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技術 高炉のコークス供給設備

出願人 日本製鉄株式会社
発明者 河南暢剛上田直也藤田洋介
出願日 2016年9月21日 (4年7ヶ月経過) 出願番号 2016-183930
公開日 2018年3月29日 (3年1ヶ月経過) 公開番号 2018-048369
状態 特許登録済
技術分野 鉄の製造 溶鉱炉
主要キーワード 操業用 設備寿命 分配経路 秤量ホッパ シュート板 回収ホッパ 粒度範囲内 搬送用コンベヤ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年3月29日)のものです。
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図面 (7)

課題

大幅なコスト上昇やスペース上の問題を招かずに、中塊混合装入に最適な粒度範囲内コークスのみを中塊混合用コークスとして回収できるようにした高炉のコークス供給設備を提供する。

解決手段

第1の篩目を有する通常装入塊コークスと、第1の篩目より大きい第2の篩目を有する中心装入用塊コークス篩と、通常装入用塊コークス篩の篩下のコークス群及び中心装入用塊コークス篩の篩下のコークス群を受けてこれらのコークス群を連続的に搬送する連続搬送ラインとを有する高炉のコークス供給設備において、連続搬送ラインの搬送方向先端側に、搬送された各コークス群から、第2の篩目に相当する粒度よりも小さい粒度を上限としかつ第1の篩目に相当する粒度よりも小さい粒度を下限とする粒度範囲内の粒度のコークスを、中塊混合装入用コークスとして回収する中塊混合装入用コークス回収装置が設けられている。

概要

背景

良く知られているように、高炉では、その装入原料のうち、コークスについては、高炉内通気性確保のために、塊コークスを所定の篩目の塊コークスにより篩分けして、ある一定以上の粒度、例えば35mm以上のコークス(篩上コークス)だけを高炉に装入する操業が、通常コークス装入操業として行われている。

しかるに、昭和50年代近傍に至り、コークス塊歩留まりの向上を図ると同時に、高炉での操業改善を図ることを目的とした、中塊混合装入法と称される技術が開発された。この中塊混合装入技術は、上述のようにして塊コークスから篩った篩下コークスの一部を、より小さい篩目の篩によって再度篩って、ある一定の粒度以上(例えば20mm以上)のコークスを回収し、その回収したコークスを鉄鉱石もしくは焼結鉱などの鉄源と混合し、コークス/鉄源混合物として高炉に装入する技術である(例えば特許文献1など参照)。

このような混合装入法に使用されるコークスを、一般には中塊コークス、あるいは中塊混合装入用コークスと称し、そこでこの混合装入技術については、一般には、上記の通り中塊混合装入法と称することが多いが、製鐵所によっては上記のコークスを小塊コークスあるいは小中塊コークスと称することもあり、特許文献1では小中塊コークスと称している。但し、本明細書においては、混合装入法に使用されるコークスを、中塊コークス、もしくは中塊混合装入用コークスと記すこととしている。

上記の中塊混合装入法によれば、中塊コークスを鉄鉱石や焼結鉱に混合して装入することによって、鉱石や焼結鉱の還元性を向上させる効果と、鉄鉱石や焼結鉱の熔融時に中塊コークスが骨材役割を果たして通気性を改善する効果とが奏されることが知られており、現在では、一般的な高炉操業において広く実施されるに至っている。

中塊混合装入法で使用するコークス(中塊混合装入用コークス)の粒度に関しては、炉上部の通気性確保の観点からは、あまり粒度が小さ過ぎることが不適切であることはもちろんであるが、粒度が大きすぎて、炉内で鉱石融着帯を通過するまでに消滅してしまわなかった場合には、炉下部のコークス粒径が低下する等、高炉操業に逆に悪影響をおよぼすおそれがあり、また混合すべき鉄鉱石や焼結鉱よりもコークスの粒度が大きければ、混合時や装入時にコークスが表面に浮き上がって、炉内での中塊装入混合物層における混合率が不均一となってしまうおそれがある。このように、中塊混合装入用コークスには適切な粒度があり、小さすぎても、また大きすぎても悪影響があることが知られている。

一方、高炉操業技術の一つとしては、高炉の中心にコークスのみを装入するコークス中心装入技術がある。このコークス中心装入技術は、大径のコークスを高炉の中心部に少量だけ装入して、炉中心部に通気性の良い領域を形成することにより、炉内中心流を安定的に確保して、ガス流れを安定化させる技術であり、広く日本の高炉で使用されるに至っている(例えば特許文献2参照)。このコークス中心装入技術では、高炉の中心部に装入したコークスが、降下途中で鉱石やCO2ガスと反応して劣化することがないような強度を保つことが必要であり、そこでコークス中心装入用のコークスとしては、強度が高く、粒度が大きいものが望ましい。

前述のように中塊混合装入法とコークス中心装入法は、いずれも高炉操業法として効果的な技術であり、そこで、最近の高炉では、中塊混合装入法とコークス中心装入法を併用することが多い。なおこれらの方法を併用する場合でも、一般の高炉における通常操業と同様に、高炉内の鉱石と交互にほぼ均一にコークスを積層させるようにコークスを装入することはもちろんであり、その通常操業用のコークスを、ここでは通常装入用コークスと称することとする。

通常コークス装入操業に加えて、中塊混合装入法とコークス中心装入法とを併用する場合、コークスとしては、それぞれの技術の効果を発揮させるために最適な粒度のものを用いることが望まれ、そこで原料装入設備においては、塊状のコークス(塊コークス)を、各用途に適した目的別の粒度のものに分け、それぞれの技術の方法にしたがって高炉に装入することが必要である。具体的には、通常装入用のコークス(一般には、高炉内の鉱石層上にほぼ均一な分布で層状に積層されるコークス)と、中心装入用のコークスと、中塊混合装入用のコークスと、いずれにも適さない粉コークスとに分け、各粒度のコークスをそれぞれの技術に応じた装入法で装入することが必要である。

ところで、通常コークス装入操業に中塊混合装入法を組み合わせた高炉操業においては、コークス炉から取り出されて一旦塊コークス置き場保管されていた塊コークスを、塊コークス篩によって通常コークス装入操業に適した粒度(例えば35mm以上)に篩い、その篩上コークスを高炉への装入のための装入用コンベヤによって高炉に向けて搬送して、通常コークス装入操業に供する一方、上記の塊コークス篩による篩下コークス(例えば35mm未満のコークス)を、ベルトコンベヤによって上記の塊コークス篩の篩目よりも小さい篩目(例えば20mm)を有する中塊コークス篩に搬送し、その篩上コークス(粒度20mm以上のコークス)を、中塊混合用コークスとして回収し、鉄鉱石などの鉄源と混合して高炉に装入するのが一般的である(例えば特許文献1の図1参照;但し特許文献1においては、本明細書の中塊コークスを小中塊コークスと称している)。言い換えれば、塊コークスを、塊コークス篩によって篩ってから、最終的に中塊コークスを回収するまでのラインが、ダンプ抜き取りヤード搬送機などを介さない、設備上連続的なライン(例えば複数のベルトコンベア直列状に配列して連続的に移送するライン)によるプロセスによって処理されており、現在の日本のほとんどすべての高炉の原料設備では、このような連続的なラインによるプロセスが適用されている。以下ではこのようなラインを、“連続的なコークス篩い分け/搬送ライン”と称する。

そして、上記のような通常コークス装入操業に中塊混合装入法を組み合わせた高炉操業に、さらに中心装入技術を併用する場合においても、上記のような連続的なコークス篩い分け/搬送ラインの設備の大枠を崩さずに一部のみを変更し設備を適用することを考えられ、実際にそのような設備でのコークス装入操業が実施されるに至っている。

すなわち、前述の塊コークス篩としては、一般には、塊コークスから通常装入用のコークスを篩い分けるための例えば篩目が35mmの複数(例えば4基程度以上)のホッパ及び篩を並べて設置しておき、各塊コークス篩の篩下のコークスを同じベルトコンベヤ上に落下させて連続的に中塊コークス篩に向けて搬送するのが一般的であるが、これらの複数の塊コークス篩のうちの1基もしくは2基程度の塊コークス篩を、通常装入用の篩目(例えば35mm)よりも大きい篩目(例えば50mm)のもの、すなわち中心装入用の篩に変更して、中心装入法を併用し得るようにした。
しかしながら、このような連続的なコークス篩い分け/搬送ラインでは、中塊混合装入用コークスとして、中塊混合装入法に最適な粒度のコークスのみを選択的に回収して高炉に装入することができない、という問題があった。その問題について、図1、図2を参照して、次に詳細に説明する。

