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技術 流通期間が長くなった乳酸菌含有チョコレートの製造方法及びこれによって製造された乳酸菌含有チョコレート

出願人 ロッテコンフェクショナリーカンパニーリミテッド株式会社ロッテ
発明者 チョイダヒュエ
出願日 2017年9月8日 (1年10ヶ月経過) 出願番号 2017-172725
公開日 2018年3月15日 (1年4ヶ月経過) 公開番号 2018-038400
状態 特許登録済
技術分野 菓子 食品の着色及び栄養改善
主要キーワード 次混合物 混合菌株 現場設備 流通期間 分布形態 最終水分含量 テンパリング後 初期菌数
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年3月15日)のものです。
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図面 (5)

課題

流通期間が12ヶ月に長くなった乳酸菌チョコレートを製造する方法を提供する。

解決手段

(a)コンチング及びテンパリングによって、水分含量が1重量%以下、品温が29〜30℃である原料チョコレートを準備する段階、(b)コンチング及びテンパリングによって、水分含量が1重量%以下、品温が36〜37℃である前記原料チョコレートに乳酸菌を混合して乳酸菌チョコレートを準備する段階、(c)前記(a)段階の原料チョコレートと前記(b)段階の乳酸菌チョコレートを撹拌して1次混合する段階、及び(d)前記(c)段階で得られた1次混合物を撹拌して2次混合する段階を含む。

概要

背景

乳酸菌含有製品発売が徐々に増えているが、その大部分は発酵乳のように飲むタイプの製品が占めている。乳酸菌は、常温での流通時、外部環境ストレス(温度、湿度など)によって死滅するため、発酵乳のように冷蔵流通を行わなければならず流通期間も短いという欠点がある。また、乳酸菌を含有するというだけでは、流通期間中に乳酸菌が実際にチョコレート内で生きていないことが一般的である。そのため、チョコレート内に乳酸菌が含有されていて乳酸菌の生存率が高い流通期間が長くなった乳酸菌含有チョコレート製品持続的に開発する必要性がある。

大韓民国特許公開第2016−51012号は乳酸菌生菌製剤を含むチョコレートの製造方法に関するもので、50℃の原料チョコレートを40℃前後に冷却させた後、乳酸菌生菌製剤と均一に混合し、これを31〜33℃までテンパリングし、これをモールドで固めることでなる乳酸菌生菌製剤を含むチョコレートを開示している。この方法は、30℃台半ば付近の温度で乳酸菌を混合する場合に比べ、温度別乳酸菌生存率の経時変化において時間が経つにつれて乳酸菌が死滅する速度が速くなるため、チョコレート製造の初期には乳酸菌が生きているが、チョコレートに入れた初期の乳酸菌数が12ヶ月以上維持できないという問題がある。

そこで、本研究では、既存の方式よりも安定した温度で乳酸菌を混合して、12ヶ月以上乳酸菌の初期菌数をそのまま維持させると共に、乳酸菌をチョコレートにプレミキシングした後、2度に渡って撹拌することによって乳酸菌をチョコレートの全体に均一に分散させることができる方法を発明した。

概要

流通期間が12ヶ月に長くなった乳酸菌チョコレートを製造する方法を提供する。(a)コンチング及びテンパリングによって、水分含量が1重量%以下、品温が29〜30℃である原料チョコレートを準備する段階、(b)コンチング及びテンパリングによって、水分含量が1重量%以下、品温が36〜37℃である前記原料チョコレートに乳酸菌を混合して乳酸菌チョコレートを準備する段階、(c)前記(a)段階の原料チョコレートと前記(b)段階の乳酸菌チョコレートを撹拌して1次混合する段階、及び(d)前記(c)段階で得られた1次混合物を撹拌して2次混合する段階を含む。

目的

本発明の目的は流通期間が長くなった乳酸菌含有チョコレートの製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

(a)コンチング及びテンパリングによって、水分含量が1重量%以下、品温が29〜30℃である原料チョコレートを準備する段階;(b)コンチング及びテンパリングによって、水分含量が1重量%以下、品温が36〜37℃で且つ前記原料チョコレートと同一組成の原料チョコレートに乳酸菌を混合して乳酸菌チョコレートを準備する段階;(c)前記(a)段階の原料チョコレートと前記(b)段階の乳酸菌チョコレートを撹拌して1次混合する段階;及び(d)前記(c)段階で得られた1次混合物を撹拌して2次混合する段階;を含むことを特徴とする、流通期間が長くなった乳酸菌含有チョコレートの製造方法。

