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技術 加熱調理器

出願人 三菱電機株式会社
発明者 伊藤ちひろ石原杏子永田滋之
出願日 2016年9月2日 (4年10ヶ月経過) 出願番号 2016-171352
公開日 2018年3月8日 (3年4ヶ月経過) 公開番号 2018-033810
状態 特許登録済
技術分野 加熱調理器
主要キーワード 共用表 接触式温度センサー 鍋状容器 蓋つまみ 非接触式温度センサ 残り物 定格入力 加熱プログラム
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年3月8日)のものです。
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図面 (15)

課題

加熱調理器において、煮汁の量、具材の大きさ等に関わらず、短時間に煮汁と具材のそれぞれが適温となるように再加熱を行うことができるようにする。

解決手段

再加熱の際に鍋状容器の温度が第1の温度になるように加熱手段の通電の制御を行い、鍋状容器の温度が第1の温度に達したら、その後、鍋状温度を第1の温度よりも低い、第2の温度から第3の温度までの範囲内に保つように加熱手段の通電の制御を行う。

概要

背景

保温したご飯は炊きたてよりも温度が低く美味しさが低下しているという問題を解決し、炊きたてのような温かいご飯が食べられるように再加熱することが可能な炊飯器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。

概要

加熱調理器において、煮汁の量、具材の大きさ等に関わらず、短時間に煮汁と具材のそれぞれが適温となるように再加熱を行うことができるようにする。再加熱の際に鍋状容器の温度が第1の温度になるように加熱手段の通電の制御を行い、鍋状容器の温度が第1の温度に達したら、その後、鍋状温度を第1の温度よりも低い、第2の温度から第3の温度までの範囲内に保つように加熱手段の通電の制御を行う。

目的

本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、加熱調理器の再加熱による具材の食味低下及び焦げ付きを抑制しつつ、煮汁と具材をそれぞれ適温に温めることが可能な加熱調理器を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

食材を収容可能な鍋状容器と、前記鍋状容器を加熱する加熱手段と、前記食材の再加熱を行うため、前記加熱手段への通電を制御する制御手段とを備えた加熱調理器において、前記制御手段は、前記再加熱を行う際、前記鍋状容器の温度が第1の温度になるように前記加熱手段への通電の制御を行い、前記鍋状容器の温度が前記第1の温度に達したら、その後、前記鍋状容器の温度を、第2の温度から第3の温度までの温度範囲内に保つように前記加熱手段への通電の制御を行い、前記第2の温度及び前記第3の温度が前記第1の温度よりも低いことを特徴とする加熱調理器。

請求項2

前記制御手段は、前記再加熱を開始してから前記鍋状容器の温度が前記第1の温度になるまでの時間である第1の時間よりも、前記鍋状容器の温度が前記第1の温度になってから前記再加熱を終了するまでの時間である第2の時間をより長くすることを特徴とする請求項1に記載の加熱調理器。

請求項3

前記制御手段は、前記鍋状容器の温度が前記第1の温度になるまでは、前記加熱手段が第1の電力値で駆動されるように制御を行い、前記鍋状容器の温度を前記温度範囲内に保つための制御において、前記制御手段は、前記加熱手段に対して、前記第1の電力値よりも小さい第2の電力値での通電がオンオフされるように制御を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の加熱調理器。

請求項4

前記第2の温度が78℃から82℃の範囲内の温度であり、前記第3の温度が83℃から87℃までの範囲内の温度であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の加熱調理器。

請求項5

前記第1の温度が98℃から100℃までの範囲内の温度であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の加熱調理器。

請求項6

前記再加熱の予約を設定する再加熱予約設定手段をさらに備え、前記制御手段は、前記再加熱予約設定手段により設定された予約に従って、前記再加熱の開始を制御することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の加熱調理器。

請求項7

前記食材に関する情報を入力する食材情報入力手段をさらに備え、前記制御手段は、前記食材情報入力手段により入力された情報によって前記再加熱を開始してから前記再加熱を終了するまでの時間を決定することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の加熱調理器。

請求項8

前記食材に関する情報が、煮汁の量に関する情報を含むことを特徴とする請求項7に記載の加熱調理器。

請求項9

前記食材に関する情報が、具材のサイズに関する情報を含むことを特徴とする請求項7又は8に記載の加熱調理器。

請求項10

前記制御手段は、前記再加熱を開始してから前記再加熱を終了するまでの時間を30分以下とすることを特徴とする請求項7から9のいずれか1項に記載の加熱調理器。

技術分野

0001

本発明は、加熱調理器に関し、特に調理済み食材再加熱することが可能な加熱調理器に関する。

背景技術

0002

保温したご飯は炊きたてよりも温度が低く美味しさが低下しているという問題を解決し、炊きたてのような温かいご飯が食べられるように再加熱することが可能な炊飯器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。

先行技術

0003

特開平8−308722号公報

発明が解決しようとする課題

0004

炊飯器とは異なり、様々なメニューの調理に用いられる加熱調理器では、食材の種類、鍋内の水分(煮汁)の量、具材の大きさ等の違いのため、再加熱の条件を一律に定めることが困難であり、温め直しに過不足が生じやすい。
例えば、煮汁が適温の状態まで温まっていても具材は中心部まで温められておらず、食べたときに「冷たい」或いは「ぬるい」と感じる状態になってしまうことがある。逆に加熱が過剰で具材の野菜が煮崩れたり色が悪くなったり、肉、等が硬くなったり、パサパサした状態(脱水状態)になったり、鍋底焦げ付きが起こったりすることがある。

