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技術 同一転炉における溶銑の予備処理方法

出願人 JFEスチール株式会社
発明者 田中千晴
出願日 2016年9月16日 (4年3ヶ月経過) 出願番号 2016-181095
公開日 2018年3月22日 (2年9ヶ月経過) 公開番号 2018-044220
状態 特許登録済
技術分野 炭素鋼又は鋳鋼の製造 銑鉄の精製;鋳鉄の製造;転炉法以外の製鋼
主要キーワード 断面プロフィール 回収弁 原子量比 窒素ガス濃度 原料投入装置 鉄鋼製 燐酸化物 次集塵機
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この項目の情報は公開日時点(2018年3月22日)のものです。
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図面 (6)

課題

同一の転炉を用いて、溶銑脱珪処理し、脱珪処理後中間排滓を行ない、その後、引き続いて脱燐処理して溶銑を予備処理するにあたり、脱燐処理で処理条件を最適化する溶銑の予備処理方法の提供。

解決手段

同一の転炉を用いて、溶銑を脱珪処理し、その後、脱珪処理で生成したスラグを転炉から排出し、引き続いて脱燐処理して溶銑を予備処理するにあたり、酸素バランスを計算することにより求められる不明酸素量に基づく炉内スラグ中FeO量トン)と炉内のスラグ量(トン)とから炉内スラグのFeO濃度(質量%)を算定し、更に、前記スラグの排出後に炉内に残留したスラグ量(トン)を推定し、引き続き脱燐処理する際に、スラグのFeO濃度(質量%)を予め定めた範囲として脱燐処理を行うことを特徴とする、同一転炉における溶銑の予備処理方法。

概要

背景

近年、溶銑予備処理方法脱珪処理脱燐処理脱硫処理)の開発が進み、高炉から出銑した溶銑の燐、硫黄の濃度を製品規格値に近いレベルまで低減させ、転炉では主に脱炭精錬のみを行う製鋼精錬プロセスが完成しつつある。最近では、溶銑の予備処理も転炉で行ない、その後予備処理された溶銑を別の転炉に装入して脱炭することも行なわれている。

脱珪処理及び脱燐処理は、溶銑中珪素或いは燐が溶銑に供給される酸素源酸素ガス酸化鉄)中の酸素によって酸化除去される反応である。その中で脱燐処理は、脱燐平衡の観点から、生成される燐酸化物(P2O5)を吸収するためのスラグ塩基度(=(質量%CaO)/(質量%SiO2))を調整し、例えば1.5〜3.0の範囲内にする必要がある。溶銑中の珪素(Si)は溶銑中の燐(P)よりも優先的に酸化されるので、脱燐処理前の溶銑中の珪素濃度が高い場合には、即ち、脱燐処理におけるSiO2の発生量が多い場合には、スラグの塩基度を所定の値に確保するためのCaO含有物質の使用量が多くなり、更にその結果スラグの発生量も多くなり、製造コストを上昇させる。

そこで、転炉を用いて脱珪処理されていない溶銑を脱珪処理し、この脱珪処理に引き続いて脱燐処理する際に、前記問題を解決するために、脱珪処理後に一旦精錬を停止し、脱珪処理で生成された、SiO2を主成分とするスラグを転炉から排出し(中間排滓)、炉内のスラグ量を減少させる技術が提案されている(例えば、特許文献1、2を参照)。特許文献1には、脱珪処理後のスラグの塩基度と、排滓率スラグ中への鉄ロスの関係、また中間排滓を行なうことによってフラックスの使用量やスラグの発生量を大幅に低減できると記載されている。特許文献2には、脱珪処理中の炉内スラグ中FeO濃度推定・調整し、中間排滓時の溶銑中珪素濃度を0.02質量%以下に安定して制御できることと、その結果、中間排滓後の脱燐処理では過剰なCaO含有物質の投入を回避できることが記載されている。

概要

同一の転炉を用いて、溶銑を脱珪処理し、脱珪処理後に中間排滓を行ない、その後、引き続いて脱燐処理して溶銑を予備処理するにあたり、脱燐処理で処理条件を最適化する溶銑の予備処理方法の提供。同一の転炉を用いて、溶銑を脱珪処理し、その後、脱珪処理で生成したスラグを転炉から排出し、引き続いて脱燐処理して溶銑を予備処理するにあたり、酸素バランスを計算することにより求められる不明酸素量に基づく炉内スラグ中のFeO量トン)と炉内のスラグ量(トン)とから炉内スラグのFeO濃度(質量%)を算定し、更に、前記スラグの排出後に炉内に残留したスラグ量(トン)を推定し、引き続き脱燐処理する際に、スラグのFeO濃度(質量%)を予め定めた範囲として脱燐処理を行うことを特徴とする、同一転炉における溶銑の予備処理方法。

