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技術 放射線画像処理装置および放射線画像処理方法

出願人 株式会社島津製作所
発明者 吉田貴則後藤敬一
出願日 2016年9月20日 (4年2ヶ月経過) 出願番号 2016-182752
公開日 2018年3月29日 (2年7ヶ月経過) 公開番号 2018-046905
状態 特許登録済
技術分野 放射線診断機器
主要キーワード 類似度閾値 狭窄部分 放射線画像処理 医用デバイス 外乱要因 インターベンション治療 放射線透視 マーカ位置
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (9)

課題

外乱要因に拘わらず、医用デバイスが十分に強調されたデバイス強調画像を取得することが可能な放射線画像処理装置を提供する。

解決手段

この画像処理装置10(放射線画像処理装置)は、画像生成部13と、画像処理部14と、を備える。画像処理部14は、連続的に生成される複数の透視画像40から、基準となる基準透視画像41を選択する。画像処理部14は、連続的に生成される複数の透視画像40を解析することによって、複数の透視画像40から、基準透視画像41に類似する類似透視画像42を選択する。画像処理部14は、基準透視画像41に類似透視画像42を重畳させることによって、被検体T内に導入されたステント31が強調された状態で画像化されたデバイス強調画像60を作成するように構成されている。

概要

背景

従来、被検体内に導入された医用デバイス撮像した透視画像を処理する放射線画像処理装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。

上記特許文献1には、インターベンション治療において、被検体患者)の体内に導入されたバルーンおよびガイドワイヤ(医用デバイス)のX線画像(透視画像)を処理する画像処理装置が開示されている。この画像処理装置では、ガイドワイヤ先端部またはバルーンマーカなどのマーカ(特徴点)を現在画像から抽出して、マーカ位置に基づいて参照画像に対する現在画像の位置合わせが行われる。そして、画像処理装置では、位置合わせが行われた多数の画像を時間積分して重畳させるように構成されている。

概要

外乱要因に拘わらず、医用デバイスが十分に強調されたデバイス強調画像を取得することが可能な放射線画像処理装置を提供する。この画像処理装置10(放射線画像処理装置)は、画像生成部13と、画像処理部14と、を備える。画像処理部14は、連続的に生成される複数の透視画像40から、基準となる基準透視画像41を選択する。画像処理部14は、連続的に生成される複数の透視画像40を解析することによって、複数の透視画像40から、基準透視画像41に類似する類似透視画像42を選択する。画像処理部14は、基準透視画像41に類似透視画像42を重畳させることによって、被検体T内に導入されたステント31が強調された状態で画像化されたデバイス強調画像60を作成するように構成されている。

目的

この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、外乱要因に拘わらず、医用デバイスが十分に強調されたデバイス強調画像を取得することが可能な放射線画像処理装置および放射線画像処理方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

検体を透過した放射線検出信号に基づく透視画像を連続的に生成する画像生成部と、前記画像生成部により連続的に生成された前記透視画像に画像処理を行う画像処理部と、を備え、前記画像処理部は、連続的に生成される複数の前記透視画像から、基準となる基準透視画像を選択し、連続的に生成される複数の前記透視画像を解析することによって、前記複数の透視画像から、前記基準透視画像に類似する類似透視画像を選択し、前記基準透視画像に前記類似透視画像を重畳させることによって、被検体内に導入された医用デバイスが強調された状態で画像化された、デバイス強調画像を作成するように構成されている、放射線画像処理装置

請求項2

前記画像処理部は、前記医用デバイスの特徴点に基づいて前記複数の透視画像を解析することによって、前記基準透視画像に類似する前記類似透視画像を選択するように構成されている、請求項1に記載の放射線画像処理装置。

請求項3

前記画像処理部は、前記基準透視画像のうちの前記医用デバイスの特徴点およびその近傍の基準部分画像に対する、前記透視画像のうちの前記医用デバイスの特徴点およびその近傍の部分画像類似度が、類似度閾値以上である前記透視画像を、前記類似透視画像として選択するように構成されている、請求項2に記載の放射線画像処理装置。

請求項4

前記画像処理部は、前記基準透視画像における前記医用デバイスの特徴点に対する、前記透視画像における前記医用デバイスの特徴点の移動量が、移動量閾値以下である前記透視画像を、前記類似透視画像として選択するように構成されている、請求項2に記載の放射線画像処理装置。

請求項5

前記画像処理部は、前記透視画像から、前記透視画像の位相情報を取得し、前記位相情報に基づいて、前記複数の透視画像のうちから、前記基準透視画像と略一致する位相において取得された前記透視画像を、前記類似透視画像として選択するように構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の放射線画像処理装置。

請求項6

前記画像処理部は、前記基準透視画像を連続的に更新することによって、異なる前記デバイス強調画像を連続的に作成するように構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の放射線画像処理装置。

請求項7

前記画像生成部により連続的に生成された前記透視画像を記憶する記憶部をさらに備え、前記画像処理部は、前記記憶部に記憶され、前記基準透視画像より前に生成された前記透視画像から、前記類似透視画像を選択するように構成されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の放射線画像処理装置。

請求項8

前記医用デバイスは、血管治療用のステントを含み、前記透視画像は、周期的に動く部位の放射線画像である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の放射線画像処理装置。

請求項9

放射線透視撮影による被検体の透視画像を連続的に取得するステップと、連続的に生成される複数の前記透視画像から、基準となる基準透視画像を選択するステップと、連続的に生成される複数の前記透視画像を解析することによって、前記複数の透視画像から、前記基準透視画像に類似する類似透視画像を選択するステップと、前記基準透視画像に前記類似透視画像を重畳させることによって、被検体内に導入された医用デバイスが強調された状態で画像化された、デバイス強調画像を作成するステップとを備える、放射線画像処理方法

技術分野

0001

本発明は、放射線画像処理装置および放射線画像処理方法に関する。

背景技術

0002

従来、被検体内に導入された医用デバイス撮像した透視画像を処理する放射線画像処理装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。

