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技術 車両用空調装置のための遠心送風機

出願人 株式会社ヴァレオジャパン
発明者 長野秀樹林直人
出願日 2016年9月2日 (4年1ヶ月経過) 出願番号 2016-171851
公開日 2018年3月8日 (2年7ヶ月経過) 公開番号 2018-035791
状態 特許登録済
技術分野 ルームユニット・自納式ユニット一般 非容積形ポンプの構造 車両用空気調和
主要キーワード フレア形状 リング状領域 二層流 半径方向外向 空気流経路 回転軸線周り 樹脂射出成形 外気導入路
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図面 (5)

課題

スクロール(S)ハウジング吸込口が分離筒で分離される車両用片吸込型の遠心送風機において、吸込口の縁と分離筒の外周面との間の隙間を介してより多くの外気をSハウジングに吸い込むことを可能とする。

解決手段

遠心送風機(1)は、吸込口(22)を有し羽根車(2)を収容するSハウジング(17)と、外気導入口(26)及び内気導入口(27)を有する空気取入ハウジング(21)を有する。分離筒(14)が、Sハウジング内に吸入される空気を分離筒の外側及び内側をそれぞれ通る第1及び第2空気流に分割して第1空気流路(18)及び第2空気流路(19)に案内する。羽根車の半径方向に測定した外気導入口に近い側における分離筒の外周面(141)と吸込口の縁(221)との間の近位側間隔(W1)が、外気導入口から遠い側で同様に測定した遠位側間隔(W2)よりも大きい。

概要

背景

車両用空調装置の分野において、二層流式の車両用空調装置が知られている。この形式空調装置は、互いに分離された2つの送風路すなわち第1送風路及び第2送風路と、これらの2つの送風路に空気を流す単一の遠心送風機とを備えている。遠心送風機は、スクロールハウジングと、スクロールハウジングに送られる空気を取り込むための空気取入ハウジングとを有している。

遠心送風機は、スクロールハウジングの吸込口及び羽根車翼列径方向内側の空間に挿入された分離筒を有している(例えば特許文献1を参照)。羽根車の翼列の径方向外側とスクロールハウジングとの間の空間は分離壁により上下に分割され、これにより第1送風路に連通する第1空気流路及び第2送風路に連通する第2空気流路が形成されている。
分離筒は、当該分離筒の外側の第1通路を流れる第1空気流が翼列の上半部に導入された後に第1空気流路に流入し、分離筒の内側の第2通路を流れる第2空気流が翼列の下半部に導入された後に第2空気流路に流入するように設けられている。

空気取入ハウジングは、車室外の空気(外気)を取り込むための外気導入口と、車室内の空気(内気)を取り込むための内気導入口とを有する。通常、外気導入口と内気導入口とはスクロールハウジング中心軸に関して互いに反対の位置に設けられている。多くの場合、外気導入口は車両の前方側に設けられ、内気導入口は車両の後方側に設けられている。

例えば外気導入口から分離筒の外側を第1通路を経てスクロールハウジングに吸引される第1空気流について述べると、外気導入口に近い位置では外気導入口とスクロールハウジングの吸込口との間の経路長が短いため比較的容易に吸引が行われるが、内気導入口に近い位置では外気導入口とスクロールハウジングの吸込口との間の経路長が長くなるため吸引が困難となる傾向にある。

このため、スクロールハウジングに吸引される外気の総量を十分に高めることができなくなる可能性がある。そうなると、スクロールハウジングの分離壁よりも上側の第1空気流路内静圧を十分に高めることができなくなる。この場合、スクロールハウジングの分離壁よりも下側の第2空気流路内を流れる空気が第1空気流路内に侵入してくるおそれがある。このとき、第1空気流路を流れる空気が相対的に湿度の低い外気であり、第2空気流路内を流れる空気が相対的に湿度の高い内気であり、かつ、空調装置がデフフットモード運転されていたとすると、フロントガラスに向けて供給される第1空気流路内を流れる空気の湿度が上昇し、フロントガラスの窓晴れ性を低下させるおそれがある。

