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技術 蓄電装置、蓄電システム、蓄電装置の状態判定方法

出願人 株式会社GSユアサ
発明者 吉岡孝兼道永勝久木村卓美
出願日 2016年9月30日 (2年9ヶ月経過) 出願番号 2016-193617
公開日 2018年4月5日 (1年3ヶ月経過) 公開番号 2018-057220
状態 未査定
技術分野 電池等の充放電回路 二次電池の保守(充放電、状態検知)
主要キーワード 切換値 許容ばらつき 比較対象電圧 使用限界値 電池バンク マージンα 統合監視 電流遮断器
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (9)

課題

蓄電装置の状態の判定精度を高める。

解決手段

蓄電装置Bであって、直列に接続された複数の蓄電素子33と、前記複数の蓄電素子33の各電圧を検出する電圧検出部35と、前記複数の蓄電素子33を監視する監視部20と、を備え、前記監視部20は、前記複数の蓄電素子33の平均セル電圧又は平均SOCと、前記複数の蓄電素子33の最低セル電圧とに基づいて、前記蓄電装置Bの状態を判定する。

概要

背景

例えば、無人搬送車は、電源装置として、複数の蓄電素子直列に接続した蓄電装置を使用している。こうした蓄電装置は、安全性を確保するため、各蓄電素子電圧監視して、最低セル電圧が下限値未満になった場合、異常と判定して、電流遮断器などの保護装置を作動させている。

概要

蓄電装置の状態の判定精度を高める。蓄電装置Bであって、直列に接続された複数の蓄電素子33と、前記複数の蓄電素子33の各電圧を検出する電圧検出部35と、前記複数の蓄電素子33を監視する監視部20と、を備え、前記監視部20は、前記複数の蓄電素子33の平均セル電圧又は平均SOCと、前記複数の蓄電素子33の最低セル電圧とに基づいて、前記蓄電装置Bの状態を判定する。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

蓄電装置であって、直列に接続された複数の蓄電素子と、前記複数の蓄電素子の各電圧を検出する電圧検出部と、前記複数の蓄電素子を監視する監視部と、を備え、前記監視部は、前記複数の蓄電素子の平均セル電圧又は平均SOCと、前記複数の蓄電素子の最低セル電圧とに基づいて、前記蓄電装置の状態を判定する、蓄電装置。

請求項2

請求項1に記載の蓄電装置であって、前記監視部は、前記複数の蓄電素子の平均セル電圧又は平均SOCが閾値以上の場合、前記複数の蓄電素子の最低セル電圧に基づいて、前記蓄電装置の異常の有無を判定する、蓄電装置。

請求項3

請求項2に記載の蓄電装置であって、前記監視部は、前記複数の蓄電素子の平均セル電圧又は平均SOCが閾値以上の場合、前記複数の蓄電素子の最低セル電圧を、前記閾値より小さい判定値と比較し、前記最低セル電圧が前記判定値未満の場合に、前記蓄電装置は異常ありと判定する、蓄電装置。

請求項4

請求項3に記載の蓄電装置であって、前記閾値と前記判定値との差は、前記蓄電素子の電圧ばらつき許容範囲に基づいて設定されている、蓄電装置。

請求項5

請求項3又は請求項4に記載の蓄電装置であって、前記判定値は、前記蓄電素子のセル電圧の下限値に対して所定のマージン加算した値である、蓄電装置。

請求項6

請求項2〜請求項5のうちいずれか一項に記載の蓄電装置であって、前記複数の蓄電素子に流れる電流遮断する電流遮断装置を備え、前記監視装置は、異常ありと判定した場合、前記電流遮断装置を遮断する、蓄電装置。

請求項7

請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の蓄電装置であって、前記監視部は、前記複数の蓄電素子の平均セル電圧又は平均SOCが閾値未満の場合、前記複数の蓄電素子の最低セル電圧に基づいて、前記蓄電装置の放電電流を制限するか、否か判定する、蓄電装置。

請求項8

請求項7に記載の蓄電装置であって、前記監視部は、前記複数の蓄電素子の平均セル電圧又は平均SOCが閾値未満の場合、前記複数の蓄電素子の最低セル電圧を前記下限値よりも高い切換電圧と比較し、最低セル電圧が切換電圧以下の場合に、前記蓄電装置の放電電流を制限する必要があると判定し、放電電流を制限する電流制限処理の実行を要求する通知を、電源供給先となる相手機器に対して行う、蓄電装置。

請求項9

請求項1〜請求項8に記載の蓄電装置を並列に複数接続した複数バンクタイプの蓄電システムであって、並列に接続された複数の前記蓄電装置と、前記複数の蓄電装置を監視する統合監視部と、を備え、前記統合監視部は、前記蓄電システムを構成する前記蓄電素子の平均セル電圧又は平均SOCと、前記蓄電システムを構成する前記蓄電素子の最低セル電圧とに基づいて、前記蓄電システムの状態を判定する、蓄電システム。

請求項10

請求項9に記載の蓄電システムであって、前記蓄電システムを構成する複数の前記蓄電装置は、前記複数の蓄電素子に流れる電流を遮断する電流遮断装置を備え、前記統合監視部は、前記蓄電システムを構成する前記蓄電素子の平均セル電圧が閾値以上の場合、又は前記蓄電システムを構成する前記蓄電素子の平均SOCが閾値以上の場合、前記蓄電システムを構成する前記蓄電素子の最低セル電圧に基づいて、複数の前記蓄電装置について異常の有無を判定し、前記統合監視部が異常ありと判定した場合、異常判定原因となった蓄電素子を含む蓄電装置は、前記電流遮断器を遮断し、他の蓄電装置からの切り離しを行う、蓄電システム。