0003

上記特許文献1には、インターベンション治療において、被検体患者)の体内に導入されたバルーンおよびガイドワイヤ(医用デバイス)のX線画像(透視画像)を処理する画像処理装置が開示されている。この画像処理装置では、ガイドワイヤ先端部またはバルーンマーカなどのマーカ(特徴点)を現在画像から抽出して、マーカ位置に基づいて参照画像に対する現在画像の位置合わせが行われる。そして、画像処理装置では、位置合わせが行われた多数の画像を時間積分して重畳させるように構成されている。

先行技術

0004

特表2005−510288号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、上記特許文献1に記載の画像処理装置では、被検体の心拍および呼吸などの外乱要因により、医用デバイスが変形を繰り返すような場合であっても、画像が時間積分されてしまうという不都合がある。この場合、変形を繰り返す医用デバイスの画像が重畳されることにより、医用デバイスがぼやけた画像が作成されてしまうため、医用デバイスを十分に強調表示することができないという問題点があると考えられる。

0006

この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、外乱要因に拘わらず、医用デバイスが十分に強調されたデバイス強調画像を取得することが可能な放射線画像処理装置および放射線画像処理方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0007

上記目的を達成するために、この発明の第1の局面における放射線画像処理装置は、被検体を透過した放射線検出信号に基づく透視画像を連続的に生成する画像生成部と、画像生成部により連続的に生成された透視画像に画像処理を行う画像処理部と、を備え、画像処理部は、連続的に生成される複数の透視画像から、基準となる基準透視画像を選択し、連続的に生成される複数の透視画像を解析することによって、複数の透視画像から、基準透視画像に類似する類似透視画像を選択し、基準透視画像に類似透視画像を重畳させることによって、被検体内に導入された医用デバイスが強調された状態で画像化されたデバイス強調画像を作成するように構成されている。

0008

この発明の第1の局面による放射線画像処理装置では、上記のように、連続的に生成される複数の透視画像から、基準となる基準透視画像を選択し、連続的に生成される複数の透視画像を解析することによって、複数の透視画像から、基準透視画像に類似する類似透視画像を選択し、基準透視画像に類似透視画像を重畳させることによって、被検体内に導入された医用デバイスが強調された状態で画像化されたデバイス強調画像を作成するように画像処理部を構成する。これにより、たとえば、外乱要因により医用デバイスが変形を繰り返すような場合であっても、基準透視画像における医用デバイスの形状に近い形状の医用デバイスが撮像された透視画像(類似透視画像)を、基準透視画像に類似すると画像処理部により解析(判断)することができる。一方で、基準透視画像における医用デバイスの形状と異なる形状の医用デバイスが撮像された透視画像(非類似透視画像)を、基準透視画像に類似しないと画像処理部により解析(判断)することができる。これらの結果、外乱要因がある場合であっても、画像処理部により、非類似透視画像が基準透視画像に重畳されずに、類似透視画像が基準透視画像に重畳されるので、外乱要因に拘わらず、医用デバイスが十分に強調されたデバイス強調画像を取得することができる。

0009

上記第1の局面による放射線画像処理装置において、好ましくは、画像処理部は、医用デバイスの特徴点に基づいて複数の透視画像を解析することによって、基準透視画像に類似する類似透視画像を選択するように構成されている。このように構成すれば、画像処理部により、透視画像に明瞭に映り込む医用デバイスの特徴点に基づいて、複数の透視画像が解析されるので、基準透視画像と透視画像との類似の有無を容易に取得させることができる。

0010

上記医用デバイスの特徴点に基づいて透視画像を解析する構成において、好ましくは、画像処理部は、基準透視画像のうちの医用デバイスの特徴点およびその近傍の基準部分画像に対する、透視画像のうちの医用デバイスの特徴点およびその近傍の部分画像類似度が、類似度閾値以上である透視画像を、類似透視画像として選択するように構成されている。このように構成すれば、透視画像のうちの医用デバイスの特徴点およびその近傍において、基準透視画像と複数の透視画像との類似が判断されるので、基準透視画像における医用デバイスの形状に近い形状の医用デバイスが撮像された透視画像を、類似透視画像としてより確実に選択することができる。また、透視画像のうちの医用デバイスの特徴点およびその近傍の部分画像の類似度が、類似度閾値以上である透視画像を、類似透視画像として画像処理部に選択させることによって、類似透視画像と類似透視画像以外の非類似透視画像とを容易に判別することができる。

0011

上記医用デバイスの特徴点に基づいて透視画像を解析する構成において、好ましくは、画像処理部は、基準透視画像における医用デバイスの特徴点に対する、透視画像における医用デバイスの特徴点の移動量が、移動量閾値以下である透視画像を、類似透視画像として選択するように構成されている。このように構成すれば、移動量に基づいて、類似透視画像と類似透視画像以外の非類似透視画像とを容易に判別することができる。

0012

上記第1の局面による放射線画像処理装置において、好ましくは、画像処理部は、透視画像から、透視画像の位相情報を取得し、位相情報に基づいて、複数の透視画像のうちから、基準透視画像と略一致する位相において取得された透視画像を、類似透視画像として選択するように構成されている。このように構成すれば、画像処理部によって、医用デバイスの特徴点に因らずに、類似透視画像と類似透視画像以外の非類似透視画像とを判別させることができる。これにより、特徴点が視認しにくい場合などであっても、類似透視画像と類似透視画像以外の非類似透視画像とを確実に判別することができる。また、心電図から取得した心電波形に基づいて、位相の一致または不一致を判断する場合と異なり、呼吸などの心拍以外の要因に基づく位相のずれにも対応することができる。これにより、類似透視画像と類似透視画像以外の非類似透視画像とをより確実に判別することができる。

0013

上記第1の局面による放射線画像処理装置において、好ましくは、画像処理部は、基準透視画像を連続的に更新することによって、異なるデバイス強調画像を連続的に作成するように構成されている。このように構成すれば、放射線画像処理装置から出力されるデバイス強調画像を動画にすることができるので、放射線画像処理装置を用いるユーザ(医療従事者)に、変形および移動する医用デバイスを確実に視認させることができる。

