図面 (/)

技術 多重通信装置及び作業機

出願人 株式会社FUJI
発明者 金井英和長坂伸夫土田紘佑渡邉憲司
出願日 2016年9月8日 (4年3ヶ月経過) 出願番号 2016-175453
公開日 2018年3月15日 (2年9ヶ月経過) 公開番号 2018-042128
状態 特許登録済
技術分野 小規模ネットワーク(3)ループ,バス以外 小規模ネットワーク1:ループ方式 デジタル伝送の保守管理
主要キーワード 多重通信回線 産業用ネットワーク 着検査装置 産業用イーサネット 水平幅 折り返し通信 疑似信号 検査用カメラ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年3月15日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (9)

課題

産業用ネットワークにおけるスレーブ間多重通信回線において制御データに誤りが発生した場合であってもマスターによる制御を適切に実行できる多重通信装置及び作業機を提供すること。

解決手段

FPGA60は、産業用ネットワークにおけるマスター45から第一スレーブ65に送信された制御データCDを、多重通信回線(LANケーブル111)を介して第二スレーブ85へ送信する。FPGA60の通信異常検出部64Aは、多重通信回線を介して第三多重処理部83から受信した多重化データMD内の制御データCDにおける誤りを検出し、誤りを検出したことに応じて第一スレーブ65へ異常情報を通知する。

概要

背景

インターネットに代表されるネットワーク通信の技術は、FA(Factory Automation)分野にも活用されており、FA分野を対象とした産業用ネットワークと呼ばれるものがある。例えば、産業用ネットワークの中には、イーサネット登録商標)技術を用いた産業用イーサネット(登録商標)がある。また、FA分野で用いられる作業機(例えば、電子部品装着機)では、この種の産業用ネットワーク技術を用いて作業に係るデータを伝送する場合、ネットワークの切断などの異常時に備えて通信回線の確実な接続性が要求される。通信回線の接続性に係る技術としては、例えば、通信回線を冗長化して接続性を確保したものがある(例えば、特許文献1など)。

概要

産業用ネットワークにおけるスレーブ間多重通信回線において制御データに誤りが発生した場合であってもマスターによる制御を適切に実行できる多重通信装置及び作業機を提供すること。FPGA60は、産業用ネットワークにおけるマスター45から第一スレーブ65に送信された制御データCDを、多重通信回線(LANケーブル111)を介して第二スレーブ85へ送信する。FPGA60の通信異常検出部64Aは、多重通信回線を介して第三多重処理部83から受信した多重化データMD内の制御データCDにおける誤りを検出し、誤りを検出したことに応じて第一スレーブ65へ異常情報を通知する。

目的

本発明は、上記した課題に鑑みてなされたもので、産業用ネットワークにおけるスレーブ間の多重通信回線において制御データに誤りが発生した場合であってもマスターによる制御を適切に実行できる多重通信装置及び作業機を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

産業用ネットワークにおけるマスターから第一スレーブに送信された制御データを、多重通信回線を介して第二スレーブへ送信し、前記第二スレーブから前記多重通信回線を介して前記第一スレーブで受信し、さらに、前記マスターで受信する通信回線であるループ通信回線に対し、前記ループ通信回線に接続され前記マスターから前記制御データを受信し、受信した前記制御データに基づいた処理を実行する前記第一スレーブと、少なくとも前記第一スレーブから入力した前記制御データを多重化した多重化データを生成し、前記多重通信回線を介して前記第二スレーブに接続された第二スレーブ側多重処理部へ前記多重化データを送信する第一スレーブ側多重処理部と、前記第一スレーブ側多重処理部が前記第二スレーブ側多重処理部から前記多重通信回線を介して受信した前記多重化データ内の前記制御データにおける誤りを検出し、誤りを検出したことに応じて前記第一スレーブへ異常情報を通知する通信異常検出部と、を備える多重通信装置

請求項2

前記異常情報を記憶する記憶部を、さらに備え、前記通信異常検出部は、前記制御データの誤りを検出したことに応じて、前記記憶部に前記異常情報を記憶し、前記第一スレーブは、前記記憶部から前記異常情報を取得することによって、前記制御データにおける誤りの発生の有無を判定する、請求項1に記載の多重通信装置。

請求項3

前記第一スレーブと前記第一スレーブ側多重処理部との間に接続され、前記産業用ネットワークにおける通信規格準拠した信号を生成する信号生成部を、さらに備え、前記信号生成部は、前記多重通信回線の通信が確立されたこと応じて、前記通信規格に準拠した信号を前記第一スレーブに送信して前記第一スレーブとの間の通信を確立し、前記第一スレーブ側多重処理部と前記第一スレーブとの間において前記制御データを転送し、前記通信異常検出部によって前記記憶部に前記異常情報が記憶されたことに応じて、前記通信規格に準拠した信号を用いて前記異常情報を前記第一スレーブに送信し、前記第一スレーブと前記第一スレーブ側多重処理部との間の通信を切断する、請求項2に記載の多重通信装置。

請求項4

前記第一スレーブは、前記通信異常検出部から前記異常情報の通知を受けたことに応じて、前記第一スレーブ側多重処理部との間の通信を切断し、切断した後に前記マスターから受信した前記制御データを前記第二スレーブへ送信する処理を中止し、前記制御データを前記マスターへ送信する、請求項1乃至3の何れか一項に記載の多重通信装置。

請求項5

前記第一スレーブは、前記通信異常検出部から前記異常情報の通知を受けたことに応じて、前記制御データの誤りを検出した前記多重通信回線を識別するための回線情報を前記制御データに設定し前記マスターへ送信する、請求項1乃至4の何れか一項に記載の多重通信装置。

請求項6

前記第一スレーブは、前記回線情報を前記制御データに設定し前記マスターへ送信した後に、前記マスターからリセット信号を受信したことに応じて再起動を実行し、前記第一スレーブ側多重処理部は、前記第一スレーブの再起動に合わせて再起動を実行する、請求項5に記載の多重通信装置。

請求項7

請求項1乃至6の何れか一項に記載の多重通信装置により作業に係わるデータを伝送する、作業機

請求項8

前記作業機は、ワークを搬送し前記ワークに対する作業を実行するものであり、前記第一スレーブは、前記作業機による前記ワークの搬送作業を制御するものであり、前記第二スレーブは、前記作業機による前記ワークに対する作業を制御するものである、請求項7に記載の作業機。

請求項9

前記作業機は、前記ワークとして基板を搬送し、前記ワークに対する作業として前記基板に電子部品を装着する装着作業を実行する電子部品装着機であり、前記通信異常検出部から前記第一スレーブへ前記異常情報が通知されたことに応じて、前記電子部品の装着作業を中止して前記基板の搬送作業を優先して実行する、請求項8に記載の作業機。

技術分野

0001

本発明は、産業用ネットワークに係る制御データを多重化して伝送する多重通信装置及びその多重通信装置により作業に係るデータを伝送する作業機に関する。

背景技術

0002

インターネットに代表されるネットワーク通信の技術は、FA(Factory Automation)分野にも活用されており、FA分野を対象とした産業用ネットワークと呼ばれるものがある。例えば、産業用ネットワークの中には、イーサネット登録商標)技術を用いた産業用イーサネット(登録商標)がある。また、FA分野で用いられる作業機(例えば、電子部品装着機)では、この種の産業用ネットワーク技術を用いて作業に係るデータを伝送する場合、ネットワークの切断などの異常時に備えて通信回線の確実な接続性が要求される。通信回線の接続性に係る技術としては、例えば、通信回線を冗長化して接続性を確保したものがある(例えば、特許文献1など)。

