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技術 発光素子の製造方法

出願人 日亜化学工業株式会社
発明者 武藏直樹
出願日 2016年9月21日 (2年10ヶ月経過) 出願番号 2016-184370
公開日 2018年3月29日 (1年3ヶ月経過) 公開番号 2018-049934
状態 特許登録済
技術分野 SOI,アクティブマトリクス、SOS 再結晶化技術
主要キーワード ウェハ全域 レーザ光照射後 n型半導体 交差箇所 走査条件 ウェハ周縁 走査間隔 走査角度
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年3月29日)のものです。
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図面 (8)

課題

基板半導体積層体との剥離に要する時間を短縮し、歩留りを向上することができる発光素子の製造方法を提供することを目的とする。

解決手段

基板及び前記基板の上面に形成された半導体積層体を有するウェハを準備する工程と、前記ウェハにレーザ光照射する工程と、前記基板を前記半導体積層体から剥離する工程とを含む発光素子の製造方法であって、前記レーザ光を照射する工程は、前記ウェハの内側から外側に向かって、又は前記ウェハの外側から内側に向かって、前記レーザ光が照射された領域が拡張するように、前記レーザ光X1を走査することと、レーザ光X2を前記ウェハの周縁と複数の箇所で交差するように走査することとを含む発光素子の製造方法。

概要

背景

エピタキシャル成長を行うためのサファイア等からなる基板上に、半導体層多層積層した後、基板を半導体積層体から剥離する方法が知られている(例えば、特許文献1及び2等)。

概要

基板と半導体積層体との剥離に要する時間を短縮し、歩留りを向上することができる発光素子の製造方法を提供することを目的とする。基板及び前記基板の上面に形成された半導体積層体を有するウェハを準備する工程と、前記ウェハにレーザ光照射する工程と、前記基板を前記半導体積層体から剥離する工程とを含む発光素子の製造方法であって、前記レーザ光を照射する工程は、前記ウェハの内側から外側に向かって、又は前記ウェハの外側から内側に向かって、前記レーザ光が照射された領域が拡張するように、前記レーザ光X1を走査することと、レーザ光X2を前記ウェハの周縁と複数の箇所で交差するように走査することとを含む発光素子の製造方法。

目的

本発明は、前記課題に鑑みなされたものであり、基板と半導体積層体との剥離に要する時間を短縮し、歩留りを向上することができる発光素子の製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

基板及び前記基板の上面に形成された半導体積層体を有するウェハを準備する工程と、前記ウェハにレーザ光照射する工程と、前記基板を前記半導体積層体から剥離する工程とを含む発光素子の製造方法であって、前記レーザ光を照射する工程は、前記ウェハの内側から外側に向かって又は前記ウェハの外側から内側に向かって、前記レーザ光が照射された領域が拡張するように、前記レーザ光を走査することと、前記レーザ光を前記ウェハの周縁と複数の箇所で交差するように走査することとを含むことを特徴とする発光素子の製造方法。

請求項2

さらに、前記ウェハにレーザ光を照射する工程の前に、前記ウェハの上面と支持基板とを接合する工程を含む請求項1に記載の発光素子の製造方法。

請求項3

前記レーザ光を前記ウェハの周縁と複数の箇所で交差するように走査する際、前記レーザ光を前記レーザ光と前記ウェハの周縁とが交差するように走査する領域が前記ウェハの周縁の1/3以下となるように、前記レーザ光を走査する請求項1又は2に記載の発光素子の製造方法。

請求項4

前記ウェハの内側から外側に向かって又は前記ウェハの外側から内側に向かって、前記レーザ光が照射された領域が拡張するように、前記レーザ光を走査する際及び前記レーザ光を前記ウェハの周縁と複数の箇所で交差するように走査する際、前記レーザ光の照射を、前記基板と前記半導体積層体との界面にレーザ光の集光位置を設定して行う請求項1から3のいずれか一項に記載の発光素子の製造方法。

請求項5

前記レーザ光を照射する工程において、前記ウェハの内側から外側に向かって又は前記ウェハの外側から内側に向かって、前記レーザ光が照射された領域が拡張するように、前記レーザ光を渦巻状に走査する請求項1から4のいずれか一項に記載の発光素子の製造方法。

