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技術 通信端末、通信端末を利用した通信方法及び通信プログラム

出願人 KDDI株式会社
発明者 吉田将也吉原貴仁
出願日 2016年8月31日 (4年1ヶ月経過) 出願番号 2016-169861
公開日 2018年3月8日 (2年7ヶ月経過) 公開番号 2018-037879
状態 特許登録済
技術分野 電話通信サービス 伝送の細部、特殊媒体伝送方式 音声の分析・合成 電話機の機能
主要キーワード 指向性範囲 非可聴音 音声出力機 基本デバイス 客席側 球技場 屋根付き 多数ユーザ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年3月8日)のものです。
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図面 (5)

課題

球技場等に設置されたスピーカーから送信された音波を複数の通信端末が受信する場合に、音波を良好に受信できない領域に位置する通信端末に対して、音波を受信できる領域に位置する通信端末が受信した音波の送信を行う。

解決手段

送信される音声データを取得する音波受信部21と、前記音声データと予め登録された音波の波形データとの相関値を計算することでIDを含む音波を検出し音波に含まれる前記IDを復調する復調部22と、前記IDに応じて所定の動作を行う動作部23と、前記相関値に応じて音波送信確率を計算し前記音波送信確率に応じて音波を送信するか否かを判定する送信判定部24と、前記送信判定部による送信判定が判断された場合に前記IDを含む送信音声データを作成する音声生成部25と、前記送信音声データを再生する音声送信部26と、を備える通信端末20とする。

概要

背景

従来から、音を伝送媒体として通信する種々の通信技術が存在する。例えば、本出願の発明者は、テレビサイネージ館内放送等のスピーカーからID等の情報を含んだ音を再生し、この音をスマートフォン等の端末マイクで受信し、受信したIDに応じwebページクーポン情報等を端末上に表示するシステムを提案した(特許文献1)。
このような音による通信技術は、スピーカーやマイクを利用して実現するため、電波による通信のように専用のアンテナ通信機を必要としない。テレビのスピーカーや、スマートフォンやマイク等、予め備えられているスピーカーやマイクを活用でき、導入が容易なため、今後のさらなる普及が期待される。

音を受信できる範囲は、音量やスピーカーの指向性等によって決まる。また、電波と異なり、音は壁等で遮られるため、特定の場所でのみ受信できるような用途にも利用できる。多くのスピーカーが指向性を持つため、既設のスピーカーを用いる場合は、スピーカーの指向性のために受信範囲が限られる場合がある。

例えば、図4に示す屋根付き野球場等の球技施設において、天井中央に設置された複数(4個)のスピーカー10を用いて客席側音波音声情報)を送信した場合、スピーカー10の指向性のために客席の一部(例えば、図4における各スピーカー10の指向性範囲Y以外の場所)で良好な受信ができないことがある。また、スピーカーの指向性範囲内であっても、ノイズ等の影響で受信できない場合もある。

一方、無線通信端末が複数設置される環境において、データを受信した通信端末が、受信したデータを周囲の通信端末に対して送信することで、データを受信していない通信端末へマルチホップで伝達する技術が存在する。データを受信した通信端末の全てが送信すると、送信されるデータ同士が衝突するため、データを送信するか否かを決定する手段を備えた通信方法が提案されている。

例えば特許文献2では、複数の通信端末から送信されたデータ同士の衝突を避けるため、通信端末はデータ受信時に所定の送信確率でデータを送信するか否か決定する。この送信確率は、通信端末の送信待ちパケット数に応じて決定される。送信待ちパケット数が少ない(負荷状態でない)通信端末ほど、送信確率は大きく、送信待ちパケット数が多い(負荷状態である)通信端末ほど、送信確率は小さく設定される。これにより、負荷状態にある通信端末による過剰なデータ送信を抑制することが可能となる。

また、非特許文献1では、通信端末のトポロジ情報を用いてデータを送信するか否か決定する。具体的には、データを受信した通信端末は、自身の周辺の通信端末(直接通信できる通信端末)の集合N(r)と、データを送信した通信端末の周辺端末の集合N(s)とを比較する。集合N(r)が集合N(s)の部分集合であればデータを送信せず、そうでなければデータを送信する。これにより、不必要なデータ送信を抑制することが可能となる。各通信端末は、周囲の通信端末を把握してトポロジ情報を得るために、互いにHelloメッセージ交換するようになっている。