先行技術

0003

特開2009−284308号公報

発明が解決しようとする課題

0004

ところで、上記した産業用ネットワークでは、制御の一形態として、例えば、各種のセンサリレー、スイッチなどの素子に接続されたスレーブと、スレーブを統括的に制御するマスターとを設け、マスターからスレーブに向けて制御データを送信し制御データによってセンサ等を制御する制御形態がある。また、上記した作業機では、検査用カメラ撮像した画像データなど、センサ等の制御データに比べてデータ量が大きいデータを伝送する場合、産業用ネットワークとは別に、画像データを伝送するための通信経路が必要となってくる。これに対し、産業用ネットワークの制御データを画像データ等と多重化して1つの通信経路にまとめて伝送することが考えられる。この場合、スレーブ間を接続する多重通信回線ノイズ等が発生し制御データに誤りが発生した場合、制御データは、誤りを含んだままマスターに返信される。その結果、マスターは、誤りが発生した制御データしか受信できず、適切な制御を実行することが困難となる。

0005

本発明は、上記した課題に鑑みてなされたもので、産業用ネットワークにおけるスレーブ間の多重通信回線において制御データに誤りが発生した場合であってもマスターによる制御を適切に実行できる多重通信装置及び作業機を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本明細書に開示する多重通信装置は、産業用ネットワークにおけるマスターから第一スレーブに送信された制御データを、多重通信回線を介して第二スレーブへ送信し、第二スレーブから多重通信回線を介して第一スレーブで受信し、さらに、マスターで受信する通信回線であるループ通信回線に対し、ループ通信回線に接続されマスターから制御データを受信し、受信した制御データに基づいた処理を実行する第一スレーブと、少なくとも第一スレーブから入力した制御データを多重化した多重化データを生成し、多重通信回線を介して第二スレーブに接続された第二スレーブ側多重処理部へ多重化データを送信する第一スレーブ側多重処理部と、第一スレーブ側多重処理部が第二スレーブ側多重処理部から多重通信回線を介して受信した多重化データ内の制御データにおける誤りを検出し、誤りを検出したことに応じて第一スレーブへ異常情報を通知する通信異常検出部と、を備える。
また、本願に係わる発明は、多重通信装置の発明に限定されることなく、多重通信装置により作業に係わるデータを伝送する作業機の発明としても実施し得るものである。

発明の効果

0007

例えば、制御データは、マスター、第一スレーブ、及び第二スレーブを接続するループ通信回線を循環するように伝送される。通信異常検出部は、第二スレーブ側多重処理部から第一スレーブ側多重処理部へ送信した多重化データ内の制御データにおける誤りを検出する。通信異常検出部は、制御データに誤りがあることを検出すると、第一スレーブに異常情報を通知する。これにより、第一スレーブは、通知を受けることで、マスターから受信した制御データを、第二スレーブと接続された多重通信回線、即ち、データ誤りが発生する多重通信回線を経由させずにマスターへ返信することができる。マスターは、データ誤りが発生していない制御データを受信することができ、制御データの内容に従って適切な処理を実行することができる。

図面の簡単な説明

0008

実施形態に係る電子部品装着機を備える電子部品装着システム概略構成を示す図である。
電子部品装着機の全体を示す平面図である。
電子部品装着機における通信の構成を説明するためのブロック図である。
多重処理部及びDUMMY−PHYの構成を示すブロック図である。
多重通信確立時、制御データの誤り検出時、及び多重通信の切断時における処理を説明するためのフローチャートである。
搬送装置移載装置とを接続するLANケーブルにノイズが発生した場合に、折り返し通信を開始した状態を示すブロック図である。
移載装置と装着ヘッドとを接続するLANケーブルにノイズが発生した場合に、折り返し通信を開始した状態を示すブロック図である。
比較例のDUMMY−PHYを備えない電子部品装着機のブロック図である。

実施例

0009

以下、電子部品装着機13を備える電子部品装着システム1について図面を参照して説明する。
(1.電子部品装着システム1の構成)
図1に示すように、本実施形態の電子部品装着システム1は、基板の搬送及び複数の作業、即ち、半田印刷部品装着リフロー等を順次実行することにより基板上に電子部品を装着するシステムである。電子部品装着システム1は、生産ライン2を構成する各種装置にホストコンピュータ3を接続して構成されている。

0010

生産ライン2は、半田印刷装置11、複数の電子部品装着機(以下、「装着機」と省略する場合がある)13、装着検査装置14及びリフロー装置15がこの順で上流側から下流側に向かって連結されている。半田印刷装置11は、基板に対し部品接合用の半田印刷する。複数の装着機13は、半田印刷装置11によって半田印刷された基板上に電子部品を装着する。装着検査装置14は、装着機13によって電子部品を装着した基板を検査し、不良基板の判別を実行する。リフロー装置15は、装着検査装置14によって装着が良好であると判定された基板を所定温度で加熱し、基板に電子部品を半田接合する。生産ライン2を構成する各装置等(半田印刷装置11や装着機13など)は、通信ネットワーク6を介してホストコンピュータ3によって統括的に制御される。

0011

(2.電子部品装着機13の構成)
次に、装着機13の構成について説明する。図2に示すように、装着機13は、搬送装置21と、部品供給装置22と、移載装置23とを備えている。以下の説明では、装着機13の水平幅方向(図2の左右方向)をX軸方向とし、装着機13の水平奥行き方向(図2の上下方向)をY軸方向とし、X軸方向及びY軸方向に垂直な方向をZ軸方向とする。

0012

搬送装置21は、ベルトコンベアなどを備え、上流の装置から搬入した基板BdをX軸方向へと順次搬送し、所定の位置に位置決めする。搬送装置21は、位置決めした所定位置での電子部品の装着作業が終了すると、基板Bdを装着機13の機外搬出する。部品供給装置22は、複数のテープフィーダ22Aを備え、各テープフィーダ22Aから基板Bdに装着する電子部品を供給位置Psに供給する。

0013

移載装置23は、ヘッド駆動装置23Aと、移動台23Bとを備えている。ヘッド駆動装置23Aは、直動機構により移動台23BをXY軸方向に移動させる。移動台23Bには、装着ヘッド24が固定されている。従って、装着ヘッド24は、移動台23Bの移動とともに、XY軸方向に移動する。また、移動台23Bには、マークカメラ25が取り付けられている。マークカメラ25は、基板Bdに設けられたマークや装着後の電子部品を撮影するためのカメラである。マークカメラ25は、移載装置23により移動台23Bが移動させられることで、基板Bd上の任意の位置の表面を撮像可能となっている。

0014

また、装着ヘッド24には、図示しない複数の吸着ノズル着脱可能に設けられている。各吸着ノズルは、装着ヘッド24に対する昇降位置や角度、負圧の供給状態を制御される。各吸着ノズルは、例えば、負圧を供給されることにより、テープフィーダ22Aの供給位置Psに供給された電子部品を吸着して保持する。また、装着ヘッド24には、パーツカメラ26が取り付けられている。パーツカメラ26は、吸着ノズルに吸着保持された電子部品を撮像するためのカメラである。

0015

(3.電子部品装着機13の通信の構成)
次に、装着機13における多重通信及び多重通信回線を介した産業用ネットワークの通信について説明する。図3は、装着機13の通信の構成を示している。図3に示すように、装着機13は、上記した搬送装置21、移載装置23、装着ヘッド24等の動作を制御する制御部31を備えている。

0016

(3−1.多重通信の構成)
まず、多重通信の構成について説明する。装着機13は、制御部31、搬送装置21、移載装置23及び装着ヘッド24の間のデータ伝送を多重通信によって実行する。制御部31は、CPU40を主体として構成されており、多重処理部41、GbE—PHY43、画像処理部44等を備えている。多重処理部41は、GbE—PHY43と接続されている。GbE—PHY43は、論理層物理層インターフェースとして機能するICである。GbE—PHY43は、搬送装置21が備えるGbE—PHY61とLANケーブル110を介して接続されている。

