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技術 多糖組成物およびその使用

出願人 ザブリガムアンドウィメンズホスピタルインコーポレイテッド
発明者 ジェラルドビー.ピアーコレットシーウェス-ベントリーデイビッドスカーニック
出願日 2017年9月27日 (3年2ヶ月経過) 出願番号 2017-186345
公開日 2018年3月8日 (2年9ヶ月経過) 公開番号 2018-035173
状態 特許登録済
技術分野 医薬品製剤 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 化合物または医薬の治療活性 生物学的材料の調査,分析 ペプチド又は蛋白質 微生物による化合物の製造 突然変異または遺伝子工学
主要キーワード 不相応 中心ライン 回復不能 有り無しで 細胞壁破壊 初期ステップ 正誤表 ヘテロ重合体
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年3月8日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (19)

課題

多糖組成物およびその使用の提供。

解決手段

ポリN−アセチル化グルコサミン(PNAG)およびPNAGに特異的な抗体の組成物の使用。非ica/pgaのPNAG陽性病原体による感染症を有するか、またはその発症リスクがある対象に、下記式を有する単離された多糖投与。(式中、nは少なくとも5、Rは−NH−CO−CH3又は−NH2を表す。)

概要

背景

発明の背景
性質が細菌であれ、ウイルスであれ、真菌であれ、寄生虫であるにせよ、様々な感染症のために免疫療法を開発することは優先順位が高い。現在の多くの免疫療法は、種特異抗原を通して特定の微生物種を標的にする。広い範囲の微生物を標的にし、それらに有効である免疫療法は、一般性がより低い。

Staphylococcus aureusおよびS.epidermidisは、それらの表面にポリN−アセチルグルコサミン(PNAG)多糖抗原発現する。PNAGは、これらの細菌ではica遺伝子座遺伝子生成物によってin vivoで合成される。同様に、Escherichia coliおよび他のグラム陰性菌は、PNAGを合成するために使用することができるタンパク質の合成を同じくコードする、pga遺伝子座と呼ばれる相同的遺伝子座を含有する。したがって、無傷のicaまたはpga遺伝子座を有する細菌は、PNAGを生成することができる。オプソニン抗体誘導によって一部特徴付けられる抗原特異的免疫応答刺激することにおいて、この抗原脱アセチル化形が特に有効であることが以前に見出された。

概要

多糖組成物およびその使用の提供。ポリN−アセチル化グルコサミン(PNAG)およびPNAGに特異的な抗体の組成物の使用。非ica/pgaのPNAG陽性病原体による感染症を有するか、またはその発症リスクがある対象に、下記式を有する単離された多糖投与。(式中、nは少なくとも5、Rは−NH−CO−CH3又は−NH2を表す。)なし

目的

本発明は、これらの特定の病原体による感染症の予防および/または処置で使用するための、ならびに任意選択で、そのような感染症から生じるかもしれない疾患または障害の処置および/または予防で使用するための、この多糖に特異的なこの多糖または抗体を含む組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

本明細書に記載の発明。

技術分野

0001

関連出願
本願は、2012年5月30日に出願した米国仮出願第61/653389号および2013年5月26日に出願した米国仮出願第61/827661号の利益を主張する。請求項以外のこれらの仮出願の内容は、本明細書に参考として援用される。

0002

政府援助
本発明は、NIH(NIAID)からの補助金番号RO1 AI046706によって一部援助された。米国政府は、本発明に一定の権利を有する。

0003

発明の分野
本発明は、特定の病原体による感染症の検出、予防および/または処置における、特定の多糖抗原および抗体組成物の使用に関する。

背景技術

0004

発明の背景
性質が細菌であれ、ウイルスであれ、真菌であれ、寄生虫であるにせよ、様々な感染症のために免疫療法を開発することは優先順位が高い。現在の多くの免疫療法は、種特異抗原を通して特定の微生物種を標的にする。広い範囲の微生物を標的にし、それらに有効である免疫療法は、一般性がより低い。

0005

Staphylococcus aureusおよびS.epidermidisは、それらの表面にポリN−アセチルグルコサミン(PNAG)多糖抗原を発現する。PNAGは、これらの細菌ではica遺伝子座遺伝子生成物によってin vivoで合成される。同様に、Escherichia coliおよび他のグラム陰性菌は、PNAGを合成するために使用することができるタンパク質の合成を同じくコードする、pga遺伝子座と呼ばれる相同的遺伝子座を含有する。したがって、無傷のicaまたはpga遺伝子座を有する細菌は、PNAGを生成することができる。オプソニン抗体誘導によって一部特徴付けられる抗原特異的免疫応答刺激することにおいて、この抗原脱アセチル化形が特に有効であることが以前に見出された。

課題を解決するための手段

0006

本発明は、多糖ポリN−アセチルグルコサミン(PNAG)が、この多糖を発現することが以前に公知でなかったか示唆されなかった、いくつかの様々な病原体によって発現されるという予想外で意外な知見に一部基づく。したがって本発明は、これらの特定の病原体による感染症の予防および/または処置で使用するための、ならびに任意選択で、そのような感染症から生じるかもしれない疾患または障害の処置および/または予防で使用するための、この多糖に特異的なこの多糖または抗体を含む組成物を提供する。

0007

驚くべきことに、本発明により、PNAGを発現することが見出された病原体は、いくつかのクラスおよびタイプにわたる。これらのクラスおよび具体的な病原体は、以下の通りである:(a)グラム陽性球菌:Streptococcus pneumoniae、Streptococcus pyogenesなどのA群Streptococcus属、Streptococcus agalactiaeなどのB群Streptococcus属、およびStreptococcus dysagalactiaeなどのC群Streptococcus属、およびEnterococcus faecalisのワクチンおよび非ワクチン株;(b)グラム陽性桿菌:Listeria monocytogenes、Clostridium difficile、Bacillus subtilis、Mycobacterium tuberculosisおよびM.smegmatis;(c)グラム陰性球菌および球桿菌:Neisseria meningitides、N.gonorrhoeae、型別不能のHemophilus influenzae、Hemophilus ducreyi、Helicobacter pyloriおよびCampylobacter jejuni;(d)グラム陰性桿菌:Bacteroides fragilis、B.thetaiotamicron、B.vulgatis、Citrobacter rodentium、Vibrio cholerae、Salmonella enterica血清型チフス菌およびSalmonella enterica血清型ネズミチフス菌;(e)真菌類:Candida albicans(酵母)、Candida albicans(菌糸)、Aspergillus flavus、Fusarium属の種、例えばFusarium solani、およびCryptococcus neoformans;ならびに(f)寄生虫:Plasmodium bergeiおよびP.falciparum(スポロゾイトを含む);およびTrichomonas vaginalis(T.vaginalis)。それらのいずれも、特定の細菌でPNAGおよび関連する多糖の合成に関与するタンパク質をコードする、Staphylococciのica遺伝子座またはE.coliのpga遺伝子座に関連する識別可能な遺伝子座を有しないので、これらの病原体によるPNAG発現は特に意外である。したがってこれらの病原体は、それらが識別可能なicaまたはpga遺伝子座を有しないことを示すために、非ica/pga病原体と本明細書において呼ばれる。

0008

本発明は、例えばPNAGに特異的な抗体を使用して前述の病原体のいずれかを検出する方法も提供する。

0009

したがって、一態様で本発明は、非ica/pgaであるがPNAG陽性である病原体による感染症を有するか、またはその発症リスクがある対象に、病原体に対して免疫応答を誘導するのに有効な量の、式



を有する単離された多糖を投与することを含み、式中、nは少なくとも5であり、Rは、−NH−CO−CH3および−NH2からなる群から選択され、ただし、R基の50%未満は−NH−CO−CH3である方法を提供する。

0010

別の態様では、本発明は、非ica/pgaのPNAG陽性病原体による感染症を有するか、またはその発症のリスクがある対象に、病原体に対して免疫応答を誘導するのに有効な量の、担体コンジュゲートしている単離された多糖を投与することを含み、多糖が式



を有し、式中、nは5以上であり、Rは−NH−CO−CH3および−NH2からなる群から選択され、ただし、R基の50%未満は−NH−CO−CH3である方法を提供する。

0011

別の態様では、本発明は、対象における非ica/pgaのPNAG陽性病原体による感染症の予防または処置で使用するための医薬組成物であって、式



を有する単離された多糖を含み、式中、nは少なくとも5であり、Rは−NH−CO−CH3および−NH2からなる群から選択され、ただし、R基の50%未満は−NH−CO−CH3である、医薬組成物を提供する。

0012

別の態様では、本発明は、対象における非ica/pgaのPNAG陽性病原体による感染症の予防または処置で使用するための医薬組成物であって、担体とコンジュゲートしている単離された多糖を含み、多糖が式



を有し、式中、nは5以上であり、Rは−NH−CO−CH3および−NH2からなる群から選択され、ただし、R基の50%未満は−NH−CO−CH3である、医薬組成物を提供する。

0013

一部の実施形態では、単離された多糖は、リンカーを介して担体とコンジュゲートしている。一部の実施形態では、担体はペプチド担体である。各多糖は、1つまたは複数の担体とコンジュゲートしていてもよい。担体は、多糖であってもよい。一部の実施形態では、担体多糖は、N−アセチルベータ(β)1−6グルコサミンではない。

0014

一部の実施形態では、R基の45%以下、40%以下、35%以下、30%以下、25%以下、20%以下、15%以下、10%以下、5%以下または1%以下は−NH−CO−CH3である。一部の実施形態では、R基のいずれも−NH−CO−CH3ではない。

0015

一部の実施形態では、nは少なくとも9、少なくとも10、少なくとも20、少なくとも50、少なくとも100、少なくとも200、少なくとも300、少なくとも400または少なくとも500である。

0016

一部の実施形態では、単離された多糖は、100〜500kDaの分子量を有する。一部の実施形態では、単離された多糖は、少なくとも900ダルトン、少なくとも2000ダルトン、少なくとも2500ダルトン、少なくとも5000ダルトン、少なくとも7500ダルトン、少なくとも10,000ダルトン、少なくとも25,000ダルトン、少なくとも50,000ダルトン、少なくとも75,000ダルトン、少なくとも100,000ダルトン、少なくとも125,000ダルトン、少なくとも150,000ダルトン、少なくとも200,000ダルトン、少なくとも250,000ダルトン、少なくとも300,000ダルトン、少なくとも350,000ダルトン、少なくとも400,000ダルトン、少なくとも450,000ダルトンまたは少なくとも500,000ダルトンの分子量を有する。

0017

一部の実施形態では、単離された多糖はアジュバント一緒に投与されるか製剤化され、またはアジュバントと併用される。

0018

一部の実施形態では、単離された多糖は全身に投与されるか、全身投与のために製剤化される。一部の実施形態では、単離された多糖は局所に投与されるか、局所投与のために製剤化される。

0019

一部の実施形態では、単離された多糖は、薬学的に許容される担体をさらに含む組成物で提供される。

0020

別の態様では、本発明は、非ica/pgaのPNAG陽性病原体による感染症を有するか、またはその発症のリスクがある対象に、有効量のPNAG特異的抗体またはPNAG特異的抗体断片を投与することを含む方法を提供する。

0021

別の態様では、本発明は、対象における非ica/pgaのPNAG陽性病原体による感染症の予防または処置で使用するための、PNAG特異的抗体またはPNAG特異的抗体断片を含む医薬組成物を提供する。

0022

一部の実施形態では、非ica/pgaのPNAG陽性病原体は、非ica/pgaのPNAG陽性グラム陽性球菌である。一部の実施形態では、非ica/pgaのPNAG陽性グラム陽性球菌は、S.pneumonia、A群Streptococcus、B群Streptococcus、C群StreptococcusまたはEnterococcusである。

0023

一部の実施形態では、非ica/pgaのPNAG陽性病原体は、非ica/pgaのPNAG陽性グラム陽性桿菌である。一部の実施形態では、非ica/pgaのPNAG陽性グラム陽性桿菌は、Listeria、Clostridium difficile、B.subtilis、M.tuberculosisまたはM.smegmatisである。

0024

一部の実施形態では、非ica/pgaのPNAG陽性病原体は、非ica/pgaのPNAG陽性グラム陰性球菌または球桿菌である。一部の実施形態では、非ica/pgaのPNAG陽性グラム陰性球菌または球桿菌は、Neisseria meningitides、Neisseria gonorrhoeae、型別不能のH.Influenzae、Helicobacter属の種またはCampylobacter属の種である。

0025

一部の実施形態では、非ica/pgaのPNAG陽性病原体は、非ica/pgaのPNAG陽性グラム陰性桿菌である。一部の実施形態では、非ica/pgaのPNAG陽性グラム陰性桿菌は、Bacteroides fragilis、B.thetaiotamicron、B.vulgatis、Citrobacter rodentium、Vibrio cholerae、Salmonella enterica血清型チフス菌およびSalmonella enterica血清型ネズミチフス菌である。一部の実施形態では、非ica/pgaのPNAG陽性病原体は、非ica/pgaのPNAG陽性真菌である。一部の実施形態では、非ica/pgaのPNAG陽性真菌は、Candida albicans(酵母)、Candida albicans(菌糸)、Aspergillus、FusariumまたはCryptococcusである。

0026

一部の実施形態では、非ica/pgaのPNAG陽性病原体は、非ica/pgaのPNAG陽性寄生虫である。一部の実施形態では、非ica/pgaのPNAG陽性寄生虫は、P.bergeiまたはP.falciparumである。

0027

一部の実施形態では、非ica/pgaのPNAG陽性病原体は、T.vaginalisである。

0028

一部の実施形態では、対象はヒトである。一部の実施形態では、対象は霊長類ウマウシブタヤギヒツジイヌまたはネコである。

0029

一部の実施形態では、対象は非ica/pgaのPNAG陽性病原体による感染症を有する。一部の実施形態では、対象は非ica/pgaのPNAG陽性病原体による感染症を発症するリスクがある。

0030

一部の実施形態では、抗体または抗体断片は全身に投与されるか、全身投与のために製剤化される。一部の実施形態では、抗体または抗体断片は、局所に投与されるか、局所投与のために製剤化される。

0031

別の態様では、本発明は、濃縮した微生物細胞体調製物から粗製多糖調製物エタノール沈殿させることと;粗製多糖をリゾチームおよびリソスタフィンで同時に消化し、続いてヌクレアーゼおよびプロテイナーゼKで逐次的に消化して、消化された多糖調製物を形成することと;消化された多糖調製物をサイズ分画することと;アセチル化多糖画分を単離することと;アセチル化多糖画分を脱アセチル化して、50%未満のアセテート置換を有するPNAG多糖を生成することとを含み、微生物細胞体調製物が非ica/pgaのPNAG陽性微生物から誘導される方法を提供する。一部の実施形態では、多糖調製物は、カラムを用いてサイズ分画される。一部の実施形態では、この方法は、40%未満のアセテート置換を有するPNAG多糖を生成する。

0032

別の態様では、本発明は、微生物培養物から不純な多糖を調製することと;不純な多糖を酸または塩基とともにインキュベートして半純粋な多糖調製物を生成することと;調製物中和することと;中和された調製物をフッ化水素酸中でインキュベートすることと;調製物からアセチル化多糖を単離することと;アセチル化多糖を脱アセチル化して、50%未満のアセテート置換を有するPNAG多糖を生成することとを含み、微生物培養物が非ica/pgaのPNAG陽性微生物培養物である方法を提供する。一部の実施形態では、この方法は、40%未満のアセテート置換を有するPNAG多糖を生成する。

0033

別の態様では、本発明は、微生物培養物から不純な多糖を調製することと;不純な多糖を酸または塩基とともにインキュベートして半純粋な多糖調製物を生成することと;調製物を中和することと;中和された調製物をフッ化水素酸中でインキュベートすることと;調製物から50%未満のアセテート置換を有するPNAG多糖を単離することとを含み、微生物培養物が非ica/pgaのPNAG陽性微生物培養物である方法を提供する。一部の実施形態では、40%未満のアセテート置換を有するPNAG多糖が単離される。