概要

球技場等に設置されたスピーカーから送信された音波を複数の通信端末が受信する場合に、音波を良好に受信できない領域に位置する通信端末に対して、音波を受信できる領域に位置する通信端末が受信した音波の送信を行う。送信される音声データを取得する音波受信部21と、前記音声データと予め登録された音波の波形データとの相関値を計算することでIDを含む音波を検出し音波に含まれる前記IDを復調する復調部22と、前記IDに応じて所定の動作を行う動作部23と、前記相関値に応じて音波送信確率を計算し前記音波送信確率に応じて音波を送信するか否かを判定する送信判定部24と、前記送信判定部による送信判定が判断された場合に前記IDを含む送信音声データを作成する音声生成部25と、前記送信音声データを再生する音声送信部26と、を備える通信端末20とする。

目的

本発明は、上記実情に鑑みて提案されたもので、球技場等に設置されたスピーカーから送信された音波を複数の通信端末が受信する場合に、スピーカーの指向性等により音波を良好に受信できない領域に位置する通信端末に対して、音波を受信できる領域に位置する通信端末が受信した音波を送信することを可能とする通信端末、これを利用した通信方法、通信端末に格納する通信プログラムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

送信される音波を受信し音声データを取得する音波受信部と、前記音波に含まれるIDを復調するとともに、前記音声データと予め登録された波形データとの相関値を計算する復調部と、前記IDに応じて所定の動作を行う動作部と、前記相関値に応じて音波送信確率を算出し、前記音波送信確率に応じて音波を送信するか否かを判定する送信判定部と、前記送信判定部により音波の送信が判定された場合に、前記IDを含む送信音声データを作成する音声生成部と、前記送信音声データを音波として送信する音声送信部と、を備えることを特徴とする通信端末

請求項2

前記音波は、音波の中継回数を定めるTTL(TimeToLive)の情報を含む請求項1に記載の通信端末。

請求項3

前記送信判定部は、初期値所定値で与えられ通信端末が音波を中継するごとに減少するTTLが「0」より大きい場合に、音波を送信する請求項2に記載の通信端末。

請求項4

前記送信判定部は、前記相関値が大きいほど前記音波送信確率を小さく、前記相関値が小さいほど前記音波送信確率を大きく設定する請求項1に記載の通信端末。

請求項5

前記送信判定部は、前記TTLが「0」より大きい場合に、前記TTLの値に応じて前記音波送信確率を更新する請求項2に記載の通信端末。

請求項6

前記送信判定部は、前記TTLが大きいほど前記音波送信確率を大きく、前記TTLが小さいほど前記音波送信確率を小さく設定する請求項5に記載の通信端末。

請求項7

表示部を備え、前記動作部による所定の動作が前記表示部に表示される請求項1に記載の通信端末。

請求項8

前記動作部による所定の動作は、所定のアプリケーション起動することである請求項1に記載の通信端末。

請求項9

音波を一定範囲に送信するように設置された1個以上のスピーカーと、該スピーカーから受信した音波を送信可能とする1個以上の通信端末とを備えた通信ステムにおける通信方法において、前記スピーカーから送信される音波はIDの情報を含み、前記通信端末は、前記音波を受信した場合に、前記音波に含まれる前記IDを復調し、前記IDに応じて所定のアプリケーションを起動するとともに、前記音波に含まれる音声データと予め登録された波形データとの相関値を計算することで音波送信確率を算出し、前記音波送信確率に応じて受信した音波を送信することを特徴とする通信端末を利用した通信方法。

請求項10

音波を一定範囲に送信するように設置された1個以上のスピーカーと、該スピーカーから受信した音波を送信可能とする1個以上の通信端末とを備えた通信システムにおいて、前記通信端末に格納される通信プログラムであって、前記スピーカーから送信されIDの情報を含んだ音波を受信した場合に、前記音波に含まれる前記IDを復調し、前記IDに応じて所定のアプリケーションを起動するとともに、前記音波に含まれる音声データと予め登録された波形データとの相関値を計算することで音波送信確率を算出し、前記音波送信確率に応じて受信した音波を送信することを特徴とする通信プログラム。

技術分野

0001

本発明は、受信した音波を送信する通信端末及びこれを利用した通信方法及びプログラムに関し、より詳しくは、音波を受信した通信端末が、音波受信時に計算される相関値に応じた確率で受信した音波を送信する機能を備えた通信端末、この通信端末を利用した通信方法、この通信方法を構築するために通信端末に格納する通信プログラムに関する。

