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技術 転写フィルム

出願人 日油株式会社
発明者 田代寛土屋宏充小松崎聖藤村俊伸
出願日 2016年9月30日 (3年7ヶ月経過) 出願番号 2016-193035
公開日 2018年4月5日 (2年0ヶ月経過) 公開番号 2018-052036
状態 未査定
技術分野 積層体(2) 高分子組成物 接着テープ 接着剤、接着方法
主要キーワード 含有状況 縁欠け ストローク幅 エポキシメラミン樹脂 グラフト重量 光アニオン重合開始剤 硬化ムラ チオキサントン系重合開始剤
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年4月5日)のものです。
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課題

解決手段

本発明の転写フィルムは、離型フィルム上にハードコート層接着層がこの順で積層されている。ハードコート層の膜厚が0.1〜5μmである。接着層の膜厚が0.02〜1μmであり、表面粗さRaが0〜0.02μmである。接着層は、(A)無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂100質量部に対し、(B)多官能エン化合物を5〜35質量部、(C)光重合開始剤を0.01〜10質量部、含有する接着層用樹脂組成物硬化させてなる層である。

概要

背景

従来、樹脂成形品の表面に耐擦傷性保護層ハードコート層)を形成する方法としては、樹脂成形品の表面に紫外線硬化樹脂又は熱硬化性樹脂を浸漬又はスプレー等により塗装し、その後、樹脂硬化方法に従って硬化させる方法が行われていた。しかし、この方法では塗装工程中に異物混入しやすい、または、硬化ムラにより表面硬度が不均一になりやすいという問題があった。

この問題を解決する方法として、予め離型フィルム上にハードコート層を積層した転写フィルム金型内面に装着し、樹脂成形品を射出成形すると同時に樹脂成形品の表面にハードコート層を転写する方法が知られている。例えば特許文献1には、離型フィルム上に、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物からなるハードコート層、4級アンモニウム塩構造を含むアクリル樹脂からなるプライマー層を、この順で積層して成る転写フィルムが開示されている。この転写フィルムは、接着層を介して樹脂成形品の表面に接着されるが、当該接着層は転写フィルムのプライマー層上に予め積層してもよいことが開示されている。なお、接着層は、例えば、アクリル系樹脂酢酸ビニル系樹脂エポキシ系樹脂ポリエステル系樹脂ポリカーボネート系樹脂ブチラール系樹脂ゼラチンセルロース系樹脂ポリアミド系樹脂塩化ビニル系樹脂ウレタン系樹脂アクリロニトリル−スチレン樹脂等の樹脂から適切な軟化温度を有するものが選択されている。

概要

ポリオレフィン樹脂等の樹脂成形品に転写した際の、鉛筆硬度耐擦傷性接着性転写性に優れる、転写フィルムを提供する。 本発明の転写フィルムは、離型フィルム上にハードコート層と接着層がこの順で積層されている。ハードコート層の膜厚が0.1〜5μmである。接着層の膜厚が0.02〜1μmであり、表面粗さRaが0〜0.02μmである。接着層は、(A)無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂100質量部に対し、(B)多官能エン化合物を5〜35質量部、(C)光重合開始剤を0.01〜10質量部、含有する接着層用樹脂組成物を硬化させてなる層である。なし

目的

本発明の目的とするところは、ポリオレフィン樹脂等の樹脂成形品に転写した際の、鉛筆硬度、耐擦傷性、接着性、転写性に優れる、転写フィルムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

離型フィルム上に、ハードコート層接着層がこの順で積層されており、前記ハードコート層の膜厚が0.1〜5μmであり、前記接着層の膜厚が0.02〜1μm、表面粗さRaが0〜0.02μmであり、前記接着層は、(A)無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂100質量部に対し、(B)多官能エン化合物を5〜35質量部、(C)光重合開始剤を0.01〜10質量部、含有する接着層用樹脂組成物硬化させてなる層である、転写フィルム

請求項2

前記(A)成分が、炭素数2〜4のα−オレフィンの(共)重合体の、無水マレイン酸グラフト変性樹脂である、請求項1に記載の転写フィルム。

請求項3

前記(A)成分が、炭素数2〜4のα−オレフィンと無水マレイン酸との共重合体の、無水マレイン酸グラフト変性樹脂である、請求項1に記載の転写フィルム。

技術分野

0001

本発明は、ポリオレフィン樹脂等からなる樹脂成形品への転写性および接着性に優れる転写フィルムに関する。

背景技術

0002

従来、樹脂成形品の表面に耐擦傷性保護層ハードコート層)を形成する方法としては、樹脂成形品の表面に紫外線硬化樹脂又は熱硬化性樹脂を浸漬又はスプレー等により塗装し、その後、樹脂硬化方法に従って硬化させる方法が行われていた。しかし、この方法では塗装工程中に異物混入しやすい、または、硬化ムラにより表面硬度が不均一になりやすいという問題があった。

