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技術 パリソン肉厚調整装置、それを備えた中空成形機、及び中空成形品の製造方法

出願人 株式会社日本製鋼所
発明者 新本俊晃阿部正二池ヶ谷応之介和久利優太
出願日 2016年10月4日 (5年3ヶ月経過) 出願番号 2016-196149
公開日 2018年4月12日 (3年8ヶ月経過) 公開番号 2018-058245
状態 特許登録済
技術分野 プラスチック等のブロー成形,熱成形
主要キーワード 変形用 平面視円環状 可動ダイ 固定ダイ 正八角形状 変形パターン 略円錐台状 理想形状
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年4月12日)のものです。
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図面 (20)

課題

例えば中空成形機等に好適であって、良質なパリソン肉厚調整装置を提供すること。

解決手段

一実施の形態に係るパリソン肉厚調整装置30では、フレキシブルリング33が取り付けられた可動ダイ312にフレキシブルリング33を変形させる少なくとも3つの変形用アクチュエータ34a、34b、34c、34dが搭載されており、当該可動ダイ312に連結された第1の偏心用アクチュエータ36aによって、可動ダイ312をコア32に対して第1の方向に偏心させる。

概要

背景

中空成形機ブロー成形機)では、押出機に連結されたヘッドから押し出された筒状のパリソンを一対の金型で挟み込み、金型内パリソン内部にエアを吹き込むことにより中空成形品を製造する。このような中空成形機において、ヘッドの先端部に、パリソン断面の肉厚円周方向において変化させることができるパリソン肉厚調整装置を設けたものが知られている。製造する中空成形品の形状に応じて、パリソン断面の肉厚を逐次調整することにより、中空成形品の駄肉を削減し、軽量化することができる。

特許文献1では、パリソンの外周面を規定するフレキシブルリングを複数のアクチュエータによって様々な形状に変形させることにより、パリソン断面の肉厚を円周方向において変化させている。
特許文献2では、パリソンの外周面を規定するダイをアクチュエータによって偏心させることにより、パリソン断面の肉厚を円周方向において変化させている。

概要

例えば中空成形機等に好適であって、良質なパリソン肉厚調整装置を提供すること。一実施の形態に係るパリソン肉厚調整装置30では、フレキシブルリング33が取り付けられた可動ダイ312にフレキシブルリング33を変形させる少なくとも3つの変形用アクチュエータ34a、34b、34c、34dが搭載されており、当該可動ダイ312に連結された第1の偏心用アクチュエータ36aによって、可動ダイ312をコア32に対して第1の方向に偏心させる。

目的

前記一実施の形態によれば、例えば中空成形機等に好適であって、良質なパリソン肉厚調整装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

貫通孔を有する可動ダイと、前記貫通孔に挿入されるコアと、前記可動ダイの内周面に取り付けられ、パリソンが押し出される吐出口の形状を前記コアと共に規定するフレキシブルリングと、前記フレキシブルリングの外周面に連結され、前記フレキシブルリングを変形させると共に、前記可動ダイに搭載された少なくとも3つの変形用アクチュエータと、前記可動ダイに連結され、前記可動ダイを前記コアに対して第1の方向に偏心させる第1の偏心用アクチュエータと、を備えた、パリソン肉厚調整装置

請求項2

前記可動ダイに連結され、前記可動ダイを前記コアに対して前記第1の方向と垂直な第2の方向に偏心させる第2の偏心用アクチュエータをさらに備えた、請求項1に記載のパリソン肉厚調整装置。

請求項3

前記可動ダイの摺動部を囲うと共に、前記第1の偏心用アクチュエータに連結された第1の偏心用リングと、前記可動ダイの前記摺動部を囲うと共に、前記第2の偏心用アクチュエータに連結された第2の偏心用リングと、をさらに備える、請求項2に記載のパリソン肉厚調整装置。

請求項4

前記可動ダイの前記摺動部は、平面視で正八角形状に形成されており、前記第1の偏心用リングは、前記第2の方向に延びた八角形状のリングであって、前記第2の方向に平行な2つの内周面において前記摺動部と当接しており、前記第2の偏心用リングは、前記第1の方向に延びた八角形状のリングであって、前記第1の方向に平行な2つの内周面において前記摺動部と当接している、請求項3に記載のパリソン肉厚調整装置。

請求項5

前記可動ダイの前記摺動部を摺動可能に支持するダイホルダをさらに備え、前記ダイホルダの外周縁に形成された側壁部の内周面は平面視で正八角形状に形成されており、前記側壁部の内周面に前記第1及び第2の偏心用リングが当接している、請求項4に記載のパリソン肉厚調整装置。

請求項6

隣接する前記変形用アクチュエータの間に、前記第1の偏心用アクチュエータが設置されている、請求項1に記載のパリソン肉厚調整装置。

請求項7

溶融樹脂押し出す押出機と、前記押出機に連結され、前記溶融樹脂からパリソンを成形するヘッドと、前記ヘッドの先端に設けられ、前記パリソンの肉厚を調整するパリソン肉厚調整装置と、前記パリソン肉厚調整装置から押し出された前記パリソンを挟み込むと共に、挟み込んだ前記パリソンにガスを吹き込む金型と、を備え、前記パリソン肉厚調整装置が、貫通孔を有する可動ダイと、前記貫通孔に挿入されるコアと、前記可動ダイの内周面に取り付けられ、前記パリソンが押し出される吐出口の形状を前記コアと共に規定するフレキシブルリングと、前記フレキシブルリングの外周面に連結され、前記フレキシブルリングを変形させると共に、前記可動ダイに搭載された少なくとも3つの変形用アクチュエータと、前記可動ダイに連結され、前記可動ダイを前記コアに対して第1の方向に偏心させる第1の偏心用アクチュエータと、を備えた、中空成形機

