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技術 ハイブリッド車両の制御装置

出願人 本田技研工業株式会社
発明者 岩下秀暁喜多野和彦
出願日 2016年9月13日 (4年3ヶ月経過) 出願番号 2016-178892
公開日 2018年3月22日 (2年9ヶ月経過) 公開番号 2018-043597
状態 特許登録済
技術分野 ハイブリッド電気車両 変速機構成
主要キーワード 低圧電気 内側回転軸 係合切 故障センサ フェイルセーフ動作 送電機器 潤滑油温度センサ 各駆動ギヤ
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図面 (6)

課題

奇数変速段側の変速軸偶数変速段側の変速軸の2系統に分けられた有段式の変速機を備えるハイブリッド車両において、奇数変速段側の変速軸の回転数を検出する回転数センサが万一故障した場合でも、1速インギヤ許可判定及び1速インギヤが可能となるようにする。

解決手段

第1入力軸IMS)の回転数を検出するための回転数センサ(101)と、回転数センサ(101)の検出に基づかない他の方法で第1入力軸(IMS)の回転数を推定する回転数推定手段と、を備え、制御手段は、回転数センサ(101)による第1入力軸(IMS)の回転数の検出を正常に行うことができない旨の判断をしたとき、回転数推定手段で推定した第1入力軸(IMS)の回転数の推定値を用いて、第1係合切換機構(41,81,82)の最低変速段にかかる切換機構(41)の係合許可判定を行う。

概要

背景

従来、駆動源としてのエンジン内燃機関)及びモータ電動機)を備えたハイブリッド車両がある。このようなハイブリッド車両では、複数の変速段切り替えて設定することで内燃機関と電動機の少なくともいずれかの駆動力駆動輪に伝達可能な有段式の変速機を備えるものがある。

また、上記のようなハイブリッド型の車両に用いる変速機として、例えば、特許文献1に示すように、奇数段(1,3,5速段など)の変速段で構成される第1変速機構入力軸と内燃機関の機関出力軸とを断接可能な第1クラッチ奇数段クラッチ)と、偶数段(2,4,6速段など)の変速段で構成される第2変速機構の入力軸と機関出力軸とを断接可能な第2クラッチ(偶数段クラッチ)とを備え、これら2つのクラッチを交互につなぎ替えることで変速を行うツインクラッチ式の変速機がある。また、このようなツインクラッチ式の変速機には、第1変速機構の入力軸に電動機の回転軸を連結した構成のものがある。

特許文献1に記載の変速機では、後進段の設定をするために、第1入力軸上に設けた1速段設定用シンクロメッシュ機構同期係合機構)を係合(同期係合)させた状態で、さらにリバース軸上に設けた後進段設定用のシンクロメッシュ機構を係合させる必要がある。

ところが、この特許文献1に記載の変速機の構成では、第1入力軸の回転数を検出する回転数センサレゾルバ)が万一故障すると、第1回転軸上に設けた1速シンクロメッシュ機構で同期係合させる部材の回転数差差回転)を把握することができなくなるため、1速シンクロメッシュ機構の同期係合(1速インギヤ)の許可判定をすることができない、という問題がある。そのため、1速シンクロメッシュ機構の係合ができず、それによって後進段の設定をすることができないという問題があった。

なお、第1入力軸の回転を検出する回転数センサの故障時には、基本的に、フェイルセーフ動作として第2入力軸(偶数段軸)上のギヤで設定可能な偶数変速段のみを用いたいわゆる片軸走行を行うため、第1入力軸上のギヤで設定可能な奇数変速段は使用しない。そのため、偶数最低変速段2速段)による前進発進及び偶数変速段のみを使用したいわゆる飛び変速による車両の走行は可能である。

概要

奇数変速段側の変速軸と偶数変速段側の変速軸の2系統に分けられた有段式の変速機を備えるハイブリッド車両において、奇数変速段側の変速軸の回転数を検出する回転数センサが万一故障した場合でも、1速インギヤ許可判定及び1速インギヤが可能となるようにする。第1入力軸(IMS)の回転数を検出するための回転数センサ(101)と、回転数センサ(101)の検出に基づかない他の方法で第1入力軸(IMS)の回転数を推定する回転数推定手段と、を備え、制御手段は、回転数センサ(101)による第1入力軸(IMS)の回転数の検出を正常に行うことができない旨の判断をしたとき、回転数推定手段で推定した第1入力軸(IMS)の回転数の推定値を用いて、第1係合切換機構(41,81,82)の最低変速段にかかる切換機構(41)の係合許可判定を行う。

目的

本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、奇数変速段側の変速軸と偶数変速段側の変速軸の2系統に分けられた有段式の変速機を備えるハイブリッド車両において、奇数変速段側の変速軸の回転数を検出する回転数センサが万一故障した場合でも、奇数変速段のインギヤ許可判定及びインギヤ動作を可能とし、後進段の設定による車両の後進走行を確保することができるハイブリッド車両の制御装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

車両の駆動源としての内燃機関及び電動機と、前記電動機に接続されると共に第1クラッチを介して選択的に前記内燃機関の機関出力軸に接続される第1入力軸と、第2クラッチを介して選択的に前記内燃機関の機関出力軸に接続される第2入力軸と、駆動輪側動力を出力する出力軸と、前記第1入力軸と前記出力軸との間に設けた複数の変速用ギヤと、前記複数の変速用ギヤのいずれかを選択的に前記第1入力軸又は前記出力軸に係合させる一又は複数の係合切換機構とを有し、奇数変速段偶数変速段のいずれか一方を設定可能な第1変速機構と、前記第2入力軸と前記出力軸との間に設けた他の複数の変速用ギヤと、前記他の複数の変速用ギヤのいずれかを選択的に前記第2入力軸又は前記出力軸に係合させる他の一又は複数の係合切換機構とを有し、奇数変速段と偶数変速段のいずれか他方を設定可能な第2変速機構と、前記第1入力軸と前記出力軸との間に配置された後進用の変速段を設定可能な後進用変速機構と、を有する変速機と、前記内燃機関及び前記電動機による車両の駆動を制御するための制御手段と、を備えるハイブリット車両制御装置であって、前記第1入力軸の回転数を検出するための第1入力軸回転数検出手段と、前記第1入力軸回転数検出手段の検出に基づかない他の方法で前記第1入力軸の回転数を推定する回転数推定手段と、を備え、前記制御手段は、前記第1入力軸回転数検出手段による前記第1入力軸の回転数の検出を正常に行うことができない旨の判断である回転数検出不能判断をしたとき、前記回転数推定手段で推定した前記第1入力軸の回転数の推定値を用いて、前記第1変速機構の最低変速段にかかる切換機構の係合許可判定を行うことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。

請求項2

前記出力軸の回転数を検出するための出力軸回転数検出手段を備え、前記回転数推定手段は、前記第1変速機構の最低変速段にかかる切換機構以外のいずれかの切換機構が係合している場合、前記出力軸回転数検出手段で検出した前記出力軸の回転数を用いて前記第1入力軸の回転数を推定することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置。

請求項3

前記第2入力軸の回転数を検出するための第2入力軸回転数検出手段を備え、前記回転数推定手段は、前記第1変速機構の最低変速段にかかる切換機構以外のいずれも係合しておらず、前記後進用変速機構の切換機構が係合している場合、前記第2入力軸回転数検出手段で検出した前記第2入力軸の回転数を用いて前記第1入力軸の回転数を推定することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置。

