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技術 シュンガイトの精製方法

出願人 国立大学法人東京大学株式会社アサボウ
発明者 藤田豊久ジョルジドドビバ青木太一鷹野健太郎ウシニナヤナ
出願日 2016年9月27日 (3年10ヶ月経過) 出願番号 2016-188707
公開日 2018年4月5日 (2年4ヶ月経過) 公開番号 2018-051455
状態 未査定
技術分野 特定物質の除去 水、廃水又は下水の加熱処理 磁気分離
主要キーワード カンブリア 酸処理前 キレート処理 ゴムフィラー 土壌浄化剤 マイクロ波発生装置 硫黄除去 脱硫プロセス
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年4月5日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (4)

課題

シュンガイトの鉱石から鉄等の金属や金属化合物硫黄等の不純物を効率よく除去し、高純度のシュンガイトを得ることができるシュンガイトの精製方法を提供する。

解決手段

シュンガイト粉末を水に分散させ、水に分散されたシュンガイト粉末に磁場を作用させて鉄及び鉄化合物吸着除去する。鉄及び鉄化合物を吸着除去したシュンガイト粉末に、さらに水中または空気中でマイクロ波照射し、硫黄を除去することで、より高純度化を図ることができる。

概要

背景

シュンガイト(Shungite)は、先カンブリア期(約20億年前)に堆積したとされ、天然フラーレンを含む黒色炭素鉱石であり、ロシアのカレリア地方産出されている。シュンガイトの主要な特徴は次の三点である。
(1)鉱石中の炭素とシリカが強く結合している。
(2)電気伝導性を持つ。
(3)酸化還元反応において強い活性を示す。

これら特性から、シュンガイトはゴムフィラー水質土壌浄化剤炭化ケイ素代替品として、産業利用に於いて重要な材料であると考えられるが、現状では殆ど利用されていない。その理由としては、研究が不十分である事、種類によって物質構成比が異なる(炭素含有量が大幅に異なる)事、硫黄や鉄などの不純物が存在する事が挙げられる。

以上を踏まえた上で、シュンガイトを産業利用するためには、シュンガイトを効率よく精製する技術が重要である。

炭素質材料を精製する方法としては、例えば下記特許文献1に脱硫プロセスが開示されている。しかし、この方法では、シュンガイトの鉱石から種々の不純物、特に鉄等の金属や金属化合物、硫黄を効率よく除去することが困難である。

概要

シュンガイトの鉱石から鉄等の金属や金属化合物、硫黄等の不純物を効率よく除去し、高純度のシュンガイトを得ることができるシュンガイトの精製方法を提供する。シュンガイト粉末を水に分散させ、水に分散されたシュンガイト粉末に磁場を作用させて鉄及び鉄化合物吸着除去する。鉄及び鉄化合物を吸着除去したシュンガイト粉末に、さらに水中または空気中でマイクロ波照射し、硫黄を除去することで、より高純度化をることができる。

目的

本発明の目的は、シュンガイトの鉱石から鉄等の金属や金属化合物、硫黄等の不純物を効率よく除去し、高純度のシュンガイトを得ることができるシュンガイトの精製方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

シュンガイ粉末を水に分散させる分散工程と、前記水に分散されたシュンガイト粉末に磁場を作用させて鉄及び鉄化合物吸着除去する鉄除去工程と、を備える、シュンガイトの精製方法

請求項2

前記鉄除去工程は、強磁性ステンレス鋼の網に磁場を作用させ、前記網に鉄及び鉄化合物を吸引させて除去する、請求項1に記載のシュンガイトの精製方法。

請求項3

前記鉄除去工程後のシュンガイト粉末に、水中または空気中でマイクロ波照射し、硫黄を除去する硫黄除去工程をさらに備える、請求項1または請求項2に記載のシュンガイトの精製方法。

請求項4

前記鉄除去工程を、水に分散されたシュンガイト粉末に磁場を作用させる代わりにキレート処理により行う、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のシュンガイトの精製方法。

