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技術 超孔質ナノファイバマットおよびこれらの使用

出願人 イー・エム・デイー・ミリポア・コーポレイシヨン
発明者 ミハイル・コズロフガブリエル・タシックオヌアー・ワイ・カスアジシュ・ポティジクネーシュクマール・パテル
出願日 2017年10月17日 (3年1ヶ月経過) 出願番号 2017-200940
公開日 2018年4月12日 (2年7ヶ月経過) 公開番号 2018-058067
状態 特許登録済
技術分野 不織物 半透膜を用いた分離
主要キーワード サンプル基準 会議報告書 共通単位 微細フィルタ 湿潤溶媒 繊維性マット ホールドアップ体積 非対称孔
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図面 (14)

課題

流体ストリームから、18〜30nmの範囲のウィルス粒子(例えばパルボウィルス)および粒子を除去するために使用される多孔質電紡糸ポリマー性ナノファイバ液体濾過媒体の提供。

解決手段

100psiを超える、ペルフルオロヘキサンで測定された平均フローバブルポイントを有する。約6〜約13nmの平均繊維直径を有するナノファイバを有し、約0.01〜約0.03μmの範囲の平均孔径を有し、約80〜約95%の範囲の多孔度、約1μm以上、好ましくは2〜30μmの範囲の厚さ及び約10LMH/psiを超える液体透過率を有し、高い多孔度により高い水流束を実現し、ウィルス濾過工程に必要な時間を短縮する電界紡糸多孔質媒体

概要

背景

世界中の規制機関は、バイオ医薬品化合物の商業的製造に関して、これら薬物のバイオセーフティ保証を与えるために厳しい要件を設けている。製造者は、これらの方法に、少なくとも2つの独立した(2つの区別可能機構による操作)工程のウィルス除去を組み込み、バリデートしなければならず、これらのうち1つは、通常、サイズベース濾過である。濾過の予測RV対数減少値)は、少なくとも4である。

ウィルス濾過における現在の戦略は、Meltzer,T.,and Jornitz,M.,eds.,「Filtration and Purification in the Biopharmaceutical Industry」,2nd ed.,Informa Healthcare,2008,Chapter 20,「Ensuring Safety of Biopharmaceuticals:Virus and Prion Safety Considerations」,H.Aranhaに与えられる。

サイズが18から26nmの無エンベロープ正二十面体粒子であるパルボウィルスは、最も小さい既知ウィルスの一部である(Leppard,Keith;Nigel Dimmock;Easton,Andrew(2007).Introduction to Modern Virology.Blackwell Publishing Limited.p.450)。ウィルス保持膜の製造者は、慣用的に、これらの膜のウィルス除去保証のバリデーションに関してはパルボウィルス保持率の測定に依存している。

パルボウィルス除去についてバリデートされた多くの市販の膜がある。例示的なパルボウィルス除去膜である、EMD Millipore Corporation,Billerica,MA USAから入手可能なViresolve(R)Proは、目の詰まったウィルス除去側および微孔質支持体」側を有する非対称孔構造を有する。これは、広範な限外濾過および精密濾過膜を製造するために使用される転相方法によって製造される。転相製造方法に固有の制限は、膜の多孔度孔径によって顕著に低下することでる。

例えば、0.5ミクロン平均孔径を有する微孔質膜は、約75から80%の多孔度を有し得るが、0.01ミクロンから0.02ミクロンの平均孔径を有する限外濾過またはウィルス除去膜は、最も狭い孔径の領域では5%未満の多孔性に過ぎない。故にパルボウィルス除去膜は、慣用的に低い多孔度を有し、故に水流束を低下させる。

バイオ医薬品製造が成熟するにつれて、この産業は、操作を効率化し、工程を合わせて削減し、薬物の各バッチを加工処理するのにかかる時間を短縮する方法を常に模索している。同時に、市場および規制圧力があり、これらのコストを削減することも製造者に要求されている。ウィルス濾過は、薬物精製の全コストのうち相当な割合を占めているので、膜の処理量を増大させ、薬物の加工処理時間を短縮する手法が重要になる。新規プレ濾過媒体の導入および対応するウィルスフィルタの処理量の増大により、フィードストリームの濾過がますます流束制限を受けるようになっている。故に、ウィルスフィルタのウィルス保持率特性を維持しながら、ウィルスフィルタの透過率を改善することは、ウィルス濾過工程のコストに直接的な影響を及ぼす。

電界紡糸ナノファイバマットは、高度に多孔性のポリマー性材料であり、ここでマットの「孔」サイズは、電界紡糸ナノファイバの繊維直径正比例するが、マットの多孔度は、繊維直径に相対的に独立しており、通常85から90%の狭い範囲にある。こうした高い多孔度は、同様の厚さおよび孔径割合を有する含浸キャスト膜の多孔度に比べた場合に、電界紡糸ナノファイバマットに提供される透過率を実質的に改善する要因である。さらに、この利点は、上記で議論された限外濾過膜の低減した多孔度のために、ウィルス濾過に必要とされるような、より小さい孔径範囲において拡大される。

電界紡糸マット形成のランダム性質は、こうしたマットが液体ストリームの限外濾過(critical filtration)には不向きであるという一般的な想定を導いていた。溶液からの相対的に大きな粒子(例えばバクテリア)の信頼性の高い除去のために電界紡糸材料を適用することが、近年文献において見られ始めている(例えば国際公開第2010/107503号(EMD Millipore Corporationに対して、発明の名称「Removal of Microorganisms from Fluid Samples Using Nanofiber Filtration Media」、およびWang et al.,「Electrospun nanofibrous membranes for high flux microfiltration」,Journal of Membrane Science,392−393(2012)167−174を参照のこと)。同時に、パルボウィルスのような極めて小さい粒子のサイズベースの濾過のために電界紡糸ナノファイバを用いることは報告されていない。

ウィルス除去および電界紡糸ナノファイバに関する先行技術の3つのカテゴリーは、一般に以下のように記載できる:
カテゴリー1.吸着または不活性化による電界紡糸材料を用いたウィルス除去
米国特許公開出願第2008/0164214号(Advanced Powder Technologiesに対して)には、電気陰性粒子、例えばバクテリア、ウィルス、コロイド状粒子などを含む、汚染物質静電収着によって特徴付けられる液体精製および殺菌不織布フィルタ材料が教示されている。

米国特許第6,770,204号(Koslow Technologies Corporationに対して)には、流入物中の微生物汚染物質が実質的に負に帯電したままであるように流入物のpHを上昇できるpH変更材料を有する複合フィルタ媒体が教示されており、こうして複合フィルタ媒体内の正に帯電した媒体が、微生物汚染物質をより有効に補足できる。

米国特許第7,927,885号(Fujifilm Corp.に対して)には、ウィルス除去のために抗体を保持する電界紡糸支持体材料が提供されている。

米国特許出願公開第2008/0264259号(The Hong Kong Polytechnic Universityに譲渡、発明の名称「Nanofiber Filter Facemasks And Cabin Filters」)には、多数のナノファイバを有する微細フィルタ層および微細フィルタ層に取り付けられた多数のミクロ繊維を有する粗フィルタ層を含む濾過媒体が教示されており、ここでナノファイバは、電荷剤または抗菌剤を含む。

国際公開第2008/073507号(Argonide Corp.に対して)は、ナノアルミナ繊維と、マイクロガラスセルロースフィブリル化セルロースおよびリオセルから製造される追加の繊維との混合物を含み、非対称孔を創出するようにマトリックスに配置され、微細な、超微細な、またはナノサイズの粒子、例えば粉末化活性炭結合剤を使用することなく取り付けられている、流体ストリームのための繊維性構造が教示されている。粉末化活性炭を含有する繊維性構造は、流体ストリームからの汚染物質(例えばウィルス)を遮断する。

カテゴリー1内のフィルタ材料は、ウィルスを吸着または不活性化することによって、電界紡糸媒体の特定表面効果の利点を活用するようである。

カテゴリー2.シービング機構を用いた、電界紡糸材料による微生物の除去
国際公開第2010/107503号(EMD Millipore Corporationに対して)には、電界紡糸ナノファイバを用いて、液体サンプルからバクテリアおよびマイコプラズマの高効率のサイズベースの除去のための方法が教示されている。

国際公開第2012/021308号(EMD Millipore Corporationに対して)には、電界紡糸ナノファイバマットを用いて、レトロウィルス(80から130nmを有する。)のLRV>6でのサイズベースの除去が教示されている。

米国特許出願公開第2011/0198282号(State University of New York Research Foundationに対して、発明の名称「High Flux High Efficiency Nanofiber Membranes and Methodsof Production Thereof」)には、酸化されたセルロースミクロ繊維層から製造されるセルロースナノファイバでコーティングされた電界紡糸基材を含む複合ナノファイバ膜が教示され、適用されている。

米国特許出願公開第2008/0264258号(Elmarco SROに対して)には、ナノファイバ濾過層不純物捕捉している間、不純物を意図的に死滅衰弱させる「活性」ナノファイバフィルタを含む物理的および/または生物学的な不純物の除去のためのフィルタが教示されている。

一連の米国特許出願公開第2004/0038014号、米国特許出願公開第2005/0163955号、および米国特許出願公開第2004/0038013号(それぞれDonaldson,Inc.に譲渡)には、繊維含有媒体、ならびに温度および圧力により処理された30nm繊維を有する繊維マットが教示されている。

Nanocon 2010からのLev et al.による会議報告書には、E.Coliバクテリア(1.1から1.5×2ミクロンから6ミクロン)を、効率72.25%から99.83%(0.6から2.8LRV)で保持するために約100nmから155nmの繊維直径を有する市販のナノファイバ布地を用いることが教示されている。