請求項11

請求項9又は請求項10に記載の蓄電システムであって、前記統合監視部は、前記蓄電システムを構成する前記蓄電素子の平均セル電圧が閾値未満の場合、又は前記蓄電システムを構成する前記蓄電素子の平均SOCが閾値未満の場合、前記蓄電システムを構成する前記蓄電素子の最低セル電圧に基づいて、前記蓄電システムの放電電流を制限するか、否か判定し、前記統合監視部は、前記蓄電システムの放電電流を制限する必要があると判定した場合、放電電流を制限する電流制限処理の実行を要求する通知を、電源の供給先となる相手機器に対して行う、蓄電システム。

請求項12

蓄電装置の状態判定方法であって、前記蓄電装置は、直列に接続された複数の蓄電素子を含み、前記複数の蓄電素子の平均セル電圧又は平均SOCと、前記複数の蓄電素子の最低セル電圧とに基づいて、前記蓄電装置の状態を判定する、蓄電装置の状態判定方法。

技術分野

0001

本発明は、蓄電装置に関する。

背景技術

0002

例えば、無人搬送車は、電源装置として、複数の蓄電素子直列に接続した蓄電装置を使用している。こうした蓄電装置は、安全性を確保するため、各蓄電素子電圧監視して、最低セル電圧が下限値未満になった場合、異常と判定して、電流遮断器などの保護装置を作動させている。

先行技術

0003

特開2008−312282号公報

発明が解決しようとする課題

0004

上記構成では、異常の有無など蓄電装置の状態を、最低セル電圧に基づいて、判定している。しかしながら、蓄電素子は内部抵抗による電圧降下があることから、最低セル電圧だけで、蓄電装置の状態を判定する方法では、蓄電装置の状態を正確に判定することが出来ない場合があり、対策が求められていた。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、蓄電装置の状態について、判定の精度を高める。

課題を解決するための手段

0005

本明細書により開示される蓄電装置は、直列に接続された複数の蓄電素子と、前記複数の蓄電素子の各電圧を検出する電圧検出部と、前記複数の蓄電素子を監視する監視部と、を備え、前記監視部は、前記複数の蓄電素子の平均セル電圧又は平均SOCと、前記複数の蓄電素子の最低セル電圧とに基づいて、前記蓄電装置の状態を判定する、蓄電装置。
尚、セルとは、複数の蓄電素子からなる素子群構成単位を意味し、1セルが1つの蓄電素子を示す。

0006

本明細書により開示される蓄電システムは、蓄電装置を並列に複数接続した複数バンクタイプの蓄電システムであって、並列に接続された複数の前記蓄電装置と、前記複数の蓄電装置を監視する統合監視部と、を備え、前記統合監視部は、前記蓄電システムを構成する前記蓄電素子の平均セル電圧又は平均SOCと、前記蓄電システムを構成する前記蓄電素子の最低セル電圧とに基づいて、前記蓄電システムの状態を判定する、蓄電システム。

0007

本明細書により開示される蓄電装置の状態判定方法は、前記蓄電装置は、直列に接続された複数の蓄電素子を含み、前記複数の蓄電素子の平均セル電圧又は平均SOCと、前記複数の蓄電素子の最低セル電圧とに基づいて、前記蓄電装置の状態を判定する。

発明の効果

0008

本明細書により開示される蓄電装置によれば、最低セル電圧のみを判定材料にして、蓄電装置の状態を判定する場合に比べて、蓄電装置の状態を精度よく判定することが出来る。また、蓄電システム、蓄電装置の状態判定方法も同様である。

図面の簡単な説明

0009

実施形態1に適用された電源ステム電気的構成を示すブロック図
電池モジュールの構成を示すブロック図
二次電池の電圧と、下限値、判定値及び閾値との関係を示す図
二次電池の電圧−SOCの相関性を示すグラフ
異常判定フローの流れを示すフローチャート
実施形態2に適用された異常判定フローの流れを示すフローチャート図
二次電池の電圧及びOCと、下限値、切換値及び閾値との関係を示す図
他の実施形態に適用された異常判定フローの流れを示すフローチャート図

実施例

0010

初めに、本実施形態にて開示する蓄電装置の概要について説明する。
蓄電装置は、直列に接続された複数の蓄電素子と、前記複数の蓄電素子の各電圧を検出する電圧検出部と、前記複数の蓄電素子を監視する監視部と、を備え、前記監視部は、前記複数の蓄電素子の平均セル電圧又は平均SOCと、前記複数の蓄電素子の最低セル電圧とに基づいて、前記蓄電装置の状態を判定する。

0011

この構成では、複数の蓄電素子の最低セル電圧のみを判定材料にして、蓄電装置の状態を判定する場合に比べて、蓄電装置の状態を精度よく判定することが出来る。

0012

本実施形態にて開示する蓄電装置の一実施態様として、前記監視部は、前記複数の蓄電素子の平均セル電圧又は平均SOCが閾値以上の場合、前記複数の蓄電素子の最低セル電圧に基づいて、前記蓄電装置の異常の有無を判定する、ことが好ましい。

0013

平均セル電圧又は平均SOCが閾値以上で、最低セル電圧が通常よりも低下している場合、その蓄電素子は異常である可能性が高い。この構成では、蓄電装置の異常の有無を精度よく判定することが可能である。

