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技術 光半導体素子被覆用シート

出願人 晶元光電股ふん有限公司
発明者 三谷宗久松田広和鈴木一聡
出願日 2016年9月8日 (5年5ヶ月経過) 出願番号 2016-175379
公開日 2018年3月15日 (3年11ヶ月経過) 公開番号 2018-041638
状態 特許登録済
技術分野 積層体(2) 照明装置の配光に係わる部品細部及び防護 LED素子のパッケージ
主要キーワード 被覆素子 白色組成物 プレス工程前 厚み方向他方 被覆用シート 貯蔵剪断弾性率 素子集合体 リニアゲージ
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年3月15日)のものです。
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図面 (8)

課題

度方向における色均一性、および、非発光時外観に優れる光半導体素子を容易に製造することができる光半導体素子被覆用シートを提供すること。

解決手段

光半導体素子被覆用シート1は、光半導体素子6を直接的または間接的に被覆するように使用されるシートであって、白色粒子を含有する白色層2と、光拡散粒子を含有する光拡散層3とを厚み方向に順に備える。

概要

背景

従来から、高エネルギーの光を発光できる発光装置として、白色光半導体装置が知られている。白色光半導体装置には、例えば、電力LEDに供給するダイオード基板と、それに実装され、青色光を発光するLED(発光ダイオード)と、青色光を黄色光に変換でき、LEDを被覆する蛍光体層とが設けられている。白色光半導体装置は、LEDから発光されて蛍光体層を透過した青色光と、蛍光体層において青色光の一部が波長変換された黄色光との混色によって、高エネルギーの白色光を発光する。

このような光半導体発光装置として、例えば、特許文献1の光半導体発光装置が提案されている。特許文献1の光半導体発光装置は、発光層を含む半導体多層膜と、ベース基板とを有し、蛍光体膜が、光半導体多層膜の側面および上面(ベース基板とは反対側の面)を覆うように形成されている。

特許文献1の光半導体発光装置によれば、大型化を招くことなく、光半導体発光装置の歩留まりを向上させることができる。

概要

度方向における色均一性、および、非発光時外観に優れる光半導体素子を容易に製造することができる光半導体素子被覆用シートを提供すること。光半導体素子被覆用シート1は、光半導体素子6を直接的または間接的に被覆するように使用されるシートであって、白色粒子を含有する白色層2と、光拡散粒子を含有する光拡散層3とを厚み方向に順に備える。

目的

本発明の目的は、角度方向における色均一性、および、非発光時の外観に優れる光半導体素子を容易に製造することができる光半導体素子被覆用シートを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

光半導体素子を直接的または間接的に被覆するように使用されるシートであって、白色粒子を含有する白色層と、光拡散粒子を含有する光拡散層とを厚み方向に順に備えることを特徴とする、光半導体素子被覆用シート

請求項2

前記光半導体素子被覆用シートの厚み方向における明度L*が、51.2以上67.7以下であることを特徴とする、請求項1に記載の光半導体素子被覆用シート。

請求項3

前記光半導体素子被覆用シートの厚み方向における明度L*が、55.7以上66.6以下であることを特徴とする、請求項2に記載の光半導体素子被覆用シート。

請求項4

前記光拡散層の半値角が、20°以上120°以下であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光半導体素子被覆用シート。

請求項5

前記光拡散層の半値角が、40°以上120°以下であることを特徴とする、請求項4に記載の光半導体素子被覆用シート。

請求項6

前記白色層の厚みが、30μm以上200μm以下であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の光半導体素子被覆用シート。

請求項7

前記光拡散層の厚みが、30μm以上600μm以下であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の光半導体素子被覆用シート。

請求項8

前記光拡散層が、Bステージ樹脂を含有することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の光半導体素子被覆用シート。

請求項9

前記光拡散層は、周波数1Hzおよび昇温速度20℃/分の条件で動的粘弾性測定することにより得られる貯蔵剪断弾性率G’と温度Tとの関係を示す曲線が、極小値を有し、前記極小値における温度Tが、40℃以上200℃以下の範囲にあり、前記極小値における貯蔵剪断弾性率G’が、1,000Pa以上90,000Pa以下の範囲にあることを特徴とする、請求項8に記載の光半導体素子被覆用シート。

技術分野

0001

本発明は、光半導体素子被覆用シートに関する。

背景技術

0002

従来から、高エネルギーの光を発光できる発光装置として、白色光半導体装置が知られている。白色光半導体装置には、例えば、電力LEDに供給するダイオード基板と、それに実装され、青色光を発光するLED(発光ダイオード)と、青色光を黄色光に変換でき、LEDを被覆する蛍光体層とが設けられている。白色光半導体装置は、LEDから発光されて蛍光体層を透過した青色光と、蛍光体層において青色光の一部が波長変換された黄色光との混色によって、高エネルギーの白色光を発光する。

0003

このような光半導体発光装置として、例えば、特許文献1の光半導体発光装置が提案されている。特許文献1の光半導体発光装置は、発光層を含む半導体多層膜と、ベース基板とを有し、蛍光体膜が、光半導体多層膜の側面および上面(ベース基板とは反対側の面)を覆うように形成されている。

0004

特許文献1の光半導体発光装置によれば、大型化を招くことなく、光半導体発光装置の歩留まりを向上させることができる。

先行技術

0005

特開2005−252222号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかし、特許文献1の光半導体発光装置では、半導体多層膜から蛍光体膜を通過して放射される光が、その放射角度によって、不均一になる不具合が生じる。具体的には、斜め方向に放射される光は、正面方向(上側)に放射される光よりも黄色味を帯びる。その結果、放射される角度によって、色ムラが生じる。特に、正面方向に光半導体装置を観察すると、白色光の中に、黄色い環(イエローリング)が観察される不具合が生じる。

0007

また、蛍光体層には、一般的に、蛍光体として黄色蛍光体が使用されることが多い。そのため、非発光時には、光半導体発光装置そのものが黄色く見えてしまい、意匠性などの外観に劣る不具合が生じる。

0008

本発明の目的は、角度方向における色均一性、および、非発光時の外観に優れる光半導体素子を容易に製造することができる光半導体素子被覆用シートを提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

本発明[1]は、光半導体素子を直接的または間接的に被覆するように使用されるシートであって、白色粒子を含有する白色層と、光拡散粒子を含有する光拡散層とを厚み方向に順に備える、光半導体素子被覆用シートを含んでいる。

0010

本発明[2]は、前記光半導体素子被覆用シートの厚み方向における明度L*が、51.2以上67.7以下である、[1]に記載の光半導体素子被覆用シートを含んでいる。

0011

本発明[3]は、前記光半導体素子被覆用シートの厚み方向における明度L*が、55.7以上66.6以下である、[2]に記載の光半導体素子被覆用シートを含んでいる。

0012

本発明[4]は、前記光拡散層の半値角が、20°以上120°以下である、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の光半導体素子被覆用シートを含んでいる。

0013

本発明[5]は、前記光拡散層の半値角が、40°以上120°以下である、[4]に記載の光半導体素子被覆用シートを含んでいる。

0014

本発明[6]は、前記白色層の厚みが、30μm以上200μm以下である、[1]〜[5]のいずれか一項に記載の光半導体素子被覆用シートを含んでいる。

0015

本発明[7]は、前記光拡散層の厚みが、30μm以上600μm以下である、[1]〜[6]のいずれか一項に記載の光半導体素子被覆用シートを含んでいる。

0016

本発明[8]は、前記光拡散層が、Bステージ樹脂を含有する、[1]〜[7]のいずれか一項に記載の光半導体素子被覆用シートを含んでいる。

0017

本発明[9]は、前記光拡散層は、周波数1Hzおよび昇温速度20℃/分の条件で動的粘弾性測定することにより得られる貯蔵剪断弾性率G’と温度Tとの関係を示す曲線が、極小値を有し、前記極小値における温度Tが、40℃以上200℃以下の範囲にあり、前記極小値における貯蔵剪断弾性率G’が、1,000Pa以上90,000Pa以下の範囲にある、[8]に記載の光半導体素子被覆用シートを含んでいる。

発明の効果

0018

本発明の光半導体素子被覆用シートによれば、光半導体素子被覆用シートを光半導体素子に被覆することにより、白色粒子を含有する白色層と、光拡散粒子を含有する光拡散層とを光半導体素子に配置することができる。よって、角度方向における色均一性、および、非発光時の外観に優れる被覆光半導体素子を容易に得ることができる。

