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技術 ポンプ装置

出願人 ダイキン工業株式会社
発明者 渡立浩二
出願日 2016年8月26日 (4年4ヶ月経過) 出願番号 2016-165750
公開日 2018年3月1日 (2年9ヶ月経過) 公開番号 2018-031353
状態 特許登録済
技術分野 容積形ポンプの制御 往復動ポンプの細部
主要キーワード スリーブ機構 アウタースプリング 補助ブロック インナースプリング 連ポンプ 給油ポート 本体ブロック 給油位置
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年3月1日)のものです。
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図面 (10)

課題

連ポンプ構成のポンプ装置において、油通路を簡略化でき、軽量化と応答性の向上が図れるポンプ装置を提供する。

解決手段

ポンプ装置は、第1油圧ポンプ(1A)と、第1油圧ポンプ(1A)に連結された第2油圧ポンプ(1B)と、第1油圧ポンプ(1A)の吐出量を制御する第1吐出量制御部(10A)と、第2油圧ポンプ(1B)の吐出量を制御する第2吐出量制御部(10B)と、第1,第2油圧ポンプ(1A,1B)に連結されたパイロットポンプ(60)と、第1油圧ポンプ(1A)の吐出圧力と第2油圧ポンプ(1B)の吐出圧力およびパイロットポンプ(60)の吐出圧力に基づいて、第1,第2吐出量制御部(10A,10B)の動作を制御する単一の馬力制御部(50,63)を備える。

概要

背景

従来、ポンプ装置としては、建設機械(油圧ショベルなど)に用いられる2連ポンプ構成のものがある(例えば、特開平10−281073号公報(特許文献1)参照)。

概要

2連ポンプ構成のポンプ装置において、油通路を簡略化でき、軽量化と応答性の向上がれるポンプ装置を提供する。ポンプ装置は、第1油圧ポンプ(1A)と、第1油圧ポンプ(1A)に連結された第2油圧ポンプ(1B)と、第1油圧ポンプ(1A)の吐出量を制御する第1吐出量制御部(10A)と、第2油圧ポンプ(1B)の吐出量を制御する第2吐出量制御部(10B)と、第1,第2油圧ポンプ(1A,1B)に連結されたパイロットポンプ(60)と、第1油圧ポンプ(1A)の吐出圧力と第2油圧ポンプ(1B)の吐出圧力およびパイロットポンプ(60)の吐出圧力に基づいて、第1,第2吐出量制御部(10A,10B)の動作を制御する単一の馬力制御部(50,63)を備える。

目的

この発明は、2連ポンプ構成のポンプ装置において、油通路を簡略化でき、軽量化と応答性の向上が図れるポンプ装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

第1油圧ポンプ(1A)と、上記第1油圧ポンプ(1A)に連結された第2油圧ポンプ(1B)と、上記第1油圧ポンプ(1A)の吐出量を制御する第1吐出量制御部(10A)と、上記第2油圧ポンプ(1B)の吐出量を制御する第2吐出量制御部(10B)と、上記第1,第2油圧ポンプ(1A,1B)に連結されたパイロットポンプ(60)と、上記第1油圧ポンプ(1A)の吐出圧力と上記第2油圧ポンプ(1B)の吐出圧力および上記パイロットポンプ(60)の吐出圧力に基づいて、上記第1,第2吐出量制御部(10A,10B)の動作を制御する単一の馬力制御部(50,63)とを備えたことを特徴とするポンプ装置

請求項2

請求項1に記載のポンプ装置において、上記馬力制御部(50,63)は、上記第1油圧ポンプ(1A)の吐出圧力と上記第2油圧ポンプ(1B)の吐出圧力に基づいて上記パイロットポンプ(60)からの圧力を減圧して上記第1,第2吐出量制御部(10A,10B)に出力する定比減圧弁(50)を有することを特徴とするポンプ装置。

請求項3

請求項2に記載のポンプ装置において、上記馬力制御部(50,63)は、上記パイロットポンプ(60)の吐出圧力を任意の圧力に減圧する電磁比例減圧弁(63)を有し、上記馬力制御部(50,63)の上記定比減圧弁(50)は、上記第1油圧ポンプ(1A)の吐出圧力と上記第2油圧ポンプ(1B)の吐出圧力および上記電磁比例減圧弁(63)からの上記任意の圧力の合計圧力に応じて移動する馬力制御用ピストン(51)と、上記馬力制御用ピストン(51)の移動方向に沿って配置され、上記馬力制御用ピストン(51)に連動して移動可能な定比減圧弁用スプール(52)とを含むことを特徴とするポンプ装置。

