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図面 (20)

課題

または靭帯傷害処置するための血小板由来成長因子組成物および方法の提供。

解決手段

本発明は、腱および靭帯の傷害を治療し、かつ/または損傷した腱および靭帯を修復するための組成物および方法を提供する。本発明は、生体適合性マトリックスおよび血小板由来成長因子(PDGF)を含む組成物を提供する。本発明の一態様では、生体適合性マトリックスおよび血小板由来成長因子(PDGF)を含む組成物であって、生体適合性マトリックスは孔を有し、この生体適合性マトリックスは、少なくとも約80%の多孔度を有し、PDGFの少なくとも約50%が約24時間以内に放出される組成物が提供される。

概要

背景

発明の背景
および靭帯は、筋肉と骨または骨と骨をつなぐ強靭な線維であるが、腱および靭帯は、様々な理由で断裂、切断し、または骨から剥離する場合がある。そのような腱または靭帯の傷害は、患部腱/靭帯への直接の外傷年齢の進行に起因する腱/靭帯の脆弱化、偏心した負荷、繰り返しの運動酷使および/または応力もしくは活動の増大に起因して、またはこれらの結果として一般に起こり得る。そのような急性傷害は、かなり劇的であり、通常、個体が患部関節を動かすことができないままにする。

腱断裂、腱切断、または骨からの剥離の最も一般的な範囲は、(1)膝頭膝蓋骨)の直上で一緒になって膝蓋腱(patellar tendon)を形成する四頭筋(4つの筋、すなわち、外側広筋内側広筋中間広筋、および大腿直筋の群);(2)の直上の足の後部(後方)部分に位置するアキレス腱である。アキレス腱は、ふくらはぎの筋肉(腓腹筋)と足の踵(踵骨)の接続機構として機能を果たす;(3)肩内に位置し、4つの筋肉(棘上筋(断裂する最も一般的な腱)、棘下筋小円筋、および肩甲下筋)からなる回旋腱板;(4)屈筋として機能する、腕の二頭筋。二頭筋断裂は、近位(近方)および遠位遠方)の型に分類される;ならびに(5)短指屈筋および長指屈筋などの手の屈筋腱(flexor tendon)。靭帯断裂、靭帯切断、または骨からの剥離の最も一般的な範囲は、前十字靭帯(ACL)、後十字靭帯(PCL)、および内側側副靭帯(MCL)である。ほとんどすべての腱および靭帯の傷害について、患部関節または肢のかなりの疼痛(急性または慢性)、動きの低下、および脱力感がある場合がある。腱/靭帯の断裂または剥離について、腱もしくは靭帯をその骨に固定し、または患部腱/靭帯の断裂または切断した端部を再接続するために、手術が最も一般的な治療過程である。他の腱/靭帯傷害について、一般的な治療には、安静氷冷、NSAID、コルチコステロイド注射、加熱、および超音波が含まれる。しかし、これらの傷害に対する数十年の研究および臨床的配慮の増大にもかかわらず、その臨床転帰予測不可能なままである。

四頭筋に関しては、膝蓋腱の断裂は比較的稀であるが、障害を引き起こす傷害であり、これは、年齢が40未満の患者において最も一般にみられる。これは、競技運動活動中に、屈曲したが四頭筋群の激しい収縮に逆らうとき起こりやすい。断裂は通常、膝蓋腱への繰り返しの微小外傷から生じる変性腱障害の最終的な段階を表す。

アキレス腱に関しては、運動選手および非運動選手がともに、すべての年齢において傷害を発生させるリスクがあり、ほとんどの傷害は、30歳と50歳の間の男性において起こる(非特許文献1;非特許文献2;非特許文献3)。アキレス腱炎およびアキレス腱症は、仕事により、足首および足に応力がかかる個体、ならびに「週末戦士」、すなわち調整が不十分で、週末のみ、または稀に運動競技に参加する者にも一般的である。

回旋腱板傷害の場合では、外科的な器具使用および技法の進歩にもかかわらず、現在の技法は、永続的な修復をもたらすに及ばず、いくつかの研究は、94%もの高い失敗率を挙げている。腱修復の失敗は、損傷した腱の治癒が不十分であり、傷害された腱の骨への再結合が不十分であることに起因する場合がある。

靭帯の骨へのしっかりした結合も、多くの靭帯再建手順にとって必須である。前十字靭帯再建などの靭帯置換手順の成功には、骨と腱の生物学的結合を作り出すために、腱グラフト骨トンネルへの固定、および腱への骨の漸進的な内殖を必要とする。組織学的および生体力学的な研究は、一般に、骨の内殖、腱−骨結合石灰化、および腱と骨の間のより大きなコラーゲン−線維連続性を実現するのに、腱グラフトを骨に移植した後、6〜12週間を必要とすることを示す。非特許文献4を参照。

概要

腱または靭帯の傷害を処置するための血小板由来成長因子組成物および方法の提供。本発明は、腱および靭帯の傷害を治療し、かつ/または損傷した腱および靭帯を修復するための組成物および方法を提供する。本発明は、生体適合性マトリックスおよび血小板由来成長因子(PDGF)を含む組成物を提供する。本発明の一態様では、生体適合性マトリックスおよび血小板由来成長因子(PDGF)を含む組成物であって、生体適合性マトリックスは孔を有し、この生体適合性マトリックスは、少なくとも約80%の多孔度を有し、PDGFの少なくとも約50%が約24時間以内に放出される組成物が提供される。

目的

Boyden, E.ら、Clin Orthop、(1995年)317巻:150〜158頁
Hattrup, S.およびJohnson, K、Foot and Ankle、(1985年)6巻:34〜38頁
Jozsa, L.、Acta Orthop Scandinavica、(1989年)60巻:469〜471頁
Rodeo S.A.ら、Tendon−Healing in a Bone Tunnel、(1993年)75巻(12号):1795〜1803頁






したがって、様々な腱/靭帯傷害の治療、および外科的修復または他の非外科的な治療に関連する治癒応答を改善するための腱/靭帯と骨の結合のための新規組成物および新規方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

または靭帯傷害治療するための組成物および方法。

技術分野

0001

関連出願への相互参照
この出願は、米国特許法§119(e)の下、2008年9月9日に出願された米国仮出願第61/191,641号、2009年1月12日に出願された米国仮出願第61/144,088号および2009年1月12日に出願された米国仮出願第61/144,126号(これらの全体は、参考として本明細書に援用される)の利益を主張する。

0002

技術分野
本発明は、または靭帯傷害、例えば、断裂、切断、引裂、または横切した腱もしくは靭帯、または骨からの腱もしくは靭帯の剥離などを治療するための組成物および方法、特に、血小板由来成長因子(PDGF)と組み合わせて生体適合性マトリックスを含む組成物を投与することによって、腱または靭帯の傷害を治療するための方法に関する。

背景技術

0003

発明の背景
腱および靭帯は、筋肉と骨または骨と骨をつなぐ強靭な線維であるが、腱および靭帯は、様々な理由で断裂、切断し、または骨から剥離する場合がある。そのような腱または靭帯の傷害は、患部腱/靭帯への直接の外傷年齢の進行に起因する腱/靭帯の脆弱化、偏心した負荷、繰り返しの運動酷使および/または応力もしくは活動の増大に起因して、またはこれらの結果として一般に起こり得る。そのような急性傷害は、かなり劇的であり、通常、個体が患部関節を動かすことができないままにする。

0004

腱断裂、腱切断、または骨からの剥離の最も一般的な範囲は、(1)膝頭膝蓋骨)の直上で一緒になって膝蓋腱(patellar tendon)を形成する四頭筋(4つの筋、すなわち、外側広筋内側広筋中間広筋、および大腿直筋の群);(2)の直上の足の後部(後方)部分に位置するアキレス腱である。アキレス腱は、ふくらはぎの筋肉(腓腹筋)と足の踵(踵骨)の接続機構として機能を果たす;(3)肩内に位置し、4つの筋肉(棘上筋(断裂する最も一般的な腱)、棘下筋小円筋、および肩甲下筋)からなる回旋腱板;(4)屈筋として機能する、腕の二頭筋。二頭筋断裂は、近位(近方)および遠位遠方)の型に分類される;ならびに(5)短指屈筋および長指屈筋などの手の屈筋腱(flexor tendon)。靭帯断裂、靭帯切断、または骨からの剥離の最も一般的な範囲は、前十字靭帯(ACL)、後十字靭帯(PCL)、および内側側副靭帯(MCL)である。ほとんどすべての腱および靭帯の傷害について、患部関節または肢のかなりの疼痛(急性または慢性)、動きの低下、および脱力感がある場合がある。腱/靭帯の断裂または剥離について、腱もしくは靭帯をその骨に固定し、または患部腱/靭帯の断裂または切断した端部を再接続するために、手術が最も一般的な治療過程である。他の腱/靭帯傷害について、一般的な治療には、安静氷冷、NSAID、コルチコステロイド注射、加熱、および超音波が含まれる。しかし、これらの傷害に対する数十年の研究および臨床的配慮の増大にもかかわらず、その臨床転帰予測不可能なままである。

0005

四頭筋に関しては、膝蓋腱の断裂は比較的稀であるが、障害を引き起こす傷害であり、これは、年齢が40未満の患者において最も一般にみられる。これは、競技運動活動中に、屈曲したが四頭筋群の激しい収縮に逆らうとき起こりやすい。断裂は通常、膝蓋腱への繰り返しの微小外傷から生じる変性腱障害の最終的な段階を表す。

0006

アキレス腱に関しては、運動選手および非運動選手がともに、すべての年齢において傷害を発生させるリスクがあり、ほとんどの傷害は、30歳と50歳の間の男性において起こる(非特許文献1;非特許文献2;非特許文献3)。アキレス腱炎およびアキレス腱症は、仕事により、足首および足に応力がかかる個体、ならびに「週末戦士」、すなわち調整が不十分で、週末のみ、または稀に運動競技に参加する者にも一般的である。

0007

回旋腱板傷害の場合では、外科的な器具使用および技法の進歩にもかかわらず、現在の技法は、永続的な修復をもたらすに及ばず、いくつかの研究は、94%もの高い失敗率を挙げている。腱修復の失敗は、損傷した腱の治癒が不十分であり、傷害された腱の骨への再結合が不十分であることに起因する場合がある。

0008

靭帯の骨へのしっかりした結合も、多くの靭帯再建手順にとって必須である。前十字靭帯再建などの靭帯置換手順の成功には、骨と腱の生物学的結合を作り出すために、腱グラフト骨トンネルへの固定、および腱への骨の漸進的な内殖を必要とする。組織学的および生体力学的な研究は、一般に、骨の内殖、腱−骨結合石灰化、および腱と骨の間のより大きなコラーゲン−線維連続性を実現するのに、腱グラフトを骨に移植した後、6〜12週間を必要とすることを示す。非特許文献4を参照。

先行技術

0009

Boyden, E.ら、Clin Orthop、(1995年)317巻:150〜158頁
Hattrup, S.およびJohnson, K、Foot and Ankle、(1985年)6巻:34〜38頁
Jozsa, L.、Acta Orthop Scandinavica、(1989年)60巻:469〜471頁
Rodeo S.A.ら、Tendon−Healing in a Bone Tunnel、(1993年)75巻(12号):1795〜1803頁

発明が解決しようとする課題

0010

したがって、様々な腱/靭帯傷害の治療、および外科的修復または他の非外科的な治療に関連する治癒応答を改善するための腱/靭帯と骨の結合のための新規組成物および新規方法を提供する必要がある。

0011

限定することなく、特許、特許出願、および科学的参考文献を含めた、本明細書に引用されるすべての参考文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。

課題を解決するための手段

0012

発明の要旨
本発明は、腱または靭帯の傷害を治療するための組成物および方法を提供する。

0013

本発明の一態様では、生体適合性マトリックスおよび血小板由来成長因子(PDGF)を含む組成物であって、生体適合性マトリックスは孔を有し、この生体適合性マトリックスは、少なくとも約80%の多孔度を有し、PDGFの少なくとも約50%が約24時間以内に放出される組成物が提供される。

0014

別の態様では、本発明は、個体における、骨を伴わない腱傷害または靭帯傷害を治療するための方法であって、生体適合性マトリックスおよび血小板由来成長因子(PDGF)を含む有効量の組成物を個体の傷害患部に投与するステップを含み、生体適合性マトリックスは孔を有し、この生体適合性マトリックスは、少なくとも約80%の多孔度を有し、PDGFの少なくとも約50%が約24時間以内に放出される方法を提供する。いくつかの実施形態では、この方法は、腱または靭帯の傷害を機械的に安定化させるステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、腱または靭帯の傷害を安定化させるステップは、腱または靭帯の傷害を縫合するステップを含み、縫合された腱または靭帯は、傷害された腱または靭帯の端部が実質的に再接近されるように配置される。いくつかの実施形態では、投与するステップは、シリンジを使用して、有効量の組成物を前記個体の傷害患部に投与するステップを含む。

0015

別の態様では、本発明は、個体において腱を骨に結合または再結合させるための方法であって、腱と骨の界面で、生体適合性マトリックスおよび血小板由来成長因子(PDGF)を含む有効量の組成物を個体に投与するステップを含み、生体適合性マトリックスは孔を有し、この生体適合性マトリックスは、少なくとも約80%の多孔度を有し、PDGFの少なくとも約50%が約24時間以内に放出される方法を提供する。

0016

別の態様では、本発明は、個体において靭帯を骨に結合または再結合させるための方法であって、靭帯と骨の界面で、生体適合性マトリックスおよび血小板由来成長因子(PDGF)を含む有効量の組成物を個体に投与するステップを含み、生体適合性マトリックスは孔を有し、この生体適合性マトリックスは、少なくとも約80%の多孔度を有し、PDGFの少なくとも約50%が約24時間以内に放出される方法を提供する。

0017

別の態様では、本発明は、個体における、骨を伴わない腱または靭帯の傷害を治療するためのキットであって、生体適合性マトリックスを含む第1の容器、および血小板由来成長因子(PDGF)溶液を含む第2の容器を備え、生体適合性マトリックスは孔を有し、この生体適合性マトリックスは、少なくとも約80%の多孔度を有し、PDGFの少なくとも約50%が約24時間以内に放出されるキットを提供する。

0018

さらに別の態様では、本発明は、個体において腱または靭帯を骨に結合させるためのキットであって、生体適合性マトリックスを含む第1の容器、および血小板由来成長因子(PDGF)溶液を含む第2の容器を備え、生体適合性マトリックスは孔を有し、この生体適合性マトリックスは、少なくとも約80%の多孔度を有し、PDGFの少なくとも約50%が約24時間以内に放出されるキットを提供する。

0019

本明細書に記載される任意の組成物は、本明細書に記載される任意の方法およびキットにおいて使用することができる。以下に記載される様々な実施形態は、当業者に明らかであるように、本発明の任意の態様とともに使用することができる。

0020

いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは、少なくとも約25%、少なくとも約50%、少なくとも約75%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約92%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、約80%〜約95%、約85%〜約95%、約85%〜約90%、約90%〜約92%、または約92%〜約95%の多孔度を有する。

