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技術 基板処理装置および基板処理方法

出願人 株式会社SCREENホールディングス
発明者 岩尾通矩菊本憲幸安田周一藤田和宏大澤瑞樹戎居博志
出願日 2017年6月30日 (4年5ヶ月経過) 出願番号 2017-129559
公開日 2018年4月5日 (3年8ヶ月経過) 公開番号 2018-056550
状態 特許登録済
技術分野 ウェットエッチング 半導体の洗浄、乾燥
主要キーワード 排液設備 流体供給バルブ 従動型 吸引タイミング 吸引供給 流体供給配管 洗浄液供給バルブ ノズル配管
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

処理液消費量の低減を図りながら、また、スループットの低下を抑制しながら、処理液配管内の処理液を吸引することができる基板処理装置および基板処理方法を提供する。

解決手段

第1の供給/吸引ユニット14は、サイフォン式吸引装置からなる第1の薬液リンス液吸引装置55と、エジェクタ式の吸引装置からなる第2の薬液/リンス液吸引装置57とを含む。吸引タイミングにおいて、薬液供給工程の終了後からの経過期間が予め定める基準期間未満である場合には、第1の薬液/リンス液吸引装置55の働きを有効化させることにより薬液の吸引動作が行われる。吸引タイミングにおいて、一方、薬液供給工程の終了後からの経過期間が予め定める基準期間以上である場合には、第2の薬液/リンス液吸引装置57の働きを有効化させることにより薬液の吸引動作が行われる。

概要

背景

半導体装置液晶表示装置などの製造工程では、半導体ウエハ液晶表示装置用ガラス基板などの基板を処理するための基板処理装置が用いられる。基板を1枚ずつ処理する枚葉式の基板処理装置は、たとえば、基板を水平に保持して回転させるスピンチャックと、スピンチャックに保持されている基板に上方から対向する対向部材と、対向部材の中央部に形成される中央開口に収容された中心軸ノズルと、中心軸ノズルに処理液を供給する処理液配管と、処理液配管の内部の処理液を吸引する吸引装置とを含む。対向部材は、基板の上面に近接して、当該上面をその周囲の空間から遮断するための部材である。処理液の吐出後に処理液を吸引して、中心軸ノズル内の処理液の先端面を後退させることが知られている。

概要

処理液の消費量の低減をりながら、また、スループットの低下を抑制しながら、処理液配管内の処理液を吸引することができる基板処理装置および基板処理方法を提供する。第1の供給/吸引ユニット14は、サイフォン式の吸引装置からなる第1の薬液リンス液吸引装置55と、エジェクタ式の吸引装置からなる第2の薬液/リンス液吸引装置57とを含む。吸引タイミングにおいて、薬液供給工程の終了後からの経過期間が予め定める基準期間未満である場合には、第1の薬液/リンス液吸引装置55の働きを有効化させることにより薬液の吸引動作が行われる。吸引タイミングにおいて、一方、薬液供給工程の終了後からの経過期間が予め定める基準期間以上である場合には、第2の薬液/リンス液吸引装置57の働きを有効化させることにより薬液の吸引動作が行われる。

目的

この発明の一つの目的は、処理液の消費量の低減を図りながら、処理液配管内の処理液を吸引することができる基板処理装置および基板処理方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

基板を保持する基板保持ユニットと、前記基板保持ユニットに保持されている基板の主面に向けて処理液吐出するための吐出口に連通する処理液配管と、前記処理液配管に処理液を供給するための処理液供給ユニットと、前記処理液配管の内部に存在している処理液を吸引するための吸引ユニットと、前記処理液供給ユニットおよび前記吸引ユニットを制御する制御装置とを含み、前記制御装置は、前記処理液供給ユニットにより、前記吐出口から吐出するべく前記処理液配管に処理液を供給する処理液供給工程と、前記吸引ユニットにより、前記処理液配管の内部に存在している処理液を吸引する吸引工程とを実行し、前記制御装置は、前記吸引工程において、処理液を吸引して、吸引後の処理液の先端面を、前記処理液配管の内部における予め定める待機位置に配置させる第1の吸引工程と、処理液を吸引して、処理液の先端面を前記待機位置よりも後退させる第2の吸引工程とを選択的に実行する、基板処理装置

請求項2

前記処理液配管に接続され、液体流通するための流通空間を内部に有する接続部をさらに含み、前記制御装置は、前記第2の吸引工程において、処理液の先端面を前記接続部の上流端よりも後退させる工程を実行する、請求項1に記載の基板処理装置。

請求項3

前記吸引ユニットは、前記処理液配管の内部の処理液を所定の吸引力で吸引する第1の吸引装置と、前記第1の吸引装置よりも大きな吸引力で前記処理液配管の内部の処理液を吸引する第2の吸引装置とを含み、前記制御装置は、前記第1の吸引工程において前記第1の吸引装置によって処理液を吸引し、前記第2の吸引工程において前記第2の吸引装置によって処理液を吸引する、請求項1または2に記載の基板処理装置。

請求項4

前記処理液配管に接続され、液体が流通するための流通空間を内部に有する接続部をさらに含み、前記第1の吸引装置は、前記処理液配管に介装または前記処理液配管に分岐接続されており、前記第2の吸引装置は、前記接続部に接続された吸引配管を介して処理液を吸引する、請求項3に記載の基板処理装置。

請求項5

前記第2の吸引装置は、エジェクタ式の吸引装置を含む、請求項4に記載の基板処理装置。

請求項6

前記第1の吸引装置は、ダイヤフラム式の吸引装置を含む、請求項4または5に記載の基板処理装置。

請求項7

前記処理液配管に接続され、前記ダイヤフラム式の吸引装置が介装される吸引配管と、前記処理液配管を開閉する処理液バルブとをさらに含み、前記ダイヤフラム式の吸引装置を駆動するための第1の駆動源と、前記処理液バルブを駆動するための第2の駆動源とは互いに独立している、請求項6に記載の基板処理装置。

請求項8

前記第1の吸引装置は、サイフォン式の吸引装置を含む、請求項4〜7のいずれか一項に記載の基板処理装置。

請求項9

前記制御装置は、前記吐出口から吐出される処理液を用いて基板を処理する基板処理が連続する連続処理において前記第1の吸引工程を実行し、前記連続処理の前および/または前記連続処理の後に前記第2の吸引工程を実行する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の基板処理装置。

請求項10

前記制御装置は、前記吐出口から吐出される処理液を用いて一枚の基板を処理する基板処理の間に前記第1の吸引工程を実行し、前記基板処理の前および/または前記基板処理の後に前記第2の吸引工程を実行する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の基板処理装置。

請求項11

前記制御装置は、前記吐出口からの処理液の吐出終了からその次の吐出開始までの期間が所定期間未満である場合に前記第1の吸引工程を実行し、前記吐出口からの処理液の吐出終了からその次の吐出開始までの期間が所定期間以上である場合に前記第2の吸引工程を実行する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の基板処理装置。

請求項12

前記制御装置は、前記吐出口からの処理液の吐出停止からの経過期間計測する経過期間計測工程をさらに実行し、前記経過期間が前記所定期間未満である場合に前記第1の吸引工程を実行し、前記経過期間が前記所定期間以上である場合に前記第2の吸引工程を実行する、請求項11に記載の基板処理装置。

請求項13

前記吐出口は、前記基板保持ユニットに保持されている基板の主面に沿う方向に移動不能に設けられている、請求項1〜12のいずれか一項に記載の基板処理装置。

請求項14

前記基板保持ユニットに保持されている基板の主面に対向し、前記基板の主面に沿う方向に移動不能な基板対向面を有する対向部材をさらに含み、前記吐出口は、前記基板対向面に形成されている、請求項13に記載の基板処理装置。

請求項15

吐出口に連通する処理液配管を含む基板処理装置で実行される基板処理方法であって、前記吐出口から処理液を吐出するべく前記処理液配管に処理液を供給する処理液供給工程と、前記処理液配管の内部に存在している処理液を吸引する吸引工程とを含み、前記吸引工程は、処理液の先端面を後退させて、吸引後の処理液の先端面を、前記処理液配管の内部における予め定める待機位置に配置させる第1の吸引工程と、処理液の先端面を前記待機位置よりも大きく後退させる第2の吸引工程とを含み、前記第1および第2の吸引工程は、選択的に実行されるものである、基板処理方法。

請求項16

前記基板処理装置は、前記処理液配管に接続され、液体が流通するための流通空間を内部に有する接続部をさらに含み、前記第2の吸引工程は、処理液の先端面を前記接続部の上流端よりも後退させる工程を含む、請求項15に記載の基板処理方法。

請求項17

前記第1の吸引工程は、所定の吸引力で前記処理液配管の内部の処理液を吸引する工程を含み、前記第2の吸引工程は、前記第1の吸引工程よりも大きな吸引力で前記処理液配管の内部の処理液を吸引する工程を含む、請求項15または16に記載の基板処理方法。

請求項18

前記第1の吸引工程は、前記吐出口から吐出される処理液を用いて基板を処理する基板処理が連続する連続処理において行われる工程であり、前記第2の吸引工程は、前記連続処理の前および/または前記連続処理の後に行われる工程である、請求項15〜17のいずれか一項に記載の基板処理方法。

請求項19

前記第1の吸引工程は、前記吐出口から吐出される処理液を用いて一枚の基板を処理する基板処理の間に行われる工程であり、前記第2の吸引工程は、前記基板処理の前および/または前記基板処理の後に行われる工程である、請求項15〜18のいずれか一項に記載の基板処理方法。

請求項20

前記第1の吸引工程は、前記吐出口からの処理液の吐出終了からその次の吐出開始までの期間が所定期間未満である場合に行われる工程であり、前記第2の吸引工程は、前記吐出口からの処理液の吐出終了からその次の吐出開始までの期間が所定期間以上である場合に行われる工程である、請求項15〜19のいずれか一項に記載の基板処理方法。

請求項21

前記吐出口からの処理液の吐出停止からの経過期間を計測する経過期間計測工程をさらに含み、前記第1の吸引工程は、前記経過期間が前記所定期間未満である場合に実行される工程であり、前記第2の吸引工程は、前記経過期間が前記所定期間以上である場合に実行される工程である、請求項20に記載の基板処理方法。

技術分野

0001

この発明は、基板処理装置および基板処理方法に関する。処理対象となる基板には、たとえば、半導体ウエハ液晶表示装置用基板有機EL(electroluminescence)表示装置などのFPD(Flat Panel Display)用基板、光ディスク用基板磁気ディスク用基板光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板セラミック基板太陽電池用基板などが含まれる。

背景技術

0002

半導体装置液晶表示装置などの製造工程では、半導体ウエハや液晶表示装置用ガラス基板などの基板を処理するための基板処理装置が用いられる。基板を1枚ずつ処理する枚葉式の基板処理装置は、たとえば、基板を水平に保持して回転させるスピンチャックと、スピンチャックに保持されている基板に上方から対向する対向部材と、対向部材の中央部に形成される中央開口に収容された中心軸ノズルと、中心軸ノズルに処理液を供給する処理液配管と、処理液配管の内部の処理液を吸引する吸引装置とを含む。対向部材は、基板の上面に近接して、当該上面をその周囲の空間から遮断するための部材である。処理液の吐出後に処理液を吸引して、中心軸ノズル内の処理液の先端面を後退させることが知られている。

先行技術

0003

特開2015−135843号公報

発明が解決しようとする課題

0004

処理液配管内の処理液が経時変化している場合(たとえば、処理液配管内の処理液が成分変化(劣化)したり温度低下したりしている場合)には、その処理液を次の基板処理に用いることは好ましくないので、次の基板処理に先立って、処理液配管内の処理液を全て配管外に排出する必要がある。一方、処理液配管内の処理液をそのまま次の基板処理に用いることが可能な場合にも、吐出口から処理液がボタ落ちしないように、処理液配管内の処理液を吸引して処理液の先端面を後退させる。

0005

しかしながら、吸引の目的を問わずに一律に、処理液の吸引によって処理液配管内の処理液を全て配管外に排出するとすれば、処理液の消費量が増大する。そればかりか、処理液配管の各吸引のために長期間を要するようなりスループットの低下を招くおそれがある。そのため、処理液の消費量の低減を図りながら、そして、スループットの低下を抑制しながら、処理液配管内の処理液を吸引して処理液の先端面を後退させることが求められている。

0006

そこで、この発明の一つの目的は、処理液の消費量の低減を図りながら、処理液配管内の処理液を吸引することができる基板処理装置および基板処理方法を提供することである。また、この発明の他の目的は、スループットの低下を抑制しながら、処理液配管内の処理液を吸引することができる基板処理装置および基板処理方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0007

前記の目的を達成するための請求項1に記載の発明は、基板を保持する基板保持ユニットと、前記基板保持ユニットに保持されている基板の主面に向けて処理液を吐出するための吐出口に連通する処理液配管と、前記処理液配管に処理液を供給するための処理液供給ユニットと、前記処理液配管の内部に存在している処理液を吸引するための吸引ユニットと、前記処理液供給ユニットおよび前記吸引ユニットを制御する制御装置とを含み、前記制御装置は、前記処理液供給ユニットにより、前記吐出口から吐出するべく前記処理液配管に処理液を供給する処理液供給工程と、前記吸引ユニットにより、前記処理液配管の内部に存在している処理液を吸引する吸引工程とを実行し、前記制御装置は、前記吸引工程において、処理液を吸引して、吸引後の処理液の先端面を、前記処理液配管の内部における予め定める待機位置に配置させる第1の吸引工程と、処理液を吸引して、処理液の先端面を前記待機位置よりも後退させる第2の吸引工程とを選択的に実行する、基板処理装置を提供する。

0008

この構成によれば、吸引工程において、処理液配管の内部に存在している処理液が吸引され、処理液の先端面が後退される。吸引工程として、処理液の先端面が待機位置に配置される第1の吸引工程と、処理液の先端面が待機位置よりも後退させられる第2の吸引工程とが選択的に実行される。
第1の吸引工程において、第2の吸引工程よりも、吸引される処理液の量および時間が低減される。そのため、吸引工程の全てにおいて第2の吸引工程を実行する場合と比較して、処理液の消費量の低減を図ることができ、また、スループットの低下を抑制することもできる。

0009

以上により、処理液の消費量の低減を図りながら、また、スループットの低下の抑制を図りながら、処理液配管内の処理液を吸引することができる。
請求項2に記載の発明は、前記処理液配管に接続され、液体流通するための流通空間を内部に有する接続部をさらに含み、前記制御装置は、前記第2の吸引工程において、処理液の先端面を前記接続部の上流端よりも後退させる工程を実行する、請求項1に記載の基板処理装置である。

0010

この構成によれば、第2の吸引工程において、処理液の先端面が接続部の上流端よりも後退させられる。すなわち、第2の吸引工程において、処理液配管の内部および接続部の流通空間の全域から処理液を排除することができる。これにより、処理液配管内の処理液が経時変化(成分変化(劣化)や温度低下)している場合、その処理液が、次の基板処理に用いることを確実に防止することができる。

0011

請求項3に記載の発明は、前記吸引ユニットは、前記処理液配管の内部の処理液を所定の吸引力で吸引する第1の吸引装置と、前記第1の吸引装置よりも大きな吸引力で前記処理液配管の内部の処理液を吸引する第2の吸引装置とを含み、前記制御装置は、前記第1の吸引工程において前記第1の吸引装置によって処理液を吸引し、前記第2の吸引工程において前記第2の吸引装置によって処理液を吸引する、請求項1または2に記載の基板処理装置である。

0012

第1および第2の吸引工程の双方において強い吸引力で処理液を吸引すると、第1の吸引工程の吸引後の処理液の先端面を正確に制御できないおそれがある。第1および第2の吸引工程の双方において弱い吸引力で処理液を吸引すると、第2の吸引工程の実行に長期間を要するおそれがある。
この構成によれば、第1の吸引工程において、処理液配管内の処理液が比較的弱い吸引力で吸引され、処理液の先端面が後退させられる。そのため、第1の吸引工程の吸引後の処理液の先端面を正確に制御することが可能であり、かつ、第2の吸引工程の実行を短時間で行うことができる。

0013

請求項4に記載の発明は、前記処理液配管に接続され、液体が流通するための流通空間を内部に有する接続部をさらに含み、前記第1の吸引装置は、前記処理液配管に介装または前記処理液配管に分岐接続されており、前記第2の吸引装置は、前記接続部に接続された吸引配管を介して処理液を吸引する、請求項3に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、第1の吸引装置は、接続部に対し吐出口側に配置されており、第2の吸引装置は、接続部に対し吐出口とは反対側に配置されている。すなわち、第1の吸引工程による吸引後の処理液の先端面を待機位置に配置させ、かつ第2の吸引工程において処理液の先端面が接続部の上流端よりも後退させることを、実現させることが可能な構成である。

0014

請求項5に記載のように、前記第2の吸引装置は、エジェクタ式の吸引装置を含んでいてもよい。
請求項6に記載のように、前記第1の吸引装置は、ダイヤフラム式の吸引装置を含んでいてもよい。
この場合、請求項7に記載のように、前記処理液配管に接続され、前記ダイヤフラム式の吸引装置が介装される吸引配管と、前記処理液配管を開閉する処理液バルブとをさらに含み、前記ダイヤフラム式の吸引装置を駆動するための第1の駆動源と、前記処理液バルブを駆動するための第2の駆動源とは互いに独立していてもよい。

