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技術 光モジュールおよび光変調器のバイアス制御方法

出願人 富士通オプティカルコンポーネンツ株式会社
発明者 白川意織
出願日 2016年9月29日 (4年11ヶ月経過) 出願番号 2016-191227
公開日 2018年4月5日 (3年4ヶ月経過) 公開番号 2018-054907
状態 特許登録済
技術分野
  • -
主要キーワード 信号処理LSI 直流バイアス信号 通過帯 モニタ期間 低周波信号成分 電界情報 多値度 変調器ドライバ
関連する未来課題
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図面 (9)

課題

光変調器位相シフタ直流バイアスを制御するための周波数資源を削減する。

解決手段

光モジュールは、連続光を生成する光源と、連続光を変調して第1の光信号を生成する第1の変調器、連続光を変調して第2の光信号を生成する第2の変調器、および第1の光信号と第2の光信号との間に指定された位相差を与える位相シフタを含み、位相差が与えられた第1の光信号および第2の光信号を合波して変調光信号を生成する光変調器と、第1の変調器の直流バイアスに低周波信号を重畳する低周波重畳部と、第2の変調器の直流バイアスに正のオフセットまたは負のオフセットを付加するオフセット付加部と、光変調器の出力光から低周波信号に対応する低周波成分を検出する検出部と、検出部により検出される低周波成分に基づいて位相シフタに印加する直流バイアスを制御するバイアス制御部を備える。

概要

背景

10Gbps以上の高速光通信では、マッハツェンダ変調器を含む光変調器が使用されることが多い。この光変調器は、2個のマッハツェンダ変調器(Iアームマッハツェンダ変調器およびQアームマッハツェンダ変調器)を備える。各マッハツェンダ変調器は、それぞれ与えられた駆動信号に基づいて光信号(Iアーム光信号およびQアーム光信号)を生成する。また、光変調器は、位相シフタを備え、Iアーム光信号とQアーム光信号との間に位相差π/2を与える。そして、光変調器は、Iアーム光信号およびQアーム光信号を合波して変調光信号を生成する。

品質のよい変調光信号を生成するためには、上述の位相シフタにより生成される位相差が精度よくπ/2に制御されていることが要求される。このため、位相シフタにより生成される位相差を制御する方法が提案されている。例えば、ディザリングによるフィードバック制御では、IアームおよびQアームにそれぞれ低周波信号が与えられる。そして、光変調器の出力光に含まれる低周波信号成分に基づいて、位相シフタに印加する直流バイアス電圧が制御される。このようなフィードバック制御は、例えば、特許文献1〜3に記載されている。

概要

光変調器の位相シフタの直流バイアスを制御するための周波数資源を削減する。光モジュールは、連続光を生成する光源と、連続光を変調して第1の光信号を生成する第1の変調器、連続光を変調して第2の光信号を生成する第2の変調器、および第1の光信号と第2の光信号との間に指定された位相差を与える位相シフタを含み、位相差が与えられた第1の光信号および第2の光信号を合波して変調光信号を生成する光変調器と、第1の変調器の直流バイアスに低周波信号を重畳する低周波重畳部と、第2の変調器の直流バイアスに正のオフセットまたは負のオフセットを付加するオフセット付加部と、光変調器の出力光から低周波信号に対応する低周波成分を検出する検出部と、検出部により検出される低周波成分に基づいて位相シフタに印加する直流バイアスを制御するバイアス制御部を備える。

目的

本発明の1つの側面に係わる目的は、光変調器の位相シフタの直流バイアスを制御するための周波数資源を削減することである

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

連続光を生成する光源と、前記連続光を変調して第1の光信号を生成する第1の変調器、前記連続光を変調して第2の光信号を生成する第2の変調器、および前記第1の光信号と前記第2の光信号との間に指定された位相差を与える位相シフタを含み、前記位相差が与えられた前記第1の光信号および前記第2の光信号を合波して変調光信号を生成する光変調器と、前記第1の変調器の直流バイアス低周波信号を重畳する低周波重畳部と、前記第2の変調器の直流バイアスに正のオフセットまたは負のオフセットを付加するオフセット付加部と、前記光変調器の出力光から前記低周波信号に対応する低周波成分を検出する検出部と、前記検出部により検出される低周波成分に基づいて前記位相シフタに印加する直流バイアスを制御するバイアス制御部と、を備える光モジュール

請求項2

前記バイアス制御部は、前記第2の変調器の直流バイアスに正のオフセットが与えられているときに前記検出部により検出される低周波成分と、前記第2の変調器の直流バイアスに負のオフセットが与えられているときに前記検出部により検出される低周波成分との間の誤差に基づいて、前記位相シフタに印加する直流バイアスを制御することを特徴とする請求項1に記載の光モジュール。

