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技術 欺まん装置

出願人 三菱電機株式会社
発明者 野村忠宏西澤一史
出願日 2016年9月15日 (2年10ヶ月経過) 出願番号 2016-180595
公開日 2018年3月22日 (1年3ヶ月経過) 公開番号 2018-044888
状態 未査定
技術分野 レーダ方式及びその細部
主要キーワード パルス駆動装置 位置比率 電子妨害 垂直棒 パルスドップラーレーダ 回転翼機 位相変調後 外板材
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年3月22日)のものです。
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図面 (12)

課題

SAR/ISAレーダ装置において観測対象の画像化を欺まんする欺まん装置を提供する。

解決手段

SAR/ISARレーダ装置に対する欺まん装置であり、入力されたRF信号に対して位相変調を施したRF信号を再放射/反射する。SAR/ISARレーダ装置は観測対象から受信したRF信号をドプラー処理して画像化するが、観測対象が再放射/反射するRF信号に位相変調(周波数シフト)を行うことにより、周波数を欺まんした情報を与えられることができる。

概要

背景

図11は、従来のISAR(Inverse Synthetic Aperture Radar:逆合成開口)レーダ装置200の構成を示す図である。
送受信機220から生成されるRF信号アンテナ210から空間へ放射する。この場合、ISARレーダ装置200は目標物動揺運動を利用する。目標物からはRF信号が反射し、アンテナ210で受信して、受信機を経てADコンバータ230でデジタル化、2次元メモリ240に蓄積される。蓄積したデータはレンジマイグレーションを取り除くため、レンジ処理部250でレンジ補償処理を行う。次に位相補償処理を行うため、ドプラー処理部260でドプラー追尾処理行う。ドプラー追尾処理を行った2次元データに対しFFT処理(フーリエ変換)を行う。
これにより、横軸(レンジ方向)にレンジ情報縦軸(クロスレンジ方向)にドプラー情報の2次元画像を得ることができる。この2次元画像をISAR画像という。

ISARレーダ装置200は主に航空機回転翼機に搭載され、洋上の船舶船種の判定に使われる。ISAR画像の特徴量を抽出し、抽出した特徴量を用いてデータベース構築する。例えば、の長に対するマスト位置比率などの特徴量を数値化し、データベースに格納する。

取得したISAR画像と、データベースに格納されているマストの位置比率等を照合することにより、航空機などは近づかなくとも、船種を弁別し、情報を得ることが出来る(例えば、特許文献1参照)。

なお、SAR(Synthetic Aperture Radar:合成開口)レーダ装置は、目標側が移動するISARレーダ装置とは異なりレーダ装置側が移動して目標の画像を取得する装置であり、同様にドプラー情報を処理して目標物の画像化を行うことができる。

概要

SAR/ISARレーダ装置において観測対象の画像化を欺まんする欺まん装置を提供する。SAR/ISARレーダ装置に対する欺まん装置であり、入力されたRF信号に対して位相変調を施したRF信号を再放射/反射する。SAR/ISARレーダ装置は観測対象から受信したRF信号をドプラー処理して画像化するが、観測対象が再放射/反射するRF信号に位相変調(周波数シフト)を行うことにより、周波数を欺まんした情報を与えられることができる。

目的

本発明は係る課題を解決するためになされたものであり、ISARレーダ装置により得られるISAR画像を欺まんすることが可能な装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

動体に搭載される欺まん装置であって、レーダ装置から送信されたレーダ波を受信するアンテナと、前記アンテナにより受信されたレーダ波の位相変調する移相器と、前記移相器による0度と180度を切り替える速度を制御する制御部と、前記移相器による位相変調後のレーダ波を反射波として放射させるアンテナと、からなる位相変調装置を備えることを特徴とする欺まん装置。

請求項2

前記レーダ装置は、ISAR(Inverse Synthetic Aperture Radar)レーダ装置、SAR(Synthetic Aperture Radar)レーダ装置のいずれかであることを特徴とする請求項1記載の欺まん装置。

請求項3

前記移動体は船舶であり、前記位相変調装置は、前記船舶の操舵室マストのいずれかに設置されることを特徴とする請求項1、2いずれか記載の欺まん装置。

請求項4

移動体に搭載される欺まん装置であって、メタマテリアルからなる反射制御板と、前記反射制御板に電気的に接続され、前記反射制御板にパルス電圧印加するパルス駆動装置と、前記パルス駆動装置が出力するパルスパターンを制御する制御部と、を備えることを特徴とする欺まん装置。