図面の簡単な説明

0019

図1は、本発明の被覆シートの一実施形態の断面図を示す。
図2A−図2Fは、三層被覆素子の製造方法の工程図であり、図2Aは、蛍光体層被覆素子集合体を用意する工程、図2Bは、被覆シートをセットする工程、図2Cは、被覆シートを蛍光体層被覆素子集合体にプレスする工程、図2Dは、剥離シート剥離する工程、図2Eは、三層被覆素子集合体を切断する工程、図2Fは、三層被覆素子を実装する工程を示す。
図3A−図3Bは、図2A−図2Fの製造方法によって作製される三層被覆素子を示し、図3Aは、平面図、図3Bは、図3AのA−Aにおける断面図を示す。
図4A−図4Fは、三層被覆素子の製造方法の変形例(蛍光体層被覆素子の上面にのみ光拡散層を配置する実施形態)の工程図を示し、図4Aは、蛍光体層被覆素子集合体を用意する工程、図4Bは、光拡散層側部を配置する工程、図4Cは、被覆シートをセットする工程、図4Dは、被覆シートを蛍光体層被覆素子集合体にプレスする工程、図4Eは、剥離シートを剥離する工程、図4Fは、三層被覆素子集合体を切断する工程を示す。
図5A−図5Bは、図4A−図4Fの製造方法によって作製される三層被覆素子の変形例(光拡散層裾部および白色層裾部を備える実施形態)を示し、図5Aは、平面図、図5Bは、図5AのA−Aにおける断面図を示す。
図6は、実施例における光拡散層の半値角を測定する装置の模式図を示す。
図7は、実施例における蛍光体層の貯蔵剪断弾性率G’と温度Tとの関係を示す。

0020

図1において、紙面上下方向は、上下方向(第1方向、厚み方向)であり、紙面上側が上側(第1方向一方側、厚み方向一方側)、紙面下側が下側(第1方向他方側、厚み方向他方側)である。紙面左右方向は、左右方向(第1方向に直交する第2方向、上下方向に対する直交方向の一例)であり、紙面左側が左側(第2方向一方側)、紙面右側が右側(第2方向他方側)である。紙厚方向は、前後方向(第1方向および第2方向に直交する第3方向、上下方向に対する直交方向の一例)であり、紙面手前側が前側(第3方向一方側)、紙面奥側が後側(第3方向他方側)である。具体的には、各図の方向矢印準拠する。

0021

<一実施形態>
図1を参照して、本発明の光半導体素子被覆用シート(以下、単に被覆シートとも略する。)の一実施形態を説明する。

0022

1.被覆シート
被覆シート1は、光半導体素子を直接的または間接的に被覆するように使用されるシートであって、面方向(厚み方向に直交する方向、前後方向および左右方向)に延びる略板(シート)形状を有する。被覆シート1は、白色層2と光拡散層3とを厚み方向に順に備える。好ましくは、被覆シート1は、白色層2と、光拡散層3とのみからなる。

0023

また、被覆シート1は、後述する三層被覆素子5(図2E、図3B参照)ではなく、また、光半導体装置10(図2F参照)でもない。すなわち、被覆シート1は、三層被覆素子5および光半導体装置10の一部品であり、すなわち、三層被覆素子5および光半導体装置10を作製するための部品である。そのため、被覆シート1は、光半導体素子6および光半導体素子6を実装する基板15(図2F参照)を含まず、被覆シート1そのものが、部品単独で流通し、産業利用可能なデバイスである。

0024

2.白色層
白色層2は、面方向に延びる略板(シート)形状を有する。白色層2は、三層被覆素子5において、非発光時の外観を白色にする白色層である。

0025

白色層2は、白色粒子を含有する。具体的には、白色層2は、例えば、白色粒子、および、第1の樹脂を含有する白色組成物から形成されている。

0026

白色粒子としては、例えば、白色無機粒子白色有機粒子が挙げられる。好ましくは、放熱性耐久性の観点から、白色無機粒子が挙げられる。

0027

白色無機粒子を構成する材料としては、例えば、酸化チタン酸化亜鉛酸化ジルコニウム酸化アルミニウムなどの酸化物、例えば、鉛白塩基性炭酸鉛)、炭酸カルシウムなどの炭酸塩、例えば、カオリンなどの粘土鉱物などが挙げられる。明るさ、白色性の観点から、好ましくは、酸化物が挙げられ、より好ましくは、酸化チタンが挙げられる。

0028

白色粒子の平均粒子径は、例えば、0.1μm以上、好ましくは、0.2μm以上であり、また、例えば、2.0μm以下、好ましくは、0.5μm以下である。白色粒子の平均粒子径を上記範囲内とすることにより、白色性をより一層向上させることができる。

0029

本発明において、白色粒子、光拡散粒子、充填材、チクソ付与粒子などの粒子の平均粒子径は、D50値として算出され、具体的には、レーザー回折式粒度分布計により測定される。

0030

白色粒子の含有割合は、白色組成物に対して、例えば、1.0質量%以上、好ましくは、2.0質量%以上、より好ましくは、2.5質量%以上であり、また、例えば、9.0質量%以下、好ましくは、7.0質量%以下、より好ましくは、6.0質量%以下である。

0031

第1の樹脂は、白色粒子を分散できるマトリクスを構成できる樹脂である。そのような第1の樹脂としては、例えば、熱硬化性樹脂熱可塑性樹脂が挙げられ、好ましくは、熱硬化性樹脂が挙げられる。

0032

熱硬化性樹脂としては、例えば、2段反応硬化性樹脂、1段反応硬化性樹脂が挙げられる。

0033

2段反応硬化性樹脂は、2つの反応機構を有しており、第1段の反応で、AステージからBステージ化(半硬化)し、次いで、第2段の反応で、BステージからCステージ化(完全硬化)することができる。つまり、2段反応硬化性樹脂は、適度の加熱条件によりBステージとなることができる熱硬化性樹脂である。Bステージは、熱硬化性樹脂が、液状であるAステージと、完全硬化したCステージとの間の状態であって、硬化およびゲル化がわずかに進行し、圧縮弾性率がCステージの弾性率よりも小さい半固体状態または固体状態である。

0034

1段反応硬化性樹脂は、1つの反応機構を有しており、第1段の反応で、AステージからCステージ化(完全硬化)することができる。このような1段反応硬化性樹脂は、第1段の反応の途中で、その反応が停止して、AステージからBステージとなることができ、その後のさらなる加熱によって、第1段の反応が再開されて、BステージからCステージ化(完全硬化)することができる熱硬化性樹脂を含む。つまり、かかる熱硬化性樹脂は、Bステージとなることができる1段反応硬化性樹脂である。また、1段反応硬化性樹脂は、1段の反応の途中で停止するように制御できず、すなわち、Bステージとなることができず、一度に、AステージからCステージ化(完全硬化)する熱硬化性樹脂も含む。つまり、かかる熱硬化性樹脂は、Bステージとなることができない1段反応硬化性樹脂である。

0035

好ましくは、熱硬化性樹脂としては、Bステージとなることができる熱硬化性樹脂(2段反応硬化性樹脂および1段反応硬化性樹脂)が挙げられる。

0036

Bステージとなることができる熱硬化性樹脂としては、好ましくは、シリコーン樹脂エポキシ樹脂が挙げられ、より好ましくは、シリコーン樹脂が挙げられる。

0037

また、Bステージとなることができるシリコーン樹脂としては、例えば、熱可塑性および熱硬化性併有するシリコーン樹脂(熱可塑性・熱硬化性シリコーン樹脂)、熱可塑性を有さず・熱硬化性を有するシリコーン樹脂(非熱可塑性・熱硬化性シリコーン樹脂)が挙げられる。好ましくは、熱可塑性・熱硬化性シリコーン樹脂が挙げられる。

0038

熱可塑性・熱硬化性シリコーン樹脂は、Bステージにおいて、加熱により、一旦可塑化(あるいは液状化)し、その後、さらなる加熱によって硬化(Cステージ化)する。具体的には、1段反応硬化型樹脂として、例えば、特開2016−037562号公報、特開2016−119454号公報などに記載されるフェニルシリコーン樹脂組成物が挙げられる。2段反応硬化型樹脂として、例えば、特開2014−72351号公報、特開2013−187227号公報に記載される第1〜第6の熱可塑性・熱硬化性シリコーン樹脂組成物(例えば、両末端アミノ型シリコーン樹脂を含有する組成物かごオクタシルセスキオキサンを含有する組成物)などが挙げられる。好ましくは、フェニル系シリコーン樹脂組成物が挙げられる。

