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技術 冷凍装置

出願人 ダイキン工業株式会社
発明者 野村和秀阪江覚竹上雅章近藤東
出願日 2016年9月27日 (4年8ヶ月経過) 出願番号 2016-188034
公開日 2018年4月5日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2018-054172
状態 特許登録済
技術分野 不可逆サイクルによる圧縮式冷凍機械
主要キーワード 容量一定 輸送コンテナ内 駆動台数 正サイクル 側出入口 偏流現象 過熱運転 各回路要素
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (5)

課題

偏流現象を迅速に抑制する冷凍装置を提供する。

解決手段

冷凍装置100は、利用ユニット30と、圧縮機を含み利用ユニット30に対して並列に配置される複数の熱源ユニット10と、各利用ユニット30と各熱源ユニット10とを接続する液側連絡配管LLと、コントローラと、を備える。熱源ユニット10は、一端側が液側連絡配管LLと連通する液側冷媒配管と、液側冷媒配管の他端側に配置される第1調整弁と、を含む。コントローラは、熱源ユニット10の高圧液側圧力が、偏流現象が生じる程度に他の熱源ユニット10の高圧液側圧力と相違すると想定される場合、偏流抑制制御を実行し、高圧液側圧力が小さい低圧熱源ユニット10の第1調整弁の開度を、偏流抑制開度(高圧液側圧力を偏流現象が抑制される程度に上昇させる開度)に制御する。

概要

背景

従来、特許文献1(特開2013−24518号公報)に開示されるように、冷媒圧縮機を個別に含む複数の熱源ユニット利用ユニットと共通の冷媒連絡配管を介して並列に接続される冷凍装置がある。このような冷凍装置では、各熱源ユニットにおける高圧側の冷媒圧力相違する場合、高圧側の冷媒圧力が大きいほうの熱源ユニット(高圧熱源ユニット)から利用ユニットへ向けて送られるべく冷媒連絡配管に送り出された液冷媒が、利用ユニット側ではなく高圧側の冷媒圧力が小さいほうの熱源ユニット(低圧熱源ユニット)側に流れて滞留し、低圧熱源ユニット内の冷媒量が高圧熱源ユニット内の冷媒量よりも著しく大きくなる偏流現象が生じうる。係る偏流現象が生じると、高圧熱源ユニット内の冷媒流量が不足して圧縮機を損傷する可能性があり、圧縮機の信頼性が低下しうる。特許文献1の冷凍装置では、係る事態が想定される場合には、高圧熱源ユニットのファン回転数及び/又は圧縮機の回転数を増大させる制御を実行することで、偏流現象を抑制している。

概要

偏流現象を迅速に抑制する冷凍装置を提供する。冷凍装置100は、利用ユニット30と、圧縮機を含み利用ユニット30に対して並列に配置される複数の熱源ユニット10と、各利用ユニット30と各熱源ユニット10とを接続する液側連絡配管LLと、コントローラと、を備える。熱源ユニット10は、一端側が液側連絡配管LLと連通する液側冷媒配管と、液側冷媒配管の他端側に配置される第1調整弁と、を含む。コントローラは、熱源ユニット10の高圧液側圧力が、偏流現象が生じる程度に他の熱源ユニット10の高圧液側圧力と相違すると想定される場合、偏流抑制制御を実行し、高圧液側圧力が小さい低圧熱源ユニット10の第1調整弁の開度を、偏流抑制開度(高圧液側圧力を偏流現象が抑制される程度に上昇させる開度)に制御する。

目的

本発明の課題は、偏流現象を迅速に抑制する冷凍装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

利用ユニット(30)と、冷媒圧縮して吐出する圧縮機(11)を個別に含み、前記利用ユニットに対して互いに並列に配置される複数の熱源ユニット(10)と、前記利用ユニットの液側の冷媒の出入口(E3)と、前記熱源ユニットの液側の冷媒の出入口(E2)と、を接続する冷媒連絡配管LL)と、前記熱源ユニットに含まれる各アクチュエータの動作を制御するコントローラ(50)と、を備え、各前記熱源ユニットは、一端側において前記冷媒連絡配管と連通する液側冷媒配管(P10)と、前記液側冷媒配管の他端側に配置される圧力調整弁(15)と、を含み、前記コントローラは、いずれかの前記熱源ユニットの高圧側の冷媒圧力(HP2)が、高圧側の冷媒圧力が大きいほうの前記熱源ユニットである高圧熱源ユニット(10a/10b)の前記冷媒連絡配管から流出した液冷媒が前記冷媒連絡配管を介して高圧側の冷媒圧力が小さいほうの前記熱源ユニットである低圧熱源ユニット(10b/10a)に流入して滞留し前記低圧熱源ユニット内の冷媒量が前記高圧熱源ユニット内の冷媒量よりも著しく大きくなる偏流現象が生じる程度に、他の前記熱源ユニットの高圧側の冷媒圧力と相違する、と想定される場合には、前記低圧熱源ユニットの前記圧力調整弁の開度を第1開度に制御する偏流抑制制御を実行し、前記第1開度は、前記低圧熱源ユニットの高圧側の冷媒圧力を前記偏流現象が抑制される程度に上昇させる開度である、冷凍装置(100)。

請求項2

前記コントローラは、前記高圧熱源ユニットの高圧側の冷媒圧力と、前記低圧熱源ユニットの高圧側の冷媒圧力と、の差分値(DV)が所定の第1閾値(ΔTh1)以上の時に、前記偏流抑制制御を実行する、請求項1に記載の冷凍装置(100)。

請求項3

前記コントローラは、前記偏流抑制制御では、前記低圧熱源ユニットの前記圧力調整弁を前記第1開度に制御することで前記低圧熱源ユニットの高圧側の冷媒圧力が、前記偏流現象が抑制される程度に上昇した後、前記第1開度に制御されている前記圧力調整弁を前記第1開度よりも大きい第2開度に制御する、請求項1又は2に記載の冷凍装置(100)。

請求項4

前記第1開度は、前記低圧熱源ユニットの高圧側の冷媒圧力を前記高圧熱源ユニットの高圧側の冷媒圧力よりも大きくなる程度に上昇させる開度であり、前記コントローラは、偏流抑制制御において、前記低圧熱源ユニットの高圧側の冷媒圧力が前記高圧熱源ユニットの高圧側の冷媒圧力よりも大きくなるまで、前記低圧熱源ユニットの前記圧力調整弁を前記第1開度に制御する、請求項1から3のいずれか1項に記載の冷凍装置(100)。

請求項5

いずれかの前記熱源ユニットに含まれる前記圧縮機と、他の前記熱源ユニットに含まれる前記圧縮機と、は互いに運転容量が相違する、請求項1から4のいずれか1項に記載の冷凍装置(100)。

請求項6

各前記熱源ユニットは、冷媒を貯留するレシーバ(13)と、前記レシーバの冷媒流入口と前記液側冷媒配管の両端間とに接続され前記熱源ユニットの液側の冷媒の出入口(E2)と連通する接続配管(B1)と、をさらに含む、請求項1から5のいずれか1項に記載の冷凍装置(100)。

技術分野

0001

本発明は、冷凍装置に関する。

背景技術

0002

従来、特許文献1(特開2013−24518号公報)に開示されるように、冷媒圧縮機を個別に含む複数の熱源ユニット利用ユニットと共通の冷媒連絡配管を介して並列に接続される冷凍装置がある。このような冷凍装置では、各熱源ユニットにおける高圧側の冷媒圧力相違する場合、高圧側の冷媒圧力が大きいほうの熱源ユニット(高圧熱源ユニット)から利用ユニットへ向けて送られるべく冷媒連絡配管に送り出された液冷媒が、利用ユニット側ではなく高圧側の冷媒圧力が小さいほうの熱源ユニット(低圧熱源ユニット)側に流れて滞留し、低圧熱源ユニット内の冷媒量が高圧熱源ユニット内の冷媒量よりも著しく大きくなる偏流現象が生じうる。係る偏流現象が生じると、高圧熱源ユニット内の冷媒流量が不足して圧縮機を損傷する可能性があり、圧縮機の信頼性が低下しうる。特許文献1の冷凍装置では、係る事態が想定される場合には、高圧熱源ユニットのファン回転数及び/又は圧縮機の回転数を増大させる制御を実行することで、偏流現象を抑制している。

発明が解決しようとする課題

0003

しかし、係る偏流現象を抑制するうえで特許文献1の方法によると、例えばいずれかの圧縮機が異常停止した場合等、特殊なケースにおいては、高圧熱源ユニットの高圧側の冷媒圧力と、低圧熱源ユニットの高圧側の冷媒圧力と、が偏流現象が抑制される程度にバランスするまで長時間を要することが想定される。

0004

そこで、本発明の課題は、偏流現象を迅速に抑制する冷凍装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0005

本発明の第1観点に係る冷凍装置は、利用ユニットと、複数の熱源ユニットと、冷媒連絡配管と、コントローラと、を備える。複数の熱源ユニットは、冷媒を圧縮して吐出する圧縮機を個別に含む。複数の熱源ユニットは、利用ユニットに対して互いに並列に配置される。冷媒連絡配管は、利用ユニットの液側の冷媒の出入口と、熱源ユニットの液側の冷媒の出入口と、を接続する。コントローラは、熱源ユニットに含まれる各アクチュエータの動作を制御する。各熱源ユニットは、液側冷媒配管と、圧力調整弁と、を含む。液側冷媒配管は、一端側において冷媒連絡配管と連通する。圧力調整弁は、液側冷媒配管の他端側に配置される。コントローラは、いずれかの熱源ユニットの高圧側の冷媒圧力が、偏流現象が生じる程度に他の熱源ユニットの高圧側の冷媒圧力と相違すると想定される場合には、偏流抑制制御を実行する。偏流現象は、高圧熱源ユニットから冷媒連絡配管に流出した液冷媒が、低圧熱源ユニット側へ流れて滞留し、低圧熱源ユニット内の冷媒量が高圧熱源ユニット内の冷媒量よりも著しく大きくなる現象である。高圧熱源ユニットは、高圧側の冷媒圧力が大きいほうの熱源ユニットである。低圧熱源ユニットは、高圧側の冷媒圧力が小さいほうの熱源ユニットである。コントローラは、偏流抑制制御では、低圧熱源ユニットの圧力調整弁の開度を第1開度に制御する。第1開度は、低圧熱源ユニットの高圧側の冷媒圧力を偏流現象が抑制される程度に上昇させる開度である。

