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技術 レンズ処方補助装置およびレンズ処方補助プログラム

出願人 株式会社ニデック
発明者 小林城久
出願日 2016年9月5日 (4年3ヶ月経過) 出願番号 2016-173216
公開日 2018年3月15日 (2年9ヶ月経過) 公開番号 2018-038498
状態 特許登録済
技術分野 眼の診断装置
主要キーワード 矯正状態 リング状領域 断面形状情報 中間透光体 増減指示 正面反射 矯正値 光伝達関数
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年3月15日)のものです。
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図面 (5)

課題

矯正レンズの処方をより好適に行いやすくすること。

解決手段

レンズ処方補助装置1は、測定光学系100によって測定される被検眼裸眼波面収差データを取得する。また、所定度数刻みで予め定められた複数の矯正度数のうちいずれかを持つ矯正レンズの処方を想定した被検眼の矯正波面収差データを、裸眼波面収差データに基づいて演算し、更に、矯正波面収差データに基づく空間周波数特性から矯正度数を反映した被検眼のコントラスト視力である矯正コントラスト視力を、コントラストの大きさ毎に求める。そして、コントラストの大きさ毎の矯正コントラスト視力を示す情報を、モニタ50に表示させる。

概要

背景

従来より、被検眼波面収差データを利用して、被検眼における見え方についての種々のシミュレーションが提案されている。例えば、本件出願人による特許文献1には、裸眼波面収差データに少なくとも基づいて、矯正レンズ装用時を想定した被検眼の空間周波数特性MTF)が導出および表示される装置が開示されている。

概要

矯正レンズの処方をより好適に行いやすくすること。レンズ処方補助装置1は、測定光学系100によって測定される被検眼の裸眼波面収差データを取得する。また、所定度数刻みで予め定められた複数の矯正度数のうちいずれかを持つ矯正レンズの処方を想定した被検眼の矯正波面収差データを、裸眼波面収差データに基づいて演算し、更に、矯正波面収差データに基づく空間周波数特性から矯正度数を反映した被検眼のコントラスト視力である矯正コントラスト視力を、コントラストの大きさ毎に求める。そして、コントラストの大きさ毎の矯正コントラスト視力を示す情報を、モニタ50に表示させる。

目的

本開示は、上記事情の少なくとも1つに基づいてなされたものであり、検者がより好適に矯正レンズを処方しやすいレンズ処方補助装置およびレンズ処方補助プログラムの提供を目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

波面センサによって測定される被検眼裸眼波面収差データを取得する取得手段と、所定度数刻みで予め定められた複数の矯正度数のうちいずれかを持つ矯正レンズの処方を想定した被検眼の矯正波面収差データを、裸眼波面収差データに基づいて演算し、更に、前記矯正波面収差データに基づく空間周波数特性から前記矯正度数を反映した被検眼のコントラスト視力である矯正コントラスト視力を、コントラストの大きさ毎に求める演算手段と、コントラストの大きさ毎の矯正コントラスト視力を示す情報を、モニタ上に表示させる表示制御手段と、を備えるレンズ処方補助装置

請求項2

前記矯正レンズにおける矯正度数を、前記裸眼波面収差データに基づくS,C,Aの値に応じて選定する選定手段を備え、前記演算手段は、選定された前記矯正度数に基づいて前記矯正波面収差データ、および、前記矯正コントラスト視力を取得する請求項1記載のレンズ処方補助装置。

請求項3

前記演算手段は、更に、前記裸眼波面収差データに基づく空間周波数特性から被検眼における裸眼コントラスト視力を、互いに異なる複数のコントラスト値毎に求め、前記表示制御手段は、コントラストの大きさ毎の矯正コントラスト視力を示す情報と共に、コントラストの大きさ毎の前記裸眼コントラスト視力を示す情報を、モニタ上に表示させる請求項1又は2記載のレンズ処方補助装置。

請求項4

前記表示制御手段は、コントラストの大きさ毎の矯正コントラスト視力を示す情報と共に、コントラストの大きさ毎の正視眼における前記コントラスト視力である正視眼コントラスト視力を示す情報を、モニタ上に表示させる請求項1から3のいずれかに記載のレンズ処方補助装置。

請求項5

前記表示制御手段は、コントラストの大きさ毎の矯正コントラスト視力を示す情報を、コントラストの大きさと、視力値と、を軸とするグラフによって表現する請求項1から4のいずれかに記載のレンズ処方補助装置。

請求項6

コンピュータプロセッサで実行されることにより、波面センサによって測定される被検眼の裸眼波面収差データを取得する取得ステップと、所定度数刻みで予め定められた複数の矯正度数のうちいずれかを持つ矯正レンズの処方を想定した被検眼の矯正波面収差データを、裸眼波面収差データに基づいて演算し、更に、前記矯正波面収差データに基づく空間周波数特性から前記矯正度数を反映した被検眼のコントラスト視力である矯正コントラスト視力を、コントラストの大きさ毎に求める演算ステップと、コントラストの大きさ毎の矯正コントラスト視力を示す情報を、モニタ上に表示させる表示制御ステップと、を前記コンピュータに実行させるレンズ処方補助プログラム

技術分野

0001

本開示は、検眼結果に基づいて眼鏡の処方を補助するためのレンズ処方補助装置およびレンズ処方補助プログラムに関する。

背景技術

0002

従来より、被検眼波面収差データを利用して、被検眼における見え方についての種々のシミュレーションが提案されている。例えば、本件出願人による特許文献1には、裸眼波面収差データに少なくとも基づいて、矯正レンズ装用時を想定した被検眼の空間周波数特性MTF)が導出および表示される装置が開示されている。

先行技術

0003

特開2016−73477号公報

発明が解決しようとする課題

0004

MTFは、コントラスト感度相関のある情報であるが、被検眼がどの程度の視力を持つものかを、検者および被検者は把握しづらい。そこで、本発明者は、矯正レンズが処方された被検眼におけるコントラスト感度を、検者および被検者にわかり易く把握させるための表示方法について、検討を行った。