0003

この問題を解決する方法として、予め離型フィルム上にハードコート層を積層した転写フィルムを金型内面に装着し、樹脂成形品を射出成形すると同時に樹脂成形品の表面にハードコート層を転写する方法が知られている。例えば特許文献1には、離型フィルム上に、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物からなるハードコート層、4級アンモニウム塩構造を含むアクリル樹脂からなるプライマー層を、この順で積層して成る転写フィルムが開示されている。この転写フィルムは、接着層を介して樹脂成形品の表面に接着されるが、当該接着層は転写フィルムのプライマー層上に予め積層してもよいことが開示されている。なお、接着層は、例えば、アクリル系樹脂酢酸ビニル系樹脂エポキシ系樹脂ポリエステル系樹脂ポリカーボネート系樹脂ブチラール系樹脂ゼラチンセルロース系樹脂ポリアミド系樹脂塩化ビニル系樹脂ウレタン系樹脂アクリロニトリル−スチレン樹脂等の樹脂から適切な軟化温度を有するものが選択されている。

先行技術

0004

特開2014−188749号公報

発明が解決しようとする課題

0005

特許文献1には、樹脂成形品に用いられる樹脂として、ポリプロピレン系樹脂ポリエチレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂を用いることが出来ると記載されている。しかしながら、接着層として、所謂、熱可塑性樹脂のみを用いた場合、ポリオレフィン等の非極性基材へ転写する際、接着性に乏しく剥離が生じるといった問題が生じやすいことが判明した。

0006

そこで、本発明の目的とするところは、ポリオレフィン樹脂等の樹脂成形品に転写した際の、鉛筆硬度耐擦傷性、接着性、転写性に優れる、転写フィルムを提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

そのための手段として、本発明は次の手段を採る。
(1)離型フィルム上に、ハードコート層と接着層が、離型フィルム側からこの順で積層されており、前記ハードコート層の膜厚が0.1〜5μmであり、前記接着層の膜厚が0.02〜1μm、表面粗さRaが0〜0.02μmであり、前記接着層は、(A)無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂100質量部に対し、(B)多官能エン化合物を5〜35質量部、(C)光重合開始剤を0.01〜10質量部含有する接着層用樹脂組成物を硬化させてなる層である、転写フィルム。

0008

(2)前記(A)成分が、炭素数2〜4のα−オレフィンの(共)重合体の、無水マレイン酸グラフト変性樹脂、すなわち炭素数2〜4のα−オレフィンの(共)重合体を無水マレイン酸でグラフト変性した樹脂である、(1)に記載の転写フィルム。なお、本明細書において「(共)重合体」とは、1種のモノマーのみを単独重合した重合体、又は複数種のモノマーを共重合した共重合体を意味する。

0009

(3)前記(A)成分が、炭素数2〜4のα−オレフィンと無水マレイン酸との共重合体の、無水マレイン酸グラフト変性樹脂、すなわち炭素数2〜4のα−オレフィンと無水マレイン酸との共重合体を、無水マレイン酸でグラフト変性した樹脂である、(1)に記載の転写フィルム。

0010

なお、本明細書中における「○○〜△△」の記載は、別途記載が無い場合、上限と下限とを含む数値範囲を意味する。すなわち、「○○〜△△」は「○○以上、△△以下」を意味する。

発明の効果

0011

本発明の転写フィルムでは、接着層の組成を適切に設計していることから、ポリオレフィン樹脂等の樹脂成形品への接着性にすぐれる。また、接着層表面の表面粗さRaが0〜0.02μmで形成されているため、樹脂成形品への転写の際に優れた転写性を実現できる。つまり、接着層と樹脂成形品との間に気泡を含まないように転写することが出来る。更に、ハードコート層及び接着層の膜厚を所定の範囲に設定していることで、樹脂成形品へ転写後の優れた鉛筆硬度、耐擦傷性、接着性を確保できる。

0012

本発明の転写フィルムは、離型フィルムの片面に、ハードコート層用樹脂組成物を硬化させたハードコート層が積層され、さらにこのハードコート層上に、接着層用樹脂組成物を硬化させた接着層が積層された構成である。以下に、この転写フィルムの構成要素について順に説明する。

0013

<離型フィルム>
離型フィルムの構成材料としては特に制限はないが、例えば、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂酢酸セルロース系樹脂フッ素系樹脂等の樹脂シートを使用することができる。

0014

離型フィルムの厚みは20〜200μmであることが好ましい。離型フィルムの厚みが20μm未満では、離型フィルムの強度が小さいため、転写後に離型フィルムを剥がす際に離型フィルムが破れる可能性がある。一方、離型フィルムの厚みが200μmより大きくても技術的な問題は無いが、コストの無駄となる。

