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技術 電磁的情報復元評価装置、電磁的情報復元評価方法および電磁的情報復元評価処理プログラム

出願人 日本電信電話株式会社国立大学法人東北大学
発明者 伊丹豪鳥海陽平中村雅之鈴木康直高谷和宏林優一本間尚文青木孝文
出願日 2016年9月1日 (2年10ヶ月経過) 出願番号 2016-170943
公開日 2018年3月8日 (1年4ヶ月経過) 公開番号 2018-036552
状態 特許登録済
技術分野 表示装置の制御、回路 その他の電気量の測定
主要キーワード 測定進行 bit列 表示サンプル 復元レベル 信号比率 表示画面内容 強度比率 対策技術
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (7)

課題

画面情報を含む電磁波の周波数帯での画面復元のしやすさを適切に評価する。

解決手段

実施形態における電磁的情報復元評価装置は、画面情報の復元のしやすさの評価対象となる表示装置から放射された電磁波に基づく周波数スペクトルにおいて、画面情報の水平方向の解像度リフレッシュレートとの積で示される第1の周波数の近傍、または画面情報の垂直方向の解像度とリフレッシュレートとの積で示される第2の周波数の近傍に、ノイズより高い所定の電磁界強度ベルを有する周波数が存在する場合に、この存在する周波数の近傍の周波数成分およびこの高調波成分信号強度積算値を合わせた画面信号成分と、画面信号成分の周波数以外の周波数成分の信号強度の積算値を合わせたノイズ成分とを求め、画面信号成分の値およびノイズ成分の値の比をもとに画面情報の復元のしやすさを評価するための評価値を算出する。

概要

背景

電子機器から放射される微弱電磁波から情報を取得する電磁的盗聴脅威が従来から指摘されている。例えば、ディスプレイ機器などからの漏洩電磁波を利用した画面盗視の脅威が懸念されてきた。この画面盗視の脅威は、電磁波の強度が比較的大きい据え置き型ディスプレイについて特に懸念されている。

画面情報をディスプレイ機器に転送するインタフェースが従来から用いられているアナログインタフェースである場合、機器内部、もしくはディスプレイ機器と電子機器とを接続する配線において、輝度情報を含むアナログ電圧値bit列として画面情報が伝送される。画面上に色彩変化や色の濃淡がある場合、上記のアナログ電圧値が変化するため、電磁界が少なからず発生し、所謂電磁波として外部に放射される可能性が有る。

大抵の場合、外部(遠方)まで放射される漏洩電磁波は、上記のアナログ電圧値の変化により発生する電磁界の高調波成分である。このため、漏洩電磁波をアンテナで受信し、検波復調することで、元の画面情報を含むアナログ電圧値のbit列を得ることができる。さらに、このbit列を、アナログインタフェースに対応したモニタRGB入力端子に入力し、画面盗視対象のディスプレイ機器に固有垂直同期信号水平同期信号とを同時に入力することで、表示画面内容再現することができる(例えば非特許文献1参照)。

アナログインタフェースはラスタスキャン(Raster scan)方式で描画を行なうCRTディスプレイブラウン管型ディスプレイ)のためのインタフェースである。現在主流のLCDディスプレイ液晶ディスプレイ)においても、インタフェースの互換性を保つためにアナログインタフェースを備えているディスプレイは多い。

また、デジタルインタフェースを用いるLCDディスプレイやタブレット端末においても、データがシリアルに処理および伝送される部分が機器内に存在すれば、画面情報を含む電磁波が液晶駆動部から漏洩する可能性があり、アナログインタフェースを備えたディスプレイと同様に画面盗視の脅威が懸念されている(例えば非特許文献2参照)。

通常、ディスプレイを備える電子機器から放射される電磁波は、電子機器内部で発生している信号成分やその高調波成分を含んでおり、広帯域周波数成分を持つことが多い。したがって電磁波からの情報漏洩の脅威を評価するとき、実際にすべての周波数帯の漏洩電磁波を順番に受信し、画面情報の復元試みることによって、画面情報が再現されているかを調べる手法をこれまでとってきた。

概要

画面情報を含む電磁波の周波数帯での画面復元のしやすさを適切に評価する。実施形態における電磁的情報復元評価装置は、画面情報の復元のしやすさの評価対象となる表示装置から放射された電磁波に基づく周波数スペクトルにおいて、画面情報の水平方向の解像度リフレッシュレートとの積で示される第1の周波数の近傍、または画面情報の垂直方向の解像度とリフレッシュレートとの積で示される第2の周波数の近傍に、ノイズより高い所定の電磁界強度ベルを有する周波数が存在する場合に、この存在する周波数の近傍の周波数成分およびこの高調波成分の信号強度積算値を合わせた画面信号成分と、画面信号成分の周波数以外の周波数成分の信号強度の積算値を合わせたノイズ成分とを求め、画面信号成分の値およびノイズ成分の値の比をもとに画面情報の復元のしやすさを評価するための評価値を算出する。

目的

本発明の目的は、画面情報を含む電磁波の周波数帯での画面復元のしやすさを適切に評価することができる電磁的情報復元評価装置、電磁的情報復元評価方法および電磁的情報復元評価処理プログラムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