背景技術

0002

従来から、音を伝送媒体として通信する種々の通信技術が存在する。例えば、本出願の発明者は、テレビサイネージ館内放送等のスピーカーからID等の情報を含んだ音を再生し、この音をスマートフォン等の端末マイクで受信し、受信したIDに応じwebページクーポン情報等を端末上に表示するシステムを提案した(特許文献1)。
このような音による通信技術は、スピーカーやマイクを利用して実現するため、電波による通信のように専用のアンテナ通信機を必要としない。テレビのスピーカーや、スマートフォンやマイク等、予め備えられているスピーカーやマイクを活用でき、導入が容易なため、今後のさらなる普及が期待される。

0003

音を受信できる範囲は、音量やスピーカーの指向性等によって決まる。また、電波と異なり、音は壁等で遮られるため、特定の場所でのみ受信できるような用途にも利用できる。多くのスピーカーが指向性を持つため、既設のスピーカーを用いる場合は、スピーカーの指向性のために受信範囲が限られる場合がある。

0004

例えば、図4に示す屋根付き野球場等の球技施設において、天井中央に設置された複数(4個)のスピーカー10を用いて客席側に音波(音声情報)を送信した場合、スピーカー10の指向性のために客席の一部(例えば、図4における各スピーカー10の指向性範囲Y以外の場所)で良好な受信ができないことがある。また、スピーカーの指向性範囲内であっても、ノイズ等の影響で受信できない場合もある。

0005

一方、無線通信端末が複数設置される環境において、データを受信した通信端末が、受信したデータを周囲の通信端末に対して送信することで、データを受信していない通信端末へマルチホップで伝達する技術が存在する。データを受信した通信端末の全てが送信すると、送信されるデータ同士が衝突するため、データを送信するか否かを決定する手段を備えた通信方法が提案されている。

0006

例えば特許文献2では、複数の通信端末から送信されたデータ同士の衝突を避けるため、通信端末はデータ受信時に所定の送信確率でデータを送信するか否か決定する。この送信確率は、通信端末の送信待ちパケット数に応じて決定される。送信待ちパケット数が少ない(負荷状態でない)通信端末ほど、送信確率は大きく、送信待ちパケット数が多い(負荷状態である)通信端末ほど、送信確率は小さく設定される。これにより、負荷状態にある通信端末による過剰なデータ送信を抑制することが可能となる。

0007

また、非特許文献1では、通信端末のトポロジ情報を用いてデータを送信するか否か決定する。具体的には、データを受信した通信端末は、自身の周辺の通信端末(直接通信できる通信端末)の集合N(r)と、データを送信した通信端末の周辺端末の集合N(s)とを比較する。集合N(r)が集合N(s)の部分集合であればデータを送信せず、そうでなければデータを送信する。これにより、不必要なデータ送信を抑制することが可能となる。各通信端末は、周囲の通信端末を把握してトポロジ情報を得るために、互いにHelloメッセージ交換するようになっている。

0008

特願2015−044673
特開2011−030210号公報

先行技術

0009

W. Peng and X. Lu. On the reduction of broadcast redundancy inmobile ad hoc networks. In Proceedings of MOBIHOC, 2000.

発明が解決しようとする課題

0010

しかしながら、上述した通信方法によれば、スピーカーの指向性等により音波を受信できない通信端末に対応するものではなかった。
すなわち、特許文献2では、各通信端末がデータを発生し、マルチホップで伝達することを想定している。そして、各通信端末は、自身が発生したデータと、周囲の通信端末から受信したデータを送信する必要があるため送信待ちパケットが生じ、送信待ちパケット数に応じて送信確率を決定することが行われる。

0011

一方、音波通信を用いてテレビやサイネージ、球場のスピーカーから情報配信する用途を想定した場合、各通信端末はデータを発生しないため、送信待ちパケットは生じない。そのため、送信待ちパケット数に応じて送信確率を決定する特許文献1の技術を上述した用途の音波通信に適用することはできなかった。

0012

非特許文献1は、周辺の通信端末の情報を得るため、Helloメッセージを交換する。音波通信を用いる場合、Helloメッセージを受信するためにマイクを起動する必要がある。
現行のiOS等のスマートフォンでは、アプリケーションで決められた時刻にマイクを起動したり、常時マイクを起動しておくことができず、非特許文献1の技術を音波通信に適用することは困難であった。