0034

一部の実施形態では、方法は、担体を単離された多糖とコンジュゲートさせることをさらに含む。一部の実施形態では、担体はペプチド担体である。

0035

一部の実施形態では、アセチル化多糖は化学的に脱アセチル化されている。

0036

一部の実施形態では、アセチル化多糖は塩基性溶液とのインキュベーションによって脱アセチル化されている。一部の実施形態では、アセチル化多糖は酵素によって脱アセチル化されている。

0037

別の態様では、本発明は、対象に、抗体生成のために有効な量の、非ica/pgaのPNAG陽性病原体から単離されたPNAG多糖、およびアジュバントを投与することと、対象から抗体を単離することとを含む、抗体の生成方法を提供する。一部の実施形態では、抗体はポリクローナル抗体である。

0038

別の態様では、本発明は、対象に、抗体生成のために有効な量の、非ica/pgaのPNAG陽性病原体から単離されたPNAG多糖、およびアジュバントを投与することと、対象から脾細胞収集することと、対象からの脾細胞を骨髄腫細胞と融合させることと、融合サブクローンから生成された抗体を収集することとを含む、モノクローナル抗体の生成方法を提供する。

0039

一部の実施形態では、方法は抗体を単離することをさらに含む。

0040

一部の実施形態では、PNAG多糖は50%未満アセチル化されている。

0041

一部の実施形態では、対象はウサギである。一部の実施形態では、対象はヒトである。

0042

別の態様では、本発明は、非ica/pgaのPNAG陽性病原体を検出するための方法であって、非ica/pgaのPNAG陽性病原体を含有することが疑われる試料を、PNAG特異的抗体または抗体断片と接触させることと、抗体または抗体断片と試料との結合を検出することとを含み、抗体または抗体断片の結合が、非ica/pgaのPNAG陽性病原体が試料中に存在することを示す、方法を提供する。

0043

一部の実施形態では、試料はStaphylococcus陰性である。

0044

一部の実施形態では、試料は対象からの生体試料である。一部の実施形態では、生体試料は尿、血液、、皮膚、関節液リンパまたは乳汁である。一部の実施形態では、試料は、植込み型であるか植え込まれた医療器具、または1種の医療機器、または患者ケア施設内の表面のスワブ由来する。

0045

一部の実施形態では、抗体または抗体断片は、ヒト化抗体、またはキメラ抗体、またはその断片である。一部の実施形態では、抗体はヒト抗体である。一部の実施形態では、抗体または抗体断片は、F598(ATCCPTA−5931)抗体またはその断片である。一部の実施形態では、抗体または抗体断片は、F628(ATCC PTA−5932)抗体またはその断片である。一部の実施形態では、抗体または抗体断片は、F630(ATCC PTA−5933)抗体またはその断片である。一部の場合には、PNAGに対するポリクローナル抗血清を使用することもできる。

0046

一部の実施形態では、抗体または抗体断片は、薬剤とコンジュゲートしている。

0047

一部の実施形態では、薬剤は、抗生物質または放射性同位体などの細胞毒性剤である。一部の実施形態では、薬剤は検出可能な標識である。一部の実施形態では、検出可能な標識は、放射性標識、酵素、ビオチン分子、アビジン分子または蛍光色素である。

0048

本発明の限定の各々は、本発明の様々な実施形態を包含することができる。したがって、任意の1つの要素または要素の組合せが関与する本発明の限定の各々が、本発明の各々の態様に含まれる可能性があることが予期される。
特定の実施形態では、例えば以下が提供される:
項目1)
非ica/pgaのPNAG陽性病原体による感染症を有するか、またはその発症のリスクがある対象に、前記病原体に対して免疫応答を誘導するのに有効な量の、式




を有する単離された多糖を投与することを含み、式中、nは少なくとも5であり、Rは−NH−CO−CH3および−NH2からなる群から選択され、ただし、R基の50%未満は−NH−CO−CH3である方法。
(項目2)
非ica/pgaのPNAG陽性病原体による感染症を有するか、またはその発症のリスクがある対象に、前記病原体に対して免疫応答を誘導するのに有効な量の、担体とコンジュゲートしている単離された多糖を投与することを含み、前記多糖が式




を有し、式中、nは5以上であり、Rは−NH−CO−CH3および−NH2からなる群から選択され、ただし、R基の50%未満は−NH−CO−CH3である方法。
(項目3)
前記単離された多糖がリンカーを介して前記担体とコンジュゲートしている、項目2に記載の方法。
(項目4)
前記担体がペプチド担体である、項目2または3に記載の方法。
(項目5)
R基の30%未満、20%未満、10%未満または5%未満が−NH−CO−CH3である、前記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目6)
前記R基のいずれも−NH−CO−CH3ではない、前記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目7)
nが少なくとも15、少なくとも20、少なくとも50、少なくとも100、少なくとも200、少なくとも300、少なくとも400または少なくとも500である、項目1〜6のいずれか一項に記載の方法。
(項目8)
前記単離された多糖が100〜500kDaの分子量を有する、項目1〜6のいずれか一項に記載の方法。
(項目9)
前記非ica/pgaのPNAG陽性病原体が、非ica/pgaのPNAG陽性グラム陽性球菌である、項目1〜8のいずれか一項に記載の方法。
(項目10)
前記非ica/pgaのPNAG陽性グラム陽性球菌が、S.pneumonia、A群Streptococcus、B群StreptococcusまたはEnterococcusである、項目9に記載の方法。
(項目11)
前記非ica/pgaのPNAG陽性病原体が、非ica/pgaのPNAG陽性グラム陽性桿菌である、項目1〜8のいずれか一項に記載の方法。
(項目12)
前記非ica/pgaのPNAG陽性グラム陽性桿菌が、Listeria、Clostridium difficile、B.subtilis、M.tuberculosisまたはM.smegmatisである、項目11に記載の方法。
(項目13)
前記非ica/pgaのPNAG陽性病原体が、非ica/pgaのPNAG陽性グラム陰性球菌または球桿菌である、項目1〜8のいずれか一項に記載の方法。
(項目14)
前記非ica/pgaのPNAG陽性グラム陰性球菌または球桿菌が、Neisseria meningitides、Neisseria gonorrhoeae、型別不能のH.influenzae、HelicobacterまたはCampylobacterである、項目13に記載の方法。
(項目15)
前記非ica/pgaのPNAG陽性病原体が、非ica/pgaのPNAG陽性グラム陰性桿菌である、項目1〜8のいずれか一項に記載の方法。
(項目16)
前記非ica/pgaのPNAG陽性グラム陰性桿菌が、Bacteroides fragilis、B.thetaiotamicron、B.vulgatis、Citrobacter rodentium、Vibrio cholera、Salmonella enterica血清型チフス菌またはSalmonella enterica血清型ネズミチフス菌である、項目15に記載の方法。
(項目17)
前記非ica/pgaのPNAG陽性病原体が、非ica/pgaのPNAG陽性真菌である、項目1〜8のいずれか一項に記載の方法。
(項目18)
前記非ica/pgaのPNAG陽性真菌が、Candida albicans(酵母)、Candida albicans(菌糸)、Aspergillus、FusariumまたはCryptococcusである、項目17に記載の方法。
(項目19)
前記非ica/pgaのPNAG陽性病原体が、非ica/pgaのPNAG陽性寄生虫である、項目1〜8のいずれか一項に記載の方法。
(項目20)
前記非ica/pgaのPNAG陽性寄生虫が、P.bergeiまたはP.falciparumである、項目19に記載の方法。
(項目21)
前記対象がヒトである、前記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目22)
前記対象が霊長類、ウマ、ウシ、ブタ、ヤギ、ヒツジ、イヌまたはネコである、前記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目23)
前記対象が非ica/pgaのPNAG陽性病原体による感染症を有する、項目1〜22のいずれか一項に記載の方法。
(項目24)
前記対象が非ica/pgaのPNAG陽性病原体による感染症を発症するリスクがある、項目1〜22のいずれか一項に記載の方法。
(項目25)
前記単離された多糖がアジュバントと一緒に投与される、前記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目26)
前記単離された多糖が全身に投与される、前記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目27)
前記単離された多糖が局所に投与される、前記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目28)
対象における非ica/pgaのPNAG陽性病原体による感染症の予防または処置で使用するための医薬組成物であって、式




を有する単離された多糖を含み、式中、nは少なくとも5であり、Rは−NH−CO−CH3および−NH2からなる群から選択され、ただし、R基の50%未満は−NH−CO−CH3である、医薬組成物。
(項目29)
対象における非ica/pgaのPNAG陽性病原体による感染症の予防または処置で使用するための医薬組成物であって、担体とコンジュゲートしている単離された多糖を含み、前記多糖が式