概要

スクロール(S)ハウジングの吸込口が分離筒で分離される車両用片吸込型の遠心送風機において、吸込口の縁と分離筒の外周面との間の隙間を介してより多くの外気をSハウジングに吸い込むことを可能とする。遠心送風機(1)は、吸込口(22)を有し羽根車(2)を収容するSハウジング(17)と、外気導入口(26)及び内気導入口(27)を有する空気取入ハウジング(21)を有する。分離筒(14)が、Sハウジング内に吸入される空気を分離筒の外側及び内側をそれぞれ通る第1及び第2空気流に分割して第1空気流路(18)及び第2空気流路(19)に案内する。羽根車の半径方向に測定した外気導入口に近い側における分離筒の外周面(141)と吸込口の縁(221)との間の近位側間隔(W1)が、外気導入口から遠い側で同様に測定した遠位側間隔(W2)よりも大きい。

目的

効果

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請求項1

車両用片吸込型の遠心送風機であって、モータと、周方向翼列を形成する複数のを有し、前記モータによって回転軸線周り回転駆動されて、軸方向の一端側から前記翼列の半径方向内側の空間に吸入した空気を、半径方向外側に向けて吹き出す羽根車と、前記羽根車を収容する内部空間と、前記軸方向の一端側に開口する吸込口と、周方向に開口する吐出口と、を有するスクロールハウジングと、前記スクロールハウジングの前記内部空間のうちの前記スクロールハウジングの内周面と前記羽根車の外周面との間の領域、並びに前記吐出口の内部空間を、前記軸方向に分割して第1空気流路及び第2空気流路を形成する仕切壁と、前記吸込口の半径方向内側及び前記羽根車の前記翼列の半径方向内側を通って前記軸方向に延びる分離筒であって、前記吸込口から前記スクロールハウジング内に吸入される空気の流れを、当該分離筒の外側を通る第1空気流と、当該分離筒の内側を通る第2空気流とに分割するように設けられ、かつ、前記第1空気流を半径方向外向きに転向して前記第1空気流路に案内するとともに、前記第2空気流を半径方向外向きに転向して前記第2空気流路に案内するガイド部を有している、分離筒と、車両の外気を取り込むための少なくとも1つの外気導入口と、車両の内気を取り込むための少なくとも1つの内気導入口と、を有し、前記外気導入口から取り込んだ外気を前記分離筒の外側に流すとともに前記内気導入口から取り込んだ内気を前記分離筒の内側に流すことができるように構成された空気取入ハウジングと、を備え、前記羽根車の半径方向に測定した前記外気導入口に近い側における前記分離筒の外周面と前記吸込口の縁との間の間隔である近位側間隔が、前記羽根車の半径方向に測定した前記外気導入口から遠い側における前記分離筒の外周面と前記吸込口の縁との間の間隔である遠位側間隔よりも大きい、遠心送風機。

請求項2

前記吸込口を含み、かつ、前記羽根車の回転軸線に直交する前記遠心送風機の断面で見たときに、前記分離筒の外周面の輪郭によって囲まれる領域の形状を、前記羽根車の回転軸線を中心とする円の周縁部を前記外気導入口に近い側において取り除いた形状とすることによって、前記近位側間隔を前記遠位側間隔よりも大きした、請求項1記載の遠心送風機。

請求項3

前記吸込口を含み、かつ、前記羽根車の回転軸線に直交する前記遠心送風機の断面で見たときに、前記分離筒の外周面の輪郭は円の形状を有し、前記断面において、前記円の中心を前記羽根車の回転軸線よりも前記外気導入口から遠い位置に配置することにより、前記近位側間隔を前記遠位側間隔よりも大きした、請求項1記載の遠心送風機。

請求項4

前記分離筒の前記ガイド部は、先端に近づくに従って拡径するフレア形状を有しており、前記遠心送風機の子午断面で見て、前記ガイド部の前記外周面の輪郭の曲率半径が、前記分離筒の前記外周面と前記吸込口の縁との間の間隔に応じて設定されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の遠心送風機。

