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技術 3Dプリンタ用セメント系材料

出願人 太平洋セメント株式会社
発明者 弥栄耕一郎林建祐曽我亮太内田俊一郎
出願日 2016年9月28日 (4年2ヶ月経過) 出願番号 2016-189141
公開日 2018年4月5日 (2年8ヶ月経過) 公開番号 2018-052766
状態 特許登録済
技術分野 セメント、コンクリート、人造石、その養生
主要キーワード 噴霧割合 非アルカリ金属塩 積層造形装置 耐火砂 セメント系硬化体 プレミックスセメント 人工砂 水性バインダ
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この項目の情報は公開日時点(2018年4月5日)のものです。
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課題

早期の曲げ強度発現性に優れ、粉末積層成形法等を用いた3Dプリンタ用のセメント系材料の提供。

解決手段

速硬性セメントを60〜100質量%含むセメント組成物100質量部に対し、カテコール、及び式(1)で表わされる置換カテコールから選ばれる1種以上のカテコール系硬化促進剤を、0.03〜2質量部含有するセメント系材料。(RnはNO2、CN、CHO、ハロゲン又はCOOR;RはH又はC1〜4のアルキル基;nは1〜4の整数

概要

背景

特許文献1には、粉末積層成形法に適した3Dプリンタ用のセメント系材料として、珪砂オリビン砂、および人工砂等の耐火砂に、速硬性セメント粘結材として15〜50%配合して混練(混合)した材料に、水性バインダを加えて固化・積層してセメント系硬化体成形体)を得る技術が開示されている。
ここで、粉末積層成形法とは、積載台台座)の上に置いた粉体材料の所定の範囲に、インクジェット等のノズルを通して造形液滴下または噴霧して固化し、逐次、固化した層を積層して所望の形状を造形成形)する方法である。

しかし、特許文献1に記載の材料を用いて3Dプリンタにより作製した成形体は、早期の強度発現性、特に曲げ強度が十分でないため欠損が生じ易く製品の安定供給性に欠き、3Dプリンタによる成形技術の特徴である微細形状品の製造が困難な場合がある。

概要

早期の曲げ強度発現性に優れ、粉末積層成形法等を用いた3Dプリンタ用のセメント系材料の提供。速硬性セメントを60〜100質量%含むセメント組成物100質量部に対し、カテコール、及び式(1)で表わされる置換カテコールから選ばれる1種以上のカテコール系硬化促進剤を、0.03〜2質量部含有するセメント系材料。(RnはNO2、CN、CHO、ハロゲン又はCOOR;RはH又はC1〜4のアルキル基;nは1〜4の整数)なし

目的

本発明は、早期の曲げ強度発現性に優れ、粉末積層成形法等を用いた3Dプリンタ用のセメント系材料を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

速硬性セメントを60〜100質量%含むセメント組成物100質量部に対し、カテコール、および下記一般式(1)で表わされる置換カテコールから選ばれる1種以上のカテコール系硬化促進剤を、0.03〜2質量部含有する、3Dプリンタセメント系材料。ただし、一般式(1)において、置換基(Rn)は、NO2(ニトロ基)、CN(シアノ基)、CHO(カルボニル基)、ハロゲン、およびCOOR(カルボン酸エステル基、ただし、RはHまたは炭素数1〜4のアルキル基である。)から選ばれる1種以上、置換基のベンゼン環への結合位置は3〜6位から選ばれる1つ以上、およびnは置換基の個数であって1〜4のいずれかである。

請求項2

前記置換カテコールが、4−シアノカテコールおよび/または4−ニトロカテコールである、請求項1に記載の3Dプリンタ用セメント系材料。

請求項3

さらに、セメント組成物を100質量%として、早強ポルトランドセメントを40質量%以下含む、請求項1または2に記載の3Dプリンタ用セメント系材料。

請求項4

さらに、炭酸アルカリ金属塩乳酸アルカリ金属塩、およびケイ酸アルカリ金属塩から選ばれる1種以上のアルカリ金属塩系硬化促進剤を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の3Dプリンタ用セメント系材料。