技術分野

0001

本願は、発光素子の製造方法に関する。

背景技術

0002

エピタキシャル成長を行うためのサファイア等からなる基板上に、半導体層多層積層した後、基板を半導体積層体から剥離する方法が知られている(例えば、特許文献1及び2等)。

先行技術

0003

特開2007−158133号公報
特開2011−195377号公報

発明が解決しようとする課題

0004

半導体積層体は基板に対して非常に薄いことから、このような薄い半導体積層体を、ダメージを与えずに基板から迅速に剥離するためには、煩雑かつ高精度の工程を必要とする。そのために、半導体積層体の剥離に時間を要することとなり、半導体素子の製造における歩留り低下をもたらしているのが現状である。

0005

本発明は、前記課題に鑑みなされたものであり、基板と半導体積層体との剥離に要する時間を短縮し、歩留りを向上することができる発光素子の製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本願の発光素子の製造方法は、基板及び前記基板の上面に形成された半導体積層体を有するウェハを準備する工程と、前記ウェハにレーザ光照射する工程と、前記基板を前記半導体積層体から剥離する工程とを含む発光素子の製造方法である。そして、前記レーザ光を照射する工程は、前記ウェハの内側から外側に向かって又は前記ウェハの外側から内側に向かって、前記レーザ光が照射された領域が拡張するように、前記レーザ光を走査することと、前記レーザ光を前記ウェハの周縁と複数の箇所で交差するように走査することとを含むことを特徴とする。

発明の効果

0007

本発明によれば、基板と半導体積層体との剥離に要する時間を短縮し、歩留まりを向上することができる発光素子の製造方法を提供することができる。

図面の簡単な説明

0008

本発明の発光素子の製造方法におけるウェハに対する渦巻状又は同心円状のレーザ光の走査を示すウェハの平面図である。
本発明の発光素子の製造方法におけるウェハの周縁と複数の箇所で交差するレーザ光の走査を示すウェハの平面図である。
本発明の発光素子の製造方法における製造工程図である。
本発明の発光素子の製造方法における製造工程図である。
本発明の発光素子の製造方法における製造工程図である。
本発明の発光素子の製造方法における製造工程図である。
本発明の発光素子の製造方法におけるウェハの周縁と複数の箇所で交差する別のレーザ光の走査を示すウェハの平面図である。

実施例

0009

本願の発光素子の製造方法について、図面を参照しながら説明する。なお、各図面が示す部材のサイズや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については、原則として同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、「上面」、「下面」などは相対的な位置関係を意味する。

0010

本願における発光素子の製造方法は、基板及び基板の上面に形成された半導体積層体を有するウェハを準備する工程と、ウェハにレーザ光を照射する工程と、基板を半導体積層体から剥離する工程とを含む。そして、この発光素子の製造方法におけるレーザ光を照射する工程は、ウェハの内側から外側に向かって又はウェハの外側から内側に向かって、レーザ光が照射された領域が拡張するように、レーザ光を走査すること(以下「走査A」ともいう。)と、レーザ光をウェハの周縁と複数の箇所で交差するように走査すること(以下「走査B」ともいう。)とを含む。
この方法によれば、走査Aにより、ウェハの周縁よりも内側における剥離性を向上させることができ、走査Bにより、ウェハの周縁及びその近傍における剥離性を向上させることができるため、ウェハ全域における剥離性を向上させることができる。よって、発光素子製造の歩留まりを向上させることができる。

0011

<ウェハの準備>
まず、基板及びこの基板の上面に形成された半導体積層体を有するウェハを準備する。
基板は、半導体層をエピタキシャル成長させることができるものであればよく、例えば、サファイア(Al2O3)、スピネル(MgA12O4)等の絶縁性基板炭化ケイ素(SiC)、窒化ガリウム(GaN)等の半導体基板が挙げられる。
半導体積層体2は、典型的には、第1導電型半導体層と、活性層と、第2導電型半導体層とが基板1の上面から順に積層されてなる。半導体積層体2に含まれる各層には、例えば、InXAlYGa1-X-YN(0≦X、0≦Y、X+Y≦1)等の窒化物半導体が好適に用いられる。

0012

(第2電極の形成)
半導体積層体2に第2電極3を形成することが好ましい。第2電極3は、例えば、第2導電型半導体層の上面に、レジストを用いて第2電極3が設けられる領域に開口部を有するマスクを形成し、スパッタリング等で金属材料を積層する。その後、マスクを除去することによって形成することができる。第2電極3は、発光層からの光に対して高い反射率を有する金属材料が好ましく、例えば、Ag、Al等を用いることが好ましい。

