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技術 スチールコード被覆用ゴム組成物およびタイヤ

出願人 住友ゴム工業株式会社
発明者 宮崎達也
出願日 2017年9月19日 (4年2ヶ月経過) 出願番号 2017-179109
公開日 2018年4月5日 (3年7ヶ月経過) 公開番号 2018-053244
状態 特許登録済
技術分野 高分子組成物 タイヤ一般
主要キーワード 性能目標値 メッキ成分 スターラー撹拌 脂肪酸コバルト ブチルベンゾチアゾール シリコンオイルバス イオン結合体 ブロー性
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年4月5日)のものです。
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課題

コード接着性操縦定性および破断時伸びに優れたスチールコード被覆用ゴム組成物を提供することを目的とする。

解決手段

ゴム成分100質量部に対し、ビス安息香酸亜鉛および/またはビス(t−ブチル安息香酸)亜鉛を0.12質量部以上、脂肪酸コバルト塩をコバルト元素換算して0.03〜0.30質量部、炭素数16〜22の脂肪酸および脂肪酸コバルト塩に由来する炭素数16〜22の脂肪酸を合計で0.5質量部未満含有するスチールコード被覆用ゴム組成物、ならびに当該スチールコード被覆用ゴム組成物を用いて得られたブレーカーおよび/またはカーカスを有するタイヤ

概要

背景

従来使用されているブロック状天然ゴムTSR)には、リノレン酸ステアリン酸オレイン酸パルチミン酸などの炭素数16〜22の脂肪酸が最大1.2質量%程度含まれている。これらの脂肪酸は、架橋促進助剤として別途配合される脂肪酸(通常はステアリン酸)との合計含有量が、ゴム成分100質量部に対して1.0質量部程度を越えると、コードのCu/Zn複合金属メッキ層ゴム組成物との接着阻害するという問題がある。

なお、一般的に炭素数16〜22の脂肪酸は、スルフェンアミド系の加硫促進剤酸化亜鉛および硫黄と架橋促進複合体を形成し、ゴムの架橋には、一定量必要であると考えられている。

これまで、脂肪酸を直接使用せず、ステアリン酸コバルトとして使用する手法が用いられてきた。しかしながら、ステアリン酸コバルトのステアリン酸とコバルトとの結合力は弱いイオン結合であるため、コバルトがメッキ層に供給される一方、ステアリン酸は、ゴム成分中に放出されるため、ステアリン酸コバルト由来のステアリン酸が増加すると前記の問題が発生する。

特許文献1および2には、加硫活性剤を配合したスチールコード被覆用ゴム組成物が記載されているが、安息香酸亜鉛の含有量が不十分であり、改善の余地がある。

概要

コード接着性操縦定性および破断時伸びに優れたスチールコード被覆用ゴム組成物を提供することを目的とする。ゴム成分100質量部に対し、ビス安息香酸亜鉛および/またはビス(t−ブチル安息香酸)亜鉛を0.12質量部以上、脂肪酸コバルト塩をコバルト元素換算して0.03〜0.30質量部、炭素数16〜22の脂肪酸および脂肪酸コバルト塩に由来する炭素数16〜22の脂肪酸を合計で0.5質量部未満含有するスチールコード被覆用ゴム組成物、ならびに当該スチールコード被覆用ゴム組成物を用いて得られたブレーカーおよび/またはカーカスを有するタイヤ。なし

目的

本発明は、コード接着性、操縦安定性および破断時伸びに優れたスチールコード被覆用ゴム組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ゴム成分100質量部に対し、ビス安息香酸亜鉛および/またはビス(t−ブチル安息香酸)亜鉛を0.12質量部以上、脂肪酸コバルト塩をコバルト元素換算して0.03〜0.30質量部、炭素数16〜22の脂肪酸および脂肪酸コバルト塩に由来する炭素数16〜22の脂肪酸を合計で0.5質量部未満含有するスチールコード被覆用ゴム組成物

請求項2

前記ビス(安息香酸)亜鉛および/またはビス(t−ブチル安息香酸)亜鉛を脂肪酸亜鉛との混合物として含有し、前記混合物の融点が150℃以下である請求項1記載のスチールコード被覆用ゴム組成物。

請求項3

前記脂肪酸亜鉛がラウリン酸亜鉛および/またはオレイン酸亜鉛を含む請求項2記載のスチールコード被覆用ゴム組成物。

請求項4

さらに、ゴム成分100質量部に対し、湿式合成シリカを0.5〜30質量部含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載のスチールコード被覆用ゴム組成物。

請求項5

炭素数16〜22の脂肪酸および脂肪酸コバルト塩に由来する炭素数16〜22の脂肪酸の合計含有量が0.2質量部以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載のスチールコード被覆用ゴム組成物。

請求項6

請求項1〜5のいずれか1項に記載のスチールコード被覆用ゴム組成物を用いて得られたブレーカーおよび/またはカーカスを有するタイヤ

技術分野

0001

本発明は、スチールコード被覆用ゴム組成物および当該スチールコード被覆用ゴム組成物を用いて得られたタイヤに関する。

背景技術

0002

従来使用されているブロック状天然ゴムTSR)には、リノレン酸ステアリン酸オレイン酸パルチミン酸などの炭素数16〜22の脂肪酸が最大1.2質量%程度含まれている。これらの脂肪酸は、架橋促進助剤として別途配合される脂肪酸(通常はステアリン酸)との合計含有量が、ゴム成分100質量部に対して1.0質量部程度を越えると、コードのCu/Zn複合金属メッキ層ゴム組成物との接着阻害するという問題がある。