0039

フェニル系シリコーン樹脂組成物は、シロキサン結合である主骨格フェニル基を有している。フェニル系シリコーン樹脂組成物としては、好ましくは、付加反応硬化型シリコーン樹脂組成物が挙げられる。具体的には、アルケニル基含有ポリシロキサンと、ヒドロシリル基含有ポリシロキサンと、ヒドロシリル化触媒とを含有し、アルケニル基含有ポリシロキサンおよびヒドロシリル基含有ポリシロキサンの少なくとも一方がフェニル基を有する付加反応硬化型シリコーン樹脂組成物などが挙げられる。フェニル系シリコーン樹脂組成物は、上記したさらなる加熱において、軟化する(極小点を示す)ものの、一般的な熱可塑性・熱硬化性シリコーン樹脂よりも硬い。

0040

非熱可塑性・熱硬化性シリコーン樹脂としては、2段反応硬化型樹脂として、例えば、特開2010−265436号公報、特開2013−187227号公報などに記載される第1〜第8の縮合・付加反応硬化型シリコーン樹脂組成物が挙げられる。

0041

また、Bステージをとらない熱硬化性樹脂としては、付加反応硬化型シリコーン樹脂組成物が挙げられる。Bステージをとらない付加反応硬化型シリコーン樹脂組成物としては、市販品(例えば、商品名:KER−2500、KER−6110、信越化学工業社製、商品名:LR−7665、旭化成ワッカー社製)を用いることができる。

0042

このようなBステージをとらない付加反応硬化型シリコーン樹脂組成物は、例えば、シロキサン結合である主骨格に実質的にメチル基のみを有している。なお、このようなシリコーン樹脂組成物は、メチル系シリコーン樹脂組成物とされる。

0043

第1の樹脂の屈折率は、例えば、1.30以上、1.75以下である。特に、樹脂が、フェニル系シリコーン樹脂組成物の屈折率は、Cステージで、例えば、1.45以上、好ましくは、1.50以上、より好ましくは、1.55以上であり、また、例えば、1.75以下、好ましくは、1.65以下である。また、樹脂が、メチル系シリコーン樹脂組成物の屈折率は、Cステージで、例えば、1.30以上、さらには、1.35以上であり、また、例えば、1.50以下である。本発明において、屈折率は、例えば、アッベ屈折計によって測定される。

0044

第1の樹脂の含有割合は、白色組成物に対して、例えば、10質量%以上、好ましくは、20質量%以上であり、例えば、99質量%以下、好ましくは、98質量%以下、より好ましくは、90質量%以下である。

0045

白色組成物は、上記成分に加えて、チクソ付与粒子、充填材などの粒子をさらに含有することができる。

0046

チクソ付与粒子は、白色組成物に揺変性(thixotropy、チクソ性)を付与または向上させる揺変剤である。揺変性は、せん断応力を受け続けると粘度が次第に低下し、静止すると粘度が次第に上昇する性質である。これにより、白色粒子を白色組成物(ひいては、白色層2)に均一に分散させることができ、非発光時において、色ムラがない均一な外観(白色)とすることができる。

0047

チクソ付与粒子としては、好ましくは、分散性の観点から、ヒュームドシリカ煙霧シリカ)などのナノシリカなどが挙げられる。

0048

ヒュームドシリカとしては、例えば、ジメチルジクロロシランシリコーンオイルなどの表面処理剤により表面が疎水化された疎水性煙霧シリカ、および、表面処理されていない親水性煙霧シリカのいずれであってもよい。

0049

ナノシリカ(特にヒュームドシリカ)の平均粒子径は、例えば、1nm以上、好ましくは、5nm以上であり、また、例えば、200nm以下、好ましくは、50nm以下である。また、ナノシリカ(特にヒュームドシリカ)の比表面積BET法)は、例えば、50m2/g以上、好ましくは、200m2/g以上であり、また、例えば、500m2/g以下である。

0050

白色組成物がチクソ付与粒子を含有する場合、チクソ付与粒子の含有割合は、白色組成物に対して、例えば、0.1質量%以上、好ましくは、0.5質量%以上であり、また、例えば、10質量%以下、好ましくは、3質量%以下である。

0051

充填材は、透明性の粒子であって、第1の樹脂との屈折率差が低い粒子である。具体的には、第1の樹脂との屈折率差の絶対値が、例えば、0.03以下、好ましくは、0.01以下である粒子が挙げられる。これにより、白色層2の透明性を確保しつつ、白色層2の剛性を向上することができる。

0052

充填材としては、光拡散組成物で後述する充填材と同様のものが挙げられ、好ましくは、ガラス粒子が挙げられる。

0053

白色組成物が充填材を含有する場合、充填材の含有割合は、白色組成物に対して、例えば、5質量%以上、好ましくは、10質量%以上であり、例えば、80質量%以下、好ましくは、70質量%以下である。

0054

白色層2の厚みT1は、例えば、30μm以上、好ましくは、50μm以上であり、また、例えば、200μm以下、好ましくは、180μm以下である。

0055

白色層2の厚みが上記した下限以上であれば、蛍光体層7の色をより確実に遮蔽して、非発光時の外観をより一層白色にすることができる。一方、白色層2の厚みが上記した上限以下であれば、白色層2による光半導体素子6に戻る反射を十分に抑制して、明るさを維持することができる。

0056

3.光拡散層
光拡散層3は、面方向に延びる略板(シート)形状を有する。光拡散層3は、光半導体素子6(図3B参照)から発光された光を拡散させる拡散層である。

0057

光拡散層3は、100μm厚みとして450nm波長の光で照射したときの光透過率が、例えば、30%を超過し、好ましくは、40%以上であり、また、例えば、80%以下、好ましくは、70%以下である。

0058

光拡散層3は、光拡散粒子を含有する。具体的には、光拡散層3は、例えば、光拡散粒子、および、第2の樹脂を含有する光拡散組成物から形成されている。

0059

光拡散粒子は、光を拡散する透明性の粒子であって、第2の樹脂との屈折率差が高い粒子が挙げられる。

0060

具体的には、例えば、光拡散無機粒子、光拡散有機粒子などが挙げられる。

0061

光拡散無機粒子としては、例えば、シリカ粒子複合無機酸化物粒子が挙げられる。

0062

複合無機酸化物粒子は、好ましくは、ガラス粒子であって、具体的には、シリカ、あるいは、シリカおよび酸化ホウ素を主成分として含有し、また、酸化アルミニウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛、酸化ストロンチウム酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化バリウム酸化アンチモンなどを副成分として含有する。複合無機酸化物粒子における主成分の含有割合は、複合無機酸化物粒子に対して、例えば、40質量%以上、好ましくは、50質量%以上であり、また、例えば、90質量%以下、好ましくは、80質量%以下である。副成分の含有割合は、上記した主成分の含有割合の残部である。

0063

光拡散有機粒子としては、例えば、アクリル系樹脂粒子スチレン系樹脂アクリルスチレン系樹脂粒子シリコーン系樹脂粒子、ポリカーボネート系樹脂粒子、ベンゾグアナミン系樹脂粒子、ポリオレフィン系樹脂粒子ポリエステル系樹脂粒子ポリアミド系樹脂粒子ポリイミド系樹脂粒子などが挙げられる。好ましくは、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂粒子が挙げられ、より好ましくは、シリコーン系樹脂粒子が挙げられる。

0064

光拡散粒子としては、光拡散性、耐久性の観点から、好ましくは、光拡散無機粒子が挙げられ、より好ましくは、シリカ粒子、ガラス粒子が挙げられ、さらに好ましくは、シリカ粒子が挙げられる。

0065

光拡散粒子の屈折率は、第2の樹脂の屈折率に応じて適宜設定されるが、例えば、1.40以上、好ましくは、1.45以上であり、また、例えば、1.60以下、好ましくは、1.55以下である。

0066

光拡散粒子と第2の樹脂との屈折率差の絶対値は、例えば、0.04以上、好ましくは、0.05以上、より好ましくは、0.10以上であり、また、例えば、0.20以下、好ましくは、0.18以下である。屈折率差が上記した下限を下回ると、十分な光拡散性が発揮しない場合がある。一方、屈折率差が上記した上限を上回ると、過度に光を拡散してしまい、明るさなどの光学特性が低下する場合がある。

0067

光拡散粒子の平均粒子径は、例えば、1.0μm以上、好ましくは、2.0μm以上であり、また、例えば、10μm以下、好ましくは、5.0μm以下である。

0068

光拡散粒子の含有割合は、光拡散組成物に対して、例えば、5質量%以上、好ましくは、10質量%以上、より好ましくは、30質量%以上であり、また、例えば、60質量%以下、好ましくは、50質量%以下、より好ましくは、40質量%以下である。また、光拡散粒子の主成分が占める含有割合は、光拡散組成物に対して、例えば、40質量%以上、好ましくは、50質量%以上であり、また、例えば、90質量%以下、好ましくは、80質量%以下である。

