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技術 高炉炉床用れんが及びこれを使用した高炉炉床並びに高炉炉床用れんがの製造方法

出願人 黒崎播磨株式会社日本製鉄株式会社
発明者 三島昌昭川岡浩二中村倫田村佳洋
出願日 2016年10月4日 (4年10ヶ月経過) 出願番号 2016-196665
公開日 2018年4月12日 (3年4ヶ月経過) 公開番号 2018-058720
状態 特許登録済
技術分野 炉の外套、ライニング、壁、天井(炉一般1) 酸化物セラミックスの組成1 溶鉱炉
主要キーワード X線回折法 鉱物組織 粒度範囲内 炭素粒 フレーク粉 天然鱗状黒鉛 アルミナれんが 炭化珪素材
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この項目の情報は公開日時点(2018年4月12日)のものです。
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課題

耐溶銑性耐スラグ性を向上させた高炉炉床用れんがを提供しさらに高炉炉床寿命を向上する。

解決手段

アルミナを80質量%以上95量%以下、アルミニウムを1質量%以上15質量%以下、及び粒度が0.2mm以下の鱗状黒鉛を4質量%以上10質量%以下含有し、しかもSi成分が3.0質量%以下(0を含む)である耐火原料配合物に、バインダーを添加して混練成形後、窒素雰囲気下又は炭素粒中で1000℃以上で焼成して得られる高炉炉床用れんが。

概要

背景

高炉炉床には、主として、黒鉛骨材とする炭素質れんが、あるいはアルミナを骨材とするアルミナ質れんがが使用されているが、炉寿命を支配する要因の1つとしてこれらの高炉炉床用れんが損耗が挙げられる。

例えば高炉炉床部の内張り材としては、炭素質れんが(ブロック)が主流となっているが、炭素成分の多いれんがは、高炉炉床部での使用時に炭素溶銑中溶け出しやすく耐溶銑性が良くない。そのため、炉外から内張り材の冷却を強化して、れんが稼働面溶銑粘稠層を形成し、この溶銑粘稠層によって炭素質れんがから溶銑中への炭素の溶け出しを防止して耐溶銑性を確保している。しかしながら、このような炉外からの冷却は、大きいエネルギーロスをもたらすことになる。

そこで、炭素を少なくし溶銑中へ溶け出しにくいアルミナを主体とするアルミナ質れんがも近年使用されてきている。特に、化学式Si6−ZAlZOZN8−Zで表されるβ’−サイアロンマトリックス部に含むサイアロンボンドアルミナれんがは、炭素をほとんど含まないため、耐溶銑性に優れ、しかも高炉中で発生するスラグに対する耐食性耐スラグ性)に優れている。

例えば特許文献1には、マトリックス部(結合基質)に、Z値(β’−サイアロンの化学式Si6−ZAlZOZN8−ZにおけるZ値のことをいう。以下同じ。)が0.5〜4のβ’−サイアロンを12〜45質量%含有するサイアロンボンドアルミナれんがが開示されている。しかし、この特許文献1のサイアロンボンドアルミナれんがでは、そのマトリックス部に含まれるβ’−サイアロン中のSiが少しずつ溶銑中へ溶け出すため、れんがの損耗が進み、耐溶銑性が十分ではない。

そこで、特許文献2では、窒化アルミニウム及び/又は酸炭化アルミニウム結合組織とし主成分がアルミナから成るれんが(アルミニウム化合物結合れんが)が開示され、Siをほとんど含有しないため耐溶銑性に優れるとされている。さらに、このれんがにおいて炭素質原料を5〜30質量%使用したれんがも開示されている。そして炭素質原料としては特に仮焼無煙炭は、炭素質原料の中でも天然黒鉛人造黒鉛等と比較すると耐食性に優れる点でより好ましいとされている。

また、特許文献3においても、炭素質原料中で仮焼無煙炭が耐溶銑侵食性に優れていると記載されている。

しかしながら、特許文献2の高炉炉床用アルミニウム化合物結合れんがにおいて、仮焼無煙炭を使用した場合には耐溶銑性の低下が大きくしかも耐スラグ性もまだ不十分であり、高炉の炉床部の内張り材としてはさらなる改善が望まれている。

概要

耐溶銑性と耐スラグ性を向上させた高炉炉床用れんがを提供しさらに高炉炉床の寿命を向上する。アルミナを80質量%以上95量%以下、アルミニウムを1質量%以上15質量%以下、及び粒度が0.2mm以下の鱗状黒鉛を4質量%以上10質量%以下含有し、しかもSi成分が3.0質量%以下(0を含む)である耐火原料配合物に、バインダーを添加して混練成形後、窒素雰囲気下又は炭素粒中で1000℃以上で焼成して得られる高炉炉床用れんが。なし