0003

なお、一般的に炭素数16〜22の脂肪酸は、スルフェンアミド系の加硫促進剤酸化亜鉛および硫黄と架橋促進複合体を形成し、ゴムの架橋には、一定量必要であると考えられている。

0004

これまで、脂肪酸を直接使用せず、ステアリン酸コバルトとして使用する手法が用いられてきた。しかしながら、ステアリン酸コバルトのステアリン酸とコバルトとの結合力は弱いイオン結合であるため、コバルトがメッキ層に供給される一方、ステアリン酸は、ゴム成分中に放出されるため、ステアリン酸コバルト由来のステアリン酸が増加すると前記の問題が発生する。

0005

特許文献1および2には、加硫活性剤を配合したスチールコード被覆用ゴム組成物が記載されているが、安息香酸亜鉛の含有量が不十分であり、改善の余地がある。

先行技術

0006

特開2014−80475号公報
特開2013−122038号公報

発明が解決しようとする課題

0007

コードのCu/Zn複合金属メッキ層とゴム組成物との接着は、硫黄が酸化亜鉛の表面と結合した後、コードのメッキ層付近移行してメッキ層と接着することで形成される。前記の脂肪酸による接着阻害は、脂肪酸を多く配合することで、脂肪酸が酸化亜鉛の表面を覆って結合し、硫黄と酸化亜鉛との結合が阻害されることで起こると考えられる。

0008

本発明は、コード接着性操縦定性および破断時伸びに優れたスチールコード被覆用ゴム組成物を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

本発明は、ゴム成分100質量部に対し、安息香酸亜鉛および/またはt−ブチル安息香酸亜鉛を0.12質量部以上、脂肪酸コバルト塩をコバルト元素換算して0.03〜0.30質量部、炭素数16〜22の脂肪酸および脂肪酸コバルト塩に由来する炭素数16〜22の脂肪酸を合計で0.5質量部未満含有するスチールコード被覆用ゴム組成物に関する。

0010

前記安息香酸亜鉛および/またはt−ブチル安息香酸亜鉛を脂肪酸亜鉛との混合物として含有し、前記混合物の融点が150℃以下であることが好ましい。

0011

前記脂肪酸亜鉛がラウリン酸亜鉛および/またはオレイン酸亜鉛であることが好ましい。

0012

さらに、ゴム成分100質量部に対し、湿式合成シリカを0.5〜30質量部含有することが好ましい。

0013

炭素数16〜22の脂肪酸および脂肪酸コバルト塩に由来する炭素数16〜22の脂肪酸の合計含有量が0.2質量部以下であることが好ましい。

0014

また、本発明は前記スチールコード被覆用ゴム組成物を用いて得られたブレーカーおよび/またはカーカスを有するタイヤに関する。

発明の効果

0015

本発明のスチールコード被覆用ゴム組成物は、コード接着性、操縦安定性および破断時伸びに優れる。

0016

本発明のスチールコード被覆用ゴム組成物は、ゴム成分100質量部に対して安息香酸亜鉛および/またはt−ブチル安息香酸亜鉛を0.12質量部以上、脂肪酸コバルト塩をコバルト元素に換算して0.03〜0.30質量部含有することにより、炭素数16〜22の脂肪酸および脂肪酸コバルト塩に由来する炭素数16〜22の脂肪酸の合計含有量が0.5質量部未満であるにもかかわらず、コード接着性、操縦安定性および破断時伸びに優れる。これは、炭素数16〜22の脂肪酸および脂肪酸コバルト塩に由来する炭素数16〜22の脂肪酸の合計含有量を0.5質量部未満とすることで、スチールコードのメッキ層とゴム組成物との接着阻害を抑制し、さらにスルフェンアミド系の加硫促進剤、酸化亜鉛および硫黄と架橋促進複合体を形成しやすい安息香酸亜鉛および/またはt−ブチル安息香酸亜鉛を0.12質量部以上含有することで、架橋密度が向上することによると考えられる。

0017

安息香酸亜鉛およびt−ブチル安息香酸亜鉛は、脂肪酸亜鉛との混合物として含有することが、固形でありながらゴム組成物の混練り工程で分散しやすい融点(150℃以下)とすることができ、安息香酸亜鉛およびt−ブチル安息香酸亜鉛の分散性が向上し、低燃費性および破断時伸びにより優れたゴム組成物となることから好ましい。なお、混合物として、溶融混合物、一部を溶融させて得られた混合物などが挙げられる。前記融点は、シリカ配合物および水酸化アルミニウム配合物の通常練り時の最高到達温度である165℃より15℃以上低い温度であり、分散性がより向上するという観点から、150℃以下が好ましく、130℃以下がより好ましい。なお、本発明における混合物の融点はJIS−K0064:1992「化学製品の融点及び溶融範囲測定方法」に従って測定される透明融点である。

