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技術 段差用スロープ

出願人 積水化学工業株式会社
発明者 林健一郎
出願日 2016年9月1日 (4年9ヶ月経過) 出願番号 2016-171335
公開日 2018年3月8日 (3年3ヶ月経過) 公開番号 2018-035627
状態 特許登録済
技術分野 道路の舗装構造
主要キーワード 板状補強部材 端部補強部材 補強部材間 側面視台形状 側面視矩形状 棒状補強部材 無機質短繊維 無機質粉粒体
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (7)

課題

軽量でありながら、高い強度を有する段差用スロープを提供する。

解決手段

本発明に係る段差用スロープは、下面、及び当該下面に対して傾斜する上面を有し、発泡材により形成された基台部であって、前記上面に、傾斜方向に延びる少なくとも1つの溝が形成された基台部と、前記基台部の各溝に取り付けられ、当該溝に沿って延びる少なくとも1つの第1補強部材と、前記基台部の上面を覆う、板状の第2補強部材と、を備えている。

概要

背景

地震などの被災により道路橋梁継目などに段差が生じた場合、この段差を車両が通過できるように、段差を埋めるようなスロープが用いられる。例えば、特許文献1には、側面視直角三角形状の段差用スロープが開示されている。

概要

軽量でありながら、高い強度を有する段差用スロープを提供する。本発明に係る段差用スロープは、下面、及び当該下面に対して傾斜する上面を有し、発泡材により形成された基台部であって、前記上面に、傾斜方向に延びる少なくとも1つの溝が形成された基台部と、前記基台部の各溝に取り付けられ、当該溝に沿って延びる少なくとも1つの第1補強部材と、前記基台部の上面を覆う、板状の第2補強部材と、を備えている。

目的

本発明は、この問題を解決するためになされたものであり、軽量でありながら、高い強度を有する段差用スロープを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

下面、及び当該下面に対して傾斜する上面を有し、発泡材により形成された基台部であって、前記上面に、傾斜方向に延びる少なくとも1つの溝が形成された基台部と、前記基台部の各溝に取り付けられ、当該溝に沿って延びる少なくとも1つの第1補強部材と、前記基台部の上面を覆う、板状の第2補強部材と、を備えている、段差用スロープ

請求項2

複数の前記溝が、前記上面の傾斜方向とは直交する方向に所定間隔をおいて形成されており、前記各溝に、前記第1補強部材がそれぞれ取り付けられている、請求項1に記載の段差用スロープ

請求項3

前記第1補強部材及び前記第2補強部材のうち、少なくとも前記第2補強部材は、一方向に延びる複数の繊維を含有する樹脂材料で形成されている、請求項1または2に記載の段差用スロープ

請求項4

前記第2補強部材は、第1板材及び第2板材を、前記基台部側からこの順で積層することで構成され、前記第1板材における前記繊維の延びる方向が前記傾斜方向と直交し、前記第2板材における前記繊維の延びる方向が前記傾斜方向と平行である、請求項3に記載の段差用スロープ。

請求項5

前記基台部における前記傾斜方向の下側の端部に沿って配置された、第3補強部材をさらに備えており、前記第2補強部材は、前記第3補強部材を覆うように配置されている、請求項1から4のいずれかに記載の段差用スロープ。

請求項6

前記第1補強部材と第2補強部材とがネジ止めされている、請求項1から5のいずれかに記載の段差用スロープ。

請求項7

前記傾斜方向に、所定間隔をおいて着脱可能に複数に分割されている、請求項1から6のいずれかに記載の段差用スロープ。

技術分野

0001

本発明は、段差用スロープに関する。

背景技術

0002

地震などの被災により道路橋梁継目などに段差が生じた場合、この段差を車両が通過できるように、段差を埋めるようなスロープが用いられる。例えば、特許文献1には、側面視直角三角形状の段差用スロープが開示されている。

先行技術

0003

特許第2015−227579号公報

発明が解決しようとする課題

0004

ところで、段差用スロープは、緊急時に用いられることが多いため、配置を容易に行えるよう、軽量であることが好ましい。しかしながら、軽量の材料で段差用スロープを形成すると、強度が低下するおそれがあり、多数の車両が通過すると短時間で損傷する可能性がある。本発明は、この問題を解決するためになされたものであり、軽量でありながら、高い強度を有する段差用スロープを提供することを目的する。

