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技術 電気特性測定装置、ゴム組成物の検査方法およびゴム製品の製造方法

出願人 JSRトレーディング株式会社
発明者 平川靖之権藤豊彦渡邉剛志
出願日 2016年9月15日 (3年6ヶ月経過) 出願番号 2016-180169
公開日 2018年3月22日 (2年0ヶ月経過) 公開番号 2018-044870
状態 特許登録済
技術分野 電気的手段による材料の調査、分析 高分子物質の処理方法
主要キーワード 電気特性値 耐圧仕様 電気特性測定装置 各試験結果 電気特性測定 ダンベル状試験片 開放式 混練操作
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重要な関連分野

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図面 (8)

課題

カーボンブラックを含む未加硫ゴム組成物電気特性を、混練直後において高い精度で測定することができる電気特性測定装置、この電気特性測定装置を使用したゴム組成物の検査方法およびゴム製品の製造方法を提供する。

解決手段

本発明の電気特性測定装置は、カーボンブラックを含む未加硫のゴム組成物の電気特性を測定する電気特性測定装置であって、互いに対向するよう配置され、それぞれの間に測定対象ゴム組成物が介在される一対の電極と、一対の電極の間に介在する測定対象ゴム組成物を取り囲むよう配置された、一対の電極の間の距離を規制するスペーサと、測定対象ゴム組成物に対して、少なくとも一方の電極によって特定の圧力で加圧力を作用させる加圧機構と、測定対象ゴム組成物を特定の温度に加熱する加熱機構と、測定対象ゴム組成物の電気特性を計測する計測器とを備えてなることを特徴とする。

概要

背景

フィラーとしてカーボンブラックを含有するゴム組成物において、カーボンブラックの分散状態は、得られるゴム製品品質に大きな影響を与える。例えばカーボンブラックの分散性が低いと、得られるゴム製品において引張破断強度などの機械的強度が低下することが知られている。このような理由から、カーボンブラックを含むゴム製品の製造工程においては、ゴム製品の製造条件を設定する上で、或いは得られるゴム製品の品質管理上、ゴム組成物中のカーボンブラックの分散状態を評価することが極めて重要である。

ゴム製品の製造工程において、カーボンブラックの分散状態を評価する方法としては、ゴム組成物の電気特性を測定し、その測定結果からカーボンブラックの分散状態を評価する方法が知られている。これは、ゴム組成物におけるカーボンブラックの分散性と電気特性との依存性、例えばカーボンブラックの分散性が高いと、電気伝導度が低くなるというゴム組成物の特性を利用した評価方法である。

従来、ゴム組成物などの絶縁材料の電気特性を測定する装置としては、シート状の絶縁材料の一面に電気的に接続される電極と、絶縁材料の他面に電気的に接続される電極とからなる一対の電極を備え、この一対の電極間に介在される絶縁材料の電気特性を測定するものが知られている(特許文献1および特許文献2参照。)。

ところで、ゴム製品の製造工程において、カーボンブラックの分散状態の評価は、加硫前のゴム組成物に対して行うことができれば、ゴム製品の製造上有利である。これは、未加硫のゴム組成物において、カーボンブラックの分散状態が不良であると判断することができれば、当該ゴム組成物を、その後の成型工程や加硫工程に供することが不要となるからである。

概要

カーボンブラックを含む未加硫のゴム組成物の電気特性を、混練直後において高い精度で測定することができる電気特性測定装置、この電気特性測定装置を使用したゴム組成物の検査方法およびゴム製品の製造方法を提供する。本発明の電気特性測定装置は、カーボンブラックを含む未加硫のゴム組成物の電気特性を測定する電気特性測定装置であって、互いに対向するよう配置され、それぞれの間に測定対象ゴム組成物が介在される一対の電極と、一対の電極の間に介在する測定対象ゴム組成物を取り囲むよう配置された、一対の電極の間の距離を規制するスペーサと、測定対象ゴム組成物に対して、少なくとも一方の電極によって特定の圧力で加圧力を作用させる加圧機構と、測定対象ゴム組成物を特定の温度に加熱する加熱機構と、測定対象ゴム組成物の電気特性を計測する計測器とを備えてなることを特徴とする。