0013

(第2保護膜の形成)
半導体積層体2に第2保護膜4を形成してもよい。第2保護膜4は、第2導電型半導体層の上面に、レジストを用いて第2保護膜4が設けられる領域に開口部を有するマスクを形成し、スパッタリング等で絶縁性材料を積層し、その後、マスクを除去することによって形成することができる。第2保護膜4は、例えば、SiO2、SiN、SiON等を用いることが好ましい。

0014

接合層の形成)
半導体積層体の上面側であって、第2電極3及び第2保護膜4上に、接合層5を形成することが好ましい。接合層5は、スパッタリング等で導電性材料を積層することによって形成することができる。接合層5は、Ti、W、Pt、Au、Sn、Au、Ag、Cu、Bi、Pb、Zn等の金属材料及びこれらの合金を用いることができる。これらの金属材料からなる合金としては、AuSn、NiSn、PbSn、TiW等が挙げられる。なかでも、半導体積層体2の上面側から、Ti/NiSn又はTi/AuSnの順に積層した多層膜を用いることが好ましい。接合層5の厚みは、用いる材料等によって、適宜調整することができ、例えば3〜4μmが挙げられる。ウェハと後述する支持基板7とを接合した後、反りを招くことがあるが、この反りを適宜調整し得るように、接合層5の材料、厚み、積層構造等を選択することが好ましい。これにより、レーザ照射を、ウェハの面内において均一に行うことができる。

0015

(支持基板の接合)
ウェハの半導体積層体2側と接合される支持基板7を準備する。支持基板7は、例えば、Si、SiC、AlN、AlSiC、Cu−W、Cu−Mo、Cu−ダイヤ等を用いることができる。なかでも、安価で個片化のしやすいSiを用いた基板を用いることが好ましい。支持基板7の上には、ウェハの半導体積層体2側と接合するために、接合層6が設けられていることが好ましい。ここでの接合層6は、上述したように、半導体積層体2上に形成されたものと同様の材料から選択することができる。ただし、半導体積層体2上及び支持基板7上のいずれか一方のみに形成されていればよい。
ウェハと支持基板7との接合は、半導体積層体2上及び支持基板7上に接合層5、6が形成されている場合、それぞれに形成された接合層5、6を互い接触させ、加熱することによって行うことができる。加熱は、ウェハ又は支持基板7側をホットプレート上に載置するなど、公知の手段を用いて行うことができる。これにより、接合層5、6が溶融し、両者が接合される。
基板1上に形成される半導体積層体2は非常に薄く、基板1を剥離した後の取り扱いが難しいが、ウェハの上面と支持基板7とを接合した後に、基板1を半導体積層体2から剥離することにより、剥離後の半導体積層体2の取り扱いが容易となる。

0016

<レーザ光の照射>
ウェハに対してレーザ光を照射する。ここでのレーザ光の照射は、ウェハの内側から外側に向かって又はウェハの外側から内側に向かって、レーザ光が照射された領域が拡張するように、レーザ光を走査すること(走査A)と、ウェハの周縁と複数の箇所で交差するように走査すること(走査B)とを含む。これらの走査は、いずれを先に行ってもよい。また、レーザ光は、ウェハの上方又は下方、つまり、基板1側から又は半導体積層体2側のいずれから照射してもよいが、基板1側から照射することが好ましい。レーザ光を基板1側から照射することにより、レーザ光による半導体積層体2へのダメージを低減することができる。
レーザ光は、例えば、YAGレーザ、KrFエキシマレーザ半導体レーザCO2レーザチタンサファイアレーザ等が好適に使用される。出力は、0.5〜5Wが挙げられ、1.0〜1.5Wが好ましい。レーザ光をパルス駆動させて照射する場合は、照射するピッチを、0.01〜100μmとすることができ、0.1〜50μmが好ましく、1.0〜30μmがより好ましい。レーザ光の照射は、基板1と半導体積層体2との界面にレーザ光の集光位置を設定して行うことが好ましい。ウェハが反りを有している場合、基板1と半導体積層体2との界面が深さ方向において異なることがある。そのため、ウェハの反りに沿って変化する界面に合わせて集光位置を設定することが好ましい。走査Aと、走査Bとでは、深さ方向における集光位置は必ずしも同じでなくてもよいが、同じであることが好ましい。ここでの同じとは、厚み方向での±100μm程度のずれは許容される。また、レーザ光の照射中に集光位置を変動してもよい。