請求項8

前記可動ダイに連結され、前記可動ダイを前記コアに対して前記第1の方向と垂直な第2の方向に偏心させる第2の偏心用アクチュエータをさらに備えた、請求項7に記載の中空成形機。

請求項9

前記可動ダイの摺動部を囲うと共に、前記第1の偏心用アクチュエータに連結された第1の偏心用リングと、前記可動ダイの前記摺動部を囲うと共に、前記第2の偏心用アクチュエータに連結された第2の偏心用リングと、をさらに備える、請求項8に記載の中空成形機。

請求項10

前記可動ダイの前記摺動部は、平面視で正八角形状に形成されており、前記第1の偏心用リングは、前記第2の方向に延びた八角形状のリングであって、前記第2の方向に平行な2つの内周面において前記摺動部と当接しており、前記第2の偏心用リングは、前記第1の方向に延びた八角形状のリングであって、前記第1の方向に平行な2つの内周面において前記摺動部と当接している、請求項9に記載の中空成形機。

請求項11

前記可動ダイの前記摺動部を摺動可能に支持するダイホルダをさらに備え、前記ダイホルダの外周縁に形成された側壁部の内周面は平面視で正八角形状に形成されており、前記側壁部の内周面に前記第1及び第2の偏心用リングが当接している、請求項10に記載の中空成形機。

請求項12

隣接する前記変形用アクチュエータの間に、前記第1の偏心用アクチュエータが設置されている、請求項7に記載の中空成形機。

請求項13

肉厚を調整しつつ、溶融樹脂からパリソンを押出成形するステップと、押出成形された前記パリソンを金型により挟み込むと共に、挟み込んだ前記パリソンにガスを吹き込むステップと、を備え、前記パリソンの肉厚を調整する際、前記パリソンが押し出される吐出口の形状をコアと共に規定するフレキシブルリングを、少なくとも3つの変形用アクチュエータによって変形させると共に、第1の偏心用アクチュエータによって、内周面に前記フレキシブルリングが取り付けられた可動ダイを前記コアに対して第1の方向に偏心させる、中空成形品の製造方法。

請求項14

前記パリソンの肉厚を調整する際、第2の偏心用アクチュエータによって、前記可動ダイを前記コアに対して前記第1の方向と垂直な第2の方向にも偏心させる、請求項13に記載の中空成形品の製造方法。

請求項15

隣接する前記変形用アクチュエータの間に、前記第1の偏心用アクチュエータを設置する、請求項13に記載の中空成形品の製造方法。

技術分野

0001

本発明はパリソン肉厚調整装置、それを備えた中空成形機、及び中空成形品の製造方法に関する。

背景技術

0002

中空成形機(ブロー成形機)では、押出機に連結されたヘッドから押し出された筒状のパリソンを一対の金型で挟み込み、金型内パリソン内部にエアを吹き込むことにより中空成形品を製造する。このような中空成形機において、ヘッドの先端部に、パリソン断面の肉厚円周方向において変化させることができるパリソン肉厚調整装置を設けたものが知られている。製造する中空成形品の形状に応じて、パリソン断面の肉厚を逐次調整することにより、中空成形品の駄肉を削減し、軽量化することができる。

0003

特許文献1では、パリソンの外周面を規定するフレキシブルリングを複数のアクチュエータによって様々な形状に変形させることにより、パリソン断面の肉厚を円周方向において変化させている。
特許文献2では、パリソンの外周面を規定するダイをアクチュエータによって偏心させることにより、パリソン断面の肉厚を円周方向において変化させている。

先行技術

0004

特開平6−293062号公報
特開2008−238727号公報

発明が解決しようとする課題

0005

発明者は、パリソン断面の肉厚を円周方向において変化させることができるパリソン肉厚調整装置の開発に際し、様々な課題を見出した。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。

課題を解決するための手段

0006

一実施の形態に係るパリソン肉厚調整装置では、フレキシブルリングが取り付けられた可動ダイにフレキシブルリングを変形させる少なくとも3つの変形用アクチュエータが搭載されており、当該可動ダイに連結された第1の偏心用アクチュエータによって、可動ダイをコアに対して第1の方向に偏心させる。

発明の効果

0007

前記一実施の形態によれば、例えば中空成形機等に好適であって、良質なパリソン肉厚調整装置を提供することができる。

図面の簡単な説明

0008

実施の形態1に係る中空成形機及び中空成形品の製造方法の概要を示す模式的断面図である。
実施の形態1に係る中空成形機及び中空成形品の製造方法の概要を示す模式的断面図である。
実施の形態1に係る中空成形機及び中空成形品の製造方法の概要を示す模式的断面図である。
車両用プラスチック燃料タンク外観写真である。
比較例1に係るパリソン肉厚調整装置の平面図である。
比較例1に係るパリソン肉厚調整装置によるパリソン断面の変形パターン1を示す平面図である。
比較例1に係るパリソン肉厚調整装置によるパリソン断面の変形パターン2を示す平面図である。
比較例1に係るパリソン肉厚調整装置によるパリソン断面の変形パターン3を示す平面図である。
比較例2に係るパリソン肉厚調整装置の平面図である。
比較例2に係るパリソン肉厚調整装置によるパリソン断面の変形パターン1を示す平面図である。
比較例2に係るパリソン肉厚調整装置によるパリソン断面の変形パターン2を示す平面図である。
比較例2に係るパリソン肉厚調整装置によるパリソン断面の変形パターン4を示す平面図である。
比較例2に係るパリソン肉厚調整装置によるパリソン断面の変形パターン5を示す平面図である。
比較例1の変形パターン3に対応する比較例2の変形パターンを示す平面図である。
実施の形態1に係るパリソン肉厚調整装置30の垂直断面図である。
図15のXV−XV水平断面図である。
図15のXVI−XVI水平断面図である。
図15のXVII−XVII水平断面図である。
実施の形態1に係るパリソン肉厚調整装置によるパリソン断面の変形パターンを示す平面図である。
実施の形態1に係るパリソン肉厚調整装置によるパリソン断面の変形パターンを示す平面図である。
実施の形態1に係るパリソン肉厚調整装置によるパリソン断面の変形パターンを示す平面図である。
実施の形態1に係るパリソン肉厚調整装置によるパリソン断面の変形パターンを示す平面図である。
実施の形態1に係るパリソン肉厚調整装置によるパリソン断面の変形パターンを示す平面図である。
実施の形態2に係るパリソン肉厚調整装置30の水平断面図である。
実施の形態2に係るパリソン肉厚調整装置30の水平断面図である。