図1に、前述のような従来の一般的な連続的コークス篩い分け/搬送ラインの一部のみを変更して、通常コークス装入操業に、中塊混合装入法及び中心装入技術の両者を組み合わせた高炉操業を行うようにした場合のコークス供給設備の一例(先行技術例)を示す。また図1に示す先行技術例の設備において、各装入法に従ってコークスを高炉へ装入するために、コークスを高炉に向けて搬送する装入用ベルトコンベヤ7上における、各コークス群を順次載置して搬送する状況を図2に模式的に示す。

図1において、図示しないコークス炉から取り出されて塊コークス置き場に保管されていた塊コークスは、コークス槽1a〜1hに一旦貯留され、これらのコークス槽1a〜1hから切出された塊コークスは、塊コークス篩3a〜3hによって篩い分けされる。すなわちコークス槽1a〜1hの下方には、それぞれコークス槽1a〜1hから切出された塊コークスを篩い分けするための塊コークス篩3a〜3hが配設されている。そして塊コークス篩3a〜3hのうち、塊コークス篩3a、3bは、中心装入用コークスとして適切な粒度を有するコークスを篩い分けるために、例えば50mmの篩目を有するものとされている。そこで、以下の説明では、この塊コークス篩3a、3bについては、中心装入用塊コークス篩と称する。

塊コークス篩3a〜3hのうち、塊コークス篩3c〜3hは、通常装入用コークスとして適切な粒度を有するコークスを篩い分けるために、例えば35mmの篩目を有するものとされている。そこでこれらの塊コークス篩3c〜3hは、通常装入用塊コークス篩3c〜3hと称することとする。これらの通常装入用塊コークス篩3c〜3hからの篩上コークス、すなわち35mm以上の粒度のコークスは、通常装入用コークス秤量ホッパ5b〜5dに導かれ、これらの秤量ホッパ5b〜5dから装入用ベルトコンベヤ7上に切出され、図2に示すように、通常装入用コークス群CN1〜CN3として図示しない高炉に向けて搬送され、高炉に装入される。

中心装入用塊コークス篩3a、3bの篩上コークス、すなわち50mm以上の粒度のコークスは、中心装入用コークス秤量ホッパ5aに導かれ、その秤量ホッパ5aから、前記と同じ装入用ベルトコンベヤ7上に切出され、図2に示すように、中心装入用コークスCCとして図示しない高炉に向けて搬送され、コークス中心装入法の技術にしたがって高炉に装入される。

通常装入用塊コークス篩3c〜3eの篩下コークス、例えば粒度が35mm未満のコークスは、第1の篩下コークス搬送用コンベヤ9a上に落下し、また通常装入用コークス篩3f〜3hの篩下コークス、例えば粒度が35mm未満のコークスは、第2の篩下コークス搬送用コンベヤ9b上に落下して、それぞれ第3の篩下コークス搬送用コンベヤ9cに向けて搬送される。また中心装入用塊コークス篩3aの篩下コークス、例えば粒度が50mm未満のコークスは、第1の篩下コークス搬送用コンベヤ9a上に落下し、中心装入用塊コークス篩3bの篩下コークス、例えば粒度が50mm未満のコークスは、第2の篩下コークス搬送用コンベヤ9b上に落下して、それぞれ第3の篩下コークス搬送用コンベヤ9cに向けて搬送される。

第1の篩下コークス搬送用コンベヤ9a及び第2の篩下コークス搬送用コンベヤ9bにより搬送された各コークスは、いずれも単一の(各コークスに共通の)第3の篩下コークス搬送用コンベヤ9cに移し替えられ、さらに第4の篩下コークス搬送用コンベヤ9dに移し替えられて、次に述べる中塊混合コークス篩11に向けて搬送される。

中塊混合コークス篩11は、例えば篩目が20mmのものであって、その篩上のコークス、すなわち粒度が20mm以上のコークスが、中塊混合コークス搬送用コンベヤ13a、13bによって、中塊混合コークス槽15に送られる。一方、中塊混合コークス篩11の篩下コークス、すなわち粒度が20mm未満のコークスは、高炉への装入に不適切な粉コークスとして、粉コークスホッパ17に一旦収容され、焼結工場等の他の設備にダンプカーなどによりバッチ方式で移送される。

中塊混合コークス槽15においては、中塊混合コークス搬送用コンベヤ13a、13bによって送られてきたコークス(粒度20mm以上のコークス)が一旦貯留され、さらにそのコークスは、中塊混合コークス秤量ホッパ19によって量されて所定量ずつ装入用ベルトコンベヤ7に切出され、図2に示すように、装入用ベルトコンベヤ7により中塊混合装入用のコークス群CMとして高炉に向けて搬送される。そして、装入用ベルトコンベヤ7上、及び/または図示しない炉頂バンカーにおいて鉄源と混合され、中塊混合装入法の技術にしたがって高炉に装入される。

以上のところにおいて、装入用ベルトコンベヤ7には、図2に示しているように、各通常装入用コークス秤量ホッパ5b〜5dから切出された粒度35mm以上の通常装入用コークス群CN1〜CN3と、中心装入用コークス秤量ホッパ5aから切出された粒度50mm以上の中心装入用コークス群CCと、中塊混合コークス秤量ホッパ19から切出された粒度20mm以上の中塊混合装入用のコークス群CMとが、それぞれの切出しタイミングにしたがって順次載置されて、高炉に向けて搬送される。

ところで、中塊混合コークス篩11の直前の第4の篩下コークス搬送用コンベヤ9dでは、中心装入用塊コークス篩3a、3bの篩下コークス(粒度50mm未満のコークス)及び通常装入用塊コークス篩3c〜3hの篩下コークス(粒度35mm未満のコークス)が、順次搬送される。したがって中塊混合コークス篩11には、粒度35mm未満のコークスのみならず、粒度35mm以上で50mm未満のコークスをも供給されることになる。そのため、例えば20mmの篩目の中塊混合コークス篩11における篩上コークス、すなわち中塊混合コークス槽15に供給される中塊混合装入用コークスとしても、粒度20mm以上で35mm未満のコークスのみならず、粒度35mm以上で50mm未満のコークスも含まれることになる。

ここで、既に述べたように、中塊混合装入用コークスの粒度に関しては、適切な粒度がある。すなわち、その粒度が小さすぎれば、炉上部の通気性確保の観点から好ましくない。一方、粒度が大きすぎて、炉内で鉱石融着帯を通過するまでに消滅してしまわなければ、高炉操業に悪影響をおよぼし、また混合すべき塊鉱石や焼結鉱よりも大きければ、中塊混合装入用コークスの装入時にコークスが表面に浮き上がって、炉内での中心装入混合層におけるコークス混合率が不均一となってしまうおそれがある。
そして本発明者等の実験によれば、35mm前後よりも大きい粒度のコークスは、上記のような中塊混合装入用コークスとして大きすぎる場合の問題を招きやすいことが判明している。そして図1に示すような先行技術例の設備では、中塊混合装入用コークスとしては大きすぎる粒度のコークス(例えば35mm以上50mm未満の粒度のコークス)も、中塊混合装入用コークスとして回収されてしまい、その結果、大きすぎるコークスが鉱石などの鉄源と混合されて高炉への混合装入に供され、上記の問題が生じやすくなることが判明している。
なお、粒度が20mm程度以上であれば、中塊混合装入用コークスとして小さすぎる場合の問題は生じないことも判明している。

さらに、中塊混合装入用コークスとして高炉において安定的に使用できる量には上限があり、そのため中塊混合装入用コークスとして回収されたコークスのうち、ある程度の量のコークスは、中塊混合装入に使用されずに未使用となることがある。しかるに、図1に示すような設備では、本来は通常装入用として使用できる粒度のコークス(35mm以上のコークス)も中塊混合装入用コークスの一部として回収されるため、上記のような中塊混合装入に使用されなかった未使用の中塊混合装入用コークスに、通常装入用として使用できるはずのコークスも含まれることになる。このことは、原料設備に供給される塊コークスの使用歩留まり(装入歩留まり)を向上させ得ない原因となる。その結果、塊コークス不足を招いたり、また不足しないまでも、高炉外で使用せざるを得ない塊コークス量の増大により、無駄なコスト上昇を招くおそれがある。