0005

本開示は、上記事情の少なくとも1つに基づいてなされたものであり、検者がより好適に矯正レンズを処方しやすいレンズ処方補助装置およびレンズ処方補助プログラムの提供を目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本開示の第1態様に係るレンズ処方補助装置は、波面センサによって測定される被検眼の裸眼波面収差データを取得する取得手段と、所定度数刻みで予め定められた複数の矯正度数のうちいずれかを持つ矯正レンズの処方を想定した被検眼の矯正波面収差データを、裸眼波面収差データに基づいて演算し、更に、前記矯正波面収差データに基づく空間周波数特性から前記矯正度数を反映した被検眼のコントラスト視力である矯正コントラスト視力を、コントラストの大きさ毎に求める演算手段と、コントラストの大きさ毎の矯正コントラスト視力を示す情報を、モニタ上に表示させる表示制御手段と、を備える。

0007

本開示の第2態様に係るレンズ処方補助プログラムは、コンピュータプロセッサで実行されることにより、波面センサによって測定される被検眼の裸眼波面収差データを取得する取得ステップと、所定度数刻みで予め定められた複数の矯正度数のうちいずれかを持つ矯正レンズの処方を想定した被検眼の矯正波面収差データを、裸眼波面収差データに基づいて演算し、更に、前記矯正波面収差データに基づく空間周波数特性から前記矯正度数を反映した被検眼のコントラスト視力である矯正コントラスト視力を、コントラストの大きさ毎に求める演算ステップと、コントラストの大きさ毎の矯正コントラスト視力を示す情報を、モニタ上に表示させる表示制御ステップと、を前記コンピュータに実行させる。

発明の効果

0008

本開示は、検者がより好適に矯正レンズを処方しやすいという効果を奏する。

図面の簡単な説明

0009

本開示に係るレンズ処方補助装置の概要を示した模式図である。
実施例における基本情報レポートを示した図である。
実施例におけるシミュレーションレポートを示した図である。
実施例における眼図レポートを示した図である。

実施例

0010

以下、実施形態に基づいて本開示を説明する。
はじめに、図1を参照し、実施形態に係るレンズ処方補助装置(以下、「本装置」と称する)1の概略を説明する。本装置1は、コンピュータであり、そのプロセッサにおいて、本実施形態に係るレンズ処方補助プログラムが実行される。

0011

レンズ処方補助プログラムが実行されることで、本装置1は、レンズ処方に有用な情報を、3つのレポートによって、検者と被検者とに示す。3つのレポートによって、被検眼における見え方を示したシミュレーション情報、および、被検眼の特性を示す情報が少なくとも示される。以下の説明では3つのレポートを、便宜上、『基本情報レポート』、『シミュレーションレポート』、および、『眼図レポート』と称す。本装置1は、3つのレポートのうち1つを、選択的にモニタ上に表示させてもよい。

0012

以下の実施例では、本装置1によって、矯正レンズの一種である眼鏡レンズを処方するための表示が行われる場合を説明する。但し、必ずしもこれに限られるものではなく、コンタクトレンズの処方にも、本装置1は利用可能である。

0013

本装置1は、少なくとも、制御部(本装置1のプロセッサ)30と、メモリ31と、を有する。制御部30は、本装置1における各種の演算処理、各部の制御、および、各種のレポートの表示制御等を司る。

0014

本実施例において、レンズ処方補助プログラムは、メモリ31に予め記憶されていてもよい。また、別の実施例では、メモリ31の代わりに、本装置1に対して着脱可能な記憶媒体(例えば、フラッシュメモリ外付けハードディスク等。図示は省略する。)に予め記憶されていてもよい。

0015

また、メモリ31には、被検眼の特性に関する情報が格納されてもよい。被検眼の特性に関する情報としては、例えば、検眼装置による各種測定結果、および、被検眼の各種撮影結果等が挙げられる。制御部30は、これらの測定結果、撮影結果、或いは、それらを更に処理した結果を、各々のレポートの中で表示させる。

0016

各々のレポートが表示されるモニタ50は、本装置1に予め備え付けられたものであってもよいし、別体であってもよい。

0017

本装置1は、検眼装置と別体であってもよいし、一体の装置であってもよい。実施例の本装置1は、検眼装置の一例である波面センサと一体化されており、被検眼の裸眼波面収差データ(屈折情報の一種)を測定するための測定光学系100を有している。裸眼波面収差データは、被検眼における波面収差分布を示すデータ(波面収差分布データと称する)であってもよい。
なお、本装置1は、自覚検査装置と一体化された装置であってもよい。また、本装置1が別体の装置である場合、本装置1は、例えば、PCまたはタブレット等の汎用のコンピュータの構成であってもよい。この場合、本装置1は、各種情報(後述の被検眼における見え方を示したシミュレーション情報、および、被検眼の特性を示す情報、等の取得を含む)を、検眼装置から直接取得してもよいし、ネットワークで接続された他の装置から取得してもよい。

0018

また、本装置1は、検眼装置および眼鏡店に置かれたクライアント端末とネットワークで接続されるサーバー(例えば、クラウドサーバ)であってもよい。

0019

測定光学系100は、例えば、位相差方式の波面センサであってもよいし、シャックハルトマンセンサを用いた波面センサであってもよいし、タルボット式波面センサ(詳しくは、本出願人による特開2006−149871号公報参照)であってもよい。位相差方式の波面センサでは、眼底スリット光束投影され、その反射光束受光素子によって検出したときの位相差信号が出力される(例えば、本出願人による特開平10−108837号公報等を参照)。

0020

実施例に係る本装置1は、測定光学系100として、位相差信号の波面センサを有している。位相差方式では、位相差信号の処理結果として、被検眼における屈折度(つまり、正視眼からの屈折誤差)の分布データが得られる。そして、屈折度の分布データが、波面収差の分布データに変換される。波面収差の分布データは、被検眼全体の屈折に関する情報の一例であり、これは、屈折度の分布データ等の屈折力形式表現されたデータと、等価である。