画面情報の復元のしやすさの評価対象となる表示装置から放射された電磁波を入力するアンテナ部と、前記アンテナ部により入力した電磁波について所定の帯域周波数成分の信号を出力するバンドパスフィルタ部と、前記バンドパスフィルタ部により出力された信号を検波復調する検波復調部と、前記検波復調部から出力された信号を高速フーリエ変換することで周波数スペクトルを得る周波数特性確認部と、前記周波数スペクトルにおいて、前記表示装置に表示される画面情報の水平方向の解像度と前記画面情報のリフレッシュレートとの積で示される第1の周波数の近傍、または前記表示装置に表示される画面情報の垂直方向の解像度と前記リフレッシュレートとの積で示される第2の周波数の近傍に、ノイズフロアより高い所定の電磁界強度ベルを有する周波数が存在する場合に、前記周波数スペクトルにおける前記存在する周波数の近傍の周波数成分およびこの高調波成分信号強度積算値を合わせた画面信号成分と、前記周波数スペクトルにおける前記画面信号成分の周波数以外の周波数成分の信号強度の積算値を合わせたノイズ成分とを求め、前記画面信号成分の値および前記ノイズ成分の値の比に基づいて、画面情報の復元のしやすさを評価するための評価値を算出する算出部とを備えることを特徴とする電磁的情報復元評価装置

請求項2

前記画面信号成分の帯域幅は、前記存在する周波数を基準とした比率によって決定されることを特徴とする請求項1に記載の電磁的情報復元評価装置。

請求項3

前記画面情報の評価値は、前記画面信号成分の値と前記ノイズ成分の値の比に基づく相関係数の値であることを特徴とする請求項1に記載の電磁的情報復元評価装置。

請求項4

電磁的情報復元評価装置に適用される方法であって、画面情報の復元のしやすさの評価対象となる表示装置から放射された電磁波をアンテナ部により入力し、前記入力した電磁波について所定の帯域の周波数成分の信号をバンドパスフィルタ部により出力し、前記出力された信号を検波、復調し、前記検波、復調された信号を高速フーリエ変換することで周波数スペクトルを得て、前記周波数スペクトルにおいて、前記表示装置に表示される画面情報の水平方向の解像度と前記画面情報のリフレッシュレートとの積で示される第1の周波数の近傍、または前記表示装置に表示される画面情報の垂直方向の解像度と前記リフレッシュレートとの積で示される第2の周波数の近傍に、ノイズフロアより高い所定の電磁界強度レベルを有する周波数が存在する場合に、前記周波数スペクトルにおける前記存在する周波数の近傍の周波数成分およびこの高調波成分の信号強度の積算値を合わせた画面信号成分と、前記周波数スペクトルにおける前記画面信号成分の周波数以外の周波数成分の信号強度の積算値を合わせたノイズ成分とを求め、前記画面信号成分の値および前記ノイズ成分の値の比に基づいて、画面情報の復元のしやすさを評価するための評価値を算出することを特徴とする電磁的情報復元評価方法

請求項5

前記画面信号成分の帯域幅は、前記存在する周波数を基準とした比率によって決定されることを特徴とする請求項4に記載の電磁的情報復元評価方法。

請求項6

前記画面情報の評価値は、前記画面信号成分の値と前記ノイズ成分の値の比に基づく相関係数の値であることを特徴とする請求項4に記載の電磁的情報復元評価方法。

請求項7

請求項1に記載の電磁的情報復元評価装置の一部分として動作するコンピュータに用いられるプログラムであって、前記コンピュータを、前記アンテナ部、前記バンドパスフィルタ部、前記検波復調部、前記周波数特性確認部、および前記算出部として機能させるための電磁的情報復元評価処理プログラム。

技術分野

0001

本発明の実施形態は、電磁的情報復元評価装置、電磁的情報復元評価方法および電磁的情報復元評価処理プログラムに関する。

背景技術

0002

電子機器から放射される微弱電磁波から情報を取得する電磁的盗聴脅威が従来から指摘されている。例えば、ディスプレイ機器などからの漏洩電磁波を利用した画面盗視の脅威が懸念されてきた。この画面盗視の脅威は、電磁波の強度が比較的大きい据え置き型ディスプレイについて特に懸念されている。

0003

画面情報をディスプレイ機器に転送するインタフェースが従来から用いられているアナログインタフェースである場合、機器内部、もしくはディスプレイ機器と電子機器とを接続する配線において、輝度情報を含むアナログ電圧値bit列として画面情報が伝送される。画面上に色彩変化や色の濃淡がある場合、上記のアナログ電圧値が変化するため、電磁界が少なからず発生し、所謂電磁波として外部に放射される可能性が有る。

0004

大抵の場合、外部(遠方)まで放射される漏洩電磁波は、上記のアナログ電圧値の変化により発生する電磁界の高調波成分である。このため、漏洩電磁波をアンテナで受信し、検波復調することで、元の画面情報を含むアナログ電圧値のbit列を得ることができる。さらに、このbit列を、アナログインタフェースに対応したモニタRGB入力端子に入力し、画面盗視対象のディスプレイ機器に固有垂直同期信号水平同期信号とを同時に入力することで、表示画面内容再現することができる(例えば非特許文献1参照)。

0005

アナログインタフェースはラスタスキャン(Raster scan)方式で描画を行なうCRTディスプレイブラウン管型ディスプレイ)のためのインタフェースである。現在主流のLCDディスプレイ液晶ディスプレイ)においても、インタフェースの互換性を保つためにアナログインタフェースを備えているディスプレイは多い。