0017

走査Aでは、ウェハの中心領域から周縁部に向かって又はウェハの周縁部から中心領域に向かって、レーザ光が照射された領域が増加するようにレーザ光を走査する。なかでも、オリエンテーションフラット部分を除くウェハの周縁に沿って、ウェハ全体に、渦巻状に又はウェハの中心に対する同心円状にレーザ光を走査することが好ましく、渦巻状(図1参照)のレーザ光の走査が好ましい。レーザ照射をオンした状態での1回の走査で行うことができるためである。このようなレーザ光の走査によって、ウェハの全体において均一にレーザ光を照射することができる。ウェハの大きさにもよるが、例えば、4インチのウェハに対して、レーザ光の走査軌跡が、オリエンテーションフラットに平行で、ウェハの中心を通る直線上を、200〜30000回、好ましくは2000〜10000回通過するようにレーザ光を走査することが好ましい。

0018

走査Bでは、レーザ光の走査軌跡がウェハの周縁上を複数回通過するようにレーザ光を走査するため、ウェハの周縁において基板1と半導体積層体2とをより確実に剥離させることができる。オリエンテーションフラット部分のウェハの周縁であってもよいが、オリエンテーションフラット部分を除くウェハの周縁と、複数の箇所で交差することが好ましい(図2図4参照)。ウェハの周縁とレーザ光の走査軌跡とが交差する角度は、例えば、ウェハ周縁とレーザ光の走査軌跡とが交差する交差点における接線に対して45〜135°の範囲が挙げられる。また、複数とは、2以上であればよく、その数は上述した走査Aの条件に応じて適宜調整することが好ましい。走査Bにおいてレーザ光を走査する領域は、ウェハの周縁に対して、1/3以下が好ましく、1/4以下がより好ましく、1/5以下の周長とすることが好ましい(図2参照)。走査Bにおいて、ウェハの周縁における接線に対するレーザ光の走査角度は、複数の交差部分それぞれで異ならせてもよい。例えば、オリエンテーションフラットに対して同じ所定の角度で、ひとつの交差点を通過する直線状の走査軌跡が互いに平行関係となるように走査し、ウェハの周縁とレーザ光の走査軌跡との交差角度を徐々に変化させることができる(図2図4参照)。ここでの所定の角度とは、例えば、90°〜0°の範囲、特に、90°又は0°が挙げられる。また、例えば、ウェハの中心領域から放射状に走査することにより、ウェハの周縁における接線に対するレーザ光の走査角度を全て同じとしてもよい。なお、この走査は、ウェハの周縁と複数の箇所で交差する限り、1回のみ行ってもよいし、複数回に分けて行ってもよい。例えば、図2に示すように、ウェハの周縁に対して所定の領域内で交差するように、複数回往復する走査でもよいし、ウェハの周縁に対して1回以上交差する走査を、複数回行ってもよい。

0019

走査Aは、走査Bに比較して、基板1と半導体積層体2の界面における剥離性が向上しやすい傾向にある。これは、レーザ光が照射されるウェハが少なからず反りを有していることに起因すると考えられる。例えば、ウェハと支持基板7が接合された接合体は、その中央が、支持基板7が設けられている側に向かって凸となる反りを有し、中央から周縁に向かって曲面となるよう形状となる。このようなウェハに対して、例えば、レーザ光をウェハの中心から周縁に向かって渦巻状に走査することにより、ウェハの中心から周縁に向かって剥離が進み、それと同時に基板1が反った形状から平らな形状に戻ろうとする力が働く。そのため、基板1が半導体積層体2から剥離がされやすくなると考えられる。
しかし、走査Aのみを行うだけでは、ウェハの周縁部以外における基板1と半導体積層体2との剥離性は向上するが、ウェハの周縁部において剥離が進みにくい傾向がある。つまり、走査Aによりウェハの内側においては剥離が目視できるものの、ウェハの周縁では剥離が確認できなかった。そこで、ウェハの周縁と複数の箇所で交差する走査Bをさらに行うことにより、ウェハの周縁部にも剥離する領域を形成することができる。これにより、基板1と半導体積層体2との剥離がウェハ全域において促進され、剥離に要する時間を短縮することができる。なお、例えば、走査Aにおいてウェハの周縁を完全になぞるように走査できれば、走査Bを行う必要はないと思われるが、実際にウェハの周縁をなぞるように走査することは極めて難しい。そこで、本実施形態では走査Aとは別に走査Bを行っている。