0021

本装置1は、更に、ケラトメータ、又はトポグラファー等の角膜形状測定光学系100を有していてもよい。角膜形状測定光学系100は、マイリングプラチドリング等の指標光束を投影し、角膜に形成される指標像を前眼部正面画像として撮影する構成でもよいし、複数の経線方向に関して角膜の断面画像を撮影する構成でもよい。制御部30は、前眼部正面画像、又は、複数の角膜断面画像を適宜処理することによって、角膜形状データを取得する。

0022

また、本装置1は、被検眼の瞳孔部を含む前眼部画像を撮影する前眼部カメラ(図示せず)を有していてもよい。前眼部画像からは、例えば、被検眼の瞳孔径測定可能である。このような前眼部カメラは、照明光の光量を切り替え撮像可能な構成であってもよい。例えば、明所視(昼間時)および薄暮視(夜間時)のそれぞれにおける被検眼の前眼部画像が撮像されてもよい。この場合、本装置1は、明所視撮影用の第1の照明光量と、第1の照明光量よりも少ない薄暮視撮影用の第2の照明光量とに、照明光源出力が調節可能であってもよい。更に、本装置1は、前眼部カメラを用いて、被検眼の徹照像を撮影可能であってもよい。

0023

次に、図2から図4を参照して、本装置1がモニタ50に表示させる3つのレポート(基本情報レポート、シミュレーションレポート、および、眼図レポート)を詳細に説明する。前述したように、本実施例において、モニタ50上には、3つのレポートのうち1つが、選択的にモニタ50上に表示される。

0024

各々のレポートには、種々の情報が含まれている。具体的には、被検眼における見え方を示したシミュレーション情報、および、被検眼の特性を示す情報、等のいずれかが含まれる。

0025

被検眼の特性を示す情報には、検眼装置による被検眼の測定結果であって、眼球光学系の特性を示す情報が少なくとも含まれる。また、眼球光学系の特性を示す被検眼の撮影画像が、更に含まれてもよい。検眼装置による被検眼の測定結果の具体例として、被検眼全体の屈折に関する情報、角膜形状に関する情報、等が挙げられる。

0026

ここで、被検眼全体の屈折に関する情報として、前述した被検眼の波面収差分布データ(屈折力の分布データの形式でもよい)が含まれていてもよい。波面収差分布データに関する情報は、二次元的なマップで示されてもよいし、数値として示されてもよい。基本情報レポートでは、二次元的なマップと、そのマップに関する数値(つまり、被検眼の収差に関する数値)とが、対応づけて示されてもよい。この数値は、瞳孔上の各位置と対応する波面収差分布データに基づいて算出されてもよい。数値は、屈折力(屈折誤差である場合を含む)の形式で表現されてもよく、例えば、瞳孔上の各位置と対応する波面収差分布データを考慮したS(球面度数)、C(柱面度数)、A(乱視軸角度)の各値であってもよい。また、被検眼全体における高次収差成分が数値化されたものであってもよい。

0027

なお、本装置1において各レポート中に示される被検眼全体の屈折情報は、少なくとも遠用測定に基づいて得られた情報である。この他に更に、被検眼に調節負荷が生じた状態での測定により得られた被検眼全体の屈折情報を本装置1は取得し、調節負荷時の屈折情報を、各レポートの中で表示してもよい。また、調節負荷時の屈折情報に基づいてシミュレーション情報(詳細は後述)を生成し、遠用測定時の屈折情報に基づくシミュレーション情報と共に、または、片方ずつ切り替えて、何れかのレポートの中で表示させてもよい。

0028

角膜形状に関する情報としては、角膜表面曲率情報、角膜表面のエベレーション(角膜の近似球面に対する高低差)情報、角膜における屈折分布に関する情報、角膜の断面形状情報等の少なくともいずれかが含まれる。これらの情報は、二次元的なマップで示されてもよいし、数値として示されてもよい。

0029

シミュレーション情報は、被検眼全体の屈折情報に基づいて推定される被検眼における見え方をグラフカルに示す情報である。シミュレーション情報は、裸眼での見え方を示す情報であってもよいし、矯正状態での見え方を示す情報であってもよい。

0030

シミュレーション情報は、例えば、被検眼全体の屈折に関する情報に基づいて生成される。シミュレーション情報の具体例として、眼底面に形成される視標像のシミュレーション画像、ある条件が変化したときの被検眼の見え方の変化(「見え方の変化」は「見え方の質の変化」であってもよい)をシミュレーション結果として示した図またはグラフ等であってもよい。視標像のシミュレーション画像としては、例えば、眼底面での点像強度特性(point spread function;PSF)を表した画像(以下、PSF画像と称する)であってもよいし、自覚検査視標の見え方を表した画像であってもよい。

0031

各レポートにおいて、昼間時と夜間時との間で変化する情報については、昼間時での情報と、夜間時での情報と、の両方が、同時に表示されてもよい。また、昼間時での情報と、夜間時での情報と、はいずれか一方が選択的に表示されてもよい。この場合、昼間時での情報と、夜間時での情報と、が所定の操作入力に基づいて切り替え表示されてもよい。昼間時での情報と、夜間時での情報と、の両方が表示されることで、昼間時と夜間時との間で変化する情報間時と夜間時との間での眼の状態の違いが、検者または被検者によって把握されやすくなる。このため、このような表示は、昼間時と夜間時との状態の違いが大きな眼の場合、夜間用の眼鏡の処方を、検者から被検者に提案するうえで有用である。

0032

昼間時と夜間時とでは瞳孔径が変化し、更に、瞳孔径の変化に伴って眼全体の屈折に関する情報も変化する。このため、昼間時と夜間時との間で変化する情報の具体例としては、瞳孔径および眼全体の屈折に関する情報の他、シミュレーション情報、前眼部画像、等が挙げられる。