0006

また、デジタルインタフェースを用いるLCDディスプレイやタブレット端末においても、データがシリアルに処理および伝送される部分が機器内に存在すれば、画面情報を含む電磁波が液晶駆動部から漏洩する可能性があり、アナログインタフェースを備えたディスプレイと同様に画面盗視の脅威が懸念されている(例えば非特許文献2参照)。

0007

通常、ディスプレイを備える電子機器から放射される電磁波は、電子機器内部で発生している信号成分やその高調波成分を含んでおり、広帯域周波数成分を持つことが多い。したがって電磁波からの情報漏洩の脅威を評価するとき、実際にすべての周波数帯の漏洩電磁波を順番に受信し、画面情報の復元を試みることによって、画面情報が再現されているかを調べる手法をこれまでとってきた。

先行技術

0008

鈴木康直,田島公博,,山根 宏、「PCから放射される電磁波による情報漏洩への対策技術」、NTT技術ジャーナル(2008.8月号)、p.11-15、2016年8月10日検索インターネット<URL:http://www.ntt.co.jp/journal/0808/files/jn200808011.pdf>
Y. Hayashi, N. Homma, M. Miura, T. Aoki, H. Sone, "A Threat for Tablet PCs in Public Space: Remote Visualization of Screen Images UsingEMEmanation,” 21stACMConference on Computer and Communications Security (CCS'14),PP.954-965,2014.、2016年8月10日検索、インターネット<URL:http://dl.acm.org/citation.cfm?id=2660292>

発明が解決しようとする課題

0009

しかし、画面情報の復元方法は、高度な技術が必要であり、画面情報の復元を逐一行うため、どの周波数帯に画面情報が含まれているのかを特定するのに非常に時間がかかり、かつ、画面情報がどの程度含まれているのかを定量的に評価することができない。

0010

本発明の目的は、画面情報を含む電磁波の周波数帯での画面復元のしやすさを適切に評価することができる電磁的情報復元評価装置、電磁的情報復元評価方法および電磁的情報復元評価処理プログラムを提供することである。

課題を解決するための手段

0011

上記目的を達成するために、本発明の実施形態における電磁的情報復元評価装置の第1の態様は、画面情報の復元のしやすさの評価対象となる表示装置から放射された電磁波を入力するアンテナ部と、前記アンテナ部により入力した電磁波について所定の帯域の周波数成分の信号を出力するバンドパスフィルタ部と、前記バンドパスフィルタ部により出力された信号を検波、復調する検波復調部と、前記検波復調部から出力された信号を高速フーリエ変換することで周波数スペクトルを得る周波数特性確認部と、前記周波数スペクトルにおいて、前記表示装置に表示される画面情報の水平方向の解像度と前記画面情報のリフレッシュレートとの積で示される第1の周波数の近傍、または前記表示装置に表示される画面情報の垂直方向の解像度と前記リフレッシュレートとの積で示される第2の周波数の近傍に、ノイズフロアより高い所定の電磁界強度ベルを有する周波数が存在する場合に、前記周波数スペクトルにおける前記存在する周波数の近傍の周波数成分およびこの高調波成分の信号強度積算値を合わせた画面信号成分と、前記周波数スペクトルにおける前記画面信号成分の周波数以外の周波数成分の信号強度の積算値を合わせたノイズ成分とを求め、前記画面信号成分の値および前記ノイズ成分の値の比に基づいて、画面情報の復元のしやすさを評価するための評価値を算出する算出部とを有する装置を提供する。

0012

上記構成の電磁的情報復元評価装置の第2の態様は、第1の態様において、前記画面信号成分の帯域幅は、前記存在する周波数を基準とした比率によって決定される装置を提供する。

0013

上記構成の電磁的情報復元評価装置の第3の態様は、第1の態様において、前記画面情報の評価値は、前記画面信号成分の値と前記ノイズ成分の値の比に基づく相関係数の値である装置を提供する。

0014

上記目的を達成するために、本発明の実施形態における電磁的情報復元評価方法の態様は、画面情報の復元のしやすさの評価対象となる表示装置から放射された電磁波をアンテナ部により入力し、前記入力した電磁波について所定の帯域の周波数成分の信号をバンドパスフィルタ部により出力し、前記出力された信号を検波、復調し、前記検波、復調された信号を高速フーリエ変換することで周波数スペクトルを得て、前記周波数スペクトルにおいて、前記表示装置に表示される画面情報の水平方向の解像度と前記画面情報のリフレッシュレートとの積で示される第1の周波数の近傍、または前記表示装置に表示される画面情報の垂直方向の解像度と前記リフレッシュレートとの積で示される第2の周波数の近傍に、ノイズフロアより高い所定の電磁界強度レベルを有する周波数が存在する場合に、前記周波数スペクトルにおける前記存在する周波数の近傍の周波数成分およびこの高調波成分の信号強度の積算値を合わせた画面信号成分と、前記周波数スペクトルにおける前記画面信号成分の周波数以外の周波数成分の信号強度の積算値を合わせたノイズ成分とを求め、前記画面信号成分の値および前記ノイズ成分の値の比に基づいて、画面情報の復元のしやすさを評価するための評価値を算出する方法を提供する。

0015

上記の電磁的情報復元評価方法の第2の態様は、第1の態様において、前記画面信号成分の帯域幅は、前記存在する周波数を基準とした比率によって決定される方法を提供する。

0016

上記の電磁的情報復元評価方法の第3の態様は、第1の態様において、前記画面情報の評価値は、前記画面信号成分の値と前記ノイズ成分の値の比に基づく相関係数の値である方法を提供する。

