数が9である下記式(4)で表される1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシドデカン酸エステルが挙げられる。

0022

0023

(a)成分の構成成分であるβ−ヒドロキシカルボン酸について、R1の炭素数が7〜9の非分岐の飽和アルキル基を有するものとしては、例えば、β−ヒドロキシデカン酸、β−ヒドロキシウンデカン酸、β−ヒドロキシドデカン酸が挙げられる。また、R1の炭素数が7〜9の非分岐の不飽和アルキル基を有するものとしては、例えば、β−ヒドロキシ−5−デセン酸、β−ヒドロキシ−5−ウンデセン酸、β−ヒドロキシ−5−ドデセン酸等が挙げられる。

0024

(a)成分は、1,3−プロパンジオールと上述した特定のβ−ヒドロキシカルボン酸またはその誘導体とを酵素反応酵素としては、例えば、リパーゼを使用)または化学的合成法によりエステル化またはエステル交換(以下、まとめて「エステル化」という)を行うことにより製造される。このエステル化に用いられるβ−ヒドロキシカルボン酸またはその誘導体は、例えば、クネベナーゲル縮合(Knoevenagel condensation)、ダルツェンス縮合(Darzens condensation)、レフォルマトスキー反応(Reformatsky reaction)等により製造することができる。上記のうちでは、収率副産物の点でレフォルマトスキー反応が通常用いられる。

0025

以下では、(a)成分の製造方法の一例として、レフォルマトスキー反応を用いてβ−ヒドロキシカルボン酸エステルを製造し、次いで該エステルと1,3−プロパンジオールとを、リパーゼを用いるエステル交換を経て1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシカルボン酸エステルを製造する方法について具体的に説明する。

0026

レフォルマトスキー反応では、炭素数7〜9の分岐または非分岐の、飽和または不飽和アルキル基を有するアルデヒドブロモ酢酸エステルとの縮合反応によりβ−ヒドロキシカルボン酸エステルが製造される。具体的には、炭素数が7〜9の非分岐の飽和アルキル基を有するアルデヒドとしては、例えば、ヘプタナールオクタナールノナナールが用いられる。ブロモ酢酸エステルとしては、例えば、ブロモ酢酸メチル、ブロモ酢酸エチル、ブロモ酢酸プロピル、ブロモ酢酸ブチル等が用いられる。レフォルマトスキー反応に使用される触媒としては、例えば、亜鉛マグネシウム、鉄等が挙げられる。

0027

次に、リパーゼを用いたエステル交換について説明する。エステル交換に用いられるリパーゼは、グリセリド類基質として認識するものであれば特に限定されない。例えば、モノグリセリドリパーゼクチナーゼエステラーゼ等が挙げられる。これらの中でもリパーゼが好ましく、このようなリパーゼとして、例えば、モノグリセリドリパーゼ、モノおよびジグリセリドリパーゼ等が挙げられる。

0028

リパーゼは精製(粗精製および部分精製を含む)されたものを用いてもよい。さらに、遊離型のまま使用してもよく、あるいはイオン交換樹脂多孔性樹脂セラミックス炭酸カルシウムなどの担体固定化して使用してもよい。

0029

反応混合液から、1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシカルボン酸エステルを単離・精製する方法としては、例えば、脱酸水洗蒸留溶媒抽出イオン交換クロマトグラフィー薄層クロマトグラフィー膜分離等が挙げられ、これらは単独でまたは複数組み合わせて使用される。

0030

上述した(a)成分の製造方法について、オクタナールとブロモ酢酸メチルを出発原料として、レフォルマトスキー反応によりβ−ヒドロキシデカン酸メチルエステルを製造し、次いで該エステルと1,3−プロパンジオールとをリパーゼの存在下で反応させ、エステル交換により1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシデカン酸エステルを製造する方法を化学式で示すと下記式(5)のとおりである。

0031

0032

下記式(6)で表されるエチルヘキシルグリセリル(以下、(b)成分ともいう)は、それ単独ではカビに対して防腐力を示さないが、1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシカルボン酸エステル((a)成分)と併用した場合に、カビに対する(a)成分の防腐力を顕著に増強させる効果を発揮する。

0033

0034

(a)成分と(b)成分の配合割合(a:b)は、重量比で好ましくは80:20〜20:80、より好ましくは70:30〜30:70、更に好ましくは60:40〜40:60である。

