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技術 理解度算出装置及び理解度算出方法

出願人 株式会社日立製作所
発明者 レイミャオメイ三好利昇丹羽芳樹佐藤大樹
出願日 2016年9月2日 (4年4ヶ月経過) 出願番号 2016-171732
公開日 2018年3月8日 (2年9ヶ月経過) 公開番号 2018-036996
状態 特許登録済
技術分野 検索装置 生体の呼吸・聴力・形態・血液特性等の測定
主要キーワード 上線付き 時間変化データ 聴覚野 計測チャンネル 言語ブロック 習得度 時間遷移 平均波形
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

音声言語に対するユーザの理解度を、高精度に算出する。

解決手段

音声言語に対するユーザの理解度を算出する理解度算出装置は、該音声言語が該ユーザに提示されている間の、該ユーザの複数の部位の生体情報それぞれの時系列を保持し、該時系列のペアそれぞれについて時系列の類似度を算出し、該算出した類似度に基づいて理解度を算出し、理解度の算出において、該算出した類似度が高いほど、理解度を高い値に決定する。

概要

背景

近年、脳を可視化する技術の発展につれて、脳に対する生理学的な知見が充実しただけでなく、脳計測信号から人間の状態を推測することが行われている。脳活動非侵襲的計測する手法としては、脳波(Electroencephalogram)の計測や、機能的核磁気共鳴画像法(fMRI:functional Magnetic Resonance Imaging)や、脳磁図法(Magnetoencephalography)、近赤外光計測法(NIRS:Near−InfraRed Spectroscopy)等がある。

本技術分野の背景技術として、特開2004−170958号公報(特許文献1)がある。この公報には、「被験者Pの脳の所定測定部位Sにおける血液量又は/及び血液成分量を測定する測定部1と、前記測定部1で測定した血液量又は/及び血液成分量を時系列的に取得し、その時間変化を示すデータである時間変化データを生成する時間変化データ生成部2と、被験者Pのワークに対する習得度を判定すべく、前記被験者Pに所定のワークを複数回反復して行わせた場合の、各ワーク中における時間変化データの波形比較可能に出力する波形出力部3とを備えた習得度測定装置4を設けた。」と記載されている(要約参照)。

概要

音声言語に対するユーザの理解度を、高精度に算出する。音声言語に対するユーザの理解度を算出する理解度算出装置は、該音声言語が該ユーザに提示されている間の、該ユーザの複数の部位の生体情報それぞれの時系列を保持し、該時系列のペアそれぞれについて時系列の類似度を算出し、該算出した類似度に基づいて理解度を算出し、理解度の算出において、該算出した類似度が高いほど、理解度を高い値に決定する。A

目的

本発明の一態様は、音声言語に対するユーザの理解度を、高精度に算出することを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

音声言語に対するユーザの理解度を算出する理解度算出装置であって、プロセッサ記憶装置とを含み、前記記憶装置は、前記音声言語が前記ユーザに提示されている間の、前記ユーザの複数の部位の生体情報それぞれの時系列を保持し、前記プロセッサは、前記時系列のペアそれぞれについて、時系列の類似度を算出し、前記算出した類似度に基づいて、前記理解度を算出し、前記理解度の算出において、前記算出した類似度が高いほど、前記理解度を高い値に決定する、理解度算出装置。

請求項2

請求項1に記載の理解度算出装置であって、前記プロセッサは、前記複数の部位の生体情報それぞれについて、当該生体情報の時系列を含む前記ペアに対応する類似度の平均値を算出し、前記複数の部位の生体情報それぞれに対して予め定められた重みを用いて、前記算出した平均値の重みづけ和を算出し、前記算出した重みづけ和に基づいて、前記理解度を算出する、理解度算出装置。

請求項3

請求項1に記載の理解度算出装置であって、前記プロセッサは、前記複数の部位の生体情報それぞれについて、当該生体情報の時系列を含む前記ペアに対応する類似度のうち、所定値以上の類似度の個数を特定し、前記複数の部位の生体情報それぞれに対して予め定められた重みを用いて、前記特定した個数の重みづけ和を算出し、前記算出した重みづけ和に基づいて、前記理解度を算出する、理解度算出装置。

請求項4

請求項1に記載の理解度算出装置であって、前記複数の生体情報それぞれをノードで表し、前記算出した類似度が所定値以上である時系列のペアに対応するノードがエッジで結ばれたグラフを、Force−directedAlgorithmを用いて生成し、前記生成したグラフのノード間の距離の所定の重みによる重みづけ和に基づいて、前記理解度を算出する、理解度算出装置。

請求項5

請求項4に記載の理解度算出装置であって、表示装置を含み、前記プロセッサは、前記生成したグラフを前記表示装置に出力する、理解度算出装置。

請求項6

請求項1に記載の理解度算出装置であって、表示装置を含み、前記プロセッサは、前記算出した類似度を要素とする相関行列に対応するヒートマップを作成し、前記作成したヒートマップを前記表示装置に出力する、理解度算出装置。

請求項7

請求項1に記載の理解度算出装置であって、表示装置を含み、前記プロセッサは、複数の基準時刻それぞれついて、前記複数の部位の生体情報の時系列それぞれから、当該基準時刻を含む所定長の期間の時系列を取得し、前記取得した時系列のペアそれぞれについて、時系列の類似度を算出し、当該算出した類似度を要素とする相関行列に対応するヒートマップを作成し、前記複数の基準時刻それぞれに対応するヒートマップを前記表示装置に出力する、理解度算出装置。

請求項8

請求項1に記載の理解度算出装置であって、前記プロセッサは、複数の基準時刻それぞれついて、前記複数の時系列それぞれから、当該基準時刻を含む所定長の期間の時系列を取得し、前記取得した時系列のペアそれぞれについて、時系列の類似度を算出し、前記算出した類似度の時系列的遷移に基づいて、前記理解度を算出する、理解度算出装置。

