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技術 加熱装置、定着装置及び画像形成装置

出願人 京セラドキュメントソリューションズ株式会社
発明者 森口元樹
出願日 2016年9月9日 (3年9ヶ月経過) 出願番号 2016-176675
公開日 2018年3月15日 (2年3ヶ月経過) 公開番号 2018-041035
状態 特許登録済
技術分野 電子写真における定着
主要キーワード 温度変化係数 温度検知センサー 正面断面 イレギュラー 通電路 通電発熱体 合成抵抗 通電発熱抵抗体
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (5)

課題

記録紙のサイズに関わらず非通紙部昇温を防止できる加熱装置を提供する。

解決手段

加熱装置は、所定の方向に搬送される記録紙にフィルム部材を介して加熱体31を押圧して前記記録紙を加熱する。前記加熱体31は、一方の面が前記フィルム部材を介して記録紙に対向する、通電によって発熱する発熱抵抗体層36と、該発熱抵抗体層36の他方の面に電気的に接続して積層される、所定温度以上に加熱されることで抵抗値が減少する感温抵抗体層37と、を有している。前記感温抵抗体層37は、前記記録紙の搬送方向と直交する記録紙幅方向における一部に設けられている。

概要

背景

複写機プリンターなどの電子写真方式画像形成装置は、トナー像を用紙に定着させる定着装置を備えている。定着装置の定着方式としては、加熱ローラーを用いる方式が一般的であるが、近年では、フィルムベルトを用いる方式(以降、フィルム方式とする)が、消費電力を低く抑えることができる点で普及しつつある。

フィルム方式では、回転可能な耐熱フィルムを介して加熱体押圧部材圧接し、耐熱フィルムと押圧部材との間に搬送される記録紙に、耐熱フィルムを介して加熱体から熱を伝達することで、記録紙に転写されたトナー像を記録紙に定着する。この方式においては、低熱容量の加熱体を用いることができるため、省電力化ウォームアップ時間の短縮化が可能となる。特許文献1〜4には、加熱体として通電発熱抵抗体を用いた定着装置が記載されている。

しかしながらこのようなフィルム方式において小サイズの記録紙を連続して加熱定着すると、記録紙が通過する領域(通紙領域)と通過しない領域(非通紙領域)とで、放熱量の差が生じる。つまり、通紙領域では記録紙に熱が奪われるので温度上昇が抑えられるが、非通紙領域では加熱体から発せられる熱量が耐熱フィルムや押圧部材に伝えられて温度が上昇する。この現象は非通紙部昇温と呼ばれ、非通紙領域で耐熱フィルムや押圧部材が熱劣化するという問題が発生する。

この非通紙部昇温を防止するために、特許文献1の定着装置では、温度変化係数(TCR)が負の通電発熱抵抗体が用いられている。非通紙領域の温度が通紙領域の温度よりも上昇すると、非通紙領域に対応する発熱抵抗体抵抗値が通紙領域に対応する発熱抵抗体の抵抗値よりも小さくなるので、非通紙領域の発熱を通紙領域よりも抑えることができる。

特許文献2の定着装置では、通電発熱抵抗体の中央から通電路分岐させ、この通電路に温度変化係数が負の抵抗体を接続している。非通紙領域の温度が上昇すると、通電路に接続された抵抗体の抵抗値が低下して通電路へ通電されることで、非通紙領域の発熱を抑えることができる。

特許文献3の定着装置では、複数の通電発熱体が、耐熱フィルムの回転方向と直交する記録紙の幅方向並列に接続され、隣接する通電発熱体間の通電路に、所定温度以上で抵抗値が上昇するPTC素子直列に接続している。非通紙領域の温度が上昇すると、PTC素子の抵抗値が上昇して通電発熱体に通電される電流量が抑制されて、非通紙領域の温度上昇を抑えることができる。