0017

GbE—PHY61は、搬送装置21が備える第一多重処理部63及び第二多重処理部64を介してGbE—PHY62と接続されている。GbE—PHY62は、移載装置23が備えるGbE—PHY81とLANケーブル111を介して接続されている。GbE—PHY81は、移載装置23が備える第三多重処理部83及び第四多重処理部84を介してGbE—PHY82と接続されている。GbE—PHY82は、装着ヘッド24が備えるGbE—PHY101とLANケーブル112を介して接続されている。上記したLANケーブル110,111,112は、例えば、Gigabit Ethernet(登録商標)の通信規格準拠したLANケーブルである。GbE—PHY101は、装着ヘッド24の第五多重処理部102と接続されている。従って、本実施形態の多重処理部41等は、制御部31から装着ヘッド24に向かって順に、多重処理部41、第一多重処理部63、第二多重処理部64、第三多重処理部83、第四多重処理部84、及び第五多重処理部102の順に接続されている。

0018

制御部31の多重処理部41は、後述する産業用ネットワークの制御データCDやマークカメラ25の画像データ等を、例えば、時分割多重化方式TDM:Time Division Multiplexing)で多重化した多重化データMDとして送受信する。多重処理部41は、LANケーブル110,111,112を介して他の多重処理部(第一多重処理部63など)との間で多重化データMDを送受信する。多重処理部41は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイFPGA)などの論理回路構築されている。なお、多重処理部41は、論理回路に限らず、例えば、通信制御特化した特定用途向け集積回路ASIC)でもよく、これら集積回路と論理回路とを組み合わせたものでもよい。

0019

また、搬送装置21が備える2つの多重処理部(第一多重処理部63、第二多重処理部64)のうち、移載装置23と接続される第二多重処理部64は、通信異常検出部64Aを備えている。通信異常検出部64Aは、例えば、FPGA内の1つの論理ブロックで構築されている。同様に、移載装置23が備える2つの多重処理部(第三多重処理部83、第四多重処理部84)のうち、装着ヘッド24と接続される第四多重処理部84は、通信異常検出部84Aを備えている。通信異常検出部64A,84Aは、多重通信回線における産業用ネットワークの制御データCDのデータ誤りを検出し、データ誤りを検出したことを第一スレーブ65及び第二スレーブ85に通知するものである。なお、通信異常検出部64A,84Aの詳細については後述する。

0020

また、制御部31の画像処理部44は、マークカメラ25及びパーツカメラ26で撮像した画像データを画像処理する。画像処理部44は、制御部31が備えるPHY42A,42Bを介して多重処理部41と接続されている。PHY42Aは、装着ヘッド24のパーツカメラ26に対応しており、パーツカメラ26の画像データ等を伝送する。また、PHY42Bは、移載装置23のマークカメラ25に対応しており、マークカメラ25の画像データ等を伝送する。

0021

装着ヘッド24のパーツカメラ26は、第五多重処理部102と接続されている。パーツカメラ26は、例えば、画像伝送規格であるGigE-vision(登録商標)規格に準拠した通信方式で第五多重処理部102と通信を実行する。パーツカメラ26は、制御部31の画像処理部44から多重通信回線を介して撮像の開始を示すトリガ信号を受信する。パーツカメラ26は、トリガ信号の受信に応じて撮像を実行し、撮像した画像データを第五多重処理部102に出力する。

0022

多重処理部41は、第五多重処理部102から受信した多重化データMDを非多重化し、パーツカメラ26の画像データを分離する。多重処理部41は、分離した画像データを、GigE-vision(登録商標)規格に準拠した通信方式でPHY42Aを介して画像処理部44に出力する。画像処理部44は、入力されたパーツカメラ26の画像データを画像処理することによって、吸着ノズルにおける電子部品の保持位置の誤差等を検出する。同様に、移載装置23のマークカメラ25は、撮像した画像データを第三多重処理部83に出力する。制御部31の画像処理部44は、多重処理部41からPHY42Bを介して入力したマークカメラ25の画像データを画像処理し、基板Bd(図2参照)に関する情報、電子部品の装着位置の誤差等を検出する。

0023

(3−2.産業用ネットワークの構成)
次に、産業用ネットワークの構成について説明する。制御部31は、上記した多重処理部41等の他に、マスター45を備えている。また、搬送装置21は、制御部31のマスター45によって制御される第一スレーブ65を備えている。また、移載装置23は、マスター45によって制御される第二スレーブ85を備えている。また、装着ヘッド24は、マスター45によって制御される第三スレーブ103を備えている。

0024

マスター45は、産業用ネットワークにおける通信によって、第一〜第三スレーブ65,85,103との間で送受信される制御データCDの伝送を統括的に制御する。第一〜第三スレーブ65,85,103は、制御データCDに基づいた制御を実行する。ここでいう産業用ネットワークとは、例えば、MECHATROLINK(登録商標)−III規格やProfinet(登録商標)規格など、イーサネット(登録商標)規格に準拠した通信方式を用いて制御データCDの伝送を行う、いわゆる産業用イーサネット(登録商標)である。なお、産業用ネットワークは、イーサネット(登録商標)技術を用いないネットワークでもよい。

0025

マスター45及び第一〜第三スレーブ65,85,103は、例えば、プログラマブルロジックデバイスPLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、複合プログラマブルロジックデバイス(CPLD)といった論理回路の構築に使用されるIPコアである。なお、マスター45等は、論理回路に限らず、例えば、ASICでもよい。

0026

制御部31のCPU40は、上記した画像処理部44の画像処理によって検出した検出結果の他に、マスター45によって収集した制御データCDを入力する。CPU40は、入力したデータに基づいて、装着作業における次の制御内容等を決定する。CPU40は、決定した制御内容に基づいて搬送装置21のベルトコンベアを駆動するモータ等を制御する。また、CPU40は、決定した制御内容に応じた制御データCDをマスター45に出力する。マスター45は、2つのPHY47,48を介して多重処理部41と接続されている。PHY47,48は、LANケーブル49を介して互いに接続されている。マスター45は、CPU40から入力した制御データCDを、多重通信回線を介した産業用ネットワークによって第一〜第三スレーブ65,85,103に送信する。

0027

搬送装置21は、上記した第一多重処理部63や第一スレーブ65の他に、CPU67、リレー68、センサ69、及びDUMMY−PHY(以下、「仮想PHY」という)71,72(信号生成部)を備えている。なお、図3に示すセンサ69は、様々な用途で使用される複数のセンサ69を、まとめて1つのセンサ69として図示している。リレー68についても同様に図示している。CPU67は、搬送装置21に取り付けられたリレー68やセンサ69などの各種素子において入出力される信号を処理する。リレー68やセンサ69は、例えば、搬送装置21によって搬送される基板Bdの位置等を検出するためのものである。また、移載装置23は、上記した第三多重処理部83や第二スレーブ85の他に、CPU87、リレー88、センサ89、及び仮想PHY91,92を備えている。また、装着ヘッド24は、上記した第五多重処理部102や第三スレーブ103の他に、CPU105、リレー106、センサ107、及び仮想PHY108を備えている。なお、移載装置23及び装着ヘッド24の産業用ネットワークに係る構成は、搬送装置21と同様となっているため、その説明を適宜省略する。

0028

第一スレーブ65は、制御部側の第一多重処理部63と仮想PHY71を介して接続されている。また、第一スレーブ65は、移載装置23側の第二多重処理部64と仮想PHY72を介して接続されている。仮想PHY71,72は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などの論理回路で構築されている。本実施形態の第一多重処理部63、第二多重処理部64(通信異常検出部64A)、第一スレーブ65及び仮想PHY71,72は、同一のFPGA60(多重通信装置)の論理回路内に組み込まれている。好適には、第一多重処理部63等は、FPGA60の同一の基板上に集約して実装される。同様に、移載装置23の第三多重処理部83等は、同一のFPGA80の論理回路内に組み込まれている。

0029

本実施形態の産業用ネットワークにおいて、マスター45から送信された制御データCDは、第一〜第三スレーブ65,85,103の各々を循環するようにループ通信回線RLを伝送される。具体的には、第一多重処理部63は、制御部31の多重処理部41から受信した多重化データMDから制御データCDを分離し、分離した制御データCDを第一スレーブ65に出力する。マスター45から各スレーブ(第一スレーブ65等)へ送信する制御データCDには、各スレーブ用のデータを格納する位置が設定されている。