0006

本発明の第1観点に係る冷凍装置では、コントローラは、いずれかの熱源ユニットの高圧側の冷媒圧力が、偏流現象(高圧熱源ユニットから冷媒連絡配管に流出した液冷媒が低圧熱源ユニット側へ流れて滞留し低圧熱源ユニット内の冷媒量が高圧熱源ユニット内の冷媒量よりも著しく大きくなる)が生じる程度に、他の熱源ユニットの高圧側の冷媒圧力と相違する、と想定される場合には、偏流抑制制御を実行して、低圧熱源ユニットの圧力調整弁の開度を第1開度(低圧熱源ユニットの高圧側の冷媒圧力を偏流現象が抑制される程度に上昇させる開度)に制御する。これにより、偏流現象が生じうる程度に各熱源ユニットの高圧側の冷媒圧力が相違する場合には、低圧熱源ユニットの圧力調整弁が第1開度に制御される。その結果、低圧熱源ユニットの高圧側の冷媒圧力を、偏流現象が抑制される程度まで短時間で上昇させることが可能となる。このため、例えばいずれかの圧縮機が異常停止した場合等、特殊なケースにおいても、高圧熱源ユニットの高圧側の冷媒圧力と、低圧熱源ユニットの高圧側の冷媒圧力とが、偏流現象が抑制される程度にバランスするまでの時間を従来よりも短縮しうる。すなわち、偏流現象が想定される場合に、迅速に偏流現象を抑制しうる。

0007

本発明の第2観点に係る冷凍装置は、第1観点に係る冷凍装置であって、コントローラは、高圧熱源ユニットの高圧側の冷媒圧力と、低圧熱源ユニットの高圧側の冷媒圧力と、の差分値が所定の第1閾値以上の時に、偏流抑制制御を実行する。

0008

これにより、設置環境運転状況に応じて第1閾値を設定することで、偏流現象が生じうると想定される程度に各熱源ユニットの高圧側の冷媒圧力が相違する場合に、精度よく偏流抑制制御を実行することが可能となる。すなわち、偏流現象が想定される場合に、高精度に迅速に偏流現象を抑制しうる。

0009

本発明の第3観点に係る冷凍装置は、第1観点又は第2観点に係る冷凍装置であって、コントローラは、偏流抑制制御では、第1開度に制御されている圧力調整弁を第1開度に制御することで低圧熱源ユニットの高圧側の冷媒圧力が、偏流現象が抑制される程度に上昇した後、低圧熱源ユニットの圧力調整弁を第2開度に制御する。第2開度は、第1開度よりも大きい開度である。

0010

これにより、低圧熱源ユニットの圧力調整弁を第1開度に制御することによって低圧熱源ユニット内に滞留した冷媒が、液冷媒連絡管へ流出される。その結果、偏流抑制制御に関連して、低圧熱源ユニット内の冷媒量が高圧熱源ユニット内の冷媒量よりも著しく大きくなることが抑制される。よって、低圧熱源ユニットの圧力調整弁を第1開度に制御したことに起因する偏流現象についても抑制される。

0011

本発明の第4観点に係る冷凍装置は、第1観点から第3観点のいずれかに係る冷凍装置であって、第1開度は、低圧熱源ユニットの高圧側の冷媒圧力を高圧熱源ユニットの高圧側の冷媒圧力よりも大きくなる程度に上昇させる開度である。コントローラは、偏流抑制制御において、低圧熱源ユニットの高圧側の冷媒圧力が高圧熱源ユニットの高圧側の冷媒圧力よりも大きくなるまで、低圧熱源ユニットの圧力調整弁を第1開度に制御する。

0012

これにより、偏流現象が想定される程度に各熱源ユニット10の高圧側の冷媒圧力が相違する場合に、各熱源ユニットの高圧熱源ユニット及び低圧熱源ユニットの位置づけ逆転するまで圧力調整弁が第1開度に制御される。その結果、偏流現象がさらに精度よく抑制される。

0013

本発明の第5観点に係る冷凍装置は、第1観点から第4観点のいずれかに係る冷凍装置であって、いずれかの熱源ユニットに含まれる圧縮機と、他の熱源ユニットに含まれる圧縮機と、は互いに運転容量が相違する。

0014

これにより、各熱源ユニットの圧縮機の容量が一致しない場合であっても、偏流現象が迅速に抑制される。また、これに関連して、偏流現象を抑制すべく各熱源ユニットの圧縮機の容量を同一に設定する必要がなくなり、汎用性が向上する。

0015

本発明の第6観点に係る冷凍装置は、第1観点から第5観点のいずれかに係る冷凍装置であって、各熱源ユニットは、レシーバと、接続配管と、をさらに含む。レシーバは、冷媒を貯留する。接続配管は、レシーバの冷媒流入口と、液側冷媒配管の両端間と、に接続される。接続配管は、熱源ユニットの液側の冷媒の出入口と連通する。

0016

これにより、偏流抑制制御において、圧力調整弁が第1開度に制御された場合に、液側冷媒配管内の冷媒がレシーバにバイパスされる。その結果、低圧熱源ユニットの高圧側の冷媒圧力に関して偏流現象が抑制される程度に上昇させる時間をさらに短縮可能となる。よって、偏流現象が想定される場合に、さらに迅速に偏流現象を抑制しうる。

発明の効果

0017

本発明の第1観点に係る冷凍装置では、偏流現象が生じうる程度に各熱源ユニットの高圧側の冷媒圧力が相違する場合には、低圧熱源ユニットの圧力調整弁が第1開度に制御される。その結果、低圧熱源ユニットの高圧側の冷媒圧力を、偏流現象が抑制される程度まで短時間で上昇させることが可能となる。このため、例えばいずれかの圧縮機が異常停止した場合等、特殊なケースにおいても、高圧熱源ユニットの高圧側の冷媒圧力と、低圧熱源ユニットの高圧側の冷媒圧力とが、偏流現象が抑制される程度にバランスするまでの時間を従来よりも短縮しうる。すなわち、偏流現象が想定される場合に、迅速に偏流現象を抑制しうる。

0018

本発明の第2観点に係る冷凍装置では、偏流現象が想定される場合に、高精度に迅速に偏流現象を抑制しうる。

0019

本発明の第3観点に係る冷凍装置では、低圧熱源ユニットの圧力調整弁を第1開度に制御したことに起因する偏流現象についても抑制される。

0020

本発明の第4観点に係る冷凍装置では、偏流現象がさらに精度よく抑制される。

0021

本発明の第5観点に係る冷凍装置では、各熱源ユニットの圧縮機の容量が一致しない場合であっても、偏流現象が迅速に抑制される。また、これに関連して、偏流現象を抑制すべく各熱源ユニットの圧縮機の容量を同一に設定する必要がなくなり、汎用性が向上する。

0022

本発明の第6観点に係る冷凍装置では、偏流現象が想定される場合に、さらに迅速に偏流現象を抑制しうる。

図面の簡単な説明

0023

本発明の一実施形態に係る冷凍装置の概略構成図。
各熱源ユニットの概略構成図。
コントローラの概略構成と、コントローラに接続される各部と、を模式的に示したブロック図。
コントローラによる運転時の処理の流れの一例について示したフローチャート

実施例

0024

以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る冷凍装置100について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。

0025

(1)冷凍装置100
図1は、本発明の一実施形態に係る冷凍装置100の概略構成図である。冷凍装置100は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルによって、例えば冷蔵倉庫店舗ショーケースの庫内等の利用側空間の冷却を行う装置である。冷凍装置100は、主として、複数(ここでは2台)の熱源ユニット10(第1熱源ユニット10a及び第2熱源ユニット10b)と、複数(ここでは3台)の利用ユニット30と、冷凍装置100の動作を制御するコントローラ50と、を有している。

0026

冷凍装置100では、各利用ユニット30がガス側連絡配管GL及び液側連絡配管LLを介して各熱源ユニット10に対して並列に接続されることで、冷媒回路RCが構成されている。本実施形態において、ガス側連絡配管GLは、複数のパート(第1ガス側連絡配管GL1、第2ガス側連絡配管GL2、第3ガス側連絡配管GL3、及び利用ユニット30の台数同数の第4ガス側連絡配管GL4)を含む。同様に、液側連絡配管LL(特許請求の範囲記載の「冷媒連絡配管」に相当)は、複数のパート(第1液側連絡配管LL1、第2液側連絡配管LL2、第3液側連絡配管LL3、及び利用ユニット30の台数と同数の第4液側連絡配管LL4)を含む。

0027

冷凍装置100では、冷媒回路RC内に封入された冷媒が、圧縮され、冷却又は凝縮され、減圧され、加熱又は蒸発された後に、再び圧縮される、という冷凍サイクルが行われる。冷媒回路RCには、例えば、R32やR410AのようなHFC冷媒が封入されている。なお、冷媒回路RCにおいては、例えばアンモニアやCO2等、HFC冷媒以外の冷媒が封入されていてもよい。

0028

(1−1)熱源ユニット10
(1−1−1)熱源ユニット10に配置される回路要素
図2は、各熱源ユニット10の概略構成図である。各熱源ユニット10は、ガス側連絡配管GL及び液側連絡配管LLを介して、各利用ユニット30と接続されており、冷媒回路RCの一部を構成している。冷凍装置100では、複数の熱源ユニット10(すなわち、第1熱源ユニット10a及び第2熱源ユニット10b)が、各利用ユニット30に対して並列に配置されている。

0029

各熱源ユニット10は、主として、冷媒回路RCを構成する回路要素として、互いに並列に配置される複数(ここでは3台)の圧縮機11と、熱源側熱交換器12と、レシーバ13と、過冷却熱交換器14と、第1調整弁15と、第2調整弁16と、圧縮機11と同数(ここでは3つ)のインジェクション弁17と、第1逆止弁18と、第2逆止弁19と、ガス側閉鎖弁SV1と、液側閉鎖弁SV2と、を個別に有している。

