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技術 電磁波調整用分散体、電磁波調整用分散体の製造方法及び電磁波調整素子

出願人 益田秀樹
発明者 森俊介益田秀樹近藤敏彰森下芳伊木村綾花神谷幸男
出願日 2016年9月23日 (5年1ヶ月経過) 出願番号 2016-185841
公開日 2018年3月29日 (3年7ヶ月経過) 公開番号 2018-049221
状態 特許登録済
技術分野 エレクロ、電気泳動、可変反射吸収素子
主要キーワード ケイ酸鉱 電磁波透過率 回毎分 トップダウン法 ボトムアップ方式 電析条件 調整特性 表面変質
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

電磁波の吸収波長を制御可能な電磁波調整用分散体及び電磁波調整素子の提供。

解決手段

長軸の長さが10nm〜200nmであり、短軸の長さが80nm以下であり、アスペクト比(長軸の長さ/短軸の長さ)が2以上である金属粒子と、分散媒とを含む、電磁波調整用分散体。

概要

背景

省エネルギープライバシー保護、防眩等の観点から、可視光近赤外線等の電磁波の透過率又は散乱強度電気的に制御可能な電磁波調整素子への関心が高まっている。これまで電磁波調整素子としては、エレクトロクロミック液晶粒子分散液等を用いたタイプのものがそれぞれ検討及び実用化されている。

上記の中でも粒子分散液を用いたタイプは、電圧印加により分散液中粒子の状態を、ランダムに分散した状態と、電場に沿って配向した状態との間で変化させることによって電磁波の透過率を制御するものである。例えば、ヨウ素を含む針状微粒子を含む分散液に電圧を印加して粒子の状態を変化させることで、可視光の透過状態を制御する方法が特許文献1に記載されている。

概要

電磁波の吸収波長を制御可能な電磁波調整用分散体及び電磁波調整素子の提供。長軸の長さが10nm〜200nmであり、短軸の長さが80nm以下であり、アスペクト比(長軸の長さ/短軸の長さ)が2以上である金属粒子と、分散媒とを含む、電磁波調整用分散体。

目的

本発明は上記事情に鑑み、電磁波の吸収波長を制御可能な電磁波調整用分散体及びその製造方法、並びに電磁波調整素子を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
0件

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請求項1

長軸の長さが10nm〜200nmであり、短軸の長さが80nm以下であり、アスペクト比(長軸の長さ/短軸の長さ)が2以上である金属粒子と、分散媒とを含む、電磁調整用分散体

請求項2

前記金属粒子はAg、Au、Al及びCuからなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載の電磁波調整用分散体。

請求項3

前記金属粒子は表面の少なくとも一部に被覆膜を有する、請求項1又は請求項2に記載の電磁波調整用分散体。

請求項4

前記分散媒は25℃での粘度が1mPa・s〜5000mPa・sである、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の電磁波調整用分散体。

請求項5

前記分散媒は25℃での屈折率が1.33〜1.58である、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の電磁波調整用分散体。

請求項6

さらにマトリックス樹脂を含み、前記金属粒子を含む前記分散媒が液滴状に前記マトリックス樹脂中に存在している、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の電磁波調整用分散体。

請求項7

一対の導電性基材と、前記一対の導電性基材の間に配置される請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の電磁波調整用分散体と、を有する電磁波調整素子

請求項8

前記一対の導電性基材の少なくとも一方の前記電磁波調整用分散体に対向する側の面に絶縁層が形成されている請求項7に記載の電磁波調整素子。

請求項9

調整対象の電磁波の波長が、400nm〜3000nmの範囲から選択される、請求項7又は請求項8に記載の電磁波調整素子。

請求項10

細孔を有するテンプレートの前記細孔内に金属を析出させ、前記金属から前記テンプレートを除去することで金属粒子を作製する工程と、前記金属粒子と分散媒とを混合する工程と、を含む、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の電磁波調整分散体の製造方法。

請求項11

前記金属の析出が、電析法により行われる請求項10に記載の電磁波調整用分散体の製造方法。

請求項12

前記金属の析出が、交流電源を用いた電析法により行われる請求項10又は請求項11に記載の電磁波調整用分散体の製造方法。

請求項13

前記金属の析出が、非水めっき液を用いて行われる請求項10〜請求項12のいずれか1項に記載の電磁波調整用分散体の製造方法。

請求項14

前記テンプレートがポーラスアルミナを有する、請求項10〜請求項13のいずれか1項に記載の電磁波調整用分散体の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、電磁調整用分散体、電磁波調整用分散体の製造方法及び電磁波調整素子に関する。

背景技術

0002

省エネルギープライバシー保護、防眩等の観点から、可視光近赤外線等の電磁波の透過率又は散乱強度電気的に制御可能な電磁波調整素子への関心が高まっている。これまで電磁波調整素子としては、エレクトロクロミック液晶粒子分散液等を用いたタイプのものがそれぞれ検討及び実用化されている。

0003

上記の中でも粒子分散液を用いたタイプは、電圧印加により分散液中粒子の状態を、ランダムに分散した状態と、電場に沿って配向した状態との間で変化させることによって電磁波の透過率を制御するものである。例えば、ヨウ素を含む針状微粒子を含む分散液に電圧を印加して粒子の状態を変化させることで、可視光の透過状態を制御する方法が特許文献1に記載されている。

先行技術

0004

特開2002−189123号公報

発明が解決しようとする課題

0005

特許文献1に記載の方法では、遮光状態での電磁波調整素子は青色を呈するが、電磁波調整の手段としてヨウ素を含む粒子を用いているため、青色以外の色調に変更することは困難である。このため、電磁波調整素子の用途の多様化に対応するにあたっては、遮光状態での色調を制御しうる技術の開発が有用である。また、可視光に限らず所望の波長の電磁波の吸収を制御しうる技術の開発が有用である。

0006

本発明は上記事情に鑑み、電磁波の吸収波長を制御可能な電磁波調整用分散体及びその製造方法、並びに電磁波調整素子を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0007

