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技術 空気調和システム

出願人 伸和コントロールズ株式会社
発明者 田岡勉猶原康宏
出願日 2016年9月2日 (4年2ヶ月経過) 出願番号 2016-172137
公開日 2018年3月8日 (2年8ヶ月経過) 公開番号 2018-036033
状態 特許登録済
技術分野 ガス中の分散粒子の濾過 換気3 換気4
主要キーワード 導入用ファン 分配ボックス 上流側フィルタ 温度制御範囲 リターン流路 温度制御対象 各冷却ユニット 上流側空間
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (6)

課題

環境温度が著しく変動した場合であっても、空気調和装置によって温度制御対象の空気を安定した状態で且つ速やかに所望の温度に制御する。

解決手段

空気調和システムSは、取込口31から取り込まれた空気を温度制御して吐出口32から吐出する空気調和装置1を備える。空気調和装置1には、吐出口32からの空気を第1空間に供給する供給流路80と、第1空間と導入用ファンフィルタユニット200を介して連通する第2空間から取込口31の上流側の位置まで延びる第1リターン流路110と、が接続される。第1リターン流路110内には、第1風量調節ダンパ111が設けられる。空気調和装置1は、取込口31の上流側と吐出口32の下流側との間に設けられる上流側フィルタ装置313を有し、上流側フィルタ装置313は、第1リターン流路110の空気調和装置1側の端部よりも下流側に配置されている。

概要

背景

半導体製造設備におけるクリーンルーム室内温度は、通常、空気調和装置から供給される温度制御された空気によって厳密に管理されている。例えば、フォトレジストの塗布及び現像を行う装置(コータ等)が設置されたクリーンルームでは、室内温度が目標温度の+0.05℃乃至−0.05℃の誤差範囲内に制御されることが要求される場合がある。このようなクリーンルームに対応可能な空気調和装置として、従来から種々の装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。

クリーンルームに温度制御された空気を供給する場合、空気調和装置は、一般に、クリーンルームの外部に配置され、その吐出口からの空気をダクト等を介してクリーンルームの空気導入口に供給する。クリーンルームの空気導入口には、通常、ファンフィルタユニットが配置されており、空気調和装置の吐出口からの空気は、ファンフィルタユニットによってパーティクルを除去されて、クリーンルーム内に導入される(例えば、特許文献2参照)。

概要

環境温度が著しく変動した場合であっても、空気調和装置によって温度制御対象の空気を安定した状態で且つ速やかに所望の温度に制御する。空気調和システムSは、取込口31から取り込まれた空気を温度制御して吐出口32から吐出する空気調和装置1を備える。空気調和装置1には、吐出口32からの空気を第1空間に供給する供給流路80と、第1空間と導入用ファンフィルタユニット200を介して連通する第2空間から取込口31の上流側の位置まで延びる第1リターン流路110と、が接続される。第1リターン流路110内には、第1風量調節ダンパ111が設けられる。空気調和装置1は、取込口31の上流側と吐出口32の下流側との間に設けられる上流側フィルタ装置313を有し、上流側フィルタ装置313は、第1リターン流路110の空気調和装置1側の端部よりも下流側に配置されている。

目的

本発明は、このような実情を考慮してなされたものであり、環境温度が著しく変動した場合であっても、空気調和装置によって温度制御対象の空気を安定した状態で且つ速やかに所望の温度に制御することができ、しかも、このような好適な制御性能を確保しつつも空気調和装置全体が不所望に大型化したり、運転のためのエネルギーが不所望に増加したりするのを抑制することができる空気調和システムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

外部の空気を取り込む取込口及び前記取込口から取り込まれた空気を吐出する吐出口を有し、前記取込口から取り込まれた空気を温度制御して前記吐出口から吐出する空気調和装置と、前記吐出口からの空気を第1空間に直接的又は間接的に供給する供給流路と、前記第1空間と第1フィルタ装置を介して連通する第2空間から、前記取込口の上流側又は下流側であって、前記空気調和装置において空気に対する温度制御が行われる温度制御位置よりも上流側の位置まで延びる第1リターン流路と、前記第1リターン流路内に設けられ、当該第1リターン流路を通流する空気の風量を調節する第1風量調節ダンパと、を備え、前記第1リターン流路を介して通流する前記第2空間からの空気が、前記取込口に取り込まれる前の前記空気調和装置の外部の空気又は前記取込口に取り込まれた後の前記空気調和装置の外部の空気に合流されるようになっており、前記空気調和装置は、前記取込口の上流側と前記吐出口の下流側との間に設けられる第2フィルタ装置を有し、前記第2フィルタ装置は、前記第1リターン流路の前記空気調和装置側の端部よりも下流側に配置されている、ことを特徴とする空気調和システム

請求項2

前記空気調和装置は、前記温度制御位置よりも下流側の位置から、前記温度制御位置よりも上流側の位置まで延びる第2リターン流路をさらに有し、前記第2リターン流路を介して前記温度制御位置よりも上流側の位置に供給される空気が、前記取込口に取り込まれる前の前記空気調和装置の外部の空気又は前記取込口に取り込まれた後の前記空気調和装置の外部の空気に合流されるようになっている、ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和システム。

請求項3

前記第2リターン流路内には、前記第2リターン流路を通流する空気の風量を調節する第2風量調節用ダンパが設けられている、ことを特徴とする請求項2に記載の空気調和システム。

請求項4

前記供給流路内には、前記供給流路を通流する空気の風量を調節する供給風量調節用ダンパが設けられている、ことを特徴とする請求項3に記載の空気調和システム。

請求項5

前記第1空間は、クリーンルーム上流側空間であり、前記第2空間は、クリーンルームの内部空間であり、前記第1フィルタ装置は、ファンフィルタユニットであり、前記供給流路は、前記吐出口からの空気を前記クリーンルーム上流側空間に直接的に供給するようになっている、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の空気調和システム。

請求項6

前記第1空間は、クリーンルームの内部空間であり、前記第2空間は、前記クリーンルームに配置された半導体製造用装置の内部空間であり、前記第1フィルタ装置は、ファンフィルタユニットであり、前記供給流路は、前記吐出口からの空気を前記クリーンルームの内部空間にクリーンルーム上流側空間を介して間接的に供給するようになっており、前記第1リターン流路は、前記半導体製造用装置の内部空間における前記第1フィルタ装置の下流側の位置に連通する、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の空気調和システム。