課題を解決するための手段

0005

本発明に係る段差用スロープは、下面、及び当該下面に対して傾斜する上面を有し、発泡材により形成された基台部であって、前記上面に、傾斜方向に延びる少なくとも1つの溝が形成された基台部と、前記基台部の各溝に取り付けられ、当該溝に沿って延びる少なくとも1つの第1補強部材と、前記基台部の上面を覆う、板状の第2補強部材と、を備えている。

0006

この構成によれば、下面及びこれと傾斜した上面を有する発泡材により基台部を構成しているため、段差用スロープの軽量化を図ることができる。そして、基台部の上面を覆うように、板状の第2補強部材を配置しているため、車両が通過したときの負荷を第2補強部材で受け止めることができる。したがって、基台部が損傷するのを防止することができる。さらに、基台部の上面には、傾斜方向に延びる少なくとも1つの溝を設け、各溝に、これに沿って延びる第1補強部材を配置している。これにより、スロープを通過する車両のタイヤを、傾斜面の下端から上端に亘って支持することができ、その結果、基台部の損傷を防止することができる。

0007

上記段作用スロープにおいては、複数の前記溝を、前記上面の傾斜方向とは直交する方向に所定間隔をおいて形成することができ、前記各溝に、前記第1補強部材をそれぞれ取り付けることができる。

0008

複数の第2補強部材を傾斜方向とは直交する方向(幅方向)に所定間隔をおいて形成すると、隣接する第2補強部材間、または第2補強部材と基台部の端部との間における、発泡材の幅が狭くなる。これにより、発泡材の幅方向における曲げスパンが小さくなり、負荷が作用したときの基台部の撓み量も小さくすることができる。その結果、基台部が受ける負荷を低減することができ、基台部の損傷を防止することができる。

0009

上記段差用スロープにおいては、種々の材料で各補強部材を形成することができるが、例えば、前記第1補強部材及び前記第2補強部材のうち、少なくとも前記第2補強部材を、一方向に延びる複数の繊維を含有する樹脂材料で形成することができる。

0010

第2補強部材を、上記のような樹脂材料で形成する場合、第2補強部材は、第1板材及び第2板材を、前記基台部側からこの順で積層することで構成することができる。このとき、前記第1板材における前記繊維の延びる方向が前記傾斜方向と直交し、前記第2板材における前記長繊維の延びる方向が前記傾斜方向と平行とすることができる。

0011

このような各板材で繊維の延びる方向を調整すると、次のような利点がある。まず、車両のタイヤがスロープを通過するとき、タイヤは、傾斜方向とは直交する方向に延びる線で第2補強部材と接触する。そのため、タイヤから第2補強部材へは線接触により負荷が作用する。したがって、この線の延びる方向と第2板材の繊維の方向が一致すると、第2板材に割れが生じるおそれがある。よって、第2板材の繊維の延びる方向を傾斜方向とすると、第2板材の割れを防止することができる。一方、第1板材の繊維を延びる方向を、第2板材の繊維の延びる方向と直交させると、第2板材の繊維の延びる方向に沿う曲げ荷重を、第1板材で受け止めることができるため、第2板材の損傷を防止することができる。結果として、第2補強部材全体の強度を高めることができ、基台部の損傷を確実に防止することができる。

0012

上記各段差用スロープにおいては、前記基台部における前記傾斜方向の下側の端部に沿って配置された、第3補強部材をさらに備えることができ、前記第2補強部材は、前記第3補強部材を覆うように配置することができる。

0013

段差用スロープの傾斜面の下端部は、車両のタイヤが乗り上げる部分であるため、負荷が集中しやすい。そこで、この部分に第3補強部材を設けると、基台部の傾斜方向の下端部が損傷するのを防止することができる。

0014

上記各段差用スロープにおいては、前記第1補強部材と第2補強部材とをネジ止めすることができる。

0015

上記各段差用スロープは、前記傾斜方向に、所定間隔をおいて着脱可能に複数に分割することができる。これにより、段差の高さに応じて、必要な部分のみを用いて段差用スロープを構成することができる。

発明の効果

0016

本発明に係る段差用スロープは、軽量でありながら、高い強度を有する。

図面の簡単な説明

0017

本発明の一実施形態に係る段差用スロープの斜視図である。
図1の平面図である。
基台部の斜視図である。
図3の平面図である。
図4において基台部を分離した側面図である。
図1の段差用スロープの使用方法を示す図である。