国際公開第2009/071909号(Munro Technology Ltd.に譲渡)には、粒子、特にナノメートルサイズの粒子、例えばウィルスの濾過に好適な、ナノメートルサイズ範囲のボイドを有するナノメートル繊維の空間的に規則的なマトリックスアレイが教示されている。しかし、濾過に成功したことを示す例はない。

カテゴリー2のフィルタ材料はいずれも、30nm未満のサイズのウィルスまたは粒子のサイズベースの除去は不可能なようである。

カテゴリー3.20nm未満に繊維直径を低下させるための試み。

Huang et al.,Nanotechnology 17(2006)1558−1563には、小さい直径を有する電界紡糸ポリマーナノファイバが教示されおり、2nm程度に小さい個々の繊維の顕微鏡観察が与えられ、ピリジンを添加した2%のNylon4,6を用いて製造されている。

米国特許第7,790,135号(Physical Sciences,Inc.に譲渡)には、15nm程度に小さいポリアクリロニトリル繊維を電界紡糸し、続いて熱分解し、ここからカーボンナノチューブマットを製造する方法が教示されている。

Tan et al.,Polymer 46,(2005)6128−6134には、19±6nmの平均繊維直径を有するマットの製作を含む電界紡糸方法を介した超微細繊維製作のためのシステムパラメータ試験を提供している。

Hou et al.,Macromolecules 2002,35,2429−2431には、超薄ポリマーテンプレートのコーティングおよび除去によるポリ(p−キシリレンナノチューブが教示されている。個々の繊維は、直径5から7nmであることが観察された。

Duan et al.,2008 2ndIEEE International Nanoelectronics Conference(INEC2008),33−38には、超薄電界紡糸PMMAポリメチルメタクリレート)ナノファイバからの黒鉛ナノリボンを調製することが教示されており、ここで個々のPMMA繊維は、約10nmの平均直径が観察されるはずであった。

カテゴリー3におけるそれぞれの電界紡糸ナノファイバの教示は、電界紡糸材料の繊維直径を低減することを試みている。カテゴリー3における特定の電界紡糸ナノファイバ教示では、直径10nm以下程度に小さいことが主張されているが、せいぜいこれらの教示は、未知の長さを有する単一繊維顕微鏡画像を提供するものであり、マット中のすべての繊維の平均サイズが6nmから13nm範囲である一貫した繊維マットを得るまたはシステム的試みるデータは提供されていない。特に、こうしたマットが、現在既知のウィルス保持膜の能力を示すという報告はない。

本発明は、流体ストリームからウィルス粒子を確実に、効率良く除去する際に使用するための、並外れて高い均一性を有する非常に微細なナノファイバマットを製造するための電界紡糸に基づく方法を提供する。本明細書で与えられるように、モデルパルボウィルスの高い保持率(>3LRV)が、ポリマー性ナノファイバ電界紡糸多孔質液体濾過マットで達成される。これらの電界紡糸ナノファイバマットは、バイオ医薬品製造において水溶液からのウィルス除去のために使用でき、ここでこれらの電界紡糸ナノファイバマットは、最新のウィルス除去濾過製品に比べて高い透過率および高い容量を有する。

概要

流体ストリームから、18〜30nmの範囲のウィルス粒子(例えばパルボウィルス)および粒子を除去するために使用される多孔質電紡糸ポリマー性ナノファイバ液体濾過媒体の提供。100psiを超える、ペルフルオロヘキサンで測定された平均フローバブルポイントを有する。約6〜約13nmの平均繊維直径を有するナノファイバを有し、約0.01〜約0.03μmの範囲の平均孔径を有し、約80〜約95%の範囲の多孔度、約1μm以上、好ましくは2〜30μmの範囲の厚さ及び約10LMH/psiを超える液体透過率を有し、高い多孔度により高い水流束を実現し、ウィルス濾過工程に必要な時間を短縮する電界紡糸多孔質媒体

目的

本発明は、極めて小さい繊維直径を有するナノファイバポリマー性材料を調製し、これらの繊維を高度に一貫性のあるマットにアセンブリし、こうしたマットを流体ストリームからのウィルス除去のために使用する方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

15nm未満の平均繊維直径を有し、100psiを超えるペルフルオロヘキサンで測定された平均フローバブルポイントを有する電界紡糸ナノファイバを含む、水性流体ストリームから18nmから30nmサイズ範囲ウィルス粒子および他の粒子を除去するための繊維性電界紡糸多孔質媒体

請求項2

前記平均繊維直径が、約6nmから約13nmである、請求項1に記載の媒体

請求項3

前記媒体が液体濾過マットである、請求項1に記載の媒体。

請求項4

約0.01μmから約0.03μmの範囲の平均孔径を有する、請求項1に記載の媒体。

請求項5

約80%から約95%の範囲の多孔度を有する、請求項1に記載の媒体。

請求項6

約1μmから約100μmの範囲の厚さを有する、請求項1に記載の媒体。

請求項7

約2μmから約30μmの厚さを有する、請求項1に記載の媒体。

請求項8

約10LMH/psiを超える液体透過率を有する、請求項1に記載の媒体。

請求項9

ペルフルオロヘキサンで測定される平均フローバブルポイントが約120psiを超える、請求項1に記載の媒体。

請求項10

前記ナノファイバが、熱可塑性ポリマーおよび熱硬化性ポリマーからなる群から選択されるポリマー材料である、請求項1に記載の媒体。

請求項11

前記ナノファイバが、熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリマーナイロンポリイミド脂肪族ポリアミド芳香族ポリアミドポリスルホンセルロースセルロースアセテートポリエーテルスルホンポリウレタンポリ尿素ウレタン)、ポリベンズイミダゾールポリエーテルイミドポリアクリロニトリル、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリプロピレンポリアニリン、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(エチレンナフタレート)、ポリ(ブチレンテレフタレート)、スチレンブタジエンゴムポリスチレン、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(酢酸ビニル)、ポリ(ビニリデンフルオライド)、ポリ(ビニルブチレン)、これらのコポリマーおよびこれらの組み合わせからなる群から選択されるポリマー材料である、請求項10に記載の媒体。

請求項12

前記ナノファイバが、ナイロン−6、ナイロン−6,6、ナイロン6,6−6,10、ナイロン−6コポリマー、ナイロン−6,6コポリマー、ナイロン6,6−6,10コポリマーおよびこれらの混合物からなる群から選択されるポリマー材料である、請求項11に記載の媒体。

請求項13

10nmから500nmの平均繊維直径を有するナノファイバ支持体層をさらに含む、請求項1から12のいずれかに記載の媒体。

請求項14

50nmから200nmの平均繊維直径を有するナノファイバ支持体層をさらに含む、請求項1から12のいずれかに記載の媒体。

請求項15

10nmから50nmの平均繊維直径を有するナノファイバ支持体層をさらに含む、請求項1から12のいずれかに記載の媒体。

請求項16

15nm未満の平均繊維直径を有する電界紡糸ナノファイバを含む繊維性電界紡糸多孔質媒体、および多孔質支持体を含む、デバイスで濾過された水性フィード溶液から18nmから30nmサイズの範囲のウィルス粒子を除去するための液体濾過デバイスであって、前記繊維性電界紡糸多孔質媒体が、前記多孔質支持体上に配設され、前記繊維性電界紡糸多孔質媒体が、100psiを超える、ペルフルオロヘキサンで測定された平均フローバブルポイントを有する、デバイス。

請求項17

前記平均繊維直径が、約6nmから約13nmである、請求項16に記載のデバイス。

請求項18

前記媒体が液体濾過マットである、請求項16に記載のデバイス。

請求項19

約0.01μmから約0.03μmの範囲の平均孔径を有する、請求項16に記載のデバイス。

請求項20

約80%から約95%の範囲の多孔度を有する、請求項16に記載のデバイス。

請求項21

約1μmから約100μmの範囲の厚さを有する、請求項16に記載のデバイス。

請求項22

約2μmから約30μmの厚さを有する、請求項16に記載のデバイス。

請求項23

約10LMH/psiを超える液体透過率を有する、請求項16に記載のデバイス。

請求項24

ペルフルオロヘキサンで測定する平均フローバブルポイントが約120psiを超える、請求項16に記載のデバイス。

請求項25

前記ナノファイバが、熱可塑性ポリマーおよび熱硬化性ポリマーからなる群から選択されるポリマー材料である、請求項16に記載のデバイス。

請求項26

前記ナノファイバが、熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリマーナイロン、ポリイミド、脂肪族ポリアミド、芳香族ポリアミド、ポリスルホン、セルロース、セルロースアセテート、ポリエーテルスルホン、ポリウレタン、ポリ(尿素ウレタン)、ポリベンズイミダゾール、ポリエーテルイミド、ポリアクリロニトリル、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリプロピレン、ポリアニリン、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(エチレンナフタレート)、ポリ(ブチレンテレフタレート)、スチレンブタジエンゴム、ポリスチレン、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(酢酸ビニル)、ポリ(ビニリデンフルオライド)、ポリ(ビニルブチレン)、これらのコポリマーおよびこれらの組み合わせからなる群から選択されるポリマー材料である、請求項25に記載のデバイス。

請求項27

前記ナノファイバが、ナイロン−6、ナイロン−6,6、ナイロン6,6−6,10、ナイロン−6コポリマー、ナイロン−6,6コポリマー、ナイロン6,6−6,10コポリマーおよびこれらの混合物から選択されるポリマー材料である、請求項26に記載のデバイス。