請求項4

請求項1から3までのいずれか1つに記載のポンプ装置において、上記馬力制御部(50,63)は、上記第1油圧ポンプ(1A)と上記第2油圧ポンプ(1B)との中間領域に配置されていることを特徴とするポンプ装置。

請求項5

請求項1から4までのいずれか1つに記載のポンプ装置において、上記第1油圧ポンプ(1A)と上記第2油圧ポンプ(1B)は、駆動軸の軸方向に沿って間隔をあけて配列されており、上記馬力制御部(50,63)は、上記第1油圧ポンプ(1A)と上記第2油圧ポンプ(1B)との間のセンターセクションに配置されていることを特徴とするポンプ装置。

技術分野

0001

この発明は、ポンプ装置に関する。

背景技術

0002

従来、ポンプ装置としては、建設機械(油圧ショベルなど)に用いられる2連ポンプ構成のものがある(例えば、特開平10−281073号公報(特許文献1)参照)。

先行技術

0003

特開平10−281073号公報

発明が解決しようとする課題

0004

上記従来のポンプ装置では、2つの油圧ポンプ吐出圧力に基づいて、各油圧ポンプ吐出量を制御する馬力制御部を油圧ポンプ毎に備えているため、油通路が複雑になり、強度が必要な肉厚の油通路が長くなって重量が増大すると共に、圧力損失が大きくなって応答性が低下するという問題がある。

0005

また、上記ポンプ装置では、馬力制御部夫々に馬力制御用ピストンが用いられており、精密部品である馬力制御用ピストンが2つ必要なため、コストが高くつくという問題がある。

0006

そこで、この発明は、2連ポンプ構成のポンプ装置において、油通路を簡略化でき、軽量化と応答性の向上が図れるポンプ装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

上記課題を解決するため、この発明のポンプ装置は、
第1油圧ポンプと、
上記第1油圧ポンプに連結された第2油圧ポンプと、
上記第1油圧ポンプの吐出量を制御する第1吐出量制御部と、
上記第2油圧ポンプの吐出量を制御する第2吐出量制御部と、
上記第1,第2油圧ポンプに連結されたパイロットポンプと、
上記第1油圧ポンプの吐出圧力と上記第2油圧ポンプの吐出圧力および上記パイロットポンプの吐出圧力に基づいて、上記第1,第2吐出量制御部の動作を制御する単一の馬力制御部と
を備えたことを特徴とする。

0008

上記構成によれば、第1油圧ポンプと第2油圧ポンプとが連結された2連ポンプ構成のポンプ装置において、第1油圧ポンプの吐出圧力と第2油圧ポンプの吐出圧力およびパイロットポンプの吐出圧力に基づいて、第1,第2吐出量制御部の動作を制御する単一の馬力制御部を備えたことによって、油通路を簡略化でき、軽量化と応答性の向上が図れる。

0009

また、一実施形態のポンプ装置では、
上記馬力制御部は、上記第1油圧ポンプの吐出圧力と上記第2油圧ポンプの吐出圧力に基づいて上記パイロットポンプからの圧力を減圧して上記第1,第2吐出量制御部に出力する定比減圧弁を有する。

0010

上記実施形態によれば、馬力制御部の定比減圧弁は、第1油圧ポンプの吐出圧力と第2油圧ポンプの吐出圧力およびパイロットポンプの吐出圧力に基づいて、パイロットポンプからの圧力を減圧して第1,第2吐出量制御部に出力する。これによって、馬力制御部は、第1,第2吐出量制御部を制御して、第1,第2油圧ポンプに対して馬力制御を行うことができる。

0011

また、一実施形態のポンプ装置では、
上記馬力制御部は、上記パイロットポンプの吐出圧力を任意の圧力に減圧する電磁比例減圧弁を有し、
上記馬力制御部の上記定比減圧弁は、上記第1油圧ポンプの吐出圧力と上記第2油圧ポンプの吐出圧力および上記電磁比例減圧弁からの上記任意の圧力の合計圧力に応じて移動する馬力制御用ピストンと、上記馬力制御用ピストンの移動方向に沿って配置され、上記馬力制御用ピストンに連動して移動可能な定比減圧弁用スプールとを含む。

