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技術 露光装置、及び物品製造方法

出願人 キヤノン株式会社
発明者 杉田光本間将人
出願日 2016年9月16日 (4年3ヶ月経過) 出願番号 2016-181306
公開日 2018年3月22日 (2年9ヶ月経過) 公開番号 2018-045167
状態 特許登録済
技術分野 ホトレジスト感材への露光・位置合せ
主要キーワード 気体循環 整流機構 パターン焼き付け 最小断面積 気体供給機構 環境制御装置 流線形状 流路入口
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題

投影光学系を曇りから保護するのに有利な露光装置を提供すること。

解決手段

原版および投影光学系1を介して基板Wを露光する露光装置は、互いに対向する投影光学系1と基板Wとの間の空間において、投影光学系1の光軸を横切るように気体を供給する気体供給機構301を有し、気体供給機構301は、空間において光軸を横切る気体が、第1位置より投影光学系1から遠い第2位置での流速が第1位置での流速より大きい流速分布を有するように、気体を供給する。

概要

背景

液晶パネル等の半導体デバイスの製造工程においては、基板に対して多くの処理を施すが、中でも原版レチクル)のパターン焼き付けのための露光プロセス半導体製造の要となる重要なプロセスである。このプロセスを行う装置として、露光装置が知られている。露光装置には、光源から出射した光を原版面に照射する照明光学系投影光学系をはじめとして、レンズミラー等の種々の光学要素が使用されている。この光学要素を使用するときに、光学性能を悪化させる要因の一つとして光学要素の曇りがある。光学要素の曇りとは、光学要素の表面に汚染物質が付着し、露光光透過率を低下させてしまう現象である。そして、光学要素の曇りの中でも、原版のパターンを基板に転写させる投影光学系の最終面に設けられる光学要素は、基板の直上に配置されているため、特に光学要素の曇りが生じやすい。

この投影光学系の最終面に設けられる光学要素の曇りに対して、気体供給機構を設け、光学要素と基板の間パージガスを供給する対策が行われてきた。光学要素と基板の間にパージガスを流入させることで、基板から発生するレジストガスを光学要素に触れさせないよう光学要素の外側に導いている。しかし、パージガス内にも経路中の配管から発生した脱ガス等により、微量の汚染物質を含んでいるため、パージガスの流入により、光学要素の表面を汚染物質が通過してしまい、結果として汚染物質が光学要素に付着して曇りが発生する。光学要素の曇り対策として、特許文献1では、ガスをケーシング内に流入させる際、複数の経路に分けて排出孔から排出させることで流量を分散させ、ガスの流速を所定の流速より低下させている。また、特許文献2では、パージガスを供給する際、光学要素の周囲を遮蔽部材で囲んで光学要素と基板の間の光路空間を形成し、気体供給装置と光路空間に対して対向する領域に気体の流れを偏向し光路空間の外方へ導く整流手段を設けている。

概要

投影光学系を曇りから保護するのに有利な露光装置を提供すること。原版および投影光学系1を介して基板Wを露光する露光装置は、互いに対向する投影光学系1と基板Wとの間の空間において、投影光学系1の光軸を横切るように気体を供給する気体供給機構301を有し、気体供給機構301は、空間において光軸を横切る気体が、第1位置より投影光学系1から遠い第2位置での流速が第1位置での流速より大きい流速分布を有するように、気体を供給する。

目的

本発明は、例えば、投影光学系を曇りから保護するのに有利な露光装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

原版および投影光学系を介して基板露光する露光装置であって、互いに対向する前記投影光学系と前記基板との間の空間において、前記投影光学系の光軸を横切るように気体を供給する供給部を有し、前記供給部は、前記空間において前記光軸を横切る気体が、第1位置より前記投影光学系から遠い第2位置での流速が前記第1位置での流速より大きい流速分布を有するように、前記気体を供給することを特徴とする露光装置。

請求項2

前記供給部は、前記気体の流路を、前記第1位置へ流れる気体の第1流路と、前記第2位置へ流れる気体の第2流路とに分岐させて前記流速分布を形成する第1整流部材を含むことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。