0030

各圧縮機11は、冷凍サイクルにおける低圧の冷媒を吸入して圧縮し高圧冷媒として吐出する。圧縮機11は、例えばスクロール型式の圧縮機であり、ケーシング内において圧縮要素(図示省略)が圧縮機モータ(図示省略)によって回転駆動される密閉式構造を有している。本実施形態において、圧縮機11は、運転時に圧縮機モータの回転数がインバータによって適宜制御される運転容量可変の「容量可変圧縮機」、又は運転時における圧縮機モータの回転数が一定であり運転容量が一定の「容量一定圧縮機」である。なお、各熱源ユニット10においては、複数の圧縮機11に関して、容量可変型圧縮機である圧縮機11と、容量一定圧縮機である圧縮機11と、が混合されて配置されてもよい。

0031

本実施形態においては、第1熱源ユニット10aには、圧縮機11として3台の第1圧縮機11aが配置されている。また、第2熱源ユニット10bには、圧縮機11として3台の第2圧縮機11bが配置されている。ここで、第1圧縮機11aの一部/全てと、第2圧縮機11bの一部/全てと、は回転数最大で駆動した場合における出力が互いに異なる。すなわち、第1圧縮機11aと第2圧縮機11bとは、運転時における運転容量が相違しうる。

0032

熱源側熱交換器12は、冷凍サイクル(正サイクル)における高圧の冷媒の放熱器又は凝縮器として機能する熱交換器である。熱源側熱交換器12は、冷媒が流れる伝熱管(図示省略)を含んでおり、伝熱管内の冷媒と熱源側ファン20(後述)によって供給される空気流とが熱交換を行うように構成されている。

0033

レシーバ13は、熱源側熱交換器12から流出した冷媒を一時的に溜める容器である。レシーバ13の内部には、冷媒回路RCに封入されている冷媒量に応じた容量の冷媒貯留空間が形成されている。

0034

過冷却熱交換器14は、例えば二重管熱交換器である。過冷却熱交換器14は、2つの冷媒流路(第1流路141及び第2流路142)を形成されている。第1流路141は、レシーバ13から流出した冷媒が通過する流路である。第2流路142は、第1流路141を通過後、第2調整弁16によって減圧された中間圧冷媒が通過する流路である。過冷却熱交換器14は、第1流路141内の冷媒と、第2流路142内の冷媒と、が熱交換を行うように構成されている。

0035

第1調整弁15及び第2調整弁16は、開度制御が可能な電動膨張弁であり、開度に応じて、通過する冷媒を減圧する、若しくは通過する冷媒の流量を増減させる。

0036

第1調整弁15(特許請求の範囲記載の「圧力調整弁」に相当)は、過冷却熱交換器14の第1流路141を通過した高圧の液冷媒を減圧して低圧の気液二相冷媒とする。第1調整弁15は、液側閉鎖弁SV2に一端が接続される冷媒配管(後述する第10配管P10)の他端側に配置される。

0037

第2調整弁16は、過冷却熱交換器14の第1流路141を通過して高圧の液冷媒を減圧して中間圧の気液二相冷媒/液冷媒(中間圧冷媒)とする。第2調整弁16は、後述するインジェクション流路J1を流れる中間圧冷媒の流量を調整する流量調整弁として機能する。

0038

各インジェクション弁17は、開度制御が可能な電動膨張弁である。各インジェクション弁17は、開度に応じて通過する冷媒を減圧する、若しくは通過する冷媒の流量を増減させる。各インジェクション弁17は、いずれかの圧縮機11と1対1に対応しており、対応する圧縮機11のインジェクション管(後述する第4配管P4)に一端が接続され、通過する中間圧冷媒の流量を調整する。

0039

第1逆止弁18及び第2逆止弁19は、一端からの冷媒の流入を許容し他端からの冷媒の流入を遮断する弁であり、一端から流入する冷媒を他端から流出させる。第1逆止弁18は、一端が第6配管P6(後述)に接続され、他端が第7配管P7(後述)に接続されている。第2逆止弁19は、一端が第11配管P11(後述)に接続され、他端が第12配管P12(後述)に他端が接続されている。

0040

ガス側閉鎖弁SV1は、ガス側連絡配管GLの一端に接続された手動弁である。ガス側閉鎖弁SV1は、熱源ユニット10のガス側出入口E1を構成する。本実施形態において、第1熱源ユニット10aのガス側閉鎖弁SV1(ガス側出入口E1)は、第1ガス側連絡配管GL1の一端に接続されている。また、第2熱源ユニット10bのガス側閉鎖弁SV1(ガス側出入口E1)は、第2ガス側連絡配管GL2の一端に接続されている。

0041

液側閉鎖弁SV2は、液側連絡配管LLの一端に接続された手動弁である。液側閉鎖弁SV2は、熱源ユニット10の液側出入口E2を構成する。本実施形態において、第1熱源ユニット10aの液側閉鎖弁SV2(液側出入口E2)は、第1液側連絡配管LL1の一端に接続されている。また、第2熱源ユニット10bの液側閉鎖弁SV2(液側出入口E2)は、第2液側連絡配管LL2の一端に接続されている。

0042

(1−1−2)熱源ユニット10に配置される冷媒配管
熱源ユニット10は、各回路要素を接続する複数の冷媒配管(具体的には、第1配管P1と、圧縮機11の数と同数(3本)の第2配管P2、第3配管P3及び第4配管P4と、第5配管P5−第15配管P15)を有している。

0043

第1配管P1は、ガス側閉鎖弁SV1の一端と、各第2配管P2(吸入配管)の一端と、を個別に接続する。

0044

各第2配管P2は、いずれかの圧縮機11と1対1に対応し、対応する圧縮機11の吸入ポートに接続される。各第2配管P2は、対応する圧縮機11に流入する低圧冷媒が流れる吸入配管として機能する。

0045

各第3配管P3は、いずれかの圧縮機11と1対1に対応し、対応する圧縮機11の吐出ポートに接続される。各第3配管P3は、対応する圧縮機11から吐出される高圧冷媒が流れる吐出配管として機能する。

0046

各第4配管P4は、いずれかの圧縮機11と1対1に対応し、対応する圧縮機11のインジェクションポートに接続される。各第4配管P4は、対応する圧縮機11の圧縮室内に中間圧冷媒を流入させるインジェクション管として機能する。

0047

第5配管P5は、各第3配管P3の一端と、熱源側熱交換器12のガス側端と、を個別に接続する。

0048

第6配管P6は、熱源側熱交換器12の液側端と、第1逆止弁18の一端と、を接続する。

0049

第7配管P7は、第1逆止弁18の他端と、レシーバ13の冷媒流入口と、を接続する。

0050

第8配管P8は、レシーバ13の冷媒流出口と、過冷却熱交換器14の第1流路141の一端と、を接続する。

0051

第9配管P9は、過冷却熱交換器14の第1流路141の他端と、第1調整弁15の一端と、を接続する。

0052

第10配管P10(特許請求の範囲記載の「液側冷媒配管」)は、第1調整弁15の他端と、液側閉鎖弁SV2の一端と、を接続する。第10配管P10は、一端が液側閉鎖弁SV2に接続されており、液側連絡配管LLに連通している。

0053

第11配管P11は、第10配管P10の両端間の部分と、第2逆止弁19の一端と、を接続する。

0054

第12配管P12は、第2逆止弁19の他端と、第7配管P7の両端間の部分と、を接続する。

0055

第13配管P13は、第9配管P9の両端間の部分と、第2調整弁16の一端と、を接続する。

0056

第14配管P14は、第2調整弁16の他端と、過冷却熱交換器14の第2流路142の一端と、を接続する。

0057

第15配管P15は、過冷却熱交換器14の第2流路142の他端と、各インジェクション弁17の他端と、を個別に接続する。より詳細には、第15配管P15は、一端が第2流路142に接続され、他端側が3つに分岐しており各インジェクション弁17に個別に接続されている。

0058

なお、冷媒回路RCにおいては、第13配管P13、第2調整弁16、第14配管P14、過冷却熱交換器14の第2流路142、第15配管P15、各インジェクション弁17、及び各第4配管P4によって、インジェクション流路J1が構成されている。インジェクション流路J1は、第9配管P9を流れる冷媒の一部を分岐して各圧縮機11に流入させる(インジェクションさせる)ための冷媒流路である。

0059

(1−1−3)熱源ユニット10に配置される他の機器
熱源ユニット10は、熱源ユニット10外から熱源ユニット10内に流入して熱源側熱交換器12を通過した後に熱源ユニット10外へ流出する空気流を生成する熱源側ファン20を有している。熱源側ファン20は、熱源側熱交換器12を流れる冷媒の冷却源としての空気を熱源側熱交換器12に供給するための送風機である。熱源側ファン20は、例えばプロペラファンシロッコファンであり、熱源側ファンモータ(図示省略)によって回転駆動される。

0060

また、熱源ユニット10は、低圧側圧力センサ21、高圧ガス側圧力センサ22、高圧液側圧力センサ24、中間圧力センサ25、及び圧縮機11と同数(ここでは3つ)の吐出温度センサ26を有している。

0061

低圧側圧力センサ21は、各圧縮機11の吸入配管(第2配管P2)の冷媒流れ上流側に位置する第1配管P1に配置される。低圧側圧力センサ21は、第1配管P1を通過する冷媒(すなわち、各圧縮機11の吸入側における低圧冷媒)の圧力である低圧側圧力LPを検出する。

0062

高圧ガス側圧力センサ22は、各圧縮機11の吐出配管(第3配管P3)の冷媒流れ下流側に位置する冷媒配管(第5配管P5)に配置される。高圧ガス側圧力センサ22は、第5配管P5を通過する冷媒(すなわち、各圧縮機11の吐出側における高圧冷媒)の圧力である高圧ガス側圧力HP1を検出する。

0063

高圧液側圧力センサ24は、液側閉鎖弁SV2(液側出入口E2)に接続される冷媒配管(第10配管P10)に配置される。高圧液側圧力センサ24は、第10配管P10を通過する冷媒の圧力(すなわち、後述する液側冷媒流路L1の液側出入口E2に連通する部分における、冷媒の圧力)である高圧液側圧力HP2を検出する。