0030

第一スレーブ65は、第一多重処理部63(マスター45)から入力した制御データCDにおける第一スレーブ65用の読み込みデータ格納位置からデータをコピーし、コピーしたデータをCPU67に出力する。CPU67は、第一スレーブ65から入力したデータに基づいてリレー68やセンサ69を駆動する。また、CPU67は、リレー68やセンサ69の出力信号に係わるデータを第一スレーブ65に出力する。例えば、CPU67は、リレー68の駆動の完了を示すデータやセンサ69の検出データを第一スレーブ65に出力する。

0031

第一スレーブ65は、例えば、搬送装置21の動作を制御するデータ(コンベアデータ)をCPU67を介して入出力する。より具体的には、第一スレーブ65は、例えば、コンベアデータとして、搬送装置21のベルトコンベアを駆動するモータ(図示略)の回転角度等を検出するエンコーダ(センサ69)に対してエンコーダ情報(回転角度など)を送信する指示データや、リレー68を駆動する指示データをCPU67へ出力する。また、第一スレーブ65は、例えば、コンベアデータとして、エンコーダ(センサ69)のエンコーダ情報や、ベルトコンベアを基板Bdが通過したか否かを検出するセンサ69の検出データをCPU67から入力する。制御部31のCPU40は、例えば、第一スレーブ65から取得したエンコーダ情報に基づいて、搬送装置21のモータへ供給する電力等を変更し回転方向、角度、及び速度等を制御する。これにより、第一スレーブ65は、装着機13(作業機)による基板Bd(ワーク)の搬送作業を制御することが可能となる。

0032

第一スレーブ65は、制御データCDにおける第一スレーブ65用の書き込みデータの格納位置にCPU67から入力したデータを書き込んで、第二多重処理部64へ出力する。第二多重処理部64は、第一スレーブ65から入力した制御データCDを他のデータと多重化し、多重化した多重化データMDを移載装置23の第三多重処理部83へ送信する。なお、第一多重処理部63は、第一スレーブ65で必要となるデータ(制御データCDなど)のみを第一スレーブ65へ出力する構成でもよい。また、第一多重処理部63は、第一スレーブ65で必要でないデータ(マークカメラ25へのトリガ信号など)を、第一スレーブ65を介さずに第二多重処理部64へ直接転送してもよい。

0033

移載装置23の第二スレーブ85は、搬送装置21の第一スレーブ65と同様に、第三多重処理部83から入力した制御データCDにおける第二スレーブ85用のデータの格納位置に対する読み込み又は書き込み処理を実行する。第二スレーブ85は、例えば、移載装置23の動作を制御するデータ(スライダデータ)をCPU87を介して入出力する。より具体的には、第二スレーブ85は、例えば、スライダデータとして、移載装置23のヘッド駆動装置23Aを駆動するモータの回転角度等を検出するエンコーダ(センサ89)に対してエンコーダ情報を送信する指示データや、リレー88を駆動する指示データをCPU87へ出力する。また、第二スレーブ85は、例えば、スライダデータとして、エンコーダ(センサ89)のエンコーダ情報をCPU87から入力する。制御部31のCPU40は、例えば、第二スレーブ85から取得したエンコーダ情報に基づいて、ヘッド駆動装置23Aのモータへ供給する電力等を変更し回転方向等を制御する。これにより、第二スレーブ85は、装着機13(作業機)による基板Bd(ワーク)に対する装着作業を制御することが可能となる。

0034

第二スレーブ85は、処理後の制御データCDを、第四多重処理部84及び多重通信回線(LANケーブル112)を介して装着ヘッド24の第五多重処理部102(第三スレーブ103)に送信する。第三スレーブ103は、第二スレーブ85と同様に、制御データCDにおける第三スレーブ103用のデータの格納位置に対する読み込み又は書き込み処理を実行する。第三スレーブ103は、例えば、装着ヘッド24の動作を制御するデータ(ヘッドデータ)をCPU105を介して入出力する。より具体的には、第三スレーブ103は、例えば、ヘッドデータとして、装着ヘッド24の吸着ノズルの昇降位置や回転位置を変更するモータの回転角度等を検出するエンコーダ(センサ107)に対してエンコーダ情報を送信する指示データや、リレー106を駆動する指示データをCPU105へ出力する。また、第三スレーブ103は、例えば、ヘッドデータとして、エンコーダ(センサ107)のエンコーダ情報や、吸着ノズルの回転位置を検出するセンサ107の検出データをCPU105から入力する。制御部31のCPU40は、例えば、第三スレーブ103から取得したエンコーダ情報に基づいて、装着ヘッド24のモータへ供給する電力等を変更し回転方向等を制御する。これにより、第三スレーブ103は、装着機13(作業機)による基板Bd(ワーク)に対する装着作業を制御することが可能となる。

0035

第三スレーブ103は、処理後の制御データCDを、第二スレーブ85及び第一スレーブ65を介してマスター45へ送信する。この際、第二スレーブ85及び第一スレーブ65は、第三スレーブ103からマスター45へ転送する制御データCDに対して必要に応じて書き込み処理等を実行してもよい。このようにして第一〜第三スレーブ65,85,103は、制御データCDに対する読み込み処理及び書き込み処理を順番に行いつつ、制御データCDを高速で転送する。制御データCDは、図2に示すループ通信回線RLを循環するように伝送される。なお、図2に示すループ通信回線RLは、制御データCDを循環させる通信路を模式的に示している。そして、マスター45は、複数の第一〜第三スレーブ65,85,103との間で制御データCDを伝送する産業用ネットワークを構築し、配線統合(削減)等を実現する。

0036

(4.比較例の構成)
次に、比較例の構成について説明する。図8は、比較例の装着機13Aの構成を示している。なお、図8は、制御部31及び装着ヘッド24の図示を省略している。図8に示すように、比較例の装着機13Aは、上記した実施形態の装着機13とは異なり、仮想PHYを備えていない。装着機13Aの搬送装置21が備える第一多重処理部63は、PHY201を備えている。PHY201は、イーサネット(登録商標)規格に準拠したケーブル202を介して第一スレーブ65が備えるPHY203と接続されている。比較例の第一多重処理部63は、上記した装着機13の仮想PHY71(論理回路)とは異なり、物理層のインターフェース(PHY201,203)及びケーブル202を介して第一スレーブ65と接続されている。

0037

同様に、搬送装置21の第二多重処理部64は、2つのPHY204,206及びケーブル207を介して第一スレーブ65と接続されている。同様に、移載装置23の第三多重処理部83は、2つのPHY209,211及びケーブル210を介して第二スレーブ85と接続されている。同様に、移載装置23の第四多重処理部84は、2つのPHY212,214及びケーブル213を介して第二スレーブ85と接続されている。これら4箇所の接続部分の構成は、同様の構成となっている。このため、以下の説明では、第一多重処理部63と第一スレーブ65との接続部分の構成について説明し、他の部分についての説明を適宜省略する。

0038

PHY201,203は、論理層と物理層のインターフェースとして機能する。PHY201は、第一多重処理部63から入力したデジタル信号を一旦アナログ信号に変換し、ケーブル202を介してPHY203に出力する。PHY203は、ケーブル202から入力したアナログ信号を、再度デジタル信号に変換して第一スレーブ65に出力する。また、PHY201,203は、第一スレーブ65から第一多重処理部63に向けた信号に対しても同様の処理を実行する。

0039

ここで、産業用ネットワークで使用されるスレーブ用のIPコア(第一スレーブ65など)では、外部装置と接続することを前提としており、外部インターフェースとして、上記したPHY203を標準で搭載していることが多い。また、この種のIPコアでは、PHY201,203間で通信を確立(リンクアップ)した後でなければ、外部装置(この場合、第一多重処理部63)と通信を開始しない設定となっている。このため、産業用ネットワークで使用されるスレーブ用のIPコア(第一スレーブ65など)を用いて、本実施形態の第一多重処理部63のような外部装置を接続する場合、第一スレーブ65は、2つのPHY201,203及びケーブル202を介して第一多重処理部63と接続する必要がある。