請求項5

前記キレート処理に使用するキレート剤ニトリロ三酢酸である、請求項4に記載のシュンガイトの精製方法。

請求項6

前記鉄除去工程を、水に分散されたシュンガイト粉末に磁場を作用させる代わりに酸処理により行う、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のシュンガイトの精製方法。

請求項7

前記酸処理に使用する酸が逆王水または塩酸過酸化水素との混合物である、請求項6に記載のシュンガイトの精製方法。

請求項8

前記硫黄除去工程を、シュンガイト粉末に水中または空気中でマイクロ波を照射する代わりにキレート処理により行う、請求項3に記載のシュンガイトの精製方法。

請求項9

前記キレート処理に使用するキレート剤がニトリロ三酢酸である、請求項8に記載のシュンガイトの精製方法。

請求項10

前記硫黄除去工程を、シュンガイト粉末に水中または空気中でマイクロ波を照射する代わりに酸処理により行う、請求項3に記載のシュンガイトの精製方法。

請求項11

前記酸処理に使用する酸が逆王水または塩酸と過酸化水素との混合物である、請求項10に記載のシュンガイトの精製方法。

技術分野

0001

本発明は、シュンガイトの精製方法に関する。

背景技術

0002

シュンガイト(Shungite)は、先カンブリア期(約20億年前)に堆積したとされ、天然フラーレンを含む黒色炭素鉱石であり、ロシアのカレリア地方産出されている。シュンガイトの主要な特徴は次の三点である。
(1)鉱石中の炭素とシリカが強く結合している。
(2)電気伝導性を持つ。
(3)酸化還元反応において強い活性を示す。

0003

これら特性から、シュンガイトはゴムフィラー水質土壌浄化剤炭化ケイ素代替品として、産業利用に於いて重要な材料であると考えられるが、現状では殆ど利用されていない。その理由としては、研究が不十分である事、種類によって物質構成比が異なる(炭素含有量が大幅に異なる)事、硫黄や鉄などの不純物が存在する事が挙げられる。

0004

以上を踏まえた上で、シュンガイトを産業利用するためには、シュンガイトを効率よく精製する技術が重要である。

0005

炭素質材料を精製する方法としては、例えば下記特許文献1に脱硫プロセスが開示されている。しかし、この方法では、シュンガイトの鉱石から種々の不純物、特に鉄等の金属や金属化合物、硫黄を効率よく除去することが困難である。

先行技術

0006

特表2002−524651号公報

発明が解決しようとする課題

0007

本発明の目的は、シュンガイトの鉱石から鉄等の金属や金属化合物、硫黄等の不純物を効率よく除去し、高純度のシュンガイトを得ることができるシュンガイトの精製方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

上記目的を達成するために、本発明の一実施形態は、シュンガイトの精製方法であって、シュンガイト粉末を水に分散させる分散工程と、前記水に分散されたシュンガイト粉末に磁場を作用させて鉄及び鉄化合物吸着除去する鉄除去工程と、を備えることを特徴とする。