0012

上記実施形態によれば、電磁比例減圧弁によってパイロットポンプの吐出圧力を任意の圧力に減圧し、第1油圧ポンプの吐出圧力と第2油圧ポンプの吐出圧力および電磁比例減圧弁からの任意の圧力の合計圧力に応じて、馬力制御用ピストンが移動し、その移動方向に沿って配置された定比減圧弁用スプールが馬力制御用ピストンに連動して移動する。これにより、定比減圧弁用スプールが第1油圧ポンプの吐出圧力と第2油圧ポンプの吐出圧力およびパイロットポンプからの任意の圧力の合計圧力に応じて移動することによって、馬力制御部は、第1,第2吐出量制御部を制御して、第1,第2油圧ポンプに対して電磁比例減圧弁の比例制御により減圧された圧力に応じたパワーシフト制御を行うことができる。

0013

また、一実施形態のポンプ装置では、
上記馬力制御部は、上記第1油圧ポンプと上記第2油圧ポンプとの中間領域に配置されている。

0014

上記実施形態によれば、馬力制御部を第1油圧ポンプと第2油圧ポンプとの中間領域に配置することによって、油通路の長さを最短化でき、さらなる軽量化と応答性の向上が図れる。

0015

また、一実施形態のポンプ装置では、
上記第1油圧ポンプと上記第2油圧ポンプは、駆動軸の軸方向に沿って間隔をあけて配列されており、
上記馬力制御部は、上記第1油圧ポンプと上記第2油圧ポンプとの間のセンターセクションに配置されている。

0016

上記実施形態によれば、第1,第2油圧ポンプの駆動軸の軸方向に沿って間隔をあけて配列された第1油圧ポンプと第2油圧ポンプとの間のセンターセクションに馬力制御部を配置することによって、第1,第2油圧ポンプ間のスペースを有効利用できるので、ポンプ装置を大きくすることなく、油通路の簡略化、軽量化、応答性の向上が図れる。

発明の効果

0017

上より明らかなように、この発明によれば、第1油圧ポンプと第2油圧ポンプとが連結された2連ポンプ構成のポンプ装置において、第1油圧ポンプの吐出圧力と第2油圧ポンプの吐出圧力およびパイロットポンプの吐出圧力に基づいて、第1,第2吐出量制御部の動作を制御する単一の馬力制御部を備えたことによって、油通路を簡略化でき、軽量化と応答性の向上が図れるポンプ装置を実現することができる。

図面の簡単な説明

0018

図1はこの発明の実施の一形態のポンプ装置の油圧回路図である。
図2(a)は上記ポンプ装置の側面図であり、図2(b)は上記ポンプ装置のエンジン側と反対の側から見た図である。
図3は上記ポンプ装置の馬力制御ブロックの断面図である。
図4は上記馬力制御ブロックの要部の拡大断面図である。
図5は上記ポンプ装置の全馬力制御における吐出圧力と吐出流量との関係を示す図である。
図6図5に示す設定点A,B,Cにおける圧力と流量の例を示す図である。
図7は上記ポンプ装置のパワーシフト制御における吐出圧力と吐出流量との関係を示す図である。
図8図7に示す設定点D,E,Fにおける圧力と流量の例を示す図である。
図9は吐出圧力と減圧弁次圧との関係の一例を示す図である。

実施例

0019

以下、この発明のポンプ装置を図示の実施の形態により詳細に説明する。

0020

〔第1実施形態〕
図1はこの発明の第1実施形態のポンプ装置の油圧回路図を示している。

0021

この第1実施形態のポンプ装置は、図1に示すように、第1油圧ポンプ1Aと、第1油圧ポンプ1Aに連結された第2油圧ポンプ1Bと、第1油圧ポンプ1Aの吐出量を制御する第1吐出量制御部10Aと、第2油圧ポンプ1Bの吐出量を制御する第2吐出量制御部10Bと、第1,第2油圧ポンプ1A,1Bに連結されたパイロットポンプ60と、第1油圧ポンプ1Aの吐出圧力と第2油圧ポンプ1Bの吐出圧力およびパイロットポンプ60の吐出圧力に基づいて、第1,第2吐出量制御部10A,10Bの動作を制御する馬力制御部(50,63)とを備えている。上記第1油圧ポンプ1Aと第2油圧ポンプ1Bおよびパイロットポンプ60は、エンジンEにより駆動される。