0021

いくつかの実施形態では、孔は、約800μm(um)2〜約3,000μm2、約13,000μm2〜約50,000μm2、約2500μm2〜約20,000μm2、約4500μm2〜約20,000μm2、約5000μm2〜約19,000μm2、約6000μm2〜約18,000μm2、約6000μm2〜約15,000μm2、または約5000μm2〜約16000μm2の範囲の平均面積を有する。

0022

いくつかの実施形態では、孔は、約100μm〜約200μm、約400μm〜約800μm、約200μm〜約500μm、約200μm〜約600μm、約300μm〜約600μm、または約300μm〜約500μmの範囲の平均周囲長を有する。

0023

いくつかの実施形態では、孔は、約1μm〜約1mmの範囲の平均直径を有する。いくつかの実施形態では、孔は、少なくとも約5μm、少なくとも約10μm、少なくとも約20μm、少なくとも約30μm、少なくとも約40μm、または少なくとも約50μm、約5μm〜約500μm、約10μm〜約500μm、約50μm〜約500μm、約100μm〜約500μm、または約100μm〜約300μmの平均直径を有する。

0024

いくつかの実施形態では、孔は、相互接続された孔を含む。

0025

いくつかの実施形態では、PDGFの少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、約50%〜約95%、約60%〜約95%、約70%〜約95%、約80%〜約95%、約90%〜約95%、約50%〜約85%、約60%〜約85%、約70%〜約85%、または約50%〜約80%が、約24時間以内に放出される。いくつかの実施形態では、PDGFの少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、約50%〜約95%、約60%〜約95%、約70%〜約95%、約80%〜約95%、約90%〜約95%、約50%〜約85%、約60%〜約85%、約70%〜約85%、または約50%〜約80%が、約1時間、約6時間、約8時間、約12時間、または約48時間以内に放出される。いくつかの実施形態では、PDGFの放出は、インビボで測定される。いくつかの実施形態では、PDGFの放出は、インビトロで測定される。いくつかの実施形態では、PDGFは、周囲の領域中に放出される。いくつかの実施形態では、PDGFは、傷害された腱または靭帯上に放出される。いくつかの実施形態では、PDGFは、骨−腱または骨−靭帯結合箇所付近の骨の表面上に放出される。いくつかの実施形態では、PDGFは、周囲媒質中に放出される。

0026

いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは、インビボ投与して約1カ月、約3カ月、約6カ月、または約9カ月以内に再吸収される。いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは、インビボ投与して約30日、約25日、約21日、約18日、約15日、約10〜14日、または約10日以内に再吸収される。

0027

いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスはコラーゲンを含む。いくつかの実施形態では、コラーゲンはI型コラーゲンを含む。いくつかの実施形態では、コラーゲンは架橋されている。

0028

いくつかの実施形態では、コラーゲンは可溶性である。いくつかの実施形態では、コラーゲンは不溶性である。いくつかの実施形態では、コラーゲンは、可溶性コラーゲンモノマー成分、および不溶性コラーゲンポリマー成分を含む。いくつかの実施形態では、可溶性コラーゲンモノマーと不溶性コラーゲンポリマーの比は、約1:10、約1:9、約1:8、約1:7、約1:6、約1:5、約1:4、約1:3、約1:2、または約1:1である。

0029

いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスはグリコサミノグリカンをさらに含む。いくつかの実施形態では、グリコサミノグリカンはコンドロイチン硫酸である。いくつかの実施形態では、グリコサミノグリカンはコンドロイチン硫酸ではない。

0030

様々な実施形態では、組成物は、ゲル粒子粉末ペーストシートパッドパッチ、またはスポンジである。いくつかの実施形態では、組成物は流動性である。

0031

いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスはCOLLATAPE(登録商標)である。いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスはBIOBLANKET(登録商標)である。いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスはBIOBLANKET(登録商標)ではない。いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスはPDGFを酸化しない。

0032

いくつかの実施形態では、PDGFは、PDGFを含む溶液として存在し、溶液中のPDGFの濃度は、約0.1〜約10.0mg/ml、約5mg/ml〜約20mg/ml、約0.1mg/ml〜約2.0mg/ml、約0.1mg/ml〜約0.4mg/ml、または約0.9mg/ml〜約1.5mg/mlである。いくつかの実施形態では、PDGF溶液は、約0.15mg/ml、約0.3mg/ml、約1.0mg/ml、約1.5mg/ml、約2.0mg/ml、または約10.0mg/mlである。

0033

例えば、PDGF−AA、PDGF−BB、PDGF−AB、PDGF−CC、PDGF−DD、およびこれらの混合物および誘導体を含めて、本発明のいくつかの実施形態では、PDGFはPDGFホモ二量体であり、他の実施形態では、PDGFはヘテロ二量体である。いくつかの実施形態では、PDGFはPDGF−BBを含む。他の実施形態では、PDGFは、組換えヒトPDGF−BB(rhPDGF−BB)などの組換えヒト(rh)PDGFを含む。

0034

本発明のいくつかの実施形態では、PDGFはPDGF断片である。いくつかの実施形態では、rhPDGF−Bは以下の断片、すなわち、全B鎖アミノ酸配列1〜31、1〜32、33〜108、33〜109、および/または1〜108を含む。

0035

いくつかの実施形態では、細胞は、組成物に曝された後、約3週間、約2週間、約1週間、約7日、約6日、約5、約4、約3、約2、または約1日以内に本発明の組成物に浸潤する。いくつかの実施形態では、細胞は腱細胞である。いくつかの実施形態では、細胞は骨芽細胞である。いくつかの実施形態では、細胞は靭帯細胞である。

0036

いくつかの実施形態では、本発明の組成物および方法は、腱の骨への結合、または靭帯の骨への結合において有用であり、任意の腱または靭帯の結合に適用することができる。いくつかの実施形態では、本発明の組成物および方法は、骨への腱/靭帯の結合部位で、腱および/または骨ならびに靭帯および/または骨を強化することによって、骨への腱結合または骨への靭帯結合を増強する。他の型の損傷した、または傷害された腱および/または靭帯、例えば、断裂、離層、および/または任意の他の歪みもしくは変形を示す腱/靭帯なども、本発明の方法によって治療することができる。1つの型の傷害を治療することができ、または2つ以上の型の傷害を同時に治療することができる。いくつかの実施形態では、治療により、腱を治療する。いくつかの実施形態では、治療により、靭帯を治療する。いくつかの実施形態では、腱および/または靭帯組織の特定の治療のために、腱グラフトが使用される。他の実施形態では、腱および/または靭帯組織の特定の治療のために、靭帯グラフトが使用される。

0037

いくつかの実施形態では、本発明の組成物および方法は、腱の骨への結合または再結合、および骨を伴わない任意の腱傷害の両方において有用である。いくつかの実施形態では、本発明の組成物および方法は、腱の骨への結合または再結合の増強、および骨を伴わない任意の腱傷害の両方において有用である。他の実施形態では、本発明の組成物および方法は、靭帯の骨への結合または再結合、および骨を伴わない任意の靭帯傷害の両方において有用である。他の実施形態では、本発明の組成物および方法は、靭帯の骨への結合または再結合の増強、および骨を伴わない任意の靭帯傷害の両方において有用である。

0038

いくつかの実施形態では、本発明の組成物および方法によって治療することができる腱として、それだけに限らないが、肩甲下筋、棘上筋、棘下筋、小円筋、大腿直筋、後脛骨筋大腿四頭筋上腕二頭筋の腱、ならびにアキレス腱、膝蓋腱、外転筋腱(abductor tendon)および内転筋腱(adductor tendon)、またはの他の腱、一般的な伸筋腱、一般的な屈筋腱、浅指屈筋腱、指伸筋、ならびに小指伸筋腱、または腕および手の他の腱が挙げられる。いくつかの実施形態では、本発明の組成物および方法によって治療することができる腱は、膝蓋腱、前脛骨筋腱(anterior tibialis tendon)、アキレス腱、膝窩腱半腱様筋腱(semitendinosus tendon)、薄筋腱(gracilis tendon)、外転筋腱、および内転筋腱からなる群より選択される。いくつかの実施形態では、本発明の組成物および方法によって治療することができる腱は、棘上筋腱(supraspinatus tendon)、棘下筋腱(infraspinatus tendon)、肩甲下筋腱(subscapularis tendon)、小円筋腱(tere minor
tendon)(回旋腱板複合体(rotator cuff complex))、屈筋腱、大腿直筋腱(rectus femoris tendon)、後脛骨筋腱(tibialis posterior tendon)、および大腿四頭筋腱(quadriceps femoris tendon)からなる群より選択される。いくつかの実施形態では、本発明の組成物および方法によって治療することができる腱は、膝蓋腱、前脛骨筋腱、アキレス腱、膝窩腱、半腱様筋腱、薄筋腱、外転筋腱、内転筋腱、棘上筋腱、棘下筋腱、肩甲下筋腱、小円筋腱(回旋腱板複合体)、屈筋腱、大腿直筋腱、後脛骨筋腱、および大腿四頭筋腱からなる群より選択される。いくつかの実施形態では、本発明の組成物および方法によって治療することができる腱は、棘上筋腱、棘下筋腱、肩甲下筋腱、小円筋腱(回旋腱板複合体)、屈筋腱、大腿直筋腱、後脛骨筋腱、および大腿四頭筋腱からなる群より選択されない。

0039

いくつかの実施形態では、本発明の組成物および方法によって治療することができる靭帯は、前十字靭帯(anterior cruciate ligament)、外側側副靭帯(lateral collateral ligament)、後十字靭帯(posterior cruciate ligament)、内側側副靭帯(medial collateral ligament)、頭側十字靭帯(cranial cruciate ligament)、尾方十字靭帯(caudal cruciate ligament)、輪状甲状靭帯(cricothyroid ligament)、歯周靭帯毛様体小帯前仙腸靭帯後仙腸靭帯仙結節靭帯仙棘靭帯恥骨弓靭帯上恥骨靭帯提靭帯掌側橈骨手根靭帯背側橈骨手根靭帯、内側側副靭帯(ulnar
collateral ligament)、および外側側副靭帯(radial collateral ligament)からなる群より選択される。

0040

いくつかの実施形態では、本発明の組成物および方法によって治療することができる骨には、それだけに限らないが、例えば、脛骨大腿骨、および上腕骨が含まれる。

0041

いくつかの実施形態では、骨を伴わない腱または靭帯の損傷は、腱または靭帯の断裂、切断(severance)、引裂(tearing)、離層、歪み、または変形である。

0042

いくつかの実施形態では、腱の骨への結合は、回旋腱板傷害の治療のためである。いくつかの実施形態では、腱の骨への結合または靭帯の骨への結合は、前十字靭帯再建のためである。

0043

いくつかの実施形態では、個体において腱または靭帯の傷害を治療するための方法であって、生体適合性マトリックスおよび血小板由来成長因子(PDGF)を含む有効量の組成物を前記個体に投与するステップを含み、PDGFは、約0.1mg/ml〜約1.0mg/mlの範囲の濃度であり、生体適合性マトリックスは、約4500μm2〜約20000μm2の範囲の孔面積サイズおよび約200μm〜約500μmの範囲の孔周囲長サイズを有する孔を含む多孔質構造を形成する方法が提供される。

0044

いくつかの実施形態では、個体において腱または靭帯の傷害を治療するための方法であって、生体適合性マトリックスおよび血小板由来成長因子(PDGF)を含む有効量の組成物を前記個体の傷害患部に投与するステップを含み、PDGFは、約0.1mg/ml〜約1.0mg/mlの範囲の濃度であり、組成物は流動性である方法が提供される。

0045

いくつかの実施形態では、個体において腱を骨にまたは靭帯を骨に結合するための方法であって、腱と骨または靭帯と骨の界面で、生体適合性マトリックスおよび血小板由来成長因子(PDGF)を含む有効量の組成物を前記個体に投与するステップを含み、生体適合性マトリックスは、約85%超の多孔度を有する孔を含む多孔質構造を形成する方法が提供される。

0046

いくつかの実施形態では、前十字靭帯再建のために、個体において腱を骨に結合するための方法であって、腱と骨の界面で、生体適合性マトリックスおよび血小板由来成長因子(PDGF)を含む有効量の組成物を前記個体に投与するステップを含み、生体適合性マトリックスは、約85%超の多孔度を有する孔を含む多孔質構造を形成する方法が提供される。