0013

上述したように、音波通信を用いた情報配信に従来技術を適用するのは困難であり、球技場に設置されたスピーカーに対して、その指向性等により音波を良好に受信できない領域が存在し、その領域内に位置する通信端末はスピーカーからの音波が良好に受信できないという課題が残されていた。

0014

本発明は、上記実情に鑑みて提案されたもので、球技場等に設置されたスピーカーから送信された音波を複数の通信端末が受信する場合に、スピーカーの指向性等により音波を良好に受信できない領域に位置する通信端末に対して、音波を受信できる領域に位置する通信端末が受信した音波を送信することを可能とする通信端末、これを利用した通信方法、通信端末に格納する通信プログラムを提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0015

上記目的を達成するため本発明の請求項1に係る通信端末は、
送信される音波を受信し音声データを取得する音波受信部と、
前記音波に含まれるIDを復調するとともに、前記音声データと予め登録された波形データとの相関値を計算する復調部と、
前記IDに応じて所定の動作を行う動作部と、
記相関値に応じて音波送信確率を算出し、前記音波送信確率に応じて音波を送信するか否かを判定する送信判定部と、
前記送信判定部により音波の送信が判定された場合に、前記IDを含む送信音声データを作成する音声生成部と、
前記送信音声データを音波として送信する音声送信部と、
を備えることを特徴としている。

0016

請求項2は、請求項1の通信端末において、前記音波は、音波の中継回数を定めるTTL(TimeToLive)の情報を含むことを特徴としている。

0017

請求項3は、請求項2の通信端末において、前記送信判定部は、初期値所定値で与えられ通信端末が音波を中継するごとに減少するTTLが「0」より大きい場合に、音波を送信することを特徴としている。

0018

請求項4は、請求項1の通信端末において、前記送信判定部は、前記相関値が大きいほど前記音波送信確率を小さく、前記相関値が小さいほど前記音波送信確率を大きく設定することを特徴としている。

0019

請求項5は、請求項2の通信端末において、前記送信判定部は、前記TTLが「0」より大きい場合に、前記TTLの値に応じて前記音波送信確率を更新することを特徴としている。

0020

請求項6は、請求項5の通信端末において、前記送信判定部は、前記TTLが大きいほど前記音波送信確率を大きく、前記TTLが小さいほど前記音波送信確率を小さく設定することを特徴としている。

0021

請求項7は、請求項1の通信端末において、表示部を備え、前記動作部による所定の動作が前記表示部に表示されることを特徴としている。

0022

請求項8は、請求項1の通信端末において、前記動作部による所定の動作は、所定のアプリケーションを起動することであることを特徴としている。

0023

請求項9の通信端末を利用した通信方法は、音波を一定範囲に送信するように設置された1個以上のスピーカーと、該スピーカーから受信した音波を送信可能とする1個以上の通信端末とを備えた通信システムの通信方法において、
前記スピーカーから送信される音波はIDの情報を含み、
前記通信端末は、前記音波を受信した場合に、
前記音波に含まれる前記IDを復調し、前記IDに応じて所定のアプリケーションを起動するとともに、
前記音波に含まれる音声データと予め登録された波形データとの相関値を計算することで音波送信確率を算出し、前記音波送信確率に応じて受信した音波を送信する
ことを特徴としている。

発明の効果

0024

請求項1の通信端末及び請求項9の通信端末を利用した通信方法によれば、音波を受信した通信端末が、音波受信時に計算される相関値に応じて、受信した音波を周囲の通信端末に送信することで、多数の通信端末が同時に音波を送信して衝突することを低減しつつ、スピーカーの指向性等により音波を受信できない領域に位置する通信端末に対して音波を伝達することができる。

0025

請求項2の通信端末によれば、TTL(TimeToLive)の情報を音波に含ませることで、音波を復調する際に通信端末への中継回数を把握することが可能となる。

0026

請求項3の通信端末によれば、送信判定部において、TTLが「0」より大きい場合は受信した音波を送信し、TTLが「0」である場合は音波を送信しないとする制御を行うことができる。

0027

請求項4の通信端末によれば、送信判定部において、相関値の大小により音波送信確率を変化させることができ、相関値が小さいほど音波を良好に受信できる領域の端部分に当該通信端末が位置していると認識し、音波送信確率を大きく設定することができる。

0028

請求項5の通信端末によれば、TTLの値に応じて音波送信確率を更新することで、中継回数に応じて音波送信確率を変化させることができる。

0029

請求項6の通信端末によれば、送信判定部において、TTLの大小により音波送信確率を変化させることができ、TTLが大きいほど良好に受信できる中心領域から離れた領域の位置に当該通信端末が位置していると認識し、音波送信確率を大きく設定することができる。