0022

上記第1,第2油圧ポンプ1A,1Bは、油圧ショベルに作動油を供給するためのものであって、斜板2A,2Bの傾転角が変わることによって吐出容量が変化する可変容量型の油圧ポンプである。また、パイロットポンプ60は、エンジンEの一定の回転数では吐出容量が一定の油圧ポンプである。

0023

上記斜板2Aには、第1吐出量制御部10Aのサーボ室3に配置されたサーボピストン4が取り付けられ、斜板2Bには、第2吐出量制御部10Bのサーボ室3内に配置されたサーボピストン4が取り付けられている。

0024

このサーボ室3の内部は、サーボピストン4によって、大室(第1吐出量制御部10Aにおいて左側)と小室(第1吐出量制御部10Aにおいて右側)とに区画され、サーボピストン4の大室側の受圧面積は、小室側の受圧面積よりも大きくされている。

0025

上記第1,第2吐出量制御部10A,10Bは夫々、サーボピストン4が取り付けられたサーボ室3と、ロッド部材21とスリーブ部材22およびリターンスプリング23とを有するロッドスリーブ機構20と、ロッド・スリーブ機構20のロッド部材21に伝達部材31を介して連結された第1ピストン30と、ロッド・スリーブ機構20のロッド部材21に伝達部材41を介して連結されたネガティブコントロール制御用の第2ピストン40とを備えている。

0026

上記第1ピストン30は、インナースプリング35およびアウタースプリング36によりロッド・スリーブ機構20のロッド部材21と反対の方向に付勢されている。また、第2ピストン40は、スプリング44によりロッド・スリーブ機構20のロッド部材21と反対の方向に付勢されている。

0027

上記ロッド・スリーブ機構20は、第1ピストン30と第2ピストン40によってロッド部材21を左右方向に摺動させることにより、吐出圧力P1または吐出圧力P2をサーボ圧としてサーボ室3の大室(第1吐出量制御部10Aにおいて左側)に導入するための給油ポートを開く給油位置20aと、サーボ室3の大室から作動油を排油するための排油ポートを開く排油位置20bと、給油ポートおよび排油ポートを閉じて大室への給油および排油を行わない中立位置20cとに切り換わる。

0028

上記パイロットポンプ60の吐出ポートに、フィルタ61を介してリリーフ弁62を接続している。また、パイロットポンプ60の吐出ポートに、電磁比例減圧弁63の入力ポートを接続し、その電磁比例減圧弁63の出力ポートを定比減圧弁50の入力ポートに接続している。この電磁比例減圧弁63は、パイロットポンプ60の吐出圧力を任意の圧力に減圧する。

0029

上記定比減圧弁50は、第1油圧ポンプ1Aの吐出圧力P1と第2油圧ポンプ1Bの吐出圧力P2および電磁比例減圧弁63からの任意の圧力の合計圧力に基づいて、パイロットポンプ60の吐出圧力を減圧する。この定比減圧弁50の出力ポートを第1,第2吐出量制御部10A,10Bの第1ピストン30に夫々接続されている。

0030

上記定比減圧弁50と電磁比例減圧弁63で馬力制御部を構成している。

0031

上記定比減圧弁50は、第1油圧ポンプ1Aの吐出圧力P1と第2油圧ポンプ1Bの吐出圧力P2および電磁比例減圧弁63からの任意の圧力の合計圧力に応じて移動する馬力制御用ピストン51と、馬力制御用ピストン51の移動方向に沿って配置され、馬力制御用ピストン51に連動して移動可能な定比減圧弁用スプール52を含む。

0032

<全馬力制御>
次に、この第1実施形態のポンプ装置の全馬力制御が行われる場合の動作について説明する。説明を分かりやすくするために、電磁比例減圧弁63からのパワーシフト圧力Psはゼロとする。

0033

第1油圧ポンプ1Aの吐出圧力P1と第2油圧ポンプ1Bの吐出圧力P2の合算値が上昇すると、馬力制御用ピストン51が定比減圧弁用スプール52側に押され、定比減圧弁用スプール52が馬力制御用ピストン51と同じ方向に押されて移動することによって、定比減圧弁50の出力ポートの圧力が上昇する。