請求項3

前記第1流路の最上流での断面積をS1inとし、前記第1流路の最小断面積をS1minとし、前記第2流路の最上流での断面積をS2inとし、前記第2流路の最小断面積をS2minとして、S1min/S1in>S2min/S2inなる関係式を満たすことを特徴とする請求項2に記載の露光装置。

請求項4

前記光軸の方向において、前記第1流路の最上流での高さをH1inとし、前記第1流路の最小高さをH1minとし、前記第2流路の最上流での高さをH2inとし、前記第2流路の最小高さをH2minとして、H1min/H1in>H2min/H2inなる関係式を満たすことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の露光装置。

請求項5

前記光軸の方向において、前記第1流路の高さは、上流から下流に向かって大きくなることを特徴とする請求項2乃至4のうちいずれか1項に記載の露光装置。

請求項6

前記第1整流部材は、前記第1流路および前記第2流路のうち少なくとも一方のコンダクタンスを調整する部材を含むことを特徴とする請求項2乃至5のうちいずれか1項に記載の露光装置。

請求項7

前記供給部は、前記空間において前記光軸を横切る気体が前記流速分布を有するように、互いに異なる複数の流速でそれぞれ気体を供給する複数の供給口を含むことを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載の露光装置。

請求項8

前記供給部が供給する前記気体とは異なる気体の前記空間への流入を遮蔽する遮蔽部材を有することを特徴とする請求項1乃至7のうちいずれか1項に記載の露光装置。

請求項9

前記空間の下流に、気体の流路を、前記第1位置を流れた気体の第3流路と、前記第2位置を流れた気体の第4流路とに分岐させて前記流速分布を形成する第2整流部材を有することを特徴とする請求項1乃至8のうちいずれか1項に記載の露光装置。

請求項10

前記空間を通過した気体を回収する回収口と、前記回収口から回収された気体を前記供給部に送る送気部とを有することを特徴とする請求項1乃至9のうちいずれか1項に記載の露光装置。

請求項11

前記送気部は、気体に含まれる汚染物質を除去するフィルタを含むことを特徴とする請求項10に記載の露光装置。

請求項12

前記空間を通過した気体のうち前記第2位置を流れた気体を排気する排気口を含むことを特徴とする請求項1乃至11のうちいずれか1項に記載の露光装置。

請求項13

前記供給部が供給する前記気体は、不活性ガスを含むことを特徴とする請求項1乃至12のうちいずれか1項に記載の露光装置。

請求項14

請求項1乃至13のうちいずれか1項に記載の露光装置を用いて基板に露光を行う工程と、前記工程で前記露光を行われた前記基板を現像する工程と、を含むことを特徴とする物品の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、露光装置、及び物品製造方法に関する。

背景技術

0002

液晶パネル等の半導体デバイスの製造工程においては、基板に対して多くの処理を施すが、中でも原版レチクル)のパターン焼き付けのための露光プロセス半導体製造の要となる重要なプロセスである。このプロセスを行う装置として、露光装置が知られている。露光装置には、光源から出射した光を原版面に照射する照明光学系投影光学系をはじめとして、レンズミラー等の種々の光学要素が使用されている。この光学要素を使用するときに、光学性能を悪化させる要因の一つとして光学要素の曇りがある。光学要素の曇りとは、光学要素の表面に汚染物質が付着し、露光光透過率を低下させてしまう現象である。そして、光学要素の曇りの中でも、原版のパターンを基板に転写させる投影光学系の最終面に設けられる光学要素は、基板の直上に配置されているため、特に光学要素の曇りが生じやすい。

0003

この投影光学系の最終面に設けられる光学要素の曇りに対して、気体供給機構を設け、光学要素と基板の間パージガスを供給する対策が行われてきた。光学要素と基板の間にパージガスを流入させることで、基板から発生するレジストガスを光学要素に触れさせないよう光学要素の外側に導いている。しかし、パージガス内にも経路中の配管から発生した脱ガス等により、微量の汚染物質を含んでいるため、パージガスの流入により、光学要素の表面を汚染物質が通過してしまい、結果として汚染物質が光学要素に付着して曇りが発生する。光学要素の曇り対策として、特許文献1では、ガスをケーシング内に流入させる際、複数の経路に分けて排出孔から排出させることで流量を分散させ、ガスの流速を所定の流速より低下させている。また、特許文献2では、パージガスを供給する際、光学要素の周囲を遮蔽部材で囲んで光学要素と基板の間の光路空間を形成し、気体供給装置と光路空間に対して対向する領域に気体の流れを偏向し光路空間の外方へ導く整流手段を設けている。