0064

中間圧力センサ25は、各圧縮機11のインジェクション管(第4配管P4)の冷媒流れ上流側に位置する第15配管P15に配置される。中間圧力センサ25は、第15配管P15を通過する冷媒(すなわち、各インジェクション弁17に流入する中間圧冷媒)の圧力である中間圧力MPを検出する。

0065

吐出温度センサ26は、いずれかの圧縮機11と1対1に対応し、対応する圧縮機11に接続される吐出配管(第3配管P3)に配置される。吐出温度センサ26は、対応する圧縮機11から吐出される高圧冷媒の温度(吐出冷媒温度)を検出する。

0066

また、熱源ユニット10は、冷媒の過熱度を検出するための過熱度センサや、過冷却度を検出するための過冷却度センサ等、各種センサを有している(図示省略)。

0067

また、熱源ユニット10は、熱源ユニット10内に含まれる各種アクチュエータの動作を直接的に制御する熱源ユニット制御部28を有している。熱源ユニット制御部28は、CPUやメモリ等を含むマイクロコンピュータを含む。熱源ユニット制御部28は、対応する熱源ユニット10に含まれる各種アクチュエータ(11、15、16、17、20等)、及び各種センサ(21、22、23等)と電気的に接続されている。熱源ユニット制御部28は、他の熱源ユニット10に含まれる熱源ユニット制御部28や、各利用ユニット30に含まれる利用ユニット制御部38(後述)と通信可能に接続されており、互いに信号の送受信を行う。熱源ユニット制御部28は、他の熱源ユニット制御部28及び各利用ユニット制御部38とともに、コントローラ50を構成する。

0068

(1−2)利用ユニット30
各利用ユニット30は、ガス側連絡配管GL及び液側連絡配管LLを介して、各熱源ユニット10と接続されており、冷媒回路RCの一部を構成している。本実施形態においては、2台の熱源ユニット10に対して3台の利用ユニット30が並列に配置されている。

0069

各利用ユニット30は、液側出入口E3において液側連絡配管LL(より詳細には第4液側連絡配管LL4)に接続されている。また、ガス側出入口E4においてガス側連絡配管GL(より詳細には第4ガス側連絡配管GL4)に接続されている。各利用ユニット30は、利用側膨張弁31と、利用側熱交換器33と、を有している。

0070

利用側膨張弁31は、開度に応じて通過する冷媒を減圧する、若しくは通過する冷媒の流量を増減させる。

0071

利用側熱交換器33は、冷凍サイクル(正サイクル)における低圧冷媒の蒸発器として機能する熱交換器である。利用側熱交換器33は、冷媒が流れる伝熱管(図示省略)を含んでおり、伝熱管内の冷媒と利用側ファン35(後述)によって供給される空気流とが熱交換を行うように構成されている。

0072

また、利用ユニット30は、利用ユニット30外から利用ユニット30内に流入して利用側熱交換器33を通過した後に利用ユニット30外(利用側空間)へ流出する空気流を生成する利用側ファン35を有している。利用側ファン35は、利用側熱交換器33を流れる冷媒の加熱源としての空気を利用側熱交換器33に供給するためのファンである。利用側ファン35は、例えば遠心ファンやシロッコファンであり、利用側ファンモータ(図示省略)によって回転駆動される。

0073

また、利用ユニット30は、利用ユニット30内に含まれる各種アクチュエータの動作を直接的に制御する利用ユニット制御部38を有している。利用ユニット制御部38は、CPUやメモリ等を含むマイクロコンピュータを含む。利用ユニット制御部38は、対応する利用ユニット30に含まれる各種アクチュエータ(31、35等)、及び図示しない各種センサと電気的に接続されている。利用ユニット制御部38は、他の利用ユニット30に含まれる利用ユニット制御部38や、各熱源ユニット10に含まれる熱源ユニット制御部28と通信可能に接続されており、互いに信号の送受信を行う。利用ユニット制御部38は、他の利用ユニット制御部38及び各熱源ユニット制御部28とともに、コントローラ50を構成する。

0074

(1−3)ガス側連絡配管GL、液側連絡配管LL
ガス側連絡配管GLは、各熱源ユニット10のガス側出入口E1と、各利用ユニット30のガス側出入口E4と、を接続して、各熱源ユニット10及び各利用ユニット30間でガス冷媒連絡する連絡配管である。ガス側連絡配管GLは、上述のように、第1ガス側連絡配管GL1、第2ガス側連絡配管GL2、第3ガス側連絡配管GL3、及び複数(ここでは3つ)の第4ガス側連絡配管GL4を含んでいる。

0075

第1ガス側連絡配管GL1は、一端が第1熱源ユニット10aに接続され、他端が第3ガス側連絡配管GL3に接続されている。第2ガス側連絡配管GL2は、一端が第2熱源ユニット10bに接続され、他端が第3ガス側連絡配管GL3に接続されている。第3ガス側連絡配管GL3は、各熱源ユニット10及び各利用ユニット30間において連絡されるガス冷媒が共通して流れる配管である。各第4ガス側連絡配管GL4は、いずれかの利用ユニット30と1対1に対応しており、対応する利用ユニット30に一端が接続され、他端が第3ガス側連絡配管GL3に接続されている。

0076

液側連絡配管LLは、各熱源ユニット10の液側出入口E2と、各利用ユニット30の液側出入口E3と、を接続して、各熱源ユニット10及び各利用ユニット30間で液冷媒若しくは気液二相冷媒を連絡する連絡配管である。液側連絡配管LLは、上述のように、第1液側連絡配管LL1、第2液側連絡配管LL2、第3液側連絡配管LL3、及び複数(ここでは3つ)の第4液側連絡配管LL4を含んでいる。

0077

第1液側連絡配管LL1は、一端が第1熱源ユニット10aに接続され、他端が第3液側連絡配管LL3に接続されている。第2液側連絡配管LL2は、一端が第2熱源ユニット10bに接続され、他端が第3液側連絡配管LL3に接続されている。第3液側連絡配管LL3は、各熱源ユニット10及び各利用ユニット30間において連絡される液冷媒若しくは気液二相冷媒が共通して流れる配管である。各第4液側連絡配管LL4は、いずれかの利用ユニット30と1対1に対応しており、対応する利用ユニット30に一端が接続され、他端が第3液側連絡配管LL3に接続されている。

0078

(1−4)コントローラ50
コントローラ50は、冷凍装置100に含まれる各アクチュエータ(11、15−17、20、31、35等)の動作を制御することで、冷凍装置100の運転状態を制御するコンピュータである。コントローラ50は、各熱源ユニット制御部28及び各利用ユニット制御部38が、通信可能に接続されることで構成される。コントローラ50の詳細については後述する。

0079

(2)冷媒回路RCにおいて構成される冷媒流路
冷媒回路RCにおいては、各要素が接続されることで複数の冷媒流路が構成されている。例えば、冷媒回路RC(各熱源ユニット10)においては、第1配管P1、各第2配管P2、各圧縮機11、各第3配管P3、第5配管P5、熱源側熱交換器12、第6配管P6、第1逆止弁18、及び第7配管P7によって、ガス冷媒が流れるガス側冷媒流路G1が構成されている。

0080

また、冷媒回路RC(各熱源ユニット10)においては、第8配管P8、過冷却熱交換器14の第1流路141、第9配管P9、第1調整弁15、及び第10配管P10によって、液冷媒又は気液二相冷媒が流れる液側冷媒流路L1が構成されている。液側冷媒流路L1は、第10配管P10においてバイパス流路B1(後述)と連通している。

0081

また、冷媒回路RC(各熱源ユニット10)においては、第13配管P13、第2調整弁16、第14配管P14、過冷却熱交換器14の第2流路142、第15配管P15、各インジェクション弁17、及び各第4配管P4によって、インジェクション流路J1が構成されている。インジェクション流路J1は、運転時には第9配管P9を流れる冷媒の一部を分岐して駆動中の各圧縮機11に流入させる(インジェクションさせる)ための冷媒流路として機能する。

0082

また、冷媒回路RC(各熱源ユニット10)においては、第11配管P11、第2逆止弁19、第12配管P12、及び第7配管P7によって、バイパス流路B1が構成されている。バイパス流路B1は、第10配管P10を流れる冷媒の一部を分岐しレシーバ13に送る(バイパスさせる)ための冷媒流路として機能する。特に、バイパス流路B1は、後述の偏流抑制制御により、第1調整弁15が偏流抑制開度(後述)に制御された場合に、第10配管P10内の冷媒をレシーバ13へバイパスさせる。ここで、バイパス流路B1を、一端が第10配管P10の両端間に接続されるとともに他端がレシーバ13の冷媒流入口に接続される一の冷媒流路(冷媒配管)と解釈した場合、バイパス流路B1は特許請求の範囲記載の「接続配管」に対応する。バイパス流路B1は、第10配管P10を介して、一端が液側閉鎖弁SV2(液側出入口E2)に連通している。

0083

(3)コントローラ50の詳細
図3は、コントローラ50の概略構成と、コントローラ50に接続される各部と、を模式的に示したブロック図である。

0084

コントローラ50は、各熱源ユニット10に含まれる各アクチュエータ(具体的には、圧縮機11、第1調整弁15、第2調整弁16、インジェクション弁17、及び熱源側ファン20(ファンモータ)と、低圧側圧力センサ21、高圧ガス側圧力センサ22、高圧液側圧力センサ24、中間圧力センサ25及び各吐出温度センサ26等を含む各種センサと、電気的に接続されている。また、コントローラ50は、各利用ユニット30に含まれるアクチュエータ(具体的には、利用側ファン35(ファンモータ)及び利用側膨張弁31)や各種センサ(図示省略)と電気的に接続されている。

0085

コントローラ50は、主として、記憶部51と、入力制御部52と、駆動信号出力部53と、アクチュエータ制御部54と、を有している。なお、コントローラ50内におけるこれらの各部は、コントローラ50を構成する各要素(CPU、各種メモリ、通信モジュール、各種インターフェース、及び各種電気部品等)が有機的に機能することによって実現されている。

