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技術 Ni低減型高耐熱鋳鋼

出願人 現代自動車株式会社起亞自動車株式会社
発明者 イ、ジュン-ソクチェ、ヨン-チャン
出願日 2016年12月5日 (4年5ヶ月経過) 出願番号 2016-236138
公開日 2018年3月15日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2018-040050
状態 特許登録済
技術分野
  • -
主要キーワード 多量消費 耐熱素材 球状黒鉛鋳鉄材 コンプレッサーホイール 体心立方格子構造 設計範囲 面心立方格子構造 Ni添加量
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この項目の情報は公開日時点(2018年3月15日)のものです。
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課題

本発明は、自動車ターボチャージャータービンハウジング耐熱鋳鋼に関し、高温における高い引張強度高耐熱性を有し、原価節減のためにNi含量を最小にしたNi低減型高耐熱鋳鋼を提供する。

解決手段

本発明によれば、X/Yの値が0.44〜0.47であることを特徴とするNi低減型高耐熱鋳鋼であり、前記Xは下記の数式1によって算出される値であり、数式1はX=Crのwt%+1.5×Siのwt%+0.5×Nbのwt%であり、前記Yは下記の数式2によって算出される値であり、数式2はY=Niのwt%+0.5×Mnのwt%+30×Cのwt%+30×Nのwt%である。

概要

背景

環境保全のために自動車エンジン高性能化、燃費向上、排気ガスの削減が求められている。このため、最近の自動車には燃費および出力の向上、排気ガスの低減のためにターボチャージャーを取り付けた高効率、高性能エンジンが拡大適用される傾向である。

この中、ターボチャージャーはターボ(Turbine)とスーパーチャージャーを合成して作った言葉であり、タービンとそれに直結したコンプレッサーとから構成されており、排出ガスエネルギータービンホイールを回転させ、コンプレッサーによって吸入された空気を圧縮してシリンダーに送る。ターボチャージャーの本体はブレード(Blade)が設けられたタービンホイール(Turbine Wheel)とコンプレッサーホイール(Compressor Wheel)を1個の軸に連結し、各々をハウジングで囲んだ簡単な構造で排気マニホールド集合部の近くに位置する。

このようなタービンハウジングはタービンチャージャーの重量および原価の半分近くを占め、エンジン燃焼室にから排出される800〜950℃レベル高温の排気ガスが通過する部品であり、高い高温引張強度耐久性が求められる。

このように、一般的なエンジン排気ガス温度は800〜950℃レベルであるが、今後、ターボチャージャーの性能および出力を向上させるために1000〜1050℃レベルに高くなる展望である。よって、排気ガス温度が向上すれば、ターボチャージャーのタービンハウジングにはより高い耐熱性を有した素材の適用が必要である。

よって、従来技術におけるタービンハウジングはNi(ニッケル)が約10〜20wt%添加された鋳鋼素材が用いられ、一部エンジンの排気温度が1000℃以上である時にはNiが約35wt%添加された高耐熱鋳鋼が用いられる。また、35wt%Ni系合金の場合、高温引張強度が900℃基準に180〜190MPaレベルであって、10〜20wt% Ni系合金に比べて約30〜40%高温強度に優れるが、高価のNi合金元素の多量添加のために原価競争力限界がある。

さらに、このような高い耐久性のために、従来技術におけるタービンハウジングに用いられる素材は高温耐酸化鋳鉄などがある。このような素材は高温における物性の向上と耐酸化性のために既存の球状黒鉛鋳鉄材シリコン(Si)、モリブデン(Mo)などの元素を添加して製造している。しかし、このような耐熱鋳鉄が用いられる一般的な使用温度範囲は約630〜760℃であり、これを排気ガス温度にすれば約700〜800℃であり、この温度範囲で前記材質は約60MPa程度の引張強度を有するため、これより高い高耐熱性が求められる。よって、これを適用するのに限界があるものである。

そこで、本発明は、前記問題点を解決するためのタービンハウジングに適用される高耐熱鋳鋼に関し、原価節減のためにNi含量を低めると同時に高耐熱性および高温における高い引張強度を有するNi低減型高耐熱鋳鋼に関する。

