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技術 回路装置、電気光学装置及び電子機器

出願人 セイコーエプソン株式会社
発明者 岡田茂
出願日 2016年9月12日 (4年2ヶ月経過) 出願番号 2016-177569
公開日 2018年3月22日 (2年8ヶ月経過) 公開番号 2018-044779
状態 未査定
技術分野 電子的スイッチ1 電流・電圧の測定 陰極線管以外の表示装置の制御
主要キーワード レギュレーター回路 温度依存電圧 再リセット 供給頻度 比較精度 ワーキングメモリー 浮遊電荷 有線通信インターフェース
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (13)

課題

オフセットの影響を低減し、環境センサーからの信号に基づく比較処理を高い精度で行う回路装置、電気光学装置及び電子機器等の提供。

解決手段

回路装置500は、比較回路CPと、スイッチ回路SWを含み、スイッチ回路SWは、検出期間のうちの第1の期間においては比較回路CPの第1の入力端子Tin1に環境センサーからの検出結果に基づく検出電圧Vdet、第2の入力端子Tin2に基準電圧Vrefを供給し、第2の期間においては第1の入力端子Tin1に基準電圧Vref、第2の入力端子Tin2に検出電圧Vdetを供給し、検出期間の長さをTA、第1の検出期間が終了してから次の検出期間である第2の検出期間が開始するまでの期間の長さをTBとした場合に、TB>TAである。

概要

背景

従来、環境センサーからの検出結果に基づく信号が入力される回路装置が知られている。例えば、環境センサーからの信号と所与基準信号との比較処理を行う回路装置では、比較結果に基づいて、周囲環境の状態と所与の基準状態との関係を判定できる。

例えば特許文献1には、温度に依存して変化する電圧と、所与の温度に対応する参照電圧とを、コンパレーターにより比較する温度検知回路を含む表示装置が開示されている。特許文献1の例では、環境センサーとは温度センサーである。そして、特許文献1には、温度が設定以上となったか否かを温度検知回路で検出し、異常検出時には温度異常を解消するようにソースドライバーゲートドライバーを制御する手法が開示されている。

概要

オフセットの影響を低減し、環境センサーからの信号に基づく比較処理を高い精度で行う回路装置、電気光学装置及び電子機器等の提供。回路装置500は、比較回路CPと、スイッチ回路SWを含み、スイッチ回路SWは、検出期間のうちの第1の期間においては比較回路CPの第1の入力端子Tin1に環境センサーからの検出結果に基づく検出電圧Vdet、第2の入力端子Tin2に基準電圧Vrefを供給し、第2の期間においては第1の入力端子Tin1に基準電圧Vref、第2の入力端子Tin2に検出電圧Vdetを供給し、検出期間の長さをTA、第1の検出期間が終了してから次の検出期間である第2の検出期間が開始するまでの期間の長さをTBとした場合に、TB>TAである。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

第1の入力端子及び第2の入力端子を有し、前記第1の入力端子に供給される電圧と前記第2の入力端子に供給される電圧を比較する比較回路と、環境センサーからの検出結果に基づく検出電圧と、基準電圧とが入力されるスイッチ回路と、を含み、前記スイッチ回路は、検出期間のうちの第1の期間においては前記比較回路の前記第1の入力端子に前記検出電圧を供給し、前記第2の入力端子に前記基準電圧を供給し、前記検出期間のうちの第2の期間においては前記第1の入力端子に前記基準電圧を供給し、前記第2の入力端子に前記検出電圧を供給し、前記検出期間の長さをTAとし、前記検出期間である第1の検出期間が終了してから、前記第1の検出期間の次の前記検出期間である第2の検出期間が開始するまでの期間の長さをTBとした場合に、TB>TAであることを特徴とする回路装置

請求項2

請求項1において、前記比較回路は、前記第1の期間と前記第2の期間の間の第3の期間において、非動作状態、又は、前記第1の期間及び前記第2の期間に比べて消費電力が小さい低消費電力状態に設定されることを特徴とする回路装置。

請求項3

請求項1において、前記スイッチ回路は、前記第1の期間と前記第2の期間の間の第3の期間において、前記第1の入力端子及び前記第2の入力端子に前記検出電圧と前記基準電圧のいずれも供給しない非選択状態に設定されることを特徴とする回路装置。

請求項4

請求項1乃至3のいずれかにおいて、前記比較回路は、前記第1の検出期間が終了してから前記第2の検出期間が開始するまでの期間である第4の期間において、非動作状態、又は、前記第1の期間及び前記第2の期間に比べて消費電力が小さい低消費電力状態に設定されることを特徴とする回路装置。

請求項5

請求項1乃至3のいずれかにおいて、前記スイッチ回路は、前記第1の検出期間が終了してから前記第2の検出期間が開始するまでの期間である第4の期間において、前記第1の入力端子及び前記第2の入力端子に前記検出電圧と前記基準電圧のいずれも供給しない非選択状態に設定されることを特徴とする回路装置。

請求項6

請求項1において、前記比較回路は、前記第1の期間及び前記第2の期間において動作状態となり、前記第1の期間及び前記第2の期間以外の期間において、非動作状態、又は、前記第1の期間及び前記第2の期間に比べて消費電力が小さい低消費電力状態に設定されることを特徴とする回路装置。

請求項7

請求項1乃至6のいずれかにおいて、前記比較回路の比較結果を出力する出力回路を含み、前記出力回路は、前記第1の期間及び前記第2の期間のいずれか一方の期間での前記比較結果を出力することを特徴とする回路装置。

請求項8

請求項7において、前記検出期間において、前記第1の期間の後に前記第2の期間が設定される場合に、前記出力回路は、前記第2の期間での前記比較結果を出力することを特徴とする回路装置。

請求項9

請求項1乃至8のいずれかにおいて、前記第1の期間の長さと前記第2の期間の長さが等しいことを特徴とする回路装置。

請求項10

請求項1乃至9のいずれかにおいて、前記検出期間の長さTAと、前記第1の検出期間が終了してから前記第2の検出期間が開始するまでの期間の長さTBは、TB>2×TAであることを特徴とする回路装置。

請求項11

請求項1乃至10のいずれかにおいて、電気光学パネルを駆動する駆動回路を含み、前記検出期間は、前記電気光学パネルの駆動に用いられる垂直同期信号、又は外部からのコマンドに基づいて設定されることを特徴とする回路装置。

請求項12

請求項11において、前記第1の期間及び前記第2の期間は、前記電気光学パネルの駆動に用いられる画素クロック信号に基づいて設定されることを特徴とする回路装置。

請求項13

環境センサーからの検出結果に基づく検出電圧と、基準電圧とが入力されるスイッチ回路と、第1の入力端子及び第2の入力端子を有し、前記第1の入力端子に供給される電圧と前記第2の入力端子に供給される電圧を比較する比較回路と、を含み、前記スイッチ回路は、第1の比較期間において、前記第1の入力端子に前記検出電圧を供給し、前記第2の入力端子に前記基準電圧を供給し、前記第1の比較期間が終了した後の第2の比較期間において、前記第1の入力端子に前記基準電圧を供給し、前記第2の入力端子に前記検出電圧を供給し、前記第2の比較期間が終了した後の第3の比較期間において、前記第1の入力端子に前記検出電圧と前記基準電圧の一方を供給し、前記第2の入力端子に前記検出電圧と前記基準電圧の他方を供給し、前記第1の比較期間の開始から前記第2の比較期間の終了までの期間が、前記第2の比較期間の終了から前記第3の比較期間の開始までの期間より短いことを特徴とする回路装置。

請求項14

請求項11又は12に記載された回路装置と、前記電気光学パネルと、を含むことを特徴とする電気光学装置

請求項15

請求項1乃至13のいずれかに記載された回路装置を含むことを特徴とする電子機器

技術分野

0001

本発明は、回路装置電気光学装置及び電子機器等に関する。

背景技術

0002

従来、環境センサーからの検出結果に基づく信号が入力される回路装置が知られている。例えば、環境センサーからの信号と所与基準信号との比較処理を行う回路装置では、比較結果に基づいて、周囲環境の状態と所与の基準状態との関係を判定できる。

0003

例えば特許文献1には、温度に依存して変化する電圧と、所与の温度に対応する参照電圧とを、コンパレーターにより比較する温度検知回路を含む表示装置が開示されている。特許文献1の例では、環境センサーとは温度センサーである。そして、特許文献1には、温度が設定以上となったか否かを温度検知回路で検出し、異常検出時には温度異常を解消するようにソースドライバーゲートドライバーを制御する手法が開示されている。