0069

第2の樹脂は、光拡散粒子を分散できるマトリクスを構成できる透明樹脂である。第2の樹脂としては、第1の樹脂と同様の樹脂が挙げられる。好ましくは、硬化性樹脂が挙げられ、より好ましくは、Bステージとなることができる熱硬化性樹脂が挙げられ、さらに好ましくは、熱可塑性・熱硬化性シリコーン樹脂が挙げられ、とりわけ好ましくは、フェニル系シリコーン樹脂組成物が挙げられる。

0070

第2の樹脂の含有割合は、光拡散組成物に対して、例えば、10質量%以上、好ましくは、20質量%以上であり、例えば、90質量%以下、好ましくは、80質量%以下、より好ましくは、60質量%以下である。

0071

光拡散組成物は、上記成分に加えて、チクソ付与粒子、充填材などの粒子をさらに含有することができる。

0072

チクソ付与粒子としては、白色組成物で上述したチクソ付与粒子と同様のものが挙げられる。好ましくは、ヒュームドシリカが挙げられる。

0073

光拡散組成物がチクソ付与粒子を含有する場合、チクソ付与粒子の含有割合は、光拡散組成物に対して、例えば、0.1質量%以上、好ましくは、0.5質量%以上であり、また、例えば、10質量%以下、好ましくは、3質量%以下である。

0074

充填材は、透明性の粒子であって、第2の樹脂との屈折率差が低い粒子である。具体的には、第2の樹脂との屈折率差の絶対値が、例えば、0.03以下、好ましくは、0.01以下である粒子が挙げられる。これにより、光拡散層3の透明性を確保しつつ、光拡散層3の剛性を向上することができる。

0075

充填材の屈折率は、第2の樹脂の屈折率に応じて適宜設定されるが、例えば、1.40以上、好ましくは、1.45以上であり、また、例えば、1.60以下、好ましくは、1.55以下である。

0076

このような充填材としては、例えば、無機粒子、有機粒子が挙げられる。好ましくは、無機粒子が挙げられる。

0077

無機粒子としては、光拡散粒子と同様の材料の粒子が挙げられ、好ましくは、複合無機酸化物粒子(ガラス粒子など)が挙げられる。

0078

有機粒子としては、光拡散有機粒子と同様の材料の粒子が挙げられる。

0079

充填材の平均粒子径は、例えば、1.0μm以上、好ましくは、5.0μm以上であり、また、例えば、100μm以下、好ましくは、50μm以下である。

0080

充填材を含有する場合、充填材の含有割合は、光拡散組成物に対して、例えば、5質量%以上、好ましくは、10質量%以上であり、例えば、50質量%以下、好ましくは、30質量%以下である。

0081

なお、本発明に用いる粒子において、光拡散粒子か充填材かは、たとえ材料が同一であったとしても、樹脂の屈折率差に応じて適宜区別される。

0082

光拡散層3の厚みT2は、例えば、30μm以上、好ましくは、50μm以上、より好ましくは、100μm以上であり、また、例えば、600μm以下、好ましくは、500μm以下、より好ましくは、200μm以下である。

0083

光拡散層3の厚みが上記した下限以上であれば、光を確実に拡散できるため、角度方向における色均一性をより一層良好にすることができる。一方、白色層2の厚みが上記した上限以下であれば、光学特性の低減を抑制しつつ、非発光時の外観をより一層良好にすることができる。

0084

光拡散層3の半値角αは、例えば、20°以上、好ましくは、40°以上、より好ましくは、80°以上、さらに好ましくは、100°以上であり、また、例えば、180°以下、好ましくは、150°以下、より好ましくは、120°以下である。半値角が上記した下限以上であれば、光を確実に拡散できるため、角度方向における色均一性をより一層良好にすることができる。半値角の測定方法は、実施例にて詳述する。

0085

4.被覆シートの製造方法
被覆シート1は、例えば、剥離シート4の表面(図1では、下面)に白色層2を形成する白色層形成工程、および、白色層2の表面(図1では、下面)に光拡散層3を形成する光拡散層形成工程により、製造することができる。

0086

(白色層形成工程)
白色層2を形成するには、例えば、まず、白色脂組成物(ワニス)を調製する。具体的には、白色粒子と、第1の樹脂と、必要により、白色粒子以外の粒子(充填材、チクソ付与粒子など)とを配合して、混合することにより、調製される。

0087

続いて、白色組成物を、剥離シート4の表面に塗布し、乾燥する。

0088

剥離シート4は、例えば、面方向に延びる可撓性フィルムからなる。剥離シート4としては、例えば、ポリエチレンフィルムポリエステルフィルムなどのポリマーフィルム、例えば、セラミクスシート、例えば、金属箔などが挙げられる。また、剥離シート4の接触面、つまり、白色組成物を塗布する面は、必要によりフッ素処理などの剥離処理されている。剥離シート4の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、10μm以上であり、また、例えば、2,000μm以下、好ましくは、1,000μm以下である。

0089

次いで、白色組成物が熱硬化性樹脂を含有する場合には、白色組成物を、Cステージ化する。具体的には、Aステージの白色組成物を、加熱(ベイク)して、Cステージ化する。

0090

加熱(ベイク)条件としては、白色組成物の種類などに応じて適宜決定されるが、加熱温度は、例えば、100℃以上、好ましくは、110℃以上であり、また、例えば、150℃以下、好ましくは、130℃以下である。加熱時間は、例えば、5分以上、好ましくは、10分以上であり、また、例えば、480分以下、好ましくは、300分以下である。なお、加熱を、異なる温度で複数回実施することもできる。

0091

これにより、白色層2が剥離シート4の表面に形成される。具体的には、Cステージの白色層2が形成される。

0092

(光拡散層形成工程)
光拡散層3を形成するには、例えば、まず、光拡散層組成物(ワニス)を調製する。具体的には、光拡散粒子と、第2の樹脂と、必要により、光拡散粒子以外の粒子(充填材、チクソ付与粒子など)とを配合して、混合することにより、調製される。

0093

次いで、光拡散層組成物を、白色層2の表面に塗布し、乾燥する。

0094

次いで、光拡散層組成物が熱硬化性樹脂を含有する場合には、光拡散層組成物を、Bステージ化する。具体的には、Aステージの光拡散層組成物を、加熱(ベイク)して、Bステージ化する。

0095

加熱(ベイク)条件としては、光拡散層組成物の種類などに応じて適宜決定されるが、加熱温度は、例えば、50℃以上、好ましくは、70℃以上であり、また、例えば、100℃未満、好ましくは、90℃以下である。加熱時間は、例えば、1分以上、好ましくは、5分以上であり、また、例えば、30分以下、好ましくは、20分以下である。

0096

これにより、光拡散層3が白色層2の表面に形成(配置)される。具体的には、Bステージの光拡散層3が形成される。すなわち、光拡散層3に含有される樹脂は、Bステージである。

0097

その結果、白色層2と光拡散層3とを備える被覆シート1が、剥離シート4に支持された状態で、得られる。

0098

被覆シート1の厚み方向における明度L*は、例えば、51.2以上、好ましくは、55.7以上、より好ましくは、60.0以上であり、また、例えば、67.7以下、好ましくは、66.6以下、より好ましくは、62.5以下である。なお、被覆シート1の明度は、含有される樹脂の状態(BステージまたはCステージ)にかかわらず、実質的に同一である。明度の測定は、紫外可視近赤外分光光度計を用いて、積分球における透過率測定方法により測定され、具体的には、実施例にて詳述する。

0099

明度が上記した下限以上であれば、三層被覆素子5から発光される光の全光束が良好になり、三層被覆素子5の明るさに優れる。一方、明度が上記した上限以下であれば、蛍光体層7の色をより確実に遮蔽して、非発光時の外観をより一層白色にすることができる。

0100

被覆シート1の厚みは、例えば、50μm以上、好ましくは、150μm以上であり、また、例えば、1000μm以下、好ましくは、500μm以下である。

0101

5.三層被覆素子の製造方法
次いで、図2A〜図2Fを参照して、被覆シート1を光半導体素子6に被覆する方法を説明する。具体的には、被覆シート1を蛍光体層被覆素子8に被覆して、三層被覆素子5を製造する方法を説明する。