0015

なお、離型フィルムには、その離型性を向上するために、離型面(ハードコート層との接合面)に離型材料を塗布することもできる。離型材料としては、例えば、エポキシ樹脂離型剤エポキシメラミン樹脂系離型剤、メラミン樹脂系離型剤、アミノアルキド樹脂系離型剤、シリコーン樹脂系離型剤、フッ素樹脂系離型剤、セルロース誘導体系離型剤、尿素樹脂系離型剤、ポリオレフィン樹脂系離型剤、パラフィン系離型剤等の1種又は2種以上を用いることができる。

0016

<ハードコート層>
ハードコート層は、耐擦傷性等に優れた高硬度被膜転写対象である樹脂成形品に付与するための層である。ハードコート層の材料としては、従来から樹脂成型品のハードコート層として使用されている公知の活性エネルギー線硬化型樹脂であれば、特に制限されない。例えば、テトラエトキシシラン等の反応性珪素化合物と、活性エネルギー線硬化型樹脂とを混合してなるハードコート層用樹脂組成物を、紫外線(UV)や電子線等の活性エネルギー線によって硬化させた硬化物が挙げられる。活性エネルギー線硬化型樹脂としては、例えば単官能メタアクリレート、多官能(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらのうち生産性及び硬度を両立させる観点より、鉛筆硬度(評価法:JIS−K5600−5−4)がH以上となる活性エネルギー線硬化型樹脂を含む組成物の硬化物であることが好ましい。そのような活性エネルギー線硬化型樹脂を含む組成物としては、例えば、公知の活性エネルギー線硬化型樹脂1種類を含むもの、又は2種類以上混合したもの、紫外線硬化性ハードコート材として市販されているもの、あるいはこれら以外に本発明の効果を損なわない範囲において、その他の成分をさらに添加したものを用いることができる。なお、本明細書において「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及びメタクリレートを指す。

0017

また、ハードコート層用樹脂組成物は、光重合開始剤も含む。光重合開始剤は、紫外線(UV)等の活性エネルギー線によりハードコート層用樹脂組成物を硬化させて塗膜を形成する際の重合開始剤として用いられる。光重合開始剤としては、活性エネルギー線照射により重合を開始するものであれば特に限定されず、公知の化合物を使用できる。例えば、アセトフェノン系重合開始剤ベンゾイン系重合開始剤、ベンゾフェノン系重合開始剤、又はチオキサントン系重合開始剤等が挙げられる。アセトフェノン系重合開始剤としては、例えば、1−ヒドロキシシクロキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオフェニル]−2−モルフェリノプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン等がある。ベンゾイン系重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン、2,2−ジメトキシ1,2−ジフェニルエタン−1−オン等がある。ベンゾフェノン系重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、[4−(メチルフェニルチオ)フェニル]フェニルメタノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等がある。チオキサントン系重合開始剤としては、例えば、2−クロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等がある。

0018

光重合開始剤は、ハードコート層用樹脂組成物中に0.1〜10質量%含まれることが好ましい。光重合開始剤の含有量が0.1質量%未満では、活性エネルギー線硬化型樹脂の硬化が不十分となる。一方、光重合開始剤の含有量が10質量%を超えると、光重合開始剤が不必要に多くなり好ましくない。

0019

また、硬化後のハードコート層の屈折率は、1.47〜1.70程度であればよい。また、ハードコート層には、屈折率を調整するために必要に応じて金属酸化物などの屈折率調整剤が含有されていてもよい。屈折率調整に使用する金属酸化物は、屈折率を上昇する目的でハードコート層用樹脂組成物に添加するものであれば、その種類は特に制限されない。そのような金属酸化物としては、例えば酸化ジルコニウム酸化亜鉛酸化チタン酸化セリウム酸化錫酸化アルミニウム酸化シラン酸化インジウム錫などが挙げられる。更に、ハードコート層は、防汚性表面平滑性を付与する目的で、アクリル系、シリコーン系フッ素系の添加剤を配合してもよく、帯電防止性を付与する目的で、帯電防止剤を配合してもよい。

0020

ハードコート層用樹脂組成物は、系を均一にし、塗工を容易にするために有機溶媒希釈して使用してもよい。そのような有機溶媒としては、アルコール系溶剤芳香族炭化水素系溶剤エーテル系溶剤エステル系溶剤エーテルエステル系溶剤ケトン系溶剤、及びリン酸エステル溶剤が挙げられる。

0021

ハードコート層の乾燥硬化後の膜厚は、0.1〜5μm、好ましくは、1〜5μmとする。膜厚が0.1μmより薄い場合は、鉛筆硬度不足、若しくは、耐擦傷性不足といった問題が生じるため好ましくない。膜厚が5μmより厚い場合は、不必要に厚くなり、生産性や作業性が低下するため好ましくない。

0022

<接着層>
接着層は、ハードコート層を樹脂成形品表面へ接着するための層であり、接着層用樹脂組成物を乾燥・硬化することで形成される。接着層用樹脂組成物は、(A)無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂、(B)多官能エン化合物、及び(C)光重合開始剤を含有する樹脂組成物である。