0014

本実施形態にて開示する蓄電装置の一実施態様として、前記監視部は、前記複数の蓄電素子の平均セル電圧又は平均SOCが閾値以上の場合、前記複数の蓄電素子の最低セル電圧を、前記閾値より小さい判定値と比較し、前記最低セル電圧が前記判定値未満の場合に、前記蓄電装置は異常ありと判定する。この構成では、平均セル電圧又は平均SOCが閾値以上の場合に、最低セル電圧が判定値未満になると、その蓄電装置は異常であると判定される。

0015

本実施形態にて開示する蓄電装置の一実施態様として、前記閾値と前記判定値との差は、前記蓄電素子の電圧ばらつき許容範囲に基づいて設定されている、ことが好ましい。
この構成では、蓄電素子の電圧のバラつき許容範囲内である場合、蓄電装置は異常と判断されないので、判定精度がより高くなる。

0016

本実施形態にて開示する蓄電装置の一実施態様として、前記判定値は、前記蓄電素子のセル電圧の下限値に対して所定のマージン加算した値である、ことが好ましい。この構成では、最低セル電圧が下限値に到達する前に、蓄電装置の異常を判定することができる。

0017

本実施形態にて開示する蓄電装置の一実施態様として、前記複数の蓄電素子に流れる電流遮断する電流遮断装置を備え、前記監視装置は、異常ありと判定した場合、前記電流遮断装置を遮断する、ことが好ましい。この構成では、異常な蓄電装置を、電源の供給先となる相手機器から切り離すことが出来る。

0018

本実施形態にて開示する蓄電装置の一実施態様として、前記監視部は、前記複数の蓄電素子の平均セル電圧又は平均SOCが閾値未満の場合、前記複数の蓄電素子の最低セル電圧に基づいて、前記蓄電装置の放電電流を制限するか、否かを判定する、ことが好ましい。

0019

複数の蓄電素子の平均セル電圧又は平均SOCが閾値未満で、最低セル電圧が低下している場合、蓄電装置が異常である可能性は低く、放電電流が適正値より多く流れている可能性が高い。そのため、本構成では、放電電流を制限する必要があるか、否かを精度よく判定することができる。

0020

本実施形態にて開示する蓄電装置の一実施態様として、前記監視部は、前記複数の蓄電素子の平均セル電圧又は平均SOCが閾値未満の場合、前記複数の蓄電素子の最低セル電圧を前記下限値よりも高い切換電圧と比較し、最低セル電圧が切換電圧以下の場合に、前記蓄電装置の放電電流を制限する必要があると判定し、放電電流を制限する電流制限処理の実行を要求する通知を、電源の供給先となる相手機器に対して行う。

0021

この構成では、最低セル電圧が切換電圧に達した時点で、電流制限処理の実行を要求して放電電流を絞ることで、各蓄電素子の電圧低下を抑えることが出来る。従って、複数の蓄電素子の最低セル電圧が下限値を下回らない状態を維持することが可能となり、蓄電装置を継続使用することが出来る。

0022

また、上記の蓄電装置を並列に複数接続した複数バンクタイプの蓄電システムの実施態様についても、同様である。

0023

<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1図5によって説明する。
1.電源システムUの電気的構成
図1は電源システムのブロック図である。電源システムUは、例えば無人搬送車10の電源として使用され、統合監視部20と、複数の電池バンクB1〜B10とを備えている。尚、電源システムUが、本発明の「複数バンクタイプの蓄電システム」に相当し、電池バンクB1〜B10が、本発明の「蓄電装置」に相当する。

0024

図1に示すように、複数の電池バンクB1〜B10は並列に接続されており、無人搬送車10の駆動部(具体的にはモータ)13に対して、共通の通電路Loを介して接続されている。尚、本例では電池バンクBの並列接続数は「10」である。

0025

電池バンクB1〜B10は、同一構造であり、直列に接続された複数の電池モジュール31と、複数のモジュールセンサ35と、電流センサ41と、電流遮断装置45と、個別監視部50とを備えている。

0026

電池モジュール31は、図2に示すように、直列に接続された複数の二次電池(一例としてリチウムイオン二次電池)33から構成されている。本例では、1つの電池モジュール31を12個の二次電池33で構成し、更に、電池モジュール31を直列に15個設けていることから、1つの電池バンクBが、180個の二次電池33を直列に接続した構成になっている。尚、以下の説明において、「セル」は電池モジュール31の構成単位を示しており、1セルは1つの二次電池33を意味する。

0027

モジュールセンサ35は電池モジュール31ごとに設けられており、電池モジュール31を構成する各二次電池33のセル電圧Vをそれぞれ検出する。また、電池モジュール31の温度を検出する。モジュールセンサ35は信号線によって個別監視部50と接続されており、モジュールセンサ35の検出する各二次電池35のセル電圧のデータや電池モジュール31の温度のデータは、個別監視部50に対して出力されるようになっている。尚、モジュールセンサ35が本発明の「電圧検出部」に相当する。

0028

電流センサ41は、例えば、ホールセンサである。電流センサ41は、電池モジュール31の通電路Lmに設けられており、電池モジュール31に流れる電流を検出する。電流センサ41は信号線を通じて個別監視部50に接続されており、電流センサ41にて検出した電流のデータは、個別監視部50に対して出力されるようになっている。

0029

電流遮断装置45は、例えば、配線用遮断器(Molded CaseCircuit Breaker)であり、電池モジュール31の通電路Lmに設けられている。電流遮断装置45は、個別監視部50から指令応答して、電池モジュール31の通電路Lmを開放し、電流を遮断する。尚、電流遮断装置45を作動させて電流を遮断することを、以下、トリップと言う。