請求項5

前記空気取入ハウジングは、前記少なくとも1つの外気導入口としての第1の外気導入口及び第2の外気導入口と、前記少なくとも1つの内気導入口としての第1の内気導入口及び第2の内気導入口とを有し、前記第1の外気導入口及び第1の内気導入口から前記空気取入ハウジング内に導入された空気が前記分離筒の外側を通る前記第1空気流をなし、前記第2の外気導入口及び第2の内気導入口から前記空気取入ハウジング内に導入された空気が前記分離筒の内側を通る第2空気流をなすように前記空気取入ハウジングが構成され、前記空気取入ハウジングに、前記第1及び第2の外気導入口並びに前記第1及び第2の内気導入口の開閉状態切り替えるための切替装置が設けられ、前記切替装置により、前記第1の外気導入口が開かれるとともに前記第2の外気導入口が閉じられ、かつ、前記第1の内気導入口が閉じられるとともに前記第2の内気導入口が開かれた状態とすることができる請求項1乃至4のいずれか一項に記載の遠心送風機。

技術分野

0001

本発明は、二層流式の車両用空調装置に適用される遠心送風機に関する。

背景技術

0002

車両用空調装置の分野において、二層流式の車両用空調装置が知られている。この形式空調装置は、互いに分離された2つの送風路すなわち第1送風路及び第2送風路と、これらの2つの送風路に空気を流す単一の遠心送風機とを備えている。遠心送風機は、スクロールハウジングと、スクロールハウジングに送られる空気を取り込むための空気取入ハウジングとを有している。

0003

遠心送風機は、スクロールハウジングの吸込口及び羽根車翼列径方向内側の空間に挿入された分離筒を有している(例えば特許文献1を参照)。羽根車の翼列の径方向外側とスクロールハウジングとの間の空間は分離壁により上下に分割され、これにより第1送風路に連通する第1空気流路及び第2送風路に連通する第2空気流路が形成されている。
分離筒は、当該分離筒の外側の第1通路を流れる第1空気流が翼列の上半部に導入された後に第1空気流路に流入し、分離筒の内側の第2通路を流れる第2空気流が翼列の下半部に導入された後に第2空気流路に流入するように設けられている。

0004

空気取入ハウジングは、車室外の空気(外気)を取り込むための外気導入口と、車室内の空気(内気)を取り込むための内気導入口とを有する。通常、外気導入口と内気導入口とはスクロールハウジング中心軸に関して互いに反対の位置に設けられている。多くの場合、外気導入口は車両の前方側に設けられ、内気導入口は車両の後方側に設けられている。

0005

例えば外気導入口から分離筒の外側を第1通路を経てスクロールハウジングに吸引される第1空気流について述べると、外気導入口に近い位置では外気導入口とスクロールハウジングの吸込口との間の経路長が短いため比較的容易に吸引が行われるが、内気導入口に近い位置では外気導入口とスクロールハウジングの吸込口との間の経路長が長くなるため吸引が困難となる傾向にある。

0006

このため、スクロールハウジングに吸引される外気の総量を十分に高めることができなくなる可能性がある。そうなると、スクロールハウジングの分離壁よりも上側の第1空気流路内静圧を十分に高めることができなくなる。この場合、スクロールハウジングの分離壁よりも下側の第2空気流路内を流れる空気が第1空気流路内に侵入してくるおそれがある。このとき、第1空気流路を流れる空気が相対的に湿度の低い外気であり、第2空気流路内を流れる空気が相対的に湿度の高い内気であり、かつ、空調装置がデフフットモード運転されていたとすると、フロントガラスに向けて供給される第1空気流路内を流れる空気の湿度が上昇し、フロントガラスの窓晴れ性を低下させるおそれがある。