請求項4

前記内燃機関の機関回転数を検出する内燃機関回転数検出手段を備え、前記回転数推定手段は、前記第1変速機構の最低変速段にかかる切換機構以外のいずれも係合しておらず、かつ前記後進用変速機構の切換機構が係合しておらず、前記第1クラッチが締結している場合、前記内燃機関回転数検出手段で検出した前記内燃機関の機関回転数を用いて前記第1入力軸の回転数を推定することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置。

請求項5

少なくとも前記第1変速機構の構成部品潤滑する潤滑油の温度を検出するための潤滑油温度検出手段、を備え、前記回転数推定手段は、前記第1変速機構の前記最低変速段にかかる切換機構以外のいずれも係合しておらず、かつ前記後進用変速機構の切換機構が係合しておらず、前記第1クラッチが締結していない場合、前記潤滑油温度検出手段で検出した前記潤滑油の温度を用いて前記第1入力軸の回転数を推定することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置。

請求項6

前記変速機は、前記後進用変速機構の切換機構を係合させると共に前記第1変速機構の前記最低変速段にかかる切換機構を係合させることで前記駆動輪に後進用の駆動力を伝達する構成であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のハイブリッド車両の制御装置。

請求項7

前記車両の運転者によるシフトポジション選択操作が行われるシフト操作手段と、前記シフト操作手段の操作で選択されたシフトポジションを検出するシフトポジション検出手段と、前記変速機で後進段の設定を準備中である旨の表示をする表示手段と、を備え、前記制御手段は、前記シフトポジション検出手段で後進段のシフトポジションが検出されたときに前記回転数推定手段で推定した前記第1入力軸の回転数に基づく前記第1変速機構の前記最低変速段にかかる切換機構の回転数差が所定以上である場合には、前記表示手段に前記後進段準備中表示をする制御を行うことを特徴とする請求項6に記載のハイブリッド車両の制御装置。

請求項8

前記制御手段は、前記第1変速機構の前記最低変速段にかかる切換機構の係合によって後進段の設定が完了したら、前記表示手段での前記後進段準備中表示を終了することを特徴とする請求項7に記載のハイブリッド車両の制御装置。

請求項9

車速を検出する車速検出手段を備え、前記制御手段は、前記回転数検出不能判断をしていないときには、前記車速検出手段で検出した車速が第1の閾値以下の場合に前記シフト操作手段による後進段の設定操作許可し、前記回転数検出不能判断をしたときには、前記車速検出手段で検出した車速が前記第1の閾値よりも低い第2の閾値以下の場合に前記シフト操作手段による後進段の設定操作を許可することを特徴とする請求項7又は8に記載のハイブリッド車両の制御装置。

請求項10

前記車両の運転者によって操作されるアクセル操作子と、前記アクセル操作子の操作量に応じて前記内燃機関のスロットル開度を制御するスロットル開度制御手段と、を備え、前記シフトポジション検出手段で前記車両を停車状態とするシフトポジションが検出されている場合、前記スロットル開度制御手段は、前記アクセル操作子の操作量によらず前記内燃機関のスロットル開度を所定以下に制限する制御を行うことを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載のハイブリッド車両の制御装置。

技術分野

0001

本発明は、駆動源としての内燃機関及び電動機と、奇数変速段側の変速軸偶数変速段側の変速軸の2系統に分けられた有段式の変速機とを備えるハイブリッド車両において、駆動源及び変速機の動作を制御するハイブリッド車両の制御装置に関する。

背景技術

0002

従来、駆動源としてのエンジン(内燃機関)及びモータ(電動機)を備えたハイブリッド車両がある。このようなハイブリッド車両では、複数の変速段切り替えて設定することで内燃機関と電動機の少なくともいずれかの駆動力駆動輪に伝達可能な有段式の変速機を備えるものがある。

0003

また、上記のようなハイブリッド型の車両に用いる変速機として、例えば、特許文献1に示すように、奇数段(1,3,5速段など)の変速段で構成される第1変速機構入力軸と内燃機関の機関出力軸とを断接可能な第1クラッチ奇数段クラッチ)と、偶数段(2,4,6速段など)の変速段で構成される第2変速機構の入力軸と機関出力軸とを断接可能な第2クラッチ(偶数段クラッチ)とを備え、これら2つのクラッチを交互につなぎ替えることで変速を行うツインクラッチ式の変速機がある。また、このようなツインクラッチ式の変速機には、第1変速機構の入力軸に電動機の回転軸を連結した構成のものがある。

0004

特許文献1に記載の変速機では、後進段の設定をするために、第1入力軸上に設けた1速段設定用シンクロメッシュ機構同期係合機構)を係合(同期係合)させた状態で、さらにリバース軸上に設けた後進段設定用のシンクロメッシュ機構を係合させる必要がある。

0005

ところが、この特許文献1に記載の変速機の構成では、第1入力軸の回転数を検出する回転数センサレゾルバ)が万一故障すると、第1回転軸上に設けた1速シンクロメッシュ機構で同期係合させる部材の回転数差差回転)を把握することができなくなるため、1速シンクロメッシュ機構の同期係合(1速インギヤ)の許可判定をすることができない、という問題がある。そのため、1速シンクロメッシュ機構の係合ができず、それによって後進段の設定をすることができないという問題があった。

0006

なお、第1入力軸の回転を検出する回転数センサの故障時には、基本的に、フェイルセーフ動作として第2入力軸(偶数段軸)上のギヤで設定可能な偶数変速段のみを用いたいわゆる片軸走行を行うため、第1入力軸上のギヤで設定可能な奇数変速段は使用しない。そのため、偶数最低変速段2速段)による前進発進及び偶数変速段のみを使用したいわゆる飛び変速による車両の走行は可能である。

先行技術

0007

特開2015−175463号公報

発明が解決しようとする課題

0008

本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、奇数変速段側の変速軸と偶数変速段側の変速軸の2系統に分けられた有段式の変速機を備えるハイブリッド車両において、奇数変速段側の変速軸の回転数を検出する回転数センサが万一故障した場合でも、奇数変速段のインギヤ許可判定及びインギヤ動作を可能とし、後進段の設定による車両の後進走行を確保することができるハイブリッド車両の制御装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

上記課題を解決するための本発明は、車両の駆動源としての内燃機関(2)及び電動機(3)と、電動機(3)に接続されると共に第1クラッチ(C1)を介して選択的に内燃機関(2)の機関出力軸(2a)に接続される第1入力軸(IMS)と、第2クラッチ(C2)を介して選択的に内燃機関(2)の機関出力軸(2a)に接続される第2入力軸(SS)と、駆動輪(WR,WL)側に動力を出力する出力軸(CS)と、第1入力軸(IMS)と出力軸(CS)との間に設けた複数の変速用ギヤ(43,45,47)と、複数の変速用ギヤのいずれかを選択的に第1入力軸(IMS)又は出力軸(CS)に係合させる一又は複数の係合切換機構(41,81,82)とを有し、奇数変速段と偶数変速段のいずれか一方を設定可能な第1変速機構(G1)と、第2入力軸(SS)と出力軸(CS)との間に設けた他の複数の変速用ギヤ(42,44,46)と、他の複数の変速用ギヤのいずれかを選択的に第2入力軸(SS)又は出力軸(CS)に係合させる他の一又は複数の係合切換機構(83,84)とを有し、奇数変速段と偶数変速段のいずれか他方を設定可能な第2変速機構(G2)と、第1入力軸(IMS)と出力軸(CS)との間に配置された後進用の変速段を設定可能な後進用変速機構(GR)と、を有する変速機(4)と、内燃機関(2)及び電動機(3)による車両の駆動を制御するための制御手段(10)と、を備えるハイブリット車両の制御装置であって、第1入力軸(IMS)の回転数を検出するための第1入力軸回転数検出手段(101)と、第1入力軸回転数検出手段(101)の検出に基づかない他の方法で第1入力軸(IMS)の回転数を推定する回転数推定手段(10)と、を備え、制御手段(10)は、第1入力軸回転数検出手段(101)による第1入力軸(IMS)の回転数の検出を正常に行うことができない旨の判断である回転数検出不能判断をしたとき、回転数推定手段(10)で推定した第1入力軸(IMS)の回転数の推定値を用いて、第1変速機構(G1)の最低変速段にかかる切換機構(41)の係合許可判定を行うことを特徴とする。