0009

上記鉄除去工程は、強磁性ステンレス鋼の網に磁場を作用させ、前記網に鉄及び鉄化合物を吸引させて除去するのが好適である。

0010

また、上記鉄除去工程後のシュンガイト粉末に、水中または空気中でマイクロ波照射し、硫黄を除去する硫黄除去工程をさらに備えるのが好適である。

0011

また、上記鉄除去工程を、水に分散されたシュンガイト粉末に磁場を作用させる代わりにキレート処理により行ってもよい。

0012

上記キレート処理に使用するキレート剤は、ニトリロ三酢酸であるのが好適である。

0013

また、上記鉄除去工程を、水に分散されたシュンガイト粉末に磁場を作用させる代わりに酸処理により行ってもよい。

0014

上記酸処理に使用する酸は、逆王水または塩酸過酸化水素との混合物であるのが好適である。

0015

また、上記硫黄除去工程を、シュンガイト粉末に水中または空気中でマイクロ波を照射する代わりにキレート処理により行ってもよい。

0016

上記キレート処理に使用するキレート剤は、ニトリロ三酢酸であるのが好適である。

0017

また、上記硫黄除去工程を、シュンガイト粉末に水中または空気中でマイクロ波を照射する代わりに酸処理により行ってもよい。

0018

上記酸処理に使用する酸は、逆王水または塩酸と過酸化水素との混合物であるのが好適である。

発明の効果

0019

本発明によれば、シュンガイトの鉱石から鉄等の金属や金属化合物、硫黄等の不純物を効率よく除去し、高純度のシュンガイトを得ることができる。

図面の簡単な説明

0020

鉄除去工程を実施するための構成例を示す図である。
硫黄除去工程を実施するための構成例を示す図である。
硫黄除去工程においてマイクロ波の照射時間とシュンガイト粉末中の硫黄の濃度との関係を示す図である。

0021

以下、本発明を実施するための形態(以下、実施形態という)を、図面に従って説明する。

0022

本発明者らの分析によると、シュンガイトの鉱石の構成比率は、炭素40%、シリカ43%、硫黄3%,鉄7%程度である。なお、鉄には硫化鉄等の鉄化合物も含まれる。

0023

本実施形態においては、上記シュンガイト鉱石構成元素の内、鉄及び鉄化合物と硫黄を不純物として除去する方法を示す。以後、鉄及び鉄化合物を除去する工程を鉄除去工程といい、硫黄を除去する工程を硫黄除去工程という。

0024

<鉄除去工程>
図1には、鉄除去工程を実施するための構成例が示される。鉄除去工程では、シュンガイトから鉄及び鉄化合物を除去する。図1において、鉄除去工程は、ビーカーその他適宜な容器10に、シュンガイトの鉱石を粉砕して得たシュンガイト粉末を水に分散させたシュンガイト分散液12を入れ(分散工程)、シュンガイト分散液12中に強磁性ステンレス鋼等の強磁性体で構成された網14を配置する。次に、シュンガイト分散液12の両側(互いに対向する方向)から磁石等の磁場発生手段16N、16Sにより磁場を作用させる。これにより、シュンガイト分散液12中の網14が磁化され、シュンガイト分散液12中に存在する、不純物としての鉄及び鉄化合物が網14に吸着されて除去される。ここで、鉄化合物としては、硫化鉄等が挙げられる。

0025

なお、網14を使用せず、シュンガイト分散液12中、あるいはシュンガイト粉末に直接磁石を作用させて鉄及び鉄化合物を吸着除去してもよい。

0026

<硫黄除去工程>
図2には、硫黄除去工程を実施するための構成例が示される。硫黄除去工程では、シュンガイトから硫黄を除去する。図2において、マイクロ波発生装置18内に配置した受け皿20に、シュンガイトの鉱石を粉砕して得たシュンガイト粉末22を載せ、マイクロ波発生装置18により空気中でマイクロ波を照射する。これにより、シュンガイト粉末22中の硫黄を加熱して気化し、除去する。

0027

なお、受け皿20には、シュンガイト粉末22の代わりに、図1の例と同様のシュンガイト分散液12を載せて、水中でマイクロ波を照射してもよい。また、シュンガイト粉末22またはシュンガイト分散液12中のシュンガイト粉末としては、上記鉄除去工程後のシュンガイト粉末を使用するのが好適である。

0028

硫黄除去工程で使用するマイクロ波は、波長範囲が1m〜1mm(周波数が300MHz〜300GHz)の電磁波である。また、使用するマイクロ波の電力は800〜1200W、照射時間は1〜10分間であるのが好適である。

0029

<鉄除去工程及び硫黄除去工程の変形例>
変形例1.
鉄除去工程及び硫黄除去工程の変形例1として、シュンガイト分散液12に磁場を作用させる代わりにキレート処理により鉄及び鉄化合物並びに硫黄を除去することができる。