先行技術

0007

特開2004−132342号公報

発明が解決しようとする課題

0008

本発明は、スクロールハウジングの吸込口が分離筒で分離される車両用片吸込型の遠心送風機において、吸込口の縁と分離筒の外周面との間の隙間を介して、より多くの外気をスクロールハウジングに吸い込むことを可能とすることを目的としている。

課題を解決するための手段

0009

本発明の好適な一実施形態によれば、車両用の片吸込型の遠心送風機であって、モータと、周方向翼列を形成する複数のを有し、前記モータによって回転軸線周り回転駆動されて、軸方向の一端側から前記翼列の半径方向内側の空間に吸入した空気を、半径方向外側に向けて吹き出す羽根車と、前記羽根車を収容する内部空間と、前記軸方向の一端側に開口する吸込口と、周方向に開口する吐出口と、を有するスクロールハウジングと、前記スクロールハウジングの前記内部空間のうちの前記スクロールハウジングの内周面と前記羽根車の外周面との間の領域、並びに前記吐出口の内部空間を、前記軸方向に分割して第1空気流路及び第2空気流路を形成する仕切壁と、前記吸込口の半径方向内側及び前記羽根車の前記翼列の半径方向内側を通って前記軸方向に延びる分離筒であって、前記吸込口から前記スクロールハウジング内に吸入される空気の流れを、当該分離筒の外側を通る第1空気流と、当該分離筒の内側を通る第2空気流とに分割するように設けられ、かつ、前記第1空気流を半径方向外向きに転向して前記第1空気流路に案内するとともに、前記第2空気流を半径方向外向きに転向して前記第2空気流路に案内するガイド部を有している、前記分離筒と、車両の外気を取り込むための少なくとも1つの外気導入口と、車両の内気を取り込むための少なくとも1つの内気導入口と、を有し、前記外気導入口から取り込んだ外気を前記分離筒の外側に流すとともに前記内気導入口から取り込んだ内気を前記分離筒の内側に流すことができるように構成された空気取入ハウジングと、を備え、前記羽根車の半径方向に測定した前記外気導入口に近い側における前記分離筒の外周面と前記吸込口の縁との間の間隔である近位側間隔が、前記羽根車の半径方向に測定した前記外気導入口から遠い側における前記分離筒の外周面と前記吸込口の縁との間の間隔である遠位側間隔よりも大きい、遠心送風機が提供される。

発明の効果

0010

上記本発明の実施形態によれば、近位側間隔を大きくしているため、外気導入口からより大流量で空気を流し易い吸込口22の近位側部分を介した外気の吸込量を大きくすることができ、その結果、第1空気流路(18)に流入する外気の総流量を大きくすることができる。

図面の簡単な説明

0011

空調装置の空気取入部及び遠心送風機の近傍の構造を示し、かつ、遠心送風機の子午断面を含む縦断面図である。
図1における切断面と直交する切断面で切断した、空調装置の空気取入部及び遠心送風機の近傍の構造を示す縦断面図である。
一実施形態に係る遠心送風機のスクロールハウジングの吸込口を含む遠心送風機の回転軸線に直交する断面内におけるスクロールハウジングの吸込口と分離筒との位置関係を示す図である。
他の実施形態に係る遠心送風機のスクロールハウジングの吸込口を含む遠心送風機の回転軸線に直交する断面内におけるスクロールハウジングの吸込口と分離筒との位置関係を示す図である。

実施例

0012

以下に添付図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。

0013

図1及び図2は、車両用の空調装置の空気取入部及び遠心送風機の近傍の構造を示す断面図である。

0014

遠心送風機1は、片吸込型の遠心送風機である。遠心送風機1は、羽根車2を有する。
羽根車2は、その外周部分に、周方向に並んだ翼列3Aを形成する複数の翼3を有している。羽根車2は、モータ13により回転軸線Ax周りに回転駆動され、軸方向上側軸方向一端側)から羽根車2の翼列の半径方向内側の空間に吸入した空気を、半径方向外側に向けて吹き出す。