0015

仮に、ダイヤフラム式の吸引装置を駆動するための駆動源と、処理液バルブを駆動するための駆動源とが共通であると、処理液バルブの開閉に連動して、ダイヤフラム式の吸引装置の吸引/吸引解除が行われてしまうおそれがある。
この構成によれば、ダイヤフラム式の吸引装置を駆動するための駆動源と、処理液バルブを駆動するための駆動源とが互いに独立しているので、処理液バルブの開閉と、ダイヤフラム式の吸引装置の吸引/吸引解除とを、それぞれ最適な動作タイミングで行うことができる。

0016

請求項8に記載のように、前記第1の吸引装置は、サイフォン式の吸引装置を含んでいてもよい。
請求項9に記載の発明は、前記制御装置は、前記吐出口から吐出される処理液を用いて基板を処理する基板処理が連続する連続処理において前記第1の吸引工程を実行し、前記連続処理の前および/または前記連続処理の後に前記第2の吸引工程を実行する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の基板処理装置である。

0017

この構成によれば、連続処理中は、基板処理が連続して実行されるため、処理液配管内に処理液が長期間滞留し続けることはない。そのため、処理液消費量の低減の観点および/またはスループットの低下抑制の観点から、連続処理中は、吸引後の処理液の先端面が待機位置に配置される第1の吸引工程が吸引工程として実行される。
一方、連続処理の前および/または連続処理の後には、処理液配管内に処理液が長期間滞留し続けている。経時変化している処理液を次の基板処理に用いることはできないから、連続処理の前および/または連続処理の後には、処理液の先端面が待機位置よりも後退させられる第2の吸引工程が吸引工程として実行される。

0018

以上により、処理液配管内に残留した処理液を、その処理液の状態に適した態様で吸引することができる。
請求項10に記載の発明は、前記制御装置は、前記吐出口から吐出される処理液を用いて一枚の基板を処理する基板処理の間に前記第1の吸引工程を実行し、前記基板処理の前および/または前記基板処理の後に前記第2の吸引工程を実行する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の基板処理装置である。

0019

この構成によれば、一枚の基板に対する基板処理中は、処理液配管内に処理液が長期間滞留し続けることはない。そのため、処理液消費量の低減の観点および/またはスループットの低下抑制の観点から、基板処理中は、吸引後の処理液の先端面が待機位置に配置される第1の吸引工程が吸引工程として実行される。
一方、基板処理の内容によっては、基板処理の前および/または基板処理の後に、処理液配管内に処理液が長期間滞留し続けることがある。経時変化(成分変化(劣化)や温度低下)している処理液を次の基板処理に用いることはできないから、連続処理の前および/または連続処理の後には、処理液の先端面が待機位置よりも後退させられる第2の吸引工程が吸引工程として実行される。

0020

以上により、処理液配管内に残留した処理液を、その処理液の状態に適した態様で吸引することができる。
請求項11に記載の発明は、前記制御装置は、前記吐出口からの処理液の吐出終了からその次の吐出開始までの期間が所定期間未満である場合に前記第1の吸引工程を実行し、前記吐出口からの処理液の吐出終了からその次の吐出開始までの期間が所定期間以上である場合に前記第2の吸引工程を実行する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の基板処理装置である。

0021

この構成によれば、吐出口からの処理液の吐出終了からその次の吐出開始までの期間がさほど長くない場合には、処理液配管内に滞留している処理液は、経時変化(成分変化(劣化)や温度低下)していないから、次の基板処理に用いられる。この場合、処理液消費量の低減の観点および/またはスループットの低下抑制の観点から、吸引後の処理液の先端面が待機位置に配置される第1の吸引工程が吸引工程として実行される。

0022

一方、処理液の吐出停止から長期間が経過している場合には、処理液配管内に残留している処理液が経時変化(成分変化(劣化)や温度低下)していることがある。このような処理液はそのまま処理に用いることは好ましくないので、次の基板処理に先立って、処理液配管内の処理液を全て配管外に排出する必要がある。そのため、この場合には、処理液の先端面が待機位置よりも後退させられる第2の吸引工程が吸引工程として実行される。

0023

以上により、処理液配管内に残留した処理液を、その処理液の状態に適した態様で吸引することができる。
請求項12に記載の発明は、前記制御装置は、前記吐出口からの処理液の吐出停止からの経過期間計測する経過期間計測工程をさらに実行し、前記経過期間が前記所定期間未満である場合に前記第1の吸引工程を実行し、前記経過期間が前記所定期間以上である場合に前記第2の吸引工程を実行する、請求項11に記載の基板処理装置である。

0024

この構成によれば、吐出口からの処理液の吐出停止からの経過期間を計測することにより、吐出口からの処理液の吐出終了からその次の吐出開始までの期間が前記の所定期間以上であるか否かを高精度に判別することができる。
請求項13に記載の発明は、前記吐出口は、前記基板保持ユニットに保持されている基板の主面に沿う方向に移動不能に設けられている、請求項1〜12のいずれか一項に記載の基板処理装置である。

0025

この構成によれば、吐出口が、基板保持ユニットに保持されている基板の表面に沿う方向に移動不能に設けられている。
処理液配管の内部の処理液が経時変化(成分変化(劣化)または温度低下)している場合には、次の基板処理の開始前に、処理液配管内の処理液を全て配管外に排出する必要がある。しかしながら、吐出口が、基板保持ユニットに保持されている基板の主面に沿う方向に移動不能に設けられている場合には、吐出口から処理液を吐出する方式の処理液排出を行うことができない。そのため、処理液配管の内部に残留している処理液の排出を、吸引を用いて行う必要がある。また、吐出口が、基板保持ユニットに保持されている基板の主面に沿う方向に移動不能に設けられている場合には、基板の主面に吐出口が対向している場合には、吐出口からの処理液の落液(いわゆるボタ落ち)を防止するために、吐出口からの処理液の吐出後、処理液配管の内部を吸引して処理液の先端面を後退させる必要がある。

0026

処理液配管内の吸引の目的(ボタ落ち防止のための吸引であるか、処理液の排出のための吸引であるか)に応じて吸引工程を使い分けることにより、処理液の消費量の低減および処理液の消費量の低減を図りながら、処理液配管内の処理液を吸引することができる。
請求項14に記載のように、前記基板保持ユニットに保持されている基板の主面に対向し、前記基板の主面に沿う方向に移動不能な基板対向面を有する対向部材をさらに含み、前記吐出口は、前記基板対向面に形成されている、請求項13に記載の基板処理装置である。

0027

この構成によれば、吐出口を、基板保持ユニットに保持されている基板の表面に沿う方向に移動させることができない。この場合においても、処理液の消費量の低減を図りながら、また、スループットの低下の抑制を図りながら、処理液配管内の処理液を吸引することができる。
前記の目的を達成するための請求項15に記載の発明は、吐出口に連通する処理液配管を含む基板処理装置で実行される基板処理方法であって、前記吐出口から処理液を吐出するべく前記処理液配管に処理液を供給する処理液供給工程と、前記処理液配管の内部に存在している処理液を吸引する吸引工程とを含み、前記吸引工程は、処理液の先端面を後退させて、吸引後の処理液の先端面を、前記処理液配管の内部における予め定める待機位置に配置させる第1の吸引工程と、処理液の先端面を前記待機位置よりも大きく後退させる第2の吸引工程とを含み、前記第1および第2の吸引工程は、選択的に実行されるものである、基板処理方法を提供する。

0028

この方法によれば、吸引工程において、処理液配管の内部に存在している処理液が吸引され、処理液の先端面が後退される。吸引工程として、処理液の先端面が待機位置に配置される第1の吸引工程と、処理液の先端面が待機位置よりも後退させられる第2の吸引工程とが選択的に実行される。
第1の吸引工程において、第2の吸引工程よりも、吸引される処理液の量および時間が低減される。そのため、吸引工程の全てにおいて第2の吸引工程を実行する場合と比較して、処理液の消費量の低減を図ることができ、また、スループットの低下を抑制することもできる。

0029

以上により、処理液の消費量の低減を図りながら、また、スループットの低下の抑制を図りながら、処理液配管内の処理液を吸引することができる。
請求項16に記載の発明は、前記基板処理装置は、前記処理液配管に接続され、液体が流通するための流通空間を内部に有する接続部をさらに含み、前記第2の吸引工程は、処理液の先端面を前記接続部の上流端よりも後退させる工程を含む、請求項15に記載の基板処理方法である。

0030

この方法によれば、第2の吸引工程において、処理液の先端面が接続部の上流端よりも後退させられる。すなわち、第2の吸引工程において、処理液配管の内部および接続部の流通空間の全域から処理液を排除することができる。これにより、処理液配管内の処理液が経時変化(成分変化(劣化)や温度低下)している場合、その処理液が、次の基板処理に用いることを確実に防止することができる。

0031

請求項17に記載の発明は、前記第1の吸引工程は、所定の吸引力で前記処理液配管の内部の処理液を吸引する工程を含み、前記第2の吸引工程は、前記第1の吸引工程よりも大きな吸引力で前記処理液配管の内部の処理液を吸引する工程を含む、請求項15または16に記載の基板処理方法である。
第1および第2の吸引工程の双方において強い吸引力で処理液を吸引すると、第1の吸引工程の吸引後の処理液の先端面を正確に制御できないおそれがある。第1および第2の吸引工程の双方において弱い吸引力で処理液を吸引すると、第2の吸引工程の実行に長期間を要するおそれがある。

0032

この方法によれば、第1の吸引工程において、処理液配管内の処理液が比較的弱い吸引力で吸引され、処理液の先端面が後退させられる。そのため、第1の吸引工程の吸引後の処理液の先端面を正確に制御することが可能であり、かつ、第2の吸引工程の実行を短時間で行うことができる。
請求項18に記載の発明は、前記第1の吸引工程は、前記吐出口から吐出される処理液を用いて基板を処理する基板処理が連続する連続処理において行われる工程であり、前記第2の吸引工程は、前記連続処理の前および/または前記連続処理の後に行われる工程である、請求項15〜17のいずれか一項に記載の基板処理方法である。

0033

この方法によれば、連続処理中は、基板処理が連続して実行されるため、処理液配管内に処理液が長期間滞留し続けることはない。そのため、処理液消費量の低減の観点および/またはスループットの低下抑制の観点から、連続処理中は、吸引後の処理液の先端面が待機位置に配置される第1の吸引工程が吸引工程として実行される。
一方、連続処理の前および/または連続処理の後には、処理液配管内に処理液が長期間滞留し続けている。経時変化している処理液を次の基板処理に用いることはできないから、連続処理の前および/または連続処理の後には、処理液の先端面が待機位置よりも後退させられる第2の吸引工程が吸引工程として実行される。

0034

以上により、処理液配管内に残留した処理液を、その処理液の状態に適した態様で吸引することができる。
請求項19に記載の発明は、前記第1の吸引工程は、前記吐出口から吐出される処理液を用いて一枚の基板を処理する基板処理の間に行われる工程であり、前記第2の吸引工程は、前記基板処理の前および/または前記基板処理の後に行われる工程である、請求項15〜18のいずれか一項に記載の基板処理方法である。

0035

この方法によれば、一枚の基板に対する基板処理中は、処理液配管内に処理液が長期間滞留し続けることはない。そのため、処理液消費量の低減の観点および/またはスループットの低下抑制の観点から、基板処理中は、吸引後の処理液の先端面が待機位置に配置される第1の吸引工程が吸引工程として実行される。
一方、基板処理の内容によっては、基板処理の前および/または基板処理の後に、処理液配管内に処理液が長期間滞留し続けることがある。経時変化(成分変化(劣化)や温度低下)している処理液を次の基板処理に用いることはできないから、連続処理の前および/または連続処理の後には、処理液の先端面が待機位置よりも後退させられる第2の吸引工程が吸引工程として実行される。

0036

以上により、処理液配管内に残留した処理液を、その処理液の状態に適した態様で吸引することができる。
請求項20に記載の発明は、前記第1の吸引工程は、前記吐出口からの処理液の吐出終了からその次の吐出開始までの期間が所定期間未満である場合に行われる工程であり、前記第2の吸引工程は、前記吐出口からの処理液の吐出終了からその次の吐出開始までの期間が所定期間以上である場合に行われる工程である、請求項15〜19のいずれか一項に記載の基板処理方法である。

0037

この方法によれば、吐出口からの処理液の吐出終了からその次の吐出開始までの期間がさほど長くない場合には、処理液配管内に滞留している処理液は、経時変化(成分変化(劣化)や温度低下)していないから、次の基板処理に用いられる。この場合、処理液消費量の低減の観点および/またはスループットの低下抑制の観点から、吸引後の処理液の先端面が待機位置に配置される第1の吸引工程が吸引工程として実行される。

0038

一方、処理液の吐出停止から長期間が経過している場合には、処理液配管内に残留している処理液が経時変化(成分変化(劣化)や温度低下)していることがある。このような処理液はそのまま処理に用いることは好ましくないので、次の基板処理に先立って、処理液配管内の処理液を全て配管外に排出する必要がある。そのため、この場合には、処理液の先端面が待機位置よりも後退させられる第2の吸引工程が吸引工程として実行される。

0039

以上により、処理液配管内に残留した処理液を、その処理液の状態に適した態様で吸引することができる。
請求項21に記載の発明は、前記吐出口からの処理液の吐出停止からの経過期間を計測する経過期間計測工程をさらに含み、前記第1の吸引工程は、前記経過期間が前記所定期間未満である場合に実行される工程であり、前記第2の吸引工程は、前記経過期間が前記所定期間以上である場合に実行される工程である、請求項20に記載の基板処理方法である。

0040

この方法によれば、吐出口からの処理液の吐出停止からの経過期間を計測することにより、吐出口からの処理液の吐出終了からその次の吐出開始までの期間が前記の所定期間以上であるか否かを高精度に判別することができる。

図面の簡単な説明

0041

図1は、この発明の第1の実施形態に係る基板処理装置を水平方向に見た図である。
図2は、前記基板処理装置に備えられた対向部材の縦断面図である。
図3は、前記対向部材の底面図である。
図4は、前記基板処理装置に備えられた第1の供給/吸引ユニットの構成を示す図である。
図5は、前記基板処理装置に備えられた第2の供給/吸引ユニットの構成を示す図である。
図6は、前記基板処理装置に備えられた第3の供給/吸引ユニットの構成を示す図である。
図7は、前記基板処理装置の主要部の電気的構成を説明するためのブロック図である。
図8は、前記基板処理装置によって実行される基板処理例を説明するための流れ図である。
図9は、前記第1の供給/吸引ユニットを用いた薬液の吐出を示す図である。
図10は、前記第1の供給/吸引ユニットを用いた薬液の吐出停止を示す図である。
図11は、前記第1の供給/吸引ユニットを用いた薬液の第1の吸引を示す図である。
図12は、前記第1の供給/吸引ユニットを用いた薬液の第2の吸引を示す図である。
図13は、前記第2の供給/吸引ユニットを用いた有機溶剤の吐出を示す図である。
図14は、前記第2の供給/吸引ユニットを用いた有機溶剤の吐出停止を示す図である。
図15は、前記第2の供給/吸引ユニットを用いた有機溶剤の第1の吸引を示す図である。
図16は、前記第2の供給/吸引ユニットを用いた有機溶剤の第2の吸引を示す図である。
図17は、前記基板処理例に含まれる各処理液供給工程を詳細に説明するための流れ図である。
図18は、本発明の第1の変形例を説明するための図である。
図19は、本発明の第2の変形例を説明するための図である。
図20は、本発明の第2の実施形態に係る基板処理装置の内部のレイアウトを説明するための図解的な平面図である。
図21は、図20に示す処理ユニットの構成例を説明するための図解的な断面図である。
図22は、図21に示す中心軸ノズルの縦断面図である。
図23は、前記中心軸ノズルの底面図である。
図24は、図21に示す、疎水化剤供給ユニットの構成を説明するための図である。
図25は、前記基板処理装置の主要部の電気的構成を説明するためのブロック図である。
図26は、前記処理ユニットにおいて実行される基板処理の内容を説明するための流れ図である。
図27は、前記処理ユニットにおいてプレレシピによって実行される前処理の流れを示す流れ図である。
図28は、前記処理ユニットにおいてプロセスレシピによって実行される基板処理の流れを示す流れ図である。
図29は、前記処理ユニットにおいてプロセスレシピによって実行される前処理の流れを示す流れ図である。
図30Aは、前記基板処理装置への基板の搬入前における、処理ユニットの状態を示す図である。
図30Bは、図27に示すプリディスペンス工程を説明するための図である。
図31は、図28に示す疎水化剤供給工程を説明するための図である。
図32は、前記疎水化剤供給工程後に行われる第1の吸引工程を説明するための図である。
図33は、図29に示す接続部洗浄工程を説明するための図である。
図34は、図29に示す配管洗浄工程を説明するための図である。
図35は、図29に示す第2の吸引工程を説明するための図である。
図36は、図29に示す充填工程を説明するための図である。

実施例

0042

以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る基板処理装置1を水平方向に見た図である。基板処理装置1は、基板Wの一例としての半導体ウエハを1枚ずつ処理する枚葉型の装置である。基板処理装置1は、基板Wを処理する処理ユニット2と、基板処理装置1に備えられた装置やバルブの開閉を制御する制御装置3とを含む。