請求項5

前記移動体は船舶であり、前記反射制御板は、前記船舶の操舵室、マスト、船体側面のいずれかに設置されることを特徴とする請求項4記載の欺まん装置。

技術分野

0001

本発明は、ドプラー情報の処理を行うレーダ装置映像化に欺まんを行う欺まん装置に関するものである。特に、レーダ装置の捜索追尾対象である目標物側に設置され、ドプラー情報の処理により得られる目標物の形状を欺まんする欺まん装置に関するものである。

背景技術

0002

図11は、従来のISAR(Inverse Synthetic Aperture Radar:逆合成開口)レーダ装置200の構成を示す図である。
送受信機220から生成されるRF信号アンテナ210から空間へ放射する。この場合、ISARレーダ装置200は目標物の動揺運動を利用する。目標物からはRF信号が反射し、アンテナ210で受信して、受信機を経てADコンバータ230でデジタル化、2次元メモリ240に蓄積される。蓄積したデータはレンジマイグレーションを取り除くため、レンジ処理部250でレンジ補償処理を行う。次に位相補償処理を行うため、ドプラー処理部260でドプラー追尾処理行う。ドプラー追尾処理を行った2次元データに対しFFT処理(フーリエ変換)を行う。
これにより、横軸(レンジ方向)にレンジ情報縦軸(クロスレンジ方向)にドプラー情報の2次元画像を得ることができる。この2次元画像をISAR画像という。

0003

ISARレーダ装置200は主に航空機回転翼機に搭載され、洋上の船舶船種の判定に使われる。ISAR画像の特徴量を抽出し、抽出した特徴量を用いてデータベース構築する。例えば、の長に対するマスト位置比率などの特徴量を数値化し、データベースに格納する。

0004

取得したISAR画像と、データベースに格納されているマストの位置比率等を照合することにより、航空機などは近づかなくとも、船種を弁別し、情報を得ることが出来る(例えば、特許文献1参照)。

0005

なお、SAR(Synthetic Aperture Radar:合成開口)レーダ装置は、目標側が移動するISARレーダ装置とは異なりレーダ装置側が移動して目標の画像を取得する装置であり、同様にドプラー情報を処理して目標物の画像化を行うことができる。

0006

特開2001−289947号公報

先行技術

0007

A.Tennant. Reflection property of a phase modulating planer screen. ELECTRONICSLETTERS9th October 1997. Vol.33. No.21.

発明が解決しようとする課題

0008

従来より、妨害環境下における、ISARレーダ装置の信号処理の技術が開示されている(例えば特許文献1)。このように、妨害環境下にあっても目標を抽出するISARレーダ装置に係る技術は開示されているが、ISARレーダ装置により生成される画像の画像化に対して欺まんを行う技術の開示は極めて少ない。

0009

従来、ISARレーダ装置が置かれる環境下においては、目標物側でISAR画像を取得させないことを目的として電子妨害を行うことがある。
ISARレーダ装置側では目標物側から電子妨害をかけられた場合、例えばその目標船は電子妨害が可能な特殊な船であると判断し、脅威と判定して対処することが可能となる。このように、電子妨害を行うことによりISARレーダ装置にISAR画像を取得させないことは可能となるが、同時に、目標物を脅威と判定させてしまうという課題があった。

0010

本発明は係る課題を解決するためになされたものであり、ISARレーダ装置により得られるISAR画像を欺まんすることが可能な装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0011

この発明に係る欺まん装置は、移動体に搭載される欺まん装置であって、レーダ装置から送信されたレーダ波を受信するアンテナと、前記アンテナにより受信されたレーダ波の位相を0度と180度の位相差変調する移相器と、前記移相器による0度と180度を切り替える速度(変調周波数)を制御する制御部と、前記移相器による位相変調後のレーダ波を反射波として放射させるアンテナとからなる位相変調装置を備える。