0010

上記構成の変速機では、第1入力軸回転数検出手段による第1入力軸の回転数の検出を正常に行うことができない場合には、第1変速機構の最低変速段にかかる切換機構に生じている回転数差(差回転)を把握することができないため、当該切換機構の係合許可判定を行うことができず、当該切換機構の係合動作を行えなくなるところ、本発明にかかるハイブリッド車両の制御装置によれば、第1入力軸回転数検出手段による第1入力軸の回転数の検出を正常に行うことができない場合には、回転数推定手段で推定した第1入力軸の回転数の推定値を用いて、第1変速機構の最低変速段にかかる切換機構の係合許可判定を行うことができる。したがって、万一、第1入力軸回転数検出手段又はその周辺構造に故障などの不具合が生じた場合でも、当該切換機構の係合動作を確保することができるようになる。なお、ここでいう「第1入力軸回転数検出手段による第1入力軸の回転数の検出を正常に行うことができない状態」とは、第1入力軸回転数検出手段自体の故障によって第1入力軸の回転数の検出が行えない場合だけでなく、例えば、第1入力軸回転数検出手段と制御手段との間の通信機能の異常やその他の各部の異常など、何らかの異常が生じたことによって、第1入力軸回転数検出手段の検出値を用いて第1入力軸の回転数の判断を行えない状態となった場合が含まれる。

0011

また、上記のハイブリッド車両の制御装置では、出力軸(CS)の回転数を検出するための出力軸回転数検出手段(102)を備え、回転数推定手段(10)は、第1変速機構(G1)の最低変速段にかかる切換機構(41)以外のいずれかの切換機構(81又は82)が係合している場合、出力軸回転数検出手段(102)で検出した出力軸(CS)の回転数を用いて第1入力軸(IMS)の回転数を推定するようにしてもよい。

0012

このように、第1変速機構の最低変速段にかかる切換機構以外のいずれかの切換機構が係合していれば、当該切換機構の係合によって第1入力軸と出力軸が一体的に回転する状態なので、出力軸回転数検出手段で検出した出力軸の回転数を用いて第1入力軸の回転数を推定することができる。

0013

また、上記のハイブリッド車両の制御装置では、第2入力軸(SS)の回転数を検出するための第2入力軸回転数検出手段(103)を備え、回転数推定手段(10)は、第1変速機構(G1)の最低変速段にかかる切換機構(41)以外のいずれも係合しておらず、後進用変速機構(GR)の切換機構(85)が係合している場合、第2入力軸回転数検出手段(103)で検出した第2入力軸(SS)の回転数を用いて第1入力軸(IMS)の回転数を推定するようにしてもよい。

0014

このように、第1変速機構の最低変速段にかかる切換機構以外のいずれも係合していなくても、後進用変速機構の切換機構が係合していれば、当該後進用変速機構の切換機構を介して第1回転軸と第2回転軸が一体的に回転する状態なので、第2入力軸回転数検出手段で検出した第2入力軸の回転数を用いて第1入力軸の回転数を推定することができる。

0015

また、上記のハイブリッド車両の制御装置では、内燃機関(2)の機関回転数を検出する内燃機関回転数検出手段(104)を備え、回転数推定手段(10)は、第1変速機構(G1)の最低変速段にかかる切換機構(41)以外のいずれも係合しておらず、かつ後進用変速機構(GR)の切換機構(85)が係合しておらず、第1クラッチ(C1)が締結している場合、内燃機関回転数検出手段(104)で検出した内燃機関(2)の機関回転数を用いて第1入力軸(IMS)の回転数を推定するようにしてもよい。

0016

このように、第1変速機構の最低変速段にかかる切換機構以外のいずれも係合しておらず、かつ後進用変速機構の切換機構が係合していなくても、第1クラッチが締結していれば、当該第1クラッチを介して内燃機関の機関出力軸の回転が第1入力軸に伝達される状態なので、内燃機関回転数検出手段で検出した内燃機関の機関回転数を用いて第1入力軸の回転数を推定することができる。

0017

また、上記のハイブリッド車両の制御装置では、少なくとも第1変速機構(G1)の構成部品潤滑する潤滑油の温度を検出するための潤滑油温度検出手段(105)、を備え、回転数推定手段(10)は、第1変速機構(G1)の最低変速段にかかる切換機構(41)以外のいずれも係合しておらず、かつ後進用変速機構(GR)の切換機構(85)が係合しておらず、第1クラッチ(C1)が締結していない場合、潤滑油温度検出手段(105)で検出した潤滑油の温度を用いて第1入力軸(IMS)の回転数を推定するようにしてもよい。

0018

このように、第1変速機構の最低変速段にかかる切換機構以外のいずれも係合しておらず、かつ後進用変速機構の切換機構が係合しておらず、第1クラッチが締結していない場合には、潤滑油温度検出手段で検出した潤滑油の温度を用いて第1回転軸の回転に伴うフリクション摩擦)を考慮した回転数の自然低下を予測することで、第1入力軸の回転数を推定することができる。

0019

また、上記のハイブリッド車両の制御装置では、変速機(4)は、後進用変速機構(GR)の切換機構(85)を係合させると共に第1変速機構(G1)の最低変速段にかかる切換機構(41)を係合させることで駆動輪(WR,WL)に後進用の駆動力を伝達する構成であってもよい。

0020

本発明にかかるハイブリッド車両の制御装置によれば、回転数推定手段で推定した第1入力軸の回転数の推定値を用いて、第1変速機構の最低変速段にかかる切換機構の係合許可判定を行うことができるので、上記のように後進用変速機構の切換機構を係合させると共に第1変速機構の最低変速段にかかる切換機構を係合させることで駆動輪に後進用の駆動力を伝達する構成の変速機において、第1入力軸回転数検出手段による第1入力軸の回転数の検出を正常に行うことができない場合であっても、駆動輪に後進用の駆動力を伝達可能となる。すなわち、変速機で後進段の設定をすることが可能となる。

0021

また、上記のハイブリッド車両の制御装置では、車両の運転者によるシフトポジション選択操作が行われるシフト操作手段(110)と、シフト操作手段(110)の操作で選択されたシフトポジションを検出するシフトポジション検出手段(106)と、変速機(4)で後進段の設定を準備中である旨の表示をする表示手段(107)と、を備え、制御手段(10)は、シフトポジション検出手段(106)で後進段のシフトポジションが検出されたときに回転数推定手段(10)で推定した第1入力軸(IMS)の回転数に基づく第1変速機構(G1)の最低変速段にかかる切換機構(41)の回転数差が所定以上である場合には、表示手段(107)に後進段準備中表示をする制御を行うようにしてもよい。