0005

さらに、から食器に移し口に運ぶまでの間の温度変化により、食べるときの温度が最適ではなくなると言った問題もある。

0006

本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、加熱調理器の再加熱による具材の食味低下及び焦げ付きを抑制しつつ、煮汁と具材をそれぞれ適温に温めることが可能な加熱調理器を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0007

本発明に係る加熱調理器は、
食材を収容可能な鍋状容器と、
前記鍋状容器を加熱する加熱手段と、
前記食材の再加熱を行うため、前記加熱手段への通電を制御する制御手段と
を備えた加熱調理器において、
前記制御手段は、
前記再加熱を行う際、前記鍋状容器の温度が第1の温度になるように前記加熱手段への通電の制御を行い、前記鍋状容器の温度が前記第1の温度に達したら、その後、前記鍋状容器の温度を、第2の温度から第3の温度までの温度範囲内に保つように前記加熱手段への通電の制御を行い、
前記第2の温度及び前記第3の温度が前記第1の温度よりも低い
ことを特徴とする。

発明の効果

0008

本発明によれば、煮汁の量、具材の大きさ等に関わらず、短時間に煮汁と具材がともに適温となるように再加熱を行うことができる。

図面の簡単な説明

0009

本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の構成の一例を概略的に示す断面模式図である。
図1の加熱調理器の通気弁が開いた状態を概略的に示す断面模式図である。
図1の加熱調理器の通気弁が閉じた状態を概略的に示す断面模式図である。
図1操作表示部に設けられているキー及び表示部の一部を示す概略図である。
図1の操作表示部による操作入力及び表示の機能のうちの一部を制御手段とともに示す機能ブロック図である。
実施の形態1に係る加熱調理器で再加熱を行う際の制御手段及び時間計測手段の動作を示すフローチャートである。
実施の形態1に係る加熱調理器における再加熱予約の設定から再加熱の開始までの制御手段及び時間計測手段の動作を示すフローチャートである。
本発明の実施の形態2で用いられる操作表示部の一例に設けられているキー及び表示部の一部を示す概略図である。
実施の形態2で用いられる操作表示部の一例による操作入力及び表示の機能のうちの一部を制御手段とともに示す機能ブロック図である。
実施の形態2で用いられる操作表示部の他の例に設けられているキー及び表示部の一部を示す概略図である。
実施の形態2で用いられる操作表示部の他の例による操作入力及び表示の機能のうちの一部を制御手段とともに示す機能ブロック図である。
(a)及び(b)は、加熱調理器による再加熱の際に、加熱コイルに供給される電力の変化及び鍋状容器及び食材の温度の変化の一例を示すグラフである。
(a)及び(b)は、加熱調理器による再加熱の際に、加熱コイルに供給される電力の変化及び鍋状容器及び食材の温度の変化の他の例を示すグラフである。
実施の形態2に係る加熱調理器における再加熱の設定の際の制御手段の動作を示すフローチャートである。

実施例

0010

以下、本発明に係る加熱調理器の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。また、以下の説明において、理解を容易にするために方向を表す用語(例えば「上」、「下」、「右」、「左」、「前」、「後」など)を適宜用いるが、これは説明のためのものであって、これらの用語は本発明を限定するものではない。

0011

実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る加熱調理器100の構成の一例を概略的に示す断面模式図である。以下、図1に基づいて加熱調理器100について説明する。
加熱調理器100は、食材200を入れた鍋状容器101を加熱手段としての加熱コイル103で加熱することで、食材200を調理するものである。食材200には、具材201及び煮汁202が含まれる。

0012

調理器本体105は、本体ケース105aを有し、本体ケース105aには、コイル台107が固定されており、コイル台107の下面側に加熱コイル103が取り付けられている。

0013

コイル台107の上側に鍋状容器101が着脱自在に装着される。
コイル台107の底部中央には、孔部107aが設けられ、該孔部107aには鍋温度センサー108が挿入されている。
鍋状容器101は、有底円筒形状のものであり、誘導加熱により発熱する磁性体金属を含む材料で構成されている。
鍋状容器101の上端部外周には、フランジ部101aが形成されている。また、鍋状容器101の側壁には、樹脂性の一対の取っ手101bが設けられている。

0014

加熱コイル103は、制御手段110により通電が制御されて鍋状容器101を誘導加熱する。
なお、加熱手段として、加熱コイル103に代えてシーズヒーター等の電気ヒーターを設けても良い。その場合には、鍋状容器101は、磁性体金属を含む材料で構成されていなくても良い。

0015

鍋温度センサー108は、例えばサーミスタで構成され、鍋状容器101の温度を検知する。鍋温度センサー108は例えば鍋状容器101の底部の温度を検知する。鍋温度センサー108は、バネ等の弾性手段によって上方に付勢されており、コイル台107に収容された鍋状容器101の底面に接している。鍋温度センサー108が検知した鍋状容器101の温度に関する情報は、制御手段110に伝達される。
なお、鍋温度センサー108はサーミスタに限定されず、サーミスタ以外の接触式温度センサーであっても良く、接触式温度センサーの代わりに、例えば赤外線センサー等の鍋状容器101の温度を非接触で検知する非接触式温度センサーを用いても良い。