0040

(5.仮想PHYの構成)
これに対し、図3に示す本実施形態の装着機13において、第一多重処理部63は、仮想PHY71を介して第一スレーブ65と接続されている。また、第二多重処理部64は、仮想PHY72を介して第一スレーブ65と接続されている。仮想PHY71,72は、例えば、MII(Media Independent Interface)の通信規格に準拠した信号を生成し、生成した信号を第一スレーブ65に送信して通信の確立を実行する。なお、他の仮想PHY91,92,108は、仮想PHY71,72と同様の構成となっている。また、搬送装置21の移載装置23側の第二多重処理部64は、通信異常検出部64Aを備える点で、制御部31側の第一多重処理部63と異なっている。このため、以下の説明では、移載装置23側の第二多重処理部64、仮想PHY72、及び第一スレーブ65を中心に説明する。

0041

図4は、第二多重処理部64及び仮想PHY72の構成を示している。第二多重処理部64は、移載装置23の第三多重処理部83から送信されたデータを多重受信処理部121で受信する。多重受信処理部121は、受信したデータから多重化データMDを生成し、生成した多重化データMDを非多重化部122に出力する。非多重化部122は、多重化データMDの非多重化処理を行う。非多重化部122は、非多重化処理により分離したデータを仮想PHY72のMII受信データ処理部131に出力する。このデータは、例えば、移載装置23の第二スレーブ85から受信した制御データCDである。仮想PHY72が備えるMIIインターフェース132は、第一スレーブ65と接続されるインターフェースであり、MII規格に準拠した通信を実行する。MII受信データ処理部131は、非多重化部122から入力したデータを、MIIインターフェース132を介して第一スレーブ65に出力する。第一スレーブ65は、例えば、第二スレーブ85から受信した制御データCDに対する読み込み処理等を実行し、処理後の制御データCDを、仮想PHY71や第一多重処理部63を介して制御部31のマスター45へ送信する。

0042

一方、仮想PHY72のMII送信データ処理部133は、MIIインターフェース132を介して第一スレーブ65からデータを入力する。このデータは、例えば、マスター45から受信した制御データCDに対して第一スレーブ65によって書き込み処理等がなされたものである。MII送信データ処理部133は、第一スレーブ65から入力したデータを第二多重処理部64の多重化部123に出力する。多重化部123は、MII送信データ処理部133から入力したデータを多重化して多重化データMDを生成する。多重化部123は、生成した多重化データMDを多重送信処理部124に出力する。多重送信処理部124は、多重化部123から入力した多重化データMDを、LANケーブル111を介して移載装置23の第三多重処理部83へ送信する。これにより、マスター45から第一スレーブ65へ送信された制御データCDは、第二スレーブ85へ転送される。

0043

また、MIIインターフェース132は、第一スレーブ65との間で送受信するデータを、図4に示すTXD信号(送信データ)あるいはRXD信号(受信データ)として送受信する。MIIインターフェース132は、この信号の他に、各種の制御用の信号を第一スレーブ65との間で送受信する。例えば、MIIインターフェース132は、TX_CLK信号などの送信クロック信号、後述するマネージメント制御用のMDIO(Media Dependent Input/Output)信号、MDIO信号のクロック信号であるMDC信号などを送受信する。

0044

上記したように、産業用ネットワークで使用されるスレーブ用のIPコアは、図8に示すように、PHY204,206の間で通信を確立した後でなければ、外部装置(第二多重処理部64など)と通信を開始しない。具体的には、図8に示すPHY206は、他方のPHY204との間で通信を確立したか否かを示す情報を記憶するレジスタを備えている。そして、第一スレーブ65は、MDIO信号をPHY206に送信し、PHY206のレジスタに記憶された情報を取得する。第一スレーブ65は、取得したレジスタの値が通信確立(リンクアップ)を示す値であった場合、PHY204,206を介した第二多重処理部64との通信を開始する。一方、第一スレーブ65は、取得したレジスタの値が通信切断リンクダウン)を示す値である間、即ち、通信確立を示すレジスタの値を取得できるまでの間は、第二多重処理部64と通信を開始しない。

0045

これに対し、図4に示す第二多重処理部64は、多重通信の状態を監視する通信異常検出部64Aを備えている。また、仮想PHY72は、MII通信の規格に準拠した信号を生成する疑似信号生成処理部134を備えている。疑似信号生成処理部134は、通信確立又は通信切断を示す情報を記憶するレジスタ135(記憶部)を備えている。通信異常検出部64Aは、多重受信処理部121及び多重送信処理部124の動作状態を監視し、多重通信が確立したか否かを判定する。通信異常検出部64Aは、多重通信が確立したことを検出すると、その旨を疑似信号生成処理部134に出力する。

0046

疑似信号生成処理部134は、通信異常検出部64Aから多重通信を確立した旨を入力するまでの間はレジスタ135の値を通信切断を示す値に設定する。MIIインターフェース132が第一スレーブ65からMDIO信号による問い合わせを入力すると、疑似信号生成処理部134は、通信切断(リンクダウン)を示すレジスタ135の値を設定したMDIO信号を生成し、MIIインターフェース132を介して第一スレーブ65へ出力する。これにより、仮想PHY72と第一スレーブ65との通信は、開始されない。従って、第一スレーブ65と第二多重処理部64との間の通信は、切断された状態となる。

0047

また、疑似信号生成処理部134は、MII受信データ処理部131及びMII送信データ処理部133によるデータ転送の開始又は停止を制御可能となっている。疑似信号生成処理部134は、通信異常検出部64Aから多重通信を確立した旨を入力するまでの間は、MII受信データ処理部131等によるデータ転送を停止する。

0048

一方、疑似信号生成処理部134は、通信異常検出部64Aから多重通信を確立した旨を入力するとレジスタ135の値を通信確立を示す値に設定する。MIIインターフェース132が第一スレーブ65からMDIO信号による問い合わせを入力すると、疑似信号生成処理部134は、通信確立(リンクアップ)を示すレジスタ135の値を設定したMDIO信号を生成し、MIIインターフェース132を介して第一スレーブ65へ出力する。また、疑似信号生成処理部134は、MII受信データ処理部131等によるデータ転送を開始させる。これにより、仮想PHY72(第二多重処理部64)と第一スレーブ65との通信が開始される。また、第一スレーブ65は、多重通信が確実に確立された後で多重通信回線を介したデータの送信処理を開始できる。

0049

(6.多重通信確立時、制御データCDの誤り検出時、及び多重通信切断時の動作)
次に、多重通信の確立時、制御データCDの誤り検出時、及び多重通信切断時の動作について説明する。図5は、多重通信の確立時等における装着機13の処理動作であって、特に、第二多重処理部64、仮想PHY72及び第一スレーブ65の処理動作の内容を示している。

0050

まず、搬送装置21のFPGA60は、装着機13の電源投入されると、第二多重処理部64、仮想PHY72及び第一スレーブ65等の論理回路を構築するコンフィグレーションを実行する。論理回路が構築されると、図5のステップ(以下、単に「S」と表記する)11において、仮想PHY72の疑似信号生成処理部134は、レジスタ135(図4参照)の値を設定する。疑似信号生成処理部134は、初期状態ではレジスタ135にリンクダウンを示す値を設定する(S11)。この状態では、仮想PHY71は、第一スレーブ65からMDIO信号による問い合わせがあっても、リンクダウンを示すレジスタの値を応答する。また、疑似信号生成処理部134は、通信異常検出部64Aから通信を確立した旨を入力するまでの間は、MII受信データ処理部131及びMII送信データ処理部133の転送動作を停止させる。

0051

なお、疑似信号生成処理部134は、S11において、通信状態を通知する処理を実行してもよい。例えば、疑似信号生成処理部134は、リンクダウンの状態では、FPGA60の回路基板上に設けたリンク状態を示すLEDを消灯し、リンクダウン中である旨を作業者等に通知してもよい。また、通信異常検出部64Aから通信を確立した旨を入力するまでの間において、疑似信号生成処理部134は、第一スレーブ65から各種の問い合わせがあった場合に、これに応答する処理を実行してもよい。具体的には、疑似信号生成処理部134は、第一スレーブ65との間におけるデータの転送速度の初期設定について、第一スレーブ65から問い合わせがあった場合に、これに応答して適切な転送速度を設定するなど、いわゆるオートネゴシエーションを実行してもよい。