0015

なお、本明細書において、説明の便宜上、回転軸線Axの方向を軸方向または上下方向と呼び、図1及び図2の上側及び下側をそれぞれ「軸方向上側」及び「軸方向下側」と呼ぶ。しかしながら、このことによって、空調装置が実際に車両に組み込まれた場合に回転軸線Axの方向が鉛直方向に一致するものと限定されるわけではない。また、本明細書においては、特別な注記が無い限り、回転軸線Ax上の任意の点を中心として回転軸線Axと直交する平面上に描かれた円の半径の方向を半径方向と呼び、当該円の円周方向を周方向または円周方向と呼ぶ。

0016

羽根車2は、当該羽根車2と一体成形された内側偏向部材9を含む。内側偏向部材9は、コーン部と呼ばれることもある。この内側偏向部材9は、幾何学的な意味における回転体であり、側周部10と、円板形の中央部11とを有している。中央部11において、モータ13の回転軸12が羽根車2に連結される。この例では、側周部10は、この側周部10の外周面の子午断面における輪郭線が、中央部11に近づくに従って急勾配となるように湾曲している。図示しない他の例では、側周部10は、この側周部10の外周面の子午断面における輪郭線が、中央部11から翼列3Aに向けて湾曲しない(断面が直線状である)場合もある。

0017

羽根車2は、スクロールハウジング17の概ね円柱形の内部空間に収容される。スクロールハウジング17は、軸方向上側に開口する吸込口22と、吐出口170とを有している。スクロールハウジング17を軸方向から見た場合、吐出口170はスクロールハウジング17の外周面の概ね接線方向に延びている。吐出口170は図1では見えない。

0018

スクロールハウジング17は、当該スクロールハウジング17の外周壁17Aから半径方向内側に向けて延びる仕切壁20を有している。この仕切壁20は、スクロールハウジング17の内部空間のうちのスクロールハウジング17の内周面と羽根車2の外周面との間の領域を軸方向に(上下に)分割して、スクロールハウジング17の外周壁17Aに沿って周方向に延びる上側の第1空気流路18及び下側の第2空気流路19を形成する。

0019

スクロールハウジング17内には、吸込口22を介して、分離筒14が挿入されている。図1図2比較対照することにより理解できるように、分離筒14の上部24の断面は概ね矩形である。分離筒14の中央部15の断面は円形(又は、概ね円形)である。分離筒14の断面形状は、上部24から中央部15に近づくに従って、矩形から円形(又は、概ね円形)に滑らかに推移する。分離筒14の下部(ガイド部)16は、下端に近づくに従って拡径するフレア形状を有しているとともに、下端は円形である。

0020

分離筒14は、吸込口22の半径方向内側の空間を通り、羽根車2の翼列3Aの半径方向内側の空間4まで軸方向に延びている。分離筒14の上端開口は、スクロールハウジング17の外側(吸込口22よりも軸方向上側)に位置している。分離筒14の下端は、羽根車2の翼列3Aの半径方向内側の空間4内に位置している。

0021

分離筒14の全体が樹脂射出成形により一体成形されていてもよい。これに代えて、分離筒14の上部24と、分離筒14の中央部15及び下部(ガイド部)16を別々に成形した後に、両者を連結してもよい。

0022

分離筒14は、スクロールハウジング17内に吸入される空気の流れを、分離筒14の外側の第1通路14Aを通る第1空気流と、分離筒14の内側の第2通路14Bを通る第2空気流とに分割する。第1空気流は、スクロールハウジング17の吸込口22のうちの分離筒14の外周面より外側のリング状領域を通り、羽根車2の翼列の上半部5(吸込口22に近い部分)に流入する。第2空気流は、分離筒14の上端から分離筒14の内側に入り、羽根車2の翼列の下半部6(吸込口22から遠い部分)に流入する。従って、スクロールハウジング17の吸込口22のうちの分離筒14の外周面より外側のリング状領域がスクロールハウジング17の第1吸入口、分離筒14の上端開口がスクロールハウジング17の第2吸入口、と見なすこともできる。