目的

本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、カーボンブラックを含む未加硫のゴム組成物の電気特性を、混練直後において高い精度で測定することができる電気特性測定装置、この電気特性測定装置を使用したゴム組成物の検査方法およびゴム製品の製造方法を提供する

効果

実績

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請求項1

カーボンブラックを含む未加硫ゴム組成物電気特性を測定する電気特性測定装置であって、互いに対向するよう配置され、それぞれの間に測定対象ゴム組成物が介在される一対の電極と、前記一対の電極の間に介在する測定対象ゴム組成物を取り囲むよう配置された、前記一対の電極の間の距離を規制するスペーサと、前記一対の電極間に介在する測定対象ゴム組成物に対して、少なくとも一方の電極によって特定の圧力で加圧力を作用させる加圧機構と、前記一対の電極部材の間に介在する測定対象ゴム組成物を、特定の温度に加熱する加熱機構と、前記一対の電極の間に介在する測定対象ゴム組成物の電気特性を計測する計測器とを備えてなることを特徴とする電気特性測定装置。

請求項2

前記特定の圧力が0.1〜1MPaであることを特徴とする請求項1に記載の電気特性測定装置。

請求項3

前記特定の温度が30〜200℃であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電気特性測定装置。

請求項4

請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の電気特性測定装置によって、カーボンブラックを含む未加硫のゴム組成物の電気特性を測定し、この測定値に基づいて、前記ゴム組成物中のカーボンブラックの分散状態良否を判定することを特徴とするゴム組成物の検査方法

請求項5

少なくともゴム成分、カーボンブラックおよび加硫剤混練するゴム組成物を調製する混練工程を有し、前記混練工程において、請求項4に記載の検査方法によって、未加硫のゴム組成物中のカーボンブラックの分散状態の良否を判定する分散状態検査を行うことを特徴とするゴム製品の製造方法。

請求項6

前記混練工程において、ゴム成分およびカーボンブラックを混練する混練操作Aと、混練操作Aによって得られた混練物と加硫剤とを混練する混練操作Bとを行い、前記分散状態検査を、前記混練操作Aと前記混練操作Bとの間、または前記混練操作Bの終了後に行うことを特徴とする請求項5に記載のゴム製品の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、カーボンブラックを含む未加硫ゴム組成物電気特性を測定する電気特性測定装置、この電気特性測定装置を使用したゴム組成物の検査方法、およびこの検査方法を利用したゴム製品の製造方法に関する。

背景技術

0002

フィラーとしてカーボンブラックを含有するゴム組成物において、カーボンブラックの分散状態は、得られるゴム製品の品質に大きな影響を与える。例えばカーボンブラックの分散性が低いと、得られるゴム製品において引張破断強度などの機械的強度が低下することが知られている。このような理由から、カーボンブラックを含むゴム製品の製造工程においては、ゴム製品の製造条件を設定する上で、或いは得られるゴム製品の品質管理上、ゴム組成物中のカーボンブラックの分散状態を評価することが極めて重要である。

0003

ゴム製品の製造工程において、カーボンブラックの分散状態を評価する方法としては、ゴム組成物の電気特性を測定し、その測定結果からカーボンブラックの分散状態を評価する方法が知られている。これは、ゴム組成物におけるカーボンブラックの分散性と電気特性との依存性、例えばカーボンブラックの分散性が高いと、電気伝導度が低くなるというゴム組成物の特性を利用した評価方法である。

0004

従来、ゴム組成物などの絶縁材料の電気特性を測定する装置としては、シート状の絶縁材料の一面に電気的に接続される電極と、絶縁材料の他面に電気的に接続される電極とからなる一対の電極を備え、この一対の電極間に介在される絶縁材料の電気特性を測定するものが知られている(特許文献1および特許文献2参照。)。

0005

ところで、ゴム製品の製造工程において、カーボンブラックの分散状態の評価は、加硫前のゴム組成物に対して行うことができれば、ゴム製品の製造上有利である。これは、未加硫のゴム組成物において、カーボンブラックの分散状態が不良であると判断することができれば、当該ゴム組成物を、その後の成型工程や加硫工程に供することが不要となるからである。