請求項7

前記第1空間は、半導体製造用装置を覆うように形成されたカバー部材の内部空間であり、前記第2空間は、前記半導体製造用装置の内部空間であり、前記供給流路は、前記吐出口からの空気を前記カバー部材の内部空間に直接的に供給するようになっており、前記第1リターン流路は、前記半導体製造用装置の内部空間における前記第1フィルタ装置の下流側の位置に連通する、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の空気調和システム。

請求項8

前記第1リターン流路は、前記半導体製造用装置の内部空間における前記第1フィルタ装置の下流側であって、半導体デバイス中間体に対して所定の処理を行う処理機構の配置領域よりも上流側の位置に連通する、ことを特徴とする請求項6又は7に記載の空気調和システム。

請求項9

前記処理機構は、レジスト成膜する成膜機構又はレジストを現像する現像機構である、ことを特徴とする請求項8に記載の空気調和システム。

技術分野

0001

本発明は、空気調和装置を備え、当該空気調和装置から温度制御対象空間に温度制御された空気を供給する空気調和システムに関する。

背景技術

0002

半導体製造設備におけるクリーンルーム室内温度は、通常、空気調和装置から供給される温度制御された空気によって厳密に管理されている。例えば、フォトレジストの塗布及び現像を行う装置(コータ等)が設置されたクリーンルームでは、室内温度が目標温度の+0.05℃乃至−0.05℃の誤差範囲内に制御されることが要求される場合がある。このようなクリーンルームに対応可能な空気調和装置として、従来から種々の装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。

0003

クリーンルームに温度制御された空気を供給する場合、空気調和装置は、一般に、クリーンルームの外部に配置され、その吐出口からの空気をダクト等を介してクリーンルームの空気導入口に供給する。クリーンルームの空気導入口には、通常、ファンフィルタユニットが配置されており、空気調和装置の吐出口からの空気は、ファンフィルタユニットによってパーティクルを除去されて、クリーンルーム内に導入される(例えば、特許文献2参照)。

先行技術

0004

特開2013−108652号公報
特開2008−128618号公報

発明が解決しようとする課題

0005

ところで、上述のような空気調和装置では、通常、使用温度範囲温度制御範囲とが定められており、取り込んだ空気が使用温度範囲内の温度であれば、当該空気を温度制御範囲内の所望の設定温度に制御して所定の風量で供給することができる。しかしながら、昨今、多くの地域で、大寒波や大熱波等の発生による環境温度の著しい変動が頻繁に発生しており、これに伴って空気調和装置の制御が不安定になるという不具合が数多く報告されている。

0006

上記のような環境温度の著しい変動は、空気調和装置が取り込む空気の温度を著しく変動させる場合があり、空気調和装置における冷凍能力又は加熱能力を急激に大きく変化させる必要性を生じさせる場合がある。このような冷凍能力又は加熱能力の急激な変化は、上述の不具合を発生させる要因の一つとなり得る。また、冷凍能力又は加熱能力を急激に大きく変化させる必要性が生じた場合には、空気調和装置が所望の冷凍能力又は加熱能力に十分に追従することができなくなり、その運転を停止せざるを得なくなるという状況も生じ得る。また、環境温度の著しい変動によって空気調和装置にて取り込む空気が使用温度範囲を外れる場合には、基本的に、取り込んだ空気を所望の温度へ制御できなくなる。

0007

ここで、上記のような環境温度の著しい変動に対する対策としては、例えば、空気調和装置の冷凍能力及び加熱能力の範囲を広くし且つ冷凍能力及び加熱能力の変化時の応答性を向上させることが考えられる。しかしながら、このような対策は、冷凍能力又は加熱能力の拡大や性能向上に伴って装置が不所望に大型化したり、運転に必要なエネルギーが不所望に嵩んだりする虞があるため、必ずしも良好であるとは言えない。

0008

本発明は、このような実情を考慮してなされたものであり、環境温度が著しく変動した場合であっても、空気調和装置によって温度制御対象の空気を安定した状態で且つ速やかに所望の温度に制御することができ、しかも、このような好適な制御性能を確保しつつも空気調和装置全体が不所望に大型化したり、運転のためのエネルギーが不所望に増加したりするのを抑制することができる空気調和システムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

本発明は、外部の空気を取り込む取込口及び前記取込口から取り込まれた空気を吐出する吐出口を有し、前記取込口から取り込まれた空気を温度制御して前記吐出口から吐出する空気調和装置と、前記吐出口からの空気を第1空間に直接的又は間接的に供給する供給流路と、前記第1空間と第1フィルタ装置を介して連通する第2空間から、前記取込口の上流側又は下流側であって、前記空気調和装置において空気に対する温度制御が行われる温度制御位置よりも上流側の位置まで延びる第1リターン流路と、前記第1リターン流路内に設けられ、当該第1リターン流路を通流する空気の風量を調節する第1風量調節ダンパと、を備え、前記第1リターン流路を介して通流する前記第2空間からの空気が、前記取込口に取り込まれる前の前記空気調和装置の外部の空気又は前記取込口に取り込まれた後の前記空気調和装置の外部の空気に合流されるようになっており、前記空気調和装置は、前記取込口の上流側と前記吐出口の下流側との間に設けられる第2フィルタ装置を有し、前記第2フィルタ装置は、前記第1リターン流路の前記空気調和装置側の端部よりも下流側に配置されている、ことを特徴とする空気調和システム、である。

0010

本発明によれば、空気調和装置で温度制御された第2空間内の空気の一部を、第1リターン流路によって、空気調和装置の温度制御位置よりも上流側に供給して、取込口に取り込まれる前の空気又は取込口に取り込まれた後の空気に合流させることができる。これにより、環境温度の著しい変動に応じて取込口に取り込まれる空気調和装置の外部の空気の温度が大きく変動した場合であっても、この外部の空気は、温度制御された第1リターン流路からの空気と合流することで、その温度が温度制御されるべき温度に近づくようになる。そのため、空気調和装置の外部の空気の温度の大きい変動に応じて、温度制御のために冷凍能力又は加熱能力を急激に大きく変化させなくても、第1リターン流路からの空気と合流した外部の空気、すなわち温度制御対象の空気を所望の温度に制御し易くなる。よって、環境温度が著しく変動した場合であっても、温度制御対象の空気を安定した状態で且つ速やかに所望の温度に制御することができ、しかも、このような好適な制御性能を確保しつつも空気調和装置全体が不所望に大型化したり、運転のためのエネルギーが不所望に増加したりするのを抑制することができる。