請求項3

前記バイアス制御部は、前記誤差を小さくするように、前記位相シフタに印加する直流バイアスを制御することを特徴とする請求項2に記載の光モジュール。

請求項4

前記正のオフセットの絶対値と前記負のオフセットの絶対値とは互いに同じであることを特徴とする請求項1に記載の光モジュール。

請求項5

連続光を変調して第1の光信号を生成する第1の変調器、前記連続光を変調して第2の光信号を生成する第2の変調器、および前記第1の光信号と前記第2の光信号との間に指定された位相差を与える位相シフタを含み、前記位相差が与えられた前記第1の光信号および前記第2の光信号を合波して変調光信号を生成する光変調器において、前記位相シフタの直流バイアスを制御するバイアス制御方法であって、前記第1の変調器の直流バイアスに低周波信号を重畳し、前記第2の変調器の直流バイアスに正のオフセット付加しながら、前記光変調器の出力光から前記低周波信号に対応する低周波成分を検出して第1の測定値を取得し、前記第2の変調器の直流バイアスに負のオフセット付加しながら、前記光変調器の出力光から前記低周波信号に対応する低周波成分を検出して第2の測定値を取得し、前記第1の測定値と前記第2の測定値との誤差に基づいて前記位相シフタに印加する直流バイアスを制御する、ことを特徴とするバイアス制御方法。

技術分野

0001

本発明は、光変調器を備える光モジュールおよび光変調器の直流バイアスを制御する方法に係わる。

背景技術

0002

10Gbps以上の高速光通信では、マッハツェンダ変調器を含む光変調器が使用されることが多い。この光変調器は、2個のマッハツェンダ変調器(Iアームマッハツェンダ変調器およびQアームマッハツェンダ変調器)を備える。各マッハツェンダ変調器は、それぞれ与えられた駆動信号に基づいて光信号(Iアーム光信号およびQアーム光信号)を生成する。また、光変調器は、位相シフタを備え、Iアーム光信号とQアーム光信号との間に位相差π/2を与える。そして、光変調器は、Iアーム光信号およびQアーム光信号を合波して変調光信号を生成する。

0003

品質のよい変調光信号を生成するためには、上述の位相シフタにより生成される位相差が精度よくπ/2に制御されていることが要求される。このため、位相シフタにより生成される位相差を制御する方法が提案されている。例えば、ディザリングによるフィードバック制御では、IアームおよびQアームにそれぞれ低周波信号が与えられる。そして、光変調器の出力光に含まれる低周波信号成分に基づいて、位相シフタに印加する直流バイアス電圧が制御される。このようなフィードバック制御は、例えば、特許文献1〜3に記載されている。

先行技術

0004

特開2007−133176号公報
国際公開WO2011/104838(特許第5318278号)
国際公開WO2011/030763(特許第5261779号)

発明が解決しようとする課題

0005

デジタルコヒーレント技術を利用する光送受信器を含む光モジュールは、多くケースにおいて、所望の波長チャネルで光信号を送信および受信できることが要求される。この場合、光モジュールは、指定された波長連続光を生成する波長チューナブル光源を備えている。また、多値度の高い変調方式でデータが伝送される場合、変調損失により、送信信号の光強度が低下する。或いは、周波数利用効率を高くするために各波長チャネル帯域幅を狭くすると、送信信号の光強度が低下する。このため、光変調器により生成される変調光信号は、光アンプにより増幅される。ところが、光アンプを用いて光信号を増幅すると、雑音も増幅されるので、光SN比劣化することがある。よって、光モジュールは、指定された波長チャネルを伝送するための波長チューナブルフィルタを備える。

0006

波長チューナブル光源の波長は、ディザリングにより制御される。また、波長チューナブルフィルタの通過帯中心波長も、ディザリングにより制御される。すなわち、光変調器のバイアス、波長チューナブル光源の波長、波長チューナブルフィルタの通過帯の中心波長は、いずれも低周波信号を利用して制御される。加えて、従来技術(例えば、公知文献1〜3に記載の構成)では、光変調器の位相シフタのバイアスを制御するために周波数の異なる複数の低周波信号が使用される。

0007

ところが、これらの制御を並列に行うためには、各低周波信号の周波数が互いに異なっている必要がある。したがって、光モジュール内の制御のために使用可能な周波数帯域が制限されている構成では、光変調器の位相シフタの直流バイアスを制御するために使用する周波数の数が少ないことが好ましい。

0008

本発明の1つの側面に係わる目的は、光変調器の位相シフタの直流バイアスを制御するための周波数資源を削減することである。

課題を解決するための手段

0009

本発明の1つの態様の光モジュールは、連続光を生成する光源と、前記連続光を変調して第1の光信号を生成する第1の変調器、前記連続光を変調して第2の光信号を生成する第2の変調器、および前記第1の光信号と前記第2の光信号との間に指定された位相差を与える位相シフタを含み、前記位相差が与えられた前記第1の光信号および前記第2の光信号を合波して変調光信号を生成する光変調器と、前記第1の変調器の直流バイアスに低周波信号を重畳する低周波重畳部と、前記第2の変調器の直流バイアスに正のオフセットまたは負のオフセットを付加するオフセット付加部と、前記光変調器の出力光から前記低周波信号に対応する低周波成分を検出する検出部と、前記検出部により検出される低周波成分に基づいて前記位相シフタに印加する直流バイアスを制御するバイアス制御部と、を備える。

発明の効果

0010

上述の態様によれば、光変調器の位相シフタの直流バイアスを制御するための周波数資源が削減される。

図面の簡単な説明

0011

光モジュールの一例を示す図である。
光変調器のバイアス制御の一例を示す図である。
光変調器の動作点を示す図である。
位相シフタの直流バイアスを制御する構成の一例を示す図である。
制御部により生成される信号の例を示す図である。
光変調器のバイアスおよび出力光の例を示す図である。
位相シフタに印加される直流バイアス電圧に対する誤差信号を示す図である。
位相シフタの直流バイアス電圧を制御する方法の一例を示すフローチャートである。