請求項2

前記(a)段階の原料チョコレートは、65〜70℃の温度で20〜24時間の間に液状チョコレートをコンチングしテンパリングすることにより、水分含量が1重量%以下、品温が29〜30℃にされたものであることを特徴とする、請求項1に記載の乳酸菌含有チョコレートの製造方法。

請求項3

前記(b)段階の乳酸菌はストレプトコッカスサーモフィルス(Streptococcusthermophilus)菌株ラクトバチルスプランタルム(Lactobacillusplantarum)菌株又はこれらの混合菌株であることを特徴とする、請求項1に記載の乳酸菌含有チョコレートの製造方法。

請求項4

前記(c)段階では、前記原料チョコレート90〜95重量%と前記乳酸菌チョコレート5〜10重量%を混合して品温が29〜30℃の前記1次混合物を製造することを特徴とする、請求項1に記載の流通期間が長くなった乳酸菌含有チョコレートの製造方法。

請求項5

前記(c)段階と前記(d)段階の撹拌は15〜25rpmの速度で1〜2時間行うことを特徴とする、請求項1に記載の流通期間が長くなった乳酸菌含有チョコレートの製造方法。

請求項6

請求項1〜5のいずれか一項記載の方法で製造された流通期間が12ヶ月に長くなった、乳酸菌含有チョコレート。

技術分野

0001

本発明は流通期間が長くなった乳酸菌含有チョコレートの製造方法及びこれによって製造された乳酸菌含有チョコレートに関するもので、より詳しくはコンチング及びテンパリングによって水分の含量が1%以下に調節され、品温が29〜30℃である原料チョコレートと、品温が36〜37℃に調節された原料チョコレートに乳酸菌を混合した乳酸菌チョコレートをそれぞれ準備し、これらを所定量ずつ混合して乳酸菌含有チョコレートを製造することによって、チョコレート内の乳酸菌生存率を高めながらもチョコレートの品質及び嗜好性を低下させない、流通期間が長くなった乳酸菌含有チョコレートに関するものである。

背景技術

0002

乳酸菌含有製品発売が徐々に増えているが、その大部分は発酵乳のように飲むタイプの製品が占めている。乳酸菌は、常温での流通時、外部環境ストレス(温度、湿度など)によって死滅するため、発酵乳のように冷蔵流通を行わなければならず流通期間も短いという欠点がある。また、乳酸菌を含有するというだけでは、流通期間中に乳酸菌が実際にチョコレート内で生きていないことが一般的である。そのため、チョコレート内に乳酸菌が含有されていて乳酸菌の生存率が高い流通期間が長くなった乳酸菌含有チョコレート製品持続的に開発する必要性がある。

0003

大韓民国特許公開第2016−51012号は乳酸菌生菌製剤を含むチョコレートの製造方法に関するもので、50℃の原料チョコレートを40℃前後に冷却させた後、乳酸菌生菌製剤と均一に混合し、これを31〜33℃までテンパリングし、これをモールドで固めることでなる乳酸菌生菌製剤を含むチョコレートを開示している。この方法は、30℃台半ば付近の温度で乳酸菌を混合する場合に比べ、温度別乳酸菌生存率の経時変化において時間が経つにつれて乳酸菌が死滅する速度が速くなるため、チョコレート製造の初期には乳酸菌が生きているが、チョコレートに入れた初期の乳酸菌数が12ヶ月以上維持できないという問題がある。

0004

そこで、本研究では、既存の方式よりも安定した温度で乳酸菌を混合して、12ヶ月以上乳酸菌の初期菌数をそのまま維持させると共に、乳酸菌をチョコレートにプレミキシングした後、2度に渡って撹拌することによって乳酸菌をチョコレートの全体に均一に分散させることができる方法を発明した。

先行技術

0005

大韓民国特許公開第2016−51012号

発明が解決しようとする課題

0006

したがって、本発明者は乳酸菌含有チョコレート製品の乳酸菌生存率を向上させて流通期間を長くさせた乳酸菌チョコレートの製造方法を研究したところ、原料チョコレートと乳酸菌チョコレートをそれぞれ準備し、原料チョコレートの水分含量と乳酸菌チョコレートの製造に使われる原料チョコレートの品温を調節し、これらの混合量を調節することによって流通期間が12ヶ月以上に長くなった乳酸菌チョコレートを製造することができることが分かって本発明を完成させるに至った。また、2度に渡って撹拌設備を適用することによって乳酸菌を原料チョコレートに均一に分散させた。その結果、チョコレート最終製品生産時、乳酸菌が偏りなく均一に分布及び混合されて品質の優れたチョコレート最終製品を生産することができることを確認した。