0086

(3−1)記憶部51
記憶部51は、例えば、ROM、RAM、及び/又はフラッシュメモリ等の各種メモリで構成されており、複数の記憶領域を含む。例えば、記憶部51には、コントローラ50の各部における処理を定義した制御プログラムを記憶するためのプログラム記憶領域511が含まれている。

0087

また、記憶部51には、特性情報記憶領域512が含まれている。特性情報記憶領域512は、冷凍装置100に含まれる各弁(具体的には、第1調整弁15、第2調整弁16、各インジェクション弁17及び各利用側膨張弁31等)のそれぞれの特性情報を個別に記憶するための記憶領域である。ここで、特性情報は、弁開度と、通過する冷媒の流量と、の相関関係を定義した情報であり、予め導出されている。

0088

また、記憶部51には、センサ値記憶領域513が含まれている。センサ値記憶領域513は、冷凍装置100に含まれる各センサ(具体的には低圧側圧力センサ21、高圧ガス側圧力センサ22、高圧液側圧力センサ24、中間圧力センサ25、及び各吐出温度センサ26等)のそれぞれの検出値(すなわち、低圧側圧力LP、中間圧力MP、高圧ガス側圧力HP1、高圧液側圧力HP2及び各吐出冷媒温度等)を個別に記憶するための記憶領域である。

0089

また、記憶部51には、冷凍装置100に含まれる各弁(具体的には、第1調整弁15、第2調整弁16、各インジェクション弁17、各利用側膨張弁31等)の開度の状態を判別するための複数のフラグが設けられている。例えば、記憶部51には、第1熱源ユニット10aの第1調整弁15の開度を判別するための第1フラグFL1、及び第2熱源ユニット10bの第1調整弁15の開度を判別するための第2フラグFL2が設けられている。各フラグは、所定数ビットを含み、対応する弁の開度の状態(例えばパルス数)に応じて立てられる。すなわち、各フラグの状態を参照することで、各弁の開度状態現在開度)についてリアルタイム判別可能となっている。

0090

また、記憶部51には、ユーザによって入力される各種コマンド(例えば各利用ユニット30の設定温度等)を判別可能なコマンド判別フラグ(図示省略)等が設けられている。

0091

(3−2)入力制御部52
入力制御部52は、コントローラ50に対して他の各部から出力された信号を取得して記憶部51に当該信号を格納する。例えば、入力制御部52は、各種センサ(21−26等)から出力された検出結果に相当する信号を受け、所定の識別データを付加してセンサ値記憶領域513に個別に格納する。

0092

(3−3)駆動信号出力部53
駆動信号出力部53は、アクチュエータ制御部54の決定内容に応じて、冷凍装置100(熱源ユニット10及び利用ユニット30)に含まれる各アクチュエータ(11、15−17、20、21、31、35等)に対して所定の駆動信号(駆動電圧)を出力する。なお、駆動信号出力部53は、複数のインバータ(図示省略)を含み、所定の圧縮機11、熱源側ファン20、及び/又は利用側ファン35に対しては、対応するインバータを介して駆動信号を出力する。

0093

(3−4)アクチュエータ制御部54
アクチュエータ制御部54は、制御プログラムに沿って、状況に応じて、各アクチュエータの動作を制御する。例えば、アクチュエータ制御部54は、設定温度や各種センサの検出値等に応じて、各熱源ユニット10の圧縮機11の駆動台数並びに回転数、熱源側ファン20の回転数、第1調整弁15の開度、第2調整弁16の開度、各インジェクション弁17の開度、並びに、各利用ユニット30の利用側膨張弁31の開度及び利用側ファン35の回転数を、コマンドの種別冷却負荷の大きさ、及び各センサ(21—26)の検出値等に応じて決定し、決定内容に応じて駆動信号出力部53に所定の駆動信号を出力させる。

0094

アクチュエータ制御部54には、各熱源ユニット10の第1調整弁15の開度を運転状態に応じて制御する第1調整弁制御部55が含まれている。

0095

(3−4−1)第1調整弁制御部55
第1調整弁制御部55は、運転中、各第1調整弁15の開度を運転状況に応じて最適な開度(以下、「通常制御開度」と称する。)に制御する通常制御を実行する。第1調整弁制御部55は、通常制御においては、所定の変数(例えば、各熱源ユニット10における各センサ21−26の値や、各圧縮機11の吐出冷媒温度、過熱度又は過冷却度等)に基づき、通常制御開度を決定する。

0096

また、第1調整弁制御部55は、運転中、冷媒回路RCにおける偏流現象の発生が想定される場合には、通常制御から、偏流現象を抑制するための偏流抑制制御に移行して、対応する処理を実行する。偏流現象は、例えば各熱源ユニット10における高圧液側圧力HP2が相違することに関連して、高圧液側圧力HP2が大きいほうの熱源ユニット10(以下、「高圧熱源ユニット10」と称する)の液側出入口E2から液側連絡配管LLに流出した液冷媒が、利用ユニット30側ではなく高圧液側圧力HP2が小さいほうの熱源ユニット(以下、「低圧熱源ユニット10」と称する)側に流れて滞留し、低圧熱源ユニット10内の冷媒量が高圧熱源ユニット10内の冷媒量よりも著しく大きくなる現象である。なお、本実施形態においては、第1熱源ユニット10a及び第2熱源ユニット10bの一方が高圧熱源ユニット10となった場合には、他方が低圧熱源ユニット10となる。

0097

ここで、冷媒回路RCにおいては、上述のように、複数の熱源ユニット10(第1圧縮機11a及び第2圧縮機11b)が利用ユニット30に対して並列に配置されているが、運転状態に応じて第1熱源ユニット10aの高圧液側圧力HP2と、第2熱源ユニット10bの高圧液側圧力HP2と、は偏流現象が生じうる程度に相違しうる。特に、冷凍装置100では、第1熱源ユニット10aに含まれる第1圧縮機11aと第2熱源ユニット10bに含まれる第2圧縮機11bとは運転時における運転容量が相違しうるため、第1熱源ユニット10aにおける高圧ガス側圧力HP1と第2熱源ユニット10bにおける高圧ガス側圧力HP1とに差異が生じ、これに関連して高圧液側圧力HP2と第2熱源ユニット10bの高圧液側圧力HP2とが偏流現象が生じうる程度に相違しうる。このため、冷凍装置100では、冷媒回路RCにおける偏流現象を抑制する偏流抑制制御を実行する機能部として、第1調整弁制御部55が設けられている。

0098

第1調整弁制御部55は、偏流現象が生じると想定されるケースにおいて、偏流抑制制御を実行する。特に、第1調整弁制御部55は、いずれかの熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2が、偏流現象が生じる程度に他の熱源ユニット10の高圧側の冷媒圧力と相違すると想定される場合に、偏流抑制制御を実行する。本実施形態では、第1調整弁制御部55は、運転中、所定のタイミングで(例えば所定周期で)各熱源ユニット10間における高圧液側圧力HP2の差分値DVを算出し、高圧熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2と低圧熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2との差分値DVが第1閾値ΔTh1以上である場合に、偏流抑制制御を実行する。なお、第1閾値ΔTh1は、偏流現象の発生が想定される差分値DVの基準値として、制御プログラムにおいてに設置環境や運転状況に応じた値が定義されている。

0099

第1調整弁制御部55は、偏流抑制制御において、低圧熱源ユニット10の第1調整弁15の開度を偏流抑制開度に制御する第1処理を実行する。偏流抑制開度(特許請求の範囲記載の「第1開度」に相当)は、低圧熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2を偏流現象が抑制される程度に上昇させる開度である。偏流抑制開度は、制御プログラムにおいて、各熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2の値若しくは差分値DV等に応じた値が定義されている。

0100

通常、偏流抑制制御の実行時には第1調整弁15が偏流抑制開度に制御されることで、第1調整弁15の開度は通常制御開度から絞られる。これにより、液側連絡配管LLから低圧熱源ユニット10の液側出入口E2への冷媒の流入が抑制されるとともに、低圧熱源ユニット10の液側冷媒流路L1からの(液側出入口E2からの)冷媒の流出が抑制される。その結果、低圧熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2を、偏流現象が抑制される程度まで短時間で上昇させることが可能となる。すなわち、偏流現象が想定される場合に、高圧熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2と、低圧熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2とが、偏流現象が抑制される程度にバランスするまでの時間が短縮され、迅速に偏流現象が抑制される。

0101

第1調整弁制御部55は、偏流抑制制御において、低圧熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2が高圧熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2よりも大きくなるまで(すなわち、各熱源ユニット10に関して低圧熱源ユニット10と高圧熱源ユニット10の位置づけが逆転するまで)、低圧熱源ユニット10の第1調整弁15の開度を偏流抑制開度に制御する第1処理を継続する。

0102

また、第1調整弁制御部55は、偏流抑制制御において、低圧熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2が高圧熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2よりも大きくなった時(すなわち、各熱源ユニット10に関して低圧熱源ユニット10と高圧熱源ユニット10の位置づけが逆転した時)に、偏流抑制開度に制御されている第1調整弁15の開度を、偏流抑制開度から第2偏流抑制開度に切り換える第2処理を実行する。第2偏流抑制開度(特許請求の範囲記載の「第2開度」に相当)は、偏流抑制開度よりも大きい開度である。

0103

第2処理が実行されることにより、第1処理が実行されたこと(すなわち、低圧熱源ユニット10の第1調整弁15が偏流抑制開度に制御されたこと)によって低圧熱源ユニット10内(特に液側冷媒流路L1やレシーバ13)に滞留した冷媒が、液側連絡配管LLへ流出される。その結果、第1処理が実行されることに関連して、低圧熱源ユニット10内の冷媒量が、高圧熱源ユニット10内の冷媒量よりも著しく大きくなることが抑制される。

0104

第1調整弁制御部55は、第2処理を実行後、所定時間t1が経過した時に、第1調整弁制御部55は、偏流抑制制御から通常制御に移行する(すなわち、低圧熱源ユニット10の第1調整弁15の開度を通常制御開度に制御する)。なお、所定時間t1は、第2処理の実行によって偏流現象の懸念が解消可能な時間として、制御プログラムにおいてに設置環境や運転状況に応じた値が定義されている。