発明の効果

0012

本発明に係るレーダ装置の欺まん装置によれば、ISARレーダ装置におけるドプラー追尾処理に用いる周波数情報を欺まんすることができる。本発明では、ISARレーダ装置では通常と同じ動作でISAR画像を生成するが、欺まんされた情報により得られた画像であるか、あるいは正しい情報により得られた画像であるかの判断が困難となる。
本発明によれば、脅威と判定させることなく、ISARレーダ装置により得られるISAR画像を欺まんすることができる。

図面の簡単な説明

0013

実施の形態1に係る位相変調装置を搭載した船舶と、レーダ装置を搭載した航空機と示した図である。
実施の形態1に係る位相変調装置の構成図である。
実施の形態1に係る位相変調装置による位相変調の一例を示す図である。
実施の形態1に係る欺まん装置が搭載されない船舶における、ISAR画像の一例を示す図である。
実施の形態1に係る欺まん装置が搭載された船舶における、ISAR画像の一例を示す図である。
実施の形態2に係るメタマテリアルからなる反射制御板を搭載した船舶と、レーダ装置を搭載した航空機と示した図である。
実施の形態2に係る欺まん装置の構成を示す図である。
実施の形態2に係るメタマテリアルからなる反射制御板による位相変調の一例を示す図である。
実施の形態2に係るメタマテリアルからなる反射制御板が搭載された船舶における、ISAR画像の一例を示す図である。
(a)実施の形態1、2に係る船舶を示した図である。(b)実施の形態1、2に係る他の船舶を示した図である。
ISARレーダ装置の構成を示した図である。

実施例

0014

実施の形態1.
図10(a)、(b)は各々実施の形態1に係る欺まん装置を搭載する船舶100の外観を示した図である。
図10(a)の船舶100は、甲板105上に構造物である操舵室120が設けられている。操舵室120は甲板105から立直しており、遠方からも視認ができる構造物である。操舵室120の位置は船舶100によって異なるもので、船舶の進行方向前方、中央、あるいは後方に設けられる。操舵室120の位置や形状は、船舶を判断する際の材料となる。

0015

図10(b)は、船舶100の他の例(船舶100b)を示したものである。船舶100bは、操舵室120bが船のより前方に位置しており、操舵室120bの上方にはマスト130が設置されている。マスト130は例えばを張るために立てられた垂直棒であり、信号灯風速発信器避雷針などが設けられることがある。また、操船に関する監視所が設けられる場合もある。

0016

船舶の外形は船舶毎に異なる。実施の形態1では、図10(a)で示した船舶100を用いてレーダ装置の欺まん装置について説明する。
なお、本実施の形態ではレーダ装置が捜索・追尾する目標として船舶を例にとるが、船舶に限るものではなく、本発明は車両などの移動体に対して効果を奏する。

0017

図1は、実施の形態1に係る位相変調装置6を搭載した船舶100cと、ISARレーダ装置4を搭載した航空機41と示した図である。
図1左側のISARレーダ装置4を搭載した航空機41は、目標である船舶100を対象に捜索・追尾する飛しょう体である。位相変調装置6は、レーダ装置の欺まん装置の一例であり、ここでは操舵室120の構造物上に設置される。

0018

図2は位相変調装置6の構成例である。位相変調装置6は、アンテナ61と、サーキュレータ62と、移相器63と、可変減衰器64と、電力増幅器65と、振幅調整器66と、制御部67とからなるRFモジュールであり、受信したRF波(レーダ波)を位相変調して再放射するRF信号再放射器である。

0019

図2を用いて、欺まん装置である位相変調装置6の動作について、説明する。
位相変調装置6のアンテナ61は、航空機41が搭載するISARレーダ装置から送信されたレーダ波を受信してそのレーダ波をサーキュレータ62に出力する。サーキュレータ62はアンテナ61から出力されたレーダ波を移相器63に出力する。
移相器63は制御部67の制御の下で、サーキュレータ62から出力されたレーダ波の位相を制御し、位相変調後のレーダ波を反射波として可変減衰器64に出力する。より詳しくは、移相器63はサーキュレータ62からレーダ波を受けると、制御部67が指定する速度で位相を制御し、位相変調後のレーダ波を反射波として出力する。このとき移相器63は、そのレーダ波に対して、0度と180度の位相変調を施す。