目的

以下、同様)および中間排滓時の残留スラグ量を把握することで、中間排滓後の脱燐処理で処理条件を最適化し、引いては過剰なCaO含有物質の投入や過大なスラグ量の発生も回避することのできる、同一転炉における溶銑の予備処理方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

同一の転炉を用いて、予め脱珪処理されていない溶銑を転炉にて脱珪処理し、その後、脱珪処理で生成したスラグを転炉から排出し、スラグの排出後、引き続いて脱燐処理して溶銑を予備処理するにあたり、脱珪処理中に、転炉への酸素ガスおよび酸化鉄供給量精錬中の排ガス組成および流量、副原料投入量、並びに脱珪処理前後の溶銑成分推移から酸素バランスを計算することにより求められる不明酸素量に基づく炉内スラグ中FeO量トン)と炉内のスラグ量(トン)とから炉内スラグのFeO濃度(質量%)を算定し、更に、前記スラグの排出後に炉内に残留したスラグ量(トン)を推定し、引き続き脱燐処理する際に、スラグのFeO濃度(質量%)を予め定めた範囲として脱燐処理を行うことを特徴とする、同一転炉における溶銑の予備処理方法

請求項2

前記スラグの排出後に転炉内に残留したスラグ量の推定は、炉内の溶銑量(トン)、スラグ排出時の転炉傾動角度(°)、およびスラグの排出時間(分)より算出することを特徴とする、請求項1に記載の同一転炉における溶銑の予備処理方法。

請求項3

脱燐処理時のスラグのFeO濃度(質量%)は、スラグの塩基度(質量%CaO/質量%SiO2)によって定められることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の同一転炉における溶銑の予備処理方法。

技術分野

0001

本発明は、同一転炉を用いて予め脱珪処理されていない溶銑を脱珪処理(脱Si処理)し、その後、脱珪処理で生成したスラグ転炉から排出し(以下、「中間排滓」とも言う)、スラグの排出後、引き続いて脱燐処理(脱P処理)する溶銑の予備処理方法に関する。

背景技術

0002

近年、溶銑の予備処理方法(脱珪処理、脱燐処理、脱硫処理)の開発が進み、高炉から出銑した溶銑の燐、硫黄の濃度を製品規格値に近いレベルまで低減させ、転炉では主に脱炭精錬のみを行う製鋼精錬プロセスが完成しつつある。最近では、溶銑の予備処理も転炉で行ない、その後予備処理された溶銑を別の転炉に装入して脱炭することも行なわれている。

0003

脱珪処理及び脱燐処理は、溶銑中珪素或いは燐が溶銑に供給される酸素源酸素ガス酸化鉄)中の酸素によって酸化除去される反応である。その中で脱燐処理は、脱燐平衡の観点から、生成される燐酸化物(P2O5)を吸収するためのスラグの塩基度(=(質量%CaO)/(質量%SiO2))を調整し、例えば1.5〜3.0の範囲内にする必要がある。溶銑中の珪素(Si)は溶銑中の燐(P)よりも優先的に酸化されるので、脱燐処理前の溶銑中の珪素濃度が高い場合には、即ち、脱燐処理におけるSiO2の発生量が多い場合には、スラグの塩基度を所定の値に確保するためのCaO含有物質の使用量が多くなり、更にその結果スラグの発生量も多くなり、製造コストを上昇させる。

0004

そこで、転炉を用いて脱珪処理されていない溶銑を脱珪処理し、この脱珪処理に引き続いて脱燐処理する際に、前記問題を解決するために、脱珪処理後に一旦精錬を停止し、脱珪処理で生成された、SiO2を主成分とするスラグを転炉から排出し(中間排滓)、炉内のスラグ量を減少させる技術が提案されている(例えば、特許文献1、2を参照)。特許文献1には、脱珪処理後のスラグの塩基度と、排滓率スラグ中への鉄ロスの関係、また中間排滓を行なうことによってフラックスの使用量やスラグの発生量を大幅に低減できると記載されている。特許文献2には、脱珪処理中の炉内スラグ中FeO濃度推定・調整し、中間排滓時の溶銑中珪素濃度を0.02質量%以下に安定して制御できることと、その結果、中間排滓後の脱燐処理では過剰なCaO含有物質の投入を回避できることが記載されている。