実施例

0009

以下、具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜簡略化されている。

0010

(実施の形態1)
<中空成形機の全体構成>
まず、図1〜3を参照して、実施の形態1に係る中空成形機の全体構成について説明する。図1〜3は、実施の形態1に係る中空成形機及び中空成形品の製造方法の概要を示す模式的断面図である。実施の形態1に係る中空成形機は、パリソンを押出成形する押出ブロー成形機である。
なお、図1に示した右手系xyz座標は、構成要素の位置関係を説明するための便宜的なものである。通常、xy平面が水平面であって、z軸プラス向きが鉛直上向きとなる。

0011

図1に示すように、実施の形態1に係る中空成形機1は、押出機10、ヘッド20、パリソン肉厚調整装置30、型締機40を備えている。詳細には後述するように、実施の形態1に係る中空成形機は、パリソン肉厚調整装置30を有しているため、製造する中空成形品の形状に応じて、パリソン断面の肉厚を逐次調整することができる。そのため、中空成形品の駄肉を削減し、軽量化することができる。従って、実施の形態1に係る中空成形機は、軽量化が特に要求される車両用のプラスチック燃料タンク(PFT:Plastic Fuel Tank)を中空成形品として製造する用途に好適である。

0012

押出機10はスクリュー式押出機であって、x軸方向に延設されたシリンダ11の内部にx軸方向に延設されたスクリュー12が収容されている。シリンダ11のx軸マイナス側端部の上側に、パリソン53の原料である樹脂ペレット51を投入するためのホッパ13が設けられている。ホッパ13から供給された樹脂ペレット51は、回転するスクリュー12の根元部から先端部に向かって、すなわちx軸プラス方向に押し出される。樹脂ペレット51は、シリンダ11の内部において回転するスクリュー12によって圧縮され、溶融樹脂52に変化する。
なお、図示しないが、スクリュー12には、例えば、減速機を介してモータ駆動源として連結される。

0013

ヘッド20は、押出機10のx軸プラス側端部に設けられたアダプタ14を介して、押出機10に連結されている。ヘッド本体21は、鉛直方向(z軸方向)に延設された円筒状の筐体であり、上端部(z軸プラス側端部)の側面において押出機10に連結されている。ヘッド本体21の上側には、後述するパリソン肉厚調整装置30のコア32を上下動させ、溶融樹脂52の吐出量を調整する吐出量調整装置22が設けられている。ヘッド本体21の内部には、吐出量調整装置22とパリソン肉厚調整装置30のコア32とを連結するように鉛直方向(z軸方向)に延設されたスピンドル23が収容されている。そして、ヘッド本体21の下端部(z軸マイナス側端部)には、パリソン肉厚調整装置30が設置されている。

0014

パリソン肉厚調整装置30は、円錐台状の貫通孔を有する略円柱状のダイ31、ダイ31の貫通孔に挿入される略円錐台状のコア32、及びダイ31の先端部の内周面に設けられたフレキシブルリング33を備えている。ダイ31とコア32との隙間が樹脂流路である。当該樹脂流路を通過した溶融樹脂52が筒状に成形されて、吐出口からパリソン53として押し出される。

0015

ここで、フレキシブルリング33とコア32とにより吐出口が規定される。すなわち、パリソン53の断面形状は、フレキシブルリング33と、コア32とによって規定される。吐出量調整装置22によりコア32を上下動させると、吐出口におけるコア32の径が変化する。そのため、フレキシブルリング33とコア32との間隔すなわちパリソン53の断面の肉厚が変化する。この肉厚の変化は、パリソン53の長手方向における変化である。

0016

さらに、フレキシブルリング33を複数の変形用アクチュエータ(図1〜3においては不図示)によって様々な形状に変形させることにより、筒状のパリソン53の断面の肉厚を円周方向において変化させることができる。
このように、製造する中空成形品の形状に応じて、パリソン断面の肉厚を逐次調整ながらパリソン53を押出成形する。このような構成により、製造する中空成形品の駄肉を削減し、軽量化することができる。
なお、パリソン肉厚調整装置30の詳細については後述する。

0017

図1に示すように、押出機10からx軸プラス方向に押し出された溶融樹脂52は、ヘッド20において鉛直方向下向き(z軸マイナス方向)に流動方向を変化させ、パリソン肉厚調整装置30からパリソン53として押し出される。

0018

型締機40は、一対の金型41a、41b、及び一対の可動盤42a、42bを備えている。金型41a、41bは、それぞれ可動盤42a、42bに固定されている。可動盤42a、42bがx軸方向にスライドすることにより、金型41a、41bが開閉する。図1図3は、金型41a、41bが開いた状態を示しており、図2は、金型41a、41bが閉まった状態を示している。

0019

図1に示すように、中空成形機1では、金型41a、41bが開いた状態で、パリソン53が鉛直方向下向き(z軸マイナス方向)に所定量押し出される。
その後、図2に示すように、図1においてパリソン肉厚調整装置30から押し出されたパリソン53を一対の金型41a、41bで挟み込み、挟み込まれたパリソン53の内部に冷却エアを吹き込むことにより、中空成形品54が製造される。図の例では、金型41aに設けられた吹込針43からガス(例えば冷却エア)を吹き込む。図2に示すように、金型41a、41bが閉まった状態で、金型41a、41bがy軸マイナス方向に移動し、パリソン53の押し出しが継続される。なお、金型41a、41bが閉まった状態で、y軸マイナス方向に移動せず、パリソン53の押し出しを停止してもよい。
そして、図3に示すように、金型41a、41bが開き、中空成形品54が取り出された後、金型41a、41bがy軸プラス方向に移動して元の位置に戻る。