0017

上記目的を達成するために、本発明の実施形態における電磁的情報復元評価処理プログラムの態様は、第1の態様における電磁的情報復元評価装置の一部分として動作するコンピュータに用いられるプログラムであって、前記コンピュータを、前記アンテナ部、前記バンドパスフィルタ部、前記検波復調部、前記周波数特性確認部、および前記算出部として機能させるためのプログラムを提供する。

発明の効果

0018

本発明によれば、画面情報を含む電磁波の周波数帯での画面復元のしやすさを適切に評価することが可能になる。

図面の簡単な説明

0019

本発明の実施形態における電磁的情報復元評価装置の構成を説明する図。
本発明の実施形態における電磁的情報復元評価装置の周波数特性確認部の構成を説明する図。
本発明の実施形態における電磁的情報復元評価装置による処理動作の一例を示すフローチャート
本発明の実施形態における電磁的情報復元評価装置による画面情報の復元評価対象となる対象ディスプレイに表示させる画像の一例を示す図。
本発明の実施形態における電磁的情報復元評価装置による画面情報の復元評価対象となる対象ディスプレイに表示される画面の情報を含む電磁波の周波数特性の一例を示す図。
本発明の実施形態における電磁的情報復元評価装置による画面情報の復元評価対象となる対象ディスプレイに表示される画像と相関係数との関係の一例を示す図。

実施例

0020

以下、この発明に係わる実施形態を説明する。
この実施形態では、画面情報を含む電磁波の周波数成分、および、その周波数での画面復元のしやすさを評価するため、ディスプレイ機器(表示装置)から放射される電磁波の周波数成分のうち、画面情報を含む電磁波の周波数成分のみを特定する。
また、この実施形態では、この周波数成分での画面復元のしやすさの評価を自動で行なう。

0021

手順の概要としては、ディスプレイ機器から放射される、任意の周波数の漏洩電磁波に対し検波もしくは復調を行い、画面情報を含んでいる可能性のある特定の周波数成分(ベースバンド信号の特定の周期成分)の有無を判定し、この特定の周波数成分がある場合は、画面情報に関わる信号の強度比率を計算することで、画面情報を含む周波数成分の有無や画面情報の復元のしやすさを判定する。

0022

上記のように、この本実施形態では、ディスプレイ機器から放射される電磁波を取得し、この取得した電磁波に対し検波、復調を行い、特定の周波数成分の有無を判定する。この取得した電磁波に画面情報が含まれている場合、この電磁波を検波、復調すると描画周波数の信号を観測することができる。
ディスプレイ機器に表示される画面情報に関わるデータは、解像度に依存した周期性を有している。このため、情報が漏洩している周波数チャネルでは、復調データに周期性が観測されることから、この周期性を有する周波数を描画周波数と呼ぶ。また、この描画周波数はアナログインタフェースの水平同期信号に相当する。
従って、検波、復調後の信号を解析し、この解析した信号において、画面情報の解像度とリフレッシュレートとから算出した周波数付近の周波数成分を調べることで、上記の取得した電磁波に画面情報が含まれているか否かを推定することが出来る。

0023

上記により、検波、復調後の信号が、上記の算出した周波数付近の所定以上の電磁界強度レベルを有する周波数成分を含まない場合は、取得した電磁波に画面情報が含まれない、つまり画面情報が漏洩していないと判定できる。

0024

これに対し、検波、復調後の信号が、上記の算出した周波数付近の所定以上の電磁界強度レベルを有する周波数成分を含む場合において、この周波数成分を含む周波数帯での画面復元のしやすさにはそれぞれ程度の差が存在する。

0025

したがって、本実施形態では、ディスプレイ機器に表示させる画像の文字・図形の形状・色などが定量的な規則性を有するように制御し、画面が有する周期性を予め把握した状態で、画面信号成分とこれ以外の雑音成分とを周期性のスペクトル内で定義し、これらの比を計算することで、この比にもとづき、画面情報がどの程度復元できるのかを評価する。

0026

本実施形態では、例えば、描画周波数の暫定的な候補の周波数近傍における高い電磁界強度を有する周波数をaHzとしたときに、このaHzの周波数成分と、このN倍(整数倍)の高調波成分、もしくはN倍までのすべての高調波成分が観測される場合には、ある周波数の漏洩電磁波の周期性において、例えば、aHzの近傍の一定の周波数幅(±bHz)、および、上記の観測された高調波成分の近傍の一定の周波数幅(±bHz)で定まる周波数成分を画面信号成分と定義し、この画面信号成分以外の周波数成分を雑音成分と定義することができる。これにより、信号雑音比SN比)を定義できる。そして、本実施形態では、この定義した値によって、画面復元のしやすさを推定することができる。

0027

すなわち、ある周波数の漏洩電磁波が描画周波数の暫定的な候補の周波数近傍において、高い電磁界強度を有する周波数成分を含む電磁波である場合は、この周波数成分に関わるSN比を導出し、このSN比の値と関係する画像評価指標を用いることで画面復元のしやすさを評価し、この評価の結果を値として出力する。
画面情報の復元のしやすさの程度については、例えば、相関係数r、SSIM (構造的類似度:structural similarity)、PSNR (ピーク信号対雑音比:peak signal to noise ratio)などを用いることで定量的な評価が実現できるため、これらを上記の画像評価指標として用いることができる。