上記課題を解決するための手段には、以下の実施態様が含まれる。
<1>長軸の長さが10nm〜200nmであり、短軸の長さが80nm以下であり、アスペクト比(長軸の長さ/短軸の長さ)が2以上である金属粒子と、分散媒とを含む、電磁波調整用分散体。
<2>前記金属粒子はAg、Au、Al及びCuからなる群より選択される少なくとも1種を含む、<1>に記載の電磁波調整用分散体。
<3>前記金属粒子は表面の少なくとも一部に被覆膜を有する、<1>又は<2>に記載の電磁波調整用分散体。
<4>前記分散媒は25℃での粘度が1mPa・s〜5000mPa・sである、<1>〜<3>のいずれか1項に記載の電磁波調整用分散体。
<5>前記分散媒は25℃での屈折率が1.33〜1.58である、<1>〜<4>のいずれか1項に記載の電磁波調整用分散体。
<6>さらにマトリックス樹脂を含み、前記金属粒子を含む前記分散媒が液滴状に前記マトリックス樹脂中に存在している、<1>〜<5>のいずれか1項に記載の電磁波調整用分散体。
<7>一対の導電性基材と、前記一対の導電性基材の間に配置される<1>〜<6>のいずれか1項に記載の電磁波調整用分散体と、を有する電磁波調整素子。
<8>前記一対の導電性基材の少なくとも一方の前記電磁波調整用分散体に対向する側の面に絶縁層が形成されている<7>に記載の電磁波調整素子。
<9>調整対象の電磁波の波長が、400nm〜3000nmの範囲から選択される、<7>又は<8>に記載の電磁波調整素子。
<10>細孔を有するテンプレートの前記細孔内に金属を析出させ、前記金属から前記テンプレートを除去することで金属粒子を作製する工程と、
前記金属粒子と分散媒とを混合する工程と、を含む、<1>〜<6>のいずれか1項に記載の電磁波調整分散体の製造方法。
<11>前記金属の析出が、電析法により行われる<10>に記載の電磁波調整用分散体の製造方法。
<12>前記金属の析出が、交流電源を用いた電析法により行われる<10>又は<11>に記載の電磁波調整用分散体の製造方法。
<13>前記金属の析出が、非水めっき液を用いて行われる<10>〜<12>のいずれか1項に記載の電磁波調整用分散体の製造方法。
<14>前記テンプレートがポーラスアルミナを有する、<10>〜<13>のいずれか1項に記載の電磁波調整用分散体の製造方法。

発明の効果

0008

本発明によれば、電磁波の吸収波長を制御可能な電磁波調整用分散体及びその製造方法、並びに電磁波調整素子が提供される。

図面の簡単な説明

0009

金属粒子の表面プラズモン吸収による分光分布の一例を概念的に示す図である。
電磁波調整素子の構造の一例とその駆動原理を概念的に示す図である。
一実施形態の金属粒子の作製方法を概略的に示す図である。
一実施形態の金属粒子の作製方法を概略的に示す図である。
実施例1において様々な電析時間で形成したポーラスアルミナ細孔内のAg粒子のSEM観察写真である。
実施例1で作製したAg粒子の形状と電析時間との関係を示す図である。
実施例1で作製したAg粒子のSEM観察写真((a)低倍率、(b)高倍率)である。
実施例1で作製したAg粒子分散体を含むガラスセルによる電磁波調整特性の評価結果を示す図である。
図8に示す評価結果において、印加電圧VACと透過率(波長400nm及び1600nm)との関係を示す図である。
実施例1で作製したAg粒子分散体を含むガラスセルによる電磁波調整特性の評価結果において、駆動周波数fACと透過率(印加電圧150V、100V、50V及び0V)との関係を示す図である。
実施例1で作製したAg粒子の長軸方向の透過/消光に関する光学特性シミュレーション結果を示す図である。
図11のシミュレーション結果について、ピーク波長及び消光と長軸長さとの関係を示す図である。
図11のシミュレーション結果を基に、色調検討のために長軸長さの異なるAg粒子の消光ピークを組み合わせて作成した消光スペクトルの一例である。
実施例2においてポーラスアルミナの細孔内に形成されたAu粒子のSEM観察写真である。
実施例2で作製したAu粒子のSEM観察写真である。
実施例2で作製したAu粒子の長軸方向の透過/消光に関する光学特性シミュレーション結果を示す図である。
図16のシミュレーション結果について、ピーク波長及び消光と長軸長さとの関係を示す図である。
実施例3においてテンプレートの細孔内に形成されたAl粒子のSEM観察写真である。
実施例3で作製したAl粒子のSEM観察写真である。
実施例3で作製したAl粒子のエタノール分散液の消光スペクトル測定結果である。
実施例3において、入射方向をAl粒子の短軸側面と長軸側面としたときの、粒子形状に対する光学特性シミュレーション結果を示す図である。
実施例4においてテンプレートの細孔内に形成されたAl粒子のSEM観察写真である。
実施例4で作製したAl粒子のエタノール分散液の消光スペクトル測定結果である。
実施例5において、表面に誘電体被覆層が形成された金属粒子(Au、Ag及びAl)について行った長軸方向の透過/消光に関する光学特性シミュレーション結果を示す図である。
図24のシミュレーション結果について、ピーク波長と長軸長さとの関係を示す図である。

0010

以下、本発明について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合、原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本発明を制限するものではない。
本明細書において「工程」との語には、他の工程から独立した工程に加え、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の目的が達成されれば、当該工程も含まれる。
本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲には、「〜」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本明細書において組成物中の各成分の含有率は、組成物中に各成分に該当する物質複数種存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計の含有率を意味する。
本明細書において組成物中の各成分の粒子径は、組成物中に各成分に該当する粒子が複数種存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の粒子の混合物についての値を意味する。
本明細書において「層」又は「膜」との語には、当該層又は膜が存在する領域を観察したときに、当該領域の全体に形成されている場合に加え、当該領域の一部にのみ形成されている場合も含まれる。

0011

<電磁波調整用分散体>
本実施の形態の電磁波調整用分散体(以下、単に分散体とも称する)は、長軸の長さが10nm〜200nmであり、短軸の長さが80nm以下であり、アスペクト比(長軸の長さ/短軸の長さ)が2以上である金属粒子と、分散媒とを含む。
本実施の形態で使用する金属粒子は、大きさがナノメートルオーダーであることで、表面プラズモンによる電磁波吸収を示す。本実施の形態ではこの現象を利用して、分散体に入射した電磁波の透過率を制御している。さらに、金属粒子のアスペクト比を2以上とすることで、金属粒子が分散媒中にランダムに分散している状態と、一定方向に配向している状態とで、金属粒子による電磁波吸収の度合いに変化をつけている。

0012

本実施の形態では、分散体に電圧を印加していない状態の金属粒子は懸濁液中にランダムに分散しており、金属粒子による電磁波の吸収が金属粒子の長軸表面で行われるか、短軸で行われるかは個々の金属粒子の分散体中における向きによって異なる。他方、分散体に電圧を印加した状態では、個々の金属粒子は長軸が電場の方向に沿うように配向し、配向の方向に沿って入射する電磁波の吸収は主に金属粒子の短軸の表面で行われる。このような金属粒子の動きを利用して、電圧の印加の有無によって電磁波の透過率を変化させたり、吸収波長を変化させたりしている。

0013

(金属粒子)
本実施の形態で使用する金属粒子は、長軸の長さが10nm〜200nmであり、短軸の長さが80nm以下であり、アスペクト比が2以上である。
本明細書において金属粒子の長軸及びその長さは、金属粒子の撮影像を観察したときに、金属粒子表面の点aから点aと異なる金属粒子表面の点bまでの直線距離が最長となる線分及びその長さとする。金属粒子の短軸及びその長さは、長軸に垂直であって金属粒子表面の二点を結ぶ線分のうち、長さが最長となる線分及びその長さとする。金属粒子の長軸の長さ及び短軸の長さは、例えば、透過型電子顕微鏡TEM/STEM)、走査型電子顕微鏡(SEM)等による観察によって測定できる。観察対象の金属粒子としては、長軸の向きが観察面に沿った状態のものを選択する。