実施例

0012

図1は、本発明の実施形態に係わる光モジュールの一例を示す。実施形態に係わる光モジュール1は、送信データから変調光信号を生成して出力する機能、および変調光信号を受信してデータを再生する機能を備える。すなわち、光モジュール1には、光送受信器が実装されている。

0013

光モジュール1は、I/Oコネクタ11、信号処理LSI12、送信用光源13、変調器ドライバ14、光変調器15、制御部16、光アンプ17、波長チューナブルフィルタ18、局発光源19、受信フロントエンド回路20、電源部21を備える。なお、光モジュール1は、図1に示していない他の回路または素子を備えていてもよい。

0014

I/Oコネクタ11は、光モジュール1の外部の回路と光モジュール1に実装されている回路とを接続する。すなわち、送信データは、I/Oコネクタ11を介して信号処理LSI12に導かれる。また、信号処理LSI12により再生される受信データは、I/Oコネクタ11を介して出力される。

0015

信号処理LSI12は、指定された変調方式に応じて、送信データから送信シンボル列を生成する。送信シンボル列は、I成分データおよびQ成分データで表される。また、信号処理LSI12は、受信フロントエンド回路20の出力信号復調して受信データを再生する。

0016

送信用光源13は、例えば、波長チューナブルレーザにより実現される。そして、送信用光源13は、チャネル選択指示に対応する波長の連続光を生成する。すなわち、この連続光の波長は、光モジュール1から出力される変調光信号のキャリア波長に相当する。なお、送信用光源13の波長は、この実施例では、低周波信号を使用するディザリングにより制御される。

0017

変調器ドライバ14は、信号処理LSI12により生成されるI成分データおよびQ成分データから1組の駆動信号(駆動信号Iおよび駆動信号Q)を生成する。光変調器15は、送信用光源13から出力される連続光を駆動信号Iおよび駆動信号Qで変調して変調光信号を生成する。すなわち、光変調器15は、この実施例では、I/Q変調器として動作する。また、光変調器15は、例えば、LiNbO3基板上に形成されるLN変調器により実現される。或いは、光変調器15は、InPまたはシリコンフォトニクスベースにした半導体光変調で実現してもよい。なお、光変調器15の構成および動作については、あとで詳しく説明する。

0018

制御部16は、光変調器15の動作状態を制御する。例えば、制御部16は、光変調器15の直流バイアス電圧等を制御する。なお、制御部16は、光モジュール1に実装されている他の回路または素子の動作を制御してもよい。

0019

光アンプ17は、光変調器15により生成される変調光信号を増幅する。光アンプ17は、たとえば、半導体光増幅器(SOA)またはエルビウム添加ファイバ増幅器(EDFA)により実現される。波長チューナブルフィルタ18は、チャネル選択指示に対応する通過帯を用いて光アンプ17の出力光をフィルタリングする。なお、波長チューナブルフィルタ18の通過帯の中心波長は、この実施例では、低周波信号を使用するディザリングにより制御される。

0020

局発光源19は、例えば、波長チューナブルレーザにより実現される。そして、局発光源19は、チャネル選択指示に対応する波長の連続光を生成する。この例では、局発光源19の波長も低周波信号を使用するディザリングにより制御される。受信フロントエンド回路20は、局発光源19から出力される連続光を用いるコヒーレント受信により、受信光信号電界情報信号を生成する。電源部21は、光モジュール1に実装されている各回路および素子に電力を供給する。

0021

このように、光モジュール1は、送信データから変調光信号を生成して出力することができる。また、光モジュール1は、受信光信号からデータを再生することができる。すなわち、光モジュール1には、光送受信器が実装されている。

0022

図2は、光変調器15のバイアス制御の一例を示す。この例では、光変調器15は、Iアーム変調器15a、Qアーム変調器15b、位相シフタ15cを備えるマッハツェンダ変調器である。Iアーム変調器15aおよびQアーム変調器15bは、それぞれマッハツェンダ変調器により実現される。

0023

信号生成器12aは、指定された変調方式に応じて、送信データからI成分データおよびQ成分データを生成する。信号生成器12aは、図1に示す信号処理LSI12内に実装される。ドライバ14aは、I成分データから駆動信号Iを生成する。ドライバ14bは、Q成分データから駆動信号Qを生成する。駆動信号Iおよび駆動信号Qは、この実施例では、それぞれ差動信号である。ドライバ14aおよびドライバ14bは、図1に示すドライバ14を構成する。

0024

送信用光源13から出力される連続光は、分岐されてIアーム変調器15aおよびQアーム変調器15bに導かれる。Iアーム変調器15aは、駆動信号Iで連続光を変調して光信号Iを生成する。Qアーム変調器15aは、駆動信号Qで連続光を変調して光信号Qを生成する。

0025

位相シフタ15cは、光信号Iまたは光信号Qの少なくとも一方の位相を調整することにより、光信号Iと光信号Qとの間に指定された位相差を与える。指定された位相差は、この実施例では、π/2である。以下の記載において、π/2は、π/2+nπ(nは、ゼロを含む任意の整数)を意味するものとする。ここで、位相シフタ15cは、例えば、光変調器15を構成する光導波路の近傍に形成される電極により実現される。この場合、位相シフタ15cに印加される直流バイアス電圧に応じて、位相シフタ15cの近傍の光導波路の屈折率(すなわち、光パス長)が変化する。すなわち、位相シフタ15cに印加される直流バイアス電圧に応じて光信号の位相が調整される。