0028

次に、本発明の実施形態の具体例について説明する。
図1は、本発明の実施形態における電磁的情報復元評価装置の構成を説明する図である。
図1に示すように、本発明の実施形態における電磁的情報復元評価装置は、画面情報の復元評価対象となる対象ディスプレイ端末10から放射される電磁波に画面情報が含まれるか否かを評価するもので、アンテナ部11、アンプ部12、バンドパスフィルタ部(BPF)13、検波復調部14、周波数特性確認部(スペクトラムモニタ)15、制御部16、記憶装置17を備える。

0029

アンテナ部11は、対象ディスプレイ端末10から放射されるできるだけ広帯域の電磁波を受信する。アンプ部12は、アンテナ部11により受信して得た電波信号後続の処理に十分なレベルまで増幅する。バンドパスフィルタ部13は、アンプ部12により増幅された電波信号のうち、特定の周波数成分の信号のみを通過させる。
検波復調部14は、バンドパスフィルタ部13を通過した信号に対し検波、復調を行う。
周波数特性確認部15は、検波復調部14から入力された信号をFFT(高速フーリエ変換)解析することで周波数領域の信号である周波数スペクトルを得て、この周波数スペクトルを、内蔵するモニタに表示する。
図2は、本発明の実施形態における電磁的情報復元評価装置の周波数特性確認部の構成を説明する図である。
周波数特性確認部15は、入力部15a、FFT解析部15b、描画周波数候補判定部15c、画像情報評価値算出部15d、記憶部15e、出力部15fを有する。記憶部15eは、例えば不揮発性メモリなどの記憶媒体である。

0030

制御部16は、バンドパスフィルタ部13を通過させる信号の周波数帯域や、周波数特性確認部15で確認する周波数などを制御し、また、測定結果測定進行状況とを記憶装置17に記録する。記憶装置17は、例えば不揮発性メモリなどの記憶媒体である。
上記の構成はハードウエアソフトウエアのいずれで構成されても良く、スペクトラムアナライザパーソナルコンピュータ等の機器の機能を用いて構成されても良い。

0031

次に、対象ディスプレイ端末10から放射される電磁波において、画面情報を含む電磁波の周波数の候補および描画周波数の候補を特定する手順について説明する。図3は、本発明の実施形態における電磁的情報復元評価装置による処理動作の一例を示すフローチャートである。
まず、制御部16は、対象ディスプレイ端末10における画面の水平方向の解像度がX(dpi)で、垂直方向の解像度がY(dpi)で、画面のリフレッシュレートがZ(Hz)で、それぞれが既知であるときの、画面情報の描画周波数の暫定的な候補値、いわゆる大まかな候補値となる周波数f1,f2を計算し、これら計算したf1,f2を周波数特性確認部15に設定し、また、記憶装置17に記録する(A1)。
f1はX×Zで求められ、f2はY×Zで求められる。f1,f2については、制御部16によらず、別途計算された値が記憶装置17に予め記録されていてもよい。

0032

次に、制御部16は、周波数特性確認部15により測定する周波数範囲、例えば0〜数GHz程度の範囲の下限値をfminとして、また、上限値をfmaxとして、これらの値を記憶装置17に記録する。fminおよびfmaxは、使用する測定構成機器としての電磁的情報復元評価装置が対応する範囲内で設定される。
また、制御部16は、対象ディスプレイ端末10から放射される電磁波の周波数帯域のうちバンドパスフィルタ部13を通過させる周波数帯域の中心周波数fmの初期値を上記の下限値fminとして、この値をバンドパスフィルタ部13および周波数特性確認部15に設定し、また、記憶装置17に記録する(A2)。上記の周波数fmは、10MHzや20MHzといった所定の幅を有してバンドパスフィルタ部13を通過する周波数帯域の中心周波数である。

0033

次に、制御部16は、対象ディスプレイ端末10による画像表示を制御することで、この対象ディスプレイ端末10に任意の画像を表示させる(A3)。なお、対象ディスプレイ端末10に表示させる画像は、ホワイトノイズ画面ではなく、文字や図形等、人間の視覚で有意と判断できる画像とする。

0034

図4は、本発明の実施形態における電磁的情報復元評価装置による画面情報の復元評価対象となる対象ディスプレイに表示させる画像の一例を示す図である。
例えば図4のように、縦線横線もしくは色の異なる配色の組み合わせで画像全体を縦、横ともに等間隔に分割するような画像を用いることで、描画周波数の整数倍の周波数成分が画面信号成分の中に含まれるように制御することができる。これにより、規則性に依存した周波数に強い電磁界強度のピークが表れるようにすることができ、画面情報の認識が容易となる。

0035

この画面の周期性は、線の間隔や配色の仕方によって任意に変えることができる。画面中の文字についても、なるべく縦線と横線のみで構成されるようなもの、例えばアルファベットの「H」や「T」、カタカナの「エ」や「コ」などを用いることで、画面描画方式が縦方向でも横方向でも画像内の周期性になるべく差が生じにくくすることができる。以下、図4のように、縦横の周期性が等しい、つまり色の移り変わり回数縦横ともに等しい配色と、縦線と横線のみで構成される「H」や「T」の文字によって構成された画像を用いた場合での測定手順について説明する。この場合、描画周波数成分とその高調波成分に画面信号成分の周期性が集中する。

