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技術 固形燃料の製造方法

出願人 株式会社神戸製鋼所
発明者 高橋洋一木下繁重久卓夫
出願日 2016年8月24日 (3年10ヶ月経過) 出願番号 2016-164103
公開日 2018年3月1日 (2年3ヶ月経過) 公開番号 2018-030951
状態 特許登録済
技術分野 固形燃料及び燃料附随物
主要キーワード 原料粉粒体 コンベヤスケール 圧縮不良 コンベアスケール 混合度合い 粉末燃料 固形燃料製造装置 圧縮破壊
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

本発明は、粉末燃料から比較的強度の大きい固形燃料が得られる固形燃料の製造方法を提供することを課題とする。

解決手段

本発明に係る固形燃料の製造方法は、石炭系粉末燃料を圧縮成型する固形燃料の製造方法であって、上記石炭系粉末燃料にこの石炭系粉末燃料よりも平均粒径が大きい粉砕燃料を混合する工程と、上記混合工程で得られる混合体を圧縮成型する工程と、上記圧縮成型工程で得られる固形燃料の一部を粉砕する工程とを備え、上記混合工程で用いる粉砕燃料として、上記粉砕工程で粉砕した固形燃料を用いることを特徴とする。上記混合工程での混合体を基準とする上記粉砕燃料の混合比としては、5質量%以上50質量%以下が好ましい。上記混合工程で上記石炭系粉末燃料よりも結着性が大きい結着性粉炭をさらに混合するとよい。上記混合工程での混合体を基準とする上記結着性粉炭の混合比としては、5質量%以上30質量%以下が好ましい。

概要

背景

粉末燃料は、比較的嵩密度が小さいことや飛散により消失しやすいことから、ハンドリングコストが増大しやすく、粉塵公害を引き起こすおそれもある。このため、粉末燃料を粒状(ブリケット)に圧縮成型して取り扱いやすくすることが行われている。

例えば褐炭等の低品位炭油中加熱脱水して得られる改質炭は、通常は粉末状となるため、圧縮成型して粒状化することが望まれる。しかしながら、炭化度の低い低品位炭から得られる改質炭を成型するためにはかなりの高圧で圧縮成型する必要があり、製造コストが上昇するだけでなく、加圧が不十分となって搬送途中粉化するトラブルが生じるおそれがある。

これに対して、改質炭を加湿して加圧成型することで、得られる固形燃料の強度を向上する技術が提案されている(特開2010−116544号公報参照)。しかしながら、上記公報に記載の方法でも、固形燃料の使用やハンドリングの態様によっては粉化が生じるおそれがある。

概要

本発明は、粉末燃料から比較的強度の大きい固形燃料が得られる固形燃料の製造方法を提供することを課題とする。本発明に係る固形燃料の製造方法は、石炭系粉末燃料を圧縮成型する固形燃料の製造方法であって、上記石炭系粉末燃料にこの石炭系粉末燃料よりも平均粒径が大きい粉砕燃料を混合する工程と、上記混合工程で得られる混合体を圧縮成型する工程と、上記圧縮成型工程で得られる固形燃料の一部を粉砕する工程とを備え、上記混合工程で用いる粉砕燃料として、上記粉砕工程で粉砕した固形燃料を用いることを特徴とする。上記混合工程での混合体を基準とする上記粉砕燃料の混合比としては、5質量%以上50質量%以下が好ましい。上記混合工程で上記石炭系粉末燃料よりも結着性が大きい結着性粉炭をさらに混合するとよい。上記混合工程での混合体を基準とする上記結着性粉炭の混合比としては、5質量%以上30質量%以下が好ましい。

目的

本発明は、粉末燃料から比較的強度の大きい固形燃料が得られる固形燃料の製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

石炭系粉末燃料圧縮成型する固形燃料の製造方法であって、上記石炭系粉末燃料にこの石炭系粉末燃料よりも平均粒径が大きい粉砕燃料を混合する工程と、上記混合工程で得られる混合体を圧縮成型する工程と、上記圧縮成型工程で得られる固形燃料の一部を粉砕する工程とを備え、上記混合工程で用いる粉砕燃料として、上記粉砕工程で粉砕した固形燃料を用いることを特徴とする固形燃料の製造方法。