0011

また、空気調和装置から第1フィルタ装置を介して導入された第2空間内の空気は、第1リターン流路から空気調和装置側に通流する場合、空気調和装置の第2フィルタ装置を通過することになる。そのため、空気調和装置によって温度制御された空気の清浄度が向上することで、第1空間及び第2空間に供給される空気の清浄度を向上させることができる。また、第2フィルタ装置を通過する第2空間からの空気は、清浄度の高い空気であることで、第2フィルタ装置の寿命延ばすことができる。

0012

また、第1リターン流路に第1風量調節用ダンパが設けられていることで、第2空間から空気調和装置側へ戻る空気の風量を適宜調節することが可能となる。これにより、第2空間で要求される風量が不所望に少なくなる状況や、第2空間内の圧力が不所望に変動する状況等を抑制できる。

0013

前記空気調和装置は、前記温度制御位置よりも下流側の位置から、前記温度制御位置よりも上流側の位置まで延びる第2リターン流路をさらに有し、前記第2リターン流路を介して前記温度制御位置よりも上流側の位置に供給される空気が、前記取込口に取り込まれる前の前記空気調和装置の外部の空気又は前記取込口に取り込まれた後の前記空気調和装置の外部の空気に合流されるようになっていてもよい。

0014

この場合、第2リターン流路によっても、空気調和装置で温度制御された空気の一部を空気調和装置の温度制御位置よりも上流側に供給して、取込口に取り込まれる前の空気又は取込口に取り込まれた後の空気に合流させることができる。これにより、第2リターン流路によっても、空気調和装置の外部の空気の温度が大きく変動することによる温度制御対象の空気の温度の急激な変動を抑制でき、温度制御の安定化を図ることができる。そして、第2リターン流路は、単独で又は第1リターン流路と共に用いてもよいため、温度制御された空気を上流側へ戻すパターンを柔軟に調節可能及び選択可能となり、利便性を向上させることができる。

0015

また、前記第2リターン流路内には、前記第2リターン流路を通流する空気の風量を調節する第2風量調節用ダンパが設けられていてもよい。

0016

この場合、第2風量調節用ダンパを調節することによって、第2リターン流路から戻す空気量を柔軟に調節することが可能となり、利便性を向上させることができる。

0017

また、前記供給流路内には、前記供給流路を通流する空気の風量を調節する供給風量調節用ダンパが設けられていてもよい。

0018

この場合、第2風量調節用ダンパと供給風量調節用ダンパとを調節することで、第1空間側への風量と、第2リターン流路を介して戻る風量とを、任意に調節することが可能となり、利便性を一層向上させることができる。

0019

また、前記第1空間は、クリーンルーム上流側空間であり、前記第2空間は、クリーンルームの内部空間であり、前記第1フィルタ装置は、ファンフィルタユニットであり、前記供給流路は、前記吐出口からの空気を前記クリーンルーム上流側空間に直接的に供給するようになっていてもよい。

0020

また、前記第1空間は、クリーンルームの内部空間であり、前記第2空間は、前記クリーンルームに配置された半導体製造用装置の内部空間であり、前記第1フィルタ装置は、ファンフィルタユニットであり、前記供給流路は、前記吐出口からの空気を前記クリーンルームの内部空間にクリーンルーム上流側空間を介して間接的に供給するようになっており、前記第1リターン流路は、前記半導体製造用装置の内部空間における前記第1フィルタ装置の下流側の位置に連通してもよい。

0021

また、前記第1空間は、半導体製造用装置を覆うように形成されたカバー部材の内部空間であり、前記第2空間は、前記半導体製造用装置の内部空間であり、前記供給流路は、前記吐出口からの空気を前記カバー部材の内部空間に直接的に供給するようになっており、前記第1リターン流路は、前記半導体製造用装置の内部空間における前記第1フィルタ装置の下流側の位置に連通してもよい。

0022

前記第1リターン流路は、前記半導体製造用装置の内部空間における前記第1フィルタ装置の下流側であって、半導体デバイス中間体に対して所定の処理を行う処理機構の配置領域よりも上流側の位置に連通してもよい。

0023

この場合、半導体製造用装置の内部で所定の処理を行う処理機構の手前で空気が空気調和装置側に戻るようになるため、処理機構による処理の影響を受けていない清浄な空気を空気調和装置に戻すことができる。

0024

前記処理機構は、レジスト成膜する成膜機構又はレジストを現像する現像機構でもよい。

発明の効果

0025

本発明によれば、環境温度が著しく変動した場合であっても、空気調和装置によって温度制御対象の空気を安定した状態で且つ速やかに所望の温度に制御することができ、しかも、このような好適な制御性能を確保しつつも空気調和装置全体が不所望に大型化したり、運転のためのエネルギーが不所望に増加したりするのを抑制することができる。

図面の簡単な説明

0026

本発明の第1の実施の形態に係る空気調和システムの概略図である。
図1に示す空気調和システムの内部構成の概略図である。
本発明の第2の実施の形態に係る空気調和システムの概略図である。
本発明の第3の実施の形態に係る空気調和システムの概略図である。
本発明の第4の実施の形態に係る空気調和システムの概略図である。

実施例

0027

以下に、添付の図面を参照して、本発明の各実施の形態を詳細に説明する。

0028

(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る空気調和システムSの概略図である。本実施の形態に係る空気調和システムSは、レジストの塗布を行う塗布装置やレジストの現像を行う現像装置等が設置されたクリーンルームC内の温度を一定に維持するべく、クリーンルームCに対して温度制御された空気を供給するように構成されている。