0014

金属粒子の長軸の長さは10nm〜200nmであり、20nm〜100nmであることが好ましく、25nm〜90nmであることがより好ましい。金属粒子の長軸の長さが10nm以上であると、分散状態の金属粒子により電磁波が充分に吸収され、電磁波透過率を有効に低下させることができる。金属粒子の長軸が200nm以下であると、分散状態の金属粒子による電磁波の散乱が抑制されてヘイズの上昇が抑制され、また、電圧の印加に対する応答性配向性)が良好に維持される。また金属粒子は後述する分散媒に対して比重が通常大きいことから、長軸を100nm以下とすることで、分散体における金属粒子の沈殿がより抑制され、分散状態がより安定的に保持される。なお、金属粒子の長軸の長さが長くなるほど、分散状態の金属粒子による吸収が長波長側にシフトする傾向にある。従って、金属粒子の長軸の長さを調節することにより、吸収波長を所望の位置にシフトさせることができる。また、長軸の長さが異なる金属粒子を併用したり、吸収波長の異なる金属の金属粒子を組み合わせることにより、消光ピークを複数にしたり、ピークの形状をブロードにしたりすることで、遮光状態の電磁波調整素子の吸収波長、吸収の分光分布(吸収スペクトルの形状)等を変化させる(彩度を低くして無彩色に近づける等)ことが可能となる。

0015

金属粒子の短軸の長さは80nm以下であり、50nm以下であることが好ましく、20nm以下であることがより好ましい。金属粒子の短軸の長さが80nm以下であると、配向状態での金属粒子による電磁波の吸収が抑制されて高い透過率を維持できる。また、電磁波の散乱が抑制されてヘイズが低く保たれる。金属粒子の短軸の長さの下限値は特に制限されないが、金属粒子を下記のトップダウン法で作製する際の形状制御性、作製後の化学的表面変質に対する粒子内部での金属状態の保持及び安定性の観点からは8nm以上であることが好ましく、15nm以上であることがより好ましい。

0016

金属粒子の材質は特に制限されない。例えば、Ag、Au、Al、Cu、Pt、Pd、Co、Fe、Mo及びBiが挙げられ、金属粒子の長軸と短軸のサイズ、分散媒の特性(種類、誘電率、屈折率等)、電磁波調光素子の特性(色調、用途等)などに応じて選択できる。金属粒子は、材質が同じ金属粒子のみであっても材質が異なる2種以上の金属粒子の組み合わせであってもよい。また、同一の粒子内に2種以上の金属が含まれていてもよい。金属粒子は、本発明の効果が達成される範囲内において金属以外の物質を含有してもよい。

0017

金属粒子の表面プラズモン吸収などによる分光分布の一例を、概念的に図1に示す。図1に示すように、金属粒子の表面プラズモン吸収による分光分布は、通常、主に金属の種類と金属粒子の短軸に起因する消光ピークaと、消光ピークaよりも長波長側に位置し、長軸に起因する消光ピークbと、を有する。また、消光ピークbの波長域は金属粒子の長さ及びアスペクト比により変化する。

0018

調整対象である電磁波が可視光である場合、消光ピークbが可視域から近赤外域(3000nmまで)の間に存在することが好ましく、400nm〜2500nmの間に存在することがより好ましく、400nm〜1600nmの間(図中の(i)で示す範囲)に存在することがさらに好ましく、400nm〜800nmの間(図中の(ii)で示す範囲)に存在することが特に好ましい。
金属粒子の消光ピークbが400nm〜1600nmの間に存在する(例えば、図中b3のような消光ピークを有する)場合は、分散体中の金属粒子濃度を調整することで可視域だけではなく近赤外域の広い波長範囲の分光分布を金属粒子の配向動作により制御することができる。また、金属粒子の消光ピークbが400nm〜800nmの間に存在する場合は、配向動作により可視域について選択的に制御することができ、消光ピークbがこの範囲に存在しない場合よりも分散体中の金属粒子濃度を低くすることを可能とし、金属粒子同士の凝集による配向動作不良等の駆動不良を防ぐことができる。
さらに、消光ピークbによる可視域での充分な吸収及び色調の変化を得るためには、金属粒子の配向動作に対する吸収の変化が小さい消光ピークaが可視域の中でも600nm以下の範囲内に存在する(例えば、図中a2のような消光ピークを有する)ことが好ましい。さらに、金属粒子が配向することにより電磁波調整素子を無彩色とするには、消光ピークaが可視域より短波長の400nm以下に存在する(例えば、図中a1のような消光ピークを有する)ことがより好ましい。

0019

配向状態での金属粒子による可視光の吸収を抑制して透過性を高める観点からは、消光ピークaがより短波長側にある金属を選択することが好ましい。かかる観点からはAg、Au、Al及びCuからなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、その中でも消光ピークaを可視域の短波長側に有するAg及び消光ピークaを可視域より短波長側に有するAlがより好ましい。

0020

金属粒子全体としての分光分布は、複数の消光ピークbが存在するようにしたり(図中ではb1〜b3)、消光ピークbの形状がブロードになるように調節してもよい。具体的には、例えば、形状(特に、長軸の長さ及びアスペクト比)の異なる金属粒子を組み合わせたり、材質が異なる金属粒子を組み合わせたりすることで、金属粒子全体としての分光分布を調節することができる。金属粒子全体としての分光分布(消光ピークの位置、形状、数等)を調節することで、所望の波長の電磁波を吸収したり、所望の色調を実現したりすることができる。

0021

分散体は、本発明の効果が充分に達成される限りにおいて、長軸の長さが10nm〜200nmであり、短軸の長さが80nm以下であり、アスペクト比が2以上であるという条件をすべて満たす金属粒子のみを含んでも、上記条件のすべて又はいずれかを満たさない金属粒子をさらに含んでもよい。本発明の効果を充分に達成する観点からは、長軸の長さが10nm〜200nmであり、短軸の長さが80nm以下であり、アスペクト比が2以上であるという条件をすべて満たす金属粒子の割合が金属粒子全体の60個%以上であることが好ましく、75個%以上であることがより好ましく、80個%以上であることがさらに好ましい。上記の金属粒子の割合(個%)は、例えば、TEMによる観察画面において任意に選択した100個の金属粒子中の割合として調べることができる。

0022

分散体中の金属粒子の含有率は、分散体の総量中に0.1質量%〜30質量%であることが好ましく、0.2質量%〜25質量%であることがより好ましく、0.3質量%〜20質量%であることがさらに好ましい。分散体中の金属粒子の含有率が0.1質量%以上であれば、電圧を印加していない状態での電磁波を充分に吸収できる傾向にあり、30質量%以下であれば、電圧を印加した状態での電磁波透過率を充分に維持したり、分散体の抵抗低下等の金属粒子の配向動作不良、電磁波調整素子における電極間での短絡による駆動不良、消費電力の上昇などの問題の発生を抑制できる傾向にある。