請求項9

請求項8に記載の理解度算出装置であって、前記複数の部位は、聴覚野と、右脳の第1部位と、右脳の第2部位と、を含み、前記プロセッサは、前記複数の基準時刻に含まれる第1時刻における、前記聴覚野の生体情報の時系列を含むペアに対応する類似度が、所定の条件と比較して高く、前記第1時刻における、前記第1部位の第1生体情報の時系列と前記第2部位の第2生体情報の時系列の類似度が、所定の条件と比較して低く、かつ前記複数の基準時刻に含まれ、かつ前記第1時刻より後の第2時刻における、前記第1生体情報の時系列と前記第2生体情報の時系列の類似度が、所定の条件として比較して高い、と判定した場合、前記理解度を所定の条件に従って高くする、理解度算出装置。

請求項10

請求項1に記載の理解度算出装置であって、前記複数の部位は、左脳の第1部位及び左脳の第2部位からなる組み合わせ、右脳の第3部位及び右脳の第4部位からなる組み合わせ、左脳の第5部位及び右脳の第6部位からなる組み合わせ、聴覚野及びブローカ野からなる組み合わせ、並びに聴覚野及びウェルニッケ野からなる組み合わせ、の少なくとも1つを含み、前記プロセッサは、前記少なくとも1つに対応する生体情報の類似度が、所定の条件と比較して高いと判定した場合、前記理解度を所定の条件に従って高くする、理解度算出装置。

請求項11

請求項1に記載の理解度算出装置であって、前記記憶装置が保持する時系列は、前記音声言語と同一内容テキスト、及び前記音声言語の内容を示す画像の少なくとも一方と、前記音声言語と、が前記ユーザに提示されている間の、前記ユーザの複数の部位の生体情報それぞれの時系列である、理解度算出装置。

請求項12

請求項1に記載の理解度算出装置であって、出力装置を含み、前記記憶装置は、前記音声言語の理解を助けるコンテンツを保持し、前記プロセッサは、前記算出した理解度が所定値以下であると判定した場合、前記コンテンツを前記出力装置に出力する、理解度算出装置。

請求項13

請求項1に記載の理解度算出装置であって、前記複数の部位の生体情報は、視線情報及び表情情報の少なくとも一方を含む、理解度算出装置。

請求項14

理解度算出装置が、音声言語に対するユーザの理解度を算出する方法であって、前記理解度算出装置は、前記音声言語が前記ユーザに提示されている間の、前記ユーザの複数の部位の生体情報それぞれの時系列を保持し、前記方法は、前記理解度算出装置が、前記時系列のペアそれぞれについて、時系列の類似度を算出し、前記算出した時系列に基づいて、前記理解度を算出し、前記理解度の算出において、前記算出した類似度が高いほど、前記理解度を高い値に決定する、方法。

技術分野

0001

本発明は、理解度算出装置及び理解度算出方法に関する。

背景技術

0002

近年、脳を可視化する技術の発展につれて、脳に対する生理学的な知見が充実しただけでなく、脳計測信号から人間の状態を推測することが行われている。脳活動非侵襲的計測する手法としては、脳波(Electroencephalogram)の計測や、機能的核磁気共鳴画像法(fMRI:functional Magnetic Resonance Imaging)や、脳磁図法(Magnetoencephalography)、近赤外光計測法(NIRS:Near−InfraRed Spectroscopy)等がある。

0003

本技術分野の背景技術として、特開2004−170958号公報(特許文献1)がある。この公報には、「被験者Pの脳の所定測定部位Sにおける血液量又は/及び血液成分量を測定する測定部1と、前記測定部1で測定した血液量又は/及び血液成分量を時系列的に取得し、その時間変化を示すデータである時間変化データを生成する時間変化データ生成部2と、被験者Pのワークに対する習得度を判定すべく、前記被験者Pに所定のワークを複数回反復して行わせた場合の、各ワーク中における時間変化データの波形比較可能に出力する波形出力部3とを備えた習得度測定装置4を設けた。」と記載されている(要約参照)。

先行技術

0004

特開2004−170958号公報

発明が解決しようとする課題

0005

特許文献1に記載の技術は、所定測定部位における血液量及び/又は血液成分量を時間変化データの波形から、ユーザの課題に対する理解度を算出している。しかし、被験者が課題を理解しようとする際には、ユーザの複数の部位(例えば、脳の複数の部位)が連動して活動するため、1つの部位の生体情報の波形の変化からは、必ずしも理解度を正確に算出することはできない。そこで、本発明の一態様は、音声言語に対するユーザの理解度を、高精度に算出することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

上記課題を解決するため、本発明の一態様は以下の構成を採用する。音声言語に対するユーザの理解度を算出する理解度算出装置であって、プロセッサ記憶装置とを含み、前記記憶装置は、前記音声言語が前記ユーザに提示されている間の、前記ユーザの複数の部位の生体情報それぞれの時系列を保持し、前記プロセッサは、前記時系列のペアそれぞれについて、時系列の類似度を算出し、前記算出した類似度に基づいて、前記理解度を算出し、前記理解度の算出において、前記算出した類似度が高いほど、前記理解度を高い値に決定する、理解度算出装置。

発明の効果

0007

本発明の一態様によれば、音声言語に対するユーザの理解度を、高精度に算出することができる。

0008

上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。

図面の簡単な説明

0009

実施例1における対話システムの構成例を示すブロック図である。
実施例1におけるテキストデータの一例である。
実施例1における音声データの一例である。
実施例1における画像データの一例である。
実施例1における情報提示処理の一例を示すフローチャートである。
実施例1におけるコンテンツ選択画面の一例である。
実施例1におけるコンテンツ提示方法の一例である。
実施例1におけるヘモグロビン濃度データの一例である。
実施例1における計測チャンネルの一例を示す説明図である。
実施例1における脳内コネクション算出処理の一例を示すフローチャートである。
実施例1における平均波形の一例である。
実施例1におけるコネクション結果出力の選択画面の一例である。
実施例1におけるコネクションマップの一例である。
実施例1におけるコネクションネットワークの一例である。
実施例1における時系列コネクションマップの一例である。
実施例1における理解度判定処理の一例を示すフローチャートである。
実施例1における理解度判定結果の一例である。
実施例2における対話システムの構成例を示すブロック図である。
実施例2における提示情報制御処理の一例を示すフローチャートである。
実施例2における情報提示方法選択画面の一例である。

0010

以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。本実施形態は本発明を実現するための一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではないことに注意すべきである。各図において共通の構成については同一の参照符号が付されている。