0023

<(A)無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂>
無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂としては、炭素数2〜4のα−オレフィンの(共)重合体の、無水マレイン酸グラフト変性樹脂、すなわち炭素数2〜4のα−オレフィンの(共)重合体を、無水マレイン酸でグラフト変性した樹脂を使用できる。また、炭素数2〜4のα−オレフィンと無水マレイン酸との共重合体の、無水マレイン酸グラフト変性樹脂、すなわち炭素数2〜4のα−オレフィンと無水マレイン酸との共重合体を、無水マレイン酸でグラフト変性した樹脂も使用できる。

0024

無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂における無水マレイン酸のグラフト重量は、0.1〜20重量%が好ましく、より好ましくは1.5〜20重量%である。また、α−オレフィンと無水マレイン酸との共重合体中の無水マレイン酸の含有率は0.1〜50重量%とすればよい。

0025

無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂の重量平均分子量は、10,000〜200,000が好ましい。無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂の重量平均分子量が10,000より小さいと、転写フィルムを高温保管した際に接着層にタック性発現しやすくなる傾向がある。一方、重量平均分子量が200,000より大きいと、他の成分に対する溶解性が低くなる可能性がある。

0026

<(B)多官能エン化合物>
多官能エン化合物としては、例えば多官能(メタ)アクリレート、多官能アリル、多官能ビニルエーテルが挙げられ、接着性向上の観点からは、好ましくは多官能アクリレート、より好ましくは、3官能〜6官能の多官能アクリレートが用いられる。

0027

(B)成分として用いられる多官能(メタ)アクリレートは、末端に(メタ)アクリロキシ基を有しており、その好ましい例として下記(式1)で表される化合物が挙げられる。なお、多官能(メタ)アクリレートは、1種のみを単独で使用することもできるし、2種以上を混合使用することもできる。




(式中のaは2〜8の整数であり、R1は炭素数2〜20の炭化水素基エーテル酸素(−O−)と炭素数2〜40の炭化水素基のみからなる基、又はイソシアヌレート環若しくはイソシアヌレート環と炭化水素基のみからなる基であり、R2は水素原子またはメチル基である。)

0028

多官能(メタ)アクリレートの(メタ)アクリレート当量は、80〜400g/molが好ましい。(メタ)アクリレート当量が80g/molより小さいと、光硬化した際に硬化収縮が大きくなることで、接着性が低下するおそれがある。一方、(メタ)アクリレート当量が400g/molより大きくなると、架橋密度が低下することで、接着層の靭性が低下し、接着性が低下する場合がある。

0029

(B)成分として用いられる多官能アリルは、末端にアリル基を有しており、その好ましい例として下記(式2)で表される化合物が挙げられる。なお、多官能アリルは、1種のみを単独で使用することもできるし、2種以上を混合使用することもできる。




(式中のbは2〜8の整数であり、R3は炭素数2〜20の炭化水素基、エーテル酸素(−O−)と炭素数2〜40の炭化水素基のみからなる基、またはイソシアヌレート環若しくはイソシアヌレート環と炭化水素基のみからなる基である。)

0030

多官能アリルのアリル当量は、80〜200g/molが好ましい。アリル当量が80g/molより小さいと、光硬化した際に硬化収縮が大きくなることで、接着性が低下するおそれがある。一方、アリル当量が200g/molより大きくなると、架橋密度が低下することで、接着層の靭性が低下し、接着性が低下する場合がある。

0031

(B)成分として用いられる多官能ビニルエーテルは、末端にビニルエーテル基を有しており、その好ましい例として下記(式3)で表される化合物が挙げられる。なお、多官能ビニルエーテルは、1種のみを単独で使用することもできるし、2種以上を混合使用することもできる。




(式中のcは2〜8の整数であり、R4は炭素数2〜20の炭化水素基、エーテル酸素(−O−)と炭素数2〜40の炭化水素基のみからなる基、またはイソシアヌレート環若しくはイソシアヌレート環と炭化水素基のみからなる基である。)

0032

多官能ビニルエーテルのビニルエーテル当量は、60〜200g/molが好ましい。ビニルエーテル当量が60g/molより小さいと、光硬化した際に硬化収縮が大きくなることで、接着性が低下するおそれがある。一方、ビニルエーテル当量が200g/molより大きくなると、架橋密度が低下することで、接着層の靭性が低下し、接着性が低下する場合がある。

0033

多官能エン化合物の重量平均分子量は、100〜1,000が好ましい。多官能エン化合物の重量平均分子量が100より小さくても接着性に関しては問題ないが、揮発性が高くなり臭気が強くなる傾向がある。一方、重量平均分子量が1,000より大きいと、接着性に関しては問題ないが、他の成分に対する溶解性が低くなる可能性がある。