0023

金属粒子の作製方法は特に制限されず、トップダウン方式であってもボトムアップ方式であってもよい。金属粒子の形状及びサイズの制御、意図しない形状の金属粒子の混入の抑制等の観点からは、トップダウン方式により作製することが好ましい。

0024

トップダウン方式によって金属粒子を作製する方法としては、細孔を有するテンプレートの前記細孔内に金属を析出させ、前記金属から前記テンプレートを除去することで金属粒子を作製する方法が挙げられる。この方法によれば、テンプレートの細孔の形状を調節することで所望の形状及びサイズの金属粒子を得ることができる。

0025

上記方法において、テンプレートの材質は特に制限されない。例えば、ブロックコポリマー等の有機物であっても、セラミックス等の無機物であってもよい。所望の形状及びサイズの細孔を形成する観点からは、テンプレートの材質はアルミナであることが好ましい。具体的には、アルミニウム板陽極酸化して細孔を有するアルミナ層(ポーラスアルミナとも称される)を形成した材料が挙げられる。ポーラスアルミナが形成された材料をテンプレートとして粒子を作製する方法については、特開2011−161415号公報に記載されたインプリント法、特開2009−179922号公報に記載された射出成形法、特開2007−210086号公報に記載された電析法等を参照することができる。

0026

上記方法において、細孔内に金属を析出させる方法は特に制限されず、真空蒸着法、電析法等が挙げられる。金属粒子の製造性、析出した金属の結晶性等の観点からは、電析法により行うことが好ましい。電析は、交流電源を用いて行っても、直流電源を用いて行ってもよい。
製造性の観点からは、直流電源を用いる方法に比べて工程数が少ない交流電源を用いる方法が好ましい。
金属粒子の製造が交流電源を用いて行われた場合、得られる金属粒子の端部の形状が直流電源を用いて製造した金属粒子よりも丸みを帯びた形状になる。従って、得られる金属粒子の端部の形状によって交流電源と直流電源のいずれを用いて製造されたかを確認することができる。

0027

上記方法において、テンプレートを除去する方法は特に制限されない。例えば、テンプレートのみを溶解する溶液に浸漬してテンプレートを溶解し、細孔内に析出した金属を回収する方法が挙げられる。

0028

図3は、交流電源を用いた電析法による金属粒子の作製方法の工程の一例を示す概略図である。図3に示すように、まず、アルミニウム板101の片面にポーラスアルミナ102が形成されたテンプレート103を準備する。ポーラスアルミナ210の細孔径、細孔の周期性等は、陽極酸化の条件を調節することによって制御できる。陽極酸化の方法は特に制限されず、公知の方法により行うことができる。
次に、テンプレート103を所定の金属イオンを含む液体に浸漬し、交流電源を用いてポーラスアルミナ102の細孔内部に金属を析出させて金属粒子104を形成する。次いで、金属粒子104が形成されたテンプレート103を、ポーラスアルミナ102を溶解する溶液に浸漬し、ポーラスアルミナ102を溶解除去して、金属粒子104を回収する。

0029

図4は、直流電源を用いた電析法による金属粒子の作製方法の工程の一例を示す概略図である。図4に示す方法では、形成されたポーラスアルミナ105の細孔がアルミニウム板の厚み方向に貫通した状態のもの(スルーホールメンブレン)の一方の面に、金属薄膜等の導通層106が形成されたものをテンプレート107として使用する。ポーラスアルミナ105の細孔が貫通した状態にする方法及び導通層106を形成する方法は特に制限されず、公知の方法により行うことができる。
次に、テンプレート107を所定の金属イオンを含む液体に浸漬し、直流電源を用いて細孔内部に金属を析出させて金属粒子108を形成する。次いで、金属粒子108が形成されたテンプレート107を溶液に浸漬してポーラスアルミナ107を溶解除去し、導通層106から金属粒子108を分離して、金属粒子108を回収する。

0030

金属粒子は、表面の少なくとも一部が被覆層で覆われていてもよい。被覆層を有することで、金属粒子の外気等による変質、熱等による変形などを有効に防止できる傾向にある。また、被覆層が高抵抗誘電体材料であれば、電圧の印加の際の短絡を有効に防止できる傾向にある。さらに、被覆層の材質によっては、金属粒子と分散媒との親和性が向上する効果、界面活性剤等を表面に付加し易くすることで凝集防止及び分散安定性が向上する効果、被覆層の誘電特性を利用して金属粒子の光学特性を調整する効果なども期待できる。

0031

被覆層の材質は特に制限されず、無機物であっても有機物であっても、無機物と有機物とのハイブリッド材料であってもよい。無機物としては、金属粒子を構成する金属の酸化物又はその塩、誘電体材料である二酸化ケイ素等の酸化物などが挙げられる。有機物としては、界面活性剤、変性シリコーン化合物等が挙げられる。無機物と有機物とのハイブリッド材料としては、シランカップリング剤チタンカップリング剤等が挙げられる。これらの材料は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。

0032

金属粒子の表面の少なくとも一部に被覆層を形成する方法は、特に制限されない。例えば、被覆層となる物質又はその前駆体を含有する媒体と金属粒子とを接触させることで行ってもよい。あるいは、上述した細孔を有するテンプレートを用いる方法において、細孔内に被覆層となる物質又はその前駆体を付着させた状態で金属を析出させることで行ってもよい。

0033

(分散媒)
本実施の形態で使用する分散媒の種類は特に制限されず、金属粒子の種類、電磁波調整素子の使用環境等に応じて選択できる。例えば、金属粒子の材質が酸化しやすい場合は、アクリル樹脂シリコーン樹脂等を分散媒として選択することが好ましい。電磁波調整素子を温度変化の大きい環境で使用する場合は、温度変化による応答速度の差を小さくする観点から、粘度の温度依存性が小さい分散媒を選択することが好ましい。このような分散媒としては、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、及びアクリル樹脂とシリコーン樹脂とからなるグラフト共重合体等のポリシロキサン構造を有する樹脂が挙げられる。分散媒は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。シリコーン樹脂は一般に疎水性であるため、吸湿による性能低下を抑制できるという面でも好ましい。

0034

シリコーン樹脂は、直鎖型であっても分岐鎖型であってもよい。また、ジアルキルシリコーン樹脂、アルキルアリールシリコーン樹脂、ジアリールシリコーン樹脂等のいずれであってもよい。中でも低ガス透過性低含水率、後述するマトリックス樹脂と組み合わせた場合の屈折率制御等の観点からは、ジメチルジフェニルシリコーン樹脂が好ましい。