0020

例えば、サーキュレータ62から出力されたレーダ波の周波数が500kHzであり、制御部67が指定する位相制御で100kHzの変調周波数に対応する場合、位相変調を施すことで、周波数が400kHzの信号(500kHz−100kHzの信号)と、周波数が600kHzの信号(500kHz+100kHzの信号)とを出力する。
ここで例えば、制御部67が指定する位相制御で、100kHzの変調周波数から200kHzの変調周波数に段階的に変更すると、周波数が400kHzの信号は、周波数が300kHzから200kHzの信号と、600kHzから700kHzの信号に切り換わる。

0021

制御部67は、移相器63による位相の変調周波数を固定せずに、可変させたり特殊な符号列(例えばPN(Pseudo random Noise)符号列など)を使用することにより周波数軸上に周波数スペクトラム拡散することもできる。

0022

図3(a)は、図1においてISARレーダ装置4から出力されたレーダ波が船舶100で反射された反射波の周波数を示した図である。
図3(a)において、ISARレーダ装置4と目標である船舶100に対して、ISARレーダ装置4が出力するレーダ波の周波数が500kHzの場合、ISARレーダ装置4では500kHzの周波数の反射波が受信されISAR画像が得られる。

0023

図3(b)は、図1の船舶100から放射された位相変調された反射波(位相の変調量が変更された後の反射波)を示した図である。
ISARレーダ装置4では、周波数が400kHzの反射波と、周波数が600kHzの反射波とを受信しても、自己が放射しているレーダ波の周波数(500kHz)と異なるため、目標(船舶100)の正しくないISAR画像が得られる。

0024

図4は、位相変調装置6を搭載していない従来の船舶100(図10(a))を対象として、航空機41に搭載されたISARレーダ装置4が画像化したISAR画像の一例である。
ISARレーダ装置4は、船舶100の形状を表した、横軸(レンジ方向)にレンジ情報、縦軸(クロスレンジ方向)にドプラー情報の2次元画像を取得できる。ISARレーダ装置4は、図4の画像から、船舶の長(図4の長さB)に対する操舵室(ブリッジ)120の位置(図4の長さA)の比率(=A/B)などの特徴量を数値化する。

0025

一方、図5は、位相変調装置6を搭載した船舶100(図1)を対象として、航空機41に搭載されたISARレーダ装置4が画像化したISAR画像の一例である。
上述したように、欺まん装置である位相変調装置6は、意図的にった周波数の信号(反射波)を、航空機41のISARレーダ装置4に反射する。
これにより位相変調装置6は、相手のISARレーダ装置4で数値化する自らの船舶100の特徴量を変化させ、ISARレーダ装置4に、船舶100とは異なる新しい船舶としてISAR画像を取得させることができる。

0026

例えば図5の例では、船舶の長(図4の長さB)に対する操舵室(ブリッジ)120の位置(図4の長さA2)の比率(=A2/B)を変化させることできる。これにより、不正確な情報を与えることができ、データベースに格納されている船舶100との比較で、船舶100とは異なる別船舶と認識させることが可能となる。

0027

このように、実施の形態1に係るレーダ装置の欺まん装置によれば、相手方のISARレーダ装置4におけるドプラー追尾処理に用いる周波数情報、振幅情報を欺まんすることができる。
相手方のISARレーダ装置4では、通常と同じ動作で信号処理を行うことが出来るため、通常の信号処理によりISAR画像を得ることが出来るが、欺まんされた情報で画像を得ているのか、正しい情報で画像を得ているのかの区別をつけることは困難である。このため欺まんされていることを認識せず、自船舶である目標船舶を誤った船種として、相手に認識させることが可能となる。これにより相手のISARレーダ装置4を実質無効化することができ、自船舶が危険にさらされる可能性を低減することができる。

0028

なお、前述の通り、本発明による位相変調は、変調周波数を連続的に変化することにより反射信号の周波数を連続的にシフトすることや、特殊な符号列(例えばPN(Pseudo-random-Noise)符号列など)を使用することにより周波数軸上に周波数スペクトラムを拡散することができる。その結果、相手のISARレーダ装置4はISAR画像を得ることはできるが目標の形状を反映した正しいISAR画像とは限らなくすることができる。
反射周波数を任意に変更することは、反射信号をドプラー処理するレーダ装置、例えば画像化を前提としたSARレーダ装置や、パルスドプラーレーダ装置に対しても欺まんをすることが可能である。