0014

上記第1の局面による放射線画像処理装置において、好ましくは、画像生成部により連続的に生成された透視画像を記憶する記憶部をさらに備え、画像処理部は、記憶部に記憶され、基準透視画像より前に生成された透視画像から、類似透視画像を選択するように構成されている。このように構成すれば、基準透視画像を最新の透視画像にすることによって、最新の透視画像に基づく医用デバイスが十分に強調されたデバイス強調画像を取得することができる。これにより、ユーザに最新の状態の医用デバイスを明瞭に視認させることができる。

0015

上記第1の局面による放射線画像処理装置において、好ましくは、医用デバイスは、血管治療用のステントを含み、透視画像は、周期的に動く部位の放射線画像である。インターベンション治療など、血管を含む体組織が心拍および呼吸などに伴って周期的に動く場合には、ステントについて十分に視認性を向上させることが難しいため、ステントが十分に強調されたデバイス強調画像を取得することが可能な本発明は、特に有効である。

0016

この発明の第2の局面における放射線画像処理方法は、放射線透視撮影による被検体の透視画像を連続的に取得するステップと、連続的に生成される複数の透視画像から、基準となる基準透視画像を選択するステップと、連続的に生成される複数の透視画像を解析することによって、複数の透視画像から、基準透視画像に類似する類似透視画像を選択するステップと、基準透視画像に類似透視画像を重畳させることによって、被検体内に導入された医用デバイスが強調された状態で画像化されたデバイス強調画像を作成するステップとを備える。

0017

この発明の第2の局面による放射線画像処理方法では、連続的に生成される複数の透視画像から、基準となる基準透視画像を選択するステップと、連続的に生成される複数の透視画像を解析することによって、複数の透視画像から、基準透視画像に類似する類似透視画像を選択するステップと、基準透視画像に類似透視画像を重畳させることによって、被検体内に導入された医用デバイスが強調された状態で画像化されたデバイス強調画像を作成するステップとを備える。これにより、上記第1の局面の放射線画像処理装置と同様に、外乱要因に拘わらず、医用デバイスが十分に強調されたデバイス強調画像を取得することができる。

発明の効果

0018

本発明によれば、上記のように、外乱要因に拘わらず、医用デバイスが十分に強調されたデバイス強調画像を取得することが可能な放射線画像処理装置および放射線画像処理方法を提供することができる。

図面の簡単な説明

0019

本発明の第1〜第3実施形態による画像処理装置を備える放射線撮影装置の全体構成を示すブロック図である。
ステントを含む医用デバイスを示す図である。
画像処理装置による画像処理を説明するための図である。
画像処理装置による画像処理の流れを説明するためのフローチャートである。
第2実施形態の画像処理装置による画像処理を説明するための図である。
画像処理装置による画像処理の流れを説明するためのフローチャートである。
第3実施形態の画像処理装置による画像処理を説明するための図である。
画像処理装置による画像処理の流れを説明するためのフローチャートである。

実施例

0020

以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。

0021

[第1実施形態]
(放射線画像処理装置の構成)
図1図3を参照して、本発明の第1実施形態による画像処理装置10の構成について説明する。画像処理装置10は、特許請求の範囲の「放射線画像処理装置」の一例である。

0022

第1実施形態による画像処理装置10は、放射線画像を撮影する放射線撮影装置100と組み合わせて、透視画像の撮影中にリアルタイムで画像処理を行うように構成されている。放射線撮影装置100は、人体などの被検体Tの外側から放射線を照射することによって、被検体T内を画像化した放射線画像(透視画像)を撮影する(放射線透視撮影を行う)装置である。放射線撮影装置100は、放射線の一例であるX線を用いてX線画像を撮影するX線撮影装置である。

0023

放射線撮影装置100は、被検体Tに放射線(X線)を照射する照射部1と、被検体Tを透過した放射線を検出する放射線検出部2とを備えている。照射部1と放射線検出部2とは、それぞれ、被検体Tが載置される天板3を挟んで対向するように配置されている。照射部1および放射線検出部2は、移動機構4に移動可能に支持されている。天板3は、天板駆動部5により水平方向に移動可能である。移動機構4および天板駆動部5を介して照射部1、放射線検出部2および天板3が移動されることにより、撮影領域が移動される。撮影領域は、被検体Tのうちで、検査治療のために撮影の対象となる領域である。放射線撮影装置100は、移動機構4および天板駆動部5を制御する制御部6を備えている。

0024

照射部1は、放射線源1aを含んでいる。放射線源1aは、図示しない高電圧発生部に接続されており、高電圧印加されることによりX線を発生させるX線管である。放射線源1aは、X線出射方向を放射線検出部2の検出面に向けた状態で配置されている。照射部1は、制御部6に接続されている。制御部6は、管電圧管電流およびX線照射時間間隔などの予め設定された撮影条件に従って照射部1を制御し、放射線源1aからX線を発生させる。

0025

放射線検出部2は、照射部1から照射され、被検体Tを透過したX線を検出し、検出したX線強度に応じた検出信号を出力する。放射線検出部2は、たとえば、FPD(Flat Panel Detector)により構成されている。放射線検出部2は、所定の解像度X線検出信号を画像処理装置10に出力する。画像処理装置10は、放射線検出部2からX線検出信号を取得して、透視画像40(図3参照)を生成する。

0026

制御部6は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)などを含んで構成されたコンピュータである。制御部6は、CPUが所定の制御プログラムを実行することにより、放射線撮影装置100の各部を制御する制御部として機能する。制御部6は、照射部1および画像処理装置10の制御や、移動機構4および天板駆動部5の駆動制御を行う。