0022

また、上記のハイブリッド車両の制御装置では、制御手段(10)は、第1変速機構(G1)の最低変速段にかかる切換機構(41)の係合によって後進段の設定が完了したら、表示手段(107)での後進段準備中表示を終了するようにしてもよい。

0023

この構成によれば、推定手段で推定した第1入力軸の回転数に基づく第1切換機構の最低変速段にかかる切換機構の回転数差が所定以上である場合には、当該切換機構の係合及びそれによる後進段の設定の完了までに時間を要するところ、後進段の設定を準備中である旨の表示をすることで、車両の運転者にその旨の通知をすることができる。

0024

また、上記のハイブリッド車両の制御装置では、車速を検出する車速検出手段(35)を備え、制御手段(10)は、回転数検出不能判断をしていないときには、車速検出手段(35)で検出した車速が第1の閾値以下の場合にのみシフト操作手段(110)による後進段の設定操作許可し、回転数検出不能判断をしたときには、車速検出手段(35)で検出した車速が第1の閾値よりも低い第2の閾値以下の場合にのみシフト操作手段(110)による後進段の設定操作を許可する。

0025

回転数検出不能判断をしているとき、すなわち第1入力軸回転数検出手段による第1入力軸の回転数の検出を正常に行うことができないと判断しているときには、第1入力軸の回転数を正確に把握できないため、シフト操作手段による後進段の設定操作がされてから、第1入力軸の回転数の低下を待つことで実際に後進段が設定されるまでにより長い時間を要することとなる。そのためここでは、回転数検出不能判断をしているときにシフト操作手段による後進段の設定操作を許可するための車速の閾値(第2の閾値)を、回転数検出不能判断をしていないときの閾値(第1の閾値)よりも低い車速に設定するようにしている。これにより、第1入力軸回転数検出手段の故障などによって第1入力軸の回転数の検出を正常に行うことができない場合において、シフト操作手段による後進段の設定操作から実際に後進段が設定されるまでの時間が長くなることを回避することができる。

0026

また、上記のハイブリッド車両の制御装置では、車両の運転者によって操作されるアクセル操作子(120)と、アクセル操作子(120)の操作量に応じて内燃機関(3)のスロットル開度を制御するスロットル開度制御手段(10)と、を備え、シフトポジション検出手段(106)で車両を停車状態とするシフトポジション(P/N)が検出されている場合、スロットル開度制御手段は、アクセル操作子の操作量によらず内燃機関のスロットル開度を所定以下に制限する制御を行うようにしてもよい。

0027

上記の回転数検出不能判断をしている場合、第1入力軸の回転数を正確に把握できないおそれがあるため、その場合に内燃機関のスロットル開度を急激に上げたりすることで第1回転軸の回転数が急激に上昇すると、その回転数の低下を判断するまでに長い時間を要することになってしまう。そこで本発明では、シフトポジション検出手段で車両を停車状態とするシフトポジションが検出されている場合、アクセル操作子の操作量によらず内燃機関のスロットル開度を所定以下に制限する制御を行うことで、内燃機関の回転数の過度の上昇を防止し、第1入力軸の回転数の低下を判断するまでに時間を要することを回避できるようにしている。これにより、回転数検出不能判断をしている場合でもより早期に切換機構の係合許可判定を行うことができるようにしている。
なお、上記の括弧内の符号は、後述する実施形態における構成要素の符号を本発明の一例として示したものである。

図面の簡単な説明

0028

本発明の一実施形態にかかる制御装置を備えたハイブリッド車両の構成例を示す概略図である。
図1に示す変速機の詳細構成を示すスケルトン図である。
図2に示す変速機の各シャフト係合関係を示す概念図である。
モータ回転数センサが故障している旨の判断をしたときに内側メインシャフトの回転数を推定する手順を説明するためのフローチャートである。
リバース段の準備中表示についての判断の手順を説明するためのフローチャートである。

実施例

0029

以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかるハイブリッド車両の制御装置を備えた車両の構成例を示す概略図である。本実施形態の車両1は、図1に示すように、駆動源としての内燃機関2及び電動機3を備えたハイブリッド自動車の車両であって、さらに、トランスミッション(変速機)4と、ディファレンシャル機構5と、左右のドライブシャフト6R,6Lと、左右の駆動輪WR,WLとを備えると共に、電動機3を制御するためのパワードライブユニットPDU)20と、高圧バッテリ高圧蓄電器)30と、DC−DCコンバータ変圧器)21と、12Vバッテリ低圧蓄電器)22と、車載補機などからなる電気負荷低圧電気負荷)23とを備える。

0030

ここで、電動機3は、モータでありモータジェネレータを含み、高圧バッテリ30は、蓄電器でありキャパシタを含む。また、内燃機関2は、エンジンであり、ディーゼルエンジンターボエンジンなどを含む。内燃機関(以下、「エンジン」と記す。)2と電動機(以下、「モータ」と記す。)3の回転駆動力は、変速機4、ディファレンシャル機構5およびドライブシャフト6R,6Lを介して左右の駆動輪WR,WLに伝達される。

0031

図1に示すように、変速機4は、モータ3に接続されると共に第1クラッチ(後述する奇数段クラッチ)C1を介して選択的にエンジン2のクランク軸2aに接続される第1入力軸(後述する内側メインシャフト)IMSと、第2クラッチ(後述する偶数段クラッチ)C2を介して選択的にエンジン2のクランク軸2aに接続される第2入力軸(後述する外側メインシャフト又はセカンダリシャフト)OMS(SS)と、駆動輪WR,WL側に動力を出力する出力軸CSと、第1入力軸IMSと出力軸CSとの間に配置されて最低変速段から奇数番目に属する複数の変速段(1,3,5速段など)を設定可能な第1変速機構G1と、第2入力軸OMS(SS)と出力軸CSとの間に配置されて最低変速段から偶数番目に属する複数の変速段(2,4,6速段など)を設定可能な第2変速機構G2とを備えて構成されている。なお、図1では変速機4の構成を簡略化したものを示しているが、変速機4が備えるより詳細な構成は、図2に示すスケルトン図に表されている。

0032

また、車両1は、エンジン2、モータ3、変速機4、ディファレンシャル機構5、DC−DCコンバータ21および高圧バッテリ30、12Vバッテリ22などを制御するための電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)10を備える。電子制御ユニット10は、1つのユニットとして構成されるだけでなく、例えばエンジン2を制御するためのエンジンECU、モータ3やDC−DCコンバータ21を制御するためのモータジェネレータECU、高圧バッテリ30を制御するためのバッテリECU、変速機4を制御するためのAT−ECUなど複数のECUから構成されてもよい。本実施形態の電子制御ユニット10は、エンジン2及びモータ3を制御するとともに、高圧バッテリ30、PDU20、12Vバッテリ22の電力授受の制御や、変速機4による変速動作の制御などを行う。したがって、電子制御ユニット10は、エンジン2のスロットル開度(スロットル弁開度)を制御するスロットル開度制御手段としても機能する。

0033

電子制御ユニット10は、各種の運転条件に応じて、モータ3のみを動力源とするモータ単独走行EV走行)をするように制御したり、エンジン2のみを動力源とするエンジン単独走行をするように制御したり、エンジン2とモータ3の両方を動力源として併用する協働走行(HEV走行)をするように制御する。