0007

したがって、本発明の目的は流通期間が長くなった乳酸菌含有チョコレートの製造方法を提供することにある。

0008

本発明の他の目的は前記方法によって製造された流通期間が12ヶ月に長くなった乳酸菌含有チョコレートを提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

前記のような課題を解決するために、本発明は、(a)コンチング及びテンパリングによって、水分含量が1重量%以下、品温が29〜30℃である原料チョコレートを準備する段階;(b)コンチング及びテンパリングによって、水分含量が1重量%以下、品温が36〜37℃で且つ前記原料チョコレートと同一組成の原料チョコレートに乳酸菌を混合して乳酸菌チョコレートを準備する段階;(c)前記(a)段階の原料チョコレートと(b)段階の乳酸菌チョコレートを撹拌して1次混合する段階;及び(d)前記(c)段階で得られた1次混合物を撹拌して2次混合する段階;を含むことを特徴とする、流通期間が長くなった乳酸菌含有チョコレートの製造方法を提供する。
また、本発明は前記製造方法にて製造された流通期間が12ヶ月に長くなった乳酸菌含有チョコレートを提供する。

発明の効果

0010

本発明による製造方法は、乳酸菌チョコレートが投入される原料チョコレートの水分含量を調節し、乳酸菌が投入される原料チョコレートの温度条件を最適化することにより、これによって製造された乳酸菌含有チョコレート最終製品を常温で12ヶ月流通させた後にも乳酸菌の生存率を99%以上まで維持させることができる。

図面の簡単な説明

0011

従来の乳酸菌含有チョコレートの製造方法の工程図である。
本発明による流通期間が長くなった乳酸菌含有チョコレートの製造方法を示した工程図である。
本発明によって製造された乳酸菌含有チョコレート内の乳酸菌の分布形態を示した図である。
(a)(b):本発明に使用するミキサー及び撹拌器の形態を示した図である。

0012

以下で本発明を一実施の形態に基づいてより詳細に説明する。

0013

本発明による乳酸菌含有チョコレートの製造方法は、(a)コンチング及びテンパリングによって、水分含量が1重量%以下、品温が29〜30℃である原料チョコレートを準備する段階;(b)コンチング及びテンパリングによって、水分含量が1重量%以下、品温が36〜37℃である原料チョコレートに乳酸菌を混合して乳酸菌チョコレートを準備する段階;(c)前記(a)段階の原料チョコレートと前記(b)段階の乳酸菌チョコレートを撹拌して1次混合する段階;及び(d)前記(c)段階で得られた1次混合物を撹拌して2次混合する段階を含む。図2は本発明による乳酸菌含有チョコレートの製造方法を示す工程図である。

0014

図1は従来の乳酸菌含有チョコレートの製造方法を示した工程図である。従来は、流通期間中の乳酸菌の生存有無にかかわらず、他の原料と同じ条件で、チョコレートに乳酸菌を混合して乳酸菌含有チョコレートを製造した。しかし、このように製造されたチョコレートは、乳酸菌とチョコレートを混合するとき、乳酸菌がチョコレートの熱(40℃前後:図1(a)(b)段階参照)によってショックを受けるため、常温流通中に初期に投入した生存乳酸菌数の維持が困難であり、消費者に乳酸菌含有チョコレートであると言及するのに問題がある。

0015

少なくとも‘乳酸菌含有チョコレート’というのは、製品の初期段階だけではなく流通期間内において製品に表記した乳酸菌数以上の乳酸菌が生存しなければならない。

0016

したがって、本発明では、チョコレートに乳酸菌を混合するのに最も安定した条件で乳酸菌含有チョコレートを製造し、流通期間中に乳酸菌が表記量以上で生きているようにする。本発明では、12ヶ月の流通期間中に乳酸菌生存率が99%以上である乳酸菌含有チョコレートの製造方法を提供する。これを段階別に詳細に説明すれば次の通りである。