0027

放射線撮影装置100は、表示部7、操作部8および記憶部9を備える。表示部7は、たとえば液晶ディスプレイなどのモニタである。操作部8は、たとえばキーボードおよびマウスタッチパネルまたは他のコントローラーなどを含んで構成される。記憶部9は、たとえばハードディスクドライブなどの記憶装置により構成される。制御部6は、画像処理装置10により生成された画像を表示部7に表示させる制御を行うように構成されている。また、制御部6は、操作部8を介した入力操作受け付けるように構成されている。記憶部9は、画像データ、撮影条件および各種の設定値を記憶するように構成されている。表示部7および操作部8の各々は、画像処理装置10に設けられていてもよい。

0028

画像処理装置10は、たとえば、CPUあるいはGPU(Graphics Processing Unit)などのプロセッサ11と、ROMおよびRAMなどの記憶部12とを含んで構成されるコンピュータである。すなわち、画像処理装置10は、記憶部12に記憶された画像処理プログラムをプロセッサ11に実行させることにより構成される。画像処理装置10は、制御部6と同一のハードウェア(CPU)に画像処理プログラムを実行させることにより、制御部6と一体的に構成されてもよい。

0029

記憶部12は、コンピュータを画像処理装置10として機能させるためのプログラム15(画像処理プログラム)を記憶している。また、第1実施形態では、記憶部12は、後述する画像生成部13により連続的に生成された透視画像40を含む画像データ16を記憶するように構成されている。

0030

画像処理装置10は、プログラム15を実行することによる機能として、画像生成部13と、画像処理部14とを含む。画像生成部13と画像処理部14とが専用のプロセッサにより個別に構成されていてもよい。

0031

画像生成部13は、被検体Tを透過した放射線の検出信号に基づく透視画像40を生成するように構成されている。画像生成部13は、放射線検出部2の検出信号に基づき、透視画像40を動画像形式で連続的に生成する。すなわち、照射部1から被検体Tに対してX線が所定時間間隔断続的に照射され、被検体Tを透過したX線が放射線検出部2により順次検出される。画像生成部13は、放射線検出部2から順次出力される検出信号を画像化することにより、透視画像40を所定のフレームレートで連続的に生成する。フレームレートは、たとえば15FPS〜30FPS程度である。

0032

画像処理部14は、画像生成部13により生成された透視画像40に画像処理を行うように構成されている。画像処理の詳細については、後述する。

0033

第1実施形態では、画像処理装置10(放射線撮影装置100)は、被検体T内に導入される医用デバイス30(図2参照)の透視画像40を生成するように構成されている。第1実施形態では、透視画像40は、被検体の心拍および呼吸などに伴って周期的に動く部位の放射線画像である。

0034

図2に示すように、被検体T内に導入される医用デバイス30は、血管治療用のステント31を含む。ステント31は、たとえば、冠動脈心血管)インターベンション治療に用いられる。冠動脈インターベンション治療は、内部にガイドワイヤ32を備えたカテーテル33を被検体Tの血管内に挿入し、血管を介してカテーテル33を心臓の冠動脈へ到達させて治療を行うものである。

0035

ステント31は、細い金属または樹脂で形成された網目構造を有する筒状形状である。ステント31は、血管の狭窄部分に配置され、内側からバルーンを利用して拡張されることにより血管内に留置され、狭窄した血管を拡げて内側から支える。なお、樹脂製のステント31は、周囲の体組織および血管に対してX線透過性の差が小さい。これにより、樹脂製のステント31は、金属製のステント31に比べて、透視画像40における視認性がより低い。

0036

したがって、網目構造のステント31は透視画像40に写りにくいため、放射線透過性の低い(または不透過の)一対のマーカー34aおよび34bが、目印としてステント31に設けられる。マーカー34aは、ステント31の長手方向の一方端部に設けられている。マーカー34bは、ステント31の長手方向の他方端部に設けられている。マーカー34aおよび34bは、特許請求の範囲の「特徴点」の一例である。

0037

冠動脈インターベンション治療では、医師(医療従事者)が、画像処理装置10(放射線撮影装置100)によりリアルタイムで生成される動画像である透視画像40を参照しながら、カテーテル33を心臓の冠動脈へ送り込む。治療に際しては、狭窄部位の特定、ステント31および血管拡張用バルーンの狭窄部位への位置決め、ステント31を留置した後の確認が必要とされる。血管の中の血液と、周囲の体組織とで、X線透過性の差が小さいことから、血管部分は透視画像40において視認性が低い。

0038

ここで、図3に示すように、通常の透視画像40では、画像中に黒色の点として写るマーカー34aおよび34bの位置を把握することが可能である。しかしながら、通常の透視画像40において、実際のステント31の位置、および、マーカー34aおよび34bの近傍の血管50および体組織などの周辺領域との細部を明確に確認することが容易ではない。実際のステント31は、視認性が低いことに加えて、心拍および呼吸などの外乱要因により、血管内で折れ曲がるように変形したり、血管の動きに合わせて移動したりする。この結果、ステント31の形状、および、周辺領域とが鮮明に画像化された透視画像40を得ることができない。

0039

そこで、第1実施形態では、画像処理部14は、透視画像40のうち、互いに類似する複数の透視画像40に対して画像合成(重畳)を行う。これにより、画像処理部14は、ステント31が強調されたデバイス強調画像60を作成するように構成されている。

0040

(透視画像の画像処理)
具体的には、画像処理部14は、連続的に生成される複数の透視画像40から、基準透視画像41を選択する処理と、連続的に生成される複数の透視画像40の各々を解析して、連続的に生成される複数の透視画像40から、基準透視画像41に類似する類似透視画像42を選択する処理と、基準透視画像41に類似透視画像42を重畳させてデバイス強調画像60を作成する処理とを行うように構成されている。以下各々の処理について具体的に説明する。

0041

〈基準透視画像の説明〉
基準透視画像41は、連続的に生成される複数の透視画像40において、新たに撮影された最新の透視画像40である。なお、基準透視画像41は、最新の透視画像40に限られない。たとえば、画像処理部14は、連続的に生成される複数の透視画像40のうちから、所定のタイミングで生成される透視画像40を、基準透視画像41として選択してもよい。