0016

時間計測手段111は、制御手段110からの指示に応じて時間計測を行う。例えば、制御手段110が時間を指定し、時間計測手段111に、指定された時間が経過したか否かの判定を行わせる構成であっても良い。
その場合、時間計測手段111は、時間計測手段111の内部で発生されるクロックパルスカウントすることで、指定された時間が経過したか否かを判定するものであっても良く、現在時刻を示す情報を外部から受け取り、制御手段110から時間計測指示を受けた時点での現在時刻と、その後の各時点での現在時刻との差を経過時間とし、該経過時間が指定された時間に等しくなったか否を判定するものであっても良い。
制御手段110が時刻を指定し、時間計測手段111に、指定された時刻になったか否かの判定を行わせる構成であっても良い。その場合に用いられる時間計測手段111は、現在時刻を示す情報を外部から受け取り、各時点での現在時刻が、制御手段110から指定された時刻と同じになったか否かを判定するものであっても良い。

0017

制御手段110は、調理のため、調理器の各部を駆動制御する。
制御手段110は、調理器本体105に設けられた操作表示部116で入力された操作指示に応じて、鍋温度センサー108による検出温度を参照しつつ、加熱コイル103への通電を制御する。

0018

加熱コイル103への通電の制御は、制御手段110が駆動回路113を制御することで行われる。駆動回路113は、インバータを有し、交流電源114から電力の供給を受け、加熱コイル103への高周波電流の通電のオンオフ制御及び電力の制御を行う。電力の制御は、例えばPWM(パルス幅変調)におけるデューティ比の制御によって行われる。代わりに、加熱コイル103として、複数個コイル部分から成るものを用い、複数個のコイル部分のうちの選択されたものにのみ通電を行うことで電力の制御を行うこととしても良い。

0019

制御手段110は、処理回路で構成することができる。処理回路は、専用のハードウェアであっても良く、メモリに格納されたプログラムを実行するプロセッサであっても良い。

0020

報知手段117は、例えば音声出力手段又は電子音出力手段で構成されている。なお、報知手段117として、上記の音声出力手段又は電子音出力手段の代わりに、あるいはこれらに加えて、操作表示部116に設けられた表示灯(図示しない)を有するものを用いても良い。
制御手段110、時間計測手段111、駆動回路113、及び報知手段117は、図1では、調理器本体105の外部に機能ブロックとして図示されているが、実際には、調理器本体105の内部或いはその外面に配置されている。

0021

操作表示部116は、調理器本体105の前面に設けられている。操作表示部116は、使用者からの操作入力を受け付ける操作部としての機能と、操作入力に関する情報及び加熱調理器100の動作状態を表示する表示部としての機能とを併せ持つ。
操作表示部116については後に詳しく述べる。

0022

蓋体121は、例えばステンレスなどの金属で構成されている。蓋体121の周縁部には、鍋状容器101の上端部及びフランジ部101aとの密閉性を確保するシール材である蓋パッキン122が取り付けられている。
蓋体121には、通気口121aが形成されており、また、通気口121aを開閉する通気弁123が設けられている。
さらに、蓋体121の上面の中央には蓋つまみ121bが設けられている。

0023

通気弁123は、例えば弾性を有するゴム状パッキンからなり、鍋状容器101が加熱されることで発生する食材由来水蒸気及び膨張した空気によって鍋状容器101内の圧力が上昇し、その圧力でパッキンが弾性変形し、通気弁123の円板状の弁体123bが押し上げられ、通気口121aが開いた状態、すなわち鍋状容器101の内部と外部とが連通した状態となり(図2)、水蒸気及び空気が矢印付きの線分125で示すように通気口121aを通って外部に放出される。

0024

鍋状容器101に高温の食材が入った状態で加熱が停止すると、鍋状容器101内の水蒸気が凝縮し、空気が収縮し、圧力が下がり通気弁123の弁体123bを押し上げる力がなくなり、その結果、パッキンの復元力により弁体123bが下がり、通気口121aが閉じた状態、すなわち鍋状容器101の内部と外部とが遮断した状態となる(図3)。
鍋状容器101内の温度がさらに低下して、鍋状容器101内の圧力が大気圧よりも低い状態(減圧状態)となると、通気弁123の弁体123bと通気口121aの密着性が高まり、鍋状容器101内の気密性も向上する。

0025

なお、ここで説明した鍋状容器101の内部と外部とを連通/遮断する手段の具体的構成は一例であり、例えば、電磁弁を用いて、制御手段110により通電のオン/オフを行うことで、弁を開閉するようにしても良い。要するに、鍋状容器101の内部と外部とを連通/遮断することができるものであれば良く、具体的構成は限定されない。

0026

図4は、操作表示部116に設けられているキー及び表示部の一部を示す。図4では、各操作、各選択肢などにつき1つのキーが設けられているものとして示されているが、1つのキーに複数の操作、選択肢などが割り当てられていても良い。また、表示部の表示画面にキーが表示されるようにした構成であっても良い。その場合には、操作の各段階で操作可能なキーのみが表示されるようにしても良い。
図5は、操作表示部116による操作入力及び表示の機能のうちの一部を制御手段110とともに示す。