0034

それにより、第1吐出量制御部10Aにおいて、第1ピストン30が図中右方向に押され、インナースプリング35およびアウタースプリング36の荷重と、第1ピストン30が右方向に押される力の合算値とが釣り合う位置で停止する。

0035

このとき、ロッド部材21は、第1ピストン30の変位量に応じて右方向に変位する。その結果、ロッド・スリーブ機構20が中立位置20cから給油位置20aに切り換わる。

0036

ロッド・スリーブ機構20が、中立位置20cから給油位置20aに切り換わると、給油ポートが開いて、吐出圧力P1が減圧されてサーボ圧としてサーボ室3の大室に導入され、サーボピストン4が右方向に摺動する。その結果、斜板2Aが傾転し、第1油圧ポンプ1Aの吐出流量が減少する。

0037

なお、吐出圧力P1と吐出圧力P2の合算値の増加割合が高くなればなるほど、サーボピストン4の変位量が大きくなるので、第1油圧ポンプ1Aの吐出流量の減少量が大きくなる。

0038

一方、吐出圧力P1と吐出圧力P2の合算値が低減すると、インナースプリング35およびアウタースプリング36の反発力によって、第1ピストン30が左方向に摺動し、インナースプリング35およびアウタースプリング36の荷重と、第1ピストン30が右方向に押される力とが釣り合う位置で停止する。このとき、ロッド部材21は、第1ピストン30の変位量に応じて右方向に変位する。第1ピストン30が左方向に移動すると、ロッド部材21は、リターンスプリング23の反発力によって、第1ピストン30の変位量に応じて左方向に変位する。その結果、ロッド・スリーブ機構20が中立位置20cから排油位置20bに切り換わる。

0039

ロッド・スリーブ機構20が、中立位置20cから排油位置20bに切り換わると、排油ポートが開いて、サーボ室3の大室から作動油が排油され、サーボピストン4が左方向に摺動する。その結果、斜板2Aが傾転し、第1油圧ポンプ1Aの吐出流量が増加する。

0040

上記全馬力制御の動作は、第2吐出量制御部10Bも同様に行われる。

0041

このポンプ装置では、第1,第2吐出量制御部10A,10Bは、第1ピストン30を付勢するインナースプリング35およびアウタースプリング36の2つのスプリングを有するので、図5に示すように、吐出圧力−流量の特性曲線を2段階に変化させることができ、馬力特性に近い圧力−流量特性を得ることができる。

0042

<パワーシフト制御>
次に、この第1実施形態のポンプ装置のパワーシフト制御が行われる場合の動作について説明する。

0043

定比減圧弁50の馬力制御用ピストン51に供給される電磁比例減圧弁63からのパワーシフト圧力Psがゼロから上昇すると、馬力制御用ピストン51が定比減圧弁用スプール52側に押され、定比減圧弁用スプール52が馬力制御用ピストン51と同じ方向に押されて移動することによって定比減圧弁50の出力ポートの圧力が上昇する。

0044

このとき、第1吐出量制御部10Aのロッド部材21は、第1ピストン30の変位量に応じて右方向に変位する。その結果、ロッド・スリーブ機構20が中立位置20cから給油位置20aに切り換わる。

0045

ロッド・スリーブ機構20が、中立位置20cから給油位置20aに切り換わると、給油ポートが開いて、吐出圧力P1が減圧されてサーボ圧としてサーボ室3の大室に導入され、サーボピストン4が右方向に摺動する。その結果、斜板2Aが傾転し、第1油圧ポンプ1Aの吐出流量が減少する。

0046

一方、パワーシフト圧力Psが低減すると、リターンスプリング23の反発力によって、第1ピストン30が左方向に摺動し、インナースプリング35およびアウタースプリング36の反発力によって第1ピストン30が右方向に押される力とが釣り合う位置で停止する。このとき、ロッド部材21は、第1ピストン30の変位量に応じて左方向に変位する。第1ピストン30が左方向に移動すると、ロッド部材21は、リターンスプリング23の反発力によって、第1ピストン30の変位量に応じて左方向に変位する。その結果、ロッド・スリーブ機構20が中立位置20cから排油位置20bに切り換わる。