先行技術

0004

特開2001−28331号公報
特開2006−245401号公報

発明が解決しようとする課題

0005

パージガスの流速を低下させると、パージガスに起因しない汚染物質を投影光学系(の基板に対向する面)の近傍から離れるように導き難くなりうる。また、パージガスの流速を増大させると、投影光学系(の基板に対向する面)に到達する、パージガスに起因する汚染物質が増大しうる。

0006

本発明は、例えば、投影光学系を曇りから保護するのに有利な露光装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上記課題を解決するために、本発明の一側面である露光装置は、原版および投影光学系を介して基板を露光する露光装置であって、互いに対向する前記投影光学系と前記基板との間の空間において、前記投影光学系の光軸を横切るように気体を供給する供給部を有し、前記供給部は、前記空間において前記光軸を横切る気体が、第1位置より前記投影光学系から遠い第2位置での流速が前記第1位置での流速より大きい流速分布を有するように、前記気体を供給する。

発明の効果

0008

本発明によれば、例えば、投影光学系を曇りから保護するのに有利な露光装置を提供することができる。

図面の簡単な説明

0009

第1実施形態の整流機構を示す図である。
第1実施形態の整流機構を示す図である。
第1実施形態の遮蔽部材を備えた整流機構を示す図である。
第1実施形態の複数の気体供給機構を備えた整流機構を示す図である。
第2実施形態の気体循環ステムを示す図である。
第3実施形態の整流機構と気体循環システムを示す図である。
第4実施形態の整流機構と気体循環システムを示す図である。
第5実施形態の整流機構を示す図である。
第6実施形態の整流機構を示す図である。
整流機構を備えた露光装置を示す図である。

実施例

0010

(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の整流機構を示す図である。整流機構3は、露光光を投影する投影光学系1の最終面に設けられた基板Wの直上に位置する光学要素101と基板Wの間に供給するパージガスなどの気体の流れを形成するために、露光装置に備えられる。本実施形態の整流機構3は、投影光学系1の最終面に配される光学要素101と、移動ステージ2に載せてある基板Wとの間に、整流部材302で整流された流速分布を有する気体を、投影光学系1の光軸方向を横切る一方向に供給する。

0011

整流機構3は、気体供給機構301と第1の整流部材302を備えており、気体を互いに対向する光学要素101と基板Wの間の空間(露光空間)に、投影光学系1の光軸方向を横切る一方向に流す供給部である。気体供給機構301は、パージガスなどの気体を光学要素101と基板Wの間の空間(露光空間)に供給する。整流部材302は、気体供給機構301と露光空間の間(露光空間の上流側)に、気体供給機構301から出た気体を光学要素101側(第1位置)と基板W側(第2位置)の2つの流路分岐し、第1流路と第2流路を形成するよう配置されている抵抗体である。その形状は、図1で示すように、基板W側の流路高さを徐々に絞り、光学要素101側の流路高さを徐々に広げた形状である。第1の整流部材によって、基板W側の第2流路の高さを絞ることによって、基板W側の流路断面積を絞ることになる。基板W側の流路断面積を絞ることで、基板W側(第2位置)の第2流路の流速V2は、気体供給機構301から出る流速V0に比べて速くすることができる。一方で、光学要素101側の第1流路の高さは広げたことで、流路断面積を広げることになる。光学要素101側(第1位置)の第1流路の流速V1については、流路断面積を広げたため、気体供給機構301から出る流速V0に比べて遅くなる。結果として、整流部材302により、光学要素101側を遅くし、基板W側を速くする流速分布が形成される。