0027

操作表示部116を用いて入力可能な操作内容としては、調理のスタートの指示、調理の取り消しの指示、調理の予約の設定、加熱時間の指定、火力(電力)の強さの指定、食材の種類の指定、調理方法の指定、自動調理メニューの選択、再加熱の指示などがある。再加熱(再加熱モードでの加熱)は、調理済みの食材を適温まで温めるための処理である。
加熱時間は、加熱の開始から再加熱の終了までの時間を意味する。再加熱モードにおける加熱時間を再加熱時間とも言う。

0028

例えば、直ちに再加熱を行いたい場合は、「再加熱」キー302を操作することで、再加熱モードを選択し、時間設定部303を操作して加熱時間を設定し、「スタート」キー304を操作する。操作表示部116を用いた操作入力は、制御手段110に伝えられ、制御手段110は、これに応じて、再加熱を開始させる。

0029

時刻を指定して、その時刻に再加熱を終了する再加熱予約を行いたい場合は、「再加熱」キー302を操作することで、再加熱モードを選択し、時間設定部303を操作して加熱時間を設定し、「予約」キー305を操作し、時刻設定部306を用いて、再加熱が終わる時刻を設定し、「スタート」キー304を操作する。これにより、再加熱予約が確定され、待機状態に入る。この待機状態は、再加熱が開始されるまで続けられる。

0030

時間設定部303は、例えば時間設定キー群303aと、時間表示部303bとを含み、図5に示される時間設定手段401を構成している。
時刻設定部306は、例えば時刻設定キー群306aと、時刻表示部306bとを含み、図5に示される時刻設定手段402を構成している。
「再加熱」キー302及び時間設定部303により、図5に示される再加熱設定手段403が構成されている。再加熱設定手段403は、再加熱(再加熱モードでの加熱)を設定するために用いられる。
「再加熱」キー302、時間設定部303、「予約」キー305、及び時刻設定部306により、図5に示される再加熱予約設定手段404が構成されている。再加熱予約設定手段404は、再加熱の予約を設定するために用いられる。

0031

具材の種類の具体例としては、「肉」、「魚」、「野菜」が挙げられ、これらを選択するためのキー群(具材種類情報入力キー群)307が設けられている。
キー群307により、図5に示される具材種類情報入力手段405aが構成されている。具材種類情報入力手段405aは、食材情報入力手段405の一部を成す。食材情報入力手段405は、食材に関する情報の入力するために用いられる。

0032

自動調理メニューの具体例としては、「カレー」、「シチュー」、「の角煮」が挙げられ、これらを選択するためのキー群308が設けられている。
調理方法の具体例としては、「煮る」、「蒸す」、「焼く」があり、これらを選択するためのキー群309が設けられている。

0033

操作表示部116が表示する項目としては、加熱調理器100の状態、設定されている調理メニューの内容、調理終了または再加熱終了の予定時刻、加熱時間、現在時刻等がある。
加熱調理器100の状態としては、「加熱中」、「予約待機中」、「再加熱の終了」などがある。

0034

これらのうち、加熱時間の表示は、例えば、時間設定部303の時間表示部303bで行われる。
再加熱終了予定時刻の表示は、例えば、時刻設定部306の時刻表示部306bで行われる。
他の項目については、共通に使用される表示部(共用表示部)311で表示される構成であっても良く、それぞれ別個の表示部(図示しない)に表示される構成であっても良い。

0035

時間表示部303b、時刻表示部306b及び共用表示部311により、図5に示される表示手段411が構成されている。
表示部303b、306b及び311の各々は、例えばドットマトリックス方式の表示パネルを備えたものであっても良く、セグメント方式の表示部であっても良い。さらにまた、表示部303b、306b及び311の各々の一部を、表示灯と、操作表示部116の表面に印刷された文字記号、図形等との組合せによって構成しても良い。
上記した操作表示部116の具体的構成は一例であり、本発明を限定するものではない。

0036

操作表示部116を用いて使用者が操作入力を行うと、入力された操作内容を示す信号が制御手段110に伝えられ、制御手段110は、操作内容に応じた制御を行う。
制御手段110は、例えば、入力された自動調理メニューに対応する加熱プログラムに従って、或いは再加熱の設定に従って、加熱コイル103への通電が行われるように駆動回路113を制御する。

0037

制御手段110は、再加熱の開始の際、時間計測手段111に、加熱時間を通知するとともに、時間計測の開始を指示する。
時間計測手段111は、指示に従って、時間計測を開始し、通知された加熱時間が経過すると、そのことを制御手段110に通知する。制御手段110は、この通知に応じて再加熱を終了する。

0038

制御手段110は、再加熱の予約を受け付けると、予約による再加熱の開始までの時間(待機時間)を計算し、時間計測手段111に、待機時間を通知するとともに、時間計測の開始を指示する。
時間計測手段111は、指示に従って時間計測を開始し、通知された待機時間が経過すると、そのことを制御手段110に通知する。制御手段110は、この通知に応じて再加熱を開始する。
この再加熱の開始の際も、上記と同様に、制御手段110は、時間計測手段111に、加熱時間の計測を行わせる。

0039

次に、本実施の形態1に係る加熱調理器100で再加熱を行う際の制御手段110の動作の手順について図6を参照して説明する。

0040

使用者はまず、再加熱の対象となる食材200を入れた鍋状容器101を、調理器本体105内のコイル台107に装着し、蓋体121を閉じる。そして、操作表示部116の「再加熱」キー302を操作し、時間設定部303を用いて加熱時間を設定し、「スタート」キー304を操作する。再加熱の対象となる食材200には、野菜、肉などの具材201と煮汁202とが含まれる。加熱時間としては例えば30分が設定されたものとする。