0005

特開平10−152714号公報
特開2013−136831号公報

先行技術

0006

鉄鋼製錬(金属化学入門シリーズ2)、日本金属学会、2002年、p.95

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、上記特許文献1および2では、脱珪処理と脱燐処理の間に中間排滓を実施することによって、脱珪と脱燐を同時に行なうプロセスに対してはCaO含有物質を削減しスラグの発生量を低減できるが、脱燐処理自体が最適化されている訳ではないので、その効果を最大限に発揮するものとはなっていなかった。

0008

一方、図1に示すように、脱燐効率((P2O5)/[P])はスラグ中のFeO濃度や塩基度に依存することが知られている。本発明者はこれに着目し、脱燐効率を最大にするためには脱燐処理時のスラグ中のFeO濃度や塩基度を把握することが必要であることに想到した。

0009

本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、同一の転炉を用いて、予め脱珪処理されていない溶銑を脱珪処理し、脱珪処理後に中間排滓を行ない、その後、引き続いて脱燐処理して溶銑を予備処理するにあたり、脱珪処理時のスラグ中FeO濃度(質量%とする。以下、同様)および中間排滓時の残留スラグ量を把握することで、中間排滓後の脱燐処理で処理条件を最適化し、引いては過剰なCaO含有物質の投入や過大なスラグ量の発生も回避することのできる、同一転炉における溶銑の予備処理方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0010

上記課題を解決するための本発明の要旨は、以下のとおりである。
(1)同一の転炉を用いて、予め脱珪処理されていない溶銑を転炉にて脱珪処理し、その後、脱珪処理で生成したスラグを転炉から排出し、スラグの排出後、引き続いて脱燐処理して溶銑を予備処理するにあたり、脱珪処理中に、転炉への酸素ガスおよび酸化鉄供給量、精錬中の排ガス組成および流量、副原料投入量、並びに脱珪処理前後の溶銑成分推移から酸素バランスを計算することにより求められる不明酸素量に基づく炉内スラグ中のFeO量トン)と炉内のスラグ量(トン)とから炉内スラグのFeO濃度(質量%)を算定し、更に、前記スラグの排出後に炉内に残留したスラグ量(トン)を推定し、引き続き脱燐処理する際に、スラグのFeO濃度(質量%)を予め定めた範囲として脱燐処理を行うことを特徴とする、同一転炉における溶銑の予備処理方法。
(2)前記スラグの排出後に転炉内に残留したスラグ量の推定は、炉内の溶銑量(トン)、スラグ排出時の転炉傾動角度(°)、およびスラグの排出時間(分)より算出することを特徴とする、(1)に記載の同一転炉における溶銑の予備処理方法。
(3)脱燐処理時のスラグのFeO濃度(質量%)は、スラグの塩基度(質量%CaO/質量%SiO2)によって定められることを特徴とする、(1)または(2)に記載の同一転炉における溶銑の予備処理方法。

発明の効果

0011

本発明によれば、同一の転炉を用いて、予め脱珪処理されていない溶銑を脱珪処理し、脱珪処理後に中間排滓を行ない、その後、引き続いて脱燐処理して溶銑を予備処理するにあたり、脱珪処理時のFeO濃度や中間排滓時の残留スラグ量を把握することで、中間排滓後の脱燐処理で処理条件を最適化し、引いては過剰なCaO含有物質の投入や過大なスラグ量の発生も回避することができる。

図面の簡単な説明

0012

脱燐効率((P2O5)/[P])に対するスラグ中のFeO濃度および塩基度との関係を示す従来の知見である。
本発明を実施する際に用いる転炉設備の概略断面図である。
脱珪処理中の酸素収支イメージ図である。
従来の溶銑予備処理プロセスと、本発明を適用する溶銑予備処理プロセスを示す図である。
本発明における脱珪処理と脱燐処理のフローを纏めたものである。