実施例

0018

以下、本発明に係る段差用スロープの一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、この段差用スロープの斜視図、図2図1の平面図である。なお、以下では、各図に示された方向に基づいて説明を行うが、左右方向を幅方向と称することがある。但し、本発明は、この方向に基づいて限定的に解釈されるものではない。

0019

<1.段差用スロープの概略構成
図1及び図2に示すように、この段差用スロープは、側面視が直角三角形状で上面101が傾斜している基台部10と、この基台部10の上面101の前端に沿って取り付けられた前端補強部材(第3補強部材)4と、基台部10の上面101及び前端補強部材4を覆う板状補強部材(第2補強部材)5と、を備えている。また、後述するように、基台部10の上面101には複数の溝7が形成されており、各溝7には、棒状補強部材(第1補強部材)6がそれぞれ取り付けられている。そして、この段差用スロープは、後述するように、前後方向に3つのユニット10A,10B,10Cに分割されており、図1及び図2では、これらが固定板81,82によって結合された状態を示している。以下、これらを詳細に説明する。

0020

<1−1.基台部>
図3は基台部の斜視図、図4図3の平面図、図5図4において基台部を分離した側面図である。以下では、まず、基台部10全体について説明し、その後、各ユニット10A〜10Cを構成する部位について説明する。図3に示すように、基台部10は、上面101、下面102、前面103、後面104、及び一対の側面105を有している。上述したように、上面101は、水平に延びる下面102に対して傾斜しており、傾斜面を構成している。上面101の傾斜角度は、特には限定されないが、例えば、5〜30度とすることができる。

0021

一対の側面105は直角三角形状に形成されており、前面103及び後面104は概ね鉛直方向に延びるように形成されている。そして、前面103には、上述した端部補強部材4が嵌め込まれる。

0022

傾斜面を構成する上面101には、傾斜方向に延びる複数(本実施形態では3個)の溝7が形成されている。これら3個の溝7は、断面矩形状に形成されるとともに、幅方向に所定間隔をおいて平行に形成されている。具体的には、上面101の両端部にそれぞれ溝7が形成され、上面101の幅方向の中央に1個の溝7が形成されている。そして、これらの溝7には、図4に示すように、上述した棒状補強部材6が固定されている。

0023

また、この基台部10は、図5に示すように、前後方向に並ぶ3つの部位に分割されている。すなわち、前方から後方へ、この順で並ぶ、第1部位1、第2部位2、及び第3部位3に、分割されている。第1部位1は、上面11、下面12、前面13、後面14、及び一対の側面15を有しており、側面15が直角三角形状に形成されている。第1部位1の前面13は、基台部10の前面103であり、その下縁には、幅方向に延びる側面視矩形状の凹部131が形成されている。また、後面14の下縁には、幅方向に延びる側面視矩形状の凹部141が形成されている。そして、第1部位1の高さは、基台部10の高さの概ね1/3程度となっている。

0024

第2部位2は、上面21、下面22、前面23、後面24、及び一対の側面25を有しており、側面視台形状に形成されている。前面23の下縁には幅方向に沿って延びる側面視矩形状の凸部231が形成されており、この凸部231は第1部位1の後面14の凹部141に嵌め込まれる。また、後面24の下縁には、幅方向に延びる側面視矩形状の凹部241が形成されている。そして、第2部位2の高さは、基台部10の高さの概ね2/3程度となっている。

0025

第3部位3は、上面31、下面32、前面33、後面34、及び一対の側面35を有しており、側面視台形状に形成されている。前面33の下縁には幅方向に沿って延びる側面視矩形状の凸部331が形成されており、この凸部331は第2部位2の後面24の凹部241に嵌め込まれる。また、第3部位3の後面34は、基台部10の後面104である。

0026

また、図4に示すように、基台部10が3つの部位1,2,3に分割されているのに伴い、基台部10の上面に形成されている3個の溝7も、それぞれ前後方向に3つに分割されており、各部位1,2,3の各溝71,72,73に棒状補強部材61,62,63が1つずつ取り付けられている。すなわち、基台部10の溝7は、前後方向に延びる3個の溝71,72,73が直列に並んだものであり、3個の直列に並ぶ溝71,72,73のそれぞれに棒状補強部材61,62,63が取り付けている。これにより、3個の棒状補強部材61,62,63は、直列に並んだ状態となっている。