概要

本発明は、自動車ターボチャージャーのタービンハウジング用耐熱鋳鋼に関し、高温における高い引張強度と高耐熱性を有し、原価節減のためにNi含量を最小にしたNi低減型高耐熱鋳鋼を提供する。本発明によれば、X/Yの値が0.44〜0.47であることを特徴とするNi低減型高耐熱鋳鋼であり、前記Xは下記の数式1によって算出される値であり、数式1はX=Crのwt%+1.5×Siのwt%+0.5×Nbのwt%であり、前記Yは下記の数式2によって算出される値であり、数式2はY=Niのwt%+0.5×Mnのwt%+30×Cのwt%+30×Nのwt%である。なし

目的

本発明は、前述した従来技術の問題点を解決するために導き出されたものであり、高温における高い引張強度を確保し、高耐熱性を有し、さらにはNi含量を減らして原価節減の効果を提供する

効果

実績

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請求項1

X/Yの値が0.44〜0.47であることを特徴とするNi低減型高耐熱鋳鋼;前記Xは下記の数式1によって算出される値であり;(数式1)X=Crのwt%+1.5×Siのwt%+0.5×Nbのwt%前記Yは下記の数式2によって算出される値。(数式2)Y=Niのwt%+0.5×Mnのwt%+30×Cのwt%+30×Nのwt%

請求項2

前記Cのwt%は0.5〜0.7wt%であることを特徴とする、請求項1に記載のNi低減型高耐熱鋳鋼。

請求項3

前記Siのwt%は1.3〜1.7wt%であることを特徴とする、請求項1に記載のNi低減型高耐熱鋳鋼。

請求項4

前記Mnのwt%は0.6〜1.0wt%であることを特徴とする、請求項1に記載のNi低減型高耐熱鋳鋼。

請求項5

前記Niのwt%は24.0〜26.0wt%であることを特徴とする、請求項1に記載のNi低減型高耐熱鋳鋼。

請求項6

前記Crのwt%は18.0〜20.0wt%であることを特徴とする、請求項1に記載のNi低減型高耐熱鋳鋼。

請求項7

前記Nbのwt%は1.0〜2.0wt%であることを特徴とする、請求項1に記載のNi低減型高耐熱鋳鋼。

請求項8

前記Nのwt%は0.15〜0.20wt%であることを特徴とする、請求項1に記載のNi低減型高耐熱鋳鋼。

請求項9

前記Cのwt%は0.5〜0.7wt%であり、前記Siのwt%は1.3〜1.7wt%であり、前記Mnのwt%は0.6〜1.0wt%であり、前記Niのwt%は24.0〜26.0wt%であり、前記Crのwt%は18.0〜20.0wt%であり、前記Nbのwt%は1.0〜2.0wt%であり、前記Nのwt%は0.15〜0.20wt%であることを特徴とする、請求項1に記載のNi低減型高耐熱鋳鋼。

請求項10

請求項1〜9のいずれか1項に記載のNi低減型高耐熱鋳鋼から製造された自動車タービンハウジング

技術分野

0001

本発明は、自動車ターボチャージャータービンハウジング用の耐熱鋳鋼に関し、高温における高い引張強度高耐熱性を有し、原価節減のためにNi含量を最小にしたNi低減型高耐熱鋳鋼に関する。

背景技術

0002

環境保全のために自動車エンジン高性能化、燃費向上、排気ガスの削減が求められている。このため、最近の自動車には燃費および出力の向上、排気ガスの低減のためにターボチャージャーを取り付けた高効率、高性能エンジンが拡大適用される傾向である。

0003

この中、ターボチャージャーはターボ(Turbine)とスーパーチャージャーを合成して作った言葉であり、タービンとそれに直結したコンプレッサーとから構成されており、排出ガスエネルギータービンホイールを回転させ、コンプレッサーによって吸入された空気を圧縮してシリンダーに送る。ターボチャージャーの本体はブレード(Blade)が設けられたタービンホイール(Turbine Wheel)とコンプレッサーホイール(Compressor Wheel)を1個の軸に連結し、各々をハウジングで囲んだ簡単な構造で排気マニホールド集合部の近くに位置する。