0042

そして、画像処理部14は、基準透視画像41中におけるマーカー34aおよび34bの位置座標を取得する。マーカー34aおよび34bの検出は、公知の画像認識技術により可能である。そして、画像処理部14は、マーカー34aおよび34bの位置座標に基づいて、マーカー34aおよび34bとその近傍とから構成される基準部分画像41aを取得する。なお、基準部分画像41aには、マーカー34aおよび34bを結んだ線分が含まれている。これにより、基準部分画像41aには、ステント31の全体が含まれている。

0043

〈類似透視画像の説明〉
類似透視画像42は、連続的に生成される複数の透視画像40から基準透視画像41に類似するとして選択された透視画像40である。この類似透視画像42は、基準透視画像41よりも前に取得される透視画像40の一部であり、記憶部12に記憶された透視画像40のうち、所定のフレーム数(複数)の透視画像40から選択される。

0044

ここで、第1実施形態では、画像処理部14は、連続的に生成される所定のフレーム数の透視画像40を解析することによって、複数の透視画像40から、基準透視画像41に類似する類似透視画像42を選択するように構成されている。具体的には、画像処理部14は、任意の透視画像40中におけるマーカー34aおよび34bの位置座標を取得する。そして、画像処理部14は、マーカー34aおよび34bの位置座標に基づいて、マーカー34aおよび34bとその近傍とから構成される部分画像40aを取得する。なお、部分画像40aには、マーカー34aおよび34bを結んだ線分が含まれている。これにより、部分画像40aには、ステント31の全体が含まれている。

0045

その後、画像処理部14は、部分画像40aを解析して、基準部分画像41aに対する部分画像40aの類似度を取得し、部分画像40aの類似度が類似度閾値以上である透視画像40を類似透視画像42として選択するように構成されている。なお、基準部分画像41aに対する部分画像40aの類似度は、NCC(正規化相互相関)などの一般的なパターンマッチングを用いて取得することが可能である。類似度閾値は、パターンマッチング毎に設定される。

0046

なお、画像処理部14は、マーカー34aおよび34bとその近傍とのみからなる部分画像40aにおける類否を判断するのではなく、基準透視画像41の全体に対する透視画像40の類否を判断するように構成されていてもよい。

0047

そして、画像処理部14は、上記した類似度に基づく類否の判断を、所定のフレーム数の透視画像40の各々に対して行うことによって、所定のフレーム数の透視画像40から類似透視画像42を選択するように構成されている。

0048

最後に、画像処理部14は、基準透視画像41に、選択した類似透視画像42を重畳させる一方、選択しない透視画像40(非類似透視画像43)を重畳させないように構成されている。これにより、画像処理部14により、被検体T内に導入されたステント31が強調された状態で画像化されたデバイス強調画像60が作成される。このデバイス強調画像60では、視認性が低いステント31の微細な構造までもが明瞭に表示されるとともに、ステント31の周辺の血管などの体組織も明瞭に表示される。

0049

また、類似した透視画像40間では、マーカー34aおよび34bの位置が略変わらない。これにより、重畳する類似透視画像42のマーカー34aおよび34bの位置を、基準透視画像41のマーカー34aおよび34bの位置にそれぞれ合わせる位置合わせを行わなくても、ステント31が強調されたデバイス強調画像60を取得することが可能である。

0050

そして、制御部6により制御されることによって、デバイス強調画像60は、最新の透視画像40(基準透視画像41)とともに、表示部7に出力される。これにより、最新の透視画像40が表示部7に表示されるとともに、最新の透視画像40とは別の表示領域において、デバイス強調画像60が表示部7に表示される。なお、デバイス強調画像60は、部分画像40aと同じ範囲の画像であってもよいし、ステント31の全体が含まれていれば、部分画像40aと異なる範囲の画像であってもよい。

0051

画像処理部14は、新たな透視画像40を基準透視画像41として更新して、上記処理と同様の処理を行うことによって、新たなデバイス強調画像60の作成を行い、表示部7に出力するように構成されている。これにより、画像処理部14により、異なるデバイス強調画像60が連続的に作成されて、表示部7に動画として表示される。

0052

(画像処理装置の処理動作
次に、図4を参照して、第1実施形態における画像処理装置10の処理動作を説明する。

0053

図4のステップS1において、画像処理装置10は、透視画像40の取得を開始する。すなわち、照射部1から照射され、被検体Tを透過したX線を検出した放射線検出部2からの検出信号を取得する。画像生成部13が、取得した検出信号に基づいて、透視画像40を生成する。透視画像40は、動画像としてフレーム単位で連続的に生成され、順次、画像処理部14に出力されるとともに、記憶部12に記憶される。

0054

ステップS2において、画像処理部14は、新たに生成された透視画像40を基準透視画像41として選択する。そして、画像処理部14は、画像認識により基準透視画像41におけるマーカー34aおよび34bを検出して、基準透視画像41におけるマーカー34aおよび34bの位置座標を取得する。ステップS3において、画像処理部14は、基準透視画像41におけるマーカー34aおよび34bの位置座標に基づいて、マーカー34aおよび34bとその近傍とから構成される基準部分画像41aを取得する。

0055

ステップS4において、画像処理部14は、記憶部12に記憶された所定の透視画像40から、画像認識により透視画像40におけるマーカー34aおよび34bを検出して、基準透視画像41におけるマーカー34aおよび34bの位置座標を取得する。ステップS5において、画像処理部14は、透視画像40におけるマーカー34aおよび34bの位置座標に基づいて、所定の透視画像40における、マーカー34aおよび34bとその近傍とから構成される部分画像40aを取得する。ステップS6において、画像処理部14は、部分画像40aを解析することによって、基準部分画像41aに対する部分画像40aの類似度を取得する。

0056

ステップS7において、画像処理部14は、取得した部分画像40aの類似度が、類似度閾値以上であるか否かを判断する。類似度が類似度閾値以上である場合には、ステップS8において、画像処理部14は、透視画像40が類似透視画像42であるとして選択して、ステップS10に進む。類似度が類似度閾値未満である場合には、ステップS9において、画像処理部14は、透視画像40が非類似透視画像43であるとして選択せずに、ステップS10に進む。