0047

ロッド・スリーブ機構20が、中立位置20cから排油位置20bに切り換わると、排油ポートが開いて、サーボ室3の大室から作動油が排油され、サーボピストン4が左方向に摺動する。その結果、斜板2Aが傾転し、第1油圧ポンプ1Aの吐出流量が増加する。

0048

このように、パワーシフト圧力Psが高いほど、サーボピストン4の変位量が大きくなるので、第1油圧ポンプ1Aの吐出流量が減少する。

0049

このポンプ装置では、パイロットポンプ60の吐出圧力を任意の圧力に減圧する電磁比例減圧弁63を有するので、電磁比例減圧弁63の出力ポートのパワーシフト圧力Psを増加させてパワーシフト制御を行うことができる。これによって、図7に示すように、吐出圧力−流量の特性曲線を左にシフトさせることができる。

0050

図2(a)は上記ポンプ装置の側面図を示し、図2(b)は上記ポンプ装置のエンジンE側と反対の側から見た図を示している。図2(a),図2(b)に示すように、このポンプ装置は、2つの第1,第2油圧ポンプ1A,1Bが直列に配置された2連型の油圧ポンプであり、第1吐出量制御部10Aが第1油圧ポンプ1Aの上部に配置され、第2吐出量制御部10Bが第2油圧ポンプ1Bの上部に配置されている。また、第1油圧ポンプ1Aと第2油圧ポンプ1Bは、エンジンEの駆動軸6の軸方向に沿って間隔をあけて配列され、連結部5を介して接続されている。

0051

上記定比減圧弁50と電磁比例減圧弁63を含む馬力制御ブロック70は、第1油圧ポンプ1Aと第2油圧ポンプ1Bとの間のセンターセクションに配置されている。なお、第1油圧ポンプ1Aと第2油圧ポンプ1Bは同一の構成をしていると共に、第1吐出量制御部10Aと第2吐出量制御部10Bは同一の構成をしている。

0052

図3は上記ポンプ装置の馬力制御ブロック70の断面図を示している。

0053

馬力制御ブロック70は、図3に示すように、断面四角形状本体ブロック71の側面にパイロット圧力入力ポート72を設けている。また、本体ブロック71に設けられた収容部71aに電磁比例減圧弁63が配置されている。この本体ブロック71のパイロット圧力入力ポート72から収容部71aに連なる第1通路73を設けている。さらに、本体ブロック71の収容部71aに連なる第2通路74を設けている。また、本体ブロック71の側方に固定された補助ブロック76に第2通路74に連なる第3通路75を設けている。

0054

上記本体ブロック71に、第3通路75一端に連なる大径の円柱状の収容部80aと、その大径の収容部80aの他端と軸方向に連なる小径の円柱状の収容部80bとを設けている。この収容部80a内に、パワーシフトシリンダ81と馬力制御ピストン用シリンダ83を、第3通路75側から順に配置している。上記パワーシフト用シリンダ81内にパワーシフト用ピストン82を摺動可能に配置すると共に、馬力制御ピストン用シリンダ83内に馬力制御用ピストン51を摺動可能に配置している。

0055

上記馬力制御ピストン用シリンダ83には、第1油圧ポンプ1Aの吐出圧力P1が入力される第1ポートと、第2油圧ポンプ1Bの吐出圧力P2が入力される第2ポートが設けられている(図4参照)。

0056

また、本体ブロック71の収容部80b内に、馬力制御用ピストン51の先端が一端に当接する定比減圧弁用スプール52を配置している。この定比減圧弁用スプール52は、馬力制御用ピストン51の移動方向に沿って配置されており、他端側がバネ53により第3通路75側に付勢され、馬力制御用ピストン51に連動して移動可能となっている。

0057

また、パイロット圧力入力ポート72に連なる第1通路73に一端が接続された第4通路77の他端が、収容部80bの定比減圧弁用スプール52に接続されている。

0058

上記本体ブロック71の収容部80a,80bと、パワーシフト用シリンダ81と、パワーシフト用ピストン82と、馬力制御ピストン用シリンダ83と、馬力制御用ピストン51および定比減圧弁用スプール52で定比減圧弁50を構成している。