0105

(4)コントローラ50の処理の流れ
以下、コントローラ50による制御の流れの一例について、図4を参照しながら説明する。図4は、コントローラ50による運転時の処理の流れの一例について示したフローチャートである。図4では、特にステップS101において第1調整弁15に関しての通常制御に係る処理が示されている。また、ステップS104−S108において第1調整弁15に関しての偏流抑制制御に係る処理が示されており、特にステップS105−S106において第1処理が示されるとともにステップS107−S108において第2処理が示されている。なお、図4に示される処理の流れは、一例であり、適宜変更可能である。例えば、矛盾のない範囲でステップの順序が変更されてもよいし、一部のステップが他のステップと並列に実行されてもよい。

0106

コントローラ50は、運転中、図4に示すステップS101からS108に示すような流れで処理を実行する。

0107

ステップS101において、コントローラ50は、設定温度を含む各種コマンドや冷却負荷等に応じて、所定の各熱源ユニット10内の各アクチュエータ(11、15−17、20)、及び所定の各利用ユニット30内の各アクチュエータ(31、35)の動作をリアルタイムに制御する。これにより、冷媒回路RC内において正サイクルで冷媒が循環し、運転中の利用ユニット30の設置空間において冷却対象の冷却が行われる。この際、第1調整弁15については、通常制御によって通常制御開度に制御される。その後、ステップS102へ進む。

0108

ステップS102において、コントローラ50は、各熱源ユニット10間の高圧液側圧力HP2の差分値DVを算出する。すなわち、コントローラ50は、第1熱源ユニット10aにおける高圧液側圧力HP2と、第2熱源ユニット10bにおける高圧液側圧力HP2と、の差分値DVを算出する。その後、ステップS103へ進む。

0109

ステップS103において、コントローラ50は、算出した差分値DVが第1閾値ΔTh1以上でない場合(すなわちNOの場合)には、ステップS101に戻る。一方、算出した差分値DVが第1閾値ΔTh1以上である場合(すなわちYESの場合)には、ステップS104へ進む。

0110

ステップS104において、コントローラ50は、差分値DVが第1閾値ΔTh1以上であることに応じて、通常制御から偏流抑制制御に移行する。その後、ステップS105へ進む。

0111

ステップS105において、コントローラ50は、偏流抑制制御に係る処理として第1処理を実行する。すなわち、コントローラ50は、低圧熱源ユニット10の第1調整弁15を偏流抑制開度に制御する。これにより、液側連絡配管LLから低圧熱源ユニット10の液側出入口E2への冷媒の流入が抑制されるとともに、低圧熱源ユニット10の液側冷媒流路L1からの(液側出入口E2からの)冷媒の流入が抑制される。その結果、偏流現象が想定される場合に、高圧熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2と、低圧熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2とが、偏流現象が抑制される程度にバランスするまでの時間が短縮され、迅速に偏流現象が抑制される。その後、ステップS106へ進む。

0112

ステップS106において、コントローラ50は、低圧熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2が、高圧熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2よりも大きくなっていない場合(すなわちNOの場合)には、ステップS105に戻る。一方、低圧熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2が、高圧熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2よりも大きくなった場合(すなわちYESの場合)には、ステップS107へ進む。つまり、各熱源ユニット10に関して、低圧熱源ユニット10と高圧熱源ユニット10との位置づけが逆転した場合には、ステップS107へ進む。

0113

ステップS107において、コントローラ50は、偏流抑制制御に係る処理として第2処理を実行する。すなわち、コントローラ50は、偏流抑制開度に制御されている第1調整弁15の開度を第2偏流抑制開度に制御する。これにより、第1処理が実行されたことによって低圧熱源ユニット10内(特に液側冷媒流路L1やレシーバ13)に滞留した冷媒が、液側連絡配管LLへ流出される。このため、第1処理が実行されることに関連して、低圧熱源ユニット10内の冷媒量が、高圧熱源ユニット10内の冷媒量よりも著しく大きくなることが抑制される。その後、ステップS108へ進む。

0114

ステップS108において、コントローラ50は、第2処理を実行後、所定時間t1が経過しない場合(すなわちNOの場合)には、ステップS108に留まる。一方、第2処理を実行後、所定時間t1が経過した場合(すなわちYESの場合)には、ステップS101に戻る。

0115

(5)運転時の冷媒回路RCにおける冷媒の流れ
(5−1)通常制御時
冷凍装置100では、運転中、通常制御が実行され、各利用ユニット30において要求される冷却負荷に応じて、所定の熱源ユニット10が運転し、運転中の熱源ユニット10に含まれる所定の圧縮機11が運転(定格運転部分負荷運転)される。具体的には、各熱源ユニット10の低圧側圧力LP、高圧ガス側圧力HP1、及び/又は中間圧力MP等に関し、それぞれの目標値が利用ユニット30で要求される冷却負荷に応じて設定され、設定された各目標値が実現されるように、圧縮機11の駆動台数及び/又は運転容量がリアルタイムに制御されるとともに、利用側膨張弁31やインジェクション弁17等の各弁の開度がリアルタイムに個別に制御される。特に第1調整弁15は通常制御開度に制御される。

0116

これにより、運転中の熱源ユニット10において、駆動中の圧縮機11、熱源側熱交換器12、レシーバ13、過冷却熱交換器14(第1流路141)、第1調整弁15、と流れた冷媒が、運転中の利用ユニット30の利用側膨張弁31、利用側熱交換器33と流れた後に再び熱源ユニット10に戻る、という流れで冷媒が循環する冷凍サイクル(正サイクル)が行われる。以下、運転時における冷媒回路RC内の冷媒の流れについて詳述する。

0117

運転中の熱源ユニット10では、冷媒が吸入配管(第2配管P2)を介して駆動中の圧縮機11に吸入されて圧縮された後、高圧冷媒として吐出される。各圧縮機11から吐出されたガス冷媒は、対応する吐出配管(第3配管P3)を経て、第5配管P5において他の圧縮機11から吐出された冷媒と合流して流れ、熱源側熱交換器12のガス側端に流入する。なお、運転中の各圧縮機11においては、インジェクション管(第4配管P4)を介して圧縮室内に中間圧冷媒がインジェクションされ、吐出される高圧冷媒の温度が目標値となるように制御される。

0118

熱源側熱交換器12のガス側端に流入したガス冷媒は、熱源側熱交換器12において、熱源側ファン20によって供給される空気と熱交換を行って放熱して凝縮し、高圧の液冷媒/気液二相冷媒となって熱源側熱交換器12の液側端から流出する。熱源側熱交換器12の液側端から流出した冷媒は、第6配管P6、第1逆止弁18及び第7配管P7を経て、レシーバ13の冷媒流入口に流入する。レシーバ13に流入した冷媒は、レシーバ13において飽和状態の液冷媒として一時的に溜められた後に、レシーバ13の冷媒流出口から流出する。

0119

レシーバ13の冷媒流出口から流出した液冷媒は、液側冷媒流路L1に流入し、第8配管P8を経て、過冷却熱交換器14の第1流路141に流入する。過冷却熱交換器14の第1流路141に流入した液冷媒は、過冷却熱交換器14において、第2流路142を流れる冷媒と熱交換を行ってさらに冷却され、過冷却状態の液冷媒となって過冷却熱交換器14から流出する。

0120

過冷却熱交換器14から流出した過冷却状態の液冷媒は、第9配管P9を流れる。第9配管P9を流れる冷媒は、二手に分岐する。第9配管P9において二手に分岐した冷媒のうち、一方は第1調整弁15に流入する。第1調整弁15に流入した冷媒は、第1調整弁15の開度に応じて減圧され低圧の気液二相冷媒となる。第1調整弁15を通過した気液二相冷媒は、第10配管P10を流れる際に二手に分岐する。第10配管P10において二手に分岐した冷媒の一方は、液側閉鎖弁SV2を通過して、熱源ユニット10から流出する。第10配管P10において二手に分岐した冷媒の他方は、バイパス流路B1に流入し、第11配管P11及び第2逆止弁19、及び第12配管P12を経て、第7配管P7に流入し、第7配管P7を流れる冷媒に合流する。

0121

一方、第9配管P9において二手に分岐した冷媒のうち、他方はインジェクション流路J1に流入し、第13配管P13を経て第2調整弁16に流入する。第2調整弁16に流入した冷媒は、第2調整弁16の開度に応じて減圧され中間圧の液冷媒/気液二相冷媒となる。第2調整弁16を通過した冷媒は、第14配管P14を経て過冷却熱交換器14の第2流路142に流入する。なお、インジェクション流路J1を流れる冷媒流量は、主として、第2調整弁16の開度や各インジェクション弁17の開度、又は駆動中の圧縮機11の周波数等に基づき変動する。

0122

過冷却熱交換器14の第2流路142に流入した液冷媒は、過冷却熱交換器14において、第1流路141を流れる冷媒と熱交換を行って加熱され、中間圧の気液二相冷媒/ガス冷媒となって過冷却熱交換器14から流出する。過冷却熱交換器14から流出した中間圧の気液二相冷媒/ガス冷媒は、第15配管P15を流れる。

0123

第15配管P15を流れる冷媒は、3つに分岐して各インジェクション弁17に流入する。各インジェクション弁17に流入した冷媒は、インジェクション弁17の開度に応じて減圧/流量調整され、インジェクション管(第4配管P4)を経て駆動中の圧縮機11の圧縮室内にインジェクションされる。

0124

なお、係るインジェクションは、圧縮機11から吐出される冷媒の温度を目標値に制御することを目的として行われる。すなわち、駆動中の圧縮機11において圧縮後の高圧冷媒が過度に過熱度のついた状態となる過熱運転状態となると、圧縮機11の信頼性が低下する。係る事態となることを抑制すべく、状況に応じて圧縮機11へ最適な流量の中間圧冷媒がインジェクションされる。

0125

熱源ユニット10から流出した低圧の二相冷媒は、液側連絡配管LLを経ていずれかの運転中の利用ユニット30に流入する。利用ユニット30に流入した冷媒は、利用側膨張弁31に流入し利用側膨張弁31の開度に応じて減圧/流量調整され、利用側熱交換器33の液側端に流入する。