0052

次に、通信異常検出部64Aは、多重通信の状態を監視する(S12)。通信異常検出部64Aは、多重通信が確立されるまでの間は、疑似信号生成処理部134へ通信確立の通知をしない(S12:NO)。疑似信号生成処理部134は、リンクダウンの状態を維持する。

0053

一方、通信異常検出部64Aは、多重通信が確立されたことを検出すると、その旨を疑似信号生成処理部134に通知する(S12:YES)。疑似信号生成処理部134は、通信異常検出部64Aから多重通信を確立した旨を入力すると、レジスタ135にリンクアップを示す値を設定する(S13)。これにより、疑似信号生成処理部134は、第一スレーブ65からMDIO信号による問い合わせがあると、リンクアップを示すレジスタ135の値を応答する。また、疑似信号生成処理部134は、回路基板上のリンクLEDを点灯させてリンクアップの状態を報知する(S13)。

0054

また、疑似信号生成処理部134は、MII受信データ処理部131及びMII送信データ処理部133に対して転送処理を開始させる(S14)。これにより、MII送信データ処理部133は、第一スレーブ65から入力したデータを多重化部123に転送する処理を開始する。また、MII受信データ処理部131は、非多重化部122から入力したデータを、第一スレーブ65に転送する処理を開始する。このようにして、仮想PHY72は、多重通信の確立に合わせて第二多重処理部64と第一スレーブ65との間のデータの転送を開始することが可能となっている。

0055

次に、通信異常検出部64Aは、多重通信回線におけるデータ転送が開始されると、移載装置23の第三多重処理部83から受信した多重化データMDに多重化された制御データCDについて、データの誤りがあるか否かを判定する(S15)。通信異常検出部64Aは、例えば、非多重化部122によって多重化データMDから分離された制御データCDについて、データの誤りを判定する。通信異常検出部64Aは、制御データCDに付与された誤り訂正符号CRC符号など)を用いてデータの誤りを判定する。この誤り訂正符号は、採用する産業用ネットワークの通信規格で規定されたものを使用してもよい。あるいは、誤り訂正符号は、通信規格の誤り訂正符号とは別に通信異常検出部64Aによる誤り検出用に制御データCDに付与したものを使用してもよい。

0056

通信異常検出部64Aは、誤り判定において所定条件を満たしたことに応じて(S15:NO)、S17以降の処理を開始する。ここでいう所定条件は、例えば、連続して受信した制御データCDの誤り判定において、4回連続で誤りを検出する条件を設定できる。なお、所定条件は、これに限らず、例えば、誤りを1回検出する条件でもよい。

0057

一方、通信異常検出部64Aは、誤り判定において所定条件を満たさない場合(S15:YES)、多重通信の切断の有無を判定する(S16)。通信異常検出部64Aは、例えば、多重受信処理部121の受信信号レベルや移載装置23の第三多重処理部83からの応答の有無を判定することによって、多重通信の切断の有無を判定することができる(S16)。通信異常検出部64Aによって制御データCDのデータ誤りや多重通信の切断が検出されるまでの間は(S15:YES、S16:NO)、多重通信回線を介した多重化データMDの転送処理は、継続される。一方で、通信異常検出部64Aは、多重通信の切断を検出すると(S16:YES)、S17以降の処理を開始する。

0058

S17において、通信異常検出部64Aは、疑似信号生成処理部134に通知を行ってレジスタ135の値をリンクダウンを示す値に変更させ、回路基板上のリンクLEDを消灯させる(S17)。また、第一スレーブ65は、多重通信が確立された後も、MDIO信号による問い合わせ処理を定期的に実行し、レジスタ135の状態を監視している。このため、第一スレーブ65は、レジスタ135の値を定期的に取得することによって、制御データCDの誤りの発生や多重通信の切断の発生の有無を判定することができる。

0059

図6は、一例として、搬送装置21と移載装置23とを接続するLANケーブル111にノイズ141が発生し、制御データCDに誤りが発生した状態を示している。なお、図6は、図面が煩雑となるのを避けるために制御部31やGbE—PHY43等の図示を省略している。第一スレーブ65は、MDIO信号による問い合わせを実行しレジスタ135の値がリンクダウンを示す値に変更されたことを検出すると、第二多重処理部64との間の通信を切断する。第一スレーブ65は、第二多重処理部64との間の通信を切断した後にマスター45から受信した制御データCDを第二スレーブ85へ送信する処理を中止し、制御データCDをマスター45へ送信(返信)する。本実施形態の第一スレーブ65では、マスター45から受信した制御データCDを、自身で折り返して再びマスター45へ送信する通信(以下、「折り返し通信」という)を開始する(図5のS18、図6中の矢印143参照)。

0060

第一スレーブ65は、折り返し通信を開始すると、マスター45から第一多重処理部63を介して受信した制御データCDの送信先を第二スレーブ85からマスター45へ書き換えてマスター45へ送信する(S18)。また、第一スレーブ65は、折り返し通信を開始する際に、異常(データ誤りや回線切断)が発生した多重通信回線を識別するための回線情報LD(この場合は、LANケーブル111の識別情報)を制御データCDに設定し、マスター45へ送信する(S18)。これにより、マスター45は、第一スレーブ65から受信した制御データCD内の回線情報LDを判定することで、異常が発生した多重通信回線の位置等を検出することができる。なお、第一スレーブ65は、制御データCDに設定する方法以外の方法で回線情報LDをマスター45へ送信してもよい。例えば、第一スレーブ65は、多重化データMDに多重化される制御データCD以外のデータを用いてマスター45へ回線情報LDを送信してもよい。

0061

マスター45は、第一スレーブ65から制御データCD(回線情報LD)を受信すると、異常が発生した多重通信回線を回復させる処理を実行する(図5のS19)。マスター45は、第一スレーブ65に向けてリセット信号RTを送信する。マスター45は、例えば、制御データCDにリセット信号RTを設定し、第一スレーブ65に送信する。

0062

第一スレーブ65は、マスター45からリセット信号RTを受信すると再起動を実行する。また、第一スレーブ65は、再起動を実行する旨を、通信異常が発生した第二多重処理部64へ通知する。第二多重処理部64は、第一スレーブ65の再起動に合わせて再起動を実行する。なお、第一スレーブ65及び第二多重処理部64の再起動は、FPGA60の論理回路を再構築するコンフィグレーションによって実行してもよい。

0063

第二多重処理部64は、再起動後に多重通信回線(LANケーブル111)の再接続を移載装置23の第三多重処理部83と開始する。これにより、マスター45は、データ誤りや回線切断の異常が発生した多重通信回線を迅速且つ的確に回復させることができる。なお、マスター45は、再起動後に多重通信回線が回復しない場合に、その旨を作業者に通知してもよい。例えば、マスター45は、装着機13の表示部やホストコンピュータ3(図1参照)に回復しない旨を通知してもよい。

0064

また、マスター45は、第一スレーブ65から制御データCD(回線情報LD)を受信したことに応じて、基板Bd(図2参照)に対する電子部品の装着作業を中止して搬送装置21による基板Bdの搬送作業を優先して実行する(S19)。図6に示すように、第一スレーブ65で折り返し通信を実行した場合、装着機13は、少なくとも搬送装置21のリレー68等(図3参照)を、多重通信回線を介して制御することができる。換言すれば、マスター45は、搬送装置21に対する制御を実行することができる。そこで、本実施形態のマスター45は、折り返し通信を実行した場合、装着作業を中止して、搬送装置21によって生産ライン2(図1参照)における下流の装着機13に基板Bdを搬送する作業を優先して実行する。これにより、図1に示す複数の装着機13のうちの一台の装着機13で折り返し通信を実行し装着作業を中止した場合でも、他の装着機13が、装着作業を中止した装着機13の作業内容を代わり実行することで生産ライン2の停止を防ぐことが可能となる。なお、マスター45は、多重通信回線が回復した場合に、装着作業を再開してもよい。