0020

なお、中空成形品54は、例えば、上述の車両用のプラスチック燃料タンクである。図3に示した中空成形品54は単純化されている。図4は、車両用のプラスチック燃料タンクの外観写真である。実際のプラスチック燃料タンクは多数の凹凸を有し、駄肉が発生し易い複雑な形状を有している。

0021

<比較例1に係るパリソン肉厚調整装置>
次に、図5を参照して、発明者が事前に検討した比較例1に係るパリソン肉厚調整装置について説明する。図5は、比較例1に係るパリソン肉厚調整装置の平面図である。図5には、コア32、フレキシブルリング33、変形用アクチュエータ34a、34bのみが示されており、図1〜3において示されているダイ31は省略されている。なお、図5に示した右手系xyz座標は、図1と一致している。

0022

比較例1に係るパリソン肉厚調整装置では、円形のフレキシブルリング33の外周面に2つの変形用アクチュエータ34a、34bが連結されている。変形用アクチュエータ34a、34bは、フレキシブルリング33の中心を通過する直線(図5の例では、一点鎖線で示したx軸方向に延びた中心線)上に設けられている。変形用アクチュエータ34a、34bは、フレキシブルリング33を介して対向配置されており、それぞれが独立してフレキシブルリング33をx軸方向に押し引きして、変形させることができる。

0023

このように、比較例1に係るパリソン肉厚調整装置では、2つの変形用アクチュエータ34a、34bによりフレキシブルリング33とコア32との隙間である吐出口(すなわちパリソン断面)を変形させることができる。
ここで、図6図8は、それぞれ比較例1に係るパリソン肉厚調整装置によるパリソン断面の変形パターン1〜3を示す平面図である。

0024

図6に示した変形パターン1では、変形用アクチュエータ34a、34bが共にフレキシブルリング33を引くため、円状であったフレキシブルリング33がx軸方向に拡大し、y軸方向に縮小した楕円状に変形している。そのため、変形用アクチュエータ34a、34bがフレキシブルリング33に連結された部位(x軸に平行な中心線上の部位)においてパリソン断面の肉厚が最大となる。一方、変形用アクチュエータ34a、34bがフレキシブルリング33に連結された部位同士の中間に位置する部位(y軸に平行な中心線上の部位)においてパリソン断面の肉厚が最小となる。

0025

図7に示した変形パターン2では、変形用アクチュエータ34a、34bが共にフレキシブルリング33を押すため、円状であったフレキシブルリング33がx軸方向に縮小し、y軸方向に拡大した楕円状に変形している。そのため、変形用アクチュエータ34a、34bがフレキシブルリング33に連結された部位(x軸に平行な中心線上の部位)においてパリソン断面の肉厚が最小となる。一方、変形用アクチュエータ34a、34bがフレキシブルリング33に連結された部位同士の中間に位置する部位(y軸に平行な中心線上の部位)においてパリソン断面の肉厚が最大となる。

0026

図8に示した変形パターン3では、変形用アクチュエータ34aがフレキシブルリング33を押し、変形用アクチュエータ34bがフレキシブルリング33を引く。図8の例では、変形用アクチュエータ34aが押す量と、変形用アクチュエータ34bが引く量とが等しいため、フレキシブルリング33は円状のままx軸方向マイナス側に中心が移動する、すなわち、偏心する。そのため、変形用アクチュエータ34aがフレキシブルリング33に連結された部位(x軸に平行な中心線上においてx軸方向プラス側の部位)においてパリソン断面の肉厚が最小となる。一方、変形用アクチュエータ34bがフレキシブルリング33に連結された部位(x軸に平行な中心線上においてx軸方向マイナス側の部位)においてパリソン断面の肉厚が最大となる。

0027

なお、変形用アクチュエータ34aが押す量が、変形用アクチュエータ34bが引く量よりも大きければ、フレキシブルリング33は偏心すると共に、y軸方向に拡大した楕円状に変形する。変形用アクチュエータ34aが押す量が、変形用アクチュエータ34bが引く量よりも小さければ、フレキシブルリング33は偏心すると共に、x軸方向に拡大した楕円状に変形する。また、変形用アクチュエータ34aがフレキシブルリング33を引き、変形用アクチュエータ34bがフレキシブルリング33を押す場合も同様の変形パターンとなる。

0028

比較例1に係るパリソン肉厚調整装置では、フレキシブルリング33を2つの変形用アクチュエータ34a、34bのみで変形させている。そのため、パリソン断面の変形パターンが少なく、パリソン断面を理想形状に近付けることが難しい。従って、中空成形品の駄肉を削減し、軽量化する効果が不充分であるという問題があった。

0029

<比較例2に係るパリソン肉厚調整装置>
次に、図9を参照して、発明者が事前に検討した比較例2に係るパリソン肉厚調整装置について説明する。図9は、比較例2に係るパリソン肉厚調整装置の平面図である。図9には、コア32、フレキシブルリング33、変形用アクチュエータ34a、34b、34c、34dのみが示されており、図1〜3において示されているダイ31は省略されている。なお、図9に示した右手系xyz座標は、図1と一致している。

0030

比較例2に係るパリソン肉厚調整装置では、円形のフレキシブルリング33の外周面に2つの変形用アクチュエータ34a、34bに加え、さらに2つの変形用アクチュエータ34c、34dが連結されている。
比較例1に係るパリソン肉厚調整装置と同様に、変形用アクチュエータ34a、34bは、フレキシブルリング33の中心線(図9の例では、一点鎖線で示したx軸方向に延びた中心線)上に設けられている。変形用アクチュエータ34a、34bは、フレキシブルリング33を介して対向配置されており、それぞれが独立してフレキシブルリング33をx軸方向に押し引きして、変形させることができる。