0018

前記混合物は、安息香酸亜鉛またはt−ブチル安息香酸亜鉛、および脂肪酸亜鉛を混合しながら、両化合物が溶融する温度まで加熱することで調製することができる。この混合方法としては、特に限定されないが、例えばシリコンオイルバス中で加温しながらスターラー撹拌する方法が挙げられる。

0019

脂肪酸亜鉛としては、脂肪酸の炭素数が10以上のものが好ましく、12以上のものがより好ましい。また、入手容易性から前記炭素数は22以下が好ましく、20以下がより好ましい。例えば、ラウリン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛などが挙げられ、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。安息香酸亜鉛を含有する場合はオレイン酸亜鉛またはラウリン酸亜鉛を用いることがより好ましく、ゴム成分への溶解度が高く、単体透明融点が低く、かつ粘着樹脂との相溶性がよいオレイン酸がさらに好ましい。なお、ゴム成分への溶解度が低く、ゴム組成物表面へのブルームが起こり易く、粘着性が低下するという理由から、ゴム成分100質量部に対するステアリン酸亜鉛の含有量は0.2質量部以下が好ましい。

0020

混合物は、本発明の効果が顕著に発揮されるという観点から、15〜85質量%の安息香酸亜鉛またはt−ブチル安息香酸亜鉛と15〜85質量%の脂肪酸亜鉛により構成されることが好ましく、25〜75質量%の安息香酸亜鉛またはt−ブチル安息香酸亜鉛と25〜75質量%の脂肪酸亜鉛により構成されることがより好ましい。

0021

安息香酸亜鉛および/またはt−ブチル安息香酸亜鉛のゴム成分100質量部に対する含有量は、0.12質量部以上であり、0.20質量部以上が好ましく、0.25質量部以上がより好ましい。該含有量が0.12質量部未満の場合は本発明の効果が不十分となる傾向がある。また、安息香酸亜鉛および/またはt−ブチル安息香酸亜鉛の含有量は、5.0質量部以下が好ましく、4.0質量部以下がより好ましい。該含有量が5.0質量部を超える場合は、架橋促進効果飽和し、フィラー分散性を阻害し、操縦安定性が悪化する傾向がある。

0022

前記脂肪酸コバルト塩は、含有するコバルト元素の働きによりスチールコードのCu/Zn複合金属メッキ層とゴム組成物との接着を促進、さらには吸湿熱劣化時メッキ成分ゴム組成物中に流出するのを防ぐために配合される。脂肪酸コバルト塩としては、ステアリン酸コバルト、ナフテン酸コバルトネオデカン酸コバルトホウ素ネオデカン酸コバルトなどが挙げられる。

0023

脂肪酸コバルト塩のゴム成分100質量部に対するコバルト元素に換算した含有量は、0.03質量部以上であり、0.06質量部以上が好ましく、0.08質量部以上がより好ましい。0.03質量部未満の場合は、スチールコードに対するゴム組成物の接着性耐剥離性を充分に向上することができない恐れがある。また、該含有量は、0.30質量部以下であり、0.25質量部以下が好ましく、0.17質量部以下がより好ましい。0.30質量部を超えると、酸化劣化時の破断時伸びが悪化する傾向がある。

0024

前記炭素数16〜22の脂肪酸は、ゴム組成物の架橋促進を目的に配合されるステアリン酸などの脂肪酸に加え、ゴム成分などの他の配合物中に混在する炭素数16〜22の脂肪酸も含まれる。他の配合物中に混在する炭素数16〜22の脂肪酸としては、ブロック状天然ゴム(TSR)に含まれる、リノレン酸、ステアリン酸、オレイン酸、パルチミン酸などの脂肪酸がある。

0025

炭素数16〜22の脂肪酸および脂肪酸コバルト塩に由来する炭素数16〜22の脂肪酸に由来する炭素数16〜22の脂肪酸の合計含有量はゴム成分100質量部に対して0.5質量部未満であり、0.4質量部以下が好ましく、0.2質量部以下がより好ましい。炭素数16〜22の脂肪酸の合計含有量が0.5質量部以上の場合は、コード接着性が低下する恐れがある。なお、炭素数16〜22の脂肪酸および脂肪酸コバルト塩に由来する炭素数16〜22の脂肪酸に由来する炭素数16〜22の脂肪酸は、前記混合物として含有する脂肪酸亜鉛に由来する脂肪酸を対象としない。

0026

前記ゴム成分としては特に限定されず、天然ゴム(NR)およびポリイソプレンゴム(IR)を含むイソプレン系ゴムブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエン共重合体ゴムSBR)、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合体ゴム(SIBR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)などのジエン系ゴム成分ブチル系ゴムが挙げられる。これらのゴム成分は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、ジエン系ゴム成分が好ましく、コード接着性、操縦安定性および破断時伸びの観点から、イソプレン系ゴムが好ましく、本発明の効果がより発揮できるという観点からはNRが好ましい。

0027

NRとしては、特に限定されず、タイヤ業界において一般的なものを用いることができ、例えば、SIR20、RSS#3、TSR20などが挙げられる。また、前記IRとしてもタイヤ業界において一般的なものを用いることができる。