0017

(a)原料チョコレートを準備する段階
まず、カカオマス15〜20重量%、ココアバター10〜15重量%、粉乳15〜25重量%、砂糖40〜45重量%、植物油脂5〜8重量%、乳化剤0.3〜1重量%及び香料0.1〜0.3重量%を混合して液状チョコレートを準備することができるが、必ずしもこれに制限されず、当該業界で使用可能なチョコレート原料が使用可能である。

0018

このように混合した液状チョコレートにおいて65〜70℃で20〜24時間コンチング及びテンパリングを行って最終水分含量が1重量%以下、品温が29〜30℃の原料チョコレートを準備する。

0019

(b)乳酸菌チョコレートを準備する段階
前記(a)段階の原料チョコレートの品温を36〜37℃に調節し、これに乳酸菌を投入して撹拌することで乳酸菌チョコレートを製造する。具体的に、品温が36〜37℃の原料チョコレート98.0〜98.5重量%及び乳酸菌1.5〜2.0重量%を混合して乳酸菌チョコレートを製造する。この時、前記原料チョコレートは前記(a)段階の原料チョコレートと同じ組成に製造されたものである。

0020

一方、本発明で使用される乳酸菌は当該業界で使用されるものであれば制限されないが、好ましくはストレプトコッカスサーモフィルス(Streptococcus thermophilus)菌株、又はラクトバチルスプランタルム(Lactobacillus plantarum)菌株、又はこれらの混合菌株を使うことができる。前記菌株はマルトデキストリン葡萄糖海藻由来多糖類などでコートして凍結乾燥粉末状に製造したものを使用することができるが、必ずしもこれに制限されない。

0021

(c)1次混合段階
前記(a)段階で準備した品温が29〜30℃の原料チョコレート90〜95重量%と、前記(b)段階で準備した品温が36〜37℃の乳酸菌チョコレート5〜10重量%を撹拌器に投入し、15〜25rpmの速度で1〜2時間撹拌して1次混合物を製造する(図4(a)参照)。この時、乳酸菌チョコレートが5重量%未満の場合、乳酸菌の含量が少ないため、原料チョコレートと乳酸菌チョコレートを混合する際に均一に分散されない問題があり、10重量%を超える場合、原料チョコレートとの混合時、テンパリング後結晶状態が壊れてしまう問題があるため、前記範囲内で投入することが良い。

0022

(d)2次混合段階
前記(c)段階で製造した1次混合物を、図4(b)に示すように他の撹拌器に投入し、15〜25rpmの速度で1〜2時間2次撹拌して最終乳酸菌含有チョコレートを製造する。このように製造した乳酸菌含有チョコレートをモールドに入れ、9〜10℃で1時間以上クーリング工程を経ることで、乳酸菌含有チョコレート最終製品を製造することができる。

0023

前述した製造方法によって製造された乳酸菌含有チョコレートは、常温流通時、12ヶ月の間ずっと乳酸菌の生存率を99%以上まで維持して消費者を満足させることができる乳酸菌製品として提供可能である。

0024

以下、本発明を実施例に基づいてより詳細に説明する。しかし、これら実施例は本発明を例示するためのもので、本発明の範囲がこれらによって限定されるものではない。

0025

実施例1:乳酸菌含有チョコレートの製造
カカオマス18.2重量%、ココアバター11.0重量%、粉乳20.6重量%、砂糖43.0重量%、植物油脂6.6重量%、乳化剤0.5重量%及びバニラ香料0.1重量%を混合し、これを65〜70℃の温度で20〜24時間コンチングしてからテンパリングすることで、水分含量が1%以下、品温が29〜30℃の原料チョコレートを準備した((a)段階)。

0026

次いで、品温を36〜37℃に調節した前記組成の原料チョコレート98.5重量%にストレプトコッカスサーモフィルス(Streptococcus thermophilus)及びラクトバチルスプランタルム(Lactobacillus plantarum)菌株1.5重量%をミキサーに投入し、24rpmで1時間撹拌することで、品温が36〜37℃の乳酸菌チョコレートを準備した((b)段階)。

0027

この時、前記両菌株は(株)メディオゼン(MEDIOGEN)に依頼し、1.2×1011CFU/gの生菌が含まれた凍結乾燥粉末状に製造した後、それぞれを混合し、プレミックス形態で原料チョコレートと混合した。