0102

三層被覆素子5の製造方法は、例えば、蛍光体層被覆素子集合体11を用意する用意工程、被覆シート1を蛍光体層被覆素子集合体11に対して、熱プレスするプレス工程、剥離シートを剥離する剥離工程、および、三層被覆素子集合体12を切断する切断工程を備える。

0103

(用意工程)
用意工程では、図2Aに示すように、蛍光体層被覆素子集合体11を用意する。

0104

蛍光体層被覆素子集合体11は、複数の蛍光体層被覆素子8と、それらの複数の蛍光体層被覆素子8を仮固定する仮固定シート30とを備えている。

0105

蛍光体層被覆素子8は、光半導体素子6と、その光半導体素子6を被覆する蛍光体層7とを備えている。

0106

光半導体素子6は、例えば、電気エネルギー光エネルギーに変換するLED(発光ダイオード素子)やLD(半導体レーザー素子)である。好ましくは、光半導体素子6は、青色光を発光する青色LEDである。一方、光半導体素子6は、光半導体素子6とは技術分野が異なるトランジスタなどの整流器半導体素子)を含まない。

0107

光半導体素子6は、面方向に沿う略平板形状を有している。また、光半導体素子6は、平面視略矩形状(好ましくは、平面視略正方形状)を有している。光半導体素子6は、上面21と、下面22と、側面23とを備えている(図3B参照)。

0108

上面21は、光を上側に向かって放射する発光面であり、平坦な形状を有している。上面21には、蛍光体層7(後述)が設けられている。

0109

下面22は、電極24が形成されている面であって、上面21に対して下側に間隔を隔てて対向配置されている。電極24は、複数(2個)設けられており、下面22から下側に向かってわずかに突出する形状を有している。

0110

側面23は、光を放射する発光面であり、上面21の周端縁と、下面22の周端縁とを連結している。側面23は、前面23a、後面23b、左面23cおよび右面23dの4面を備えている(図3B参照)。

0111

光半導体素子6は、少なくとも5面(すなわち、上面21および側面23)から、5方向(すなわち、上側、前側、後側、左側、右側)に向かって、光を放射する。

0112

光半導体素子6の寸法は、適宜設定されており、具体的には、厚み(上下方向長さ)が、例えば、0.1μm以上、好ましくは、10μm以上、より好ましくは、100μm以上であり、また、例えば、2000μm以下、好ましくは、1500μm以下、より好ましくは、500μm以下である。光半導体素子6の面方向(左右方向および/または前後方向)における長さは、それぞれ、例えば、200μm以上、好ましくは、500μm以上であり、また、例えば、3000μm以下、好ましくは、2000μm以下である。

0113

蛍光体層7は、蛍光体を含有しており、光半導体素子6から発光される光の波長を変換する層である。蛍光体層7は、光半導体素子6の上面21および側面23(前面23a、後面23b、左面23cおよび右面23d)を被覆するように、光半導体素子6の上側および側方に配置されている。すなわち、蛍光体層7は、光半導体素子6の下面以外の5面を完全に被覆するように、光半導体素子6の上側および周囲に配置されている。蛍光体層7は、平面視略矩形状(好ましくは、平面視略正方形状)を有しており、上下方向に投影したときに、光半導体素子6を含むように形成されている。

0114

蛍光体としては、例えば、青色光を黄色光に変換することのできる黄色蛍光体、青色光を赤色光に変換することのできる赤色蛍光体などが挙げられる。好ましくは、黄色蛍光体が挙げられる。

0115

黄色蛍光体としては、例えば、(Ba,Sr,Ca)2SiO4;Eu、(Sr,Ba)2SiO4:Eu(バリウムオルソシリケート(BOS))などのシリケート蛍光体、例えば、Y3Al5O12:Ce(YAG(イットリウムアルミニウムガーネット):Ce)、Tb3Al3O12:Ce(TAG(テルビウム・アルミニウム・ガーネット):Ce)などのガーネット型結晶構造を有するガーネット型蛍光体、例えば、Ca−α−SiAlONなどの酸窒化物蛍光体などが挙げられる。

0116

光半導体素子6の上側に配置される蛍光体層7の上下方向長さL1(厚み、図3B参照)、例えば、10μm以上、好ましくは、50μm以上、より好ましくは、100μm以上であり、また、例えば、500μm以下、好ましくは、400μm以下、より好ましくは、300μm以下である。

0117

仮固定シート30は、支持基材31と、支持基材31の上に配置される感圧接着剤層32とを備えている。

0118

支持基材31としては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリエステルフィルム(PETなど)などのポリマーフィルム、例えば、セラミックスシート、例えば、金属箔などの可撓性シートが挙げられる。

0119

感圧接着剤層32は、支持基材31の上面全面に配置されている。感圧接着剤層32は、支持基材31の上面において、シート形状を有している。感圧接着剤層32は、例えば、処理(例えば、紫外線の照射や加熱など)によって感圧接着力が低減するような感圧接着剤から形成されている。感圧接着剤層32の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、10μm以上であり、また、例えば、1000μm以下、好ましくは、500μm以下である。

0120

蛍光体層被覆素子集合体11では、複数の蛍光体層被覆素子8が、蛍光体層被覆素子8の下面22が、感圧接着剤層32の上面に接着するように、仮固定シート30の上に互いに間隔を隔てて整列配置されている。この際、複数の電極24が感圧接着剤層32に埋没している。

0121

このような蛍光体層被覆素子集合体11は、例えば、特開2014−168036号公報、特開2016−119454号公報などに記載の方法を参考にして作製することができる。

0122

(プレス工程)
プレス工程では、図2Bおよび図2Cに示すように、被覆シート1を蛍光体層被覆素子集合体11に対して、熱プレスする。

0123

まず、下板41と、下板41の上に間隔を隔てて対向配置され、プレス時には下板41の上面まで移動可能な上板42とを備える熱プレス機43を用意する。下板41および上板42には、加熱装置(図示しない)が設けられており、これらを所定の温度に加熱することができる。

0124

続いて、図2Bに示すように、プレス機43に、蛍光体層被覆素子集合体11および被覆シート1をセットする。具体的には、下板41の上面に蛍光体層被覆素子集合体11を配置する。また、光拡散層3が下側となるように、上板42の下面に被覆シート1を固定する。

0125

続いて、図2Cに示すように、上板42を下方に移動し、被覆シート1を蛍光体層被覆素子集合体11に対して押圧する。このとき、加熱装置を用いて、下板41および上板42を加熱する。

0126

加熱温度は、例えば、40℃以上、好ましくは、45℃以上であり、また、例えば、200℃以下、好ましくは、150℃以下である。

0127

プレス圧力は、例えば、0.01MPa以上、好ましくは、0.1MPa以上であり、また、例えば、10MPa以下、好ましくは、5MPa以下である。

0128

プレス時間は、例えば、1秒以上、好ましくは、10秒以上であり、また、例えば、30分以下、好ましくは、10分以下である。

0129

これにより、蛍光体層被覆素子8が、光拡散層3に埋没する。具体的には、蛍光体層被覆素子8の上面および側面が光拡散層3によって被覆され、かつ、仮固定シート30の露出面(蛍光体層被覆素子8から露出している上面部分)が光拡散層3によって被覆される。

0130

その結果、仮固定シート30と、複数の光半導体素子6と、蛍光体層7と、光拡散層3と、白色層2とを備える三層被覆素子集合体12が、剥離シート4が積層された状態で、得られる。

0131

(剥離工程)
剥離工程では、図2Dの仮想線に示すように、剥離シート4を三層被覆素子集合体12から剥離する。すなわち、剥離シート4を白色層2から引き剥がす。

0132

続いて、光拡散層3がBステージである場合は、熱硬化性樹脂が完全硬化(Cステージ化)させる。具体的には、三層被覆素子集合体12を、例えば、オーブンなどによって、加熱する。

0133

加熱温度は、例えば、100℃以上、好ましくは、120℃以上であり、また、例えば、200℃以下、好ましくは、160℃以下である。また、加熱時間は、例えば、10分以上、好ましくは、30分以上であり、また、例えば、480分以下、好ましくは、300分以下である。なお、加熱を、異なる温度で複数回実施することもできる。

0134

樹脂としてフェニル系シリコーン樹脂組成物を用いた場合、Cステージの生成物において、ケイ素原子直接結合する炭化水素基におけるフェニル基の含有割合は、例えば、30モル%以上、好ましくは、35モル%以上であり、また、例えば、55モル%以下、好ましくは、50モル%以下である。フェニル基の含有割合は、29Si−NMRにより算出される。フェニル基の含有割合の算出方法の詳細は、例えば、WO2011/125463などに記載される。