0047

本発明のいくつかの実施形態では、この方法は、関節鏡下の技法、内視鏡下の技法、腹腔鏡下の技法、または任意の他の適当な最小限に侵襲性の技法を使用して実施することができる。
本発明は、例えば以下の項目を提供する。
(項目1)
個体における、骨を伴わない腱傷害または靭帯傷害を治療するための方法であって、前記方法は、生体適合性マトリックスおよび血小板由来成長因子(PDGF)を含む有効量の組成物を前記個体の傷害の患部に投与するステップを含み、前記生体適合性マトリックスは孔を有し、前記生体適合性マトリックスは、少なくとも約80%の多孔度を有し、前記PDGFの少なくとも約50%が約24時間以内に放出される、方法。
(項目2)
前記生体適合性マトリックスが、少なくとも約85%の多孔度を有する、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記生体適合性マトリックスが、少なくとも約90%の多孔度を有する、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記生体適合性マトリックスが、少なくとも約92%の多孔度を有する、項目1に記載の方法。
(項目5)
前記生体適合性マトリックスが、少なくとも約95%の多孔度を有する、項目1に記載の方法。
(項目6)
前記孔が、約2500um2〜約20,000um2の範囲の平均面積を有する、項目1から5のいずれか一項に記載の方法。
(項目7)
前記孔が、約200um〜約600umの範囲の平均周囲長を有する、項目1から6のいずれか一項に記載の方法。
(項目8)
前記孔が、約1μm〜約1mmの範囲の直径を有する、項目1から7のいずれか一項に記載の方法。
(項目9)
前記孔が、少なくとも約5μmの直径を有する、項目8に記載の方法。
(項目10)
前記孔が相互接続された孔である、項目1から9のいずれか一項に記載の方法。
(項目11)
前記PDGFの少なくとも約60%が、約24時間以内に放出される、項目1から10のいずれか一項に記載の方法。
(項目12)
前記PDGFの少なくとも約70%が、約24時間以内に放出される、項目1から10のいずれか一項に記載の方法。
(項目13)
前記PDGFの少なくとも約80%が、約24時間以内に放出される、項目1から10のいずれか一項に記載の方法。
(項目14)
前記生体適合性マトリックスが、インビボ投与の約21日以内に再吸収される、項目1から13のいずれか一項に記載の方法。
(項目15)
前記生体適合性マトリックスが、インビボ投与の約18日以内に再吸収される、項目1から13のいずれか一項に記載の方法。
(項目16)
前記生体適合性マトリックスが、インビボ投与の約15日以内に再吸収される、項目1から13のいずれか一項に記載の方法。
(項目17)
前記生体適合性マトリックスがコラーゲンを含む、項目1から16のいずれか一項に記載の方法。
(項目18)
前記コラーゲンが可溶性である、項目17に記載の方法。
(項目19)
前記コラーゲンが架橋されている、項目17に記載の方法。
(項目20)
前記生体適合性マトリックスがグリコサミノグリカンをさらに含む、項目17に記載の方法。
(項目21)
前記グリコサミノグリカンがコンドロイチン硫酸である、項目20に記載の方法。
(項目22)
前記組成物が、ゲル、粒子、粉末、シート、パッド、ペースト、パッチ、またはスポンジである、項目1から21のいずれか一項に記載の方法。
(項目23)
前記組成物が流動性である、項目1から22のいずれか一項に記載の方法。
(項目24)
前記生体適合性マトリックスがCOLLATAPE(登録商標)である、項目1から23のいずれか一項に記載の方法。
(項目25)
前記PDGFが、PDGFを含む溶液として存在し、前記溶液中のPDGFの濃度が、約0.1mg/ml〜約2.0mg/mlである、項目1から24のいずれか一項に記載の方法。
(項目26)
前記溶液中のPDGFの濃度が、約0.1mg/ml〜約0.4mg/mlである、項目25に記載の方法。
(項目27)
前記溶液中のPDGFの濃度が、約0.9mg/ml〜約1.5mg/mlである、項目25に記載の方法。
(項目28)
細胞が、前記組成物に曝された後約4日以内に前記組成物に浸潤する、項目1から27のいずれか一項に記載の方法。
(項目29)
前記腱傷害を機械的に安定化させるステップをさらに含む、項目1から28のいずれか一項に記載の方法。
(項目30)
前記腱または靭帯の傷害を安定化させるステップが、前記腱または靭帯の傷害を縫合するステップを含み、それによって縫合された前記腱または靭帯は、傷害された前記腱または傷害された前記靭帯の端部が実質的に再接近されるように配置される、項目29に記載の方法。
(項目31)
前記投与するステップが、前記個体の前記傷害の患部に前記有効量の前記組成物を、シリンジを使用して投与するステップを含む、項目1から30のいずれか一項に記載の方法。
(項目32)
前記腱が、膝蓋腱、前脛骨筋腱、アキレス腱、膝窩腱、半腱様筋腱、薄筋腱、外転筋腱、内転筋腱、棘上筋腱、棘下筋腱、肩甲下筋腱、小円筋腱、屈筋腱、大腿直筋腱、後脛骨筋腱、および大腿四頭筋腱からなる群より選択される、項目1から31のいずれか一項に記載の方法。
(項目33)
前記靭帯が、前十字靭帯(anterior cruciate ligament)、外側側副靭帯(lateral collateral ligament)、後十字靭帯(posterior cruciate ligament)、内側側副靭帯(medial collateral ligament)、頭側十字靭帯(cranial cruciate ligament)、尾方十字靭帯(caudal cruciate ligament)、輪状甲状靭帯、歯周靭帯、毛様体小帯、前仙腸靭帯、後仙腸靭帯、仙結節靭帯、仙棘靭帯、恥骨弓靭帯、上恥骨靭帯、提靭帯、掌側橈骨手根靭帯、背側橈骨手根靭帯、内側側副靭帯(ulnar collateral ligament)、および外側側副靭帯(radial collateral ligament)からなる群より選択される、項目1から32のいずれか一項に記載の方法。
(項目34)
前記腱または靭帯の傷害が、腱もしくは靭帯の断裂、切断、引裂、離層、歪み、または変形である、項目1から33のいずれか一項に記載の方法。
(項目35)
個体において腱を骨にまたは靭帯を骨に結合させるための方法であって、前記腱と前記骨の界面または前記靭帯と前記骨の界面で、生体適合性マトリックスおよび血小板由来成長因子(PDGF)を含む有効量の組成物を前記個体に投与するステップを含み、前記生体適合性マトリックスは孔を有し、前記生体適合性マトリックスは、少なくとも約80%の多孔度を有し、前記PDGFの少なくとも約50%が約24時間以内に放出される、方法。
(項目36)
前記生体適合性マトリックスが、少なくとも約85%の多孔度を有する、項目35に記載の方法。
(項目37)
前記生体適合性マトリックスが、少なくとも約90%の多孔度を有する、項目35に記載の方法。
(項目38)
前記生体適合性マトリックスが、少なくとも約92%の多孔度を有する、項目35に記載の方法。
(項目39)
前記生体適合性マトリックスが、少なくとも約95%の多孔度を有する、項目35に記載の方法。
(項目40)
前記孔が、約2500um2〜約20,000um2の範囲の平均面積を有する、項目35から39のいずれか一項に記載の方法。
(項目41)
前記孔が、約200um〜約600umの範囲の平均周囲長を有する、項目35から40のいずれか一項に記載の方法。
(項目42)
前記孔が、約1μm〜約1mmの範囲の直径を有する、項目35から41のいずれか一項に記載の方法。
(項目43)
前記孔が、少なくとも約5μmの直径を有する、項目42に記載の方法。
(項目44)
前記孔が相互接続された孔である、項目35から43のいずれか一項に記載の方法。
(項目45)
前記PDGFの少なくとも約60%が、約24時間以内に放出される、項目35から44のいずれか一項に記載の方法。
(項目46)
前記PDGFの少なくとも約70%が、約24時間以内に放出される、項目35から44のいずれか一項に記載の方法。
(項目47)
前記PDGFの少なくとも約80%が、約24時間以内に放出される、項目35から44のいずれか一項に記載の方法。
(項目48)
前記生体適合性マトリックスが、インビボ投与の約21日以内に再吸収される、項目35から47のいずれか一項に記載の方法。
(項目49)
前記生体適合性マトリックスが、インビボ投与の約18日以内に再吸収される、項目35から47のいずれか一項に記載の方法。
(項目50)
前記生体適合性マトリックスが、インビボ投与の約15日以内に再吸収される、項目35から47のいずれか一項に記載の方法。
(項目51)
前記生体適合性マトリックスがコラーゲンを含む、項目35から50のいずれか一項に記載の方法。
(項目52)
前記コラーゲンが可溶性である、項目35から51のいずれか一項に記載の方法。
(項目53)
前記コラーゲンが架橋されている、項目35から52のいずれか一項に記載の方法。
(項目54)
前記生体適合性マトリックスがグリコサミノグリカンをさらに含む、項目35から53のいずれか一項に記載の方法。
(項目55)
前記グリコサミノグリカンがコンドロイチン硫酸である、項目54に記載の方法。
(項目56)
前記組成物が、ゲル、粒子、粉末、シート、パッド、ペースト、パッチ、またはスポンジである、項目35から55のいずれか一項に記載の方法。
(項目57)
前記生体適合性マトリックスがCOLLATAPE(登録商標)である、項目35から56のいずれか一項に記載の方法。
(項目58)
前記PDGFが、PDGFを含む溶液として存在し、前記溶液中のPDGFの濃度が、約0.1mg/ml〜約2.0mg/mlである、項目35から57のいずれか一項に記載の方法。
(項目59)
前記溶液中のPDGFの濃度が、約0.1mg/ml〜約0.4mg/mlである、項目58に記載の方法。
(項目60)
前記溶液中のPDGFの濃度が、約0.9mg/ml〜約1.5mg/mlである、項目58に記載の方法。
(項目61)
細胞が、前記組成物に曝された後約4日以内に前記組成物に浸潤する、項目35から60のいずれか一項に記載の方法。
(項目62)
前記腱が、膝蓋腱、前脛骨筋腱、アキレス腱、膝窩腱、半腱様筋腱、薄筋腱、外転筋腱、内転筋腱、棘上筋腱、棘下筋腱、肩甲下筋腱、小円筋腱、屈筋腱、大腿直筋腱、後脛骨筋腱、および大腿四頭筋腱からなる群より選択される、項目35から61のいずれか一項に記載の方法。
(項目63)
前記靭帯が、前十字靭帯(anterior cruciate ligament)、外側側副靭帯(lateral collateral ligament)、後十字靭帯(posterior cruciate ligament)、内側側副靭帯(medial collateral ligament)、頭側十字靭帯(cranial cruciate ligament)、尾方十字靭帯(caudal cruciate ligament)、輪状甲状靭帯、歯周靭帯、毛様体小帯、前仙腸靭帯、後仙腸靭帯、仙結節靭帯、仙棘靭帯、恥骨弓靭帯、上恥骨靭帯、提靭帯、掌側橈骨手根靭帯、背側橈骨手根靭帯、内側側副靭帯(ulnar collateral ligament)、および外側側副靭帯(radial collateral ligament)からなる群より選択される、項目35から62のいずれか一項に記載の方法。
(項目64)
前記結合が、回旋腱板傷害治療のためである、項目35から63のいずれか一項に記載の方法。
(項目65)
前記結合が、前十字靭帯再建のためである、項目35から63のいずれか一項に記載の方法。
(項目66)
個体における、骨を伴わない腱または靭帯の傷害を治療するためのキットであって、生体適合性マトリックスを含む第1の容器、および血小板由来成長因子(PDGF)溶液を含む第2の容器を投与するステップを含み、前記生体適合性マトリックスは孔を有し、前記生体適合性マトリックスは、少なくとも約80%の多孔度を有し、前記PDGFの少なくとも約50%が約24時間以内に放出される、キット。
(項目67)
個体において腱または靭帯を骨に結合させるためのキットであって、生体適合性マトリックスを含む第1の容器、および血小板由来成長因子(PDGF)溶液を含む第2の容器を投与するステップを含み、前記生体適合性マトリックスは孔を有し、前記生体適合性マトリックスは、少なくとも約80%の多孔度を有し、前記PDGFの少なくとも約50%が約24時間以内に放出される、キット。

図面の簡単な説明

0048

図1は、24時間にわたって様々なコラーゲンマトリックスから放出される累積rhPDGF−BBを表す図である。
図2は、24時間にわたって様々なコラーゲンマトリックスから放出されるrhPDGF−BBの百分率を表す図である。
図3は、様々なコラーゲンマトリックスから放出された後のrhPDGF−BBの生物作用能を表す図である。
図4は、例示的な、縫合で安定化された横切されたアキレス腱を表す図である。
図5は、本発明の実施形態による、安定化された傷害されたアキレス腱への組成物の例示的な投与を表す図である。
図6A〜6Bは、A)2つの血腫に冒された試料を含む、およびB)2つの血腫に冒された試料を除く、アキレス腱修復治療の周期プレコンディショニングコンディショニング伸長(conditioning elongation)およびピークトゥピーク伸長(peak−to−peak elongation))を示す図である。
図6A〜6Bは、A)2つの血腫に冒された試料を含む、およびB)2つの血腫に冒された試料を除く、アキレス腱修復治療の周期的プレコンディショニング(コンディショニング伸長(conditioning elongation)およびピークトゥピーク伸長(peak−to−peak elongation))を示す図である。
図7A〜7Bは、アキレス腱修復治療の破損までのランプ(ramp to failure)試験結果(コンストラクト破損時の極限の力およびコンストラクト全体の剛性(global construct stiffness))を示す図である。
図7A〜7Bは、アキレス腱修復治療の破損までのランプ(ramp to failure)試験結果(コンストラクト破損時の極限の力およびコンストラクト全体の剛性(global construct stiffness))を示す図である。
図8は、2つの血腫に冒された試料を含めた、または除いた(それぞれ、左パネルおよび右パネル)、アキレス腱修復治療の修復組織の剛性を示す図である。
図9A〜9Dは、移植して3週間後の移植されたコラーゲンA(パネルa)、B(パネルb)、C(パネルc)、およびD(パネルd)の組織切片を表す図である。記号:B=骨;C=コラーゲン;矢印は、分解されていないコラーゲンを示す。スケールバー=200μm。
図10は、長指伸筋腱の剥離、コラーゲンスポンジを用いた長指伸筋腱のラッピング脛骨トンネルを通すスレッディング、内側皮質への結合を表す図である。図は、Rodeo S.A.ら、Am. J. Sports Med. 27巻:476〜488頁(1999年)から採用されている。
図11A〜11Cは、脛骨骨幹端を通るトンネルの形成を含む外科手術の側面図を表す図である。図は、Rodeo S.A.ら、J. Bone Joint Surg. Am.、75巻(12号):1795〜1803頁(1993年)から採用されている。
図12は、組織試料配向を表す図である。各ブロックは、骨トンネルを通して長手方向に等しく分割され、断面および全長の、長手方向のセクションを切断するのに使用される。
図13は、試料のマイクロトモグラフィー(マイクロCT)を表す図である。図は、Rodeo S.A.ら、J. Bone Joint Surg. Am.、75巻(12号):1795〜1803頁(1993年)から採用されている。
図14は、Bench Top関節鏡検査モデルを表す図である。
図15は、30ng/mlの最終濃度培地中にrhPDGF−BBを添加した、ヒツジ腱細胞を播種したBIOBLANKET(商標)マトリックス5%(パネルa)、6%(パネルb)、7%(パネルc)、およびCOLLATAPE(登録商標)(パネルd)のSEM画像を示す図である。
図16は、回旋腱板傷害治療の動的プレコンディショニング結果を示す図である。図16A:0.15mg/mlのrhPDGF−BB群および0.30mg/mlのrhPDGF−BB群は、縫合のみの群および縫合+コラーゲンマトリックス群より有意に大きなコンディショニング伸長を起こした。図16B:いずれの群との間にもピークトゥピーク伸長において著しい差はまったくなかった。
図17は、回旋腱板傷害治療の破損までのランプ結果を示す図である。図17A:0.15mg/mlおよび0.30mg/mlのrhPDGF−BBを用いた修復増強は、縫合のみの群と比べて、それぞれ破損までの荷重(load to failure)において63.7%および63.3%の増大をもたらした。図17B:0.15mg/mlおよび0.30mg/mlのより低いrhPDGF−BB用量は、より高い1.0mg/mlのPDGF用量より性能が優れており、破損時点の負荷においてそれぞれ120%および119.3%の増大として顕在化した。
図18は、1)縫合+コラーゲンマトリックス+0.15mg/mlのrhPDGF−BB、または2)縫合+コラーゲンマトリックス+0.3mg/mlのrhPDGF−BBの治療によって分類された病理組織学的スコアグラフによる表示の図である。平均が示されており、エラーバー標準偏差を表す。
図19は、1)縫合のみ;2)縫合+コラーゲンマトリックス酢酸バッファー、または3)縫合+コラーゲンマトリックス+1.0mg/mlのrhPDGF−BBの治療によって分類された病理組織学的スコアのグラフによる表示の図である。平均が示されており、エラーバーは標準偏差を表す。
図20は、線維軟骨界面(矢印)での腱コラーゲン(囲み)の骨との嵌合の領域を示す図である。A:縫合+コラーゲンマトリックス、20倍。B:縫合+コラーゲンマトリックス+0.3mg/ml(または150μg)のrhPDGF−BB、20倍。

0049

本発明は、血小板由来成長因子(PDGF)を含む生体適合性マトリックスは、骨を伴わない腱または靭帯の傷害の治療において、ならびに腱−骨および靭帯−骨組織修復のために使用することができるという知見に部分的に基づく。

0050

本発明は、別段の指定のない限り、当業者に周知である分子生物学組換え技法を含む)、細胞生物学生化学核酸化学、および免疫学の従来技法を使用する。本発明はまた、別段の指定のない限り、当業者に周知である手術および他の医学的方法の従来の技法および装置を使用する。別段の定義のない限り、本明細書で使用される技術的用語および科学的用語は、本発明が属する当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。