0012

基板W側の流速V2が速いことで、基板Wから出るレジストガスが光学要素101の表面に到達することなく、流路方向に対し、光学要素101よりも下流側に飛ばすことができ、結果として、レジストガスによる光学要素101の曇りを低減できる。また、光学要素101側の流速V1を遅くすることで、気体供給機構301から出る気体が光学要素101側を通過する流量を低減できる。そのため、気体に含まれている汚染物質で光学要素101側を通過する総量が低減でき、結果としてパージガスによる光学要素101の曇りを低減できる。

0013

整流部材302のより好ましい形状は、流路の入口(最上流)の断面積S1inと断面積S2inについて、関係式S1in<S2inを満たす形状である。流路の入口(最上流)の断面積を光学要素101側で小さくし、基板W側で大きくすることで、光学要素101側の流速V1をより遅く、基板W側の流速V2をより速くすることができ、曇りを低減できる。また、光学要素101側の流路の最小断面積S1minと基板W側の流路の最小断面積S2minは、関係式S1min<S2minを満たす形状であることが好ましい。これも、流路の入口の断面積を光学要素101側で小さくし、基板W側で大きくすることで、光学要素101側の流速V1をより遅く、基板W側の流速V2をより速くすることができ、曇りを低減できるためである。また、整流部材302は、β1=S1min/S1in、β2=S2min/S2inとしたときに、関係式β1>β2を満たす形状であることが望ましい。

0014

さらに、高さについても、光学要素101側の流路の高さにおいて入口(最上流)の高さH1inと流路途中の最小高さH1minの比をβ1’=H1min/H1inとする。そして、基板W側の流路の高さにおいて入口の高さH2inと流路途中の最小高さH2minの比をβ2’=H2min/H2inとしたときに、整流部材302は、関係式β1’>β2’を満たす形状であることが望ましい。

0015

整流部材302の形状は、図1では平板形状であるが、流路高さを光学要素101側の流路高さよりも、基板W側の流路高さを絞った形状であれば良く、図2で示すような流路方向と光軸に垂直な軸Xで、基板W側に曲げる形状でもよい。その他に、整流部材302の形状は、装置のスペースに応じて2回以上の曲げがあっても良く、さらには、平面と曲面で構成されても、曲面のみで構成されていても良い。例えば、曲面の形状を流線形状にすることで、流路の圧損を小さくすることができ、より基板W側の流速V2を速くすることも可能である。

0016

整流部材302の配置は、できるだけ光学要素101の近傍に配されることが好ましい。気体供給機構301から供給された気体が、整流部材302を通過することで、光学要素101側よりも基板W側が速い流速分布を形成できるが、流路方向に進むにつれて、その流速分布は均一化されてしまい、曇り低減の効果が小さくなってしまう。そのため、流速分布が均一化される前に、気体が光学要素101を通過することが好ましく、第1の整流部材302を光学要素101の近傍に配置する方が良い。整流部材302は、整流機構3が光学要素101に近い場合、整流機構3に接続されていることが好ましいが、同時に投影光学系を保持する保持部材102に接続されていてもよい。また、整流機構3が光学要素101から遠い場合、整流部材302は保持部材102にのみ接続されていてもよい。

0017

図3で示すように、露光装置に遮蔽部材7を設けていても良い。図3(A)は遮蔽部材7の配置を側面から見た図であり、図3(B)は遮蔽部材7の配置を側面から見た図である。遮蔽部材7は、図3(A)に示されるように、光軸(露光空間)の近傍を通過する流路方向に配置され、かつ、図3(B)に示されるように、光学要素101の外側に配置される。遮蔽部材7を配置することで、気体供給機構301から供給される気体以外の気体(以下、外部の気体)が光学要素101の近傍に流入することを低減できる。外部の気体にも汚染物質は含まれているため、結果として、光学要素101を通過する汚染物質の総量を低減することができ、曇りを低減できる。また、外部の気体の流入が低減できることで、光学要素101側の流速が遅い状態をより広範囲で維持することができる。

0018

遮蔽部材7の形状は、図3(B)では平面部のみの板形状であるが、外部の気体の流入を防ぐことができれば良く、鏡筒の形状に合わせて円弧のような曲面部を持った形状にしても良く、また、平面部と曲面部を組み合わせた形状でも良い。遮蔽部材7は、図3(A)では保持部材102側に配置されているが、移動ステージ2側に配置されていてもよく、また、保持部材102と移動ステージ2の間を覆うように配置されていてもよい。