を有し、式中、nは5以上であり、Rは−NH−CO−CH3および−NH2からなる群から選択され、ただし、R基の50%未満は−NH−CO−CH3である、医薬組成物。
(項目30)
前記単離された多糖がリンカーを介して前記担体とコンジュゲートしている、項目29に記載の医薬組成物。
(項目31)
前記担体がペプチド担体である、項目29または30に記載の医薬組成物。
(項目32)
R基の30%未満、20%未満、10%未満または5%未満が−NH−CO−CH3である、項目28〜31のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目33)
前記R基のいずれも−NH−CO−CH3ではない、項目28〜32のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目34)
nが少なくとも15、少なくとも20、少なくとも50、少なくとも100、少なくとも200、少なくとも300、少なくとも400または少なくとも500である、項目28〜33のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目35)
前記単離された多糖が100〜500kDaの分子量を有する、項目28〜33のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目36)
前記非ica/pgaのPNAG陽性病原体が、非ica/pgaのPNAG陽性グラム陽性球菌である、項目28〜35のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目37)
前記非ica/pgaのPNAG陽性グラム陽性球菌が、S.pneumonia、A群Streptococcus、B群StreptococcusまたはEnterococcusである、項目36に記載の医薬組成物。
(項目38)
前記非ica/pgaのPNAG陽性病原体が、非ica/pgaのPNAG陽性グラム陽性桿菌である、項目28〜35のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目39)
前記非ica/pgaのPNAG陽性グラム陽性桿菌が、Listeria、Clostridium difficile、B.subtilis、M.tuberculosisまたはM.smegmatisである、項目38に記載の医薬組成物。
(項目40)
前記非ica/pgaのPNAG陽性病原体が、非ica/pgaのPNAG陽性グラム陰性球菌または球桿菌である、項目28〜35のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目41)
前記非ica/pgaのPNAG陽性グラム陰性球菌または球桿菌が、Neisseria meningitides、Neisseria gonorrhoeae、型別不能のH.Influenzae、HelicobacterまたはCampylobacterである、項目40に記載の医薬組成物。
(項目42)
前記非ica/pgaのPNAG陽性病原体が、非ica/pgaのPNAG陽性グラム陰性桿菌である、項目28〜35のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目43)
前記非ica/pgaのPNAG陽性グラム陰性桿菌が、Bacteroides fragilis、B.thetaiotamicron、B.vulgatis、Citrobacter rodentium、Vibrio cholera、Salmonella enterica血清型チフス菌またはSalmonella enterica血清型ネズミチフス菌である、項目42に記載の医薬組成物。
(項目44)
前記非ica/pgaのPNAG陽性病原体が、非ica/pgaのPNAG陽性真菌である、項目28〜35のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目45)
前記非ica/pgaのPNAG陽性真菌が、Candida albicans(酵母)、Candida albicans(菌糸)、Aspergillus、FusariumまたはCryptococcusである、項目44に記載の医薬組成物。
(項目46)
前記非ica/pgaのPNAG陽性病原体が、非ica/pgaのPNAG陽性寄生虫である、項目28〜35のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目47)
前記非ica/pgaのPNAG陽性寄生虫が、P.bergeiまたはP.falciparumである、項目46に記載の医薬組成物。
(項目48)
前記対象がヒトである、項目28〜47のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目49)
前記対象が霊長類、ウマ、ウシ、ブタ、ヤギ、ヒツジ、イヌまたはネコである、前記項目のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目50)
前記対象が非ica/pgaのPNAG陽性病原体による感染症を有する、項目28〜49のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目51)
前記対象が非ica/pgaのPNAG陽性病原体による感染症を発症するリスクがある、項目28〜49のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目52)
前記単離された多糖がアジュバントと一緒に使用される、項目28〜51のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目53)
前記単離された多糖が全身投与のために製剤化される、項目28〜52のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目54)
前記単離された多糖が局所投与のために製剤化される、項目28〜52のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目55)
非ica/pgaのPNAG陽性病原体による感染症を有するか、またはその発症のリスクがある対象に、PNAG特異的抗体またはPNAG特異的抗体断片の有効量を投与すること
を含む方法。
(項目56)
前記非ica/pgaのPNAG陽性病原体が、非ica/pgaのPNAG陽性グラム陽性球菌である、項目55に記載の方法。
(項目57)
前記非ica/pgaのPNAG陽性グラム陽性球菌が、S.pneumonia、A群Streptococcus、B群StreptococcusまたはEnterococcusである、項目56に記載の方法。
(項目58)
前記非ica/pgaのPNAG陽性病原体が、非ica/pgaのPNAG陽性グラム陽性桿菌である、項目55に記載の方法。
(項目59)
前記非ica/pgaのPNAG陽性グラム陽性桿菌が、Listeria、Clostridium difficile、B.subtilis、M.tuberculosisまたはM.smegmatisである、項目58に記載の方法。
(項目60)
前記非ica/pgaのPNAG陽性病原体が、非ica/pgaのPNAG陽性グラム陰性球菌または球桿菌である、項目55に記載の方法。
(項目61)
前記非ica/pgaのPNAG陽性グラム陰性球菌または球桿菌が、Neisseria meningitides、Neisseria gonorrhoeae、型別不能のH.Influenzae、HelicobacterまたはCampylobacterである、項目60に記載の方法。
(項目62)
前記非ica/pgaのPNAG陽性病原体が、非ica/pgaのPNAG陽性グラム陰性桿菌である、項目55に記載の方法。
(項目63)
前記非ica/pgaのPNAG陽性グラム陰性桿菌が、Bacteroides fragilis、B.thetaiotamicron、B.vulgatis、Citrobacter rodentium、Vibrio cholera、Salmonella enterica血清型チフス菌またはSalmonella enterica血清型ネズミチフス菌である、項目62に記載の方法。
(項目64)
前記非ica/pgaのPNAG陽性病原体が、非ica/pgaのPNAG陽性真菌である、項目55に記載の方法。
(項目65)
前記非ica/pgaのPNAG陽性真菌が、Candida albicans(酵母)、Candida albicans(菌糸)、Aspergillus、FusariumまたはCryptococcusである、項目64に記載の方法。
(項目66)
前記非ica/pgaのPNAG陽性病原体が、非ica/pgaのPNAG陽性寄生虫である、項目55に記載の方法。
(項目67)
前記非ica/pgaのPNAG陽性寄生虫が、P.bergeiまたはP.falciparumである、項目66に記載の方法。
(項目68)
前記対象がヒトである、項目55〜67のいずれか一項に記載の方法。
(項目69)
前記対象が霊長類、ウマ、ウシ、ブタ、ヤギ、ヒツジ、イヌまたはネコである、項目55〜67のいずれか一項に記載の方法。
(項目70)
前記対象が非ica/pgaのPNAG陽性病原体による感染症を有する、項目55〜69のいずれか一項に記載の方法。
(項目71)
前記対象が非ica/pgaのPNAG陽性病原体による感染症を発症するリスクがある、項目55〜69のいずれか一項に記載の方法。
(項目72)
前記抗体または抗体断片が全身に投与される、項目55〜71のいずれか一項に記載の方法。
(項目73)
前記抗体または抗体断片が局所に投与される、項目55〜71のいずれか一項に記載の方法。
(項目74)
前記抗体または抗体断片がF598(ATCCPTA−5931)抗体またはその断片である、項目55〜73のいずれか一項に記載の方法。
(項目75)
前記抗体または抗体断片がF628(ATCC PTA−5932)抗体またはその断片である、項目55〜73のいずれか一項に記載の方法。
(項目76)
前記抗体または抗体断片がF630(ATCC PTA−5933)抗体またはその断片である、項目55〜73のいずれか一項に記載の方法。
(項目77)
前記抗体または抗体断片が薬剤とコンジュゲートしている、項目55〜74のいずれか一項に記載の方法。
(項目78)
前記薬剤が細胞毒性剤である、項目77に記載の方法。
(項目79)
対象における非ica/pgaのPNAG陽性病原体による感染症の予防または処置で使用するための、PNAG特異的抗体またはPNAG特異的抗体断片を含む医薬組成物。
(項目80)
前記非ica/pgaのPNAG陽性病原体が、非ica/pgaのPNAG陽性グラム陽性球菌である、項目79に記載の医薬組成物。
(項目81)
前記非ica/pgaのPNAG陽性グラム陽性球菌が、S.pneumonia、A群Streptococcus、B群StreptococcusまたはEnterococcusである、項目80に記載の医薬組成物。
(項目82)
前記非ica/pgaのPNAG陽性病原体が、非ica/pgaのPNAG陽性グラム陽性桿菌である、項目79に記載の医薬組成物。
(項目83)
前記非ica/pgaのPNAG陽性グラム陽性桿菌が、Listeria、Clostridium difficile、B.subtilis、M.tuberculosisまたはM.smegmatisである、項目82に記載の医薬組成物。
(項目84)
前記非ica/pgaのPNAG陽性病原体が、非ica/pgaのPNAG陽性グラム陰性球菌または球桿菌である、項目79に記載の医薬組成物。
(項目85)
前記非ica/pgaのPNAG陽性グラム陰性球菌または球桿菌が、Neisseria meningitides、Neisseria gonorrhoeae、型別不能のH.Influenzae、HelicobacterまたはCampylobacterである、項目84に記載の医薬組成物。
(項目86)
前記非ica/pgaのPNAG陽性病原体が、非ica/pgaのPNAG陽性グラム陰性桿菌である、項目79に記載の医薬組成物。
(項目87)
前記非ica/pgaのPNAG陽性グラム陰性桿菌が、Bacteroides fragilis、B.thetaiotamicron、B.vulgatis、Citrobacter rodentium、Vibrio cholerae、Salmonella enterica血清型チフス菌またはSalmonella enterica血清型ネズミチフス菌である、項目86に記載の医薬組成物。
(項目88)
前記非ica/pgaのPNAG陽性病原体が、非ica/pgaのPNAG陽性真菌である、項目79に記載の医薬組成物。
(項目89)
前記非ica/pgaのPNAG陽性真菌が、Candida albicans(酵母)、Candida albicans(菌糸)、Aspergillus、FusariumまたはCryptococcusである、項目88に記載の医薬組成物。
(項目90)
前記非ica/pgaのPNAG陽性病原体が、非ica/pgaのPNAG陽性寄生虫である、項目79に記載の医薬組成物。
(項目91)
前記非ica/pgaのPNAG陽性寄生虫が、P.bergeiまたはP.falciparumである、項目90に記載の医薬組成物。
(項目92)
前記対象がヒトである、項目79〜91のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目93)
前記対象が霊長類、ウマ、ウシ、ブタ、ヤギ、ヒツジ、イヌまたはネコである、項目79〜91のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目94)
前記対象が非ica/pgaのPNAG陽性病原体による感染症を有する、項目79〜93のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目95)
前記対象が非ica/pgaのPNAG陽性病原体による感染症を発症するリスクがある、項目79〜93のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目96)
前記抗体または抗体断片が全身投与のために製剤化される、項目79〜95のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目97)
前記抗体または抗体断片が局所投与のために製剤化される、項目79〜95のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目98)
前記抗体または抗体断片がF598(ATCC PTA−5931)抗体またはその断片である、項目79〜97のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目99)
前記抗体または抗体断片がF628(ATCC PTA−5932)抗体またはその断片である、項目79〜97のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目100)
前記抗体または抗体断片がF630(ATCC PTA−5933)抗体またはその断片である、項目79〜97のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目101)
前記抗体または抗体断片が薬剤とコンジュゲートしている、項目79〜98のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目102)
前記薬剤が細胞毒性剤である、項目101に記載の医薬組成物。
(項目103)
濃縮した微生物細胞体調製物から粗製多糖調製物をエタノール沈殿させることと;
前記粗製多糖をリゾチームおよびリソスタフィンで同時に消化し、続いてヌクレアーゼおよびプロテイナーゼKで逐次的に消化して、消化された多糖調製物を形成することと;
消化された前記多糖調製物をサイズ分画することと;
アセチル化多糖画分を単離することと;
前記アセチル化多糖画分を脱アセチル化して、50%未満のアセテート置換を有するPNAG多糖を生成することと
を含み、前記微生物細胞体調製物が非ica/pgaのPNAG陽性微生物から誘導される方法。
(項目104)
微生物培養物から不純な多糖を調製することと;
前記不純な多糖を酸または塩基とともにインキュベートして半純粋な多糖調製物を生成することと;
前記調製物を中和することと;
中和された前記調製物をフッ化水素酸中でインキュベートすることと;
前記調製物からアセチル化多糖を単離することと;
前記アセチル化多糖を脱アセチル化して、50%未満のアセテート置換を有するPNAG多糖を生成することと
を含み、前記微生物培養物が非ica/pgaのPNAG陽性微生物培養物である方法。
(項目105)
微生物培養物から不純な多糖を調製することと;
前記不純な多糖を酸または塩基とともにインキュベートして半純粋な多糖調製物を生成することと;
前記調製物を中和することと;
中和された前記調製物をフッ化水素酸中でインキュベートすることと;
前記調製物から50%未満のアセテート置換を有するPNAG多糖を単離することと
を含み、前記微生物培養物が非ica/pgaのPNAG陽性微生物培養物である方法。
(項目106)
担体を前記単離された多糖とコンジュゲートさせることをさらに含む、項目103〜105のいずれか一項に記載の方法。
(項目107)
前記担体がペプチド担体である、項目106に記載の方法。
(項目108)
前記アセチル化多糖が化学的に脱アセチル化されている、項目103または104に記載の方法。
(項目109)
前記アセチル化多糖が塩基性溶液とのインキュベーションによって脱アセチル化されている、項目108に記載の方法。
(項目110)
前記アセチル化多糖が酵素によって脱アセチル化されている、項目103または104に記載の方法。
(項目111)
対象に、抗体生成のために有効な量の、非ica/pgaのPNAG陽性病原体から単離されたPNAG多糖、およびアジュバントを投与することと、
前記対象から抗体を単離することと
を含む、抗体の生成方法。
(項目112)
前記抗体がポリクローナル抗体である、項目111に記載の方法。
(項目113)
対象に、抗体生成のために有効な量の、非ica/pgaのPNAG陽性病原体から単離されたPNAG多糖、およびアジュバントを投与することと、
前記対象から脾細胞を収集することと、
前記対象からの脾細胞を骨髄腫細胞と融合させることと、
融合サブクローンから生成された抗体を収集することと
を含む、モノクローナル抗体の生成方法。
(項目114)
前記PNAG多糖が50%未満アセチル化されている、項目111〜113のいずれか一項に記載の方法。
(項目115)
抗体を単離することをさらに含む、項目111〜114のいずれか一項に記載の方法。
(項目116)
前記対象がウサギである、項目111〜115のいずれか一項に記載の方法。
(項目117)
前記対象がヒトである、項目111〜116のいずれか一項に記載の方法。
(項目118)
非ica/pgaのPNAG陽性病原体を検出するための方法であって、
非ica/pgaのPNAG陽性病原体を含有することが疑われる試料を、PNAG特異的抗体または抗体断片と接触させることと、
前記抗体または抗体断片と前記試料との結合を検出することと
を含み、前記抗体または抗体断片の結合が、前記非ica/pgaのPNAG陽性病原体が前記試料中に存在することを示す、方法。
(項目119)
前記試料がStaphylococcus陰性である、項目118に記載の方法。
(項目120)
前記試料が対象からの生体試料である、項目118または119に記載の方法。
(項目121)
前記生体試料が尿、血液、膿、皮膚、痰、関節液、リンパまたは乳汁である、項目120に記載の方法。
(項目122)
前記抗体または抗体断片が検出可能な標識とコンジュゲートしている、項目118〜121のいずれか一項に記載の方法。

図面の簡単な説明

0049

感染から4時間後に開始されて、腹腔内(ip)および局所に投与された抗PNAGのMAb F598の影響。この図は、48時間の実験の最も低い接種原からのデータを示す。実験の詳細:接種原は、1×105/目であった;感染から4および24時間後に200μgのMAbをip注射した;感染から24および32時間後に20μgのMAbを局所に塗布した。データポイントは、個々のマウスの値を表す;バーは、群の平均スコアを表す。P値マンホイットニーU検定

0050

感染から4時間後に開始されて、IPおよび局所に投与された抗PNAGのMAb F598の影響。この図は、48時間の実験の低い接種原からのデータを示す。実験の詳細:接種原は、2×105/目であった;感染から4時間後に500μgのMAbをIP注射した;感染から24および32時間後に50μgのMAbを局所に塗布した。データポイントは、個々のマウスの値を表す;バーは、群の平均スコアを表す。P値:マンホイットニーU検定。

0051

感染から4時間後に開始されて、局所に投与された抗PNAGのMAb F598の影響。この図は、32時間の実験の中間の接種原からのデータを示す。実験の詳細:接種原は、5.1×106/目であった;感染から4、8、24時間後にMAbを局所に塗布した。データポイントは、個々のマウスの値を表す;バーは、群の平均スコアを表す。P値:マンホイットニーU検定。

0052

感染から4時間後に開始されて、局所に投与された抗PNAGのMAb F598の影響。この図は、32時間の実験の高い接種原からのデータを示す。実験の詳細:接種原:5×107/目;感染から4、8、24時間後にMAbを局所に塗布した。32時間後に実験を終了した。データポイントは、個々のマウスの値を表す;バーは、群の平均スコアを表す。P値:マンホイットニーU検定。

0053

S.pneumoniae D39を抗原投与したCBA/Nマウスの生存率(N=12/群)。

0054

S.pyogenes(A群Streptococcus)が原因の致死性皮膚感染症に対する抗9GlcNH2−TTコンジュゲートワクチン抗体の保護効力

0055

B群N.meningitides B16B6株を抗原投与した2〜3日齢の子マウスの髄膜炎(脳の細菌)に対する、ウサギで作製された抗9GlcNH2−TTコンジュゲートワクチン抗体の保護効力。データポイントは、個々のマウスのlog10 CFU/脳を表す;バーは、群の中間スコアを表す。P値:マンホイットニーU検定。

0056

PBS(実験1)または抗HIVヒトIgG1 MAb(MAb F105、実験2)のいずれかと比較した、抗PNAGヒトIgG1 MAbを投与したマウスにおける大腸炎スコアの低減。データポイントは、個々のマウスのスコアを表す;バーは、群の中間スコアを表す。P値:マンホイットニーU検定。

0057

抗PNAGのMAb F598または対照の抗HIVヒトIgG1 MAb(F105)のいずれかで処置したTRUCマウスで総組織学的スコアを見出すために使用した4つのパラメータの個々のスコアの比較。

0058

L.monocytogenesに対する、ウサギで作製した抗9GlcNH2−TTコンジュゲートワクチン抗体の保護効力。

0059

抗dPNAG−TTウサギ抗体によって媒介された、S.pneumoniaeの4株のオプソニン性殺傷。殺傷は、正常なウサギ血清により対照で得られたものと比較した。

0060

抗PNAG20ヒトIgG1 MAb F598によって媒介された、S.pneumoniaeの4株のオプソニン性殺傷。殺傷は、P.aeruginosaアルギネートに特異的な対照のMAb F429と比較した。

0061

抗9GlcNH2−TTウサギ抗体によって媒介された、E.faecalisの3株のオプソニン性殺傷。殺傷は、正常なウサギ血清により対照で得られたものと比較した。

0062

抗PNAGのMAb F598によるA群Streptococcusのオプソニン性殺傷。殺傷は、P.aeruginosaアルギネートに特異的な対照のMAb F429と比較した。

0063

抗PNAGのMAb F598によるCandida albicansのオプソニン性殺傷。殺傷は、P.aeruginosaアルギネートに特異的な対照のMAb F429と比較した。

0064

N.meningitidisのB血清群株の殺細菌性殺傷。

0065

N.gonorrhoeaeの殺細菌性殺傷。

0066

N.meningitidisの殺細菌性殺傷の阻害

0067

N.gonorrhoeaeの殺細菌性殺傷の阻害。

0068

発明の詳細な説明
本発明は、細菌および細菌以外のいくつかの病原体でのPNAG発現に関する予想外の知見に一部関する。この知見は、少なくとも2つの理由のために予想外であった。最初に、本発明に従ってPNAGを発現することが見出された病原体のいずれも、icaまたはpga遺伝子座を有しない。icaおよびpga遺伝子座は、PNAG合成を含む多糖合成に関与する4つのタンパク質を各々コードする。本発明の前までは、病原体がPNAGを合成するためにicaまたはpga遺伝子座を有しなければならないと考えられていた。ica遺伝子座は、本発明の前にPNAGを発現することが公知であったS.aureusおよびS.epidermidisに存在し、pga遺伝子座は一部のグラム陰性生物体で同定されている。新たに発見されたPNAG陽性病原体が、これらの遺伝子座が見かけ上存在しない中でどのようにPNAGを実際に合成するかは明らかでない。本発明の知見は、そのような遺伝子座およびそれらがコードするタンパク質が存在しなくても、PNAGが合成される可能性を示唆する。第2には、PNAGを発現することが見出された、細菌および細菌以外の病原体を含む病原体に、大きな変動がある。本発明の前までは、識別可能なica/pga遺伝子座を発現しない病原体がPNAGを作製することができることは考えられていなかった。細菌以外の病原体がPNAGを発現するかもしれないことも考えられていなかった。

0069

これらの様々な細菌および細菌以外の病原体がPNAGを発現するとの知見は、そのような病原体によって引き起こされる感染症の予防、処置および/または診断のための新しいアプローチを提供する。したがって本発明は、とりわけ、新たに記載されたPNAG陽性病原体からのPNAGおよびdPNAGの単離および/または誘導、ならびに免疫応答(PNAGに特異的な抗体を生成するのに必要な免疫応答を含む)の刺激、PNAGおよびPNAG発現病原体の検出、およびPNAG発現病原体の感染症の予防および処置におけるそれらの使用を企図する。そのようなPNAG発現病原体には、限定されずに、本明細書に記載される非ica/pgaのPNAG発現病原体が含まれる。

0070

非ica/pgaのPNAG陽性病原体
PNAGを発現することが新たに発見された病原体は、本明細書において非ica/pgaのPNAG陽性病原体と呼ばれ、それらがS.aureus、S.epidermidisまたはE.coliなどの公知のPNAG発現病原体の4遺伝子ica/pga遺伝子座に何らかの有意な類似性を有するDNAベースの遺伝子座を含有しないことを示す。icaまたはpga遺伝子座は、4つのタンパク質(2つのグリコシルトランスフェラーゼ、N−脱アセチル化酵素および合成された多糖の搬出のためのタンパク質)をコードする。一部の非ica/pgaのPNAG病原体は、これらの4つのタンパク質をコードする遺伝子を単一の遺伝子座に含まない。