0051

本明細書を解釈する目的のために、以下の定義を適用し、適切な場合はいつでも、単数形で使用される用語は複数も含み、逆の場合も同様である。以下に示される任意の定義が参照により本明細書に組み込まれている任意の文献と矛盾する場合には、以下に示される定義が支配するものとする。

0052

本明細書で使用する場合、別段の指定のない限り、用語「治療」、または「治療すること」は、個体が治療されている病態を軽減し、病態の進行を減速し、治癒を早め、治療応答を改善し、病態を修復し、かつ/あるいはそれだけに限らないが、傷害された腱または靭帯に伴う疼痛の軽減、患部関節の運動範囲の増大、ならびに修復部位での腱もしくは靭帯の腱への、または靭帯もしくは腱/靭帯の骨への強度および結合の増大を含む、1つまたは複数の望ましい臨床効果または治療効果をもたらす、生体適合性マトリックスおよび血小板由来成長因子を含む有効量の組成物を個体に投与することを指す。

0053

「有効量」は、必要な投与量および期間で、所望の治療結果または臨床結果を実現するのに少なくとも有効な量を指す。有効量は、1つまたは複数の投与で提供することができる。

0054

本明細書で使用する場合、「骨を伴わない腱傷害または靭帯傷害」の治療は、傷害された骨を伴わない傷害された、もしくは損傷した腱もしくは靭帯、または骨からの腱/靭帯の剥離の治療を指す。そのような腱または靭帯の傷害の例には、それだけに限らないが、腱/靭帯の切断、腱/靭帯の断裂、引裂を示す腱/靭帯、離層、または任意の他の歪みもしくは変形が含まれる。治療されている個体は、腱または靭帯の傷害に加えて骨への傷害、または腱−骨/靭帯−骨の剥離を有する場合があるが、「骨を伴わない腱傷害または靭帯傷害」の治療は、腱および/または靭帯組織の特定の治療を指す。いくつかの実施形態では、個体は、骨を伴わない腱障害または靭帯傷害、ならびに骨を伴う傷害、例えば、腱−骨または靭帯−骨の結合を治療することができることが理解されるべきである。いくつかの実施形態では、骨を伴わない腱傷害または靭帯傷害のみが治療される。

0055

「個体」は、ヒト、家畜(domestic animal)および農用動物(farm animal)、ならびに動物園動物、競技用動物、またはペット動物、例えば、チンパンジー、および他の類人猿、ならびにサル種、イヌウマウサギウシブタヤギ、ヒツジ、ハムスターモルモットアレチネズミマウスフェレットラットネコなどを含めた哺乳動物指す。個体はヒトであることが好ましい。この用語は、特定の年齢または性別を表さない。

0056

生体吸収性」は、生体適合性マトリックスがインビボで再吸収または再構築される能力を指す。再吸収プロセスは、体液酵素、または細胞の作用による元の物質の分解および排除を伴う。再吸収された物質は、新組織の形成において宿主によって使用される場合があり、またはこれは、別の方法で宿主によって再利用される場合があり、またはこれは排泄される場合がある。

0057

コラーゲンマトリックスは、本明細書で参照する場合、例えば、ゲル、ペースト、粒子、粉末、シート、パッチ、パッド、ペースト、またはスポンジの形態での物質を含む。商業的に得られるコラーゲンマトリックスは、ウシの真皮および/またはウシの腱のコラーゲン抽出物から通常製造される。いくつかの実施形態では、ウシの腱の源は、ウシの深指屈筋アキレス)腱である。いくつかの実施形態では、マトリックスはコラーゲンスラリーから作製され、この場合、スラリー中のコラーゲンの濃度は、マトリックスの各型について異なる。例えば、1つの型のコラーゲンマトリックスは、4.5%のコラーゲン濃度を有するスラリーから作製され、このコラーゲンマトリックスは、「コラーゲン(4.5%)」または「コラーゲンマトリックス(4.5%)」と本明細書で呼ばれ;第2の型のコラーゲンマトリックスは、5%のコラーゲン濃度を有するスラリーから作製され、このコラーゲンマトリックスは、「コラーゲン(5%)」または「コラーゲンマトリックス(5%)」と本明細書で呼ばれ;第3の型のコラーゲンマトリックスは、6%のコラーゲン濃度を有するスラリーから作製され、このコラーゲンマトリックスは、「コラーゲン(6%)」または「コラーゲンマトリックス(6%)」と本明細書で呼ばれ;第4の型のコラーゲンマトリックスは、7%のコラーゲン濃度を有するスラリーから作製され、このコラーゲンマトリックスは、「コラーゲン(7%)」または「コラーゲンマトリックス(7%)」と本明細書で呼ばれる。任意のコラーゲンマトリックスについて、開始スラリー中で使用されるコラーゲンの百分率は、最終的なコラーゲンマトリックス中のコラーゲンの百分率を必ずしも反映しない。

0058

本明細書で使用する場合、用語、「結合すること」または「結合」は、本明細書で使用する場合、腱の骨への、もしくは骨中への、または靭帯の骨へのもしくは骨中への再結合をすること、または再結合を含むことが意図され、グラフト(例えば、腱または靭帯グラフト)を骨に、もしくは骨中に結合することも含む。例えば、非限定例を使用して、前十字靭帯再建を実施する場合、傷害された靭帯を骨から取り出すことができ、腱または靭帯グラフトなどのグラフトを、元の靭帯の代わりに骨に、または骨中に結合することができる。

0059

本明細書で使用する場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、別段の指定のない限り、複数の参照を含む。

0060

本明細書で「約」のついた値またはパラメータへの言及は、その値またはパラメータ自体を対象とする実施形態を含む(かつ記述する)。例えば、「約X」に言及する記述は、に「X」の記述を含む。

0061

本明細書に記載される本発明の態様および実施形態は、態様および実施形態「を含む(comprising)」、「からなる(consisting)」、および「から本質的になる(consisting essentially of)」を含む(include)ことが理解される。

0062

本発明の組成物および方法
個体において、骨を伴わない腱または靭帯の傷害を治療するための組成物および方法が本明細書で記載されている。一般に、治療方法は、腱または靭帯の傷害を有する個体に、生体適合性マトリックスおよびPDGFを含む組成物を投与するステップを含む。具体的には、治療方法は、腱または靭帯の傷害の部位に、コラーゲンマトリックスおよびPDGFを含む組成物を投与するステップを含む。

0063

個体において、腱または靭帯を骨に/骨中に結合または再結合させるための組成物および方法も本明細書に記載されている。一般に、結合方法は、腱/靭帯と骨の界面で、生体適合性コラーゲンマトリックスおよびPDGFを含む組成物を投与するステップを含む。

0064

生体適合性マトリックス
生体適合性マトリックスは、本発明のいくつかの実施形態によれば、足場マトリックスを含む。足場マトリックスは、本発明のいくつかの実施形態によれば、腱/靭帯および/または骨組織を含めた、新組織成長が起こるためのフレームワークまたは足場を提供する。

0065

生体適合性マトリックスは、いくつかの実施形態では、コラーゲンマトリックスを含む。用語「コラーゲンマトリックス」は、例えば、コラーゲンゲル、ペースト、粉末、粒子、パッチ、パッド、シート、またはスポンジを指すことができる。いくつかの実施形態では、コラーゲンマトリックスは、I型、II型、およびIII型コラーゲンを含めた任意の型のコラーゲンを含む。いくつかの実施形態では、コラーゲンは、I型およびII型コラーゲンの混合物などのコラーゲンの混合物を含む。他の実施形態では、コラーゲンは生理的条件下で可溶性である。いくつかの実施形態では、コラーゲンは生理的条件下で不溶性である。いくつかの実施形態では、コラーゲンは可溶性成分および不溶性成分を含む。いくつかの実施形態では、コラーゲンマトリックスは、可溶性I型ウシコラーゲンなどの線維性コラーゲンを含む。いくつかの実施形態では、コラーゲンマトリックスは、ウシ真皮組織由来する線維性および酸可溶性コラーゲンを含む。骨または筋骨格組織中に存在する他の型のコラーゲンも使用することができる。組換え、合成、および天然に存在する形態のコラーゲンを本発明において使用することができる。コラーゲンは、架橋されていても、架橋されていなくてもよい。

0066

コラーゲンマトリックスにおいて使用するのに適した線維性コラーゲンは、湿潤引張強度を含めた、縫合に耐え、引裂を伴うことなく縫合を保持するのに十分な機械的特性を実証することができる。線維性コラーゲンマトリックスは、例えば、約0.75ポンド〜約5ポンドの範囲の湿潤引裂強度を有することができる。

0067

いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスはグリコサミノグリカン(GAG)を含む。いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは、コラーゲンおよびグリコサミノグリカン(GAG)、例えば、架橋されたコラーゲンおよびGAGを含む。いくつかの実施形態では、GAGはコンドロイチン硫酸である。いくつかの実施形態では、GAGはコンドロイチン硫酸ではない。他のGAGとして、それだけに限らないが、デルマタン硫酸ケラタン硫酸ヘパリンヘパラン硫酸ヒアルロナン、およびこれらの組合せが挙げられる。いくつかの実施形態では、コラーゲンとGAGの重量/重量比は約90:10である。いくつかの実施形態では、コラーゲンとGAGの重量/重量比は約92:8である。いくつかの実施形態では、コラーゲンとGAGの重量/重量比は約95:5である。いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは、コンドロイチン硫酸を有する架橋コラーゲンを含む。他の実施形態では、生体適合性マトリックスはGAGを有する架橋コラーゲンを含み、GAGはコンドロイチン硫酸ではない。

0068

いくつかの実施形態では、コラーゲンマトリックスは、それだけに限らないが、COLLATAPE(登録商標)(Integra LifeSciences Corporation、Plainsboro、NJ);INTEGRA流動性創傷マトリックス(Integra LifeSciences Corporation、Plainsboro、NJ);Cellerate RX、HyCure加水分解コラーゲンおよび加水分解コラーゲン/Ag創傷ゲル(Hymed Group Corporation、Bethlehem、PA);ならびにBIOBLANKET(商標)およびP1076流動性コラーゲン(Kensey Nash Corporation、Exton、PA)を含めた市販供給源から得られる。いくつかの実施形態では、コラーゲンマトリックスはBIOBLANKET(商標)ではない。いくつかの実施形態では、コラーゲンマトリックスはCOLLATAPE(登録商標)ではない。

0069

いくつかの実施形態では、本発明の生体適合性マトリックスは流動性である。流動性生体適合性マトリックスは、いくつかの実施形態では、シリンジおよび針またはカニューレによって所望の部位に適用することができる。いくつかの実施形態では、流動性生体適合性マトリックスは、所望の部位に経皮的に適用することができる。他の実施形態では、流動性生体適合性マトリックスは、外科的に露出した部位に適用することができる。いくつかの実施形態では、流動性生体適合性マトリックスは、骨トンネル中に挿入するための腱または靭帯グラフトに適用することができる。いくつかの実施形態では、キットなどにおいて、生体適合性マトリックスは、脱水された粉末または粒子として提供され、これらは投与のために調製すると流動性にすることができる。例えば、脱水形態の生体適合性マトリックスは、適当な量の水和バッファーを添加または混合することによって投与のために調製することができる。水和バッファーは、生体適合性マトリックスの一部として投与される適当な量のPDGFを含むことができる。添加されるバッファーの適当量は、例えば、PDGFの所望の濃度、コラーゲンの所望の濃度、GAGの所望の濃度、所望の流動性特性、またはこれらの任意の適当な組合せによって求められる。

0070

「流動性」は、カニューレまたは同様の通路を通じて物質を投与するのに必要な力をかけると物質が流れる、物質の物理的特性を指し、それでも物質は、治療される個体における部位に投与された後、実質的に不動のままであり、それによって部位に対して継続した治療をもたらす。流動性物質を投与するための例示的なデバイスはシリンジであり、このシリンジにおいて、プランジャーは、投与される流動性物質を動かす、必要とされる力を提供することができる。適当な例示的なデバイスは、流動性物質のより正確な送達および塗布を可能にする針または他の適当なカニューレをさらに含むことができる。投与用デバイスの内径組成、構造、長さ、および任意の他の適当な特性を選択し、使用することができる。当業者は、適当な送達デバイスの特定のパラメータの選択は、組成物の流動性特性に基づくことを理解する。例えば、比較的流動性の低い組成物は、比較的に広いカニューレ内径および/またはより短いカニューレを有するデバイスによって送達するのにより適することができる。いくつかの実施形態では、流動性組成物は、21G、25G、または27Gの針によって送達される。いくつかの実施形態では、シリンジおよび/または針による送達により、経皮注射による流動性組成物の送達が可能になる。いくつかの実施形態では、流動性組成物は、非カニューレデバイス、例えば、組成物が所望の位置に送達されることを可能にする、スクープスパーテルブラシ、または他の同様のデバイスなどによって送達することができる。

0071

いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは、PDGFを酸化しない。

0072

生体適合性マトリックスは、いくつかの実施形態によれば、移植に適した形状(例えば、球体シリンダー、またはブロック)で提供することができる。他の実施形態では、生体適合性マトリックスは鋳造可能または押出し可能である。そのような実施形態では、生体適合性マトリックスは、ペーストまたはパテの形態とすることができる。いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは、ブロック、球体、もしくはシリンダー、または任意の所望の形状、例えば、鋳型もしくは適用部位によって画定される形状を含めた所定の形状で提供することができる。鋳造可能な生体適合性マトリックスは、骨トンネル中への腱または靭帯グラフトの挿入などの骨の中または骨への腱または靭帯の結合部位を含めた、腱、靭帯、および/または骨の中およびこれらの付近への本発明の組成物の効率的な配置を促進することができる。いくつかの実施形態では、鋳造可能な生体適合性マトリックスは、スパーテルまたは等価なデバイスを用いて骨および/または腱および/または靭帯に適用することができる。いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは、腱または靭帯グラフトなどの、腱または靭帯の周囲にラップすることによって腱または靭帯に適用することができる。

0073

本発明のコラーゲンマトリックスは、ウシの真皮、ウシの腱(例えば、深指屈筋(アキレス)腱)に由来する精製コラーゲン抽出物、または他の適当なコラーゲン源から作製することができる。いくつかの実施形態では、コラーゲンマトリックスは主にI型コラーゲンである。いくつかの実施形態では、コラーゲンマトリックスは、以下の濃度のコラーゲン(w/v)、すなわち約4.5%、約5%、約6%、または約7%のいずれか1つを有するコラーゲンスラリーから作製される。いくつかの実施形態では、コラーゲンは可溶性である。可溶性コラーゲンは、その移植後まもなく溶解することができ、それによって生体適合性マトリックス中にマクロ多孔性を導入する。マクロ多孔性は、アクセスを増強することによって細胞(例えば、骨芽細胞、腱細胞)の移植材への伝導率、したがって、移植部位での細胞のリモデリング活性を増大させることができる。