0059

上記電磁比例減圧弁63からのパワーシフト圧力Psにより、パワーシフト用シリンダ81は、パワーシフト用ピストン82を図中右方向に移動させる。また、馬力制御ピストン用シリンダ83の第1ポートの吐出圧力P1により、馬力制御用ピストン51は、定比減圧弁用スプール52を図中右方向に移動させる。また、馬力制御ピストン用シリンダ83の第2ポートの吐出圧力P2により、馬力制御用ピストン51は定比減圧弁用スプール52を図中右方向に移動させる。

0060

このようにして、定比減圧弁50は、パワーシフト圧力Psと吐出圧力P1および吐出圧力P2の合計圧力により、定比減圧弁用スプール52を図中右方向に移動させて、パイロットポンプ60からのパイロット圧力を減圧して、出力ポート54から第1,第2吐出量制御部10A,10Bの各第1ピストン30に出力する。

0061

図4は上記馬力制御ブロック70の要部の拡大断面図を示している。図4において、図3と同一の構成部には同一参照番号を付している。

0062

図4に示すように、馬力制御ピストン用シリンダ83および馬力制御用ピストン51は、クリアランス円筒度同心度などの寸法精度が厳しい構成をしている。

0063

図5はポンプ装置の全馬力制御における吐出圧力と吐出流量との関係を示す図を示している。図5において、横軸は吐出圧力(P1+P2)[MPa]を表し、縦軸は流量(Q1+Q2)[L/min]を表している。

0064

図5に示す吐出圧力−流量の特性曲線が変化する設定点A,B,Cは、インナースプリング35およびアウタースプリング36の荷重によって設定されている。設定点Aから設定点Bまでは、アウタースプリング36のみの荷重が働き、設定点Bから設定点Cまでは、インナースプリング35およびアウタースプリング36の荷重が働く。

0065

図6図5に示す設定点A,B,Cにおける圧力と流量の例を示しており、最大エンジン馬力が異なるタイプ1とタイプ2の二種類のポンプ装置において実測した値を示している。このときのエンジン回転数Nは、2000[min−1]としている。

0066

また、図7は上記ポンプ装置のパワーシフト制御における吐出圧力と吐出流量との関係を示している。

0067

図7に示す吐出圧力−流量の特性曲線が変化する設定点D,E,Fは、インナースプリング35およびアウタースプリング36の荷重によって設定されている。設定点Dから設定点Eまでは、アウタースプリング36のみの荷重が働き、設定点Eから設定点Fまでは、インナースプリング35およびアウタースプリング36の荷重が働く。

0068

ここで、図5に示す全馬力制御の特性曲線に比べて図7では全体に吐出圧力が小さくなって流量が制限されている。

0069

図8図7に示す設定点D,E,Fにおける圧力と流量の例を示しており、図6と同様の最大エンジン馬力が異なるタイプ1とタイプ2の二種類のポンプ装置において実測した値を示している。このときのパワーシフト圧力Psは、2.8MPaとし、エンジン回転数Nは、2000[min−1]としている。

0070

図9は吐出圧力(P1+P2)と減圧弁2次圧(定比減圧弁50の出力ポートの圧力)との関係の一例を示している。

0071

パワーシフト圧力Ps=0のとき、吐出圧力(P1+P2)が0MPa〜70MPaの間で減圧弁2次圧は0MPa〜2.5MPaとなる。

0072

また、パワーシフト圧力Ps=3.5のとき、吐出圧力(P1+P2)が0MPa〜70MPaの間で減圧弁2次圧は1MPa〜3.5MPaとなる。

0073

上記構成のポンプ装置によれば、第1油圧ポンプ1Aと第2油圧ポンプ1Bとが連結された2連ポンプ構成のポンプ装置において、第1油圧ポンプ1Aの吐出圧力P1と第2油圧ポンプ1Bの吐出圧力P2およびパイロットポンプの吐出圧力に基づいて、第1,第2吐出量制御部10A,10Bの動作を制御する単一の馬力制御部(50,63)を備えたことによって、油通路を簡略化でき、軽量化と応答性の向上が図れる。

0074

したがって、上記従来のポンプ装置のように、馬力制御部を油圧ポンプ毎に備えているために油通路が複雑になったり、強度が必要な肉厚の油通路が長くなって重量が増大したり、圧力損失が大きくなって応答性が低下したりすることがない。また、馬力制御部夫々に精密部品である馬力制御用ピストンを用いないので、コストも低減できる。