0004

このようなタービンハウジングはタービンチャージャーの重量および原価の半分近くを占め、エンジン燃焼室にから排出される800〜950℃レベルの高温の排気ガスが通過する部品であり、高い高温引張強度と耐久性が求められる。

0005

このように、一般的なエンジン排気ガス温度は800〜950℃レベルであるが、今後、ターボチャージャーの性能および出力を向上させるために1000〜1050℃レベルに高くなる展望である。よって、排気ガス温度が向上すれば、ターボチャージャーのタービンハウジングにはより高い耐熱性を有した素材の適用が必要である。

0006

よって、従来技術におけるタービンハウジングはNi(ニッケル)が約10〜20wt%添加された鋳鋼素材が用いられ、一部エンジンの排気温度が1000℃以上である時にはNiが約35wt%添加された高耐熱鋳鋼が用いられる。また、35wt%Ni系合金の場合、高温引張強度が900℃基準に180〜190MPaレベルであって、10〜20wt% Ni系合金に比べて約30〜40%高温強度に優れるが、高価のNi合金元素の多量添加のために原価競争力限界がある。

0007

さらに、このような高い耐久性のために、従来技術におけるタービンハウジングに用いられる素材は高温耐酸化鋳鉄などがある。このような素材は高温における物性の向上と耐酸化性のために既存の球状黒鉛鋳鉄材シリコン(Si)、モリブデン(Mo)などの元素を添加して製造している。しかし、このような耐熱鋳鉄が用いられる一般的な使用温度範囲は約630〜760℃であり、これを排気ガス温度にすれば約700〜800℃であり、この温度範囲で前記材質は約60MPa程度の引張強度を有するため、これより高い高耐熱性が求められる。よって、これを適用するのに限界があるものである。

0008

そこで、本発明は、前記問題点を解決するためのタービンハウジングに適用される高耐熱鋳鋼に関し、原価節減のためにNi含量を低めると同時に高耐熱性および高温における高い引張強度を有するNi低減型高耐熱鋳鋼に関する。

発明が解決しようとする課題

0009

本発明は、前述した従来技術の問題点を解決するために導き出されたものであり、高温における高い引張強度を確保し、高耐熱性を有し、さらにはNi含量を減らして原価節減の効果を提供することにその目的がある。

0010

また、本発明のNi低減型高耐熱鋳鋼をタービンハウジングに適用する時に軽量化が可能となり、さらには高性能および高出力のターボチャージャーに応じた高い排気ガス温度に耐えられる高い耐熱性を確保できることに他の目的がある。

0011

本発明が解決しようとする技術的課題は以上に言及した技術的課題に制限されず、言及していないまた他の技術的課題は本発明の記載から当分野で通常の知識を有する者に明らかに理解できるものである。

課題を解決するための手段

0012

上述した従来技術の問題点を解決するための本発明によれば、X/Yの値が0.44〜0.47であることを特徴とし、前記Xは下記の数式1によって算出される値であり、数式1はX=Crのwt%+1.5×Siのwt%+0.5×Nbのwt%であり、Yは下記の数式2によって算出される値であり、数式2はY=Niのwt%+0.5×Mnのwt%+30×Cのwt%+30×Nのwt%であることを特徴とするNi低減型高耐熱鋳鋼を提供する。

0013

本発明における前記Cのwt%は0.5〜0.7wt%であることが好ましい。
本発明における前記Siのwt%は1.3〜1.7wt%であることが好ましい。
本発明における前記Mnのwt%は0.6〜1.0wt%であることが好ましい。

0014

本発明における前記Niのwt%は24.0〜26.0wt%であることが好ましい。
本発明における前記Crのwt%は18.0〜20.0wt%であることが好ましい。
本発明における前記Nbのwt%は1.0〜2.0wt%であることが好ましい。
本発明における前記Nのwt%は0.15〜0.20wt%であることが好ましい。

0015

本発明における前記Cのwt%は0.5〜0.7wt%であり、前記Siのwt%は1.3〜1.7wt%であり、前記Mnのwt%は0.6〜1.0wt%であり、前記Niのwt%は24.0〜26.0wt%であり、前記Crのwt%は18.0〜20.0wt%であり、前記Nbのwt%は1.0〜2.0wt%であり、前記Nのwt%は0.15〜0.20wt%であることが好ましい。