0023

空調装置の空気取入部は、ハウジング21を有している。このハウジング21は、スクロールハウジング17と区別するために、「空気取入ハウジング」と呼ぶこととする。スクロールハウジング17と空気取入ハウジング21とは、一体成形されていてもよいし、別々に作製された後にネジ止め、接着嵌め込み等の手法により連結されてもよい。スクロールハウジング17及び空気取入ハウジング21は空調装置ケーシングの一部を成す。
なお、好適な一実施形態においては、分離筒14は、スクロールハウジング17及び空気取入ハウジング21とは別体の部品であり、空気取入ハウジング21によって所定位置に支持される。

0024

空気取入ハウジング21は、第1開口25、第2開口26、第3開口27及び第4開口28を有している。第1開口25及び第3開口27を介して、空気取入ハウジング21の内部空間23に、車両に備えられた内気導入路出口29(詳細は図示せず)から、内気(車室内空気)を導入することができる。つまり、第1開口25及び第3開口27は、空気取入ハウジング21内に内気を取り込むための第1及び第2の内気導入口である。また、第2開口26及び第4開口28を介して、空気取入ハウジング21の内部空間23に、車両に備えられた外気導入路の出口30(詳細は図示せず)から、外気(車両外部から取り入れた空気)を導入することができる。つまり、第2開口26及び第4開口28は、空気取入ハウジング21内に外気を取り込むための第1及び第2の外気導入口である。

0025

遮断弁31を回転軸31A周りに回転させることにより、第1開口25から空気取入ハウジング21内への空気(内気)の流入を許容または遮断することができる。遮断弁32を回転軸32A周りに回転させることにより、第2開口26から空気取入ハウジング21内への空気(外気)の流入を許容または遮断することができる。切換弁33を回転軸33A周りに回転させて位置を切り替えることにより、第3開口27及び第4開口28のうちのいずれか一方を介して空気取入ハウジング21内へ空気(内気または外気)を流入させることができる。

0026

第1開口25及び/又は第2開口26から空気取入ハウジング21内に導入された空気のほぼ全てが第2通路14Bを通るように、かつ、第3開口27及び/又は第4開口28から空気取入ハウジング21に導入された空気のほぼ全てが第1通路14Aを通るように、空気取入ハウジング21及び分離筒14が形成されている。

0027

第1開口25、第2開口26、第3開口27及び第4開口28が配置される領域と分離筒14の上端との間において、空気取入ハウジング21内には、空気中のダストパーティクル等の汚染物質を除去するためのフィルタ35が設けられている。フィルタ35は、好ましくは単一のフィルタエレメントからなる。

0028

図3図4も)は、吸込口22を含み、かつ、羽根車2の回転軸線Axに直交する遠心送風機1の断面(以下、簡便のため「吸込口断面」とも称する)を示している。図1及び図3に示すように、外気導入口としての開口26に近い側における分離筒14の外周面141と吸込口22の縁221との間の間隔W1は、開口26から遠い側における分離筒14の外周面141と吸込口22の縁221との間の間隔W2よりも大きい。間隔W1,W2は、羽根車2の半径方向に測定した間隔である。なお、開口26に近い側(近位側)における間隔という意味で間隔W1を「近位側間隔」、開口26から遠い側(遠位側)における間隔という意味で間隔W2を「遠位側間隔」と呼ぶ。

0029

上記の「近位側間隔W1>遠位側間隔W2」という関係は、図3に示すように、上記吸込口断面において、分離筒14の外周面141の輪郭によって囲まれる領域の形状を、羽根車2の回転軸線Axを中心とする円142の周縁部143を前記外気導入口26に近い側において取り除いた形状とすることによって、実現することができる。

0030

遠心送風機1の子午断面である図1に示すように、フレア形状を有するガイド部16における分離筒14の外周面141の輪郭の曲率半径R1、R2は、上記吸込口断面における分離筒14の外周面141と吸込口22の縁221との間の間隔W1,W2に応じて設定されている。具体的には、比較的大きな近位側間隔W1に対応する位置における曲率半径R1は比較的大きく、比較的小さな遠位側間隔W2に対応する位置における曲率半径R2は比較的小さくなっている。