0028

NRを含む場合のゴム成分中の含有量は、コード接着性、操縦安定性および破断時伸びの観点から、60質量%以上が好ましく、70質量%以上がさらに好ましく、80質量%以上がより好ましい。また、NRの含有量は、破断時伸びおよびコード接着性の観点から、100質量%であることが好ましい。

0029

BRとしては、特に限定されず、例えば、日本ゼオン(株)製のBR1220、宇部興産(株)製のBR130B、BR150B等の高シス含有量のBR、日本ゼオン(株)製のBR1250H等の変性BR、宇部興産(株)製のVCR412、VCR617等のシンジオタクチックポリブタジエン結晶を含有するBR、ランクセス社製のBUNACB25等の希土類元素系触媒を用いて合成されるBR等を使用できる。これらBRは、1種を用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、低燃費性および破断時伸びの観点から、変性BR、希土類元素系触媒を用いて合成されるBR(希土類系BR)が好ましい。

0030

前記変性BRとしては、リチウム開始剤により1,3−ブタジエン重合を行ったのち、スズ化合物を添加することにより得られ、さらに変性BR分子末端がスズ−炭素結合で結合されているもの(スズ変性BR)や、ブタジエンゴムの活性末端縮合アルコキシシラン化合物を有するブタジエンゴム(シリカ用変性BR)などが挙げられる。このような変性BRとしては、例えば、日本ゼオン(株)製のBR1250H(スズ変性)、住友化学工業(株)製のS変性ポリマー(シリカ用変性)などが挙げられる。

0031

変性BRのシス1,4結合含有率シス含量)は、低燃費性の観点から、55質量%以下が好ましく、50質量%以下がより好ましい。

0032

前記希土類系BRは、希土類元素系触媒を用いて合成されたブタジエンゴムであり、シス含量が高く、かつビニル含量が低いという特徴を有している。希土類系BRとしては、タイヤ製造において一般的なものを使用できる。

0033

希土類系BRの合成に使用される希土類元素系触媒としては、公知のものが使用でき、例えば、ランタン系列希土類元素化合物有機アルミニウム化合物アルミノキサンハロゲン含有化合物、必要に応じてルイス塩基を含む触媒などが挙げられる。これらのなかでも、ランタン系列希土類元素化合物としてネオジム(Nd)含有化合物を用いたNd系触媒が特に好ましい。

0034

ランタン系列希土類元素化合物としては、原子番号57〜71の希土類金属ハロゲン化物カルボン酸塩アルコラートチオアルコラート、アミド等が挙げられる。なかでも、前記Nd系触媒が、高シス含量、低ビニル含量のBRが得られる点で好ましい。

0035

有機アルミニウム化合物としては、AlRaRbRc(式中、Ra、Rb、Rcは、同一若しくは異なって、水素または炭素数1〜8の炭化水素基を表す。)で表されるものを使用できる。アルミノキサンとしては、鎖状アルミノキサン、環状アルミノキサンが挙げられる。ハロゲン含有化合物としては、AlXkRd3-k(式中、Xはハロゲン、Rdは炭素数1〜20のアルキル基アリール基またはアラルキル基、kは1、1.5、2または3を表す。)で表されるハロゲン化アルミニウム;Me3SrCl、Me2SrCl2、MeSrHCl2、MeSrCl3などのストロンチウムハライド四塩化ケイ素四塩化錫四塩化チタン等の金属ハロゲン化物が挙げられる。ルイス塩基は、ランタン系列希土類元素化合物を錯体化するのに用いられ、アセチルアセトンケトンアルコール等が好適に用いられる。

0036

希土類元素系触媒は、ブタジエンの重合の際に、有機溶媒n−ヘキサンシクロヘキサン、n−ヘプタントルエンキシレンベンゼン等)に溶解した状態で用いても、シリカ、マグネシア塩化マグネシウム等の適当な担体上に担持させて用いてもよい。重合条件としては、溶液重合または塊状重合のいずれでもよく、好ましい重合温度は−30〜150℃であり、重合圧力は他の条件に依存して任意に選択してもよい。

0037

希土類系BRのシス1,4結合含有率(シス含量)は、耐久性の観点から、90質量%以上が好ましく、93質量%以上がより好ましく、95質量%以上がより好ましい。

0038

希土類系BRのビニル含量は、耐久性の観点から、1.8質量%以下が好ましく、1.5質量%以下がより好ましく、1.0質量%以下がさらに好ましく、0.8質量%以下が特に好ましい。なお、本明細書において、BRのビニル含量(1,2−結合ブタジエン単位量)およびシス含量(シス1,4結合含有率)は、赤外吸収スペクトル分析法によって測定できる。

0039

SBRとしては、特に限定されず、乳化重合SBR(E−SBR)、溶液重合SBR(S−SBR)などが挙げられ、油展されていても、油展されていなくてもよい。なかでも、グリップ性能の観点から、油展かつ高分子量のSBRが好ましい。また、フィラーとの相互作用力を高めた末端変性S−SBRや、主鎖変性S−SBRも使用可能である。これらSBRは、1種を用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。