先行技術

0004

特開2011−128219号公報

発明が解決しようとする課題

0005

環境センサーからの信号と所与の基準信号との比較処理を行う場合、ほとんどのケースで結果が一定となる。高温異常を検出する例であれば、環境温度は設定よりも低いケースがほとんどである。結果として、比較回路内の電圧レベルがほとんどのケースで同じレベルになってしまい、素子経時変化が生じ(例えばオフセットが発生し)、比較精度が低下してしまう。

0006

これに対して、比較回路への2つの入力信号(環境センサーからの信号と所与の基準信号)を適宜入れ替えることで、電圧レベルの偏り緩和され、オフセットを改善できると考えられる。入力信号の入れ替えを行う場合、入れ替え前及び入れ替え後の2回の比較動作を含む期間(検出期間)の長さや、所与の検出期間と次の検出期間の間の期間の長さを設定する必要がある。これらの期間の長さは、オフセットの低減、或いは回路装置の構成、動作の簡略化という観点から、望ましい関係があると考えられる。しかし従来手法では、各期間について適切な設定を行う手法は開示されていない。

0007

本発明の幾つかの態様によれば、オフセットの影響を低減し、環境センサーからの信号に基づく比較処理を高い精度で行う回路装置、電気光学装置及び電子機器等を提供できる。

課題を解決するための手段

0008

本発明の一態様は、第1の入力端子及び第2の入力端子を有し、前記第1の入力端子に供給される電圧と前記第2の入力端子に供給される電圧を比較する比較回路と、環境センサーからの検出結果に基づく検出電圧と、基準電圧とが入力されるスイッチ回路と、を含み、前記スイッチ回路は、検出期間のうちの第1の期間においては前記比較回路の前記第1の入力端子に前記検出電圧を供給し、前記第2の入力端子に前記基準電圧を供給し、前記検出期間のうちの第2の期間においては前記第1の入力端子に前記基準電圧を供給し、前記第2の入力端子に前記検出電圧を供給し、前記検出期間の長さをTAとし、前記検出期間である第1の検出期間が終了してから、前記第1の検出期間の次の前記検出期間である第2の検出期間が開始するまでの期間の長さをTBとした場合に、TB>TAである回路装置に関係する。

0009

本発明の一態様では、第1の期間と第2の期間で、比較回路の2つの入力端子に供給される電圧を入れ替え、さらに検出期間の長さTAと、検出期間の間隔に相当する期間の長さTBがTB>TAとなる。このようにすれば、スイッチ回路の制御により、比較回路での電圧レベルの偏りを抑制することで素子の経時変化(オフセットの発生)を抑止できる。さらに、TAとTBの設定により、オフセット抑止効果の向上や、回路装置の低消費電力化等も可能になる。

0010

また本発明の一態様では、前記比較回路は、前記第1の期間と前記第2の期間の間の第3の期間において、非動作状態、又は、前記第1の期間及び前記第2の期間に比べて消費電力が小さい低消費電力状態に設定されてもよい。

0011

このようにすれば、比較回路を効率的に動作させることができ、オフセット抑止効果の向上や、回路装置の低消費電力化等が可能になる。

0012

また本発明の一態様では、前記スイッチ回路は、前記第1の期間と前記第2の期間の間の第3の期間において、前記第1の入力端子及び前記第2の入力端子に前記検出電圧と前記基準電圧のいずれも供給しない非選択状態に設定されてもよい。

0013

このようにすれば、第3の期間で比較回路に電圧が供給されてしまうことを抑止できる。

0014

また本発明の一態様では、前記比較回路は、前記第1の検出期間が終了してから前記第2の検出期間が開始するまでの期間である第4の期間において、非動作状態、又は、前記第1の期間及び前記第2の期間に比べて消費電力が小さい低消費電力状態に設定されてもよい。

0015

このようにすれば、比較回路を効率的に動作させることができ、オフセット抑止効果の向上や、回路装置の低消費電力化等が可能になる。

0016

また本発明の一態様では、前記スイッチ回路は、前記第1の検出期間が終了してから前記第2の検出期間が開始するまでの期間である第4の期間において、前記第1の入力端子及び前記第2の入力端子に前記検出電圧と前記基準電圧のいずれも供給しない非選択状態に設定されてもよい。

0017

このようにすれば、第4の期間で比較回路に電圧が供給されてしまうことを抑止できる。

0018

また本発明の一態様では、前記比較回路は、前記第1の期間及び前記第2の期間において動作状態となり、前記第1の期間及び前記第2の期間以外の期間において、非動作状態、又は、前記第1の期間及び前記第2の期間に比べて消費電力が小さい低消費電力状態に設定されてもよい。

0019

このようにすれば、比較回路を効率的に動作させることができ、オフセット抑止効果の向上や、回路装置の低消費電力化等が可能になる。

0020

また本発明の一態様では、前記比較回路の比較結果を出力する出力回路を含み、前記出力回路は、前記第1の期間及び前記第2の期間のいずれか一方の期間での前記比較結果を出力してもよい。

0021

このようにすれば、信号レベル反転させる回路を省略すること等が可能になり、回路規模を小さくできる。

0022

また本発明の一態様では、前記検出期間において、前記第1の期間の後に前記第2の期間が設定される場合に、前記出力回路は、前記第2の期間での前記比較結果を出力してもよい。

0023

このようにすれば、比較回路の出力が安定するタイミングで出力を行うこと等が可能になる。

0024

また本発明の一態様では、前記第1の期間の長さと前記第2の期間の長さが等しくてもよい。

0025

このようにすれば、第1の入力端子と第2の入力端子に印加される電圧の対称性が高くなるため、オフセット抑止効果の向上が可能になる。

0026

また本発明の一態様では、前記検出期間の長さTAと、前記第1の検出期間が終了してから前記第2の検出期間が開始するまでの期間の長さTBは、TB>2×TAであってもよい。

0027

このようにすれば、TAをTBに比べて充分小さくできるため、オフセット抑止効果の向上や、回路装置のさらなる低消費電力化が可能になる。

0028

また本発明の一態様では、電気光学パネルを駆動する駆動回路を含み、前記検出期間は、前記電気光学パネルの駆動に用いられる垂直同期信号、又は外部からのコマンドに基づいて設定されてもよい。

0029

このようにすれば、回路装置を表示ドライバー等に適用する場合において、効率的な回路構成を実現すること等が可能になる。

0030

また本発明の一態様では、前記第1の期間及び前記第2の期間は、前記電気光学パネルの駆動に用いられる画素クロック信号に基づいて設定されてもよい。

0031

このようにすれば、回路装置を表示ドライバー等に適用する場合において、効率的な回路構成を実現すること等が可能になる。

0032

また本発明の他の態様は、環境センサーからの検出結果に基づく検出電圧と、基準電圧とが入力されるスイッチ回路と、第1の入力端子及び第2の入力端子を有し、前記第1の入力端子に供給される電圧と前記第2の入力端子に供給される電圧を比較する比較回路と、を含み、前記スイッチ回路は、第1の比較期間において、前記第1の入力端子に前記検出電圧を供給し、前記第2の入力端子に前記基準電圧を供給し、前記第1の比較期間が終了した後の第2の比較期間において、前記第1の入力端子に前記基準電圧を供給し、前記第2の入力端子に前記検出電圧を供給し、前記第2の比較期間が終了した後の第3の比較期間において、前記第1の入力端子に前記検出電圧と前記基準電圧の一方を供給し、前記第2の入力端子に前記検出電圧と前記基準電圧の他方を供給し、前記第1の比較期間の開始から前記第2の比較期間の終了までの期間が、前記第2の比較期間の終了から前記第3の比較期間の開始までの期間より短い回路装置に関係する。

0033

本発明の他の態様では、第1の比較期間と第2の比較期間で、比較回路の2つの入力端子に供給される電圧を入れ替える。このようにすれば、スイッチ回路の制御により、比較回路での電圧レベルの偏りを抑制することで素子の経時変化(オフセットの発生)を抑止できる。さらに、第1の比較期間の開始から第2の比較期間の終了までの期間と、第2の比較期間の終了から第3の比較期間の開始までの期間の設定により、オフセット抑止効果の向上や、回路装置の低消費電力化等も可能になる。