0029

図1に示すように、空気調和システムSは、外部の空気を取り込む取込口31及び取込口31から取り込まれた空気を吐出する吐出口32を有し、取込口31から取り込まれた空気を温度制御して吐出口32から吐出する空気調和装置1を備えている。空気調和装置1には、その吐出口32からの空気をクリーンルーム上流側空間A1に直接的に供給する供給流路80が接続されている。また空気調和装置1の取込口31の上流側であって、空気調和装置1において空気に対する温度制御が行われる温度制御位置よりも上流側の位置に、第1リターン流路110が接続されている。第1リターン流路110は、クリーンルーム上流側空間A1と導入用ファンフィルタユニット200を介して連通するクリーンルームCから延びている。第1リターン流路110内には、当該第1リターン流路110を通流する空気の風量を調節する第1風量調節用ダンパ111が設けられている。また空気調和装置1は、クリーンルームCの設置空間の階下に設置されている。

0030

空気調和装置1からクリーンルーム上流側空間A1に供給された空気は、導入用ファンフィルタユニット200の駆動に応じてクリーンルームCに導入される。導入用ファンフィルタユニット200は、フィルタ装置と送風機とを有しており、送風機の駆動に応じて引き込んだ空気をフィルタ装置でフィルタリングしてクリーンルームCに導入することが可能となっている。導入用ファンフィルタユニット200におけるフィルタは、本実施の形態ではケミカルフィルタであるが、HEPAフィルタ又はULPAフィルタでもよいし、ケミカルフィルタとHEPAフィルタ又はULPAフィルタとを含んでいてもよい。

0031

第1リターン流路110は、クリーンルームCの外壁(図示の例では、下壁)を貫通するように当該外壁に接続され、クリーンルームCの内部に連通している。これにより、本実施の形態に係る空気調和システムSでは、第1風量調節用ダンパ111を開状態とすることによって、クリーンルームCの空気が第1リターン流路110を通流する。これにより、クリーンルームCからの空気が、空気調和装置1の取込口31に取り込まれる前の空気調和装置1の外部の空気に合流されるようになっている。なお、クリーンルームCにおける空気のうちの第1リターン流路110を通流しない空気は、導入用ファンフィルタユニット200の駆動に応じてクリーンルームCの外部に排出され、工場排気処理が行われた後に、外気に放出されるようになっている。また、図示の例では、クリーンルームCの下壁(床)に第1リターン流路110が連通するが、第1リターン流路110が連通する位置は、図示の例に限られることはない。例えば、第1リターン流路110は、クリーンルームCの側壁に連通していてもよい。

0032

また図1において、符号400は、クリーンルームC内に設置された半導体製造用装置400を示している。半導体製造用装置400は、レジストの塗布を行う塗布装置、レジストの現像を行う現像装置、又はこれら塗布装置や現像装置等を一体に備える装置等のことを意味する。なお、本実施の形態においては、クリーンルーム上流側空間A1が本発明でいう「第1空間」に対応し、クリーンルームCが本発明でいう「第2空間」に対応し、導入用ファンフィルタユニット200が本発明でいう「第1フィルタ装置」に対応している。

0033

図2は、空気調和システムSの内部構成の概略図である。図2を参照しつつ空気調和装置1の構成について詳述する。図2に示すように、本実施の形態における空気調和装置1は、上述した取込口31及び吐出口32を有する、内部に画成された空気通流路30と、取込口31から吐出口32へ向けて空気を通流させる送風機60と、空気通流路30内に収容され、取込口31から取り込まれた空気を可変の冷凍能力で冷却する冷却部2と、空気通流路30内に収容され、取込口31から取り込まれた空気を可変の加熱能力で加熱する加熱部4と、冷却部2の冷凍能力や加熱部4の加熱能力等を制御する制御ユニット50と、を備えている。

0034

空気通流路30内においては、冷却部2が加熱部4の上流側に配置され、加熱部4の下流側には加湿装置70がさらに設けられている。加湿装置70は制御ユニット50に電気的に接続され、制御ユニット50の制御によって、取込口31から取り込まれた空気を可変の加湿量加湿することが可能となっている。また本実施の形態では、送風機60が、空気通流路30内において加湿装置70の下流側に設けられている。送風機60は、風量を変更可能に構成されているが、空気調和装置1の駆動時においては、送風機60は基本的に一定の風量を出力するように駆動される。なお、本実施の形態では、冷却部2が加熱部4の上流側に配置されているが、冷却部2は加熱部4の下流側に配置されてもよい。また送風機60の位置も、図示の例とは異なる位置であってもよい。

0035

ここで、上述した「空気調和装置1において空気に対する温度制御が行われる温度制御位置」とは、本実施の形態においては、空気通流路30における冷却部2から加熱部4に跨がる部分を意味する。したがって、温度制御位置の上流側という場合は、冷却部2よりも上流側の位置を意味し、温度制御位置の下流側という場合は、加熱部4よりも下流側の位置を意味する。図から明らかなように、第1リターン流路110は、冷却部2の上流側の位置に接続されており、したがって、第1リターン流路110は、クリーンルームCから延びて、温度制御位置よりも上流側の位置に接続されていることになる。

0036

図示の例では、空気通流路30の取込口31に外部の空気を取込口31に向けて通流させるための取込流路312が接続され、取込流路312の途中に上流側フィルタ装置313が設けられている。本実施の形態では、送風機60の駆動により、外部の空気が取込流路312の上流側から上流側フィルタ装置313へ通流し、その後、取込流路312の下流側から取込口31を通流して、空気通流路30内に流入するようになっている。上流側フィルタ装置313は、一例としてケミカルフィルタであるが、HEPAフィルタ又はULPAフィルタでもよいし、ケミカルフィルタとHEPAフィルタ又はULPAフィルタとを含んでいてもよい。

0037

ここで、上述した第1リターン流路110は、取込口31の上流側で且つ上流側フィルタ装置313の上流側の位置で、取込流路312に接続されている。したがって、本実施の形態における上流側フィルタ装置313は、第1リターン流路110の空気調和装置1側の端部よりも下流側に配置されていることになる。本実施の形態において、上流側フィルタ装置313は、本発明でいう「第2フィルタ装置」に対応する。なお、図示の例においては、上流側フィルタ装置313が取込口31の上流側に設けられているが、上流側フィルタ装置313は、取込口31の上流側と吐出口32の下流側(供給流路80との接続位置よりも上流側)との間における他の位置に配置されてもよい。