0027

基台部10は、ビーズ法発泡スチロール(EPS)などの発泡材により形成されている。発泡材の種類は特には限定されないが、例えば、熱可塑性樹脂などで形成された発泡樹脂成形体を用いることができる。熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン系樹脂ポリオレフィン系樹脂(例えば、ポリプロピレン系樹脂ポリエチレン系樹脂)、ポリエステル系樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレートポリブチレンテレフタレートポリエチレンナフタレート)、ポリカーボネート系樹脂ポリ乳酸系樹脂などが挙げられる。なかでも、ポリスチレンポリエチレンとを含む複合樹脂(すなわち、上記ピオセラン(登録商標))を用いることが好ましい。

0028

<1−2.補強部材>
上記のように、本実施形態では、前端補強部材4、板状補強部材5、及び棒状補強部材6の3種の補強部材が用いられているが、これらは繊維を含有する発泡樹脂材料からなる発泡成形体である。まず、各補強部材を構成する材料について説明した後、各補強部材について説明する。

0029

各補強部材には一方向に延びる多数の繊維が含有されている。この繊維とは、連続した長い繊維状物を指し、例えば、ガラス繊維炭素繊維ポリアミド繊維ポリエステル繊維ポリオレフィン繊維ポリイミド繊維セルロース繊維などがあげられる。なかでも耐熱性コストの面でガラス繊維が好ましい。

0030

上記繊維の形状は特には限定されないが、ロービングロービングクロスマットストランドマット、不織布などがあげられる。中でも生産性の面で、ロービングが好ましい。

0031

上記繊維の量も特には限定されないが、少なすぎると、得られる発泡成形体に剛性の低下や、ばらつきを生じ、多すぎると繊維束全体に発泡性樹脂液を均一に含浸することができない。したがって、剛性のばらつきが生じないように、樹脂材料100重量部に対して20〜150重量部が好ましい。

0032

繊維の直径も特には限定されないが、細すぎると含浸の際に繊維が切断されてしまい、太すぎると繊維の表面積が減少して、発泡性樹脂液との密着力が減少して得られる補強部材の強度が低下するので2〜100μmが好ましい。

0033

また、樹脂材料としては、例えば、水などの発泡剤を含む発泡性樹脂液を発泡硬化させたものを用いることができる。このような発泡性樹脂液としては、例えば、ポリウレタン樹脂フェノール樹脂ポリエステル樹脂等が好適に用いられる。また、発泡性樹脂液は固形充填剤を含むことができる。固形充填剤とは、短繊維状ないし粉末状の充填剤を意味し、たとえば、ガラス繊維,アスベスト繊維鉱物繊維等の無機質短繊維状物木綿等の天然繊維レーヨン等の再生繊維ポリアミドポリエステルポリオレフィンなどの合成繊維等の有機質短繊維状物炭酸カルシウムタルククレー硅砂シラスバルーン軽石などの無機質粉粒体、および木粉竹粉澱粉米ぬかなどの有機質粉状物、あるいはこれらの混合物、あるいは、長繊維補強発泡成形体の切削屑などが挙げられる。以上のような発泡樹脂材料の代表的なものとしては、ガラス長繊維強化プラスチック発泡体(Fiber reinforced Foamed Urethane:FFU)がある。

0034

<1−2−1.前端補強部材>
前端補強部材4は、上記のように、基台部10の前面103に取り付けられるものであり、上面41、下面42、前面43、後面44、及び一対の側面45を有しており、側面45が直角三角形状に形成されている。上面41は、下面42に対して傾斜しており、その傾斜角度は基台部10の傾斜角度と同じである。前端補強部材4の後面44の下縁には、幅方向に延びる側面視矩形状の凸部441が形成されており、この凸部441は基台部10の前面103(第1部位1の前面13)に形成された凹部131に嵌め込まれる。そして、前端補強部材4の後面44の高さは、基台部10の前面103の高さとほぼ同じであり、これによって前端補強部材4が基台部10の前面103に取り付けられたときには、前端補強部材4の上面41と基台部10の上面101とが連続する傾斜面を構成する。また、前端補強部材4の前面43は、上面41よりも傾斜角度が大きくなっている。

0035

<1−2−2.棒状補強部材>
棒状補強部材は6、断面矩形状に形成されており、上記のように、本実施形態では、合計9個の棒状補強部材61、62,63が使用されている。各棒状補強部材61、62,63は、基台部10の溝7にほぼ隙間なく嵌め込まれる形状に形成されており、接着剤などの固定手段で溝7に固定されている。ここで用いる接着剤は、特には限定されないが、例えば、エポキシ系接着剤を用いることができる。