0019

図4で示すように気体供給機構301の供給口または気体供給機構を複数設けていても良い。図4においては、2つの気体供給機構、気体供給機構3011と気体供給機構3012を光軸方向に重ね、配置している。気体供給機構301を2つに分けることで、気体の流速を個別に設定することができる。光学要素側の気体供給機構3011から出る流速V0を遅くし、基板側の気体供給機構3012から出る流速V0’を速くすることで、光学要素101側の流速V1をより遅く、基板W側の流速V2をより速くすることができる。

0020

光学要素101側の流速V1をより遅くすることで、気体供給機構301から出る気体が光学要素101側を通過する流量をより低減できる。そのため、気体に含まれている汚染物質で光学要素101側を通過する総量が低減でき、結果としてパージガスによる光学要素101の曇りを低減できる。一方、基板W側の流速V2をより速くすることで、基板Wから出るレジストガスが光学要素101の表面に到達することをより低減することができ、結果として、レジストガスによる光学要素101の曇りを低減できる。

0021

図4では、2つの気体供給機構で示しているが、光学要素側の流速を遅く、基板側の流速を速くする、互いに異なる流速でそれぞれ期待を供給する複数の供給口または気体供給機構を有する構成であればよい。また、図4には整流部材302が記載されているが、気体供給機構のみで十分な流速の差(流速分布)を得られるのであれば、整流部材302は配置されなくてもよい。

0022

以上説明したように、本実施形態によると、整流機構3によって光学要素101側に流速の遅い気体を供給することができるので、気体に含まれる汚染物質や露光空間の周りの空気の流入による光学要素の曇り(汚染)を低減できる。さらに、整流機構3によって基板W側に流速の速い気体を供給することができるので、基板Wから発生する汚染物質による光学要素の曇り(汚染)を低減できる。

0023

(第2実施形態)
第2実施形態では、第1実施形態の整流機構に加え気体循環システムと排気機構6を設け、整流された流速分布を形成している。図5は、本実施形態における気体循環システムを示す図である。図5(A)に示すように、気体循環システムは、気体供給機構301と、供給された気体を整流する整流機構3と、気体を回収する回収口5と、回収した気体を気体供給機構301に送る環境制御装置4を有している。なお、以下の説明で特に言及しないものは、第1実施形態と同様である。

0024

気体供給機構301から供給された気体は、整流機構3で整流され、光学要素101と基板Wの間(露光空間)を通過したのち、回収口5によって回収される。回収された気体は、環境制御装置4を通過し、再び整流機構3に送られ、露光装置内循環されている。この露光装置内で気体を循環させて供給する気体循環システムは、循環させずに露光装置外から新しい気体を取り入れて供給するシステムと比較して、露光装置内の温度制御を向上できる。露光装置内で温度制御された気体を再び循環させた方が、新しい気体を取り入れるよりも、目標温度に対する差が小さいため、温度制御の精度を上がられるからである。また、本実施形態で使用する気体は空気であるが、窒素ヘリウムなどの不活性ガスでもよい。気体循環システムで気体を循環させることで、窒素やヘリウムなどの不活性ガスを再利用することが可能となる。

0025

環境制御装置4は、気体を気体供給機構301に送る送気部である。環境制御装置4は、気体供給機構301から供給される気体に含まれる汚染物質の総量を少なくするために、ケミカルフィルタ401を備えていても良い。気体供給機構301から出た気体をそのまま回収口5に戻してしまうと、基板Wから発生するレジストガスを含んでいるため、ケミカルフィルタ401の寿命を短くしてしまう。基板に塗布されるレジストは、触媒による像形成のため高感度化が容易である化学増幅レジストが近年一般的に用いられているが、露光プロセスにおいて、このフォトレジストから汚染物質が発生する。したがって、レジストガスは、気体の中でも汚染物質を多く含んでいる。ケミカルフィルタ401が寿命になると、汚染物質を除去しきれず、気体供給機構301から出る気体に含まれる汚染物質の濃度が上昇してしまい、結果として光学要素101の曇りが加速してしまう。そのため、本実施形態では、レジストガスを回収口5に戻さず、外部に排気する排気機構6を備える。