先行技術

0006

特開2000−65875号公報
特開2014−196956号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、上記の電気特性測定装置を、未加硫のゴム組成物におけるカーボンブラックの分散状態の評価のために用いる場合には、以下のような問題があることが判明した。
ゴム組成物の電気特性を高い精度で測定するためには、ゴム組成物に接触される各電極の間の距離、電極によってゴム組成物に作用する圧力、ゴム組成物の温度などを制御することが必要である。しかしながら、上記の電気特性装置ではゴム組成物に作用する圧力を制御することができず、また未加硫のゴム組成物は柔軟なものであり、電極を僅かな圧力で接触させただけでも容易に塑性変形してしまうため、上記の電気特性装置では、圧力によって各電極の間の距離を制御することも困難である。さらには、ゴム組成物を製造する際には、ゴム成分とカーボンブラックとを加熱しながら混練するが、混練直後のゴム組成物の温度は、バッチ毎にばらつきが大きい。従って、混練直後のゴム組成物に対して、その電気特性を高い精度で測定することができない。

0008

本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、カーボンブラックを含む未加硫のゴム組成物の電気特性を、混練直後において高い精度で測定することができる電気特性測定装置、この電気特性測定装置を使用したゴム組成物の検査方法およびゴム製品の製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

本発明の電気特性測定装置は、カーボンブラックを含む未加硫のゴム組成物の電気特性を測定する電気特性測定装置であって、
互いに対向するよう配置され、それぞれの間に測定対象ゴム組成物が介在される一対の電極と、
前記一対の電極の間に介在する測定対象ゴム組成物を取り囲むよう配置された、前記一対の電極の間の距離を規制するスペーサと、
前記一対の電極間に介在する測定対象ゴム組成物に対して、少なくとも一方の電極によって特定の圧力で加圧力を作用させる加圧機構と、
前記一対の電極の間に介在する測定対象ゴム組成物を、特定の温度に加熱する加熱機構と、
前記一対の電極の間に介在する測定対象ゴム組成物の電気特性を計測する計測器
を備えてなることを特徴とする。

0010

本発明の電気特性測定装置においては、前記特定の圧力が0.1〜1MPaであることが好ましい。
また、前記特定の温度が30〜200℃であることが好ましい。

0011

本発明のゴム組成物の検査方法は、上記の電気特性測定装置によって、カーボンブラックを含む未加硫のゴム組成物の電気特性を測定し、この測定値に基づいて、前記ゴム組成物中のカーボンブラックの分散状態の良否を判定することを特徴とする。

0012

本発明のゴム製品の製造方法は、少なくともゴム成分、カーボンブラックおよび加硫剤を混練する混練工程を有し、
前記混練工程において、上記の検査方法によって、未加硫のゴム組成物中のカーボンブラックの分散状態の良否を判定する分散状態検査を行うことを特徴とする。

0013

本発明のゴム製品の製造方法においては、前記混練工程において、ゴム成分およびカーボンブラックを混練する混練操作Aと、混練操作Aによって得られた混練物と加硫剤とを混練する混練操作Bとを行い、前記分散状態検査を、前記混練操作Aと前記混練操作Bとの間、または前記混練操作Bの終了後に行うことが好ましい。

発明の効果

0014

本発明の電気特性測定装置においては、スペーサによって一対の電極の間の距離が規制され、更に加圧機構によって、一対の電極の間に介在するゴム組成物に特定の圧力が作用されると共に、加熱機構によって、一対の電極の間に介在するゴム組成物が特定の温度で加熱される。
従って、本発明の電気特性測定装置によれば、カーボンブラックを含む未加硫のゴム組成物の電気特性を、混練直後においても高い精度で測定することができる。

0015

本発明のゴム組成物の検査方法によれば、カーボンブラックを含む未加硫のゴム組成物の電気特性を高い精度で測定することができるので、当該ゴム組成物におけるカーボンブラックの分散状態の良否を確実に判定することができる。