0030

図1に示された容器10に、シュンガイト分散液12と共にキレート剤を入れ、70〜90℃の温度で1〜10分間攪拌することにより、鉄及び鉄化合物並びに硫黄を除去する。

0031

上記キレート剤としては、ニトリロ三酢酸(NTA)、エチレンジアミン四酢酸塩EDTA)、エチレンジアミン四酢酸塩(EDTA・2Na)等が好適であり、ニトリロ三酢酸が特に好適である。

0032

変形例2.
鉄除去工程及び硫黄除去工程の変形例2として、シュンガイト分散液12に磁場を作用させる代わりに酸処理により鉄及び鉄化合物並びに硫黄を除去することができる。

0033

図2に示された受け皿20に、シュンガイト粉末22と共に酸を入れ、シュンガイト粉末22に含まれる鉄及び鉄化合物並びに硫黄を溶解して除去する。なお、この操作は、マイクロ波発生装置18内で行う必要はない。

0034

上記酸としては、逆王水または塩酸と過酸化水素との混合物であるのが好適である。逆王水は、濃硝酸濃塩酸とを3対1(濃硝酸3に対して濃塩酸1)の割合で混合したものである。

0035

以下、本発明の実施例を具体的に説明する。なお、以下の実施例は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。

0036

<鉄除去工程>
図1に示した容器10に、シュンガイト粉末を水に分散させたシュンガイト分散液(濃度1.25質量%)を入れ、分散剤であるヘキサメタリン酸を加えた後、最大0.98Tの磁場を作用させた。図1の例で説明したように、鉄及び鉄化合物は、網14に吸引されて除去される。

0037

本実施例にかかる鉄除去工程の操作の結果、23%の硫黄と15%の鉄及び鉄化合物を除去することができた。

0038

<硫黄除去工程>
図2に示したマイクロ波発生装置18内に、受け皿20としてのるつぼを配置し、このるつぼに入れたシュンガイト粉末3gに対して、2.45GHzのマイクロ波1000Wを3〜9分間照射した。空気中で照射した場合とるつぼに50mlの純水を加え水中で照射した場合の二つの操作を行った。この結果を図3に示す。

0039

図3では、縦軸にシュンガイト粉末中の硫黄(SO3等)の濃度が、横軸にマイクロ波の照射時間がそれぞれ示されている。図3からわかるように、照射時間と共に硫黄濃度が低下していることがわかる。従って、目標とする硫黄濃度に応じて適宜照射時間を決定すればよい。なお、硫黄濃度は硫黄が気化することにより低下していると考えられる。例えば、9分間マイクロ波を照射した場合、硫黄を85質量%除去することができた。

0040

<キレート処理による不純物除去
図1に示された容器10に、シュンガイト粉末を水に分散させたシュンガイト分散液(濃度0.6質量%)を入れ、80℃まで温度上昇させた後、キレート剤としてニトリロ三酢酸(NTA)を加え6分間撹拌し、その後水により洗浄を行った。

0041

キレート処理の結果、硫黄が36%、鉄び鉄化合物が60%除去された。

0042

<酸処理による不純物除去>
図2に示された受け皿20としてのるつぼにシュンガイト粉末3gを入れ、これに対して逆王水または塩酸と過酸化水素との混合物を40ml加え120分間撹拌した後、水により洗浄を行った。

0043

逆王水を使用した場合には、酸処理前には鉄及び鉄化合物が10質量%、硫黄5.2質量%あった含有量が、鉄及び鉄化合物が2.0質量%、硫黄が0.9質量%まで低減した。

実施例

0044

また、塩酸と過酸化水素との混合物を使用した場合には、上記酸処理前の濃度が、鉄及び鉄化合物が1.8質量%、硫黄が1.3質量%まで低減した。

0045

10容器、12 シュンガイト分散液、14 網、16N、16S磁場発生手段、18マイクロ波発生装置、20受け皿、22 シュンガイト粉末。

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