0126

利用側熱交換器33の液側端に流入した冷媒は、利用側熱交換器33において、利用側ファン35によって供給される空気と熱交換を行って蒸発し、低圧のガス冷媒となって利用側熱交換器33のガス側端から流出する。

0127

利用側熱交換器33のガス側端から流出したガス冷媒は、ガス側連絡配管GL及びガス側閉鎖弁SV1を経て、運転中の熱源ユニット10に流入する。熱源ユニット10に流入した冷媒は、ガス側冷媒流路G1に流入し、第1配管P1を経て再び駆動中の圧縮機11に吸入される。

0128

(5−2)偏流抑制制御時
冷凍装置100では、いずれかの熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2と他の熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2の差分値DVが第1閾値ΔTh1以上である時には、高圧熱源ユニット10の液側出入口E2から流出した液冷媒が液側連絡配管LLを介して低圧熱源ユニット10の液側出入口E2から流入しうる(すなわち、低圧熱源ユニット10の液側冷媒流路L1(特に第10配管P10)及びこれに連通する流路において冷媒が逆流若しくは停滞しうる)。この際、偏流抑制制御(第1処理)が実行されることで、低圧熱源ユニット10の第1調整弁15の開度が偏流抑制開度に制御されると、第10配管P10内の冷媒がバイパス流路B1(第11配管P11、第2逆止弁19、第12配管P12、及び第7配管P7)を経てレシーバ13へバイパスすることが促進される。これに関連して各熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2がバランスすることが促進される。

0129

そして、各熱源ユニット10に関して低圧熱源ユニット10と高圧熱源ユニット10の位置づけが逆転した時(すなわち、低圧熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2が、高圧熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2以上となった時)に、第2処理が実行され、偏流抑制開度に制御されている第1調整弁15の開度が、偏流抑制開度から第2偏流抑制開度に切り換えられる。これにより、第1処理に伴って第1調整弁15を偏流抑制開度に制御された熱源ユニット10のレシーバ13及び液側冷媒流路L1内において増大した冷媒が、第10配管P10を経て液側連絡配管LLに流出することが促進される。その結果、第1処理に起因して偏流現象が生じることについても抑制されている。

0130

(6)冷凍装置100の特徴
(6−1)
上記実施形態に係る冷凍装置100では、偏流現象が想定される場合に、迅速に偏流現象を抑制可能となっている。

0131

すなわち、冷媒の圧縮機を個別に含む複数の熱源ユニットが利用ユニットと共通の冷媒連絡配管を介して並列に接続される冷凍装置において、各熱源ユニットにおける高圧側の冷媒圧力が相違する場合、高圧熱源ユニット(高圧側の冷媒圧力が大きいほうの熱源ユニット)から利用ユニットへ向けて送られるべく冷媒連絡配管に送り出された液冷媒が、利用ユニット側ではなく低圧熱源ユニット(高圧側の冷媒圧力が小さいほうの熱源ユニット)側に流れて滞留し、低圧熱源ユニット内の冷媒量が高圧熱源ユニット内の冷媒量よりも著しく大きくなる偏流現象が生じうる。しかし、係る偏流現象を抑制するうえで従来の方法によると、例えばいずれかの圧縮機が異常停止した場合等、特殊なケースにおいては、高圧熱源ユニットの高圧側の冷媒圧力と、低圧熱源ユニットの高圧側の冷媒圧力と、が偏流現象が抑制される程度にバランスするまで長時間を要することが想定される。

0132

この点、上記実施形態の冷凍装置100では、コントローラ50は、いずれかの熱源ユニット10の高圧側の冷媒圧力が、偏流現象(高圧熱源ユニット10から液側連絡配管LLに流出した液冷媒が低圧熱源ユニット10側へ流れて滞留し低圧熱源ユニット10内の冷媒量が高圧熱源ユニット10内の冷媒量よりも著しく大きくなる現象)が生じる程度に、他の熱源ユニット10の高圧側の冷媒圧力と相違する、と想定される場合には、偏流抑制制御を実行している。そして、コントローラ50は、偏流抑制制御において、低圧熱源ユニット10の第1調整弁15の開度を偏流抑制開度(低圧熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2を偏流現象が抑制される程度に上昇させる開度)に制御している。

0133

これにより、偏流現象が生じうる程度に各熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2が相違する場合には、低圧熱源ユニット10の第1調整弁15が偏流抑制開度に制御されるようになっている。その結果、低圧熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2を、偏流現象が抑制される程度まで短時間で上昇させることが可能となっている。

0134

このため、例えばいずれかの圧縮機11が異常停止した場合等、特殊なケースにおいても、高圧熱源ユニット10の高圧側の冷媒圧力と、低圧熱源ユニット10の高圧側の冷媒圧力とが、偏流現象が抑制される程度にバランスするまでの時間を従来よりも短縮可能となっている。すなわち、偏流現象が想定される場合に、迅速に偏流現象を抑制可能となっている。

0135

(6−2)
上記実施形態に係る冷凍装置100では、コントローラ50は、高圧熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2と、低圧熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2と、の差分値DVが所定の第1閾値ΔTh1以上の時に、偏流抑制制御を実行している。これにより、設置環境や運転状況に応じて第1閾値ΔTh1が設定されることで、偏流現象が生じうると想定される程度に各熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2が相違する場合に、精度よく偏流抑制制御を実行することが可能となっている。すなわち、偏流現象が想定される場合に、高精度に迅速に偏流現象を抑制されている。

0136

(6−3)
上記実施形態に係る冷凍装置100では、コントローラ50は、偏流抑制制御では、低圧熱源ユニット10において第1調整弁15が偏流抑制開度に制御されたことで高圧液側圧力HP2が偏流現象が抑制される程度に上昇した後、低圧熱源ユニット10の第1調整弁15を第2偏流抑制開度(偏流抑制開度よりも大きい所定の開度)に制御している。

0137

これにより、低圧熱源ユニット10の第1調整弁15を偏流抑制開度に制御することによって低圧熱源ユニット10内に滞留した冷媒が、偏流現象のおそれが解消した後に、液冷媒連絡管へ流出されるようになっている。その結果、偏流抑制制御に関連して、低圧熱源ユニット10内の冷媒量が高圧熱源ユニット10内の冷媒量よりも著しく大きくなることが抑制されている。よって、第1調整弁15が偏流抑制開度に制御したことに起因する偏流現象についても抑制されている。

0138

(6−4)
上記実施形態に係る冷凍装置100では、コントローラ50は、偏流抑制制御において、低圧熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2が高圧熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2よりも大きくなるまで、低圧熱源ユニット10の第1調整弁15を偏流抑制開度(低圧熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2を高圧熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2よりも大きくなる程度に上昇させる開度)に制御している。これにより、偏流現象が想定される程度に各熱源ユニット10の高圧側の冷媒圧力が相違する場合に、各熱源ユニット10の高圧熱源ユニット10及び低圧熱源ユニット10の位置づけが逆転するまで第1調整弁15が偏流抑制開度に制御される。その結果、偏流現象がさらに精度よく抑制される。

0139

(6−5)
上記実施形態に係る冷凍装置100では、第1熱源ユニット10aに含まれる圧縮機11(第1圧縮機11a)と、第2熱源ユニット10bに含まれる第2圧縮機11bと、は互いに運転容量が相違しうるが、各熱源ユニット10の圧縮機11の容量が一致しない場合にも、偏流現象が迅速に抑制されるようになっている。また、これに関連して、偏流現象を抑制すべく各熱源ユニット10の圧縮機11の容量を同一に設定する必要がなくなっており、汎用性にも優れている。

0140

(6−6)
上記実施形態に係る冷凍装置100では、各熱源ユニット10は、冷媒を貯留するレシーバ13と、レシーバ13の冷媒流入口と第10配管P10(液側冷媒配管)の両端間とに接続され熱源ユニット10の液側出入口E2と連通するバイパス流路B1(接続配管)と、を含んでいる。これにより、偏流抑制制御において、第1調整弁15が偏流抑制開度に制御された場合に、第10配管P10内の冷媒がレシーバ13にバイパスされる。その結果、低圧熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2に関して偏流現象が抑制される程度に上昇させる時間が短縮されるようになっている。よって、偏流現象が想定される場合に、迅速に偏流現象が抑制されるようになっている。

0141

(7)変形例
上記実施形態は、以下の変形例に示すように適宜変形が可能である。なお、各変形例は、矛盾が生じない範囲で他の変形例と組み合わせて適用されてもよい。

0142

(7−1)変形例A
上記実施形態では、第1熱源ユニット10aには3台の圧縮機11(第1圧縮機11a)が配置され、第2熱源ユニット10bには3台の圧縮機11(第2圧縮機11b)が配置されていた。しかし、各熱源ユニット10に配置される圧縮機11の台数については必ずしもこれに限定されない。例えば、各熱源ユニット10に配置される圧縮機11の台数については、4台以上であってもよいし、2台以下であってもよい(すなわち1台でもよい)。この際、各熱源ユニット10に含まれる各圧縮機11については、容量可変圧縮機及び容量一定圧縮機のいずれであってもよいし、各熱源ユニット10において容量可変圧縮機及び容量一定圧縮機を混合して配置してもよい。また、各熱源ユニット10の圧縮機11の台数及び種別については、必ずしも同一である必要はなく、互いに相違させてもよい。

0143

(7−2)変形例B
上記実施形態においては、第1熱源ユニット10aに配置される圧縮機11(第1圧縮機11a)の一部/全てと、第2熱源ユニット10bに配置される圧縮機11(第2圧縮機11b)の一部/全てと、は回転数最大で駆動した場合における出力が互いに異なり、運転時における運転容量が相違しうるものが選定されていた。しかし、必ずしもこれに限定されず、第1圧縮機11aの一部/全てと、第2圧縮機11bの一部/全てと、は回転数最大で駆動した場合における出力が互いに異なるものでなくてもよい。係る場合にも、運転時における各熱源ユニット10の運転状態(圧縮機11の駆動台数及び回転数、熱源側ファン20の回転数、又は各弁の開度等)に応じて、差分値DVが第1閾値ΔTh1以上となりうる(すなわち偏流現象が生じうる)が、上記実施形態と同様の偏流抑制制御が実行されることで迅速に偏流現象が抑制される。