0057

ステップS10において、画像処理部14は、透視画像40を所定のフレーム数解析して類似度を判断したか否かが判断される。透視画像40を所定のフレーム数解析していないと判断された場合には、ステップS5に戻り、異なる透視画像40の類似度が判断される。透視画像40を所定のフレーム数解析したと判断された場合には、ステップS11において、画像処理部14は、基準透視画像41に、選択しない非類似透視画像43を重畳させずに、選択した類似透視画像42を重畳させることによって、デバイス強調画像60を作成する。

0058

ステップS12において、画像処理部14は、作成したデバイス強調画像60を表示部7(制御部6)に出力する。これにより、デバイス強調画像60が表示部7に表示される。

0059

ステップS13において、画像処理部14は、医師(医療従事者)などにより操作部8が操作されることによって、制御部6から画像処理の終了が指示されたか否かを判断する。画像処理の終了が指示されていない場合には、画像処理部14は、ステップS2に戻り、新たな透視画像40を基準透視画像41として更新して、新たなデバイス強調画像60の作成を行う。これにより、画像処理部14により、異なるデバイス強調画像60が連続的に作成される。デバイス強調画像60の更新を行う。画像処理の終了が指示された場合には、画像処理装置10の処理動作を終了する。

0060

(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。

0061

第1実施形態では、上記のように、連続的に生成される複数の透視画像40から、基準となる基準透視画像41を選択する。連続的に生成される複数の透視画像40を解析することによって、複数の透視画像40から、基準透視画像41に類似する類似透視画像42を選択する。基準透視画像41に類似透視画像42を重畳させることによって、被検体T内に導入されたステント31が強調された状態で画像化されたデバイス強調画像60を作成するように画像処理部14を構成する。これにより、たとえば、外乱要因によりステント31が変形を繰り返すような場合であっても、基準透視画像41におけるステント31の形状に近い形状のステント31が撮像された透視画像40(類似透視画像42)を、基準透視画像41に類似すると画像処理部14により解析(判断)することができる。一方で、基準透視画像41におけるステント31の形状と異なる形状のステント31が撮像された透視画像40(非類似透視画像43)を、基準透視画像41に類似しないと画像処理部14により解析(判断)することができる。これらの結果、外乱要因がある場合であっても、画像処理部14により、非類似透視画像43が基準透視画像41に重畳されずに、類似透視画像42が基準透視画像41に重畳されるので、外乱要因に拘わらず、ステント31が十分に強調されたデバイス強調画像60を取得することができる。

0062

また、第1実施形態では、上記のように、画像処理部14を、ステント31のマーカー34aおよび34bに基づいて複数の透視画像40を解析することによって、基準透視画像41に類似する類似透視画像42を選択するように構成する。これにより、画像処理部14により、透視画像40に明瞭に映り込むステント31のマーカー34aおよび34bに基づいて、複数の透視画像40が解析されるので、基準透視画像41と透視画像40との類似の有無を容易に取得させることができる。

0063

また、第1実施形態では、上記のように、画像処理部14を、基準透視画像41のうちのステント31のマーカー34aおよび34bとその近傍との基準部分画像41aに対する、透視画像40のうちのステント31のマーカー34aおよび34bとその近傍との部分画像40aの類似度が、類似度閾値以上である透視画像40を、類似透視画像42として選択するように構成する。これにより、透視画像40のうちのステント31のマーカー34aおよび34bとその近傍とにおいて、基準透視画像41と複数の透視画像40との類似が判断されるので、基準透視画像41におけるステント31の形状に近い形状のステント31が撮像された透視画像40を、類似透視画像42としてより確実に選択することができる。また、透視画像40のうちのステント31のマーカー34aおよび34bとその近傍との部分画像40aの類似度が、類似度閾値以上である透視画像40を、類似透視画像42として画像処理部14に選択させる。これにより、類似透視画像42と類似透視画像42以外の非類似透視画像43とを容易に判別することができる。

0064

また、第1実施形態では、上記のように、画像処理部14を、基準透視画像41を連続的に更新することによって、異なるデバイス強調画像60を連続的に作成するように構成する。これにより、画像処理装置10から出力されるデバイス強調画像60を動画にすることができるので、画像処理装置10を用いるユーザ(医療従事者)に、変形および移動するステント31を確実に視認させることができる。

0065

また、第1実施形態では、上記のように、画像処理部14を、記憶部12に記憶され、基準透視画像41より前に生成された透視画像40から、類似透視画像42を選択するように構成する。これにより、基準透視画像41を最新の透視画像40にすることによって、最新の透視画像40に基づくステント31が十分に強調されたデバイス強調画像60を取得することができる。この結果、ユーザに最新の状態のステント31を明瞭に視認させることができる。

0066

また、第1実施形態では、上記のように、医用デバイス30は、血管治療用のステント31aを含み、透視画像40は、周期的に動く部位の放射線画像である。インターベンション治療など、血管を含む体組織が心拍および呼吸などに伴って周期的に動く場合には、ステント31について十分に視認性を向上させることが難しい。このため、ステント31が十分に強調されたデバイス強調画像60を取得することが可能な本発明は、特に有効である。

0067

[第2実施形態]
次に、図1図5および図6を参照して、第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、上記第1実施形態とは異なり、透視画像が基準透視画像と類似するか否かが、マーカーの移動量に基づいて判断される例について説明する。なお、上記第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を用いるとともに説明を省略する。

0068

第2実施形態では、図1に示すように、放射線撮影装置200は、上記第1実施形態の画像処理装置10の代わりに、画像処理装置110を備える。画像処理装置110は、プログラム15を実行することによる機能として、上記第1実施形態の画像処理部14の代わりに画像処理部114を含む。画像処理装置110は、特許請求の範囲の「放射線画像処理装置」の一例である。