0043

処理ユニット2は、内部空間を有する箱形チャンバ4と、チャンバ4内で一枚の基板Wを水平な姿勢で保持しながら、基板Wの中央部を通る鉛直な回転軸線まわりに基板Wを回転させるスピンチャック(基板保持ユニット)5と、スピンチャック5に保持されている基板Wの上面(主面)の中央部に向けて処理液を吐出するための第1の吐出口(吐出口)8を有する第1のノズル配管(処理液配管)9と、スピンチャック5に保持されている基板Wの上面の中央部に向けて処理液を吐出するための第2の吐出口(吐出口)10を有する第2のノズル配管(処理液配管)11と、スピンチャック5に保持されている基板Wの上面の中央部に向けて処理液を吐出するための第3の吐出口(吐出口)12を有する第3のノズル配管(処理液配管)13と、第1のノズル配管9に薬液およびリンス液を選択的に供給し、かつ第1のノズル配管9内の薬液を吸引するための第1の供給/吸引ユニット(処理液供給ユニット、吸引ユニット)14と、第2のノズル配管11に液体の有機溶剤を供給し、かつ第2のノズル配管11内の有機溶剤を吸引するための第2の供給/吸引ユニット(処理液供給ユニット、吸引ユニット)15と、第3のノズル配管13に液体の表面改質剤を供給し、かつ第3のノズル配管13内の表面改質剤を吸引するための第3の供給/吸引ユニット(処理液供給ユニット、吸引ユニット)16と、スピンチャック5を取り囲む筒状のカップ17とを含む。

0044

チャンバ4は、スピンチャック5やノズルを収容する箱状の隔壁18と、隔壁18の上部から隔壁18内に清浄空気フィルタによってろ過された空気)を送る送風ユニットとしてのFFU(ファン・フィルタ・ユニット)19と、隔壁18の下部からチャンバ4内の気体を排出する排気ダクト20とを含む。FFU14は、隔壁18の上方に配置されており、隔壁18の天井に取り付けられている。FFU14は、隔壁18の天井からチャンバ4内に下向きに清浄空気を送る。排気ダクト20は、カップ17の底部に接続されており、基板処理装置1が設置される工場に設けられた排気処理設備に向けてチャンバ4内の気体を導出する。したがって、チャンバ4内を下方に流れるダウンフロー下降流)が、FFU14および排気ダクト20によって形成される。基板Wの処理は、チャンバ4内にダウンフローが形成されている状態で行われる。

0045

スピンチャック5として、基板Wを水平方向に挟んで基板Wを水平に保持する挟持式のチャックが採用されている。具体的には、スピンチャック5は、スピンモータ22と、このスピンモータ22の駆動軸一体化された下スピン軸23と、下スピン軸23の上端に略水平に取り付けられた円板状のスピンベース24とを含む。
スピンベース24の上面には、その周縁部に複数個(3個以上。たとえば6個)の挟持部材25が配置されている。複数個の挟持部材25は、スピンベース24の上面周縁部において、基板Wの外周形状に対応する円周上で適当な間隔を空けて配置されている。

0046

また、スピンチャック5としては、挟持式のものに限らず、たとえば、基板Wの裏面を真空吸着することにより、基板Wを水平な姿勢で保持し、さらにその状態で鉛直な回転軸線まわりに回転することにより、スピンチャック5に保持されている基板Wを回転させる真空吸着式のもの(バキュームチャック)が採用されてもよい。
基板処理装置1は、スピンチャック5に保持されている基板Wの上面に対向する対向部材26をさらに含む。図2は、対向部材26の縦断面図である。図3は、対向部材26の底面図である。図1図3を参照しながら対向部材26について説明する。

0047

対向部材26は、遮断板27と、遮断板27に一体回転可能に設けられた回転軸28とを含む。遮断板27は、基板Wとほぼ同じ径またはそれ以上の径を有する円板状である。遮断板27は、その下面に基板Wの上面全域に対向する円形の水平平坦面からなる基板対向面29を有している。基板対向面29の中央部には、遮断板27を上下に貫通する円筒状の貫通穴30が形成されている。貫通穴30は、円筒状の内周面によって区画されている。

0048

回転軸28は、遮断板27の中心を通り鉛直に延びる回転軸線A2(基板Wの回転軸線A1と一致する軸線)まわりに回転可能に設けられている。回転軸28は、円筒状である。回転軸28の内周面は、回転軸線A2を中心とする円筒面に形成されている。回転軸28の内部空間は、遮断板27の貫通穴30に連通している。回転軸28は、遮断板27の上方で水平に延びる支持アーム31に相対回転可能に支持されている。この実施形態では、支持アーム31は、上下方向にのみ移動可能であり、左右方向(すなわち、基板Wの表面に沿う方向)には移動しない。換言すると基板対向面29および各吐出口8,10,12は上下方向にのみ移動可能であり、左右方向(すなわち、基板Wの表面に沿う方向)には移動不能である。

0049

貫通穴30の内部には、遮断板27の回転軸線A2に沿って上下に延びる中心軸ノズル32が挿通している。中心軸ノズル32は、ケーシングと、ケーシングの内部を上下に相通する第1のノズル配管9、第2のノズル配管11および第3のノズル配管13とを含む。この実施形態では、第1〜第3のノズル配管9,11,13は、それぞれインナーチューブである。ケーシング33は、貫通穴30の内部に、遮断板27や回転軸28と非接触の状態で挿入されている。

0050

遮断板27には、電動モータ等を含む構成の遮断板回転ユニット34が結合されている。遮断板回転ユニット34は、遮断板27および回転軸28を、支持アーム31に対して回転軸線A2まわりに回転させる。
支持アーム31には、電動モータ、ボールねじ等を含む構成の対向部材昇降ユニット35が結合されている。対向部材昇降ユニット35は、対向部材26(遮断板27および回転軸28)および第1〜第3のノズル配管9,11,13を、支持アーム31と共に鉛直方向に昇降する。対向部材昇降ユニット35は、遮断板27の基板対向面29がスピンチャック5に保持されている基板Wの上面に近接する近接位置と、近接位置の上方に設けられた退避位置の間で、遮断板27およびノズル配管9,11,13を昇降させる。対向部材昇降ユニット35は、近接位置と退避位置との間の各位置で遮断板27を保持可能である。

0051

図1に示すように、カップ17は、スピンチャック5に保持されている基板Wよりも外方(回転軸線A1から離れる方向)に配置されている。カップ17は、スピンベース24の周囲を取り囲んでいる。スピンチャック5が基板Wを回転させている状態で、処理液が基板Wに供給されると、基板Wに供給された処理液が基板Wの周囲に振り切られる。処理液が基板Wに供給されるとき、上向きに開いたカップ17の上端部17aは、スピンベース24よりも上方に配置される。したがって、基板Wの周囲に排出された処理液(薬液、リンス液、有機溶剤、表面改質剤等)は、カップ17によって受け止められる。そして、カップ17に受け止められた処理液は、図示しない回収装置または排液装置に送られる。

0052

図4は、第1の供給/吸引ユニット14の構成を示す図である。
第1のノズル配管9は、第1の上下方向部41と、第1の左右方向部42とを有している。第1の左右方向部42の先端部が、第1の上下方向部41の基端部(上端部)に接続されている。第1の上下方向部41の先端部(下端部)に第1の吐出口8が形成されている。

0053

第1の供給/吸引ユニット14は、第1のノズル配管9の第1の左右方向部42に一端側(図4の左側)が接続された第1の共通配管43と、第1の共通配管43の他端側(図4の右側)が接続された第1の接続部44と、第1の接続部44に一端側(図4の左側)が接続された第1の排液配管45と、第1の接続部44に一端側(図4の左側)が接続された薬液配管46と、第1の接続部44に一端側(図4の左側)が接続されたリンス液配管47と、第1の共通配管43の途中部に一端側(図4の左側)が分岐接続された第1の薬液/リンス液吸引配管48と、第1の接続部44に一端側(図4の左側)が接続された第2の薬液/リンス液吸引配管49とを含む。

0054

第1の共通配管43における、第1の薬液/リンス液吸引配管48の分岐位置上流側部分(第1の吐出口8側の部分)には、第1の共通配管43を開閉するための第1の共通バルブ50が介装されている。
第1の排液配管45には、第1の排液配管45を開閉するための第1の排液バルブ51が介装されている。第1の排液配管45の他端側は、機外排液設備に接続されている。

0055

薬液配管46には、薬液配管46を開閉するための薬液バルブ52が介装されている。薬液配管46の他端側には、薬液供給源から薬液が供給されるようになっている。薬液の具体例は、フッ酸(HF)である。しかしながら、薬液は、フッ酸に限られず、硫酸酢酸硝酸塩酸、フッ酸、アンモニア水過酸化水素水有機酸(例えばクエン酸蓚酸など)、有機アルカリ(例えば、TMAHテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドなど)、界面活性剤腐食防止剤のうちの少なくとも1つを含む液であってもよい。

0056

リンス液配管47には、リンス液配管47を開閉するためのリンス液バルブ53が介装されている。リンス液配管47の他端側には、リンス液供給源からリンス液が供給されるようになっている。
リンス液の具体例は、たとえば脱イオン水(DIW)であるが、DIWに限らず、炭酸水電解イオン水水素水オゾン水および希釈濃度(たとえば、10ppm〜100ppm程度)のアンモニア水のいずれかであってもよい。

0057

第1の共通配管43には、第1の薬液/リンス液吸引配管48が分岐接続されている。第1の薬液/リンス液吸引配管48には、第1の薬液/リンス液吸引配管48を開閉するための第1の薬液/リンス液吸引バルブ54が介装されている。第1の薬液/リンス液吸引配管48の他端側(先端)には、第1の薬液/リンス液吸引装置(第1の吸引装置)55が接続されている。第1の薬液/リンス液吸引装置55は、サイフォン式の吸引装置である。

0058

サイフォン式の吸引装置とは、配管(第1の薬液/リンス液吸引配管48)内を液体で満たし、サイフォン原理を利用して第1の共通配管43内の液体を吸引(排液)する装置をいう。サイフォン式の吸引装置は、次に述べる真空発生器アスピレータ等のエジェクタ式の吸引装置と比較して、吸引のためのエネルギー消費を抑制することができる。
第2の薬液/リンス液吸引配管49には、第2の薬液/リンス液吸引配管49を開閉するための第2の薬液/リンス液吸引バルブ56が介装されている。第2の薬液/リンス液吸引配管49の他端側(先端)には、第2の薬液/リンス液吸引装置(第2の吸引装置)57が接続されている。第2の薬液/リンス液吸引装置57は、エジェクタ式の吸引装置である。エジェクタ式の吸引装置は、サイフォン式の吸引装置と比較して、吸引力が強く(吸引速度が速く)、また吸引可能な液流量も多い。

0059

他のバルブが閉じられた状態で、薬液バルブ52および第1の共通バルブ50が開かれると、薬液配管46から薬液が第1のノズル配管9に供給され、第1の吐出口8から下方に向けて薬液が吐出される。
また、他のバルブが閉じられた状態で、薬液バルブ52および第1の排液バルブ51が開かれると、薬液配管46から薬液が第1の排液配管45に供給される。これにより、薬液配管46内の薬液を排液(廃棄)することができる。

0060

他のバルブが閉じられた状態で、リンス液バルブ53および第1の共通バルブ50が開かれると、リンス液バルブ53からリンス液が第1のノズル配管9に供給され、第1の吐出口8から下方に向けてリンス液が吐出される。
また、他のバルブが閉じられた状態で、リンス液バルブ53および第1の排液バルブ51が開かれると、リンス液バルブ53からリンス液が第1の排液配管45に供給される。これにより、リンス液配管47内のリンス液を排液(廃棄)することができる。

0061

第1の薬液/リンス液吸引装置55は、たとえば常時作動状態とされている。第1の薬液/リンス液吸引装置55の作動状態において、第1の薬液/リンス液吸引バルブ54が開かれると、第1の薬液/リンス液吸引装置55の働きが有効化され、第1の薬液/リンス液吸引配管48の内部が吸引され、第1の薬液/リンス液吸引配管48に含まれる処理液(薬液またはリンス液)が、第2の薬液/リンス液吸引配管49へと引き込まれる。第1の薬液/リンス液吸引装置55の吸引力は比較的弱く、その吸引速度も比較的遅い。

0062

また、第2の薬液/リンス液吸引装置57は、たとえば常時作動状態とされている。第2の薬液/リンス液吸引装置57の作動状態において、第2の薬液/リンス液吸引バルブ56が開かれると、第2の薬液/リンス液吸引装置57の働きが有効化され、第2の薬液/リンス液吸引配管49の内部が吸引され、第2の薬液/リンス液吸引配管49、第1の接続部44、第1の共通配管43および第1のノズル配管9に含まれる処理液(薬液またはリンス液)が、第2の薬液/リンス液吸引配管49へと引き込まれる。第2の薬液/リンス液吸引装置57の吸引力は、第1の薬液/リンス液吸引装置55の場合と比較して強く、その吸引速度も、第1の薬液/リンス液吸引装置55の場合と比較して遅い。

0063

第1の供給/吸引ユニット14のうち、第1の共通配管43、第1の接続部44、薬液配管46、薬液バルブ52、リンス液配管47およびリンス液バルブ53が、処理液供給ユニットを構成している。また、第1の供給/吸引ユニット14のうち、第1の共通配管43、第1の薬液/リンス液吸引配管48、第1の薬液/リンス液吸引装置55、第1の接続部44、第2の薬液/リンス液吸引配管49および第2の薬液/リンス液吸引装置57が、吸引ユニットを構成している。

0064

図5は、第2の供給/吸引ユニット15の構成を示す図である。
第2のノズル配管11は、第2の上下方向部61と、第2の左右方向部62とを有している。第2の左右方向部62の先端部が、第2の上下方向部61の基端部(上端部)に接続されている。第2の上下方向部61の先端部(下端部)に第2の吐出口10が形成されている。

0065

第2の供給/吸引ユニット15は、第2のノズル配管11の第2の左右方向部62に一端側(図5の左側)が接続された第2の共通配管63と、第2の共通配管63の他端側(図5の右側)が接続された第2の接続部64と、第2の接続部64に一端側(図5の左側)が接続された第2の排液配管65と、第2の接続部64に一端側(図5の左側)が接続された有機溶剤配管66と、第2の接続部64に一端側(図5の左側)が接続された有機溶剤吸引配管69とを含む。

0066

第2の共通配管63には、第2の共通配管63を開閉するための第2の共通バルブ70が介装されている。
第2の排液配管65には、第2の排液配管65を開閉するための第2の排液バルブ71が介装されている。第2の排液配管65の他端側は、機外の排液設備に接続されている。
有機溶剤配管66には、有機溶剤配管66を開閉するための有機溶剤バルブ72が介装されている。有機溶剤配管66の他端側には、有機溶剤供給源から有機溶剤が供給されるようになっている。有機溶剤の一例はIPA(isopropyl alcohol)である。

0067

第2の共通配管63には、第2の共通バルブ70の介装位置よりも下流側部分に、第1の有機溶剤吸引装置(第1の吸引装置)75が介装されている。第1の有機溶剤吸引装置75は、ダイヤフラム式の吸引装置である。ダイヤフラム式の吸引装置は、第2の共通配管63の途中部に介装される筒状のヘッドと、ヘッド内に収容されたダイヤフラムとを含み、ダイヤフラムの駆動により、ヘッド内に形成される流路容積を変化させるような吸引装置である(特開2016-111306号公報等参照)。

0068

有機溶剤吸引配管69には、有機溶剤吸引配管69を開閉するための有機溶剤吸引バルブ76が介装されている。有機溶剤吸引配管69の他端側(先端)には、第2の有機溶剤吸引装置(第2の吸引装置)77が接続されている。第2の有機溶剤吸引装置77は、第2の薬液/リンス液吸引装置57と同様のエジェクタ式の吸引装置である。エジェクタ式の吸引装置は、ダイヤフラム式の吸引装置と比較して、吸引力が強く(吸引速度が速く)、また吸引可能な液流量も多い。

0069

他のバルブが閉じられた状態で、有機溶剤バルブ72および第2の共通バルブ70が開かれると、有機溶剤配管66から有機溶剤が第2のノズル配管11に供給され、第2の吐出口10から下方に向けて有機溶剤が吐出される。
また、他のバルブが閉じられた状態で、有機溶剤バルブ72および第2の排液バルブ71が開かれると、有機溶剤配管66から有機溶剤が第2の排液配管65に供給される。これにより、有機溶剤配管66内の有機溶剤を排液(廃棄)することができる。

0070

第1の有機溶剤吸引装置75は、制御装置3により作動させられる(第1の有機溶剤吸引装置75の働きが有効化される)。この作動状態では、第2の共通配管63に含まれる有機溶剤が、第1の有機溶剤吸引装置75へと引き込まれる。第1の有機溶剤吸引装置75の吸引力は比較的弱く、その吸引速度も比較的遅い。
また、第2の有機溶剤吸引装置77は、たとえば常時作動状態とされている。第2の有機溶剤吸引装置77の作動状態において、有機溶剤吸引バルブ76が開かれると、第2の有機溶剤吸引装置77の働きが有効化され、有機溶剤吸引配管69の内部が吸引され、有機溶剤吸引配管69、第2の接続部64、第2の共通配管63および第2のノズル配管11に含まれる有機溶剤が、有機溶剤吸引配管69へと引き込まれる。第2の有機溶剤吸引装置77の吸引力は、第1の有機溶剤吸引装置75の場合と比較して強く、その吸引速度も、第1の有機溶剤吸引装置75の場合と比較して遅い。