0030

請求項7の通信端末によれば、動作部による所定の動作が表示部に表示されることで、動作状況を確認することができる。

0031

請求項8の通信端末によれば、所定のアプリケーションの起動を所定の動作とすることで、音波受信時のIDの復調により所定のアプリケーションを起動させることが可能となり、アプリケーションに基づいてクーポン券の画像等を画面に表示させることができる。

0032

請求項10の通信プログラムによれば、通信端末に格納することにより、請求項9に記載した通信方法を通信端末に構築することができる。

図面の簡単な説明

0033

本発明の実施形態の通信端末を利用した通信システムを説明するためのブロック図である。
通信端末の往診判定部における送信指示シーケンスを示すフローチャート図である。
通信端末が音波を受信した場合の相関値に応じた音波送信確率で送信を行う場合のモデル図である。
野球場に設置されたスピーカーを用いて音波(音声情報)を送信する場合のモデル図である。

実施例

0034

次に、本発明の実施形態の一例である通信システムについて、図面を参照しながら説明する。
通信システムは、図1に示すように、球技場等に設置されたスピーカー(再生機)10と、球技場等にイベント観客として集合した多数ユーザ所有するスマートフォン(通信端末)20と、から構成される。スピーカー10は、競技場イベント会場ビル等に予め設置されているものを用いても良いし、専用のスピーカー装置を用いても良い。

0035

通信端末20は、スマートフォンの他、タブレット端末、PCや専用端末でも良い。通信端末20は、オペレーティングシステム(OS)を含む基本プログラムや各種の基本デバイスが記憶されたROMと、各種のプログラムやデータが記憶されるハードディスクドライブ装置(HDD)と、プログラムを実行するCPUと、このCPUにワークエリアを提供するRAMと、タッチパネルで操作部を兼用する画面から構成される表示部と、外部装置と通信するインターフェスとを備え、スピーカー(再生機)10との間で通信システムを構築するための通信プログラムがHDDに格納されている。

0036

スピーカー(再生機)10は、ID等の情報を含んだ音波を再生(送信)し、スマートフォン(通信端末)が備えるマイクにより、スピーカー10で再生された音波を受信するようになっている。
音波を受信した通信端末20では、音波に含まれるIDの情報に応じ、インターネットに接続してwebページを表示する、通信端末20に予め登録されているアプリケーションを起動する、等の所定の動作が行われる。

0037

スピーカー(再生機)10は、音波送信部11を備え、IDを含む音波を送信する。IDは、ユニークな数値等の一意に特定できる情報から構成されている。IDを含む音波は、単体で送信してもよいし、他の音声とミキシングして送信してもよい。
音波によってID等の情報を伝える場合、環境ノイズ等の影響により、情報に誤りが生じる場合がある。このような誤りを低減するため、既存技術である誤り訂正符号等を付加してもよいし、インタリーブを施しても良い。

0038

音波送信部11がIDを含む音波を送信することにより、音波を受信した通信端末20がIDに応じた動作をさせることが可能となる。通信端末20によるIDに応じた動作は、上記したように、インターネットに接続してwebページを表示する、通信端末20に予め登録されているアプリケーションを起動する等であるが、動作がwebページを表示する場合、IDに応じて異なるwebページへアクセスさせることが可能となる。
そのため、通信端末20に表示したいwebページに応じて音波に重畳するIDを変更する。例えば、テレビでのショッピング番組を想定した場合、紹介される商品ごとに異なるIDを重畳する。これにより、商品ごとの紹介ページに案内することが可能となる。放送コンテンツによらず、放送時間等のその他の基準をもって重畳するIDを変更してもよい。

0039

音波送信部11が送信する音波は、非可聴音を用いてもよいし、可聴音を用いてもよい。テレビ番組音声等の放送音声に影響を与えたくない場合は、非可聴音を用いればよい。逆に、明示的に音波を送信していることを示したい場合は、可聴音を用いればよい。
また、スピーカー(再生機)10で再生可能周波数を考慮して音波の周波数を設定すればよい。例えば、一般にテレビのデータ放送では6kHz以上の周波数の音を再生できないため、6kHz未満の周波数の音波を用いる。