0135

(切断工程)
切断工程では、図2Eに示すように、三層被覆素子集合体12を切断(個片化)する。

0136

具体的には、互いに隣接する光半導体素子6の間において、図2Dの破線が示すように、白色層2および光拡散層3を厚み方向に完全に切断する。これにより、蛍光体層被覆素子8ごとに、三層被覆素子集合体12が個片化される。そのため、白色層2および光拡散層3が、1つの蛍光体層被覆素子8に1対1対応するように、個片化される。

0137

白色層2および光拡散層3を切断するには、例えば、幅狭の円盤状のダイシングソーを用いるダイシング装置、例えば、カッターを用いるカッティング装置、例えば、レーザー照射装置などの切断装置が用いられる。

0138

続いて、図2Eの仮想線が示すように、仮固定シート30を光半導体素子6から剥離する。

0139

このようにして、光半導体素子6と、蛍光体層7と、光拡散層3と、白色層2を備える三層被覆素子5が得られる。

0140

図3Aおよび図3Bに示すように、三層被覆素子5では、光拡散層3は、蛍光体層7の上面および側面を被覆するように、蛍光体層7の上側および側方に配置されている。すなわち、光拡散層3は、蛍光体層7の下面以外の5面を完全に被覆するように、蛍光体層7の上側および周囲に配置されている。蛍光体層7は、平面視略矩形状(好ましくは、平面視略正方形状)を有しており、上下方向に投影したときに、蛍光体層7を含むように形成されている。

0141

蛍光体層7の上側に配置される光拡散層3の上下方向長さL2(厚み)は、例えば、30μm以上、好ましくは、50μm以上、より好ましくは、100μm以上であり、また、例えば、600μm以下、好ましくは、500μm以下、より好ましくは、200μm以下である。

0142

白色層2は、光拡散層3の上面を被覆するように、光拡散層3の上側に配置されている。すなわち、白色層2は、光拡散層3の上面のみを完全に被覆するように、光拡散層3の上側に配置されている。白色層2は、平面視略矩形状(好ましくは、平面視略正方形状)を有しており、上下方向に投影したときに、光拡散層3と一致するように形成されている。

0143

白色層2の上下方向長さL3(厚み)は、例えば、30μm以上、好ましくは、50μm以上であり、また、例えば、200μm以下、好ましくは、180μm以下である。

0144

三層被覆素子5は、光半導体装置10(図2F参照)ではなく、つまり、光半導体装置10に備えられる基板15を含まない。つまり、三層被覆素子5は、電極24が、光半導体装置10の基板15に設けられる端子(図示せず)とまだ電気的に接続されないように、構成されている。また、三層被覆素子5は、光半導体装置10の一部品、すなわち、光半導体装置10を作製するための部品であり、部品単独で流通し、産業上利用可能なデバイスである。

0145

なお、図2Fが参照されるように、三層被覆素子5を、ダイオード基板などの基板15にフリップチップ実装することにより、発光ダイオード装置などの光半導体装置10が得られる。

0146

基板15は、略平板形状を有し、具体的には、絶縁基板の上面に、導体層が回路パターンとして積層された積層板から形成されている。絶縁基板は、例えば、シリコン基板セラミックス基板プラスチック基板(例えば、ポリイミド樹脂基板)などからなる。導体層は、例えば、金、銅、銀、ニッケルなどの導体から形成されている。導体層は、単数の光半導体素子6と電気的に接続するための電極(図示せず)を備えている。基板15の厚みは、例えば、25μm以上、好ましくは、50μm以上であり、また、例えば、2000μm以下、好ましくは、1000μm以下である。

0147

作用効果
被覆シート1は、白色粒子を含有する白色層2と、光拡散粒子を含有する光拡散層3とを厚み方向に順に備えるため、蛍光体層被覆素子8に、白色粒子を含有する白色層2と、光拡散粒子を含有する光拡散層3を配置することができる。

0148

特に、光拡散層3を蛍光体層被覆素子8の上面および側方に配置することができる。そのため、蛍光体層被覆素子8から発光される白色光を、光拡散層3で確実に拡散することができ、正面方向や斜め方向における色ムラを低減することができる。すなわち、角度方向における色均一性が優れる。その結果、三層被覆素子5から発光される白色光において、色ムラに起因するイエローリングなどの観察を防止することができる。

0149

また、白色層2を三層被覆素子5の最表面に配置することができる。そのため、非発光時において(さらには発光時においても)、三層被覆素子5は白色となる。その結果、意匠性が優れる。

0150

また、被覆シート1は、熱プレスにより、蛍光体層被覆素子8に配置することができるため、角度方向での色均一性、および、非発光時の外観(白色性)に優れる三層被覆素子5を容易に製造することができる。

0151

<変形例>
以下の変形例において、図1図3Bの実施形態と同様の部材については、同一の参照符号を付し、その詳細を省略する。

0152

(1)図2A−図2Fに示す三層被覆素子5の製造方法では、光拡散層3が蛍光体層7の上面および側面を被覆するように、被覆シート1を蛍光体層被覆素子8に配置しているが、例えば、図4A−図4Fに示すように、光拡散層3が蛍光体層7の上面のみを被覆するように、被覆シート1を蛍光体層被覆素子8に配置することもできる。

0153

図4A−図4Fに示す実施形態では、好ましくは、被覆シート1において、光拡散層3がBステージとし、その硬さを、図2A−図2Fで用いるBステージの光拡散層3よりもやや硬くする。

0154

具体的には、下記の条件[1]〜[3]の全てを満たす。
[1]光拡散層3を、周波数1Hzおよび昇温速度20℃/分の条件で動的粘弾性測定することにより得られる貯蔵剪断弾性率G’と温度Tとの関係を示す曲線が、極小値を有する。
[2]極小値における温度Tが、40℃以上、200℃以下の範囲にある。
[3]極小値における貯蔵剪断弾性率G’が、1,000Pa以上、90,000Pa以下の範囲にある。好ましくは、10,000Pa以上、より好ましくは、20,000Pa以上、さらに好ましくは、30,000Pa以上であり、また、好ましくは、70,000Pa以下である。

0155

光拡散層3が、上記条件を満たすことにより、光拡散層3が優れた密着力で蛍光体層被覆素子8に貼着できながら、プレス前プレス後との光拡散層3の厚みを維持することができる。また、蛍光体層被覆素子8に貼着した光拡散層3の厚みをより確実に均一にすることができる。

0156

なお、上記条件を満たす光拡散層3を備える被覆シート1を製造するには、例えば、第2の樹脂としてフェニル系シリコーン樹脂組成物を用い、かつ、光拡散層3の形成時におけるBステージ化の際に、その硬化の程度を図2A−図2Fに示す実施形態に用いる被覆シート1の光拡散層3よりも進める。すなわち、加熱の程度を強くする。

0157

具体的には、加熱温度は、例えば、70℃以上、好ましくは、80℃以上であり、例えば、150℃以下、好ましくは、140℃以下とし、加熱時間は、例えば、10分を超過し、好ましくは、12分以上、より好ましくは、15分以上であり、例えば、60分以下、好ましくは、50分以下とする。

0158

なお、上記図2A−図2Fに示す実施形態における被覆シート1の光拡散層3では、上記条件[3]が極小値における貯蔵剪断弾性率G’が、例えば、1,000Pa未満、好ましくは、500Pa以下であり、また、例えば、10Pa以上である。

0159

次いで、図4A−図4Fに示す実施形態の被覆シート1を用いて、蛍光体層被覆素子8に被覆して、三層被覆素子5を製造する方法を説明する。

0160

三層被覆素子5の製造方法は、例えば、蛍光体層被覆素子集合体11を用意する用意工程、蛍光体層被覆素子集合体11に、光拡散層側部13を配置する光拡散層配置工程、被覆シート1を、光拡散層側部13が配置された蛍光体層被覆素子集合体11に対して、熱プレスするプレス工程、剥離シート4を剥離する工程、および、三層被覆素子集合体12を切断する切断工程を備える。

0161

用意工程は、図4Aに示すように、図2Aに示す用意工程と同様である。

0162

光拡散層配置工程では、図4Bに示すように、蛍光体層被覆素子集合体11に光拡散層側部13を配置する。具体的には、プレス工程前に、蛍光体層被覆素子集合体11において、複数の蛍光体層被覆素子8の間に、光拡散層側部13を配置する。

0163

光拡散層側部13を配置するには、例えば、光拡散組成物を複数の蛍光体層被覆素子8の間にポッティングする。続いて、光拡散組成物が熱硬化性樹脂を含有する場合には、光拡散組成物を、加熱などによりBステージ化する。あるいは、Bステージの光拡散層側部13と剥離シートとを備える光拡散層側部転写シートを用いて、蛍光体層被覆素子集合体11に、熱プレスする。