0035

変性シリコーン樹脂は、直鎖型であっても分岐鎖型であってもよい。また、変性シリコーン樹脂は、主鎖であるポリシロキサン鎖の側鎖に変性基を有する側鎖型、主鎖であるポリシロキサン鎖の両末端に変性基を有する両末端型、主鎖であるポリシロキサン鎖の片末端に変性基を有する片末端型、主鎖であるポリシロキサン鎖の側鎖及び末端の両方に変性基を有する側鎖両末端型等のいずれであってもよい。変性シリコーン樹脂における変性基は、目的等に応じて適宜選択することができる。変性基としては、アミノ基、モノアルキルアミノ基ジアルキルアミノ基モノアリールアミノ基ジアリールアミノ基エポキシ基脂環式エポキシ基ヒドロキシ基メルカプト基カルボキシ基ポリエーテル基アラルキル基フルオロアルキル基長鎖アルキル基高級脂肪酸エステル基、高級脂肪酸アミド基シラノール基等を挙げることができる。これらの変性基をもつ変性シリコーン樹脂を適宜選択することにより、金属粒子又はその被覆層と分散媒との親和性が向上して金属粒子の分散が安定したり、後述するマトリックス樹脂中に安定的に液滴を形成することができる。

0036

アクリル樹脂とシリコーン樹脂とからなるグラフト共重合体は、主鎖がアクリル樹脂に由来する構造の化合物であっても、主鎖がシリコーン樹脂に由来する構造の化合物であってもよい。

0037

分散媒の粘度は特に制限されず、目的等に応じて適宜選択できる。電磁波調整素子の応答速度の観点からは、25℃での粘度が1mPa・s〜5000mPa・sであることが好ましく、100mPa・s〜5000mPa・sであることがより好ましい。分散媒を2種以上併用する場合には、分散媒の粘度は、併用する分散媒の混合物の粘度を意味する。温度変化による電磁波調整素子の応答速度の変動を小さくする観点からは、−20℃〜100℃の温度範囲での粘度変化率(%)が、2桁以内であることが好ましい。なお、分散媒の粘度は、レオメーター(例えば、MCR301(商品名)、Anton Paar社製)を用いて、常法により測定できる。

0038

分散媒の屈折率は特に制限されず、目的とする吸収波長等の特性、金属粒子、後述のマトリックス樹脂、絶縁層等の電磁波調整素子の構成材料の種類などに応じて適宜選択できる。電磁波調整素子が可視光調整用である場合は、分散媒の屈折率が1.33〜1.58であることが好ましく、1.39〜1.51であることがより好ましい。分散媒を2種以上併用する場合には、分散媒の粘度と同様に、併用する分散媒の混合物の屈折率を意味する。なお、分散媒の屈折率はアッベ屈折計(例えば、DR−A1(商品名)、(株)アタゴ製)、デジタル屈折計(例えば、RX−9000α(商品名)、(株)アタゴ製)等を用いて、25℃で常法により測定できる。

0039

(マトリックス樹脂)
分散体は、さらにマトリックス樹脂を含み、金属粒子を含む分散媒がマトリックス樹脂中に液滴状に存在している状態であってもよい。マトリックス樹脂は、分散媒と相分離しうるものであって、分散媒と混合した際にマトリックス樹脂中に分散媒が液滴状に存在しうるものであれば特に制限されない。マトリックス樹脂は、紫外線照射等により硬化するものであることが好ましい。このような分散媒とマトリックス樹脂の組み合わせとしては、例えば、分散媒が(メタアクリル酸エステルオリゴマーであり、マトリックス樹脂が紫外線硬化型シリコーン樹脂である組み合わせが挙げられる。良好な電磁波透過率を達成する観点からは、マトリックス樹脂と分散媒の屈折率差は0.01以内であることが好ましく、0.005以内であることがより好ましい。(メタ)アクリル酸エステルとは、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルのいずれか一方又は両方を意味する。

0040

分散体が、金属粒子を含む分散媒がマトリックス樹脂中に液滴状に存在している状態であると、電磁波調整素子を構成したときに金属粒子の凝集、沈降等が抑制され、ムラのない電磁波調整効果が得られる傾向にある。また、マトリックス樹脂を硬化させることで、マトリックス樹脂中に液滴状に存在している分散体の位置が固定され、よりムラのない電磁波調整効果が得られる傾向にある。

0041

分散媒がマトリックス樹脂中に液滴状に存在する状態とする方法は特に制限されない。例えば、特開2002−189123号公報(特許文献1)の段落[0009]〜[0036]に記載の方法を参照することができる。

0042

(その他の成分)
分散体は、必要に応じて金属粒子、分散媒及び必要に応じて用いられるマトリックス樹脂以外の成分を含んでもよい。このような成分としては、界面活性剤等の分散安定剤、粘度調整のための増粘剤遮光及び透過状態における電磁波調整素子の色調を補正するための顔料染料等の着色剤などが挙げられる。分散体が着色剤を含む場合、ヘイズ抑制の観点から平均粒子径が500nm以下であることが好ましく、100nm以下であることがより好ましい。上記平均粒子径は動的光散乱レーザー回折等の光学的な計測、TEM、TEM等による電子顕微鏡観察などにより測定される値である。

0043

<電磁波調整素子>
本実施の形態の電磁波調整素子は、一対の導電性基材と、前記一対の導電性基材の間に配置される電磁波調整用分散体と、を有する。電磁波調整素子における電磁波調整用分散体は、金属粒子と、分散媒とを含み、その詳細及び好ましい態様は上述したとおりである。電磁波調整素子の調整対象の電磁波は、特に制限されない。例えば、波長が400nm〜3000nmの範囲(可視域から近赤外域)から選択できる。

0044

電磁波調整素子は、一対の導電性基材の少なくとも一方の前記電磁波調整用分散体に対向する側の面に絶縁層が形成されていてもよい。
絶縁層は、電磁波調整素子の波長変換特性への影響を考慮すると透明性が高いことが好ましい。また、導電性基材2、3を損傷せずに形成できるものであることが好ましい。さらに、電磁波調整分散体8中の金属粒子9を変質させないものが好ましく、分散媒10との屈折率差が小さいものが好ましい。絶縁層の材質は特に制限されず、SiO2、Al2O3等の酸化物、層状ケイ酸鉱物等のアルミノケイ酸塩窒化ケイ素等の窒化物などの無機材料であっても、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂等の有機材料であっても、無機材料と有機材料との複合物であってもよい。絶縁層の材質は、電磁波調整素子を構成する各部材に対する親和性、化学的な安定性、電磁波調整素子の使用環境条件(温度、湿度日射条件等)などに応じて選択できる。

0045

電磁波調整素子の構造の一例とその駆動原理について、図2を参照して説明する。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。また、各図における部材の大きさは概念的なものであり、部材間の大きさの相対的な関係はこれに限定されない。

0046

電磁波調整素子1は、導電層5、7がそれぞれコーティングされた基材4、6からなる導電性基材2、3を備えている。導電性基材2と導電性基材3との間には、電磁波調整用分散体8が層状に配置されている。電磁波調整用分散体8は、金属粒子9及び分散媒10を含有している。必要に応じ、金属粒子9との短絡を防止するために、導電性基材2、3の導電層5、7の上に絶縁層(図示せず)を形成してもよい。

0047

電磁波調整素子1には、スイッチ11を介して電源12が接続されている。電磁波調整素子1を作動させるための使用電源は、例えば、交流で、5V〜200Vの電圧範囲実効値)、30Hz〜500kHzの周波数範囲とすることができる。