0011

本実施形態は、理解度算出システムの一例である対話システムを説明する。対話システムは、ユーザに音声言語を提示し、音声言語を提示された間のユーザの生体情報の時系列を取得する。対話システムは、取得した生体情報の時系列それぞれの類似度(脳内コネクション)を算出し、算出した類似度に基づいて、当該ユーザの当該音声言語に対する理解度を算出する。これにより、対話システムは、音声言語に対するユーザの理解度を高精度に算出することができる。なお、以下、特に断らない限り、本実施形態において、ユーザとは、生体情報計測器104によって生体情報が計測される、理解度判定の被験者である人物を指す。

0012

図1Aは、対話システムの構成例を示すブロック図である。対話システム101は、例えば、対話装置102、タッチパネル103、及び生体情報計測器104を含む。対話装置102は、例えば、プロセッサ(CPU)121、記憶装置である補助記憶装置105及びメモリ106、入出力インタフェース122、並びに通信インタフェース123を含む計算機によって構成される。対話装置102は、理解度算出装置の一例である。

0013

プロセッサ121は、メモリ106に格納されたプログラムを実行する。メモリ106は、不揮発性記憶素子であるROM及び揮発性の記憶素子であるRAMを含む。ROMは、不変のプログラム(例えば、BIOS)などを格納する。RAMは、DRAM(Dynamic Random Access Memory)のような高速かつ揮発性の記憶素子であり、プロセッサ121が実行するプログラム及びプログラムの実行時に使用されるデータを一時的に格納する。

0014

補助記憶装置105は、例えば、磁気記憶装置(HDD)、フラッシュメモリSSD)等の大容量かつ不揮発性の記憶装置であり、プロセッサ121が実行するプログラム及びプログラムの実行時に使用されるデータを格納する。なお、補助記憶装置105に格納されているデータの一部又は全部がメモリ106に格納されていてもよいし、メモリ106に格納されているデータの一部又は全部が補助記憶装置105に格納されていてもよい。

0015

入出力インタフェース122は、タッチパネル103などが接続され、オペレータ等からの入力を受け、プログラムの実行結果をオペレータ等が視認可能な形式で出力するインタフェースである。タッチパネル103は、ユーザからの文字入力及び音声入力受け付け文字情報及び音声情報を出力する。入出力インタフェース122には、キーボードマウス、及びマイク等の入力装置、並びにディスプレイ装置プリンタ、及びスピーカ等の出力装置が接続されてもよい。

0016

通信インタフェース123は、所定のプロトコルに従って、他の装置との通信を制御するネットワークインタフェース装置である。また、通信インタフェース123は、例えば、USB等のシリアルインタフェースを含む。通信インタフェース123には、例えば生体情報計測器104が接続される。

0017

本実施形態において、生体情報計測器104は、ユーザの複数の脳部位それぞれにおける生体情報を計測する。なお、生体情報計測器104は、脳以外の部位の生体情報を計測してもよい。近赤外分光法により脳機能の一例である脳血液量変化を計測する機器、は生体情報計測器104の一例である。また、生体情報計測器104は、例えば、磁場計測等の別の計測法により脳機能情報を取得してもよい。また、生体情報計測器104は、カメラアイトラッキングシステムであってもよく、この場合、表情視線等の生体情報を取得する。

0018

プロセッサ121が実行するプログラムは、リムーバブルメディアCD−ROM、フラッシュメモリなど)又はネットワークを介して対話装置102に提供され、非一時的記憶媒体である不揮発性の補助記憶装置105に格納されてもよい。このため、対話装置102は、リムーバブルメディアからデータを読み込むインタフェースを有するとよい。

0019

対話装置102は、物理的に一つの計算機上で、又は、論理的又は物理的に構成された複数の計算機上で構成される計算機システムであり、同一の計算機上で別個スレッドで動作してもよく、複数の物理的計算機資源上に構築された仮想計算機上で動作してもよい。

0020

補助記憶装置105は、例えば、コンテンツテキスト形式のデータを保持するテキストデータ107、コンテンツの音声形式のデータを保持する音声データ108、及び当該コンテンツの画像形式のデータを保持する画像データ109を格納する。コンテンツは、例えば、英語能力試験、小学校、中学校、及び高校の英語の教科書及び参考書等、並びに英語のニュース記事等を含む。また、コンテンツは英語以外の言語で作成されていてもよい。

0021

テキストデータ107は、各コンテンツに対応するテキストを保持する。英語能力試験のリスニング問題の英文問題文、英語の教科書又は参考書の英文等は、テキストの一例である。

0022

音声データ108は、各コンテンツに対応する音声を含む。例えば、音声データ108は、テキストデータ107に含まれるテキストを読み上げた音声を含む。音声データに含まれる音声それぞれは、例えば、速度及び訛りを調整可能なパラメータが設定された合成音声である。

0023

画像データ109は、各コンテンツに対応する画像を含む。例えば、画像データ109は、テキストデータ107及び音声データ108に含まれる英文それぞれを理解するための補助的な画像を含む。例えば、「He does his homework every day」という英文がテキストデータ107及び音声データ108に含まれる場合、少年がに向かって宿題をしている状況を表す画像は、画像データ109に含まれる画像の一例である。また、対話装置102は、例えば、対話装置102の管理者等からの入力に従って、テキストデータ107、音声データ108、及び画像データ109を、新規追加、削除、及び編集する機能を備えていてもよい。

0024

メモリ106は、それぞれプログラムである、情報提示部110、生体情報取得部111、脳内コネクション算出部112、理解度判定部113、及び情報制御部114を含む。

0025

プログラムはプロセッサ121によって実行されることで、定められた処理を記憶装置及び通信ポート通信デバイス)を用いながら行う。従って、本実施形態においてプログラムを主語とする説明は、プロセッサ121を主語とした説明でもよい。若しくは、プログラムが実行する処理は、そのプログラムが動作する計算機及び計算機システムが行う処理である。

0026

プロセッサ121は、プログラムに従って動作することによって、所定の機能を実現する機能部(手段)として動作する。例えば、プロセッサ121は、プログラムである情報提示部110に従って動作することで情報提示部(情報提示手段)として機能する。他のプログラムについても同様である。さらに、プロセッサ121は、各プログラムが実行する複数の処理のそれぞれを実現する機能部(手段)としても動作する。計算機及び計算機システムは、これらの機能部(手段)を含む装置及びシステムである。