0031

次に、図1図3に示す車両用空調装置の動作について説明する。

0032

車両用空調装置の第1の動作モードでは、第2開口26及び第4開口28が開かれ、第1開口25及び第3開口27が閉じられる。この状態は図示されていない。この場合、第2開口26から導入された外気は、分離筒14の外側の第1通路14Aを通り、羽根車2の翼列3Aの上半部5に流入する第1空気流を形成する。また、第4開口28から導入された外気は、分離筒14の内側の第2通路14Bを通り、羽根車2の翼列の下半部6に流入する第2空気流を形成する。第1の動作モードは、外気モードと呼ばれることもある

0033

第2の動作モードでは、第2開口26及び第3開口27が開かれ、第1開口25及び第4開口28が閉じられる。この状態は図1及び図2に示されている。この場合、第2開口26から導入された外気FEは、分離筒14の外側の第1通路14Aを通り、羽根車2の翼列3Aの上半部5に流入する第1空気流を形成する。また、第3開口27から導入された内気FRは、分離筒14の内側の第2通路14Bを通り、羽根車2の翼列3Aの下半部6に流入する第2空気流を形成する。第2の動作モードは、内外気層流モードと呼ばれることもある

0034

第3の動作モードでは、第1開口25及び第3開口27が開かれ、第2開口26及び第4開口28が閉じられる。この状態は図示されていない。この場合、第1開口25から導入された内気は、分離筒14の外側の第1通路14Aを通り、羽根車2の翼列3Aの上半部5に流入する第1空気流を形成する。また、第3開口27から導入された内気は、分離筒14の内側の第2通路14Bを通り、羽根車2の翼列3Aの下半部6に流入する第2空気流を形成する。第3の動作モードは、内気モードと呼ばれることもある

0035

第2の動作モード(内外気2層流モード)は、特に冬季または比較的気温が低い時期に、車室内が冷えている状態からフロントウインドウ曇りを防止しつつ速やかに車室内を暖める暖房運転を行う際に用いられる。この暖房運転が自動制御により行われるときには、暖房開始しばらくの間は、外気FEが車室のデフロスタ吹出口(図示せず)からフロントウインドウ(図示せず)に吹き付けられ、内気FRが車室のフット吹出口(図示せず)から乗客足元に向けて吹き出される。

0036

第2の動作モード(内外気2層流モード)が実行されるときには、羽根車2の翼列3Aの上半部5に流入する外気FEが第1空気流路18を介してデフロスタ吹出口に供給され、羽根車2の翼列3Aの下半部6に流入する内気FRが第2空気流路19を介してフット吹出口に供給される。このとき、高湿度の内気FRがデフロスタ吹出口に供給される外気FEに混入すると、フロントウインドウの曇りという安全上問題となる事象が生じうる。
また、低温の外気FEがフット吹出口に供給される内気FRに混入すると、乗客に不快感を与える要因となり得る。従って、第2の動作モードが実行されるときには、外気FEの全てが第1空気流路18に流入し、かつ、内気FRの全てが第2空気流路19に流入することが望ましい。

0037

なお、第1及び第3の動作モードの実行時には、内気のみまたは外気のみが用いられるため、第2の動作モードの実行時ほどには、内気と外気の混合回避に関する厳しい要求は無い。

0038

外気導入口である第2開口26から空気取入ハウジング21内に取り込まれた外気が第2開口26から吸込口22まで流れる経路長は、当然のことながら吸込口22の近位側部分の方が短く、従ってその分だけ流れ抵抗も小さい。吸込口22の遠位側部分は第2開口26からの経路長が長いことに加えて、空気流経路が分離筒14を迂回するため、その分だけ流れ抵抗は大きくなる。つまり、外気は、第2開口26から吸込口22の遠位側部分へ流すよりも、近位側部分に流す方が流し易い。従って、上述したように近位側間隔W1を広げることにより、吸込口22の近位側部分からのスクロールハウジング17内への外気の吸込量を容易に増大させることができる。