概要

記録紙のサイズに関わらず非通紙部昇温を防止できる加熱装置を提供する。加熱装置は、所定の方向に搬送される記録紙にフィルム部材を介して加熱体31を押圧して前記記録紙を加熱する。前記加熱体31は、一方の面が前記フィルム部材を介して記録紙に対向する、通電によって発熱する発熱抵抗体層36と、該発熱抵抗体層36の他方の面に電気的に接続して積層される、所定温度以上に加熱されることで抵抗値が減少する感温抵抗体層37と、を有している。前記感温抵抗体層37は、前記記録紙の搬送方向と直交する記録紙幅方向における一部に設けられている。

目的

本発明は上記事情を考慮し、記録紙のサイズに関わらず非通紙部昇温を防止できる、安全性が高くかつ構成が簡易な加熱装置、定着装置及び画像形成装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

所定の方向に搬送される記録紙にフィルム部材を介して加熱体押圧して前記記録紙を加熱する加熱装置であって、前記加熱体は、一方の面が前記フィルム部材を介して記録紙に対向する、通電によって発熱する発熱抵抗体層と、該発熱抵抗体層の他方の面に電気的に接続して積層される、所定温度以上に加熱されることで抵抗値が減少する感温抵抗体層と、を有し、前記感温抵抗体層は、前記記録紙の搬送方向と直交する記録紙幅方向における一部に設けられていることを特徴とする加熱装置。

請求項2

前記感温抵抗体層は、前記幅方向において、最小サイズの記録紙の通紙領域以外の非通紙領域に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の加熱装置。

請求項3

前記感温抵抗体層が設けられていない部分における前記加熱体の温度を計測する温度検知センサーと、該温度検知センサーで計測された温度に基づいて前記通電発熱体への通電を制御する温度制御手段と、を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の加熱装置。

請求項4

請求項1〜3のいずれか1項に記載の加熱装置と、前記フィルム部材を介して前記加熱体に圧接される加圧部材と、を備えていることを特徴とする定着装置

請求項5

請求項4に記載の定着装置を備えていることを特徴とする画像形成装置

技術分野

0001

本発明は、記録紙を加熱する加熱装置、記録紙にトナー像定着させる定着装置及びこの定着装置を備えている画像形成装置に関する。

背景技術

0002

複写機プリンターなどの電子写真方式の画像形成装置は、トナー像を用紙に定着させる定着装置を備えている。定着装置の定着方式としては、加熱ローラーを用いる方式が一般的であるが、近年では、フィルムベルトを用いる方式(以降、フィルム方式とする)が、消費電力を低く抑えることができる点で普及しつつある。

0003

フィルム方式では、回転可能な耐熱フィルムを介して加熱体押圧部材圧接し、耐熱フィルムと押圧部材との間に搬送される記録紙に、耐熱フィルムを介して加熱体から熱を伝達することで、記録紙に転写されたトナー像を記録紙に定着する。この方式においては、低熱容量の加熱体を用いることができるため、省電力化ウォームアップ時間の短縮化が可能となる。特許文献1〜4には、加熱体として通電発熱抵抗体を用いた定着装置が記載されている。

0004

しかしながらこのようなフィルム方式において小サイズの記録紙を連続して加熱定着すると、記録紙が通過する領域(通紙領域)と通過しない領域(非通紙領域)とで、放熱量の差が生じる。つまり、通紙領域では記録紙に熱が奪われるので温度上昇が抑えられるが、非通紙領域では加熱体から発せられる熱量が耐熱フィルムや押圧部材に伝えられて温度が上昇する。この現象は非通紙部昇温と呼ばれ、非通紙領域で耐熱フィルムや押圧部材が熱劣化するという問題が発生する。

0005

この非通紙部昇温を防止するために、特許文献1の定着装置では、温度変化係数(TCR)が負の通電発熱抵抗体が用いられている。非通紙領域の温度が通紙領域の温度よりも上昇すると、非通紙領域に対応する発熱抵抗体抵抗値が通紙領域に対応する発熱抵抗体の抵抗値よりも小さくなるので、非通紙領域の発熱を通紙領域よりも抑えることができる。

0006

特許文献2の定着装置では、通電発熱抵抗体の中央から通電路分岐させ、この通電路に温度変化係数が負の抵抗体を接続している。非通紙領域の温度が上昇すると、通電路に接続された抵抗体の抵抗値が低下して通電路へ通電されることで、非通紙領域の発熱を抑えることができる。