0030

個別監視部50は、中央処理装置であるCPU(図略)と、各種情報を記憶するためのメモリ(図略)とを含む。個別監視部50は、モジュールセンサ35、電流センサ41から取り込まれるデータに基づいて、電池バンクBの状態を監視する。尚、個別監視部50の監視項目は下記の通りである。

0031

<個別監視部50の監視項目>
(1)各二次電池33のセル電圧V
(2)複数の電池モジュール31の総電圧Vb
(3)各電池モジュール31の温度T
(4)電池バンクBの電流Ib
(5)電流遮断装置45の動作状況(トリップの有無)

0032

統合監視部20は、信号線を介して各電池バンクB1〜B10の個別監視部50と接続されており、各電池バンクB1〜B10の個別監視部50から各電池バンクBの状態に関するデータ、すなわち、上記した(1)〜(5)のデータが取り込まれるようになっている。

0033

統合監視部20は、各電池バンクB1〜B10の個別監視部50から入力される(1)〜(5)のデータに基づいて、各電池バンクB1〜B10の状態を監視する。また、統合監視部20は、無人搬送車10の制御部15と接続されており、無人搬送車10の制御部15と通信可能となっている。

0034

2.電池バンクBの異常判定
電池バンクBを構成する二次電池33の一部に、内部短絡や電圧ばらつきが許容範囲を逸脱する等の異常がある場合、電源システムUの安全性を確保するため、その電池バンクBは、電源システムUから切り離す必要がある。

0035

内部短絡を起こした二次電池33や電圧ばらつきが許容範囲を逸脱した二次電池33は、電圧が低下することから、電池バンクBを構成する二次電池33の最低セル電圧Vmiを使用限界の下限値X1と比較して、最低セル電圧Vmiが下限値X1よりも低下した場合に、その二次電池33は「異常」と判定して、異常と判定された二次電池33を含む電池バンクBを、電源システムUから切り離すことが考えられる。

0036

ところが、二次電池33は、内部抵抗による電圧降下(以下、ドロップ)がある。そのため、実際にはセルそのものが異常でなくても、放電時に、内部抵抗によるドロップにより、電池バンクBを構成する二次電池33のセル電圧Vが全体的に低下し、一部の二次電池33のセル電圧が下限値X1を下回ることがある。

0037

そこで、本実施形態では、電池バンクBの異常の有無を、稼働バンクBを構成する全二次電池33の平均セル電圧Vavと、稼働バンクBを構成する二次電池33の最低セル電圧Vmiと、に基づいて判定する。

0038

具体的には、全稼働バンクBの二次電池33の平均セル電圧Vavが閾値X3以上(図5のS20:YES)であり、かつ、全稼働バンクBを構成する二次電池33の最低セル電圧Vmiが閾値X3よりも小さい判定値X2未満(図5のS30)である場合、統合監視部15は、稼働バンクBは異常ありと判定する(図5のS40)。すなわち稼働バンクBを構成する一部の二次電池33に異常があると判定する。尚、稼働バンクとは、電流遮断装置45がトリップしておらず、負荷である無人搬送車10に対して電力供給が可能な電池バンクBを意味する。

0039

ここで、図3に示すように、判定値X2は、二次電池31の電圧の下限値(放電側使用限界値)X1に対して、所定のマージン(余裕)αを加算した値である。本例では、下限値X1は2.65[V]であり、マージンを0.10[V]としていることから、判定値X2は2.75[V]である。また、閾値X3は一例として3.325[V]であり、判定値X2に対して、二次電池33の電圧の許容ばらつきβを加算した数値に設定されている。

0040

尚、本例では、電圧ばらつきの許容範囲βを、二次電池33の初期容量のばらつきの許容範囲に基づいて算出している。すなわち、二次電池33の初期容量[Ah]を所定数、実測して、初期容量の分布を予め算出し、その3σを初期容量のばらつきの許容範囲とする。図3に示す曲線Gは、初期容量のばらつきを示しており、「σ」は標準偏差である。3σは一例であり、使用する蓄電素子(二次電池33)の製造ばらつきなどにより異なる。使用する蓄電素子の容量ばらつきの許容範囲により、適切な電圧ばらつき許容範囲は決定される。

0041

そして、初期容量のばらつきを、SOC(State of charge:充電状態)に換算して、二次電池33のSOCのばらつきの許容範囲Y(一例として5%)を求める。さらに、SOCと電圧の相関性(図4に示す曲線L2)を利用して換算することで、電圧ばらつきの許容範囲βを算出することができる。本例では、SOCのばらつきの許容範囲は5%、電圧ばらつきの許容範囲βは0.575Vである。

0042

尚、図4にて実線で示す曲線L1は、二次電池33の開放電圧とSOCの相関性を示し、破線で示す曲線L2は、所定レートで放電している時の、二次電池33のセル電圧VとSOCの相関特性を示している。

0043

閾値X3を判定値X2に対して電圧ばらつきの許容範囲βを加えた数値にすることで、稼働バンクBに、許容範囲βを逸脱して電圧が低下した二次電池33が含まれていない場合、図3の(a)に示すように、稼働バンクBの全二次電池33の平均セル電圧Vavは閾値X3より高ければ、最低セル電圧Vmiは判定値X2よりも高くなる。そのため、稼働バンクBは正常、すなわち異常な二次電池33を含んでいない、と判定することができる。

0044

一方、稼働バンクBに許容範囲βを逸脱して電圧が低下した二次電池33や、内部短絡を起こした二次電池33が含まれている場合、図3の(d)に示すように、全稼働バンクBの二次電池33の平均セル電圧Vavは閾値X3よりも高くても、最低セル電圧Vmiは判定値X2よりも低くなる結果、稼働バンクBは異常あり、すなわち異常な二次電池33を含んでいると、判定される。