0071

第2の供給/吸引ユニット15のうち、第2の共通配管63、第2の接続部64、有機溶剤配管66および有機溶剤バルブ72が、処理液供給ユニットを構成している。また、第2の供給/吸引ユニット15のうち、第2の共通配管63、第1の有機溶剤吸引装置75、第2の接続部64、有機溶剤吸引配管69および第2の有機溶剤吸引装置77が、処吸引ユニットを構成している。

0072

図6は、第3の供給/吸引ユニット16の構成を示す図である。
第3のノズル配管13は、第3の上下方向部81と、第3の左右方向部82とを有している。第3の左右方向部82の先端部が、第3の上下方向部81の基端部(上端部)に接続されている。第3の上下方向部81の先端部(下端部)に第3の吐出口12が形成されている。

0073

第3の供給/吸引ユニット16は、第3のノズル配管13の第3の左右方向部82に一端側(図6の左側)が接続された第3の共通配管83と、第3の共通配管83の他端側(図6の右側)が接続された第3の接続部84と、第3の接続部84に一端側(図6の左側)が接続された第3の排液配管85と、第3の接続部84に一端側(図6の左側)が接続された第1の表面改質剤配管86と、第3の接続部84に一端側(図6の左側)が接続された第2の表面改質剤配管87と、第3の接続部84に一端側(図6の左側)が接続された表面改質剤吸引配管89とを含む。表面改質剤の一例は、疎水化剤である。疎水化剤は、シリコン系の疎水化剤であってもよいし、メタル系の疎水化剤であってもよい。

0074

シリコン系の疎水化剤は、シリコン(Si)自体およびシリコンを含む化合物疎水化させる疎水化剤である。シリコン系疎水化剤は、たとえば、シランカップリング剤である。シランカップリング剤は、たとえば、HMDS(ヘキサメチルジシラザン)、TMSテトラメチルシラン)、フッ素化アルキルクロロシランアルキルジシラザン、および非クロロ系疎水化剤の少なくとも一つを含む。非クロロ系疎水化剤は、たとえば、ジメチルシリルジメチルアミン、ジメチルシリルジエチルアミン、ヘキサメチルジシラザン、テトラメチルジシラザンビスジメチルアミノジメチルシラン、N,N−ジメチルアミノトリメチルシラン、N−(トリメチルシリル)ジメチルアミンおよびオルガノシラン化合物の少なくとも一つを含む。

0075

メタル系の疎水化剤は、たとえば高い配位性を有し、主として配位結合によって金属を疎水化する溶剤である。この疎水化剤は、たとえば、疎水基を有するアミン、および有機シリコン化合物の少なくとも一つを含む。
第3の共通配管83には、第3の共通配管83を開閉するための第3の共通バルブ90が介装されている。

0076

第3の排液配管85には、第3の排液配管85を開閉するための第3の排液バルブ91が介装されている。第3の排液配管85の他端側は、機外の排液設備に接続されている。
第1の表面改質剤配管86には、第1の表面改質剤配管86を開閉するための第1の表面改質剤バルブ92が介装されている。第1の表面改質剤配管86の他端側には、第1の表面改質剤原液供給源から第1の表面改質剤原液が供給されるようになっている。

0077

第2の表面改質剤配管87には、第2の表面改質剤配管87を開閉するための第2の表面改質剤バルブ93が介装されている。第2の表面改質剤配管87の他端側には、第2の表面改質剤原液供給源から第2の表面改質剤原液が供給されるようになっている。
第3の共通配管83には、第3の共通バルブ90の介装位置よりも下流側部分に、第1の表面改質剤吸引装置(第1の吸引装置)95が介装されている。第1の表面改質剤吸引装置95は、第1の有機溶剤吸引装置75と同様のダイヤフラム式の吸引装置である。

0078

表面改質剤吸引配管89には、表面改質剤吸引配管89を開閉するための表面改質剤吸引バルブ96が介装されている。表面改質剤吸引配管89の他端側(先端)には、第2の表面改質剤吸引装置(第2の吸引装置)97が接続されている。第2の表面改質剤吸引装置97は、第2の薬液/リンス液吸引装置57と同様のエジェクタ式の吸引装置である。
他のバルブが閉じられた状態で、第1の表面改質剤バルブ92、第2の表面改質剤バルブ92および第3の共通バルブ90が開かれると、第1の表面改質剤配管86からの第1の表面改質剤原液と、第2の表面改質剤配管87からの第2の表面改質剤原液とが第3の接続部84に流入して、第3の接続部84内で混合されて表面改質剤が生成される。この表面改質剤が第3のノズル配管13に供給され、第3の吐出口12から下方に向けて表面改質剤が吐出される。

0079

また、他のバルブが閉じられた状態で、第1の表面改質剤バルブ92および第3の排液バルブ91が開かれると、第1の表面改質剤配管86から第1の表面改質剤原液が第3の排液配管85に供給される。これにより、第1の表面改質剤配管86内の第1の表面改質剤原液を排液(廃棄)することができる。
また、他のバルブが閉じられた状態で、第2の表面改質剤バルブ93および第3の排液バルブ91が開かれると、第2の表面改質剤配管87から第2の表面改質剤原液が第3の排液配管85に供給される。これにより、第2の表面改質剤配管87内の第2の表面改質剤原液を排液(廃棄)することができる。

0080

第1の表面改質剤吸引装置95は、制御装置3により作動させられる(第1の表面改質剤吸引装置95の働きが有効化される)。この作動状態では、第3の共通配管83に含まれる表面改質剤が、第1の表面改質剤吸引装置95へと引き込まれる。第1の表面改質剤吸引装置95の吸引力は比較的弱く、その吸引速度も比較的遅い。
また、第2の表面改質剤吸引装置97は、たとえば常時作動状態とされている。第2の表面改質剤吸引装置97の作動状態において、表面改質剤吸引バルブ96が開かれると、第2の表面改質剤吸引装置97の働きが有効化され、表面改質剤吸引配管89の内部が吸引され、表面改質剤吸引配管89、第3の接続部84、第3の共通配管83および第3のノズル配管13に含まれる表面改質剤が、表面改質剤吸引配管89へと引き込まれる。第2の表面改質剤吸引装置97の吸引力は、第1の表面改質剤吸引装置95の場合と比較して強く、その吸引速度も、第1の表面改質剤吸引装置95の場合と比較して遅い。

0081

第3の供給/吸引ユニット16のうち、第3の共通配管83、第3の接続部84、第1の表面改質剤配管86、第1の表面改質剤バルブ92および第2の表面改質剤バルブ93が、処理液供給ユニットを構成している。また、第3の供給/吸引ユニット16のうち、第3の共通配管83、第1の表面改質剤吸引装置95、第3の接続部84、表面改質剤吸引配管89および第2の表面改質剤吸引装置97が、吸引ユニットを構成している。

0082

図7は、基板処理装置1の主要部の電気的構成を説明するためのブロック図である。
制御装置3は、たとえばマイクロコンピュータを用いて構成されている。制御装置3には、基板処理装置1のユーザなどにより操作される操作キー101が接続されている。制御装置3はCPU等の演算ユニット固定メモリデバイスハードディスクドライブ等の記憶ユニット、および入出力ユニット(図示しない)を有している。記憶ユニットには、演算ユニットが実行するプログラムが記憶されている。

0083

記憶ユニットは、基板Wに対する各処理の内容を記憶するレシピを記憶するレシピ記憶部102を含む。レシピ記憶部102は、電気的にデータを書き換え可能な不揮発性メモリから構成されている。操作キー101の操作により、ユーザは各処理工程における基板Wの回転数などの実行内容を入力することにより、レシピを作成することができる。操作キー101の操作により作成されたレシピは、レシピ記憶部102に記憶(保存)される。

0084

レシピ記憶部102(図7参照)に記憶(保存)されるレシピは、薬液供給工程(図8のS3)の実行に用いられる薬液供給レシピRE1と、有機溶剤供給工程(図8のS5,S7)の実行に用いられる有機溶剤供給レシピRE2と、表面改質剤供給工程(図8のS6)の実行に用いられる表面改質剤供給レシピRE3とを含む。
薬液供給レシピRE1には、薬液供給工程(図8のS3)における処理条件が定められている。具体的には、薬液供給工程(図8のS3)における、基板Wの回転速度、処理期間等の処理条件が定められている。また、薬液供給レシピRE1には、薬液の吐出後に、第1の薬液/リンス液吸引装置55(図4参照)を用いた吸引動作を行うことが指定されている。このような薬液供給レシピRE1に基づいて、薬液供給工程(図8のS3)が実行される。

0085

有機溶剤供給レシピRE2には、第1の有機溶剤供給工程(図8のS5)における処理条件、および第2の有機溶剤供給工程(図8のS7)における処理条件が定められている。具体的には、第1の有機溶剤供給工程(図8のS5)および第2の有機溶剤供給工程(図8のS7)における、基板Wの回転速度、処理期間等の処理条件が定められている。また、有機溶剤供給レシピRE2には、有機溶剤の吐出後に、第1の有機溶剤吸引装置75(図5参照)を用いた吸引動作を行うことが指定されている。このような有機溶剤供給レシピRE2に基づいて、第1の有機溶剤供給工程(図8のS5)および第2の有機溶剤供給工程(図8のS7)が実行される。

0086

表面改質剤供給レシピRE3には、表面改質剤供給工程(図8のS6)における処理条件が定められている。具体的には、表面改質剤供給工程(図8のS6)における、基板Wの回転速度、処理期間等の処理条件が定められている。また、表面改質剤供給レシピRE3には、表面改質剤の吐出後に、第1の表面改質剤吸引装置95(図6参照)を用いた吸引動作を行うことが指定されている。このような表面改質剤供給レシピRE3に基づいて、表面改質剤供給工程(図8のS6)が実行される。

0087

また、記憶ユニットは、薬液供給工程(図8のS3)における吸引の態様の設定に用いられる第1の吸引フラグ103Aと、第1の有機溶剤供給工程(図8のS5)および第2の有機溶剤供給工程(図8のS7)における吸引の態様の設定に用いられる第2の吸引フラグ103Bと、表面改質剤供給工程(図8のS6)における吸引の態様の設定に用いられる第3の吸引フラグ103Cとを含む。

0088

各吸引フラグ103A,103B,103Cには、予め定める値(5A[H]または00[H])が選択格納されるようになっている。吸引フラグ103A,103B,103Cには、イニシャルとして00[H]が格納されている。前回の薬液供給工程(図8のS3)の終了から所定の期間が経過している場合に、第1の吸引フラグ103Aに5A[H]が格納される。前回の第1の有機溶剤供給工程(図8のS5)の終了または前回の第2の有機溶剤供給工程(図8のS7)の終了から所定の期間が経過している場合に、第2の吸引フラグ103Bに5A[H]が格納される。前回の表面改質剤供給工程(図8のS6)の終了から所定の期間が経過している場合に、第3の吸引フラグ103Cに5A[H]が格納される。吸引フラグ103A,103B,103Cに5A[H]が格納されている場合には、当該吸引フラグはオン状態である。一方、吸引フラグ103A,103B,103Cに00[H]が格納されている場合には、当該吸引フラグはオフ状態になる。

0089

また、制御装置3は、タイマを内蔵している。タイマは、前回の薬液供給工程(図8のS3)の終了後(すなわち、第1の吐出口8からの前回の薬液吐出終了後)からの経過期間を計時(計測)するための第1の経過期間タイマ104Aと、前回の第1の有機溶剤供給工程(図8のS5)の終了後、または前回の第2の有機溶剤供給工程(図8のS7)の終了後(すなわち、第2の吐出口10からの前回の有機溶剤吐出終了後)からの経過期間を計時(計測)するための第2の経過期間タイマ104Bと、前回の表面改質剤供給工程(図8のS6)の終了後(すなわち、第3の吐出口12からの前回の表面改質剤吐出終了後)からの経過期間を計時(計測)するための第3の経過期間タイマ104Cとを含む。

0090

さらに、制御装置3は、スピンモータ22、対向部材昇降ユニット35、遮断板回転ユニット34、第1の薬液/リンス液吸引装置55、第2の薬液/リンス液吸引装置57、第1の有機溶剤吸引装置75、第2の有機溶剤吸引装置77、第1の表面改質剤吸引装置95、第2の表面改質剤吸引装置97等の動作を制御する。また、制御装置3は、第1の共通バルブ50、第1の排液バルブ51、薬液バルブ52、リンス液バルブ53、第1の薬液/リンス液吸引バルブ54、第2の薬液/リンス液吸引バルブ56、第2の共通バルブ70、第2の排液バルブ71、有機溶剤バルブ72、有機溶剤吸引バルブ76、第3の共通バルブ90、第3の排液バルブ91、第1の表面改質剤バルブ92、第2の表面改質剤バルブ93、表面改質剤吸引バルブ96等を開閉する。

0091

基板Wは、基板搬送ロボット(図示しない)のハンド(図示しない)に保持された状態で処理ユニット2内に搬入される。基板Wが処理ユニット2内に搬入されると、制御装置3の演算ユニットは、当該基板Wに対応するレシピを、レシピ記憶部102から読み出す。このレシピには、次に述べる各工程を順に実行させるための制御パラメータが設定されている。そして、制御装置3は、処理ユニット2を制御して、読み出したレシピに規定されている一連の処理を実行する。

0092

図8は、処理ユニット2による基板処理例を説明するための流れ図である。図9図12は、薬液供給工程(図8のS3)における薬液の吐出動作および吸引動作を示す図である。図13図16は、第1の有機溶剤供給工程(図8のS5)または第2の有機溶剤供給工程(図8のS7)における有機溶剤の吐出動作および吸引動作を示す図である。以下、図1図8を参照しながら基板処理例について説明する。図9図16については適宜参照する。基板処理例は、エッチング処理であってもよいし、洗浄処理であってもよい。基板処理例の実行に関し、レシピ記憶部102から読み出されたレシピは、常時参照されている。

0093

基板処理例が実行されるときには、未処理の基板Wが、チャンバ4の内部に搬入される(図8のステップS1)。
具体的には、基板Wを保持している基板搬送ロボットのハンドをチャンバ4の内部に進入させることにより、基板Wがその表面(薬液処理対象面)を上方に向けた状態でスピンチャック5に受け渡される。その後、スピンチャック5に基板Wが保持される。

0094

その後、制御装置3は、スピンモータ22によって基板Wの回転を開始させる(図8のステップS2)。基板Wは予め定める液処理速度(約10〜1200rpmの範囲内で、たとえば約1000rpm)まで上昇させられ、その液処理速度に維持される。
次いで、制御装置3は、基板Wの上面に薬液を供給する薬液供給工程(図8のステップS3)を行う。制御装置3は、他のバルブを閉じながら薬液バルブ52および第1の共通バルブ50を開く。これにより、図9に示すように、遮断板27の基板対向面29に形成された第1の吐出口8から基板Wの上面中央部に向けて薬液が吐出される。基板Wの上面に供給された薬液は、基板Wの回転による遠心力を受けて基板Wの周縁部に移動する。これにより、基板Wの上面の全域が薬液を用いて処理される。

0095

薬液の吐出開始から予め定める期間が経過すると、制御装置3は、薬液バルブ52を閉じる。これにより、図10に示すように、第1の吐出口8からの薬液の吐出が停止される。このとき、第1のノズル配管9内、第1の共通配管43内および第1の接続部44内に薬液が残っている。
その後、制御装置3は、第1の薬液/リンス液吸引装置55および第2の薬液/リンス液吸引装置57の一方の働きのみを有効化して、第1のノズル配管9内の薬液を吸引する。第1の薬液/リンス液吸引装置55および第2の薬液/リンス液吸引装置57のいずれの働きを有効化するかは、第1の供給/吸引ユニット14に対応する第1の吸引フラグ103Aの値を参照して決められる。

0096

吸引フラグ103がオフ状態である場合には、制御装置3は、第1の共通バルブ50を閉じ、かつ第1の薬液/リンス液吸引バルブ54を開いて第1の薬液/リンス液吸引装置55の働きを有効化する。これにより、第1の共通配管43における、第1の薬液/リンス液吸引配管48の分岐部分よりも上流側部分の内部が吸引され、図11に示すように、当該上流側部分の内部に残っている薬液が、第1の薬液/リンス液吸引配管48へと比較的弱い吸引力により引き込まれる。薬液の吸引は、薬液の先端面が、第1の左右方向部42内に設定された所定の待機位置に後退するまで行われる。薬液の先端面が、待機位置まで後退すると、制御装置3は第1の薬液/リンス液吸引バルブ54および第1の共通バルブ50を閉じる。

0097

一方、吸引フラグ103がオン状態である場合には、制御装置3は、第1の共通バルブ50を閉じたままの状態で第2の薬液/リンス液吸引バルブ56を開いて第2の薬液/リンス液吸引装置57の働きを有効化する。これにより、第1の接続部44の内部が吸引され、図12に示すように、第1のノズル配管9および第1の共通配管43の内部に残っている薬液が、第1の接続部44を通って第2の薬液/リンス液吸引配管49へと比較的強い吸引力により引き込まれる。第1のノズル配管9内、第1の共通配管43内、第1の接続部44内および第2の薬液/リンス液吸引配管49内から全て薬液が排出されると、制御装置3は第2の薬液/リンス液吸引バルブ56および第1の共通バルブ50を閉じる。