0026

図2に示す例では、位相シフタ15cは、Qアーム変調器15bの出力側に設けられ、Qアーム変調器15bにより生成される光信号Qの位相を調整する。ただし、位相シフタ15cは、他の位置に設けられてもよい。例えば、位相シフタ15cは、Iアームに設けられ、Iアーム変調器15aにより生成される光信号Iの位相を調整してもよい。また、位相シフタ15cは、Iアーム変調器15aまたはQアーム変調器15b)の入力側に設けられ、変調される前の連続光の位相を調整してもよい。

0027

光変調器15は、位相差が与えられた光信号Iおよび光信号Qを合波して変調光信号を生成する。この変調光信号は、光アンプ17および波長チューナブルフィルタ18を介して出力される。

0028

光検出器22は、光変調器15の出力光または波長チューナブルフィルタ18の出力光を電気信号に変換する。光検出器22は、例えば、フォトダイオード等の受光器により実現される。光検出器22により生成される電気信号は、光変調器15のバイアスを制御する制御部16において使用される。ここで、光変調器15のバイアス制御においては、光変調器15の出力側に波長チューナブルフィルタ18が設けられているか否かは重要ではない。よって、以下の記載において「光変調器15の出力光」は、「光変調器15または波長チューナブルフィルタ18の出力光」を意味することがある。

0029

制御部16は、図2に示す例では、バイアス電圧制御部31、同期検波部32、ミキサ33を含む。バイアス制御部31は、Iアーム変調器15aおよびQアーム変調器15bの動作点をそれぞれ制御する。Iアーム変調器15aの動作点は、直流バイアス電圧VIにより制御され、Qアーム変調器15bの動作点は、直流バイアス電圧VQにより制御される。QPSKまたはQAMなどの位相変調においては、各変調器の動作点は、図3に示すように、駆動信号の中心が光強度−電圧特性ヌル点に制御される。なお、位相変調を行う光変調器の動作点を制御する方法は、例えば、特開2013−88702号公報、特開2016−102870号公報、又はHiroto Kawakami et al., Auto bias control technique for optical 16-QAM transmitter with asymmetric bias dithering, OPTICS EXPRESS, Vol.19, NO.26, pp.B308-B312, Dec. 2001 に記載されている。

0030

また、バイアス電圧制御部31は、光信号Iと光信号Qとの間に位相差π/2が与えられるように位相シフタ15cに印加する直流バイアス電圧VPを制御する。このとき、図2に示す例では、直流バイアス電圧VIに低周波信号f1が重畳され、直流バイアス電圧VQに低周波信号f2が重畳される。低周波信号f1、f2の周波数は、それぞれ、データレートと比較して十分に低速である。また、低周波信号f1、f2の周波数は、互いに異なっているものとする。

0031

この場合、Iアーム変調器15aの出力光は周波数成分f1を含み、Qアーム変調器15bの出力光は周波数成分f2を含む。したがって、光変調器15の出力光は、周波数成分f1、f2に加えて、周波数成分f1±f2を含む。光検出器22は、光変調器15の出力光(図2では、波長チューナブルフィルタ18の出力光)を電気信号に変換する。よって、光検出器22により生成される電気信号は、周波数成分f1、f2に加えて、周波数成分f1±f2を含む。以下の記載では、光検出器22により生成される電気信号をモニタ信号と呼ぶことがある。

0032

同期検波部32は、この実施例では、光変調器15の出力光から周波数成分f1+f2を検出する。よって、ミキサ33は、低周波信号f1、f2に基づいて周波数f1+f2を有する参照信号を生成する。そして、同期検波部32は、この参照信号を用いてモニタ信号から周波数成分f1+f2を検出する。

0033

バイアス電圧制御部31は、周波数成分f1+f2を最小化するように、直流バイアス電圧VPを制御する。この結果、光信号Iと光信号Qとの間の位相差がπ/2に調整される。

0034

このように、低周波信号f1、f2を使用するディザリング制御により、光信号Iと光信号Qとの間の位相差がπ/2に調整される。しかし、図2に示す構成では、位相シフタ15cの位相シフト量を調整するために、3つの周波数(f1、f2、f1+f2)が使用される。

0035

ここで、光モジュール1においては、光変調器15の位相シフタ15cを制御するためのディザリングだけでなく、他の様々な回路または素子を調整するためにもディザリングが行われる。例えば、送信用光源13の波長は、ディザリングにより制御される。また、波長チューナブルフィルタ18の通過帯の中心波長も、ディザリングにより制御される。そして、これらのディザリング制御で使用される低周波信号の周波数(以下、「ディザリング周波数」と呼ぶことがある)は、互いに異なっていることが要求される。このため、光モジュール1が備える回路または素子の制御のために使用可能な周波数帯域が制限されている構成では、位相シフタ15cの直流バイアス電圧を制御するために使用するディザリング周波数の数が少ないことが好ましい。

0036

なお、例えば、送信用光源13の波長を制御するディザリングおよび光変調器15のバイアスを制御するディザリングを時間分割多重方式で実行すれば、これらのディザリング周波数は同じであってもよい。ところが、多くのケースにおいて、送信用光源13のディザリングおよび光変調器15のディザリングを時間分割多重方式で実行することは容易ではない。例えば、送信用光源13が波長を制御するための専用のディザリング回路を備えている場合は、送信用光源13のディザリングと光変調器15のディザリングとを同期させることは困難である。また、送信用光源13および光変調器15が異なるベンダにより製造される場合も、送信用光源13のディザリングと光変調器15のディザリングとを同期させることは困難である。したがって、この意味でも、位相シフタ15cの直流バイアス電圧を制御するために使用するディザリング周波数の数が少ないことが好ましい。