請求項5

珪砂オリビン砂、および人工砂等から選ばれる1種以上の細骨材を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の3Dプリンタ用セメント系材料。

技術分野

0001

本発明は、早期の強度発現性に優れ、付加製造装置(以下「3Dプリンタ」という。)での使用に適したセメント系材料に関する。

背景技術

0002

特許文献1には、粉末積層成形法に適した3Dプリンタ用のセメント系材料として、珪砂オリビン砂、および人工砂等の耐火砂に、速硬性セメント粘結材として15〜50%配合して混練(混合)した材料に、水性バインダを加えて固化・積層してセメント系硬化体成形体)を得る技術が開示されている。
ここで、粉末積層成形法とは、積載台台座)の上に置いた粉体材料の所定の範囲に、インクジェット等のノズルを通して造形液滴下または噴霧して固化し、逐次、固化した層を積層して所望の形状を造形成形)する方法である。

0003

しかし、特許文献1に記載の材料を用いて3Dプリンタにより作製した成形体は、早期の強度発現性、特に曲げ強度が十分でないため欠損が生じ易く製品の安定供給性に欠き、3Dプリンタによる成形技術の特徴である微細形状品の製造が困難な場合がある。

先行技術

0004

特開2011−51010号公報

発明が解決しようとする課題

0005

したがって、本発明は、早期の曲げ強度発現性に優れ、粉末積層成形法等を用いた3Dプリンタ用のセメント系材料を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0006

そこで、本発明者は3Dプリンタ用のセメント系材料の早期の曲げ強度を高める方法について鋭意検討した結果、速硬性セメントを主な成分とするセメント組成物と特定の硬化促進剤を組み合わせあれば、前記課題を達成できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は下記の構成を有する3Dプリンタ用セメント系材料である。

0007

[1]速硬性セメントを60〜100質量%含むセメント組成物100質量部に対し、カテコール、および下記一般式(1)で表わされる置換カテコールから選ばれる1種以上のカテコール系硬化促進剤を、0.03〜2質量部含有する、3Dプリンタ用セメント系材料。



ただし、一般式(1)において、置換基(Rn)は、NO2(ニトロ基)、CN(シアノ基)、CHO(カルボニル基)、ハロゲン、およびCOOR(カルボン酸エステル基、ただし、RはHまたは炭素数1〜4のアルキル基である。)から選ばれる1種以上、置換基のベンゼン環への結合位置は3〜6位から選ばれる1つ以上、およびnは置換基の個数であって1〜4のいずれかである。
[2]前記置換カテコールが、4−シアノカテコールおよび/または4−ニトロカテコールである、前記[1]に記載の3Dプリンタ用セメント系材料。
[3]さらに、セメント組成物を100質量%として、早強ポルトランドセメントを40質量%以下含む、前記[1]または[2]に記載の3Dプリンタ用セメント系材料。
[4]さらに、炭酸アルカリ金属塩乳酸アルカリ金属塩、およびケイ酸アルカリ金属塩から選ばれる1種以上のアルカリ金属塩系硬化促進剤を含む、前記[1]〜[3]のいずれかに記載の3Dプリンタ用セメント系材料。
[5]珪砂、オリビン砂、および人工砂等から選ばれる1種以上の細骨材を含む、前記[1]〜[4]のいずれかに記載の3Dプリンタ用セメント系材料。

発明の効果

0008

本発明の3Dプリンタ用セメント系材料は、曲げ強度の早期発現性に優れているため、粉末積層成形法等による成形品の欠損が生じ難く、微細形状を有する成形品の製作に好適に用いることができる。