0034

<(C)光重合開始剤>
光重合開始剤としては、光ラジカル重合開始剤光カチオン重合開始剤光アニオン重合開始剤等があげられる。光ラジカル重合開始剤は、反応時間を短縮する際に用いることが好ましく、光カチオン重合開始剤、光アニオン重合開始剤は、硬化収縮を小さくする際に用いることが好ましい。なお、光重合開始剤の代わりに熱重合開始剤を用いても加熱することで樹脂組成物の硬化を促進することができるが、樹脂組成物の保存安定性が低下する可能性があるため好ましくない。

0035

光ラジカル重合開始剤としては、例えば、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド等が挙げられる。

0036

光カチオン重合開始剤としては、例えば、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスファート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホナートシクロプロピルジフェニルスルホニウムテトラフルオロボラート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスファート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセナート、2−(3,4−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジントリフェニルスルホニウムテトラフルオロボラート、トリフェニルスルホニウムブロミドトリ−p−トリルスルホニウムヘキサフルオロホスファート、トリ−p−トリルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート等が挙げられる。

0037

光アニオン重合開始剤としては、例えば、アセトフェノンo−ベンゾイルオキシムニフェジピン、2−(9−オキソキサンテン−2−イルプロピオン酸1,5,7−トリアザビシクロ[4,4,0]デカ−5−エン、2−ニトロフェニルメチル4−メタクリロイルオキシピペリジン−1−カルボキシラート、1,2−ジイソプロピル−3−〔ビス(ジメチルアミノメチレングアニジウム2−(3−ベンゾイルフェニルプロピオナート、1,2−ジシクロヘキシル−4,4,5,5−テトラメチルビグアニジウムn-ブチルトリフェニルボラート等が挙げられる。

0038

<その他の成分>
接着層用樹脂組成物には、その他の成分を配合することができる。その他の成分としては、金属酸化物、光増感剤安定化剤紫外線吸収剤赤外線吸収剤酸化防止剤レベリング剤密着性向上剤等が用いられる。尚、密着性向上剤にはチオール化合物を含有するものがあるが、チオール化合物は接着層用樹脂組成物の保存安定性の低下を生じる可能性があるため、その他の成分としてチオール化合物を配合することは好ましくない。

0039

<接着層用樹脂組成物の組成比(配合バランス)>
接着層用樹脂組成物は、(A)無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂100質量部に対し、(B)多官能エン化合物が5〜35質量部、(C)光重合開始剤が0.01〜10質量部となるように配合される。(B)多官能エン化合物の配合量が5質量部未満の場合、接着層の靭性が低下し接着性不足となる傾向が見られる、または、硬化した接着層の表面粗さRaが大きくなり、樹脂成形品への転写の際に接着層と樹脂成形品との間に気泡を含み易くなるといった傾向が見られる。一方、35質量部を超えると、光硬化した際に硬化収縮が大きくなることで、接着性が低下するおそれがある。(C)光重合開始剤の配合量が0.01質量部未満の場合、接着層の靭性が低下し接着性不足となる傾向が見られ、10質量部を超えると架橋密度が低くなり、接着層の靭性が低下し接着性不足となる場合がある。

0040

接着層用樹脂組成物は、系を均一にし、塗工を容易にするために有機溶媒で希釈して使用してもよい。そのような有機溶媒としては、アルコール系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、エーテルエステル系溶剤、ケトン系溶剤、及びリン酸エステル系溶剤が挙げられる。

0041

接着層の乾燥硬化後の膜厚は、0.02〜1μmとし、好ましくは、0.05〜0.15μmとする。膜厚が0.02μmより薄い場合は、十分な接着強度を得ることが出来ないため好ましくない。膜厚が1μmより厚い場合は、鉛筆硬度が低下する傾向が見られる。

0042

硬化された接着層のハードコート層とは反対側表面の表面粗さRaは、0〜0.02μm、好ましくは、0〜0.01μmとする。表面粗さRaが0.02μmより大きい場合は、樹脂成形品への転写の際、凹凸に起因した気泡が発生、すなわち、接着層と樹脂成形品との間に気泡が含有され、転写性が損なわれるため好ましくない。なお、本明細書における「表面粗さRa」は、JIS B0601−2013で定義される「算術平均粗さRa」を意味する。

0043

<転写フィルムの形成>
ハードコート層は、ハードコート層用樹脂組成物を離型フィルム上へ塗布し、必要に応じて乾燥した後に、活性エネルギー線照射により硬化することで形成される。なお、離型フィルム上には、必要に応じて離型剤を塗布していてもよい。接着層は、接着層用樹脂組成物をハードコート層上へ塗布し、必要に応じて乾燥した後に、活性エネルギー線照射により硬化することで形成される。

0044

ハードコート層用樹脂組成物、接着層用樹脂組成物、及び必要に応じて塗布される離型剤の塗布方法としては、特に制限されず、例えば、ロールコート法スピンコート法ディップコート法スプレーコート法バーコート法ナイフコート法、ダイコート法インクジェット法グラビアコート法等、公知のいかなる塗布方法も採用できる。