0098

第1の共通バルブ50の閉成により、薬液供給工程S3が終了する。
次いで、制御装置3は、基板Wの上面にリンス液を供給するリンス工程(図8のステップS4)を行う。制御装置3は、他のバルブを閉じながらリンス液バルブ53および第1の共通バルブ50を開く。これにより、遮断板27の基板対向面29に形成された第1の吐出口8から基板Wの上面中央部に向けてリンス液が吐出される。基板Wの上面に供給されたリンス液は、基板Wの回転による遠心力を受けて基板Wの周縁部に移動する。これにより、基板Wの上面上の薬液がリンス液に置換される。

0099

リンス液の吐出開始から予め定める期間が経過すると、基板Wの上面全域がリンス液に覆われている状態で、制御装置3は、スピンモータ22を制御して、基板Wの回転速度を液処理速度からパドル速度(または約40rpm以下の低回転速度。第1の基板処理例では、たとえば約10rpm)まで段階的に減速させる。その後、基板Wの回転速度をパドル速度に維持する。これにより、基板Wの上面に、基板Wの上面全域を覆うリンス液の液膜パドル状に支持される。この状態では、基板Wの上面のリンス液の液膜に作用する遠心力がリンス液と基板Wの上面との間で作用する表面張力よりも小さいか、あるいは前記の遠心力と前記の表面張力とがほぼ拮抗している。基板Wの減速により、基板W上のリンス液に作用する遠心力が弱まり、基板W上から排出されるリンス液の量が減少する。

0100

基板Wをパドル速度に減速してから予め定める期間が経過すると、制御装置3は、リンス液バルブ53および第1の共通バルブ50を閉じる。これにより、第1の吐出口8からのリンス液の吐出が停止される。このとき、第1のノズル配管9内、第1の共通配管43内および第1の接続部44内にリンス液が残っている。
その後、制御装置3は、第1の共通バルブ50を閉じたままの状態で、第1の薬液/リンス液吸引装置55の働きのみを有効化して、第1のノズル配管9内のリンス液を吸引する。これにより、第1の共通配管43における、第1の薬液/リンス液吸引配管48の分岐部分よりも上流側部分の内部が吸引され、当該上流側部分の内部に残っているリンス液が、第1の薬液/リンス液吸引配管48へと比較的弱い吸引力により引き込まれる。リンス液の吸引は、リンス液の先端面が、第1の左右方向部42内に設定された所定の待機位置に後退するまで行われる。リンス液の先端面が、待機位置まで後退すると、制御装置3は第1の薬液/リンス液吸引バルブ54を閉じる。これにより、リンス工程S4が終了する。

0101

次いで、制御装置3は、基板Wの上面に存在するリンス液を有機溶剤(たとえばIPA)に置換する第1の有機溶剤供給工程(図8のステップS5)を行う。具体的には、制御装置3は、対向部材昇降ユニット35を制御して、遮断板27を近接位置と退避位置との間の処理位置に配置する。
また、制御装置3は、基板Wの回転をパドル速度に維持しつつ、他のバルブを閉じながら有機溶剤バルブ72および第2の共通バルブ70を開く。これにより、図13に示すように、遮断板27の基板対向面29に形成された第2の吐出口10から基板Wの上面中央部に向けて有機溶剤が吐出される。基板Wの上面に供給された有機溶剤は、基板Wの回転による遠心力を受けて基板Wの周縁部に移動する。これにより、基板Wの上面上のリンス液が有機溶剤によって置換される。

0102

有機溶剤の吐出開始から予め定める期間が経過すると、制御装置3は、有機溶剤バルブ72および第2の共通バルブ70を閉じる。これにより、図14に示すように、第2の吐出口10からの有機溶剤の吐出が停止される。このとき、第2のノズル配管11内、第2の共通配管63内および第2の接続部64内に有機溶剤が残っている。
その後、制御装置3は、第2の共通バルブ70を閉じたままの状態で、第1の有機溶剤吸引装置75および第2の有機溶剤吸引装置77の一方の働きのみを有効化して、第2のノズル配管11内の有機溶剤を吸引する。第1の有機溶剤吸引装置75および第2の有機溶剤吸引装置77のいずれの働きを有効化するかは、第2の供給/吸引ユニット15に対応する第2の吸引フラグ103Bの値を参照して決められる。

0103

第2の吸引フラグ103Bがオフ状態である場合には、制御装置3は、第1の有機溶剤吸引装置75を作動させて、第1の有機溶剤吸引装置75の働きを有効化する。これにより、第2の共通配管63における、第1の有機溶剤吸引装置75の介装部分よりも下流側部分(第2の吐出口10側の部分)の内部が吸引され、図15に示すように、当該下流側部分の内部に残っている有機溶剤が、第1の有機溶剤吸引装置75の内部(ダイヤフラムの駆動により拡張した領域)へと比較的弱い吸引力により引き込まれる。有機溶剤の吸引は、有機溶剤の先端面が、第2の左右方向部62内に設定された所定の待機位置に後退するまで行われる。このときの有機溶剤の吸引量は約0.1〜1ミリリットルである。有機溶剤の先端面が、待機位置まで後退すると、制御装置3は第2の共通バルブ70を閉じる。

0104

一方、第2の吸引フラグ103Bがオン状態である場合には、制御装置3は、有機溶剤吸引バルブ76を開いて第2の有機溶剤吸引装置77の働きを有効化する。これにより、第2の接続部64の内部が吸引され、図16に示すように、第2のノズル配管11および第2の共通配管63の内部に残っている有機溶剤が、第2の接続部64を通って有機溶剤吸引配管69へと比較的強い吸引力により引き込まれる。第2のノズル配管11内、第2の共通配管63内、第2の接続部64内および有機溶剤吸引配管69内から全て有機溶剤が排出されると、制御装置3は有機溶剤吸引バルブ76および第2の共通バルブ70を閉じる。

0105

第2の共通バルブ70の閉成により、第1の有機溶剤供給工程S5が終了する。
次いで、制御装置3は、基板Wの上面に存在するリンス液を液体の表面改質剤に置換する表面改質剤供給工程(図8のステップS6)を行う。具体的には、制御装置3は、遮断板27を処理位置に維持しつつ、他のバルブを閉じながら第1の表面改質剤バルブ92、第2の表面改質剤バルブ93および第3の共通バルブ90を開く。これにより、遮断板27の基板対向面29に形成された第3の吐出口12から基板Wの上面中央部に向けて表面改質剤が吐出される。基板Wの上面に供給された表面改質剤は、基板Wの回転による遠心力を受けて基板Wの周縁部に移動する。これにより、基板Wの上面上の有機溶剤が表面改質剤によって置換される。

0106

表面改質剤の吐出開始から予め定める期間が経過すると、制御装置3は、第1の表面改質剤バルブ92、第2の表面改質剤バルブ93および第3の共通バルブ90を閉じる。これにより、第3の吐出口12からの表面改質剤の吐出が停止される。このとき、第3のノズル配管13内、第3の共通配管83内および第3の接続部84内に表面改質剤が残っている。

0107

その後、制御装置3は、第3の共通バルブ90を閉じたままの状態で、第1の表面改質剤吸引装置95および第2の表面改質剤吸引装置97の一方の働きのみを有効化して、第3のノズル配管13内の表面改質剤を吸引する。第1の表面改質剤吸引装置95および第2の表面改質剤吸引装置97のいずれの働きを有効化するかは、第3の供給/吸引ユニット16に対応する第3の吸引フラグ103Cの値を参照して決められる。

0108

第3の吸引フラグ103Cがオフ状態である場合には、制御装置3は、第1の表面改質剤吸引装置95を作動させて、第1の表面改質剤吸引装置95の働きを有効化する。これにより、第3の共通配管83における、第1の表面改質剤吸引装置95の介装部分よりも下流側部分(第3の吐出口12側の部分)の内部が吸引され、当該上流側部分の内部に残っている表面改質剤が、第1の表面改質剤吸引装置95の内部(ダイヤフラムの駆動により拡張した領域)へと比較的弱い吸引力により引き込まれる。表面改質剤の吸引は、表面改質剤の先端面が、第2の左右方向部62内に設定された所定の待機位置に後退するまで行われる。このときの表面改質剤の吸引量は約0.1〜1ミリリットルである。表面改質剤の先端面が、待機位置まで後退すると、制御装置3は第3の共通バルブ90を閉じる。

0109

一方、第3の吸引フラグ103Cがオン状態である場合には、制御装置3は、表面改質剤吸引バルブ96を開いて第2の表面改質剤吸引装置97の働きを有効化する。これにより、第3の接続部84の内部が吸引され、第3のノズル配管13および第3の共通配管83の内部に残っている表面改質剤が、第3の接続部84を通って表面改質剤吸引配管89へと比較的強い吸引力により引き込まれる。第3のノズル配管13内、第3の共通配管83内、第3の接続部84内および表面改質剤吸引配管89内から全て表面改質剤が排出されると、制御装置3は表面改質剤吸引バルブ96および第3の共通バルブ90を閉じる。

0110

第3の共通バルブ90の閉成により、表面改質剤供給工程S6が終了する。
次いで、制御装置3は、基板Wの上面に存在するリンス液を有機溶剤(たとえばIPA)に置換する第2の有機溶剤供給工程(図8のステップS7)を行う。具体的には、制御装置3は、遮断板27を処理位置に維持し、かつ基板Wの回転をスピンドライ速度に維持しつつ、他のバルブを閉じながら有機溶剤バルブ72および第2の共通バルブ70を開く。これにより、図13に示すように、第2の吐出口10から基板Wの上面中央部に向けて有機溶剤が吐出される。基板Wの上面に供給された有機溶剤は、基板Wの回転による遠心力を受けて基板Wの周縁部に移動する。これにより、基板Wの上面上の表面改質剤が有機溶剤によって置換される。

0111

有機溶剤の吐出開始から予め定める期間が経過すると、制御装置3は、有機溶剤バルブ72および第2の共通バルブ70を閉じる。これにより、図14に示すように、第2の吐出口10からの有機溶剤の吐出が停止される。このとき、第2のノズル配管11内、第2の共通配管63内および第2の接続部64内に有機溶剤が残っている。
その後、制御装置3は、第2の共通バルブ70を閉じたままの状態で、第1の有機溶剤吸引装置75および第2の有機溶剤吸引装置77の働きの一方のみを有効化して、第2のノズル配管11内の有機溶剤を吸引する。第1の有機溶剤吸引装置75および第2の有機溶剤吸引装置77の働きのいずれを有効化するかは、第2の供給/吸引ユニット15に対応する第2の吸引フラグ103Bの値を参照して決められる。

0112

第2の吸引フラグ103Bがオフ状態である場合には、制御装置3は、第1の有機溶剤吸引装置75を作動させて、第1の有機溶剤吸引装置75の働きを有効化する。これにより、第2の共通配管63における、第1の有機溶剤吸引装置75の介装部分よりも上流側部分の内部が吸引され、図15に示すように、当該上流側部分の内部に残っている有機溶剤が、第1の有機溶剤吸引装置75の内部(ダイヤフラムの駆動により拡張した領域)へと比較的弱い吸引力により引き込まれる。有機溶剤の吸引は、有機溶剤の先端面が、第2の左右方向部62内に設定された所定の待機位置に後退するまで行われる。このときの有機溶剤の吸引量は約0.1〜1ミリリットルである。有機溶剤の先端面が、待機位置まで後退すると、制御装置3は第2の共通バルブ70を閉じる。

0113

一方、第2の吸引フラグ103Bがオン状態である場合には、制御装置3は、有機溶剤吸引バルブ76を開いて第2の有機溶剤吸引装置77の働きを有効化する。これにより、第2の接続部64の内部が吸引され、図16に示すように、第2のノズル配管11および第2の共通配管63の内部に残っている有機溶剤が、第2の接続部64を通って有機溶剤吸引配管69へと比較的強い吸引力により引き込まれる。第2のノズル配管11内、第2の共通配管63内、第2の接続部64内および有機溶剤吸引配管69内から全て有機溶剤が排出されると、制御装置3は有機溶剤吸引バルブ76および第2の共通バルブ70を閉じる。

0114

第2の共通バルブ70の閉成により、第2の有機溶剤供給工程S7が終了する。
次いで、基板Wを乾燥させるスピンドライ工程(図8のステップS8)が行われる。具体的には、制御装置3は、対向部材昇降ユニット35を制御して、遮断板27を近接位置に配置する。遮断板27が処理位置にあるときには、遮断板27が、基板Wの上面をその周囲の空間から遮断する。また、制御装置3はスピンモータ22を制御することにより、薬液供給工程S3〜第2の有機溶剤供給工程S7の各工程における回転速度よりも大きい乾燥回転速度(たとえば数千rpm)まで基板Wを加速させ、その乾燥回転速度で基板Wを回転させる。これにより、大きな遠心力が基板W上の液体に加わり、基板Wに付着している液体が基板Wの周囲に振り切られる。このようにして、基板Wから液体が除去され、基板Wが乾燥する。

0115

基板Wの加速から予め定める期間が経過すると、制御装置3は、スピンモータ22を制御することにより、スピンチャック5による基板Wの回転を停止させる(図8のステップS9)。その後、制御装置3は、対向部材昇降ユニット35を制御して、遮断板27を上昇させて退避位置に配置する。
次に、チャンバ4内から基板Wが搬出される(図8のステップS10)。具体的には、制御装置3は、基板搬送ロボット(図示しない)のハンド(図示しない)をチャンバ4の内部に進入させる。そして、制御装置3は、基板搬送ロボットのハンドにスピンチャック5上の基板Wを保持させる。その後、制御装置3は、基板搬送ロボットのハンドをチャンバ4内から退避させる。これにより、洗浄後の基板Wがチャンバ4から搬出される。

0116

図17は、各処理液供給工程(図8のステップS3,S5〜S7)における処理液の吐出動作および吸引動作を詳細に説明するための流れ図である。
各処理液供給工程(図8のS3,S5〜S7)において、予め定める処理液吐出開始タイミングになると(ステップT1でYES)、制御装置3は、他のバルブを閉じながら、当該処理に用いられるべき処理液バルブ(薬液バルブ52、有機溶剤バルブ72または表面改質剤バルブ92,93)を開き(ステップT2)、かつ当該処理液バルブに対応する共通バルブ(第1の共通バルブ50、第2の共通バルブ70または第3の共通バルブ90)を開く。これにより、吐出口(第1の吐出口8、第2の吐出口10または第3の吐出口12)から、処理液(薬液、有機溶剤または表面改質剤)が吐出される。

0117

処理液の吐出開始から、供給レシピRE1,RE2,RE3によって指示された処理液吐出期間が経過すると(ステップT3でYES)、制御装置3は処理に用いられるべき処理液バルブを閉じる(ステップT4)。これにより、吐出口からの処理液の吐出が停止される。
また、処理液の吐出開始から処理液吐出期間が経過すると(ステップT3でYES)、経過期間タイマ(第1の経過期間タイマ104A、第2の経過期間タイマ104Bまたは第3の経過期間タイマ104C)による計時が開始する(経過時間計測工程の開始。ステップT5)。その後、予め定める処理液吐出開始タイミングになる。

0118

処理液供給工程(図8のS3,S5〜S7)において、予め定める吸引タイミングになると(ステップT6でYES)、制御装置3は、対応する吸引フラグ(第1の吸引フラグ103A、第2の吸引フラグ103Bまたは第3の吸引フラグ103C)の値を参照する。対応する吸引フラグの値が00[H](吸引フラグオフ)である場合には、制御装置3の演算ユニットは、対応する第1の吸引装置(第1の薬液/リンス液吸引装置55、第1の有機溶剤吸引装置75または第1の表面改質剤吸引装置95)の働きを有効化させて処理液の吸引動作を行う。一方、対応する吸引フラグの値が5A[H](吸引フラグオン)である場合には、制御装置3の演算ユニットは、対応する第2の吸引装置(第2の薬液/リンス液吸引装置57、第2の有機溶剤吸引装置77または第2の表面改質剤吸引装置97)を有効化させて処理液の吸引動作を行う。

0119

以上によりこの実施形態によれば、各処理液供給工程(図8のS3,S5〜S7)の終了時に実行される吸引において、処理液の吐出停止の終了からの経過期間が基準期間未満である場合には、比較的弱い吸引力で吸引され、一方、経過期間が基準期間以上である場合には、比較的強い吸引力で吸引される。
処理液の吐出停止からさほど期間が経過していない場合には、ノズル配管9,11,13内に残留している処理液(薬液、有機溶剤、表面改質剤等)は、次回の処理液供給工程においても引き続き使用される。この場合、処理液の先端面が所定位置に後退するように、処理液が吸引される。したがって、処理液の吐出停止の終了からの経過期間が基準期間未満である場合には比較的弱い吸引力により吸引する。これにより、処理液の先端面を所定位置まで正確に後退させることができ、その結果、処理液のボタ落ちの懸念を解消することができる。

0120

一方、処理液の吐出停止から長期間が経過している場合には、ノズル配管9,11,13や共通配管43,63,83内に残留している処理液(薬液、有機溶剤、表面改質剤等)が経時変化(温度変化または成分変化)していることがある。このような処理液はそのまま処理に用いることは好ましくなく、次回の処理液吸引供給工程の実行に先立って機外に排出する(いわゆるプリディスペンスを行う)必要がある。処理液の吐出停止からの経過期間が基準期間以上である場合には強い吸引力により吸引する。これにより、経時変化している処理液を、ノズル配管9,11,13や共通配管43,63,83内から排出することができる。