0040

SBRのスチレン含量は、低燃費性および破断時伸びの観点から、12質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、25質量%以上がさらに好ましく、30質量%以上が特に好ましい。また、スチレン含量が多すぎると、スチレン基が隣接し、ポリマーが硬くなりすぎ、架橋が不均一となりやすく、高温走行時のブロー性が悪化する恐れがあり、また、温度依存性が増大し、温度変化に対する性能変化が大きくなってしまい、走行中の安定性が良好に得られない傾向があることから、60質量%以下が好ましく、50質量%以下がより好ましく、40質量%以下がさらに好ましい。なお、本明細書において、SBRのスチレン含量は、1H−NMR測定により算出される。

0041

本発明のゴム組成物は、前記成分以外にも、ゴム組成物の製造に一般的に使用される配合剤、例えば、補強用充填剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、軟化剤老化防止剤ワックスメチレン受容体樹脂)、メチレン供与体加硫剤、加硫促進剤などを適宜含有することができる。

0042

前記補強用充填剤としては特に限定されず、湿式合成シリカなどのシリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ酸化アルミニウム)、炭酸カルシウムタルクなどが挙げられ、これらの白色充填剤を単独で用いることも、2種以上を組み合わせて用いることもできる。安息香酸亜鉛およびt−ブチル安息香酸亜鉛はR−COO2-とZn2+のイオン結合体であり、シリカおよび水酸化アルミニウム表面のOH基と親和性が高いため、併用により安息香酸亜鉛およびt−ブチル安息香酸亜鉛のゴム組成物中での分散性がより向上し、本発明の効果がより発揮されることが予想できることから、補強用充填剤のなかでもシリカおよび水酸化アルミニウムが好ましい。

0043

湿式合成シリカは、四塩化珪素珪酸アルコキシドなどの加水分解や、珪酸ナトリウムなどの珪酸塩と、硫酸などの酸を混和し、洗浄熟成粉砕などの工程を経て得られるシリカであり、分子内にシラノール基(Si−OH)を含むことから、安息香酸亜鉛および/またはt−ブチル安息香酸亜鉛の分散性を向上させることができる。また、水酸化アルミニウムも表面にOH基を有するため、安息香酸亜鉛および/またはt−ブチル安息香酸亜鉛の分散性を向上させることができる。

0044

湿式合成シリカのBET比表面積(N2SA)は、耐摩耗性能および破断時伸びの観点から、70〜300m2/gが好ましく、80〜280m2/gがより好ましく、90〜260m2/gがさらに好ましい。なお、本明細書におけるシリカのN2SAは、ASTMD3037−81に準じてBET法で測定される値である。

0045

水酸化アルミニウムのBET比表面積(N2SA)は、耐摩耗性能、破断時伸びおよびグリップ性能の観点から、3〜60m2/gが好ましい。なお、本明細書における水酸化アルミニウムのN2SAは、ASTMD3037−81に準じてBET法で測定される値である。

0046

湿式合成シリカおよび/または水酸化アルミニウムのゴム成分100質量部に対する含有量は、0.5質量部以上が好ましく、1.0質量部以上がより好ましく、2.0質量部以上がさらに好ましい。湿式合成シリカおよび/または水酸化アルミニウムの含有量が0.5質量部未満の場合は本発明の効果が不十分となる傾向がある。また、湿式合成シリカおよび/または水酸化アルミニウムの含有量は、30質量部以下が好ましく、25質量部以下がより好ましく、20質量部以下がさらに好ましい。架橋促進効果と架橋均一性を有効に発揮できるという理由、シート加工時のシュリンクを抑制するという観点から、2.0〜20質量部が特に好ましい。

0047

湿式合成シリカは、シランカップリング剤と併用することが好ましい。シランカップリング剤としては、ゴム工業において、従来からシリカと併用される任意のシランカップリング剤を使用することができ、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピルジスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドなどのスルフィド系、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、Momentive社製のNXT−Z100、NXT−Z45、NXTなどのメルカプト系(メルカプト基を有するシランカップリング剤)、ビニルトリエトキシシランなどのビニル系、3−アミノプロピルトリエトキシシランなどのアミノ系、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシランなどのグリドキシ系、3−ニトロプロピルトリメトキシシランなどのニトロ系、3−クロロプロピルトリメトキシシランなどのクロロ系などが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0048

シランカップリング剤を含有する場合の湿式合成シリカ100質量部に対する含有量は、十分なフィラー分散性の改善効果や、粘度低減等の効果が得られるという理由から、4.0質量部以上であることが好ましく、6.0質量部以上であることがより好ましい。また、十分なカップリング効果シリカ分散効果が得られず、補強性が低下するという理由から、シランカップリング剤の含有量は、12質量部以下であることが好ましく、10質量部以下であることがより好ましい。なお、ゴム成分100質量部に対するシリカの含有量が15質量部以下であり、カーボンブラックの含有量が20質量部以上のタイヤ内部配合用ゴム組成物の場合は、シランカップリング剤を含有しなくてもよい。

0049

前記カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA)は、補強性の観点から、20m2/g以上が好ましく、30m2/g以上がより好ましく、40m2/g以上がさらに好ましい。また、カーボンブラックのN2SAは、低燃費性能の観点から、120m2/g以下であり、100m2/g以下が好ましく、90m2/g以下がより好ましい。なお、本発明におけるカーボンブラックのN2SAはJIS K 6217のA法に準じて測定される値である。