0045

また、図3の(b)、(c)に示すように、稼働バンクBの全二次電池33の平均セル電圧Vavが閾値X3を下回った場合、最低セル電圧Vmiが判定値X2より低いかどうかに関わらず、稼働バンクBの異常の有無を判定しない。

0046

従って、内部抵抗によるドロップにより、稼働バンクBを構成する全二次電池33のセル電圧Vが全体的に低下した場合は、異常判定を行わないことから、稼働バンクBを構成する全二次電池33のセル電圧Vが、全体的に低下して、一部の二次電池33が判定値X2に到達した場合に、それを誤って異常と判定することがない。よって、稼働バンクBの異常判定精度を高めることが可能となる。

0047

また、本実施形態では、稼働バンクBを構成する全二次電池33の平均セル電圧Vavが、閾値X3未満であり(図5のS20:NO)、かつ、稼働バンクBを構成する二次電池33の最低セル電圧Vmiが判定値X2未満の場合(図5のS90:YES)、統合監視部20から無人搬送車10の制御部15に対して電源システムUの電流を絞る電流制限処理の実行を要求する通知を行う(図5のS100)。

0048

具体的には、統合監視部20から制御部15に駆動部13の減速を求める通知を行う。そして、通知を受けると、制御部15が駆動部13を減速させるため、電源システムUから駆動部15に流れる放電電流Ibが下がる。

0049

このようにすることで、内部抵抗によるドロップにより、電池バンクBを構成する二次電池33の電圧が全体的に低下して、一部の二次電池33が判定値X2に到達すると、放電電流Ibが絞られ、各二次電池33の内部抵抗によるドロップが小さくなることから、二次電池33の最低電圧Vmiが、判定値X2、ひいては下限値X1を下回ることを抑制できる。尚、判定値X2が本発明の「切換電圧」の一例である。

0050

3.異常判定フロー
図5は、電源システムUの異常判定フローの流れを示すフローチャート図であり、電源システムUの起動後に実行開始される。システム起動後、各電池バンクB1〜B10では、モジュールセンサ35にて、電池モジュール31を構成する各二次電池33のセル電圧Vを検出する処理と、電池モジュール31の温度Tを検出する処理が一定周期で定期的に行われる。また、電流センサ41にて、電池モジュール31に流れる電流Ibを検出する処理が一定周期で定期的に行われる。

0051

そして、個別監視部50は、モジュールセンサ35、電流センサ41から取り込まれるデータに基づいて、上記した(1)〜(4)のデータ、すなわち各電池モジュール31を構成する各二次電池33のセル電圧V、電池バンクBの総電圧Vb、各電池モジュール31の温度T、電池バンクBの電流Ibを監視する。

0052

尚、(1)〜(4)のデータ、及び(5)の電流遮断装置45の動作状況のデータは、各電池バンクB1〜B10の個別監視部50から統合監視部20へ定期的に送信するようになっており、統合監視部20側でも、(1)〜(5)のデータを保持している。

0053

統合監視部20は、稼働バンクBを構成する各二次電池33のセル電圧Vのデータに基づいて、全稼働バンクBの二次電池33の平均セル電圧Vavを算出する。例えば、稼働バンクがB1〜B9の9バンクである場合、これらB1〜B9の9バンクを構成する全二次電池33の平均セル電圧Vavが算出される。そして、統合監視部20は、稼働バンクB1〜B9の平均セル電圧Vavを閾値X3と比較する処理を行う(S20)。

0054

稼働バンクB1〜B9の平均セル電圧Vavが閾値X3以上の場合(S20:YES)、統合監視部20は、稼働バンクB1〜B9を構成する全二次電池33を対象に、電圧が最も低い最低セル電圧Vmiを算出する。

0055

そして、統合監視部20は、算出した最低セル電圧Vmiを、判定値X2と比較する処理を行う(S30)。最低セル電圧Vmiが判定値X2以上の場合(S30:NO)、統合監視部20は、稼働バンクB1〜B9は正常、すなわち、稼働バンクB1〜B9を構成する各二次電池33は異常なしと判定する。この場合、処理の流れとしては、S10に戻る。

0056

一方、最低セル電圧Vmiが判定値X2未満の場合(S30:YES)、統合監視部20は、稼働バンクB1〜B9に異常ありと判定する(S40)。すなわち、稼働バンクB1〜B9の一部に異常な二次電池33が含まれていると判定する。そして、統合監視部20は該当する稼働バンクBに異常を通知する。尚、該当する稼働バンクBとは、最低セル電圧Vmiが判定値X2を下回った二次電池33を含む稼働バンク(ここでは稼働バンクB1)である。

0057

その後、該当する稼働バンクB1の個別監視部50は、最低セル電圧Vmiを下限値X1と比較する処理を行う(S50)。

0058

そして、最低セル電圧Vmiが下限値X1よりも大きい期間は、最低セル電圧Vmiを監視する状態が続き、最低セル電圧Vmiが下限値X1未満になると(S50:YES)、個別監視部50は、電流遮断装置45に指令を与えて、電流遮断装置45をトリップさせる処理を実行する(S60)。

0059

これにより、異常な二次電池33が存在する稼働バンクB1は、電源システムUから切り離されることになる。そして、稼働バンクB1の切り離し以降は、正常判定されている、稼働バンクB2〜B9だけで、無人搬送車10に対する電力の供給が継続される。