0038

また図1及び図2に示すように、本実施の形態では、空気調和装置1の筐体に、吐出口32を覆う分配ボックス100が設けられており、分配ボックス100には、複数の貫通孔が形成されている。ここで、上述の供給流路80は、分配ボックス100の一つ又は複数の貫通孔に接続されることにより、吐出口32に連通している。また本実施の形態においては、供給流路80内に、供給流路80を通流する空気の風量を調節する供給風量調節用ダンパ81が設けられている。これにより、供給流路80は、吐出口32からの温度制御された空気をクリーンルーム上流側空間A1に供給可能となり、供給風量調節用ダンパ81の開度を調節することにより、供給する空気の風量を調節可能となっている。

0039

図示の例において、吐出口32内には、温度センサ41と湿度センサ42とが設けられ、これら温度センサ41及び湿度センサ42は、冷却部2、加熱部4及び加湿装置70を通過した空気の温度又は湿度を検出するようになっている。温度センサ41及び湿度センサ42は、検出した温度又は湿度を制御ユニット50に出力し、これに応じて、制御ユニット50は、温度センサ41が検出した温度に基づいて冷却部2及び加熱部4を制御するとともに、湿度センサ42が検出した湿度に基づいて加湿装置70を制御するようになっている。なお、図2においては、図示の都合上、温度センサ41及び湿度センサ42が、吐出口32から離れて示されているが、温度センサ41及び湿度センサ42は吐出口32を通過する空気の温度又は湿度を検出可能な任意の態様で配置されている。

0040

次に冷却部2及び加熱部4について説明する。まず冷却部2について説明すると、本実施の形態における冷却部2は、図2に示すように、第1冷却ユニット10の冷却コイル14と、第2冷却ユニット20の冷却コイル24と、で構成されている。本実施の形態において、冷却コイル14を含む第1冷却ユニット10は、可変運転周波数で運転され回転数を調節可能な圧縮機11、凝縮器12、膨張弁13、及び冷却コイル14が熱媒体循環させるように当該順序配管15により接続されることにより構成されており、冷却コイル24を含む第2冷却ユニット20は、可変運転周波数で運転され回転数を調節可能な圧縮機21、凝縮器22、膨張弁23、及び冷却コイル24が熱媒体を循環させるように当該順序で配管25により接続されることにより構成されている。

0041

これら第1及び第2冷却ユニット10,20において、圧縮機11,21は、冷却コイル14,24から流出した低温かつ低圧気体の状態の熱媒体を圧縮し、高温かつ高圧の気体の状態として、凝縮器12,22に供給するようになっている。圧縮機11,21は、可変運転周波数で運転され運転周波数に応じて回転数を調節可能なインバータ圧縮機である。圧縮機11,21では、運転周波数が高いほど、より多くの熱媒体が凝縮器12,22に供給されるようになっている。圧縮機11としては、インバータモータとを一体に有するスクロール型圧縮機が採用されることが好ましい。しかしながら、インバータによる運転周波数の調節により回転数を調節して熱媒体の供給量(流量)を調節可能であれば、圧縮機11,21の形式は特に限定されるものではない。

0042

また、凝縮器12,22は、圧縮機11,21で圧縮された熱媒体を冷却水によって冷却すると共に凝縮し、所定の冷却温度の高圧の液体の状態として、膨張弁13,23に供給するようになっている。凝縮器12,22の冷却水には、水が用いられてよいし、その他の冷媒が用いられてもよい。また、膨張弁13,23は、凝縮器12,22から供給された熱媒体を膨張させることにより減圧させて、低温かつ低圧の気液混合状態として、冷却コイル14,24に供給するようになっている。冷却コイル14,24は、供給された熱媒体を温度制御対象の空気と熱交換させて空気を冷却するようになっている。空気と熱交換した熱媒体は、低温かつ低圧の気体の状態となって冷却コイル14,24から流出して再び圧縮機11,21で圧縮されるようになっている。

0043

以上のような各冷却ユニット10,20では、圧縮機11,21の運転周波数を変化させ回転数を調節することにより、凝縮器12,22に供給される熱媒体の供給量を調節可能であると共に、膨張弁13,23の開度を調節可能であることで、冷却コイル14,24に供給される熱媒体の供給量を調節可能となっている。このような調節により冷凍能力が可変となっている。なお、本実施の形態では、制御の安定性を向上させる目的で、第1冷却ユニット10の圧縮機11は、一定の周波数で運転される。このような運転を実施する場合には、圧縮機11は固定周波数で運転される圧縮機であってもよく、この場合には、製造コストを低減することが可能となる。

0044

次に加熱部4について説明すると、本実施の形態における加熱部4は、第1冷却ユニット10における圧縮機11から凝縮器12に向けて流出する熱媒体の一部を分岐させ、加熱コイル16及びその下流側に設けられた加熱量調節弁18を介して圧縮機11の下流側において凝縮器12に流入するように戻す構造を有している。

0045

詳しくは、加熱コイル16が、熱媒体入口熱媒体出口とを有しており、熱媒体入口と、圧縮機11と凝縮器12との間の配管の上流側と、が、他の配管によって接続され、熱媒体出口と、圧縮機11と凝縮器12との間の配管の下流側と、が、さらに他の配管によって接続されている。そして、熱媒体出口から延びる配管に、加熱量調節弁18が設けられている。これにより、加熱部4は、圧縮機11から凝縮器12に向けて流出する熱媒体の一部を分岐させ、加熱コイル16及び加熱量調節弁18を介して凝縮器12に流入するように戻すことが可能となっている。

0046

この加熱部4では、圧縮機11によって圧縮された高温かつ高圧の気体の状態の熱媒体が加熱コイル16に供給される。加熱コイル16は、供給された熱媒体を温度制御対象の空気と熱交換させて空気を加熱するようになっている。そして、空気と熱交換した熱媒体は、加熱コイル16から圧縮機11と凝縮器12との間の配管に戻るようになっている。ここで、加熱量調節弁18が、加熱コイル16からの熱媒体の戻り量を調節することにより、加熱コイル16における加熱能力を変更することが可能である。熱媒体の戻し量が多いほど、加熱能力が増加するようになっている。このような加熱部4の加熱能力は、圧縮機11の運転周波数及び/又は加熱量調節弁18の開度に応じて調節可能である。