0009

本発明の3Dプリンタ用セメント系材料は、前記のとおり、速硬性セメントを60〜100質量%含むセメント組成物100質量部に対し、カテコール、および前記一般式(1)で表わされる置換カテコールから選ばれる1種以上のカテコール系硬化促進剤を、0.03〜2質量部含有する材料である。
以下、本発明の3Dプリンタ用セメント系材料について、詳細に説明する。

0010

1.セメント
本発明に用いるセメントは、速硬性セメントであり、さらに速硬性セメント以外のセメントを一部含んでもよい。かかる速硬性セメントは、JIS R 5201「セメントの物理試験方法」に規定する凝結終結時間が30分以内、好ましくは20分以内、より好ましくは10分以内のセメントである。具体的な商品では、例えば、スーパージェットセメント(小野田ケミコ社製)、ジェットセメント(住友大阪セメント社製)、およびデンカスーパーセメント(デンカ社製)等が挙げられる。

0011

前記セメント組成物(速硬性セメント単独、または速硬性セメントと速硬性セメント以外のセメントの混合物)中の速硬性セメントの含有率は、セメント組成物を100質量%として、60〜100質量%、好ましくは70〜100質量%、より好ましくは80〜100質量%である。速硬性セメントの含有率が、60〜100質量%の範囲内にあれば、粉末積層成形法等による成形品は、速硬性と共に取扱い可能な曲げ強度を早期に確保できる。

0012

前記速硬性セメント以外のセメントは、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント低熱ポルトランドセメント白色ポルトランドセメント、普通エコセメント高炉セメントフライアッシュセメントシリカセメント、およびシリカフュームプレミックスセメント等から選ばれる1種以上が挙げられる。また、粉末積層成形法等による成形品の曲げ強度を早期に確保する観点等から、早強ポルトランドセメントが特に好ましい。
前記セメント組成物中の速硬性セメント以外のセメントの含有率は、セメント組成物を100質量%として、0〜40質量%、好ましくは0〜30質量%、より好ましくは0〜20質量%である。

0013

2.硬化促進剤
本発明に用いる硬化促進剤は、本発明の3Dプリンタ用セメント系材料において必須の成分であるカテコール系硬化促進剤と、任意の成分であるアルカリ金属塩系硬化促進剤がある。
カテコール系硬化促進剤は、カテコール、および前記一般式(1)で表わされる置換カテコールから選ばれる1種以上の化合物であり、これらの中でも、硬化促進がより高いため、好ましくは4−シアノカテコールおよび/または4−ニトロカテコールである。本発明で云うカテコール系硬化促進剤は、カテコールおよび置換カテコールのアルカリ金属塩、およびアルカリ土類金属塩等の塩類も含む。
前記カテコール系硬化促進剤の含有率は、前記セメント組成物100質量部に対し、0.03〜2質量部、好ましくは0.1〜1.0質量部、より好ましくは0.1〜0.5質量部である。
また、前記カテコール系硬化促進剤とセメント組成物の混合手段は、ヘンシェルミキサホバートミキサリボンミキサ、およびパグミキサー等の通常の粉粒体混合装置を用いることができる。

0014

また、アルカリ金属塩系硬化促進剤は、炭酸アルカリ金属塩、乳酸アルカリ金属塩、およびケイ酸アルカリ金属塩から選ばれる1種以上であり、具体的には、炭酸リチウム炭酸ナトリウム乳酸ナトリウムケイ酸ナトリウム、およびケイ酸カリウム等が挙げられる。
前記アルカリ金属塩系硬化促進剤の含有率は、前記セメント組成物100質量部に対し、好ましくは0.5〜10質量部、より好ましくは1〜8質量部、さらに好ましくは3〜6質量部である。硬化促進剤の含有率が0.5〜10質量部であれば、粉末積層成形法等を用いて成形した成形品の速硬性と曲げ強度発現性がさらに向上する。