請求項28

前記多孔質支持体が、10nmから500nmの平均繊維直径を有するナノファイバを含む、請求項16から27のいずれかに記載のデバイス。

請求項29

前記多孔質支持体が、50nmから200nmの平均繊維直径を有するナノファイバを含む、請求項16から27のいずれかに記載のデバイス。

請求項30

前記多孔質支持体が、10nmから50nmの平均繊維直径を有するナノファイバを含む、請求項16から27のいずれかに記載のデバイス。

請求項31

水性流体フィード溶液から、18nmから30nmサイズの範囲のウィルス汚染物質および他の粒子を除去する方法であって:15nm未満の平均繊維直径を有する電界紡糸ナノファイバを含む繊維性電界紡糸多孔質媒体および多孔質支持体を提供する工程であって、前記繊維性電界紡糸多孔質媒体が、前記多孔質支持体上に配設され、前記繊維性電界紡糸多孔質媒体が、100psiを超える、ペルフルオロヘキサンで測定された平均フローバブルポイントを有する工程;前記ウィルスで汚染された水性流体フィード溶液を前記繊維性電界紡糸多孔質媒体と接触させる工程;および水性流体フィード溶液中に存在するウィルス汚染物質の0.01%未満を有する濾液を得る工程を含む、方法。

請求項32

前記濾液が、前記フィード溶液中に存在するウィルスの0.001%未満を有する、請求項31に記載の方法。

請求項33

前記濾液が、前記フィード溶液中に存在するウィルスの0.0001%未満を有する、請求項31に記載の方法。

請求項34

前記ウィルスがパルボウィルスである、請求項31に記載の方法。

請求項35

前記繊維性電界紡糸多孔質媒体が、約0.01μmから約0.03μmの範囲の平均孔径を有する、請求項31に記載の方法。

請求項36

前記繊維性電界紡糸多孔質媒体が、約80%から約95%の範囲の多孔度を有する、請求項31に記載の方法。

請求項37

前記繊維性電界紡糸多孔質媒体が、約1μmから約100μmの範囲の厚さを有する、請求項31に記載の方法。

請求項38

前記繊維性電界紡糸多孔質媒体が、約10LMH/psiを超える液体透過率を有する、請求項31に記載の方法。

請求項39

ペルフルオロヘキサンで測定された前記平均フローバブルポイントが、120psiを超える、請求項31に記載の方法。

請求項40

前記ナノファイバが、熱可塑性ポリマーおよび熱硬化性ポリマーからなる群から選択されるポリマー材料である、請求項31に記載の方法。

請求項41

前記ナノファイバが、熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリマー、ナイロン、ポリイミド、脂肪族ポリアミド、芳香族ポリアミド、ポリスルホン、セルロース、セルロースアセテート、ポリエーテルスルホン、ポリウレタン、ポリ(尿素ウレタン)、ポリベンズイミダゾール、ポリエーテルイミド、ポリアクリロニトリル、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリプロピレン、ポリアニリン、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(エチレンナフタレート)、ポリ(ブチレンテレフタレート)、スチレンブタジエンゴム、ポリスチレン、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(酢酸ビニル)、ポリ(ビニリデンフルオライド)、ポリ(ビニルブチレン)、これらのコポリマーおよびこれらの組み合わせからなる群から選択されるポリマー材料である、請求項40に記載の方法。

請求項42

前記ナノファイバが、ナイロン−6、ナイロン−6,6、ナイロン6,6−6,10、ナイロン−6コポリマー、ナイロン−6,6コポリマー、ナイロン6,6−6,10コポリマーおよびこれらの混合物からなる群から選択されるポリマー材料である、請求項41に記載の方法。

請求項43

前記多孔質支持体が、10nmから500nmの平均繊維直径を有するナノファイバを含む、請求項31から42のいずれかに記載の方法。

請求項44

前記多孔質支持体が、50nmから200nmの平均繊維直径を有するナノファイバを含む、請求項31から42のいずれかに記載の方法。

請求項45

前記多孔質支持体が、10nmから50nmの平均繊維直径を有するナノファイバを含む、請求項31から42のいずれかに記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、一般に液体濾過媒体に関する。特定の実施形態において、本発明は、極めて小さい繊維直径を有するナノファイバポリマー性材料を調製し、これらの繊維を高度に一貫性のあるマットアセンブリし、こうしたマットを流体ストリームからのウィルス除去のために使用する方法を提供する。

背景技術

0002

世界中の規制機関は、バイオ医薬品化合物の商業的製造に関して、これら薬物のバイオセーフティ保証を与えるために厳しい要件を設けている。製造者は、これらの方法に、少なくとも2つの独立した(2つの区別可能機構による操作)工程のウィルス除去を組み込み、バリデートしなければならず、これらのうち1つは、通常、サイズベース濾過である。濾過の予測RV対数減少値)は、少なくとも4である。

0003

ウィルス濾過における現在の戦略は、Meltzer,T.,and Jornitz,M.,eds.,「Filtration and Purification in the Biopharmaceutical Industry」,2nd ed.,Informa Healthcare,2008,Chapter 20,「Ensuring Safety of Biopharmaceuticals:Virus and Prion Safety Considerations」,H.Aranhaに与えられる。

0004

サイズが18から26nmの無エンベロープ正二十面体粒子であるパルボウィルスは、最も小さい既知ウィルスの一部である(Leppard,Keith;Nigel Dimmock;Easton,Andrew(2007).Introduction to Modern Virology.Blackwell Publishing Limited.p.450)。ウィルス保持膜の製造者は、慣用的に、これらの膜のウィルス除去保証のバリデーションに関してはパルボウィルス保持率の測定に依存している。

0005

パルボウィルス除去についてバリデートされた多くの市販の膜がある。例示的なパルボウィルス除去膜である、EMD Millipore Corporation,Billerica,MA USAから入手可能なViresolve(R)Proは、目の詰まったウィルス除去側および微孔質支持体」側を有する非対称孔構造を有する。これは、広範な限外濾過および精密濾過膜を製造するために使用される転相方法によって製造される。転相製造方法に固有の制限は、膜の多孔度孔径によって顕著に低下することでる。

0006

例えば、0.5ミクロン平均孔径を有する微孔質膜は、約75から80%の多孔度を有し得るが、0.01ミクロンから0.02ミクロンの平均孔径を有する限外濾過またはウィルス除去膜は、最も狭い孔径の領域では5%未満の多孔性に過ぎない。故にパルボウィルス除去膜は、慣用的に低い多孔度を有し、故に水流束を低下させる。

0007

バイオ医薬品製造が成熟するにつれて、この産業は、操作を効率化し、工程を合わせて削減し、薬物の各バッチを加工処理するのにかかる時間を短縮する方法を常に模索している。同時に、市場および規制圧力があり、これらのコストを削減することも製造者に要求されている。ウィルス濾過は、薬物精製の全コストのうち相当な割合を占めているので、膜の処理量を増大させ、薬物の加工処理時間を短縮する手法が重要になる。新規プレ濾過媒体の導入および対応するウィルスフィルタの処理量の増大により、フィードストリームの濾過がますます流束制限を受けるようになっている。故に、ウィルスフィルタのウィルス保持率特性を維持しながら、ウィルスフィルタの透過率を改善することは、ウィルス濾過工程のコストに直接的な影響を及ぼす。

0008

電界紡糸ナノファイバマットは、高度に多孔性のポリマー性材料であり、ここでマットの「孔」サイズは、電界紡糸ナノファイバの繊維直径に正比例するが、マットの多孔度は、繊維直径に相対的に独立しており、通常85から90%の狭い範囲にある。こうした高い多孔度は、同様の厚さおよび孔径割合を有する含浸キャスト膜の多孔度に比べた場合に、電界紡糸ナノファイバマットに提供される透過率を実質的に改善する要因である。さらに、この利点は、上記で議論された限外濾過膜の低減した多孔度のために、ウィルス濾過に必要とされるような、より小さい孔径範囲において拡大される。

0009

電界紡糸マット形成のランダム性質は、こうしたマットが液体ストリームの限外濾過(critical filtration)には不向きであるという一般的な想定を導いていた。溶液からの相対的に大きな粒子(例えばバクテリア)の信頼性の高い除去のために電界紡糸材料を適用することが、近年文献において見られ始めている(例えば国際公開第2010/107503号(EMD Millipore Corporationに対して、発明の名称「Removal of Microorganisms from Fluid Samples Using Nanofiber Filtration Media」、およびWang et al.,「Electrospun nanofibrous membranes for high flux microfiltration」,Journal of Membrane Science,392−393(2012)167−174を参照のこと)。同時に、パルボウィルスのような極めて小さい粒子のサイズベースの濾過のために電界紡糸ナノファイバを用いることは報告されていない。

0010

ウィルス除去および電界紡糸ナノファイバに関する先行技術の3つのカテゴリーは、一般に以下のように記載できる:
カテゴリー1.吸着または不活性化による電界紡糸材料を用いたウィルス除去
米国特許公開出願第2008/0164214号(Advanced Powder Technologiesに対して)には、電気陰性粒子、例えばバクテリア、ウィルス、コロイド状粒子などを含む、汚染物質静電収着によって特徴付けられる液体精製および殺菌不織布フィルタ材料が教示されている。

0011

米国特許第6,770,204号(Koslow Technologies Corporationに対して)には、流入物中の微生物汚染物質が実質的に負に帯電したままであるように流入物のpHを上昇できるpH変更材料を有する複合フィルタ媒体が教示されており、こうして複合フィルタ媒体内の正に帯電した媒体が、微生物汚染物質をより有効に補足できる。

0012

米国特許第7,927,885号(Fujifilm Corp.に対して)には、ウィルス除去のために抗体を保持する電界紡糸支持体材料が提供されている。

0013

米国特許出願公開第2008/0264259号(The Hong Kong Polytechnic Universityに譲渡、発明の名称「Nanofiber Filter Facemasks And Cabin Filters」)には、多数のナノファイバを有する微細フィルタ層および微細フィルタ層に取り付けられた多数のミクロ繊維を有する粗フィルタ層を含む濾過媒体が教示されており、ここでナノファイバは、電荷剤または抗菌剤を含む。