0047

また図1及び図2に示すように、本実施の形態における空気調和装置1は、冷却部2の下流側で且つ加熱部4の下流側の位置から冷却部2の上流側で且つ加熱部4の上流側の位置まで延びる第2リターン流路120を備えている。

0048

第2リターン流路120は、本実施の形態において、取込流路312と分配ボックス100の貫通孔とに跨がるように設けられており、第2リターン流路120の下流側の端部は、取込流路312における上流側フィルタ装置313の下流側の位置に連通している。第2リターン流路120内には、第2リターン流路120を通流する空気の風量を調節する第2風量調節用ダンパ121が設けられており、本実施の形態における第2風量調節用ダンパ121は、手動及び自動で第2リターン流路120を通流する空気の風量を調節可能となっている。

0049

上述の第2風量調節用ダンパ121が開いた状態において送風機60が駆動されることにより、本実施の形態では、第2リターン流路120を介して冷却部2の上流側で且つ加熱部4の上流側の位置に供給される空気が、取込口31に取り込まれる前の外部の空気に合流されるようになっている。ここで、空気調和装置1は、供給風量調節用ダンパ81及び第2風量調節用ダンパ121の調節により、送風機60が出力する風量の0%〜100%の風量の空気を冷却部2の上流側で且つ加熱部4の上流側の位置に戻すことが可能となるように構成されている。

0050

なお本実施の形態では、上述のように、第2リターン流路120の下流側の端部が取込流路312における上流側フィルタ装置313の下流側の位置に連通しているが、第2リターン流路120の下流側の端部は取込流路312における上流側フィルタ装置313の上流側の位置に連通していてもよい。また、第2リターン流路120の下流側の端部は、取込口31の下流側の位置に連通していてもよい。この場合には、第2リターン流路120を介して冷却部2の上流側で且つ加熱部4の上流側の位置に供給される空気は、取込口31に取り込まれた後の外部の空気に合流されるようになる。

0051

次に本実施の形態に係る空気調和システムSの動作の概略について説明する。

0052

空気調和システムSでは、空気調和装置1が駆動されることにより、クリーンルーム上流側空間A1に、温度制御された空気が供給される。空気調和装置1が駆動されると、送風機60の駆動によって、空気調和装置1の外部の空気が、取込口31を介して空気調和装置1の内部に取り込まれる。取り込まれた空気は、冷却部2及び加熱部4によって所望の温度に温度制御され、吐出口32から供給流路80を通流して、クリーンルーム上流側空間A1に供給される。この際、第2風量調節用ダンパ121が開状態である場合には、その開度に応じて、空気調和装置1の吐出口32からの空気の一部が、第2リターン流路120を介して空気調和装置1の取込口31の上流側に供給される。

0053

そして、クリーンルーム上流側空間A1に供給された空気は、導入用ファンフィルタユニット200の駆動に応じてクリーンルームCに導入される。この際、第1風量調節用ダンパ111が開状態である場合には、その開度に応じて、クリーンルームC内の空気の一部が、第1リターン流路110を介して空気調和装置1の取込口31の上流側に供給される。本実施の形態では、第1リターン流路110から取込口31の上流側に供給された空気が、取込口31の上流側で、第1リターン流路110からの空気とは異なる空気調和装置1の外部の空気と合流する。その後、この空気は、上流側フィルタ装置313を通過し、取込口31から空気調和装置1の内部に取り込まれる。そして取り込まれた空気は、冷却部2及び加熱部4によって温度制御され、吐出口32から吐出されることになる。

0054

このような空気調和システムSでは、空気調和装置1で温度制御されたクリーンルームC内の空気の一部を、第1リターン流路110によって、空気調和装置1の温度制御位置よりも上流側に供給して、取込口31に取り込まれる前の空気に合流させることができる。これにより、環境温度の著しい変動に応じて取込口31に取り込まれる空気調和装置1の外部の空気の温度が大きく変動した場合であっても、この外部の空気は、温度制御された第1リターン流路110からの空気と合流することで、その温度が温度制御されるべき温度に近づくようになる。そのため、空気調和装置1の外部の空気の温度の大きい変動に応じて、温度制御のために冷凍能力又は加熱能力を急激に大きく変化させなくても、第1リターン流路110からの空気と合流した外部の空気、すなわち温度制御対象の空気を所望の温度に制御し易くなる。したがって、環境温度が著しく変動した場合であっても、温度制御対象の空気を安定した状態で且つ速やかに所望の温度に制御することができ、しかも、このような好適な制御性能を確保しつつも空気調和装置1全体が不所望に大型化したり、運転のためのエネルギーが不所望に増加したりするのを抑制することができる。

0055

また、空気調和装置1から導入用ファンフィルタユニット200を介して導入されたクリーンルームC内の空気は、第1リターン流路110から空気調和装置1側に通流する場合、空気調和装置1の上流側フィルタ装置313を通過することになる。そのため、空気調和装置1によって温度制御された空気の清浄度が向上することで、クリーンルーム上流側空間A1及びクリーンルームCに供給される空気の清浄度を向上させることができる。また、導入用ファンフィルタユニット200を通過するクリーンルームCからの空気は、清浄度の高い空気であることで、上流側フィルタ装置313の寿命を延ばすことができる。

0056

また、第1リターン流路110に第1風量調節用ダンパ111が設けられていることで、クリーンルームCから空気調和装置1側へ戻る空気の風量を適宜調節することが可能となる。これにより、クリーンルームCで要求される風量が不所望に少なくなる状況や、クリーンルームC内の圧力が不所望に変動する状況等を抑制できる。

0057

また、本実施の形態においては、空気調和装置1が、温度制御位置(具体的には加熱部4)よりも下流側の位置から、温度制御位置(具体的には冷却部2)よりも上流側の位置まで延びる第2リターン流路120をさらに有している。そして、第2リターン流路120を介して温度制御位置よりも上流側の位置に供給される空気が、取込口31に取り込まれる前の空気調和装置1の外部の空気に合流されるようになっている。