0164

この際、形成された光拡散層側部13の上面は、蛍光体層7の上面と面一となるように、光拡散層側部13を配置する。必要に応じて、光拡散層側部13および/または蛍光体層7の上面をグラインド加工する。

0165

プレス工程では、図4C−図4Dに示すように、被覆シート1を、光拡散層側部13が配置された蛍光体層被覆素子集合体11に対して、熱プレスする。熱プレスの条件は、図2B−図2Cに示すプレス工程と同様である。

0166

これにより、光拡散層3は、蛍光体層7および光拡散層側部13の上面を被覆するように、これらの上面に配置される。

0167

その結果、仮固定シート30と、複数の光半導体素子6と、蛍光体層7と、光拡散層側部13と、光拡散層3と、白色層2とを備える三層被覆素子集合体12が、剥離シート4が積層された状態で、得られる。このとき、蛍光体層被覆素子集合体11の光拡散層側部13と、被覆シート1の光拡散層3とは、一体化され、一つの光拡散層を形成する。

0168

剥離工程では、図4Eの仮想線に示すように、剥離シート4を蛍光体層被覆素子集合体11から剥離する。すなわち、剥離シート4を白色層2および光拡散層側部13から引き剥がす。

0169

続いて、光拡散層3および/または光拡散層側部13がBステージである場合は、熱硬化性樹脂が完全硬化(Cステージ化)させる。具体的には、三層被覆素子集合体12を、例えば、オーブンなどによって、加熱する。加熱条件は、図2Eに示す加熱条件と同様である。

0170

切断工程では、図4Fに示すように、三層被覆素子集合体12を切断(個片化)する。

0171

具体的には、互いに隣接する光半導体素子6の間において、図4Eの破線が示すように、白色層2、光拡散層3および光拡散層側部13を厚み方向に完全に切断する。これにより、蛍光体層被覆素子8ごとに、三層被覆素子集合体12が個片化される。

0172

切断方法は、図2Eに示す切断工程の方法と同様である。

0173

このようにして、光半導体素子6と、蛍光体層7と、光拡散層側部13と、光拡散層3と、白色層2と、光拡散層側部13とを備える三層被覆素子5が得られる。

0174

図4A−図4Fに示す実施形態の製造方法も、図2A−図2Fに示す実施形態の製造方法と同様の作用効果を奏する。特に、この第2実施形態の製造方法では、得られる三層被覆素子5において、蛍光体層7の上面に配置される光拡散層3の厚みL2を、被覆シート1の光拡散層3の厚みと同一にすることができる。そのため、光拡散層3の厚み設計が容易となる。

0175

(2)また、上記(1)(図4A−図4F)に示す実施形態では、蛍光体層被覆素子集合体11に光拡散層側部13を配置しているが、例えば、図5A−図5Bに参照されるように、光拡散層側部13を配置せずに、被覆シート1を蛍光体層被覆素子集合体11に対して、熱プレスすることもできる。

0176

この際、被覆シート1の光拡散層3が、仮固定シート30の上面(露出面)に接触するように、金型などを用いて、熱プレスする。

0177

これにより、図5A−図5Bに示す三層被覆素子5が得られる。

0178

図5A−図5Bに示す三層被覆素子5では、光拡散層3は、蛍光体層7の上面に配置される光拡散層上部51と、蛍光体層7の側方に配置される光拡散層側部52と、光拡散層側部52の下端から側方に突出する光拡散層裾部53とを備えている。光拡散層上部51の厚み(上下方向長さ)、光拡散層側部52の厚み(前後方向長さ/左右方向長さ)および光拡散層裾部53の厚み(上下方向長さ)は、互いに同一である。

0179

白色層2は、光拡散層上部51の上面に配置される白色層上部61と、光拡散層側部52の側方に配置される白色層側部62と、白色層側部62の下端から側方に突出する白色層裾部63とを備えている。白色層上部61の厚み(上下方向長さ)、白色層側部62の厚み(前後方向長さ/左右方向長さ)および白色層裾部63の厚み(上下方向長さ)は、互いに同一である。

0180

この図5A−図5Bに示す三層被覆素子5を製造する実施形態も、図4A−図4Fに示す実施形態と同様の作用効果を奏する。

0181

(3)また、図2A−図2Fに示す実施形態では、被覆シート1を間接的に光半導体素子6に被覆しているが、すなわち、被覆シート1を蛍光体層被覆素子8に被覆しているが、例えば、図示しないが、被覆シート1を光半導体素子6に直接的に被覆することもできる。

0182

すなわち、蛍光体層7を備えない光半導体素子6に、光拡散層3が光半導体素子6の上面に接触するように、被覆シート1を配置してもよい。この実施形態においても、図2に示す実施形態と同様の作用効果を奏する。

0183

(4)また、図2A−図2Fに示す実施形態では、被覆シート1を蛍光体層被覆素子8に被覆しているが、例えば、図示しないが、光半導体装置に被覆することもできる。すなわち、光半導体素子6が基板15に実装された光半導体装置において、その光半導体素子6に被覆シート1を被覆することもできる。この実施形態においても、図2A−図2Fに示す実施形態と同様の作用効果を奏する。

0184

以下の記載において用いられる配合割合(含有割合)、物性値パラメータなどの具体的数値は、上記の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなど該当記載の上限値(「以下」、「未満」として定義されている数値)または下限値(「以上」、「超過」として定義されている数値)に代替することができる。

0185

<シリコーン樹脂組成物の調製>
特開2016−037562号公報の実施例に記載の調製例1に準拠して、Aステージのフェニル系シリコーン樹脂組成物(Bステージとなることができる1段反応硬化性樹脂)を調製した。

0186

次いで、Aステージのフェニル系シリコーン樹脂組成物を、100℃1時間で、反応(完全硬化、Cステージ化)させて、生成物を得た。得られた生成物の29Si−NMRを測定して、ケイ素原子に直接結合している炭化水素基におけるフェニル基が占める割合(モル%)を算出したところ、48%であった。

0187

また、フェニル系シリコーン樹脂組成物のCステージの屈折率をアッベ屈折率計により測定した。その結果、1.56であった。

0188

<実施例で使用する材料>
酸化チタン:白色粒子、平均粒子径0.36μm、商品名「R706S」、デュポン社製
シリカ粒子:光拡散粒子、屈折率1.45、平均粒子径3.4μm、商品名「FB−3SDC」、デンカ社製
ガラス粒子:充填材、屈折率1.55、組成および組成比率(質量%):SiO2/Al2O3/CaO/MgO=60/20/15/5の無機粒子、平均粒子径20μm
ヒュームドシリカ:チクソ付与粒子、平均粒子径7nm、商品名「R976S」、エボニック社製
実施例1
シリコーン樹脂組成物46.6質量%、酸化チタン3.0質量%、ガラス粒子48.5質量%、および、ヒュームドシリカ1.9質量%を混合して、白色組成物を調製した。白色組成物を、剥離シート(セパレータ、品名「SE−1」、厚み50μm、フジコー社製)の上にコンマコータ—で塗布し、120℃10分で加熱することにより、Cステージの白色層を形成した。白色層の厚みは、100μmとした。

0189

次いで、シリコーン樹脂組成物41.4質量%、シリカ粒子40質量%、ガラス粒子18質量%、および、ヒュームドシリカ0.6質量%を混合して光拡散組成物を調製した。光拡散組成物を、白色層の上にコンマコータ—で塗布し、80℃10分で加熱することにより、Bステージの光拡散層を形成した。光拡散層の厚みは、150μmとした。

0190

これにより、白色層と光拡散層とを備える被覆シートを、剥離シートに支持された状態で、作製した。

0191

実施例2〜15
白色組成物(すなわち、白色層)の酸化チタンの配合割合、光拡散組成物(すなわち、光拡散層)のシリカ粒子の配合割合、ならびに、白色層および光拡散層の厚みを表1に記載の配合割合または厚みに変更した以外は、実施例1と同様にして、被覆シートを作製した。

0192

比較例1
白色組成物において、酸化チタンを配合しない以外は、実施例1と同様にして、被覆シートを作製した。すなわち、比較例1の被覆シートでは、非白色層透明層)および光拡散層から形成されていた。

0193

比較例2
光拡散組成物において、シリカ粒子を配合しない以外は、実施例1と同様にして、被覆シートを作製した。すなわち、比較例2の被覆シートでは、白色層および非光拡散層(透明層)から形成されていた。