請求項2

上記混合工程での混合体を基準とする上記粉砕燃料の混合比が5質量%以上50質量%以下である請求項1に記載の固形燃料の製造方法。

請求項3

上記混合工程で上記石炭系粉末燃料よりも結着性が大きい結着性粉炭をさらに混合する請求項1又は請求項2に記載の固形燃料の製造方法。

請求項4

上記混合工程での混合体を基準とする上記結着性粉炭の混合比が5質量%以上30質量%以下である請求項3に記載の固形燃料の製造方法。

請求項5

上記圧縮成型工程で得られる固形燃料の強度を測定し、測定値に応じて上記混合工程における結着性粉炭の混合比を調整する工程をさらに備え、上記調整工程で、固形燃料の強度が予め定められる下限に満たない場合には結着性粉炭の混合比を増加し、固形燃料の強度が予め定められる上限を超える場合には結着性粉炭の混合比を減少する請求項3又は請求項4に記載の固形燃料の製造方法。

請求項6

上記圧縮成型工程で得られる固形燃料の生産量を測定し、測定値に応じて上記混合工程における粉砕燃料の混合比を調整する工程をさらに備える請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の固形燃料の製造方法。

請求項7

上記混合工程で各原料コンベヤスケールによりミキサーに供給する請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の固形燃料の製造方法。

請求項8

上記石炭系粉末燃料として低品位炭油中加熱脱水して得られる改質炭を用い、上記結着性粉炭として低品位炭の粉末を用いる請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の固形燃料の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、固形燃料の製造方法に関する。

背景技術

0002

粉末燃料は、比較的嵩密度が小さいことや飛散により消失しやすいことから、ハンドリングコストが増大しやすく、粉塵公害を引き起こすおそれもある。このため、粉末燃料を粒状(ブリケット)に圧縮成型して取り扱いやすくすることが行われている。

0003

例えば褐炭等の低品位炭油中加熱脱水して得られる改質炭は、通常は粉末状となるため、圧縮成型して粒状化することが望まれる。しかしながら、炭化度の低い低品位炭から得られる改質炭を成型するためにはかなりの高圧で圧縮成型する必要があり、製造コストが上昇するだけでなく、加圧が不十分となって搬送途中粉化するトラブルが生じるおそれがある。

0004

これに対して、改質炭を加湿して加圧成型することで、得られる固形燃料の強度を向上する技術が提案されている(特開2010−116544号公報参照)。しかしながら、上記公報に記載の方法でも、固形燃料の使用やハンドリングの態様によっては粉化が生じるおそれがある。

先行技術

0005

特開2010−116544号公報

発明が解決しようとする課題

0006

上記不都合に鑑みて、本発明は、粉末燃料から比較的強度の大きい固形燃料が得られる固形燃料の製造方法を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0007

上記課題を解決するためになされた発明は、石炭系粉末燃料を圧縮成型する固形燃料の製造方法であって、上記石炭系粉末燃料にこの石炭系粉末燃料よりも平均粒径が大きい粉砕燃料を混合する工程と、上記混合工程で得られる混合体を圧縮成型する工程と、上記圧縮成型工程で得られる固形燃料の一部を粉砕する工程とを備え、上記混合工程で用いる粉砕燃料として、上記粉砕工程で粉砕した固形燃料を用いることを特徴とする固形燃料の製造方法である。

0008

当該固形燃料の製造方法は、石炭系粉末燃料に粉砕燃料を混合することによって、圧縮成型時に比較的確実に原料圧縮することができ、圧縮不良による固形燃料の強度不足を防止することができる。従って、当該固形燃料の製造方法は、比較的強度の大きい固形燃料を製造することができる。

0009

上記混合工程での混合体を基準とする上記粉砕燃料の混合比としては5質量%以上50質量%以下が好ましい。このように、上記混合工程での混合体を基準とする上記粉砕燃料の混合比を上記範囲内とすることによって、製造コストの上昇を抑制しつつ、より確実に得られる固形燃料の強度を向上することができる。

0010

上記混合工程で上記石炭系粉末燃料よりも結着性が大きい結着性粉炭をさらに混合するとよい。このように、上記石炭系粉末燃料に結着性粉炭を混合することによって、より強度が大きい固形燃料を得ることができる。