0058

これにより、第2リターン流路120によっても、空気調和装置1で温度制御された空気の一部を空気調和装置1の温度制御位置よりも上流側に供給して、取込口31に取り込まれる前の空気に合流させることができる。これにより、第2リターン流路によっても、空気調和装置1の外部の空気の温度が大きく変動することによる温度制御対象の空気の温度の急激な変動を抑制でき、温度制御の安定化を図ることができる。そして、第2リターン流路120は、単独で又は第1リターン流路110と共に用いてもよいため、温度制御された空気を上流側へ戻すパターンを柔軟に調節可能及び選択可能となり、利便性を向上させることができる。

0059

また、第2リターン流路120内には、第2リターン流路120を通流する空気の風量を調節する第2風量調節用ダンパ121が設けられていることにより、第2リターン流路120から戻す空気量を柔軟に調節することが可能となり、利便性を向上させることができる。

0060

また供給流路80内には、供給流路80を通流する空気の風量を調節する供給風量調節用ダンパ81が設けられている。これにより、第2風量調節用ダンパ121と供給風量調節用ダンパ81とを調節することで、クリーンルームC側への風量と、第2リターン流路120を介して戻る風量とを、任意に調節することが可能となり、利便性を一層向上させることができる。

0061

(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について図3を参照しつつ説明する。本実施の形態における構成部分のうちの第1の実施の形態の構成部分と同様のものについては、同一の符号を付して、説明を省略する。本実施の形態は、第1リターン流路110が半導体製造用装置400の内部空間から空気調和装置1側に延びる点において、第1の実施の形態と異なっている。

0062

図3に示すように、半導体製造用装置400は、筐体401と、筐体401に設けられ筐体401の内部と外部とを連通させる一体型ファンフィルタユニット402と、筐体401に収容された処理機構403と、を有している。半導体製造用装置400は、クリーンルームC内の空気を、一体型ファンフィルタユニット402の駆動に応じてその内部空間に導入するようになっている。一体型ファンフィルタユニット402は、フィルタ装置と送風機とを有しており、送風機の駆動に応じて引き込んだ空気をフィルタ装置でフィルタリングして内部空間に導入することが可能となっている。一体型ファンフィルタユニット402におけるフィルタは、本実施の形態ではケミカルフィルタであるが、HEPAフィルタ又はULPAフィルタでもよいし、ケミカルフィルタとHEPAフィルタ又はULPAフィルタとを含んでいてもよい。

0063

処理機構403は、半導体デバイスの中間体に対して所定の処理を行う機構部分を意味している。具体的に処理機構403は、レジストを成膜する成膜機構(コーター部分)や、レジストを現像する現像機構等である。

0064

このような半導体製造用装置400の内部空間における一体型ファンフィルタユニット402の下流側の位置に、第1リターン流路110が連通している。より詳しくは、第1リターン流路110は、半導体製造用装置400の内部空間における一体型ファンフィルタユニット402の下流側であって、処理機構403の配置領域よりも上流側の位置に連通している。

0065

なお、本実施の形態においては、クリーンルームCが本発明でいう「第1空間」に対応し、半導体製造用装置400の内部空間が本発明でいう「第2空間」に対応し、一体型ファンフィルタユニット402が本発明でいう「第1フィルタ装置」に対応している。

0066

以上に説明した第2の実施の形態に係る空気調和システムSでは、空気調和装置1で温度制御されたクリーンルームC内の空気の一部を、第1リターン流路110によって、クリーンルームCに配置された半導体製造用装置400の内部空間から空気調和装置1の温度制御位置よりも上流側に供給して、取込口31に取り込まれる前の空気に合流させることができる。これにより、環境温度の著しい変動に応じて取込口31に取り込まれる空気調和装置1の外部の空気の温度が大きく変動した場合であっても、この外部の空気は、温度制御された第1リターン流路110からの空気と合流することで、その温度が温度制御されるべき温度に近づくようになる。そのため、空気調和装置1の外部の空気の温度の大きい変動に応じて、温度制御のために冷凍能力又は加熱能力を急激に大きく変化させなくても、第1リターン流路110からの空気と合流した外部の空気、すなわち温度制御対象の空気を所望の温度に制御し易くなる。よって、環境温度が著しく変動した場合であっても、温度制御対象の空気を安定した状態で且つ速やかに所望の温度に制御することができ、しかも、このような好適な制御性能を確保しつつも空気調和装置1全体が不所望に大型化したり、運転のためのエネルギーが不所望に増加したりするのを抑制することができる。

0067

また、空気調和装置1から一体型ファンフィルタユニット402を介して導入された半導体製造用装置400の内部空間の空気が、第1リターン流路110から空気調和装置1側に通流する場合、空気調和装置1の上流側フィルタ装置313を通過することになる。そのため、空気調和装置1によって温度制御された空気の清浄度が向上することで、クリーンルームC及び半導体製造用装置400の内部空間に供給される空気の清浄度を向上させることができる。また、一体型ファンフィルタユニット402を通過する半導体製造用装置400の内部空間からの空気は、清浄度の高い空気であることで、上流側フィルタ装置313の寿命を延ばすことができる。

0068

また、第1リターン流路110に第1風量調節用ダンパ111が設けられていることで、半導体製造用装置400の内部空間から空気調和装置1側へ戻る空気の風量を適宜調節することが可能となる。これにより、半導体製造用装置400の内部空間で要求される風量が不所望に少なくなる状況や、半導体製造用装置400の内部空間の圧力が不所望に変動する状況等を抑制できる。

0069

(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態について図4を参照しつつ説明する。本実施の形態における構成部分のうちの第1及び第2の実施の形態の構成部分と同様のものについては、同一の符号を付して、説明を省略する。図4に示すように、本実施の形態は、第1リターン流路110が半導体製造用装置400の内部空間から空気調和装置1側に延びる点において、第2の実施の形態と同様となっている。一方で、本実施の形態は、空気調和装置1から延びる供給流路80が、半導体製造用装置400を覆うように形成されたカバー部材404の内部空間に空気を供給するようになっている点で、第2の実施の形態と異なっている。