0074

いくつかの実施形態では、コラーゲンは、可溶性コラーゲンモノマー成分および不溶性コラーゲンポリマー成分を含む。いくつかの実施形態(embodies)では、可溶性コラーゲンモノマーと不溶性コラーゲンポリマーの比は、約1:10、約1:9、約1:8、約1:7、約1:6、約1:5、約1:4、約1:3、約1:2、または約1:1である。

0075

いくつかの好適な実施形態では、生体適合性マトリックスは、孔を含む多孔質構造を形成する。いくつかの実施形態では、孔は、約800μm2〜約3,000μm2、約13,000μm2〜約50,000μm2、約2500μm2〜約20,000μm2、約3500μm2〜約20,000μm2、4500μm2〜約20,000μm2、約5000μm2〜約19,000μm2、約6000μm2〜約18,000μm2、約6000μm2〜約15,000μm2、または約5000μm2〜約16000μm2の範囲の平均面積を有する。いくつかの実施形態では、孔は、約100μm〜約200μm、約400μm〜約800μm。約200μm〜約500μm、約200μm〜約600μm、約300μm〜約600μm、または約300μm〜約500μmの範囲の平均周囲長を有する。いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは、約4500μm2〜約20000μm2の範囲の平均孔面積サイズ、および約200μm〜約600μmの範囲の平均孔周囲長サイズを有する。いくつかの実施形態では、コラーゲンマトリックスは、約4500μm2〜約20000μm2の範囲の平均孔面積サイズ、および約200μm〜約500μmの範囲の平均孔周囲長サイズを有する孔を含む。

0076

いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは、多方向の、かつ/または相互接続された孔を有する多孔質構造を含む。多孔質構造は、いくつかの実施形態によれば、約1μm〜約1mmの範囲、例えば、少なくとも約5μm、少なくとも約10μm、少なくとも約20μm、少なくとも約30μm、少なくとも約40μm、または少なくとも約50μmの直径を有する孔を含むことができる。

0077

いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは、約100μm〜約1mmの範囲の直径を有するマクロ孔を含む。別の実施形態では、生体適合性マトリックスは、約10μm〜約100μmの範囲の直径を有するメソ孔を含む。さらなる実施形態では、生体適合性マトリックスは、約10μm未満の直径を有するマイクロ孔を含む。本発明の実施形態は、マクロ孔、メソ孔、およびマイクロ孔、またはこれらの任意の組合せを含む生体適合性マトリックスを企図する。

0078

他の実施形態では、生体適合性マトリックスは、相互接続されていない孔を有する多孔質構造を含む。いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは、相互接続された孔および相互接続されていない孔の混合物を有する多孔質構造を含む。

0079

いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは多孔質であり、生体適合性マトリックスの質量の約1倍〜約15倍の質量の範囲の量で水を吸収することができる。いくつかの実施形態では、コラーゲンマトリックスは多孔質であり、コラーゲンマトリックスの質量の約1倍〜約15倍の範囲の量で水を吸収することができる。

0080

いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスの多孔質構造により、増加した量でPDGFがマトリックスから放出されることが可能になる。いくつかの実施形態では、多孔質構造のコラーゲンマトリックス(5%)は、インビボまたはインビトロで測定した場合、特定の時間内にコラーゲンマトリックス(6%)またはコラーゲンマトリックス(7%)より高い百分率のPDGFを放出する。いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスの多孔質構造により、PDGFが、インビボまたはインビトロで投与して約24時間以内にマトリックスから放出されることが可能になる。いくつかの実施形態では、PDGFの少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、約50%〜約95%、約60%〜約95%、約70%〜約95%、約80%〜約95%、約90%〜約95%、約50%〜約85%、約60%〜約85%、約70%〜約85%、または約50%〜約80%が、約24時間以内にマトリックスから放出される。いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスの多孔質構造により、インビボまたはインビトロで投与して約1時間、約6時間、約8時間、約12時間、または約48時間以内にマトリックスからPDGFが放出されることが可能になる。いくつかの実施形態では、PDGFの少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、約50%〜約95%、約60%〜約95%、約70%〜約95%、約80%〜約95%、約90%〜約95%、約50%〜約85%、約60%〜約85%、約70%〜約85%、または約50%〜約80%が、約1時間、約6時間、約8時間、約12時間、または約48時間以内にマトリックスから放出される。いくつかの実施形態では、コラーゲンマトリックスはCOLLATAPE(登録商標)である。いくつかの実施形態では、コラーゲンマトリックスは、COLLATAPE(登録商標)と類似した多孔質ウシコラーゲンスポンジである。いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは、COLLATAPE(登録商標)を含み、これにより、コラーゲンマトリックス(5%)、コラーゲンマトリックス(6%)、またはコラーゲンマトリックス(7%)と比較してより高い百分率のPDGFが放出されることが可能になる。

0081

いくつかの実施形態では、PDGFは、周囲領域中に放出される。いくつかの実施形態では、PDGFは傷害された腱または靭帯上に放出される。いくつかの実施形態では、PDGFは、骨−腱または骨−靭帯結合箇所付近の骨の表面上に放出される。いくつかの実施形態では、PDGFは、周囲媒質中に放出される。

0082

いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスの多孔質構造により、マトリックスの孔中への細胞の浸潤が可能になる。いくつかの実施形態では、細胞は、組成物に曝された後、約3週間、約2週間、約1週間、約7日、約6日、約5日、約4、約3、約2、または約1日以内に組成物に浸潤する。いくつかの実施形態では、細胞は腱細胞である。いくつかの実施形態では、細胞は骨芽細胞である。いくつかの実施形態では、細胞は靭帯細胞である。好適な実施形態では、生体適合性マトリックスは、マトリックスの孔中への細胞の浸潤を可能にする多孔質構造を有するCOLLATAPE(登録商標)を含む。いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは、コラーゲンマトリックス(5%)、コラーゲンマトリックス(6%)、またはコラーゲンマトリックス(7%)と比較した場合、より多数の細胞がマトリックスの孔中に浸潤することを可能にする多孔質構造を有するCOLLATAPE(登録商標)を含む。いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは、コラーゲンマトリックス(6%)、またはコラーゲンマトリックス(7%)と比較した場合、より多数の細胞がマトリックスの孔中に浸潤することを可能にする多孔質構造を有するコラーゲンマトリックス(5%)を含む。

0083

いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは、少なくとも約85%、約90%、約92%、約95%、約96%、約97%、約98%、または約99%の多孔度を有する。

0084

いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは生体吸収性である。生体適合性マトリックスは、いくつかの実施形態では、インビボで投与して1年以内に再吸収され得る。他の実施形態では、生体適合性マトリックスは、インビボで投与して1、3、6、または9カ月以内に再吸収され得る。いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは、インビボで投与して約30日、約25日、約21日、約18日、約15日、約10〜14日、または約10日以内に再吸収される。生体再吸収性(bioresorbability)は、(1)マトリックス物質性質(すなわち、その化学物質構成、物理的構造、およびサイズ);(2)マトリックスが配置される体内での位置;(3)使用されるマトリックス物質の量;(4)患者の代謝状態糖尿病非糖尿病骨粗鬆症喫煙者老齢ステロイド使用など);(5)治療される傷害の程度および/または型;および(6)他の骨同化異化、および抗異化因子などのマトリックスに加えた、他の物質の使用に依存する。

0085

いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは、少なくとも1つのリン酸カルシウムを含む。他の実施形態では、生体適合性マトリックスは、複数のリン酸カルシウムを含む。いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックス物質として使用するのに適したリン酸カルシウムは、0.5〜2.0の範囲のカルシウムリン原子の比を有する。いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは、同種移植片を含む。いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは、骨を伴わない腱または靭帯の傷害を治療するのに使用するためのものであり、マトリックスは、リン酸カルシウムまたは同種移植片を含まない。

0086

骨足場材料として使用するのに適したリン酸カルシウムとして、それだけに限らないが、非晶質リン酸カルシウムリン酸一カルシウム一水和物MCPM)、リン酸一カルシウム無水物(MCPA)、リン酸二カルシウム二水和物(DCPD)、リン酸二カルシウム無水物DCPA)、リン酸八カルシウム(OCP)、α−リン酸三カルシウム、β−TCP、ヒドロキシアパタイト(OHAp)、結晶性の低いヒドロキシアパタイト、リン酸四カルシウムTTCP)、十リン酸七カルシウム(heptacalcium decaphosphate)、メタリン酸カルシウムピロリン酸カルシウム脱水和物、炭酸リン酸カルシウム、およびピロリン酸カルシウムが挙げられる。

0087

足場材料および生体適合性結合剤
いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは、足場マトリックスおよび生体適合性結合剤を含む。生体適合性結合剤は、合わされた物質同士間の粘着を促進するように作用できる物質を含むことができる。生体適合性結合剤は、例えば、生体適合性マトリックスの形成において、骨足場材料の粒子同士間の接着を促進することができる。ある特定の実施形態では、材料が、合わされた物質同士間の粘着を促進するように作用し、腱、靭帯、および骨成長を含めた新規組織成長が起こるためのフレームワークを提供する場合、同じ物質が、足場材料と結合剤の両方として機能することができる。WO2008/005427および米国第11/772,646号(米国公開第2008/00274470号)を参照。

0088

生体適合性結合剤は、いくつかの実施形態では、例えば、コラーゲン、エラスチン多糖、核酸、炭水化物タンパク質ポリペプチドポリ(α−ヒドロキシ酸)、ポリ(ラクトン)、ポリ(アミノ酸)、ポリ(アンヒドリド)、ポリウレタン、ポリ(オルトエステル)、ポリ(アンヒドリド−co−イミド)、ポリ(オルトカーボネート)、ポリ(α−ヒドロキシアルカノエート)、ポリ(ジオキサノン)、ポリ(リン酸エステル)、ポリ乳酸、ポリ(L−ラクチド)(PLLA)、ポリ(D,L−ラクチド)(PDLLA)、ポリグリコリドPGA)、ポリ(ラクチド−co−グリコリド)(PLGA)、ポリ(L−ラクチド−co−D,L−ラクチド)、ポリ(D,L−ラクチド−co−トリメチレンカーボネート)、ポリグリコール酸ポリヒドロキシブチレートPHB)、ポリ(e−カプロラクトン)、ポリ(d−バレロラクトン)、ポリ(γ−ブチロラクトン)、ポリ(カプロラクトン)、ポリアクリル酸ポリカルボン酸、ポリ(アリルアミンヒドロクロリド)、ポリ(塩化ジアリルジメチルアンモニウム)、ポリ(エチレンイミン)、ポリプロピレンフマレートポリビニルアルコールポリビニルピロリドンポリエチレンポリメチルメタクリレート炭素線維、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(エチルオキサゾリン)、ポリ(エチレンオキシド)−co−ポリ(プロピレンオキシドブロックコポリマー、ポリ(エチレンテレフタレートポリアミド、ならびに/またはこれらのコポリマーおよび/もしくは混合物を含むことができる。

0089

生体適合性結合剤は、他の実施形態では、アルギン酸アラビアガムグアーガムキサンタン(xantham)ガムゼラチンキチンキトサン、キトサンアセテート、キトサンラクテート、コンドロイチン硫酸、N,O−カルボキシメチルキトサン、デキストラン(例えば、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、またはデキストラン硫酸ナトリウム)、フィブリン接着剤レシチンホスファチジルコリン誘導体、グリセロールヒアルロン酸ヒアルロン酸ナトリウムセルロース(例えば、メチルセルロースカルボキシメチルセルロースヒドロキシプロピルメチルセルロース、またはヒドロキシエチルセルロース)、グルコサミンプロテオグリカンデンプン(例えば、ヒドロキシエチルデンプンまたは可溶性デンプン)、乳酸プルロン酸、グリセロリン酸ナトリウムグリコーゲンケラチン、ならびに/またはこれらの誘導体および/もしくは混合物を含むことができる。

0090

いくつかの実施形態では、生体適合性結合剤は水溶性である。水溶性結合剤は、生体適合性マトリックスから、その移植後まもなく溶解することができ、それによって生体適合性マトリックス中にマクロ多孔性を導入する。マクロ多孔性は、アクセスを増強することによって移植材の骨伝導性、したがって、移植部位での細胞(例えば、破骨細胞および骨芽細胞、腱細胞)のリモデリング活性を増大させることができる。

0091

いくつかの実施形態では、生体適合性結合剤は、生体適合性マトリックス中に、マトリックスの約5重量パーセント〜約50重量パーセントの範囲の量で存在することができる。他の実施形態では、生体適合性結合剤は、生体適合性マトリックスの約10重量パーセント〜約40重量パーセントの範囲の量で存在することができる。別の実施形態では、生体適合性結合剤は、生体適合性マトリックスの約15重量パーセント〜約35重量パーセントの範囲の量で存在することができる。さらなる実施形態では、生体適合性結合剤は、生体適合性マトリックスの約20重量パーセントの量で存在することができる。

0092

血小板由来成長因子
本発明は、個体における腱または靭帯の傷害を治療するための組成物および方法を提供する。一般に、治療方法は、腱または靭帯の傷害を有する個体に、生体適合性マトリックスおよびPGGFを含む組成物を投与するステップを含む。具体的には、治療方法は、腱または靭帯の傷害の部位に、コラーゲンマトリックスおよびPDGFを含む組成物を投与するステップを含む。

0093

生体適合性マトリックスは、本発明の実施形態によれば、足場マトリックスおよびPDGFを含む。PDGFは、傷害部位血小板から放出される成長因子である。PDGFは、VEGFと相乗作用を示すことによって血管新生を促進し、腱細胞、骨芽細胞、軟骨細胞、および血管平滑筋細胞を含めた間葉系細胞走化性および増殖を刺激する。

0094

本発明によって提供される組成物および方法は、生体適合性マトリックス、およびPDGFの溶液を含み、溶液は、生体適合性マトリックス中に分散されている。いくつかの実施形態では、PDGFは、約0.01mg/ml〜約10.0mg/ml、約0.05mg/ml〜約5.0mg/ml、約0.1mg/ml〜約1.0mg/ml、または約0.1mg/ml〜約2.0mg/ml、約0.1mg/ml〜約0.4mg/ml、約0.9mg/ml〜約1.5mg/mlの範囲の濃度で溶液中に存在する。いくつかの実施形態では、PDGFは、0.15mg/mlの濃度で溶液中に存在する。いくつかの実施形態では、PDGFは、0.3mg/mlの濃度で溶液中に存在する。いくつかの実施形態では、PDGFは、1.0mg/mlの濃度で溶液中に存在する。他の実施形態では、PDGFは、以下の濃度のうちのいずれか1つの濃度で溶液中に存在する:約0.05mg/ml;約0.1mg/ml;約0.15mg/ml;約0.2mg/ml;約0.25mg/ml;約0.3mg/ml;約0.35mg/ml;約0.4mg/ml;約0.45mg/ml;約0.5mg/ml、約0.55mg/ml、約0.6mg/ml、約0.65mg/ml、約0.7mg/ml;約0.75mg/ml;約0.8mg/ml;約0.85mg/ml;約0.9mg/ml;約0.95mg/ml;約1.0mg/ml;約1.5mg/ml;または約2.0mg/ml。これらの濃度は、単に特定の実施形態の例であり、PDGFの濃度は、上述した濃度範囲のいずれかの範囲内とすることができることが理解されるべきである。