0011

上記混合工程での混合体を基準とする上記結着性粉炭の混合比としては、5質量%以上30質量%以下が好ましい。このように、上記混合工程での混合体を基準とする上記結着性粉炭の混合比を上記範囲内とすることによって、得られる固形燃料の強度をより確実に向上しつつ、品質の低下を抑制することができる。

0012

上記圧縮成型工程で得られる固形燃料の強度を測定し、測定値に応じて上記混合工程における結着性粉炭の混合比を調整する工程をさらに備え、上記調整工程で、固形燃料の強度が予め定められる下限に満たない場合には結着性粉炭の混合比を増加し、固形燃料の強度が予め定められる上限を超える場合には結着性粉炭の混合比を減少するとよい。このように、固形燃料の強度に応じて結着性粉炭の混合比を調節することによって、固形燃料の品質を安定させることができる。

0013

上記圧縮成型工程で得られる固形燃料の生産量を測定し、測定値に応じて上記混合工程における粉砕燃料の混合比を調整する工程をさらに備えるとよい。このように、上記圧縮成型工程で得られる固形燃料の生産量を測定し、測定値に応じて上記混合工程における粉砕燃料の混合比を調整する工程をさらに備えることによって、圧縮成形の速度を適正に保ち、得られる固形燃料の品質を安定させられる。

0014

上記混合工程で各原料をコンベヤスケールによりミキサーに供給するとよい。このように、上記混合工程で各原料をコンベヤスケールによりミキサーに供給することによって、石炭系粉末燃料、粉砕燃料及び結着性粉炭を連続的に比較的正確に計量して供給することができる。

0015

上記石炭系粉末燃料として低品位炭を油中で加熱脱水して得られる改質炭を用い、上記結着性粉炭として低品位炭の粉末を用いるとよい。このように、上記石炭系粉末燃料として低品位炭を油中で加熱脱水して得られる改質炭を用い、上記結着性粉炭として低品位炭の粉末を用いることによって、比較的安価で高品質の固形燃料を提供することができる。

0016

なお、「平均粒径」とは、JIS−Z8815(1994)に準拠した篩分け試験により得られる粒度分布において、質量積算値が50%となるの目開きを意味する。また、「結着性が大きい」とは、同じ条件で圧縮成型した場合にJIS−Z8841(1993)に準拠して測定される「圧壊強度」が大きいことを意味する。

発明の効果

0017

以上のように、固形燃料の製造方法は、粉末燃料から比較的強度の大きい固形燃料を製造することができる。

図面の簡単な説明

0018

本発明の一実施形態の固形燃料の製造方法に用いる製造装置の構成を示す模式図である。

0019

以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を詳説する。

0020

固形燃料製造装置
図1に、本発明の一実施形態に係る固形燃料の製造方法に用いられる固形燃料製造装置の概略構成を示す。

0021

図1の固形燃料製造装置は、石炭系粉末燃料を圧縮成型することにより粒状の固形燃料を得るための装置である。

0022

図1の固形燃料製造装置は、石炭系粉末燃料を貯留する第1サイロ1と、石炭系粉末燃料よりも平均粒径が大きい粉砕燃料を貯留する第2サイロ2と、石炭系粉末燃料よりも結着性が大きい結着性粉炭を貯留する第3サイロ3とを備える。

0023

また、図1の固形燃料製造装置は、第1サイロ1から石炭系粉末燃料を任意の速度(時間当たりの質量)で排出する第1コンベアスケール4と、第2サイロ2から結着性粉炭を任意の速度で排出する第2コンベアスケール5と、第3サイロ3から粉砕燃料を任意の速度で排出する第3コンベアスケール6とを備える。

0024

また、図1の固形燃料製造装置は、第1コンベアスケール4から石炭系粉末燃料が供給され、第2コンベアスケール5から結着性粉炭が供給され、かつ第3コンベアスケール6から粉砕燃料が供給され、これら3種の原料を混合する混合機7と、この混合機7から排出される石炭系粉末燃料、結着性粉炭及び粉砕燃料の混合体を貯留する混合原料サイロ8とを備える。