0016

本発明のゴム製品の製造方法によれば、カーボンブラックの分散状態が良好なゴム製品を確実に製造することができる。また、未加硫のゴム組成物について分散状態検査を行うため、カーボンブラックの分散状態が不良と判定されたときには、当該ゴム組成物を後続の工程、例えば成型工程や加硫工程に供することが不要となるため、ゴム製品の製造において、生産性の向上を図ることができる。

図面の簡単な説明

0017

本発明の電気特性測定装置の一例における構成を示す説明用断面図である。
図1に示す電気特性測定装置における上部側治具および下部側治具をスペーサと共に示す平面図である。
実施例におけるサンプルAの電気特性の測定結果および4回の測定結果のCV値を示すグラフである。
実施例におけるサンプルBの電気特性の測定結果および4回の測定結果のCV値を示すグラフである。
実施例におけるサンプルCの電気特性の測定結果および4回の測定結果のCV値を示すグラフである。
実施例におけるサンプルDの電気特性の測定結果および4回の測定結果のCV値を示すグラフである。
実施例におけるサンプルEの電気特性の測定結果および4回の測定結果のCV値を示すグラフである。

0018

以下、本発明の実施の形態について説明する。
[電気特性測定装置]
図1は、本発明の電気特性測定装置の一例における構成を示す説明用断面図である。図2は、図1に示す電気特性測定装置における上部側治具および下部側治具をスペーサと共に示す平面図である。この電気特性測定装置は、カーボンブラックを含む未加硫のゴム組成物の電気特性を測定するものである。
図1に示す電気特性測定装置においては、測定時において互いに対向するよう配置される、それぞれ円板状の一対の電極11,16が設けられている。一対の電極11,16の間には、測定時に測定対象である未加硫のゴム組成物Wが介在される。

0019

一対の電極11,16の各々は、当該電極11,16の各々の外形適合する形状の凹所を表面に有する板状の絶縁部材12,17に、それぞれの凹所に収容された状態で固定支持されている。
また、絶縁部材12,17の各々は、当該絶縁部材12,17の各々の外形に適合する形状の凹所を表面に有する金属製の支持板13,18に、それぞれの凹所に収容された状態で固定支持されている。
そして、電極11,16、絶縁部材12,17および支持板13,18によって、それぞれ上部側治具10および下部側治具15が構成されている。

0020

支持板13,18の各々の間には、測定時において一対の電極11,16の間の距離を規制する枠板状のスペーサ20が、一対の電極11,16の間に介在するゴム組成物Wを取り囲むよう配置されている。

0021

一方の電極11は、導線21によって、電源Pに電気的に接続されている。他方の電極16は、導線22によって、計測器25を介して電源Pに電気的に接続されている。導線21,22は、それぞれ支持板13,18とは絶縁された状態で、電極11,16の各々に接続されている。

0022

計測器25は、一対の電極11,16の間に介在するゴム組成物Wの電気特性を計測するものである。電気特性の種類としては、一対の電極11,16の間に一定の直流電圧印加したときにゴム組成物Wに流れる電流値電圧値、ゴム組成物Wの体積固有抵抗、電気伝導度などを選択することができる。

0023

この電気特性測定装置においては、一対の電極11,16間に介在するゴム組成物Wに対して、少なくとも一方の電極によって特定の圧力で加圧力を作用させる加圧機構30が設けられている。図示の例の加圧機構30は、支持板13,18の各々の裏面に設けられた一対のプレス板31,32を有する。これらのプレス板31,32のうち、例えば上側のプレス板31が支持板13をその厚み方向に加圧する構成とされている。
また、この例の支持板13,18には、一対の電極11,16の間に介在するゴム組成物Wを、特定の温度に加熱する加熱機構として、電熱ヒータ(図示省略)が内蔵されている。

0024

一対の電極11,16の各々を構成する材料は、導電性を有するものであれば特に限定されず、その具体例としては、ステンレス鋼などの金属材料が挙げられる。
一対の電極11,16の表面の直径は、例えば20〜100mmである。
絶縁部材12,17を構成する材料としては、耐熱性を有するものが用いられ、その具体例としては、フッ素樹脂などが挙げられる。
支持板13,18を構成する金属材料としては、熱伝導性が良好なものを用いることが好ましく、その具体例としては、アルミニウムなどが挙げられる。