0071

例示的なica遺伝子座(すなわち、S.aureusからのもの)のヌクレオチド配列は、受託番号AF086783の下でGenBank寄託されている。本発明により、「非ica」病原体とみなされる病原体は、識別可能なica遺伝子座を有しない。例として、そのような病原体は、染色体DNAの同じ連続ストレッチに存在し、AF086783の下で寄託されたica遺伝子座の全体の4遺伝子ヌクレオチド配列と少なくとも25%の相同性を有するヌクレオチド配列を有することができない。非ica PNAG陽性病原体は、Staphylococciを除外する。

0072

例示的なpga遺伝子座(すなわち、E.coli K12 substr.MG1655からのもの)のヌクレオチド配列は、遺伝子座の中の4つの遺伝子の各々について、AAC74106.1、AAC74107.1、AAC74108.1およびAAC74109.1の受託番号の下でGenBankに寄託されている。本発明により、「非pga」病原体とみなされる病原体は、識別可能なpga遺伝子座を有しない。例として、そのような病原体は、染色体DNAの同じ連続ストレッチに存在し、AAC74106.1、AAC74107.1、AAC74108.1およびAAC74109.1の下で寄託されたヌクレオチド配列の4つ全てと少なくとも25%の相同性を有するヌクレオチド配列を有することができない。非pga PNAG陽性病原体は、E.coli、Klebsiella pneumoniae、Bordetella pertussis、B.parapertussis、B.bronchoseptica、Burkholderia cenocepacia、B.dolosa、Actinobacillus pleuropneumoniae、Aggregatibacter actinomycetemcomitans、Acinetobacter baumanniiおよびShigella属の一部の株を除外する。

0073

非ica/pgaのPNAG陽性病原体は、グラム陰性菌およびグラム陽性菌、真菌類および寄生虫を含む。より具体的には、非ica/pgaのPNAG陽性細菌は、グラム陽性球菌、グラム陽性桿菌、グラム陰性球菌または球桿菌、およびグラム陰性桿菌を含む。非ica/pgaのPNAG陽性グラム陽性球菌は、S.pneumoniae、A群Streptococcus(Streptococcus pyogenes)、B群Streptococcus(Streptococcus agalactiae)、C群Streptococcus(Streptococcus dysagalactiae)およびEnterococcus(E.faecalisおよびE.faecium)を含む。非ica/pgaのPNAG陽性グラム陽性桿菌は、Listeria monocytogenes、Clostridium difficile、Bacillus subtilis、Mycobacterium tuberculosisおよびM.smegmatisを含む。非ica/pgaのPNAG陽性グラム陰性球菌または球桿菌は、Neisseria meningitides、Neisseria gonorrhoeae、型別不能のH.influenzae、Hemophilus ducreyi、Helicobacter pyloriおよびCampylobacter jejuniを含む。非ica/pgaのPNAG陽性グラム陰性桿菌は、Bacteroides fragilis、B.thetaiotamicron、B.vulgatis、Citrobacter rodentium、Vibrio cholerae、Salmonella enterica血清型チフス菌およびSalmonella enterica血清型ネズミチフス菌を含む。

0074

非ica/pgaのPNAG陽性真菌は、Candida albicans(酵母)、Candida albicans(菌糸)、Aspergillus、FusariumおよびCryptococcus属の種を含む。非ica/pgaのPNAG陽性寄生虫は、Plasmodium bergeiおよびP.falciparumを含む。

0075

非ica/pgaのPNAG陽性病原体は、T.vaginalisであってもよい。

0076

本発明は、対象のPNAG多糖に特異的である免疫応答を誘導する抗原として、PNAG多糖の使用を企図する。そのような免疫は、本明細書において能動免疫と呼ばれる。対象は、前述の非ica/pgaのPNAG陽性病原体のいずれか1つによって引き起こされる感染症を有するか、またはその発症のリスクがある者であってもよい。感染症は、PNAG多糖の使用によって予防または処置することができる。

0077

本発明は、対象のPNAG多糖に特異的である免疫応答を誘導する、PNAG特異的抗体(または抗体断片)の使用も企図する。そのような免疫は、本明細書において受動免疫と呼ばれる。対象は、前述の非ica/pgaのPNAG陽性病原体のいずれか1つによって引き起こされる感染症を有するか、またはその発症のリスクがある者であってもよい。感染症は、PNAG特異的抗体(または抗体断片)の使用によって予防または処置することができる。

0078

PNAGおよびdPNAG多糖
PNAG多糖は、ポリN−アセチルベータ(β)1−6グルコサミンである(すなわち、それはベータ(β)1−6連結によって連結されるグルコサミン単量体単位で構成される)。存在する場合、アセチル基はグルコサミン単量体にN連結される(O連結に対して)。PNAGは、以下の式の構造を有し、



式中、nは整数であり、Rは、−NH−CO−CH3および−NH2からなる群から選択される。「n」は、限定されずに、2〜500の範囲であってもよい。

0079

PNAGはin vitroで合成することができるか、天然に存在する供給源、例えば新たに記載されたPNAG陽性病原体から単離することができる。その生来の形では、PNAGは、アセチル化(すなわち、Rが−NH−CO−CH3である)が1〜100%の範囲である形の混合物として存在し、より高度にアセチル化された形(すなわち、>50%のアセチル化を有するもの)がより優占した形である。

0080

十分にアセチル化されない形は高度に免疫原性であり、in vivoでの免疫刺激アッセイにおいては、より高度にアセチル化された形と比較してオプソニン性防御抗体をより良好に導き出すことができることが以前に発見された。dPNAG投与の後に導き出される抗体は、dPNAG、および一部の場合にはPNAGの高度にアセチル化された形も認識する。これらの知見は、PNAGの十分にアセチル化されない形を、in vivoで防御免疫応答を刺激するのに適するワクチン候補にした。その結果、本発明は、対象で能動免疫を刺激するための、PNAGの十分にアセチル化されない形の使用も企図する。PNAGのそのような十分にアセチル化されない形は、本明細書において脱アセチル化PNAG(またはdPNAG)と呼ばれる。R基の50%未満が−NH−CO−CH3である以外、dPNAGは上に示すものと同じ構造を有する(すなわち、アミノ基の50%未満がアセテートで置換される)。アセチル化の範囲が0から50%未満である限り、dPNAGは全体または部分的に脱アセチル化されていてもよい。全体が脱アセチル化されたdPNAG(すなわち、RがNH2だけ)は、本明細書においてホモ重合体と呼ぶことができる。部分的に脱アセチル化されたdPNAG(すなわち、Rの50%未満が−NH−CO−CH3である限り、Rは−NH2または−NH−CO−CH3であってもよい)は、本明細書においてヘテロ重合体と呼ぶことができる。例えば、R基の49%未満、45%未満、40%未満、35%未満、30%未満、25%未満、20%未満、15%未満、10%未満、5%未満、または1%未満は、−NH−CO−CH3であってもよい。ある場合には、アセチル化のレベルは、40%以下、35%以下、20%以下または15%以下である。

0081

本発明は、様々な適用における、PNAGの高度にアセチル化された形および十分にアセチル化されない形の使用を企図する。非限定例として、高度にアセチル化されたPNAGは、診断薬として、または別の非治療目的のために使用する抗体を作製するために使用することができる。

0082

本発明は、高度にアセチル化されたか十分にアセチル化されない、PNAGの天然に存在する形、ならびにPNAGの合成形(すなわち、完全に新規に作製したもの)の使用を企図する。理解されるように、そのような合成形は、互いにβ−1−6連結される既知の数および配列のグルコサミンおよびN−アセチルグルコサミンの単位で合成することができる。合成形は、一部の場合には4単量体と小さくてもよい。

0083

公開米国特許出願番号US−2011−0150880は、合成オリゴ糖、それらの合成および担体とのそれらのコンジュゲーションを記載する。この参照の具体的な全体の教示は、参照により本明細書に組み込まれる。一部の実施形態では、合成オリゴ糖は担体とコンジュゲートさせて使用されてもよい。
例は、



であるリンカーを介して担体とコンジュゲートしているオリゴ糖を含む、オリゴ糖−担体コンジュゲートであり、式中、nは>1であり、mは1から10までから選択される数であり、pは1から20までから選択される数であり、RはHまたはアルキル基であり、リンカーはオリゴ糖にO連結し、担体にN連結する。「n」は2〜10、2〜5、または一部の実施形態では2、3または4であってもよい。

0084

別の例は、O連結リンカーを有するオリゴ糖であり、リンカーは、



を含み、オリゴ糖はポリグルコサミンである。ポリグルコサミンは、長さが2〜20単量体、例えば長さが5〜11単量体である、β−1−6連結されたグルコサミンであってもよい。

0085

PNAGおよびdPNAGのサイズは変動することができ、特定の適用によって決定されてもよい。一般的に、PNAGおよびdPNAGの分子量は、約900ダルトン(Da)から750キロダルトン(kDa)の範囲内であってよい。一部の態様では、PNAGまたはdPNAGは、2kDa未満の分子量を有する。一部の実施形態では、PNAGまたはdPNAGの分子量は、少なくとも約2200ダルトン、または少なくとも約2500ダルトン、または少なくとも約3000ダルトンであってもよい。一部の実施形態では、PNAGまたはdPNAGは、長さが少なくとも9、少なくとも10単量体単位、または長さが少なくとも12単量体単位、または長さが少なくとも15単量体単位であってもよい。他の態様では、PNAGまたはdPNAGは、少なくとも100kDa、任意選択で100〜500kDaの範囲内の分子量を有する。

0086

本明細書においてより詳細に論じられるように、PNAGおよびdPNAGのより低分子量のバージョンを含むPNAGおよびdPNAGは、担体タンパク質などの担体とコンジュゲートさせることができる。担体とコンジュゲートさせる場合、PNAGおよびdPNAGは2〜3単量体単位と小さくてもよいが、好ましくは長さが少なくとも4〜6単量体単位である。800Daから1,000kDaの間の多糖が、一般的であろう。本明細書に記載されるように、このサイズのPNAGまたはdPNAGの形は、新規に合成することができる。担体化合物なしで使用するとき、PNAGまたはdPNAGは約100kDa以上であってもよい。

0087

PNAGの調製
本発明は、本明細書に記載される非ica/pgaのPNAG発現病原体から単離または誘導されたdPNAGおよびPNAGを含む、dPNAGおよびPNAGの天然に存在する形および合成形の使用を企図する。本明細書で用いるように、天然に存在するPNAGまたはdPNAGは、天然に存在する供給源中に存在し、任意選択でそれから単離または誘導することができるものである。

0088

PNAGおよびdPNAG抗原は、単離された形で提供および/または使用することができる。単離された多糖、例えば単離されたdPNAGは、それが通例存在するかそれが合成された環境から取り出され、したがって少なくとも一部分離されたものである。ある場合には、単離された多糖は、構造的または機能的に特徴付けられるように、他の化合物から十分に分離される。例えば、単離された多糖は、その化学的組成を決定するために「配列決定をする」ことができる。

0089

dPNAGは生来のPNAGから単離することができるか、または本明細書に記載される脱アセチル化方法を用いて、より高度にアセチル化された天然に存在するPNAGから誘導することができる。in vitroで合成されるdPNAGは、その合成反応混合物から単離し、それによってそれを反応基質、酵素、補因子触媒または反応生成物から分離することもできる。

0090

PNAGおよびdPNAGは、ica遺伝子座を載せている任意の微生物(細菌を含む)株から調製することができる。icaを載せているこれらの株には、それらに限定されないが例えばS.epidermisおよびS.aureusなどの、ica遺伝子座を天然に発現するものが含まれる。具体的な株には、S.epidermis RP62A(ATCC番号35984)、S.epidermis RP12(ATCC番号35983)、S.epidermis M187、S.aureus RN4220(pCN27)およびS.aureus MN8 mucoidが含まれる。icaを載せている株には、ica遺伝子座の遺伝子で形質転換されたものも含まれる(例えば、S.carnosus TM300(pCN27))。

0091

生来のPNAGは、細胞および細胞遊離培養上清を含む微生物培養物から生来の粗製PNAG調製物を抽出し、粗製PNAG調製物からの高分子量の生来のPNAGに富む物質の単離をもたらし、高分子量PNAGに富む物質を含有する不純なPNAGを、溶媒、例えばメタノールエタノールアセトン、または水溶液からの多糖の沈殿を引き起こすことが可能であることが当業技術者に公知である任意の他の有機溶媒で沈殿させることによって先ず得ることを含む、様々な方法によって調製することができる。生来の粗製PNAG調製物を抽出し、不純な生来のPNAGの調製物を単離して沈殿させるステップは、当技術分野で公知であり、公開米国特許出願番号US−2005−0118198−A1に記載されている方法を用いて実施することができる。

0092

この不純なPNAG物質を次に精製し、脱アセチル化して、dPNAGを生成することができる。脱アセチル化は、化学的にまたは酵素によって実行することができる。化学的脱アセチル化は、一部の場合には、不純なPNAG調製物を塩基または酸とともにインキュベートして半純粋なPNAG調製物を生成し、調製物を中和し、中和された調製物をさらに処理してdPNAGを生成することを含むことができる。

0093

酵素による脱アセチル化は、不純なPNAGを、細胞壁破壊剤、例えばリゾチーム、リソスタフィンおよびプロテイナーゼK、ならびにDNAおよびRNAを消化するヌクレアーゼ酵素、例えばDNアーゼおよびRNアーゼを含む、生体物質を消化する細菌酵素などの酵素とともにインキュベートすることを一般的に含む。これに続いて、溶液からPNAGを沈殿させる溶媒の添加、沈殿物の収集、およびNaOHなどの塩基、またはHClなどの酸へのPNAGの再溶解、その後中和が続く。インキュベーションステップが酸で実施されるならば塩基を用いて、インキュベーションステップが塩基で実施されるならば酸で、中和を達成することができる。中性物質からの不溶性画分は、例えば、フッ化水素酸でインキュベーションして純粋な生来のPNAG抗原を生成することによって、またはpH<4.0の緩衝剤に再溶解し、続いて分子篩および/もしくはイオン交換クロマトグラフィーによって次に処理される。

0094

別の単離方法は、培養物を強い塩基または酸とともにインキュベートすることによって、粗製PNAG懸濁液を微生物(細菌を含む)培養物から抽出するステップを含む。好ましくは、培養物は少なくとも2時間、より好ましくは少なくとも5、10、15、18または24時間、強い塩基または酸の中で撹拌される。強い塩基または酸は、任意のタイプの強い塩基または酸であってもよいが、好ましくは少なくとも1MのNaOHまたはHClの強度を有する。一部の実施形態では、強い塩基または酸は、5M NaOHまたは5M HClである。次に、酸または塩基溶液遠心分離にかけて、細胞体を収集する。一部の実施形態では、抽出手順を数回繰り返す。生じた酸または塩基溶液をおよそpH7に中和し、次に透析して不溶性の不純なPNAGを生成する。

0095

dPNAGは、新規に合成することもできる。dPNAGの新規合成のための方法は、公開米国特許出願番号US−2005−0118198−A1およびUS−2011−0150880−A1に記載されている。

0096

一部の方法は、出発物質、例えば限定されずに、ポリグルコース(すなわち、デキストラン)、ポリグルコサミン、例えばキチンまたはキトサン、ポリグルコミノウロン酸からdPNAGを誘導することができ、本発明のdPNAG抗原を生成するために、ポリガラクトサミノウロン酸を使用することもできる。

0097

PNAGおよびdPNAG調製物は、様々な純度のものであってもよい。本明細書で用いるように、純粋なPNAGまたはdPNAG調製物は、汚染物質が92%を超えて含まれないPNAGまたはdPNAG調製物である。これらの汚染物質には、ガラクトースリン酸塩テイコ酸等が含まれる。一部の実施形態では、PNAGおよびdPNAG組成物は、汚染物質が少なくとも93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%含まれないか、汚染物質が100%含まれない。一部の実施形態では、dPNAG組成物は、高度にアセチル化されたPNAGを含まない。