0027

情報提示部110は、例えば、ユーザからの指示に従って選択したコンテンツを提示情報としてタッチパネル103に出力する。情報提示部110は、選択したコンテンツに対応する、テキストデータ107のテキスト、音声データ108の音声、及び画像データ109の少なくとも1つを、出力する。

0028

生体情報取得部111は、情報提示部110が出力した提示情報に対するユーザの理解活動時において生体情報計測器104が計測した、ユーザの複数の脳部位の生体情報の時系列を取得する。生体情報取得部111は、複数の脳部位の生体情報を示す信号それぞれを、1チャンネルの信号として取得する。

0029

ユーザの理解活動とは、ユーザが提示情報を五感のいずれかで理解する活動を示す。例えば、ユーザがテキスト形式の提示情報を読むこと、及びユーザが音声形式の提示情報を聞くことはユーザの理解活動の一例である。なお、本実施形態における生体情報の時系列とは、2時点以上における生体情報の測定値である。また、生体情報の時系列それぞれは、例えば、各チャンネルの信号からなる。また、脳活動信号は生体情報の一例である。

0030

脳内コネクション算出部112は、異なるチャンネルにおける生体情報の類似度(相関)を算出する。生体情報の類似度が高い(相関が高い)チャンネルに対応する脳部位同士は結びつきが強く、生体情報の類似性が低い(相関がゼロに近い)チャンネルに対応する脳部位同士は結びつきが弱いと考えられる。また生体情報が逆方向の変動(負の相関がある)をしているチャンネルに対応する脳部位同士は互いを抑制する(一方が活動すれば、一方の活動は抑えられる)関係にあると考えられる。

0031

また、脳内コネクション算出部112は、算出した類似度に基づき、コネクションマップや理解度指標を算出する。コネクションマップ及び理解度指標については後述する。理解度判定部113は、脳内コネクション算出部112が算出したコネクションマップや理解度指標に基づき、ユーザのコンテンツに対する理解度を判定する。

0032

図1Bは、テキストデータ107の一例である。テキストデータ107は、例えば、コンテンツ番号、コンテンツの言語、コンテンツの種別、コンテンツのバージョン、及びコンテンツのテキストを示す情報を格納する。コンテンツ番号は、コンテンツを識別する情報である。コンテンツの種別とは、コンテンツの概要を示す情報であり、例えば、「教科書」、「試験過去問」、及び「ニュース記事」等のコンテンツ形式、「経済」、及び「科学」等のコンテンツにおける話題、又はコンテンツ内のキーワード等を含む。

0033

コンテンツのバージョンは、例えば、「初級」、「中級」、及び「上級」等の難易度を示す情報を含む。コンテンツ番号が同一でバージョンが違うコンテンツのテキストは異なるが、これらのコンテンツの意味内容は同等である。

0034

図1Cは、音声データ108の一例である。音声データ108は、例えば、コンテンツ番号、コンテンツの言語、コンテンツの種別、コンテンツのバージョン、及びコンテンツの音声ファイル、音声の速度パラメータ、及び音声の訛りパラメータを示す情報を格納する。音声ファイルは、テキストデータ107の同一のコンテンツ番号を有するテキストを読み上げた音声を格納したファイルである。速度パラメータは、音声ファイルの音声の速度を決定するためのパラメータである。訛りパラメータは、音声ファイルの音声の訛りを決定するためのパラメータである。

0035

図1Dは、画像データ109の一例である。画像データ109は、例えば、コンテンツ番号、言語、種別、バージョン、画像ファイル、及び表示時間を格納する。画像ファイルは、テキストデータ107及び音声データ108の同一のコンテンツ番号を有するコンテンツを理解するための補助的な画像を格納したファイルである。表示時間は、コンテンツが再生された場合、対応する画像が表示される開始時間及び終了時間を示す。なお、表示時間は、音声の速度パラメータに従って可変であってもよい。

0036

図2は、情報提示部110による情報提示処理の一例を示すフローチャートである。情報提示部110は、タッチパネル103を介したユーザからの入力に従って、コンテンツを特定する(S201)。具体的には、情報提示部110は、例えば、コンテンツの種別及びバージョンの入力を受け付ける。情報提示部110は、入力された種別及びバージョンを有するコンテンツを特定する。

0037

なお、入力された種別を有する複数のコンテンツが存在する場合、情報提示部110は、当該複数のコンテンツからランダムに1つのコンテンツを選択してもよいし、例えば、当該複数のコンテンツそれぞれに対応するテキストや音声等をユーザに提示し、ユーザからの入力に従ってコンテンツを特定してもよい。

0038

情報提示部110は、タッチパネル103を介したユーザからの入力に従って、ステップS201で特定したコンテンツの提示形式を選択する(S202)。テキスト及び音声を提示する形式、画像及び音声を提示する形式、並びにテキスト、音声、及び画像を提示する形式、はいずれもコンテンツの提示形式の一例である。以下、本実施例においては、情報提示部110が画像及び音声のコンテンツを提示する場合の処理の例を説明するが、他の提示形式によってコンテンツを提示する場合においても、後述する処理と同様の処理が実行される。

0039

続いて、情報提示部110は、ステップS201で特定したコンテンツを、ステップS202で選択した提示形式に従って、テキストデータ107、音声データ108、画像データ109から選択し、タッチパネル103に出力することにより、ユーザに提示する(S203)。なお、ステップS201及びステップS202において、情報提示部110は、ユーザから入力を受け付けずに、コンテンツ及び提示形式を、例えばランダムに選択してもよい。

0040

図3は、ユーザがコンテンツ選択するためのユーザインタフェースであるコンテンツ選択画面の一例を示す。コンテンツ選択画面300は、例えば、コンテンツ種別選択セクション301、バージョン選択セクション302、及び提示形式選択セクション303を含む。

0041

コンテンツ種別選択セクション301は、コンテンツの言語、種別の入力を受け付けるためのセクションである。図3の例では、ユーザは、コンテンツ種別選択セクション301中の、「形式」、及び「話題選択」からコンテンツの種別を選択することができる。また、コンテンツ種別選択セクション301は、キーワードの入力を受け付けることによりコンテンツの種別の入力を受け付けてもよい。情報提示部110は、例えば、コンテンツ種別選択セクション301の「形式」、「話題選択」、及び「キーワード入力」で指定された種別を有するコンテンツを、テキストデータ107、音声データ108、又は画像データ109から特定する。