0029

なお、実施の形態1では欺まん装置の位相変調装置6を、操舵室(ブリッジ)120上に設置したが、設置位置はここに限られない。
マスト130の位置や形状は、船種の弁別において特徴的なポイントである。
船舶が、図10(b)に示すようにマスト130が設置されている場合には、欺まん装置である位相変調装置6を、マスト130に設けるようにしてもよい。
また、船舶が、図10(b)に示すように操舵室(ブリッジ)120bの他に、特徴的な構造体である格納庫140を備える場合は、欺まん装置(位相変調装置6)を格納庫140に設置するようにしてもよい。

0030

このように、船舶100が、操舵室(ブリッジ)の他にもマスト130や格納庫140のように特徴的な構造物を備える場合には、これらの特徴的な構造物に実施の形態1に係る欺まん装置(位相変調装置6)を設置するようにしてもよい。
欺まん装置(位相変調装置6)は、意図的に偽った周波数の信号(反射波)を、反射波の振幅を変えて再放射する。
これにより、欺まんと気付かせることなく、ISAR画像を欺まんすることができ、相手のISAR画像による船種の弁別を困難にすることができる。

0031

なお、実施の形態では相手のレーダ装置をISARレーダ装置として説明しているが、ISARレーダ装置に限られるものでなく、相手のレーダ装置が例えばSARレーダ装置やパルスドップラーレーダー装置であっても本発明は有効である。

0032

また、実施の形態では、欺まん装置の位相変調装置6を船舶に搭載しているが、船舶に限られるものではなく、車両や飛しょう体等の移動体に搭載しても本発明の効果を奏する。

0033

実施の形態2.
実施の形態2では、欺まん装置として、電気的に反射と透過を制御可能な反射制御板を用い、この反射制御板を船舶の外板材として使用する。

0034

近年、メタマテリアルの応用として、電気的に制御することでRF信号を吸収、拡散する反射制御板の技術が開発されている(例えば、非特許文献1参照)。
本実施の形態では、非特許文献1で開示されるメタマテリアル(反射制御板)が反射周波数をシフトできる点に注目し、反射制御板をレーダ装置の欺まん装置として使用した例について説明する。

0035

図6は、実施の形態2に係るメタマテリアルからなる反射制御板を搭載した船舶100dと、ISARレーダ装置4を搭載した航空機41と示した図である。図6では、図10(a)で示した船舶100の側面3か所に欺まん装置としてメタマテリアルからなる反射制御板A9、反射制御板B10、反射制御板C11を適用している。反射制御板A9は、操舵室(ブリッジ)の外壁に貼り合わされている。反射制御板B10は船舶の側面の船の前方位置に貼られている。また、反射制御板11は舶の側面の船の後方に貼られている。

0036

図7は、実施の形態2に係る欺まん装置の構成を示す図である。実施の形態2に係る欺まん装置は、反射制御板8と、反射制御板に接続され反射制御板にパルスの電圧を出力するパルス駆動装置20bと、パルス駆動装置20bが出力するパルスのパターンを制御する制御部67bとからなる。

0037

図8は、実施の形態2に係る反射制御板にパルス電圧駆動装置を接続し、パルス電圧駆動装置を動作させることで位相変調を行った際の位相変調の一例を示した図である。
図8(a)は、反射制御板電気的に接続したパルス駆動装置20をオフにした状態で、航空機に搭載されるISARレーダ装置4から出力されたレーダ波(周波数500kHz)がメタマテリアル8で反射された反射波5の周波数を示した図である。この場合、反射波の周波数はISARレーダ装置4から出力されたレーダ波の周波数(500kHz)と同じである。
次に図8(b)は、反射制御板に電気的に接続したパルス駆動装置20を動作させ、100kHzのパルス電圧を反射制御板に印加した状態での反射波5の周波数を示した図である。反射制御板に100kHzのパルス信号を印加することで、反射制御板からの反射波5の周波数として400kHz(500kHz−100kHz)と、600kHz(500kHz+100kHz)の周波数が観測される。
このように反射制御板にパルス駆動装置を接続し、パルス電圧を印加することにより反射波の周波数をシフトさせることができる。