0045

また、塗布方法に合わせ、ハードコート層用樹脂組成物や接着層用樹脂組成物は、適度な粘度となるように、適当な有機溶剤を用いて調整したハードコート層用塗液接着層用塗液とすることも可能である。この場合、溶剤の乾燥方法としては、熱風乾燥遠赤外線乾燥を適時選択して使用することができる。

0046

活性エネルギー線としては、UV(紫外線)やEB(電子線)などが挙げられる。光照射量は、300〜2500mJ/cm2程度必要であり、窒素雰囲気下においては、光照射量を、100mJ/cm2程度まで少なくすることが可能となる。

0047

<転写フィルムの転写方法
転写フィルムの転写対象となる樹脂成形品に用いられる熱可塑性樹脂としては、例えばポリエチレンポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアセタール系樹脂ポリエチレンテレフタレートポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂ポリイミド系樹脂等の公知の熱可塑性樹脂がいずれも使用できる。これらの樹脂は単独あるいは2種以上を混合して使用することも可能である。本転写フィルムは、特に、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂に対する転写性、接着性に優れた効果を発揮する。

0048

転写フィルムから樹脂成形品上へ、接着層及びハードコート層を転写する方法は、次のようにして行う。まず、成形用金型内に転写フィルムを離型フィルムが金型に面するように送り込む。成形用金型を閉じた後、ゲートから成形用溶融樹脂金型内射出充填さし、冷却固化して樹脂成形品を形成する。このとき、射出成形時の熱によって接着層が樹脂成形品表面に接着する。樹脂成形品を冷却した後、成形用金型を開いて樹脂成形品を取り出す。最後に、離型フィルムを剥がすと、ハードコート層が樹脂成形品の表面に転写され、転写工程が完了する。こうして、表面にハードコート層を有する樹脂成形品が形成される。なお、転写方法は上記方法に限定されず、他の方法で行ってもよい。例えば、予め成形した樹脂成形品の表面に接着層が接するように転写フィルムを配置し、転写フィルムを加熱することにより樹脂成型品に接着させた後に、離型フィルムを剥離することにより転写することも可能である。

0049

以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はそれら実施例の範囲に限定されるものではない。

0050

<ハードコート層用樹脂組成物の製造>
〔ハードコート層用樹脂組成物(HC−1)の調製〕
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート96質量部、光重合開始剤[商品名:IRGACURE184、チバ・スペシャリティケミカルズ(株)製]4質量部を混合してハードコート層用樹脂組成物(HC−1)を調製した。

0051

〔ハードコート層用樹脂組成物(HC−2)の調製〕
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート96質量部、光重合開始剤[商品名:IRGACURE184、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製]4質量部、コロイダルシリカ[商品名:MEK−ST、日産化学工業(株)製]50質量部を混合してハードコート層用樹脂組成物(HC−2)を調製した。

0052

〔ハードコート層用樹脂組成物(HC−3)の調製〕
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート46質量部、6官能ウレタンアクリレート[商品名:UV−7600B、日本合成化学工業(株)製]50質量部、光重合開始剤[商品名:IRGACURE184、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製]4質量部、コロイダルシリカ[商品名:MEK−ST、日産化学工業(株)製]50質量部を混合してハードコート層用樹脂組成物(HC−3)を調製した。

0053

<A成分の製造>
(A−1の製造)
内容積10リットル攪拌機を備えたステンレス製の4つ口フラスコに、ポリプロピレン(重量平均分子量10,000)100質量部、無水マレイン酸3質量部、及びジ−t−ブチルペルオキシド5質量部を混合し、2軸混練押出機を用いて230℃で3分間混練した。取り出したポリマーを冷却しペレットとした後、等重量のキシレン中で140℃まで加熱しつつ、固形物目視で確認できなくなるまで溶解した。加熱溶解後のペレット溶液を室温まで冷却し、溶媒であるキシレンに対し2倍重量アセトンを加え無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂が析出した懸濁液を得た。この懸濁液をろ過し、再沈された無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂を減圧加熱下にて重量変化がなくなるまで乾燥し、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂(A−1)を101.7質量部得た。この無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂(A−1)の重量平均分子量は10,000であり、無水マレイン酸のグラフト重量が1.7重量%であった。

0054

(A−2の製造)
内容積10リットルの攪拌機を備えたステンレス製の4つ口フラスコに、プロピレンエチレン共重合体(プロピレン/エチレン=92/8モル%、重量平均分子量55,000)100質量部、無水マレイン酸20質量部、及びジ−t−ブチルペルオキシド5質量部を混合し、2軸混練押出機を用いて230℃で3分間混練した。取り出したポリマーを冷却しペレットとした後、等重量のキシレン中で140℃まで加熱しつつ、固形物が目視で確認できなくなるまで溶解した。加熱溶解後のペレット溶液を室温まで冷却し、溶媒であるキシレンに対し2倍重量のアセトンを加え無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂が析出した懸濁液を得た。この懸濁液をろ過し、再沈された無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂を減圧加熱下にて重量変化がなくなるまで乾燥し、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂(A−2)を116.1質量部得た。この無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂(A−2)の重量平均分子量は55,000であり、無水マレイン酸のグラフト重量が13.9重量%であった。