0033

各レポートにおいて、左右の眼のそれぞれにおける情報が、同時に表示されてもよい。この場合、右眼に関する情報と、左眼に関する情報とが、画面上で左右に分けて配置されてもよい。

0034

また、更に、本装置1では、眼鏡レンズのポジション情報が、いずれかのレポートにおいて示されてもよい。

0035

眼鏡レンズのポジション情報は、被検眼または被検者の顔に対して、眼鏡レンズが配置される位置に関する情報である。ポジション情報の具体例としては、PD(瞳孔間距離:左右の眼の間隔)、VD(角膜頂点間距離:角膜頂点から眼鏡レンズの後面までの距離)等が挙げられる。各々のポジション情報は、実測値であってもよい。

0036

<基本情報レポート>
3つのレポートのうち、まずは、基本情報レポートについて説明する。基本情報レポートは、2種以上の眼球光学系情報によって主に構成される。基本情報レポートには、専ら、検者に対して提供されるべき情報が集約されていることが好ましい。より詳細には、基本情報レポートには、被検眼の特性に関する情報のうちレンズ処方に活用される種々の情報が少なくとも集約されていることが好ましい。また、本実施形態において基本情報レポートには、眼鏡レンズのポジション情報についても、集約されている。

0037

基本情報レポートには、被検眼の特性に関する情報として、被検眼全体の屈折に関する情報が少なくとも含まれることが好ましい。また、更に、角膜形状に関する情報が、被検眼の前眼部正面画像201a〜201d、徹照像202a,202b、瞳孔径等が、被検眼の特性に関する情報として含まれてもよい。

0038

図2の基本情報レポートでは、被検眼の屈折情報の1つとして、被検眼の屈折度分布マップ204a〜204dが表示される。瞳孔上の各位置における屈折度(屈折誤差)を示したマップである。図2に示すように、屈折度分布マップ204a〜204dは、前眼部正面画像201a〜201dの瞳孔内に重畳表示される。本実施例において、屈折度分布マップ204a〜204dは、測定光学系100から出力される位相差信号の処理結果として導出することができる。本実施例では、ボタン203の選択操作に応じて屈折度分布マップ204a〜204dが表示される。矯正レンズを処方した場合に、見え方が改善しやすい眼であるか否かを、屈折度分布マップ204a〜204dによって検者に把握させることができる。

0039

図2では、屈折度分布マップ204a〜204dと対応付けて、瞳孔上の各位置と対応する波面収差分布データに基づくS、C、Aの各値(図2における「WFレフ値」)、および、高次収差成分を示す値が、それぞれ表示される。WFレフ値は、自覚検査初期値として活用可能である。また、高次収差の値が大きいほど、眼鏡レンズで矯正しても視力が改善しにくいことを、検者に把握させることができる。WFレフ値と、高次収差の値とは、必ずしも両方同時に表示される必要はなく、いずれか一方のみが表示されてもよい。

0040

また、図2では、更に、「レフ値」が、屈折度分布マップ204a〜204dと対応付けて表示される。本実施例にいう「レフ値」は、瞳孔上の一部の領域(具体的には、所定半径リング状領域)における屈折度(屈折誤差)を、S、C、Aの各値によって表している。「レフ値」は、所定半径のリング状領域における位相差信号から屈折度を求めることで導出される。本実施例において、「レフ値」は、参考値である。WFレフ値の方が、被検眼の各位置における収差が考慮されているので、より最終的な処方値に近いものと考えられる。

0041

また、図2では、前眼部正面画像201a〜201dと対応付けて、瞳孔径、および、瞳孔ずれが示される。瞳孔ずれは、測定軸と、瞳孔中心とのずれ量を示している。瞳孔ずれの値は、例えば、瞳孔間距離PDを補正するために利用される。

0042

また、昼間時と夜間時とでは瞳孔径が変化し、更に、瞳孔径の変化に伴って眼全体の屈折情報も変化する。そこで、基本情報レポートにおいて、被検眼全体の屈折に関する情報は、昼間時における情報と、夜間時における情報と、の両方が同時に表示される。この場合、昼間時における情報と、夜間時における情報と、は画面上の異なる領域に分かれて表示されてもよい。一例として、図2では、昼間時における被検眼全体の屈折に関する情報と、夜間時における被検眼全体の屈折に関する情報とが、画面の上下に分かれて表示されている。

0043

また、本実施例では、WFレフ値(瞳孔上の各位置と対応する波面収差分布データを考慮したS、C、Aの各値)についての、昼間時における値と、夜間時における値との差分が、表示される。昼間時の屈折度を基準に矯正された被検眼では、差分が大きいほど、その矯正値では、夜間時における見え方が低下しやすいこととなる。本実施例では、上記の差分は、夜間時における屈折度分布マップ204b,204dと対応づけて表示される。

0044

図2の基本情報レポートでは、角膜形状に関する情報として、角膜曲率、角膜における収差、角膜の径(直径または半径)、および、角膜曲率マップ205a,205b等が、表示されている。図2において、これらの情報は、画面上部にまとめて表示される。

0045

また、図2では、角膜曲率マップ205a,205b上に角膜の主経線が重畳表示される。例えば、角膜曲率は、コンタクトレンズを処方するために活用される。また、角膜曲率マップによって、円錐角膜等の角膜形状異常の疑いを、検者に容易に把握させることができる。また、角膜曲率マップ205a,205bは、例えば、レフ値における乱視成分が、角膜由来のものか否かを、検者が把握するうえで有用である
図2の基本情報レポートでは、徹照像202a、202bが表示される。徹照像202a、202b中に混濁が確認される場合、眼鏡レンズで矯正しても混濁によって視力が改善しにくいことを、検者に把握させることができる。図2において、徹照像202a、202bは、画面上部にまとめて表示される。