0038

実施の形態1では欺まん装置として位相変調装置6を用いたが、実施の形態2では反射制御板を欺まん装置として使用する。反射制御板を使用する場合、位相変調装置6と比べて、船舶を構成する面に沿って張り合わせることが可能であり、また、反射制御板を船舶の外板材として使用することも可能である。

0039

図9は、図6の船舶100dを、航空機41に搭載のISARレーダ装置4で画像化したISAR画像の一例である。
上述したように、反射制御板は、意図的に偽った周波数の信号(反射波)を、航空機41のISARレーダ装置4に、周波数を変えて反射する。
これにより、位相変調装置6は自らの船舶100の特徴量を変化させ、新しい船舶としてISARレーダ装置4にISAR画像を取得させることができる。

0040

このように、実施の形態2に係る欺まん装置によれば、相手方のISARレーダ装置4におけるドプラー追尾処理に用いる周波数情報を欺まんすることができる。
ISARレーダ装置4では、通常と同じ動作で信号処理を行うことが出来るため、通常の信号処理によりISAR画像を得ることが出来るが、欺まんされた情報で画像を得ているのか、正しい情報で画像を得ているのかの区別をつけることは困難である。このため欺まんされていることを認識せず、自船舶である目標船舶を誤った船種として、相手に認識させることが可能となる。
これにより自船舶が危険にさらされる可能性が低減される。また、相手のISARレーダ装置4を実質無効化することができる。

0041

実施の形態2の欺まん装置では、反射制御板に有機基板材(FR4材とポリメタクリルイミド発泡体)を用いているため、船舶の側面110など、多くの箇所に反射制御板を設けることができる。これにより、ISAR画像を船舶100の特徴からより異なった形状に変えることができるため、データベースとの照合による船種の弁別を困難にすることができる。

0042

なお、実施の形態1では欺まん装置として反射制御板A9、反射制御板B10、反射制御板C11を操舵室(ブリッジ)120側面や、船舶の側面110に設置したが、設置個所はここに限られない。
マスト130の位置や形状は、船種の弁別において特徴的なポイントであり、船舶が、図10(b)に示すようにマスト130が設置されている場合には、反射制御板をマスト130に設けるようにしてもよい。
また、船舶が、図10(b)に示すように操舵室(ブリッジ)120bの他に、特徴的な構造体である格納庫140を備える場合は、反射制御板を格納庫140に設置するようにしてもよい。

0043

以上のように本発明に係る欺まん装置は、位相変調を行うことで、受信信号をドプラー処理を行っているSARレーダ装置やISARレーダ装置に対して偽った情報を与えることが出来る。
偽った情報を受け取ったSARレーダ装置やISARレーダ装置は、その真偽は判定することは困難なため、欺まんされているとは考えずに得られた情報を処理する。そのため自船の安全を確保する時間を確保することができる。
また、本発明では、反射周波数を任意の変更ができるため、受信反射周波数を分析するパスルドプラーレーダ装置に対しても、欺まん効果を発揮できる。
ドプラーレーダ装置は一般に受信した信号を周波数分析して目標の速度情報を得るが、本発明によれば、目標の速度情報を欺まんすることができる。

0044

なお、実施の形態1では、欺まん装置として位相変調装置6を船舶に適用した例を説明し、実施の形態2では、欺まん装置として反射制御板を船舶に適用した例を説明したが、位相変調装置6と反射制御板は併用してもよく、この場合は更にISAR画像による目標物の弁別精度を低下させることができる。

0045

4ISARレーダ装置、5反射波、6位相変調装置、8メタマテリアルからなる反射制御板、9 反射制御板A、10 反射制御板B、11 反射制御板C、20、20bパルス駆動装置、41航空機、61アンテナ、62サーキュレータ、63移相器、64可変減衰器、65電力増幅器、66振幅調整器、67、67b 制御部、100船舶(欺まん装置なし)、100b 船舶(欺まん装置なし)、100c 船舶(位相変調装置設置)、100d 船舶(反射制御板設置)、110 船舶の側面、120、120b操舵室(ブリッジ)、121 欺まんされた操舵室(ブリッジ)、130マスト、140格納庫、150 海面、200 ISARレーダ装置、210 アンテナ、220送受信機、230 A/D、240 2次元メモリ、250レンジ処理、260ドプラー処理部、270FFT、280 ISAR画像

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