0065

また、マスター45は、通信異常が発生した多重通信回線の位置に応じて、S19における処理内容を変更してもよい。図7は、移載装置23と装着ヘッド24とを接続するLANケーブル112にノイズ145が発生した場合を示している。この場合、第四多重処理部84の通信異常検出部84Aは、LANケーブル112を介して受信した制御データCDの誤りを検出すると、仮想PHY92のレジスタ135(図4参照)の値をリンクダウンを示す値に変更する。第二スレーブ85は、仮想PHY92のレジスタ135の値がリンクダウンを示す値に変更されたことに応じて、第四多重処理部84との間の通信を切断し、折り返し通信を開始する(図7中の矢印147参照)。マスター45は、第二スレーブ85から制御データCD(回線情報LD)を受信と、第二スレーブ85及び第四多重処理部84の再起動を実行する。また、マスター45は、基板Bdに対する電子部品の装着作業を中止して搬送装置21による基板Bdの搬送作業を優先して実行する。さらに、LANケーブル112で通信異常が発生した場合、マスター45は、移載装置23に対する制御を実行することができる。このため、マスター45は、例えば、移載装置23を所定の待避位置に移動させる。これにより、作業者が通信異常の原因を調査するために装着機13内を確認する際に、移載装置23を待避させたことで、作業者は、確認作業を適切に実施することができる。このようにして、本実施形態の装着機13は、多重通信回線の異常に応じて、適切な対応を実行することが可能となっている。

0066

(7.実施形態の構成による効果)
上記した実施形態のループ通信回線RLは、産業用ネットワークにおけるマスター45から第一スレーブ65に送信された制御データCDを、多重通信回線を介して第二スレーブ85へ送信し、第二スレーブ85から多重通信回線を介して第一スレーブ65で受信し、さらに、マスター45で受信する通信回線である。FPGA60(多重通信装置)は、第一スレーブ65、第二多重処理部64(第一スレーブ側多重処理部)、及び通信異常検出部64Aを備える。第一スレーブ65は、ループ通信回線RLに接続されマスター45から制御データCDを受信し、受信した制御データCDに基づいた処理を実行する。第二多重処理部64(第一スレーブ側多重処理部)は、少なくとも第一スレーブ65から入力した制御データCDを多重化した多重化データMDを生成し、多重通信回線を介して第二スレーブ85に接続された第三多重処理部83(第二スレーブ側多重処理部)へ多重化データMDを送信する。通信異常検出部64Aは、第二多重処理部64が第三多重処理部83から多重通信回線を介して受信した多重化データMD内の制御データCDにおける誤りを検出し、誤りを検出したことに応じて第一スレーブ65へ異常情報を通知する(レジスタ135の値を変更する)。

0067

本実施形態では、制御データCDは、マスター45、第一スレーブ65、第二スレーブ85、及び第三スレーブ103を接続するループ通信回線RLを循環するように伝送される。ここで、制御データCDにデータ誤りが発生しても多重通信回線が接続されていれば、第二多重処理部64は、第三多重処理部83から多重化データMD(制御データCD)を受信することができる。この場合、通信異常検出部64Aを備えていない構成では、第一スレーブ65が、第二多重処理部64からデータ誤りのある制御データCDを入力し、マスター45へ転送する虞がある。その結果、マスター45は、データ誤りのある制御データCDしか受信できず、制御データCDに基づいて適切な処理を実行できなくなってしまう。これに対し、本実施形態の通信異常検出部64Aは、第三多重処理部83(第二スレーブ側多重処理部)から第二多重処理部64(第一スレーブ側多重処理部)へ送信した多重化データMD内の制御データCDにおける誤りを検出する。通信異常検出部64Aは、制御データCDに誤りがあることを検出すると、第一スレーブ65に異常情報を通知する。これにより、第一スレーブ65は、通知を受けることで、マスター45から受信した制御データCDを、第二スレーブ85と接続された多重通信回線、即ち、データ誤りが発生する多重通信回線を経由させずにマスター45へ返信することができる。マスター45は、データ誤りが発生していない制御データCDを受信することができ、制御データCDの内容に従って適切な処理を実行することができる。

0068

さらに、FPGA60は、異常情報を記憶するレジスタ135(記憶部)を、さらに備える。通信異常検出部64Aは、制御データCDの誤りを検出したことに応じて、レジスタ135に異常情報(リンクダウンを示す値)を記憶する。第一スレーブ65は、レジスタ135から異常情報を取得することによって、制御データCDにおける誤りの発生の有無を判定する。

0069

これによれば、通信異常検出部64Aは、レジスタ135に異常情報を記憶することによって、制御データCDの誤りを検出したこと(異常情報)を第一スレーブ65に通知できる。従って、第一スレーブ65は、所定のタイミングごとにレジスタ135の異常情報の取得を試みれば、制御データCDの誤りが発生したか否かを判定できる。

0070

さらに、FPGA60は、第一スレーブ65と第二多重処理部64(第一スレーブ側多重処理部)との間に接続され、産業用ネットワークにおける通信規格(MIIの通信規格)に準拠した信号を生成する仮想PHY72(信号生成部)を、さらに備える。仮想PHY72は、多重通信回線の通信が確立されたこと応じて、通信規格に準拠した信号を第一スレーブ65に送信して第一スレーブ65との間の通信を確立し、第二多重処理部64と第一スレーブ65との間において制御データCDを転送する。また、仮想PHY72は、通信異常検出部64Aによってレジスタ135(記憶部)に異常情報(リンクダウンを示す値)が記憶されたことに応じて、通信規格に準拠した信号を用いて異常情報を第一スレーブ65に送信し、第一スレーブ65と第二多重処理部64との間の通信を切断する。

0071

これによれば、仮想PHY72(信号生成部)は、多重通信の確立に応じて、産業用ネットワークの通信規格に準拠した信号を第一スレーブ65に送信し、第一スレーブ65との間の通信を確立する。仮想PHY72は、第一スレーブ65との通信を確立した後、第一スレーブ65と第二多重処理部64(第一スレーブ側多重処理部)との間において制御データCDを転送する。このような構成では、第一スレーブ65と第二多重処理部64との間にPHY204,206及び2つのPHY204,206を接続するケーブル207(図8参照)を配置する必要がなくなり、仮想PHY72を介して第一スレーブ65と第二多重処理部64との間で制御データCDの受け渡しを実行できる。また、PHYの数を減らすことでFPGA60の基板実装面積を削減し、FPGA60の小型化、ひいてはFPGA60を備える搬送装置21の小型化を図ることができる。また、第二多重処理部64と第一スレーブ65とのデータの送受信において一旦アナログ信号に変換する処理を省略できるため、制御データCDの転送時間が短縮可能となる。その結果、制御データCDを産業用ネットワークで循環させる場合に、制御データCDが産業用ネットワークを一周するのに必要な転送時間(1サイクルの時間)が短縮でき、ネットワークに接続するスレーブの数を増やすことができる。

0072

また、仮想PHY72は、通信異常検出部64Aによってレジスタ135に異常情報が記憶されると、通信規格に準拠した信号を用いて異常情報を第一スレーブ65に送信し、第一スレーブ65と第二多重処理部64との間の通信を切断する。これにより、仮想PHY72は、通信異常検出部64Aによるデータ誤りの検出に応じて、適切な通信方式で第一スレーブ65と第二多重処理部64との間の通信を切断できる。

0073

さらに、第一スレーブ65は、通信異常検出部64Aから異常情報の通知を受けたことに応じて、第二多重処理部64(第一スレーブ側多重処理部)との間の通信を切断し、切断した後にマスター45から受信した制御データCDを第二スレーブ85へ送信する処理を中止し、制御データCDをマスター45へ送信する。