0050

カーボンブラックを含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、破断時伸びの観点から10質量部以上が好ましく、20質量部以上がより好ましい。また、カーボンブラックの含有量は、破断時伸びおよび低燃費性の観点から、70質量部以下が好ましく、65質量部以下がより好ましい。

0051

前記軟化剤としては、例えばC5系石油樹脂、C9系石油樹脂、テルペン系樹脂プロセスオイル植物油クマロンインデン樹脂、液状IRなどが挙げられる。なかでも、コード接着性、粘着性、破断時伸びに優れるという理由から、C5系石油樹脂、クマロンインデン樹脂、液状IRが好ましい。

0052

軟化剤を含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、隣接するゴム組成物からの加硫時におけるオイルの移行、および硫黄の移行が生じて隣接するゴム組成物との接着力が低下するのを抑制するという観点から、0.5質量部以上が好ましく、0.8質量部以上がより好ましい。また、軟化剤の含有量は、コード接着力の観点から、5質量部以下が好ましく、3質量部以下がより好ましく、さらにコードと被覆ゴム組成物との接着性を良好にするという観点から1.0質量部以下がさらに好ましい。

0053

前記メチレン受容体(樹脂)としては、レゾルシノール樹脂縮合物)、変性レゾルシノール樹脂(縮合物)、クレゾール樹脂変性クレゾール樹脂フェノール樹脂変性フェノール樹脂などが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの化合物の少なくとも1種を含むことにより、コードとの接着性、破断時伸び、複素弾性率を向上できる。なかでも、レゾルシノール樹脂、変性レゾルシノール樹脂、変性クレゾール樹脂が好ましく、変性レゾルシノール樹脂がより好ましい。

0054

レゾルシノール樹脂としては、例えば、レゾルシノールホルムアルデヒド縮合物が挙げられる。具体的には、住友化学工業(株)製のレゾルシノール等が挙げられる。変性レゾルシノール樹脂としては、例えば、レゾルシノール樹脂の繰り返し単位の一部をアルキル化したものが挙げられる。具体的には、インドスペック社製のペナコライト樹脂B−18−S、B−20、田岡化学工業(株)製のスミカノール620、ユニロイヤル社製のR−6、スケネクタディー化学社製のSRF1501、アッシュランド化学社製のArofene7209等が挙げられる。

0055

クレゾール樹脂としては、例えば、クレゾール・ホルムアルデヒド縮合物が挙げられる。変性クレゾール樹脂としては、例えば、クレゾール樹脂の末端のメチル基水酸基に変性したもの、クレゾール樹脂の繰り返し単位の一部をアルキル化したものが挙げられる。具体的には、田岡化学工業(株)製のスミカノール610、住友ベークライト(株)製のPR−X11061等が挙げられる。

0056

フェノール樹脂としては、フェノールと、ホルムアルデヒドアセトアルデヒドフルフラールなどのアルデヒド類とを酸またはアルカリ触媒で反応させることにより得られるものが挙げられる。なかでも、酸触媒で反応させることにより得られるもの(ノボラック型フェノール樹脂など)が好ましい。また、変性フェノール樹脂としては、フェノール樹脂をカシューオイルトールオイルアマニ油、各種動植物油不飽和脂肪酸ロジンアルキルベンゼン樹脂アニリンメラミンなどを用いて変性した樹脂が挙げられる。

0057

これらのメチレン受容体(樹脂)を含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、複素弾性率および耐久性の観点から、1.0質量部以上が好ましく、1.2質量部以上が好ましい。また、メチレン受容体(樹脂)の含有量は、低燃費性、破断時伸び、加工性シート圧延性)および耐久性の観点から、4.0質量部以下が好ましく、3.5質量部以下が好ましい。4.0質量部を超える場合は、樹脂の分散性が低下し、低燃費性、破断時伸び、加工性(シート圧延性)、耐久性が低下する。

0058

前記メチレン供与体としては、ヘキサメトキシメチロールメラミン(HMMM)の部分縮合物およびヘキサメチロールメラミンペンタメチルエーテル(HMMPME)の部分縮合物が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種を併用してもよい。HMMMの部分縮合物および/またはHMMPMEの部分縮合物を含有することで、コードとゴムとの接着性を強化できる。なかでも、HMMPMEの部分縮合物が好ましい。一方、ヘキサメチレンテトラミン(HMT)を使用すると、加硫中分解生成物としてアンモニアが発生するために、コードとの接着性が充分ではなく耐久性が低下する恐れがある。

0059

メチレン供与体を含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、複素弾性率(E*)の観点から0.7質量部以上が好ましく、0.8質量部以上がより好ましい。また、メチレン供与体の含有量は、破断時伸びの観点から3.0質量部以下が好ましく、2.5質量部以下がより好ましい。

0060

前記老化防止剤としては特に限定されず、ゴム分野で使用されているものが使用可能であり、例えば、キノリン系、キノン系、フェノール系、フェニレンジアミン系老化防止剤などが挙げられる。