0037

<実施形態>
図4は、位相シフタ15cの直流バイアスを制御する構成の一例を示す。なお、信号生成器12a、送信用光源13、ドライバ14a、14b、光変調器15、光アンプ17、波長チューナブルフィルタ18、光検出器22は、図2および図4において実質的に同じである。

0038

送信用光源13により生成される連続光は、Iアーム変調器15aおよびQアーム変調器15bに導かれる。Iアーム変調器15aは、駆動信号Iで連続光を変調して光信号Iを生成する。同様に、Qアーム変調器15aは、駆動信号Qで連続光を変調して光信号Qを生成する。位相シフタ15cは、光信号Iと光信号Qとの間に指定された位相差を与える。光変調器15は、光信号Iおよび光信号Qを合波して変調光信号を生成する。光検出器22は、光変調器15の出力光を電気信号に変換することでモニタ信号を生成する。

0039

制御部16は、バイアス電圧制御部41、低周波信号生成器42、加算器43、オフセット生成器44、加算器45、同期検波部46を備える。なお、制御部16は、図4に示していない他の機能を備えていてもよい。

0040

バイアス電圧制御部41は、図2に示す実施例と同様に、Iアーム変調器15aおよびQアーム変調器15bの動作点をそれぞれ制御する。Iアーム変調器15aおよびQアーム変調器15bの動作点は、それぞれ、公知の方法で直流バイアス電圧VIおよび直流バイアス電圧VQを制御することにより最適化されるものとする。

0041

制御部16が位相シフタ15cの直流バイアス電圧VPを制御するときは、低周波信号生成器42およびオフセット生成器44が起動される。そして、バイアス電圧制御部41は、光変調器15の出力光を使用するフィードバック制御で、位相シフタ15cの直流バイアス電圧VPを制御する。

0042

低周波信号生成器42は、所定の周波数の低周波信号F1を生成する。低周波信号F1の周波数は、例えば、数Hz〜数100kHzの範囲から指定される。また、低周波信号F1は、図5(a)に示すように、ゼロを中心として振動する。なお、低周波信号F1の振幅が大きすぎると、光変調器15により生成される変調光信号の品質が劣化する。低周波信号F1の振幅が小さすぎると、低周波信号F1の周波数成分の検出感度が低下する。よって、低周波信号F1の振幅は、これらの要因を考慮して決定することが好ましい。また、図5(a)に示す例では、低周波信号F1の波形矩形であるが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、低周波信号F1の波形は、サイン波であってもよい。

0043

加算器43は、バイアス電圧制御部41により算出される直流バイアス信号VIに低周波信号F1を加算する。よって、加算器43の出力信号は、図5(b)に示すように、VIを中心として振動する。低周波信号F1が重畳された直流バイアス信号VIは、電圧信号に変換され、Iアーム変調器15aに印加される。このように、低周波信号生成器42および加算器43は、Iアーム変調器15aの動作点を制御するための直流バイアスに低周波信号を重畳する低周波重畳部として動作する。

0044

オフセット生成器44は、所定の2つのオフセット(正のオフセットおよび負のオフセット)を選択的に生成することができる。2つのオフセットの絶対値は、互いに同じである。すなわち、オフセット生成器44は、バイアス電圧制御部41からの指示に応じて、図5(c)に示すように、正のオフセット(+ΔV)または負のオフセット(−ΔV)を出力する。

0045

加算器45は、バイアス電圧制御部41により算出される直流バイアス信号VQにオフセットを加算する。よって、加算器45の出力信号は、図5(d)に示すように「VQ+ΔV」又は「VQ−ΔV」である。具体的には、オフセット生成器44が正のオフセットを出力するときは、加算器45の出力信号は「VQ+ΔV」である。一方、オフセット生成器44が負のオフセットを出力するときは、加算器45の出力信号は「VQ−ΔV」である。オフセットが付加された直流バイアス信号VQは、電圧信号に変換され、Qアーム変調器15bに印加される。このように、オフセット生成器44および加算器45は、Qアーム変調器15bの動作点を制御するための直流バイアスに正のオフセットまたは負のオフセットを付加するオフセット付加部として動作する。

0046

なお、図4に示す例では、Iアーム変調器15aの直流バイアス信号に低周波信号が重畳され、Qアーム変調器15bの直流バイアス信号にオフセットが付加されるが、本発明はこの構成に限定されるものではない。すなわち、制御部16は、Qアーム変調器15bの直流バイアス信号に低周波信号を重畳し、Iアーム変調器15aの直流バイアス信号にオフセットを付加してもよい。

0047

このように、制御部16が位相シフタ15cの直流バイアス電圧VPを制御するときには、直流バイアス電圧VIに低周波信号F1が重畳される。よって、光変調器15の出力光は、低周波信号F1に対応する周波数成分を含む。すなわち、光検出器22により生成されるモニタ信号は、低周波信号F1に対応する周波数成分を含む。なお、以下の記載では、低周波信号F1に対応する周波数成分を「低周波成分F1」と呼ぶことがある。