0042

バージョン選択セクション302はバージョンの入力を受け付けるためのセクションである。図3の例では、ユーザは初級、中級、及び上級からバージョンを選択することができる。提示形式選択セクション303は、提示形式の選択の入力を受け付けるためのセクションである。

0043

図3は、種別が試験過去問及び英語能力試験であり、言語が英語であり、かつ中級バージョンのコンテンツに対応するコンテンツが特定され、特定されたコンテンツの音声が音声データ108から、特定されたコンテンツの画像が画像データ109から選択された例を示す。

0044

なお、例えば、コンテンツの各種別について、関連するコンテンツ種別を特定する情報が補助記憶装置105に格納されていてもよい。情報提示部110は、ユーザが過去に選択したコンテンツの種別に当該情報において関連する種別を、ユーザが興味を持つと思われるコンテンツの種別として、コンテンツ種別選択セクション301内の「おすすめ」に表示してもよい。

0045

図4は、本実施例におけるコンテンツの提示方法の一例である。図4では、コンテンツが英語能力試験のリスニング問題であり、提示形式が音声及び画像である例を説明する。図4の例では、対話システム101は、ユーザに15問の英語能力試験のリスニング問題を提示する。図中のEそれぞれは1つの言語ブロックを示す。

0046

図4の例では、1つの言語ブロックにおいて、1つのリスニング問題が提示される。各リスニング問題は、例えば、18秒の問題提示期間、3秒以内の応答期間、及び15秒から18秒の安静期間からなる。なお、各期間の前述の長さは一例である。生体情報取得部111は、生体情報計測器104が計測した生体情報を、各言語ブロックにおける時系列として取得する。

0047

問題提示期間内では、例えば、1枚の画像が表示され、当該画像の内容を適切に表現す一つの英文を含む計四つの英文の音声が選択肢として流れる。この問題提示期間の18秒以内に、ユーザは問題に対する理解活動を行う。図4の例では、ユーザは、理解活動として、四つの選択肢のうち、表示された画像を最も適切に表現する英文がどれであるかを考える。

0048

問題提示期間の終了後、3秒間以内の応答期間が開始する。応答期間において、例えば、ユーザはタッチパネル103を介して、四つの選択肢から解答を選択する。なお、タッチパネル103の代わりに解答入力専用のキーボードなどが入出力インタフェース122に接続されていてもよい。

0049

応答期間の終了後、安静期間が開始する。安静期間では、例えば、問題提示期間及び応答期間において表示されていた画像が消え、画面中央に十字が表示される。安静期間内では、例えば、ユーザは画面の中央の十字を見て、安静状態になる。以下、本実施形態では図4のコンテンツがユーザに提示された場合における理解度算出処理について説明する。

0050

図5は、ヘモグロビン濃度データの例である。ヘモグロビン濃度データは、生体情報取得部111が取得する生体情報の一例である。図5のヘモグロビン濃度データは、理解活動を行うユーザの酸化ヘモグロビン濃度及び還元ヘモグロビン濃度の時系列を示す。

0051

図5において、計測開始時と同時に上昇を開始している値が酸化ヘモグロビン濃度の値であり、計測開始時から減少を開始している値が還元ヘモグロビン濃度の値である。例えば、生体情報計測器104は、近赤外分光法利用して、ユーザの脳表層の複数の測定部位における血液中の酸化ヘモグロビン濃度及び/又は還元ヘモグロビン濃度の時系列を測定する。なお、ヘモグロビン濃度の測定には、例えば、生体情報計測器104の一例である近赤外光計測装置が用いられる。

0052

生体情報計測器104は、例えば、全脳におけるヘモグロビン濃度を計測してもよいし、言語を理解する言語野や認知活動を行う前頭葉のみおけるヘモグロビン濃度を計測してもよい。生体情報計測器104は、例えば、近赤外光を生体照射する。照射した光が生体内入射し、生体内に散乱及び吸収され、生体情報計測器104は伝播して出てきた光を検出する。

0053

なお、生体情報計測器104は、例えば、ユーザが理解活動を行う時の内部状態から脳内血流変化を得ることによりヘモグロビン濃度の計測を行う。生体情報取得部111は、生体情報計測器104が計測したヘモグロビン濃度であって、ユーザが理解活動を行うときのヘモグロビン濃度、を取得する。

0054

図6は、本実施例における計測チャンネルの一例を示す説明図である。黒い四角は計測チャンネルの位置を示す。計測チャンネルは、例えば、鼻根点、耳介前点、及び外後頭隆起点を結ぶ直線に平行な1以上の直線上、に配置される。本実施例における計測対象脳領域側頭葉である。側頭葉は、聴覚野と、ブローカ野及びウェルニッケ野を含む言語野と、を含む。図6において、左右それぞれ22個(合計44個)の計測チャンネルが左右対称の位置に配置されている。

0055

図7は、脳内コネクション算出処理の一例を示すフローチャートである。脳内コネクション算出部112は、生体情報取得部111が取得した言語ブロックにおける生体情報の時系列を取得する。本実施例では生体情報がヘモグロビン濃度である例を説明する。

0056

近赤外光計測装置は、光を用いた非侵襲な頭部血行動態計測手法を用いてヘモグロビン濃度を計測する。従って、近赤外光計測装置が取得した信号には脳活動に関連した信号と心拍数変動などによる全身性の血行動態に関連した情報が含まれるため、雑音を除去するための前処理が必要である。

0057

脳内コネクション算出部112は、前処理を実行する(S702)。脳内コネクション算出部112は、例えば、周波数バンドパスフィルタ多項式ベースライン補正主成分分析、及び独立成分分析などを前処理として実行する。

0058

具体的には、例えば、脳内コネクション算出部112は、言語ブロックごとに信号を分離する。即ち、脳内コネクション算出部112は、信号を、問題提示期間、反応期間、及び安静期間からなる期間ごとに分離する。脳内コネクション算出部112は、分離後の各言語ブロックの信号に対して、ノイズ除去及びベースライン補正を行う。