0025

スペーサ20を構成する材料としては、ステンレス鋼などを用いることができる。
スヘーサ20の厚みは、1.0〜10.0mmであることが好ましい。この厚みが過小である場合には、異物混入などの際に接触によるショートが生じる虞がある。一方、この厚みが過大である場合には、温調によってゴム組成物Wの温度を短時間で安定させることが困難となる虞がある。
計測器25としては、それぞれ導線22が接続された両端の端子間における電流値を計測するものや、電圧値を計測するものなどを用いることができる。

0026

上記の電気特性測定装置においては、先ず、上部側治具10を下部側治具15から外した状態で、下部側治具15における電極16の表面上に、測定対象である未加硫のゴム組成物Wが載置される。その後、下部側治具15上にスペーサ20を介して上部側治具10が、一対の電極11,16が互いに対向するよう配置される。次いで、加熱機構(電熱ヒータ)によってゴム組成物Wが特定の温度に加熱されると共に、加圧機構30によってゴム組成物に特定の圧力を作用させながら、一対の電極11,16に一定の直流電圧が印加される。そして、計測器25によって、一対の電極11,16の間に流れる電気の特性が計測される。

0027

以上において、測定対象であるゴム組成物Wの体積は、一対の電極11,16の間の空間の体積(電極の表面の面積×スペーサの厚みに相当する体積)の1.5倍以上であることが好ましい。ゴム組成物Wの体積が過小である場合には、一対の電極11,16の各々とゴム組成物Wの接触面積が安定しないため、電気特性値を高い精度で測定することが困難となる虞がある。

0028

また、加熱機構によってゴム組成物Wを加熱する特定の温度は、30〜200℃であることが好ましく、より好ましくは50〜120℃である。この温度が低すぎると、ゴム組成物Wの温度の方が高い場合、温度調整に長い時間を要する虞がある。一方、この温度が高すぎると、ゴム組成物W中のポリマー破壊されてしまい物性が変化してしまう虞がある。

0029

また、加圧機構30によってゴム組成物Wに作用する特定の圧力は、0.1〜1MPaであることが好ましい。この加圧力が過小である場合には、ゴム組成物Wが十分に加圧されず、スペーサ20によるゴム組成物Wの厚みの制御が困難となり、高い精度で電気特性値を測定することが困難となる虞がある。一方、この加圧力が過大である場合には、電気特性測定装置として、過大な耐圧仕様が必要となり、作業自体の危険度も上昇する虞がある。

0030

また、一対の電極11,16に印加される電圧は、500Vを上限とすることが好ましい。

0031

このような電気特性測定装置においては、スペーサ20によって一対の電極11,16の間の距離が規制され、更に加圧機構30によって、一対の電極11,16の間に介在するゴム組成物Wに特定の圧力が作用されると共に、加熱機構によって、一対の電極11,16の間に介在するゴム組成物Wが特定の温度で加熱される。
従って、上記の電気特性測定装置によれば、カーボンブラックを含む未加硫のゴム組成物Wの電気特性を、混練直後においても高い精度で測定することができる。

0032

[ゴム組成物の検査方法]
本発明のゴム組成物の検査方法は、上記の電気特性測定装置によって、カーボンブラックを含む未加硫のゴム組成物の電気特性を測定し、この測定値に基づいて、ゴム組成物中のカーボンブラックの分散状態の良否を判定する。
具体的には、予め基準となる電気特性値(以下、「基準値」という。)を設定しておき、この基準値と測定値とを比較して、カーボンブラックの分散状態の良否を判定する。例えば電気特性値が電流値である場合には、測定値が基準値未満であるときに分散状態が良好であると判定し、測定値が基準値以上であるときには不良と判定する。

0033

このようなゴム組成物の検査方法によれば、上記の電気特性測定装置によって、カーボンブラックを含む未加硫のゴム組成物の電気特性を高い精度で測定することができるので、当該ゴム組成物におけるカーボンブックの分散状態の良否を確実に判定することができる。