目的

しかしながら、特許文献2の高炉炉床用アルミニウム化合物結合れんがにおいて、仮焼無煙炭を使用した場合には耐溶銑性の低下が大きくしかも耐スラグ性もまだ不十分であり、高炉の炉床部の内張り材としてはさらなる改善が望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

アルミナを80質量%以上95量%以下、アルミニウムを1質量%以上15質量%以下、及び粒度が0.2mm以下の鱗状黒鉛を4質量%以上10質量%以下含有し、且つSi成分が3.0質量%以下(0を含む)である耐火原料配合物に、バインダーを添加して混練成形後、窒素雰囲気下又は炭素粒中で1000℃以上で焼成する、高炉炉床用れんがの製造方法。

請求項2

れんが鉱物組織は、コランダムを77〜95質量%、窒化アルミニウム結晶及び/又は酸炭化アルミニウム結晶を1〜18質量%、並びに鱗状黒鉛を4〜10質量%を含有し、しかもれんが中のSi成分が3質量%以下(0を含む)である高炉炉床れんが。

請求項3

請求項2の高炉炉床用れんががライニングされた高炉炉床。

技術分野

0001

本発明は、高炉において羽口より下の炉床に使用される高炉炉床用れんが及びこれを使用した高炉炉床、並びに高炉炉床用れんがの製造方法に関する。

背景技術

0002

高炉炉床には、主として、黒鉛骨材とする炭素質れんが、あるいはアルミナを骨材とするアルミナ質れんがが使用されているが、炉寿命を支配する要因の1つとしてこれらの高炉炉床用れんがの損耗が挙げられる。

0003

例えば高炉の炉床部の内張り材としては、炭素質れんが(ブロック)が主流となっているが、炭素成分の多いれんがは、高炉炉床部での使用時に炭素溶銑中溶け出しやすく耐溶銑性が良くない。そのため、炉外から内張り材の冷却を強化して、れんが稼働面溶銑粘稠層を形成し、この溶銑粘稠層によって炭素質れんがから溶銑中への炭素の溶け出しを防止して耐溶銑性を確保している。しかしながら、このような炉外からの冷却は、大きいエネルギーロスをもたらすことになる。

0004

そこで、炭素を少なくし溶銑中へ溶け出しにくいアルミナを主体とするアルミナ質れんがも近年使用されてきている。特に、化学式Si6−ZAlZOZN8−Zで表されるβ’−サイアロンマトリックス部に含むサイアロンボンドアルミナれんがは、炭素をほとんど含まないため、耐溶銑性に優れ、しかも高炉中で発生するスラグに対する耐食性耐スラグ性)に優れている。

0005

例えば特許文献1には、マトリックス部(結合基質)に、Z値(β’−サイアロンの化学式Si6−ZAlZOZN8−ZにおけるZ値のことをいう。以下同じ。)が0.5〜4のβ’−サイアロンを12〜45質量%含有するサイアロンボンドアルミナれんがが開示されている。しかし、この特許文献1のサイアロンボンドアルミナれんがでは、そのマトリックス部に含まれるβ’−サイアロン中のSiが少しずつ溶銑中へ溶け出すため、れんがの損耗が進み、耐溶銑性が十分ではない。

0006

そこで、特許文献2では、窒化アルミニウム及び/又は酸炭化アルミニウム結合組織とし主成分がアルミナから成るれんが(アルミニウム化合物結合れんが)が開示され、Siをほとんど含有しないため耐溶銑性に優れるとされている。さらに、このれんがにおいて炭素質原料を5〜30質量%使用したれんがも開示されている。そして炭素質原料としては特に仮焼無煙炭は、炭素質原料の中でも天然黒鉛人造黒鉛等と比較すると耐食性に優れる点でより好ましいとされている。

0007

また、特許文献3においても、炭素質原料中で仮焼無煙炭が耐溶銑侵食性に優れていると記載されている。

0008

しかしながら、特許文献2の高炉炉床用アルミニウム化合物結合れんがにおいて、仮焼無煙炭を使用した場合には耐溶銑性の低下が大きくしかも耐スラグ性もまだ不十分であり、高炉の炉床部の内張り材としてはさらなる改善が望まれている。