0121

以上により、ノズル配管9,11,13や共通配管43,63,83内に残留した処理液を、その処理液の状態に適した態様で吸引することができる。
たとえば、第1の供給/吸引ユニット14に設けられる第1の吸引装置として、図18に示すように、第2の薬液/リンス液吸引装置57と同様のエジェクタ式の吸引装置からなる第1の薬液/リンス液吸引装置112が設けられてもよい。具体的には、第1の供給/吸引ユニット14は、第1の接続部44に一端側(図18の左側)が接続された第1の薬液/リンス液吸引配管111と、第1の薬液/リンス液吸引配管111の他端側(先端)に接続された第1の薬液/リンス液吸引装置112と、第1の薬液/リンス液吸引配管111を開閉するための吸引バルブ113とを備えている。このように第1の吸引装置としてエジェクタ式の吸引装置を採用する場合には、エア圧圧損を異ならせることにより、第1の薬液/リンス液吸引装置112の吸引力(吸引速度)が、第2の薬液/リンス液吸引装置57よりも弱くなるように(遅くなるように)設定される。

0122

また、第2の供給/吸引ユニット15や第3の供給/吸引ユニット16において、図18に示す変形例と同様に、エジェクタ式の第1の薬液/リンス液吸引装置112が設けられてもよい。
また、第1の供給/吸引ユニット14において1つの吸引装置のみが設けられる構成であってもよい。図19に示すように、第1の供給/吸引ユニット14が、第1の接続部44に一端側(図19の左側)が接続された吸引配管121と、吸引配管121の他端側(先端)に接続された薬液/リンス液吸引装置(吸引装置)122と、吸引配管121に介装され、吸引配管121の開度を調整して、吸引力(吸引速度)を調整するための流量調整バルブ(吸引力調整ユニット)123と、吸引配管121を開閉するための吸引バルブ124とを含んでいてもよい。薬液/リンス液吸引装置(吸引装置)122は、たとえば、第2の薬液/リンス液吸引装置57と同様のエジェクタ式の吸引装置である。流量調整バルブ123は、弁座が内部に設けられたバルブボディと、弁座を開閉する弁体と、開位置と閉位置との間で弁体を移動させるアクチュエータとを含む。他の流量調整バルブについても同様である。流量調整バルブ123は、吸引配管121ではなく、第1の共通配管43に介装されていてもよい。

0123

図20は、本発明の第2の実施形態に係る基板処理装置201の内部のレイアウトを説明するための図解的な平面図である。基板処理装置201は、シリコンウエハなどの基板Wを一枚ずつ処理する枚葉式の装置である。この実施形態では、基板Wは、円板状の基板である。基板処理装置201は、処理液で基板Wを処理する複数の処理ユニット202と、処理ユニット202で処理される複数枚の基板Wを収容する基板収容器Cが載置されるロードポートLPと、ロードポートLPと処理ユニット202との間で基板Wを搬送する搬送ロボットIRおよびCRと、基板処理装置201を制御する制御装置203とを含む。搬送ロボットIRは、基板収容器Cと搬送ロボットCRとの間で基板Wを搬送する。搬送ロボットCRは、搬送ロボットIRと処理ユニット202との間で基板Wを搬送する。複数の処理ユニット202は、たとえば、同様の構成を有している。

0124

図21は、処理ユニット202の構成例を説明するための図解的な断面図である。図22は、中心軸ノズル207の縦断面図である。図23は、中心軸ノズル207の底面図である。
処理ユニット202は、箱形のチャンバー204と、チャンバー204内で一枚の基板Wを水平な姿勢で保持して、基板Wの中心を通る鉛直な回転軸線A1まわりに基板Wを回転させるスピンチャック(基板保持ユニット)205と、スピンチャック205に保持されている基板Wの上面に対向する対向部材206と、対向部材206の内部を上下に挿通し、スピンチャック205に保持されている基板Wの上面の中央部に向けて処理液を吐出するための中心軸ノズル207と、中心軸ノズル207に薬液を供給するための薬液供給ユニット208と、中心軸ノズル207にリンス液を供給するためのリンス液供給ユニット209と、中心軸ノズル207に液体の疎水化剤を供給するための疎水化剤供給ユニット210と、中心軸ノズル207に、空気よりも比重が大きくかつ水よりも低い表面張力を有する低表面張力液体としての有機溶剤を供給するための有機溶剤供給ユニット211と、スピンチャック205を取り囲む筒状の処理カップ212とを含む。

0125

チャンバー204は、スピンチャック205やノズルを収容する箱状の隔壁213と、隔壁213の上部から隔壁213内に清浄空気(フィルタによってろ過された空気)を送る送風ユニットとしてのFFU(ファン・フィルタ・ユニット)214と、隔壁213の下部からチャンバー204内の気体を排出する排気ダクト215とを含む。FFU214は、隔壁213の上方に配置されており、隔壁213の天井に取り付けられている。FFU214は、隔壁213の天井からチャンバー204内に下向きに清浄空気を送る。排気ダクト215は、処理カップ212の底部に接続されており、基板処理装置201が設置される工場に設けられた排気処理設備に向けてチャンバー204内の気体を導出する。したがって、チャンバー204内を下方に流れるダウンフロー(下降流)が、FFU214および排気ダクト215によって形成される。基板Wの処理は、チャンバー204内にダウンフローが形成されている状態で行われる。

0126

スピンチャック205として、基板Wを水平方向に挟んで基板Wを水平に保持する挟持式のチャックが採用されている。具体的には、スピンチャック205は、スピンモータ216と、このスピンモータ216の駆動軸と一体化されたスピン軸217と、スピン軸217の上端に略水平に取り付けられた円板状のスピンベース218とを含む。
スピンベース218の上面には、その周縁部に複数個(3個以上。たとえば6個)の挟持部材219が配置されている。複数個の挟持部材219は、スピンベース218の上面周縁部において、基板Wの外周形状に対応する円周上で適当な間隔を空けて配置されている。スピンベース218の上面には、回転軸線A1を中心とする円周上に、対向部材206を下方から支持するための複数個(3個以上)の対向部材支持部220が配置されている。対向部材支持部220と回転軸線A1との間の距離は、挟持部材219と回転軸線A1との間の距離よりも、大きく設定されている。

0127

また、スピンチャック205としては、挟持式のものに限らず、たとえば、基板Wの裏面を真空吸着することにより、基板Wを水平な姿勢で保持し、さらにその状態で鉛直な回転軸線まわりに回転することにより、スピンチャック205に保持されている基板Wを回転させる真空吸着式のもの(バキュームチャック)が採用されてもよい。
対向部材206は、スピンチャック205に従って回転する従動型の対向部材(すなわち、遮断部材)である。すなわち、対向部材206は、基板処理中において、対向部材206がスピンチャック205に一体回転可能に支持される。

0128

対向部材206は、遮断板221と、遮断板221に同伴昇降可能に設けられた係合部222と、係合部222と係合して遮断板221を上方から支持するための支持部223とを含む。
遮断板221は、基板Wより大きい径を有する円板状である。遮断板221は、その下面に基板Wの上面全域に対向する円形の基板対向面221aと、基板対向面221aの周縁部において下方に向けて突出する円環状の鍔部221bと、基板対向面221aに設けられて対向部材支持部220に係合するためのスピンチャック係合部221cとを有している。基板対向面221aの中央部には、対向部材206を上下に貫通する貫通穴224が形成されている。貫通穴224は、円筒状の内周面によって区画されている。

0129

係合部222は、遮断板221の上面において、貫通穴224の周囲を包囲する円筒部225と、円筒部225の上端から径方向外方に広がるフランジ部226とを含む。フランジ部226は、支持部223に含まれる、次に述べるフランジ支持部228よりも上方に位置しており、フランジ部226の外周は、フランジ支持部228の内周よりも大径とされている。

0130

支持部223は、たとえば略円板状の支持部本体227と、水平なフランジ支持部228と、支持部本体227とフランジ支持部228とを接続する接続部229とを含む。
中心軸ノズル207は、遮断板221および基板Wの中心を通る鉛直な軸線、すなわち、回転軸線A1に沿って上下方向に延びている。中心軸ノズル207は、スピンチャック205の上方に配置され、遮断板221および支持部223の内部空間を挿通する。中心軸ノズル207は、遮断板221および支持部223と共に昇降する。

0131

中心軸ノズル207は、貫通穴224の内部を上下に延びる円柱状のケーシング230と、ケーシング230の内部を上下に挿通する第1のノズル配管231、第2のノズル配管232、第3のノズル配管233および第4のノズル配管234とを含む。ケーシング230は、円筒状の外周面230aと、ケーシング230の下端部に設けられ、基板Wの上面の中央部に対向する対向面230bとを有している。第1〜第4のノズル配管231〜234は、それぞれインナーチューブである。

0132

支持部223には、支持部223を昇降させて対向部材206を昇降させるための対向部材昇降ユニット247が結合されている。対向部材昇降ユニット247は、サーボモータボールねじ機構などを含む構成である。
対向部材昇降ユニット247は、対向部材206および第1〜第4のノズル配管231〜234を、支持部223と共に鉛直方向に昇降する。対向部材昇降ユニット247は、遮断板221の基板対向面221aがスピンチャック205に保持されている基板Wの上面に近接する近接位置と、近接位置の上方に設けられた退避位置の間で、遮断板221および第1〜第4のノズル配管231〜234を昇降させる。対向部材昇降ユニット247は、近接位置と退避位置との間の各位置で遮断板221を保持可能である。

0133

対向部材昇降ユニット247により、支持部223を下位置(図21破線で示す位置)と上位置(図21実線で示す位置)との間で昇降させることができ、これにより、対向部材206の遮断板221を、スピンチャック205に保持された基板Wの上面に近接する近接位置(図21に破線で示す位置)と、スピンチャック205の上方に大きく退避した退避位置(図21に実線で示す位置)との間で昇降させることができる。

0134

具体的には、支持部223が上位置に位置する状態では、支持部223のフランジ支持部228とフランジ部226とが係合することにより、係合部222、遮断板221および中心軸ノズル207が支持部223に支持される。すなわち、遮断板221が支持部223によって吊り下げられる。
支持部223が上位置に位置する状態では、フランジ支持部228の上面に突設された突起228aが、フランジ部226に周方向に間隔を空けて形成された係合穴226aに係合することにより、遮断板221が支持部223に対して周方向に位置決めされる。

0135

対向部材昇降ユニット247が、支持部223を上位置から下降させると、遮断板221も退避位置から下降する。その後、遮断板221のスピンチャック係合部221cが、対向部材支持部220に当接すると、遮断板221および中心軸ノズル207が対向部材支持部220によって受け止められる。そして、対向部材昇降ユニット247が支持部223を下降させると、支持部223のフランジ支持部228とフランジ部226との係合が解除されて、係合部222、遮断板221および中心軸ノズル207は支持部223から離脱し、スピンチャック205によって支持される。この状態で、スピンチャック205(スピンベース218)の回転に同伴して、遮断板221が回転させられる。

0136

第1のノズル配管231は、鉛直方向に沿って延びる鉛直部分を含む。第1のノズル配管231の下端は、ケーシング230の対向面230bに開口して、第1の吐出口231aを形成している。第1のノズル配管231には、薬液供給ユニット208からの薬液が供給される。薬液供給ユニット208は、第1のノズル配管231の上流端側に接続された薬液配管236と、薬液配管236の途中部に介装された薬液バルブ237とを含む。薬液バルブ237が開かれると、第1の吐出口231aから下方に向けて薬液が吐出される。薬液バルブ237が閉じられると、第1の吐出口231aからの薬液の吐出が停止される。薬液は、薬液は、たとえば、硫酸、酢酸、硝酸、塩酸、フッ酸、アンモニア水、過酸化水素水、有機酸(たとえばクエン酸、蓚酸など)、有機アルカリ(たとえば、TMAH:テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドなど)、および界面活性剤、腐食防止剤の少なくとも1つを含む液であってもよい。

0137

第2のノズル配管232は、鉛直方向に沿って延びる鉛直部分を含む。第2のノズル配管232の下端は、ケーシング230の対向面230bに開口して、第2の吐出口232aを形成している。第2のノズル配管232には、リンス液供給ユニット209からのリンス液が供給される。リンス液供給ユニット209は、第2のノズル配管232の上流端側に接続されたリンス液配管238と、リンス液配管238の途中部に介装されたリンス液バルブ239とを含む。リンス液バルブ239が開かれると、第2の吐出口232aから下方に向けてリンス液が吐出される。リンス液バルブ239が閉じられると、第2の吐出口232aからのリンス液の吐出が停止される。リンス液は、水である。この実施形態において、水は、純水(脱イオン水)、炭酸水、電解イオン水、水素水、オゾン水、および希釈濃度(たとえば、10〜100ppm程度)のアンモニア水のいずれかである。

0138

第3のノズル配管233は、鉛直方向に沿って延びる鉛直部分を含む。第3のノズル配管233の下端は、ケーシング230の対向面230bに開口して、第3の吐出口233aを形成している。第3のノズル配管233には、疎水化剤供給ユニット210からの疎水化剤が供給される。疎水化剤供給ユニット210は、第3のノズル配管233の上流端側に接続された疎水化剤配管(処理液配管)240(後述する共通配管251と同じ)と、疎水化剤配管240の途中部に介装された疎水化剤バルブ241(後述する共通バルブ260と同じ)とを含む。疎水化剤バルブ241が開かれると、第3の吐出口233aから下方に向けて疎水化剤が吐出される。疎水化剤バルブ241が閉じられると、第3の吐出口233aからの疎水化剤の吐出が停止される。疎水化剤は、シリコン系の疎水化剤であってもよいし、メタル系の疎水化剤であってもよい。

0139

シリコン系の疎水化剤は、シリコン(Si)自体およびシリコンを含む化合物を疎水化させる疎水化剤である。シリコン系疎水化剤は、たとえば、シランカップリング剤である。シランカップリング剤は、たとえば、HMDS(ヘキサメチルジシラザン)、TMS(テトラメチルシラン)、フッ素化アルキルクロロシラン、アルキルジシラザン、および非クロロ系疎水化剤の少なくとも一つを含む。非クロロ系疎水化剤は、たとえば、ジメチルシリルジメチルアミン、ジメチルシリルジエチルアミン、ヘキサメチルジシラザン、テトラメチルジシラザン、ビス(ジメチルアミノ)ジメチルシラン、N,N−ジメチルアミノトリメチルシラン、N−(トリメチルシリル)ジメチルアミンおよびオルガノシラン化合物の少なくとも一つを含む。

0140

メタル系の疎水化剤は、たとえば高い配位性を有し、主として配位結合によって金属を疎水化する溶剤である。この疎水化剤は、たとえば、疎水基を有するアミン、および有機シリコン化合物の少なくとも一つを含む。
第4のノズル配管234は、鉛直方向に沿って延びる鉛直部分を含む。第4のノズル配管234の下端は、ケーシング230の対向面230bに開口して、第4の吐出口234aを形成している。第4のノズル配管234には、有機溶剤供給ユニット211からの液体の有機溶剤が供給される。

0141

第4のノズル配管234は、鉛直方向に沿って延びる鉛直部分を含む。第4のノズル配管234の下端は、ケーシング230の対向面230bに開口して、第4の吐出口234aを形成している。第4のノズル配管234には、有機溶剤供給ユニット211からの液体の有機溶剤が供給される。有機溶剤供給ユニット211は、第4のノズル配管234の上流端側に接続された有機溶剤配管242と、有機溶剤配管242の途中部に介装された有機溶剤バルブ243とを含む。有機溶剤バルブ243が開かれると、第4の吐出口234aから下方に向けて液体の有機溶剤が吐出される。有機溶剤バルブ243が閉じられると、第4の吐出口234aからの液体の有機溶剤の吐出が停止される。

0142

この実施形態において、有機溶剤は、たとえばIPA(isopropyl alcohol)であるが、このような有機溶剤として、IPA以外に、たとえば、メタノールエタノールアセトン、EG(エチレングリコール)およびHFE(ハイドロフルオロエーテル)を例示することができる。また、有機溶剤としては、単体成分のみからなる場合だけでなく、他の成分と混合した液体であってもよい。たとえば、IPAとアセトンの混合液であってもよいし、IPAとメタノールの混合液であってもよい。

0143

図21に示すように、処理カップ212は、スピンチャック205に保持されている基板Wよりも外方(回転軸線A1から離れる方向)に配置されている。処理カップ212は、スピンベース218の周囲を取り囲んでいる。スピンチャック205が基板Wを回転させている状態で、処理液が基板Wに供給されると、基板Wに供給された処理液が基板Wの周囲に振り切られる。処理液が基板Wに供給されるとき、上向きに開いた処理カップ212の上端部212aは、スピンベース218よりも上方に配置される。したがって、基板Wの周囲に排出された処理液(薬液やリンス液、疎水化剤、有機溶剤)は、処理カップ212によって受け止められる。そして、処理カップ212に受け止められた処理液は、図示しない回収装置または排液装置に送られる。