0046

図2において、角膜形状に関する情報、および、徹照像202a、202bのそれぞれは、眼光学系情報のうち、矯正レンズの処方により矯正できない成分の程度を、数値または画像によって表している。これらの情報によって、矯正レンズを処方した場合に、見え方が改善しやすい眼であるか否かを、検者に把握させることができる。

0047

特に、図2では、角膜形状に関する情報、および、徹照像202a,202bが、被検眼全体の屈折に関する情報とは、分かれて(別々の領域に)表示される。このため、眼鏡の処方および自覚検査において、直接的に利用される被検眼全体の屈折に関する情報と、その検査等をすすめるうえでの参考情報(例えば、角膜形状に関する情報、および、徹照像202a)とを、検者に区別させやすい。

0048

また、図2では、角膜形状に関する情報、および、徹照像202a,202bとが、隣りに並んで表示されるので、矯正レンズを処方した場合に、見え方が改善しやすい眼であるか否かを、いっそう容易に検者に把握させやすい。

0049

また、図2の基本情報レポートでは、被検眼の特性に関する情報が、左右眼同時に表示される。より具体的には、左右それぞれの眼についての被検眼の特性に関する情報が、画面の左右に分かれて表示される。これにより、不同視であるか否かが、検者に容易に把握されやすい。

0050

図2の基本情報レポートでは、眼鏡レンズのポジション情報として、瞳孔間距離PD、および、角膜頂点間距離VDが、表示される。これらの値は、瞳孔間距離PDは、眼鏡フレームに対するレンズ中心を決定するうえで参照される。また、角膜頂点間距離VDは、矯正時のシミュレーション情報を得るうえで参照される。

0051

<シミュレーションレポート>
シミュレーションレポートは、シミュレーション情報によって主に構成される。

0052

シミュレーションレポートには、シミュレーション情報として、例えば、視標像のシミュレーション画像が含まれてもよいし、自覚検査の予測検査結果が含まれもよい。予測検査結果は、自覚検査における検査途中での結果を予測したものであってもよいし、最終的な自覚処方値を予測したものであってもよい。

0053

例えば、図3に示すように、自覚検査用の視標についての見え方を示したシミュレーション画像301a〜301dが、シミュレーションレポートにおいて示されてもよい。自覚検査用の視標は、視力検査用視標、乱視標、スクリーニング用視標等のいずれであってもよい。図3では、視力検査指標がシミュレーション画像301a〜301dとして示されている。図3に示すように、自覚検査用の視標は、視標と対応する視力値と共に表示されてもよい。これによって、被検者の視力を、検者が推測できる。なお、図3では、予め定められた3種類の視力値(より詳細には、20/100、20/40、20/20)の見え方が、各々のシミュレーション画像301a〜301dにおいて示されている。

0054

シミュレーションレポートでは、自覚検査用の視標に代えて、又は、自覚検査用の視標と共に、点視標のシミュレーション画像である,PSF画像が示されてもよい。図3の例では、モニタ50上のボタン(コントロールの一例)の選択操作によって、シミュレーションレポートにおいて、自覚検査用の視標が表示されるモードと、同レポートにおいて、PSF画像が示されるモードと、に切り替えられる。

0055

図3に示すように、シミュレーションレポートにおいて、シミュレーション画像301a〜301dと共に、ストレール比が示されてもよい。ストレール比は、PSFの最大強度分布として導出される。ストレール比が1に近いほど、コントラスト感度が高く、収差が少ない。ストレール比が表示されることで、検者および被検者は、見え方の質を、定量的に把握できる。

0056

シミュレーションレポートには、裸眼での見え方を示すシミュレーション情報(以下、『裸眼シミュレーション情報』と称す)と、矯正状態での見え方を示すシミュレーション情報(以下、『矯正シミュレーション情報』と称す)と、が同時に、又は、切り替えて片方ずつ、表示されてもよい。図3では、裸眼シミュレーション情報の一例である裸眼シミュレーション画像301a,301bと、矯正シミュレーション情報の一例である構成シミュレーション画像301c,301dと、が同時に表示されている。裸眼シミュレーション情報と、矯正シミュレーション情報との両方が表示されることで、眼鏡レンズによる見え方の改善を、検者および被検者に、容易に把握させることができる。

0057

<矯正レンズの度数設定>
本装置1は、矯正シミュレーション情報として、新レンズ(これから処方する眼鏡レンズ)での矯正状態におけるシミュレーション情報が、少なくとも表示される。但し、必ずしもこれに限られるものではなく、旧レンズ(被検者が装用中の眼鏡のレンズ)での矯正状態におけるシミュレーション情報が、矯正シミュレーション情報の一種として、さらに表示されてもよい。旧レンズによる矯正シミュレーション情報と、新レンズによる矯正シミュレーション情報とは、同時に表示されてもよいし、切り替えて片方ずつ表示されてもよい。旧レンズによる矯正シミュレーション情報と、新レンズによる矯正シミュレーション情報との両方が表示されることで、新レンズによる見え方の改善効果を、被検者に把握させやすい。旧レンズの矯正度数は、例えば、旧レンズを測定したレンズメータから測定データが本装置1へ送信されることで、本装置1は取得してもよいし、操作部を介して矯正度数が入力されてもよい。

0058

新レンズでの矯正シミュレーション情報は、最高視力が得られるレンズが装用された状態での見え方を示すものであってもよい。通常、眼鏡店に在庫される眼鏡レンズは、その矯正度数が所定度数刻み(例えば、球面度数に関しては、0.25D刻み等)である。そこで、例えば、予め定められた複数の度数であって、所定度数刻み(所定度数ステップ)の度数の中から、被検眼にとって最高視力が得られる度数が、被検眼の屈折情報(例えば、レフ値、屈折誤差の分布情報収差情報等のいずれか)に基づいて選択されてもよい。そして、選択された度数にて矯正された見え方が、新レンズでの矯正シミュレーション情報において示されてもよい。最高視力が得られる度数が複数ある場合、それらの度数の中で、最もレンズの厚みが薄くなる度数が、シミュレーションされる眼鏡レンズの度数として選択されてもよい。勿論これに限られるものではなく、最高視力が得られる度数が複数ある場合、それらの度数の中で、最もプラス寄りの度数、最もマイナス寄りの度数等、適宜定められていてもよい。 勿論、新レンズでの矯正シミュレーション情報は、必ずしも所定度数刻みの度数で矯正された状態がシミュレーションされたものに、必ずしも限定されない。例えば、矯正シミュレーション情報は、被検眼の低次収差成分が完全に矯正された見え方を示すものであってもよい。また、新レンズでの矯正シミュレーション情報として、所定度数刻みの度数にて矯正された見え方を示すものと、低次収差成分が完全に矯正された見え方を示すものと、が同時に、又は、切り替えて片方ずつ、表示されてもよい。