0014

国際公開第2008/073507号(Argonide Corp.に対して)は、ナノアルミナ繊維と、マイクロガラスセルロースフィブリル化セルロースおよびリオセルから製造される追加の繊維との混合物を含み、非対称孔を創出するようにマトリックスに配置され、微細な、超微細な、またはナノサイズの粒子、例えば粉末化活性炭結合剤を使用することなく取り付けられている、流体ストリームのための繊維性構造が教示されている。粉末化活性炭を含有する繊維性構造は、流体ストリームからの汚染物質(例えばウィルス)を遮断する。

0015

カテゴリー1内のフィルタ材料は、ウィルスを吸着または不活性化することによって、電界紡糸媒体の特定表面効果の利点を活用するようである。

0016

カテゴリー2.シービング機構を用いた、電界紡糸材料による微生物の除去
国際公開第2010/107503号(EMD Millipore Corporationに対して)には、電界紡糸ナノファイバを用いて、液体サンプルからバクテリアおよびマイコプラズマの高効率のサイズベースの除去のための方法が教示されている。

0017

国際公開第2012/021308号(EMD Millipore Corporationに対して)には、電界紡糸ナノファイバマットを用いて、レトロウィルス(80から130nmを有する。)のLRV>6でのサイズベースの除去が教示されている。

0018

米国特許出願公開第2011/0198282号(State University of New York Research Foundationに対して、発明の名称「High Flux High Efficiency Nanofiber Membranes and Methodsof Production Thereof」)には、酸化されたセルロースミクロ繊維層から製造されるセルロースナノファイバでコーティングされた電界紡糸基材を含む複合ナノファイバ膜が教示され、適用されている。

0019

米国特許出願公開第2008/0264258号(Elmarco SROに対して)には、ナノファイバ濾過層不純物捕捉している間、不純物を意図的に死滅衰弱させる「活性」ナノファイバフィルタを含む物理的および/または生物学的な不純物の除去のためのフィルタが教示されている。

0020

一連の米国特許出願公開第2004/0038014号、米国特許出願公開第2005/0163955号、および米国特許出願公開第2004/0038013号(それぞれDonaldson,Inc.に譲渡)には、繊維含有媒体、ならびに温度および圧力により処理された30nm繊維を有する繊維マットが教示されている。

0021

Nanocon 2010からのLev et al.による会議報告書には、E.Coliバクテリア(1.1から1.5×2ミクロンから6ミクロン)を、効率72.25%から99.83%(0.6から2.8LRV)で保持するために約100nmから155nmの繊維直径を有する市販のナノファイバ布地を用いることが教示されている。

0022

国際公開第2009/071909号(Munro Technology Ltd.に譲渡)には、粒子、特にナノメートルサイズの粒子、例えばウィルスの濾過に好適な、ナノメートルサイズ範囲のボイドを有するナノメートル繊維の空間的に規則的なマトリックスアレイが教示されている。しかし、濾過に成功したことを示す例はない。

0023

カテゴリー2のフィルタ材料はいずれも、30nm未満のサイズのウィルスまたは粒子のサイズベースの除去は不可能なようである。

0024

カテゴリー3.20nm未満に繊維直径を低下させるための試み。

0025

Huang et al.,Nanotechnology 17(2006)1558−1563には、小さい直径を有する電界紡糸ポリマーナノファイバが教示されおり、2nm程度に小さい個々の繊維の顕微鏡観察が与えられ、ピリジンを添加した2%のNylon4,6を用いて製造されている。

0026

米国特許第7,790,135号(Physical Sciences,Inc.に譲渡)には、15nm程度に小さいポリアクリロニトリル繊維を電界紡糸し、続いて熱分解し、ここからカーボンナノチューブマットを製造する方法が教示されている。

0027

Tan et al.,Polymer 46,(2005)6128−6134には、19±6nmの平均繊維直径を有するマットの製作を含む電界紡糸方法を介した超微細繊維製作のためのシステムパラメータ試験を提供している。

0028

Hou et al.,Macromolecules 2002,35,2429−2431には、超薄ポリマーテンプレートのコーティングおよび除去によるポリ(p−キシリレンナノチューブが教示されている。個々の繊維は、直径5から7nmであることが観察された。

0029

Duan et al.,2008 2ndIEEE International Nanoelectronics Conference(INEC2008),33−38には、超薄電界紡糸PMMAポリメチルメタクリレート)ナノファイバからの黒鉛ナノリボンを調製することが教示されており、ここで個々のPMMA繊維は、約10nmの平均直径が観察されるはずであった。

0030

カテゴリー3におけるそれぞれの電界紡糸ナノファイバの教示は、電界紡糸材料の繊維直径を低減することを試みている。カテゴリー3における特定の電界紡糸ナノファイバ教示では、直径10nm以下程度に小さいことが主張されているが、せいぜいこれらの教示は、未知の長さを有する単一繊維顕微鏡画像を提供するものであり、マット中のすべての繊維の平均サイズが6nmから13nm範囲である一貫した繊維マットを得るまたはシステム的試みるデータは提供されていない。特に、こうしたマットが、現在既知のウィルス保持膜の能力を示すという報告はない。

0031

本発明は、流体ストリームからウィルス粒子を確実に、効率良く除去する際に使用するための、並外れて高い均一性を有する非常に微細なナノファイバマットを製造するための電界紡糸に基づく方法を提供する。本明細書で与えられるように、モデルパルボウィルスの高い保持率(>3LRV)が、ポリマー性ナノファイバ電界紡糸多孔質液体濾過マットで達成される。これらの電界紡糸ナノファイバマットは、バイオ医薬品製造において水溶液からのウィルス除去のために使用でき、ここでこれらの電界紡糸ナノファイバマットは、最新のウィルス除去濾過製品に比べて高い透過率および高い容量を有する。

0032

国際公開第2010/107503号
米国特許公開出願第2008/0164214号明細書
米国特許第6,770,204号明細書
米国特許第7,927,885号明細書
米国特許出願公開第2008/0264259号明細書
国際公開第2008/073507号
国際公開第2010/107503号
国際公開第2012/021308号
米国特許出願公開第2011/0198282号明細書
米国特許出願公開第2008/0264258号明細書
米国特許出願公開第2004/0038014号明細書
米国特許出願公開第2005/0163955号明細書
米国特許出願公開第2004/0038013号明細書
国際公開第2009/071909号
米国特許第7,790,135号明細書

先行技術

0033

Meltzer,T.,and Jornitz,M.,eds.,「Filtration and Purification in the Biopharmaceutical Industry」,2nd ed.,Informa Healthcare,2008,Chapter 20,「Ensuring Safety of Biopharmaceuticals:Virus and Prion Safety Considerations」,H.Aranha
Leppard,Keith;Nigel Dimmock;Easton,Andrew(2007).Introduction to Modern Virology.Blackwell Publishing Limited.p.450
Wang et al.,「Electrospun nanofibrous membranes for high flux microfiltration」,Journal of Membrane Science,392−393(2012)167−174
Nanocon 2010からのLev et al.による会議報告書
Huang et al.,Nanotechnology 17(2006)1558−1563
Tan et al.,Polymer 46,(2005)6128−6134
Hou et al.,Macromolecules 2002,35,2429−2431
Duan et al.,2008 2ndIEEE International Nanoelectronics Conference(INEC2008),33−38

0034

本発明は、パルボウィルスおよび18nmから30nmのサイズ範囲の他の粒子の保持のために使用できる非常に小さい孔径を有する高度に多孔質の電界紡糸濾過膜を教示する。本明細書で提供される高い多孔度の電界紡糸濾過膜は、より高い水流束を可能にし、故にウィルス濾過工程に必要とされる時間量を実質的に短縮する。この増大したウィルス濾過速度により、または別の方法として同じ操作のために必要とされる低い圧力により、電界紡糸パルボウィルスフィルタ、例えば本明細書に教示されるようなフィルタは、以前には知られていなかったウィルス濾過の適用を可能にする。

0035

例えば、低圧力要件は、より単純で、コストがかからず、複雑でない設備、例えば重力フローホルダーならびに真空および蠕動ポンプを有するウィルス除去フィルタを用いて可能となり得る。また、より高い透過率が、タンパク質精製方法の間に多量の流体体積、例えばバイオリアクターおよび方法バッファー溶液の全体積経済的な濾過を可能にし、これによってタンパク質精製方法全体にわたってウィルス「バリア」を創出する。

0036

本発明は、少なくとも部分的には、以前には知られていなかった紡糸溶液パラメータおよび環境条件の組み合わせにより、極めて小さい有効な孔径を有する高度に一貫した電界紡糸マットの製造をもたらすという驚くべき知見に基づく。本明細書で使用される場合、「有効孔径」という用語は、視覚的よりもむしろ機能的な方法を用いて評価された多孔質材料の構造上の特性を記載する。劇的に異なる構造を有する多孔質材料、例えば溶液−キャスト膜およびナノファイバマットを比較するために、顕微鏡測定のような視覚的方法は、これらの材料が同じ用途で同様に機能するかどうかを予測する際には不向きである。対照的に、機能的方法、例えばマクロ分子および/または所与のサイズを有する粒子のバブルポイント測定、液体−液体多孔度測定(porometry)、圧入ポロシメトリー、シービングにより、異なる材料の特性を比較できる。故に、異なる材料間での比較が可能であり、これらは、機能的テストにおいてどのように機能するかに依存して、「小さい」、「大きい」、または「同様」の有効孔径を有することが記載できる。

0037

本発明の一部の実施形態において、電界紡糸ナノファイバは、6nmから13nmの平均直径を有するものが製造される。

0038

他の実施形態において、ナノファイバは、100psiを超え、または120psiを超え、または130psiを超えるペルフルオロヘキサン流体を用いて測定される平均フローバブルポイントを有する一貫性マットにアセンブリされる。