0034

また本発明の他の態様は、上記の回路装置と、前記電気光学パネルと、を含む電気光学装置に関係する。

0035

また本発明の他の態様は、上記の回路装置を含む電子機器に関係する。

図面の簡単な説明

0036

回路装置の基本的な構成例。
回路装置の詳細な構成例。
ダイオード温度特性の例。
基準電圧生成回路の構成例。
比較回路の構成例。
回路装置の動作を説明するタイミングチャート
画像表示動作を説明するタイミングチャート。
画像表示動作を説明するタイミングチャート。
回路装置の動作を説明する他のタイミングチャート。
回路装置の動作を説明する他のタイミングチャート。
電気光学装置の構成例。
電子機器の構成例。

実施例

0037

以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。

0038

1.本実施形態の手法
まず本実施形態の手法について説明する。環境センサーからの信号と所与の基準信号との比較処理を行うことで、環境のセンシングを行う回路装置が広く知られている。ここでの環境センサーとは、周囲環境のセンシングを行うセンサーであり、種々のセンサーが考えられる。例えば環境センサーは、周囲温度を検出する温度センサーであってもよいし、気圧を検出する気圧センサーであってもよいし、照度を検出する照度センサーであってもよいし、他のセンサーであってもよい。

0039

このような回路装置では、所与の基準信号として、異常判定用閾値となる信号が用いられることがある。例えば特許文献1に開示されているように、高温異常検出用の比較的高い設定温度に対応する信号を、環境センサーに基づく信号との比較処理に用いる。この場合、高温異常は発生すべきでない(発生することが少ない)状況であるため、多くのケースでは環境温度<設定温度となる。例えば、後述する図3のように、検出電圧Vdet(環境依存電圧、温度依存電圧)が温度と負の相関を有する場合、Vdetと設定温度に対応する基準電圧Vrefは、多くのケースでVdet>Vrefという関係を満たす。

0040

比較回路の2つの入力端子のうち、一方にVdetが入力され、他方にVrefが入力されるという接続状態が固定されてしまった場合、Vdet側の入力端子は、Vref側の入力端子に比べて常時高い電圧が供給されることになる。結果として、比較回路内の電圧レベルは常に偏った状態となり、素子の経時変化(オフセット)が生じてしまう。

0041

比較回路は、例えば図5を用いて後述するように差動対を有し、差動対は入力端子にゲートが接続される2つのトランジスター(Tr1,Tr2)を有する。MOSトランジスターでは、電圧により加速された非常に高いエネルギーを有するキャリアホットキャリア)等が、ゲート酸化膜注入され、浮遊電荷としてトラップされる現象が発生する。キャリアがトラップされることで、閾値電圧Vthの上昇等が発生し、回路性能が低下する。

0042

上記のように比較回路内の電圧レベルがほとんどのケースで偏る場合、差動対に含まれるトランジスターのうち、一方のトランジスターと他方のトランジスターとで、劣化度合い理想値に対する閾値電圧Vthのずれ量)の差が大きくなる。結果として、比較回路での比較精度が低下する。具体的には、検出電圧Vdetと基準電圧Vrefが等しくところで比較結果が切り替わることが理想であるのに対して、Vdet≠Vrefとなる点で比較結果が切り替わり、Vdet及びVrefの大小関係と比較結果が一致しないおそれがでてくる。

0043

これに対して、本実施形態の回路装置500は、図1に示したように、第1の入力端子Tin1及び第2の入力端子Tin2を有し、第1の入力端子Tin1に供給される電圧と第2の入力端子Tin2に供給される電圧を比較する比較回路CPと、環境センサーからの検出結果に基づく検出電圧Vdetと、基準電圧Vrefとが入力されるスイッチ回路SWを含む。そしてスイッチ回路SWは、検出期間のうちの第1の期間においては比較回路CPの第1の入力端子Tin1に検出電圧Vdetを供給し、第2の入力端子Tin2に基準電圧Vrefを供給する。またスイッチ回路SWは、検出期間のうちの第2の期間においては第1の入力端子Tin1に基準電圧Vrefを供給し、第2の入力端子Tin2に検出電圧Vdetを供給する。第1の検出期間は後述する図6のA5に対応し、第2の検出期間は図6のA6に対応する。また、第1の期間は図6のA1に対応し、第2の期間は図6のA2に対応する。

0044

ここでの環境センサーは、環境センシングに用いられる種々のセンサーにより実現可能である。また、環境センサーは、図2に示すように回路装置500の内部に設けられてもよいし、回路装置500の外部に設けられてもよい。

0045

また検出期間とは、検出電圧Vdetに基づいて1つの比較結果を求める単位となる期間であり、第1の期間及び第2の期間を少なくとも含む。検出期間は、具体的には図6を用いて後述するように第1の期間と、第2の期間と、第3の期間とを含む期間である。

0046

比較回路CPの第1の入力端子Tin1及び第2の入力端子Tin2は、一方が反転入力端子であり、他方が非反転入力端子である。以下では、第1の入力端子Tin1が反転入力端子であって、図5のTr1のゲートに接続される端子であり、第2の入力端子Tin2が非反転入力端子であって図5のTr2に接続される端子である例を説明する。そのため、Vref<Vdetとなる状況(図3の特性の温度センサーを用いた場合、高温異常非検出時に対応)では、比較結果は第1の期間でローレベルとなり、第2の期間でハイレベルとなる。ただし、第1の入力端子が非反転入力端子であり、第2の入力端子が反転入力端子であってもよい。

0047

このようにすれば、第1の期間と第2の期間で接続状態を切り替えることが可能になる。スイッチ回路SWは、例えば図1に示したように4つのスイッチSW11,SW12,SW21,SW22を含んでもよい。第1の期間ではスイッチSW11及びSW12がオンになり、スイッチSW21及びSW22がオフになる。第2の期間ではスイッチSW21及びSW22がオンになり、スイッチSW11及びSW12がオフになる。これにより、1回の検出期間全体で考えた場合、2つの入力端子(差動対に含まれる2つのトランジスターのゲート)には、それぞれVref及びVdetが供給されることになる。つまり、電圧レベルの偏りを低減できるため、オフセットの発生を抑止し、高精度での比較処理が可能になる。

0048

ここで、周囲環境は短い時間で急激に変化することは考えにくい。温度センサーの例では、自然環境下での温度変動は例えば0.28℃/sec程度である。図11のように電気光学パネルの温度検出であれば、バックライト(例えばLED)による発熱も考慮する必要があるが、それでも極端に大きい変動とはならない。つまり、比較結果の出力レート(比較処理のレート)を極端に高くしたとしても、隣接タイミング間での比較結果が変化する可能性は低く、高頻度で比較結果を出力するメリットは小さい。むしろレートを高くして、比較回路CPに対してVrefやVdetが供給される時間が長くなることで、消費電力の増大や、素子の劣化が速くなるといったデメリットも生じうる。出力レートの具体的な値は種々考えられるが、例えば後述するように数十msec〜1sec程度の時間に1回、比較結果を出力すればよい。

0049

一方、第1の期間と第2の期間との時間差、例えば第1の期間の方が時間的に前の場合であれば、第1の期間の終了から第2の期間の開始までの時間は短い方がよい。後述するように、第1の期間と第2の期間のいずれか一方の期間(ここでは第2の期間とする)での比較結果が出力される場合、出力対象とならない期間(ここでは第1の期間とする)での比較結果は出力に影響を与えないため、当該期間をどのタイミングで開始、終了しても問題無いように思える。しかし、第1の期間は電圧レベルの偏りを低減するために設定される期間であるため、第2の期間での電圧レベルとの対称性が重要となる。

0050

第1の期間での環境情報と、第2の期間での環境情報との間の変化が大きい場合、接続状態を反転しても電圧レベルが反転しないおそれがある。例えば、第1の期間ではVdet>Vrefであり、第2の期間までにVdetが減少し、第2の期間ではVdet<Vrefとなる場合もある。この例では、第1の期間と第2の期間のいずれの期間でも、第1の入力端子Tin1に対して、第2の入力端子Tin2よりも高い電圧が供給されることになり、オフセットの低減効果が低くなってしまう。

0051

上述したように、回路装置500の動作効率を考慮すれば、出力の間隔はある程度の環境変化が生じる程度には長い期間が設定される。そのため、第1の期間と第2の期間の設定によっては、2つの期間の間での環境変化が大きくなってしまう可能性は否定できない。例えば1秒に1回出力を行う場合において、第1の期間と第2の期間を等間隔に設定した場合、第1の期間と第2の期間の間隔は約500msecとなる。500msecの間には、温度等の環境情報はある程度の変動が生じる可能性があり、上述したように第1の期間と第2の期間でVdetとVrefの関係が逆転しているおそれがある。これに対して、第1の期間と第2の期間の間の期間(一方の期間の終了から他方の期間の開始までの期間)を短くすれば、環境変化を抑えられるため、第1の期間と第2の期間の対称性を高くすることが可能になる。