0031

変形用アクチュエータ34c、34dは、変形用アクチュエータ34a、34bが設けられたフレキシブルリング33の中心線(図9の例では、一点鎖線で示したx軸方向に延びた中心線)と直交するフレキシブルリング33の中心線(図9の例では、一点鎖線で示したy軸方向に延びた中心線)上に設けられている。変形用アクチュエータ34c、34dは、フレキシブルリング33を介して対向配置されており、それぞれが独立してフレキシブルリング33をy軸方向に押し引きして、変形させることができる。

0032

このように、比較例2に係るパリソン肉厚調整装置では、4つの変形用アクチュエータ34a、34b、34c、34dによりフレキシブルリング33とコア32との隙間である吐出口(すなわちパリソン断面)を変形させることができる。
ここで、図10図11図12図13は、それぞれ比較例2に係るパリソン肉厚調整装置によるパリソン断面の変形パターン1、2、4、5を示す平面図である。

0033

図10に示した変形パターン1は、図6に示した比較例1の変形パターン1と同じ変形パターンである。比較例2では、図10に示すように、変形用アクチュエータ34a、34bがいずれもフレキシブルリング33を引くと共に、変形用アクチュエータ34c、34dがいずれもフレキシブルリング33を押す。そのため、円状であったフレキシブルリング33がx軸方向に拡大し、y軸方向に縮小した楕円状に変形している。従って、変形用アクチュエータ34a、34bがフレキシブルリング33に連結された部位(x軸に平行な中心線上の部位)においてパリソン断面の肉厚が最大となる。一方、変形用アクチュエータ34c、34dがフレキシブルリング33に連結された部位(y軸に平行な中心線上の部位)においてパリソン断面の肉厚が最小となる。

0034

図11に示した変形パターン2は、図7に示した比較例1の変形パターン2と同じ変形パターンである。比較例2では、図11に示すように、変形用アクチュエータ34a、34bがいずれもフレキシブルリング33を押すと共に、変形用アクチュエータ34c、34dがいずれもフレキシブルリング33を引く。そのため、円状であったフレキシブルリング33がx軸方向に縮小し、y軸方向に拡大した楕円状に変形している。従って、変形用アクチュエータ34a、34bがフレキシブルリング33に連結された部位(x軸に平行な中心線上の部位)においてパリソン断面の肉厚が最小となる。一方、変形用アクチュエータ34c、34dがフレキシブルリング33に連結された部位(y軸に平行な中心線上の部位)においてパリソン断面の肉厚が最大となる。

0035

図12に示した変形パターン4は、比較例1にない新たな変形パターンである。図12に示した変形パターン4では、4つの変形用アクチュエータ34a、34b、34c、34dがいずれもフレキシブルリング33を押す。そのため、円状であったフレキシブルリング33がx軸方向及びy軸方向において縮小し、四角形状に変形している。従って、変形用アクチュエータ34a、34bがフレキシブルリング33に連結された部位(x軸に平行な中心線上の部位)及び、変形用アクチュエータ34c、34dがフレキシブルリング33に連結された部位(y軸に平行な中心線上の部位)においてパリソン断面の肉厚が最小となる。一方、変形用アクチュエータ34a、34b、34c、34dがフレキシブルリング33に連結された部位同士の中間に位置する部位(x軸に平行な中心線と45°で交差する2本の中心線上の部位)においてパリソン断面の肉厚が最大となる。

0036

図13に示した変形パターン5も、比較例1にない新たな変形パターンである。図13に示した変形パターン5では、4つの変形用アクチュエータ34a、34b、34c、34dがいずれもフレキシブルリング33を引く。そのため、円状であったフレキシブルリング33がx軸方向及びy軸方向において拡大し、四角形状に変形している。従って、変形用アクチュエータ34a、34bがフレキシブルリング33に連結された部位(x軸に平行な中心線上の部位)及び、変形用アクチュエータ34c、34dがフレキシブルリング33に連結された部位(y軸に平行な中心線上の部位)においてパリソン断面の肉厚が最大となる。一方、変形用アクチュエータ34a、34b、34c、34dがフレキシブルリング33に連結された部位同士の中間に位置する部位(x軸に平行な中心線と45°で交差する2本の中心線上の部位)においてパリソン断面の肉厚が最小となる。

0037

ここで、図14は、比較例1の変形パターン3に対応する比較例2の変形パターンを示す平面図である。
図14に示した変形パターンでは、図8に示した比較例1の変形パターン3と同様に、変形用アクチュエータ34aがフレキシブルリング33を押し、変形用アクチュエータ34bがフレキシブルリング33を引く。図8の例では、フレキシブルリング33がx軸方向マイナス側に偏心するが、図14の例では、フレキシブルリング33が変形用アクチュエータ34c、34dによって拘束されているため、x軸方向マイナス側に偏心することができない。

0038

比較例2では、フレキシブルリング33を4つの変形用アクチュエータ34a、34b、34c、34dによって変形させている。そのため、比較例1よりも、パリソン断面の変形パターンが多く、パリソン断面を理想形状に近付け易い。その結果、中空成形品の駄肉を比較例1よりも削減し、軽量化することができる。
その一方で、比較例1では可能であったフレキシブルリング33の偏心ができない。そのため、パリソン断面の理想形状によっては、中空成形品の駄肉が比較例1よりも増加してしまうことが起こり得る。このような問題は、変形用アクチュエータが3台以上であれば、起こり得る。

0039

<実施の形態1に係るパリソン肉厚調整装置>
次に、図15図18を参照して、実施の形態1に係るパリソン肉厚調整装置の詳細について説明する。図15は、実施の形態1に係るパリソン肉厚調整装置30の垂直断面図である。図16は、図15のXV−XV水平断面図である。図17は、図15のXVI−XVI水平断面図である。図18は、図15のXVII−XVII水平断面図である。なお、図15図18に示した右手系xyz座標は、図1と一致している。