0041

この操作に応じて、制御手段110は、図6に示される再加熱モードでの処理を開始する。
制御手段110は、時間計測手段111に対し、設定された加熱時間を通知するとともに、時間計測の開始を指示する。これに従って、時間計測手段111は、時間の計測を開始する(ステップS1)。

0042

制御手段110は、また、駆動回路113に対し、加熱コイル103を第1の電力値P1で駆動するように指示する(ステップS2)。これに応じて、駆動回路113は、加熱コイル103に供給される電力が第1の電力値P1となるように加熱コイル103の駆動を行う。

0043

駆動回路113による加熱コイル103への通電により鍋状容器101が加熱される。
加熱の結果、鍋状容器101の温度θaが次第に上昇する。第1の電力値P1は加熱調理器の定格入力の6〜10割程度とし、比較的高い入力で速やかに鍋状容器101の温度θaを上昇させる。

0044

鍋温度センサー108により鍋状容器101の温度θaが第1の温度、例えば、100℃に達したことが検知されると(ステップS3でYES)、制御手段110は、駆動回路113を制御して、加熱コイル103への通電を遮断させる(ステップS4)。

0045

100℃よりも高い温度で加熱を続けると、食材の水分の蒸発が促進され焦げの原因にもなる上に、通気口121aから蒸発した水分が鍋状容器101の外に排出され、蒸発した水蒸気とともに食品の臭いが拡散してキッチン快適性が低下する。そのため、再加熱時の鍋状容器101の温度θaは100℃以下(大気圧での水の沸点以下)であることが望ましい。

0046

以上のように、制御手段110は、鍋状容器101の温度θaが第1の温度(100℃)になるように加熱コイル103への通電の制御を行い、鍋状容器101の温度θaが第1の温度に達したら、その後は以下に述べるように、鍋状容器101の温度θaを、第2の温度から第3の温度までの温度範囲内に保つように加熱コイル103への通電の制御を行う。第2の温度及び第3の温度はいずれも第1の温度よりも低い温度である。例えば、第2の温度は80℃であり、第3の温度は85℃である。

0047

上記のようにしてステップS4により、加熱コイル103への通電が遮断されると鍋状容器101の温度θaは次第に低下する。
鍋温度センサー108により鍋状容器101の温度θaが第2の温度である80℃未満になったことが検知されると(ステップS5でYES)、制御手段110は、駆動回路113を制御して、加熱コイル103への通電を再開させる(ステップS6)。

0048

加熱コイル103への通電が再開されると鍋状容器101の温度θaが次第に上昇する。
鍋温度センサー108により鍋状容器101の温度θaが第3の温度である85℃よりも高くなったことが検知されると(ステップS7でYES)、制御手段110は、駆動回路113を制御して、加熱コイル103への通電を遮断させる(ステップS8)。
以下、上記と同様に、加熱コイル103への通電のオン/オフ制御により、鍋状容器101の温度θaを80〜85℃の範囲に維持する。

0049

鍋状容器101の温度θaを80〜85℃の範囲に維持するための制御において、加熱コイル103に供給される電力を、第1の電力値P1よりも小さい第2の電力値P2とする。これにより、鍋状容器101内の食材の焦げ付きを抑制する効果を高めることができる。

0050

時間計測手段111は、指定された加熱時間(30分)が経過したことを検知すると(ステップS9でYES)、そのことを制御手段110に通知する。この通知に応じて制御手段110は、報知手段117に再加熱終了の報知を行わせ(ステップS10)、再加熱を終了する。
報知手段117による報知は、例えば音声又は電子音の出力により行われる。なお、これとともに、操作表示部116に設けられた表示灯(図示しない)で再加熱が終了したことを表示することとしても良い。

0051

再加熱モードでの処理が終了すると、保温モード移行する。保温モードでは、制御手段110は、鍋状容器101内の温度θaを70〜80℃に保つように制御を行う。この制御も、加熱コイル103に対する通電のオン/オフ制御で行い得る。

0052

以上のように、本実施の形態では、再加熱の期間のうちの最初の部分において、再加熱終了時の温度(80〜85℃)よりも高い温度(100℃)に一旦上げることで、具材が適温に達するまでの時間が短くなる。ここで言う適温は、再加熱終了時の温度として望ましい温度(60〜80℃)である。
再加熱の終了までの時間は、具材が適温に達するまでの時間に依存する。再加熱終了までの時間(再加熱モードでの処理に要する時間)が短いと、使用者の待ち時間が短縮されて、使い勝手が良くなるという効果がある。

0053

上記のステップS2において、加熱のための電力を比較的高い第1の電力値P1にして鍋状容器101を早く昇温させることで、煮汁と具材に温度差が生じる。
鍋状容器101の昇温が遅くなるように小さい電力で加熱すると、煮汁と具材の温度差が小さくなるが、前述のとおり再加熱終了時の煮汁と具材の温度が等しくなる必要はない。むしろ、煮汁と具材の温度差が小さい場合、煮汁を80℃以上まで加熱しようとすると具材も80℃以上になりやすく、結果として具材が過度に高温である状態が長時間続くことになり、具材の食味低下を招いてしまう。具体的には、具材が野菜である場合は過度な軟化或いは煮崩れが起こったり、野菜の鮮やかな色が失われて褪色したりする。
具材が肉或いは魚の場合は、熱によりタンパク質変性が進み、硬化脱水等が起こったりする。これら具材の食味低下を抑制するためにも鍋状容器101の昇温を速やかにし、総合的に再加熱にかかる時間を短くすることが望ましい。
このように、再加熱の期間の最初の部分において再加熱終了時よりも高い温度に一旦上げることで、再加熱による食味低下を抑制する効果もある。