0052

以上の点を考慮し、本実施形態では、検出期間の長さをTAとし、検出期間である第1の検出期間が終了してから、第1の検出期間の次の検出期間である第2の検出期間が開始するまでの期間の長さをTBとした場合に、TB>TAとする。このようにすれば、検出期間の間隔を相対的に長くすることで効率的な環境センシングを行うことが可能になる。また、検出期間の長さを短くすることで、第1の期間と第2の期間の時間差が小さくなり、オフセットの適切な低減を行うことが可能になる。例えば後述する例であれば、TA+TBが数十msec〜1secであるのに対して、TAは数十μsec程度となり、TB>TAとなる。

0053

以下、図2図5を用いて回路装置500の詳細な構成例を説明し、図6図10を用いて回路装置500の動作例を説明する。その後、本実施形態の回路装置500を含む電気光学装置400、電子機器300について説明する。なお、以下では温度センサーを用いる例について説明するが、環境センサーが他のセンサーでもよいことは上述したとおりである。

0054

2.回路装置の構成例
図2は、本実施形態の回路装置500の詳細な構成例である。回路装置500は、比較回路CPと、スイッチ回路SWと、電源回路55(定電圧生成回路)と、基準電圧生成回路23と、検出電圧生成回路25(環境センサー)を含む。ただし、回路装置500は図2の構成に限定されず、これらの一部の構成要素を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。また、回路装置500の各部の構成についても図2に限定されず種々の変形実施が可能である。

0055

検出電圧生成回路25により、環境温度に依存した電圧である検出電圧Vdetが生成される。また電源回路55及び基準電圧生成回路23により、所与の設定温度に対応する基準電圧Vrefが生成される。以下、各部について詳細に説明する。

0056

検出電圧生成回路25は、ダイオードDIと、スイッチSW31、SW32を含む。スイッチSW31の一端には所与の基準電流Idiが供給され、スイッチSW31の他端と低電位側電源電圧VSSとの間にダイオードDIが設けられる。具体的にはSW31のうち、Idiが供給される側とは反対側の端部と、ダイオードDIのアノードが接続され、ダイオードDIのカソードにVSSが供給される。なお、以下では低電位側電源電圧VSSはグラウンドGNDである例について説明する。

0057

温度センサーの起動時には、スイッチSW31及びSW32はオンとなり、ダイオードDIには、定電流Idiが順方向電流として流れる。定電流Idiは、不図示の定電流源から供給される。ここで、ダイオードDIの順方向電圧端子間電圧)は、温度に依存して変化することが知られている。

0058

図3は所与の電流値の順方向電流が流れる場合における、ダイオードDIの順方向電圧と温度の関係を示す図である。図3横軸が温度、縦軸が順方向電圧を表す。図3に示したように、ダイオードDIの順方向電圧は、一般的に温度の上昇に伴って減少するという負の温度特性を有する。つまり、定電流Idiを供給することで、検出電圧生成回路25は環境温度Teに依存した電圧を検出電圧Vdetとして出力できる。

0059

なお、図2では検出電圧生成回路25(温度センサー)としてダイオードDIを用いる構成を例示したが、これには限定されない。温度センサーは抵抗を用いる構成等の種々の構成が広く知られており、本実施形態の検出電圧生成回路25はこれらの構成を広く適用可能である。また、ダイオードDIの端子間電圧そのものを検出電圧Vdetとするのではなく、端子間電圧に対して電圧変換(昇圧、降圧)を行った電圧を検出電圧Vdetとしてもよい。この場合、ダイオードDIのアノードとスイッチSW32の間、或いはスイッチSW32とスイッチ回路SWの間に、不図示の電圧変換回路が追加される。

0060

電源回路55は、所与の定電圧VDAC_INを供給する回路である。定電圧を生成する回路については種々の構成が知られており、電源回路55はそれらの構成を広く適用可能である。電圧VDAC_INは、比較回路CPでの比較対象である基準電圧Vrefの生成に用いられる電圧である。

0061

なお、電源回路55で生成される電圧は、基準電圧Vrefの生成以外に用いられてもよい。例えば、電源回路55で生成される電圧は、回路装置500の他の回路の動作等に用いられる。回路装置500が表示ドライバー100に含まれる場合、電源回路55は、電気光学パネル200を駆動する駆動回路10の動作に用いられてもよい。図2の基準電圧生成回路23、及び検出電圧生成回路25が温度センサーの起動に伴って動作する回路ブロックであるのに対して、この場合の電源回路55は、温度センサーの起動とは関係なく常時動作する回路と言える。電源回路55は、例えば回路装置500の起動に伴って動作を開始する回路である。

0062

基準電圧生成回路23は、電源回路55から供給される電圧VDAC_INに基づいて、所与の設定温度に対応する基準電圧Vrefを生成し、生成したVrefをスイッチ回路SWに出力する。例えば検出電圧生成回路25から出力される検出電圧Vdetが図3に示した特性を有する場合、基準電圧生成回路23は当該特性に従った電圧を出力する。具体的には、設定温度がTrefである場合、Tref及び図3の直線から決定される電圧を、基準電圧Vrefとして出力する。このようにすれば、基準電圧Vrefと検出電圧Vdetの比較により、設定温度Trefと環境温度Teの比較を行うことが可能になる。基準電圧生成回路23は、図3に示すように、電源回路55から電圧VDAC_INが供給される端子と、グラウンドGNDとの間に設けられる抵抗Rx,R4(R40〜R4n),Ryを含んでもよい。基準電圧生成回路23は、電圧VDAC_INを抵抗Rx,R4,Ryにより分圧した電圧を、基準電圧Vrefとして出力する。なお、設定温度Trefは1つの温度に固定してもよいがこれには限定されず、複数の温度から選択可能であってもよい。

0063

図4は基準電圧生成回路23の詳細な構成例である。基準電圧生成回路23は、電源回路55から電圧VDAC_INが供給される端子とグラウンドGNDとの間に、直列に設けられる抵抗Rx,R40〜R4n,Ryを含む。抵抗R40〜R4nによる電圧分割ノードNB1〜NBnがセレクターSEのn個の入力端子に接続される。電圧分割ノードNBiは抵抗R4i−1と抵抗R4iの接続ノードである。ここでiは1以上n以下の整数であり、nは2以上の整数である。電圧分割ノードNBiでの電圧をVrefiとした場合、セレクターSEにはn通りの電圧Vref1〜Vrefnが入力される。セレクターSEは、設定温度を決定するための制御信号SETに基づいて、Vref1〜Vrefnのうちのいずれか1つの電圧を選択し、選択した電圧を基準電圧Vrefとしてスイッチ回路SWに出力する。

0064

このようにすれば、設定温度Trefを、n通りの候補のうちから選択することが可能になり、柔軟な温度検出を行うことが可能になる。Rx,R40〜R4n,Ryの具体的な抵抗値は、設定温度Trefの候補値、及び検出電圧生成回路25の特性(例えば図3)に基づいて設定すればよい。なお、図2では基準電圧生成部23が、抵抗Rx,R40〜R4n,Ryを含む構成を示した。ただし、基準電圧生成部23の構成はこれに限定されず、温度依存性がない構成であれば抵抗以外を用いることも可能である。

0065

以上のように、電源回路55、基準電圧生成回路23、及び検出電圧生成回路25により、スイッチ回路SWには基準電圧Vref及び検出電圧Vdetが入力される。スイッチ回路SWは、図1を用いて上述したように、SW11,SW12,SW21,SW22を含む。各スイッチの制御例については、図6等を用いて後述する。

0066

図5は、比較回路CPの構成例である。比較回路CPは、N型広義には第1導電型)のトランジスターTr1,Tr2,Tr6,Tr7,Tr8と、P型(広義には第2導電型)のトランジスターTr3,Tr4,TR5を含む。トランジスターTr1及びTr2は入力トランジスターであり、2つの入力信号(Vref,Vdet)が、それぞれのゲートに入力される。すなわち、比較回路CPの第1の入力端子Tin1及び第2の入力端子Tin2は、トランジスターTr1のゲートに接続される端子及びトランジスターTr2のゲートに接続される端子に対応する。トランジスターTr1及びTr2は差動対を構成する。

0067

トランジスターTr3及びTr4はカレントミラーを構成し、トランジスターTR4とTR2の接続ノードがTr5のゲートに接続される。トランジスターTr5及びTr6は出力段となるソース接地回路であり、Tr5とTr6の間のノードNoutが、出力信号UTを出力する出力端子Toutに接続される。