0048

同期検波部46は、低周波信号生成器42により生成される低周波信号F1を用いて、モニタ信号から低周波成分F1を検出する。すなわち、光変調器15の出力光に含まれる低周波成分F1が同期検波部46により検出される。

0049

バイアス電圧制御部41は、同期検波部46により検出される低周波成分F1に基づいて、位相シフタ15cに印加する直流バイアス電圧VPを制御する。このとき、バイアス電圧制御部41は、直流バイアス電圧VQに正のオフセットが付加されているときに検出される低周波成分F1、及び、直流バイアス電圧VQに負のオフセットが付加されているときに検出される低周波成分F1に基づいて、直流バイアス電圧VPを制御する。

0050

なお、制御部16は、例えば、プロセッサおよびメモリを含むプロセッサシステムにより実現される。この場合、プロセッサは、光変調器15を制御するためのプログラムを実行することができる。光検出器22から出力されるモニタ信号は、不図示のA/Dコンバータによりデジタル信号に変換されて制御部16に与えられる。また、制御部16の出力信号(光変調器15の動作を制御するための直流バイアスを指示する信号等)は、不図示のD/Aコンバータによりアナログ信号に変換される。或いは、制御部16は、デジタル信号処理回路で実現してもよい。更に、制御部16は、アナログ回路で実現してもよい。この場合、上述のA/DコンバータおよびD/Aコンバータは不要である。

0051

図6は、光変調器15のバイアスおよび出力光の例を示す。図6に示す例では、オフセット生成器44は、第1のモニタ期間(T1〜T2)において正のオフセットを生成し、第2のモニタ期間(T2〜T3)において負のオフセットを生成する。また、低周波信号生成器42は、第1のモニタ期間および第2のモニタ期間において、低周波信号F1を生成する。

0052

第1のモニタ期間においては、Qアーム変調器15bには、正のオフセットが付加された直流バイアス電圧VQ(即ち、VQ+ΔV)が印加される。また、Iアーム変調器15aには、低周波信号F1が重畳された直流バイアス電圧VIが印加される。そうすると、光変調器15の出力光は、低周波成分F1を含むことになる。このとき、光変調器15の出力光から検出される低周波成分F1の強度(または、振幅)は、P_dith1である。

0053

第2のモニタ期間においては、Qアーム変調器15bには、負のオフセットが付加された直流バイアス電圧VQ(即ち、VQ−ΔV)が印加される。また、Iアーム変調器15aには、第1のモニタ期間と同様に、低周波信号F1が重畳された直流バイアス電圧VIが印加される。そうすると、光変調器15の出力光は、第1のモニタ期間と同様に、低周波成分F1を含むことになる。このとき、光変調器15の出力光から検出される低周波成分F1の強度(または、振幅)は、P_dith2である。なお、図6に示す例では、第2のモニタ期間に検出されるP_dith2は、第1のモニタ期間に検出されるP_dith1よりも大きいが、光変調器15の状態に応じて、P_dith2がP_dith1より小さいこともあるし、P_dith2がP_dith1と実質的に同じこともある。

0054

バイアス電圧制御部41は、同期検波部46を利用して、光変調器15の出力光に含まれる低周波成分F1の強度P_dith1、P_dith2を検出する。さらに、バイアス電圧制御部41は、P_dith1とP_dith2との差分を表す誤差信号を生成する。

0055

図7は、位相シフタ15cに印加される直流バイアス電圧に対する誤差信号を示す。グラフ横軸は、光変調器15の半波長電圧Vπで正規化された直流バイアス電圧を表す。図7において、直流バイアス電圧=ゼロは、光信号I、Q間の位相差がゼロである状態を表し、直流バイアス電圧=1は、位相シフタ15cにより光信号I、Q間に位相差πが与えられる状態を表す。グラフの縦軸は、任意単位(arbitrary unit)で誤差信号を表す。なお、図7(a)〜図7(e)は、それぞれ、QPSK、8QAM、16QAM、32QAM、64QAMでデータが伝送されるケースにおいて、直流バイアス電圧と誤差信号との関係を表す。

0056

図7に示すように、誤差信号は、位相シフタ15cに印加される直流バイアス電圧に対して周期的に変化する。具体的には、直流バイアス電圧=「ゼロ」「1」「2」において誤差信号の絶対値は最大である。また、直流バイアス電圧=「0.5」「1.5」において誤差信号はゼロである。ここで、「直流バイアス電圧=0.5」は、位相シフタ15cにより光信号I、Q間に位相差π/2が与えられる状態に相当する。また、「直流バイアス電圧=1.5」は、位相シフタ15cにより光信号I、Q間に位相差3π/2が与えられる状態に相当する。換言すれば、誤差信号を小さくするように位相シフタ15cの直流バイアス電圧を制御すれば、光信号I、Q間に与えられる位相差は、π/2(または、3π/2)に近づくことになる。この特性は、図7(a)〜図7(e)に示すように、変調方式には依存しない。

0057

図8は、位相シフタ15cの直流バイアス電圧を制御する方法の一例を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、例えば、定期的に、制御部16により実行される。

0058

S1において、制御部16は、Iアーム変調器15aの直流バイアス電圧VIに低周波信号F1を重畳する。即ち、制御部16は、低周波信号生成器42を起動する。加算器43は、直流バイアス信号VIに低周波信号F1を加算する。加算器43の出力信号は、電圧信号に変換され、Iアーム変調器15aに印加される。この結果、低周波信号F1が重畳された直流バイアス電圧VIがIアーム変調器15aに印加される。