0036

<1−2−3.板状補強部材>
本実施形態においては、図1に示すように、3枚の板状補強部材51,52、53が用いられている。すなわち、前端補強部材4及び第1部位1の上面41,11に配置される第1板状補強部材51、第2部位2の上面21に配置される第2板状補強部材52、及び第3部位3の上面31に配置される第3板状補強部材53が用いられる。各板状補強部材51,52、53は、2枚の板材を積層したものである。ここでは、基台部10側の板材を第1板材511,521,531と称し、これに積層される板材を第2板材512,522,532と称することとする。第1板材511,521,531と第2板材512,522,532とは、繊維の方向が直交するように積層されている。すなわち、図2に示すように、第1板材511,521,531の繊維の方向は前後方向X(傾斜方向)であり、第2板材512,522,532の繊維の方向は幅方向Yとなっている。また、これら板材はエポキシ系接着剤などで貼り合わされている。

0037

<2.段差用スロープの組立
次に、段差用スロープの組立について説明する。まず、基台部10の3つの部位1,2,3の各溝71,72,73に棒状補強部材61、62,63をそれぞれ接着剤により固定する。続いて、第1部位1の前面13に前端補強部材4を接続する。すなわち、第1部位1の前面13の凹部131に、前端補強部材4の後面44の凸部441を嵌め込む。これに続いて、これら前端補強部材4及び第1部位1を覆うように、第1板状補強部材51を配置する。そして、第1板状補強部材51と各棒状補強部材61とを前後の2箇所でネジ止め9する。同様に、第1板状補強部材51と前端補強部材4とを幅方向の3箇所でネジ止めする。こうして、段差用スロープの第1ユニット10Aが完成する。このように、補強部材5,6同士をネジ止めすると、板状補強部材5を基台部10にネジ止めするよりも強度が担保できる。

0038

また、基台部10の第2部位2の上面21にも同様に第2板状補強部材52を配置し、第2板状補強部材52と各棒状補強部材62とを前後の2箇所でネジ止め9する。これにより、第2ユニット10Bが完成する。そして、基台部10の第3部位3の上面31にも、同様に第3板状補強部材53をネジ止め9すると、第3ユニット10Cが完成する。

0039

続いて、段差を埋めるために必要な高さに応じて、上記第1〜第3ユニット10A〜10Cを準備する。すなわち、段差が低い場合には第1ユニットだけでスロープを形成することができるが、段差が高い場合には、第1〜第3ユニットのすべてを用いる。すべてのユニットを使用する場合には、図1に示すように、第3、第2,及び第1ユニットをこの順で段差から並べ連結する。続いて、第1ユニット10Aの第1部位1の側面15と第2ユニット10Bの第2部位2の側面25同士に跨がるように板状の固定板81を取り付け、ネジ止め9する。同様に、第2ユニット10Bの第2部位2の側面25と第3ユニット10Cの第3部位3の側面35同士に跨がるように板状の固定板82を取り付け、ネジ止め9する。こうして、第1〜第3ユニット10A〜10Cが固定され、段差用スロープが完成する。

0040

<3.段差用スロープの使用方法>
上記のような段差用スロープは、車両が段差を超えて進行できるように、段差の2箇所に配置する。すなわち、図7に示すように、車両の左右の車輪が、それぞれ通過できるように、2つの段差用スロープの間隔を調整する。なお、段差用スロープの下面102と設置面の間や後面104と段差の間に部分的な隙間ができる場合は、土嚢などでその隙間を埋める。

0041

<4.特徴>
以上のように、本実施形態によれば、次の効果を得ることができる。
(1)発泡材により基台部10を構成しているため、段差用スロープの軽量化を図ることができる。したがって、設置を容易に行うことができる。そして、基台部10の上面101を覆うように、板状補強部材5を配置しているため、車両が通過したときの負荷を板状補強部材5で受け止めることができる。したがって、基台部10が損傷するのを防止することができる。

0042

(2)基台部10の上面101には、傾斜方向に延びる複数の溝7を設け、各溝7に、これに沿って延びる棒状補強部材6を配置している。これにより、スロープを通過する車両のタイヤを、傾斜面101の下端から上端に亘って支持することができ、その結果、基台部10の損傷を防止することができる。特に、本実施形態では、幅方向の3箇所に棒状補強部材6を配置しているため、次の利点がある。例えば、棒状補強部材6が基台部10の幅方向の両端部にのみ配置されている場合には、その間の発泡材の幅が広くなり、よって車両のタイヤが通過するときの曲げスパンが大きくなり、撓み量も大きくなる。これに対して、本実施形態のように、3本の棒状補強部材6を配置すると、棒状補強部材6間での発泡材の幅を狭くすることができる。これにより曲げスパンが小さくなり、棒状補強部材6間での基台部10の撓み量も小さくすることができる。その結果、基台部10が受ける負荷を低減することができ、基台部10の損傷を防止することができる。