0098

PNAGまたはdPNAG組成物の純度は、当技術分野で公知である任意の手段によって評価することができる。例えば、純度は、化学分析アッセイならびにガスクロマトグラフィー、および物質の構造態様を検証する核磁気共鳴によって評価することができる。

0099

担体
新規に合成されるか、天然に存在する供給源に由来するかにかかわらず、PNAGおよびdPNAGは、コンジュゲート形または非コンジュゲート形で使用することができる。コンジュゲート形では、PNAGまたはdPNAGは、直接に、またはリンカーを介して担体(または担体化合物、これらの用語は本明細書において互換的に使用される)にコンジュゲートさせることができる。コンジュゲーションは、その末端片方か両方を含む、多糖の任意の位置に存在してもよい。

0100

本明細書で用いられる「担体」は、直接に、またはリンカーの使用により多糖にコンジュゲートさせることができる化合物である。担体は、免疫学的活性(すなわち、免疫原性)であるか、不活性であってもよい。in vivoで使用するとき、担体は対象に投与しても安全であることを理解すべきである。

0101

担体には、限定されずに、タンパク質、またはペプチド、多糖、核酸または他の重合体、脂質および小分子が含まれる。担体タンパク質には、例えば、血漿タンパク質、例えば血清アルブミン免疫グロブリンアポリポタンパク質およびトランスフェリン;細菌のポリペプチド、例えばTRPLE、β−ガラクトシダーゼ、ポリペプチド、例えばヘルペスgDタンパク質、アレルゲンジフテリアおよび破傷風トキソイドサルモネラ菌フラゲリンヘモフィルスピリン、ヘモフィルスの15kDa、28〜30kDaおよび40kDa膜タンパク質、Escherichia coli、熱不安定性腸管毒素ltb、コレラ毒素、およびウイルスタンパク質、例えばロタウイルスVPおよびRSウイルスfおよびgタンパク質が含まれる。

0102

免疫化のために特に有益であろう担体タンパク質には、キーホールリンペットヘモシアニン、血清アルブミン、ウシのチログロブリンまたはダイズトリプシンインヒビターが含まれる。免疫化される対象で免疫原性である任意の他の化合物は、担体として使用することができる。

0103

多糖をタンパク質にコンジュゲートさせる多くの方法が、当技術分野で公知である。一般に、多糖は活性化されるべきであるか、さもなければコンジュゲーションに適合するようにするべきである(すなわち、少なくとも1つの部分を、タンパク質または他の分子に共有結合することを可能にしなければならない)。多くのそのような方法が当技術分野で公知である。公開米国特許出願番号US−2005−0118198−A1およびUS−2011−0150880−A1、および米国特許第4356170号、第4663160号、第4619828号、第4808700号、第4711779号を参照することができる。

0104

担体は、リンカーまたはスペーサーを介してPNAGまたはdPNAGにコンジュゲートさせることができる。多糖は、当技術分野公知である任意の手段によって、例えばスペーサーまたはリンカーと共有結合を生成する多糖の遊離還元性末端を使用して、リンカーまたはスペーサーに結合することができる。共有結合は、PNAGまたはdPNAGの遊離の還元性末端を、その後にアシル化によってスペーサーに共有結合することができる遊離の1−アミノグリコシドに変換することによって生成することができる。(Lundquistら、J. Carbohydrate Chem.、10巻:377頁(1991年))。あるいは、スペーサーの上の活性基としてN−ヒドロキシスクシンイミド活性エステルを使用して、PNAGまたはdPNAGをスペーサーに共有結合することができる。(Kochetkow、Carbohydrate Research、146巻:C1頁(1986年))。ヨウ素および水酸化カリウムを使用して、PNAGまたはdPNAGの遊離の還元性末端をラクトンに変換することもできる。(Isebellら、Methodsof Carbohydrate Chemistry、Academic Press、New York(1962年))。スペーサーまたはリンカーの一級アミノ基によって、ラクトンをスペーサーに共有結合することができる。還元アミノ化を使用して、PNAGまたはdPNAGの遊離の還元性末端をリンカーまたはスペーサーに共有結合することもできる。

0105

抗体
本発明は、PNAGおよび/またはdPNAGに結合する抗体を包含する。抗体は、モノクローナル抗体であるか、またはポリクローナル抗体であってもよい。dPNAGに結合する抗体は、PNAGの高度にアセチル化された形に結合することもできる。抗体は、任意選択で担体にコンジュゲートし、および/またはアジュバントと併用される、dPNAGまたはPNAG、または3つを超える単糖単位のグルコサミンまたはN−アセチルグルコサミンで構成される合成オリゴ糖を使用して作製することができる。抗体は、非ica/pgaのPNAG陽性病原体またはicaを載せているもしくはpgaを載せている病原体に由来するPNAGまたはdPNAGを用いて生成することができる。

0106

ポリクローナル抗体は、抗原およびアジュバントの複数回の皮下または腹腔内注射によって動物で一般に作製される。PNAGまたはdPNAGまたはコンジュゲート型合成オリゴ糖に対するポリクローナル抗体は、コンジュゲート形もしくは非コンジュゲート形のPNAGもしくはdPNAG、またはコンジュゲート形の合成オリゴ糖を単独で、またはアジュバントと一緒に注射することによって生成することができる。そのようなポリクローナル作製方法は、公開米国特許出願番号US−2005−0118198−A1に記載される。

0107

簡潔には、コンジュゲート形もしくは非コンジュゲート形のdPNAGもしくはdPNAG、またはコンジュゲート形のオリゴ糖を、フロイント不完全アジュバントなどのアジュバントと合わせ(例えば、フロイントの1〜3容量にウサギまたはマウスの100μgのコンジュゲート)、複数部位皮内注射する。およそ1カ月後に、複数部位での皮下注射によってアジュバント中の抗原または抗原コンジュゲートの元の量の1/5〜1/10で動物を追加免疫する。1〜2週後に、動物を放血させ、血清を抗体の存在について検定する。抗体価プラトーまで、動物を繰り返し追加免疫することができる。動物は、単独のPNAGまたはdPNAGまたは合成オリゴ糖コンジュゲート、PNAGもしくはdPNAGコンジュゲートまたは合成オリゴ糖コンジュゲート、または異なる担体化合物にコンジュゲートしているPNAGもしくはdPNAG、または合成オリゴ糖コンジュゲートをアジュバントの有り無しで追加免疫することができる。一部の実施形態では、追加免疫はdPNAGよりもむしろPNAGを含むことができ、またはそれらはdPNAGとPNAGの混合物を含有することができる。

0108

ポリクローナル抗体の供給源を供給することに加えて、免疫化された動物はPNAG特異的およびdPNAG特異的モノクローナル抗体を生成するために使用することができる。本明細書で用いるように、用語「モノクローナル抗体」は、抗原の同じエピトープに結合する免疫グロブリンの均一な(すなわち、単一クローンの)集団を指す。モノクローナル抗体は同じIg遺伝子の再配列を有し、したがって同一の結合特異性を示す。抗体を生成するためにdPNAGまたは合成オリゴ糖コンジュゲートが使用される場合には、エピトープは高度にアセチル化されたPNAGならびにdPNAGに存在することができ、したがって、dPNAGに対して作製された抗体はPNAGに結合することもできる。

0109

モノクローナル抗体の調製方法は、当技術分野で公知である。モノクローナル抗体は、様々な方法によって調製することができる。そのような一方法では、免疫化動物から単離された脾細胞は、骨髄腫細胞との融合またはエプスタインバーウイルスの形質転換によって不死化され、所望の抗体を発現するクローンがスクリーニングされ、同定される。他の方法は、再配置されたIg遺伝子配列の単離および不死化された細胞系へのクローニングを含む。そのような方法は、公開米国特許出願番号US−2005−0118198−A1およびUS−2011−0150880−A1により詳細に記載され、そのような教示は参照により本明細書に組み込まれる。

0110

PNAGに特異的な抗体は、限定されずに、マウス、ヒト、またはキメラ抗体、例えばヒト化抗体であってもよいが、それに限定されない。

0111

ヒトモノクローナル抗体は、米国特許第5567610号、米国特許第5565354号、米国特許第5571893号、Kozber、J. Immunol.133巻:3001頁(1984年)、Brodeurら、Monoclonal Antibody Production Techniques and Applications、51〜63頁(Marcel Dekker, Inc、new York、1987年)およびBoernerら、J. Immunol.147巻:86〜95頁(1991年)に開示されるものを含む、当技術分野で公知の方法のいずれかで作製することができる。ヒト抗体は、対象の抗原(例えば、dPNAGまたはPNAG)に対して抗体を生成する、ヒトの血液または他の組織からの抗体産生リンパ球回収することによって得ることができる。これらのリンパ球は、適当な培養条件下において研究所で自己増殖する細胞を生成するように処理することができる。細胞培養物は、対象の抗原に対する抗体の生成についてスクリーニングし、次にクローニングすることができる。dPNAGまたはPNAGに対するヒトモノクローナル抗体を生成するために、クローン培養を使用することができ、または異なるタイプの抗体生成のために、抗体の重鎖および軽鎖可変部分をコードする遺伝子エレメント核酸ベクターにクローニングして挿入することができる。ヒトモノクローナル抗体を調製する従来の方法に加えて、そのような抗体は、ヒト抗体を生成することが可能であるトランスジェニック動物を免疫化することによって調製することもできる(例えば、Jakobovitsら、PNAS USA、90巻:2551頁(1993年);Jakobovitsら、Nature、362巻:255〜258頁(1993年);Bruggermannら、Year in Immunol.、7巻:33頁(1993年);およびLonbergに発行された米国特許第5569825号。)

0112

本明細書で用いるように、「ヒト化モノクローナル抗体」は、少なくともヒト定常領域およびヒト以外の種からの抗原結合領域、例えば1つ、2つまたは3つのCDRを有する、モノクローナル抗体またはその機能的活性断片である。ヒト化抗体は、それらが対象の抗原を特異的に認識するが、抗体自身に対してヒトで免疫応答を引き起こさない点で、特定の臨床有用性を有する。例として、ヒト化抗体を調製するために、マウスCDRをヒト抗体のフレームワーク領域に移植することができる。例えば、L. Riechmannら、Nature332巻、323頁(1988年);M. S. Neubergerら、Nature314巻、268頁(1985年)およびEPA0239400を参照。あるいは、元の抗体のエピトープ特異性を保持しながら、ヒト抗体の類似した領域でヒト以外の抗体の非CDR領域を置き換えることによって、ヒト化モノクローナル抗体を構築することができる。例えば、ヒト以外のCDR、および任意選択でフレームワーク領域の一部を、ヒトFRおよび/またはFc/pFc’領域に共有結合して、機能性抗体を生成することができる。Protein Design Labs(Mountain View California)、Abgenix、およびMedarexなどの、特異的マウス抗体領域からヒト化抗体を合成する商業実体が米国にある。欧州特許出願第0239400号を参照することもできる。

0113

抗原結合性抗体断片も、本発明に包含される。当技術分野で公知であるように、抗体分子小さな部分であるパラトープだけが、そのエピトープへの抗体の結合に関与する(一般に、Clark, W.R.(1986年)The Experimental Foundations of Modern Immunology Wiley & Sons, Inc.、New York;Roitt, I.(1991年)Essential Immunology、7版、Blackwell Scientific Publications、Oxfordを参照)。抗体のpFc’およびFc領域は、例えば、補体カスケードエフェクターであるが、抗原結合に関与しない。pFc’領域が酵素によって開裂された抗体、またはF(ab’)2断片と称される、pFc’領域なしで生成された抗体は、無傷の抗体の抗原結合部位両方とも保持する。単離されたF(ab’)2断片は、その2つの抗原結合部位のために二価モノクローナル断片と呼ばれる。同様に、Fc領域が酵素によって開裂された抗体、またはFab断片と称される、Fc領域なしで生成された抗体は、無傷の抗体分子の抗原結合部位の1つを保持する。さらに進めて、Fab断片は、共有結合した抗体軽鎖およびFd(重鎖可変領域)で表される抗体重鎖の部分からなる。Fd断片は抗体特異性の主要な決定因子であり(単一のFd断片は、抗体特異性を変化させることなく最高10個の異なる軽鎖と会合することができる)、Fd断片は単離状態エピトープ結合能力を保持する。

0114

用語Fab、Fc、pFc’、F(ab’)2およびFvは、いずれも標準的な免疫学的意味で用いられる[Klein、Immunology(John Wiley、New York、NY、1982年);Clark, W.R.(1986年)The Experimental Foundations of Modern Immunology(Wiley & Sons, Inc.、New York);Roitt, I.(1991年)Essential Immunology、7版、(Blackwell Scientific Publications、Oxford)]。周知の機能的に活性な抗体断片には、限定されずに抗体のF(ab’)2、Fab、FvおよびFd断片が含まれる。無傷の抗体のFc断片欠くこれらの断片は、循環からより速やかに消失し、無傷の抗体より非特異的でない組織結合を有することができる(Wahlら、J. Nucl. Med.24巻:316〜325頁(1983年))。例えば、Ladnerらへの米国特許第4,946,778号に記載される方法に従って、単鎖抗体を構築することができる。そのような単鎖抗体は、フレキシブルリンカー部分によって連結される軽鎖および重鎖の可変領域を含む。単離された可変重鎖単一ドメインを含む単一ドメイン抗体(「Fd」)を得る方法も報告されている(例えば、単離された形でそれに結合するためにその標的エピトープへの十分な親和性を有する、抗体重鎖可変領域(VH単一ドメイン抗体)を同定するためのスクリーニング方法を開示する、Wardら、Nature341巻:644〜646頁(1989年)を参照)。公知の抗体重鎖および軽鎖可変領域配列に基づいて組換えFv断片を作製する方法は、当技術分野で公知であり、例えば、Mooreら、米国特許第4,462,334号に記載されている。抗体断片の使用および生成を記載する他の参考文献には、例えば、Fab断片(Tijssen、Practice and Theory of Enzyme Immunoassays(Elsevieer、Amsterdam、1985年))、Fv断片(Hochmanら、Biochemistry12巻:1130頁(1973年);Sharonら、Biochemistry15巻:1591頁(1976年);Ehrilchら、米国特許第4,355,023号)および抗体分子の部分(Audilore-Hargreaves、米国特許第4,470,925号)が含まれる。したがって、当業者は、dPNAGエピトープへの抗体特異性を破壊することなく、無傷の抗体の様々な部分から抗体断片を構築することができる。抗dPNAG抗体によって認識されるエピトープが、高度にアセチル化されたPNAGの上に存在することもできることを理解すべきである。

0115

用途
本発明の多糖、合成オリゴ糖および抗体は、in vitro、in situおよびin vivoでの適用を含む様々な異なる適用で有益である。非ica/pgaのPNAG陽性病原体による感染症を予防または処置するためにin vivoで対象を免疫化するために、これらの多糖および合成オリゴ糖を使用することができる。多糖および合成オリゴ糖は、PNAGまたはdPNAGに特異的な抗体を開発するために使用することもでき、それらは、次に、非ica/pgaのPNAG陽性病原体による感染症を予防または処置するためにin vivoで対象を免疫化するために使用することができる。

0116

抗体などの結合パートナーについてスクリーニングするために、非ica/pgaのPNAG陽性病原体から誘導されるPNAGおよび/またはdPNAGを使用することができる。対象で感染症を検出する(すなわち、診断する)ことを含む、PNAG発現病原体を検出するために、抗体を使用することもできる。したがって、本発明は、PNAGおよびdPNAGに結合する抗体を生成する方法も提供する。