0025

また、図1の固形燃料製造装置は、混合原料サイロ8から供給される混合体を圧縮成型して目的の固形燃料とする成型機9と、成型機9が形成した固形燃料の一部を粉砕する粉砕機10とを備える。粉砕機10により粉砕された固形燃料は、上記粉砕燃料として第3サイロ3に供給されるようになっている。構成要素間の粉粒体(石炭系粉末燃料、結着性粉炭、粉砕燃料及び固形燃料)の搬送は、例えばシュートベルトコンベアバケットコンベアニューマチックコンベア等、周知の技術によって行うことができる。

0026

(石炭系粉末燃料)
固形燃料の主原料である石炭系粉末燃料としては、例えば小径石炭である粉炭、低品位炭(亜瀝青炭や褐炭)を油中で加熱脱水して得られる改質炭(Upgraded Brown Coal等)などを用いることができる。中でも、当該固形燃料の製造方法は、従来は粒状化が容易ではなかった改質炭を主原料として粒状の固形燃料を製造することができる。

0027

(結着性粉炭)
結着性粉炭としては、石炭系粉末燃料よりも結着性が大きい粉炭を用いればよいが、コスト増大を抑制するために、比較的安価な低品位炭(好ましくは粘着炭)の粉砕炭を用いることが好ましい。

0028

また、石炭系粉末燃料の圧縮成形における結着性は、原料の水分含有率により大きく影響される。結着性粉炭の水分含有率の下限としては、20質量%が好ましく、25質量%がより好ましい。一方、結着性粉炭の水分含有率の上限としては、60質量%が好ましく、55質量%がより好ましい。結着性粉炭の水分含有率が上記下限に満たない場合、得られる固形燃料の強度を十分に向上できないおそれがある。逆に、結着性粉炭の水分含有率が上記上限を超える場合、結着性粉炭の配合量の調節が容易でなくなるおそれがある。

0029

結着性粉炭の20%粒子径D20の下限としては、0.005mmが好ましく、0.010mmがより好ましい。結着性粉炭の20%粒子径D20が上記下限に満たない場合、発塵等により結着性粉炭のハンドリングが難しくなるおそれがある。一方、結着性粉炭の90%粒子径D90の上限としては、3mmが好ましく、1mmがより好ましい。結着性粉炭の90%粒子径D90が上記上限を超える場合、石炭系粉末燃料との混合性が不十分となることで得られる固形燃料の強度がばらつくおそれがある。なお、「20%粒子径D20」及び「90%粒子径D90」とは、JIS−Z8815(1994)に準拠した篩分け試験において、篩下累積質量が全粒子の質量の20%になったときの篩の目の大きさ及び90%になったときの篩の目の大きさを意味する。

0030

(粉砕燃料)
粉砕燃料としては、当該固形燃料の製造方法によって最終的に得られる固形燃料を粉砕機10により粉砕したものを使用する。

0031

粉砕燃料の20%粒子径D20の下限としては、0.5mmが好ましく、1mmがより好ましい。粉砕燃料の20%粒子径D20が上記下限に満たない場合、石炭系粉末燃料との混合体の圧縮成型性を十分に向上できないおそれがある。一方、粉砕燃料の90%粒子径D90の上限としては、10mmが好ましく、7mmがより好ましい。粉砕燃料の90%粒子径D90が上記上限を超える場合、石炭系粉末燃料との混合性が不十分となって、得られる固形燃料の強度がばらつくおそれがある。

0032

(サイロ)
サイロ1,2,3,8としては、石炭系粉末燃料、粉砕燃料及び結着性粉炭をそれぞれ貯留し、必要に応じて排出することができるものであればよい。

0033

中でも、石炭系粉末燃料を貯留する第1サイロ1、粉砕燃料を貯留する第3サイロ3及び原料混合体を貯留する混合原料サイロ8は、内部を窒素雰囲気とすることができるよう構成されることが好ましい。より詳しくは、第1サイロ1、第3サイロ3及び混合原料サイロ8は、内部の二酸化炭素(CO2)濃度を測定する測定機構と、測定機構が測定したCO2濃度が上昇した場合に内部に窒素ガス(N2)を導入するガス供給機構とを備えるものとすることが好ましい。

0034

(コンベアスケール)
コンベアスケール4,5,6は、JIS−B7606(1997)に定義されるように、ベルトコンベアに計量器(例えばロードセル)を組み合わせたものである。このコンベアスケール4,5,6は、ベルトコンベア上に存在する石炭系粉末燃料、粉砕燃料又は結着性粉炭の重量をリアルタイム計測し、ベルトコンベアの搬送速度を調節することにより、石炭系粉末燃料、粉砕燃料又は結着性粉炭の時間当たりの排出量を任意に設定することができるよう構成される。