0059

なお、例えば、テキストデータ107において、各問題の正答が格納されていてもよい。脳内コネクション算出部112は、当該正答を参照して、ユーザがタッチパネル103を介して選択した解答が誤答である言語ブロックの信号、を分析対象から除外してもよい。

0060

また、脳内コネクション算出部112は、生体情報の時系列を示す信号として、酸化ヘモグロビン信号のみを使用したてもよいし、還元ヘモグロビン信号のみを使用してもよいし、酸化ヘモグロビン信号と還元ヘモグロビン信号の総和(総ヘモグロビン信号)を使用してもよい。

0061

続いて、脳内コネクション算出部112は、例えば、各チャンネルについて、全言語ブロック(図4の例では、15個の言語ブロック)のヘモグロビン信号の平均、の時系列を、平均波形として計算する(S703)。なお、脳内コネクション算出部112は、例えば、以下の数式(1)を用いて、平均波形を算出する。

0062

0063

tは言語ブロック内の時刻を示す。本実施例では、tの定義域は、0≦t≦T(Tは1言語ブロックの時間の長さ)である。図4の例において、問題提示期間が18秒、反応時間3秒以内、安静期間が15〜18秒であるため、Tは33秒以上39秒以下の値である。なお、本実施形態では、全ての言語ブロックの時間の長さが同じである例を説明している。nは総言語ブロック数であり、図4の例において、nは15である。図8は、各チャンネルの平均波形の一例である。

0064

続いて、脳内コネクション算出部112は、複数のチャンネル間の時系列平均信号(本実施形態におけるヘモグロビン信号の平均波形)の類似度を、脳領域間のコネクションとして計算する(S704)。本実施形態では、ステップS704において、脳内コネクション算出部112は、チャンネルのペア(同一チャンネルからなるペアも含む)それぞれについて、類似度を算出する。脳内コネクション算出部112は、例えば、以下の数式(2)を用いて、2つのチャンネルにおける時系列平均信号の類似度を算出する。

0065

0066

ここで、X、Yはそれぞれ、チャンネルx、チャンネルyの時系列の平均波形(本実施形態においてはHb(t))である。xt、ytはそれぞれ、チャンネルx、チャンネルyの時系列の時刻tにおける値である。上線付きのx、上線付きのyはそれぞれ、チャンネルx、チャンネルyの時系列の時間平均値である。

0067

なお、時系列の時間平均値は、例えば、当該時系列の所定時間おきの値の平均値で定義される。また、脳内コネクション算出部112は、例えば、数式(2)内のΣの算出において、はt=0からT(Tは1言語ブロックの時間の長さ)までの所定時間おきのΣ内の値の和を算出する。

0068

なお、例えば、脳内コネクション算出部112は、2つのチャンネルにおける時系列平均信号の差の積分値の絶対値を、当該2つのチャンネルにおける類似度として算出してもよい。また、脳内コネクション算出部112は、ヘモグロビン信号の平均波形に対する類似度を算出したが、平均波形を算出せず、各言語ブロックについて、ヘモグロビン信号の類似度を算出し、各言語ブロックに対する後述する理解度が算出されてもよい。

0069

図6の例では、左右合計44個のチャンネルがあるため、脳内コネクション算出部112は、44×44個の類似度(相関係数)を算出し、算出した類似度を要素とする44次の相関行列を決定する。

0070

なお、任意のチャンネルの時系列の平均波形X、Yについて類似度(X,Y)=類似度(Y,X)であるため、脳内コネクション算出部112は、相関行列の決定において、類似度(X,Y)又は類似度(Y,X)の一方のみを算出してもよい。また、任意のチャンネルの時系列の平均波形Xについて類似度(X,X)=1であり、相関行列の対角成分の算出に数式(2)を用いることなく、全ての対角成分の値を1に決定してもよい。

0071

続いて、脳内コネクション算出部112は、ステップS704の計算結果に基づく、コネクション結果を出力する(S705)。

0072

図9は、コネクション結果出力の選択画面の一例である。選択画面900は、例えば、コネクション結果を出力するためのラジオタン901〜904を含む。ラジオボタン901〜905はそれぞれ、コネクション結果の一例である、コネクションマップ、コネクションネットワーク、時系列コネクションマップ、理解度指標、及び試験の点数への変換結果を、出力するためのラジオボタンである。

0073

図10は、コネクションマップの一例である。コネクションマップとはステップS704で算出した相関行列が可視化されたヒートマップである。図中の数字は、各チャネルの識別子である。図中の識別子1〜22はユーザの左脳を計測する(即ち左側頭部に設置された)22個のチャネルの識別子、識別子23〜44はユーザの右脳を計測する(即ち右側頭部に設置された)22個のチャネルの識別子である。2つのチャンネルにおける類似度が所定値以上である場合、コネクションマップにおいて当該2つのチャンネルに対応する箇所が黒く塗られており、2つのチャンネルにおける類似度が所定値未満である場合、コネクションマップにおいて当該2つのチャンネルに対応するマス目が白く塗られている。

0074

ユーザは、コネクションマップを参照することにより、チャンネル間のコネクションの有無を容易に判別することができる。なお、図10のコネクションマップの例は、2つのチャンネルにおける類似度を、所定値を基準にして白と黒の2値のみで表しているが、例えば、複数の閾値を基準として、類似度の高低を色の濃淡等で表現してもよい。

0075

図10の例では、コネクションマップの左上の22×22個のマス目は左脳の22個のチャンネルにおける脳内コネクションを表し、右下の22×22個のマス目は右脳の22個のチャンネルにおける脳内コネクションを表している。また、コネクションマップの右上の22×22個のマス目と左下の22×22個のマス目は、それぞれ左脳22個のチャンネルと右脳22個のチャンネルの脳内コネクションを表している。なお、当該右上の22×22個のマス目に対応する類似度の行列は、左下の22×22個の類似度の行列の対象行列である。

0076

図11はコネクションネットワークの一例である。コネクションネットワークとは、例えば、各チャンネルをノードとし、類似度が所定値(例えば0.7)以上のチャネルがエッジで結ばれたグラフである。脳内コネクション算出部112は、例えば、Force−Directed Algorithmを用いてコネクションネットワークを作成する。なお、コネクションネットワークにおいては、自己相関(即ち、同一チャンネルにおける類似度)を示すエッジは表示されない。