0034

また、電子制御ユニット10には、制御パラメータとして、アクセルペダル(アクセル操作子)120の踏込量を検出するアクセルペダルセンサ31からのアクセルペダル開度ブレーキペダル121の踏込量を検出するブレーキペダルセンサ32からのブレーキペダル開度、運転者によるシフトレバー110の操作に基づくシフトポジション(P、N、D、1、2などのポジション)を検出するシフトポジションセンサ106からのシフト位置、高圧バッテリ30の残容量(SOC)を測定する残容量検出器34からの残容量、車速を検出する車速センサ(車速検出手段)35からの車速などの各種信号が入力されるようになっている。また、図示は省略するが、電子制御ユニット10には、さらに、車両1に搭載されたカーナビゲーションシステムなどから、車両1が現在走行している道路の状況(例えば、平坦路、上り坂下り坂の別など)に関するデータが入力されるようになっていてもよい。

0035

エンジン2は、燃料を空気と混合して燃焼することにより車両1を走行させるための駆動力を発生する内燃機関である。モータ3は、エンジン2とモータ3との協働走行やモータ3のみの単独走行の際には、高圧バッテリ30の電気エネルギーを利用して車両1を走行させるための駆動力を発生するモータとして機能するとともに、車両1の減速時には、回生により電力発電する発電機(ジェネレータ)として機能する。モータ3の回生時には、高圧バッテリ30は、モータ3により発電された電力(回生エネルギー)により充電される。

0036

PDU20には、モータ3と電力の授受を行う高圧バッテリ30が接続されている。ここで授受される電力には、例えば、モータ3の駆動またはアシスト動作時にモータ3に供給される供給電力や、回生作動または昇圧駆動によるモータ3の発電時にモータ3から出力される出力電力がある。そして、PDU20は、電子制御ユニット10からの制御指令を受けてモータ3の駆動および発電を制御する。例えば、モータ3の駆動時には、電子制御ユニット10から出力されるトルク指令に基づき、高圧バッテリ30から出力される直流電力3相交流電力に変換してモータ3へ供給する。一方、モータ3の発電時には、モータ3から出力される3相交流電力を直流電力に変換して、高圧バッテリ30を充電する。

0037

また、各種補機類からなる電気負荷23を駆動するための12Vバッテリ(低圧バッテリ)22は、DC−DCコンバータ(変圧器)21を介して、PDU20および高圧バッテリ30に対して並列に接続されている。DC−DCコンバータ21は、例えば双方向のDC−DCコンバータであって、高圧バッテリ30の端子間接続、あるいはモータ3の回生作動または昇圧駆動した際のPDU20の端子間電圧を、所定の電圧値まで降圧して12Vバッテリ22を充電すると共に、高圧バッテリ30の残容量(SOC:State Of Charge)が低下している場合には、12Vバッテリ22の端子間電圧を昇圧して高圧バッテリ30を充電可能である。また、電気負荷23を構成する各種補機類としては、車両1に搭載されたデフロスタユニット、電子制御ユニット10用の通信及び送電機器類、カーオーディオ及びその附属機器類ヒータユニットライト照明類)などが挙げられる。

0038

また、車両1には、後述する変速機4でリバース段(R)の設定を準備中である旨の表示(リバース段の準備中表示)をするための表示部107が設けられている。表示部107は、例えば、車室内インストルメントパネル(図示せず)に設けられて航続距離燃費等を表示するMID(マルチインフォメーションディスプレイ)とすることができる。

0039

次に、本実施形態の車両1が備える変速機4の詳細構成例について説明する。図2は、図1に示す変速機4の詳細構成例を示すスケルトン図である。図3は、図2に示す変速機4の各シャフトの係合関係を示す概念図である。変速機4は、前進7速、後進1速の平行軸式トランスミッションであり、乾式のツインクラッチ式変速機デュアルクラッチトランスミッション)である。

0040

変速機4には、エンジン2のクランク軸(機関出力軸)2a及びモータ3に接続される内側メインシャフト(第1入力軸)IMSと、この内側メインシャフトIMSの外筒をなす外側メインシャフト(第2入力軸)OMSと、内側メインシャフトIMSにそれぞれ平行なセカンダリシャフト(第2入力軸)SS、アイドルシャフトIDS、リバースシャフト(リバース軸)RVSと、これらのシャフトに平行で出力軸をなすカウンタシャフトCSとが設けられる。

0041

これらのシャフトのうち、外側メインシャフトOMSがアイドルシャフトIDSを介してリバースシャフトRVSおよびセカンダリシャフトSSに常時係合し、カウンタシャフトCSがさらにディファレンシャル機構5(図1参照)に常時係合するように配置される。

0042

また、変速機4は、モータ3(メインシャフトIMS)の回転数を検出するモータ(メインシャフト)回転数センサ101と、カウンタシャフトCSの回転数を検出するカウンタシャフト回転数センサ102と、セカンダリシャフト(第2入力軸)SSの回転数を検出するセカンダリシャフト回転数センサ103とを備える。また、エンジン2のクランク軸2aの回転数を検出するクランク軸回転数センサ104を備える。これらモータ回転数センサ101、カウンタシャフト回転数センサ102、セカンダリシャフト回転数センサ103、クランク軸回転数センサ104で検出された回転数の検出値はECU10に入力される。なお、モータ回転数センサ101は、モータ3の回転数を検出するものであるが、これによりモータ3の回転軸に連結された内側メインシャフト(第1入力軸)IMSの回転数を検出することができる。

0043

また、変速機4は、奇数段クラッチ(第1クラッチ)C1と、偶数段クラッチ(第2クラッチ)C2とを備える。奇数段クラッチC1及び偶数段クラッチC2は乾式のクラッチである。奇数段クラッチC1は、内側メインシャフトIMSに結合される。偶数段クラッチC2は、外側メインシャフトOMS(第2入力軸の一部)に結合され、外側メインシャフトOMS上に固定されたギヤ48からアイドルシャフトIDSを介してリバースシャフトRVSおよびセカンダリシャフトSS(第2入力軸の一部)に連結される。

0044

内側メインシャフトIMSのモータ3寄り所定箇所には、プラネタリギヤ機構70のサンギヤ71が固定配置される。また、内側メインシャフトIMSの外周には、図2において左側から順に、プラネタリギヤ機構70のキャリア73と、3速駆動ギヤ43と、7速駆動ギヤ47と、5速駆動ギヤ45が配置される。なお、3速駆動ギヤ43は、1速駆動ギヤとしても兼用されるものである。また、プラネタリギヤ機構70のキャリア73と3速駆動ギヤ43との間には1速シンクロメッシュ機構41が軸方向にスライド可能に設けられている。

0045

3速駆動ギヤ43、7速駆動ギヤ47、5速駆動ギヤ45は、それぞれ内側メインシャフトIMSに対して相対的に回転可能であり、3速駆動ギヤ43は1速シンクロメッシュ機構41を介してプラネタリギヤ機構70のキャリア73に連結可能となっている。更に、内側メインシャフトIMS上には、3速駆動ギヤ43と7速駆動ギヤ47との間に3−7速シンクロメッシュ機構81が軸方向にスライド可能に設けられ、かつ、5速駆動ギヤ45に対応して5速シンクロメッシュ機構82が軸方向にスライド可能に設けられる。所望のギヤ段に対応するシンクロメッシュ機構をスライドさせて該ギヤ段のシンクロを入れることにより、該ギヤ段が内側メインシャフトIMSに連結される。内側メインシャフトIMSに関連して設けられたこれらのギヤ及びシンクロメッシュ機構によって、奇数段の変速段を実現するための第1変速機構G1が構成される。なお、上記の駆動ギヤ43,45,47は、本発明にかかる奇数段ギヤであり、上記のシンクロメッシュ機構41,81,82は、第1同期結合装置噛合装置)である。第1変速機構G1の各駆動ギヤ43,45,47は、カウンタシャフトCS上に設けられた対応する従動ギヤ出力ギヤ)51,52,53に噛み合い、カウンタシャフトCSを回転駆動する。