0036

次に、対象ディスプレイ端末10から放射される電磁波をアンテナ部11で受信する。この受信した電波はアンプ部12で増幅された後、バンドパスフィルタ部13を通過することにより、上記のように設定された中心周波数fmから上記の所定の幅の帯域に属する周波数成分の信号のみが検波復調部14へ伝送される(A4)。検波復調部14は、バンドパスフィルタ部13から入力された信号に対し検波、復調を行う(A5)。

0037

次に、周波数特性確認部15の入力部15aは、A5で得られた信号を入力する。FFT解析部15bは、この入力した信号に対しFFT解析を行うことで周波数領域の信号を得て(A6)、この信号を、上記のように設定された下限値fminから上限値fmaxの範囲内で内蔵のモニタに表示させる。

0038

そして、周波数特性確認部15の描画周波数候補判定部15cは、この周波数領域の信号における、A1で設定された周波数f1の近傍または周波数f2の近傍に、ノイズフロア(Noise floor)に比べて高い所定の電磁界強度レベルを有する周波数成分が存在するか否かを判定する(A7)。ノイズフロアのレベルは、上記の高い電磁界強度レベルの周波数成分が観測されていない他の周波数帯の電磁界強度レベル、もしくは、対象ディスプレイ端末10の表示をOFFにしているときに観測される電磁界強度レベルのいずれかを指す。また、上記の他の周波数帯の電磁界強度レベルとは、周波数f1もしくはf2から所定の周波数だけ離れた周波数を中心とし、この周波数から所定の周波数範囲における電磁界強度レベルを平均した値を指す。

0039

周波数f1の近傍もしくはf2の近傍に、ノイズフロアに比べてAdb以上高い電磁界強度レベルを有する周波数成分が存在すれば(A7のYes)、周波数特性確認部15の画像情報評価値算出部15dは、
上記の周波数スペクトルにおける、上記のAdb以上高い電磁界強度レベルを有する周波数成分の近傍のf1もしくはf2の周波数成分の信号強度の積算値と、その高調波成分の近傍の周波数成分の信号強度の積算値とを合わせて画面信号成分Sとして設定する。同様に、画像情報評価値算出部15dは、上記の周波数スペクトルにおける、画面信号成分S以外の周波数成分の積算値を合わせて雑音成分Nとして設定する(A8)。Aは検出閾値であり、例えばノイズフロアと明確に区別できる値に設定される。

0040

ここで、S、Nの定義方法について説明する。
上記で説明した画面信号成分S、ノイズ成分Nの値を定義するためには、画面信号成分Sの帯域幅を決定する必要がある。画面信号成分Sの帯域幅の決定については、上記のAdb以上高い電磁界強度レベルを有する周波数成分の近傍のf1もしくはf2の周波数成分およびその高調波成分の近傍の周波数成分の±5kHzまでの周波数範囲を画面信号成分Sの帯域幅とすることが考えられる。
このとき、画面信号成分Sが、上記のAdb以上高い電磁界強度レベルを有する周波数成分とその高調波成分に現れるとすると、この、上記のAdb以上高い電磁界強度レベルを有する周波数成分はディスプレイ端末によって異なるため、これに伴って画面信号成分Sが表れる周波数同士の間隔が異なる。したがって、上記のAdb以上高い電磁界強度レベルを有する周波数成分の値に関わらず、画面信号成分Sの帯域幅を上記の±5kHzに一律に設定すると、この値の重みがディスプレイ端末ごとに変わってしまい、端末に依存しない絶対的な評価を行うことができない。

0041

そこで、本発明の実施形態では、画像情報評価値算出部15dは、画面信号成分Sの周波数帯域幅を、上記のAdb以上高い電磁界強度レベルを有する周波数成分を基準とした比率(例えば上記のAdb以上高い電磁界強度レベルを有する周波数成分の1/100)で決定することができる。これによってディスプレイ端末間での評価の公平性を保つことができ、より汎用性の高い評価を実現できる。

0042

図5は、本発明の実施形態における電磁的情報復元評価装置による画面情報の復元評価対象となる対象ディスプレイに表示される画面の情報を含む電磁波の周波数特性の一例を示す図である。
図5に示した例では、上記のAdb以上高い電磁界強度レベルを有する周波数成分をS1とし、この高調波成分をS2〜S8とし、周波数成分S1の100分の1の周波数帯域幅を画面信号成分Sの帯域幅とし、それ以外の周波数帯域N1〜N8を雑音成分Nとする。

0043

上記の画面信号成分Sの帯域幅の決定と関連して、上記の周波数スペクトルにおける、どの周波数範囲で画面信号成分S(例えばS1〜Sn)の積算やノイズ成分Nの積算を行うかの決定が必要になる。
正確なS/N(SN比)を算出するためには周波数範囲をできるだけ広くし、より多くの画面信号成分Sの積算、ノイズ成分Nの信号強度の積算を行うことが望ましいと考えられるが、実際には周波数成分S1の100倍程度の周波数帯域、図4に示した例では、周波数成分S1が0.12MHzであるとすると、12MHzの周波数帯域について信号強度の積算を行うことで、高精度に画面情報評価値の算出が可能である。また、上記のAdb以上高い電磁界強度レベルを有する周波数成分の50倍程度の周波数帯域について信号強度の積算を行うことで、実用上問題ない精度で画面情報評価値の算出が可能である。

0044

画像情報評価値算出部15dは、A8で設定した画面信号成分Sの値と雑音成分Nの値との比を算出し、この算出したS/Nの値を画面情報の評価関数の入力として代入する(A9)。