0039

一部の実施形態において、ナノファイバマットは、液体濾過のための単層または多層デバイスにアセンブリできる。

0040

一部の実施形態において、本発明の種々の態様によれば、モデルまたは実際のパルボウィルスを含有する水性フィード溶液は、本明細書に教示されるような電界紡糸ナノファイバマットを含有するデバイスを用いて濾過でき、結果として1つの実施形態においては、濾液は、フィード溶液中に存在するウィルスの0.1%未満を含有し;他の実施形態では濾液は、フィード溶液中に存在するウィルスの0.01%未満を含有し;または他の実施形態において、フィード溶液中に存在するウィルスの0.001%未満を含有し;または他の実施形態においては濾液は、フィード溶液中に存在するウィルスの0.0001%未満を含有する。

0041

一部の実施形態において、ウィルス濾過を目的とする溶液は、対象とするバイオ医薬品、例えば治療用プロテイン、抗体、ホルモンなどを含有する。

0042

他の実施形態において、ウィルス濾過のために意図される溶液は、水性乾燥剤溶液である。

0043

さらに他の実施形態において、ウィルス濾過のために意図される溶液は、細胞培養バイオリアクターのための液体媒体である。

0044

本発の種々の態様に従う一部の実施形態において、本発明の方法および/または組成物は、1つ以上の他の濾過、分類、およびプレ濾過工程と組み合わせて使用されてもよい。

0045

本発明の追加の特徴および利点は、以下の詳細な説明および特許請求の範囲に示される。本発明の多くの変更および変形が、当業者に明らかなように本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく行われ得る。前述の一般的な説明、特許請求の範囲、ならびに添付の図面は、例示および説明のためだけであり、本教示の種々の実施形態を説明することを意図することを理解すべきである。本明細書に記載される特定の実施形態は、例として与えられ、いかなる方法によっても限定することを意図しない。

0046

本明細書の一部に組み込まれ、この一部を構成する添付の図面は、現在想定されている本発明の実施形態を例示し、説明と共に、本発明の原理を説明するように作用する。

図面の簡単な説明

0047

本発明の実施形態に従う混合物中の8%のナイロン6、40%の2,2,2−トリフルオロエタノール(TFE)および0.7%のギ酸アンモニウムを用いて得られた電界紡糸マットのSEM顕微鏡写真を示す。
本発明の他の実施形態に従う4℃の露点(左、繊維直径23nm)および17℃露点(右、繊維直径9nm)にて、同じ溶液を用いて製造された電界紡糸マットのそれぞれのSEM顕微鏡写真を示す。
本発明の他の実施形態に従う4℃の露点(左、繊維直径23nm)および17℃露点(右、繊維直径9nm)にて、同じ溶液を用いて製造された電界紡糸マットのそれぞれのSEM顕微鏡写真を示す。
本発明の他の実施形態に従う、実施例2Aおよび2Bによる2,2,2−トリフルオロエタノール(TFE)を紡糸混合物(右)に添加した場合のナイロン電界紡糸マットの品質に対する改善のそれぞれのSEM顕微鏡写真を示す。
本発明の他の実施形態に従う、実施例2Aおよび2Bによる2,2,2−トリフルオロエタノール(TFE)を紡糸混合物(右)に添加した場合のナイロン電界紡糸マットの品質に対する改善のそれぞれのSEM顕微鏡写真を示す。
実施例3に従う紡糸溶液においてナイロン6の濃度を14重量%から8重量%に低減し、結果として高度に不規則なマットを形成する、電界紡糸マットのそれぞれのSEM顕微鏡写真を示す。
実施例3に従う紡糸溶液においてナイロン6の濃度を14重量%から8重量%に低減し、結果として高度に不規則なマットを形成する、電界紡糸マットのそれぞれのSEM顕微鏡写真を示す。
実施例3に従う紡糸溶液においてナイロン6の濃度を14重量%から8重量%に低減し、結果として高度に不規則なマットを形成する、電界紡糸マットのそれぞれのSEM顕微鏡写真を示す。
実施例3に従う紡糸溶液においてナイロン6の濃度を14重量%から8重量%に低減し、結果として高度に不規則なマットを形成する、電界紡糸マットのそれぞれのSEM顕微鏡写真を示す。
標準8%のナイロン6混合物および7%のナイロン6混合物を用いて得られた電界紡糸マットのSEM顕微鏡写真を示す。
実施例3に従って製造された3層デバイスのための処理量に対するPhiX−174LRVのグラフ表示を示す(2つのデバイスの平均)。アッセイ限度は約6.3LRVである。
Viresolve(商標)Pro膜、および本発明の他の実施形態に従う電界紡糸マットに関するデキストラン保持率曲線のグラフ表示を示す。
本発明の他の実施形態に従う、30psi圧力にて、1層Viresolve(R)Pro膜(三角形)および3層電界紡糸複合体(四角形)に関して、PhiX−174の保持率(白抜き記号および点線)および流束減衰塗りつぶした記号および実線)を示す。

0048

本発明をさらに詳細に記載する前に、多数の用語を定義する。これらの用語の使用は、本発明の範囲を限定するものではないが、本発明の説明を促すためだけに作用する。追加の定義は、詳細な説明全体を通して記載される。

0049

I.定義
本明細書で使用される場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「前記(the)」は、内容が明確に示されない限り、複数の指示対象を含む。

0050

本明細書で使用される場合、「ナノファイバ」という用語は、数ナノメートルから数百ナノメートルまでで変動する直径を有する繊維を指す。

0051

本明細書で使用される場合、「フィルタ媒体(medium)」または「フィルタ媒体(media)」という用語は、材料または材料の収集物を指し、微生物汚染物質を保持する流体がこれらを通過し、材料または材料の収集物中またはこれらの上に微生物が堆積される。

0052

本明細書で使用される場合、「透過率」という用語は、ある体積の流体が膜にわたる所与の圧力降下にて所与の面積を有する濾過媒体を通過する割合を指す。透過率の共通単位は、LMH/psiとして略記される、各圧力降下psiについて時間あたり平方メートルあたりのリットルである。

0053

本明細書で使用される場合に、「電界紡糸」という用語は、こうした溶液に電位を適用することによってポリマー溶液または溶融物からナノファイバを製造する静電紡糸方法を指す。静電紡糸方法を行うのに好適な装置を含む濾過媒体のための電界紡糸ナノファイバマットを製造するための静電紡糸方法は、国際公開第2005/024101号、同第2006/131081号、および同第2008/106903号に開示され、それぞれ参照として本明細書に完全に組み込まれ、それぞれがElmarco S.R.O.,of Liberec,Czech Republic.に譲渡されている。

0054

本明細書で使用される場合に、「ナノファイバマット」という用語は、マットの厚さが、マット中の単一繊維の直径よりも少なくとも約10倍を超えるような、複数のナノファイバのアセンブリを指す。ナノファイバは、このマットにおいてランダムに配列でき、または1つの軸または複数の軸に沿って整列できる。

0055

本明細書で使用される場合、「ウィルス」という用語は、生命体生存細胞の内側でのみ複製できる小さい感染体を指す。ウィルスは、真核性および細菌性細胞の両方を感染できる。前者が治療用配合物の安全性を確実にすることに関連する一方で、後者は、ウィルス除去フィルタの保持率特性を評価するために使用される一般的なサロゲートである。

0056

本明細書で使用される場合、「パルボウィルス」という用語は、18nmから26nmのサイズの最も小さい無エンベロープの正二十面体粒子の一部のクラスを指す(Leppard,Keith;Nigel Dimmock;Easton,Andrew(2007).Introduction to Modern Virology.Blackwell Publishing Limited.p.450)。

0057

本明細書で使用される場合、「LRV」または「対数減少値」という用語は、標準条件下で測定される場合に、フィード中の粒子濃度と、濾液中の粒子濃度との比の常用対数(底10)を指す。

0058

本明細書で使用される場合、「免疫グロブリン」、「Ig」または「抗体」(本明細書で交換可能に使用される。)は、2つの重鎖および2つの軽鎖からなる基本的な4つのポリペプチド鎖構造を有するタンパク質を指し、この鎖は、例えば、抗原と特異的に結合する能力を有する鎖間ジスルフィド結合によって安定化される。

0059

本明細書で使用される場合、免疫グロブリンまたは抗体は、モノクローナルまたはポリクローナルであってもよく、モノマー性またはポリマー性の形態、例えば五量体の形態で存在するIgM抗体、および/または単量体二量体多量体の形態で存在するIgA抗体で存在してもよい。「フラグメント」という用語は、インタクトまたは完全な抗体または抗体鎖よりも少ないアミノ酸残基を含む抗体または抗体鎖の一部または部分を指す。フラグメントは、インタクトまたは完全な抗体または抗体鎖の化学的処理または酵素処理を介して得ることができる。フラグメントはまた、組み換え手段によって得られることができる。例示的なフラグメントとしては、Fab、Fab’、F(ab’)2、Fcおよび/またはFvフラグメントが挙げられる。

0060

本明細書で使用される場合、「バイオ医薬品製剤」という用語は、対象とする生成物(例えば通常モノマーでない、治療用タンパク質または抗体)および所望でない構成成分、例えばタンパク質凝集体(例えば対象とする生成物の高分子量凝集体)を含有するいずれかの組成物を指す。

0061

II.例示的濾過媒体
本発明の実施形態は、多孔質電紡糸ナノファイバ液体濾過マットを含む。

0062

本発明の追加の実施形態は、約6nmから約13nmの平均繊維直径を有するナノファイバを有する液体濾過媒体を含み、ここで濾過媒体は、約0.01μmから約0.03μmの範囲の平均孔径を有し、約80%から約95%の範囲の多孔度、約1μmから約100μmの範囲の厚さまたは約2μmから約30μmの厚さ、および約10LMH/psiを超える液体透過率を有する。