0035

本発明の防腐剤組成物は、酵母、黒カビ等の真菌類に対して優れた防腐力を示す。このため、例えば、食品、食器類、香粧品、化粧品、皮膚外用剤、口腔衛生製品、医薬部外品、生活衛生用品、衣類、塗料およびペット衛生用品から選ばれる防腐対象物に本発明の防腐剤組成物を配合すれば、該防腐対象物の真菌類に対する防腐力を高めることができ、結果として使用者の菌感染や食中毒などを効果的に予防することができる。防腐対象物中の防腐剤組成物の含量は、通常0.01〜50重量%であり、好ましくは0.1〜10重量%である。

0036

上記の防腐対象物中に本発明の防腐剤組成物を配合する場合、本発明の目的を損なわない範囲で、該防腐対象物中に、従来から知られている防腐剤の1種または2種以上を配合することも可能である。併用できる他の防腐剤としては、例えば、塩化セチルピリジニウム塩化デカリニウム塩化ベンザルコニウムクロヘキシジントリクロサンイソプロピルメチルフェノールオフロキサシンヨウ素、フッ化ナトリウム安息香酸系ソルビン酸系、有機ハロゲン系、ベンズイミダゾール系の殺菌剤、銀、銅などの金属イオンレシチンショ糖脂肪酸エステルグリセリン脂肪酸エステルポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルエタノールプロピレングリコール、1,2−アルカンジオール、ポリリジンリゾチームキトサンチモールオイゲノール、油性甘草エキス桑白皮エキスアシタバ抽出エキス香辛料抽出物ポリフェノールなどの植物抽出物エキス等が挙げられる。上記従来の防腐剤は、本発明の防腐剤組成物の含有成分として防腐対象物に配合してもよく、または本発明の防腐剤組成物とは別に防腐対象物に配合してもよい。

0037

さらに、本発明の防腐剤組成物は皮膚外用剤の一般成分と混合して使用に供することもできる。

0038

本発明の防腐剤組成物の形態は、上述した防腐対象物に応じて適宜変更可能であり、例えば、粒状、ペースト状、固形状、液体状などが採用できる。

0039

上述した防腐対象物に本発明の防腐剤組成物を配合する際は、上述した形態を製造し得る公知の装置(パドルミキサーホモミキサーホモジナイザーなど)が好適に使用できる。本発明の防腐剤組成物は配合特性に優れるので、製造された種々の防腐対象物から該防腐剤組成物が結晶として析出することはない。

0040

以下、試験例などにより本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらによりなんら限定されるものではない。また、特に断らない限り「%」は重量%を意味する。

0041

<1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシカルボン酸エステルの合成例>
(1)1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシデカン酸エステル((a)成分)の合成例
(1−1)レフォルマトスキー反応によるβ−ヒドロキシデカン酸メチルエステルの合成例
300mlの四口丸底フラスコに亜鉛6.5g、オクタナール15.5g、トリメトキシボラン25mlおよび乾燥THF25mlを入れ、20℃、窒素気流下で2時間かけてブロモ酢酸メチル17.5gを滴下した。滴下後、20℃で1時間撹拌したのち、飽和アンモニア水溶液25mlとグリセリン25mlを加えて10分撹拌した。有機層を分離し、水溶液層ジエチルエーテルで2回抽出した。その後、有機溶液を集めて脱溶媒を行い、残分を蒸留で精製してβ−ヒドロキシデカン酸メチルエステルを得た。

0042

(1−2)1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシデカン酸エステルの合成例
50ml耐圧バイアル瓶に上記で得られたβ−ヒドロキシデカン酸メチルエステル5g、1,3−プロパンジオール5g、固定化リパーゼ製品名 Novozyme435:ノボザイムズジャパン株式会社)を0.05g添加し、50℃、10mmHgの減圧下で24時間撹拌を行った。反応後、得られた反応液シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製を行った結果、純度99%の1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシデカン酸エステルを得た。

0043

乳液中での防腐力評価試験
表1に示す処方で、オリーブ油スクワランステアリン酸脱臭セタノールベヘニルアルコールステアリン酸グリセリルSE、ポリソルベート60、グリセリン、1,3−ブチレングリコールキサンタンガム、1%ヒアルロン酸溶液および精製水を含有する化粧品成分に対して、1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシデカン酸エステル((a)成分)とエチルヘキシルグリセリン((b)成分)を配合した乳液(実施例1)、(a)成分を配合した乳液(比較例1)、(b)成分を配合した乳液(比較例2)、1,2−ペンタンジオールを配合した乳液(比較例4)、(b)成分を作製し、後述するチャレンジテストにより防腐力を評価した。なお、対照として上記いずれの防腐剤成分も配合しない乳液(比較例3)を用いた。