0069

第2実施形態では、画像処理部114は、マーカー34aおよび34bの移動量に基づいて、基準透視画像41と透視画像40との類否を判断するように構成されている。

0070

具体的には、画像処理部114は、基準透視画像41中におけるマーカー34aおよび34bの位置座標を取得(解析)する。そして、画像処理部114は、マーカー34aおよび34bの位置座標に基づいて、原点位置Oとマーカー34aおよび34bとのそれぞれの距離L0およびM0を取得する。なお、原点位置Oは、撮影領域の任意の角部である。この角部は、撮影時に移動されないので、基準透視画像41における原点位置Oと、透視画像40における原点位置Oとは略一致する。

0071

画像処理部114は、任意の透視画像40におけるマーカー34aおよび34bの位置座標を取得(解析)する。そして、画像処理部114は、マーカー34aおよび34bの位置座標に基づいて、原点位置Oとマーカー34aおよび34bとのそれぞれの距離L1およびM1を取得する。

0072

その後、画像処理部114は、基準透視画像41におけるステント31のマーカー34aおよび34bに対する、透視画像40におけるステント31のマーカー34aおよび34bの移動量を取得する。具体的には、画像処理部114は、透視画像40の移動量Iを下記の式(1)に基づいて取得する。なお、移動量Iは、下記の式(1)に限られず、他の方法によって求められてもよい。
I=√((L1−L0)2+(M1−M0)2)・・・(1)

0073

そして、画像処理部114は、部分画像40aの移動量Iが移動量閾値以下である透視画像40を類似透視画像42として選択する。そして、画像処理部114は、上記した移動量に基づく類否の判断を、所定のフレーム数の透視画像40の各々に対して行うことによって、所定のフレーム数の透視画像40から類似透視画像42を選択するように構成されている。

0074

最後に、画像処理部114は、第1実施形態の画像処理部14と同様に、基準透視画像41に、選択した類似透視画像42を重畳させる一方、選択しない透視画像40(非類似透視画像43)を重畳させないように構成されている。これにより、画像処理部114により、被検体T内に導入されたステント31が強調された状態で画像化されたデバイス強調画像60が作成される。

0075

第2実施形態のその他の構成については、上記第1実施形態と同様である。

0076

(画像処理装置の処理動作)
次に、図6を参照して、第2実施形態における画像処理装置110の処理動作を説明する。なお、第1実施形態と同様の処理動作については、同一の符号(ステップS)を用いるとともに説明を省略する。

0077

図6に示すように、ステップS1およびS2は、図4に示す第1実施形態と同様である。ステップS3aにおいて、画像処理部114は、基準透視画像41におけるマーカー34aおよび34bの位置座標に基づいて、原点位置Oとマーカー34aおよび34bとのそれぞれの距離L0およびM0を取得する。

0078

ステップS4において、画像処理部114は、基準透視画像41におけるマーカー34aおよび34bの位置座標を取得する。ステップS5aにおいて、画像処理部114は、透視画像40におけるマーカー34aおよび34bの位置座標に基づいて、原点位置Oとマーカー34aおよび34bとのそれぞれの距離L1およびM1を取得する。ステップS6aにおいて、画像処理部114は、上記した式(1)に基づいて、透視画像40の移動量Iを取得する。

0079

ステップS7aにおいて、画像処理部114は、取得した部分画像40aの移動量Iが、移動量閾値以下であるか否かを判断する。移動量Iが移動量閾値以下である場合には、ステップS8において、画像処理部114は、透視画像40が類似透視画像42であるとして選択して、ステップS10に進む。移動量Iが移動量閾値より大きい場合には、ステップS9において、画像処理部114は、透視画像40が非類似透視画像43であるとして選択せずに、ステップS10に進む。ステップS10〜S13は、図4に示す第1実施形態と同様である。

0080

(第2実施形態の効果)

0081

第2実施形態では、連続的に生成される複数の透視画像40から、基準となる基準透視画像41を選択する。連続的に生成される複数の透視画像40を解析することによって、複数の透視画像40から、基準透視画像41に類似する類似透視画像42を選択する。基準透視画像41に類似透視画像42を重畳させることによって、被検体T内に導入されたステント31が強調された状態で画像化されたデバイス強調画像60を作成するように画像処理部114を構成する。これにより、上記第1実施形態と同様に、外乱要因に拘わらず、ステント31が十分に強調されたデバイス強調画像60を取得することができる。

0082

また、第2実施形態では、上記のように、画像処理部114を、基準透視画像41におけるステント31のマーカー34aおよび34bに対する、透視画像40におけるステント31のマーカー34aおよび34bの移動量Iが、移動量閾値以下である透視画像40を、類似透視画像42として選択するように構成する。これにより、移動量Iに基づいて、類似透視画像42と類似透視画像42以外の非類似透視画像43とを容易に判別することができる。

0083

[第3実施形態]
次に、図1図7および図8を参照して、第3実施形態について説明する。この第3実施形態では、上記第1実施形態とは異なり、透視画像が基準透視画像と類似するか否かが、透視画像の位相情報に基づいて判断される例について説明する。なお、上記第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を用いるとともに説明を省略する。

0084

第3実施形態では、図1に示すように、放射線撮影装置300は、上記第1実施形態の画像処理装置10の代わりに、画像処理装置210を備える。画像処理装置210は、プログラム15を実行することによる機能として、上記第1実施形態の画像処理部14の代わりに画像処理部214を含む。画像処理装置210は、特許請求の範囲の「放射線画像処理装置」の一例である。

0085

第3実施形態では、画像処理部214は、透視画像40の位相情報に基づいて、基準透視画像41と透視画像40との類否を判断するように構成されている。

0086

具体的には、画像処理部214は、心拍および呼吸などの移動の変化に基づく位相情報を、個々の透視画像40を解析することによって取得するように構成されている。そして、画像処理部214は、透視画像40の位相情報に基づいて、基準透視画像41と透視画像40との類否を判断するように構成されている。なお、透視画像40から取得した位相情報に基づいて、基準透視画像41と略一致する位相の透視画像40を選択する方法としては、本出願人による特願2015−232474号に詳細に開示された内容を採用することができる。本明細書では、この特願2015−232474号の記載を参照により引用する。