0095

様々な量のPDGFを、本発明の組成物中に使用することができる。使用することができるPDGFの量には、それだけに限らないが、以下の範囲の量が含まれる:約1μg〜約50mg、約10μg〜約25mg、約100μg〜約10mg、および約250μg〜約5mg。

0096

本発明の実施形態におけるPDGF(または他の成長因子)の濃度は、米国特許第6,221,625号;同第5,747,273号;および同第5,290,708号において記載された酵素結合イムノアッセイ、またはPDGF濃度を求めるための当技術分野で公知の任意の他のアッセイを使用することによって求めることができる。本明細書に提供される場合、PDGFのモル濃度は、PDGF二量体(例えば、PDGF−BB、MW約25kDa)の分子量に基づいて決定される。

0097

本発明のいくつかの実施形態では、PDGFは、PDGF−AA、PDGF−BB、PDGF−AB、PDGF−CC、PDGF−DD、ならびにこれらの混合物および誘導体を含めたPDGFホモ二量体およびヘテロ二量体を含む。いくつかの実施形態では、PDGFはPDGF−BBを含む。他の実施形態では、PDGFは、rhPDGF−BBなどの組換えヒトPDGFを含む。

0098

いくつかの実施形態では、PDGFは天然源から得ることができる。他の実施形態では、PDGFは、組換えDNA技法によって作製することができる。いくつかの実施形態では、PDGFまたはその断片は、固相ペプチド合成などの当業者に公知のペプチド合成技法を使用して作製することができる。

0099

天然源から得られる場合、PDGFは、生体液から得ることができる。生体液は、いくつかの実施形態によれば、血液を含めた生体に関連する任意の処理流体または未処理流体を含むことができる。生体液は、血小板濃縮物アフェレーシス血小板(apheresed platelet)、多血小板血漿血漿血清新鮮凍結血漿、およびバフィーコートを含めた血液成分も含むことができる。生体液は、血漿から分離され、生理的流体中に再懸濁された血小板を含むことができる。

0100

組換えDNA技法によって作製される場合、単一モノマー(例えば、PDGFB鎖またはA鎖)をコードするDNA配列を、発現のために培養された原核生物細胞または真核細胞中に挿入することによって、引き続いてホモ二量体(例えば、PDGF−BBまたはPDGF−AA)を作製することができる。組換え技法によって作製されるホモ二量体PDGFは、いくつかの実施形態において使用することができる。他の実施形態では、PDGFヘテロ二量体は、ヘテロ二量体の両モノマー単位をコードするDNA配列を、培養された原核生物細胞または真核細胞中に挿入し、翻訳されたモノマー単位をヘテロ二量体(例えば、PDGF−AB)を作製するために細胞によって処理させることによって生成することができる。市販の組換えヒトPDGF−BBを、様々な供給源から得ることができる。

0101

本発明のいくつかの実施形態では、PDGFはPDGF断片を含む。一実施形態では、rhPDGF−Bは、以下の断片を含む:全B鎖のアミノ酸配列1−31、1−32、33−108、33−109、および/または1−108。PDGFのB鎖の完全なアミノ酸配列(aa1−109)は、米国特許第5,516,896号の図15に提供されている。本発明のrhPDGF組成物は、無傷のrhPDGF−B(aa 1−109)とその断片の組合せを含むことができることが理解されるべきである。米国特許第5,516,896号に開示されているものなどのPDGFの他の断片も使用することができる。いくつかの実施形態によれば、rhPDGF−BBは、少なくとも65%の無傷のrhPDGF−B(aa 1−109)を含む。他の実施形態によれば、rhPDGF−BBは、少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、または99%の無傷のrhPDGF−B(aa 1−109)を含む。

0102

本発明のいくつかの実施形態では、PDGFは、高度に精製された形態とすることができる。本明細書で使用する場合、精製PDGFは、本発明の溶液中に組み込まれる前に、約95重量%超のPDGFを有する組成物を含む。溶液は、任意の医薬として許容可能なバッファーまたは希釈剤を使用して調製することができる。他の実施形態では、PDGFは、実質的に精製されていてもよい。本明細書で使用する場合、実質的に精製されたPDGFは、本発明の溶液中に組み込まれる前に、約5重量%〜約95重量%のPDGFを有する組成物を含む。一実施形態では、実質的に精製されたPDGFは、本発明の溶液中に組み込まれる前に、約65重量%〜約95重量%のPDGFを有する組成物を含む。他の実施形態では、実質的に精製されたPDGFは、本発明の溶液中に組み込まれる前に、約70重量%〜約95重量%、約75重量%〜約95重量%、約80重量%〜約95重量%、約85重量%〜約95重量%、または約90重量%〜約95重量%のPDGFを有する組成物を含む。精製PDGFおよび実質的に精製されたPDGFは、足場マトリックス中に組み込むことができる。

0103

さらなる実施形態では、PDGFは部分的に精製されていてもよい。本明細書で使用する場合、部分的に精製されたPDGFは、PDGFを作製するのに採取および分離を必要とする多血小板血漿、新鮮な凍結血漿、または任意の他の血液産物の状況においてPDGFを有する組成物を含む。本発明の実施形態は、ホモ二量体およびヘテロ二量体を含めた、本明細書に提供される任意のPDGFアイソフォームを、精製または部分的に精製することができることを企図する。PDGF混合物を含む本発明の組成物は、部分的に精製された割合でPDGFアイソフォームまたはPDGF断片を含むことができる。部分的に精製されたPDGFおよび精製PDGFは、いくつかの実施形態では、米国第11/159,533号(米国公開第20060084602号)に記載されたように調製することができる。

0104

いくつかの実施形態では、PDGFを含む溶液は、1つまたは複数のバッファー中にPDGFを可溶化することによって形成される。本発明のPDGF溶液において使用するのに適したバッファーは、それだけに限らないが、炭酸塩リン酸塩(例えば、リン酸緩衝食塩水)、ヒスチジン酢酸塩(例えば、酢酸ナトリウム)、酸性バッファー、例えば、酢酸およびHClなど、ならびに有機バッファー、例えば、リシントリスバッファー(例えば、トリス(ヒドロキシメチルアミノエタン)、N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N’−2−エタンスルホン酸HEES)、および3−(N−モルホリノプロパンスルホン酸(MOPS)などを含むことができる。バッファーは、PDGFとの生体適合性、および望ましくないタンパク質修飾を妨害するバッファーの能力に基づいて選択することができる。バッファーは、宿主組織との適合性に基づいてさらに選択することができる。一実施形態では、酢酸ナトリウムバッファーが使用される。バッファーは、様々なモル濃度、例えば、約0.1mM〜約100mM、約1mM〜約50mM、約5mM〜約40mM、約10mM〜約30mM、または約15mM〜約25mM、またはこれらの範囲内の任意のモル濃度で使用することができる。いくつかの実施形態では、酢酸バッファーは、約20mMのモル濃度で使用される。

0105

別の実施形態では、PDGFを含む溶液は、水に凍結乾燥PDGFを可溶化することによって形成することができ、可溶化の前に、PDGFは、適切なバッファーから凍結乾燥される。

0106

PDGFを含む溶液は、本発明の実施形態によれば、約3.0〜約8.0の範囲のpHを有することができる。一実施形態では、PDGFを含む溶液は、約5.0〜約8.0、より好ましくは約5.5〜約7.0、最も好ましくは約5.5〜約6.5の範囲、またはこれらの範囲内の任意の値のpHを有する。PDGFを含む溶液のpHは、いくつかの実施形態では、PDGFまたは任意の他の所望の生物学的活性剤の安定性および効力延長両立し得る。PDGFは、酸性環境において一般により安定である。したがって、いくつか実施形態によれば、本発明は、PDGF溶液の酸性貯蔵製剤(storage formulation)を含む。いくつかの実施形態によれば、PDGF溶液は、好ましくは約3.0〜約7.0、より好ましくは約4.0〜約6.5のpHを有する。しかし、PDGFの生物活性は、中性pH範囲を有する溶液中で最適化される場合がある。したがって、他の実施形態では、本発明は、PDGF溶液の中性pH製剤を含む。本実施形態によれば、PDGF溶液は、好ましくは約5.0〜約8.0、より好ましくは約5.5〜約7.0、最も好ましくは約5.5〜約6.5のpHを有する。

0107

いくつかの実施形態では、PDGF含有溶液のpHを変更することによって、PDGFのマトリックス基質への結合動態を最適化することができる。必要に応じて、物質のpHが隣接する物質と平衡化するにつれて、結合したPDGFは不安定となり得る。PDGFを含む溶液のpHは、いくつかの実施形態では、本明細書に列挙されるバッファーによって制御することができる。様々なタンパク質は、これらが安定である異なるpH範囲を示す。タンパク質の安定性は、タンパク質上の等電点および電荷によって主に反映される。pH範囲は、タンパク質の立体配座構造、ならびにタンパク質の、タンパク質分解加水分解、酸化、およびタンパク質の構造および/または生物活性に対する修飾をもたらし得る他のプロセスに対する感受性に影響し得る。

0108

いくつかの実施形態では、PDGFを含む溶液は、他の生物学的活性剤などの追加の成分をさらに含むことができる。他の実施形態では、PDGFを含む溶液は、細胞培地アルブミンなどの他の安定化タンパク質、抗菌剤プロテアーゼ阻害剤(例えば、エチレンジアミン四酢酸EDTA)、エチレングリコール−ビス(β−アミノエチルエーテル)−N,N,N’,N’−四酢酸(EGTA)、アプロチニン、E−アミノカプロン酸(EACA)など)、ならびに/または他の成長因子、例えば、線維芽細胞成長因子(FGF)、上皮成長因子(EGF)、トランスフォーミング成長因子(TGF)、ケラチノサイト成長因子(KGF)、インスリン様成長因子(IGE)、骨形態形成タンパク質(BMP)など、またはPDGF−AA、PDGF−BB、PDGF−AB、PDGF−CCおよび/もしくはPDGF−DDの組成物を含めた他のPDGFをさらに含むことができる。

0109

生物学的活性剤をさらに含む組成物
本発明の組成物および方法は、いくつかの実施形態によれば、PDGFに加えて、1つまたは複数の生物学的活性剤をさらに含むことができる。PDGFに加えて本発明の組成物中に組み込むことができる生物学的活性剤は、有機分子無機物質、タンパク質、ペプチド、核酸(例えば、遺伝子、遺伝子断片低分子干渉リボ核酸(siRNA)、遺伝子制御配列、核転写因子、およびアンチセンス分子)、核タンパク質、多糖(例えば、ヘパリン)、糖タンパク質、およびリポタンパク質を含むことができる。例えば、抗癌剤抗生物質鎮痛薬抗炎症剤免疫抑制剤酵素阻害剤抗ヒスタミン剤ホルモン筋弛緩剤プロスタグランジン栄養因子骨誘導タンパク質、成長因子、およびワクチンを含めた、本発明の組成物中に組み込むことができる生物学的活性化合物の非限定例は、米国第11/159,533号(米国公開第20060084602号)に開示されている。本発明の組成物中に組み込むことができる生物学的活性化合物には、いくつかの実施形態では、骨誘導因子、例えば、インスリン様成長因子、線維芽細胞成長因子、または他のPDGFが含まれる。他の実施形態によれば、本発明の組成物中に組み込むことができる生物学的活性化因子として、好ましくは、骨誘導因子および骨刺激因子(osteostimulatory factor)、例えば、骨形態形成タンパク質(BMP)、BMP模倣剤カルシトニン、カルシトニン模倣剤、スタチンスタチン誘導体、線維芽細胞成長因子、インスリン様成長因子、成長分化因子、および/または副甲状腺ホルモンなどが挙げられる。本発明の組成物中に組み込むための追加の因子として、いくつかの実施形態では、プロテアーゼ阻害剤、ならびにビスホスホネートを含めた、骨吸収を減少させる骨粗鬆症治療剤、ならびにNF−kB(RANK)配位子に対する抗体が挙げられる。

0110

追加の生物学的活性剤を送達するための標準プロトコールおよびレジメンは、当技術分野で公知である。追加の生物学的活性剤は、損傷した腱および/または腱結合部位に適切な投与量の薬剤を送達することを可能にする量で、本発明の組成物中に導入することができる。ほとんどの場合、投与量は、専門家に公知であり、対象とする特定の薬剤に適用可能な指針を使用して求められる。本発明の組成物に含められる追加の生物学的活性剤の量は、状態の型および程度、特定の患者の全体的な健康状態、生物学的活性剤の処方、放出動態、ならびに生体適合性マトリックスの生体再吸収性などの変数に依存し得る。標準的な臨床試験を使用することによって、任意の特定の追加の生物学的活性剤についての用量および投薬頻度を最適化することができる。

0111

いくつかの実施形態による、腱または靭帯を骨に、または骨中に結合するための組成物は、例えば、自己骨髄自己血小板抽出物、同種移植片、合成骨マトリックス物質、異種移植片、およびこれらの誘導体を含めた1つまたは複数の骨移植物質をさらに含む。

0112

治療される腱、靭帯、および骨
本発明の方法によって治療することができる腱には、任意の腱が含まれる。腱の非限定例として、膝蓋腱、前脛骨筋腱、アキレス腱、膝窩腱、半腱様筋腱、薄筋腱、外転筋腱、内転筋腱、棘上筋腱、棘下筋腱、肩甲下筋腱、小円筋腱(回旋腱板複合体)、屈筋腱、大腿直筋腱、後脛骨筋腱、および大腿四頭筋腱が挙げられる。いくつかの実施形態では、腱は、膝蓋腱、前脛骨筋腱、アキレス腱、膝窩腱、半腱様筋腱、薄筋腱、外転筋腱、および内転筋腱からなる群より選択される。いくつかの実施形態では、腱は、棘上筋腱、棘下筋腱、肩甲下筋腱、小円筋腱(回旋腱板複合体)、屈筋腱、大腿直筋腱、後脛骨筋腱、および大腿四頭筋腱からなる群より選択される。いくつかの実施形態では、腱は、棘上筋腱、棘下筋腱、肩甲下筋腱、小円筋腱(回旋腱板複合体)、屈筋腱、大腿直筋腱、後脛骨筋腱、および大腿四頭筋腱からなる群より選択されない。

0113

本発明の方法によって治療することができる靭帯には、任意の靭帯が含まれる。靭帯の非限定例として、前十字靭帯(anterior cruciate ligament)、外側側副靭帯(lateral collateral ligament)、後十字靭帯(posterior cruciate ligament)、内側側副靭帯(medial collateral ligament)、頭側十字靭帯(cranial cruciate ligament)、尾方十字靭帯(caudal cruciate ligament)、輪状甲状靭帯、歯周靭帯、毛様体小帯、前仙腸靭帯、後仙腸靭帯、仙結節靭帯、仙棘靭帯、恥骨弓靭帯、上恥骨靭帯、提靭帯(例えば、陰茎または乳房)、掌側橈骨手根靭帯、背側橈骨手根靭帯、内側側副靭帯(ulnar collateral ligament)、または外側側副靭帯(radial collateral ligament)が挙げられる。