0016

一方、上述した従来技術の問題点を解決するための本発明によれば、前記Ni低減型高耐熱鋳鋼から製造された自動車タービンハウジングを提供する。

発明の効果

0017

本発明のNi低減型高耐熱鋳鋼によれば、高温における高い引張強度を確保することができ、高耐熱性を有し、さらにはNi含量を減らして原価節減の効果を提供する。

0018

また、本発明のNi低減型高耐熱鋳鋼をタービンハウジングに適用する時に軽量化が可能となり、さらには高性能および高出力のターボチャージャーに応じた高い排気ガス温度に耐えられる高い耐熱性を確保することができる。

実施例

0019

以下では本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。それに先立ち、本明細書および請求範囲に用いられた用語や単語は通常的または辞典的な意味に限定して解釈してはならず、発明者は自身の発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるという原則に立ち、本発明の技術的思想符合する意味と概念として解釈しなければならない。よって、本明細書に記載された実施例は本発明の最も好ましい一実施例に過ぎず、本発明の技術的思想を全て代弁するものではないため、本出願時点においてそれらを代替できる様々な均等物と変形例がありうることを理解しなければならない。

0020

ターボチャージャーはターボ(Turbine)とスーパーチャージャーを合成して作った言葉であり、タービンとそれに直結したコンプレッサーとから構成されており、排出ガスのエネルギーでタービンホイールを回転させ、コンプレッサーによって吸入された空気を圧縮してシリンダーに送る。ターボチャージャーの本体はブレード(Blade)が設けられたタービンホイール(Turbine Wheel)とコンプレッサーホイール(Compressor Wheel)を1個の軸に連結し、各々をハウジングで囲んだ簡単な構造で排気マニホールド集合部の近くに位置する。

0021

このようなタービンハウジングはタービンチャージャーの重量および原価の半分近くを占め、エンジン燃焼室にから排出される800〜950℃レベルの高温の排気ガスが通過する部品であり、さらには、ターボチャージャーの性能および出力を向上させるために1000〜1050℃レベルに高くなるにつれて、タービンハウジングの素材はより高い高温引張強度と耐久性が求められる。

0022

以下では本発明を詳細に説明する。本発明は、タービンハウジングに適用される高耐熱鋳鋼に関し、原価節減のためにNi含量を低めると同時に高温における高い引張強度および高耐熱性を有するNi低減型高耐熱鋳鋼に関する。

0023

前記で記述した効果を得るために、本発明ではNi(ニッケル)当量に対してCr(クロム当量比を最適化する。Cr、Niなどの合金元素が添加される耐熱合金ではCr当量およびNi当量の値が耐熱性を示す指標であるためである。それにより、本発明では、Cr当量(Creq)をXとし、Ni当量(Nieq)をYとし、XとYは各々下記の数式1および2によって算出される値である。また、X/YはNi当量に対するCr当量比、すなわち、当量比を意味する。

0024

(数式1)
X=Crのwt%+1.5×Siのwt%+0.5×Nbのwt%

0025

(数式2)
Y=Niのwt%+0.5×Mnのwt%+30×Cのwt%+30×Nのwt%

0026

Crは原子構造がBCC(体心立方格子構造)であり、NiはFCC面心立方格子構造)である。BCCは常温における引張強度には優れるが、高温では引張強度が急激に低下する構造であり、FCCは常温では引張強度がBCCに比べて多少低いが、高温では高い引張強度を維持する。よって、高温用の耐熱合金に好適な構造はFCC構造である。

0027

また、CrはBCC構造を安定化させる合金であり、それと類似する役割をする合金元素としてはMo(モリブデン)、Si(珪素)、Nb(ニオビウム)が挙げられる。これに対し、NiはFCC構造を安定化させる元素であり、それと類似する役割をする元素としてはMn(マンガン)、C(炭素)、N(窒素)が挙げられる。