0007

特許文献3の定着装置では、複数の通電発熱体が、耐熱フィルムの回転方向と直交する記録紙の幅方向並列に接続され、隣接する通電発熱体間の通電路に、所定温度以上で抵抗値が上昇するPTC素子直列に接続している。非通紙領域の温度が上昇すると、PTC素子の抵抗値が上昇して通電発熱体に通電される電流量が抑制されて、非通紙領域の温度上昇を抑えることができる。

先行技術

0008

特開平8−64350号公報
特開平6−64350号公報
特開2009−244595号公報

発明が解決しようとする課題

0009

しかしながら特許文献1の定着装置においては、非通紙中に通電発熱体が通電されてしまうと、通電発熱体の全体が温度上昇して抵抗値が低下するので、消費電力の増大や安全性に問題がある。特許文献2の定着装置においては、通電路に接続される抵抗体はある程度の間隔を開ける必要があるため、通紙される記録紙の全サイズに対応しづらい。また、抵抗体を増やすと構成が複雑化してしまう。特許文献3の定着装置でも、通電路に接続されるPTS素子はある程度の間隔を開ける必要があるため、通紙される記録紙の前サイズに対応しづらい。また、PTC素子を増やすと構成が複雑化してしまう。

0010

本発明は上記事情を考慮し、記録紙のサイズに関わらず非通紙部昇温を防止できる、安全性が高くかつ構成が簡易な加熱装置、定着装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0011

上記課題を解決するため、本発明の加熱装置は、所定の方向に搬送される記録紙にフィルム部材を介して加熱体を押圧して前記記録紙を加熱する加熱装置であって、前記加熱体は、一方の面が前記フィルム部材を介して記録紙に対向する、通電によって発熱する発熱抵抗体層と、該発熱抵抗体層の他方の面に電気的に接続して積層される、所定温度以上に加熱されることで抵抗値が減少する感温抵抗体層と、を有し、前記感温抵抗体層は、前記記録紙の搬送方向と直交する記録紙幅方向における一部に設けられていることを特徴とする。

0012

このような構成を採用することにより、非通紙中に発熱抵抗体層に通電された場合、感温抵抗体層が設けられている部分では感温抵抗体層の抵抗値が減少するが、感温抵抗体層が設けられていない部分の抵抗値が一定以下に低下することがないので、加熱体の急激な温度上昇や一定以上の電力の増加を防止できる。

0013

本発明の加熱装置において、前記感温抵抗体層は、前記幅方向において、最小サイズの記録紙の通紙領域以外の非通紙領域に設けられていることを特徴としても良い。

0014

このような構成を採用することにより、非通紙領域の温度が上昇すると、非通紙領域に設けられている感温抵抗体層の抵抗値が減少して電流は主に感温抵抗体層へ流れるので、発熱抵抗体層へ流れる電流量が減少する。これにより、非通紙領域の温度上昇を抑えることができる。なお、記録紙のサイズによっては、非通紙領域の全域あるいは一部の温度が上昇する場合があるが、いずれの場合も、温度が上昇した部分では感温抵抗体層の抵抗値が減少して発熱抵抗体層へ流れる電流量が減少する。したがって、記録紙のサイズに関わらず非通紙領域の温度上昇を抑制できる。

0015

本発明の加熱装置において、前記感温抵抗体層が設けられていない部分における前記加熱体の温度を計測する温度検知センサーと、該温度検知センサーで計測された温度に基づいて前記通電発熱体への通電を制御する温度制御手段と、を備えていることを特徴としても良い。

0016

このような構成を採用することにより、加熱体の温度上昇を防止でき、安全性を高めることができる。

0017

本発明の定着装置は、上記のいずれかに記載の加熱装置と、前記フィルム部材を介して前記加熱体に圧接される加圧部材と、を備えていることを特徴とする。

0018

本発明の画像形成装置は、上記に記載の定着装置を備えていることを特徴とする。

発明の効果

0019

本発明の画像形成装置は、非通紙中に発熱抵抗体層に通電された場合、感温抵抗体層が設けられていない部分の抵抗値が一定以下に低下することがないので、加熱体の急激な温度上昇や一定以上の電力の増加を防止できる。