0028

このように、前記(a)段階で準備した品温が29〜30℃の原料チョコレート90重量%と前記(b)段階で準備した品温が36〜37℃の乳酸菌チョコレート10重量%を混合して品温が29〜30℃の1次混合物を製造した((c)段階)。

0029

次いで、前記1次混合物を撹拌し、2次混合することで、乳酸菌含有チョコレートを製造した。

0030

比較例1:乳酸菌含有チョコレートの製造
実施例1と同様の方法で製造する一方で、前記(b)段階の原料チョコレートの品温が41〜42℃のものを使用した。

0031

実験例1:乳酸菌チョコレートで使用される菌株の生存率評価
人工胃液及び人工腸液での生存率測定
乳酸菌の人体での生存率を調べるために、人工的に胃液の環境を再現した培地を用いて、乳酸菌含有チョコレートに使用可能な乳酸菌の生存率を評価した。

0032

具体的には、乳酸菌の人体の胃での生存率を調べるために、人工的に胃液の環境を再現した培地を用いて、乳酸菌含有チョコレートに含有された乳酸菌の生存率を評価した。さらに、乳酸菌粉末そのものよりもチョコレートに含有させた方が乳酸菌がより保護されることの確認を目的として、分離菌株粉末原料を用いて製造したチョコレートに含有される乳酸菌の実際の腸到達能を確認するために、人工的に胃液と腸液を製造して実験を行った。

0033

このための対照群として、一般的に消費者に大衆的に有用であると知られているビフィズス菌としてBifidobacterium bifidumATCC29521(対照群1)と本発明で用いたラクトバチルスプランタルム乳酸菌のように日本の代表的な植物性乳酸菌として知られているラクトバチルスLactobacillus brevisKB290(対照群2)を使用した。また、実験群として、ストレプトコッカスサーモフィルス(Streptococcus thermophilus)菌株とラクトバチルスプランタルム(Lactobacillus plantarum)菌株を、生菌数を基準に、約75:25の割合で混合したものを使用した。そして、実施例1のチョコレート製造工程によってそれぞれの試料を製造した。実験の再現性を高めるために実験群は3回以上繰り返して製造した(実験群1〜3)。

0034

実験方法は、コバヤシなどの方法(Kobayashi,Y.et al.,Jpn.J.Microbiol.29:691−697,1974)に従い、人工胃液は、NaCl8.5g/Lが添加された生理食塩水ペプシン(Pepsin from porcine gastric mucosa, 1000 units/mg protein,Sigma,USA)0.4g/Lを添加し、10%HClを用いてpH2.5に調整した。人工腸液は、NaCl8.5g/Lが添加された生理食塩水に胆汁酸としてOx−gall粉末(Bile bovine, dried and unfractioned,Sigma,USA)3g/L、パンクレアチン(Pancreatin from porcine pancreas,4X USP specifications,Sigma,USA)0.4g/Lを添加した後、pH7.0に調整した。

0035

本実験例では、上述した乳酸菌とビフィズス菌の粉末原料をそれぞれ適正量採取し、10倍に相当する滅菌生理食塩水(saline)に入れ、均質器(stomacher)を用いて3分間均質化させた。これら乳酸菌とビフィズス菌は、それぞれ300mlの上述した人工胃液及び人工腸液が入っている1Lのメディアボトル(media bottle)に1%となるように添加した。

0036

一方、原料チョコレートについては、適正量を10倍の滅菌生理食塩水(saline)に入れて均質化した。この原料チョコレートは、300mlの上述した人工胃液と人工腸液に1%となるように添加した。

0037

生存率の測定に際しては、各粉末原料を含有するチョコレートの試料を上記人工胃液と人工腸液にそれぞれ添加し、それぞれの時刻を基準に、1時間経過するごとに試料の採取時間として設定し、試料採取前にボトルを撹拌器(stirrer)に移して30秒間撹拌(stirring)させた後、採取した。採取された試料は滅菌生理食塩水(saline)で多段希釈した後、MR寒天塗抹し、生菌数を測定した。実験前の生菌数と比較して乳酸菌及びビフィズス菌の生存率を百分率で求めて下記の表1及び表2に示した。

0038

0039

0040

また、それぞれの消化液に対する生存率の測定後、実際飲食物を摂った時と最大限類似した条件を再現するために、人工胃液と人工腸液にて連続して処理した後の生存率を測定した。