0046

セカンダリシャフトSS(第2入力軸)の外周には、図2において左側から順に、2速駆動ギヤ42と、6速駆動ギヤ46と、4速駆動ギヤ44とが相対的に回転可能に配置される。更に、セカンダリシャフトSS上には、2速駆動ギヤ42と6速駆動ギヤ46との間に2−6速シンクロメッシュ機構83が軸方向にスライド可能に設けられ、かつ、4速駆動ギヤ44に対応して4速シンクロメッシュ機構84が軸方向にスライド可能に設けられる。この場合も、所望のギヤ段に対応するシンクロメッシュ機構をスライドさせて該ギヤ段のシンクロを入れることにより、該ギヤ段がセカンダリシャフトSS(第2入力軸)に連結される。セカンダリシャフトSS(第2入力軸)に関連して設けられたこれらのギヤ及びシンクロメッシュ機構によって、偶数段の変速段を実現するための第2変速機構G2が構成される。なお、上記の駆動ギヤ42,44,46は、本発明にかかる偶数段ギヤであり、上記のシンクロメッシュ機構83,84は、第2同期結合装置(噛合装置)である。第2変速機構G2の各駆動ギヤも、カウンタシャフトCS上に設けられた対応する従動ギヤ51,52,53に噛み合い、カウンタシャフトCSを回転駆動する。なお、セカンダリシャフトSSに固定されたギヤ49はアイドルシャフトIDS上のギヤ55に結合しており、該アイドルシャフトIDSから外側メインシャフトOMSを介して偶数段クラッチC2に結合される。

0047

リバースシャフトRVSの外周には、リバースギヤ58が相対的に回転可能に配置される。また、リバースシャフトRVS上には、リバースギヤ58に対応してリバースシンクロメッシュ機構(リバース用同期係合装置)85が軸方向にスライド可能に設けられ、また、アイドルシャフトIDSに係合するギヤ50が固定されている。リバースシャフトRVSに関連して設けられたこれらのギヤ及びシンクロメッシュ機構によって、リバース段を実現するためのリバース変速機構GRが構成される。

0048

車両1を後進(リバース走行)させる場合は、リバースシンクロメッシュ機構85を係合させると共に、第1シンクロメッシュ機構41を係合させ、偶数段クラッチC2を係合する。これにより、偶数段クラッチC2の回転が外側メインシャフトOMS及びアイドルシャフトIDSを介してリバースシャフトRVSに伝達され、リバースギヤ58が回転される。リバースギヤ58は内側メインシャフトIMS上のギヤ56に噛み合っており、リバースギヤ58が回転するとき内側メインシャフトIMSは前進時とは逆方向に回転する。内側メインシャフトIMSの逆方向の回転はプラネタリギヤ機構70のキャリア73から1速シンクロメッシュ機構41を介して3速駆動ギヤ43に伝達され、そこからカウンタシャフトCSに伝達される。

0049

カウンタシャフトCS上には、図2において左側から順に、2−3速従動ギヤ51と、6−7速従動ギヤ52と、4−5速従動ギヤ53と、パーキング用ギヤ54と、ファイナル駆動ギヤ55とが固定的に配置される。ファイナル駆動ギヤ55は、ディファレンシャル機構5のディファレンシャルリングギヤ(図示せず)と噛み合うようになっており、これにより、カウンタシャフトCSの回転がディファレンシャル機構5の入力軸(つまり車両推進軸)に伝達される。

0050

上記構成の変速機4では、2−6速シンクロメッシュ機構83のシンクロスリーブを左方向にスライドすると、2速駆動ギヤ42がセカンダリシャフトSSに結合され、右方向にスライドすると、6速駆動ギヤ46がセカンダリシャフトSSに結合される。また、4速シンクロメッシュ機構84のシンクロスリーブを右方向にスライドすると、4速駆動ギヤ44がセカンダリシャフトSSに結合される。このように偶数の駆動ギヤ段を選択した状態で、偶数段クラッチC2を係合することにより、変速機4は偶数の変速段(2速、4速、又は6速)に設定される。

0051

3−7速シンクロメッシュ機構81のシンクロスリーブを左方向にスライドすると、3速駆動ギヤ43が内側メインシャフトIMSに結合されて3速の変速段が選択され、右方向にスライドすると、7速駆動ギヤ47が内側メインシャフトIMSに結合されて7速の変速段が選択される。また、5速シンクロメッシュ機構82のシンクロスリーブを右方向にスライドすると、5速駆動ギヤ45が内側メインシャフトIMSに結合されて5速の変速段が選択される。また、シンクロメッシュ機構81、82がいずれのギヤ43、47、45も選択していない状態(ニュートラル状態)で1速シンクロメッシュ機構41を係合させることで、プラネタリギヤ機構70の回転がキャリア73からギヤ43を介してカウンタシャフトCSに伝達され、1速の変速段が選択されることになる。このように奇数の駆動ギヤ段を選択した状態で、奇数段クラッチC1を係合することにより、変速機4は奇数の変速段(1速、3速、5速、又は7速)に設定される。

0052

変速機4で実現すべき変速段の決定及び該変速段を実現するための制御(第1変速機構G1及び第2変速機構G2における変速段の選択、すなわちシンクロの切り替え制御と、奇数段クラッチC1及び偶数段クラッチC2の係合及び係合解除の制御等)は、公知のように、運転状況に従って、電子制御ユニット10によって実行される。

0053

そして、本実施形態のハイブリッド車両の制御装置では、ECU10は、モータ回転数センサ101の故障など、モータ回転数センサ101による内側メインシャフトIMS(第1変速機構G1)の回転数の検出を正常に行うことができない状態である旨の判断をしたとき、モータ回転数センサ101の検出に基づかない他の方法で内側メインシャフトIMSの回転数を推定し、その推定値を用いて第1変速機構G1が備える1速シンクロメッシュ機構41の係合許可判定を行うようにしている。以下、この具体的な内容について詳細に説明する。

0054

図4は、モータ(メインシャフト)回転数センサ101が故障している旨の判断をしたときに内側メインシャフトIMSの回転数を推定する手順を説明するためのフローチャートである。同図のフローチャートでは、まず、モータ回転数センサ101が故障しているか否かを判断する(ステップST1−1)。なおここでは、モータ回転数センサ101自体の故障を挙げて説明したが、本発明におけるこのステップST1−1に対応する判断としては、モータ回転数センサ101自体の故障の検出だけでなく、その他の事情によりモータ回転数センサ101による内側メインシャフトIMSの回転数の検出を正常に行うことができない状態の検出も含まれる。すなわち、ここでいうモータ回転数センサ101による内側メインシャフトIMSの回転数の検出を正常に行うことができない状態とは、モータ回転数センサ101自体の故障によってモータ3及び内側メインシャフトIMSの回転数の検出が行えない場合だけでなく、例えば、モータ回転数センサ101とECU10との間の通信機能(CANなどの通信機能)の異常やその他の各部の異常など、何らかの異常が生じたことによって、モータ回転数センサ101の検出値を用いて内側メインシャフトIMSの回転数の判断を行えない状態となった場合が含まれる。