0117

非ica/pgaのPNAG陽性病原体から誘導されるPNAGおよび/またはdPNAGは、ica遺伝子座を載せているものおよび載せていないものを含む、任意のPNAG発現病原体による感染症を有するか、またはその発症のリスクがある対象で免疫応答を誘導するために使用することができる。「非ica/pgaのPNAG陽性病原体から誘導されるPNAGおよび/またはdPNAG」は、本明細書に記載される方法を使用して非ica/pgaのPNAG陽性病原体から生成される多糖を意味することを理解すべきである。免疫応答の誘導は、感染症を予防するか、部分的もしくは完全に処置することができる。感染症の部分的な処置には、症状の重症度もしくは頻度の低減および/または対象での病原体付加の部分的低減が含まれてもよい。部分的な処置は、1つまたは複数の他の治療薬剤が対象に投与されているか投与される場合に有益であろう。免疫応答の誘導は、対象に、PNAGまたはdPNAG(またはPNAGを発現する病原体)に対する抗体応答などの免疫応答を誘導するのに有効な量のPNAGまたはdPNAGまたはその組成物のいずれかを投与することによって達成される。

0118

本明細書で用いるように、対象は温血の哺乳動物であり、例えばヒト、霊長類、ウマ、ウシ、ブタ、ヤギ、ヒツジ、イヌおよびネコが含まれる。一部の実施形態では、対象はげ歯動物以外の対象である。げっ歯動物以外の対象は、上で定義した任意の対象であるが、特にマウス、ラットおよびウサギなどのげっ歯動物が除かれる。一部の実施形態では、好ましい対象はヒトである。

0119

対象は、そのような病原体がica遺伝子座を載せているかどうかにかかわらず、PNAG発現病原体による感染症を有するか、またはその発症のリスクがある対象であってもよい。PNAG発現病原体による感染症を発症するリスクがある対象は、そのような病原体に曝露されるリスクがある対象であってもよい。本明細書に記載されるように、いくつかの非ica/pgaのPNAG陽性病原体は、1つまたは複数の抗生物質クラスに耐性である。したがって、そのような病原体は抗生物質の使用によって前の対象で根絶されていないので、そのような病原体への曝露が起こる可能性がある。感染症を発症するリスクがある集団には、例えば、新生児対象免疫不全の対象(化学療法下の対象など)、免疫抑制薬を使用中の対象(移植レシピエントを含む)、透析中の対象、ハイリスク手術を受ける対象、および静脈ライン(例えば、中心ライン)または人工器官(例えば、またはの置換人工器官)などの留置医療器具がある対象が含まれる。

0120

タンパク質担体にコンジュゲートしているPNAGまたはdPNAGまたは合成オリゴ糖は、免疫応答を誘導するのに有効な量で対象に投与することができる。そのような有効量は、例えば、PNAGおよび/またはdPNAGに特異的な抗体の生成を誘導すること、記憶細胞、およびおそらく細胞傷害性リンパ球反応の生成を誘導することなどによって、それ自身の免疫防御の生成において対象を支援するのに十分な量であってもよい。免疫応答は、PNAG発現病原体による感染症が、そのような病原体に曝露される対象で起こることを次に予防することができる。PNAGまたはdPNAGまたは合成オリゴ糖のコンジュゲートワクチンの量が能動免疫を誘導するのに十分かどうか、当業者は当技術分野で公知の方法によって評価することができる。例えば、哺乳動物でPNAG特異的抗体を生成するPNAGまたはdPNAGまたは合成オリゴ糖コンジュゲートワクチンの能力は、PNAG抗原を使用してマウスまたは他の対象で生成された抗体をスクリーニングすることによって評価することができる。免疫応答を誘導するためのPNAGまたはdPNAGの量は、約1から100μgの範囲内であってもよいが、それらはあまり限定的でない。

0121

PNAGおよび/またはdPNAGに特異的な抗体または抗体断片は、例えば、非ica/pgaのPNAG陽性病原体を含むPNAG発現病原体への曝露のリスクがある対象で全身感染症の発症を予防することによって、対象で受動免疫化を誘導するのに有益である。感染症への受動免疫を誘導する方法は、非ica/pgaのPNAG陽性病原体を含むPNAGまたはPNAG発現病原体に対する免疫応答を誘導するのに有効な量のPNAGおよび/またはdPNAGまたは合成オリゴ糖に特異的な抗体を対象に投与することを含む。

0122

抗体または抗体断片は、非ica/pgaのPNAG陽性病原体による感染症を発症するリスクがある、任意の対象に投与することができ、一部の実施形態では、PNAGおよび/またはdPNAGへの能動免疫を誘導することができない対象のためにそれらは特に適しているであろう。PNAGまたはdPNAGまたは合成オリゴ糖コンジュゲートワクチンは、特定の対象で感染症を予防するか除去することにおいて完全に有効であるとは限らず、したがって、そのような対象にはPNAGおよび/またはdPNAGに特異的な抗体による処置が有益であろう。免疫応答を誘導することができない対象には、免疫不全の対象(例えば、化学療法下の対象、AIDSを有する対象など)、または免疫系がまだ発達していない対象(例えば早産新生子)が含まれる。

0123

抗体または抗体断片は、PNAGまたは非ica/pgaのPNAG陽性病原体などのPNAG発現病原体への免疫応答を誘導するのに有効な量で対象に投与される。本明細書で用いるように、免疫応答を誘導するのに有効な抗体または抗体断片の量は、(i)病原体に曝露される対象で感染症が起こることを予防すること;(ii)感染症の発症を阻害すること、すなわちその発症を阻止するか遅らせること;および/または(iii)感染症を軽減すること、すなわち感染した対象で微生物を根絶することにおいて十分である抗体または抗体断片の量である。微生物には、細菌、ウイルス、真菌類、寄生虫等が含まれる。

0124

当業者に公知である手順を使用して、抗体のオプソニン化の程度を予測するin vitroオプソニン化アッセイにおいて、抗体または抗体断片の量が有効量であるかどうかについて決定することができる。細菌などの微生物をオプソニン化する抗体は、微生物試料に加えられると微生物の食作用を引き起こすものである。オプソニン化アッセイは、比色アッセイ、化学発光アッセイ蛍光もしくは放射標識取り込みアッセイ、細胞媒介細胞毒性アッセイ、または物質のオプソニン化能力を測定する他のアッセイであってもよい。

0125

医薬組成物および製剤
一般に、in vivo投与されるとき、本発明の多糖、抗体および抗体断片は、薬学的に許容される組成物で適用される。そのような組成物は、薬学的に許容される担体、塩、緩衝剤、保存剤、アジュバント、および任意選択で他の予防的または治療的な成分を含むことができる。薬学的に許容される担体は、ヒトまたは他の動物への投与に適する1つまたは複数の適合する固体液体充填剤希釈剤または封入物質を意味する。薬学的に許容される担体の文脈で、用語「担体」は、投与を含む使用を促進するために多糖、抗体または抗体断片と一緒に合わされる、天然であるか合成された有機または無機の成分を表す。医薬組成物の構成成分は、所望の医薬効性を実質的に損なうであろう相互作用がないような方法で、多糖、抗体または抗体断片と、および互いに混ぜ合わせることも可能であるべきである。

0126

薬学的に許容される塩には、以下の酸から調製されるものが含まれるが、これらに限定されない:塩酸臭化水素酸硫酸硝酸リン酸マレイン酸酢酸サリチル酸p−トルエンスルホン酸酒石酸クエン酸メタンスルホン酸ギ酸マロン酸コハク酸ナフタレン−2−スルホン酸およびベンゼンスルホン酸。さらに、薬学的に許容される塩は、アルカリ金属またはアルカリ土類塩、例えばカルボン酸基ナトリウムカリウムまたはカルシウム塩として調製することができる。

0127

適する緩衝剤には、酢酸および塩(1〜2W/V%);クエン酸および塩(1〜3W/V%);ホウ酸および塩(0.5〜2.5W/V%);ならびにリン酸および塩(0.8〜2W/V%)が含まれる。適する保存剤には、塩化ベンザルコニウム(0.003〜0.03W/V%);クロロブタノール(0.3〜0.9W/V%);パラベン(0.01〜0.25W/V%)およびチメロサール(0.004〜0.02W/V%)が含まれる。

0128

非経口投与に適する組成物は、多糖、抗体または抗体断片の無菌水性調製物を一般的に含み、それはレシピエント対象の血液と等張性であってもよい。採用されてよい許容されるビヒクルおよび溶媒には、水、リンガー液、および等張性の塩化ナトリウム溶液がある。さらに、無菌の不揮発性油が、溶媒または懸濁媒として従来採用されている。この目的のために、合成されたモノ−またはジグリセリドを含む、任意の刺激の少ない不揮発性油を採用することができる。さらに、注射剤の調製でオレイン酸などの脂肪酸を使用することができる。皮下、筋肉内、腹腔内、静脈内などの投与に適する担体製剤は、Remington's Pharmaceutical Sciences、Mack Publishing Company、Easton、PAに見出すことができる。

0129

多糖、オリゴ糖、抗体および抗体断片は、有効な量で投与される。投与様式に従い、1〜100μgの範囲内の多糖またはオリゴ糖の用量が有効であろう。投与様式に従い、0.1〜100mg/kgおよび0.1〜20mg/kgの範囲内の抗体または抗体断片の用量が有効であろう。絶対量は、投与が微生物にまだ感染していないハイリスク対象か、または既に感染症を有する対象において実施されるかどうか、並行処置、用量の数、ならびに年齢、身体の状態、サイズおよび体重を含む個々の患者のパラメータを含む様々な因子に依存する。これらは当業者に周知の因子であり、ルーチン以下の実験で対処することができる。最大用量、すなわち、健全医学判断による最高安全用量が使用されるのが一般に好ましい。

0130

多糖、抗体および/または抗体断片の複数用量が企図される。一般に、免疫化スキームは、高用量の抗原の投与と、数週間の待機期間の後の以降の低用量の抗原の投与を含む。さらなる用量も同様に投与することができる。受動免疫化のための投薬スケジュールは、必要に応じて投与がより頻繁でかなり異なるであろう。微生物感染症に対する強化された免疫応答および/または感染症からの以降の保護をもたらす、任意のレジメンを使用することができる。特定の抗原の複数用量の送達のための所望の時間間隔は、当業者がルーチン以下の実験を用いて決定することができる。ワクチンの用量は、任意選択で用量間に等しい時間間隔をあけて、1から6カ月にわたって投与することができる。抗体および抗体断片のために、投与間隔は一般に14〜180日の範囲内である。

0131

様々な投与経路が利用できる。選択される特定の様式は、例えば、処置される特定の状態、および治療効力に必要とされる投薬量に依存する。本発明の方法は、一般に、医学的に許容される任意の投与様式、すなわち臨床的に許容されない有害作用を引き起こすことなく免疫応答の有効レベルをもたらす任意の様式を用いて実施することができる。好ましい投与様式は、非経口経路である。用語「非経口」には、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内および胸骨内の注射または注入技術が含まれる。他の経路には、限定されずに、経口、経鼻経皮下および局所が含まれる。

0132

他の送達系には、徐放性遅延放出または持続放出の送達系が含まれてもよい。そのような系は、本発明の多糖の反復投与を避けることができ、対象および医師への利便性を増加させる。多くの種類の放出送達系が当業者に利用でき、公知である。それらには、重合体をベースにした系、例えばポリ乳酸およびポリグリコール酸ポリ無水物およびポリカプロラクトンステロール、例えばコレステロールコレステロールエステル、ならびに脂肪酸または中性脂肪、例えばモノ−、ジ−およびトリグリセリドを含む脂質である非重合体の系;ヒドロゲル放出系サイラスティック系;ペプチドをベースとした系;ワックスコーティング、従来の結合剤および賦形剤を使用した圧縮錠剤、部分的に融合した植込剤等が含まれる。具体的な例には、限定されずに以下のものが含まれる:(a)米国特許第4,452,775号(Kent);第4,667,014号(Nestorら);第4,748,034号および第5,239,660号(Leonard)で見出される、多糖がマトリックス内の形で含有されるエロージョン系、ならびに(b)米国特許第3,832,253号(Higuchiら)および第3,854,480号(Zaffaroni)で見出される、活性成分が制御された速度で重合体を透過する拡散系。さらに、ポンプ式装置送達系を使用することができ、その一部は植込みに適している。

0133

二次薬剤
dPNAGおよび/またはPNAGに特異的な抗体は、他の薬剤と一緒に送達することができる。他の薬剤の性質は、dPNAGかPNAGに特異的な抗体が投与されるかによって決めることができる。

0134

例えば、能動免疫を誘導するために、および/または抗体を生成するために投与されるとき、dPNAGはアジュバントと併用することができる。本明細書で用いるように、用語アジュバントは、抗原特異的免疫応答を強化するために抗原(dPNAGなど)と併用投与される(例えば同時に、同じ製剤で、など)物質を指す。アジュバントには、限定されずに、アルミニウム化合物、例えばゲル水酸化アルミニウムおよびリン酸アルミニウム、ならびにフロイントの完全または不完全アジュバント(例えば、dPNAG抗原が、パラフィン油乳濁液中で安定した水の水相に組み込まれる)が含まれる。パラフィン油は、異なるタイプの油、例えばスクアレンまたは落花生油と置き換えることができる。アジュバント特性を有する他の材料には、BCG弱毒化Mycobacterium tuberculosis)、リン酸カルシウムレバミゾールイソプリノシンポリアニオン(例えば、ポリA:U)、レンチナン百日咳毒素リピドA、サポニン、QS−21およびペプチド、例えばムラミルジペプチドが含まれる。希土類塩、例えばランタンおよびセリウムをアジュバントとして使用することもできる。アジュバントの量は、対象および使用する特定のdPNAG抗原(例えば、アセテート置換のレベル)に依存し、当業技術者が不相応な実験なしで容易に決定することができる。

0135

薬剤は、抗細菌薬抗ウイルス薬、抗寄生虫薬、抗真菌薬等の抗微生物薬であってもよい。

0136

薬剤は、抗細菌薬(例えば、抗生物質)、別の細菌抗原、または別の抗細菌性抗体、またはその混合物もしくは組合せであってもよい。細菌感染症の処置における抗生物質の使用は、ルーチンである。能動免疫化を誘導するための抗原および受動免疫化を誘導するための抗体の使用も、ルーチンである。この実施形態では、一般的な投与ビヒクル(例えば、錠剤、植込み、注射可能な溶液など)は、本発明の活性薬剤と抗生物質および/または他の抗原および/または他の抗体の両方を含有することができた。あるいは、抗生物質および/または他の抗原および/または他の抗体は、別々に投与されてもよい。抗生物質は、dPNAG、または抗dPNAG抗体にコンジュゲートしていてもよい。