0194

実施例16
光拡散層のシリカ粒子の配合割合、ならびに、白色層の厚みを表1に記載の配合割合または厚みに変更し、かつ、光拡散組成物の加熱条件を80℃、20分にした以外は、実施例1と同様にして、被覆シートを作製した。

0195

(厚みの測定)
光拡散層および白色層の厚みは、測定計リニアゲージ、シチズン社製)により測定した。

0196

(明度の測定)
各実施例および各比較例の被覆シートの明度を、紫外可視近赤外分光光度計を用いて、積分球における透過率測定方法にて測定した。

0197

具体的には、各実施例および各比較例で得られた被覆シートを、スライドガラスに対して、光拡散層がスライドガラスと接触するように、90℃、0.1MPa、10分間の条件で、熱プレスした。続いて、剥離シートを剥がし、150℃120分間加熱することにより、光拡散層をCステージ化した。これにより、明度測定用のサンプル(スライドガラス/光拡散層/白色層の積層体)を得た。

0198

次いで、紫外可視近赤外分光光度計(「V−670」、JASCO社製)にスライドガラスのみをセットし、波長380〜780nmの光を照射して、リファレンス測定を実施した。その後、サンプルをセットし、上記と同じ光を照射して、サンプルの透過スペクトル計測した。その透過スペクトルから、JIS Z 8781−4:2013に準拠して演算を実施し、被覆シートの明度L*を算出した。結果を表1に示す。

0199

なお、Cステージ化前のBステージの光拡散層についても、同様に測定したところ、Cステージの光拡散層と同様の結果が得られた。

0200

(光拡散層の半値角の測定)
スライドガラス70上に、各実施例および各比較例で作製した光拡散層3を配置することにより、半値角測定用のサンプル71を作製した。

0201

次いで、分光変角色差計GC5000、日本電色工業社製)を用意して、サンプル71の上側に間隔(5cm)を隔てて光源72を固定し、サンプル71の下側に間隔(3cm)を隔てて検出器73を配置した(図6参照)。

0202

次いで、光源72から入射光C光源)をサンプル71に照射した。

0203

サンプル71を透過して光源72の真下に到達する透過光を、角度0°の正面光として、正面項の強度I0を測定した。続いて、検出器73を、正面(0°)から斜め方向(−60°〜60°)に移動させ、斜め方向の透過光の強度を測定した。

0204

正面光の強度I0に対して、その半分の強度I1/2になる角度を計測し、半分以上の強度を放射する角度範囲αを算出した。結果を表1に示す。

0205

(蛍光体層の動的粘弾性(貯蔵剪断弾性率G’)の測定)
実施例1および実施例16で得られたBステージの蛍光体層を、下記の条件で、動的粘弾性測定した。

0206

[条件]
粘弾性装置:回転式レオメータ(C−VOR装置マルバーン社製
サンプル形状円板形
サンプル寸法:厚み225μm、直径8mm
歪量:10%
周波数:1Hz
プレート径:8mm
プレート間ギャップ:200μm
昇温速度20℃/分
温度範囲:20〜200℃
このときの貯蔵剪断弾性率G’と温度Tとの関係を示す曲線を図7に示す。

0207

実施例1における光拡散層の貯蔵剪断弾性率G’の極小値は、25Paであった。実施例16における光拡散層の貯蔵剪断弾性率G’の極小値は、1980Paであった。

0208

(三層被覆素子の作製A)
光半導体素子(1.1mm角、厚み150μm、エピスター社製)の上面および側面が蛍光体層(黄色蛍光体含有)で被覆された平面視略矩形状の蛍光体層被覆素子を複数用意した。光半導体素子の上面に配置される蛍光体層の厚みは200μmであった。

0209

次いで、支持板ステンレスキャリア)と、支持板の上面に配置される粘着シート(「リバアルファ」、日東電工社製)とを備える仮固定シートを用意した。

0210

光半導体素子の下面の電極が粘着シートに埋没するように、蛍光体層被覆素子を仮固定シートに、1.77mm間隔で、前後方向に5個、左右方向に5個、整列配置した(図2A)。これにより、蛍光体層被覆素子集合体を得た。

0211

次いで、熱プレス機の下板の上面に、蛍光体層被覆素子が上側となるように、蛍光体層被覆素子集合体を固定し、一方、熱プレス機の上板の下面に、光拡散層が下側となるように、実施例1〜15または各比較例の被覆シートを固定した(図2B)。その後、90℃、0.1MPa、10分の条件で、熱プレスした。このとき、蛍光体層被覆素子の上面に配置される光拡散層が10μm圧縮されるように、すなわち、得られる三層被覆素子において、蛍光体層の上面における光拡散層が、積層前の被覆シートの光拡散層よりも10μmとなるように、熱プレスした(図2C)。具体的には、被覆シートの光拡散層の厚みが150μmであった場合、プレス後の三層被覆素子の光拡散層の厚みは140μmとした。

0212

次いで、剥離シートを剥がして、150℃のオーブンで120分間、加熱して、光拡散層をCステージ化させた(図2D)。

0213

次いで、隣接する光半導体素子の間における白色層および光拡散層をダイシングによって切断して、個片化した後、仮固定シートを剥がした(図2E)。

0214

これにより、三層被覆素子Aを作製した。

0215

(三層被覆素子の作製方法B)
上記と同様にして、蛍光体層被覆素子集合体を得た(図4A)。

0216

次いで、光拡散層側部を形成する材料として、実施例16で調製した光拡散組成物を用いた。この光拡散組成物を、蛍光体層被覆素子の間に充填し、加熱することにより、光拡散層側部を形成した。形成した光拡散層側部の上面と、光半導体素子の上面とは、面一とした(図4B)。

0217

次いで、熱プレス機の下板の上面に、蛍光体層被覆素子が上側となるように、蛍光体層被覆素子集合体を固定し、一方、熱プレス機の上板の下面に、光拡散層が下側となるように、実施例16の被覆シートを固定した(図4C)。その後、90℃、0.1MPa、2分の条件で、熱プレスした(図4D)。このとき、蛍光体層被覆素子の上面に配置される光拡散層は、圧縮されなかった。すなわち、得られる三層被覆素子において蛍光体層の上面における光拡散層の厚みと、積層前の被覆シートの光拡散層の厚みは、同一であった。

0218

次いで、剥離シートを剥がして、150℃のオーブンで120分間、加熱して、光拡散層をCステージ化させた(図4E)。

0219

次いで、隣接する光半導体素子の間における白色層、光拡散層および光拡散層側部をダイシングによって切断して、個片化した後、仮固定シートを剥がした(図4F)。

0220

これにより、三層被覆素子Bを作製した。

0221

(角度方向における色均一性の測定)
各実施例および各比較例の三層被覆素子A〜Bを、ダイオード基板にフリップチップ実装して、光半導体装置を得た。この光半導体装置に、300mAの電流印加して、光半導体装置を発光させた。このときの正面方向(0°:上方向)から斜め方向(−60°〜60°)に放射する光の色度CIE、y)を測定し、0°における光の色度と、±60における光の色度との差(Δu´v´)を求めた。

0222

測定では、マルチチャンネル分光器(「MCPD−9800」、大塚電子社製)を用いて、測定した。その結果を表1に示す。

0223

なお、差(Δu´v´)が、0.0040未満であると、イエローリングは観察されないため、非常に良好と判断できる。また、0.040を超過し、0.0050未満であると、イエローリングはほとんど観察されないため、良好と判断できる。0.0050を超過し、0.0060未満であると、イエローリングが僅かにしか観察されないため、可と判断できる。0.0050を超過すると、イエローリングがはっきり観察されるため、不可と判断できる。

0224

(三層被覆素子の外観)
各実施例および各比較例の三層被覆素子A〜Bの外観を、白色層側から目視にて観察し、以下のように評価した。結果を表1に示す。
◎:下地(蛍光体層)の色(黄色)が完全に確認できなかった。
○:下地の色がほとんど確認できなかった。
△:下地の色が僅かに確認できた。
×:下地の色がはっきりと確認できた。

0225

(三層被覆素子の明るさの測定)
各実施例および各比較例の三層被覆素子A〜Bを、ダイオード基板にフリップチップ実装して、光半導体装置を得た。この光半導体装置に、300mAの電流を印加して、全光束を測定した。なお、マルチチャンネル分光器(「MCPD−9800」、大塚電子社製)を用いて、露光時間19ms、積算回数16回の測定条件にて測定した。結果を表1に示す。

実施例

0226

0227

1被覆シート
2白色層
3光拡散層
6 光半導体素子

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