0055

ステップST1−1でモータ回転数センサ101が故障していないと判断した場合(NO)には、通常通り内側メインシャフトIMSの回転数をモータ回転数センサ101で検出する。そして、このモータ回転数センサ101で検出した回転数の検出値を用いて1速シンクロメッシュ機構41の差回転(プラネタリギヤ機構70のキャリア73と3速駆動ギア43との回転数差)を判断し、それに基づいて1速シンクロメッシュ機構41の係合(1速インギヤ)許可判定を行う。

0056

一方、ステップST1−1でモータ回転数センサ101が故障していると判断した場合(YES)には、続けて、第1変速機構G1が備える3速駆動ギヤ43、5速駆動ギヤ45、7速駆動ギヤ47のいずれか(奇数段ギヤのいずれか)が内側メインシャフトIMSに係合(インギヤ)しているか否かを判断する(ステップST1−3)。すなわち、3−7速シンクロメッシュ機構81が3速側又は7速側に係合しているか、又は5速シンクロメッシュ機構82が係合しているかを判断する。

0057

その結果、3速駆動ギヤ43、5速駆動ギヤ45、7速駆動ギヤ47のいずれかが内側メインシャフトIMSに係合(インギヤ)している場合(YES)は、カウンタシャフト回転数センサ102で検出したカウンタシャフトCSの回転数に基づいて内側メインシャフトIMSの回転数を推定(算出)する。すなわち、3速駆動ギヤ43、5速駆動ギヤ45、7速駆動ギヤ47のいずれかが内側メインシャフトIMSに係合していれば、当該係合によって内側メインシャフトIMSとカウンタシャフトCSとが一体的に回転する状態なので、カウンタシャフトCSの回転数を用いて内側メインシャフトIMSの回転数を推定することができる。なお、カウンタシャフトCSの回転数以外にもカウンタシャフトCSよりも駆動輪WR,WL側のいずれかの個所(例えば車軸6R,6Lやディファレンシャル機構5の構成部品など)の回転数を検出するセンサを備えている場合は、当該センサの検出値を用いて内側メインシャフトIMSの回転数を推定することも可能である。

0058

一方、ステップST1−3で3速駆動ギヤ43、5速駆動ギヤ45、7速駆動ギヤ47のすべてが内側メインシャフトIMSに係合(インギヤ)していない場合(NO)には、続けて、リバースギヤ58がリバースシャフトRVSに係合(インギヤ)しているか否かを判断する(ステップST1−5)。すなわち、リバースシンクロメッシュ機構85が係合しているかを判断する。その結果、リバースギヤ58がリバースシャフトRVSに係合(インギヤ)している場合(YES)は、セカンダリシャフト回転数センサ103で検出したセカンダリシャフトSSの回転数に基づいて内側メインシャフトIMSの回転数を推定(算出)する(ステップST1−6)。つまり、3速駆動ギヤ43、5速駆動ギヤ45、7速駆動ギヤ47のすべてが内側メインシャフトIMSに係合(インギヤ)していなくても、リバースシンクロメッシュ機構85が係合していれば、当該リバースシンクロメッシュ機構85を介して内側メインシャフトIMSとセカンダリシャフトSSが一体的に回転する状態なので、セカンダリシャフトSSの回転数を用いて内側メインシャフトIMSの回転数を推定することができる。

0059

一方、ステップST1−5でリバースギヤ58がリバースシャフトRVSに係合(インギヤ)していない場合(NO)は、続けて、奇数段クラッチC1が締結(係合)しているか否かを判断する(ステップST1−7)。その結果、奇数段クラッチC1が締結していないと判断した場合(NO)には、潤滑油温度センサ105で検出した潤滑油の温度を用いて内側メインシャフトIMSの回転数を推定する(ステップST1−8)。すなわち、3速駆動ギヤ43、5速駆動ギヤ45、7速駆動ギヤ47のすべてが内側メインシャフトIMSに係合(インギヤ)しておらず、かつリバースギヤ58がリバースシャフトRVSに係合しておらず、奇数段クラッチC1が締結していない場合には、潤滑油温度センサ105で検出した潤滑油の温度を用いて、内側メインシャフトIMSなど第1変速機構G1の構成部品の回転に伴う変速機4内のフリクション(摩擦)を考慮した回転数の自然低下を予測することで、内側メインシャフトIMSの回転数を推定することができる。なおここでは、奇数段クラッチC1が締結していたときのエンジン2の回転数(クランクシャフト回転数センサ104で検出したクランクシャフト2aの回転数)から求めた内側メインシャフトIMSの回転数を初期値として、潤滑油の温度を考慮した回転数の低下を予測するようにする。

0060

一方、ステップST1−7で奇数段クラッチC1が締結していると判断した場合(YES)には、クランクシャフト回転数センサ104で検出したクランクシャフト2aの回転数(エンジン2の回転数)を用いて内側メインシャフトIMSの回転数を推定する(ステップST1−9)。すなわち、3速駆動ギヤ43、5速駆動ギヤ45、7速駆動ギヤ47のすべてが内側メインシャフトIMSに係合(インギヤ)しておらず、かつリバースギヤ58がリバースシャフトRVSに係合していなくても、奇数段クラッチC1が締結している場合には、当該奇数段クラッチC1を介してクランクシャフト2aの回転が内側メインシャフトIMSに伝達される状態なので、クランクシャフト2aの回転数を用いて内側メインシャフトIMSの回転数を推定することができる。

0061

また、本実施形態の制御では、シフトポジションセンサ106でリバース段(後進段)のシフトポジションが検出されたときに上記で推定した内側メインシャフトIMSの回転数に基づく第1シンクロメッシュ機構41の回転数差(差回転)が所定以上である場合には、表示部107にリバース段の準備中表示をする制御を行うようになっている。以下、この内容について説明する。

0062

図5は、リバース段の準備中表示についての判断の手順を説明するためのフローチャートである。同図のフローチャートでは、まず、リバース段の準備中表示を既にしているか否かを判断する(ステップST2−1)。なお、このリバース段の準備中表示とは、MIDに、例えば、「ギヤ準備中です。ブレーキ(BRK)を踏んでお待ちください」のような文面表記されたランプ点灯させることで行う。

0063

ステップST2−1でリバース段の準備中表示を既に行っている場合(YES)には、続けて、リバースインギヤ動作終了又は中断であるか否かを判断する(ステップST2−2)。その結果、リバースインギヤ動作終了又は中断でなければ(NO)、すなわちリバースインギヤ動作が継続していれば、そのままリバース段の準備中表示を継続する(ステップST2−3)。一方、ステップST2−2でリバースインギヤ動作終了又は中断の場合(YES)には、リバース段の準備中表示を終了する(ステップST2−4)。

0064

また、先のステップST2−1でリバース段の準備中表示を行っていない場合(NO)には、続けて、モータ回転数センサ101が故障しているか否かを判断する(ST2−5)。なお、このステップST2−5の判断は、図4のステップST1−1の判断と同じ内容である。その結果、モータ回転数センサ101が故障していないと判断する場合(NO)には、リバース段の準備中表示をしない(ステップST2−6)。一方、モータ回転数センサ101が故障していると判断する場合(YES)には、続けて、リバースシンクロメッシュ機構85が係合(インギヤ)しているか否かを判断する(ステップST2−7)。その結果、リバースシンクロメッシュ機構85が係合していない(オフギヤ)と判断する場合(NO)には、リバース段の準備中表示をしない(ステップST2−6)。一方、リバースシンクロメッシュ機構85が係合(インギヤ)していると判断する場合(YES)には、続けて、1速シンクロメッシュ機構41の差回転(プラネタリギヤ機構70のキャリア73と3速駆動ギア43との回転数差)が所定の閾値よりも大きいか否かを判断する(ステップST2−8)。その結果、1速シンクロメッシュ機構41の差回転が所定の閾値以下の場合(NO)には、リバース段の準備中表示をしない(ステップST2−6)。一方、1速シンクロメッシュ機構41の差回転が所定の閾値以上の場合(YES)には、リバース段の準備中表示をする(ステップST2−9)。