0020

<半導体積層体の剥離>
レーザ光照射後、基板1を半導体積層体2から剥離する。ここでの剥離は、上述したレーザ光照射を行った際に、基板1と半導体積層体2との界面に発生するガスの圧力、基板1と半導体積層体2との材料による熱膨張率相違等に起因する応力によって自然に生じる剥離であってもよいし、さらに他の工程を組み合わせてもよい。他の工程とは、例えば、ウェハを水又は温水浸す、ウェハの上述したウェハ周縁と交差する走査を行った交差照射部分の端面に液体又は気体噴射する、ウェハを直接又は間接的に加熱する、ウェハに超音波負荷するなどである。これらの工程を併用することにより、例えば、レーザ光をウェハ周縁と交差させて走査を行った箇所を、ウェハ周縁からの剥離開始の起点として有効に機能させることが可能となり、より一層短時間で、かつ高精度に、半導体積層体2と基板1との剥離を実現することができる。ウェハの周縁部に形成する剥離開始の起点となる領域は、ウェハの周縁全域に形成することにより、その起点となる領域からの基板1と半導体積層体2との剥離をより促進させることができるが、ウェハの周縁の一部に形成することによっても剥離を促進させることができる。これは、例えば、基板1と半導体積層体2とを剥離する際に、水又は温水に浸す工程を行う場合、ウェハの周縁の一部に形成された剥離開始の起点からウェハに水又は温水を含浸させることができ、ウェハの周縁における剥離が周縁の一部から周縁の全域に亘って進むためであると考えられる。
半導体積層体2から基板1を剥離した後、半導体積層体2の基板1が配置されていた側を、CMP(化学機械研磨)によって研磨してもよい。

0021

(第1電極の形成)
その後、第1導電型半導体層の下面に第1電極8を形成することが好ましい。第1電極8は、半導体積層体2の第1導電型半導体層上に、レジストを用いて第1電極8が設けられる領域に開口部を有するマスクを形成し、スパッタリング等で金属材料を積層する。その後、マスクを除去することによって形成することができる。第1電極8は、Ti、Pt、Au、W、Ni等の金属材料及びこれらの合金あるいはこれらの金属材料を積層した多層膜を用いることができる。

0022

(第1保護膜形成工程)
半導体積層体2の下面側に第1保護膜9を形成することが好ましい。第1保護膜9は、スパッタリング等によって絶縁性材料を積層することによって形成することができる。第1保護膜9は、上述した第2保護膜4と同様の材料を用いることが好ましい。第1保護膜4は、第1電極8上に、第1電極8の上面が第1保護膜9から露出する開口部が形成されていることが好ましく、この開口部から露出した第1電極8が、外部と導電性部材により接続される外部接続用領域となる。

0023

実施例
まず、図3Aに示すように、サファイアからなる基板1の上面に、窒化物半導体からなる、n型半導体層、発光層及びp型半導体層を、MOCVD法によって順次形成して、半導体積層体2を形成した。以下、基板1上に半導体積層体2を有するものをウェハと記載することがある。
p型半導体層の上面の一部に第2電極3(以下「p電極3」ともいう。)を形成し、絶縁性の保護膜4をp型半導体層の上面のうちp電極3が形成されていない領域に形成した。
その後、p電極3が形成された半導体積層体2の上面側に、接合層5を形成した。接合層5は、例えば、半導体積層体2の上面側から、Ti/NiSnの順に積層した多層膜である。

0024

別途図3Aに示すように、接合層6が上面に形成されたSiからなる支持基板7を準備した。接合層6は、半導体積層体2の上面側に形成したものと同様に、支持基板7の上面側から、Ti/NiSnの順に積層した多層膜である。
支持基板7上の接合層6と、上述した半導体積層体2上の接合層5とを接触させ、加熱することにより、互いに接合した。