0048

図2(a)に示す状態では、電磁波調整素子1のスイッチ11が切られ、電界が印加されていないため、電磁波調整用分散体8中の金属粒子9は、ブラウン運動により、それぞれランダムな方向を向いている。そのため、電磁波調整素子1に入射した電磁波は、金属粒子9によって吸収され、透過率が低下する。

0049

図2(b)に示すように電磁波調整素子1のスイッチ11を接続して電界を印加すると、金属粒子9の長軸が電場に沿うように配列する。このため、入射した電磁波の金属粒子9による吸収の度合いは、電磁波調整素子1に電界が印加された状態に比べて小さい。その結果、電磁波調整素子1に電界が印加された状態に比べて電磁波透過率が高く維持される。

0050

(電磁波調整素子の製造方法)
電磁波調整素子の製造方法は特に制限されない。例えば、以下の工程(1)及び(2)を含む方法によって製造することができる。

0051

(1)一対の導電性基材を対向させて配置し、その間に封着剤を付与し、一対の導電性基材を接着する。これにより、電磁波調整用分散体の厚みに相当する空間が一対の導電性基材の間に形成される。封着剤を付与する位置は、例えば、導電性基材の端部とすることができる。あるいは、封着剤がスペーサービーズ等を含む場合には、導電性基材の対向面の全体又は一部とすることができる。導電性基材間の距離は、特に制限されない。例えば、50μm〜300μmの範囲内とすることができる。導電性基材間の距離が50μm以上であれば、電磁波調整素子の厚みの均一性を保持しやすい傾向があり、300μm以下であれば、駆動電圧を小さくできる傾向がある。

0052

(2)次いで、一対の導電性基材間の空間に分散体を充填する。分散体は、例えば、上述した分散体の調製方法によって調製することができる。分散体の充填方法は特に制限されない。例えば、導電性基材の端部の封着剤で封止していない場所から毛細管現象によって充填することができる。導電性基材の間に分散液を充填後、導電性基材の端部の封着剤で封着していない場所を封着剤で封止する。これにより、分散液は外気から隔離される。

0053

他の方法としては、例えば、分散体を一方の導電性基材の面上に付与し、その後、分散体を付与した面にもう一方の導電性基材を貼り合わせて接着し、封止する方法が挙げられる。分散液の付与方法としては、バーコーターアプリケータードクターブレードロールコーターダイコーターコンマコーター等を用いる方法、真空下での滴下注入法(One drop fill、ODF)などが挙げられる。分散体を導電性基材に付与する際は、必要に応じて、適当な溶剤で分散液を希釈してもよい。溶剤を用いた場合には、導電性基材上に分散液を付与した後で溶剤を揮発させることが好ましい。

0054

<電磁波調整分散体の製造方法>
本実施形態の電磁波調整分散体の製造方法は、細孔を有するテンプレートの前記細孔内に金属を析出させ、前記テンプレートを除去することで金属粒子を作製する工程と、前記金属粒子と分散媒とを混合する工程と、を含む。
本実施形態の方法において金属粒子を作製する工程のテンプレートの細孔内に金属を析出させる方法、析出した金属からテンプレートを除去する方法、及びその他の詳細については、上述した金属粒子の作製方法を参照できる。金属粒子と分散媒とを混合する工程は特に制限されず、公知の手法により行うことができる。

0055

以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、金属粒子の光学特性シミュレーションは、時間領域差分(Finite−difference time−domain、FDTD)法により、作製した金属粒子の透過スペクトルを計算することで、消光スペクトルを得ることにより行った。計算には、商用計算ソフト(CrystalWave;Photon Design社)を用いた。計算に使用する金属(Au、Ag及びAl)の光学定数は、文献値(文献:Edward D.Palik編、Handbook of Optical Constants of Solids、Academic Press、1997)を参考とした。FDTD計算に用いるYeeセルのサイズは、金属粒子の短軸の直径の5分の1以下とした。

0056

<実施例1>
(Ag粒子の作製)
交流電源を用いた電析法(図3に示される方法)でAg粒子を作製した。
まず、Al板(厚み:0.5mm)を陽極酸化することで細孔を形成した。細孔の形成は、浴温16℃の0.3Mシュウ酸水溶液中にAl板を浸漬し、40Vで3時間の陽極酸化により行った。その後、細孔が形成されたAl板を0℃の1Mリン酸水溶液中に浸漬し、さらに40Vで30分陽極酸化してテンプレートを作製した。

0057

テンプレートを浴温30℃のAgめっき液(硫酸銀(I):1g/硫酸:10.8g/水:1800mL)に浸漬し、周波数50Hzにて、18Vを10秒、引き続き、14Vを9分間印加することで、テンプレートの細孔の底部にAgを、底部からの高さが所定の値になるように析出させた。電析後、テンプレートを蒸留水アセトン洗浄し、乾燥させた。上記条件の電析により細孔内に形成されたAg粒子は、12分経過後において短軸の長さが70nm、長軸の長さが200nmであった。

0058

細孔内に形成されたAg粒子の電析時間ごとのSEM観察写真を図5(図中の上から電析開始直後、3分後、6分後、9分後及び12分後)に示し、Ag粒子の長さと電析時間の関係を図6に示す。これにより、細孔内に形成されるAg粒子の長軸の長さ及びアスペクト比は、電析条件を調整することで所望の値に制御できることがわかった。

0059

細孔内に金属粒子が形成されたテンプレートを10質量%のNaOH水溶液に浸漬し、超音波処理を2分間施すことで、テンプレートの細孔が形成された部分であるポーラスアルミナを溶解させ、Ag粒子をNaOH水溶液中に分散させた。その後、分散溶液遠心分離処理(7000回毎分、10分間)を施し、NaOH水溶液を水に置換した。同様の遠心分離処理により、水をエタノールに置換して、Ag粒子のエタノール分散液を作製した。

0060

作製したAg粒子の一例のSEM写真図7に示す。図7のSEM観察試料は、上記のAg粒子のエタノール分散液をガラス基板上に滴下し、風乾によりエタノール除去して作製した。Ag粒子のサイズは、細孔内に形成された状態と同じく短軸の長さが70nm、長軸の長さが200nmであった。さらにエタノールを分散媒と相溶する有機溶剤に置換し、最後に有機溶剤を分散媒に置換し、分散処理を行うことでAg粒子の分散体を得た。本実施例では、分散媒と相溶する有機溶剤として酢酸イソアミルを使用し、分散媒としてジメチルシリコーングリセリン変性シリコーンの混合物を使用した。

0061

(電磁波調整素子の作製)
作製したAg粒子の分散体を用いて、電磁波調整特性の評価用ガラスセルを作製した。ITO電極を片面に有するガラス基板(40mm×20mm×0.7mm)のITO電極の上にSiO2コロイド樹脂分散液を塗布し、樹脂成分を硬化させることで絶縁層を形成した。このガラス基板を2枚用意し、絶縁層側が対向するように配置して、Ag粒子の分散体1ml程度をその間に注入し、周囲を封止してガラスセルを作製した。本実施例では、封入空間基板間距離を100μmとした。