0040

音波には、IDの情報の他に、TTL(TimeToLive)を含める。TTLは、後述するように、音波を受信した通信端末20が、周囲の通信端末20に対し音波を送信するか否かを判定する際に用いられる。TTLは、所定値T(「0」以上の正の整数)で初期値を与えられ、音波を送信して中継する毎に「1」を減じる値となっている。
なお、TTLの値Tは、通信端末20が保持していても良いし、音波に含めて通信端末20に通達すようにしてもよい。

0041

通信端末20は、スピーカー10からの音波を受信する音波受信部21と、受信した音波を復調する復調部22と、IDに応じた動作を実行させる動作部23と、周囲の通信端末20に対して音波を送信すべきか判定する送信判定部24と、周囲の通信端末20に送信するための送信音声データを生成する音声生成部25と、作成された送信音声データの送信を行う音声送信部26と、情報表示を行う表示部27を備えて構成されている。

0042

音波受信部21は、通信端末20に既設されているマイク等の音声入力機を用いてスピーカー10からの音声を録音し、受信音声データを生成する。受信音声データは復調部22へ出力される。

0043

復調部22は、音波受信部21より受け取った音声データから音波を検出する。この際、周波数フィルタを使うなどして、音声データから音波の周波数のみを取り出すことで、音波の検出を容易にしてもよい。この場合、音波の周波数は事前に通信端末20に記憶しておく。
通信端末20には、事前にスピーカー10から送信される音波の波形データが保存されている。この波形データと前記音声データとの相互の相関値(0〜1)を計算する。相関値は、保存された波形データと音声データの近似の程度を数値化したものであり、数値が大きいほど両者が近似している。相関値が所定の閾値(例えば0.3)以上であれば音波を検出したと判断し、相関値が所定の閾値(例えば0.3)より低いと、再度の送信に適した音波のデータが得られないと判断する。
計算した相関値は、送信判定部24へ出力される。

0044

また、復調部22は、検出した音波を復調してIDとTTLを取得する。誤り訂正符号の付加やインタリーブを施した場合は、逆処理を行ってIDとTTLを取得する。取得したIDは、動作部23及び音声生成部25へ出力され、IDとTTLは送信判定部24へ出力される。
また、復調部22において、検出した音波から以前に検出したIDと同じIDが取得された場合(同じ音波の2回目の受信)は、後続処理を行うことなく音波のデータを破棄するようにしてもよい。

0045

動作部23は、復調部22で取得したIDに応じた動作を通信端末20に行わせる。動作の例としては、通信端末20に設けられた液晶画面やタッチパネル等の表示部27への情報表示や、特定のアプリ起動などが挙げられる。表示部27に情報表示を行う場合、表示する情報は、通信端末20に保存されているものでもよいし、サーバから取得してもよい。サーバから取得する場合は、通信端末20が備える通信機能を利用し、復調部22から入力されたIDをサーバへ送信する。
通信機能としては、通信端末20としてスマートフォンやタブレットを想定した場合は、LTE等のセルラー通信やWi−Fi等の無線通信によるインターネットを介したアクセスが考えられる。また、無線通信に限らず、有線通信を利用してもよい。
接続先のサーバは固定としてもよいし、時間等により変更してもよい。IPアドレス等、接続に必要な情報は、事前に通信端末20に記憶しておいてもよいし、通信機能を介して配信、変更してもよい。

0046

通信端末20が表示する情報をサーバから取得する場合、サーバへIDを送信した後、サーバからURLを取得する。そして、サーバから取得したURLへアクセスする。アクセスした先から、webページ等のコンテンツを受信する。
受信したコンテンツは、通信端末20に設けられた液晶画面やタッチパネル等の表示部27に表示される。
コンテンツとしては、webページ、画像、動画等が考えられる。また、通信端末20としてスマートフォンやPCを想定した場合、webブラウザ相当の機能を備えるものとし、タッチパネル、マウスキーボード等の操作により、表示されたwebページから、リンク閲覧商品購入等の操作を行ってもよい。

0047

送信判定部24は、復調部22から受けた相関値及びTTLを用いて、周囲の通信端末20に対して音波を送信すべきか否かを判定する。送信判定部24による判定処理の手順について、図2のフローチャートを参照して説明する。
先ず、音波を送信すべきか判定するに際して、復調部22から入力されたTTLが「0」でないかを判断する(ステップ101)。
TTLが「0」であれば、送信せずに終了する(ステップ200)。