0059

以上の通り、本装置1において、シミュレーションにおける新レンズの度数は、検眼装置での収差測定の結果に基づいて、自動的に設定される。但し、自動的に設定された値から、検者の操作によって、新レンズの度数を変更可能であってもよい。操作部を介して、任意の度数が入力されたり、所定度数刻みの度数の増減指示が入力されたりすることで、シミュレーションにおける新レンズの度数として、新たな値が反映されてもよい。そして、新たな値に基づいて、シミュレーション情報が更新されてもよい。

0060

以下の説明において、本装置1は、裸眼波面収差情報に基づいて、いずれかの矯正度数を持つ矯正レンズの処方を想定した被検眼の矯正波面収差データが演算され、更に、矯正波面収差データを処理することによって矯正シミュレーション情報が取得されるものとして説明を行う。より詳細な矯正波面収差データの演算方法は、例えば、本出願人による国際公開番号:WO2013/151171等を参照されたい。

0061

また、図3におけるシミュレーションレポートには、コントラスト視力を示すグラフ302a,302bが、シミュレーション情報の一例として表示される。コントラスト視力は、MTF(空間周波数特性)に基づいて導出されてもよい。なお、MTFは、PSFのフーリエ変換によって得られるOTF光伝達関数)の絶対値である。裸眼状態でのコントラスト視力は、裸眼波面収差データに基づくMTFから、矯正状態でのコントラスト視力は、矯正波面収差データに基づくMTFから、それぞれ導出することができる。

0062

グラフ302a,302bは、コントラストの大きさ毎の視力値を示すものであてもよい。例えば、図3に示すように、縦軸横軸との一方をコントラスト、他方を視力値とするものであってもよい。

0063

グラフ302a,302bには、被検眼の裸眼でのコントラスト視力を示すデータ311、矯正状態でのコントラスト視力を示すデータ312、正視眼におけるコントラスト視力を示すデータ313が、同時に示される。正視眼におけるコントラスト視力を示すデータ313は、予め行われた複数の被検者に対するコントラスト視力の測定結果に基づく参考値である。図3において、正視眼におけるコントラスト視力を示すデータは、例えば、屈折誤差が所定度数未満(例えば、0.5D未満)であって、一定年代に属する被検者に対する測定結果から導出されている。

0064

図3において、各データ311、312、313は、折れ線グラフの形式で表現される。

0065

これら3種類のデータ311、312、313は、何れも1つのグラフの中で表示される。被検眼の裸眼でのコントラスト視力を示すデータ311、矯正状態でのコントラスト視力を示すデータ312、のそれぞれによって、裸眼状態、および、矯正状態のそれぞれにおける、コントラストの大きさ毎の視力を、検者および被検者が容易に理解することができる。また、それらを、正視眼におけるコントラスト視力を示すデータ313と見比べる。これにより、例えば、コントラストを改善させる機能を持ったレンズ(例えば、カラーレンズ)の処方を、検者から被検者へ提案する際に有用である。また、コントラスト視力が低い場合、中間透光体の混濁、および、網膜機能の低下等視機能の異常または低下が推察される。このため、グラフ302a,302bによって、検者および被検者は、視機能の異常または低下の疑いの有無を容易に把握することができる。

0066

図3では、シミュレーション画像301a〜301dとして示される視標と対応する視力値が、図3のグラフ302a,302bにおいて強調表示される。例えば、グラフ302a,302bでは、視力値20/100、20/40、20/20の3箇所において、縦線が表示され、これにより、視力値が強調されている。

0067

ここで、図3のグラフ302a,302bにおける矯正状態でのコントラスト視力を示すデータ312は、前述の所定度数刻みの矯正度数を用いてシミュレーションされる。眼鏡店に在庫されるレンズで矯正された場合におけるコントラスト視力がシミュレーションされるので、コントラストを改善させる機能を持ったレンズの提案を、より好適に行いやすい。

0068

図3では、昼間時と夜間時とのそれぞれにおける、シミュレーション画像301a〜301dおよびグラフ302a,302bが、同時に表示される。(昼間時用の)矯正レンズが処方されたときの見え方がそれぞれにおいて示される、昼間時でのシミュレーション情報と、夜間時でのシミュレーション情報と、の間に大きいな違いが確認される場合、昼間時用と夜間時用とで、2種類の眼鏡を処方すべきであることを、検者および被検者が容易に把握できる。

0069

また、図3に示す各々のシミュレーション画像301a〜301d、および、グラフ302a,302bは、いずれも、昼間時における被検眼全体の屈折に関する情報に基づいて矯正度数が設定され、その矯正度数を用いて導出されたものである。つまり、昼間時用の矯正レンズが装用されたときのシミュレーション情報が示されている。但し、必ずしもこれに限られるものではなく、夜間時用の矯正レンズが装用されたときのシミュレーション情報が、シミュレーションレポートにおいて示されてもよい。夜間時用の矯正レンズが装用されたときのシミュレーション情報が表示されることで、夜間時用のレンズを処方することの意義を、検者および被検者が容易に把握できる。