0062

(電磁波調整特性の評価)
作製したガラスセルの室温(23℃)における電磁波調整特性を分光光度計で測定した。ガラスセルに電圧を印加していない状態(0V)から周波数を500Hzとして印加電圧VACを180Vまで上昇、即ち電極間の電界強度を0V/mから1.8×106V/mまで変化させたときの消光スペクトルの変化を図8に示す。また、消光ピーク(a)に相当する400nm、消光ピーク(b)に相当する1600nmについて、印加電圧VACを変化させたときの透過率の変化と、180Vから電圧印加を停止したとき(OFF)の透過率の変化を図9に示す。

0063

図8及び図9に示されるように、本施例1で作製したAg粒子を含む分散体を用いて作製したガラスセルは、印加電圧VACに対して消光ピーク(a)に相当する400nm付近の透過率はほぼ変化しないが、消光ピーク(b)に相当する600nm以上の可視域の長波長側から近赤外域までの広い波長域の消光及び透過光強度が印加電圧によって顕著に変化し、電圧印加を停止することで印加前の状態に戻る傾向がみられた。

0064

また、各印加電圧VACでの駆動周波数fACと、1600nmにおける透過率の関係を図10に示す。その結果、周波数が50Hz〜500Hzの範囲内で透過率の大きな変化はなく、印加電圧VACに対して安定に動作した。これにより、本実施例で作製した金属粒子を用いた電磁波調整素子は、消光ピーク(b)に関する波長域について可逆的な電磁波調整効果を発揮することができ、これを利用して電磁波調整素子の色調、近赤外線の吸収等を制御できることがわかった。

0065

(Ag粒子の光学特性シミュレーション)
水中に分散したAg粒子の光学特性をFDTD法でシミュレーションした。シミュレーションでは、入射光直線偏光とし、さらに偏光方向を粒子の長軸方向とすることで消光ピーク(b)の消光スペクトルを求めた。計算では分散媒の屈折率を1.33とした。シミュレーションに用いたAg粒子の形状は、短軸の長さ(直径)が8nm、長軸の長さが10nm〜80nm、即ちアスペクト比(長軸長さ/短軸長さ)が1.25〜10であった。Ag粒子の長軸の長さに対する消光スペクトルを図11に、ピーク波長と消光の関係を図12に示す。

0066

図11及び図12に示されるように、Ag粒子の消光ピーク(b)は長軸の長さとアスペクト比に依存して変化し、シミュレーション条件では400nm〜1400nmと可視域から近赤外域までの範囲に分布した。従って、Ag粒子は、これらの広い波長域の電磁波を調整することができることがわかった。さらに、これらの消光ピーク(b)についてサイズの異なるAg粒子を混合して組合せることで、所望の色調に調節できることがわかった。図13図11に示すシミュレーション解析データを基に長軸の長さが20nm、30nm、40nmのAg粒子の各消光スペクトルを示す。
さらに、長軸の長さが20nm、30nm、40nmのAg粒子単独の場合と、これらのAg粒子を質量比8:5:2(20nm:30nm:40nm)で混合したときの、L*a*b*表色系(CIE1976)における色度座標計算値を表1に示す。表1で示されるように、長軸の長さが異なるAg粒子を混合することによりa*、b*がそれぞれ0に近い値となり、無彩色に近い色にも調色することができることがわかった。

0067

0068

<実施例2>
(Au粒子の作製)
実施例1と同様にして作製したテンプレートを用いて、Au粒子を作製した。
テンプレートを浴温30℃のAuめっき液(テトラクロリド金(III)酸:1g/硫酸:7g/水:1000mL)に浸漬し、周波数50Hzにて、18Vを10秒、引き続き、14Vを9分間印加することで、テンプレートの細孔の底部にAuを析出させて柱状のAu粒子を形成した。電析後、細孔内にAu粒子が形成されたテンプレートを蒸留水およびアセトンにて洗浄し乾燥させた。洗浄後のテンプレートの断面の一例のSEM写真を図14に示す。Au粒子の長軸の長さは電析条件を調整することで所望の長さに制御することができる。

0069

洗浄乾燥後のテンプレートを10質量%のNaOH水溶液に浸漬し、超音波処理を2分施すことで、鋳型であるポーラスアルミナを溶解させ、Au粒子をNaOH水溶液中に分散させた。その後、分散溶液に遠心分離処理(7000回毎分、10分間)を施し、NaOH水溶液を水に置換した。同様の遠心分離処理により、水をエタノールに置換してAu粒子のエタノール分散液を作製した。エタノールを風乾により除去したときのAu粒子の一例のSEM写真を図15に示す。さらにエタノール分散液から分散媒と相溶する有機溶剤(酢酸イソアミル)に置換し、最後に分散媒に置換し、分散処理を行うことでAu粒子の分散体を得た。

0070

(Au粒子の光学特性シミュレーション)
水中に分散したAu粒子の光学特性をFDTD法でシミュレーションした。シミュレーションでは、入射光を直線偏光とし、さらに偏光方向を粒子の長軸方向とすることで消光ピーク(b)の消光スペクトルを求めた。計算では分散媒の屈折率を1.33とした。シミュレーションに用いたAu粒子の形状は、短軸の長さ(直径)を8nm、長軸の長さを25nm〜55nm、即ちアスペクト比(長軸長さ/短軸長さ)を3.12〜6.88とした。Au粒子の長軸の長さと消光スペクトルの関係を図16に、ピーク波長と消光の関係を図17に示す。

0071

図の消光スペクトルで示されるように、長軸長さ及びアスペクト比に対して消光ピーク(b)は600nm〜1000nmと可視域から近赤外域まで分布した。従って、Au粒子は、これらの広い波長域の電磁波を調整することができることがわかった。さらに、これらの消光ピーク(b)についてサイズの異なるAu粒子を混合して組合せることで、色調を調節できることがわかった。

0072

<実施例3>
(Al粒子の作製)
直流電源を用いた電析法(図4に示される方法)でAl粒子を作製した。
まず、Al板(厚み:0.5mm)を陽極酸化することで細孔を形成した。細孔の形成は、浴温16℃の0.3Mシュウ酸水溶液中に浸漬し、40Vで9時間の陽極酸化により行った。引き続き、浴温0℃の12M硫酸水溶液に浸漬し、40Vで20分間の陽極酸化を行って硫酸被膜を形成した。その後、試料を浴温30℃の酸化クロム(6g)とリン酸(19.6g)の混合水溶液に15分間浸漬し、硫酸被膜を選択的に溶解除去することで、細孔がAl板の厚み方向に貫通した状態(スルーホールメンブレン)のポーラスアルミナを作製した。

0073

ポーラスアルミナの片面に、スパッタリング装置を用いて、Au薄膜膜厚:50nm)を形成して、テンプレートを作製した。その後、テンプレートをAuめっき液(ECF−60、METALOR)に浸漬し、Au薄膜を導通層として、−1.0Vを20秒間印加することで、Auを細孔内に析出させた。その後、細孔内にAuが析出したテンプレートを浴温100℃のAlメッキ液DMSO2:AlCl3=10:3(モル比))に浸漬し、60回毎分で撹拌しながら、電流密度3.5mA/cm2にて40分間めっきすることで、細孔内にAlを析出させて柱状のAl粒子を形成した。細孔内にAl粒子が形成されたテンプレートを蒸留水及びアセトンにて洗浄し乾燥させた。洗浄後のテンプレートの断面の一例のSEM写真を図18に示す。