0055

(A−3の製造)
内容積10リットルの攪拌機を備えたステンレス製の4つ口フラスコに、プロピレン−ブテン−エチレン共重合体(プロピレン/ブテン/エチレン=68/20/12モル%、重量平均分子量200,000)100質量部、無水マレイン酸30質量部、及びジ−t−ブチルペルオキシド5質量部を混合し、2軸混練押出機を用いて230℃で3分間混練した。取り出したポリマーを冷却しペレットとした後、等重量のキシレン中で140℃まで加熱しつつ、固形物が目視で確認できなくなるまで溶解した。加熱溶解後のペレット溶液を室温まで冷却し、溶媒であるキシレンに対し2倍重量のアセトンを加え無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂が析出した懸濁液を得た。この懸濁液をろ過し、再沈された無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂を減圧加熱下にて重量変化がなくなるまで乾燥し、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂(A−3)を125.0質量部得た。この無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂(A−3)の重量平均分子量は200,000であり、無水マレイン酸のグラフト重量が20.0重量%であった。

0056

(A−4の製造)
内容積10リットルの攪拌機を備えたステンレス製の4つ口フラスコに、エチレン−無水マレイン酸共重合体(エチレン/無水マレイン酸=87/13モル%、重量平均分子量30,000)100質量部、無水マレイン酸20質量部、及びジ−t−ブチルペルオキシド5質量部を混合し、2軸混練押出機を用いて230℃で3分間混練した。取り出したポリマーを冷却しペレットとした後、等重量のキシレン中で140℃まで加熱しつつ、固形物が目視で確認できなくなるまで溶解した。加熱溶解後のペレット溶液を室温まで冷却し、溶媒であるキシレンに対し2倍重量のアセトンを加え無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂が析出した懸濁液を得た。この懸濁液をろ過し、再沈された無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂を減圧加熱下にて重量変化がなくなるまで乾燥し、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂(A−4)を114.4質量部得た。この無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂(A−4)の重量平均分子量は30,000であり、無水マレイン酸のグラフト重量が12.6重量%であった。

0057

なお、A−1〜A−3の無水マレイン酸のグラフト重量は、下記計算式により算出した。

0058

一方、A−4の無水マレイン酸のグラフト重量は、下記計算式により算出した。

0059

なお、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂中の無水マレイン酸の重量、及びオレフィン−無水マレイン酸共重合体中の無水マレイン酸の重量は、水酸化カリウムエタノール溶液によるアルカリ滴下法により算出した。また、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂の重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー法によりテトラヒドロフランを溶剤として測定した。重量平均分子量への換算ポリスチレン検量線を元に算出した。

0060

A−1〜A−4の組成を表1に纏める。

0061

〔接着層用樹脂組成物の調製〕
接着層用樹脂組成物として表2、3に記載した原料を使用し、各原料を表2、3に示す配合割合にて配合し、加圧ニーダーにて溶融、混錬して、接着層用樹脂組成物AD−1〜AD−18、AD’−1〜AD’−14を調製した。

0062

なお、表2、3に記載した各原料は、次の通りである。
B−1:ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート
B−2:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
B−3:エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート
B−4:ビスフェノールAのEO付加物ジメタクリレート
B−5:トリメチロールプロパントリメタクリレート
B−6:1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート
B−7:1,3−ジアリル−5−メチル−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン
B−8:トリアリルイソシアヌレート
B−9:ペンタエリスリトールトリアリルエーテル
B−10:1,4−ブタンジオールジビニルエーテル
B−11:シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル
C−1:2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン
A’−1:フェノキシ樹脂ユニオンカーバイト社製、「PKHC」、平均分子量45,000)
A’−2:ポリウレタン樹脂(東ソー株式会社製「エラクトランE390PNAT」)
A’−3:エチレン-メタクリル酸共重合樹脂(三井・デュポン・ポリケミカル株式会社製、「ニュクレルN1525」)
B’−1:イソボルニルアクリレート
B’−2:2−エチルヘキシルメタクリレート
B’−3:アリルエチルエーテル
B’−4:シクロヘキシルビニルエーテル