0144

図24は、図21に示す、疎水化剤供給ユニット210の構成を説明するための図である。
疎水化剤供給ユニット210は、第1のノズル配管231に接続された共通配管251と、共通配管251を介して第1のノズル配管231に接続されたミキシングバルブユニットMVとを含む。ミキシングバルブユニットMVは、第1のノズル配管231に送液する接続部252と、複数のバルブ259,260,262,263,267とを含む。複数のバルブ259,260,262,263,267は、いずれも開閉弁である。ミキシングバルブユニットMVは、接続部252にそれぞれ接続された、排出配管253、疎水化剤供給配管255、吸引配管256および洗浄液供給配管257をさらに含む。

0145

接続部252は、所定の一方向に沿って長手を有している。接続部252は、流通方向D1に延びる筒状(たとえば円筒状または角筒状)の側壁252aと、側壁252aの一方側端部を閉塞する一端壁252bと、側壁252aの他方側端部を閉塞する他端壁252cとを含む。接続部252の内部には、液体が流通するための流通空間SP1が形成されている。流通空間SP1は、流通方向D1に沿って延びている。接続部252の側壁には、一方側(図24の上側)から、排出配管253、共通配管251、疎水化剤供給配管255、吸引配管256および洗浄液供給配管257の順で接続されている。

0146

共通配管251は、上下方向部分251aと、左右方向部分251bとを有している。上下方向部分251aの下流端が、第1のノズル配管231の上流端に接続されている。左右方向部分251bの下流端が、上下方向部分251aの上流端に接続されている。左右方向部分251bの上流端が接続部252に接続されている。共通配管251の左右方向部分251bには、共通配管251を開閉するための共通バルブ260が介装されている。共通バルブ260は、エアオペレート式の開閉バルブである。このようなエアオペレート式の開閉バルブとして、ダイヤフラムバルブや、バタフライバルブニードルバルブ等を例に挙げることができる。

0147

共通配管251の左右方向部分251bには、共通バルブ260よりも下流側に、第1の吸引装置261が介装されている。第1の吸引装置261は、ダイヤフラム式の吸引装置である。ダイヤフラム式の吸引装置は、共通配管251の途中部に介装される筒状のヘッドと、ヘッド内に収容されたダイヤフラムとを含み、ダイヤフラムの駆動により、ヘッド内に形成される流路の容積を変化させるような吸引装置である(特開2016-111306号公報等参照)。

0148

ダイヤフラム式の吸引装置からなる第1の吸引装置261は、エアオペレート式の吸引装置である。第1の吸引装置261の内部へのエアの供給停止により、ダイヤフラムが形体変化してヘッド内の容積が増大し、その結果、共通配管251のうち第1の吸引装置261よりも下流側部分に存在する疎水化剤がヘッド内に引き込まれ、当該下流側部分の内部が吸引される(すなわち、吐出停止信号の入力に従って、ヘッド内に疎水化剤が吸引される)。これにより、第1の吸引装置261の働きが有効化される。また、第1の吸引装置261の内部へのエアの供給によりダイヤフラムが形体変化してヘッド内の容積が減少し、これにより、ヘッド内に吸引されていた液体(処理液)が押し出される(すなわち、吐出開始信号の入力に従って、ヘッド内の疎水化剤が押し出される)。これにより、第1の吸引装置261の働きが無効化される。

0149

共通バルブ260を駆動するための駆動源(たとえば電磁バルブ。第2の駆動源)と、第1の吸引装置261を駆動するための駆動源(たとえば電磁バルブ。第1の駆動源)とは互いに独立している。仮に、共通バルブ260を駆動するための駆動源と、第1の吸引装置261を駆動するための駆動源とが共通であると、共通バルブ260の開閉に連動して、第1の吸引装置261の吸引/吸引解除が行われてしまう。共通バルブ260を駆動するための駆動源と、第1の吸引装置261を駆動するための駆動源とが互いに独立しているので、共通バルブ260の開閉と、第1の吸引装置261の吸引/吸引解除とのそれぞれを、互いに最適な動作タイミングで行うことができる。

0150

排出配管253には、排出配管253を開閉するための排出バルブ259が介装されている。排出配管253の下流端側は、機外の排液設備に接続されている。
疎水化剤供給配管255には、疎水化剤供給配管255を開閉するための疎水化剤供給バルブ262が介装されている。疎水化剤供給配管255の上流端側には、疎水化剤供給源から疎水化剤が供給されるようになっている。

0151

吸引配管256には、吸引配管256を開閉するための吸引バルブ263が介装されている。吸引配管256の下流端端には、第2の吸引装置264が接続されている。第2の吸引装置264は、エジェクタ式の吸引装置である。エジェクタ式の吸引装置は、真空発生器やアスピレータを含む。エジェクタ式の吸引装置は、ダイヤフラム式の吸引装置やサイフォン式の吸引装置と比較して、吸引力が強く(吸引速度が速く)かつ吸引可能な液流量が多い。

0152

第2の吸引装置264は、流体供給配管265と、流体供給配管265の開閉を切り換えるための流体供給バルブ266とを含む。流体供給バルブ266は、たとえば電磁弁である。第2の吸引装置264の通電状態において、流体供給バルブ266が開かれて、流体供給配管265内に流体が流れることにより、第2の吸引装置264の内部が減圧される。これにより、吸引配管256の内部が吸引される。すなわち、第2の吸引装置264の働きが有効化される。

0153

洗浄液供給配管257には、洗浄液供給配管257を開閉するための洗浄液供給バルブ267が介装されている。洗浄液供給配管257の上流端側には、洗浄液供給源から洗浄液が供給されるようになっている。洗浄液は、図24の例では、たとえば有機溶剤(たとえばIPA)であるが、それ以外に水を洗浄液として用いることもできる。
疎水化剤供給ユニット210における他のバルブが閉じられている状態で、共通バルブ260および疎水化剤供給バルブ262が開かれると、疎水化剤供給配管255からの疎水化剤が接続部252の内部に流入し、この疎水化剤が共通配管251を介して第1のノズル配管231に供給され、第3の吐出口233aから下方に向けて疎水化剤が吐出される。

0154

また、疎水化剤供給ユニット210における他のバルブが閉じられている状態で、疎水化剤供給バルブ262および排出バルブ259が開かれると、疎水化剤供給配管255からの疎水化剤が接続部252に流入し、この疎水化剤が、排出配管253を通して接続部252外に排出させられる(プリディスペンス工程)。
また、疎水化剤供給ユニット210における他のバルブが閉じられている状態で、洗浄液供給バルブ267および排出バルブ259が開かれると、洗浄液供給配管257からの洗浄液が接続部252に流入し、この洗浄液が、排出配管253を通して接続部252外に排出させられる(接続部洗浄工程)。

0155

また、疎水化剤供給ユニット210における他のバルブが閉じられている状態で、洗浄液供給バルブ267および共通バルブ260が開かれると、洗浄液供給配管257からの洗浄液が接続部252に流入し、この洗浄液が、共通バルブ260を通して第3の吐出口233aから吐出させられる(配管洗浄工程)。
また、疎水化剤供給ユニット210における他のバルブ(共通バルブ260を含む)が閉じられている状態で、第1の吸引装置261の働きが有効化されると、共通配管251における第1の吸引装置261の介装位置よりも下流側部分に存在する液体が第1の吸引装置261に吸引される(第1の吸引工程)。このときの疎水化剤の吸引量は約0.1〜1ミリリットルである。

0156

また、流体供給バルブ266の開成により第2の吸引装置264の働きが有効化されている状態で、吸引バルブ263および共通バルブ260が開かれると、吸引配管256の内部が吸引され、接続部252の内部(流通空間SP1)の液体、および共通配管251の内部の液体が第2の吸引装置264によって吸引される(第2の吸引工程)。
図25は、基板処理装置201の主要部の電気的構成を説明するためのブロック図である。

0157

制御装置203は、たとえばマイクロコンピュータを用いて構成されている。制御装置203はCPU等の演算ユニット301、固定メモリデバイス(図示しない)、ハードディスクドライブ等の記憶ユニット302、および入出力ユニット(図示しない)を有している。記憶ユニット302には、演算ユニット301が実行するプログラム303が記憶されている。

0158

記憶ユニット302は、基板Wに対する各処理の内容を規定するレシピを記憶するレシピ記憶部304を含む。レシピ記憶部304は、電気的にデータを書き換え可能な不揮発性メモリからなる。レシピ記憶部304には、操作部305の操作により作成されるプロセスレシピ306、プレレシピ307、ポストレシピ308およびフローレシピ309が記憶される。プロセスレシピ306は、基板Wに対する処理の内容(手順および条件を含む。以下同じ。)を定めたものである。プレレシピ307は、予備動作レシピの一例であり、予め定める前処理の内容を定めたものである。ポストレシピ308は、予備動作レシピの一例であり、予め定める後処理の内容を定めたものである。フローレシピ309は、プロセスレシピ306に従った制御(プロセスレシピ制御)、プリレシピに従った制御(プリレシピ制御)およびポストレシピに従った制御(ポストレシピ制御)の実行順序および実行回数を定めたものである。

0159

基板処理装置201には、一つのロットを構成する所定枚数(たとえば、25枚)の基板Wが基板収容器C(図20参照)に一括して収容された状態で搬入される。基板処理装置201では、基板収容器Cごとに、1つのフローレシピ309が設定される。
さらに、制御装置203は、予め定められたプログラムに従って、スピンモータ216、対向部材昇降ユニット247等を駆動し、また、第1の吸引装置261、第2の吸引装置264等の働きを有効化させる。さらに、制御装置203は、薬液バルブ237、リンス液バルブ239、有機溶剤バルブ243、排出バルブ259、共通バルブ260、疎水化剤供給バルブ262、吸引バルブ263、洗浄液供給バルブ267等を開閉する。

0160

図26は、処理ユニット202において実行される処理の内容を説明するための流れ図である。図27は、処理ユニット202においてプレレシピ307によって実行される前処理の流れを示す流れ図である。図28は、処理ユニット202においてプロセスレシピ306によって実行される基板処理の流れを示す流れ図である。図29は、処理ユニット202においてポストレシピ308によって実行される後処理の流れを示す流れ図である。図30Aは、基板処理装置201への基板Wの搬入前における、処理ユニット202の状態を示す図である。図30Bは、プリディスペンス工程T1を説明するための図である。図31は、疎水化剤供給工程E6を説明するための図である。図32は、疎水化剤供給工程E6後に行われる第1の吸引工程を説明するための図である。図33は、接続部洗浄工程P1を説明するための図である。図34は、配管洗浄工程P2を説明するための図である。図35は、第2の吸引工程P3を説明するための図である。図36は、充填工程P4を説明するための図である。

0161

図20図29を参照しながら、処理ユニット202で実行される基板処理例について説明する。図30A図36については適宜参照する。また、基板処理例は、エッチング処理であってもよいし、洗浄処理であってもよい。
1つのロットに含まれる複数枚の基板W(1つの基板収容器C(図20参照)に収容される複数枚の基板W)に対し、1または複数の処理ユニット202において処理が施される。基板収容器C(図20参照)が、基板処理装置201のロードポートLP(図20参照)に載置されると、基板収容器Cに含まれるロットの情報を示す基板情報が、ホストコンピュータから制御装置203に送られる。ホストコンピュータは、半導体製造工場に設置された複数の基板処理装置を統括するコンピュータである。制御装置203は、ホストコンピュータから送られた基板情報に基づいて、そのロットに対するフローレシピ309がレシピ記憶部304から読み出される。そして、フローレシピ309に従って、プリレシピ制御、プロセスレシピ制御およびポストレシピ制御が順に行われる。

0162

まず、各処理ユニット202(図20参照)においてプレレシピ307に従った制御が実行され、これにより前処理S11(図26参照)が行われる。
その後、プロセスレシピ306に従った制御が繰り返し実行されることにより、1つの基板収容器Cに収容された基板Wは、次々と連続して処理ユニット202に搬入され、処理ユニット202で基板処理S12(図26参照)を受ける。

0163

そして、プロセスレシピ306に従った制御が基板収容器Cに収容された基板の枚数に等しい所定回数だけ実行され、一連の所定回数の処理が終了すると、各処理ユニット202においてポストレシピ308に従った制御が実行されることにより、後処理S13(図26参照)が実行される。
フローレシピ309によって規定される、プロセスレシピ306の実行回数が、1回の場合には、前処理S11と後処理S13との間に、基板処理S12が1回だけ実行される。しかしながら、プロセスレシピ306の実行回数が、N(Nは2以上の整数)回の場合には、前処理S11と後処理S13との間に、基板処理S12がN回実行される。つまり、基板処理S12が連続して実行(連続処理)される。

0164

前処理S11について説明する。
前回の基板Wに対する一連の処理後には、図30Bに示すように、疎水化剤の先端面Fが待機位置SPに配置されている。待機位置SPは、共通配管251の左右方向部分251bに設定された流通方向の一部分である。
前処理S11において、制御装置203は、図30Aに示すように、プリディスペンス工程T1を実行する。プリディスペンス工程T1は、疎水化剤供給配管255の内部に存在している疎水化剤を、疎水化剤供給配管255から排出するための工程である。前回の基板Wに対する一連の処理の終了から長期間が経過している場合、疎水化剤供給配管255の内部や接続部252の内部(流通空間SP1(図24参照))に滞留している疎水化剤が経時変化(成分変化(劣化)や温度低下)しているおそれがある。そのため、基板処理S12に先立って、疎水化剤供給配管255の内部や接続部252の内部に滞留している疎水化剤を疎水化剤供給配管255の内部および接続部252の内部から排出させて、新しい疎水化剤に置換させることにより、経時変化している疎水化剤が基板処理S12に用いられないようにしたものである。

0165

具体的には、プリディスペンス工程T1を行う場合には、制御装置203は、疎水化剤供給ユニット210における他のバルブが閉じられている状態で、疎水化剤供給バルブ262および排出バルブ259を開く。これにより、疎水化剤供給配管255からの疎水化剤が接続部252の内部に流入し排出配管253を通して排出させられる。
プリディスペンス工程T1が終了すると、前処理S11は終了する。

0166

次に、基板処理S12(図26参照)について説明する。基板処理S12の実行に関し、レシピ記憶部304(図25参照)から読み出されたプロセスレシピ306は、常時参照されている。
基板処理S12が実行されるときには、未処理の基板Wが、チャンバー204の内部に搬入される(図28のステップE1)。基板Wを保持している搬送ロボットCRのハンドHをチャンバー204の内部に進入させることにより、具体的には、基板Wがその表面(デバイス形成面)を上方に向けた状態でスピンチャック205に受け渡される。その後、スピンチャック205に基板Wが保持される。

0167

その後、制御装置203は、スピンモータ216を制御して基板Wの回転を開始させる(図28のステップE2)。基板Wは予め定める液処理速度(約10〜1200rpmの範囲内で、たとえば約1000rpm)まで上昇させられ、その液処理速度に維持される。また、制御装置203は、対向部材昇降ユニット247を制御して、遮断板221を近接位置に配置する。

0168

遮断板221が近接位置に配置された後、次いで、制御装置203は、基板Wの上面に薬液を供給する薬液供給工程E3(図28参照)を行う。制御装置203は、薬液バルブ237を開く。これにより、遮断板221の基板対向面221aに形成された第1の吐出口231aから、基板Wの上面中央部に向けて薬液が吐出される。基板Wの上面中央部に供給された薬液は、基板Wの回転による遠心力を受けて基板Wの周縁部に移動する。これにより、基板Wの上面の全域が薬液を用いて処理される。

0169

第1の吐出口231aからの薬液の吐出開始から、プロセスレシピ306によって規定されている期間が経過すると、制御装置203は、薬液バルブ237を閉じる。
次いで、制御装置203は、基板Wの上面にリンス液を供給するリンス工程E4(図28参照)を行う。具体的には、制御装置203は、リンス液バルブ239を開く。これにより、遮断板221の基板対向面221aに形成された第2の吐出口232aから基板Wの上面中央部に向けてリンス液が吐出される。基板Wの上面中央部に供給されたリンス液は、基板Wの回転による遠心力を受けて基板Wの周縁部に移動する。これにより、基板Wの上面上の薬液がリンス液に置換される。

0170

第2の吐出口232aからの薬液の吐出開始から、プロセスレシピ306によって規定されている期間が経過すると、リンス液の吐出開始から所定期間が経過すると、制御装置203は、リンス液バルブ239を閉じる。これにより、第2の吐出口232aからのリンス液の吐出が停止され、リンス工程E4が終了する。
次いで、制御装置203は、基板Wの上面に存在するリンス液を有機溶剤(たとえばIPA)に置換する第1の有機溶剤供給工程E5(図28参照)を行う。

0171

具体的には、制御装置203は、基板Wの回転を液処理速度に維持しながら、有機溶剤バルブ243を開く。これにより、遮断板221の基板対向面221aに形成された第4の吐出口234aから基板Wの上面中央部に向けて有機溶剤が吐出される。基板Wの上面中央部に供給された有機溶剤は、基板Wの回転による遠心力を受けて基板Wの周縁部に移動する。これにより、基板Wの上面上のリンス液が有機溶剤に置換される。