0048

TTLが「0」より大きければ、復調部22から受けた相関値を用いて、音波送信確率Xを計算する(ステップ102)。具体的には、相関値が大きいほど音波送信確率が小さく、相関値が小さいほど音波送信確率が大きくなるよう、次の式で算出する。
X=1−相関値)

0049

相関値は、スピーカーから再生される音の音量が大きい、ノイズが少ない等、受信環境が良いほど高い値となる。また、図3のA,B,Cの通信端末20に示されるように、スピーカー10の指向性により、スピーカー10の正面側は相関値が高く(通信端末Bは相関値0.95)、正面から外れるほど相関値が低くなることがわかっている(通信端末Aは相関値0.4、通信端末Cは相関値0.35)。

0050

その結果、受信環境が悪い(相関値が低い)通信端末ほど、高い音波送信確率(1−相関値)で音波を送信することになる。
この例の場合、再送を行う通信端末の中で、相関値が一番低くなる通信端末(相関値0.3)は、音波送信確率70%(1−相関値)で音波が再送されることになる。
したがって図3において、スピーカー正面の比較的受信環境が良い領域では、複数の通信端末が音波を受信しやすいため、上述したように音波送信確率を設定することで、不必要な送信による衝突を低減できる(通信端末B)。
逆に、スピーカー正面から外れた場所に位置する通信端末A及び通信端末Cでは、音波送信確率を高く設定することで、スピーカーの指向性範囲外にいる通信端末20(通信端末D及び通信端末E)へ音波を伝達し易くする。

0051

次に、TTLが初期値であるか否かを判断する(ステップ103)。
ステップ103において、TTLが初期値T以外(通信端末からの受信を意味する)であれば、音波送信確率Xの更新を行う。
すなわち、通信端末20が再送信した音波を受信した場合には、音波送信確率Xが更新される。例えば、次式を用いて更新すれば、同じ音波が何度も送信される(TTLが小さくなる)ほど、低い音波送信確率Xで送信が行われる(TTLが大きいほど音波送信確率を大きく、TTLが小さいほど音波送信確率を小さく設定することができる。)ので、同じ音波が繰り返し送信されることを低減することができる。

0052

X=X×α
α=TTL/10(ただし、αが1以上の場合はα=1)

0053

ステップ103において、TTLが初期値T(スピーカー10からの受信を意味する)であれば、ステップ105に進む。
ステップ105では、ステップ102で計算された音波送信確率X、又は、ステップ104で更新された音波送信確率Xに基づいて、音波を送信するか否かを判定するための乱数を生成する。

0054

続いて、ステップ102で計算された音波送信確率X、又は、ステップ104で更新された音波送信確率Xに応じて、音波を送信すべきか判断する(ステップ106)。
すなわち、音波送信確率Xに基づいてステップ105で作成された乱数を参照して音波を送信するかを判定する。

0055

音波送信確率Xで音波を送信する場合は、通信端末が音波を受信して中継したことがわかるよう、TTLを「1」減じ(ステップ107)、更新したTTLを音波生成部25に出力して音波送信を指示する(ステップ108)。
ステップ107でTTLを「1」減じることにより、通信端末20が音波の受信及び送信を繰り返すごとに、TTLが減少し、TTLが「0」になると中継されなくなる(ステップ101)。

0056

ステップ106において、音波送信確率(1−X)で音波を送信しない場合は、送信判定部24の動作を終了する(ステップ200)。

0057

図1のブロック図に戻り、音声生成部25では、復調部22から入力されたIDと、送信判定部24から入力されたTTLを重畳した送信音声データを生成する。IDとTTLをビット列のデータとし音波で変調する。変調方式の例としては、周波数変調位相変調などが挙げられる。
生成する送信音声データは、スピーカー(再生機)10と同様の形式である。誤り訂正符号やインタリーブを施してもよい。また、音波の最初や最後がわかるような信号(ヘッダフッタ)を付加してもよい。
生成した送信音声データは音声送信部26に出力される。

0058

音声送信部26では、音声生成部25から入力された送信音声データをアナログ変換し、スピーカー等の音声出力機から再生する。再生された音声は、スピーカー(再生機)10から再生された音声と同様に、別の通信端末20で受信される。