以上のように、従来の一般的な連続的なコークス篩い分け/搬送ライン構成に準じて、塊コークスから通常装入用コークス及び中心装入用コークスを篩い分けるとともに、その篩下コークスから中塊混合装入用コークスを回収するように構成した先行技術のコークス供給設備では、中塊混合装入用コークスとして最適な粒度範囲内のコークスのみを回収できず、そのため中塊混合装入法の効果を損なったり、悪影響を招いたりするおそれがあった。また同時に、コークス塊の使用歩留まりの低下や塊コークス不足もしくはコスト上昇を招くなどの問題も生じるおそれがあった。

なお、特許文献1の例えば図3には、塊コークスから通常装入用コークスを篩った篩下コークスを中塊混合装入用コークス篩(特許文献1では小中塊回収篩と指称)まで連続的に搬送するラインの中途分級装置を設ける構成が示されている。しかしながら、特許文献1の発明は、通常コークス装入操業に中塊混合装入法を併用した高炉操業を対象としたものであって、中心装入法をも併用することまでは開示されていない。したがって、特許文献1では、通常コークス装入操業に中塊混合装入法と中心装入法とを併用した場合の前述のような問題点は認識されておらず、またそれに伴い、特許文献1の設備によっては、直ちには前述のような問題を解決することは困難である。

なおまた、従来の一般的なコークス篩い分け/搬送ラインの設備構成を大幅に変えて、例えば、塊コークスから、中心装入用コークス及び中塊混合装入用コークスを、それぞれ個別に分級して回収する構成とすれば、前述のような問題を解消することが可能と考えられるが、その場合には、大幅な設備コストを招いたり、設置スペース上の問題が生じるため、実用的ではない。また、その場合、高炉に対する塊コークスの使用歩留まりのより一層の大幅な低下を招くおそれもある。

概要

大幅なコスト上昇やスペース上の問題を招かずに、中塊混合装入に最適な粒度範囲内のコークスのみを中塊混合用コークスとして回収できるようにした高炉のコークス供給設備を提供する。第1の篩目を有する通常装入用塊コークス篩と、第1の篩目より大きい第2の篩目を有する中心装入用塊コークス篩と、通常装入用塊コークス篩の篩下のコークス群及び中心装入用塊コークス篩の篩下のコークス群を受けてこれらのコークス群を連続的に搬送する連続搬送ラインとを有する高炉のコークス供給設備において、連続搬送ラインの搬送方向先端側に、搬送された各コークス群から、第2の篩目に相当する粒度よりも小さい粒度を上限としかつ第1の篩目に相当する粒度よりも小さい粒度を下限とする粒度範囲内の粒度のコークスを、中塊混合装入用コークスとして回収する中塊混合装入用コークス回収装置が設けられている。

目的

しかるに、昭和50年代近傍に至り、コークス塊歩留まりの向上を図ると同時に、高炉での操業改善を図ることを目的とした

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
0件

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請求項1

第1の篩目を有する一基以上の通常装入塊コークスと、前記第1の篩目より大きい第2の篩目を有する一基以上の中心装入用塊コークス篩と、前記通常装入用塊コークス篩の篩下コークス群及び前記中心装入用塊コークス篩の篩下のコークス群を受けて、これらのコークス群を連続的に搬送する連続搬送ラインとを有する高炉のコークス供給設備において、前記連続搬送ラインの搬送方向先端側に、その搬送ラインによって搬送される各コークス群から、前記第2の篩目に相当する粒度よりも小さい粒度を上限としかつ前記第1の篩目に相当する粒度よりも小さい粒度を下限とする所定の中塊混合装入用コークス粒度範囲内の粒度のコークスを、中塊混合装入用コークスとして回収する中塊混合装入用コークス回収装置が設けられていることを特徴とする高炉のコークス供給設備。

請求項2

請求項1に記載の高炉のコークス供給設備において、前記第1の篩目が35mm±5mmの範囲内とされ、前記第2の篩目が50mm±5mmの範囲内とされていることを特徴とする高炉のコークス供給設備。

請求項3

請求項1、請求項2のいずれかの請求項に記載の高炉のコークス供給設備において、前記中塊混合装入用コークス回収装置が、連続搬送ラインからの各コークス群のコークスを、第1の分配経路と第2の分配経路のいずれかに向けて、コークス群ごと選択的に振り分け振り分け部材を備え、かつ前記第1の分配経路には、前記中塊混合装入用コークスの粒度範囲の下限として定めた粒度以上の粒度のコークスを篩い分けるコークス篩が設けられていることを特徴とする高炉のコークス供給設備。

請求項4

請求項3に記載の高炉のコークス供給設備において、前記中塊混合装入用コークス回収装置に前記通常装入用塊コークス篩の篩下のコークス群が到達するタイミングと前記中塊混合装入用コークス回収装置に前記中心装入用塊コークス篩の篩下のコークス群が到達するタイミングとが異なっており、前記振り分け部材は、前記各タイミングに応じて連続搬送ラインからのコークス群を第1の分配経路と第2の分配経路のいずれかに分配するように構成され、前記通常装入用塊コークス篩の篩下のコークス群のうちの少なくとも一部のコークス群を第1の分配経路に振り分けて、中塊混合装入用コークスとして回収し、前記中心装入用塊コークス篩の篩下のコークス群を第2の分配経路に振り分けるように構成されたことを特徴とする高炉のコークス供給設備。

請求項5

請求項3もしくは請求項4に記載の高炉のコークス供給設備において、前記振り分け部材が、傾動可能な切替シュート板によって構成されており、その切替シュート板が、前記連続搬送ラインからの各篩下コークス群のコークスを、第1の分配経路に導く第1の傾動位置と、第2の経路に導く第2の傾動位置との間で切替傾動されるように構成されていることを特徴とする高炉のコークス供給設備。

請求項6

請求項3〜5のいずれか一の請求項に記載の高炉のコークス供給設備において、前記第2の分配経路に、その第2の分配経路に導かれた篩下コークス群のコークスが通過するグリズリーが設けられ、そのグリズリーによって、相対的に大きい粒度のコークスのみが第2の分配経路の前方に導かれるように構成されたことを特徴とする高炉のコークス供給設備。

技術分野

0001

本発明は、高炉原料装入設備のうち、コークスを高炉に供給する設備に関し、とりわけ中塊混合装入に使用されるコークスの粒度を適切に制御するようにしたコークス供給設備に関するものである。

背景技術

0002

良く知られているように、高炉では、その装入原料のうち、コークスについては、高炉内通気性確保のために、塊コークスを所定の篩目の塊コークスにより篩分けして、ある一定以上の粒度、例えば35mm以上のコークス(篩上コークス)だけを高炉に装入する操業が、通常コークス装入操業として行われている。

0003

しかるに、昭和50年代近傍に至り、コークス塊歩留まりの向上を図ると同時に、高炉での操業改善を図ることを目的とした、中塊混合装入法と称される技術が開発された。この中塊混合装入技術は、上述のようにして塊コークスから篩った篩下コークスの一部を、より小さい篩目の篩によって再度篩って、ある一定の粒度以上(例えば20mm以上)のコークスを回収し、その回収したコークスを鉄鉱石もしくは焼結鉱などの鉄源と混合し、コークス/鉄源混合物として高炉に装入する技術である(例えば特許文献1など参照)。

0004

このような混合装入法に使用されるコークスを、一般には中塊コークス、あるいは中塊混合装入用コークスと称し、そこでこの混合装入技術については、一般には、上記の通り中塊混合装入法と称することが多いが、製鐵所によっては上記のコークスを小塊コークスあるいは小中塊コークスと称することもあり、特許文献1では小中塊コークスと称している。但し、本明細書においては、混合装入法に使用されるコークスを、中塊コークス、もしくは中塊混合装入用コークスと記すこととしている。

0005

上記の中塊混合装入法によれば、中塊コークスを鉄鉱石や焼結鉱に混合して装入することによって、鉱石や焼結鉱の還元性を向上させる効果と、鉄鉱石や焼結鉱の熔融時に中塊コークスが骨材役割を果たして通気性を改善する効果とが奏されることが知られており、現在では、一般的な高炉操業において広く実施されるに至っている。