0026

図5(B)は、排気機構6の近傍を拡大した図である。排気機構6は、基板Wよりも下流側、回収口5よりも上流側に配置される。排気機構6においてレジストガスを回収する排気口601は、レジストガスを回収しやすいように、投影光学系の保持部材102側ではなく移動ステージ2側に、排気口601を気体の上流側に向けて配置される。排気機構6は、排気ファンにより外部に排気を行っている。排気ファンの代わりに、真空ポンプを用いても良い。排気機構6を用いることで、回収口5で回収するレジストガスの総量を低減できるため、ケミカルフィルタの寿命を長くし、さらに目詰まり頻度も低下する。結果として、曇りを低減する効果を得ることができる。また、排気機構6を移動ステージ2側に設けることで、基板W側の流速V2を速める効果もある。

0027

図5(B)では排気口601の配置は流路方向と垂直な平面となっているが、レジストガスの流路上にあれば良いため、光軸と垂直な平面であったり、流路方向と垂直な平面を軸Xで回転させた斜めの平面であったりしてもよい。また平面だけではなく、曲面のみ、もしくは、平面と曲面で配置されていても良い。また、本実施形態では、気体循環システムと排気機構6の両方を備えている露光装置について説明したが、気体循環システムと排気機構6はどちらか一方のみでも、光学要素の曇りの抑制に効果がある。したがって、露光装置は、気体循環システムと排気機構6どちらか一方のみを備えていてもよい。

0028

以上説明したように、本実施形態によると、整流機構3によって光学要素101側に流速の遅い気体を供給することができるので、気体に含まれる汚染物質や露光空間の周りの空気の流入による光学要素の曇り(汚染)を低減できる。さらに、整流機構3によって基板W側に流速の速い気体を供給することができるので、基板Wから発生する汚染物質による光学要素の曇り(汚染)を低減できる。また、気体循環システムと排気機構6を設けることで、気体の再利用を可能にすると共に、汚染物質を除去することで光学要素の曇りを抑制することができる。

0029

(第3実施形態)
第3実施形態は、第1実施形態の整流機構に加え、第2の整流部材303を設け、整流された流速分布を形成している。図6は、本実施形態の整流機構を示す図である。なお、以下の説明で特に言及しないものは、第1実施形態ないし第2実施形態と同様である。

0030

図6(A)に示すように、気体供給機構301から供給された気体は、第1の整流部材302を通過し、光学要素101と基板Wの間(露光空間)を通過したのち、回収口5によって回収される。回収された気体は、環境制御装置4を通過し、再び整流機構3に送られ、露光装置内で循環されている。環境制御装置4は、気体供給機構301から供給される気体に含まれる汚染物質の総量を少なくするために、ケミカルフィルタ401を備えていても良い。第2の整流部材303は、露光空間と回収口5の間(露光空間の下流側)に設けられ、より広範囲で整流の効果が得られ、大きな光学要素を用いる場合に、曇りを低減する効果がある。

0031

図6(B)は、図6(A)に示す第2の整流部材303の周辺部を拡大した図である。第2の整流部材303は、流路方向に対して、基板Wよりも下流側、回収口5よりも上流側に配置され、かつ、光軸方向に対して、光学要素101と移動ステージ2の間に配置される。さらに、第2の整流部材303の配置は、移動ステージ2よりも、光学要素101の近くに配置することがより好ましい。第2の整流部材303を設けることにより、流路が基板W側に誘導される。結果として、第2の整流部材303を設けることで、光学要素101側の第3流路よりも基板W側の第4流路の方が流速が速い流速分布を、より広範囲で維持することができ、より大きな光学要素に対しても効果を得ることができる。

0032

第2の整流部材303の形状は、光学要素101側の流路の抵抗体となる形状であれば良く、その形状は限定しない。例えば、投影光学系の保持部材102の形状に応じて、光軸中心円弧形状にして保持部材102を覆う形状であったり、光軸中心の周方向の軸に対して曲げがある板材形状にしたりしてもよい。また、整流部材303と保持部材102の間の隙間がない場合、その部分に汚染物質がたまり、光学要素101の曇りが発生する場合があるため、光学要素101と第2の整流部材303の間には隙間があるとより好ましい。図6においては、循環システムが記載されているが、循環システムは本実施形態において必須ではなく、基板Wよりも下流側に第2の整流部材303を設ける構成であればよい。