0059

続いて、野球場等に設置された案内用のスピーカー10からIDを含む音声を再生し、ユーザの持つスマートフォン(通信端末20)で受信し、通信端末20にクーポン情報を表示する具体例について、図3を参照して説明する。
先ず、スピーカー10から送信される音波として、IDとTTLを含む音声を作成する。ここではID=0001、TTL=1とし、野球場の音響装置から容易に再生できるよう、wav等の音声ファイルとして作成する。野球場の音響担当者は、作成されたwavファイルを球場の音響装置へ保存し、ボタンを押すなどして任意のタイミングで音声を再生できるものとする。
この例では、簡単のため、TTL=1で初期化している。すなわち、スピーカー10から送信された音波は、これを受信した通信端末20が最大で一度だけ送信される。

0060

野球音声アナウンスを妨げないよう、音波には非可聴周波数帯を用いる。例えば、17〜20kHzの周波数帯の音を用いて変調する。これにより、音波は人のに聞こえにくいため、野球の音声アナウンスと同時に音波を再生することが可能になる。

0061

音響担当者は、事前に指定したタイミングに音響装置のボタンを押す、事前に再生する時間を登録して自動再生するなどして、球場内のスピーカーから音波を再生する。
例えば、球場の電光掲示板ビール広告が表示されるのと同時にスピーカー10から音波を再生する。
野球観戦中の観客は、自身のスマートフォン(通信端末20)に音波を受信するようアプリケーションをインストールし、立ち上げる。アプリケーションを起動すると、通信端末20のマイクが起動し、音声データの取得を開始する。
取得した音声データと、アプリケーションに保存された音波の波形データの相関値を計算する。音波が再生されていない間は、相関値は0〜0.2程度の小さい値となる。球場内のスピーカー10から音波が再生されると、相関値が上昇する。

0062

スピーカー正面の指向性範囲Y内に位置する通信端末Bは、高い相関値0.95が得られる。相関値が閾値(ここでは0.3)を超えたため、受信した音声データからID=0001とTTL=1を取得する。そして、ID=0001に対応する情報(ここではビールのクーポン情報)が通信端末20の画面(表示部27)上に表示される。
TTL=1>0のため、受信した音波を周囲の通信端末に対し送信するか判定するため、音波送信確率を求める。音波送信確率は比較的低い5%(0.05=1−0.95)となる。この音波送信確率5%に応じて乱数を用いて送信するか判断し、ここでは、送信しないと判定されたとする。

0063

このように、スピーカー10の正面に位置し、比較的音波の受信環境が良い通信端末20(通信端末B)は、低い音波送信確率で音波を送信することで、複数の通信端末が同時に音波を送信して衝突することを低減する。
一方、通信端末Aは、スピーカー10の指向性範囲Yの端に位置するため、比較的低い相関値0.4が得られたとする。相関確率は、比較的高い60%(0.6=1−0.4)と計算される。ここでは、通信端末Aは、音波を送信すると判定されたとする。すると、通信端末Aは、受信したTTL=1からを「1」減少させ、TTL=0とする。受信したID=0001とTTL=0を含む音波を生成し、通信端末20(通信端末D)のスピーカーから再生する。

0064

ここで、通信端末Dは、スピーカーの指向性の範囲外に位置する。本発明の通信端末20を用いない場合、音波を受信することができないため、クーポン情報が得られない。本発明の通信端末20を用いることで、通信端末Dは通信端末Aが送信した音波を受信することができ、クーポン情報が得られるようになる。

0065

上述した通信端末を利用した通信方法によれば、スピーカー10からの音波を受信した通信端末20が音波を再送する場合の相関値の閾値を0.3とし、相関値に関連付けた音波送信確率X(1−相関値)に基づいて音波を送信するようにしたが、通信端末20が音波を再送する場合の相関値の閾値について、0.3を超える値に設定してもよい。また、音波送信確率Xについて、(1−相関値)とは別の値を設定しても良い。
例えば、スピーカーからの音波を受信した通信端末20が音波を再送する場合の相関値の閾値を0.5とし、相関値が0.5を超えた場合は音波の再送を行わず(音波送信確率0%)、相関値が0.5である場合にのみ音波の再送を行う(音波送信確率100%)ようにしてもよい。

0066

上述した構成の通信端末20を使用することで、音波を受信した通信端末20が、音波受信時に計算される相関値に応じて、受信した音波を周囲の別の通信端末20に送信することで、多数の通信端末20が同時に音波を送信して衝突することを低減しつつ、スピーカー10の指向性等により音波を直接受信できない通信端末20に対して、音波を伝達することができる。

0067

10…スピーカー(再生機)、 11…音波送信部、 20…通信端末、 21…音波受信部、 22…復調部、 23…動作部、 24…送信判定部、 25…音声生成部、 26…音声送信部、 27…表示部。

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