先行技術

0009

特表平6−502140号公報(特許第3212600号公報)
国際公開第2009/72652号
特開昭52−32006号公報

発明が解決しようとする課題

0010

本発明が解決しようとする課題は、耐溶銑性と耐スラグ性を向上させた高炉炉床用れんがを提供しさらに高炉炉床の寿命を向上することにある。

課題を解決するための手段

0011

本発明者等は、高炉炉床用のアルミニウム化合物結合れんがにおいて、耐溶銑性と耐スラグ性をさらに向上するために、種々の炭素質原料の影響について検討した。従来、鱗状黒鉛と仮焼無煙炭とを比較した場合、一般的に鱗状黒鉛の方が結晶性が高く不純物も少ないため耐スラグ性に優れるとされ、逆に耐溶銑性は鱗状黒鉛が仮焼無煙炭よりも劣るとされていた(特許文献2や特許文献3)。ところが、本発明者等による検討結果では、0.2mm以下の微粉で10質量%以下の少ない領域でかつ窒化アルミニウムボンド及び/又は酸炭化アルミニウムボンドと共存する場合には、従来とは逆に鱗状黒鉛が仮焼無煙炭よりも耐溶銑性に優れるという新しい知見が得られた。しかも耐スラグ性は仮焼無煙炭よりも格段に優れる結果となった。その結果、粒径の小さな鱗状黒鉛を少量使用することで耐溶銑性と耐スラグ性とを同時に高い次元満足できることを知見した。

0012

すなわち、本発明の要旨は、アルミナを80質量%以上95量%以下、アルミニウムを1質量%以上15質量%以下、及び粒度が0.2mm以下の鱗状黒鉛を4質量%以上10質量%以下含有し、しかもSi成分が3.0質量%以下(0を含む)である耐火原料配合物に、バインダーを添加して混練成形後、窒素雰囲気下又は炭素粒中で1000℃以上で焼成して得られる高炉炉床用れんがである。

0013

鱗状黒鉛は耐スラグ性を向上するために使用し、鱗状黒鉛の粒度が0.2mmを超えると耐スラグ性が不十分になる。また、耐火原料配合物中の粒度が0.2mm以下の鱗状黒鉛の含有量が4質量%未満では耐スラグ性が不十分となり、10質量%を超えると耐溶銑性が不十分となる。

0014

なお、粒度が0.2mmを超える鱗状黒鉛は使用しないことが好ましいが、1質量%以下であれば悪影響は小さいことから使用可能である。また、鱗状黒鉛以外の炭素質原料は鱗状黒鉛よりも耐スラグ性に劣るために使用しないことが好ましいが、これも1質量%以下であれば悪影響は小さいことから使用可能である。

0015

耐火原料配合物においてアルミナは優れた耐溶銑性を有するために80質量%以上95質量%以下含有する。80質量%未満では耐溶銑性が不十分となり、95質量%を超えると相対的に鱗状黒鉛及び窒化アルミニウム及び/又は酸炭化アルミニウムが少なくなるため、窒化アルミニウム及び/又は酸炭化アルミニウム並びに鱗状黒鉛による耐スラグ性と耐溶銑性の効果が低下する。

0016

アルミニウムは焼成後に窒化アルミニウム及び/又は酸炭化アルミニウムとなるため耐溶銑性及び耐スラグ性に優れることから含有させ、1質量%未満では耐溶銑性及び耐スラグ性が不十分となり15質量%を超えると相対的にアルミナの含有量が少なくなるため耐溶銑性が低下する。

0017

耐火原料配合物中のアルミナ原料や鱗状黒鉛には少量のSiO2が含有されているが、これらの原料に含まれるSiO2に由来するSi成分、あるいは耐火原料配合物に少量含まれる可能性のあるSi3N4やSiCなどに由来するSi成分は溶銑中に溶け出すため耐溶銑性を低下させることになる。このため耐火原料配合物中のSi成分は無いことが最も良いが、3質量%以下、好ましくは1質量%以下に抑える。この範囲であれば耐食性に与える悪影響は小さいことから使用することもできる。

0018

本発明の高炉炉床用れんがは、以上のような耐火原料配合物に、バインダーを添加して混練し成形後、窒素雰囲気下又は炭素粒中で1000℃以上、より好ましくは1300℃以上1500℃以下で焼成することによって得られる。

0019

このようにして得られた本発明の高炉炉床用れんがは、れんがの鉱物組織が、コランダムが77〜95質量%、窒化アルミニウム結晶及び/又は酸炭化アルミニウム結晶が1〜18質量%、並びに鱗状黒鉛が4〜10質量%なる。しかも、れんが中のSi成分は3質量%以下(0を含む)となる。また、これらの鉱物相以外には非晶質相を1〜10質量%含むことができる。