0114

本発明の組成物および方法によって治療することができる骨には、腱または靭帯の結合部位である任意の骨が含まれ、それだけに限らないが、脛骨、大腿骨、および上腕骨が含まれる。

0115

骨を伴わない腱または靭帯の傷害を治療するための方法
本発明は、腱または靭帯の傷害を治療するための組成物および方法を提供する。この治療方法は、骨を伴わない傷害された腱または靭帯、例えば、腱/靭帯の切断、腱/靭帯の断裂、引裂を示す腱/靭帯、離層、または任意の他の歪みもしくは変形などの治療を含むことができる。

0116

いくつかの実施形態では、腱または靭帯の傷害を治療するための方法は、傷害された腱または靭帯に本発明の組成物を投与するステップを対象とする。いくつかの実施形態では、傷害された腱または靭帯は、治療のために物理的に安定化することができる。例えば、傷害された腱または靭帯は、改良Mason Allen縫合デザイン、または任意の他の適当な縫合によって縫合することができる。腱または靭帯の損傷端部は、端部の直接の外科的修復または再接続を可能にしない場合があるので、そのような安定化方法は、いくつかの実施形態では好適となり得る。結果として、安定化縫合は、1つまたは複数の傷害された端部に対して遠位に位置される場合がある。

0117

安定化縫合の結果として、傷害された腱または靭帯は、腱または靭帯の傷害された端部が、実質的に再接近されるように配置される。いくつかの実施形態では、再接近された端部間に適切なサイズのギャップを残し、それによってギャップ体積中に流動性組成物の導入を可能にし、それによってこのギャップを架橋し、または満たすことができる。いくつかの実施形態では、投与された組成物は、ギャップ内で実質的に不動とすることができる。いくつかの実施形態では、この実質的な不動性は、組成物を含む再接近された端部を囲繞または結合するためのラップまたは他の適当なデバイスによって、傷害およびその中の組成物を囲むことによって補助または提供することができる。

0118

本発明の組成物は流動性であってもよい。このようにして、流動性組成物は、傷害された腱または靭帯部位により正確に送達することができる。シリンジ、または他の適当なデバイスを使用することによって、本発明の組成物を投与することができる。シリンジは、組成物のより正確な送達を可能にする針または他の適当なカニューレをさらに含むことができる。シリンジおよび/またはカニューレの構成、例えば、その内径、サイズ、長さなどは、送達される組成物の所望の体積、または組成物の流動性特性に応じて構成することができる。本発明の組成物の別の有利な特徴は、組成物は、送達されると、その送達部位で実質的に不動のままとすることができることである。いくつかの実施形態では、流動性組成物は、21G、25G、または27Gの針を通して送達される。いくつかの実施形態では、シリンジおよび/または針による送達により、経皮注射による流動性組成物の送達が可能になる。いくつかの実施形態では、流動性組成物は、非カニューレデバイス、例えば、組成物が所望の位置に送達されることを可能にする、スクープ、スパーテル、ブラシ、または他の同様のデバイスなどによって送達することができる。

0119

本発明の一実施形態における組成物のさらに別の有利な機能は、その流動性特性により、通常アクセスすることが困難となり得る傷害の領域に組成物がアクセスし、この領域を満たすことが可能になるということである。例えば、断裂した腱または靭帯は、傷害された端部で著しくぼろぼろになり、それによって直接の外科的修復を困難にする場合がある。さらに、そのような損傷端部は、多くの小さい、比較的アクセスしにくい領域、例えば、裂け目および他の組織内領域などを含有する場合がある。本発明の流動性組成物は、そのような領域中に流れ、したがってそのような領域を実質的に満たすように投与することができ、傷害のより有効な修復および血管再生を可能にし、および促進する。

0120

本発明のいくつかの実施形態では、この方法は、関節鏡下の技法、内視鏡下の技法、腹腔鏡下の技法、または任意の他の適当な最小限に侵襲性の技法を使用して実施することができる。

0121

いくつかの実施形態では、個体における、骨を伴わない腱または靭帯の傷害を治療するための方法は、生体適合性マトリックスおよびPDGFを含む有効量の組成物を個体の傷害患部に投与するステップを含み、生体適合性マトリックスは孔を有し、この生体適合性マトリックスは、少なくとも約80%の多孔度を有し、PDGFの少なくとも50%が約24時間以内に放出される。いくつかの実施形態では、個体における、骨を伴わない腱または靭帯の傷害を治療するための方法は、生体適合性マトリックスおよびPDGFを含む有効量の組成物を個体に投与するステップを含み、生体適合性マトリックスは孔を有し、この生体適合性マトリックスは、少なくとも約80%の多孔度を有し、PDGFの少なくとも50%が約24時間以内に放出され、PDGFは、PDGFを含む溶液として存在し、この溶液中のPDGFの濃度は、約0.1mg/ml〜約2.0mg/mlである。いくつかの実施形態では、溶液中のPDGFの濃度は約1.0mg/mlである。いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは、架橋コラーゲンおよびグリコサミノグリカンマトリックスを含む。いくつかの実施形態では、PDGFの少なくとも約60%が約24時間以内に放出される。いくつかの実施形態では、PDGFの少なくとも約70%が約24時間以内に放出される。いくつかの実施形態では、PDGFの少なくとも約80%が約24時間以内に放出される。いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは少なくとも約85%の多孔度を有する。いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは少なくとも約90%の多孔度を有する。いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは少なくとも約92%の多孔度を有する。いくつかの実施形態では、組成物は流動性である。いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは、Integra流動性創傷マトリックスである。いくつかの実施形態では、治療は腱のものである。いくつかの実施形態では、治療は靭帯のものである。

0122

本発明は、アキレス腱傷害を治療する方法も提供する。一実施形態では、アキレス腱傷害を治療するための方法は、生体適合性マトリックスおよびPDGFを提供するステップを含み、生体適合性マトリックスは流動性である。

0123

本発明は、それだけに限らないが、肩甲下筋、棘上筋、棘下筋、小円筋、大腿直筋、後脛骨筋、大腿四頭筋、上腕二頭筋の腱、ならびにアキレス腱、膝蓋腱、外転筋腱および内転筋腱、または腰の他の腱、一般的な伸筋腱、一般的な屈筋腱、浅指屈筋腱、指伸筋腱および小指伸筋腱、または腕および手の他の腱を含めた、任意の他の適当な腱傷害を治療するための組成物および方法も提供する。

0124

本発明は、それだけに限らないが、前十字靭帯(anterior cruciate ligament)、外側側副靭帯(lateral collateral ligament)、後十字靭帯(posterior cruciate ligament)、内側側副靭帯(medial collateral ligament)、頭側十字靭帯(cranial cruciate ligament)、尾方十字靭帯(caudal cruciate ligament)、輪状甲状靭帯、歯周靭帯、毛様体小帯、前仙腸靭帯、後仙腸靭帯、仙結節靭帯、仙棘靭帯、恥骨弓靭帯、上恥骨靭帯、提靭帯(例えば、陰茎または乳房)、掌側橈骨手根靭帯、背側橈骨手根靭帯、内側側副靭帯(ulnar collateral ligament)、または外側側副靭帯(radial collateral ligament)を含めた、任意の他の適当な靭帯傷害を治療するための組成物および方法も提供する。

0125

腱と骨または靭帯と骨を結合するための方法
本発明は、骨中に/骨に腱または靭帯を結合または再結合するため、および腱または靭帯の骨への結合を強化するための方法を提供する。結合方法は、腱と骨および靭帯と骨の界面での腱または靭帯の骨との一体化または整復を含むことができる。いくつかの実施形態では、骨に、または骨中に腱または靭帯を結合するための方法は、生体適合性マトリックス中に配置されたPDGF溶液を含む組成物を提供するステップと、腱/靭帯と骨の界面にこの組成物を適用するステップとを含む。

0126

いくつかの実施形態では、結合方法は、生体適合性マトリックス中に配置されたPDGF溶液を含む組成物を提供するステップと、剥離した腱の周囲をラップするステップと、骨に穴をあけられたトンネル中に組成物および腱を挿入するステップと、縫合で腱を骨に結合するステップとを含む。

0127

いくつかの実施形態では、結合方法は、生体適合性マトリックス中に配置されたPDGF溶液を含む組成物を提供するステップと、剥離した靭帯の周囲をラップするステップと、骨に穴をあけられたトンネル中に組成物および靭帯を挿入するステップと、縫合で靭帯を骨に結合するステップとを含む
いくつかの実施形態では、結合方法は、生体適合性マトリックスを含む組成物を提供するステップと、剥離した腱の周囲をラップするステップと、骨中に組成物および腱を挿入するステップと、骨に穴をあけられたトンネル中にPDGF溶液を注入するステップと、縫合で腱を骨に結合するステップとを含む。

0128

いくつかの実施形態では、結合方法は、生体適合性マトリックスを含む組成物を提供するステップと、剥離した靭帯の周囲をラップするステップと、骨中に組成物および靭帯を挿入するステップと、骨に穴をあけられたトンネル中にPDGF溶液を注入するステップと、縫合で靭帯を骨に結合するステップとを含む。

0129

いくつかの実施形態では、PDGF溶液は、コラーゲンマトリックスでラップされた腱のインプラント部位に隣接するトンネル中に注入することができる。いくつかの実施形態では、PDGF溶液は、骨トンネルの内側中に注入することができる。いくつかの実施形態では、PDGF溶液は、骨トンネルの外側中に注入することができる。いくつかの実施形態では、PDGF溶液は、骨トンネル周囲の1箇所に注入することができる。他の実施形態では、PDGF溶液は、骨トンネル周囲の複数箇所に注入することができる。例えば、注入は、トンネル開口部の1/4、1/2、3/4の円周、および全円周で行うことができる。

0130

いくつかの実施形態では、PDGF溶液の濃度は約0.1mg/ml〜約2.0mg/mlである。いくつかの実施形態では、PDGF溶液の濃度は約0.1mg/ml〜約0.5mg/mlである。いくつかの実施形態では、PDGF溶液の濃度は約0.15mg/mlである。他の実施形態では、PDGF溶液の濃度は約0.3mg/mlである。

0131

本発明は、前十字靭帯再建のために、個体において腱を骨中に結合するための方法であって、腱と骨の界面で、生体適合性マトリックスおよびPDGFを含む有効量の組成物を前記個体に投与するステップを含む方法も提供される。いくつかの実施形態では、前十字靭帯再建のための方法は、生体適合性マトリックス中に配置されたPDGF溶液を含む組成物を提供するステップと、外側上で大腿挿入部から剥離した長指屈筋腱(long flexor tendon)周囲にラップするステップと、脛骨骨幹端(tibia metaphysic)を通じて斜めに穴をあけたトンネル中に組成物および腱を挿入するステップと、縫合で長指屈筋腱を脛骨の内側皮質に結合させるステップとを含む。

0132

いくつかの実施形態では、前十字靭帯再建のための方法は、生体適合性マトリックスを含む組成物を提供するステップと、外側上で大腿挿入部から剥離した長指屈筋腱周囲にラップするステップと、脛骨骨幹端を通じて斜めに穴をあけたトンネル中に組成物および腱を挿入するステップと、骨トンネル中にPDGF溶液を注入するステップと、縫合で長指屈筋腱を脛骨の内側皮質に結合させるステップとを含む。

0133

いくつかの実施形態では、本発明は、回旋腱板傷害において腱を骨に結合または再結合させるための方法も提供する。回旋腱板傷害、ならびにオープン修復法ミニオープン修復法、および全関節鏡下修復法を用いた回旋腱板傷害治療は、WO2008/005427、ならびに米国第11/772,646号(米国公開2008/0027470号)に開示されている。これらの参考文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。いくつかの実施形態では、回旋腱板傷害を治療するための方法は、生体適合性マトリックス中に配置されたPDGF溶液を含む組成物を提供するステップと、上腕骨頭上の腱再結合の少なくとも1つの部位に組成物を適用するステップとを含む。いくつかの実施形態では、腱再結合の少なくとも1つの部位に組成物を適用するステップは、上腕骨頭上の再結合部位の輪郭に組成物を成形するステップを含むことができる。組成物は、例えば、剥離した腱を受けるための上腕骨頭の表面上に形成されたチャネル中に成形することができる。組成物は、腱の骨中への挿入部位の近傍に適用することによって、結合をさらに強化するができる。

0134

いくつかの実施形態では、回旋腱板引裂を治療するための方法は、上腕骨頭における骨アンカーなどの少なくとも1つのアンカー手段を配置するステップであって、骨アンカーは、PDGF組成物をさらに含むステップと、少なくとも1つの剥離した腱を骨アンカーに結合させるステップとをさらに含む。本発明の実施形態では、腱は、縫合によって骨アンカーに固定することができる。

0135

本発明のいくつかの実施形態では、この方法は、関節鏡下の技法、内視鏡下の技法、腹腔鏡下の技法、または任意の他の適当な最小限に侵襲性の技法を使用して実施することができる。

0136

組成物中に使用するのに適したPDGF溶液および生体適合性マトリックスは、本発明の方法の実施形態によれば、先に提供したものと一致する。

0137

いくつかの実施形態では、個体において、腱または靭帯を骨に、または骨中に結合するための方法は、生体適合性マトリックスおよびPDGFを含む有効量の組成物を個体の患部に投与するステップを含み、生体適合性マトリックスは孔を有し、この生体適合性マトリックスは、少なくとも約80%の多孔度を有し、PDGFの少なくとも50%が約24時間以内に放出される。いくつかの実施形態では、PDGFは、PDGFを含む溶液として存在し、溶液中のPDGFの濃度は、約0.1mg/ml〜約2.0mg/mlである。いくつかの実施形態では、溶液中のPDGFの濃度は、約0.1〜約0.4mg/mlである。いくつかの実施形態では、溶液中のPDGFの濃度は、約0.15mg/mlである。いくつかの実施形態では、溶液中のPDGFの濃度は、約0.3mg/mlである。いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは、架橋コラーゲンマトリックスを含む。いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは、架橋コラーゲンおよびグリコサミノグリカンマトリックスを含む。いくつかの実施形態では、PDGFの少なくとも約60%が約24時間以内に放出される。いくつかの実施形態では、PDGFの少なくとも約70%が約24時間以内に放出される。いくつかの実施形態では、PDGFの少なくとも約80%が約24時間以内に放出される。いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは、少なくとも約85%の多孔度を有する。いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは、少なくとも約90%の多孔度を有する。いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは、少なくとも約92%の多孔度を有する。いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスはCOLLATAPE(登録商標)である。いくつかの実施形態では、治療は、腱を骨に結合させるものである。いくつかの実施形態では、治療は、靭帯を骨に結合させるものである。

0138

縫合
本明細書における本発明の方法で使用され、または本明細書におけるキットに含められる縫合糸は、PDGFを含むことができる。PDGFは、PDGFを含む溶液によって縫合糸中に浸漬し、または縫合糸上にコーティングすることができる。いくつかの実施形態では、PDGFは、約5.0〜約20.0mg/ml、例えば、約7.5〜約15mg/ml、例えば、約10mg/mlの任意の濃度で溶液中に存在する。