0025

次に、図3Bに示すように、基板1側から、基板1と半導体積層体2との界面にレーザ光Xの集光位置を設定して、基板1を透過するレーザ光Xを照射した。ここでの集光位置は、基板1の中心付近における基板1と半導体積層体2との界面に設定した。レーザ光には、NdドープのYAGレーザを使用し、出力を1.2Wとした。また、レーザ光を走査する間隔は15μmとした。
まず、図1に示すように、レーザ光X1を、ウェハの周縁に沿って、ウェハの中心から渦巻状に走査することにより照射した。続いて、図2に示すように、レーザ光X2を、ウェハの周縁と複数の箇所、例えば、1200〜1500箇所で交差するように走査した。さらに、その複数の交差箇所を含む領域が、ウェハの周縁の1/6程度であり、オリエンテーションフラットに対して平行に往復することを繰り返す走査により照射した。これにより、基板1と半導体積層体2との界面において、GaNの半導体層の一部を、GaとN2とに分解した。
その後、ウェハを温水に浸すことにより、図3Cに示すように、基板1と半導体積層体2との界面における剥離を促進させて半導体積層体2から基板1を剥離させた。
その後、基板1が除去された側の半導体積層体2の一面を、CMPにより研磨した。
さらに、図3Dに示すように、半導体積層体2の基板1が除去された側の面に露出したn型半導体層上に第1伝教8(以下「n電極8」ともいう)を形成した。次に、半導体積層体2とn電極8とを被覆し、n電極8上の一部に開口部を有する絶縁性の保護膜9を形成した。
このような方法によって、基板1を半導体積層体2から、簡便、短時間でかつ高精度に除去することができた。実施例に係る製造方法では、レーザ光を照射するのに10分程度、ウェハを温水に浸して基板1を半導体積層体2から剥離するのに40分程度かかった。つまり、レーザ光を照射する時間と温水に浸す時間は、合計で50分程度かかった。

0026

比較例1
実施例と同様にウェハと支持基板7とが接合された接合体を形成した。比較例1に係る製造方法は、実施例に比較して、レーザ光の走査条件が異なること以外は構成が同じであるため詳細は省略する。なお、レーザ光の種類、出力及び走査間隔は実施例と同じである。
比較例1における製造方法では、走査Aとして、レーザ光を、ウェハの周縁に沿うように、ウェハの中心から外側に向かって渦巻状に走査することにより照射した。レーザ光を照射するのに5分程度かかった。その後、実施形態1と同様にウェハを温水に浸した。比較例1では、走査Bとして、レーザ光を、ウェハの周縁と複数の箇所で交差するように走査することによる走査を行っていない。比較例1に係る製造方法では、レーザ光を照射した後、ウェハを温水に浸しても基板1を半導体積層体2から剥離することができなかった。なお、目視では、ウェハの内側では剥離が確認できたにもかかわらず、ウェハを温水に浸しても基板と半導体積層体は剥離しなかった。これはウェハの周縁部において温水が侵入する部分がなかったからであると考えられる。

0027

比較例2
実施例と同様にウェハと支持基板7とが接合された接合体を形成した。比較例2に係る製造方法は、実施例に比較して、レーザ光の走査条件が異なること以外は構成が同じであるため詳細は省略する。なお、レーザ光の種類、出力及び走査間隔は実施例と同じである。
比較例2に係る製造方法では、走査Bとして、図4に示すように、レーザ光X3をウェハの周縁と複数の箇所で交差するように走査することにより照射した。比較例2では、走査Aを行っていない。比較例2では、レーザ光を照射するのに10分程度かかった。その後、ウェハを温水に浸し、実施例と同様に基板1を半導体積層体2から剥離した。比較例2に係る製造方法では、ウェハを温水に浸して基板1を半導体積層体2から剥離するのに45分程度かかった。つまり、レーザ光を照射する時間と温水に浸す時間は、合計で55分程度かかった。

0028

上述のとおり、比較例1、2に比較して、実施例の方が基板1を半導体積層体2から短時間で剥離することができた。このことから、実施例に係る製造法方法は、比較例1、2に係る製造方法よりも量産性に優れていることが確認できた。

0029

本発明は、種々の発光素子の製造に利用可能である。

0030

1 :基板
2 :半導体積層体
3 :第2電極
4、9 :保護膜
5、6 :接合層
7 :支持基板
8 :第1電極
X、X1、X2、X3 :レーザ光

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