0074

これによれば、第一スレーブ65は、第二多重処理部64との通信を切断した後、マスター45から受信した制御データCDを、データ誤りが発生する多重通信回線(LANケーブル111)を経由させずにマスター45へ返信することができる。マスター45は、データ誤りが発生していない制御データCDを受信することができる。

0075

さらに、第一スレーブ65は、通信異常検出部64Aから異常情報の通知を受けたことに応じて、制御データCDの誤りを検出した多重通信回線を識別するための回線情報LDを制御データCDに設定しマスター45へ送信する。

0076

これによれば、マスター45は、第一スレーブ65から受信した制御データCD内の回線情報LDを判定することでデータ誤りが発生した多重通信回線を識別でき、適切な対応を実行することが可能となる。

0077

さらに、第一スレーブ65は、回線情報LDを制御データCDに設定しマスター45へ送信した後に(図5のS18)、マスター45からリセット信号RTを受信したことに応じて再起動を実行する(S19)。第二多重処理部64(第一スレーブ側多重処理部)は、第一スレーブ65の再起動に合わせて再起動を実行する。

0078

これによれば、回線情報LDを受信したマスター45は、第一スレーブ65に対してリセット信号RTを送信する。第一スレーブ65は、マスター45からリセット信号RTを受信したことに応じて再起動する。第二多重処理部64は、第一スレーブ65の再起動に合わせて再起動する。これにより、FPGA60(多重通信装置)は、制御データCDのデータ誤りが発生した際に、第一スレーブ65及び第二多重処理部64を再起動することによって、誤りが発生した多重通信回線を再接続することができる。

0079

さらに、装着機13(作業機)は、基板Bd(ワーク)を搬送し基板Bdに対する作業を実行するものである。第一スレーブ65は、装着機13による基板Bdの搬送作業を制御するものである。第二スレーブ85は、装着機13による基板Bdに対する作業を制御するものである。

0080

これによれば、多重通信回線における制御データCDのデータ誤りが発生した場合に、マスター45は、例えば、折り返し通信によって、データ誤りが発生していない制御データCDを第一スレーブ65から受信でき、第一スレーブ65に対する制御(搬送作業)を継続できる。従って、ワークの搬送作業を制御する第一スレーブ65と、ワークに対する作業を制御する第二スレーブ85とを多重通信回線で接続する作業機に本願発明を適用することは有効である。

0081

さらに、装着機13(作業機)は、ワークとして基板Bdを搬送し、ワークに対する作業として基板Bdに電子部品を装着する装着作業を実行する電子部品装着機であり、通信異常検出部64Aから第一スレーブ65へ異常情報が通知されたことに応じて、電子部品の装着作業を中止して基板Bdの搬送作業を優先して実行する。

0082

これによれば、装着機13は、装置内の多重通信回線において制御データCDのデータ誤りが発生した場合に、装着作業を中止して基板Bdの搬送作業を優先する。これにより、複数の装着機13を連結して生産ライン2を構築した場合(図1参照)、データ誤りが発生した装着機13は、装着作業を停止するものの、基板Bdの搬送を継続する。生産ライン2の他の装着機13は、基板Bdの搬送が継続されるため、装着作業を継続することができる。例えば、装着作業を中止した装着機13より下流の装着機13は、装着作業を中止した上流の装着機13の作業内容を代わりに実行することが可能となる。その結果、生産ライン2の稼働を可能な限り継続し、生産性を維持することができる。

0083

さらに、産業用ネットワークにおける通信規格は、イーサネット(登録商標)規格である。また、仮想PHY72(信号生成部)は、MIIのインターフェースが行う通信規格に準拠した信号を生成する。

0084

これによれば、仮想PHY72は、産業用ネットワークにおいて広く利用されている通信規格であるイーサネット(登録商標)において使用されるMII通信規格に準拠した信号を生成する。このような構成の仮想PHY72では、様々な産業用イーサネット(登録商標)に適用することが可能となる。

0085

さらに、第二多重処理部64、第一スレーブ65及び仮想PHY72は、同一のFPGA60(プログラマブル論理デバイス)内に構築された論理回路である。

0086

これによれば、第二多重処理部64、第一スレーブ65及び仮想PHY72を同一のFPGA60の論理回路内に組み込むことで、基板実装面積を削減し装置の小型化を図ることができる。

0087

(8.実施形態の変形態様
上記実施形態において、産業用ネットワークに適用される通信規格は、イーサネット(登録商標)に限らず、他の通信規格でもよい。また、インターフェースの規格は、MIIに限らず、GMII(Gigabit Media Independent Interface)やRMII(Reduced Media Independent Interface)でもよい。
また、上記実施形態では、第二多重処理部64は、仮想PHY72を介して第一スレーブ65と接続される構成であったが、図8に示すPHY204、ケーブル207、及びPHY206を介して第一スレーブ65と接続される構成でもよい。即ち、第二多重処理部64を、仮想PHY72を用いずに第一スレーブ65と接続してもよい。この場合、第二多重処理部64の通信異常検出部64Aは、例えば、制御データCDの誤りを検出した場合に、通信の異常の発生(異常情報)を第一スレーブ65へ直接通知してもよい。
また、第一スレーブ65は、異常(制御データCDの誤りなど)が発生した場合に、回線情報LDをマスター45へ送信せずに、折り返し通信のみを実行してもよい。
また、第二多重処理部64、第一スレーブ65、及び仮想PHY72を、別々の回路基板に実装してもよい。
また、多重通信回線は、LANケーブルに限らず、光ケーブルを用いて構築してもよい。また、多重通信は、有線通信に限らず、無線通信でもよい。
また、上記実施形態では特に言及していないが、第一多重処理部63は、第二多重処理部64と同様に、通信異常検出部64Aを備え、多重通信回線(LANケーブル110)の確立、制御データCDの誤り及び多重通信回線の切断を検出し、仮想PHY71のレジスタの値を変更してもよい。あるいは、第一多重処理部63は、多重通信回線の確立及び切断のみを検出して仮想PHY71のレジスタの値を変更してもよい。

0088

また、第二多重処理部64は、制御データCDを他のデータ(トリガ信号など)と多重化する構成であったが、制御データCDのみを多重化する構成でもよい。
また、上記実施形態では、1つのマスター45に対して3つのスレーブ(第一〜第三スレーブ65,85,103)を接続したが、これに限らない。マスター45は2以上の複数個でもよい。また、スレーブは、2又は4以上の複数個でもよい。
また、上記実施形態では、本願における作業機として、電子部品を基板Bdに装着する電子部品装着機13を採用した例について説明したが、本願における作業機はこれに限定されるものではなく、半田印刷装置11などの他の基板Bdに作業を行う作業機を採用することができる。また、作業機としては、対基板作業に限らず、切削作業二次電池太陽電池燃料電池など)等の組立て作業を実施する作業機を採用してもよい。

0089

例えば、切削作業を実行する工作機械において、第一スレーブ65は、工作機械によるワークの搬送作業を制御するものとして採用できる。より具体的には、第一スレーブ65は、ワークの搬入や搬出を行うローダーの制御を実行してもよい。また、第二スレーブ85は、工作機械によるワークに対する切削作業を制御するものとして採用できる。より具体的には、第二スレーブ85は、ローダーからワークを受け取って加工時にワークを保持するチャックや、ワークを削るバイトを外周に取り付けたタレットの制御を実行してもよい。この場合においても、第一スレーブ65は、マスター45から受信した制御データCDを、第二スレーブ85と接続されたデータ誤りが発生する多重通信回線を経由させずにマスター45へ返信することができる。従って、上記実施形態と同様の効果を得ることが可能となる。

0090

13:電子部品装着機(作業機)、45:マスター、60:FPGA(多重通信装置)、64:第二多重処理部(第一スレーブ側多重処理部)、64A:通信異常検出部、65:第一スレーブ、72:DUMMY−PHY(仮想PHY、信号生成部)、83:第三多重処理部(第二スレーブ側多重処理部)、85:第二スレーブ、135:レジスタ(記憶部)、CD:制御データ、RT:リセット信号、LD:回線情報。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