0039

実際のところ、近位側間隔W1と遠位側間隔W2とが等しい従来例では、吸込口22の近位側部分での流速が遠位側部分よりも高くなっている。このことは、吸込口22の近位側部分で圧力損失が多くなり、近位側部分を通過させることが可能な外気の流量に対して実際の外気の流量がかなり低くなっていることを意味する。

0040

これに対して、上記実施形態のように近位側間隔W1を大きくすれば、吸込口22の近位側部分での圧力損失を小さくすることができ、吸込口22の近位側部分を介してスクロールハウジング17(詳細にはスクロールハウジング17の第1空気流路18)内に取り込まれる外気の流量を増大させることができる。このため、モータ13の負担を低減することができる。

0041

また、第1空気流路18に取り込まれる外気の流量が増大することにより、第1空気流路18の内圧(静圧)を増大させることができる。これにより、特に上記の第2動作モード(内外気2層流モード)の実行時に、分離筒14の内側を通って第2空気流路19内に流入する内気が、圧力差により第1空気流路18内に流入することを防止または最小限に抑制することができる。

0042

なお、分離筒14の内側を通って第2空気流路19内に流入する内気の流路は単純な形状であり圧力損失の発生が少ないため、多くの場合、第1空気流路18内を流れる外気の圧力及び流量を第2空気流路19内を流れる内気の圧力及び流量よりも小さくしないようにすることが課題となる。

0043

また、上記実施形態によれば、遠心送風機1の子午断面で見て、ガイド部16の外周面141の輪郭の曲率半径(R1,R2)が、羽根車(2)の半径方向に測定した分離筒14の外周面141と吸込口22の縁221との間の間隔(W1,W2)に応じて設定されている。具体的には例えば、間隔(W1,W2)が大きければ曲率半径(R1,R2)も大きくなるように設定されている。間隔(W1、W2)を大きくした部位では、ガイド部16が羽根車2の内側偏向部材9(コーン部)に近接し、分離筒14の内側の第2通路14Bを通る第2空気流の通路を十分に確保できないおそれがあるが、ガイド部16の外周面141の輪郭の曲率半径(R1,R2)を間隔(W1、W2)に応じて設定することで、ガイド部16と内側偏向部材9との極端な近接を回避し、第2空気流の通路を確保して、当該部位での通気抵抗の上昇を抑制することができる。

0044

近位側間隔W1>遠位側間隔W2という関係を成立させるための分離筒14の形状及び/又は配置は図3に示したものには限定されない。例えば図4に示すように、吸込口断面において、外周面141の輪郭が円の形状を有するように分離筒14を形成し、かつ、当該円の中心144を前記羽根車2の回転軸線Axよりも外気導入口26から遠い位置に配置することにより、上記の近位側間隔W1>遠位側間隔W2という関係を実現してもよい。

0045

外気導入口とスクロールハウジング17との位置関係は図3及び図4に示したものに限定されるものではなく、図3及び図4に示した位置関係を基準として、スクロールハウジング17を回転軸線Ax周りに所定角度回転(例えば180度回転)させた位置に配置してもよい。この場合も、外気導入口26に近い側の間隔W1(近位側間隔W1)が外気導入口26から遠い側の間隔W2(遠位側間隔W2)という関係が成立していればよい。

0046

1遠心送風機
2羽根車
3翼
3A周方向翼列
13モータ
14分離筒
141 分離筒の外周面
16ガイド部
170吐出口
17スクロールハウジング
18 第1空気流路
19 第2空気流路
20仕切壁
21 空気取入ハウジング
22吸込口
221 吸込口の縁
25 第1開口(第1の内気導入口)
26 第2開口(第1の外気導入口)
27 第3開口(第2の内気導入口)
28 第4開口(第2の外気導入口)
Ax回転軸線
W1近位側間隔
W2遠位側間隔

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