0040

図15に示すように、実施の形態1に係るパリソン肉厚調整装置30は、略円錐台状の貫通孔を有する略円柱状のダイ31、ダイ31の貫通孔に挿入される略円錐台状のコア32、及びダイ31の先端部の内周面に設けられたフレキシブルリング33を備えている。ダイ31とコア32との隙間が樹脂流路である。そして、コア32とフレキシブルリング33とにより吐出口が規定される。図15には示していないが、図1に示したように、当該樹脂流路を通過した溶融樹脂52が筒状に成形されて、吐出口からパリソン53として押し出される。

0041

ここで、コア32を図1に示した吐出量調整装置22により上下動させると、吐出口におけるコア32の径が変化する。そのため、フレキシブルリング33とコア32との間隔すなわちパリソン53の断面の肉厚が変化する。この肉厚の変化は、パリソン53の長手方向における変化である。図15の例では、コア32が下(z軸マイナス方向)に移動するとパリソン断面の肉厚が増加し、上(z軸プラス方向)に移動するとパリソン断面の肉厚が減少する。

0042

また、図18に示すように、フレキシブルリング33を4つの変形用アクチュエータ34a、34b、34c、34dによって様々な形状に変形させることにより、パリソン断面の肉厚を円周方向において変化させることができる。
さらに、実施の形態1に係るパリソン肉厚調整装置30では、以下に詳述する構成によりフレキシブルリング33をコア32に対して偏心させることができる。
このように、製造する中空成形品の形状に応じて、パリソン断面の肉厚を逐次調整しながらパリソン53を押出成形する。このような構成により、製造する中空成形品の駄肉を削減し、軽量化することができる。

0043

以下にフレキシブルリング33が取り付けられたダイ31の詳細な構成について説明する。
図15に示すように、ダイ31は、上部に設けられた固定ダイ311、固定ダイ311の下面と摺動可能に設けられた可動ダイ312、可動ダイ312を摺動可能に支持するダイホルダ313の異なる3つの部材を有している。
固定ダイ311は、下側(z軸方向マイナス側)に向かうにつれて径が小さくなる略円錐台状の貫通孔を有する略円筒状ブロックであり、図1に示したヘッド本体21に固定されている。

0044

図15に示すように、可動ダイ312は、略円柱状の貫通孔を有する略円筒状のブロックであり、内周面にフレキシブルリング33が取り付けられている。コア32において、可動ダイ312の貫通孔に挿入される部位は、略円柱状に形成されている。そして、コア32の先端部とフレキシブルリング33の先端部とにより吐出口が規定される。なお、可動ダイ312の内径は、吐出口側で大きくなるように、ザクリ加工が施されている。

0045

図15に示すように、可動ダイ312は、円筒状の本体部312aの上側(z軸方向プラス側)に上部フランジ部312bを有し、本体部312aの下側(z軸方向マイナス側)に下部フランジ部312cを有している。
上部フランジ部312bは、可動ダイ312における摺動部である。上部フランジ部312bの上面は、固定ダイ311の下面と摺動可能に当接している。また、上部フランジ部312bの下面は、ダイホルダ313に摺動可能に支持されている。
なお、図15二点鎖線で示した本体部312aと上部フランジ部312bとの境界線、及び本体部312aと下部フランジ部312cとの境界線は説明のための便宜的なものである。

0046

図16図17に示すように、可動ダイ312の上部フランジ部312bは、平面視において外周が正八角形状内周が円状の環状構造を有している。図16に示すように、上部フランジ部312bは、偏心用リング(例えば第1の偏心用リング)35aを介して偏心用アクチュエータ(例えば第1の偏心用アクチュエータ)36aによって、x軸方向に移動することができる。また、図17に示すように、上部フランジ部312bは、偏心用リング(例えば第2の偏心用リング)35bを介して偏心用アクチュエータ(例えば第2の偏心用アクチュエータ)36bによって、y軸方向に移動することができる。そのため、可動ダイ312及び可動ダイ312に取り付けられたフレキシブルリング33は、コア32に対してxy平面上の自由な方向に偏心することができる。偏心用リング35a、35bの詳細については後述する。

0047

なお、偏心用アクチュエータ36a、36bのうち一方のみ設けて1方向のみにフレキシブルリング33が偏心できるような構成でもよい。その場合、偏心用リングを介さずに偏心用アクチュエータを上部フランジ部312bに直接連結することができる。

0048

図18に示すように、可動ダイ312の下部フランジ部312cは、平面視円環状の構造を有している。下部フランジ部312cには、フレキシブルリング33に連結された4つの変形用アクチュエータ34a、34b、34c、34dのロッド挿通されている。すなわち、下部フランジ部312cには、変形用アクチュエータ34a、34b、34c、34dのロッドを挿通するための4つの貫通孔が90°間隔すなわち等間隔で内周面から外周面に向かって放射状に形成されている。このように、フレキシブルリング33に連結された4つの変形用アクチュエータ34a、34b、34c、34dは、可動ダイ312に搭載されており、可動ダイ312及びフレキシブルリング33と共に移動することができる。

0049

図18に示すように、変形用アクチュエータ34a、34bは、フレキシブルリング33の中心線(図18の例では、一点鎖線で示したx軸方向に延びた中心線)上に設けられている。変形用アクチュエータ34a、34bは、フレキシブルリング33を介して対向配置されており、それぞれが独立してフレキシブルリング33をx軸方向に押し引きして、変形させることができる。

0050

変形用アクチュエータ34c、34dは、変形用アクチュエータ34a、34bが設けられたフレキシブルリング33の中心線(図18の例では、一点鎖線で示したx軸方向に延びた中心線)と直交するフレキシブルリング33の中心線(図18の例では、一点鎖線で示したy軸方向に延びた中心線)上に設けられている。変形用アクチュエータ34c、34dは、フレキシブルリング33を介して対向配置されており、それぞれが独立してフレキシブルリング33をy軸方向に押し引きして、変形させることができる。