0006

中塊混合装入法で使用するコークス(中塊混合装入用コークス)の粒度に関しては、炉上部の通気性確保の観点からは、あまり粒度が小さ過ぎることが不適切であることはもちろんであるが、粒度が大きすぎて、炉内で鉱石融着帯を通過するまでに消滅してしまわなかった場合には、炉下部のコークス粒径が低下する等、高炉操業に逆に悪影響をおよぼすおそれがあり、また混合すべき鉄鉱石や焼結鉱よりもコークスの粒度が大きければ、混合時や装入時にコークスが表面に浮き上がって、炉内での中塊装入混合物層における混合率が不均一となってしまうおそれがある。このように、中塊混合装入用コークスには適切な粒度があり、小さすぎても、また大きすぎても悪影響があることが知られている。

0007

一方、高炉操業技術の一つとしては、高炉の中心にコークスのみを装入するコークス中心装入技術がある。このコークス中心装入技術は、大径のコークスを高炉の中心部に少量だけ装入して、炉中心部に通気性の良い領域を形成することにより、炉内中心流を安定的に確保して、ガス流れを安定化させる技術であり、広く日本の高炉で使用されるに至っている(例えば特許文献2参照)。このコークス中心装入技術では、高炉の中心部に装入したコークスが、降下途中で鉱石やCO2ガスと反応して劣化することがないような強度を保つことが必要であり、そこでコークス中心装入用のコークスとしては、強度が高く、粒度が大きいものが望ましい。

0008

前述のように中塊混合装入法とコークス中心装入法は、いずれも高炉操業法として効果的な技術であり、そこで、最近の高炉では、中塊混合装入法とコークス中心装入法を併用することが多い。なおこれらの方法を併用する場合でも、一般の高炉における通常操業と同様に、高炉内の鉱石と交互にほぼ均一にコークスを積層させるようにコークスを装入することはもちろんであり、その通常操業用のコークスを、ここでは通常装入用コークスと称することとする。

0009

通常コークス装入操業に加えて、中塊混合装入法とコークス中心装入法とを併用する場合、コークスとしては、それぞれの技術の効果を発揮させるために最適な粒度のものを用いることが望まれ、そこで原料装入設備においては、塊状のコークス(塊コークス)を、各用途に適した目的別の粒度のものに分け、それぞれの技術の方法にしたがって高炉に装入することが必要である。具体的には、通常装入用のコークス(一般には、高炉内の鉱石層上にほぼ均一な分布で層状に積層されるコークス)と、中心装入用のコークスと、中塊混合装入用のコークスと、いずれにも適さない粉コークスとに分け、各粒度のコークスをそれぞれの技術に応じた装入法で装入することが必要である。

0010

ところで、通常コークス装入操業に中塊混合装入法を組み合わせた高炉操業においては、コークス炉から取り出されて一旦塊コークス置き場保管されていた塊コークスを、塊コークス篩によって通常コークス装入操業に適した粒度(例えば35mm以上)に篩い、その篩上コークスを高炉への装入のための装入用コンベヤによって高炉に向けて搬送して、通常コークス装入操業に供する一方、上記の塊コークス篩による篩下コークス(例えば35mm未満のコークス)を、ベルトコンベヤによって上記の塊コークス篩の篩目よりも小さい篩目(例えば20mm)を有する中塊コークス篩に搬送し、その篩上コークス(粒度20mm以上のコークス)を、中塊混合用コークスとして回収し、鉄鉱石などの鉄源と混合して高炉に装入するのが一般的である(例えば特許文献1の図1参照;但し特許文献1においては、本明細書の中塊コークスを小中塊コークスと称している)。言い換えれば、塊コークスを、塊コークス篩によって篩ってから、最終的に中塊コークスを回収するまでのラインが、ダンプ抜き取りヤード搬送機などを介さない、設備上連続的なライン(例えば複数のベルトコンベア直列状に配列して連続的に移送するライン)によるプロセスによって処理されており、現在の日本のほとんどすべての高炉の原料設備では、このような連続的なラインによるプロセスが適用されている。以下ではこのようなラインを、“連続的なコークス篩い分け/搬送ライン”と称する。

0011

そして、上記のような通常コークス装入操業に中塊混合装入法を組み合わせた高炉操業に、さらに中心装入技術を併用する場合においても、上記のような連続的なコークス篩い分け/搬送ラインの設備の大枠を崩さずに一部のみを変更し設備を適用することを考えられ、実際にそのような設備でのコークス装入操業が実施されるに至っている。

0012

すなわち、前述の塊コークス篩としては、一般には、塊コークスから通常装入用のコークスを篩い分けるための例えば篩目が35mmの複数(例えば4基程度以上)のホッパ及び篩を並べて設置しておき、各塊コークス篩の篩下のコークスを同じベルトコンベヤ上に落下させて連続的に中塊コークス篩に向けて搬送するのが一般的であるが、これらの複数の塊コークス篩のうちの1基もしくは2基程度の塊コークス篩を、通常装入用の篩目(例えば35mm)よりも大きい篩目(例えば50mm)のもの、すなわち中心装入用の篩に変更して、中心装入法を併用し得るようにした。
しかしながら、このような連続的なコークス篩い分け/搬送ラインでは、中塊混合装入用コークスとして、中塊混合装入法に最適な粒度のコークスのみを選択的に回収して高炉に装入することができない、という問題があった。その問題について、図1図2を参照して、次に詳細に説明する。

0013

図1に、前述のような従来の一般的な連続的コークス篩い分け/搬送ラインの一部のみを変更して、通常コークス装入操業に、中塊混合装入法及び中心装入技術の両者を組み合わせた高炉操業を行うようにした場合のコークス供給設備の一例(先行技術例)を示す。また図1に示す先行技術例の設備において、各装入法に従ってコークスを高炉へ装入するために、コークスを高炉に向けて搬送する装入用ベルトコンベヤ7上における、各コークス群を順次載置して搬送する状況を図2に模式的に示す。

0014

図1において、図示しないコークス炉から取り出されて塊コークス置き場に保管されていた塊コークスは、コークス槽1a〜1hに一旦貯留され、これらのコークス槽1a〜1hから切出された塊コークスは、塊コークス篩3a〜3hによって篩い分けされる。すなわちコークス槽1a〜1hの下方には、それぞれコークス槽1a〜1hから切出された塊コークスを篩い分けするための塊コークス篩3a〜3hが配設されている。そして塊コークス篩3a〜3hのうち、塊コークス篩3a、3bは、中心装入用コークスとして適切な粒度を有するコークスを篩い分けるために、例えば50mmの篩目を有するものとされている。そこで、以下の説明では、この塊コークス篩3a、3bについては、中心装入用塊コークス篩と称する。

0015

塊コークス篩3a〜3hのうち、塊コークス篩3c〜3hは、通常装入用コークスとして適切な粒度を有するコークスを篩い分けるために、例えば35mmの篩目を有するものとされている。そこでこれらの塊コークス篩3c〜3hは、通常装入用塊コークス篩3c〜3hと称することとする。これらの通常装入用塊コークス篩3c〜3hからの篩上コークス、すなわち35mm以上の粒度のコークスは、通常装入用コークス秤量ホッパ5b〜5dに導かれ、これらの秤量ホッパ5b〜5dから装入用ベルトコンベヤ7上に切出され、図2に示すように、通常装入用コークス群CN1〜CN3として図示しない高炉に向けて搬送され、高炉に装入される。

0016

中心装入用塊コークス篩3a、3bの篩上コークス、すなわち50mm以上の粒度のコークスは、中心装入用コークス秤量ホッパ5aに導かれ、その秤量ホッパ5aから、前記と同じ装入用ベルトコンベヤ7上に切出され、図2に示すように、中心装入用コークスCCとして図示しない高炉に向けて搬送され、コークス中心装入法の技術にしたがって高炉に装入される。

0017

通常装入用塊コークス篩3c〜3eの篩下コークス、例えば粒度が35mm未満のコークスは、第1の篩下コークス搬送用コンベヤ9a上に落下し、また通常装入用コークス篩3f〜3hの篩下コークス、例えば粒度が35mm未満のコークスは、第2の篩下コークス搬送用コンベヤ9b上に落下して、それぞれ第3の篩下コークス搬送用コンベヤ9cに向けて搬送される。また中心装入用塊コークス篩3aの篩下コークス、例えば粒度が50mm未満のコークスは、第1の篩下コークス搬送用コンベヤ9a上に落下し、中心装入用塊コークス篩3bの篩下コークス、例えば粒度が50mm未満のコークスは、第2の篩下コークス搬送用コンベヤ9b上に落下して、それぞれ第3の篩下コークス搬送用コンベヤ9cに向けて搬送される。