0061

老化防止剤を含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、0.5質量部以上が好ましく、0.8質量部以上がより好ましい。また、老化防止剤の含有量は、充填剤等の分散性、破断時伸び、混練効率の観点から、2.0質量部以下が好ましく、1.5質量部以下がより好ましく、1.2質量部以下がより好ましい。

0062

前記加硫剤としては特に限定されず、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。本発明の効果が良好に得られるという点からは、硫黄が好ましく、粉末硫黄がより好ましい。また、硫黄は他の加硫剤と併用してもよい。他の加硫剤としては、例えば、田岡化学工業(株)製のタッキロールV200、フレキシス社製のDURALINKHTS(1,6−ヘキサメチレンジチオ硫酸ナトリウム二水和物)、ランクセス社製のKA9188(1,6−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオヘキサン)などの硫黄原子を含む加硫剤や、ジクミルパーオキサイドなどの有機過酸化物などが挙げられる。

0063

加硫剤を含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、0.1質量部以上が好ましく、0.5質量部以上がより好ましい。また、加硫剤の含有量は、15質量部以下が好ましく、5質量部以下がより好ましい。

0064

前記加硫促進剤としては、グアニジン系、アルデヒドアミン系、アルデヒド−アンモニア系チアゾール系、スルフェンアミド系、チオ尿素系チウラム系、ジチオカルバメート系、ザンデート系の化合物などが挙げられる。なかでも、本発明の効果が好適に得られるという理由から、ベンゾチアゾリルスルフィド基を有する加硫促進剤が好ましい。

0065

ベンゾチアゾリルスルフィド基を有する加硫促進剤としては、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(TBBS)、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(DCBS)、N,N−ジイソプロピル2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N−ジ(2−エチルヘキシル)−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(BEHZ)、N,N−ジ(2−メチルヘキシル)−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(BMHZ)、N−エチル−N−t−ブチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド(ETZ)等のスルフェンアミド系加硫促進剤や、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンイミド(TBSI)、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド(DM)等が挙げられる。なかでも、コードとの接着性に優れるという理由から、DCBS、TBSIがより好ましい

0066

加硫促進剤を含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、十分な加硫速度を確保するという観点から、0.5質量部以上が好ましく、1.0質量部以上が好ましい。また、加硫促進剤の含有量は、ブルーミングを抑制するという観点から、10質量部以下が好ましく、5質量部以下がより好ましい。

0067

本発明のゴム組成物は、一般的な方法で製造できる。例えば、バンバリーミキサーニーダーオープンロールなどの一般的なゴム工業で使用される公知の混練機で、前記各成分のうち、架橋剤および加硫促進剤以外の成分を混練りした後、これに、架橋剤および加硫促進剤を加えてさらに混練りし、その後加硫する方法などにより製造できる。

0068

本発明のゴム組成物は、コード接着性、操縦安定性および破断時伸びに優れることから、タイヤのブレーカーおよび/またはカーカスのスチールコード被覆用ゴム組成物に用いることが好ましい。

0069

本発明のゴム組成物を用いたタイヤは、前記ゴム組成物を用いて、通常の方法により製造できる。すなわち、ジエン系ゴム成分に対して前記の配合剤を必要に応じて配合した前記ゴム組成物を、ブレーカーまたはカーカスのスチールコード被覆用ゴム組成物などの形状にあわせて押出し加工し、各コードと組み合わせた各部材を、タイヤ成型機上で他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、通常の方法にて成型することにより、未加硫タイヤを形成し、この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することにより、タイヤを製造することができる。

0070

なお、本明細書において、安息香酸亜鉛とはビス(安息香酸亜鉛であり、t−ブチル安息香酸亜鉛とはビス(t−ブチル安息香酸)亜鉛である。ビス(t−ブチル安息香酸)亜鉛は、3種の異性体、すなわち、ビス(p−t−ブチル安息香酸)亜鉛、ビス(m−t−ブチル安息香酸)亜鉛およびビス(o−t−ブチル安息香酸)亜鉛のいずれをも含み得るものである。このうち、ビス(p−t−ブチル安息香酸)亜鉛が好ましい。