0070

夜間時用の矯正レンズが装用されたときのシミュレーション情報(例えば、シミュレーション画像およびグラフのいずれか)は、夜間時における被検眼全体の屈折に関する情報に基づいて矯正度数が設定され、その矯正度数を用いて導出される。昼間時用の矯正レンズが装用されたときのシミュレーション情報、および、夜間時用の矯正レンズが装用されたときのシミュレーション情報は、同時に、又は、切り替えて片方ずつ、表示されてもよい。

0071

また、新レンズにおいて想定される装用環境に応じたコントラストの値を、グラフ302a,302b上で強調して示してもよい。このようなグラフ302a,302bによって、新レンズにおいて想定される装用環境に応じたコントラストにおける矯正状態での視力値(コントラスト視力)を、検者および被検者に確認させることができる。

0072

例えば、新レンズの装用環境として、夜間における車両の運転時が想定される場合、夜間の路上障害物または歩行者等と、背景と、のコントラストの値が、いずれかのグラフ302a,302b上で(例えば、夜間時のコントラスト視力を示すグラフ302b上がより好ましい)強調されてもよい。これにより、夜間における車両の運転時における障害物等の視認性を、検者および被検者に把握させることができる。

0073

なお、予め用意された複数の装用環境の中から、新レンズの装用環境が、操作部35への操作入力に基づいて選択されてもよい。選択の結果、選択された装用環境に対し、予め設定されたコントラストの値が、グラフ302a,302b上で強調される。

0074

図3のシミュレーションレポートでは、左右切換ボタン303a,303bの操作に応じて、片眼毎のシミュレーション情報が切換表示される。しかし、必ずしもこれに限られるものではなく、両眼のシミュレーション情報が同時に表示されてもよい。

0075

<眼図レポート>
眼図レポートは、眼球モデル画像401と、被検眼の特性に関する情報、および、シミュレーション情報の一方または両方と、によって構成される。被検眼の特性に関する情報、およびシミュレーション情報のうち少なくとも一部は、眼球モデル画像401と対応付けられて表示される。

0076

ここで、被検眼の特性に関する情報およびシミュレーション情報(便宜上、2つをまとめて「眼球光学系情報等」と称す)と、眼球モデル画像401と対応づけの態様を、より具体的に説明する。例えば、眼球モデル画像401の眼球部位毎に、眼球部位と関連する眼球光学系情報等が接近または重畳された状態で配置されることによって、眼球光学系情報等と眼球モデル画像401とが対応づけられてもよい。ある眼球部位と関連する眼球光学系情報等は、例えば、その眼球部位についての測定結果、撮影結果、当該部位における結像の何れかを示す情報であってもよい。

0077

また、例えば、眼球光学系情報等と対応部位との対応付けを示すシンボル(例えば、線、矢印、吹き出し等)が用いられてもよい。また、ポインティングデバイス等による眼球モデル画像401上のいずれかの部位に対する選択操作を受け付けた場合に、選択された部位と対応する眼球光学系情報等を強調表示(具体例としては、拡大表示点滅表示ポップアップ表示等)することで、対応付けが表されてもよい。

0078

例えば、図4に示す眼図レポートにおける眼球モデル画像401では、眼底に、眼底における点像の結像を示すPSF画像402a,402bが、水晶体に、主に水晶体の混濁を示す撮影画像である徹照像403が、前眼部に、前眼部の正面反射画像404a,404bが、角膜に、角膜曲率マップ405が、それぞれ対応づけられている。また、図4では、眼底で反射されて眼の外に導かれる光束を示す円錐形状のグラフィック406が、眼球モデル画像401上に描写されている。このグラフィック406は、被検眼の透光体全体と対応するものである。例えば、眼球外での円錐の底面部分(又は、断面)からは、眼底反射光の波面を、検者等が想起しやすい。図4に示すように、このようなグラフィック406には、例えば、屈折度分布マップ407a,407bが対応づけられてもよい。

0079

また、図4では、屈折度分布マップ407a,407bを中継して、グラフィック406に、自覚検査用の視標についての見え方を示したシミュレーション画像408a,408bが対応づけられている。これにより、被検者における見え方と屈折分布との関係性が、被検者おいて直感的に理解されやすくなる。

0080

以上のような眼球光学系情報と眼球モデル画像との対応づけ表示によって、被検者において馴染みの薄い眼球光学系情報およびシミュレーション情報の意味を、検者から被検者へ説明しやすくなる。

0081

図4では、画面上に表示される各種情報のうち、昼間時と夜間時とで変化する情報については、昼間時における値(データ)と、夜間時における値(データ)と、の両方が、同時に表示される。具体的には、PSF画像402a,402b、前眼部の正面反射画像404a,404b、屈折度分布マップ407a,407b、および、自覚検査用の視標のシミュレーション画像408a,408b、の昼間時および夜間時のそれぞれのデータが同時に表示される。これにより、昼間時と夜間時とにおける眼の各部の状態の違い、又は、見え方の違い等を比較して説明しやすい。

0082

眼図レポートにおけるシミュレーション情報は、裸眼シミュレーション情報と、矯正シミュレーション情報と、が同時に、又は、切り替えて片方ずつ、表示されてもよい。図4の例では、モニタ50に表示される裸眼シミュレーション選択ボタン409と、矯正シミュレーション選択ボタン410と、のうち一方が選択されることで、選択された一方に関するシミュレーション情報が、切換表示される。

0083

また、図4では、シミュレーション情報に対応づけて、高次収差成分を示す数値が表示される。この数値が大きい場合、矯正の効果が得られ難い被検眼であることを、この数値を用いて、検者から被検者へ説明しやすい。なお、図4では、昼間時での数値と、夜間時における数値と、の両方が表示される。このため、昼間時での数値と、夜間時における数値と、の差が大きい場合に、角膜または水晶体の周辺側で収差が大きく、夜間における見え方が改善し難いことを、検者から被検者へ説明しやすい。