0018

第1の篩下コークス搬送用コンベヤ9a及び第2の篩下コークス搬送用コンベヤ9bにより搬送された各コークスは、いずれも単一の(各コークスに共通の)第3の篩下コークス搬送用コンベヤ9cに移し替えられ、さらに第4の篩下コークス搬送用コンベヤ9dに移し替えられて、次に述べる中塊混合コークス篩11に向けて搬送される。

0019

中塊混合コークス篩11は、例えば篩目が20mmのものであって、その篩上のコークス、すなわち粒度が20mm以上のコークスが、中塊混合コークス搬送用コンベヤ13a、13bによって、中塊混合コークス槽15に送られる。一方、中塊混合コークス篩11の篩下コークス、すなわち粒度が20mm未満のコークスは、高炉への装入に不適切な粉コークスとして、粉コークスホッパ17に一旦収容され、焼結工場等の他の設備にダンプカーなどによりバッチ方式で移送される。

0020

中塊混合コークス槽15においては、中塊混合コークス搬送用コンベヤ13a、13bによって送られてきたコークス(粒度20mm以上のコークス)が一旦貯留され、さらにそのコークスは、中塊混合コークス秤量ホッパ19によって量されて所定量ずつ装入用ベルトコンベヤ7に切出され、図2に示すように、装入用ベルトコンベヤ7により中塊混合装入用のコークス群CMとして高炉に向けて搬送される。そして、装入用ベルトコンベヤ7上、及び/または図示しない炉頂バンカーにおいて鉄源と混合され、中塊混合装入法の技術にしたがって高炉に装入される。

0021

以上のところにおいて、装入用ベルトコンベヤ7には、図2に示しているように、各通常装入用コークス秤量ホッパ5b〜5dから切出された粒度35mm以上の通常装入用コークス群CN1〜CN3と、中心装入用コークス秤量ホッパ5aから切出された粒度50mm以上の中心装入用コークス群CCと、中塊混合コークス秤量ホッパ19から切出された粒度20mm以上の中塊混合装入用のコークス群CMとが、それぞれの切出しタイミングにしたがって順次載置されて、高炉に向けて搬送される。

0022

ところで、中塊混合コークス篩11の直前の第4の篩下コークス搬送用コンベヤ9dでは、中心装入用塊コークス篩3a、3bの篩下コークス(粒度50mm未満のコークス)及び通常装入用塊コークス篩3c〜3hの篩下コークス(粒度35mm未満のコークス)が、順次搬送される。したがって中塊混合コークス篩11には、粒度35mm未満のコークスのみならず、粒度35mm以上で50mm未満のコークスをも供給されることになる。そのため、例えば20mmの篩目の中塊混合コークス篩11における篩上コークス、すなわち中塊混合コークス槽15に供給される中塊混合装入用コークスとしても、粒度20mm以上で35mm未満のコークスのみならず、粒度35mm以上で50mm未満のコークスも含まれることになる。

0023

ここで、既に述べたように、中塊混合装入用コークスの粒度に関しては、適切な粒度がある。すなわち、その粒度が小さすぎれば、炉上部の通気性確保の観点から好ましくない。一方、粒度が大きすぎて、炉内で鉱石融着帯を通過するまでに消滅してしまわなければ、高炉操業に悪影響をおよぼし、また混合すべき塊鉱石や焼結鉱よりも大きければ、中塊混合装入用コークスの装入時にコークスが表面に浮き上がって、炉内での中心装入混合層におけるコークス混合率が不均一となってしまうおそれがある。
そして本発明者等の実験によれば、35mm前後よりも大きい粒度のコークスは、上記のような中塊混合装入用コークスとして大きすぎる場合の問題を招きやすいことが判明している。そして図1に示すような先行技術例の設備では、中塊混合装入用コークスとしては大きすぎる粒度のコークス(例えば35mm以上50mm未満の粒度のコークス)も、中塊混合装入用コークスとして回収されてしまい、その結果、大きすぎるコークスが鉱石などの鉄源と混合されて高炉への混合装入に供され、上記の問題が生じやすくなることが判明している。
なお、粒度が20mm程度以上であれば、中塊混合装入用コークスとして小さすぎる場合の問題は生じないことも判明している。

0024

さらに、中塊混合装入用コークスとして高炉において安定的に使用できる量には上限があり、そのため中塊混合装入用コークスとして回収されたコークスのうち、ある程度の量のコークスは、中塊混合装入に使用されずに未使用となることがある。しかるに、図1に示すような設備では、本来は通常装入用として使用できる粒度のコークス(35mm以上のコークス)も中塊混合装入用コークスの一部として回収されるため、上記のような中塊混合装入に使用されなかった未使用の中塊混合装入用コークスに、通常装入用として使用できるはずのコークスも含まれることになる。このことは、原料設備に供給される塊コークスの使用歩留まり(装入歩留まり)を向上させ得ない原因となる。その結果、塊コークス不足を招いたり、また不足しないまでも、高炉外で使用せざるを得ない塊コークス量の増大により、無駄なコスト上昇を招くおそれがある。

0025

以上のように、従来の一般的な連続的なコークス篩い分け/搬送ライン構成に準じて、塊コークスから通常装入用コークス及び中心装入用コークスを篩い分けるとともに、その篩下コークスから中塊混合装入用コークスを回収するように構成した先行技術のコークス供給設備では、中塊混合装入用コークスとして最適な粒度範囲内のコークスのみを回収できず、そのため中塊混合装入法の効果を損なったり、悪影響を招いたりするおそれがあった。また同時に、コークス塊の使用歩留まりの低下や塊コークス不足もしくはコスト上昇を招くなどの問題も生じるおそれがあった。

0026

なお、特許文献1の例えば図3には、塊コークスから通常装入用コークスを篩った篩下コークスを中塊混合装入用コークス篩(特許文献1では小中塊回収篩と指称)まで連続的に搬送するラインの中途分級装置を設ける構成が示されている。しかしながら、特許文献1の発明は、通常コークス装入操業に中塊混合装入法を併用した高炉操業を対象としたものであって、中心装入法をも併用することまでは開示されていない。したがって、特許文献1では、通常コークス装入操業に中塊混合装入法と中心装入法とを併用した場合の前述のような問題点は認識されておらず、またそれに伴い、特許文献1の設備によっては、直ちには前述のような問題を解決することは困難である。

0027

なおまた、従来の一般的なコークス篩い分け/搬送ラインの設備構成を大幅に変えて、例えば、塊コークスから、中心装入用コークス及び中塊混合装入用コークスを、それぞれ個別に分級して回収する構成とすれば、前述のような問題を解消することが可能と考えられるが、その場合には、大幅な設備コストを招いたり、設置スペース上の問題が生じるため、実用的ではない。また、その場合、高炉に対する塊コークスの使用歩留まりのより一層の大幅な低下を招くおそれもある。

先行技術

0028

特開2014−43618号公報
特許第2933468号公報

発明が解決しようとする課題

0029

本発明は以上の事情背景としてなされたもので、従来の一般的な連続的なコークス篩い分け/搬送ラインの設備構成の大枠を崩さずに、したがって大幅なコスト上昇やスペース上の問題を招いたりすることなく、中塊混合装入のために最適な粒度範囲内のコークスのみを中塊混合用コークスとして回収でき、さらには、塊コークスの使用歩留まりの低下や塊コークス不足などの問題が生じないようにした高炉のコークス供給設備を提供することを課題としている。

課題を解決するための手段

0030

具体的には、本発明の基本的な態様(第1の態様)の高炉のコークス供給設備は、
第1の篩目を有する一基以上の通常装入用塊コークス篩と、
前記第1の篩目より大きい第2の篩目を有する一基以上の中心装入用塊コークス篩と、
前記通常装入用塊コークス篩の篩下のコークス群及び前記中心装入用塊コークス篩の篩下のコークス群を受けて、これらのコークス群を連続的に搬送する連続搬送ラインとを有する高炉のコークス供給設備において、
前記連続搬送ラインの搬送方向先端側に、その搬送ラインによって搬送される各コークス群から、前記第2の篩目に相当する粒度よりも小さい粒度を上限としかつ前記第1の篩目に相当する粒度よりも小さい粒度を下限とする所定の中塊混合装入用コークス粒度範囲内の粒度のコークスを、中塊混合装入用コークスとして回収する中塊混合装入用コークス回収装置が設けられていることを特徴とするものである。