0054

また、ステップS3で鍋状容器101が100℃に達した後は鍋状容器101の温度を100℃付近に保持するのではなく、より低い、80〜85℃の範囲内となるようにすることで、煮汁も80〜85℃に保たれ、鍋底の焦げ付き、鍋状容器101外への臭い漏れ、及び上記のような具材の食味低下を防ぎつつ、具材を適温である60〜80℃とすること、即ち大きなサイズの具材であっても中心部を60℃以上とすることができる。

0055

また、鍋状容器101内の被加熱物としての食材には、煮汁の粘性が高いものがある。例えばポタージュスープであれば、粘性のある煮汁のみで被加熱物が構成される。粘性が高いほど対流が起こりにくいため、加熱コイル103への通電によって急激に鍋状容器101の温度が上昇するものの鍋状容器101内の温度分布が大きく、煮汁のうち、鍋状容器101内の上部に位置する部分が温まりにくい。しかし、80〜85℃の範囲内に保つ時間を長くすることで、煮汁を満遍なく温めることができ、煮汁全体を過不足なく80〜85℃に温めることができる。

0056

このように、再加熱を開始してから鍋状容器101の温度が第1の温度に達するまでの時間を短くすることで、煮汁を短時間で温める一方、具材が過度に温められないようにするために、第1の電力値P1を比較的大きくすることが有効である。一方、煮汁の種類によらず、煮汁の全体が同じ温度になるように温めるために、鍋状容器101の温度が第1の温度に達してから再加熱を終了するまでの時間を、比較的長くするのが望ましい。

0057

以上、第1の温度が100℃、第2の温度が80℃、第3の温度が85℃であるとしたが、若干異なる温度を用いても良い。例えば第1の温度としては98℃から100℃までの範囲内の温度を用いることができる。第2の温度としては、78℃から82℃までの範囲内の温度を用いることができる。第3の温度としては、83℃から87℃までの範囲内の温度を用いることができる。

0058

以上、使用者が、「再加熱」キー302を操作し、時間設定部303で加熱時間を設定し、「スタート」キー304を操作すると直ちに再加熱が実行される場合について説明したが、再加熱が予約で行われるようにしても良い。
再加熱の予約を使用する状況の1つとして、夕食残り物のおかずを朝食のタイミングに合わせて温め直すということがあげられる。

0059

具体例として、夜22時に残り物のおかずを翌の7時に温め直しが完了しているように再加熱予約する場合について、図7を参照して説明する。

0060

この場合、使用者は、当該おかず(一般化して言えば食材)を入れた鍋状容器101を、調理器本体105内のコイル台107に装着し、蓋体121を閉じ、操作表示部116を操作して予約条件を入力する。この場合の操作は、「予約」キー305、時間設定部303、及び時刻設定部306の操作を含む。予約条件としては、例えば、「加熱時間30分」、「再加熱予約・9時間後」と設定される。上記の「9時間」は、現在時刻(予約設定を行う時点での時刻)である22時から、再加熱の終了予定時刻である翌朝の7時までの時間である。

0061

使用者は次に、「スタート」キー304を操作して再加熱予約を確定し、再加熱予約の受付を要求する。再加熱予約の受付の要求を受けると、制御手段110は、図7の動作を開始する。

0062

まず、制御手段110は、上記の9時間(予約設定を行う時点での時刻から再加熱終了予定時刻までの時間)から、加熱時間である30分を差し引いて、予約設定を行う時点での時刻から再加熱を開始すべき時刻までの時間(待機時間)を算出する。本例では、算出結果は「8時間30分」となる(ステップS11)。
次に、制御手段110は、時間計測手段111に、算出された待機時間を通知するとともに、時間計測の開始を指示する(ステップS12)。

0063

時間計測手段111は、制御手段110からの指示に応じて時間計測を開始する。
そして、通知された待機時間が経過したら(ステップS13でYES)、そのことを制御手段110に通知する。
この通知に応じて、制御手段110は、再加熱を開始する(ステップS14)。それ以降の処理は、図6を参照して説明したのと同様である。

0064

以上のように再加熱を予約可能とすることで、使用者は再加熱を開始すべき時刻になるのを待つ必要がなく、利便性が向上する。

0065

なお、予約時間の設定は「何時間後に再加熱を終了する」という形に限られたものではなく、「何時間後に再加熱を開始する」、「何時(時刻)に再加熱を終了する」、「何時(時刻)に再加熱を開始する」といった形でも良い。

0066

通気弁123を閉じた状態で再加熱を開始すると良い。予約設定時に鍋状容器101内の食材が高温の状態であれば、予約待機中に鍋状容器101内は減圧状態となる。鍋状容器101内が減圧状態のまま再加熱することで鍋状容器101内の食材の水分が通常よりも早く沸騰して鍋状容器101内の対流が促進され、煮汁の温度ムラの発生を抑制することができる。