0074

細孔内にAl粒子が形成されたテンプレートを浴温50℃の酸化クロム(6g)とリン酸(19.6g)の混合水溶液(300mL)に3時間浸漬することでテンプレートの細孔が形成された部分であるポーラスアルミナを溶解除去し、Au薄膜の導電層からAl粒子を分離して、混合水溶液中に分散させた。その後、分散溶液に遠心分離処理(7000回毎分、10分間)を施し、酸化クロムとリン酸の混合水溶液を水に置換した。同様の遠心分離処理により、水をエタノールに置換してAl粒子のエタノール分散液を作製した。

0075

作製したAl粒子の一例のSEM写真を図19に示す。Al粒子のサイズは、短軸の長さが60nm〜70nm、長軸の長さが100nmから数10μm(複数の粒子からなる連続体を含めた場合)の範囲に分布していた。
Al粒子の結晶性及び成分をTEM/EDXで解析したところ、粒子の内部はAlの結晶であり、表面にはAlの酸化物(Al2O3)、リン酸塩等を含む被覆層が形成されていた。

0076

作製したAl粒子を含むエタノール分散液の消光スペクトルの一例を図20に示す。上記の消光ピーク(a)は可視域では観測されず、消光ピーク(b)は800nm付近を中心に可視域と近赤外域に広く分布していた。近赤外域の消光ピーク(b)がブロードであるのは、SEM写真でみられるようにAl粒子の長軸の長さに分布があるためと考えられる。

0077

さらにエタノール分散液のエタノールを分散媒と相溶する有機溶剤(酢酸イソアミル)に置換し、最後に有機溶剤を分散媒に置換し、分散処理を行うことでAl粒子の分散体を得た。

0078

(Al粒子の光学特性シミュレーション)
水中に分散したAl粒子の光学特性をFDTD法でシミュレーションした。シミュレーションでは、入射光を直線偏光とし、消光ピーク(a)、(b)をそれぞれ解析するため、入射及び透過方向を短軸側面と長軸側面の2方向について計算した。長軸側面については、実施例1、2と同じように偏光方向を粒子の長軸方向とすることで消光ピーク(b)の消光スペクトルを求めた。計算では分散媒の屈折率を1.33とした。シミュレーションに用いたAl粒子の形状は、アスペクト比を5に固定し、短軸の長さ(直径)を6.5nm〜60nm、長軸の長さを32.5nm〜300nmとした。Al粒子の長軸の長さを変化させた場合の消光スペクトルを図21に示す。

0079

図の消光スペクトルで示されるように、Al粒子の形状及びサイズに対して消光ピーク(b)は400nm以下から1600nmと、可視域から近赤外域まで分布した。このことから、Al粒子は、可視域のさらに短波長側及び近紫外域の一部を含む、Ag粒子よりも広い波長域の電磁波を調整することができることがわかった。さらに、消光ピーク(a)は可視域外であるため、Al粒子では、電圧を印加して配向したときにAu粒子又はAg粒子よりも低彩度な電磁波調整素子を提供することができることがわかった。

0080

<実施例4>
(Al粒子の作製)
交流電源を用いた電析法(図3に示される方法)で、非水系めっき液を用いてAl粒子を作製した。テンプレートとしては、実施例1と同様にして作製したテンプレートを使用した。テンプレートを浴温100℃のAlメッキ液(DMSO2:AlCl3=10:2(モル比))に浸漬し、60回毎分で撹拌しながら、周波数50Hzにて、20Vを3分間印加することで、テンプレートの細孔の底部にAlを析出させて、柱状のAl粒子を形成した。Al粒子の形状は、実施例3で直流電源を用いて作製したAl粒子と異なり、細孔の底部の形状に合致する曲面状であった。電析後、細孔内にAl粒子が形成されたテンプレートを蒸留水とアセトンで洗浄した。洗浄後のテンプレートの断面について、電析条件を変えて作製したときのSEM写真を図22に示す。図22に示されるように、電析条件を制御することでAl粒子の形状、特に長軸の長さを調整することができる。

0081

洗浄乾燥後のテンプレートを浴温50℃の酸化クロム(6g)とリン酸(19.6g)の混合水溶液(300mL)に15分間浸漬することで、テンプレートの細孔が形成された部分であるポーラスアルミナを溶解除去し、Al粒子を混合水溶液中に分散させた。その後、分散溶液に遠心分離処理(13000回毎分、30分間)を施し、酸化クロムとリン酸の混合水溶液を水に置換した。同様の遠心分離処理により、水をエタノールに置換してAl粒子のエタノール分散液を作製した。エタノール分散液の消光スペクトルの一例を図23に示す。上記の消光ピーク(b)は700nm付近を中心に、400〜1000nmに分布していた。

0082

Al粒子の結晶性及び成分をTEM/EDXで解析したところ、粒子の内部はAlの結晶であり、表面にはAlの酸化物(Al2O3)、リン酸塩等を含む被覆層が形成されていた。次に、実施例3と同様にしてAl粒子の分散体を得た。

0083

<実施例5>
(被覆層を有する金属粒子の光学特性シミュレーション)
水中に分散した被覆層を有する金属粒子(Au、Ag及びAl)の光学特性をFDTD法でシミュレーションした。シミュレーションでは、入射光を直線偏光とし、さらに偏光方向を粒子の長軸方向とすることで消光ピーク(b)の消光スペクトルを求めた。計算では分散媒の屈折率を1.33とし、被覆層を屈折率1.5の誘電体とした。形状は実施例1と同様に短軸の長さ(直径)を8nmとし、長軸の長さを10nm〜80nmとし、被覆層がその表面に10nmの厚さで形成された構成とした。各金属粒子についての長軸の長さを変化させた場合の消光スペクトルを図24に、ピーク波長と消光の関係を図25に示す。

実施例

0084

図24及び図25で示されるように、被覆層なしの場合と同様に金属粒子の形状及びサイズに依存して消光ピーク(b)の波長は変化した。被覆層の有無での比較では、被覆層(シリカ)がある方が消光ピーク(b)の波長が長波長側にシフトした。従って、誘電体の屈折率及び誘電率を基に被覆層を金属粒子に形成することで、消光スペクトルを調整できると考えられる。また、被覆層を有することで金属粒子の分散安定性が向上する、金属粒子の変質が抑制される、光学特性が保持される等の効果を得ることができると考えられる。

0085

1電磁波調整素子
2、3導電性基材
4、6基材
5、7導電層
8 電磁波調整用分散体
9金属粒子
11 スイッチ
12電源
101アルミニウム板
102ポーラスアルミナ
103テンプレート
104 金属粒子
105 ポーラスアルミナ
106導通層
107 テンプレート
108 金属粒子

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