0144

(7−3)変形例C
上記実施形態においては、第1調整弁15は、(圧力調整弁)は、開度調整が可能な電動弁が用いられた。しかし、第1調整弁15は、全開状態全閉状態とを択一的に切換可能な電磁弁であってもよい。係る場合、全閉状態が偏流抑制開度に相当する。また、全開状態が第2偏流抑制開度に相当する。この際、所定時間t1に関しては、適宜調整される。

0145

(7−4)変形例D
上記実施形態では、コントローラ50は、偏流抑制制御において、第1処理を実行し、低圧熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2が高圧熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2よりも大きくなるまで低圧熱源ユニット10の第1調整弁15の開度を偏流抑制開度に制御していた(すなわち、低圧熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2が高圧熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2よりも大きくなった時に第1処理を終了していた)。しかし、第1処理を終了する契機については、必ずしもこれに限定されない。

0146

例えば、コントローラ50は、第1処理においては、差分値DVが0又は所定の基準値以下(低圧熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2が高圧熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2と同一の値又は近似する値)となるまで、第1処理を継続して低圧熱源ユニット10の第1調整弁15の開度を偏流抑制開度に維持するようにしてもよい。

0147

(7−5)変形例E
上記実施形態では、コントローラ50は、偏流抑制制御において、第1処理を実行した後、第2処理を実行し、所定時間t1が経過するまで、偏流抑制開度に制御した第1調整弁15を第2偏流抑制開度に制御していた(すなわち、第2処理を継続していた)。しかし、第2処理を終了する契機については、必ずしもこれに限定されない。例えば、各熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2又は差分値DVが所定の値となったことを契機として、第2処理を終了し、通常制御に移行してもよい。

0148

また、偏流抑制制御において、第2処理については、必ずしも実行される必要はなく、適宜省略が可能である。係る場合、コントローラ50は、第1処理の終了後、ダイレクトに通常制御に移行してもよい(すなわち、第1調整弁15を通常制御開度で制御してもよい)し、第2処理とは異なる他の制御を実行してもよい。

0149

(7−6)変形例F
上記実施形態では、コントローラ50は、高圧熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2と低圧熱源ユニット10の高圧液側圧力HP2との差分値DVが第1閾値ΔTh1以上である場合に、偏流抑制制御を実行されていた。しかし、コントローラ50が偏流抑制制御を行う契機については、適宜変更が可能である。例えば、コントローラ50は、他のセンサ(例えば、各熱源ユニット10の高圧液側圧力センサ24等)の検出値に基づき、偏流現象が生じうると想定される場合に、偏流抑制制御を実行するようにしてもよい。

0150

(7−7)変形例G
上記実施形態では、高圧液側圧力センサ24は、液側閉鎖弁SV2(液側出入口E2)に接続される冷媒配管(第10配管P10)に配置されていた。しかし、これに限定されず、高圧液側圧力センサ24は、他の部分に配置されてもよい。すなわち、偏流現象が生じうる程度に熱源ユニット10間の高圧液側圧力HP2が相違していることを検出すべく、高圧液側圧力HP2(またはこれに相当する冷媒圧力)を検出可能であれば、高圧液側圧力センサ24は他の部分に配置されてもよい。例えば、高圧液側圧力センサ24は、液側閉鎖弁SV2に接続される液側連絡配管LLに配置されてもよい。

0151

(7−8)変形例H
上記実施形態では、偏流抑制制御実行時(特に第1処理実行時及び/又は第2処理実行時)における、第1調整弁15以外のアクチュエータの制御については特に指定していなかった。この点、偏流抑制制御実行時における他のアクチュエータの動作(例えば圧縮機11の駆動台数や回転数、熱源側ファン20の回転数、他の弁の弁開度等)については、低圧熱源ユニット10の第1調整弁15の開度(偏流抑制開度又は第2偏流抑制開度)に応じて適宜調整すればよい。例えば、偏流抑制制御実行時には、高圧熱源ユニット10の第1調整弁15については通常制御時よりも開度が大きくなるように制御してもよい。また、偏流抑制制御実行時には、より迅速に偏流現象を抑制すべく(より迅速に差分値DVを所望の値とすべく)、高圧熱源ユニット10の圧縮機11の駆動台数及び/又は回転数を増大させてもよいし、熱源側ファン20の回転数を増大させてもよい。

0152

(7−9)変形例I
上記実施形態における冷媒回路RCの一部の回路要素や機器については適宜省略が可能である。例えば、各熱源ユニット10におけるインジェクション流路J1(すなわち、各インジェクション弁17等)やバイパス流路B1については必ずしも必要ではなく、偏流抑制制御に特に支障が生じない限り適宜省略が可能である。また、冷媒回路RCにおいては、各回路要素や各機器に代えて/とともに、他の回路要素や機器が含まれていてもよい。

0153

(7−10)変形例J
上記実施形態では、熱源ユニット制御部28は熱源ユニット10内に配置され、利用ユニット制御部38は利用ユニット30内に配置された。しかし、必ずしもこれに限定されず、熱源ユニット制御部28、及び/又は利用ユニット制御部38は、必ずしも対応するユニット内に配置される必要はなく、他のユニットや通信ネットワークで通信可能に接続された遠隔地に配置されてもよい。

0154

(7−11)変形例K
上記実施形態では、熱源ユニット10のうち、いずれが親機及び子機であるかについては特に指定していなかった。しかし、熱源ユニット10のうち、いずれかを親機、他方を子機として設定してもよいことはもちろんである。なお、ここでの親機は、運転時に主となる熱源ユニット10であり、例えば、利用ユニット30からの要求を受け付け、これに応じて子機に指令を送信する。また、子機は、運転時に従となる熱源ユニット10であり、例えば、親機からの指令に応じて運転を行う。

0155

(7−12)変形例L
上記実施形態では、冷凍装置100は、3台の利用ユニット30を有していた。しかし、冷凍装置100が有する利用ユニット30の台数については特に限定されず、4台以上であってもよいし2台以下であってもよい。

0156

また、上記実施形態では、冷凍装置100は、2台の熱源ユニット10を有していた。しかし、冷凍装置100に配置される熱源ユニット10の台数については特に限定されず、3台以上であってもよい。係る場合、例えば、高圧液側圧力HP2が大きいいずれかの熱源ユニット10(例えば、高圧液側圧力HP2が一番大きい熱源ユニット10)を高圧熱源ユニット10とし、高圧熱源ユニット10よりも高圧液側圧力HP2が小さい他の熱源ユニット10(例えば高圧液側圧力HP2が一番小さい熱源ユニット10)を低圧熱源ユニット10として、偏流抑制制御を実行してもよい。

0157

(7−13)変形例M
上記実施形態では、コントローラ50は、各熱源ユニット10の熱源ユニット制御部28及び各利用ユニット30の利用ユニット制御部38が、通信可能に接続されることで構成されていた。しかし、コントローラ50の構成態様については、必ずしもこれに限定されず、適宜変更が可能である。

0158

例えば、各熱源ユニット制御部28及び各利用ユニット制御部38の一部を省略してコントローラ50を構成してもよい。また、各熱源ユニット制御部28及び各利用ユニット制御部38の一部/全てに代えて新たな機能部(例えば管理サーバ集中リモコン等)を用いてコントローラ50を構成してもよい。係る場合、新たな機能部は、通信ネットワークで通信可能に接続された遠隔地に配置されてもよい。

0159

(7−14)変形例N
上記実施形態では、本発明が冷蔵倉庫や店舗のショーケースの庫内の冷却を行う冷凍装置100に適用されていた。しかし、これに限定されず、本発明は、他の冷凍装置にも適用可能である。例えば、本発明は、輸送コンテナ内の冷却を行う冷凍装置に適用されてもよい。また、例えば、本発明は、建物内の冷房等を行うことで空気調和を実現する空調システムエアコン)や、給湯器ヒートポンプチラー等にも適用可能である。

0160

本発明は、冷凍装置に利用可能である。

0161

10 :熱源ユニット
10a :第1熱源ユニット(高圧熱源ユニット/低圧熱源ユニット)
10b :第2熱源ユニット(低圧熱源ユニット/高圧熱源ユニット)
11 :圧縮機
11a :第1圧縮機
11b :第2圧縮機
12 :熱源側熱交換器
13 :レシーバ
14 :過冷却熱交換器
15 :第1調整弁(圧力調整弁)
16 :第2調整弁
17 :インジェクション弁
18 :第1逆止弁
19 :第2逆止弁
20 :熱源側ファン
21 :低圧側圧力センサ
22 :高圧ガス側圧力センサ
24 :高圧液側圧力センサ
25 :中間圧力センサ
26 :吐出温度センサ
28 :熱源ユニット制御部
30 :利用ユニット
31 :利用側膨張弁
33 :利用側熱交換器
35 :利用側ファン
38 :利用ユニット制御部
50 :コントローラ
51 :記憶部
52 :入力制御部
53 :駆動信号出力部
54 :アクチュエータ制御部
55 :第1調整弁制御部
100 :冷凍装置
141 :第1流路
142 :第2流路
511 :プログラム記憶領域
512 :特性情報記憶領域
513 :センサ値記憶領域
B1 :バイパス流路(接続配管)
DV :差分値
E1 :ガス側出入口
E2 :液側出入口(熱源ユニットの液側の冷媒の出入口)
E3 :液側出入口(利用ユニットの液側の冷媒の出入口)
G1 :ガス側冷媒流路
GL :ガス側連絡配管
HP2 :高圧液側圧力
J1 :インジェクション流路
L1 :液側冷媒流路
LL:液側連絡配管
P1−P9 :第1配管−第9配管
P10 :第10配管(液側冷媒配管)
P11−P15 :第11配管−第15配管
RC :冷媒回路
SV1 :ガス側閉鎖弁
SV2 :液側閉鎖弁
ΔTh1 :第1閾値

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0162

特開2013−024518号公報

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