0067

真空ポンプを備え、鍋状容器101内を強制的に減圧状態にするようにしても良い。真空ポンプが設けられていない場合、再加熱開始時の鍋状容器101内の気圧は、再加熱予約の設定時における鍋状容器101内の食品の温度等によって変動するが、真空ポンプを設けることで常に減圧状態にすることができる。また、再加熱開始時に真空ポンプを駆動して鍋状容器101内を減圧状態とすることで、煮汁の温度ムラの発生をより確実に抑制することができる。

0068

また、前述のとおり通気弁123として電磁弁を用い、制御手段110による制御で開閉する構成とし、再加熱開始から再加熱終了の間に通気弁123を開放するように制御しても良い。通気弁123を開放して減圧状態から急に常圧に戻すことで圧力変化により大きな対流を起こすことができ、鍋状容器101内の煮汁の温度ムラの発生を抑制する効果を高めることができる。

0069

実施の形態2.
本発明の実施の形態2の加熱調理器は、全体として実施の形態1に関して説明したのと同様である。但し、以下の点で異なる。
実施の形態1では、操作表示部116の時間設定部303を用いて加熱時間を設定することとしている。これに対して実施の形態2では、操作表示部116として、例えば図8に示されるもの、或いは図10に示されるものを用いて、食材に関する情報を入力し、制御手段110が、入力された情報に基づいて、制御手段110が加熱時間を決定する。

0070

図8に示される操作表示部116は、食材に関する情報の一例として煮汁の量を示す情報を入力するためのキー群(煮汁量情報入力キー群)321を備え、該キー群321により、煮汁の量が「多い」か、「少ない」か、「中程度」であるかを入力することが可能である。
キー群321により、図9に示される煮汁量情報入力手段405bが構成されている。この煮汁量情報入力手段405bは、上記した食材情報入力手段405の一部を成す。
制御手段110は、煮汁量情報入力手段405bにより入力された煮汁量に関する情報に基づいて加熱時間を決定する。

0071

図10に示される操作表示部116は、食材に関する情報の他の例として具材のサイズを表す情報を入力するためのキー群(サイズ情報入力キー群)322を備え、該キー群322により、具材のサイズが「一口サイズ」であるか、「ジャガイモ半分」であるか「ジャガイモ丸ごと」であるかを入力することが可能である。
キー群322により、図11に示されるサイズ情報入力手段405cが構成されている。このサイズ情報入力手段405cは、上記した食材情報入力手段405の一部を成す。
制御手段110は、サイズ情報入力手段405cにより入力された煮汁量に関する情報に基づいて加熱時間を決定する。

0072

以下、上記のように、食材に関する情報に基づいて加熱時間を決定することの意義について説明する。

0073

まず、加熱される食材の違いによる、温度履歴の違いについて図12(a)及び(b)並びに図13(a)及び(b)を参照して説明する。
ここで、鍋状容器101に対する加熱の制御は、図6で示すのと同様に行われ、その場合の加熱コイル103への電力供給(通電のオン・オフ及び電力値)が図12(b)及び図13(b)で示す如くであるものとしている。

0074

図12(a)はポトフのように具材に対して煮汁の量が多いものを再加熱する場合の温度履歴である。一方、図13(a)は煮しめのように具材に対して煮汁の量が少ないものを再加熱する場合の温度履歴である。図12(a)及び図13(a)で、曲線θaは、鍋状容器の温度を示し、曲線θbは煮汁の温度を示し、曲線θcはサイズの小さい具材の温度を示し、曲線θdはサイズの大きい具材の温度を示す。
いずれの場合にも、再加熱開始時の鍋状容器101及び鍋状容器101内の食品の温度は、20℃(常温)であるものとしている。

0075

図12(a)及び図13(a)に示すとおり、鍋状容器101内に入っている食材の量は同等であっても、煮汁の量(煮汁が占める割合)の違いによって鍋状容器101、煮汁、具材の温度履歴が異なる。

0076

図12(a)及び図13(a)から、以下のことが分かる。
まず、鍋状容器101の温度θaは、煮汁の少ない方がより短い時間で100℃に達すること、煮汁の温度θbは、鍋状容器101の温度θaと近い値を維持する。
また、図12(a)及び図13(a)のいずれの場合にも、サイズの小さい具材の温度θcは、煮汁の温度θbの上昇よりも遅れて上昇し、鍋状容器101の温度θaが80〜85℃に維持されている間に煮汁の温度θbと同じ程度となる。
サイズの大きい具材の温度θdは、サイズの小さい具材の温度θcよりもさらに遅れて上昇し、鍋状容器101の温度θaが80〜85℃に維持されている間に煮汁の温度θbに次第に近づくが再加熱開始から30分経っても、煮汁の温度θbと同じにはならない。

0077

鍋状容器101の温度θaが80℃に達してから、サイズの小さい具材の温度θcが60℃に達するまでの時間Taは、煮汁の多い場合も、少ない場合も6分程度である。

0078

鍋状容器101の温度θaが80℃に達してから、サイズの大きい具材の温度θdが60℃に達するまでの時間Tbは、煮汁の少ない場合には25分程度であるのに対し、煮汁の多い場合には、17分程度である。
さらに、再加熱の開始から大きい具材の温度θdが60℃に達するまでの時間Tcを比較すると、煮汁が少ない場合には約27分であるのに対し、煮汁が多い場合には約21分である。
このように、煮汁の多い場合に時間Tcがより短いのは、鍋状容器101を100℃に加熱する間に煮汁により多くの熱が蓄えられ、その後の具材の加熱に貢献するためと考えられる。