0034

[ゴム製品の製造方法]
本発明のゴム製品の製造方法は、少なくともゴム成分、カーボンブラックおよび加硫剤を混練する混練工程を有する。
混練工程においては、ゴム成分およびカーボンブラックを混練する混練操作Aと、混練操作Aによって得られた混練物と加硫剤とを混練する混練操作Bとを行う。
混練工程に用いられる混練機としては、プラストミルバンバリーミキサーロールインターナルミキサーなどの開放式または密閉式の混練機が挙げられる。

0035

ゴム成分としては、加硫可能なゴム材料が用いられ、必要に応じてその他のゴム材料が併用されていてもよい。
ゴム成分の具体例としては、ポリブタジエンゴムスチレンブタジエン共重合ゴム天然ゴムイソプレンゴムブチルゴムエチレンα−オレフィン共重合ゴム、エチレン−α−オレフィン−ジエン共重合ゴムアクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、クロロプレンゴムハロゲン化ブチルゴム、若しくはこれらの水添変性物、またはこれらの混合物などが挙げられる。

0036

カーボンブラックとしては、一般にフィラーとして使用されるものを用いることができる。カーボンブラックの使用割合は、ゴム成分100質量部に対して、例えば20〜80質量部である。
加硫剤としては、通常イオウが用いられる。加硫剤の使用割合は、ゴム成分100質量部に対して、例えば1〜3質量部である。

0037

混練操作Aにおいては、加硫剤や加硫促進剤など加硫系配合剤を除いたゴム成分およびカーボンブラック等のフィラーなどを添加することができる。
混練操作Bにおいては、混練操作Aで添加されていない残りのゴム成分や加硫系配合剤などを添加することができる。

0038

加硫促進剤は、特に限定されないが、ジベンゾチアジルジサルファイドテトラメチルチウラムジスルフィド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミドなどを用いることができる。加硫促進剤の使用割合は、ゴム成分100質量部に対して、例えば0.1〜5.0質量部である。
加硫促進助剤としては、酸化亜鉛ステアリン酸などを用いることができる。加硫促進助剤の使用割合は、ゴム成分100質量部に対して、例えば1〜10質量部である。

0039

混練操作Aにおける混練温度は、例えば60〜200℃である。
混練操作Bにおける混練温度は、例えば60〜130℃である。

0040

本発明のゴム製品の製造方法においては、混練工程において、上記のゴム組成物の検査方法によって、未加硫のゴム組成物中のカーボンブラックの分散状態の良否を判定する分散状態検査を行う。
この分散状態検査は、混練操作Aと混練操作Bとの間に行われても、混練操作Bの終了後に行われてもよいが、混練操作Aと混練操作Bとの間に行われることが好ましい。
分散状態検査を混練操作Aと混練操作Bとの間に行うことにより、より製造工程の初期の段階で分散不良を見分けることができるので、製造コストの低減化を図ることができる。

0041

そして、混練工程によって得られた未加硫のゴム組成物を所要の形状に成型し、得られた成型体加硫処理することによって、目的とするゴム製品が得られる。

0042

このようなゴム製品の製造方法によれば、カーボンブラックの分散状態が良好なゴム製品を確実に製造することができる。また、未加硫のゴム組成物について分散状態検査を行うため、カーボンブラックの分散状態が不良と判定されたときには、当該ゴム組成物を後続の工程、例えば成型工程や加硫工程に供することが不要となるため、ゴム製品の製造において、生産性の向上を図ることができる。

0043

以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されず、種々の変更を加えることが可能である。
例えば図1に示す電気特性測定装置において、加熱機構としては、支持板13,18の代わりにプレス板31,32に電熱ヒータが内蔵されていてもよい。
また、一対の電極11,16の間に電圧を印加するための電源として、直流電源の代わりに交流電源を用いることができる。
また、ゴム製品の製造方法においては、混練工程を、混練操作Aと混練操作Bとに分けずに、単一の混練操作によって行われてもよい。この場合には、単一の混練操作の終了後に、分散状態検査が行われる。

0044

以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。

0045

[電気特性測定装置]
図1に示す構成に従い、下記の仕様の電気特性測定装置を作製した。
一対の電極(11,16):材質=ステンレス鋼,直径=30mm,厚み=2.0mm絶縁部材(12,17):材質=フッ素樹脂,厚み(凹所以外の部分)=10mm
支持板(13,18):材質=アルミニウム,厚み(凹所以外の部分)=28mm
スペーサ(20):材質=ステンレス鋼,開口の寸法=80mm×80mm,厚み=2mm
計測器(25):電流計