0060

統合監視部20は、現在の稼働バンク数Nは足りているか、常に判定処理を行っている(S70)。具体的には、現在の稼働バンク数Nが「無人搬送車10の駆動に必要な最低バンク数」より多い場合、稼働バンク数は足りていると判定する。例えば、現在の稼働バンク数Nが「9」、駆動に必要な最低バンク数が「7」の場合、稼働バンク数Nは最低バンク数よりも2バンク分多いことから、稼働バンク数Nは足りていると判定される。

0061

稼働バンク数Nが足りていると判定されると(S70:YES)、処理の流れとしては、S10に戻る。

0062

このように、稼働バンク数Bが最低バンク数より多い場合(S70:YES)は、一部の二次電池33に異常が発生すると、その二次電池33を含む稼働バンクB2〜B9は、最低セル電圧Vmiが下限値X1に到達した時点で、電源システムUから順に切り離されることになる。尚、稼働バンクBの切り離しは、最低セル電圧Vmiが判定値X2未満になった段階で直ちに行うことも可能である。

0063

また、稼働バンク数が最低バンク数以下の場合(S70:NO)は、稼働バンクBをそれ以上切り離すと、稼働バンク数が最低バンク数を下回ることになり、無人搬送車10に対する電源供給を維持できなくなる。

0064

従って、この場合、統合監視部20は、放電継続不能と判定し、無人搬送車10の制御部15に対して放電停止の実行を要求する通知、すなわち駆動部13の停止を求める通知を行う(S80)。

0065

次に、全稼働バンクBの平均セル電圧Vavが閾値X3より小さい場合(S20:NO)について説明を行う。尚、稼働バンクBはB1〜B9の9バンクであるものとする。

0066

全稼働バンクB1〜B9の平均セル電圧Vavが閾値X3よりも小さい場合、統合監視部は、S30と同様に、全稼働バンクB1〜B9を構成する全二次電池33を対象に、電圧の最も低い最低セル電圧Vmiを算出する。そして、統合監視部20は、算出した最低セル電圧Vmiを、判定値X2と比較する処理を行う(S90)。

0067

最低セル電圧Vmiが判定値X2以上の場合(S90:NO)、処理の流れとしては、S10に戻る。

0068

一方、稼働バンクB1〜B9の最低セル電圧Vmiが判定値X2未満の場合(S90:YES)、統合監視部20は、稼働バンクB1〜B9の放電電流を制限する必要があると判断し、無人搬送車10の制御部15に対して電流制限処理の実行を要求する通知を行う。具体的には、駆動部13の減速を求める通知を行う(S100)。

0069

これにより、制御部15が駆動部13を減速させるから、稼働バンクB1〜B9から駆動部15に流れる放電電流Ibが下がる。よって、稼働バンクB1〜B9を構成する各二次電池33は、内部抵抗によるドロップ(電圧降下)が小さくなる。そのため、最低セル電圧Vmiが判定値X2よりも低下すること、すなわち使用限界の下限値X1に到達することを抑制できる。よって、電流遮断装置45のトリップを抑制しつつ、稼働バンクB1〜B9による無人搬送車10への電源供給を継続できる。

0070

4.効果説明
本実施形態の電源システムUによれば、稼働バンクB1〜B9の異常の有無を、「二次電池33の平均セル電圧Vav」と「二次電池33の最低セル電圧Vmi」の2つの判定材料を基に判定している。そのため、「最低セル電圧Vmi」だけを判定材料として、判定を行う場合に比べて、判定精度が高くなる。

0071

具体的には、統合監視部20は、稼働バンクBの構成する全二次電池33の平均セル電圧Vavが閾値X3以上である場合(S20:YES)に、稼働バンクBを構成する全二次電池33の最低セル電圧Vmiに基づいて、稼働バンクBの異常の有無を判定する。

0072

平均セル電圧Vavが閾値X3以上で、最低セル電圧Vmiが通常よりも低下している場合、その稼働バンクBは異常な二次電池33を含んでいる可能性が高い。従って、稼働バンクBの異常の有無を精度よく判定することが可能である。

0073

また、本実施形態の電源システムUでは、最低セル電圧Vmiが判定値X2未満である場合(S30:YES)、稼働バンクBは異常であると判定する。判定値X2は、二次電池33の下限値X1に対して所定のマージンを加算した値であることから、本構成では、最低セル電圧Vmiが下限値X1に達する前に、稼働バンクBに異常が有ることを判定することができる。

0074

また、本実施形態の電源システムUによれば、稼働バンクB1〜B9について、電流制限が必要か否かを、「二次電池33の平均セル電圧Vav」と「二次電池33の最低セル電圧Vmi」の2つの判定材料を基に判定している。そのため、「最低セル電圧Vmi」だけを判定材料として、判定を行う場合に比べて、判定精度が高くなる。

0075

具体的には、稼働バンクBを構成する全二次電池33の平均セル電圧Vavが閾値X3より小さい場合(S20:NO)に、稼働バンクBを構成する全二次電池33の最低セル電圧Vmiに基づいて、電流制限の必要があるか否かを判断する。

0076

平均セル電圧Vavが閾値X3未満で、最低セル電圧Vmiが低下している場合(S20:NO)、稼働バンクBが異常である可能性が低く、放電電流が適正値よりも多く流れている可能性が高い。そのため、本構成では、放電電流を制限する必要があるか、精度よく判定することができる。

0077

そして、最低セル電圧Vmiが判定値X2未満の場合、統合監視部20は、電流制限の必要があると判断し、無人搬送車10の制御部15に対して、駆動部13の減速を求める通知を行う。これにより、制御部15が駆動部13を減速させるから、稼働バンクB1〜B9を構成する各二次電池33は、内部抵抗によるドロップ(電圧降下)が小さくなる。そのため、最低セル電圧Vmiが判定値X2よりも低下すること、すなわち使用限界の下限値X1に到達することを抑制できる。よって、電流遮断装置45のトリップを抑制しつつ、稼働バンクB1〜B9による無人搬送車10への電源供給を継続できる。