0079

上より、鍋状容器101を、その温度が100℃に達するまで加熱し、その後、より低い温度範囲(80〜85℃)に維持する場合には、加熱時間は煮汁の量に応じて変えるのが望ましく、具体的には煮汁が多いほど加熱時間は短くするのが望ましいことが分かる。

0080

そこで、図8に示される操作表示部116を用いる加熱調理器の構成例では、操作表示部116により煮汁の量に関する情報を入力させ、制御手段110が、入力された情報に基づいて加熱時間を決定することとしている。制御手段110は、煮汁の量に関する情報に基づいて加熱時間を決定するにあたり、上記した、煮汁の量と具材の温度上昇仕方との関係を考慮に入れる。例えば、煮汁の量が多いほど、加熱時間を短くする。

0081

さらに、図12(a)及び図13(a)から以下のことが分かる。
即ち、具材のサイズによって中心部が60℃以上となる時間が大きく異なり、図12(a)及び図13(a)に示すように小さな具材(例えば一口大)は、大きな具材(例えば、大根を厚さ4cmに輪切りしたもの或いは、ジャガイモを半分に切ったもの)と比べて、適温である60℃に到達するまでの時間が短い。

0082

具体的には、一口大サイズの具材であれば、煮汁の量に関わらず鍋状容器101の温度が80℃に達して約6分後に中心部の温度が60℃以上となる。そこで、その時点で再加熱を終了するようにしても良い。
また、丸ごとのジャガイモなど更に大きなサイズの具材を再加熱する場合は、再加熱開始から30分経過しても中心部の温度が60℃以上とならない。そのため、より長い加熱時間を設定するようにしても良い。

0083

以上のことを考慮し、図10に示される操作表示部116を用いる加熱調理器の構成例では、操作表示部116により具材のサイズに関する情報を入力させ、制御手段110が、入力された情報に基づいて加熱時間を決定することとしている。制御手段110は、具材のサイズに関する情報に基づいて加熱時間を決定するにあたり、上記した、具材のサイズと具材の温度上昇の仕方との関係を考慮に入れる。例えば、具材のサイズが小さいほど、加熱時間を短くする。また、サイズの小さい具材の占める割合が多いほど、加熱時間を短くすることとしても良い。

0084

なお、待ち時間を短くする観点からは、加熱時間は短い方が好ましく、いずれの場合にも加熱時間を30分とすれば、一般的な食材及び調理レシピであればほとんどの場合、概ね適切な温度になるので、加熱時間を30分以下と決定しても良い。
しかしながら、再加熱の終了時における具材の温度をより適切にするためには、加熱時間を上記のように具材のサイズに基づいて決定するのが望ましい。

0085

以上、煮汁の量に関する情報又は具材のサイズに関する情報を、食材に関する情報として入力する場合について説明したが、これらの双方を入力し、入力された双方の情報に基づいて加熱時間を決定することとしても良い。

0086

上記のように、食材に関する情報を、操作表示部116を用いて入力させ、入力された情報に基づいて加熱時間を決定する際の制御手段110の動作を、以下に図14を参照して説明する。

0087

制御手段110は、「再加熱」キー302が操作されると(ステップS21でYES)、食材に関する情報を入力するよう使用者に案内する(ステップS22)。この案内は、図示しない音声出力手段による音声で行っても良く、操作表示部116における表示で行っても良い。なお、この案内は省略しても良い。その場合、使用者は、「再加熱」キー302を操作したのち、案内を待つことなく、食材に関する情報を入力することになる。

0088

食材に関する情報の入力は、例えば煮汁量情報入力キー群321、又はサイズ情報入力キー群322を操作することで行われる。
案内に応じて使用者が食材に関する情報を入力すると(ステップS23でYES)、次に制御手段110は、入力された食材に関する情報に基づいて、加熱時間を決定する(ステップS24)。

0089

加熱時間が決定されると、それ以降の処理は、図6を参照して説明したのと同様である。但し、ステップS1で、加熱時間として、時間設定部303で入力された加熱時間の代わりに、ステップS24で決定された加熱時間が用いられる点で異なる。

0090

実施の形態1に関し図7を参照して説明したように予約により再加熱を行う場合にも、加熱時間を食材に関する情報に基づいて決定することとしても良い。その場合、予約の際に、時間設定部303を用いて加熱時間を設定するのではなく、食材情報入力手段405を構成するキー群321、322を用いて食材に関する情報を入力し、制御手段110が、入力された情報に基づいて加熱時間を決定するようにすれば良い。

0091

以上のように、食材に関する情報に基づいて制御手段が加熱時間を決定することで、使用者が加熱時間を自ら決定する手間を省くことができ、しかも加熱時間の短縮と具材の食味低下の防止を実現することができる。

0092

100加熱調理器、 101鍋状容器、 101aフランジ部、 101b取っ手、 103加熱コイル、 105調理器本体、 107コイル台、 107a 孔部、 108鍋温度センサー、 110 制御手段、 111時間計測手段、 113駆動回路、 114交流電源、 116操作表示部、 117報知手段、 121蓋体、 121a通気口、 121b蓋つまみ、 122 蓋パッキン、 123通気弁、 200食材、 201具材、 202煮汁。

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