0045

次に、画面情報の評価関数に関する詳細について説明する。
画面情報の評価関数は、例えば相関係数rやssim、psnrなどがあり、これらは一般的な信号雑音比との相関があると考えられる。特に相関係数rについては、特定の条件下((1)2値の信号を一定の信号比率で伝送する、(2)信号成分と雑音成分の分散が有意に分離できる、(3)アナログ信号として扱い理想的な元データと比較をとる場合)で、「以下の式(1)で定式化できる。

0046

r=√(s/n)/√(s/n+1) …式(1)
ただし、s/nは信号雑音比である。

0047

したがって、信号雑音比を用いた相関係数rは、0から1の間の値をとり、この値の大小で、画面復元のしやすさを定量的に評価することができる。
定性的に言えば、信号雑音比の値が小さいときは画面復元がしにくく(見えにくく)、逆の場合、つまり信号雑音比の値が大きいときは画面復元がしやすい(見えやすい)ことを示す。

0048

図6は、本発明の実施形態における電磁的情報復元評価装置による画面情報の復元評価対象となる対象ディスプレイに表示される画像と相関係数との関係の一例を示す図である。
図6に示した例では、求められた相関係数rの値が高いほど画面の復元がしやすく、相関係数rの値が低いほど画面の復元がしにくくなることを示す。図6(a)は、r=0.771のときの表示画像であり、図6(b)は、r=0.566のときの表示画像であり、図6(c)は、r=0.166のときの表示画像であり、図6(d)は、図6(a)〜図6(c)に示した画像のオリジナルである、表示サンプル画像を示す。

0049

また、電磁的情報復元評価装置は、要求されるセキュリティレベル高低により相関係数rの値に基づいて情報漏洩危険度の判定のクラス分けを行うことができる。例えば、電磁的情報復元評価装置は、要求されるセキュリティレベルが高いクラスAではr=0.2以上のときに“漏洩に対する対策が必要”と判定することができ、また、一般的なセキュリティレベルであるクラスBではr=0.5以上のときに、要求されるセキュリティレベルが低いクラスCではr=0.7以上のときに、同様に“漏洩に対する対策が必要”と判定することができる。

0050

画像情報評価値算出部15dは、画面情報の評価関数の出力値を求め、この出力値と、制御部16から設定された中心周波数fmの値、算出したS/Nの値を、画面復元のしやすさの評価結果として出力・記録する(A10)。

0051

また、上記のように、A7にて、周波数f1の近傍に、ノイズフロアに比べてAdb以上高い電磁界強度レベルを有する周波数成分が存在すれば、画像情報評価値算出部15dは上記の取得した電磁波に画面情報が含まれているとみなし、制御部16から設定された中心周波数fmを、対象ディスプレイ端末10から放射される、画面情報を含む電磁波の周波数の候補として推定して記憶部15eに記録する。出力部15fは、この記録された周波数の値を記憶装置17に記録する。

0052

さらに、上記のように、A7にて、周波数f1の近傍に、ノイズフロアに比べてAdb以上高い電磁界強度レベルを有する周波数成分が存在すれば、周波数特性確認部15の画像情報評価値算出部15dは、この存在する周波数成分におけるピークの電磁界強度レベルを有する周波数を、対象ディスプレイ端末10から放射される電磁波に含まれる画面情報の描画周波数の候補として推定して記憶部15eに記録する。出力部15fは、この記録された周波数の値を記憶装置17に記録する。A7にて、周波数f2の近傍に、ノイズフロアに比べてAdb以上高い電磁界強度レベルを有する周波数成分が存在する場合も同様である。

0053

また、周波数f1およびf2の近傍の周波数の電磁界強度レベルが、ノイズフロアに比べてAdb以上高いレベルでない場合は(A7のNo)、A8〜A10を経ることなく、周波数特性確認部15の描画周波数候補判定部15cは、取得した電磁波に画面情報が含まれていないとみなし、このことを示す情報を記憶部15eに記録する。出力部15fは、この記録された情報を制御部16に通知する。
また、A10の後についても、出力部15fは、このA10で記憶部15eに記録された情報を制御部16に通知する。

0054

上記の通知を受けた制御部16は、バンドパスフィルタ部13による通過帯域の中心周波数fmをfm+αに変更する(A11)。αは任意に定めてよい。制御部16は、この変更した中心周波数fmを、バンドパスフィルタ部13および周波数特性確認部15に設定し、また、記憶装置17に記録する。

0055

次に、制御部16は、A10で変更されたfmと記憶装置17に記録されるfmaxとを比較する。fm>fmaxでなければ(A12のNo)、A11で変更された中心周波数fmに基づくA4以降の動作に移る。また、現在設定される中心周波数fm>fmaxであれば(A12のYes)、制御部16は、処理を終了する。
この終了時において、A10における、画面情報を含む電磁波の周波数の候補や描画周波数の候補の記録が一度もなされなかった場合は、周波数特性確認部15は、画面情報を含む漏洩電磁波が確認されないことを示すメッセージなどを内蔵のモニタに表示させてもよい。

0056

以上のように、本発明の実施形態における電磁的情報復元評価装置は、画面情報を逐一復元することなく、画面情報が含まれる漏洩電磁波の周波数帯での復元レベルを同時に短時間で定量的に信頼性の高い評価をすることができる。