0070

また本実施の形態では、半導体製造用装置400が、一体型ファンフィルタユニット402の代わりに、単なる一体型フィルタ装置402’を有している。一体型フィルタ装置402’は、本実施の形態ではケミカルフィルタであるが、HEPAフィルタ又はULPAフィルタでもよいし、ケミカルフィルタとHEPAフィルタ又はULPAフィルタとを含んでいてもよい。

0071

カバー部材404は、上述の一体型フィルタ装置402’を覆うように筐体401に取り付けられている。半導体製造用装置400は、供給流路80からカバー部材404の内部空間に供給された空気を、一体型フィルタ装置402’を介して、その内部空間に導入するようになっている。そして、このような半導体製造用装置400の内部空間における一体型フィルタ装置402’の下流側の位置に、第1リターン流路110が連通している。より詳しくは、第1リターン流路110は、半導体製造用装置400の内部空間における一体型フィルタ装置402’の下流側で且つ処理機構403の下流側の筐体401の底部に連通している。

0072

なお、本実施の形態においては、カバー部材404の内部空間が本発明でいう「第1空間」に対応し、半導体製造用装置400の内部空間が本発明でいう「第2空間」に対応し、一体型フィルタ装置402’が本発明でいう「第1フィルタ装置」に対応している。

0073

以上に説明した第3の実施の形態に係る空気調和システムSでは、空気調和装置1で温度制御された半導体製造用装置400内の空気の一部を、第1リターン流路110によって、空気調和装置1の温度制御位置よりも上流側に供給して、取込口31に取り込まれる前の空気に合流させることができる。これにより、環境温度の著しい変動に応じて取込口31に取り込まれる空気調和装置1の外部の空気の温度が大きく変動した場合であっても、この外部の空気は、温度制御された第1リターン流路110からの空気と合流することで、その温度が温度制御されるべき温度に近づくようになる。そのため、空気調和装置1の外部の空気の温度の大きい変動に応じて、温度制御のために冷凍能力又は加熱能力を急激に大きく変化させなくても、第1リターン流路110からの空気と合流した外部の空気、すなわち温度制御対象の空気を所望の温度に制御し易くなる。よって、環境温度が著しく変動した場合であっても、温度制御対象の空気を安定した状態で且つ速やかに所望の温度に制御することができ、しかも、このような好適な制御性能を確保しつつも空気調和装置1全体が不所望に大型化したり、運転のためのエネルギーが不所望に増加したりするのを抑制することができる。また、第2の実施の形態で説明したその他の効果も得ることができる。

0074

(第4の実施の形態)
次に、本発明の第4の実施の形態について図5を参照しつつ説明する。本実施の形態における構成部分のうちの第1乃至第3の実施の形態の構成部分と同様のものについては、同一の符号を付して、説明を省略する。図5に示すように、本実施の形態は、第1リターン流路110が半導体製造用装置400の内部空間から空気調和装置1側に延びる点において、第2の実施の形態と同様となっている。一方で、本実施の形態は、空気調和装置1から延びる供給流路80が、半導体製造用装置400を覆うように形成されたカバー部材404の内部空間に空気を供給するようになっている点で、第2の実施の形態と異なっている。

0075

また本実施の形態では、半導体製造用装置400が、第3の実施の形態と同様に、単なる一体型フィルタ装置402’を有している。

0076

カバー部材404は、上述の一体型フィルタ装置402’を覆うように筐体401に取り付けられている。半導体製造用装置400は、供給流路80からカバー部材404の内部空間に供給された空気を、一体型フィルタ装置402’を介して、その内部空間に導入するようになっている。そして、第3の実施の形態と同様に、このような半導体製造用装置400の内部空間における一体型フィルタ装置402’の下流側の位置に、第1リターン流路110が連通している。ただし、第1リターン流路110は、半導体製造用装置400の内部空間における一体型フィルタ装置402’の下流側であって、処理機構403の配置領域よりも上流側の位置に連通している。

0077

また本実施の形態では、半導体製造用装置400の内部空間に、一体型フィルタ装置402’と処理機構403との間を仕切パンチングプレート405が設けられている。そして、第1リターン流路110は、パンチングプレート405の上流側に連通している。パンチングプレート405には、複数のパンチング孔が形成されている。パンチング孔の大きさ及び数は、処理機構403側に供給されることが求められる風量に応じて適宜設定される。このようなパンチングプレート405を設けることにより、一体型フィルタ装置402’を通過した空気を整流した状態にして処理機構403側に供給することが可能となる。

0078

なお、上述のようなパンチングプレート405は、第2の実施の形態において適用されてもよい。また、本実施の形態においては、カバー部材404の内部空間が本発明でいう「第1空間」に対応し、半導体製造用装置400の内部空間が本発明でいう「第2空間」に対応し、一体型フィルタ装置402’が本発明でいう「第1フィルタ装置」に対応している。

0079

以上に説明した第4の実施の形態に係る空気調和システムSでは、第3の実施の形態と同様の効果が得られる。

0080

以上、本発明の一実施の形態について説明したが、本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではない。例えば、空気調和装置1における冷却部2及び加熱部4の数は、上述の各実施の形態の態様に限定されるものではない。

0081

また、上述の各実施の形態では、第1リターン流路110が、クリーンルームC側又は半導体製造用装置400側から空気調和装置1の取込口31の上流側に延びるが、第1リターン流路110は取込口31の下流側に延びてもよい。この場合には、第1リターン流路110を通流した空気は、取込口31に取り込まれた後の空気調和装置1の外部の空気に合流されることになる。また、第3の実施の形態等では、空気調和装置1から一つの半導体製造用装置400に空気を供給している。しかしながら、空気調和装置1は、複数の半導体製造用装置400に空気を供給するように構成されていてもよい。

0082

S…空気調和システム
C…クリーンルーム
A1…クリーンルーム上流側空間
1…空気調和装置
2…冷却部
4…加熱部
31…取込口
32…吐出口
80…供給流路
81…供給風量調節用ダンパ
110…第1リターン流路
111…第1風量調節用ダンパ
120…第2リターン流路
121…第2風量調節用ダンパ
200…導入用ファンフィルタユニット
313…上流側フィルタ装置
400…半導体製造用装置
401…筐体
402…一体型ファンフィルタユニット
402’…一体型フィルタ装置
403…処理機構
404…カバー部材
405…パンチングプレート

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