0033

以上説明したように、本実施形態によると、整流機構3によって光学要素101側に流速の遅い気体を供給することができるので、気体に含まれる汚染物質や露光空間の周りの空気の流入による光学要素の曇り(汚染)を低減できる。さらに、整流機構3によって基板W側に流速の速い気体を供給することができるので、基板Wから発生する汚染物質による光学要素の曇り(汚染)を低減できる。さらに、第2の整流部材303をもうけることで、上記の効果をより広範囲で得ることができる。

0034

(第4実施形態)
第4実施形態は、第2実施形態と第3実施形態を組み合わせた実施形態である。図7(A)は、第4実施形態の整流機構を示している。本実施形態の露光装置は、図7(A)に示すように、整流機構3、第2の整流部材303、排気機構6、気体循環システムの回収口5及び環境制御装置4を備えている。第1実施形態〜第3実施形態と同様のものは、同じ符号を付し、その説明を省略する。

0035

図7(B)は、図7(A)で、排気機構6と第2の整流部材303の部分の拡大図を示している。排気機構6は、排気口601を流路方向に対して、基板Wよりも下流側、回収口5よりも上流側に配置される。また、第2の整流部材303は、流路方向に対して、基板Wよりも下流側、排気口601よりも上流側に配置される。

0036

また、排気口601は光軸方向に対して、光学要素101よりも基板W側に近いことが好ましい。排気口601を移動ステージ2側に配置することで、第2の整流部材303において保持部材102側に誘導された気体は、移動ステージ2側にある排気口601には入らず、回収口5に回収される。一方、第2の整流部材303において、移動ステージ2側に誘導された、レジストガスを多く含む気体は、移動ステージ2側にある排気口601に吸引されやすく、排気機構6から排出されやすい。第2の整流部材303により基板Wから発生するレジストガスの流路断面積をより小さく絞ることができ、その絞った部分のみ排気すれば良いので、レジストガスの排気の効率が上がる。

0037

また、排気の効率を上げることで、回収口5で回収するレジストガスの総量をより低減できるため、ケミカルフィルタの寿命を長くし、さらに目詰まりの頻度も低下する。結果として、曇りを低減する効果を得ることができる。以上説明したように、本実施形態の夜と、排気機構6でのレジストガスの排気の効率を上げることができ、光学要素の曇りの低減に効果がある。

0038

(第5実施形態)
第5実施形態は第1実施形態と比較して、第1の整流部材302の形状を変更したものである。図8は、第5実施形態における整流機構3を示す図である。整流機構3は、投影光学系1の最終面に配される光学要素101と、移動ステージ2に載せてある基板Wとの間に、整流された気体を供給する整流機構である。なお、以下の説明で特に言及しないものは、第1の実施形態と同様である。

0039

図8(A)に示されるように、整流機構3を用いて、投影光学系1の最終面に配される光学要素101と、移動ステージ2に載せてある基板Wとの間に、整流された気体を供給する。整流部材302は、第1実施形態と同様、気体供給機構301から出た気体を光学要素101側と基板W側の2つの流路に分かれるよう配置されている。

0040

整流部材302は、図8(B)に示されるようにコンダクタンスを調整する絞り部3021を有しており、光軸と垂直な平面において、光学要素101側よりも基板W側の流路を絞った形状である。絞り部3021を設けることで、基板W側の流路が狭くなり、流速がより速くなる。また、光軸と垂直な平面で絞り部3021を設けることで、流路高さの絞りを小さくすることができる。本実施形態は光学要素101と基板Wの間のスペースが狭く、軸X方向のスペースに余裕がある場合に有効である。絞り部3021の形状は、流路方向に対し、第1の整流部材302の流路出口を最も絞る形状となっているが、流路途中で整流部材302入口の流路断面積よりも絞ることができる形状であればよい。また、図8(B)では光軸と垂直な平面のみを絞り、流路高さを絞っていないが、流路高さも同時に絞っても良い。