0071

実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらのみに限定して解釈されるものではない。

0072

実施例および比較例で使用した各種薬品について説明する。
NR1:タイ東部製のTSR20(炭素数16〜22の脂肪酸含有率:1.2質量%)
NR2:タイ東部製のTSR20(炭素数16〜22の脂肪酸含有率:1.0質量%)
NR3:タイ部製のTSR20(炭素数16〜22の脂肪酸含有率:0.7質量%)
NR4:インドネシア製のTSR20(炭素数16〜22の脂肪酸含有率:0.3質量%)
IR:日本ゼオン(株)製のNipol IR2200(炭素数16〜22の脂肪酸含有率:0質量%)
カーボンブラック:三菱化学(株)製のN326(N2SA:78m2/g)
シリカ:エボニックデグサ社製のULTRASILVN3(N2SA:175m2/g)
安息香酸亜鉛:日油(株)製の安息香酸亜鉛(融点:193℃)
t−ブチル安息香酸亜鉛:日油(株)製のt−ブチル安息香酸亜鉛(融点:215℃)
混合脂肪酸亜鉛:ストラクトール社製のEF44(オレイン酸亜鉛、パルミチン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛の混合物、融点:101℃)
ラウリン酸亜鉛:日油(株)製のラウリン酸亜鉛(融点:131℃)
オレイン酸亜鉛:日油(株)製のオレイン酸亜鉛(融点:87℃)
混合物1〜6:後述の混合物の調製で得られた各混合物
加硫活性剤:ストラクトール社製のアクチベータ73A
ステアリン酸コバルト:大日本インキ化学工業(株)製のCost−F(コバルト含有量:9.5質量%、ステアリン酸は炭素数18の脂肪酸)
ホウ素ネオデカン酸コバルト:大日本インキ化学工業(株)製のDicnate NBC−II(コバルト含有量:22.5質量%、ネオデカン酸は炭素数10の脂肪酸)
ステアリン酸:日本油脂(株)製のステアリン酸 椿
オレイン酸:日本油脂(株)製のオレイン酸
パルミチン酸:日本油脂(株)製のパルミチン酸
オイル:H&R社製のVivatec500(TDAEオイル、Tg:−58℃)
変性フェノール樹脂:住友ベークライト(株)製のPR12686(カシューオイル変性フェノール樹脂軟化点:100℃)
HMMPME:住友化学工業(株)製のスミカノール507AP(変性エーテル化メチロールメラミン樹脂(ヘキサメチロールメラミンペンタメチルエーテル(HMMPME)の部分縮合物)、シリカおよびオイルを合計35質量%含有)
老化防止剤:住友化学(株)製のアンチゲン6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニルp−フェニレンジアミン
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種
HTS:フレキシス社製のDURALINK HTS(1,6−ヘキサメチレン−ジチオ硫酸ナトリウム・二水和物)
硫黄:日本乾溜工業(株)製のセイサルファー(オイル10%含有)
加硫促進剤1:フレキシス(株)製のサントキュアーTBSI(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンイミド、TBSI)
加硫促進剤2:大内新興化学工業(株)製のノクセラーDZ(N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、DCBS)

0073

混合物の調製
表1に示す化合物が入ったフラスコをシリコンオイルバスに浸漬し、両化合物が溶融するまで昇温しながら電子スターラー撹拌し、取り出し、冷却・すりで粉砕し、均一な混合物1〜6(溶融混合物)を得た。また、表1に各混合物の透明融点を示す。なおこの透明融点はJIS−K0064:1992「化学製品の融点及び溶融範囲測定方法」に従って測定される値である。

0074

0075

実施例および比較例
表2〜5に示す配合処方にしたがい、1.7Lの密閉型バンバリーミキサーを用いて、硫黄および加硫促進剤以外の薬品を排出温度160℃になるまで5分間混練りし、混練物を得た。次に、2軸オープンロールを用いて、得られた混練物に硫黄および加硫促進剤を添加し、4分間、105℃になるまで練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物を170℃で12分間プレス加硫することで、試験用ゴム組成物を作製した。また、得られた未加硫ゴム組成物を用いてスチールコードを被覆し、150℃で30分間プレス加硫し、剥離試験用サンプルを得た。得られた試験用ゴム組成物および剥離試験用サンプルについて下記の評価を行った。結果を表2〜5に示す。

0076

複素弾性率(E*)
岩本製作所(株)製の粘弾性スペクトロメーターを用いて、70℃、初期歪10%、動歪み2%、周波数10Hzの条件下で、各試験用ゴム組成物の複素弾性率(E*)を測定した。E*が大きいほど剛性が高く、操縦安定性に優れることを示す。なお、複素弾性率は9.0〜11.0を性能目標値とする。

0077

破断時伸び(EB%)
JIS K6251に準じ、3号ダンベルを用いて引張り試験を実施し、試験片の破断時伸び(EB%)を測定した。破断時伸びの数値が高いほど、ゴム組成物の破断強度および耐亀裂成長性が良好であることを示す。なお、破断時伸びは350以上を性能目標値とする。

0078

スチールコードとの接着試験(ゴム付評点
剥離試験用サンプルを用いて接着試験を行い、剥離後のゴム被覆率(スチールコードとゴム間を剥離したときの剥離面のゴムの覆われている割合)を測定し、5点満点で表示した。5点は全面が覆われ、0点は全く覆われていない状態を示す。評点の大きい方がスチールコードとの接着性が良好であることを示す。なお、接着試験は4点以上を性能目標値とする。

0079

0080

0081

0082

実施例

0083

表2〜5の結果より、ゴム成分100質量部に対し、所定量の安息香酸亜鉛および/またはt−ブチル安息香酸亜鉛、脂肪酸コバルト塩を含有し、炭素数16〜22の脂肪酸および脂肪酸コバルト塩に由来する炭素数16〜22の脂肪酸を合計で0.5質量部未満含有する本発明のスチールコード被覆用ゴム組成物が、コード接着性、操縦安定性および破断時伸びに優れることがわかる。また、安息香酸亜鉛と脂肪酸亜鉛との溶解混合物として配合した実施例1と、安息香酸亜鉛と脂肪酸亜鉛とを独立して配合した実施例13との比較から、低燃費性および破断時伸びにより優れることがわかる。

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