図面の簡単な説明

0020

本発明の一実施形態に係るプリンターの概略を示す模式図である。
本発明の一実施形態に係る定着装置の正面断面図である。
本発明の一実施形態に係る定着装置の加熱体を示す図であり、図3(A)は平面図、図3(B)は側断面図である。
本発明の一実施形態に係る定着装置の加熱体の等価回路である。

実施例

0021

以下、図面を参照しつつ本発明の画像形成装置及び定着装置について説明する。

0022

まず、図1を用いて、プリンター1(画像形成装置)の全体の構成について説明する。図1はプリンター1の概略を模式的に示す図である。以下、図1における紙面手前側をプリンターの正面側(前側)とし、左右の向きはプリンターの正面から見た方向を基準として説明する。

0023

プリンター1には、記録紙Sを収納する給紙カセット3と、給紙カセット3から記録紙Sを給紙する給紙装置4と、記録紙Sにトナー像を形成する画像形成部5と、トナー像を記録紙Sに定着する定着装置6と、トナー像が定着された記録紙Sを排出する排出装置7と、排出された記録紙Sが受け止められる排出トレイ8と、が備えられている。また、給紙カセット3から給紙装置4と画像形成部5と定着装置6とを通って排出装置7に向かう記録紙Sの搬送経路9が形成されている。

0024

記録紙Sは、給紙カセット3から給紙装置4によって搬送経路9に送り出され、画像形成部5に搬送されてトナー像が形成される。トナー像が形成された記録紙Sは搬送経路9に沿って定着装置6に搬送されて、トナー像と記録紙Sが加熱及び圧接されることでトナー像が記録紙Sに定着される。記録紙Sは搬送経路9に沿って排出装置7に搬送され、排出装置7から排出されて排出トレイ8に受け止められる。

0025

次に、図2を参照して、定着装置6について説明する。図2は定着装置を示す正面断面図である。

0026

定着装置6は、フィルム部材としてのエンドレスベルト状耐熱性フィルム21と、耐熱フィルム21の中空部に配置される加熱装置22と、耐熱フィルム21を挟んで加熱装置22に圧接される加圧部材としての加圧ローラー23と、を備えている。

0027

耐熱性フィルム21は、記録紙Sの搬送方向と直交する幅方向において、最大サイズの記録紙Sの幅よりも長い長さのエンドレスベルト状の部材である。耐熱性フィルム21は、耐熱性離型性耐久性、強度に優れた材料で形成されている。このような材料として、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)やPFAテトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)の単層フィルムや、ポリイミドポリアミドイミド、PEEK、PESPPS等のフィルム表面に、PTFEやPFAをコーティングあるいは被覆した複合層フィルムを用いることができる。耐熱性フィルム21の膜厚は、熱容量を小さくしてウォームアップ時間を短縮できる点で、100μm以下、特には20μm以下であることが好ましい。

0028

耐熱性フィルム21は、幅方向両端部が回転可能に支持されて、記録紙Sの搬送方向に沿って回転する。

0029

次に、図2図3及び図4を参照して、加熱装置22について説明する。図3(A)は加熱装置の平面図、図3(B)は加熱装置の側断面図である。図4は加熱装置の等価回路である。

0030

加熱装置22は、図2に示されるように、加熱体31と、加熱体31を支持するホルダ32と、を備えている。加熱体31は、図3に示されるように、板状の基板35と、基板35の一面に設けられる発熱抵抗体層36と、発熱抵抗体層36と基板35との間に積層される感温抵抗体層37と、発熱抵抗体層36の表面に設けられるオーバーコート層38と、基板35の他方の面に取り付けられる温度センサーとしてのサーミスタ40及び温度制御手段としてのサーモスタット41と、を有している。