0035

(混合機)
混合機7としては、石炭系粉末燃料、粉砕燃料及び結着性粉炭を均等に混合できるものであればよく、例えば容器を回転するミキサー、撹拌羽根を有するミキサー等を用いることができ、バッチ式のものであっても連続式のものであってもよい。容器を回転するミキサーとしては、例えばV型ダブルコーン型等のものが挙げられる。一方、撹拌羽根を有するミキサーとしては、例えばパドルミキサーリボンミキサー等が挙げられる。また、混合機7として、動力を用いず、重力により落下する粉粒体を例えば固定撹拌羽根等を用いて混合する静的混合機を使用してもよい。

0036

(成型機)
成型機9としては、例えばダブルロール成型機打錠成型機等が挙げられ、中でも比較的処理能力が大きいダブルロール成型機が好適に用いられる。ダブルロール成型機は、一対の円筒形ロールが水平に隣接する構造となっており、ロールが上方から隣接点に向う方向に回転する。この一対のロールの外周表面には、多数のキャビティが一対のロールの間で対向しかつ同期回転するよう設けられる。これにより、ダブルロール成型機は、対向するキャビティ間で粉粒体を圧縮して粒状に成型することができる。

0037

また、成型機9は、石炭系粉末燃料、粉砕燃料及び結着性粉炭の混合体をキャビティに安定して供給できるよう、供給スクリューを有する供給ホッパーを備えるものとすることが好ましい。

0038

また、特に成型機9としてダブルロール成型機を用いる場合、圧縮成型された粒状体だけでなく、原料混合体が成型されることなく一対のロールの隙間を通過して排出され得る。また、何らかの原因でキャビティへの原料混合体の供給が不十分となり、十分に圧縮されず粉化する場合もある。このため、成型されず排出される原料混合体を分離する篩を成型機9の直後に設けてもよい。成型された固形燃料から分離された原料混合体は、混合原料サイロ8に再供給すればよい。

0039

(粉砕機)
粉砕機10としては、特に限定されず、公知の回転式カッターハンマーミル等を用いることができる。

0040

粉砕機10の形式にもよるが、粉砕機10から十分に小径化されていない粉砕燃料が排出され得る場合、成型機9でのトラブルを防止するために、粉砕機10から排出される粉砕燃料中の大径粒子を分離する篩を設け、分離された大径粒子を粉砕機10に再供給するようにしてもよい。

0041

以上のような固形燃料製造装置を使用して行うことができる当該固形燃料の製造方法は、石炭系粉末燃料に、粉砕燃料及び結着性粉炭を混合する工程<混合工程>と、この混合工程で得られる混合体を圧縮成型する工程<圧縮成型工程>と、この圧縮成型工程で得られる固形燃料の一部を粉砕する工程<粉砕工程>と、圧縮成型工程で得られる固形燃料の強度を測定し、測定値に応じて混合工程における結着性粉炭の混合比を調整する工程<強度調整工程>と、圧縮成型工程で得られる固形燃料の生産量を測定し、測定値に応じて混合工程における粉砕燃料の混合比を調整する工程<生産量調整工程>とを備える。

0042

<混合工程>
混合工程では、コンベアスケール4,5,6を用いて、サイロ1,2,3から石炭系粉末燃料、粉砕燃料及び結着性粉炭を混合機7に供給し、混合機7により石炭系粉末燃料、粉砕燃料及び結着性粉炭を混ぜ合わせて混合体を得る。

0043

混合体を基準とする結着性粉炭の混合比(石炭系粉末燃料、結着性粉炭及び粉砕燃料の全体に対する比率)の下限としては、5質量%が好ましく、8質量%がより好ましい。一方、混合体を基準とする結着性粉炭の混合比の上限としては、30質量%が好ましく、25質量%がより好ましい。混合体を基準とする結着性粉炭の混合比が上記下限に満たない場合、固形燃料の強度を十分に向上できないおそれがある。逆に、混合体を基準とする結着性粉炭の混合比が上記上限を超える場合、固形燃料の価格が不必要に増大するおそれある。