実施例

0013

以下、本発明を具体的に説明する。先ず、本発明を適用する転炉設備を説明する。図2は、本発明を実施する際に用いる転炉設備の1例の概略断面図である。

0014

図2において、溶銑16を収容した転炉本体1の内部には、上方から上吹きランス2が挿入され、この上吹きランス2から酸素ガスが溶銑16に吹き付けられると同時に、転炉本体1の底部に配置した複数の底吹き羽口3から、Arガス窒素ガスなどの不活性ガスからなる攪拌用底吹きガスが吹き込まれて溶銑16とスラグ17とが攪拌されながら、溶銑16の脱珪処理並びに脱燐処理が行われる。また、上吹きランス2への酸素ガス供給流路は、上吹きランス2に接続する前に分岐して生石灰(CaO)、石灰石(CaCO3)、焼成ドロマイト(MgO−CaO)などのCaO含有物質19を収容するディスペンサー18に接続し、ディスペンサー18を経由した酸素ガスが前記酸素ガス供給流路に再度連結しており、ディスペンサー18に収容されたCaO含有物質19が酸素ガスを搬送用ガスとして、上吹きランス2を介して溶銑16に吹き付け添加(投射)されるように構成されている。即ち、酸素吹錬の任意の期間に、任意の量のCaO含有物質19を溶銑16に投射して酸素吹錬を行うことができるように構成されている。CaO含有物質19は、脱珪処理では生成するスラグ17の塩基度調整用として機能し、脱燐処理では生成する燐酸化物(P2O5)を吸収する脱燐精錬剤として機能する。溶銑16の脱珪処理及び脱燐処理により、炉内からCOガスを含有する排ガスが発生する。

0015

転炉本体1の上方には煙道4が設置され、煙道4の後段には、一次集塵機8、二次集塵機9、排ガス流量計11、誘引送風機12が、この順に設置されている。この排ガス処理設備は、排ガス中のCOガスを、冷却して除塵し未燃焼のまま回収する、非燃焼方式の排ガス処理設備(「OG式排ガス回収設備」ともいう)であり、この排ガス回収設備では、誘引送風機12の下流側に、更に、三方弁煙突回収弁ガスホルダーなどが配置されるが図2では省略している。二次集塵機9として設置したPAベンチュリーには、PAダンパー10が設置されており、PAダンパー10の開度調整により転炉本体1の炉内圧が制御されるようになっている。つまり、脱珪処理及び脱燐処理によって転炉本体1の内部で発生する排ガスは、PAダンパー10によって流量制御されながら、電動機(図示せず)によって駆動される誘引送風機12で吸引され、ガスホルダーに回収されるようになっている。排ガス中のCOガス濃度が低い場合には、ガスホルダーで回収せず、煙突先端部で燃焼された後に大気に放出される。

0016

煙道4の転炉本体1の炉口との接続側は、スカート5と呼ばれており、上下移動が可能な構造となっており、排ガスを回収する場合には、スカート5と転炉本体1の炉口とは原則的には密着した状態になる。また、煙道4には、CaO含有物質19としての生石灰や焼成ドロマイト、更には、鉄鉱石ミルスケールマンガン鉱石コークス黒鉛及び合金鉄(Fe−Mn、Fe−Siなど)などの副原料を転炉本体1に投入添加するための、ホッパー(「炉上ホッパー」ともいう)6及び投入シュート7などからなる副原料投入装置が設置されている。副原料投入装置から炉内に投入される生石灰、焼成ドロマイト、鉄鉱石、ミルスケールなどによってスラグ17が形成される。

0017

煙道4には、脱珪処理及び脱燐処理によって転炉本体1の内部で発生する排ガスを採取するためのガス採取プローブ13が設置され、ガス採取プローブ13で採取された排ガスは、ガス分析装置14に送られ、ガス分析装置14において、排ガス中のCOガス濃度、CO2ガス濃度水素ガス濃度及び酸素ガス濃度が測定される。これらの合計値と100質量%との差分が窒素ガスとして求められる。この場合に、底吹き羽口3から攪拌用底吹きガスとしてArガスを吹き込むときには、更にArガス濃度を差し引いて窒素ガス濃度が求められる。そして、測定された排ガス組成演算装置15に送信されている。また、演算装置15には、上吹きランス2から炉内に供給される酸素ガスの流量、副原料投入装置によって投入される副原料の投入量、及び、排ガス流量計11で測定される排ガスの流量が送信されている。

0018

この演算装置15は、脱珪処理中および脱燐処理中の酸素バランスを逐次計算し、計算した酸素バランスから求められる不明酸素量に基づいて、炉内のスラグ17のFeO濃度を推定し、推定したFeO濃度の推移を表示する装置である。この際、不明酸素量の算出に当たっては、溶銑の脱Si、脱Mn、および脱Pに使用された酸素量も不明酸素量から控除される。その概念を、図3に示す。溶銑の脱Si、脱Mn、および脱Pに使用された酸素量は、上記の排ガスバランスからは算出できないので、溶銑の脱Si量、脱Mn量、および脱P量の分析値または推定値から算出する。なお、脱珪処理中については、溶銑の脱Mn量および脱P量は、ゼロと近似することもできる。この不明酸素量からFeとOの原子量比に基づいてFeOを算出することができる。また、炉内スラグ量は、炉内に装入した副原料量、並びに溶銑中の成分が精錬の結果生じた酸化物量(例えば、脱珪処理の場合はSiO2量)、および前記FeO量から算出できる。その結果、FeO濃度は、前記FeO量/スラグ量として算出できる。その他に、脱珪処理前に炉内に残留していたスラグ(前チャージ脱燐処理後に炉内に残留していたスラグ)がある場合には、そのスラグ量とFeO量もそれぞれ上記算出したスラグ量とFeO量に加えた後に、FeO濃度を算出しておくとより好ましい。