0028

すなわち、耐熱性を向上させるためにはXを低めるかまたはYを高めなければならない。このように、Ni当量、すなわち、高温で高い引張強度を維持するY値を高めなければならないが、本発明では、Ni合金元素の含量を低めて原価節減を実現し、Niと類似する役割をする合金元素を当量式で調節し、Cr当量値であるXとの比も適切に調節してX/Yの値を0.44〜0.47に設定して合金を製造する。

0029

より具体的には、本発明における当量比を考慮した合金の設計範囲は、C(炭素)は0.5〜0.7wt%、Si(珪素)は1.3〜1.7wt%、Mn(マンガン)は0.6〜1.0wt%、Cr(クロム)は18〜20wt%、Nb(ニオビウム)は1.0〜2.0wt%、N(窒素)は0.15〜0.20wt%、Ni(ニッケル)は24〜26wt%である。

0030

前記Cは耐熱性および鋳造性を向上させる元素であり、Cの含量は0.5〜0.7wt%であることが好ましい。0.5wt%未満の場合には耐熱性の向上効果微小であり、その反面、0.7wt%超過の場合には他合金元素と結合して粗大炭化物を形成してかえって強度を落とす悪影響がある。

0031

前記Siは鋳造性を向上させる元素である。よって、前記Siの含量は1.3〜1.7wt%であることが好ましい。1.3wt%未満の場合には、鋳造性が低下して、鋳造製品製作時に、ミスラン(misrun、short run)および気泡など鋳造欠陥が発生し易い。前記ミスランとは、鋳造時、湯が過度過冷却して鋳型に完全に注入される前に凝固して使用できない鋳造品になることをいう。また、1.7wt%超過の場合には、Cr当量であるXの値を高めるので耐熱性が低下するという短所がある。よって、鋳造性を高めつつも耐熱性が低くならないように、Siの含量は1.3〜1.7wt%であることが好ましい。

0032

前記Mnは高温安定相であるオーステナイト安定化元素であり、Ni当量比であるY値を高めて耐熱性を向上させる役割をする。よって、前記Mnの含量は0.6〜1.0wt%であることが好ましい。0.6wt%未満の場合には耐熱性を向上させる効果が微小であり、1.0wt%超過の場合には鋳造性が悪化するという短所がある。そのため、耐熱性の向上および鋳造性の低下防止のために、前記Mnの含量は0.6〜1.0wt%であることが好ましい。

0033

さらに、前記Niも高温安定相であるオーステナイト安定化元素であり、Ni当量比であるY値を高めて耐熱性を向上させる役割をする。このように、Ni添加量を高めれば、耐熱性の向上には有利であるが、高価の元素であるため、原価の側面を考慮して従来技術の高耐熱材と同等レベルの耐熱性を有するように最小添加量である24〜26wt%に添加量を設定することが好ましい。換言すれば、24wt%未満で添加する時には耐熱性において従来技術のレベルに合わせ難く、26wt%超過で添加する時には原価上昇が高すぎて商業上の利用可能性制約がある。

0034

前記CrはCと結合して高温安定炭化物を形成する耐熱性向上元素である。よって、Crの含量は18〜20wt%であることが好ましい。18wt%未満の場合には高温安定炭化物の形成量が充分でなく、20wt%超過の場合にはCr当量であるX値を高めて耐熱性が低下するという短所がある。

0035

前記NbはCと結合して高温安定炭化物を形成する耐熱性向上元素であり、Nbの含量は1.0〜2.0wt%であることが好ましい。1.0wt%未満の場合には高温安定炭化物の形成量が充分でなく、2.0wt%超過の場合には炭化物が耐熱性向上元素である母材内のCを多量消費してかえって耐熱性が低下する。

0036

前記Nは本発明の主要核心元素であり、Ni当量比であるY値を向上させる主要合金元素である。適正量を添加する時に相当に優れた耐熱性を確保することができる。よって、前記Nの含量は0.15〜0.20wt%であることが好ましい。0.15wt%未満の場合には、目標当量比を合わせることができず、0.20wt%超過の場合には目標当量比より高い耐熱性を確保することができるが、鋳造時にガス欠陥の制御が難しくなる。よって、耐熱性の確保が可能でありつつも鋳造欠陥が発生しないレベルに、前記Nの含量を0.15〜0.20wt%にその範囲を制限することが好ましい。