0057

また、本発明の実施形態では、上記の画面復元のしやすさを評価する際に、表示画像に意図的に幾何学的な規則性を持たせた上で、漏洩電磁波に含まれる画面情報成分の周期性の帯域を制御することで、より厳密な信号雑音比を明確にすることができる。なお、端末のディスプレイ解像度やリフレッシュレートから、端末の描画周波数をある程度推測することが可能であるが、この描画周波数以外の周波数成分を含む画面信号のもつ周期性については表示画面によって異なり、一般的に表示される画像は形状が複雑であるため、上記で示すような信号雑音比を定義することは困難である。

0058

また、本発明の実施形態では、信号雑音比を評価する際に、高い電磁界強度レベルを有する周波数成分に基づく比率によって画面信号成分の帯域幅を定義することで、高い電磁界強度レベルを有する周波数成分の違いによる信号雑音比のぶれを減らすことができ、端末依存のない公平性の高い信号雑音比の評価が実現できる。

0059

また、本実施形態では、信号雑音比との関係性が強い、相関係数rなどの画面情報評価指標を用いて、この関係性を定式化することで、信号雑音比と画面情報評価とを一対一で対応させることができるので、定量的な評価が実現できる。

0060

(変形例について)
上記の実施形態では、対象ディスプレイ端末10の画面情報の各種の解像度とリフレッシュレートとが既知であり、これらに基づいて描画周波数のおおよその値として、暫定的な候補値f1,f2を求めた。しかし、対象ディスプレイ端末10の画面情報の解像度が未知の場合、検波、復調後の信号をFFT解析し、高いレベルの周波数成分を観測したとしても、この周波数成分が画面情報に関連するか否かが不明であるため、上記の実施形態で説明した手法をそのまま用いることができない。
そこで、上記の実施形態の変形例では、市場流通するディスプレイ端末が採用する一般的な解像度及びリフレッシュレートでなるパターン複数種類登録したデータベースを記憶装置17に記録する。そして、このデータベースに登録されたパターンのそれぞれについて、上記の実施形態で説明した手法を実施することで、画面情報を含む電磁波の周波数の候補、および描画周波数の候補を推定し、画面情報の復元のしやすさを評価する。

0061

次に、実施形態の変形例の具体例について説明する。
まず、実施形態の変形例では、市場に流通するディスプレイ端末に採用される、画面情報の一般的な解像度とリフレッシュレートとを含む解像度パターンを複数登録したデータベースが記憶装置17に予め記録される。

0062

制御部16は、このデータベースに登録されたパターンを、画面情報を含む電磁波の周波数の候補、描画周波数の候補の推定、および画面情報の復元のしやすさを評価に使用することができる。ディスプレイ端末の解像度は規格化されているため、パターンの種類は限定的である。そのため、事前に情報を収集することは容易である。
データベースに登録する解像度パターンを構成するために必要な情報は、垂直方向の解像度、水平方向の解像度、およびリフレッシュレートである。

0063

制御部16は、上記のデータベースに登録されている解像度パターンA,B,C…のうち未選択のいずれか1つの解像度パターンを選択する。

0064

この場合、制御部16は、選択した解像度パターンに属する水平方向の解像度と、垂直方向の解像度と、リフレッシュレートとを用いて、対象ディスプレイ端末10における画面情報の描画周波数の暫定的な候補値となる周波数f1,f2を上記の実施形態と同様に計算し、この計算した値を周波数特性確認部15に設定する。以後は、上記の実施形態で説明したA2からA11までを同様に実施することができる。

0065

A11でYesとされた場合、つまり、現在設定される中心周波数fm>fhである場合で、データベースに登録されている全ての解像度パターンを選択し終える前であれば、上記の解像度パターンの選択に戻る。

0066

また、データベースに登録されている全ての解像度パターンを選択し終えた後であれば、制御部16は、処理を終了する。
この終了時において、A10における画面情報を含む電磁波の周波数の候補や描画周波数の候補の記録が一度もなされなかった場合は、周波数特性確認部15は、画像情報を含む漏洩電磁波が確認されないことを示すメッセージなどを内蔵のモニタに表示させてもよい。

0067

上記のように、本発明の実施形態の変形例では、解像度やリフレッシュレートが未知であるディスプレイ端末について、画面情報を含む電磁波の周波数の候補と描画周波数の候補を短時間で推定し、画面情報の復元のしやすさを評価することが可能となる。よって、盗視の脅威に対するリスクの評価や対策のための検討が容易に行える。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。

0068

また、各実施形態に記載した手法は、計算機(コンピュータ)に実行させることができるプログラム(ソフトウエア手段)として、例えば磁気ディスクフロッピー(登録商標ディスクハードディスク等)、光ディスクCD−ROM、DVD、MO等)、半導体メモリ(ROM、RAM、フラッシュメモリ等)等の記録媒体に格納し、また通信媒体により伝送して頒布することもできる。なお、媒体側に格納されるプログラムには、計算機に実行させるソフトウエア手段(実行プログラムのみならずテーブルやデータ構造も含む)を計算機内に構成させる設定プログラムをも含む。本装置を実現する計算機は、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、また場合により設定プログラムによりソフトウエア手段を構築し、このソフトウエア手段によって動作が制御されることにより上述した処理を実行する。なお、本明細書でいう記録媒体は、頒布用に限らず、計算機内部あるいはネットワークを介して接続される機器に設けられた磁気ディスクや半導体メモリ等の記憶媒体を含むものである。

0069

10…対象ディスプレイ端末、11…アンテナ部、12…アンプ部、13…バンドパスフィルタ部、14…検波復調部、15…周波数特性確認部、16…制御部、17…記憶装置。

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