0068

TR8とTR7でカレントミラー回路が構成され、IREFに対応する電流が電流源のトランジスターであるTR7に流れる。TR8とTR6でカレントミラー回路が構成され、IREFに対応する電流が電流源のトランジスターであるTR6に流れる。

0069

第1の入力端子Tin1に入力される電圧をVin1とし、第2の入力端子Tin2に入力される電圧をVin2とする。Vin2>Vin1の場合、TR2に流れる電流が大きくなり、TR5のゲートのノードの電圧が下がり、TR5がオンになり、OUTがハイレベルになる。Vin2<Vin1の場合、TR2に流れる電流が小さくなり、TR5のゲートのノードの電圧が上がり、TR5がオフになり、OUTがローレベルになる。以上のように、図5の構成により比較回路CPは2つの入力信号の大小に応じた比較結果を出力信号OUTとして出力する。ただし、比較回路CPの構成は図5に限定されず、他の構成の比較回路(コンパレーター)を広く適用可能である。

0070

図2において、比較回路CPは、出力信号OUTを出力回路31に出力する。出力回路31は、例えばラッチ回路であり、当該ラッチ回路は例えば図11制御回路30に設けられる。また、回路装置500は、ラッチ回路の前段に、波形整形回路や電圧変換回路(降圧回路)等を含んでもよい。出力回路31の動作タイミング(出力信号OUTに基づく信号をラッチするタイミング)については、図6等を用いて後述する。

0071

また、図2に示したように、比較回路CPの第1の入力端子Tin1、第2の入力端子Tin2、出力端子ToutのそれぞれとグラウンドGNDとの間に、トランジスターTr9〜Tr11が設けられてもよい。トランジスターTr9〜Tr11は、比較回路CPが動作状態の場合にはオフになり、非動作状態の場合にオンになる。このようにすれば、比較回路CPの非動作状態の場合には第1の入力端子Tin1、第2の入力端子Tin2、出力端子Toutの電荷ディスチャージされ、適切な動作を行うことが可能になる。

0072

3.回路装置の動作例
次に回路装置500の動作例について、図6図10のタイミングチャートを用いて説明する。まず図6を用いて基本的な動作例を説明する。また回路装置500が表示ドライバーに含まれる場合において、表示用の制御信号(垂直同期信号VSYNC等)との関係を図7図8を用いて説明する。また、回路装置500の動作の変形例を図9図10を用いて説明する。

0073

3.1回路装置の基本動作
図6は、回路装置500の動作を表すタイミングチャート(信号の波形図)である。SW1は、スイッチ回路SWに含まれるスイッチSW11及びSW12を制御する制御信号であり、図6の例ではSW1がハイレベルの期間でSW11及びSW12がオン、ローレベルの期間でオフとなる。同様に、SW2は、スイッチSW21及びSW22を制御する制御信号であり、SW2がハイレベルの期間でSW21及びSW22がオン、ローレベルの期間でオフとなる。

0074

SW11及びSW12と、SW21及びSW22は排他的にオンとなり、同時にオンになることはない。一方、SW11及びSW12と、SW21及びSW22が同時にオフになることは許容される。SW1がハイレベル(且つSW2がローレベル)の期間が第1の期間であり、SW2がハイレベル(且つSW1がローレベル)の期間が第2の期間である。

0075

図6に示したように、スイッチ回路SWは、まずSW11及びSW12をオン、SW21及びSW22をオフとすることで、第1の入力端子Tin1にVdetを供給し第2の入力端子Tin2にVrefを供給する(A1)。さらに、一旦SW11,SW12,SW21,SW22の全てをオフにし(A3)、その後にSW11及びSW12をオフ、SW21及びSW22をオンとすることで、第1の入力端子Tin1にVrefを供給し第2の入力端子Tin2にVdetを供給する(A2)。A1〜A3により、比較回路CPの差動対(Tr1,Tr2)での電圧レベルの偏りを抑止できる。A1が第1の期間、A2が第2の期間であり、その間の期間であるA3を第3の期間とする。

0076

本実施形態の検出期間は、例えば第1〜第3の期間により構成される。つまり、第1〜第3の期間の長さをそれぞれT1〜T3とした場合、検出期間の長さTA=T1+T2+T3である。

0077

また本実施形態では、所与の検出期間(第1の検出期間、図6のA5)の終了後、次の検出期間(第2の検出期間、A6)が開始するまでの期間(A4)を第4の期間とする。第4の期間の長さは上述したTBであり、TB>TAである。TA+TBは比較結果の出力周期を表し、例えば図7を用いて後述する垂直同期信号VSYNCに基づいて設定される。

0078

ここでオフセットの低減効果を考慮すれば、第1の期間で比較回路CPに供給される電圧は、第2の期間で比較回路CPに供給される電圧と対称性を有することが重要である。そのため、スイッチ回路SWにより入力信号を入れ替えたとしても、各期間の長さが異なってしまえば、当該長さのずれが電圧レベルの偏りにつながってしまい好ましくない。

0079

よって本実施形態では、第1の期間の長さT1と第2の期間の長さT2が等しいことが望ましい。このようにすれば、電圧レベルの偏りを低減できるため、オフセットを適切に低減することが可能になる。ただし、T1とT2は厳密に一致する必要はなく、略同一であればよい。例えばT1及びT2は、T1とT2の差分が所与の閾値±δ1の範囲内であるという条件、或いはT1とT2の比が1±δ2の範囲内であるという条件を満たせばよい。一例としては、T1=T2=30μsec程度の時間を設定する。

0080

図6に示したように、スイッチ回路SWは、第1の検出期間が終了してから第2の検出期間が開始するまでの期間である第4の期間において、非選択状態に設定される。ここでの非選択状態とは、検出電圧Vdet及び基準電圧Vrefのいずれも比較回路CPに供給しない状態を表し、図1図2の例であれば、SW11,SW12,SW21,SW22の全てのスイッチをオフにする状態に対応する。このようにすれば、スイッチ回路SWの切り替えは、第1〜第4の期間のうちの、第1〜第3の期間において実行されればよく、相対的に長い期間である第4の期間では非選択状態を維持することになる。つまり、スイッチ回路SWの切り替え頻度が低く、制御が容易になる。

0081

また図6のENは、比較回路CPの動作を表す信号(比較回路CPの制御信号)であり、ENがハイレベルの場合に比較回路CPは動作状態に設定され、ENがローレベルの場合に、比較回路CPは非動作状態又は低消費電力状態に設定される。

0082

図6に示したように、比較回路CPは、第1の検出期間が終了してから第2の検出期間が開始するまでの期間である第4の期間において、非動作状態又は低消費電力状態に設定される。このようにすれば、比較結果の出力周期に相当する第1〜第4の期間のうちの、相対的に長い期間である第4の期間で比較回路CPを動作状態としないため、消費電力を低減できる。さらに非動作状態や低消費電力状態では、差動対に入力する電圧を低減する(狭義には0にする)ことができるため、素子の劣化を抑止し、オフセットを低減する効果を高めることが可能になる。

0083

ここで比較回路CPの非動作状態とは、比較回路CPに対して、電源電圧DDや基準電流(バイアス電流)Irefが非供給となる期間を表す。また、非動作状態では、上述したディスチャージ用のトランジスターTr9〜Tr11がオンとなり、第1、第2の入力端子Tin1,Tin2及び出力端子Toutの電荷をディスチャージしてもよい。また低消費電力状態とは、電源電圧VDDや基準電流Irefの少なくとも一方の供給は継続されるが、供給量電圧値、電流値)が動作状態に比べて小さくなる状態を表す。言い換えれば、低消費電力状態とは、第1の期間及び第2の期間に比べて、消費電力が小さい状態を表す。

0084

また、図6のA3に示したように、スイッチ回路SWは、第1の期間と第2の期間の間の第3の期間において、非選択状態に設定される。このようにすれば、第3の期間において、スイッチ回路SWが比較回路CPに電圧を供給しないため、第1の期間から第2の期間への遷移を適切に行うことが可能になる。例えば、SW11,SW12,SW21,SW22の全てのスイッチが同時にオンになるような不適切な状態の発生を抑止可能である。第3の期間の長さT3は種々の設定が可能であるが、例えば15μsec程度とすればよい。