0043

(3)板状補強部材5を2枚の板材で形成し、これら板材における繊維の延びる方向を直交させている。これにより、次のような利点がある。まず、車両のタイヤがスロープを通過するとき、タイヤは、傾斜方向とは直交する方向に延びる線で板状補強部材5と線接触し、この線に沿って負荷が作用する。したがって、この線の延びる方向と第2板材512,522,532の繊維の方向が一致すると、第2板材512,522,532に割れが生じるおそれがある。したがって、第2板材512,522,532の繊維の延びる方向を傾斜方向にすると、このような負荷による割れを防止することができる。一方、第1板材511,521,531の繊維を延びる方向を、第2板材512,522,532の繊維の延びる方向と直交させると、第2板材512,522,532の繊維の延びる方向に沿う曲げ荷重を、第1板材511,521,531で受け止めることができるため、第2板材512,522,532の損傷を防止することができる。結果として、板状補強部材5全体の強度を高めることができ、基台部10の損傷を確実に防止することができる。

0044

(4)基台部10の前端部に前端補強部材4を設けているため、次の利点がある。すなわち、段差用スロープの傾斜面101の下端部は、車両のタイヤが乗り上げる部分であるため、負荷が集中しやすい。そこで、この部分に前端補強部材4を設けると、基台部10の傾斜方向の下端部が損傷するのを防止することができる。

0045

<5.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。なお、以下の変形例は、適宜組み合わせ可能である。

0046

<5−1>
上記実施形態では、棒状補強部材6を幅方向に3本設けているが、これに限定されるものではなく、1本以上であれば、特には限定されない。但し、棒状補強部材6の数が多すぎると、重量が大きくなるため、好ましくない。この観点から、例えば、3〜5本程度が好ましい。また、棒状補強部材6の形状は特には限定されず、溝7に嵌め込むことができるのであれば、断面円形多角形状であってもよい。さらに、棒状補強部材6は、溝7に固定できればよいため、固定手段は、接着剤に限定されない。

0047

<5−2>
上記実施形態では、段作用スロープを3つに分割しているが、分割しなくてもよく、この場合には、棒状補強部材61〜63は前後方向に一体化してもよく、また3つの板状補強部材51〜53も一体化してもよい。また、分割する場合には、分割の数は特には限定されない。したがって、2または4以上に分割することもできる。また、分割する場合、基台部10には、必ずしも上記実施形態のような凸部231,331や凹部131,141、241を設ける必要はなく、また、少なくとも組み合わせたときに上面101が傾斜していれば、各部位1〜3の形状は特には限定されない。また、固定板81,82も構成も特には限定されず、少なくとも各部位1〜3を接続できればよいが、必ずしも必要ではない。

0048

<5−3>
前端補強部材4は、必ずしも必要ではなく、例えば、前端補強部材4を設ける代わりに、板状補強部材5を下方に延長し、基台部10の上面101を覆ってもよい。

0049

<5−4>
上記実施形態では、板状補強部材5を2枚の板材で形成しているが、これに限定されず、1枚の板材、あるいは3枚以上の板材で形成することもできる。但し、最上面に配置される板材の繊維の方向は傾斜方向であることが好ましい。

0050

<5−5>
補強部材4〜6を構成する材料は、上記のような繊維を含む樹脂材料に限定されず、種々の材料を用いることができる。例えば、鋼材アルミ材FRP材合成木材塩化ビニルやポリエチレンなどの樹脂材料などを適宜用いることができる。また、すべての補強部材4〜6を同じ材料で形成する必要はなく、異なる材料で形成することもできる。

0051

<5−6>
板状補強部材5の表面には、車両のタイヤが滑らないように滑り止めを形成することができる。例えば、板状補強部材5の表面に砂を散布し、これを樹脂材料で固めたものとすることができる。あるいは、幅方向に延びる凸部を複数形成することもできる。

0052

10基台部
101 上面
102 下面
4前端補強部材(第3補強部材)
5板状補強部材(第2補強部材)
511,521,531 第1板材
512,522,532 第2板材
6棒状補強部材(第1補強部材)
7 溝

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