0031

基板35は、最大サイズの記録紙Sの幅よりも長い幅と、搬送方向における所定の長さと、を有する長尺板状部材である。基板35は、耐熱性電気絶縁性、耐熱性、低熱容量性に優れた材料で形成されている。このような材料として、Al2O3(アルミナ)、AlN、SiC等を使用できる。

0032

発熱抵抗体層36は、一対の電極36aと、一対の電極36a間に設けられる線状あるいは帯状の発熱抵抗体36bと、を有している。発熱抵抗体36bは、銀パラジウム(Ag/Pd)等の材料で形成されている。

0033

一対の電極36aは基板35の一方の面の幅方向両端部に、最大サイズの記録紙Sの幅よりも広い間隔を開けて支持されている。発熱抵抗体36bは、電極間36aに幅方向に沿って配設されている。一対の電極間36bに電流が流れることで発熱抵抗体36aが発熱し、この発熱によって記録紙Sが加熱される。

0034

感温抵抗体層37は、所定温度(好ましくは、150°C〜200°C)以上に加熱されると、抵抗値が減少する特性を有する感温抵抗体を有している。感温抵抗体は、チタン酸バリウム等のセラミックス導電性ポリマー等で形成されている。

0035

感温抵抗体層37は、幅方向における最小サイズの記録紙Sの通紙領域R1の両外側の非通紙領域R2において、発熱抵抗体層36と電気的に接続されている。つまり、図4に示されるように、非通紙領域R2においては、発熱抵抗体層36の発熱抵抗体36aに感温抵抗体層37の感温抵抗体が並列に接続している。感温抵抗体層37は、非通紙領域R2においては、搬送方向における長さが発熱抵抗体層36と同じあるいは発熱抵抗体層36よりも長く形成されている。

0036

オーバーコート層38は、一対の電極間36aにおいて、発熱抵抗体36bの表面を保護している。オーバーコート層38は、電気絶縁性を有するガラス等で形成されている。

0037

サーミスタ40とサーモスタット41は、基板35の他方の面において、通紙領域R1に対応する部分に取り付けられている。サーミスタ40は、基板35の温度を検出し、サーモスタット41は、サーミスタ40で検出された基板35の温度に基づいて、加熱体31への通電を遮断する。

0038

ホルダ32(図2参照)は、オーバーコート層38が耐熱性フィルム21の内周面に当接するように、加熱体31を支持している。

0039

再度図2を参照して、加圧ローラー23は、最大サイズの記録紙Sの幅よりも広い幅のローラー部23aと、ローラー部23aの軸心に沿った回転軸23bと、を有している。ローラー部23aは、弾性層と、弾性層の表面に形成された離型層と、を有している。弾性層は、例えばシリコンゴムで形成され、離型層は、例えばPTFEやPFAで形成されている。

0040

加圧ローラー23は、耐熱性フィルム21を挟んで加熱装置22の加熱体31のオーバーコート層38に圧接すると共に搬送方向に回転可能に支持されている。これにより、加圧ローラー23と耐熱性フィルム21との間に定着ニップNが形成される。

0041

上記構成を有する定着装置6において、加熱装置22の加熱体31の一対の電極36a間に所定量の電流が流れることで発熱抵抗体36bが発熱し、この熱量がオーバーコート層38を介して耐熱性フィルム21に伝達される。そして、定着ニップNに搬送された記録紙Sは、加熱された耐熱性フィルム21で加熱されると同時に耐熱性フィルム21と加圧ローラー23との間で圧接されて、転写されたトナー像が記録紙Sに定着される。トナー像が定着された記録紙Sは、耐熱性フィルム21と加圧ローラー23の回転によって、搬送方向下流側に搬送される。

0042

記録紙Sが最小サイズの場合、通紙領域R1では、加熱体31から発生する熱量が記録紙Sに伝達されるが、非通紙領域R2では温度が上昇する。非通紙領域R2の温度が上昇すると、感温抵抗体層37の感温抵抗体の抵抗値が下がり図4に示す等価回路において、電流は主に感温抵抗体層37へ流れ、発熱抵抗体層36の発熱抵抗体36bへ流れる電流量が抑制される。これにより、非通紙領域R2の温度上昇を抑えることができる。