0051

このように、実施の形態1に係るパリソン肉厚調整装置30では、4つの変形用アクチュエータ34a、34b、34c、34dによりフレキシブルリング33とコア32との隙間である吐出口(すなわちパリソン断面)を変形させることができる。
なお、変形用アクチュエータの台数は3台以上であればよい。

0052

図15に示すように、ダイホルダ313は、底面部313aの外周縁に沿ってz軸プラス方向に立ち上がった側壁部313bを有する枠体であり、固定ダイ311の下面に固定されている。換言すると、ダイホルダ313は、図15に示すように、垂直断面においてL字状、図16図17に示すように、水平断面において円環状の枠体である。図16図17に示すように、側壁部313bの内周面は正八角形状に形成されている。

0053

図16に示すように、側壁部313bには、偏心用リング35aに連結された偏心用アクチュエータ36aのロッドが挿通されている。すなわち、側壁部313bには、偏心用アクチュエータ36aのロッドを挿通するための貫通孔が内周面から外周面に向かってx軸方向に形成されている。
また、図17に示すように、側壁部313bには、偏心用リング35bに連結された偏心用アクチュエータ36bのロッドが挿通されている。すなわち、側壁部313bには、偏心用アクチュエータ36bのロッドを挿通するための貫通孔が内周面から外周面に向かってy軸方向に形成されている。
なお、図15に二点鎖線で示した底面部313aと側壁部313bとの境界線は説明のための便宜的なものである。

0054

ここで、偏心用リング35a、35bについて説明する。
まず、図16に示すように、偏心用リング35aはy軸方向に延びた八角形状のリングである。
具体的は、偏心用リング35aの外周を構成する8辺のうち、x軸に平行な2辺は、正八角形状の側壁部313bの内周を構成する辺よりも短く、それ以外の6辺は、側壁部313bの内周を構成する辺と同じ長さである。そのため、偏心用リング35aの外周面は、x軸に平行な2面において側壁部313bの内周面に当接し、それ以外の6面において側壁部313bの内周面と離間している。従って、偏心用リング35aは、正八角形状の側壁部313bの内部をx軸方向にのみ移動することができる。

0055

他方、偏心用リング35aの内周を構成する8辺のうち、y軸に平行な2辺は、正八角形状の上部フランジ部312bの外周を構成する辺よりも長く、それ以外の6辺は、上部フランジ部312bの外周を構成する辺と同じ長さである。そのため、偏心用リング35aの内周面は、y軸に平行な2面において上部フランジ部312bの外周面に当接し、それ以外の6面において上部フランジ部312bの外周面と離間している。
従って、偏心用アクチュエータ36aによって、偏心用リング35aがx軸方向に移動すると、上部フランジ部312bも共に移動する。また、上部フランジ部312bは偏心用リング35aの内部をy軸方向にのみ移動することができる。

0056

次に、図17に示すように、偏心用リング35bはx軸方向に延びた八角形状のリングである。
具体的は、偏心用リング35bの外周を構成する8辺のうち、y軸に平行な2辺は、正八角形状の側壁部313bの内周を構成する辺よりも短く、それ以外の6辺は、側壁部313bの内周を構成する辺と同じ長さである。そのため、偏心用リング35bの外周面は、y軸に平行な2面において側壁部313bの内周面に当接し、それ以外の6面において側壁部313bの内周面と離間している。従って、偏心用リング35bは、正八角形状の側壁部313bの内部をx軸方向に移動することができる。

0057

他方、偏心用リング35bの内周を構成する8辺のうち、x軸に平行な2辺は、正八角形状の上部フランジ部312bの外周を構成する辺よりも長く、それ以外の6辺は、上部フランジ部312bの外周を構成する辺と同じ長さである。そのため、偏心用リング35bの内周面は、x軸に平行な2面において上部フランジ部312bの外周面に当接し、それ以外の6面において上部フランジ部312bの外周面と離間している。
従って、偏心用アクチュエータ36bによって、偏心用リング35bがy軸方向に移動すると、上部フランジ部312bも共に移動する。また、上部フランジ部312bは偏心用リング35bの内部をx軸方向に移動することができる。

0058

以上のような構成により、上部フランジ部312bすなわち可動ダイ312は、偏心用リング35a、35bによりxy平面上の自由な方向に移動するとことができる。従って、可動ダイ312に取り付けられたフレキシブルリング33を4つの変形用アクチュエータ34a、34b、34c、34dと共に、コア32に対して偏心させることができる。
なお、図15の構成では、偏心用リング35bの上に偏心用リング35aが搭載されているが、両者の上下関係は反対であってもよい。また、偏心用リング35bの形状は、八角形に限らず、四角形、十六角形など互いに直交する2対の平行な辺を有する形状であればよい。

0059

以上に説明した通り、実施の形態1に係るパリソン肉厚調整装置30では、4つの変形用アクチュエータ34a、34b、34c、34dによりフレキシブルリング33とコア32との隙間である吐出口(すなわちパリソン断面)を変形させることができると共に、フレキシブルリング33をコア32に対して偏心させることができる。
ここで、図19図23を参照して、実施の形態1に係るパリソン肉厚調整装置によるパリソン断面の変形パターンの代表的な例について説明する。図19図23は、それぞれ実施の形態1に係るパリソン肉厚調整装置によるパリソン断面の変形パターンを示す平面図である。

0060

図19に示した変形パターンは、図10に示した比較例2の変形パターン1とx軸方向への偏心を組み合わせた変形パターンである。図19に示すように、変形用アクチュエータ34a、34bがいずれもフレキシブルリング33を引くと共に、変形用アクチュエータ34c、34dがいずれもフレキシブルリング33を押す。そのため、円状であったフレキシブルリング33がx軸方向に拡大し、y軸方向に縮小した楕円状に変形している。それと共に、フレキシブルリング33をx軸マイナス方向に偏心させている。