0172

第4の吐出口234aからの有機溶剤の吐出開始から、プロセスレシピ306によって規定されている期間が経過すると、リンス液の吐出開始から所定期間が経過すると、制御装置203は、有機溶剤バルブ243を閉じる。これにより、第4の吐出口234aからの有機溶剤の吐出が停止され、第1の有機溶剤供給工程E5が終了する。
次いで、制御装置203は、基板Wの上面に存在する有機溶剤を液体の疎水化剤に置換する疎水化剤供給工程E6(図28参照)を行う。具体的には、制御装置203は、遮断板221を近接位置に維持しつつ、疎水化剤供給ユニット210における他のバルブを閉じながら共通バルブ260および疎水化剤供給バルブ262を開く。疎水化剤供給工程E6の開始前において、疎水化剤の先端面Fは、待機位置SPに配置されている。

0173

共通バルブ260および疎水化剤供給バルブ262の開成により、疎水化剤供給配管255からの疎水化剤が、接続部252を介して共通配管251に供給される。これにより、図31に示すように、遮断板221の基板対向面221aに形成された第3の吐出口233aから基板Wの上面中央部に向けて疎水化剤が吐出される。基板Wの上面中央部に供給された疎水化剤は、基板Wの回転による遠心力を受けて基板Wの周縁部に移動する。これにより、基板Wの上面上の有機溶剤が疎水化剤によって置換される。

0174

また、制御装置203は、第1の吸引装置261にエアを供給する。これにより、第1の吸引装置261に吸引されていた少量の疎水化剤が共通配管251に吐き出される。
疎水化剤供給工程E6において、第3の吐出口233aからの疎水化剤の吐出開始から、プロセスレシピ306によって規定されている期間が経過すると、制御装置203は、共通バルブ260および疎水化剤供給バルブ262を閉じる。これにより、図32に示すように、第3の吐出口233aからの疎水化剤の吐出が停止される。また、制御装置203は、第1の吸引装置261を有効化させる。これにより、共通配管251における、第1の吸引装置261の介装部分よりも下流側部分(中心軸ノズル207側の部分)の内部が吸引され、図32に示すように、当該下流側部分の内部に残っている疎水化剤が、第1の吸引装置261の内部(ダイヤフラムの駆動により拡張した領域)へと引き込まれる(第1の吸引工程)。第1の吸引装置261の吸引量は、疎水化剤の先端面Fが、左右方向部分251b内に設定された所定の待機位置SPに後退するように定められている。このときの疎水化剤の吸引量は約0.1〜1ミリリットルである。これにより、吸引後の疎水化剤の先端面Fが待機位置SPに配置される。

0175

第3の吐出口233aからの疎水化剤の吐出停止に基づいて、疎水化剤供給工程E6が終了する。
次いで、制御装置203は、基板Wの上面に存在する疎水化剤を有機溶剤(たとえばIPA)に置換する第2の有機溶剤供給工程E7(図28参照)を行う。
具体的には、制御装置203は、基板Wの回転を液処理速度に維持しながら、有機溶剤バルブ243を開く。これにより、遮断板221の基板対向面221aに形成された第4の吐出口234aから基板Wの上面中央部に向けて有機溶剤が吐出される。基板Wの上面中央部に供給された有機溶剤は、基板Wの回転による遠心力を受けて基板Wの周縁部に移動する。これにより、基板Wの上面上の疎水化剤が有機溶剤に置換される。

0176

第4の吐出口234aからの有機溶剤の吐出開始から、プロセスレシピ306によって規定されている期間が経過すると、リンス液の吐出開始から所定期間が経過すると、制御装置203は、有機溶剤バルブ243を閉じる。これにより、第4の吐出口234aからの有機溶剤の吐出が停止され、第2の有機溶剤供給工程E7が終了する。
次いで、基板Wを乾燥させるスピンドライ工程E8(図28参照)が行われる。具体的には、制御装置203は、遮断板221が近接位置に配置された状態で、スピンモータ216を制御して薬液供給工程E3〜第2の有機溶剤供給工程E7の各工程における回転速度よりも大きい乾燥回転速度(たとえば数千rpm)まで基板Wを加速させ、その乾燥回転速度で基板Wを回転させる。これにより、大きな遠心力が基板W上の液体に加わり、基板Wに付着している液体が基板Wの周囲に振り切られる。このようにして、基板Wから液体が除去され、基板Wが乾燥する。

0177

基板Wの加速から所定期間が経過すると、制御装置203は、スピンモータ216を制御することにより、スピンチャック205による基板Wの回転を停止させる(図28のステップE9)。その後、制御装置203は、対向部材昇降ユニット247を制御して、遮断板221を上昇させて退避位置に配置する。
その後、チャンバー204内から基板Wが搬出される(図28のステップE10)。具体的には、制御装置203は、搬送ロボットCRのハンドをチャンバー204の内部に進入させる。そして、制御装置203は、搬送ロボットCRのハンドにスピンチャック205上の基板Wを保持させる。その後、制御装置203は、搬送ロボットCRのハンドをチャンバー204内から退避させる。これにより、処理後の基板Wがチャンバー204から搬出され、基板処理S12は終了する。

0178

次に、後処理S13について説明する。
後処理S13において、制御装置203は、まず、接続部洗浄工程P1(図29参照)を実行する。
接続部洗浄工程P1では、制御装置203は、疎水化剤供給ユニット210における他のバルブが閉じられている状態で、図33に示すように、洗浄液供給バルブ267および排出バルブ259を開く。これにより、洗浄液供給配管257からの洗浄液が接続部252の内部に流入し、その洗浄液が接続部252の内部を流通した後、排出配管253へと排出される。これにより、接続部252の内部に存在している疎水化剤を、洗浄液を用いて接続部252外に押し出すことができる。

0179

洗浄液供給バルブ267および排出バルブ259の開成から所定期間(たとえば2〜3秒間)が経過すると、制御装置203は、洗浄液供給バルブ267を開けたまま、図34に示すように、排出バルブ259を閉じかつ共通バルブ260を開く。これにより、接続部252に流入した洗浄液が共通配管251に導かれる。すなわち、接続部洗浄工程P1が終了し、配管洗浄工程P2(図29参照)が開始される。

0180

配管洗浄工程P2において、共通配管251に導かれた洗浄液は、共通配管251の内部を通って第3の吐出口233aから吐出される。共通配管251の内部を洗浄液が流通することにより、共通配管251の内部が洗浄液によって洗浄される。また、制御装置203は、第1の吸引装置261の駆動を停止させる。これにより、第1の吸引装置261に吸引されていた少量の疎水化剤が共通配管251に吐き出される。共通バルブ260の開成から所定期間が経過すると、洗浄液供給バルブ267が閉じられる。これにより、配管洗浄工程P2が終了する。

0181

次いで、第2の吸引工程P3(図29参照)が実行される。
第2の吸引工程P3において、制御装置203は、図35に示すように、流体供給バルブ266の開成により第2の吸引装置264の働きが有効化されている状態で、吸引バルブ263および共通バルブ260が開くことにより、吸引配管256の内部が吸引される。これにより、接続部252の内部に滞留している洗浄液、および共通配管251の内部に滞留している全ての洗浄液が、第2の吸引装置264によって吸引される。第2の吸引工程P3において、エジェクタ装置等からなる第2の吸引装置264を用いて吸引を行うので、長い距離を吸引することができ、かつその吸引を短時間のうちに行うことができる。吸引バルブ263の開成から所定期間が経過すると、洗浄液供給バルブ267が閉じられる。

0182

次いで、制御装置203は、充填工程P4(図29参照)を実行する。充填工程P4は、共通配管251に疎水化剤を充填(供給)し、これにより、先端面Fを待機位置SPに配置する工程である。具体的には、充填工程P4において、制御装置203は、疎水化剤供給ユニット210における他のバルブを閉じた状態で、共通バルブ260および疎水化剤供給バルブ262を開く。共通バルブ260および疎水化剤供給バルブ262の開成により、疎水化剤供給配管255からの疎水化剤が、接続部252を介して共通配管251に供給される。疎水化剤供給バルブ262の開成から所定期間が経過すると、制御装置203は、疎水化剤供給バルブ262を閉じる。これにより、図36に示すように、疎水化剤の先端面Fが待機位置SPに配置される。

0183

充填工程P4が終了すると、後処理S13は終了する。
以上、第2の実施形態によれば、吸引工程において、共通配管251の内部に存在している疎水化剤が吸引され、疎水化剤の先端面Fが後退される。吸引工程として、疎水化剤の先端面Fが待機位置SPに配置される第1の吸引工程(図32参照)と、疎水化剤の先端面Fが接続部252の上流端よりも後退させられる第2の吸引工程P3とが選択的に実行される。

0184

第1の吸引工程において、第2の吸引工程P3よりも、吸引される疎水化剤の量(排液される疎水化剤の量)が低減される。そのため、吸引工程の全てにおいて第2の吸引工程P3を実行する場合と比較して、疎水化剤の消費量の低減を図ることができる。第1の吸引工程は、共通配管251内の疎水化剤を次の基板処理S12に用いることができる場合に実行され、第2の吸引工程P3は、共通配管251内の疎水化剤が次の基板処理S12に用いることができない場合に実行してもよい。これにより、疎水化剤の消費量の低減を図りながら、共通配管251内の疎水化剤の先端面Fを後退させることができる。

0185

以上により、疎水化剤の消費量の低減を図りながら、共通配管251内の疎水化剤を吸引することができる。
また、第1の吸引工程(図32参照)において、ダイヤフラム式の吸引装置である第1の吸引装置261を用いて吸引を行うので、吸引後の疎水化剤の先端面Fを正確に制御することができる。

0186

また、第2の吸引工程P3において、エジェクタ装置等からなる第2の吸引装置264を用いて吸引を行うので、長い距離を吸引することができ、かつその吸引を短時間のうちに行うことができる。
また、連続処理中(基板処理S12の連続実行中)は、第1の吸引工程が吸引工程として実行される。一方、連続処理の後に実行される後処理S13において、第2の吸引工程P3が実行される。

0187

連続処理中は、基板処理S12が連続して実行されるため、共通配管251内に疎水化剤が長期間滞留し続けることはない。そのため、疎水化剤の消費量の低減の観点および/またはスループットの低下抑制の観点から、連続処理中は第1の吸引工程が実行され、吸引後の疎水化剤の先端面Fが待機位置に配置される。
一方、後処理S13の後、次の前処理S11まで長期間を要することも考えられる。共通配管251内や接続部252内に疎水化剤が長期間滞留し続けると、当該疎水化剤が経時変化または温度低下するおそれがある。経時変化している疎水化剤や温度低下している疎水化剤を、次の基板処理S12に用いることはできないから、後処理S13において吸引を行う。この吸引として、第2の吸引工程P3が実行される。そのため、後処理S13の終了後には、共通配管251内および接続部252内が空に保たれる。

0188

以上、この発明の2つの実施形態について説明したが、この発明は、さらに他の実施形態で実施することができる。
たとえば、第1の実施形態において、第2の供給/吸引ユニット15や第3の供給/吸引ユニット16において、図19に示す変形例と同様に、薬液/リンス液吸引装置(吸引装置)122と、流量調整バルブ123とが設けられていてもよい。

0189

また、第1の実施形態に係る第1の供給/吸引ユニット14において、第1の吸引装置としてダイヤフラム式の吸引装置が採用されていてもよいし、第2および/または第3の供給/吸引ユニット15,16において、第1の吸引装置としてサイフォン式の吸引装置が採用されていてもよい。
3つのノズル配管9,11,13の全てに対応して供給/吸引ユニット14,15,16が設けられているとして説明したが、3つのノズル配管9,11,13の少なくとも1つに供給/吸引ユニットが設けられていればよい。

0190

また、第1〜第3の供給/吸引ユニット14,15,16では、処理液供給ユニットと処理液吸引ユニットとが接続部44,64,84を介して並列に接続されている構成を例に挙げて説明したが、処理液供給ユニットと吸引ユニットと並列に接続されていなくてもよいのは無論のことである。
また、第1の実施形態において、吐出口8,10,12が基板対向面29に形成された処理液配管について説明したが、遮断板27に組み込まれない単一のノズルとして設けることもできる。この場合もノズルの吐出口が、左右方向(すなわち、基板Wの表面に沿う方向)には移動不能であることが好ましい。

0191

また、第1の実施形態において、有機溶剤は、IPAに限られず、IPA、メタノール、エタノール、HFE(ハイドロフロロエーテル)およびアセトンのうちの少なくとも1つを含む。また、有機溶剤としては、単体成分のみからなる場合だけでなく、他の成分と混合した液体であってもよい。たとえば、IPAとアセトンの混合液であってもよいし、IPAとメタノールの混合液であってもよい。

0192

また、第2の実施形態において、第1の吸引装置261として、ダイヤフラム式の吸引装置を例に挙げたが、これに代えて、サイフォン式の吸引装置が採用されていてもよい。サイフォン式の吸引装置は、配管を有し、当該配管の内部を液体で満たした状態で、サイフォンの原理を利用して共通配管251の内部の疎水化剤を吸引(排液)する。サイフォン式の吸引装置では、吸引のためのエネルギー消費が抑制される。

0193

また、第2の実施形態において、第2の吸引工程P3に先立って行う洗浄工程が、接続部洗浄工程P1と配管洗浄工程P2との双方を含むとして説明したが、洗浄工程としては、このうちの少なくとも一方を含んでいれば足りる。また、第2の吸引工程P3に先立って洗浄工程を行わなくてもよい。
第2の吸引工程P3を、後処理S13において実行するとして説明したが、第2の吸引工程P3を、前処理S11において行ってもよい。この場合には、第2の吸引工程P3を、プリディスペンス工程T1の前または後に行うようにしてもよい。この場合、前処理S11において、共通配管251内に残留していた疎水化剤の除去と、疎水化剤供給配管255の内部に存在していた疎水化剤の除去とを行うことができるので、経時変化または温度低下した疎水化剤が、基板処理S12の開始時に基板Wに供給されることを確実に防止することができる。

0194

また、第2の吸引工程P3を、後処理 S13および前処理S11の双方において行うようにしてもよい。
また、第2の実施形態において、プロセスレシピ306の実行回数を1回とすることにより、各基板処理S12の後または各基板処理S12の前に、第2の吸引工程P3を実行することができる。

0195

また、第2の実施形態において、第2の吸引工程P3が、プレレシピ307によって規定される前処理S11、および/またはポストレシピ308によって規定される後処理S13においてではなく、プロセスレシピ306によって規定される基板処理S12において実行されるようになっていてもよい。
この場合、プロセスレシピ306において、前回の吐出口233aからの疎水化剤の吐出終了からその次の吐出開始までの期間が所定期間未満になるような期間において実行される吸引工程においては、第1の吸引工程が規定されていてもよい。また、プロセスレシピ306において、前回の吐出口233aからの疎水化剤の吐出終了からその次の吐出開始までの期間が所定期間未満になるような期間において実行される吸引工程においては、第2の吸引工程P3が規定されていてもよい。

0196

また、第2の実施形態では、薬液供給ユニット208、リンス液供給ユニット209および有機溶剤供給ユニット211において、図24に示すような疎水化剤供給ユニット210と同等の構成が採用されていてもよい。そして、この場合、これらのユニット208,209,211においても、第1の吸引工程および第2の吸引工程P3が選択的に実行されるようになっていてもよい。すなわち、吸引対象の処理液は疎水化剤に限られず、他の処理液(薬液、リンス液、有機溶剤等)であてもよい。また、洗浄液としては、吸引対象の処理液に応じた液種が採用される。

0197

また、第2の実施形態において、吐出口(吐出口231a〜234a)が基板対向面21aに形成された共通配管について説明したが、遮断板221に組み込まれない単一のノズルとして設けることもできる。この場合もノズルの吐出口が、左右方向(すなわち、基板Wの表面に沿う方向)には移動不能であると、このノズルに本発明を好適に適用することができる。

0198

また、前述の実施形態では、基板処理装置1,201が円板状の基板Wを処理する装置である場合について説明したが、基板処理装置1,201が、液晶表示装置用ガラス基板などの多角形の基板を処理する装置であってもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能で
ある。

0199

1 :基板処理装置
3 :制御装置
5 :スピンチャック(基板保持ユニット)
8 :第1の吐出口(吐出口)
9 :第1のノズル配管
10 :第2の吐出口(吐出口)
11 :第2のノズル配管
12 :第3の吐出口
13 :第3のノズル配管
14 :第1の吸引ユニット(処理液供給ユニット、吸引ユニット)
15 :第2の吸引ユニット(処理液供給ユニット、吸引ユニット)
16 :第3の吸引ユニット(処理液供給ユニット、吸引ユニット)
55 :第1の薬液/リンス液吸引装置(第1の吸引装置)
57 :第2の薬液/リンス液吸引装置(第2の吸引装置)
75 :第1の有機溶剤吸引装置(第1の吸引装置)
77 :第2の有機溶剤吸引装置(第2の吸引装置)
95 :第1の表面改質剤吸引装置(第1の吸引装置)
97 :第2の表面改質剤吸引装置(第2の吸引装置)
122 :第1の薬液/リンス液吸引装置(第1の吸引装置)
122 :薬液/リンス液吸引装置
123 :流量調整バルブ(吸引力調整ユニット)
201 :基板処理装置
203 :制御装置
208 :薬液供給ユニット
209 :リンス液供給ユニット
210 :疎水化剤供給ユニット
221 :遮断板
221a :基板対向面
231a :第1の吐出口
232a :第2の吐出口
233a :第3の吐出口
234a :第4の吐出口
251 :共通配管
252 :接続部
255 :疎水化剤供給配管
256 :吸引配管
261 :第1の吸引装置
264 :第2の吸引装置
SP1 :流通空間
W :基板

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