0078

<実施形態2>
本発明の実施形態2を図6図7によって説明する。
実施形態1では、稼働バンクB1〜B9を構成する全二次電池33の平均セル電圧Vavが閾値X3以上(図5のS20:YES)であり、かつ、稼働バンクB1〜B9を構成する二次電池33の最低セル電圧Vmiが判定値X2未満(図5のS30:YES)である場合、稼働バンクBに異常があると判定した。すなわち、稼働バンクBの一部に異常な二次電池33が含まれていると判定した。

0079

また、稼働バンクB1〜B9を構成する全二次電池33の平均セル電圧Vavが閾値X3より小さく(図5のS20:NO)であり、かつ、稼働バンクB1〜B9を構成する二次電池33の最低セル電圧Vmiが判定値X2未満(図5のS90:YES)である場合、稼働バンクB1〜B9は、電流制限が必要であると判定した。

0080

二次電池33の電圧VとSOCは一意対応関係があり、ある電圧Vに対応するSOCの値は1つのみである。

0081

従って、二次電池33の平均セル電圧Vav以外に、二次電池33の平均SOCを用いて、S20と同様の判定処理を行うことが可能である。

0082

具体的に説明すると、実施形態2では、電池バンクBの状態監視を開始した以降(S10以降)、稼働バンクB1〜B9の各個別監視部50は、電流積算法などを用いて各二次電池33のSOCを算出し、更に二次電池33の平均SOCを算出する処理を行う。尚、平均SOCの算出は、所定サイクルで行われ、最新の値に更新される。

0083

稼働バンクB1〜B9の各個別監視部50は、統合監視部20に対して、各二次電池33のSOC、二次電池33の平均SOCのデータを定期的に送信し、統合監視部20では、全稼働バンクB1〜B9を構成する二次電池33の平均SOCを算出する処理を定期的に行う。

0084

そして、総合監視部15は、全稼働バンクB1〜B9の二次電池33の平均SOCを閾値X3と比較する処理を行う(図6、S25)。

0085

尚、図7に示すように、判定値X2は2.75[V]であり、それに対応するSOCは0[%]である。そして、一例として、使用する蓄電素子(二次電池33)の初期容量の許容ばらつき3σを、SOCの許容ばらつきに換算した値が約5%であることから、本例では、平均SOCの閾値X3は5[%]である。

0086

そして、平均SOCが閾値X3である5[%]より大きい場合、統合監視部20は、全稼働バンクB1〜B9の二次電池33の最低電圧Vmiを判定値X2と比較する処理を行う。

0087

最低電圧Vmiが判定値X2未満の場合(図6、S30:YES)、統合監視部20は、稼働バンクB1〜B9に異常ありと判定する(図6、S40)。すなわち、稼働バンクB1〜B9の一部に異常な二次電池33が含まれていると判定する。

0088

このように、実施形態2では、全稼働バンクB1〜B9を構成する二次電池33の平均SOCと、全稼働バンクB1〜B9を構成する二次電池33の最低セル電圧Vmiとに基づいて、稼働バンクB1〜B9の異常の有無を判定する。

0089

そのため、実施形態1と同様に、二次電池33の最低電圧Vmiのみを判定材料として、稼働バンクBの異常の有無を判定する場合に比べて、稼働バンクBの異常の有無を精度よく判定することが出来る。

0090

尚、詳細な説明は割愛するが、実施形態2の場合も、稼働バンクBに異常があると判定された場合、該当する稼働バンクBでは、最低セル電圧Vmiが下限値X1に到達することを条件として、電流遮断装置45に指令を与えて、電流遮断装置45をトリップさせる処理を実行する。これにより、異常ありと判定された稼働バンクBは、電源システムUから切り離されることになる。

0091

また、全稼働バンクB1〜B9の平均SOCが閾値X3より小さく(図6、S25:NO)、かつ全稼働バンクB1〜B9の二次電池33の最低セル電圧Vmiが判定値X2未満である場合(図6、S90:YES)、統合監視部20は、無人搬送車10の制御部15に対して、駆動部13の減速を求める通知を行う。

0092

これにより、実施形態1と同様に、制御部15が駆動部13を減速するように制御する。そのため、稼働バンクB1〜B9を構成する二次電池33の電圧が判定値X2よりも低下することを抑制することができる。

0093

<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。

0094

(1)実施形態1では、電源システムUを無人搬送車10の電源に使用した例を示したが、電源システムUの使用用途は、無人搬送車10に限定されるものではなく、例えば、無停電電源装置UPS)など、それ以外の使用用途に使用してもよい。

0095

(2)実施形態1では、蓄電素子の一例として、リチウムイオン二次電池33を例示したが、例えば、蓄電素子は、鉛蓄電池など他の二次電池や、キャパシタであってもよい。

0096

(3)実施形態1では、電流遮断装置45の一例として、配線用遮断装置MCCB)を用いた例を示したが、リレーなどを用いてもよい。

0097

(4)実施形態1では、二次電池33の電圧ばらつきの許容範囲を、二次電池33の初期容量のばらつきの許容範囲に基づいて算出した例を示した。これ以外にも、初期容量のばらつきの許容範囲と、劣化による容量のばらつきの許容範囲とに基づいて算出してもよいし、任意に設定した値でもよい。