0031

また本発明の第2の態様の高炉のコークス供給設備は、前記第1の態様の高炉のコークス供給設備において、
前記第1の篩目が35mm±5mmの範囲内とされ、前記第2の篩目が50mm±5mmの範囲内とされていることを特徴とするものである。

0032

さらに本発明の第3の態様の高炉のコークス供給設備は、前記第1もしくは第2の態様の高炉のコークス供給設備において、
前記中塊混合装入用コークス回収装置が、連続搬送ラインからの各コークス群のコークスを、第1の分配経路と第2の分配経路のいずれかに向けて、コークス群ごと選択的に振り分け振り分け部材を備え、
かつ前記第1の分配経路には、前記中塊混合装入用コークスの粒度範囲の下限として予め定めた粒度以上の粒度のコークスを篩い分けるコークス篩が設けられていることを特徴とするものである。

0033

また本発明の第4の態様の高炉のコークス供給設備は、前記第3の態様の高炉のコークス供給設備において、
前記中塊混合装入用コークス回収装置に前記通常装入用塊コークス篩の篩下のコークス群が到達するタイミングと、前記中塊混合装入用コークス回収装置に前記中心装入用塊コークス篩の篩下のコークス群が到達するタイミングとが異なっており、
前記振り分け部材は、前記各タイミングに応じて連続搬送ラインからのコークス群を第1の分配経路と第2の分配経路のいずれかに分配するように構成され、前記通常装入用塊コークス篩の篩下のコークス群のうちの少なくとも一部のコークス群を第1の分配経路に振り分けて、中塊混合装入用コークスとして回収し、前記中心装入用塊コークス篩の篩下のコークス群を第2の分配経路に振り分けるように構成されたことを特徴とするものである。

0034

さらに本発明の第5の態様の高炉のコークス供給設備は、前記第3、第4のいずれかの態様の高炉のコークス供給設備において、
前記振り分け部材が、傾動可能な切替シュート板によって構成されており、その切替シュート板が、前記連続搬送ラインからの各篩下コークス群のコークスを、第1の分配経路に導く第1の傾動位置と、第2の経路に導く第2の傾動位置との間で切替傾動されるように構成されていることを特徴とするものである。

0035

さらに本発明の第6の態様の高炉のコークス供給設備は、前記第3〜第5のいずれかの態様の高炉のコークス供給設備において、
前記第2の分配経路に、その第2の分配経路に導かれた篩下コークス群のコークスが通過するグリズリーが設けられ、そのグリズリーによって、相対的に大きい粒度のコークスのみが第2の分配経路の前方に導かれるように構成されたことを特徴とするものである。

発明の効果

0036

本発明によれば、大幅なコスト上昇やスペース上の問題を招いたりすることなく、中塊混合装入のために最適な粒度範囲内のコークスのみを中塊混合用コークスとして回収でき、そのため、回収した中塊混合用コークスを中塊混合装入に適用することによって、大きすぎる粒度のコークスを中塊混合装入に適用した場合の悪影響を招くことなく、中塊混合装入法の効果を充分に発揮することができ、さらには、塊コークスの使用歩留まりの低下や塊コークス不足などの問題が生じないなどの効果を得ることができる。

図面の簡単な説明

0037

本発明の前提となる先行技術によるコークス供給設備の一例を示す略解図である。
図1に示されるコークス供給設備の装入用ベルトコンベヤ7上における、各コークス群が順次載置されて搬送される状況を示す模式図である。
本発明の一実施形態のコークス供給設備を示す略解図である。
図3に示されるコークス供給設備における中塊混合装入用コークス回収装置の一例を示す略解図である。
図4に示される中塊混合装入用コークス回収装置の要部を拡大して示す略解図である。
図3に示されるコークス供給設備の第4の篩下コークス搬送用コンベヤ上における、各篩下コークスが順次載置されて搬送される状況を示す模式図である。

実施例

0038

以下に、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。

0039

図3に、本発明の一実施形態の高炉のコークス供給設備を示す。なお図3において、図1に示した要素と同一の要素については図1と同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。なお、図3に示される高炉のコークス供給設備における装入用ベルトコンベヤ7上に各コークス群を順次載置して、各コークス群を高炉に向けて搬送する状況は、図2に示した状況と実質的に同じであり、そこで以下では、図2引用して説明を進める。

0040

図3において、複数基、例えば8基のコークス槽1a〜1hから切出された塊コークスは、塊コークス篩3a〜3hによって篩い分けされる。例えば、コークス槽1c〜1hから切出された塊コークスは、例えば35mmの篩目を有する通常装入用塊コークス篩3c〜3hによって篩い分けされて、その篩上コークス(35mm以上のコークス)が通常装入用コークス秤量ホッパ5b〜5dに導かれ、さらに装入用ベルトコンベヤ7上に切出されて、図2に示したように、通常装入用コークス群CN1〜CN3として図示しない高炉に向けて搬送され、通常装入コークスとして高炉に装入される。

0041

またコークス槽1a、1bから切出された塊コークスは、例えば50mmの篩目を有する中心装入用塊コークス篩3a、3bによって篩い分けされて、その篩上コークス(50mm以上のコークス)が中心装入用コークス秤量ホッパ5aに導かれ、さらに装入用ベルトコンベヤ7上に切出されて、図2に示したように、中心装入用コークス群CCとして図示しない高炉に向けて搬送され、通常装入コークスとして高炉に装入される。

0042

通常装入用塊コークス篩3c〜3eの篩下コークス群(35mm未満のコークス)Cc〜Ce、および中心装入用塊コークス篩3aの篩下コークス群(50mm未満のコークス)Caは、第1の篩下コークス搬送用コンベヤ9a上に落下して、第3の篩下コークス搬送用コンベヤ9cに向けて搬送される。また通常装入用塊コークス篩3f〜3hの篩下コークス群(35mm未満のコークス)Cf〜Ch、および中心装入用塊コークス篩3bの篩下コークス群(50mm未満のコークス)Cbは、第2の篩下コークス搬送用コンベヤ9b上に落下して、第3の篩下コークス搬送用コンベヤ9cに向けて搬送される。

0043

第1、第2の各篩下コークス搬送用コンベヤ9a、9bにより搬送された各篩下コークス群Ca〜Chは、第3の篩下コークス搬送用コンベヤ9cを経て、第4の篩下コークス搬送用コンベヤ9dによって、次に述べる中塊混合コークス回収装置21に向けて搬送される。ここで、各篩下コークス群Ca〜Chが、各篩下コークス群に共通の第4の篩下コークス搬送用コンベヤ9dによって搬送されるまでの構成は、図1に示した設備と同様である。

0044

本実施形態における、中塊混合コークス回収装置21の具体的構成の例を、図4図5に示し、この中塊混合コークス回収装置21について、図3図5を参照して説明する。

0045

第4の篩下コークス搬送用コンベヤ9dの搬送方向前端には、第4の篩下コークス搬送用コンベヤ9dによって搬送されてきた各篩下コークス群Ca〜Chを、第1の分配経路23Aと第2の分配経路23Bのいずれかの分配経路に、コークス群ごと選択的に振り分ける振り分け部材25が配設されており、この振り分け部材25が中塊混合コークス回収装置21の要部を構成している。

0046

第1の分配経路23Aには、中塊混合装入用コークス粒度範囲の下限以上の粒度、例えば20mm以上のコークスを篩い分ける中塊混合装入用コークス篩11が設けられており、その中塊混合装入用コークス篩11の篩上コークス(20mm以上のコークス)が、中塊混合コークス搬送用コンベヤ13a、13bによって、中塊混合コークス槽15に送られるようになっている。一方、中塊混合装入用コークス篩11の篩下コークス(20mm未満のコークス)は、粉コークスホッパ17に一旦収容され、ダンプカー等によりバッチ式に焼結工場等の設備に送られるようになっている。

0047

中塊混合コークス槽15においては、図1に示した設備と同様に、中塊混合コークス搬送用コンベヤ13a、13bによって送られてきたコークス(粒度20mm以上のコークス)が一旦貯留され、さらにそのコークスは、中塊混合コークス秤量ホッパ19によって秤量されて所定量ずつ装入用ベルトコンベヤ7に切出され、図2に示したように、装入用ベルトコンベヤ7により中塊混合装入用のコークス群CMとして高炉に向けて搬送される。そして、装入用ベルトコンベヤ7上、及び/または図示しない炉頂のバンカーにおいて鉄源と混合され、中塊混合装入法の技術にしたがって高炉に装入されるようになっている。