0059

S2において、制御部16は、Qアーム変調器15bの直流バイアス電圧VQに正のオフセットを付加する。即ち、制御部16は、オフセット生成器44に正のオフセットを生成させる。加算器45は、直流バイアス信号VQに正のオフセットを加算する。加算器45の出力信号は、電圧信号に変換され、Qアーム変調器15bに印加される。この結果、正のオフセットが付加された直流バイアス電圧VQ(すなわち、VQ+ΔV)がQアーム変調器15bに印加される。

0060

S3において、制御部16は、Qアーム変調器15bにVQ+ΔVが印加されているときに、低周波成分F1の強度P_dith1を取得する。すなわち、光変調器15の出力光が光検出器22により電気信号に変換される。バイアス電圧制御部41は、同期検波部46を利用して、その電気信号から低周波成分F1の強度P_dith1を取得する。P_dith1は、図6に示す例では、第1のモニタ期間T1〜T2において検出される強度P(H,H)と強度P(H,L)との差分に相当する。また、P_dith1は、符号を有する。この実施例においては、P(H,H)がP(H,L)よりも高いときはP_dith1は正の値であり、P(H,H)がP(H,L)よりも低いときはP_dith1は負の値である。P(H,H)は、直流バイアス電圧VQに正のオフセットが付加され、且つ、低周波信号F1がHレベルであるときに検出される低周波成分F1の強度を表す。P(H,L)は、直流バイアス電圧VQに正のオフセットが付加され、且つ、低周波信号F1がLレベルであるときに検出される低周波成分F1の強度を表す。なお、バイアス電圧制御部41は、第1のモニタ期間内にP(H,H)およびP(H,L)をそれぞれ複数回測定し、それらの平均に基づいてP_dith1を算出してもよい。

0061

S4において、制御部16は、Qアーム変調器15bの直流バイアス電圧VQに負のオフセットを付加する。即ち、制御部16は、オフセット生成器44に負のオフセットを生成させる。加算器45は、直流バイアス信号VQに負のオフセットを加算する。加算器45の出力信号は、電圧信号に変換され、Qアーム変調器15bに印加される。この結果、負のオフセットが付加された直流バイアス電圧VQ(すなわち、VQ−ΔV)がQアーム変調器15bに印加される。

0062

S5において、制御部16は、Qアーム変調器15bにVQ−ΔVが印加されているときに、低周波成分F1の強度P_dith2を取得する。P_dith2は、図6に示す例では、第2のモニタ期間T2〜T3において検出される強度P(L,H)と強度P(L,L)との差分に相当する。また、P_dith2は、符号を有する。この実施例では、P(L,H)がP(L,L)よりも高いときはP_dith2は正の値であり、P(L,H)がP(L,L)よりも低いときはP_dith2は負の値である。P(L,H)は、直流バイアス電圧VQに負のオフセットが付加され、且つ、低周波信号F1がHレベルであるときに検出される低周波成分F1の強度を表す。P(L,L)は、直流バイアス電圧VQに負のオフセットが付加され、且つ、低周波信号F1がLレベルであるときに検出される低周波成分F1の強度を表す。なお、バイアス電圧制御部41は、第2のモニタ期間内にP(L,H)およびP(L,L)をそれぞれ複数回検出し、それらの平均に基づいてP_dith2を算出してもよい。

0063

S6において、制御部16は、S3で算出したP_dith1とS5で算出したP_dith2との差分を計算することにより誤差信号を生成する。この例では、誤差信号Eは、下式により算出される。
E=P_dith1−P_dith2

0064

誤差信号の符号は、現在の位相シフタ15cの位相シフト量が目標値よりも大きいか小さいかを表す。図7に示す例では、正の誤差信号は、位相シフタ15cの位相がπ/2よりも小さい状態を表し、負の誤差信号は、位相シフタ15cの位相がπ/2よりも大きい状態を表す。したがって、制御部16は、誤差信号の符号に基づいて、位相シフタ15cの位相を大きくすべきか、小さくすべきかを決定することができる。

0065

S7において、制御部16は、誤差信号がゼロよりも高いか否かを判定する。誤差信号がゼロよりも高いとき(すなわち、P_dith1>P_dith2)は、制御部16は、現在の位相シフタ15cの位相シフト量が目標値よりも小さいと判定する。この場合、制御部16の処理はS8へ進む。S8において、制御部16は、位相シフタ15cの直流バイアス動作点を所定量だけ正方向にシフトさせる。このとき、制御部16は、位相シフタ15cの直流バイアス電圧VPを所定量だけ高くする。

0066

一方、誤差信号がゼロよりも低いとき(すなわち、P_dith1<P_dith2)は、制御部16は、現在の位相シフタ15cの位相シフト量が目標値よりも大きいと判定する。この場合、制御部16の処理はS9へ進む。S9において、制御部16は、位相シフタ15cの直流バイアス動作点を所定量だけ負方向にシフトさせる。このとき、制御部16は、位相シフタ15cの直流バイアス電圧VPを所定量だけ低くする。

0067

ここで、図7に示す例を参照しながらS7〜S9の処理を説明する。以下の記載では、位相シフタ15cの直流バイアス電圧VPは、ゼロから1の範囲内に制御されているものとする。