0084

<各レポートの切換方法>
選択的に表示される任意のレポートから、別の任意のレポートへ、モニタ50上に表示されるレポートを切換可能であってもよい。表示切換は、モニタ50上のコントロール(例えば、ボタン、タブアイコン等)に対する1回の選択操作(例えば、モニタ50上のタブおよびボタン等への1クリックまたは1タップ)に基づいて実行されてもよい。例えば、本実施例では、3つのレポートとそれぞれ対応するレポート選択タブ501,502,503が、いずれのレポートとも一緒にモニタ50に表示される。いずれか1つのタブを選択する選択操作が入力されることで、選択されたタブと対応するレポートがモニタ50上に表示されるようになる。なお、実施例では、第1タブ501が基本情報レポートと、第2タブ502がシミュレーションレポートと、第3タブ503が眼図レポートと、それぞれ対応する。

0085

本実施例において、いずれのレポートにおいても、各タブ501,502,503の選択操作は受け付け可能であり、また、1単位の選択操作で選択されたタブと対応するレポートが切換えて表示される。ここでいう1単位の選択操作は、マウスに対する1回のクリック、タッチパネルに対する1回のタップ等、コントロールを選択するうえでの最小限の操作である。

0086

各タブ501〜503には、それぞれのタブと対応するレポートをシンボル化したアイコンが表示されている。アイコンは、各レポートにおいて固有のグラフィックがシンボル化されていてもよい。例えば、第2タブ502には、シミュレシシミュレーションレポートのみで表示される自覚検査用視標のシミュレーション画像がシンボル化されたアイコンが設けられており、第3タブ503には、眼図レポートのみで表示される眼球モデル画像がシンボル化されたアイコンが設けられている。なお、第1タブ501は、基本情報レポートが、検者向けのレポートであることを示すため、カルテを模したアイコンが設けられている。

0087

なお、タブ501〜503の配置順序は、操作部の操作によって任意に入れ替え可能であってもよい。例えば、検者が、ポインティングデバイスを介していずれかのタブ501〜503を選択し、上下にドラッグすることで、ドラッグに応じた配置順序が設定されてもよい。例えば、検者または被検者が閲覧する順序で、タブを並び替えることで、各レポートの閲覧および検者から被検者への説明が容易になる。

0088

<データの出力>
本実施例では、各レポートに表示される出力ボタン601,602が選択されることで、本装置1の外部に、データが出力される。

0089

ボタン601は、自覚検眼装置へデータを送信するために選択される。ボタン601には、自覚検眼装置(レフラクター)を模したアイコンが付されている。本実施例では、ボタン601が選択された場合、WFレフ値が、本装置1から自覚検眼装置へ少なくとも送信される。これに限らず、シミュレーション画像等のシミュレーション情報が、ボタン601が選択された場合に送信されてもよい。また、ボタン601の操作に基づいて自覚検眼装置へ送信されるデータは、昼間時でのデータであってもよいし、夜間時でのデータであってもよい。これらの何れが送信されるかについて、検者が選択可能であってもよい。

0090

なお、ボタン602は、各レポートをプリントアウトする場合に選択される。

0091

以上、本装置1では、『基本情報レポート』『シミュレーションレポート』『眼図レポート』の3種類を、選択的にモニタ50に表示させる。基本情報レポートは、レンズ処方において活用される種々の情報が集約されているので、検者が、自覚検査、および、新レンズの処方値を定めるために利用される。また、シミュレーションレポートは、シミュレーション情報が集約されており、矯正状態での被検眼の見え方を示すシミュレーション画像が少なくとも含まれる。これにより、新レンズによる矯正状態での被検眼の見え方を、検者および被検者に把握させることができる。また、眼図レポートは、基本情報レポートに含まれる情報の少なくとも一部であって、矯正シミュレーション画像での見え方に影響する情報が、眼図モデル画像における部位ごとに対応づけられて表示される。これにより、矯正シミュレーション画像として明瞭なシミュレーション画像が、シミュレーションレポートにて示されない場合に、どのような要因(眼球光学系情報)に起因するものであるかを、検者から被検者に対して簡単に説明しやすい。このように、本装置1が表示する3種類のレポートは、被検者に対して新レンズの効果を適正に示し、且つ、検者がその新レンズを処方するうえで、有用である。

0092

以上、実施形態に基づいて説明を行ったが、本開示は、上記実施形態に限定されることなく、様々な変形が可能である。

0093

例えば、上記実施形態では、基本情報レポート、シミュレーションレポート、眼図レポートの3つのレポートを選択的に表示可能であったが、かならずしもこれに限られるものではない。

0094

例えば、基本情報レポートと、眼図レポートとの2つのレポートのみの間で、レポートを選択的に表示可能であってもよい。この場合、眼図レポートは、上記実施形態におけるシミュレーションレポートの役割を兼用するものであって、矯正シミュレーション情報が少なくとも含まれていることが好ましい。また、更に、眼図レポートにおいては、その矯正シミュレーション情報による見え方に影響を与える被検眼の特性に関する情報の少なくとも一部が、眼球モデル画像における各々の眼球部位と対応付けられて表示されることが好ましい。このような変容例では、より少ないレポートの数で、好適に矯正レンズの処方を行いやすい。 これに対し、上記実施形態で示したように、シミュレーション情報は、種々のものがあるので、種々のシミュレーション情報が含まれるレポートは、画面構成が複雑になりやすいが、上記実施形態では、これが独立したレポートで(基本情報レポート、および、眼図レポートとは別のレポートとして)表示されるので、各レポートが理解されやすくなっている。

0095

また、例えば、矯正状態での被検眼の見え方を示すシミュレーション情報として、矯正レンズに「くもり」が生じたときにおけるシミュレーション情報が表示されてもよい。シミュレーションされる「くもり」の程度に応じた所定の収差を考慮して、シミュレーション演算が行われることで、「くもり」が生じたときにおけるシミュレーション情報を取得してもよい。

0096

1レンズ処方補助装置
30 CPU
31 記憶部(メモリ)
50 モニタ

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