0063

III.例示的なナノファイバポリマー性材料
本発明のナノファイバに使用するのに好適なポリマーは、熱可塑性ポリマーおよび熱硬化性ポリマーを含む。好適なポリマーの非限定例としては、ナイロン、ポリイミド脂肪族ポリアミド芳香族ポリアミドポリスルホン、セルロース、セルロースアセテートポリエーテルスルホンポリウレタン、ポリ(尿素ウレタン)、ポリベンズイミダゾールポリエーテルイミドポリアクリロニトリル、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリプロピレンポリアニリン、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(エチレンナフタレート)、ポリ(ブチレンテレフタレート)、スチレンブタジエンゴムポリスチレン、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(酢酸ビニル)、ポリ(ビニリデンフルオライド)、ポリ(ビニルブチレン)、コポリマー誘導体化合物ブレンドおよびこれらの組み合わせが挙げられる。好適なポリアミド縮合ポリマーとしては、ナイロン−6;ナイロン−4,6;ナイロン−6,6;ナイロン6,6−6,10;これらのコポリマー、および他の線形の、一般に脂肪族ナイロン組成物などが挙げられる。

0064

本明細書で使用される場合、「ナイロン」という用語は、ナイロン−6、ナイロン−6,6、ナイロン6,6−6,10、およびこれらのコポリマー、誘導体化合物、ブレンド、および組み合わせを含む。

0065

IV.繊維性マットを形成する例示的な方法
本発明の1つの実施形態において、繊維性マットは、ナイロン溶液からナノファイバを堆積させることによって製造される。ナノファイバマットは、乾燥基準(即ち残留溶媒蒸発させた後、またはそうでなければ除去された後)で測定される場合に、約0.1g/m2から約10g/m2の基準重量を有する。

0066

本発明の別の実施形態において、ナイロンは、ギ酸硫酸酢酸、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロパノールおよび水が挙げられるが、これらに限定されない溶媒の混合物に溶解される。

0067

本発明の別の実施形態において、ナイロン溶液は、乾燥ナイロンポリマー一群の溶媒に溶解し、即ちストック溶液をまず調製し、次いで溶液を電界紡糸の準備を整わせるために他の溶媒を添加することによって調製される。

0068

本発明の別の実施形態において、ナイロンポリマー(即ち出発)は、溶液調製過程において部分的に加水分解され、こうして部分的に加水分解されたナイロンポリマー(即ち最終)の平均分子量は、出発ナイロンポリマーの平均分子量未満である。

0069

本発明の追加の実施形態において、ナイロン溶液の伝導度は、所与の溶媒中に好適なイオン化可能な化合物で調整される。こうした好適なイオン化可能な化合物の例としては、有機および無機塩、酸および塩基が挙げられるが、これらに限定されない。ナイロン溶液の伝導度を調整するために使用される好ましい化合物の例は、ギ酸アンモニウムである。

0070

本発明の別の実施形態において、電界紡糸チャンバー内側の環境は、周囲湿度がおおよそ12℃を超える露点で維持されることを確実にするように制御される。

0071

本発明の1つの実施形態において、種々の多孔質の単層または多層基材または支持体は、可動または静止収集ベルト上に配置され、電界紡糸ナノファイバマット媒体を収集して、これらと共に組み合わされて、複合濾過デバイスを形成する。

0072

V.ナノファイバを収集するための例示的な基材
単層または多層多孔質基材または支持体の例としては、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布、ニードルパンチ不織布、スパンレース不織布、湿式載置不織布、樹脂結合不織布、織布、編布、紙、およびこれらの組み合わせ、ならびにこれらに収集された電界紡糸ナノファイバへのより小さいまたはより大きい直径の繊維を有する他の電界紡糸マットが挙げられるが、これらに限定されない。

0073

本発明の1つの実施形態において、基材層は、ナノファイバマットであり、基材の平均繊維直径は、10nmから500nmの範囲であることができる。

0074

別の実施形態において、基材の平均繊維直径は、50nmから200nmの範囲であることができる。

0075

別の実施形態において、基材の平均繊維直径は、10nmから50nmの範囲であることができる。

0076

基材層を選択するために重要な考慮は、表面の平滑性、換言すれば活性ナノファイバ層を製造する繊維の直径に対する基材繊維の直径である。WO2013/013241(EMD Millipore Corporation)に記載されるように、ナノファイバの濾過特性は、下層支持体層の特性に強く依存し得る。

0077

濾過媒体は単層構成で使用されることが多いが、互いに隣接する濾過媒体の複数の層を提供することが有利な場合がある。膜フィルタを層状にして、粒子保持率を改善することは、ウィルス濾過に通常使用されており、EMD Millipore Corporation’s Viresolve(R)NFPおよびViresolve Pro(R)製品ラインにおいて商業的に実施されている。同じまたは異なる組成の濾過媒体を多層化することはまた、フィルタ処理量を改善するために使用される。こうした多層化フィルタの例としては、EMD Millipore Corporation’s Express(R)SHCおよびSHRP製品ラインが挙げられる。

0078

多層濾過製品を選択するための他に考慮することは、媒体およびデバイス製造経済性および利便性滅菌およびバリデーションの容易性を含む。本発明の繊維性濾過媒体は、単層または多層構成で使用できる。

0079

濾過媒体のための好ましい層構成は、多くの場合、実施上の配慮に基づいて選択される。これらの配慮は、LRVと厚さとの既知の関係を考慮し、この関係ではLRVは通常厚さに応じて低下する。実施者は、例えばより厚い厚さの少ない層、またはより薄い層の多い層を用いることによって、所望のレベルのLRVを達成する複数の方法を選択できる。

0080

VI.使用される例示的なテスト方法
「基準重量」は、参照として本明細書に組み込まれASTMD−3776によって決定され、g/m2単位で報告された。

0081

ナイロンのポリマー分子量は、0.01Mのトリフルオロ酢酸ナトリウムを有する溶媒ヘキサフルオロイソプロパノールを用いて、Jordi Labs,Mansfield,MA,USAからのJordi xStream 500Aカラムを備えたHPLC−SECシステム、およびWaters Corp.,Milford,MA,USAからのWaters 410 DifferentialRI屈折率)Detectorを用いて決定された。較正は、202から903,000の分子量を有する11個のPMMA(ポリメチルメタクリレート)標準を用いて行われた。

0082

「多孔度」は、g/m2単位のサンプル基準重量を、g/cm3のポリマー密度マイクロメートル単位サンプル厚さよって除し、100を乗じ、100から得られた数を引くことによって計算した、即ち多孔度=100−[基準重量/(密度×厚さ)×100]。

0083

繊維直径は以下のように決定された:走査電子顕微鏡(SEM)画像は、ナノファイバマットサンプルの両側の60,000倍率にて得た。10個の明確に区別可能なナノファイバの直径が、各SEM画像から測定され、記録された。欠陥(即ち、ナノファイバのランプ、ポリマードロップ、ナノファイバの交点)を含んでいなかった。ナノファイバマットサンプルの両側の平均繊維直径を計算した。測定された直径はまた、SEMのためのサンプル調製の間に適用された金属コーティングを含む。こうしたコーティングは、約4から5nmを測定された直径に加えることが確立されていた。ここで報告される直径は、測定された直径から5nmを差し引くことによってこの差に関して補正されている。

0084

厚さは参照として本明細書に組み込まれるASTMD1777−64によって決定され、マイクロメートル(またはミクロン)単位で報告され、記号「μm」で表される。

0085

平均フローバブルポイントは、ASTME1294−89,「Standard Test Method for Pore Size Characteristics of Membrane Filters Using Automated Liquid Porosimeter」に従って測定された。カスタムビルトキャピラリーフローポロシメーター(原理上、Porous Materials,Inc.(PMI),Ithaca,N.Y,USAからの市販の装置に類似)を用いるASTM F316に従う自動化バブルポイント方法を用いることによって。直径25mmの個々のサンプルは、3M,St.Paul,MN USAからFluorinert(商標)FC−72として市販されているペルフルオロヘキサンで湿潤された。各サンプルをホルダーに入れ、空気の差圧を適用し、サンプルから流体を除去した。湿式フローが乾式フロー(湿潤溶媒なしのフロー)の半分に等しい差圧は、供給されたソフトウェアを用いて平均フロー孔径を計算するために使用される。

0086

「透過率」は、流体が所与の圧力降下にて所与の領域のサンプルを通過する割合であり、47(9.6cm2濾過面積)mmの直径を有するフィルタ媒体サンプルに脱イオン水を通過させることによって測定された。水は、水圧(水のヘッド圧力)または空気圧(水に対する空気の圧力)を用いてサンプル中に強制的に通した。

0087

電界紡糸マットの「有効孔径」は、従来の膜技術、例えばバブルポイント、液体−液体多孔度測定、および特定サイズの粒子を用いるチャレンジテストを用いて測定できる。繊維性マットの有効孔径は、一般に繊維直径に応じて増大し、多孔度に応じて低下することが知られている。

0088

「バブルポイントテスト」は、有効孔径を測定するための好都合な方法を与える。これは以下の式から計算される:

0089

0090

式中、Pはバブルポイント圧力であり、γはプローブ流体の表面張力であり、rは孔半径であり、θは液体−固体接触角である。

0091

膜製造者は、公称孔径等級を、市販の膜フィルタに割り当て、これは、通常、実際の孔の幾何学的サイズよりもむしろ粒子または微生物の特定の保持率基準を満たすことを示す。

0092

VII.パルボウィルス保持率の例示的な決定
パルボウィルス保持率は、EMD Millipore Corporationテスト方法に従ってテストされ、ここでバクテリオファージPhiX−174チャレンジストリームは、100mMのNaClを含有する50mMのアセテートバッファー溶液、pH5.0の1.0×106pfu/mLの最小タイターを用いて調製された。テストされるべき多孔質媒体を、25mmのダイスに切断し、外側被覆したポリプロピレンデバイスにシールした。次いでこれらのデバイスは、30psiで水で湿潤された後、15psi圧力にて上記で提供されたバクテリオファージPhiX−174チャレンジストリームによってチャレンジされた。流出液初期5mlを廃棄し、ホールドアップ体積による希釈作用を排除する。4mlのフラクションを、5mlの廃棄直後(LRV−o)ならびに200mlの流出液の後の実行終了時(LRV最終)に回収した。初期および最終フィードのバクテリオファージの定量化は、ライトボックスおよびコロニーカウンターを用いて一晩インキュベートされたプレート上で行った。対応する対数保持率値(LRV)を計算した。

0093

本発明の異なる実施形態の以下の例は、電界紡糸ナノファイバマットが、高い透過率および高いパルボウィルス保持率の両方を同時に保持できることを実証する。

0094

[実施例1]
電界紡糸のためのナイロンストック溶液の調製
この実施例は、本発明の実施形態に従う電界紡糸のためのナイロン溶液を調製するための例示的な手順を提供する。

0095

ナイロン6は、商標名Ultramid B24の下でBASFCorp.,Florham Park,NJ,USAによって供給された。15重量%の溶液は、重量比の2:2:1に存在する3つの溶媒:ギ酸、酢酸および水の混合物中で調製した。溶液は、80℃にて5から6時間ガラス反応器において溶媒およびポリマーの混合物を激しく撹拌することによって調製した。続いてこれを室温まで冷却した。最終ポリマーの分子量は、SECによって分析され、この溶媒系において加熱の結果として低減されることがわかった(表1)。加えて、分子量分布(Mw/Mn)も低減した。

0096

0097

加水分解を通してポリマー(例えばナイロン)の分子量を低下させることは、結果としてより小さい直径を有するナノファイバの形成をもたらすことがわかった。

0098

[実施例2]
本発明の実施形態に従う電界紡糸のために準備の整ったナイロン溶液の調製
実施例1で調製されたストック溶液は、2,2,2−トリフルオロエタノール(TFE)、ギ酸、および水で8重量%ポリマーに希釈した。ギ酸アンモニウムは、1重量%の濃度まで添加した。紡糸溶液の組成物は、表2に列挙される。

0099

0100

最終溶液の粘度は、25℃で30から35cPであり、伝導度は1.0から1.5mS/cmであった。

0101

[実施例3]
本発明の実施形態に従うパルボウィルス保持マットの調製
実施例2からの溶液は、Elmarco,Inc.,Morrisville,NCUSAから入手可能なNanospider(商標)ノズルフリー電界紡糸装置を用いて直ちに紡糸した。6ワイア回転電極は、33ゲージスチールワイアを備え、溶液パンコレクタとの間の距離は140mmであり、電極回転速度は60Hzであり、湿度は、外部加湿システムを用いて10°から16°露点に維持される。紡糸時間は30分である。この実施形態において、ナノファイバを収集するために使用される支持体材料も、約100nmの平均繊維直径を有する電界紡糸ナイロン6マットである。この実施形態において、支持電界紡糸材料は、上記で与えられた同じ電界紡糸設備およびパラメータを用いるが、酸の重量比が2:1である酢酸とギ酸との混合物中で12重量%の溶液からナイロン6を電界紡糸することによって製造されるが、一般に湿度制御は行わない。

0102

表3は、製造された電界紡糸マットの特性を概要し、3Mから入手可能なFluorinert(商標)FC−72である低表面張力流体(約10dynes/cm)で測定される場合に、平均フローバブルポイントによって示されるように、孔径の主要測定値を含む。

0103

図1は、約9から12nmのSEMコーティング層のための修正の後、測定された平均繊維直径を有する、本発明の1つの実施形態に従う電界紡糸マットのSEM顕微鏡写真を示す。本発明のこの実施形態についてのバブルポイント値は、電界紡糸マットが120psiから180psiの範囲に通常ある典型的なパルボウィルス保持膜の範囲において、非常に小さい孔径を示すことを明確に示している。

0104

0105

[比較例1]
ナノファイバマットの品質における湿度の効果
比較例1は、およそ10℃の露点を超える湿度を維持することは、より小さい直径のナノファイバマットを製造するために有利であることを実証している。ナイロン6の12%溶液は、10時間、80℃で混合物を加熱することによって重量比2:2:1で存在するギ酸、酢酸、および水の混合物において調製された。溶液を冷却し、ナノファイバマットは、実施例3に使用されるElmarco Lab Nanospider(商標)ノズルフリー電界紡糸装置を用いて紡糸された。

0106

4℃の露点から17℃の露点への湿度の増大は、平均で、23nmから9nmへ繊維直径が低減することが図2からわかる。しかし、より高湿度において製造された電界紡糸マットは、明らかなビーディングにより濾過に使用できない。ビーディングは、ナノファイバマット構造において重大な欠陥を生じ、結果として機械的強度が劣り、孔径分布が広くなる。故に、より小さい直径ナノファイバマットを製造するために増大した湿度を用いるのではなく、小さい直径を有する品質のナノファイバマットを生じるためには他の改善が必要である。

0107

[実施例2]
実施例2は、2,2,2−トリフルオロエタノール(TFE)を紡糸溶液に添加することにより、製造されたナノファイバマットの品質を実質的に改善することを実証する。電界紡糸ストック溶液は、実施例1に従って調製された。ストック溶液の2つの等しいフラクションを得た。

0108

フラクションAは、ストック溶液(ギ酸、酢酸、水)のために使用されるものと同じ溶媒混合物を用いて8重量%のポリマー(即ちナイロン6)濃度までさらに希釈した。

0109

フラクションBは、4つの溶媒:ギ酸、酢酸、水およびTFEの混合物で25重量%の最終TFE濃度に希釈した。

0110

ギ酸アンモニウムは、0.5重量%の濃度まで両方の溶液に添加した。

0111

溶液A:粘度32cP、伝導度3.4mS/cm。

0112

溶液B:粘度35cP、伝導度2.6mS/cm。これらの溶液を用いて製造されたマットのSEM顕微鏡写真は、図3に示される。TFEを用いて製造されたマットは、繊維の相当大きな一貫性を有し、繊維の破断はほとんどない。

0113

[比較例2]
紡糸溶液中のナイロン6濃度の低減
比較例2は、混合物中にギ酸アンモニウムもTFEも使用することなく、ナイロン6濃度を8%まで低減することは、小さい繊維直径を有する一貫した電界紡糸マットの形成をもたらさないことを実証している。

0114

ナイロン6のストック溶液は、実施例1に従って調製され、続いて同じ溶媒混合物(ギ酸、酢酸および水)で希釈され、電界紡糸のために使用された。表4は、電界紡糸マットの溶液および平均繊維直径の特性を列挙する。

0115

図4は、ナイロンの低濃度が高度に不規則性のマットをもたらすことを実証している。

0116

0117

[比較例3]
紡糸溶液の最適化
溶液特性は、均質であり、完全である最小繊維を有する電界紡糸ナノファイバマットをもたらすようにさらに最適化された。表5は、最適化された溶液特性を示し、図5は、6nm繊維と10nm繊維とのSEM比較を示す。以下に記載されるポリマー溶液は、24cPの粘度および3.68mS/cmの伝導度を有していた。

0118

0119

[実施例4]
バッファー溶液中のモデルパルボウィルスの保持率
OptiScale−25デバイス(EMD Millipore Corporation,Billerica,MA USA)は、3.5cm2の濾過面積を有する3層電界紡糸複合体を含有するものが製造された。層は、ポリプロピレン不織布と共にインターリーブされた。

0120

水透過率およびウィルス保持率は、ロードセルを備えた一定の圧力設定においてテストされた。モデルウィルスであるバクテリオファージPhiX−174は、1.4*107PFU/mlの濃度にpH5、伝導度13.5mS/cmにてアセテートバッファースパイクした。デバイスは、10分間バッファーでフラッシュし、フィードはウィルススパイクされた容器にスイッチされ、200mLのスパイクされたバッファーを各デバイスを通してフローした。ウィルスアッセイのためのサンプルは、5mL、60mL、130mL、および200mL後に収集された。

0121

表6はデバイスのバッファー透過率を列挙し、図5は2つのデバイスの平均としてLRVを示す。

0122

0123

図6に示されるように、両方のデバイスは、モデルパルボウィルスPhiX−174の高い保持率を実証し、これは濾過実験の過程において顕著には低減しなかった。このデータは、バブルポイントおよび繊維直径と併せて、パルボウィルス保持電界紡糸マットを調製できることを明らかに実証している。測定された透過率は、Viresolve(商標)Proの値を超える。

0124

[比較例4]
この例は、より平滑でより小さい繊維直径基材上に活性層を紡糸することにより、結果として優れた濾過特性、例えばより高い保持率が、より薄い厚さにて達成され、より高い透過率を導くことを実証している。実施例2に記載される溶液と同様の溶液は、14℃露点で15分間紡糸され、結果として平均繊維直径が10nmを有する約4μm厚さのナノファイバマットが得られた。使用された基材も、2:2:1/ギ酸:酢酸:水中の13重量%のB24グレードのNylon6混合物を用いて、平滑なHirose不織布基材(Hirose Paper Manufacturing Co.,Ltd,Tosa−City,Kochi,Japan,品番HOP−60HCF)上に15分間紡糸されたナノファイバマットであった。ナノファイバ基材は、約10μm厚さであったが、平均繊維直径は23nmであった。この例示的な薄いナノファイバ構造は、実施例4に記載される3つの層状構成を用いて製造されたデバイスに比べて単層フォーマットにおいて優れた濾過特性を示した。バッファーにおけるバブルポイント、水透過率およびウィルス保持率は、テキストに記載されるようにテストされたが、結果を表7に示す。