0037

結局、本発明によれば、前記元素の添加量を組み合わせて当量比(X/Y)を0.44〜0.47範囲に設定し、Niを低減した原価競争力に優れつつも高耐熱性を有した優れた鋳造合金が製造できる。

0038

それと共に、本発明における合金を自動車タービンハウジングに適用する場合、耐熱性が高いため、タービンハウジングの厚さを縮小して軽量化が可能である。

0039

0040

前記表1は従来技術の一般素材(約20wt%のNi含量)、従来技術の高耐熱素材(約35wt%のNi含量)、本発明の素材(24〜26wt%のNi含量)の合金元素の含量を示すものである。

0041

本発明の技術は従来技術の高耐熱材に比べてNi含量を減らすことによって約30%の原価節減が可能であり、従来技術の一般耐熱鋳造材に比べて高温引張強度は約30%向上する。また、本発明のNi低減型高耐熱鋳鋼をタービンハウジングに適用する場合に約30%の軽量化が可能である。

0042

0043

前記表2は本発明の実施例および比較例を示すものであり、実施例および比較例の合金元素の含量、高温(900℃)における引張強度、鋳造性を示す。前記合金元素含量の単位はwt%、すなわち、重量%である。

0044

実施例1、2および3は本発明における鋳造合金の成分の各々に対する下限値、上限値、中間値を示すものであり、X/Y値は0.44〜0.47の範囲であり、高温における高い引張強度を示す。

0045

それと共に、比較例15、16および17は各々従来の汎用的に用いられている約10wt%のNi含量、約20wt%のNi含量、約35wt%のNi含量を含む鋳造合金の評価結果を示すものである。比較例15および16の高温引張強度が実施例に比べて顕著に落ちることを確認することができる。さらに、Ni添加量が約35wt%レベルとして最も高い比較例17の場合、鋳造性も良好で、高温引張強度も190MPaレベルとして相当に高い。しかし、Ni添加量が高いために原価節減に制約がある。一方、実施例1、2および3の場合、比較例17に比べてNi添加量が顕著に少なく、且つ、高温引張強度は同等以上の効果を示すことを確認することができる。

0046

比較例1〜14は発明材の添加成分別の発明範囲を脱した場合を示すものであり、この場合には、鋳造性が良好ではなく、高温における低い引張強度を示す。

0047

より具体的には、比較例1、2、4、5、7、9〜13のように合金成分範囲を脱した場合、高温で低い引張強度を示す。一方、比較例3、6、8および14の場合には高温における引張強度が実施例1、2および3と類似するレベルを示すが、比較例3、6および14の場合には鋳造性が悪化する短所があり、比較例8の場合には鋳造性も良好であるが、Ni添加量が増加して原価競争力が下がる。

0048

前記実施例および比較例を通じて、本発明の合金成分の範囲および当量比(X/Y)は、C(炭素)は0.5〜0.7wt%、Si(珪素)は1.3〜1.7wt%、Mn(マンガン)は0.6〜1.0wt%、Cr(クロム)は18〜20wt%、Nb(ニオビウム)は1.0〜2.0wt%、N(窒素)は0.15〜0.20wt%、Ni(ニッケル)は24〜26wt%、X/Yは0.44〜0.47であることが好ましい。

0049

よって、本発明のNi低減型高耐熱鋳鋼によれば、高温における高い引張強度を確保することができ、高耐熱性を有し、さらにはNi含量を減らすことによって原価節減の効果を提供する。

0050

また、本発明のNi低減型高耐熱鋳鋼をタービンハウジングに適用する時に軽量化が可能となり、さらには高性能および高出力のターボチャージャーに応じた高い排気ガス温度に耐えられる高い耐熱性を確保することができる。

0051

以上、本発明の具体的な実施形態と関連して本発明を説明したが、これは例示に過ぎず、本発明がこれに制限されるものではない。本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者であれば、本発明の範囲を逸脱せずに説明された実施形態を変更または変形することができ、本発明の技術思想と下記に記載される特許請求の範囲の均等範囲内で様々な修正および変形が可能である。

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