0044

混合体を基準とする粉砕燃料の混合比(石炭系粉末燃料、粉砕燃料及び粉砕燃料の全体に対する比率)の下限としては、5質量%が好ましく、8質量%がより好ましい。一方、混合体を基準とする粉砕燃料の混合比の上限としては、50質量%が好ましく、40質量%がより好ましい。混合体を基準とする粉砕燃料の混合比が上記下限に満たない場合、固形燃料の生産量を十分に向上できないおそれがある。逆に、混合体を基準とする粉砕燃料の混合比が上記上限を超える場合、粉砕燃料として使用する分を除く最終的な固形燃料の製造効率が不必要に低下するおそれや、粉砕燃料の粒子間に隙間ができることで得られる固形燃料の一部の強度が不十分となる(強度のばらつきが大きくなる)おそれがある。

0045

混合機7による原料の混合時間(滞留時間)としては、例として混合機7がパドルミキサーである場合、一般的には30分以下が望ましいが、これに限ったものではなく、原料を均等に混合することが必要とされる。原料の混合度合いは、例えば混合後のサンプルを少量ずつ採取し、その水分ばらつきを見ることで評価できる。水分値バラツキが大きい場合は混合が不十分なので、混合機7による混合時間を大きくする必要があるものと判断できる。

0046

<圧縮成型工程>
圧縮成型工程では、石炭系粉末燃料、粉砕燃料及び粉砕燃料の混合体を成型機9で圧縮成型することにより、目的とする粒状の固形燃料を得る。

0047

<粉砕工程>
粉砕工程では、圧縮成型工程で得られる固形燃料の一部を、粉砕機10で粉砕することにより、上述の粉砕燃料を得る。

0048

この粉砕工程で得られる粉砕燃料を石炭系粉末燃料に混合することにより、圧縮成型に供される混合体の見掛比重を石炭系粉末燃料よりも大きくすることができる。これにより、圧縮成型工程において、成型機のキャビティに十分な原料粉粒体充填することが可能となり、成型時の圧力を比較的大きくして得られる固形燃料の強度を向上することができる。

0049

<強度調整工程>
強度調整工程では、先ず、圧縮成型工程で得られる固形燃料の強度を測定する。固形燃料の強度を測定の測定方法としては、例えば圧縮破壊試験、引張試験衝撃試験落下試験等を採用することができる。

0050

また、この強度調整工程では、測定した固形燃料の強度が予め定められる下限に満たない場合には結着性粉炭の混合比を増加し、固形燃料の強度が予め定められる上限を超える場合には結着性粉炭の混合比を減少する。このように、結着性粉炭の混合比によって、固形燃料の強度を調節することで、安定した品質の固形燃料を得ることができる。

0051

<生産量調整工程>
生産量調整工程では、圧縮成型工程で得られる固形燃料の生産量を測定し、測定した固形燃料の生産量が所望する下限に満たない場合には粉砕燃料の混合比を増加し、固形燃料の生産量が予め定められる上限を超える場合には粉砕燃料の混合比を減少する。

0052

このように、粉砕燃料の混合比によって、生産量を所望の値に調節することができ、成型機9の運転速度を適正化することによって、得られる固形燃料の強度のばらつきを抑制して品質をさらに安定化することができる。

0053

<利点>
当該固形燃料の製造方法は、石炭系粉末燃料に圧縮成型工程で得られる固形燃料の一部を粉砕した粉砕燃料を混合するので、原料混合体のかさ密度が比較的大きくなる。これにより、当該固形燃料の製造方法では、圧縮成型工程において成型圧力を大きくすることが可能となり、得られる固形燃料の強度を向上することができる。

0054

また、当該固形燃料の製造方法は、石炭系粉末燃料に結着性粉炭を混合するので、原料混合体の結着性が向上し、得られる固形燃料の強度をさらに向上することができる。このように、当該固形燃料の製造方法は、粉末燃料から比較的強度の大きい固形燃料を製造することができる。

0055

[その他の実施形態]
上記実施形態は、本発明の構成を限定するものではない。従って、上記実施形態は、本明細書の記載及び技術常識に基づいて上記実施形態各部の構成要素の省略、置換又は追加が可能であり、それらは全て本発明の範囲に属するものと解釈されるべきである。