0125

0126

[実施例5]
タンパク質含有溶液中のモデルパルボウィルスの保持率
本発明の1つの実施形態において、ナノファイバマットは、実施例3に従って製造され、可能性としての非特異的なタンパク質結合を低減するために表面改質される。3.25重量%のエトキシル化(20)トリメチルールプロパントリアクリレート(SR415としてSartomer Co.,Exton,PA,USAから市販されている。);および10重量%の2−メチル−2,4−ペンタンジオール(MPD)を含有する水溶液が調製される。ナノファイバシートは、この溶液で湿潤され、窒素雰囲気下、2M Radの総容量まで電子ビーム放射線曝露された。シートを水ですすいだ。9個の25mMのディスクは、湿潤シートから切断され、3つのステンレススチールホルダー(ホルダーあたり3つの層)(EMD Millipore Corporation,Billerica,MA USA、カタログ番号XX45 025 00から市販されている。)にシールされた。同様にEMD Millipore Corporation,Billerica,MA USAから入手可能な0.1μmのDurapore(商標)を用いて製造された3層プレフィルタも、ナノファイバデバイスの前方に使用される。

0127

SeraCare Life Science,Milford,MA USAから得られたポリクローナルIgGは、pH4.0および伝導度2.5mS/cmを有する25mMのアセテートバッファーに溶解させた。溶液は、2.5*107pfu/mlの最終濃度までPhiX−174バクテリオファージでスパイクされた。初期LRVサンプルは、最初の5mLを濾過した後に得られ、最終LRVサンプルは75%のフィルタプラッツギング時に得られた。結果を表8に示す。

0128

0129

[実施例6]
電界紡糸マット製造の拡大
ナイロン6溶液は、実施例2に従って調製された。ナノファイバマットは、それぞれ50cm幅の3つの回転電極を備えたElmarcoからのパイロットスケールの電界紡糸装置にて製造された。6ワイアの回転電極は、33ゲージスチールワイアを備え、溶液パンとコレクタとの間の距離は140mmであり、電極回転速度は60Hzであり、周囲湿度10°から16°露点である。電極紡糸速度は6.7から6.9rpmであった。混合ロッドは、ナイロン6溶液の良好な混合を確実にするために58rpmから60rpmで回転するように設定した。頂部および底部の電圧はそれぞれ20kVおよび60kVであった。ナノファイバを収集するために使用される支持材料は、100nmの平均繊維直径を有するナイロン6電界紡糸マットである。支持材料は、同じ電界紡糸設備を用いて、酸の重量比が2:1である酢酸とギ酸との混合物中で12重量%の溶液からナイロン6を電界紡糸することによって製造される。より高い製造性のために、ナイロン6溶液はすべての3パンに注がれた。ライン速度は、2cm/分に設定された。実行開始時、ラインの始まりに最も近いパンが活性である。15分後(マット長さ30cmに対応する。)、設備は第2のパンをロードするために電源を切った。次いで設備は、第1および第2のパンの両方が活性になるように電源を入れた。操作のさらに15分後、第3のパンをロードするために設備の電源を切った。次いで設備は、3つすべてのパンが活性になるように電源を入れた。実行はさらに45分間継続し(合計75分)、0.9m長さ×0.57m広さの活性面積を有するシートを創出した。パンが使用中ではない場合、TFEの高い揮発性のために、溶液の変化を防止するために蓋でパンをカバーした。20mmのディスクを4つの隅部、中心部の4つの縁部、および中央部からの1つを切断した。これらのディスクをバブルポイントについてテストした。

0130

表9は、それぞれのディスクサンプルのテストに基づいて、本発明の実施形態に従って製造された電界紡糸マットの特性を概要する。

0131

表9において、平均フローバブルポイントによって示されるように、孔径の重要な測定値を、3M,St.Paul,MN USAから入手可能な低表面張力流体(10dynes/cm)、Fluorinert(商標)FC−72で測定した。バブルポイント値は、本発明の実施形態に従って製造される電界紡糸マットは、120から180psiの範囲に通常ある、パルボウィルスの保持膜の範囲において、非常に小さい孔径を示すことを示している。

0132

0133

[実施例7]
デキストランシービング測定による特徴付け
実施例6に従って製造されるナノファイバマットは、デキストラン保持率テストを用いて特徴付けた。この試験のために、2つの44.5mmの直径ナノファイバディスク(マットを紡糸するために使用される不織布支持体と共に)をマットから切断した。VireSolve(商標)Proの2つの44.5mmディスクコントロールとして使用した。ディスクを水に沈め、次いでEMD Millipore(カタログ番号5122)から入手可能な撹拌セルに入れた。種々のデキストランサイズを有する混合物40mlを撹拌セルに注いだ。標準磁性撹拌棒をセルに入れた。次いで撹拌セルを磁性撹拌プレートに置いた。蠕動ポンプに取り付けられたPVタービング1/16”ID(Fisher scientificカタログ番号14−190−118)を、一定の流量で液体を引き込むために透過側に連結させた。

0134

チューブの他の末端部は、再循環を可能にするために撹拌セルに入れた。次いで種々の分子量を含むデキストラン溶液は、撹拌セルに注いだ。次いで蠕動ポンプの電源を入れ、0.8ml/分で実行した。フィードデキストラン溶液の汚染を避けるために最初の2から3mlを再循環の前に廃棄した。ポンプは、平衡を可能にするために2時間実行した。2時間の操作後、ポンプの電源を切り管中のサンプルをゲル透過クロマトグラフィ(GPC)を用いてさらに分析するために回収した。

0135

GPC結果に基づいて、デキストラン保持率曲線を、VireSolve(商標)Proおよび本発明に従うナノファイバマット(図7)について得た。VireSolve(商標)Proおよびナノファイバマットそれぞれについて2つのディスクからの平均R90(90%デキストラン阻止率)は、それぞれ100KDaおよび500KDaであった。ナノファイバマットはVireSolve(商標)Proと同程度に密であるようには見えないが、これにもかかわらず本発明に従うナノファイバマットは、限外濾過膜範囲にある良好な保持率を実証する。

0136

[実施例8]
細胞培養のバイオリアクター媒体を含有する溶液を用いる処理量および保持率測定
細胞培養媒体を用いる処理量試験について、OptiScale−25デバイスは、3.5cm2の濾過面積を有する実施例6に従って製造された3層電界紡糸複合体を含有するものが製造された。1層ポリプロピレン不織布が下流に使用された。水透過率および細胞培養媒体処理量は、ロードセルを備えた一定の圧力設定においてテストされた。これらの試験に関して、Life TechnologiesからのCD CHO媒体(カタログ番号10743−029)を使用した。CD CHO媒体は、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞成長および懸濁液培養中の組み換えタンパク質発現のために最適化された無タンパク質無血清化学組成が明らかな媒体である。

0137

細胞培養媒体を用いるウィルス保持率試験に関して、OptiScale−25デバイスは、3.5cm2の濾過面積を有する、実施例6に従って製造される3層電界紡糸複合体を含有して製造された。1層ポリプロピレン不織布は、デバイスのための底部(出口)側にて使用した。水透過率およびウィルス保持率は、ロードセルを備えた一定の圧力設定にてテストされた。モデルウィルスであるバクテリオファージPhiX−174を、CDCHO細胞培養媒体に1.4*107PFU/mlの濃度までスパイクした。デバイスは、10分間水でフラッシュし、フィードをウィルススパイクされた容器に切り替え、ウィルススパイクされた媒体を各デバイスを通して流した。ウィルスアッセイのサンプルは、種々の処理量(15、250および500L/m2)にて回収した。図8は、2つのデバイスの平均としてLRVおよび流束減衰を示す。1層Viresolve(商標)Pro膜も示される。すべてのデバイスは、50psiでデバイスを加圧することによりデバイスから下流の空気バブルモニターすることによって総リークを検出するために使用後に完全性テストを行った。毎分<5バブルを有するデバイスだけが完全として選択された。ナノファイバ複合体は、500L/m2まで>3LRV保持率を与え、1層Viresolve(商標)Pro膜の2×の透過率を有する。より高度なウィルス保持率が必要とされる場合、追加のウィルス保持率を与えるために層の数を増やすことができる。この実施例は、ナノファイバ複合体が細胞培養媒体からのウィルス除去のために使用できることを示す。

0138

特に指示されない限り、特許請求の範囲を含む本明細書に使用される成分の量、細胞培養、処理条件等を表すすべての数は、あらゆる場合に用語「約」によって修飾されるものとして理解されるべきである。従って、反対のことが示されない限り、数値パラメータは、近似値であり、本発明によって得られるように求められる所望の特性に依存して変動し得る。特に示されない限り、一連の要素に先立つ「少なくとも」という用語は、一連のすべての要素を指すと理解されるべきである。当業者は、本明細書に記載される本発明の特定の実施形態に対して多くの等価物が、慣用を超える実験を用いずに、認識するまたは確定できる。こうした等価物は、以下の特許請求の範囲によって包含されるように意図される。

実施例

0139

本発明の多くの変更および変形例は、当業者に明らかであるように、この趣旨および範囲から逸脱することなく行うことができる。本明細書に記載される特定の実施形態は、例示のためだけに提供され、いかなる方法によっても限定されることを意図しない。本明細書および実施例は、例示としてのみ考慮され、本発明の真の範囲および趣旨は以下の特許請求の範囲によって示されることが意図される。

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