0061

図20に示した変形パターンは、図11に示した比較例2の変形パターン2とy軸方向への偏心を組み合わせた変形パターンである。図20に示すように、変形用アクチュエータ34a、34bがいずれもフレキシブルリング33を押すと共に、変形用アクチュエータ34c、34dがいずれもフレキシブルリング33を引く。そのため、円状であったフレキシブルリング33がx軸方向に縮小し、y軸方向に拡大した楕円状に変形している。それと共に、フレキシブルリング33をy軸マイナス方向に偏心させている。比較例1ではx軸方向のみに偏心させることができ、y軸方向や斜め方向には偏心させることができなかった。また、比較例2では偏心させることができなかった。これに対し、実施の形態1に係るパリソン肉厚調整装置では、xy平面上の自由な方向に偏心させることができる。

0062

図21に示した変形パターンは、図8に示した比較例1の変形パターン3と同じ変形パターンである。図21に示した変形パターンでは、4つの変形用アクチュエータ34a、34b、34c、34dがいずれもフレキシブルリング33を押しても引いてもいない状態で、フレキシブルリング33をx軸マイナス方向に偏心させている。

0063

図22に示した変形パターン4は、図12に示した比較例2の変形パターン4と斜め方向への偏心を組み合わせた変形パターンである。図22に示した変形パターンでは、4つの変形用アクチュエータ34a、34b、34c、34dがいずれもフレキシブルリング33を押す。そのため、円状であったフレキシブルリング33がx軸方向及びy軸方向において縮小し、四角形状に変形している。それと共に、フレキシブルリング33をx軸マイナス方向かつy軸マイナス方向の斜め方向に偏心させている。

0064

図23に示した変形パターンは、図13に示した変形パターン5とx軸方向への偏心を組み合わせた変形パターンである。図23に示した変形パターンでは、4つの変形用アクチュエータ34a、34b、34c、34dがいずれもフレキシブルリング33を引く。そのため、円状であったフレキシブルリング33がx軸方向及びy軸方向において拡大し、四角形状に変形している。それと共に、フレキシブルリング33をx軸マイナス方向に偏心させている。

0065

以上の通り、実施の形態1に係るパリソン肉厚調整装置では、比較例1や比較例2に係るパリソン肉厚調整装置に比べ、実現可能なパリソン断面の変形パターンが格段に多くなり、パリソン断面を理想形状に近付けることができる。その結果、比較例1や比較例2に係るパリソン肉厚調整装置に比べ、中空成形品の駄肉をより多く削減し、より軽量化することができる。

0066

(実施の形態2)
次に、実施の形態2に係る中空成形機について説明する。実施の形態2に係る中空成形機の全体構成は、図1図3に示した実施の形態1に係る中空成形機の全体構成と同様であるため、説明を省略する。実施の形態2に係る中空成形機は、パリソン肉厚調整装置の構成が実施の形態1に係る中空成形機と異なる。

0067

図24図25を参照して、実施の形態2に係るパリソン肉厚調整装置について説明する。図24図25は、実施の形態2に係るパリソン肉厚調整装置30の水平断面図である。図24図25は、それぞれ図16図17に対応している。
なお、図24図25に示した右手系xyz座標は、図1と一致している。

0068

実施の形態1に係るパリソン肉厚調整装置30では、図16図18に示すように、偏心用アクチュエータ36aが変形用アクチュエータ34aと平面視で対応する位置に配置されている。また、図17図18に示すように、偏心用アクチュエータ36bが変形用アクチュエータ34cと平面視で対応する位置に配置されている。
これに対し、実施の形態2に係るパリソン肉厚調整装置30では、偏心用アクチュエータ36a、36bが、それぞれ変形用アクチュエータ34a、34cに対して、コア32の中心軸回りにx軸からy軸に向かって45°回転させた位置に配置されている。すなわち、隣接する変形用アクチュエータ34a、34cの間に偏心用アクチュエータ36aが配置されている。また、隣接する変形用アクチュエータ34b、34cの間に偏心用アクチュエータ36bが配置されている。

0069

実施の形態1に係るパリソン肉厚調整装置30では、偏心用アクチュエータ36a、36bと変形用アクチュエータ34a、34cとが平面視で対応する位置に配置されている。そのため、偏心用アクチュエータ36a、36bと変形用アクチュエータ34a、34cとの高さ方向の距離を確保する必要があり、装置が高さ方向に大型化してしまう。

0070

これに対し、実施の形態2に係るパリソン肉厚調整装置30では、偏心用アクチュエータ36a、36bと変形用アクチュエータ34a、34cとが平面視で互い違いに配置されている。そのため、偏心用アクチュエータ36a、36bと変形用アクチュエータ34a、34cとの高さ方向の距離を確保する必要がない。従って、実施の形態2に係るパリソン肉厚調整装置30は、実施の形態1に係るパリソン肉厚調整装置30よりも、装置を小型化し、軽量化することができる。

0071

以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は既に述べた実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることはいうまでもない。

0072

1中空成形機
10押出機
11シリンダ
12スクリュー
13 ホッパ
14アダプタ
20ヘッド
21 ヘッド本体
22吐出量調整装置
23スピンドル
30パリソン肉厚調整装置
31 ダイ
32コア
33フレキシブルリング
34a、34b、34c、34d変形用アクチュエータ
35a、35b偏心用リング
36a、36b 偏心用アクチュエータ
40型締機
41a金型
42a可動盤
43吹込針
51樹脂ペレット
52溶融樹脂
53パリソン
54中空成形品
311固定ダイ
312可動ダイ
312a 本体部
312b上部フランジ部(摺動部)
312c下部フランジ部
313ダイホルダ
313a 底面部
313b側壁部

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