0056

当該固形燃料の製造方法において、石炭系粉末燃料の結着性が十分である場合には、結着性粉炭の混合を省略してもよい。

0057

また、当該固形燃料の製造方法において、原料の性状等の条件が安定している場合には、調整工程は省略することができる。また、調整工程では、固形燃料の強度ではなく、圧縮成型機から排出される固形燃料と共に排出され、篩で分離されたり、コンベヤ乗り継ぎ時に分離される粉体の量に応じて結着性粉炭の混合比を調整してもよい。また、調整工程において、結着性粉炭の混合比ではなく、成型機の運転速度を調整することによっても、得られる固形燃料の強度を調整することができる。

0058

以下、実施例に基づき本発明を詳述するが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるものではない。

0059

(実施例1)
先ず、石炭系粉末燃料として褐炭を油中で加熱脱水して得られた改質炭の粉末を使用し、結着性粉炭として褐炭を粉砕して目開き3mmの篩を通過したものを使用し、石炭系粉末燃料と結着性粉炭とを質量比85:10の割合で混合したものをダブルロール成型機により圧縮成型して粒状の固形燃料を得た。このとき、得られる固形燃料の圧壊強度が、一般的な石炭系燃料のブリケットに要求される値である0.7MPaとなるよう、ダブルロール成型機の回転数を調節した。なお、上記石炭系粉末燃料のかさ密度を測定したところ、0.52g/ccであった。また、ダブルロール成型機としては、古河産機システムズ社の「K205」を使用し、長径38mm、短径38mm、容積22ccのキャビティを有するロールを装着した。

0060

こうして得られた固形燃料を粉砕して目開き10mmの篩を通過したものを粉砕燃料として使用し、石炭系粉末燃料と結着性粉炭と粉砕燃料とを質量比85:10:5の割合で混合して原料混合体を得た。この原料混合体をダブルロール成型機により圧縮成型し、得られる固形燃料の圧壊強度が0.7MPaとなるよう、ダブルロール成型機の回転数を調節した。

0061

粉砕燃料を含む原料混合体を圧縮成型して得られた固形燃料をさらに粉砕して目開き10mmの篩を通過したものを新たな粉砕燃料とした。そして、石炭系粉末燃料と結着性粉炭と新たな粉砕燃料とを質量比85:10:5の割合で混合した原料混合体をダブルロール成型機により圧縮成型するサイクルを繰り返した。

0062

このサイクルを繰り返すことにより、運転が安定したとき、原料混合体のかさ密度を測定したところ、0.56g/ccであった。なお、「かさ密度」は、ホソカワミクロン社の「パウダテスタPT−S型」を使用して、ゆるみ見掛比重として測定した。また、運転が安定したときのダブルロール成型機の回転数は、瀝青炭の粉炭を圧縮成型して石炭系燃料のブリケットを製造する際の基準回転数の0.83倍となった。

0063

さらに、得られた固形燃料のうち粉砕して粉砕燃料とするものを除いた実効的な生産量の指標として、上記回転数の比に原料混合体中の石炭系粉末燃料及び結着性粉炭の合計質量割合を乗じた実効生産量比を算出すると0.79であった。

0064

(実施例2)
先ず、実施例1と同様の石炭系粉末燃料と結着性粉炭とを質量比70:10の割合で混合したものをダブルロール成型機により圧縮成型し、得られる固形燃料の圧壊強度が0.7MPaとなるよう、ダブルロール成型機の回転数を調節した。

0065

こうして得られた固形燃料を粉砕して目開き10mmの篩を通過したものを粉砕燃料として使用し、石炭系粉末燃料と結着性粉炭と粉砕燃料とを質量比70:10:20の割合で混合して原料混合体を得た。この原料混合体をダブルロール成型機により圧縮成型し、得られる固形燃料の圧壊強度が0.7MPaとなるよう、ダブルロール成型機の回転数を調節した。

0066

粉砕燃料を含む原料混合体を圧縮成型して得られた固形燃料をさらに粉砕して目開き10mmの篩を通過したものを新たな粉砕燃料とした。石炭系粉末燃料と結着性粉炭と新たな粉砕燃料とを質量比70:10:20の割合で混合した原料混合体をダブルロール成型機により圧縮成型するサイクルを繰り返して運転が安定したとき、原料混合体のかさ密度は0.58g/ccとなり、ダブルロール成型機の回転数は基準回転数の0.97倍となり、実効生産量比は0.77となった。