0041

前記と同じ組成の人工胃液90mlに上記乳酸菌並びにビフィズス菌の粉末原料を含有するチョコレートをそれぞれ適量添加し、30秒間撹拌(stirring)した後、37、150rpmで維持される水槽(water bath)で2時間反応させた。反応後、3.0%のOx−gall溶液を10ml添加して胆汁濃度を0.3%に調整し、4NのNaOHを1ml添加して最終pH6.8となるように調整した。そして、上記人工胃液にて処理した各試料を、上記人工腸液の環境下にした後、37、150rpmで維持される水槽(water bath)で2時間反応させた。反応後の生菌数はMRS寒天を用いて測定した。乳酸菌チョコレートの人工胃液と人工腸液の連続処理の実験結果は下記の表3に示した。

0042

0043

乳酸菌チョコレートサンプル別人工胃液及び人工腸液での連続処理生存率測定
前記表1〜表3から、ストレプトコッカスサーモフィルス(Streptococcus thermophilus)菌株とラクトバチルスプランタルム(Lactobacillus plantarum)菌株を混合することが乳酸菌含有チョコレートを製造するのに最も有用であることが分かった。

0044

実験例2:スケールアップ工程
(1)乳酸菌チョコレートの製造
実験例1で確認したストレプトコッカスサーモフィルス(Streptococcus thermophilus)菌株とラクトバチルスプランタルム(Lactobacillus plantarum)菌株を混合して乳酸菌チョコレートに適用した。具体的には、両菌株は(株)メディオゼンに依頼し、1.2×1011CFU/gの生菌が含まれた凍結乾燥粉末をそれぞれ製造してから混合した後、プレミックス形態で原料チョコレートと混合した。前記乳酸菌プレミックスを品温が36〜37℃に調節された原料チョコレートに投入した後、1時間以上撹拌して位置別乳酸菌分散度を確認し、その結果を下記の表4に示した。

0045

この時、乳酸菌の分散度(%)は、投入した乳酸菌がチョコレートに混合した後にも同じ生菌数がカウントされるかを確認することによってその結果を得た。原料サンプルはタンクから直接採取し、タンクの上中下の位置別に左右で採取して乳酸菌数を分析した。表4で、乳酸菌分散度(%)は、投入した乳酸菌数と同じかそれ以上がカウントされる場合、100%と表記した。

0046

0047

前記表4から、品温を30℃程度に調整した場合には、タンクの位置によって乳酸菌分散度に差があることが確認され、36〜37℃に調節した場合、原料チョコレートに乳酸菌を投入して製造した乳酸菌チョコレートが乳酸菌の分散度に優れることを確認することができた。

0048

(2)最終製品(乳酸菌含有チョコレート)の製造
実際に工場で量産して最終製品に成形した後、乳酸菌数に偏りがないかを確認するため、乳酸菌チョコレートと原料チョコレートを混合した後、モールドに入れ、9〜10℃で1時間クーリング工程を経て乳酸菌含有チョコレート最終製品に成形し、その後、撹拌時間別に乳酸菌数を分析し、その結果を下記の表5に示した。この時、サンプリングは、クーリング工程後にモールドから分離した最終製品を撹拌時間別に、無作為にサンプリングして分析した。また、1回だけ撹拌して混合した場合と、2回撹拌した場合の乳酸菌分散度を測定して下記の表5に一緒に示した。

0049

0050

前記表5から、最終製品に成形し、2回撹拌して混合する場合、乳酸菌数に偏りがないことを確認することができた。結局、本発明による製造方法で乳酸菌含有チョコレート最終製品を製造するとき、乳酸菌の均一な分布及び混合によって高品質のチョコレートを提供することができることが分かる。また、実際製品を量産するための現場設備に適用する時にも同様な結果を示すことを確認することができる。

0051

実験例3:経時変化による乳酸菌の生存率
実施例1と比較例1で製造した乳酸菌含有チョコレートに対し、温度別に12ヶ月間の経時変化試験を行い、その結果を表6に示した。

0052

0053

前記表6から、乳酸菌チョコレート(b)の製造に使われる原料チョコレートの温度が41〜42℃の場合より36〜37℃の場合に菌株の生存率が優れることが分かった。

実施例

0054

したがって、本発明による品温を有する原料チョコレートを使用する場合、乳酸菌の生存率が長期間維持される真正な意味の乳酸菌含有チョコレート最終製品を提供できることが分かる。

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