0098

(5)実施形態1では、統合監視部20にて、稼働バンクB1〜B9を構成する全二次電池33を対象に平均セル電圧Vavを求めて、これを閾値X3と比較する処理(S20)を行った。また、稼働バンクB1〜B9を構成する全二次電池33の最低セル電圧Vmiを求め、それを判定値X2と比較して、稼働バンクB1〜B9の異常の有無を判定した(S30)。これらS20、S30の処理は稼働バンク単位で行い、稼働バンクB1〜B9ごとに異常の有無を判定するようにしてもよい。尚、この場合は、S20、S30の処理は、各稼働バンクB1〜B9の個別監視部55にて行うようにすればよい。

0099

(6)実施形態1では、判定値X2を下限値X1に対して所定のマージンαを加算した値としたが、下限値X1を判定値としてもよい。この場合、下限値X1と閾値X3との差を、二次電池33の電圧ばらつきの許容範囲βにするとよい。

0100

(7)実施形態1では、最低セル電圧Vmiが判定値X2未満の場合(S90:YES)に、電流制御処理の実行を要求する通知を行った。電流制限処理の実行を要求するか否かを決める際の、最低セル電圧Vmiの比較対象電圧(すなわち本発明の「切換電圧」)は、閾値X3より小さく、下限値X1より高い電圧であればよく、判定値X2以外の電圧であってもよい。

0101

(8)実施形態1では、電源システムUの一例として、10台の電池バンクB1〜B10を並列に接続した構成を例示したが、電池バンクBの並列接続数は10台に限定されるものではなく、それ以外の台数にしてもよい。

0102

(9)また、電源システムUは、必ずしも、複数台の電池バンクBから構成されている必要はなく、スタンドアロンタイプ、すなわち、電源システムUを単一の電池バンクBから構成するものであってもよい。この場合、図8に示すように、単一の電池バンクBを構成する二次電池33の平均セル電圧Vavが閾値X3以上であり(S20:YES)、かつ単一の電池バンクBを構成する二次電池33の最低セル電圧Vmiが判定値X2未満の場合(S30:YES)、電池バンクBは異常な二次電池33を含んでいると、電池バンクBの監視部50にて判定される(S40)。

0103

そして、異常ありと判定された場合(S40)、最低セル電圧Vmiを判定する処理が実行され(S50)、最低セル電圧Vmiが下限値X1を下回った時点で、監視部50にて、電流遮断装置45をトリップする処理が実行される(S60)。

0104

また、単一の電池バンクBを構成する二次電池33の平均セル電圧Vavが閾値X3より小さく(S20:NO)、かつ単一の電池バンクBを構成する二次電池33の最低セル電圧Vmiが判定値X2未満の場合(S90:YES)、電池バンクBは電流制限の必要があると判断され、監視部20から無人搬送車10の制御部15に対して電流制限処理の実行を要求する通知が行われる。尚、電源システムUを単一の電池バンクBにより構成する場合、稼働バンク数を判定する処理(図5に示すS70)や、放電停止の実行を要求する処理(図5に示すS80)は廃止できる。

0105

また、実施形態1では、全稼働バンクの平均セル電圧もしくは平均SOCと、最低セル電圧Vmiによる判定を統合監視部20で実施し、統合監視部20から電流制限処理や放電停止の実行を要求する通知を出しているが、統合監視部20から外部に出力された上記パラメータを元に制御部15で同様の処理を実施するものであってもよい。この場合も、電流遮断装置によるトリップは、個別監視部により実施される。

0106

また、実施形態1では、電源システムUについて、「稼働バンクB1〜B9を構成する全二次電池33の平均セル電圧Vav」と「稼働バンクB1〜B9を構成する全二次電池33の最低セル電圧Vmi」とに基づいて、(a)、(b)の2つの判定を行った。
本技術は、「二次電池33の平均セル電圧(又は平均SOC)」と「二次電池22の最低セル電圧」とに基づいて、電源システムUの状態を判定するものであれば、広く適用することが可能であり、(a)や(b)とは異なる別の状態を、判定するものであってもよい。また、電源システムUを、単一の電池バンクBからなるスタンドアロンタイプとした場合も、同様である。
(a)電源システムUの状態に関する判定の一例として、稼働バンクB1〜B9の異常有無を判定
(b)電源システムUの状態に関する判定の一例として、稼働バンクB1〜B9について電流制限処理を行う必要があるか否かを判定

0107

また、実施形態1では、図5のS20にて、全稼働バンクBの二次電池33の平均セル電圧Vavと閾値X3とを比較し、平均セル電圧Vavが閾値X3以上の場合、YESと判断してS30の処理に進み、平均セル電圧Vavが閾値X3より小さい場合、NOと判断してS90の処理に進んだ。すなわち、上記例では、平均セル電圧Vavと閾値X3が等しい場合を、S30側の処理に進むようにしたが、S90側の処理に進むようにしても、効果としてはほぼ同じである。従って、平均セル電圧Vavが閾値X3より大きい場合、YESと判断してS30の処理に進み、平均セル電圧Vavが閾値X3以下の場合、NOと判断してS90の処理に進むようにしてもよい。また、S30、S50、S90の処理についても、同様である。

0108

10...無人搬送車
13...駆動部
15...制御部
20...統合監視部(本発明の「監視部」の一例)
31...電池モジュール
33...二次電池(本発明の「蓄電素子」の一例)
35...モジュールセンサ(本発明の「電圧検出部」の一例)
41...電流センサ
45...電流遮断装置
50...個別監視部
B1〜B10...電池バンク(本発明の「蓄電装置」の一例)
U...電源システム(本発明の「複数バンクタイプの蓄電システム」の一例)

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