0085

比較回路CPは、図6のENに示したように、第1の期間と第2の期間の間の第3の期間において、非動作状態又は低消費電力状態に設定されてもよい。スイッチ回路SWを非選択状態とすれば、スイッチ回路SWから比較回路CPへの検出電圧Vdet及び基準電圧Vrefの供給は行われない。しかし、比較回路CPが動作状態であれば、第3の期間での素子の劣化等の可能性は残る。例えば第3の期間の前の期間(図6の例では第1の期間)で蓄積された電荷がディスチャージされず、当該電荷により比較回路CPが動作する(素子が劣化する)可能性がある。

0086

これに対して、図6のように第3の期間で比較回路CPを非動作状態又は低消費電力状態に設定すれば、不用な期間での比較回路CPの動作を抑止でき、素子の経時変化(劣化)を抑止できる。図6に示した比較回路CPの制御信号ENは、例えばスイッチ回路SWの制御信号であるSW1及びSW2の論理和OR演算)により生成できる。

0087

さらに言えば、比較回路CPは、第1の期間及び第2の期間において動作状態となり、第1の期間及び第2の期間以外の期間において、非動作状態又は低消費電力状態に設定されてもよい。このようにすれば、必要な期間に限定して比較回路CPが動作状態となるため、消費電力の増大や素子の劣化を効率的に抑止することが可能になる。

0088

また図2に示したように、回路装置500は、比較回路CPの比較結果を出力する出力回路31を含む。そして出力回路31は、図6に示したように、第1の期間及び第2の期間のいずれか一方の期間での比較結果を出力してもよい。図6の例では、第2の期間での比較結果を出力する(ラッチする)例を示しているが、第1の期間の比較結果を出力してもよい。

0089

なお、本実施形態では検出期間の長さTAを相対的に短くすることで、第1の期間と第2の期間の時間差を小さくしている。これにより、図6の出力信号OUTに示したように,第1の期間での比較結果と、第2の期間での比較結果は反転関係にあることが期待される。回路装置500が比較結果を反転する回路を含む構成であれば、出力回路31は、第1の期間と第2の期間のいずれの期間でも所望の信号を出力可能である。しかしその場合、反転用の回路の分だけ回路規模が増大するというデメリットがある。その点、第1の期間及び第2の期間のいずれか一方の期間での比較結果を出力する構成であれば、反転用の回路を設ける必要がなく、回路規模の増大を抑止できる。

0090

なお、図6では出力信号OUTが第2の期間でハイレベルとなり、第1の期間でローレベルとなる例を示した。しかし出力信号OUTは、検出電圧Vdetと基準電圧Vrefの関係や、第1、第2の入力端子の設定等に応じて変化することは当業者であれば容易に理解できるであろう。

0091

なお、本実施形態の回路装置500は、インターフェース回路70を介して、出力回路31の出力結果に基づく信号を外部機器(ホスト、例えば図12の処理部310)に対して出力してもよい。外部機器は、受信した信号に基づく処理を行う。後述する電気光学パネル200を含む電子機器300の例であれば、処理部310は異常検出を表す信号を受信した場合に、電気光学パネル200のバックライトに供給する電流を絞る制御を行う。これにより電気光学パネル200の発熱を抑えることが可能になる。

0092

この際、回路装置500のインターフェース(端子)からの出力は、種々の形態により実現可能である。例えば、回路装置500の端子は、異常非検出時にはハイインピーダンス状態(Hi−Z)に設定され、異常検出時には第1の論理レベルに設定されてもよい。第1の論理レベルは例えばローレベルであるがハイレベルであってもよい。或いは、画像を表示していない期間では端子をハイインピーダンス状態に設定するように、回路装置500が表示ドライバー100に含まれる場合は、画像の表示状態に応じて出力を変更してもよい。

0093

なお、異常が検出された場合に、回路装置500において、異常検出に応じた制御を実行してもよい。例えば回路装置500が表示ドライバー100に含まれる場合、電気光学パネル200での画像の表示をオフにする(全面黒にする)制御を行ってもよい。

0094

3.2画像表示用の制御信号との関係
本実施形態の回路装置500は電気光学パネル200を駆動する表示ドライバー100に含まれてもよい。図7図8は、表示ドライバー100で用いられる画像表示用の制御信号の波形図(タイミングチャート)である。電気光学パネル200での画像の表示には、垂直同期信号VSYNC、水平同期信号HSYNC、イネーブル信号ENAB、画素クロック信号(ピクセルクロック信号ドットクロック信号)PCLKが用いられる。

0095

画素クロック信号PCLKは、電気光学パネル200の1画素(1ドット)に対応する信号であり、画面左上から右下に向かって、PCLKに合わせて1画素ずつ走査することで1画面分のデータ信号(表示データに基づくデータ電圧)が出力される。水平同期信号HSYNCは、水平方向の1ラインを表す信号である。図8に示すように、HSYNCの1周期の間に、PCLKは水平方向の画素数に対応する回数立ち下がり立ち上がり)が生じる。

0096

また垂直同期信号VSYNCは1枚の画像(1フレーム)に対応する周期の信号である。VSYNCの1周期の間に、HSYNCは垂直方向の画素数(垂直フロントポーチ及び垂直バックポーチを含む)に相当する回数の立ち下がりが生じる。

0097

イネーブル信号ENABは、データ信号(例えばR,G,Bの各8ビットの表示データに基づき生成される階調電圧)を出力する期間を表す信号である。

0098

図7に示したように、垂直同期信号VSYNCの1周期であるVPは、1フレームに相当する期間となる。例えば上述したように、64×VPが約1秒であり、1フレームはその1/64の時間となる。垂直同期信号VSYNCは、垂直同期を行う期間VSでローレベルとなり、次に同期を開始するまでハイレベルとなる。VSYNCがハイレベルとなる期間は、垂直バックポーチ期間VBPと、垂直表示期間Vdispと、垂直フロントポーチ期間VFPに分けられる。

0099

水平同期信号HSYNCは、水平同期を行う期間HSでローレベルとなり、次に水平同期を開始するまでハイレベルとなる。垂直同期を行う期間VSで水平同期が行われたタイミングを基点として、水平同期が行われた回数をカウントすることで、パネルのうちのどの水平ラインを走査しているかを特定可能となる。

0100

データ信号の出力は、Vdisp且つ、所与の2つのHSの間の期間で行われる。厳密には、所与のHSの終了から、次のHSの開始までには、図8に示すように水平バックポーチ期間HBPと、水平表示期間Hdispと、水平フロントポーチ期間HFPが含まれるため、データ信号の出力はVdisp且つHdispの期間で行われればよい。そのため、イネーブル信号ENABは、図7に示したように、Vdisp且つHdispの期間でハイレベル、その他の期間でローレベルに設定される。

0101

図6に示したスイッチ回路SWの制御、及び比較回路CPの制御は、独自のクロック信号に基づいて行ってもよいが、図7に示した画像表示用の制御信号を利用してもよい。具体的には、回路装置500は図11を用いて後述するように、電気光学パネル200を駆動する駆動回路10を含み、検出期間(図6のA5,A6)は、電気光学パネル200の駆動に用いられる垂直同期信号VSYNCに基づいて設定される。

0102

表示ドライバー100では、電気光学パネル200の駆動のために、垂直同期信号VSYNCを用いる必要がある。つまり垂直同期信号VSYNCを検出期間の設定にも流用することで、検出期間設定用の信号を別途生成(取得)する必要がない。そのため、制御信号生成用の回路、或いは制御信号取得用のインターフェースを設ける必要がなく、回路構成を簡略化することが可能になる。

0103

一例としては、mフレームに1回の頻度で検出期間を設定する。m=64とすれば、約1秒に1回検出期間が設定されることになる。この場合、検出期間を設定(開始)した際にカウンターリセットし(例えばカウント値=0)、垂直同期信号VSYNCの立ち下がり(或いは立ち上がり)でカウンターをインクリメントすることでフレーム数をカウントする。そして、カウント値がmに対応する値(例えばカウント値=63)となったタイミングで、次の検出期間を開始するとともに、カウンターの再リセットを行う。このようにすれば、mフレームごとに検出期間を設定することが可能になる。

0104

また、m=1とし、1フレームに1回の頻度で検出期間を設定してもよい。この場合、カウンターを設ける必要はなく、1回の垂直同期にあわせて1回の検出期間を設定すればよい。なお、1フレームに相当する期間VPのうち、どのタイミングで検出期間を開始するかは種々の変形実施が可能である。一例としては、1フレーム分のデータ信号の出力が完了した後の期間である垂直フロントポーチ期間VFPにおいて、検出期間を設定する。上述したように、VSYNC及びHSYNCに基づいて垂直フロントポーチ期間VFPを特定可能であるため、VSYNC及びHSYNCから検出期間を設定できる。