0043

記録紙Sが最小サイズよりも大きく最大サイズよりも小さい場合は、記録紙Sよりも幅方向両側の非通紙領域R2の一部の温度が上昇する。そして、温度が上昇した部分では、感温抵抗体層37の抵抗値が下がり発熱抵抗体層36へ流れる電流量が抑制されるので、非通紙領域R2の温度上昇を抑えることができる。

0044

また、通紙領域R1に対応する基板35の温度はサーミスタ40で検知されている。検知された温度が所定の温度以上の場合、サーモスタット41が加熱装置22への通電を遮断する。

0045

上記説明したように本発明の定着装置6においては、非通紙中に何らかのイレギュラー事態によって発熱抵抗体層36に通電された場合、感温抵抗体層37が設けられている非通紙領域R2では感温抵抗体層37の抵抗値が減少するが、感温抵抗体層37が設けられていない通紙領域R1では抵抗値が一定以下に低下することがない。したがって、加熱体31の急激な温度上昇や一定以上の電力の増加を防止でき、安全性の高い加熱装置22を提供できる。

0046

さらに、感温抵抗体層37を非通紙領域R2に設けることで、記録紙Sのサイズに関わらず非通紙領域R2の温度上昇(非通紙部昇温)を抑制でき、耐熱性フィルム21や加圧ローラー23の熱劣化を防止できる。

0047

さらに、サーミスタ40とサーモスタット41とによって、感温抵抗体層37が設けられていない通紙領域R1の温度が一定温度以上になると、加熱装置22への通電が遮断されるようになっている。したがって、加熱装置22の温度上昇を抑制できるので、高い安全性を得ることができる。

0048

本実施形態では、感温抵抗体層37を非通紙領域R2に設けたが、感温抵抗体層37は非通紙領域R2に限らず幅方向の一部に形成されていれば良い。これにより、非通紙中に発熱抵抗体層36に通電された場合に、感温抵抗体層37が設けられていない部分(発熱抵抗体層36のみの部分)での抵抗値の低下を防止できる。この場合は、感温抵抗体層37が設けられていない部分の温度を検知するサーミスタ40を設け、サーミスタ40で検知された温度が一定温度以上になると、サーモスタット41によって加熱装置22への通電を遮断することで、加熱装置22の温度上昇を防止できる。なお、通紙領域R1の一部にも感温抵抗体層37が設けられても良い。

0049

なお、加熱体31は、非通紙領域R2では発熱抵抗体層36と感温抵抗体層37の二層構造であるが、通紙領域R1では発熱抵抗体層36のみの一層構造となっているので、非通紙領域R2と通紙領域R1とで加熱体31の厚さが異なってしまう。このため、通紙領域R1の発熱抵抗体層36の厚さを厚くする、あるいは、通紙領域R1の基板35の厚さを厚くして、発熱抵抗体層36の表面を平面状とすることが好ましい。

0050

また、非通紙領域R2では、各層36、37の抵抗値の合成抵抗で発熱量が決まるので、各層の厚さによって発熱量が変化する。そこで、温度が上昇した時に、最適な温度分布となるように各層の厚さや搬送方向に沿った長さを調整しても良い。

0051

さらに、上記した本発明の実施形態の説明は、本発明に係る画像形成装置における好適な実施の形態を説明しているため、技術的に好ましい種々の限定を付している場合もあるが、本発明の技術範囲は、特に本発明を限定する記載がない限り、これらの態様に限定されるものではない。すなわち、上記した本発明の実施の形態における構成要素は適宜、既存の構成要素等との置き換えが可能であり、かつ、他の既存の構成要素との組合せを含む様々なバリエーションが可能であり、上記した本発明の実施の形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。

0052

1プリンター(画像形成装置)
6定着装置
21耐熱性フィルム(フィルム部材)
22加熱装置
23加圧ローラー(加圧部材)
31加熱体
36発熱抵抗体層
37感温抵抗体層
40サーミスタ(温度センサー)
41サーモスタット(温度制御手段)
R1通紙領域
R2 非通紙領域

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