0063

0064

0065

<転写フィルムの製造>
(実施例1−1)
離型フィルム[商品名:E7002,膜厚:50μm、東洋紡績(株)製]の離型層面に、ハードコート層用樹脂組成物(HC−1)及び溶媒(メチルエチルケトン)を1:1の割合で混合したハードコート層用塗液をバーコーターにて硬化後の膜厚が1μmとなるように塗布し、120W高圧水銀灯にて400mJの紫外線を照射して硬化させることによりハードコートフィルムを作製した。続いて、前記ハードコート層上に、接着層用樹脂組成物(AD−1)及び溶媒(メチルシクロヘキサン)を1:4の割合で混合した接着層用塗液をバーコーターにて硬化後の膜厚が0.05μmとなるように塗布し、120W高圧水銀灯にて400mJの紫外線を照射して硬化させることにより実施例1−1の転写フィルムを作製した。

0066

(実施例1−2〜1−26、比較例1−1〜1−17)
離型フィルム、ハードコート層用樹脂組成物、及び接着層用樹脂組成物、各層の膜厚を表4、5に記載した材料、膜厚とした以外は、実施例1−1と同様にして、転写フィルムを作製した。得られた転写フィルムについて、表面粗さを下記方法で評価した。その結果も表4、5に示す。

0067

[表面粗さ評価]
作製した転写フィルムの接着層表面を、表面粗さ測定器[(株)小坂研究所製、型名Surfcorder SE500]を用い走査範囲4mm、走査速度0.2mm/sの条件にて、JIS B0601−2013の規定に準拠して算術平均粗さRa(表面粗さRa)(μm)を測定した。

0068

0069

0070

転写成形品の製造>
(実施例2−1)
実施例1−1の転写フィルムの接着層面を、転写成形品を形成するための樹脂成形品に用いられる熱可塑性樹脂製転写基材ポリプロピレンシート,膜厚:200μm)と合わせた状態にて、SUS板で挟み合せ、加熱プレス機にて19kgf/cm2,80℃,120秒加熱プレスを実施し、冷却後、離型フィルムを剥離し、ハードコート層がポリプロピレンシートの表面に転写された転写成形品を作製した。

0071

(実施例2−2〜2−26、比較例2−1〜2−17)
転写基材および転写フィルムを表6、7に記載した材料とした以外は、実施例2−1と同様にして、転写成形品を作製した。得られた転写成形品について、鉛筆硬度、耐擦傷性、接着性(接着強度)、転写性を下記方法で評価した。その結果も表6、7に示す。
なお、表6、7に記載した転写基材は、次の通りである。
PP:ポリプロピレンシート(膜厚:200μm)
PE:ポリエチレンシート(膜厚:200μm)

0072

[鉛筆硬度の評価]
JIS K5600−1999 5.4項に準拠して転写成形品のハードコート層表面の鉛筆硬度を評価した。本願の目的に供するには、評価はH以上が必要である。

0073

[耐擦傷性の評価]
転写成形品のハードコート層表面に対し、#0000のスチールウールに500gfの荷重をかけて、ストローク幅25mm、速度30mm/secで10往復摩擦したあとの表面を目視で観察し、以下の基準に基づき評価した。本願の目的に供するには、評価は○以上が必要である。なお、スチールウールは、約10mmφにまとめ、表面が均一になるようにカットし、摩擦して均したものを使用した。
◎:傷なし
○:傷が1〜10本
×:傷が11本以上

0074

[接着性の評価]
転写成形品のハードコート層表面に対し、JIS K 5600−5−6:1999「塗料一般試験方法−第5部:塗膜の機械的性質−第6節:付着性クロスカット法)」に準拠し接着性の評価を行った。本願の目的に供するには、評価は100/100が必要である。
◎:100/100であり、縁欠けしていないもの
○:100/100であるが、縁欠けしていたもの
×:100/100未満

0075

[転写性の評価]
転写成形品をハードコート層表面側から目視にて観察し、気泡の含有状況を評価した。
○:気泡なし
×:気泡あり

0076

0077

0078

<結果の考察>
表4の結果から、実施例1−1〜実施例1−26の転写フィルムは、表面粗さRaが本発明で規定した範囲内であることが確認された。

0079

一方、表5の結果から、比較例1−1,1−3,1−4,1−8,1−9,1−10は、接着層用樹脂組成物が本発明で規定した範囲外であることから、表面粗さRaが本発明で規定した範囲外となった。

0080

表6の結果から、実施例1−1〜1−26で作製した転写フィルムを用いて作製した転写成形品である、実施例2−1〜実施例2−26は、鉛筆硬度、耐擦傷性で示される表面硬度、更に、接着性、転写性に優れる結果となった。

実施例

0081

一方、表7の結果から、比較例2−1,2−3,2−4,2−8,2−9,2−10は、転写フィルムの表面粗さRaが本発明で規定した範囲外であることから、転写性が悪い結果となった。比較例2−1〜2−14は、接着層用樹脂組成物が本発明で規定した組成ではないため、接着性に劣る結果となった。比較例2−16は、接着層膜厚が薄いため、接着性に劣る結果となった。比較例2−15は、ハードコート層膜厚が薄いため、鉛筆硬度、耐擦傷性に劣る結果となった。比較例2−17は、接着層膜厚が厚いため、鉛筆硬度に劣る結果となった。

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