0065

すなわち、シフトポジションセンサ106でリバース段(後進段)のシフトポジションが検出されたときに内側メインシャフトIMSの回転数に基づく1速シンクロメッシュ機構41の差回転が所定以上である場合には、MIDにリバース段を準備中である旨の表示をする制御を行う。

0066

このように、推定した内側メインシャフトIMSの回転数に基づく1速シンクロメッシュ機構41の差回転が所定以上である場合には、1速シンクロメッシュ機構41の係合及びそれによるリバース段の設定の完了までに時間を要するところ、リバース段の設定を準備中である旨の表示をすることで、車両の運転者にその旨の通知をすることができる。

0067

また、本実施形態のハイブリッド車両の制御装置では、図5に示すステップST1−1でモータ回転数センサ101が故障している旨の判断をしていないときには、車速センサ35で検出した車速が第1の閾値V1以下の場合にシフトレバー110による後進段(R)の設定操作を許可するようにしている。その一方で、ステップST1−1でモータ回転数センサ101が故障している旨の判断をしたときには、車速センサ35で検出した車速が上記第1の閾値V1よりも低い第2の閾値V2以下の場合にシフトレバー110による後進段(R)の設定操作を許可するようにしている。すなわち、モータ回転数センサ101が故障している旨の判断の有無によってシフトレバー110による後進段(R)の設定操作を許可する車速を異ならせるようにしている。なお、ここでいう第2の閾値V2以下の車速とは、例えば、車両1が実質的に停車状態であるとみなすことができる車速とすることができる。

0068

モータ回転数センサ101が故障している旨の判断をしているときには、内側メインシャフトIMSの回転数を正確に把握できないため、シフトレバー110による後進段(R)の設定操作がされてから、内側メインシャフトIMSの回転数の低下を待つことで実際に後進段が設定されるまでにより長い時間を要することとなる。そのためここでは、モータ回転数センサ101が故障している旨の判断をしているときにシフトレバー110による後進段の設定操作を許可するための車速の閾値(第2の閾値V2)を、モータ回転数センサ101が故障している旨の判断をしていないときの閾値(第1の閾値V1)よりも低い車速に設定するようにしている(V1>V2)。これにより、モータ回転数センサ101の故障などによって内側メインシャフトIMSの回転数の検出を正常に行うことができない場合において、シフトレバー110の操作による後進段(R)の設定操作から実際に後進段が設定されるまでの時間が長くなることを回避することができる。

0069

また、本実施形態のハイブリッド車両の制御装置では、電子制御ユニット10は、シフトポジションセンサ106で車両を停車状態とするシフトポジション(P/N)が検出されている場合、アクセルペダルセンサ31で検出したアクセルペダル120の操作量によらずエンジン2のスロットル開度(スロットル弁の開度)を所定以下に制限する制御を行うようにしてもよい。

0070

モータ回転数センサ101が故障している旨の判断をしている場合、内側メインシャフトIMSの回転数を正確に把握できないおそれがあるため、その場合にエンジン2のスロットル開度を急激に上げたりすることで内側メインシャフトIMSの回転数が急激に上昇すると、回転数の低下を判断するまでに長い時間を要することになってしまう。特に、シフトポジションがPポジション又はNポジションの状態で、奇数段クラッチC1を締結してエンジン2の駆動力でモータ3を発電機として回転させて高圧バッテリ30を充電しているときにエンジン2の回転数が上昇し、その状態でシフトレバー110の操作により後進段(R)が設定されて奇数段クラッチC1の締結が解除された場合、内側メインシャフトIMSの回転数の初期値(回転数の推定に用いる初期値)が高いため、内側メインシャフトIMSの回転数の低下を判断して1速シンクロメッシュ機構43のインギヤ判定をするまでに長い時間を要してしまう。

0071

そこで本実施形態では、シフトポジションセンサ106でPポジション又はNポジション(車両1を停車状態とするシフトポジション)が検出されている場合、アクセルペダル120の操作量によらずエンジン2のスロットル開度を所定以下に制限する制御を行うようにしている。これにより、エンジン2の回転数の過度の上昇を防止し、内側メインシャフトIMSの回転数の低下を判断するまでに時間を要することを回避できるようにしている。したがって、モータ回転数センサ101が故障している旨の判断をしている場合でもより早期に1速シンクロメッシュ機構41の係合許可判定を行うことができるようになる。

0072

以上説明したように、本実施形態のハイブリッド車両の制御装置によれば、モータ回転数センサ101による第1入力軸IMSの回転数の検出を正常に行うことができない場合には、第1入力軸IMSの回転数の推定値を用いて、1速シンクロメッシュ機構41(第1変速機構G1の最低変速段にかかる切換機構)の係合許可判定を行うことができる。したがって、万一、モータ回転数センサ101又はその周辺構造に故障などの不具合が生じた場合でも、1速シンクロメッシュ機構41の係合動作を確保することができるようになる。

0073

以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。例えば、図2及び図3に示す変速機の詳細構成は一例であり、本発明にかかる変速機(ツインクラッチ式の変速機)は、少なくとも図1に示す基本的な構成を備えた変速機であれば、その詳細な構成は、図2及び図3に示すものには限定されず、他の構成を備えたものであってもよい。

0074

また、上記実施形態に示す変速機4は、奇数変速段を設定するための第1変速機構G1を設けた内側回転軸(第1入力軸)IMSにモータ3の回転軸が連結されている構成の変速機であるが、これ以外にも、図示は省略するが、偶数変速段を設定するための変速機構を設けた回転軸にモータの回転軸が連結された構成の変速機とすることも可能である。

0075

1 車両(ハイブリッド車両)
2内燃機関(エンジン)
3モータ(電動機)
4変速機
5ディファレンシャル機構
6R,6Lドライブシャフト
10電子制御ユニット(制御手段)
20PDU
21DC−DCコンバータ(変圧器)
22 12V(低圧蓄電器)
23電気負荷
30高圧バッテリ(高圧蓄電器)
31アクセルペダルセンサ
32ブレーキペダルセンサ
33シフトポジションセンサ
35車速センサ(車速検出手段)
37警報ランプ報知手段)
38バッテリ故障センサ(高圧蓄電器故障検知手段)
39残容量検出器
42,44,46駆動ギヤ(変速ギヤ
43,45,47 駆動ギヤ(変速ギヤ)
70プラネタリギヤ機構
81,82シンクロメッシュ機構(同期係合装置)
83,84,85 シンクロメッシュ機構(同期係合装置)
C1 第1クラッチ
C2 第2クラッチ
CSカウンタシャフト(出力軸)
IDSアイドルシャフト
IMS内側メインシャフト(第1入力軸、入力軸)
OMS外側メインシャフト(第2入力軸)
RVSリバースシャフト
SSセカンダリシャフト
G1 第1変速機構
G2 第2変速機構
GR後進用変速機構

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