0068

誤差信号がゼロよりも高いときは、バイアス電圧制御部41は、位相シフタ15cの直流バイアス電圧VPが「0.5」より低いと判定する。この場合、バイアス電圧制御部41は、位相シフタ15cの直流バイアス電圧VPを所定量だけ高くする。この結果、直流バイアス電圧VPは「0.5」に近づく。

0069

一方、誤差信号がゼロよりも低いときは、バイアス電圧制御部41は、位相シフタ15cの直流バイアス電圧VPが「0.5」より高いと判定する。この場合、バイアス電圧制御部41は、位相シフタ15cの直流バイアス電圧VPを所定量だけ低くする。この結果、直流バイアス電圧VPは「0.5」に近づく。

0070

このように、図8に示すフローチャートの処理によれば、位相シフタ15cの直流バイアス電圧VPは「0.5」に近づく。ここで、「直流バイアス電圧VP=0.5」は、位相シフタ15cにより光信号I、Q間に位相差π/2が与えられる状態に相当する。すなわち、制御部16は、誤差信号に基づいて位相シフタ15cの直流バイアス電圧VPを制御することにより、光変調器15の動作状態を最適化することができる。なお、誤差信号の絶対値がゼロまたはほぼゼロであるときは、制御部16は、位相シフタ15cの直流バイアス電圧VPを変化させることなく維持してもよい。

0071

図4に示す構成によれば、位相シフタ15cの直流バイアス電圧を制御するディザリングにおいて、1つの低周波信号F1が使用される。これに対して、図2に示す構成では、位相シフタ15cの直流バイアス電圧を制御するディザリングにおいて、周波数の異なる複数の低周波信号(少なくとも、f1、f2)が使用される。すなわち、図2に示す構成と比較して、図4に示す構成によれば、位相シフタ15cの直流バイアス電圧を制御するために使用するディザリング周波数の数が削減される。

0072

なお、図7に示すフローチャートは1つの実施例であり、本発明はこの手順に限定されるものではない。例えば、制御部16は、S2〜S3の前にS4〜S5の処理を実行してもよい。また、制御部16は、Iアーム変調器15aの直流バイアス電圧を制御するプロセス、Qアーム変調器15bの直流バイアス電圧を制御するプロセス、位相シフタ15cの直流バイアス電圧を制御するプロセスを、繰り返し順番に実行してもよい。

0073

次に、誤差信号と位相シフタ15cの位相との関係について説明する。なお、光変調器15から出力される信号光の強度Poutは、(1)式で表されるものとする。

0074

0075

Vsig_I(t)は、Iアーム変調器15aに与えられる駆動信号Iを表す。Vsig_Q(t)は、Qアーム変調器15bに与えられる駆動信号Qを表す。Vbias_Iは、Iアーム変調器15aの動作点を制御する直流バイアス電圧VIに相当する。Vbias_Qは、Qアーム変調器15bの動作点を制御する直流バイアス電圧VQに相当する。Vbias_Pは、位相シフタ15cの位相を制御する直流バイアス電圧VPに相当する。Vbias_P/VπDCは、半波長電圧Vπで正規化された直流バイアス電圧VP(すなわち、図7に示す各グラフの横軸上の値)に相当する。

0076

Qアーム変調器15bの直流バイアス電圧VQに正のオフセットが付加されるときは、光変調器15の出力光の強度は、図6に示すように、P(H,H)とP(H,L)との間で変動する。この場合、低周波成分P_dith1は、(2)式で表される。

0077

0078

同様に、Qアーム変調器15bの直流バイアス電圧VQに負のオフセットが付加されるときは、光変調器15の出力光の強度は、図6に示すように、P(L,H)とP(L,L)との間で変動する。この場合、低周波成分P_dith2は、(3)式で表される。

0079

0080

誤差信号は、直流バイアス電圧VQに正のオフセットが付加されるときの低周波成分と直流バイアス電圧VQに負のオフセットが付加されるときの低周波成分との差分を表す。よって、誤差信号Errorは、(4)式で表される。

0081

0082

このように、誤差信号は、cos2φPに比例する。したがって、2φPがπ/2または3π/2であるときに、誤差信号はゼロである。すなわち、φPがπ/4または3π/4であるときに、誤差信号はゼロである。

0083

(1)式においてφPにπ/4を与えれば、Vbias_P/VπDC=0.5が得られる。また、(1)式においてφPに3π/4を与えれば、Vbias_P/VπDC=1.5が得られる。ここで、Vbias_P/VπDCは、図7に示す各グラフの横軸上の値に相当する。したがって、誤差信号をゼロに近づけると、位相シフタ15cにより生成される位相差は、π/2(または、3π/2)に近づくことになる。

0084

なお、図4に示す構成は1つの実施例では、本発明はこの構成に限定されるものではない。例えば、光モジュール1は、偏波多重光信号を生成して送信してもよい。この場合、光モジュール1は、1組の光変調器を備える。各光変調器の構成は、図4に示す光変調器15と同じである。そして、各光変調器により生成される変調光信号は、偏波ビームコンバイナにより多重化される。この場合、制御部16は、双方の光変調器の位相シフタの直流バイアス電圧を制御する。

0085

1光モジュール
15光変調器
15a Iアーム変調器
15b Qアーム変調器
15c位相シフタ
16 制御部
18波長チューナブルフィルタ
22光検出器
41バイアス電圧制御部
42低周波信号生成器
43、45加算器
44オフセット生成器
46同期検波部

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