0138

多糖抗原(PNAGおよびdPNAG以外の)および多糖特異的抗体(PNAG特異的抗体以外の)は、当技術分野で公知である。例には、Salmonella typhi莢膜Vi抗原(Szu, S.C.、X. Li、A.L. StoneおよびJ.B. Robbins、Relation between structure and immunologic properties of the Vi capsular polysaccharide、Infection and Immunity。59巻:4555〜4561頁(1991年));E.Coli K5莢膜(Vann, W.、M.A. Schmidt、B. JannおよびK. Jann、The structure of the capsular polysaccharide (K5 antigen) of urinary tract infective Escherichia coli, 010:K5:H4. A polymer similar to desulfo-heparin、European Journal of Biochemistry。116巻:359〜364頁、(1981年));Staphylococcus aureus5型莢膜(Fournier, J.-M.、K. Hannon、M. Moreau、W.W. KarakawaおよびW.F. Vann、Isolation of type 5 capsular polysaccharide from Staphylococcus aureus、Ann. Inst. Pasteur/Microbiol.(Paris)。138巻:561〜567頁(1987年));Rhizobium meliloriエキソポリサッカライド(expolysaccharide)II(Glazebrook, J.およびG.C. Walker、a novel expolysaccharide can function in place of the calcofluor-binding exopolysaccharide in nodulation of alfalfa by Rhizobium meliloti、Cell。65巻:661〜672頁(1989年));B群StreptococcusIII型(Wessels, M.R.、V. Pozsgay、D.L. KasperおよびH. J. Jennings、Structure and immunochemistry of an oligosaccharide repeating unit of the capsular polysaccharide of type III Group B Streptococcus、Journal of Biological Chemistry。262巻:8262〜8267頁(1987年));Pseudomonas aeruginosa Fisher 7 O特異的側鎖(Knirel, Y.A.、N.A. Paramonov、E.V. Vinogradov、A.S. Shashkow、B.A. N.K. Kochetkov、E.S. StanislavskyおよびE.V. Kholodkova、Somatic antigens of Pseudomonas aeruginosa The structure of O-specific polysaccharide chains of lipopolysaccharides of P. aeruginosa O3 (Lanyi), 025 (Wokatsch) and Fisher immunotypes 3 and 7、European Journal of Biochemistry。167巻:549頁(1987年));Shigella sonnei O特異的側鎖(Kenne, L.、B. LindbergおよびK. Petersson、Structural studies of the O-specific side-chains of the Shigella sonnei phase I lipopolysaccharide、Carbohydrate Research。78巻:119〜126頁(1980年));S.pneumoniaeI型莢膜(Lindberg, B.、Lindqvist, B.、Lonngren, J.、Powell, D.A.、Structural studies of the capsular polysaccharide from S. pneumoniae type 1、Carbohydrate Research。78巻:111〜117頁(1980年));およびS.pneumoniae群の抗原(Jennings, H.J.、C. LugowskiおよびN. M. Young、Structure of the complex polysaccharide C-substance from S. pneumoniae type 1、Biochemistry。19巻:4712〜4719頁(1980年))が含まれる。他の非ポリペプチド抗原および非多糖特異的抗体は当業者に公知であり、本発明の組成物と併用することができる。

0139

検出および診断アッセイ
dPNAGおよび合成オリゴ糖抗原およびそれらへの抗体は、対象または試料の免疫状態を決定する診断アッセイでも有益であるか、イムノアッセイ試薬として使用することもできる。例えば、試料中の、表面にPNAGを有する細菌などの微生物の存在を検出するために、抗体を使用することができる。微生物が試料中に存在するならば、感染した対象を処置するために抗体を使用することができる。PNAG抗原の存在について微生物をスクリーニングするために、ならびに複合混合物からdPNAGまたはPNAG抗原およびdPNAGまたはPNAG抗原を含有する微生物を単離するために、抗体を使用することもできる。

0140

上記のアッセイおよび当技術分野で公知である任意の他のアッセイは、dPNAGまたは抗体を標識し、および/または不溶性マトリックスの上にdPNAGまたは抗体を固定化することによって達成することができる。dPNAGおよび/またはその抗体を使用するための分析および診断方法は、以下の試薬の少なくとも1つを使用する:標識された分析物類似体、固定化された分析物類似体、標識された結合パートナー、固定化された結合パートナーおよび立体コンジュゲート。使用する標識は、分析物とその結合パートナーの結合に干渉しない任意の検出可能な官能性であってもよい。イムノアッセイでのそのような使用のために、多数の標識が公知である。例えば、蛍光色素、化学発光および放射性標識などの直接に検出することができる化合物、ならびに酵素などの反応または誘導体化を通して検出することができる化合物。この種の標識の例には、32P、14C、125I、3Hおよび131I放射性同位体、蛍光団、例えば希土類キレートまたはフルオレセインおよびその誘導体ローダミンおよびその誘導体、ダンシルウンベリフェロンルシフェラーゼ、例えばホタルルシフェラーゼおよび細菌ルシフェラーゼ(米国特許第4,737,456号)、ルシフェリン、2,3−ジヒドロフタラビンジオン西ワサビペルオキシダーゼ(HRP)、アルカリ性ホスファターゼ、β−ガラクトシダーゼ、グルコアミラーゼ、リゾチーム、サッカライドオキシダーゼ、例えばグルコースオキシダーゼ、ガラクトースオキシダーゼおよびグルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼが含まれる。HRP、ラクトペルオキシダーゼまたはミクロペルオキシダーゼなどの、色素前駆体酸化するために過酸化水素を使用する酵素に結合した、ウリカーゼおよびキサンチンオキシダーゼなどの複素環オキシダーゼ、ビオチンアビジン、スピン標識バクテリオファージ標識および安定した遊離基

0141

標識は、当業者に公知である方法によって、dPNAGまたは抗dPNAG抗体にコンジュゲートさせることができる。例えば、米国特許第3,940,475号および第3,645,090号は、蛍光団および酵素の抗体へのコンジュゲーションを示す。報告によると抗原および抗体で一般的に使用され、本発明により使用することができる他のアッセイには、競合アッセイおよびサンドイッチアッセイが含まれる。

0142

以下の実施例は例示のために含まれ、本発明の範囲を限定するものではない。

0143

(実施例1)様々な微生物種による細菌性表面多糖ポリ−N−アセチルグルコサミン(PNAG)の発現。

0144

抗体の直接結合:PNAG生成を促進するために、大気酸素条件(21%O2)、5%CO2または嫌気性条件下で、20℃から37℃の範囲内の温度で生物体を様々な培地で24〜72時間成長させる。プレートからの細胞はPBS(リン酸緩衝食塩水)に直接に懸濁し、ブロス中のそれらは洗浄してPBSに再懸濁させる。

0145

試料をスライドの上に置き、その後1分間メタノールで固定する。試料を、Alexafluor 488(AF488)(1.63mg/ml原液の1:313希釈溶液最終濃度5.2μg/ml)に直接にコンジュゲートさせたMAb F429(陰性対照、Pseudomonas aeruginosaアルギネート抗原に特異的なヒトIgG1)、またはAF488(4.35mg/mlの原液の1:833希釈溶液、最終濃度5.2μg/ml)に直接にコンジュゲートさせたMAb F598(PNAGに特異的なヒトIgG1)と一緒に、0.5%BSA含有PBS中で、4℃および4μMのSyto83において一晩さらにインキュベートする。試料をPBSで洗浄し、共焦点分析のために1.5カバーガラスマウントする。

0146

PNAGへのMAb F598結合の特異性:PNAG生成を促進するために、大気酸素条件(21%O2)、5%CO2または嫌気性条件下で、20℃から37℃の範囲内の温度で生物体を様々な培地で24〜72時間成長させる。プレートからの細菌細胞はTBS(トリ緩衝食塩水、pH6.5)に直接に懸濁し、ブロス中のそれらは洗浄してTBSに再懸濁させる。

0147

一般に、試料はキチナーゼ、Dispersin Bまたは過ヨウ素酸塩で処理し、次にMAb F598に曝露する。TBSpH6.5中の試料は、(a)50μg/mlキチナーゼ(陰性対照)と、(b)Dispersin B(PNAGを消化する)と37℃で24時間、または(c)0.4M過ヨウ素酸塩と37℃で2時間インキュベートする。PNAGは過ヨウ素酸塩によって開裂し、Dispersin Bによって消化され、キチナーゼの影響を受けない。細胞は、PNAGに対するヒトIgGモノクローナル抗体(MAb)、または無関係な抗原−Pseudomonas aeruginosaアルギネートに対するIgG1 MAb(MAb F429、陰性対照、Pseudomonas aeruginosaアルギネート抗原に特異的なヒトIgG1)と次に反応させた。無関係な抗原に対する抗体は、PNAGに結合しないはずである。

0148

具体的には、試料を洗浄し、10μlの一定分量ガラススライドの上で風乾し、続いて1分間、メタノールで固定する。4℃で一晩、4μMのSyto83(DNAを赤く染色する)と一緒に、0.5%BSA含有PBS中で、MAb F429(陰性対照)をAF488(1.63mg/ml原液の1:313希釈溶液、最終濃度5.2μg/ml)に直接にコンジュゲートさせ、MAb F598(抗PNAG、ロット2)をAF488(4.35mg/mlの原液の1:833希釈溶液、最終濃度5.2μg/ml)に直接にコンジュゲートさせた。試料をPBSで洗浄し、共焦点分析のために1.5カバーガラスでガラススライドの上にマウントした。

0149

0150

さらに、S.pneumoniae中耳炎の子供からの中耳浸出液(MEF)の試料、および型別不能のH.influenzae中耳炎の子供からの2つのMEF試料において、感染細菌でキチナーゼ抵抗性のdispersin B感受性のPNAGが検出された。同じ感染細菌は、S.pneumoniaeかH.influenzaeのいずれかに特異的な抗体でも染色された。PNAGは、M.tuberculosis感染患者からの肺組織でも検出された。S.pneumoniae血清群19Aに実験的に感染させたチンチラからの鼻咽頭液では、キチナーゼ抵抗性のdispersin B感受性PNAG抗原と血清群19A莢膜の共存が容易に見られた。C.rodentiumに実験的に感染させたマウスの胃腸管では、上皮細胞と関連している微生物周囲にPNAGが検出された。C.albicans角膜炎のマウスからの眼組織では、真菌細胞のDNA陽性部分でPNAGが検出された。

0151

さらに、共焦点顕微鏡分析でMAb F598と反応するがMAb F429と反応しない細菌株には、Vibrio cholerae 2R1およびVibrio cholerae 0395が含まれる。

0152

PNAGに対するポリクローナルウサギ抗体と反応するが正常なウサギ血清と反応しない細菌株には、Bacteroides thetaiotamicronおよびBacteroides vulgatisが含まれる。

0153

(実施例2)GI管中のC.rodentium。

0154

試料を、AF488(1.63mg/ml原液の1:313希釈溶液、最終濃度5.2μg/ml)に直接にコンジュゲートさせたMAb F429(陰性対照、P.aeruginosaアルギネート抗原に特異的なヒトIgG1)、またはAF488(4.35mg/mlの原液の1:833希釈溶液、最終濃度5.2μg/ml)に直接にコンジュゲートさせたMAb F598(PNAGに特異的なヒトIgG1)と、0.5%BSA含有PBS中で、4℃および4μMのSyto83(核の染色のため)において一晩反応させた。試料をPBSで洗浄し、共焦点分析のために1.5カバーガラスでマウントする。

0155

結果は、F598抗体を使用して、感染マウスのGI管でC.rodentiumコロニーにPNAGが存在することを示した。MAb F429はコロニーを染色せず、F598 MAbによる染色の特異性を確認した(データ示さず)。

0156

(実施例3)および鼻洗浄液中のS.pneumoniae。

0157

この実施例は、中耳炎のチンチラの耳および鼻洗浄液における莢膜19A型とPNAG抗原のS.pneumoniaeの上での同時発現を実証する。

0158

試料を、50μg/mlのDispersin BまたはキチナーゼとTBS中で一晩インキュベートし、次に4℃で一晩、BSA/PBS中の1:50のF598(1mg/ml)またはF429(1mg/ml)およびウサギ抗S.pneumoniae19A莢膜多糖(1:100)で標識し、続いて室温で1時間、AF488にコンジュゲートさせたヤギ抗ヒトIgGおよびヤギ抗ウサギAF568により1:200で標識した。

0159

結果は、中耳炎のチンチラの鼻咽頭洗浄液におけるS.pneumoniae細菌細胞を囲むPNAGの存在を示した。キチナーゼおよびDispersin Bで処理し、次に対照のMAb F429に曝露した試料は、陰性であった。Dispersin Bで処理し、次にMAb F598に曝露した試料は、陰性であったが、キチナーゼで処理し、次にMAb F598に曝露した試料は陽性であって、中耳炎のチンチラの鼻咽頭洗浄液におけるPNAGの存在を実証した。染色パターンは、ウサギ抗SPn 19A染色と重複した(データ示さず)。

0160

同様に、キチナーゼ処理後のPNAG特異的MAb F598による染色で決定されたが対照のMAb F429では決定されなかった通り、S.pneumonia 19Aに感染して中耳炎を有するチンチラの内耳液(洗浄液)および管でPNAGが検出された。染色パターンは、ウサギ抗SPn 19A染色と重複した(データ示さず)。

0161

(実施例4)中耳炎の子供からのヒト内耳液中のS.pneumoniaまたは型別不能のH.influenza。

0162

内耳液試料を、37℃で一晩、100μg/mlのDNアーゼIとともにインキュベートし、次に、37℃で24時間、TBS中の50μg/mlのキチナーゼまたはDispersin Bで処理した。試料を洗浄し、10μlの一定分量をガラススライドの上で風乾し、熱固定し、50μg/mlのF598(AP01)またはF429(1mg/ml)、およびマウス抗S.pneumoniaeホスファチジルコリン(1:100)またはモルモット抗H.influenzae(熱殺傷全細胞;1:100)により、4℃で一晩、0.5%BSA含有PBS(PBS/BSA)中で標識した。試料をPBSで洗浄し、AF488にコンジュゲートさせた1:250の抗ヒトIgG、およびAF568にコンジュゲートさせた1:200のヤギ抗マウスIgGまたはヤギ抗モルモットIgGと室温で1時間、PBS/BSA中でインキュベートした。スライドを洗浄し、マウントした。

0163

結果は、S.pneumoniae耳感染症(中耳炎)を有するヒト対象の内耳液でのPNAGの存在を実証する。キチナーゼ、続いてMAb F429またはDispersin B、続いてMAb F598に曝露した試料は陰性であったが、キチナーゼ、続いてMAb F598に曝露した試料は陽性であった。S.pneumoniaeホスファチジルコリンに対するマウス抗体染色で観察されたものと、染色パターンは重複した(データ示さず)。

0164

(実施例5)血液中のP.bergheiおよびP.falciparum。

0165

マラリア感染マウス(P.berghei NK−65に感染したBALB/CJ、感染後18日目)から作製された、未染色の新鮮血液スミアの共焦点鏡検。キチナーゼ、Dispersin Bおよび過ヨウ素酸塩処理のために、スミアを3つのウェルにpap−penで分割した。スライドを熱で固定し、TBS中の50μg/mlのキチナーゼもしくはDispersin Bにより37℃で24時間、または0.4M過ヨウ素酸塩により37℃で2時間処理した。スライドをPBSで洗浄し、AF488に直接にコンジュゲートさせたMAb F598(1.3mg/ml原液;1:250の希釈溶液を使用、600μl中に2.4μlに同等;最終濃度は600μl中に5.2μg/mlまたは3.12μg;1ウェルにつき200μlを添加)とともにインキュベートした(縁色)。0.5%BSA含有PBS(BSA/PBS)中の4μMのSyto83(DNA色素−赤色)も加えた;両方とも室温で4時間インキュベートした。スライドをPBSで洗浄し、共焦点鏡検によって観察するために1.5μmカバーガラスをかぶせた。

0166

結果は、大脳マラリアから死に至ったマウスの血液中の、PNAGの存在を示した。Dispersin Bまたは過ヨウ素酸塩で処理し、続いてMAb F598で染色した試料は陰性であったが、キチナーゼで処理し、続いてMAb F598で染色した試料は陽性であった(データ示さず)。

0167

類似したアプローチを使用して、P.falciparumに感染したヒトからの血液でPNAGの発現を分析した。対照のMAb F429で染色した試料、およびDispersin Bまたは過ヨウ素酸塩で処理し、続いてMAb F598で染色した試料は陰性であった(データ示さず)。キチナーゼで処理したか処理せず、次にF598で染色した試料は陽性であった(データ示さず)。F598の染色パターンは、赤血球中のDNAの同定と重複し、そのことは、ヒト赤血球は核またはDNAを含有しないのでマラリア原虫の存在を示す(データ示さず)。