0105

また、検出期間の設定にVSYNCを用いる場合、温度センサーの起動から所定フレーム経過するまでは検出期間を設定しないといった変形実施も可能である。比較回路CPで精度の高い比較処理を行うためには、基準電圧Vrefや、比較回路CPに供給される基準電流Irefが所望の値で安定していることが重要となる。温度センサーの起動直後は、VrefやIrefが安定していないおそれがあるため、当該期間で検出期間を非設定とすることで、比較回路CPでの比較精度が低下することを抑止できる。なお温度センサーの起動は、例えばホスト(図12の処理部310)からのコマンドに基づいて行われる。

0106

なお、検出期間は、垂直同期信号VSYNCではなく水平同期信号HSYNCに基づいて設定されてもよい。ただし、図7図8からわかるように、HSYNCはVSYNCに比べて速いクロックであるため、HSYNCの立ち下がり(或いは立ち上がり)ごとに検出すると、検出回数が過剰に多くなってしまう。よって、カウンターによりHSYNCの立ち上がり等をカウントし、HSYNCのm’回ごとに、検出期間を設定する。ここでのm’は、上述したmに比べて大きい値とするとよい。

0107

また、検出期間は、外部からのコマンド(狭義にはコマンド発行時の信号)に基づいて設定されてもよい。上述の例であれば、温度センサーの起動タイミングに基づいて、最初の検出期間が設定されており、検出期間が温度センサーの起動コマンドに基づいて設定されていることになる。また後述するように、温度センサーによる検出をコマンド受け付け時に限定して実行する変形例も考えられる。その場合、検出期間をコマンド(温度センサーの起動コマンド)に基づいて設定し、VSYNCやHSYNCを用いないといった変形実施も考えられる。また、ここではコマンドとして温度センサーの起動コマンドの例を示したが、他のコマンドを検出期間の設定に用いることも妨げられない。

0108

また、第1の期間及び第2の期間は、電気光学パネル200の駆動に用いられる画素クロック信号PCLKに基づいて設定されてもよい。具体的には、図6のスイッチ回路SWの制御信号(SW1,SW2)の生成に、画素クロック信号PCLKを用いる。図7図8を用いて上述したように、画素クロック信号PCLKは非常に速い(周波数の高い)クロック信号であるため、PCLKを用いることでスイッチ回路SWを高速に制御することが可能になる。なお、スイッチ回路SWの制御には、画素クロック信号PCLKそのものを用いてもよいし、PCLKに基づくクロック信号(例えばPCLKを分周した信号)を用いてもよい。その際、回路装置500はPCLKを分周する分周回路を含んでもよいし、回路装置500の外部機器で分周されたクロック信号をインターフェース回路70を介して取得してもよい。

0109

以上の説明からわかるように、検出期間が設定される頻度はmフレームに1回である。mフレームに相当する時間は、mの値やフレームレートによっても異なるが、短くても数十msecのオーダーであり、数十μsec程度のオーダーである検出期間の長さはmフレームに比べて充分短い。つまり検出期間の長さTAと、第1の検出期間が終了してから第2の検出期間が開始するまでの期間(第4の期間)の長さTBを考えた場合、TAはTA+TBに比べて充分小さい。例えば、TA及びTBは、TB>2×TAである。ただし、ここでの右辺係数は2に限定されず、より大きい値でもよい。広義には、TA<<TBの関係が成り立つ。

0110

なお、VSYNCやHSYNCを用いて検出期間を設定するように、以上では検出期間が継続的に(周期的に)設定される例を説明した。すなわち上記の例では、温度センサーの起動後は、継続的に温度異常の検出を行うことを想定している。ただし、温度センサーによる温度異常の検出を常時行うのではなく、ホストからのコマンドを受け付けたときのみ実行してもよい。このようにすれば、図2の基準電圧生成回路23や、検出電圧生成回路25、比較回路CPの動作頻度が低下するため、省電力化が可能になるし、比較回路CPに対する電圧の供給頻度も低下するため、比較回路CPの劣化も抑止可能である。

0111

ここでのコマンドとは、例えば上述したように、ホストからの温度センサーの起動コマンドである。回路装置500(狭義には制御回路30)は、コマンドが入力された後、所定期間だけ温度センサーによる検出動作を実行し、当該所定期間の経過後に、検出動作を終了する。検出動作の終了後は、コマンド受け付け状態に移行し、コマンドが入力された場合に、再度所定期間だけ検出動作を実行すればよい。

0112

この場合、上述したように、検出期間は外部からのコマンドに基づいて設定される。例えば、コマンド信号の受け付け後、所定時間の経過後に検出期間を設定する。ここでの所定時間は、基準電圧Vrefや基準電流Irefを安定されるための時間であり、上述したように、所定時間をVSYNCを用いてカウントしてもよい。ただし、ここでは周期的な検出動作を行う必要はないため、検出期間の設定にVSYNCを用いないことも可能である。例えば上記所定期間の計測に、VSYNC以外の信号(例えば回路装置500の内部クロック等)を用いてもよい。このようにすれば、検出期間が周期的に設定されない場合であっても、比較回路CPの経時劣化を抑止することが可能になる。

0113

3.3 変形例
図9は第1の変形例でのタイミングチャートである。図9に示したように、比較回路CPは、第1〜第3の期間(B1〜B3)において動作状態となり、第4の期間(B4)において、非動作状態又は低消費電力状態に設定されてもよい。すなわち、第1の期間と第2の期間の間の期間である第3の期間では、比較回路CPは、図6に示したように非動作状態又は低消費電力状態に設定されてもよいし、図9に示したように動作状態に設定されてもよい。

0114

上述したように、比較回路CPの素子の経時変化を考慮すれば、図9よりも図6の方が好ましい。ただし、図9の例では第3の期間で比較回路CPが動作状態を維持する。そのため、第3の期間の後の期間(図9では第2の期間)では、比較回路CPの出力が安定しており、当該期間での比較結果を出力する(ラッチする)ことで、出力信号OUTが所望の値に変化する前に出力してしまうこと等を抑止できる。

0115

つまり、第1の期間の後に第2の期間がある場合に、出力回路31は、第2の期間での比較結果を出力するとよい。このようにすれば、比較結果の高精度での出力が可能になる。

0116

また図10は第2の変形例でのタイミングチャートである。図10に示したように、検出期間内での第1の期間と第2の期間の順序は、第1の期間が先であるものには限定されず、第2の期間が先であってもよい。また、図10に示したように、各検出期間で第1の期間と第2の期間の順序が固定される必要もない。図10の例では、第1の検出期間(C5)では、第1の期間(C11)が第2の期間(C21)よりも時間的に前であり、第2の検出期間(C6)では、第2の期間(C22)が第1の期間(C12)よりも時間的に前である。

0117

このように、本実施形態の検出期間とは、第1の期間が開始してから第2の期間が終了するまでであってもよいし、第2の期間が開始してから第1の期間が終了するまでであってもよい。また、検出期間ごとに第1の期間と第2の期間の順序を入れ替えてもよく、各期間の設定は種々の変形実施が可能である。

0118

ただし、図10の例の場合、ラッチするタイミングの切り替え、或いは比較結果に基づく演算処理が必要になる。例えば、第1の期間(C11,C12)でラッチする場合、第1の検出期間(C5)では、検出期間の前半期間でラッチし、第2の検出期間(C6)では検出期間の後半期間でラッチすることになる。つまり、第1の期間での比較結果を出力しようとすれば、検出期間内でのラッチタイミングを適宜変更する制御が必要となる。これは第2の期間での比較結果を出力する場合にも同様である。

0119

また、検出期間のうち、時間的に後(或いは前)の期間での比較結果を出力してもよい。例えば、第1の検出期間(C5)では第2の期間(C21)の比較結果を出力し、第2の検出期間(C6)では第1の期間(C12)の比較結果を出力する。このようにすれば、ラッチタイミングの変更は不要である。しかし、第1の期間と第2の期間では、基準電圧Vrefと検出電圧Vdetの入力される端子が反転しているため、いずれか一方の期間での比較結果に基づく演算処理(インバーターで反転する処理)が必要となってしまう。