0077

図12は、時系列コネクションマップの一例である。時系列コネクションマップは、複数の時刻それぞれを基準時刻とした類似度に対応するコネクションマップを、時系列順に表示したものである。

0078

以下、時系列コネクションマップの作成方法の例を説明する。脳内コネクション算出部112は、ステップS704において、例えば、基準時刻ts(0≦ts≦T)に対応するコネクションマップを作成する。具体的には、前述の数式(2)におけるΣの範囲を、ts−kから(ts−k<0である場合は、0から)ts+kまで(ts+k>Tである場合は、Tまで)、に変化させた数式を用いて、基準時刻tsに対応するコネクションマップを作成する(kは正の定数であり、例えば5である)。

0079

脳内コネクション算出部112は、当該方法によって、複数の基準時刻に対応するコネクションマップを作成し、例えば、当該複数の基準時刻が早い順に並べて出力する。図12は、基準時刻tsがt0、t1、t2、・・・である場合における時系列コネクションマップである。

0080

脳内コネクション算出部112が、コネクションマップやコネクションネットワークや時系列コネクションマップを出力することにより、管理者及びユーザは複数の生体情報の関わり合いを容易に把握することができる。また、脳内コネクション算出部112が、時系列コネクションマップを出力することにより、管理者及びユーザは複数の生体情報の関わり合いの時間変化を容易に把握することができる。

0081

以下、理解度指標について説明する。理解度指標とは、提示されたコンテンツに対するユーザの理解度の一例である。脳内コネクション算出部112は、例えば、コネクションマップ又はコネクションネットワークを用いて、理解度指標を算出する。

0082

コネクションマップを用いた理解度指標の算出方法の一例を説明する。理解度判定部113は、例えば、各チャンネルについて、類似度の平均値を算出する。理解度判定部113は、例えば、各チャンネルに対して予め定められた重みを用いて、算出した平均値の重みづけ和を、理解度指標として算出する。

0083

なお、各チャンネルに対する重みは、各チャンネルに対応する計測部位解剖学的機能に基づいて定められていることが望ましい。例えば、ユーザが外国語を理解するとき、音を処理する聴覚は重要ではないと考えられるため、聴覚野の計測チャンネルに対する重みは小さな値であることが望ましい。また、ウェルニッケ野は音声言語を理解するときにおける重要な脳部位として考えられるため、ウェルニッケ野に対応するチャンネルに対する重みは大きな値であることが望ましい。

0084

また、例えば、脳のある1つの部位(例えば前頭葉)を計測しているチャンネル数が多い場合には、理解度判定部113は、当該チャンネルをまとめて1つのチャンネルとして扱い、類似度の平均値を算出してもよい。具体的には、例えば、理解度判定部113は、当該チャンネルから1つのチャンネルをランダムに選択し、選択したチャンネルの類似度の平均値を算出してもよいし、当該チャンネルに対応する全ての類似度の平均値を算出してもよい。なお、この場合、例えば、当該まとめられた1つのチャンネルに対して重みが定められている。

0085

以下、コネクションネットワークを用いた理解度指標の算出方法の一例を説明する。例えば、各チャネルに対して予め重みが定められている。当該重みは前述したように、各チャンネルに対応する計測部位の解剖学的機能に基づいて定められていることが望ましい。理解度判定部113は、例えば、コネクションネットワーク上において各チャンネルを示すノードから発生しているエッジの本数の、前述した重みによる重みづけ和を、理解度として算出する。つまり、当該重みづけ和は、各チャンネルそれぞれにおける、当該チャンネルに対応する類似度のうち所定値以上の類似度の個数、の重みづけ和である。

0086

また、理解度判定部113は、例えば、各チャンネルを示すノード間のコネクションネットワーク上の距離の、所定の重みによる重みづけ和を、理解度指標として算出してもよい。なお、当該所定の重みは、例えば、チャンネルの全てのペアに対して予め定められている。

0087

図9のラジオボタン905が選択されると、理解度判定部113は、例えば、ステップS704で算出された相関行列、又は相関行列から算出された理解度指標を予め定められた変換式代入することにより、図4の英語能力試験の点数を算出する。当該変換式は、例えば、複数の人間(例えば100人)が当該英語能力試験を実施した際における相関行列又は理解度指標の事前に用意されたサンプルと、試験の実際の点数のサンプルと、の比較結果に従って、予め定められている。

0088

図13は、理解度判定処理の概要の一例を示すフローチャートである。理解度判定部113は、脳内コネクション算出部112が計算したコネクション結果(例えば、相関行列、コネクションマップ、コネクションネットワーク、又は理解度指標等)に基づき、理解度判定を行う。

0089

まず、理解度判定部113は、脳内コネクション算出部112によって算出されたコネクション結果を取得する(S1301)。続いて、理解度判定部113は、取得したコネクション結果に基づいて、ユーザの理解度判定を実施する(S1302)。ステップS1302の詳細については後述する。理解度判定部113は、例えば、タッチパネル103を介して、理解度判定結果を出力する(S1303)。

0090

図14は、理解程度判定結果の一例である。例えば、左脳内部のコネクション、右脳内部のコネクション、左右脳のコネクション、聴覚野とブローカ野のコネクション、及び聴覚野とウェルニッケ野のコネクションそれぞれが、強いほど音声言語をより理解していると考えられる。

0091

図14の例では、これらのコネクションが強いか否かを示す情報が表示されている。なお、理解度判定部113は、例えば、左脳を計測するチャンネル間の類似度に基づいて、左脳内部のコネクションが強いか否かを判定する。

0092

具体的には、例えば、理解度判定部113は、ステップS1302において、左脳を計測する所定のチャンネル間の類似度が、所定の閾値以上である場合、左脳内部のコネクションが強いと判定し、当該所定の閾値未満である場合、左脳内部のコネクションが弱いと判定する。理解度判定部113は、例えば、右脳内部のコネクションが強いか否かについても同様の方法で判定する。

0093

また、理解度判定部113は、例えば、ステップS1302において、左脳を計測する所定のチャンネルと、右脳を計測する所定のチャンネルと、の間の類似度が、所定の閾値以上である場合、左右脳のコネクションが強いと判定し、当該所定の閾値未満である場合、左右脳のコネクションが弱いと判定する。理解度判定部113は、例えば、聴覚野とブローカ野のコネクション、及び聴覚野とウェルニッケ野のコネクションが強いか否かについても同様の方法で判定する。