0015

3.細骨材
本発明の3Dプリンタ用セメント系材料は、細骨材を含むこともできる。該細骨材は特に限定されないが、製品の安定供給性の観点から、好ましくは、珪砂、オリビン砂、および人工砂等から選ばれる1種以上である。また、該細骨材の最大粒径は、微細な形状が成形し易いことから、好ましくは1.0mm以下、より好ましくは0.6mm以下、さらに好ましくは0.4mm以下である。
また、細骨材の含有率は、前記セメント組成物100質量部に対し、好ましくは100〜400質量部、より好ましくは150〜350質量部、さらに好ましくは200〜300質量部である。

0016

また、本発明の3Dプリンタ用セメント系材料と、前記アル金属塩系硬化促進剤および/または細骨材の混合手段には、前記と同様に、ヘンシェルミキサ、ホバートミキサ、リボンミキサ、およびパグミキサー等の通常の粉粒体混合装置を用いることができる。

0017

4.水
粉末積層成形法の実施において、3Dプリンタ用セメント系材料に噴霧する噴霧水は、一般の水道水上水道工業用水)が使用できる。
噴霧水の噴霧割合は、前記3Dプリンタ用セメント系材料中のセメント組成物100質量部に対し、3〜20質量部、好ましくは5〜15質量部、より好ましくは7〜13質量部である。

0018

5.養生方法
粉末積層成形法等を実施して得られた成形体(硬化体)の養生方法は、気中養生、または、気中養生後に続けて水中養生する方法が採用できる。気中および水中の温度は、特に制限されないが、養生のし易さから、好ましくは10〜50℃でよい。
気中養生時間は、十分な強度発現生産効率の観点から、好ましくは1〜4時間、より好ましくは1.5〜3時間、さらに好ましくは2〜3時間である。また、水中養生時間は、前記気中養生した後に、好ましくは3時間以上、より好ましくは5時間以上、さらに好ましくは8時間以上である。

0019

以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
1.使用材料
(1)速硬性セメント:スーパージェットセメント(小野田ケミコ社製、終結時間;10分以内)
(2)速硬性セメント以外のセメント:早強ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)
(3)カテコール系硬化促進剤:カテコール(試薬和光純薬工業社製)、4−シアノカテコール(試薬、東京化成工業社製)、および4−ニトロカテコール(試薬、和光純薬工業社製)
(4)アルカリ金属塩系硬化促進剤:炭酸リチウム(試薬1級、和光純薬工業社製)
(5)非アルカリ金属塩系硬化促進剤:亜硝酸カルシウム(試薬1級、和光純薬工業社製)
(6)砂:珪砂8号(粒径0.3mm以下、東硅砂社製)
(7)水:水道水

0020

2.セメント系材料による硬化体の作製
表1の配合に従い、前記材料をホバートミキサで乾式混合して3Dプリンタ用セメント系材料を作製した。次に、3Dプリンタ(粉末積層造形装置、商品名:ZPrinter310、Zコーポレーション社製)と前記3Dプリンタ用セメント系材料を用いて、粉末積層成形法により、寸法が縦10mm、横16mm、および長さ80mmの供試体(硬化体)を成形した。
なお、前記供試体の成形で用いた噴霧水の噴霧割合は、前記3Dプリンタ用セメント系材料中のセメント組成物100質量部に対し、10質量部であった。

0021

3.セメント硬化体の曲げ強度の測定
次に、前記供試体を、20℃の気中で2時間養生した後、曲げ強度試験機(型番:MODEL-2257、アイコエンジニアリング社製)を用いて3点曲げ試験を行った。その結果を表1に示す。

0022

実施例

0023

表1に示すように、材齢2時間における曲げ強度比は、比較例1〜4で0.79(比較例3)〜1.04(比較例4)であるのに対し、実施例1〜26では1.10(実施例1、2、6、21)〜1.77(実施例14)であるから、本発明の3Dプリンタ用セメント系材料は、材齢2時間という極めて早期における曲げ強度発現性が高いと云える。

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