0019

次に、本発明を適用するプロセスについて、図4を用いて説明する。図4上段は従来プロセスであり、中間排滓を行なわず、脱珪と脱燐を一連の作業で同時に処理するものである。脱燐処理終了後に出銑し、その後脱燐スラグを排出する。一方、図4下段は本発明を適用するプロセスであり、脱珪処理後に中間排滓を行なう。脱燐処理終了後に出銑するが、原則として脱燐スラグは排滓しない(脱燐スラグが過剰に生成した場合には、一部排滓しても良い)。なお、スクラップの装入・溶解は本発明の実施にとって必須ではなく、製鉄所生産計画熱余裕などを案して装入の有無や装入量を決定すれば良い。

0020

以下、脱燐処理における操業条件の設定について説明する。図1からも分かるように、脱燐処理時の脱燐効率((P2O5)/[P])はスラグ中のFeO濃度および塩基度に依存するので、まず表1に示すように脱燐効率が最大となる塩基度とFeO濃度の関係を求めて、所定の塩基度とFeO濃度の範囲を定める。通常の場合、まず溶銑中の必要脱燐量等から脱燐効率((P2O5)/[P])を設定する。それに応じて塩基度を選択し、目標とすべきFeO濃度を決定する。

0021

0022

しかしながら、従来は中間排滓後の炉内残留スラグ量が正しく把握されておらず、脱燐処理時のスラグ中のFeO濃度および塩基度の設定値実績値乖離が生じていた。そこで、脱燐処理時のスラグ中のFeO濃度および塩基度を実現するために、中間排滓後の炉内残留スラグ量を正しく把握する必要があり、その推定方法について説明する。第1の方法は、転炉の傾動角度(°)と傾動時間(分)から経験的に推定する方法である。例えば、表2に示すマトリックスを用意して、残留スラグ量を実測しておくことによって推定できる。表2には、中間排出後に転炉内に残留したスラグ量(トン)を実測した例を示している。また、すべてのケースを実測しておかなくても、何点(例えば、3点(または3点以上)、5点(または5点以上)、10点以上など)か実施して残留スラグ量を実測し、その結果を基に内挿または外挿によって推定することもできる。なお、残留スラグ量の実測は、例えばサブランス代り鉄棒を装着して炉内に挿入し、スラグが付着した高さから算出する方法などが適用できる。

0023

0024

第2の方法は、溶銑量(トン)と傾動角度(°)から幾何学的に推定する方法である。即ち、転炉を傾動したときの炉内断面プロフィールから炉内に残留できる溶銑量とスラグ量を算出する方法である。
前述のように炉内スラグ中のFeO濃度が推定できるので、中間排滓後の炉内残留スラグから脱燐処理に持ち込まれるFeO量が算出でき、このFeO量と炉内残留スラグ量を脱燐処理スラグのマスバランスに反映させることによって、目標通りのスラグ中FeO濃度を実現することができる。また、塩基度についても、脱珪炉内処理後の脱珪量(SiO2量)と炉内へ装入したCaO(石灰)量とから、炉内残留スラグの塩基度が算出できる。この場合も、脱珪処理前に炉内に残留していたスラグ(前チャージの脱燐処理後に炉内に残留していたスラグ)がある場合には、そのスラグ量並びにCaO量およびSiO2量もそれぞれ上記算出したスラグ量並びにCaO量およびSiO2量に加えた後に、スラグの塩基度を算出しておくとより良い。

0025

以上の説明の一例を表示したものを、図5に示す。

0026

1転炉本体
2 上吹きランス
3 底吹き羽口
4煙道
5スカート
6ホッパー
7投入シュート
8 一次集塵機
9 二次集塵機
10 PAダンパー
11排ガス流量計
12誘引送風機
13ガス採取プローブ
14ガス分析装置
15演算装置
16溶銑
17 スラグ

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