0041

以上説明したように、本実施形態によると、整流機構3によって光学要素101側に流速の遅い気体を供給することができるので、気体に含まれる汚染物質や露光空間の周りの空気の流入による光学要素の曇り(汚染)を低減できる。さらに、整流機構3によって基板W側に流速の速い気体を供給することができるので、基板Wから発生する汚染物質による光学要素の曇り(汚染)を低減できる。

0042

(第6実施形態)
第6実施形態は第1実施形態と比較して、第1の整流部材302の形状を変更したものである。図9は、第6実施形態における整流機構3を示す図である。整流機構3は、投影光学系1の最終面に配される光学要素101と、移動ステージ2に載せてある基板Wとの間に、整流された気体を供給する整流機構である。なお、以下の説明で特に言及しないものは、第1の実施形態と同様である。

0043

整流部材302は、気体供給機構301から出た気体を光学要素101側と基板W側の2つの流路に分かれるよう配置されている。その形状は、図9(A)に示すように、光学要素101側の流路に対し、流路上に圧損フィルター3022を設けた形状である。圧損フィルター3022を光学要素101側の流路に設けることで、設けていない場合と比較して、光学要素101側の流路の圧損と、基板W側の流路の圧損の差をより大きくすることができる。そのため、光学要素101側の流速V1をより遅くし、基板W側の流速V2をより速くすることができ、結果として、曇りを低減する効果を得ることができる。

0044

圧損フィルター3022の形状は、例えば、図9(B)で示すような、スリット状に配置したものである。しかし、圧損フィルター3022の形状はこれに限られるものではなく、パンチングメタルなどのコンダクタンスを調整する部材になり得るものであればその形状は限定しない。圧損フィルター3022の配置は、図9(A)では、整流部材302の流路出口に配置されているが、流路入口や、流路途中に配置しても良い。また、整流部材302に、第5実施形態で示したコンダクタンスを調整する部材をさらに含むように構成してもよい。

0045

以上説明したように、本実施形態によると、整流機構3によって光学要素101側に流速の遅い気体を供給することができるので、気体に含まれる汚染物質や露光空間の周りの空気の流入による光学要素の曇り(汚染)を低減できる。さらに、整流機構3によって基板W側に流速の速い気体を供給することができるので、基板Wから発生する汚染物質による光学要素の曇り(汚染)を低減できる。

0046

(露光装置に係る実施形態)
図10は、整流機構3を備えた露光装置を示す図である。露光装置は、照明光学系10と、原版ステージ11と、投影光学系1と、移動ステージ2と、それらを制御する制御部13を備える。照明光学系10は、光源12からの光を用いて、原版ステージ11に保持されている原版Mを照明する。原版ステージ11は、パターンが形成されている原版Mを保持し、例えば、X、Y方向に移動可能である。投影光学系1は、移動ステージ2に保持されている基板上に原版Mからのパターン像を投影し、転写する。投影光学系1は、複数の光学素子により構成されており、光学素子の中で最も基板Wに近く、光路の最終面となるのが光学要素101である。露光装置は、各実施形態で説明した整流機構3や不図示の気体循環システム、排気機構6、第2の整流部材303などを備えることが可能である。整流機構3などを備えることにより、光学要素101の表面に汚染物質が付着し光学要素101をらせることを抑制することができる。

0047

(物品製造方法に係る実施形態)
本実施形態にかかる物品製造方法は、例えば、半導体デバイス等のマイクロデバイス微細構造を有する素子等の物品を製造するのに好適である。本実施形態の物品製造方法は、基板上に塗布された感光剤に上記の露光装置を用いて潜像パターンを形成する工程(基板を露光する工程)と、かかる工程で潜像パターンが形成された基板を処理(現像)する工程とを含む。さらに、かかる製造方法は、他の周知の工程(酸化成膜蒸着ドーピング平坦化、エッチングレジスト剥離ダイシングボンディングパッケージング等)を含む。本実施形態の物品製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質生産性生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。

0048

以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。

0049

1投影光学系
2移動ステージ
3流速分布形成機構
W基板
101光学要素
301気体供給機構
302 第1の整流部材

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