0094

また、ユーザに言語刺激が与えられた初期段階において聴覚野に関するコネクションが強く、かつその後、右脳に関するコネクションが広がっていく場合、理解度が高いと考えられる。このような広がりがあるか否かを判定する様々な方法があるが、理解度判定部113は、例えば、右脳に関する類似度又は聴覚野に関する類似度に対してフィッシャーのZ変換を施したZ値を算出し、総和が徐々に高くなる場合、当該広がりがあると判定する。具体的に、まず、理解度判定部113は、例えば、比較対象の2時点を決め、当該2時点間のZ値の差分を比較する。なお、当該複数の時点は、ユーザによって設定されてもよい。

0095

図12の例における、時点t0は理解活動開始前、時点t1は理解活動開始から所定時間経過後(理解活動中)、時点t2は理解活動終了時点である。図12の例における、時点t0では理解活動が開始しておらず、脳が賦活していない。従って、理解活動を開始していない時点を比較対象時点に設定するのは避けることが望ましい。課題が提示されてから脳活動が変化するまでの遅延を考慮し、理解度判定部113は、例えば、理解活動開始から所定時間経過後の時点t1と理解活動終了時t2のZ値の総和の差分が所定の閾値を超えた場合、当該広がりがあると判断する。

0096

図14は、理解度判定部113によって、「左脳内部のコネクション」及び「聴覚野とブローカ野のコネクション」が強いと判定され、「右脳内部のコネクション」、「左右脳のコネクション」、及び「聴覚野とウェルニッケ野のコネクション」が強くないと判定され、かつ「時間の遷移による広がり」がないと判定された場合の例である。また、図14における理解度は、コネクションの強さの有無を示す5つのセル時間遷移による広がりの有無を示す1つのセルからなる計6つのセルのうち、「○」が記載されているセルの割合によって定義されている。

0097

また、図14におけるコメントは、例えば、「○」が記載されているセル、及び理解度の値等に従って予め定められたコメントが理解度判定部113によって選択、及び出力されたものである。

0098

以上、本実施例の対話システム101は、ユーザの理解活動時における生体情報を用いて、客観的にユーザの理解度を提供することができ、ひいてはユーザが意図的に理解度を隠すことを防止することができる。また、対話システム101は、ユーザがコンテンツを理解していると理解していないという単なる二値判定ではなく、より詳細な理解度や、理解の過程も可視化することができる。

0099

また、本実施例の対話システム101は、ユーザがコンテンツを1回提示された間の生体情報の時系列から理解度を算出することができる。つまり、ユーザは反復してコンテンツを聴いたり読んだりする必要はなく、ユーザに対する負担を低減することができる。

0100

図15は、本実施例の対話システム101の構成例を示すブロック図である。本実施例の対話装置102のメモリ106は、プログラムである情報制御部114をさらに含む。対話システム101における他の構成については、実施例1と同様であるため説明を省略する。情報制御部114は、理解度判定部113が判定した理解度に基づき、ユーザに次に提示する情報の制御を行う。

0101

図16は、情報制御部114による提示情報制御処理の一例を示す。情報制御部114は、理解度判定部113が決定した理解度を含む理解度結果を取得する(S1601)。情報制御部114は、取得した理解度に従って、ユーザがコンテンツを理解しているか否かを判定する(S1602)。情報制御部114は、ステップS1602において、例えば、取得した理解度が所定値以上である場合、ユーザがコンテンツを理解していると判定し、所定値未満である場合、ユーザがコンテンツを理解していないと判定する。なお、ステップS1602において、理解度に代えて又は加えて理解度指標が用いられてもよい。

0102

情報制御部114は、ユーザがコンテンツを理解していないと判定した場合(S1602:NO)、理解度結果に従って、提示する情報を決定し(S1603)、次の情報を提示する(S1604)。ステップS1603を経由した場合、例えば、情報制御部114は、提示していたコンテンツの難易度を下げたコンテンツを提示する。情報制御部114は、ユーザがコンテンツを理解したと判定した場合(S1602:YES)、次の情報、例えば別のコンテンツ等、を提示する(S1604)。

0103

図17は、提示する情報を、ステップS1603において決定するための情報提示方法選択画面の一例である。情報提示方法選択画面1700は、例えば、ユーザが理解を助けるための選択肢、例えば、コンテンツのテキストを提示するためのラジオボタン1701、コンテンツの音声の再生スピードを低下させるためのラジオボタン1702、解答を提示するためのラジオボタン1703を含む。

0104

例えば、情報制御部114は、取得した理解度が所定値以下(例えば50%以下)である場合、情報提示方法選択画面1700をタッチパネル103に出力する。情報制御部114は、ユーザが情報提示方法選択画面1700を介して選択した情報を提示する。以上、本実施例の対話システム101は、ユーザの理解度に応じたコンテンツを提示することができる。

0105

また、メモリ106は音声による言語認識を行うプログラムである音声認識部を含んでもよく、例えば、音声認識部がユーザから受け付けた音声言語による入力をテキストに変換し、情報提示部110及び情報制御部114に送信する。これにより対話システム101は、音声言語を用いた、人間との対話が可能となる。

0106

実施例1及び実施例2では、生体情報計測器104は、近赤外分光法を用いて脳機能を計測しているが、本実施例の生体情報計測器104は、脳波を計測してもよいし、機能的磁気共鳴画像法等を用いて脳機能を計測してもよい。

実施例

0107

また、生体情報計測器104は、アイトラッキング機器やカメラなどをさらに含んでもよく、さらにユーザの視線や表情を観察してもよい。このとき生体情報取得部111は、生体情報計測器104が取得した視線情報表情情報の時系列をさらに取得し、チャンネルに加える。対話装置102は、ユーザの視線情報や表情情報を用いることにより、理解度をより高精度に算出することができる。

0108

102対話装置、103タッチパネル、104生体情報計測器、105補助記憶装置、106メモリ、107テキストデータ、108音声データ、109 画像データ、110情報提示部、111生体情報取得部、112 脳内コネクション算出部、113理解度判定部、114情報制御部

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