0067

(実施例3)
先ず、実施例1と同様の石炭系粉末燃料と結着性粉炭とを質量比60:20の割合で混合したものをダブルロール成型機により圧縮成型し、得られる固形燃料の圧壊強度が0.7MPaとなるよう、ダブルロール成型機の回転数を調節した。

0068

こうして得られた固形燃料を粉砕して目開き10mmの篩を通過したものを粉砕燃料として使用し、石炭系粉末燃料と結着性粉炭と粉砕燃料とを質量比60:20:20の割合で混合して原料混合体を得た。この原料混合体をダブルロール成型機により圧縮成型し、得られる固形燃料の圧壊強度が0.7MPaとなるよう、ダブルロール成型機の回転数を調節した。

0069

粉砕燃料を含む原料混合体を圧縮成型して得られた固形燃料をさらに粉砕して目開き10mmの篩を通過したものを新たな粉砕燃料とした。石炭系粉末燃料と結着性粉炭と新たな粉砕燃料とを質量比60:20:20の割合で混合した原料混合体をダブルロール成型機により圧縮成型するサイクルを繰り返して運転が安定したとき、原料混合体のかさ密度は0.59g/ccとなり、ダブルロール成型機の回転数は基準回転数の1.07倍となり、実効生産量比は0.86となった。

0070

(実施例4)
先ず、実施例1と同様の石炭系粉末燃料と結着性粉炭とを質量比40:20の割合で混合したものをダブルロール成型機により圧縮成型し、得られる固形燃料の圧壊強度が0.7MPaとなるよう、ダブルロール成型機の回転数を調節した。

0071

こうして得られた固形燃料を粉砕して目開き10mmの篩を通過したものを粉砕燃料として使用し、石炭系粉末燃料と結着性粉炭と粉砕燃料とを質量比40:20:40の割合で混合して原料混合体を得た。この原料混合体をダブルロール成型機により圧縮成型し、得られる固形燃料の圧壊強度が0.7MPaとなるよう、ダブルロール成型機の回転数を調節した。

0072

粉砕燃料を含む原料混合体を圧縮成型して得られた固形燃料をさらに粉砕して目開き10mmの篩を通過したものを新たな粉砕燃料とした。石炭系粉末燃料と結着性粉炭と新たな粉砕燃料とを質量比40:20:40の割合で混合した原料混合体をダブルロール成型機により圧縮成型するサイクルを繰り返して運転が安定したとき、原料混合体のかさ密度は0.64g/ccとなり、ダブルロール成型機の回転数は基準回転数の1.25倍となり、実効生産量比は0.77となった。

0073

(比較例1)
先ず、実施例1と同様の石炭系粉末燃料のみをダブルロール成型機により圧縮成型し、得られる固形燃料の圧壊強度が0.7MPaとなるよう、ダブルロール成型機の回転数を調節した。調節後のダブルロール成型機の回転数は、基準回転数の0.34倍となった。

0074

(比較例2)
先ず、実施例1と同様の石炭系粉末燃料と結着性粉炭とを質量比85:15の割合で混合したものをダブルロール成型機により圧縮成型し、得られる固形燃料の圧壊強度が0.7MPaとなるよう、ダブルロール成型機の回転数を調節した。調節後のダブルロール成型機の回転数は、基準回転数の0.41倍となった。

0075

次の表1に、上記実施例1〜4及び比較例1,2の結果をまとめて示す。

0076

実施例

0077

この表に示すように、固形燃料を粉砕して粉砕燃料を原料に混合することによって、ダブルロール成型機の回転数を比較的大きくすることができた。逆に言うと、ダブルロール成型機の回転数を一定としたと仮定すると、粉砕燃料を原料に混合することによって、比較的強度の大きい固形燃料を製造することができることが確認できた。

0078

本発明に係る固形燃料の製造方法は、圧縮成型性に劣る石炭系粉末燃料を原料として粒状の固形燃料を製造するために好適に利用することができる。

0079

1,2,3,8サイロ
4,5,6コンベヤスケール
7混合機
9成型機
10 粉砕機

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