0120

この点を考慮すれば、図10と比較した場合、図6或いは図9の手法は、ラッチするタイミングの変更や、比較結果に基づく演算処理が不要であるという点で有利である。

0121

また上述してきた本実施形態(及び変形例)の手法は、以下のように考えることも可能である。すなわち、回路装置500は、環境センサーからの検出結果に基づく検出電圧Vdetと、基準電圧Vrefとが入力されるスイッチ回路SWと、第1の入力端子Tin1及び第2の入力端子Tin2を有し、第1の入力端子Tin1に供給される電圧と第2の入力端子Tin2に供給される電圧を比較する比較回路CPを含む。そしてスイッチ回路SWは、第1の比較期間において、第1の入力端子Tin1に検出電圧Vdetを供給し、第2の入力端子Tin2に基準電圧Vrefを供給する。またスイッチ回路SWは、第1の比較期間が終了した後の第2の比較期間において、第1の入力端子Tin1に基準電圧Vrefを供給し、第2の入力端子Tin2に検出電圧Vdetを供給する。さらにスイッチ回路SWは、第2の比較期間が終了した後の第3の比較期間において、第1の入力端子Tin2に検出電圧Vdetと基準電圧Vrefの一方を供給し、第2の入力端子Tin2に検出電圧Vdetと基準電圧Vrefの他方を供給する。そして第1の比較期間の開始から第2の比較期間の終了までの期間は、第2の比較期間の終了から第3の比較期間の開始までの期間より短い。

0122

ここでの第1〜第3の比較期間の各期間は、スイッチ回路SWにより比較回路CPに対して基準電圧Vref及び検出電圧Vdetが供給され、比較回路CPによる比較が行われる期間を表す。図6の例であれば、第1の比較期間は第1の検出期間A5のうちの第1の期間A1に対応し、第2の比較期間は第1の検出期間A5のうちの第2の期間A2に対応し、第3の比較期間は、第2の検出期間A6のうちの第1の期間に対応する。つまり図6の例では、第1の比較期間の開始から第2の比較期間の終了までの期間とは、第1の検出期間A5を表す。また、第2の比較期間の終了から第3の比較期間の開始までの期間とは、A4に示した期間を表す。

0123

第1の比較期間と第2の比較期間では、比較回路CPの2つの入力端子に供給される電圧が反転しているため、第1の比較期間と第2の比較期間を合わせた期間において、比較回路CPでの電圧レベルの偏りが抑制されている。それに対して、第3の比較期間で電圧が供給されることで電圧レベルの偏りが生じ、その偏りの解消には、第3の比較期間の後に電圧を反転させた比較期間(第4の比較期間)を設ける必要がある。その点で、第1の比較期間と第2の比較期間は結びつきが強い一単位の期間であり、第3の比較期間はこれら2つの期間と結びつきが弱い別単位の期間である。本実施形態では、第1の比較期間と第2の比較期間の時間差を相対的に小さくするとともに、別単位となる第3の比較期間との時間差を相対的に大きくすることで、オフセット抑止効果の向上や、回路装置の低消費電力化等を実現する。つまりこのような観点で考えた場合、上述したように、第1の比較期間の開始から第2の比較期間の終了までの期間を、第2の比較期間の終了から第3の比較期間の開始までの期間より短くすることが重要となる。

0124

4.電気光学装置
図11は、本実施形態の回路装置500(特に表示ドライバー100に適用される回路装置500)を含む電気光学装置400(表示装置)の構成例である。電気光学装置400は、表示ドライバー100、電気光学パネル200を含む。表示ドライバー100は、駆動回路10、制御回路30、D/A変換回路40、電圧生成回路50、記憶部60(メモリー)、インターフェース回路70を含む。電気光学パネル200は、画素アレイ210、サンプルホールド回路220を含む。画素アレイ210は複数の画素がアレイ状に配置されたものである。サンプルホールド回路220は、例えばトランジスターにより実現される。

0125

インターフェース回路70は、表示ドライバー100と外部の処理装置(例えば図12の処理部310)との間の通信を行う。例えば外部の処理装置からインターフェース回路70を介してクロック信号や表示データが制御回路30に入力される。

0126

制御回路30はインターフェース回路70を介して入力されたクロック信号や表示データに基づいて表示ドライバー100の各部を制御する。例えば制御回路30は、画素アレイ210の水平走査線の選択や垂直同期制御等の表示タイミングの制御を行い、その表示タイミングに従って駆動回路10の制御を行う。駆動回路10は、制御回路30の制御に従って、表示データに基づき生成されたデータ信号(データ電圧、階調電圧)を、電気光学パネル200(サンプルホールド回路220)に出力する。

0127

電圧生成回路50は、各種電圧を生成して駆動回路10やD/A変換回路40に出力する。例えば電圧生成回路50は、複数の電圧を生成する階調電圧生成回路(例えばラダー抵抗)、駆動回路10のアンプ回路電源を生成する電源回路等を含む。また、電圧生成回路50は、図2に示した電源回路55を含んでもよい。

0128

D/A変換回路40は、制御回路30からの表示データをD/A変換し、そのD/A変換された電圧を駆動回路10に出力する。即ち、電圧生成回路50の階調電圧生成回路から供給される複数の電圧のうち、表示データに対応する電圧を選択し、その選択された電圧を駆動回路10に出力する。

0129

記憶部60は、表示ドライバー100の制御に用いる種々のデータ(例えば設定データ)等を記憶する。例えば記憶部60は不揮発性メモリーやRAM(SRAM、DRAM等)で構成される。

0130

また本実施形態に係る回路装置500を含む表示ドライバー100は、環境センサー(温度センサー、検出電圧生成回路25)を含んでもよい。このようにすれば、電気光学パネル200側に温度センサーを設ける必要がない。また、表示ドライバー100は、外部の処理装置(ホスト)に対して信号を送る機能を有することが想定されるため、環境センサー及び比較回路CP等を表示ドライバー100に設けることで、環境異常を適切にホストに通知すること等が可能になる。なお、表示ドライバー100は電気光学パネル200に充分近い位置(例えばLEDが実装される基板上)に実装されるため、表示ドライバー100で検出される温度は、電気光学パネル200の温度であると考えてよい。

0131

5.電子機器
図12は、本実施形態の回路装置500(特に表示ドライバー100に適用される回路装置500)を含む電子機器300の構成例である。電子機器300の具体例としては、例えばプロジェクターヘッドマウントディスプレイ携帯情報端末車載装置(例えばメーターパネルカーナビゲーションシステム等)、携帯型ゲーム端末情報処理装置等の、表示装置を搭載する種々の電子機器を想定できる。

0132

電子機器300は、処理部310(例えばCPU等のプロセッサー、或いはゲートアレイ)、記憶部320(例えばメモリー、ハードディスク等)、操作部330(操作装置)、インターフェース部340(インターフェース回路、インターフェース装置)、電気光学装置400(ディスプレイ)を含む。電気光学装置400は図11のように表示ドライバー100と電気光学パネル200を含む。

0133

操作部330は、ユーザーからの種々の操作を受け付けるユーザーインターフェースである。例えば、ボタンマウスキーボード、電気光学装置400(電気光学パネル200)に装着されたタッチパネル等である。インターフェース部340は、画像データや制御データの入出力を行うデータインターフェースである。例えばUSB等の有線通信インターフェースや、或いは無線LAN等の無線通信インターフェースである。記憶部320は、インターフェース部340から入力されたデータを記憶する。或いは、記憶部320は、処理部310のワーキングメモリーとして機能する。処理部310は、インターフェース部340から入力された或いは記憶部320に記憶された表示データを処理して電気光学装置400(表示ドライバー100)に転送する。電気光学装置400は、処理部310から転送された表示データに基づいて画素アレイに画像を表示する。

0134

なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また本実施形態及び変形例の全ての組み合わせも、本発明の範囲に含まれる。また回路装置、表示ドライバー、電気光学パネル、電気光学装置、電子機器等の構成・動作等も、本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。

0135

CP…比較回路、DI…ダイオード、Tin1,Tin2…入力端子、
Tout…出力端子、Rx,R40-R4n,Ry…抵抗、SE…セレクター、
SW…スイッチ回路、SW11,SW12,SW21,SW22…スイッチ、
Tr1〜Tr11…トランジスター、10…駆動回路、21…レギュレーター回路
23…基準電圧生成回路、25…検出電圧生成回路、30…制御回路、31…出力回路、
40…D/A変換回路、50…電圧生成回路、55…電源回路、60…記憶部、
70…インターフェース回路、100…表示ドライバー、200…電気光学パネル、
210…画素アレイ、220…サンプルホールド回路、300…電子機器、
310…処理部、320…記憶部、330…操作部、340…インターフェース部、
400…電気光学装置、500…回路装置

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