0020

ここで非晶質相とは、主としてバインダーなどに起因する非晶質炭素であるが、その他にも黒鉛に含まれるいわゆる灰分、アルミナに含まれる非晶質酸化物(SiO2、TiO2など)等を含む。

0021

本発明の高炉炉床用れんがは、高炉において羽口よりも下の部位である炉床部にライニングすることで高炉の耐用性を大幅に延長することができる。

発明の効果

0022

本発明のれんがは、耐溶銑性及び耐スラグに優れるため、高炉炉床の寿命を向上させることができる。

0023

本発明の耐火原料配合物として使用されるアルミナは、通常の耐火物の原料として使用されているものであれば問題なく使用することが可能で、電融アルミナ焼結アルミナ仮焼アルミナ等を使用することができる。ただし、SiO2の含有量は少ないほど耐食性が向上し、好ましくはSiO2の含有量が1質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下のアルミナを使用する。またAl2O3純度としては溶銑に対する耐食性の面から90質量%以上のものを使用することが好ましく、98質量%以上のものがより好ましい。

0024

本発明で使用されるアルミニウムとしては、通常、耐火物に使用されている粉末状のものであれば問題なく使用することができ、微粉で使用する方がより反応性が高い点から好ましい。この点からアルミニウム粉末の粒度としては74μm以下であることがより好ましい。粉末状アルミニウムはその製法の違いにより、アトマイズ粉フレーク粉とが市販されている。本発明ではどちらのものでも使用可能である。

0025

本発明において、耐溶銑性と耐スラグ性とを両立させるために炭素質原料としては鱗状黒鉛を使用し、仮焼無煙炭、コークスピッチなどは基本的には使用しない。ただし、前述のとおり悪影響を及ぼさない範囲で少量使用することは可能である。ここで、炭素質原料にはバインダーとして使用するフェノール樹脂タール等の有機バインダーは含まない。

0026

鱗状黒鉛は一般的に耐火物の原料として使用されているものを使用することができ、その粒度は0.2mm以下のものを使用する。ここで粒度とは篩目のことであり、粒度が0.2mm以下とは0.2mmの篩目を通過したものをいう。なお、粉砕処理したものも使用可能である。

0027

本発明の耐火原料配合物の主成分は、アルミナとアルミニウムと鱗状黒鉛とで構成されるが、窒化アルミニウム、Al2OC、Al4O4C、あるいはジルコニアを10質量%以下で使用しても良い。ただし、耐火原料配合物中のSi成分は3質量%以下にする必要がある。

0028

耐火原料配合物は、これを常法で混練後成形し、必要に応じて乾燥した後、焼成する。混練する際には、耐火物として一般的に使用されているバインダーを使用できる。焼成は窒素雰囲気下又は炭素粒中で行い、1000℃以上、好ましくは1300℃〜1500℃で焼成する。焼成温度が1000℃よりも低いときは窒化アルミニウム及び/又は酸炭化アルミニウムの生成が不十分であり耐溶銑性と耐スラグ性の効果が得られない。焼成温度が1500℃よりも高いときは窒化アルミニウム及び/又は酸炭化アルミニウムの生成は十分であるがそれらの結晶成長が過剰になり耐溶銑性と耐スラグ性の効果が減少する。

0029

この焼成により、窒化アルミニウム(AlN)と、Al2OCやAl4O4Cのような酸炭化アルミニウムとのうち1つ以上が生成すれば緻密で強力な結合組織を形成し、効果が十分に得られる。

0030

上記製法によって得られる本発明の高炉炉床用れんがの組織は、コランダムが77〜95質量%、窒化アルミニウム結晶及び/又は酸炭化アルミニウム結晶が1〜18質量%、鱗状黒鉛が4〜10質量%、並びに非晶質相が1〜10質量%となる。なお、れんが中のSi成分は3質量%以下(0を含む)とする。

0031

本発明の高炉炉床用れんがを高炉炉床に使用する場合、従来のカーボンれんがと併用してあるいは、全て置き換えて使用することができる。具体的には、羽口より下の側壁あるいは炉底に適用することができる。

0032

表1に本発明のれんがの実施例を比較例とともに示す。

0033

0034

各例のれんがは、それぞれ表1に示した耐火原料配合物にバインダーとしてレゾール型フェノール樹脂を適量添加して混練し、オイルプレスでJIS並形れんが形状の成形体を作製し、250℃で加熱処理後、実施例10以外は窒素気流中で1400℃で焼成して得た。実施例10は、炭化珪素材質の耐火れんがマッフル内に乾燥した成形体を入れてコークス粒中に埋設大気雰囲気下1400℃で焼成した。