0075

また、上記馬力制御部(50,63)の定比減圧弁50は、第1油圧ポンプ1Aの吐出圧力P1と第2油圧ポンプ1Bの吐出圧力P2に基づいて、パイロットポンプ60からの圧力を減圧して第1,第2吐出量制御部10A,10Bに出力する。これによって、馬力制御部(50,63)は、第1,第2吐出量制御部10A,10Bを制御して、第1,第2油圧ポンプ1A,1Bに対して全馬力制御を行うことができる。

0076

また、上記電磁比例減圧弁63によってパイロットポンプ60の吐出圧力を任意の圧力に減圧し、第1油圧ポンプ1Aの吐出圧力P1と第2油圧ポンプ1Bの吐出圧力P2および電磁比例減圧弁63からの任意の圧力の合計圧力に応じて、馬力制御用ピストン51が移動し、その移動方向に沿って配置された定比減圧弁用スプール52が馬力制御用ピストン51に連動して移動する。これにより、定比減圧弁用スプール52が第1油圧ポンプ1Aの吐出圧力P1と第2油圧ポンプ1Bの吐出圧力P2およびパイロットポンプ60からの任意の圧力の合計圧力に応じて移動することによって、馬力制御部(50,63)は、第1,第2吐出量制御部10A,10Bを制御して、第1,第2油圧ポンプ1A,1Bに対して電磁比例減圧弁63の比例制御により減圧された圧力に応じたパワーシフト制御を行うことができる。

0077

また、上記馬力制御部(50,63)を第1油圧ポンプ1Aと第2油圧ポンプ1Bとの中間領域に配置することによって、油通路の長さを最短化でき、さらなる軽量化と応答性の向上が図れる。

0078

また、上記第1,第2油圧ポンプ1A,1Bの駆動軸の軸方向に沿って間隔をあけて配列された第1油圧ポンプ1Aと第2油圧ポンプ1Bとの間のセンターセクションに馬力制御部(50,63)を配置することによって、第1,第2油圧ポンプ1A,1B間のスペースを有効利用できるので、ポンプ装置を大きくすることなく、油通路の簡略化、軽量化、応答性の向上が図れる。

0079

〔第2実施形態〕
この発明の第2実施形態のポンプ装置は、電磁比例減圧弁を用いたパワーシフト制御がない点を除いて第1実施形態のポンプ装置と同一の構成をしており、図1を援用する。

0080

上記構成のポンプ装置によれば、第1油圧ポンプ1Aと第2油圧ポンプ1Bとが連結された2連ポンプ構成のポンプ装置において、第1油圧ポンプ1Aの吐出圧力P1と第2油圧ポンプ1Bの吐出圧力P2およびパイロットポンプの吐出圧力に基づいて、第1,第2吐出量制御部10A,10Bの動作を制御する単一の馬力制御部(50,63)を備えたことによって、油通路を簡略化でき、軽量化と応答性の向上が図れる。

0081

〔第3実施形態〕
上記第1実施形態のポンプ装置は、第1油圧ポンプ1Aの吐出圧力と第2油圧ポンプ1Bの吐出圧力および電磁比例減圧弁63からの任意の圧力の合計圧力に応じて移動する馬力制御用ピストン51と、馬力制御用ピストン51に連動して移動可能な定比減圧弁用スプール52とを有する定比減圧弁50を用いたが、定比減圧弁はこれに限らず、異なる構成の定比減圧弁を用いて、この発明の第3実施形態のポンプ装置としてもよい。

0082

上記第1〜第3実施形態では、油圧ショベルに作動油を供給するポンプ装置について説明したが、ポンプ装置はこれに限らず、他の建設機械などにこの発明のポンプ装置を適用してもよい。

0083

この発明の具体的な実施の形態について説明したが、この発明は上記第1〜第3実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。例えば、上記第1〜第3実施形態で記載した内容を適宜組み合わせたものを、この発明の一実施形態としてもよい。

0084

1A…第1油圧ポンプ
1B…第2油圧ポンプ
2A,2B…斜板
3…サーボ室
4…サーボピストン
10A…第1吐出量制御部
10B…第2吐出量制御部
20…ロッド・スリーブ機構
30…第1ピストン
40…第2ピストン
50…定比減圧弁
51…馬力制御用ピストン
52…定比減圧弁用スプール
60…パイロットポンプ
61…フィルタ
62…リリーフ弁
63…電磁比例減圧弁
E…エンジン

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