0046

[ゴム組成物の調製]
ゴム成分としてアクリロニトリルブタジエンゴム(JSR株式会社製「N230S」)100質量部、カーボンブラック(東海カーボン社製,「SEAST3H」)20質量部、加硫促進剤としてジベンゾチアジルジスルフィド1質量部、テトラメチルチウラムジスルフィド1質量部およびN−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド1質量部の混合物、加硫促進助剤として酸化亜鉛5質量部およびステアリン酸1質量部の混合物、並び値加硫剤としてイオウ1質量部を、それぞれ用意した。
次いで、密閉型二軸混練機( 住友重機製,容量1L)によって、回転数が10rpm、温度が60℃以下の条件で、ゴム成分を素練りした。その後、ゴム成分中に、加硫促進助剤、加硫促進剤および加硫剤をこの順で添加して混練し、更にカーボンブラックを添加して混練した。そして、カーボンブラックを添加してからの混練時間が、10分間、20分間、40分間、60分間および90分間に達した時に、混練機からゴム組成物の一部をサンプリングした。

0047

以下、混練時間が10分間でサンプリングしたゴム組成物をサンプルA、混練時間が20分間でサンプリングしたゴム組成物をサンプルB、混練時間が40分間でサンプリングしたゴム組成物をサンプルC、混練時間が60分間でサンプリングしたゴム組成物をサンプルD、混練時間が90分間でサンプリングしたゴム組成物をサンプルEとする。

0048

電気特性測定
上記の電気特性測定装置を用い、下記の条件で、サンプルA〜Dの電気特性を測定した。
測定試料の体積:約3.0cm3
加熱機構による加熱温度:70℃
加圧機構による圧力:0.8MPa
印加電圧:250V(直流
測定時間:3分間
測定回数:4回

0049

図3は、サンプルAの電気特性の測定結果および4回の測定結果のCV値を示すグラフであり、図4はサンプルBの電気特性の測定結果および4回の測定結果のCV値を示すグラフであり、図5は、サンプルCの電気特性の測定結果および4回の測定結果のCV値を示すグラフであり、図6は、サンプルDの電気特性の測定結果および4回の測定結果のCV値を示すグラフであり、図7は、サンプルEの電気特性の測定結果および4回の測定結果のCV値を示すグラフである。
また、サンプルA〜Eにおいて、測定開始から3分間後の測定結果の平均値は、サンプルAでは106.2μA、サンプルBでは95.6μA、サンプルCでは94.3μA、サンプルDでは118.6μA、サンプルEでは121.5μAであった。

0050

測定結果の平均値が低いほど、かつ、4回の測定結果のばらつきが少ないほど、カーボンブラックの分散性が良好であると考えられる。
従って、上記の結果より、サンプルBおよびサンプルCにおけるカーボンブラックの分散性が良好であり、混練時間は20〜40分間が適当であることが理解される。

0051

[ゴム製品の機械的強度]
サンプルA〜Eを用い、プレス機により150℃で加硫処理することにより、ゴムシートを作製した。得られたゴムシートの各々を、ダンベルカッターにより打ち抜き加工することにより、それぞれ合計で8本の3号サイズのダンベル状試験片を作製した。得られた試験片について、「テンシロン万能試験機GT130(A&D製)」により、引張り試験を行った。各試験結果の平均値を下記表1に示す。

0052

実施例

0053

表1の結果から、サンプルBおよびサンプルCは、引張破断強度および引張破断伸びの両方が高い値を示し、カーボンブラックの分散状態が良好であることが理解される。
以上のことから、未加硫のゴム組成物の電気特性と、当該ゴム組成物から得られるゴム製品の強度との間に相関性があることが確認された。

0054

10 上部側治具
11電極
12絶縁部材
13 支持板
15 下部側治具
16 電極
17 絶縁部材
18 支持板
20スペーサ
21,22導線
25計測器
30加圧機構
31,32プレス板
P電源
W ゴム組成物

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