0035

原料として使用したアルミナは、Al2O3が98質量%以上、SiO2が0.5質量%以下の燒結アルミナを、鱗状黒鉛はCが95質量%以上の天然鱗状黒鉛を、仮焼無煙炭はCが95質量%以上のものを、カーボンブラックはCが95質量%以上のものをそれぞれ使用した。また、Al(アルミニウム)はフレークタイプを使用した。

0036

得られたれんがについて鉱物組成分析するとともに、物性評価として、見掛気孔率及び圧縮強さ測定するとともに、耐スラグ性及び耐溶銑性を評価した。見掛気孔率はJIS−R2205、圧縮強さはJIS−R2206従い測定した。鉱物種の定量はX線回折法とEPMA法を使用して行った。

0037

耐スラグ性及び耐溶銑性については、高炉スラグ銑鉄誘導加熱溶解して1600℃に調整した中で試験れんが20×20×180mmの角棒形状を5h侵食させて侵食厚さを計測し、比較材7である炭素質原料を添加しない窒化アルミニウムボンドアルミナ質れんがの侵食厚さを100とする侵食損傷指数で評価した。耐溶銑性は溶銑浸漬部の侵食厚さ、耐スラグ性はスラグ−溶銑境界部の最大損耗部の侵食厚さで評価した。侵食損傷指数が小さいほど耐溶銑性及び耐スラグ性に優れるということである。

0038

また、X線分析及び顕微鏡観察から実施例10を除く実施例及び比較例は結合組織に窒化アルミニウムが含まれていることを確認し、実施例10は結合組織に酸炭化アルミニウムが含まれていることを確認した。

0039

実施例1から実施例4は鱗状黒鉛の添加量が異なる場合の実施例である。鱗状黒鉛を添加していない比較例7と比べると、耐スラグ性が大幅に向上していることがわかる。また耐溶銑性については、比較例4の仮焼無煙炭や比較例5のカーボンブラックと比較して大幅に優れていることもわかる。さらに、鱗状黒鉛を添加しない比較例7と比較しても鱗状黒鉛の添加量が少量であれば、むしろ耐溶銑性が向上する効果も得られている。これは実施例1から実施例4の見掛気孔率が比較例7よりも低いことからして、鱗状黒鉛の添加によって成形性が向上したために組織が緻密になることで耐溶銑性も向上したと推定される。鱗状黒鉛は添加量が増えると耐スラグ性は向上するが耐溶銑性が低下するため、その添加量は4質量%以上10質量%以下の範囲が好ましいといえる。

0040

実施例5から実施例7はアルミニウム(Al)の添加量が異なる場合であるが耐スラグ性及び耐溶銑性ともに優れている。

0041

実施例8及び実施例9は、窒化珪素を添加した例であるが耐スラグ性及び耐溶銑性ともに優れている。

0042

実施例10は、コークス粒中に埋設して焼成した場合であり、酸炭化アルミニウムが生成しているが、同じアルミニウムの添加量である実施例4と比較して同等の性能を有していることがわかる。

0043

比較例1は、鱗状黒鉛の添加量が3質量%と本発明の下限値を下回るものであるが、耐スラグ性が大幅に低下する結果となった。

0044

比較例2は、鱗状黒鉛の添加量が12質量%と本発明の上限値を上回るものであるが、耐溶銑性が大幅に低下している。

0045

比較例3は鱗状黒鉛の粒度が粗いものを使用した場合であるが、同じ添加量で本発明の粒度範囲内の鱗状黒鉛を使用した実施例2と比較すると、耐スラグ性及び耐溶銑性ともに劣ることがわかる。

0046

比較例4は、仮焼無煙炭を使用した例であるが、同じ量の鱗状黒鉛を添加した実施例2と比較して耐スラグ性及び耐溶銑性ともに劣る。このように、本発明の範囲内では鱗状黒鉛の方が仮焼無煙炭よりも耐溶銑性に優れるという新しい効果を確認した。しかも耐スラグ性も鱗状黒鉛の方が格段に優れる結果となった。

0047

比較例5は、カーボンブラックを使用した例であるが、同じ量の鱗状黒鉛を添加した実施例2と比較して耐スラグ性及び耐溶銑性ともに大幅に劣る。

実施例

0048

比較例6は、Si含有量が3.4質量%と本発明の範囲外であり耐溶銑性が不十分である。

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