0168

(実施例6)のB.dolosa。

0169

前の実施例に記載のものに類似したアプローチを使用して、B.dolosa肺炎および敗血症から死に至った嚢胞性線維症患者からの肺組織から切片を作製し、PNAG発現について分析した。肺細胞核を染色するために、TO−PRO−3を使用した。抗B.dolosaマウス血清、続いてAF568ロバ抗マウスIgGを使用して、B.dolosa細胞を可視化した。9GlcNH2−TT PNAGグリコフォームに対するウサギ抗血清、続いてAF488ヤギ抗ウサギIgGを使用して、PNAGを可視化した。陰性対照は、TO−PRO−3核染色を有する正常なウサギ血清であった。PNAG発現は、B.dolosa細胞染色と重複した(データ示さず)。

0170

(実施例7)目のC.albicans。

0171

製造業者指示通りにEzDewaxを使用して、C.albicans感染マウスの目のパラフィン包組織切片脱パラフィンした。スライドを室温で2時間水中で再水和し、続いて室温で2時間、0.5%BSA/PBS中でブロックした。試料を、4℃および4μMのSyto83において一晩、0.5%BSA含有PBS中で、AF488(1.63mg/ml原液の1:313希釈溶液、最終濃度5.2μg/ml)に直接にコンジュゲートさせたMAb F429(陰性対照)、またはAF488(4.35mg/mlの原液の1:833希釈溶液、最終濃度5.2μg/ml)に直接にコンジュゲートさせた抗PNAGのMAb F598と一緒にさらにインキュベートした。試料をPBSで洗浄し、共焦点分析のために1.5カバーガラスでマウントした。

0172

結果は、MAb F598による核の共焦染色を示したがMAb F429では示さず、in vivoでのC.albicansによるPNAGの発現を実証した(データ示さず)。

0173

(実施例8)C.albicans角膜炎のマウスモデルにおける抗微生物PNAG MAb F598の効力。

0174

麻酔下雄C57Bl/6マウスの角膜を傷つけ(3×1mm)、5μl容量のCandida albicans SC5314の約105〜107CFU/目によって接種することによって、角膜炎を誘導した。感染から4時間後に、IP注射および/または局所塗布によってPNAG特異的MAb(F598)または対照ヒトIgG1MAb(F429)を送達し、感染から24および32時間後に追加の抗体を局所に塗布した。感染から24および32時間後に、マウスをチェックし、対照がこの時点で回復不能の角膜傷害を示したならば、動物を安楽死させ、CFU/目を決定した。36時間後の対照が損傷を受けた目に3+以下の傷害を有していたならば、感染を48時間まで進行させ、その後、マウスを安楽死させ、マウス処置について盲検化された観察者がCFU/目および0から4の角膜病理スコアを決定した。角膜病理スコアは以下の通りであった:
スコア4:角膜の穿孔
スコア3:前上葉区を覆う濃い不透明度
スコア2:瞳孔を覆う濃い不透明度
スコア1:瞳孔を部分的に覆うかすかな不透明度
スコア0:感染していない反対側の目に同一。

0175

MAb F598のIP注射および/または局所塗布によって治療的に処置したC.albicans感染マウスは、対照MAb F429で処置したマウスと比較して、目の著しく低減された細菌レベルおよび低減された角膜病理を有した。これらのデータは、図1〜4に提示される。

0176

抗PNAG抗体は、C.albicans角膜炎モデルにおいて治療効力を実証し、PNAGのin vivo発現、ならびにPNAGに対するワクチンおよび免疫療法薬による真菌感染症の予防または処置の可能性を示した。

0177

(実施例9)S.pneumoniaが原因の致死性の肺炎に対する抗9GlcNH2−TTコンジュゲートワクチンポリクローナル抗体の保護効力。

0178

5%CO2の37℃において、S.pneumoniae D39株をトリプチカーゼダイズブロス(TSB)で一晩成長させた。650nmのODが0.1まで培養をトッド−ヒュウィットブロス+1%グルコースに希釈し、OD=0.45まで(およそ2.5時間)37℃で成長させた。イソフルラン麻酔下において、CBA/Nマウスを、37.5μlの熱不活性化正常ヤギ血清、またはPBSに50μLに希釈した抗9GlcNH2−TTコンジュゲートワクチンに対して作製したヤギ抗血清眼窩後部(RO)に注射した。マウスに注射した。24時間後に、細菌調製物を650nmのODが0.45まで希釈した(すなわち、この実験のために、PBSで83μLを917μLに希釈して、3×107CFU/mLを与えた。ケタミンキシラジン(1マウスにつき250μL)でマウスを麻酔にかけ、2×10μL用量の細菌を鼻腔内に注いだ。7日の間、マウスの生存監視した。結果を図5に示す。

0179

さらに、FVBマウスで抗原型9V DSM11865株による鼻腔内感染の4時間前に与えられたmAb F598は、マウス肺での細菌負荷の低減において抗生物質セホタキシム(感染から1および4時間後に投与される)と同じくらい強力であることが見出された。

0180

(実施例10)
S.pyogenes(A群Streptococcus)が原因の致死性の皮膚感染症に対する抗9GlcNH2−TTコンジュゲートワクチンポリクローナル抗体の保護効力。

0181

マウスは、CD1(ICR)6週齢雌マウスであった。第1群(8匹のマウス)は、正常なウサギ血清(NRS)を注射したマウスに対応した。第2群(8匹のマウス)は、9GlcNH2−TTを注射したマウスに対応した。細菌は、対数期の107CFU/mlで使用されたA群Streptococcus(GAS)950771株であった。抗体は、200μl/マウス/用量で使用されたポリクローナルウサギ抗9GlcNH2−TTおよび200μl/マウス/用量で使用されたNRSであった。

0182

0日目に、GAS細菌細胞の保存株血液寒天プレート(BAP)に画線培養し、37℃で一晩インキュベートし、次に、37℃での静止培養のために1%グルコースを含むトッド−ヒューウィット酵母エキスブロス(THY+G)の管を接種するために使用した。マウスは、感染の24時間前にIP注射された。1日目に、マウスは感染の4時間前にIPにより2回目の免疫化を受けた。感染のための接種原を調製するために、10mlのTHY+Gを使用してOD600nm=0.05の細菌懸濁液を作製し、OD600nm=0.15が達成されるまで37℃に置いた。以下の通り、BAPでのCFU決定のためにこれを希釈して、播種した:10−5および10−6の希釈溶液の10μlをBAPに播種した(希釈溶液につき2枚のプレート)。感染用接種原を調製するために、THY+G培養の10mlを15ml円錐管に移し、20分の間2000rpmで管を遠心分離して、細菌細胞をペレットにした。上清廃棄し、1mlのTHY+Gブロスにペレットを懸濁し、それをミクロチューブに移して2分の間8000rpmで遠心した。上清を廃棄し、細菌細胞のペレットを500μlの注射用水に懸濁し、次に1mlの27ゲージシリンジに移して中に保った。注射用水による50mg/mlのネンブタールの1:4希釈溶液を作製し[最終濃度10μg/ml]、IP注射した(1マウスにつき0.3mlの麻酔薬溶液)。右側腹部を剃り、エタノールで拭き、次に1マウスにつき0.1mlの細菌懸濁液(すなわち、5×105CFU/マウス)を皮下に注射した。実際の接種原を確認するために、計数のために細菌懸濁液を希釈して、播種した。注射した細菌懸濁液は1.7×106CFU/mlの濃度を有し、1.7×105CFUが各マウスに注射されたことを意味した。マウスを観察し、瀕死のマウスは安楽死させた。結果を図6に示す。

0183

(実施例11)B群N.meningitidesを抗原投与した2〜3日齢の子マウスの髄膜炎(脳の細菌)に対する、ウサギで作製された抗9GlcNH2−TTコンジュゲートワクチン抗体の保護効力。

0184

マウスは、生後2日から3日のCD−1新生児マウスであった。N.meningitidesを一晩血液寒天プレートで成長させ、細菌細胞をPBSに削り取り、記した様々な抗原投与用量を与えるように600nmのODを調整した。感染の24時間前に、NRS(50μl IP(AccurateからのNRS))または9GlcNH2−TTコンジュゲートワクチンに対して作製されたウサギ血清(50μl IP(ウサギ4.2、Bleed4−3/4−4))によりマウスを1度注射した。24時間の後、50μlの血清群BのN.meningitidis B16B6株で、マウスを以下の希釈によりIPで抗原投与した:5×105、5×106または5×108。マウスを24時間後に屠殺し、細菌計数のために脳を取り出し、ホモジナイズして、チョコレート寒天プレートに播種した。結果を図7に示す。

0185

(実施例12)感染性大腸炎に感受性のマウスに投与されるときの完全ヒトIgG1 MAb F598の保護効力。

0186

TRUCマウスは、獲得および先天性の免疫系を欠く(GarrettらCell、2007年、131巻(1号):33〜45頁;Garrettら、Cell Host Microbe、2010年、8巻(3号):292〜300頁)。これらのマウスは、8週齢までに感染性大腸炎を自然発症する。新生児TRUCマウスに、生後1週目から始めて、MAb F598もしくはPBS、またはMAb F598もしくは対照ヒトIgG1 MAbの50μgを、週に3回、8週後の屠殺までip注射した。記載される通りに、大腸炎の評価のためにマウスの腸管を取り出して処理した(Garrettら、Cell、2007年、131巻(1号):33〜45頁;Garrettら、Cell Host Microbe、2010年、8巻(3号):292〜300頁)。MAb F598または対照IgG1 MAbのいずれかを与えられたマウス群の間で、全体的な大腸炎病理スコアを比較した。結果は、図8および9に示す。

0187

他の実験では、生後7日目から開始されたmAb F598の毎週の投与は、8週齢で決定された総組織病理学的傷害を有意に低減した(病理学者による盲検化された方法で)。

0188

WT新生子がTRUC雌によって交差養育されるとき、それらは8週後に大腸炎を自然発症するが、TRUC子孫におけるより重度でない。攪乱されない免疫系機能の状況下で、大腸炎に対するmAb F598の治療能力を評価するために、TRUC雌によって養育されたWTマウスの、mAb F598または対照ヒトIgG1 mAb F105の隔週注射による処置を4週齢で開始し、8週齢の結腸病理のレベルを決定した。mAb F598は、対照と比較してレシピエントマウスでの総病理スコアを有意に低減し、単球浸潤および反応性過形成が有意に低減されたが、対照のほとんどがゼロの損傷スコアであったので損傷は低減されなかった(データ示さず)。

0189

(実施例13)L.monocytogenes 10403S株に対する、ウサギで作製した抗9GlcNH2−TTコンジュゲートワクチン抗体の保護効力。

0190

NRS(n=15)または9GlcNH2−TTコンジュゲートワクチンに対して作製したウサギ免疫血清(n=15)の50μlによる抗原投与の24時間前に、2日齢から3日齢のCD1子マウスをIP免疫化した。マウスをL.monocytogenes(%×10^8CFU/50μl)でIP抗原投与した。24時間の間、生存を監視した。全生存は、Yates補正によるカイ二乗によって分析した、P.001。結果は、図10に示す。

0191

マラリアの有効なワクチンは、複数の寄生虫抗原をたぶん必要とするが、PNAGが多価ワクチンのためのワクチン抗原構成成分の候補であるかどうかについての決定での初期ステップとして、PNAG陽性P.berghei ANKAに感染したC57BL/6マウスを、感染の前日から開始して感染から20日後まで3日おきにip注射された、200μLの抗PNAGポリクローナル抗体または対照の正常血清で処置した。PNAGに対する抗体は、処置されたマウスの生存を有意に延長させ、大脳マラリアの発症を予防した。正常な血清で処置した8匹のマウスのうちの5匹は低レベル寄生虫血症で9日目までに死亡し、残りの3匹は高レベルの寄生虫血症で30日目までに死亡した。PNAGに対する抗体で3週間処置したマウスについては、7日目までに大脳マラリアで1匹だけが死亡し、4匹はレベルが上昇する寄生虫血症を発症して、33日目までに死亡し、それは抗体の最後の注射から13日後であり、1匹は22日目まで検出可能な寄生虫血症を有さず、40日目(抗体の最後の注射から20日後)に死亡し、2匹のマウスは検出可能な寄生虫血症をほとんど有さず、45日間の実験期間を生き延びた。当初のプロトコール条件に従って、抗体処置は20日目に中止した。抗体処置の期間を増加させることによって、長期生存が観察される可能性がある。

0192

(実施例14)PNAGに対する抗体は、多様なPNAG発現病原体のオプソニン性または殺細菌性の殺傷を媒介する。

0193

新鮮なヒトPMNの代わりにHL60細胞が食細胞の供給源として使用されたこと以外は、S.pneumoniaeおよびE.faecalisオプソニン性殺傷プロトコールは、Skurnikら(J Clin Invest.2010年、120巻(9号):3220〜33頁)によってS.aureusについて公表されているものに類似している。0.8%DMFでHL60細胞を6日の間分化させ、1.3×106/mlに調整した。37℃で一晩(振盪なし)、細菌を成長させた。S.pneumoniaを、5%CO2のTHY+1%グルコース(THY+G)に置いた。E.faecalisは、大気条件で成長させた。アッセイの最後に、TSB+血液寒天の上で細菌株を播種した。振盪によりCSBで一晩成長させた標的のS.aureus MN8細菌で、補体を吸着させた。C’:S.aureus MN8細胞で吸収させた、Invitrogenカタログ番号31203/Sロット番号510908698270からの補体血清。ウサギ抗体を2つの抗原の1つに対して作製した:
1.破傷風トキソイドにコンジュゲートさせた脱アセチル化PNAG(dPNAG)(dPNAG−TT):Maira-Litranら、Infect Immun.2005年、73巻(10号):6752〜62頁。正誤表:Infect Immun.2005年、73巻(11号):7789頁;および
2.TTにコンジュゲートさせた合成9GlcNH2オリゴ糖:Geningら、Infect Immun.2010年、78巻(2号):764〜72頁。
PNAGに対するヒトMAb、MAb F598も試験した(Kelly-Quintosら、Infect Immun.2006年、74巻(5号):2742〜50頁)。

0194

結果を、図11〜13に示す。

0195

A群Streptococcusオプソニン性殺傷プロトコールは、以下の通りである:A群Streptococcus(GAS)771、188株を使用した。使用したMAbロット:[19mg/ml]のF598AP1−01、新たに解凍×1。MAb F598の対照:P.aeruginosaアルギネートに対するMAb F429[1.0mg/ml]。冷凍保存株からS.aureus MN8株を成長させ、ふたをゆるめて振盪させながら37℃で50ml円錐中の10mlのTHB+Gに接種した。GAS771および188をONプレートからTHY+Gで成長させ、37℃の静置培養によりOD650=0.05で接種した。冷凍保存株からS.aureus MN8 Dicaを成長させ、ふたをゆるめて振盪させながら37℃で50ml円錐中の10ml CSB中のTHB+Gに接種した。アッセイの最後に、血液を含むTSAにGAS株を播種した。振盪によるTHB+G、または静置THY+Gでそれぞれ一晩成長させた標的のS.aureus MN8ΔicaまたはGAS771細菌で、補体を吸着させた。緩衝剤:HBSS+0.1%ゼラチン。C’:S.aureus MN8 DicaまたはGAS771もしくは188の細胞で吸収させた、Invitrogenカタログ番号31203/Sロット番号510908698270からの補体血清。

0196

結果を図14に示す。

0197

C.albicansオプソニン性殺傷プロトコールは、以下の通りである:C.albicansをOD1.0までYPD(酵母エキス/ペプトンブドウ糖)ブロスで成長させ、次に遠心し、MEM+1%BSAに再懸濁し、ODを650nmで0.4に調整し、その後懸濁液を1:10に希釈した。プロテインAによってMAb F429をハイブリドーマ上清から精製し、pH6.5のPBSに透析させ、−20℃で保存した。緩衝剤:MEM+1%BSA。C’:ウサギからの補体血清、Sigmaロット106K6029、カタログ番号S7764。補体は、C.albicans細胞で吸収させた。食細胞は、TRIMAカラードナーから得た。

0198

結果を図15に示す。

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