0087

要約すると、画像処理部214は、基準透視画像41において写る特徴点を画像認識により複数(3点以上)抽出する。各特徴点は、位相に応じて周期的に移動する点である。そして、画像処理部214は、各特徴点位置の重心位置を求め、重心位置に対する各特徴点の位置ベクトルを求める。画像処理部214は、基準透視画像41における各特徴点の位置ベクトル群とある程度一致する位置ベクトル群を有する透視画像40を、略一致する位相(同一位相)において生成された類似透視画像42として選択する。この場合、各特徴点の位置ベクトル群が位相情報である。

0088

そして、画像処理部214は、第1実施形態の画像処理部14と同様に、基準透視画像41に、選択した類似透視画像42を重畳させる一方、選択しない透視画像40(非類似透視画像43)を重畳させないように構成されている。これにより、画像処理部214により、被検体T内に導入されたステント31が強調された状態で画像化されたデバイス強調画像60が作成される。

0089

第3実施形態のその他の構成については、上記第1実施形態と同様である。

0090

(画像処理装置の処理動作)
次に、図8を参照して、第3実施形態における画像処理装置210の処理動作を説明する。なお、第1実施形態と同様の処理動作については、同一の符号(ステップS)を用いるとともに説明を省略する。

0091

図8に示すように、ステップS1は、図4に示す第1実施形態と同様である。ステップS2bにおいて、画像処理部214は、基準透視画像41の位相情報を取得する。ステップS3bにおいて、画像処理部214は、複数の透視画像40の位相情報を取得する。

0092

ステップS4bにおいて、画像処理部214は、複数の透視画像40のうち、基準透視画像41と異なる位相の透視画像40を非類似透視画像43として選択せずに、基準透視画像41と同一位相の透視画像40を類似透視画像42として選択する。そして、ステップS11において、画像処理部214は、選択した同一位相の透視画像40(類似透視画像42)を基準透視画像41に重畳させることによって、デバイス強調画像60を作成する。ステップS12およびS13は、図4に示す第1実施形態と同様である。

0093

(第3実施形態の効果)

0094

第3実施形態では、連続的に生成される複数の透視画像40から、基準となる基準透視画像41を選択する。連続的に生成される複数の透視画像40を解析することによって、複数の透視画像40から、基準透視画像41に類似する類似透視画像42を選択する。基準透視画像41に類似透視画像42を重畳させることによって、被検体T内に導入されたステント31が強調された状態で画像化されたデバイス強調画像60を作成するように画像処理部214を構成する。これにより、上記第1実施形態と同様に外乱要因に拘わらず、ステント31が十分に強調されたデバイス強調画像60を取得することができる。

0095

また、第3実施形態では、上記のように、画像処理部214を、透視画像40から取得した位相情報に基づいて、複数の透視画像40のうちから、基準透視画像41と略一致する位相において取得された透視画像40を、類似透視画像42として選択するように構成する。これにより、画像処理部214によって、ステント31のマーカー34aおよび34bに因らずに、類似透視画像42と類似透視画像42以外の非類似透視画像43とを判別させることができる。この結果、マーカー34aおよび34bが視認しにくい場合などであっても、類似透視画像42と類似透視画像42以外の非類似透視画像43とを確実に判別することができる。また、心電図から取得した心電波形に基づいて、位相の一致または不一致を判断する場合と異なり、呼吸などの心拍以外の要因に基づく位相のずれにも対応することができる。これにより、類似透視画像42と類似透視画像42以外の非類似透視画像43とをより確実に判別することができる。

0096

[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。

0097

たとえば、上記第1〜第3実施形態では、冠動脈(心血管)インターベンション治療に用いる画像処理装置10(110、210)の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明は、冠動脈(心血管)インターベンション治療以外の用途に用いる放射線画像処理装置に適用されてもよい。また、基準透視画像に類似透視画像を重畳させることが可能な本発明は、心臓周辺の画像中で血管部分が動く部位の透視画像を扱う場合に好適である。

0098

また、上記第1〜第3実施形態では、デバイス強調画像において強調される医用デバイス30として、ステント31を用いる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、医用デバイスは、血管内に導入される治療器具であればステント以外のどのようなものでもよい。たとえば、ガイドワイヤまたはカテーテルをデバイス強調画像において強調してもよい。

0099

また、上記第1〜第3実施形態では、放射線画像処理の一例として、X線を用いたX線画像の画像処理を行う画像処理装置に本発明を適用した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明は、X線以外の放射線を用いた放射線画像の画像処理装置に適用してもよい。

0100

また、本発明では、上記第1〜第3実施形態での処理を併用してもよい。たとえば、上記第1実施形態に記載した、特徴点およびその近傍の部分画像における基準透視画像に対する透視画像の類似度と、上記第3実施形態に記載した、透視画像の位相情報とに基づいて、基準透視画像に対する透視画像の類否を判断してもよい。

0101

また、上記第1〜第3実施形態では、デバイス強調画像60が、最新の透視画像40(基準透視画像41)とともに、表示部7に表示される例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、デバイス強調画像のみを表示部に表示させてもよい。

0102

また、上記第1〜第3実施形態では、説明の便宜上、画像処理部の処理を処理フローに沿って順番に処理を行うフロー駆動型のフローを用いて説明したが、本発明はこれに限られない。本発明では、画像処理部の処理を、イベント単位で処理を実行するイベント駆動型イベントドリブン型)の処理により行ってもよい。この場合、完全なイベント駆動型で行ってもよいし、イベント駆動およびフロー駆動を組み合わせて行ってもよい。

0103

10、110、210画像処理装置(放射線画像処理装置)
12 記憶部
13画像生成部
14、114、214画像処理部
30医用デバイス
31ステント
34a、34bマーカー(特徴点)
40透視画像
40a部分画像
41基準透視画像
41a基準部分画像
42 類似透視画像
60デバイス強調画像
I 移動量
T 被検体

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