0048

第2の分配経路23Bには、傾斜状にグリズリー27が配設されている。このグリズリー27は、相対的に大きい径(例えば35mm程度以上)のコークスはその板面上を通過させる一方、相対的に小さい径(例えば35mm程度未満)のコークスは裏面側に排出させるように、二次元格子状の固定された格子板からなるものである。さらにそのグリズリーバー27の下向き傾斜方前端の下方には、コークス回収ホッパ29が設けられており、またグリズリー27の裏面側には、その側に排出されたコークスを前記粉コークスホッパ17に導くための案内部材31が設けられている。したがって粒度が比較的大きいコークス、例えば35mm以上のコークスは、グリズリー27の傾斜格子面上を通過してコークス回収ホッパ29に導かれ、一方、粒度が比較的小さいコークス、例えば35mm程度未満のコークスは、グリズリー27の格子間の隙間を通して裏面側に排出され、粉コークスホッパ17に導かれる。ここで、コークス回収ホッパ29に導かれた、比較的大きいコークス(例えば35mm程度以上のコークス)は、再びヤードの塊コークス置場に戻されて、循環使用される。

0049

前述の振り分け部材25は、電動モータなどからなる駆動装置25Aによって傾動される切替シュート板25Bからなり、第4の篩下コークス搬送用コンベヤ9dによって送られてきて、その第4の篩下コークス搬送用コンベヤ9dの前端から落下するコークス群を受けてこれを第2の分配経路23Bに導く第2の傾動位置(図3図5において鎖線で示す位置)と、第4の篩下コークス搬送用コンベヤ9dの前端から落下するコークス群を受けずに第1の分配経路23Aに導く第1の傾動位置(図3図5において実線で示す位置)との間で傾動するように構成されている。ここで、切替シュート板25Bが第1の傾動位置(実線で示す位置)にある状態では、第4の篩下コークス搬送用コンベヤ9dの前端から落下するコークス群が、前述のように中塊混合装入用コークス篩11に導かれる。一方、切替シュート板25Bが第2の傾動位置(鎖線で示す位置)にある状態では、前述のように第4の篩下コークス搬送用コンベヤ9dの前端から落下するコークス群を、グリズリー27に導く。

0050

以上のような図3図5に示す実施形態のコークス供給設備において、第4の篩下コークス搬送用コンベヤ9dでは、図6に示しているように、各篩下コークス群Ca〜Chが、順次それぞれ異なるタイミングで、中塊混合コークス回収装置21の振り分け部材25に向けて送られてくる。なお図6では、各篩下コークス群Ca〜Chのうち、通常装入用塊コークス篩3c〜3e;3f〜3hからの各篩下コークス群Cc〜Ce;Cf〜Chも、それぞれ異なるタイミングで搬送されてくるように示しているが、通常装入用塊コークス篩からの各篩下コークス群が搬送されてくるタイミングは、重複していてもよい。すなわち、要は、通常装入用塊コークス篩3c〜3e;3f〜3hからの各篩下コークス群Cc〜Ce;Cf〜Chが搬送されてくるタイミングと、中心装入用塊コークス篩3a、3bからの各篩下コークス群Ca、Cbが搬送されてくるタイミングとが重複していなければよい。

0051

本実施形態の設備の場合、通常装入用塊コークス篩3c〜3hの篩下コークス群(35mm未満のコークス)Cc〜Chのいずれかが第4の篩下コークス搬送用コンベヤ9dの先端に至る期間PNでは、振り分け部材25の切替シュート板25Bを第1の分配経路23Aの側(実線で示した第1の傾動位置の側)に維持させておくことによって、篩下コークス群Cc〜Chを中塊混合装入用コークス篩11に導く。そしてその中塊混合装入用コークス篩11の篩上コークス(20mm以上のコークス)が、中塊混合コークス搬送用コンベヤ13a、13bによって、中塊混合用コークスとして中塊混合コークス槽15に送られる。すなわち、20mm以上35mm未満のコークスだけが、中塊混合用コークスとして中塊混合コークス槽15に送られることになる。

0052

なお、上記の期間PNにおいて、中塊混合装入用コークス篩11の篩下コークス(20mm未満のコークス)は、図1に示した先行技術の設備と同様に、粉コークスホッパ17に一旦収容され、高炉への装入に不適切な粉コークスとして焼結工場等の他の設備に送られる。

0053

一方、中心装入用塊コークス篩3a、3bの篩下コークス群(50mm未満のコークス;35mm以上のコークスを含む)Ca、Cbが第4の篩下コークス搬送用コンベヤ9dの先端に至る期間PMでは、振り分け部材25の切替シュート板25Bを第2の分配経路23Bの側(すなわち鎖線で示した第2の傾動位置の側)に位置するように傾動させる。これによって、35mm以上のコークスを含む50mm未満のコークスは、中塊混合装入用コークス篩11の側に導かれないことになる。したがって中塊混合装入用コークス篩11の篩上コークスは、20mm以上、35mm未満の粒度のものだけとなり、35mm以上のコークスを含む50mm未満のコークスは、中塊混合コークス槽15に導かれず、中塊混合用コークスとして使用されないことになる。

0054

なお、この期間PMにおいて、振り分け部材25の切替シュート板25Bによって第2の分配経路23Bの側に導かれたコークスは、グリズリー27を通過する際に、粒度が相対的に小さいコークス、例えば35mm程度未満のコークスは、グリズリー27の格子間の隙間を通して粉コークスホッパ17に導かれる。一方、相対的に大きいコークス(例えば35mm程度以上のコークス)は、再びヤードの塊コークス置場に戻されて、もとの塊コークスとともに、循環使用されることになる。

0055

上述のようにして、中塊混合用コークスとしては、35mm以上の粒度のコークスが除外されて、20mm以上、35mm未満のものだけが回収される。すなわち、中塊混合用コークスとして本来好ましくない35mm程度以上の比較的大きい粒度のコークスが鉱石などの鉄源と混合されて、中塊混合装入に使用されてしまうことを未然に防止することができる。具体的には、中塊混合用コークスの粒度が大きすぎて、炉内で鉱石融着帯を通過するまでに消滅せずに、炉下部のコークス粒径が低下する等、高炉操業に悪影響を及ぼすことを回避できる。また中塊混合用コークスの粒度が、混合すべき鉄鉱石や焼結鉱よりも大きくなってしまうおそれが少なく、そのため混合時や高炉装入時において中塊混合用コークスの粒度が大きすぎることに起因して、コークスが表面に浮き上がって、炉内での中心装入混合物層における鉄鉱石や焼結鉱との混合率が不均一となってしまうなど、混合性が悪化することを防止できる。

0056

なお、中塊混合用コークスの粒度が小さすぎても、炉上部の通気性確保の点で問題が生じるが、その点は、図1に示した先行技術の設備と同様に、中塊混合装入用コークス篩11によって20mm未満のコークスを除去しているため、問題は生じない。

0057

さらに、本実施形態においては、通常装入用として使用できる粒度のコークス(例えば35mm以上のコークス)は、中塊混合装入用コークスとしては回収されないから、安定的に使用できる量に上限がある中塊混合用コークスの回収量が過剰となるおそれが少なくなる。その結果、原料設備に供給される塊コークスの使用歩留まり(装入歩留まり)を向上させることができ、そのため塊コークス不足を招いたり、また不足しないまでも、高炉外で使用せざるを得ない塊コークス量の増大によるコスト上昇を招いたりするおそれを少なくすることができる。

0058

さらに本実施形態では、振り分け部材25の切替シュート板25Bによって第2の分配経路23Bの側に導かれたコークス(35mm以上のコークスを含む、50mm未満のコークス)については、グリズリー27を通過する際に、粒度が相対的に小さいコークス、例えば35mm程度以下のコークスが除去され(粉コークスホッパ17の側に導かれ)、相対的に大きいコークス(例えば35mm程度以上のコークス)が、再びヤードの塊コークス置場に戻されて、もともとの塊コークスとともに、循環使用される構成としている。このような構成では、塊コークスの使用歩留まりを一層向上させることができる。但し、場合によっては、グリズリーバー27を省略して、振り分け部材25の切替シュート板25Bを通過したコークスの全量が粉コークスホッパ17の側に導かれるように構成することも許容される。