0044

0045

供試菌には、黒カビ(A.niger、JCM10254)を用いた。この菌を予め前培養した培養液を、約106〜107cfu/mlに調製し、菌濁液とした。なお、菌数コロニーカウント法により確認した。次いで、オートクレーブにより滅菌した50mlバイアル瓶に実施例1、及び比較例1〜5の乳液を20g入れ、上記菌濁液を100μl接種して、25℃で培養を行った。試料中の残存菌数については接種後1時間後、1日後、7日後、14日後に各試料を0.5gずつ抜き取り生理食塩水希釈したものを寒天培地に塗布して24時間培養し、試料中の菌数を算出した。結果を表2に示す。表2は、試料中の残存菌数の経日変化を示す表である。

0046

0047

表2の結果より、防腐剤成分として1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシデカン酸エステル((a)成分)のみを0.50%含有した比較例1は、生菌数を10cfu/ml以下にするのに、21日間かかった。防腐剤成分としてエチルヘキシルグリセリン((b)成分)のみを0.50%含有した比較例2は、21日間の間で生菌数が減少することは無かった。これに対し、比較例1の7分の3分量の(a)成分0.15%と比較例2の7分の5分量の(b)成分0.35%とを併用した実施例1は、7日間で生菌数が10cfu/ml以下になった。本結果より、少なくとも配合量が0.5重量%のエチルヘキシルグリセリンでは単独ではカビに対する防腐力を示さないことが確認された。一方で、1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシデカン酸エステルとエチルヘキシルグリセリンを組み合わせて処方することで、これらの有効成分の合計の含有量同量の1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシデカン酸エステルを単独で使用した場合よりも防腐力が格段に向上することが確認された。

0048

<本発明に係る防腐剤組成物を配合した化粧料組成物の配合特性>
化粧水配合処方
グリセリン5.00重量%
ジプロピレングリコールDPG) 3.00
POE(60)硬化ヒマシ油0.60
クエン酸Na 0.15
クエン酸 0.01
グリシン0.20
アラニン0.10
ヒアルロン酸Na 0.01
1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシデカン酸エステル
0.15
エチルヘキシルグリセリン0.35
精製水残部
製法
グリセリン、DPG、POE(60)硬化ヒマシ油、1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシデカン酸エステル、エチルヘキシルグリセリンを混合し、70℃に加熱溶解した(これを混合物Aとする)。一方、クエン酸Na、クエン酸、グリシン、アラニン、ヒアルロン酸Na、水をそれぞれ室温で混合した(これを混合物Bとする)。続いて、混合物Aと混合物Bを合わせて50℃で混合し、化粧水を得た。
(配合特性)
1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシデカン酸エステル、エチルヘキシルグリセリンは他の成分と容易に混和した。得られた化粧水には濁りや析出は見られなかった。

実施例

0049

(乳液の配合処方)
セタノール1.00重量%
スクワラン4.00
ステアリン酸1.00
モノステアリン酸ポリエチレングリコール(25EO) 3.20
グリセリンステアリン酸モノエステル1.00
1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシデカン酸エステル0.15
エチルヘキシルグリセリン0.35
γ−トコフェロール0.05
HT酸化防止剤) 0.01
1,3−ブタンジオール3.00
カルボキシビニルポリマー0.20
水酸化カリウム0.20
精製水残部
(製法)
セタノール、スクワラン、ステアリン酸、γ−トコフェロール、BHT、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(25EO)、グリセリンステアリン酸モノエステル、1,3−プロパンジオールモノβ−ヒドロキシデカン酸エステル、エチルヘキシルグリセリンをそれぞれ混合し70℃に加温溶解した(これを混合物Aとする)。一方、1,3−ブタンジオール、カルボキシビニルポリマー、水酸化カリウムをそれぞれ室温下で混合した(これを混合物Bとする)。続いて、混合物Aと混合物Bを合わせて60℃に加温し精製水中に少量ずつ添加しながら激しく攪拌乳化して乳液を得た。
(配合特性)
本発明品は他の成分と直ちに混和した。得られた乳液には分離や析出は見られなかった。

0050

本発明に係る防腐剤組成物は真菌類、特にカビに対し優れた防腐力を有し、かつ配合特性にも優れるので、食品、食器類、香粧品、化粧品、皮膚外用剤、口腔衛生製品、医薬部外品、生活衛生用品、衣類、塗料およびペット衛生用品から選ばれる防腐対象物の配合成分として好適である。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