0059

また本実施形態については、通常装入用塊コークス篩3c〜3hの篩下コークス群(35mm未満のコークス)Cc〜Chのいずれかが第4の篩下コークス搬送用コンベヤ9dの先端に至る期間PNでは、振り分け部材25の切替シュート板25Bを第1の分配経路23Aの側に維持させておくことによって、篩下コークス群Cc〜Chを中塊混合装入用コークス篩11に導き、その中塊混合装入用コークス篩11の篩上コークス(20mm以上のコークス)を、中塊混合コークス搬送用コンベヤ13a、13bによって、中塊混合用コークスとして中塊混合コークス槽15に送ることとしている。しかしながらこれは、期間PNにおいて振り分け部材25に到来する通常装入用塊コークス篩3c〜3hの篩下コークス群(35mm未満のコークス)Cc〜Chのすべてのコークス群を、必ず第1の分配経路23Aの側に振り分けることを意味するものではない。すなわち、中塊混合用コークスの必要量に見合った分だけ、期間PNにおいて振り分け部材25に到来する通常装入用塊コークス篩3c〜3hの篩下コークス群(35mm未満のコークス)Cc〜Chのうちの少なくとも一部のコークス群を第1の分配経路23Aの側に振り分ければよい。その場合、振り分け部材25に到来する通常装入用塊コークス篩3c〜3hの篩下コークス群Cc〜Chのうち、第1の分配経路23Aの側に振り分けないコークス群(中塊混合用コークスに振り向けないコークス群)は、第2の分配経路23Bの側に振り分ければよい。

0060

但し、中心装入用塊コークス篩3a、3bの篩下コークス群(50mm未満のコークス;35mm以上のコークスを含む)Ca、Cbが第4の篩下コークス搬送用コンベヤ9dの先端に至る期間PMでは、振り分け部材25の切替シュート板25Bを必ず第2の分配経路23Bの側に位置させる。すなわち期間PMでは、振り分け部材25に到来する中心装入用塊コークス篩3a、3bの篩下コークス群Ca、Cbのすべてを第2の分配経路23Bの側に振り向ける。これによって、35mm以上のコークスを含む50mm未満のコークスは、そのすべてが中塊混合装入用コークス篩11の側に導かれないことになる。

0061

なお上記の実施形態では、通常装入用コークスの粒度は35mm以上、中心装入用コークスの粒度は50mm以上、中塊混合用コークスの粒度は20〜35mmの範囲内がそれぞれ最適であるとして、通常装入用塊コークス篩3c〜3hの篩目を35mm、中心装入用塊コークス篩3a、3bの篩目を50mm、中塊混合装入用コークス篩11の篩目を20mmに設定している。しかしながら、これらの粒度もしくは篩目の範囲は、飽くまで最適な範囲として設定したものであり、実際上は、上記の粒度もしくは篩目から若干ずれていてもよい。

0062

例えば通常装入用コークスの粒度は35mm±5mm以上であることが望ましく、したがって通常装入用塊コークス篩3c〜3hの篩目も35mm±5mmが好ましい。また中心装入用コークスの粒度は50mm±5mm以上であることが望ましく、したがって中心装入用塊コークス篩3a、3bの篩目も50mm±5mmが好ましい。さらに中塊混合用コークスの粒度は20±3mm以上が好ましく、したがって中塊混合装入用コークス篩11の篩目も20mm±3mmが好ましい。そしてこの場合には、中塊混合用コークスの粒度は20±3mm〜35±3mmの範囲内となる。

0063

以上のところにおいて、図3図6に示す実施形態では、塊コークス篩を、通常装入用塊コークス篩3c〜3hと、中心装入用塊コークス篩3a、3bとの2種の篩目のものに分け、これらの塊コークス篩から連続搬送ラインによって送られてきた各篩下コークス群のコークスを、中塊混合装入用コークス回収装置21によって、通常装入用塊コークス篩3c〜3hからの篩下コークス群の少なくとも一部のコークス群は第1の分配経路23Aの側に導き、中心装入用塊コークス篩3a、3bからの篩下コークス群は第2の分配経路23Bに導くように、コークス群ごと振り分け部材25によって選択的に振り分け、さらに第1の分配経路23Aに、前記中塊混合装入用コークス粒度範囲の下限以上の粒度(例えば20mm±3mm以上)のコークスを篩い分ける中塊混合装入用コークス篩11を設けて、その中塊混合装入用コークス篩11の篩上コークスを中塊混合装入用コークスとして回収する構成としている。したがって、中塊混合装入用コークスを回収するための中塊混合装入用コークス篩11には、中心装入用塊コークス篩3a、3bからの篩下コークス群は到来せず、通常装入用塊コークス篩3c〜3hからの篩下コークス群のみが振り向けられることになる。

0064

なお、場合によっては、上記の実施形態のような振り分け部材25によって振り分ける構成とせずに、連続搬送ラインによって送られてきた各コークス群のコークスから、中塊混合装入用コークスとしての適切な粒度範囲(例えば20±3mm〜35±3mm)内のコークスのみを回収するように、篩やグリズルーなどからなる予備回収設備を設けることも許容される。たとえば、予備回収設備として、中塊混合装入用コークスとしての粒度範囲の上限(例えば35±3mm)を越えるコークスを篩い分け、その篩下のコークスについて、さらに上記の中塊混合装入用コークスとしての粒度範囲の下限(例えば20±3mm)以上のコークスを篩い分けて、その篩上のコークスを中塊混合装入用コークスとして回収するように予備回収設備を構成することも許容される。あるいは、逆に、連続搬送ラインから送られてきた各コークス群のコークスから、先ず上記の中塊混合装入用コークスとしての粒度範囲の下限(例えば20±3mm)以上のコークスを篩い分け、その篩上のコークスについて、中塊混合装入用コークスとしての粒度範囲の上限(例えば35±3mm)を越えるコークスを篩い分け、その篩下のコークスを中塊混合装入用コークスとして回収するように予備回収設備を構成することも許容される。

0065

但し、これらの場合は、コークス篩を2段に設ける必要があるため、設備コストが前記実施形態の場合よりも嵩むことが多く、またコークス篩の設置スペースの問題も発生する可能性もあり、これらの観点からは、前記実施形態で示したような振り分け部材を設けた設備構成の方が有利である。

0066

また、特許文献1に記載されているように、すべての塊コークス篩の篩目を同一の篩目とし、それらの塊コークス篩の篩下コークスを、連続搬送ラインによってグリズリーや篩などからなる予備回収設備に送り、全ての塊コークス篩の篩下の各コークスから、中塊混合装入用コークスに適した粒度のコークスのみを予備回収設備で回収する場合は、全ての篩下コークスが予備回収装置を通過するため、予備回収装置で処理する量が多くなり、グリズリーならば摩耗の問題が発生し、篩ならば能力の大きい設備が必要になってしまい、設備寿命や設備コスト、設備スペースなどの問題が生じやすい。
これに対して本実施形態の設備では、塊コークス篩として、篩目の異なる2種の篩(通常装入用塊コークス篩と中心装入用塊コークス篩)を設け、これらの塊コークス篩の篩下コークスを、振り分け部材によって第1、第2の分配経路に振り分けるため、各分配経路のグリズリーもしくは篩には、相対的に少量のコークのみが到来することになるから、グリズリーもしくは篩の摩耗の問題が生じにくく、また設備コスト、設備スペースの問題も生じにくい。言い換えれば、本実施形態の設備は、従来の設備に対して、中心装入用塊コークス篩の篩下コークスを切り分ける設備及びその制御装置を付加するだけで済むため、スペース・設備費用の面で大きな利点がある。また操業上も、従来の設備から大幅に変更する必要がなく、したがって操業コストも特に増大することは避けられる。

0067

以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、この実施形態は、あくまで本発明の要旨の範囲内の一つの例に過ぎず、本発明の要旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。すなわち本発明は、前述した説明によって限定されることはなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定され、その範囲内で適宜変更可能であることはもちろんである。

0068

3a、3b中心装入用コークス篩
3c〜3h 通常装入用コークス篩
7 装入用ベルトコンベヤ
9a 第1の篩下コークス搬送用コンベヤ
9b 第2の篩下コークス搬送用コンベヤ
9c 第3の篩下コークス搬送用コンベヤ
9d 第4の篩下コークス搬送用コンベヤ
11 中塊混合装入用コークス篩
21 中塊混合コークス回収装置
23A 第1の分配経路
23B 第2の分配経路
25振り分け部材
27グリズリー
Ca〜Ch 篩下コークス群
CN1〜CN3 通常装入用コークス群
CC 中心装入用コークス群
CM コークス/鉄源混合物群

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