0139

本明細書における本発明の方法で使用され、または本明細書におけるキットに含められる縫合糸は、インビボで再吸収性であっても、非再吸収性であってもよい。再吸収プロセスは、体液、酵素、または細胞の作用による元の物質の分解および排除を伴う。再吸収された縫合糸は、新組織の形成において宿主によって使用される場合があり、またはこれは、別の方法で宿主によって再利用される場合があり、またはこれは排泄される場合がある。縫合糸は、合成線維もしくは天然線維、またはこれらの組合せで作製することができる。

0140

本発明のキット
別の態様では、本発明は、PDGF溶液を含む第1の容器、および生体適合性マトリックスを含む第2の容器を含むキットを提供する。

0141

いくつかの実施形態では、個体において骨を伴わない腱または靭帯の傷害を治療するためのキットであって、生体適合性マトリックスを含む第1の容器およびPDGF溶液を含む第2の容器を投与するステップを含み、生体適合性マトリックスは孔を有し、この生体適合性マトリックスは、少なくとも約80%の多孔度を有し、PDGFの少なくとも約50%が約24時間以内に放出されるキットが提供される。

0142

他の実施形態では、個体において腱または靭帯を骨に結合させるためのキットであって、生体適合性マトリックスを含む第1の容器および血小板由来成長因子(PDGF)溶液を含む第2の容器を投与するステップを含み、生体適合性マトリックスは孔を有し、この生体適合性マトリックスは、少なくとも約80%の多孔度を有し、PDGFの少なくとも約50%が約24時間以内に放出されるキットが提供される。

0143

いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは脱水されている。いくつかの実施形態では、溶液は、所定の濃度のPDGFを含む。PDGFの濃度は、いくつかの実施形態では、治療される腱または靭帯の傷害の性質によって予め決定することができる。いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは、治療される腱または靭帯の傷害の性質によって所定の量を含む。いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは、治療される腱/靭帯および骨の性質によって所定の量を含む。

0144

いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは、架橋コラーゲンを含む。いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは、可溶性コラーゲンを含む。いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは、架橋コラーゲンおよびグリコサミノグリカンを含む。いくつかの実施形態では、生体適合性マトリックスは、架橋コラーゲンおよびコンドロイチン硫酸を含む。

0145

いくつかの実施形態では、本発明は、PDGF溶液を含む第1の容器、生体適合性マトリックスを含む第2の容器、およびシリンジを含むキットを提供する。シリンジは、いくつかの実施形態では、腱または靭帯を骨に結合する部位などの手術部位で適用するために、生体適合性マトリックス中のPDGF溶液の分散を促進することができる。キットは、使用のための指示書も含有することができる。

0146

以下の実施例は、例示的な目的のみで提供されており、いずれの様式においても本発明の範囲を限定することは意図されていない。

0147

(実施例1)
様々なコラーゲンマトリックスの構造上の特徴づけ
4つのコラーゲンマトリックスを試験して、微細構造および多孔度の差を求めた。コラーゲンマトリックスは、Kensey Nash Coporationから得た。マトリックスは、主にI型コラーゲンの源であるウシ真皮からの精製コラーゲン抽出物から作製した。マトリックスは、4.5%、5%、6%、および7%(w/v)の様々な濃度のコラーゲンを含むコラーゲンスラリーから作製する。乾燥コラーゲンマトリックス(4.5%、5%、6%、および7%)に液体窒素を流した後、打ち抜いて5mmのディスクにした。ディスクを、3つの異なる配向(頂部が上、底部が上、側部が上)でスタブ上に取り付け、金−パラジウムでコーティングし、走査電子顕微鏡法(SEM)によって調べた。

0148

SEM画像により、コラーゲンマトリックス(4.5%)およびコラーゲンマトリックス(5%)の表面上に開放孔が存在することが明らかになった。SEM画像により、コラーゲンマトリックス(6%)およびコラーゲンマトリックス(7%)の表面上の、より小さい孔を有する高密度薄層が明らかになった。コラーゲンマトリックスのそれぞれは、断面の長手方向スライスのSEM画像に基づくと、多孔質であるように思われたが、コラーゲンマトリックス(5%)は、SEMによって評価した場合、最大の全体的多孔度を有するように思われた。コラーゲンマトリックス中の孔は、均一に分布していないように思われ、一部の範囲では孔はまったく存在しない。

0149

ImageJソフトウェアを使用してSEM画像を分析して、孔面積サイズおよび周囲長サイズの両方を求めた。ImageJは、国立衛生研究所(rsb.info.nih.gov/ijのワールドワイドウェブ)のWayne Rasbandによって創作された画像解析プログラムである。画像解析のためのプログラムを使用するために、適切なパラメータを選択および設定する必要がある。「分析」メニューから、各SEM画像からのスケールをプログラムに入力することによって、「スケール」パラメータを設定した。次に、測定パラメータについて「面積」および「周囲長」を選択した。各画像から10個の孔をランダムに選択し、測定を行い、面積サイズおよび周囲長サイズについて平均した。各画像についての結果を記録した。表1は、1つの分析からの結果を示す。

0150

コラーゲンマトリックス(5%)は、最も多孔質な構造を有すると思われ、ImageJソフトウェアによって分析した場合、側部Aおよび側部B両方の画像から、孔面積サイズは最大であった。

0151

(実施例2)
様々なコラーゲンマトリックスの累積PDGF放出分
様々なコラーゲンマトリックスからの累積PDGF放出を分析した。コラーゲンマトリックスは、Kensey Nash Corporationから得た。これは、実施例1で上述したものと同じである。各タイプ、すなわち、5%、6%、および7%のコラーゲンマトリックス(8mmのディスク)を27 1/2Gの針で留め、0.3mg/mlのrhPDGF−BB 80μlで水和し、試料を室温で10分間インキュベートした。コラーゲンディスクを2mlのマイクロチューブ内に入れ、溶出バッファー(2%のウシ胎児血清を含有するMEM)2mlを添加してrhPDGF−BBを放出させた。各測定に三つ組の試料を使用した。対照試料は、rhPDGF−BB 80μlを溶出バッファー2mlに添加して構成した。マイクロチューブを37℃のインキュベーター内の軌道振盪機上で振盪した。10分、1時間、8時間、および24時間で、溶離液を各チューブから取り出し、2〜8℃で貯蔵した。等体積の新鮮な溶出バッファーを各チューブに添加した。各コラーゲンマトリックスの貯蔵した溶離液を、製造者の指示書に従って、DuoSetELISA(R & D System)キットを使用してrhPDGF−BBについてアッセイした。

0152

コラーゲンマトリックス(5%)は、コラーゲンマトリックス(6%)およびコラーゲンマトリックス(7%)と比較して、同様の動態でrhPDGF−BBを放出した(図1)。放出動態は、最初の10分間の初期の急速なrhPDGF−BBのボーラス放出、その後の残りの23時間の試験期間にわたるより遅い定常放出を特徴とした。放出動態は同様であったが、コラーゲンマトリックス(5%)から放出されたPDGFの初期ボーラス量および総量は、コラーゲンマトリックス(6%)またはコラーゲンマトリックス(7%)のいずれよりも大きかった。

0153

コラーゲンマトリックスからのrhPDGF−BBの放出率対照(溶出バッファー単独中のrhPDGF−BB)と比較した。結果は、上述したように、コラーゲンマトリックス(5%)は、コラーゲンマトリックス(6%)またはコラーゲンマトリックス(7%)より速く、大きいPDGFの放出を有することを示した(図2)。この試験結果を表2にも示す。

0154

(実施例3)
様々なコラーゲンマトリックスからのPDGF放出の生物学的力価試験
様々なコラーゲンマトリックスから放出されるPDGFの生物学的力価を、細胞増殖アッセイで評価した。試料は、実施例2で上述したプロトコールの変法に従って調製した。溶出バッファーを、2%仔ウシ血清含有D−MEMに変更した。1時間の時点で採取した各物質についての二つ組の試料を使用した。rhPDGF−BBの濃度をDuoSetELISAアッセイによって求め、その結果を参照として使用して、試料を1μg/mlの濃度に希釈使用した。0.3mg/mlのrhPDGF−BBを参照標準として使用し、すべてのプレートに適用した。1μg/mlの開始濃度を使用して、96ウェルマイクロタイタープレートブラックウォールおよびクリアボトム)中に各試料を装填し、次いで同じ横列にわたって1.667倍に連続的に希釈した。ブランク対照として使用した、各プレートの最後の縦列を除いて、約104個のNIH 3T3細胞を各ウェルに添加した。48時間培養した後、ブロモデオキシウリジン(BrdU)標識を各プレートに添加した。さらに24時間培養した後、BrdU細胞増殖アッセイを、製造者の指示書に従って行った。

0155

NIH 3T3細胞増殖アッセイにおいて測定した各マトリックスから放出されたrhPDGF−BBは、放出されたPDGの生物活性が、分析した3つのマトリックスについて保存されることを実証した(図3)。

0156

(実施例4)
コラーゲンマトリックスから放出されるPDGFの安定性試験
コラーゲンマトリックスから放出されるrhPDGFの安定性を試験した。各タイプ(5%、6%、および7%)のコラーゲンマトリックス(8mmのディスク)を27 1/2Gの針で留め、1.0mg/mlのrhPDGF−BB 50μlで水和した。溶出バッファー(20mMの酢酸ナトリウム+0.25Nの塩化ナトリウム)0.4mlで満たしたマイクロチューブ内で、各試料を1時間インキュベートした。次いで放出されたPDGFをサイズ排除HPLCによって分析した。三つ組で測定を行った。コラーゲンマトリックスから放出されたrhPDGF−BBについて著しい特性シフトはまったく見出されず、コラーゲンマトリックスから放出されるPDGFの安定性を実証した。

0157

(実施例5)
様々なコラーゲンマトリックスの腱細胞浸潤試験
様々なコラーゲンマトリックス中に浸潤する腱細胞の能力を評価した。コラーゲンマトリックスは、Kensey Nash Corporationから得、本明細書に記載したように、5%、6%、および7%(w/v)のコラーゲン濃度を有するコラーゲンスラリーから作製した。コラーゲンシート(1.5〜2.0mmの厚さ)を打ち抜いて直径8mmのディスクにし、インビトロ細胞遊走試験を行った。

0158

一次ヒツジ腱細胞(4細胞継代未満)をヒツジ屈筋腱から単離した。成長培地(10%のウシ胎児血清(FBS)を含有するD−MEM/F−12)中で細胞を培養し、試験を開始する12時間前に、基本培地(2%のFBSを含有するD−MEM/F−12)に切り替えた。

0159

基本培地中の腱細胞懸濁液50μl(50,000細胞)を各コラーゲンディスク試料に添加した。培地出現(emersion)を伴うことなく、37℃および5%のCO2雰囲気下で1時間インキュベートした後、細胞を播種したディスクを、単独の、またはrhPDGF−BB(30ng/ml)を組み合わせた基本培地2mlで予め満たした24ウェルプレートに移した。12時間静置培養した後、細胞を播種したディスクを含むプレートを、インキュベーター内の軌道振盪機(60rpm)上に配置した。培地交換は、48時間毎に行った。6日目に、各コラーゲンマトリックスおよび処置からの四つ組の試料を採取して組織評価した。

0160

一般に、組織評価は、以下の説明と同様であった。6日間培養した後、細胞培地を各ウェルから取り出し、4%のリン酸緩衝ホルマリン(PBF)と置換した。室温(RT)で約30分間、PBF中で試料を固定した。RTで1時間以上の期間真空下に試料を置くことによって、細胞固定を完了した。振盪機プラットフォームおよび真空チャンバーを使用して、次いで試料を、RTで、漸増する一連エタノール濃度(70%−80%−95%−100%)を通して、約5.5時間の期間にわたって脱水し、RTで2時間の期間にわたって100%のキシレン中浄化し、2時間以上の期間にわたってパラフィンワックス中で浸潤させた。次いで、各処置群およびマトリックスからの試料を埋め込んだ。埋め込んだ試料を埋め込み鋳型から取り出し、ロータリーミクロトームを用いて「トリム」し、「フェイシングする(face)」ことによって、すべての試料の最外側表面を露出し、次いでフリーザー内に一晩置いた。ロータリーミクロトーム、加温水浴、および予めラベルを付けたガラス顕微鏡スライドを使用して、約100〜150ミクロン離して、3〜4のレベルで、4〜6ミクロンで切片スライド枚当たり2切片)を採取した。スライドを乾燥器内で、60℃で一晩乾燥した。最後にスライドを、Hoescht蛍光染色剤を用いて染色し、観察した。

0161

結果は、腱細胞は、PDGFを含むコラーゲンマトリックス(5%)中に浸潤した一方で、腱細胞は、コラーゲンマトリックス(6%)およびコラーゲンマトリックス(7%)中に浸潤するように思われなかったことを示した。コラーゲンマトリックス(6%)およびコラーゲンマトリックス(7%)試料については、腱細胞のほとんどが、ディスクの縁部に蓄積した。したがって、コラーゲンマトリックス(5%)のより大きな多孔度により、より多数の細胞がコラーゲンマトリックス中に浸潤することが可能になったと思われた。

0162

(実施例6)
コラーゲン/PDGF組成物を用いたアキレス腱傷害の治療
本発明による組成物および方法の効力を評価するために、以下に説明するような例示的試験を使用した。本発明は、コラーゲンマトリックスと混合したrhPDGF−BB溶液を含む組成物およびその使用方法を含む。例えば、コラーゲンマトリックスは、流動性コラーゲンマトリックスであり、架橋ウシ腱コラーゲンおよびグリコサミノグリカン(GAG)マトリックスを含む。流動性組成物は、シリンジまたは適当な手段によって傷害部位に容易に供給される。

0163

この例示的な試験において、ヒツジまたは他の適当な試験対象をヒトアキレス腱修復のモデルとして使用した。ヒツジのアキレス腱のサイズはヒトアキレス腱と類似しているために、ヒツジが特に適当である。さらに、ヒツジは、標準的な整形技法および組成物の配置を可能にするのに十分なサイズのものである。この試験で使用したヒツジは、骨格的に成熟しており(年齢[3.5歳以上]および歯の摩耗によって判断した場合)、正常な歩行運動を伴い、少なくとも120ポンドの体重であり、手術時点で順応していた。ヒツジに、標準的な小反芻動物飼料によって給餌し、水を補給した。食物および水は、麻酔などの適切な試験関連のために控えた。

0164

この試験は、3つの処置群(n=8/群)を使用し、以下の試験組成物を、急性アキレス腱横切の傷害部位に供給および適用した:(1)バッファー中の流動性コラーゲンマトリックス(2)0.3mg/mL(150μg)のrhPDGF−BBを含むバッファー中の流動性コラーゲンマトリックス、および(3)1.0mg/mL(500μg)のrhPDGF−BBを含むバッファー中の流動性コラーゲンマトリックス。他の適当な処置群、例えば、他の適当な濃度のrhPDGF−BBを含む組成物を使用する処置群なども使用する。

0165

例示的な流動性コラーゲンマトリックスは、Integra LifeSciences Corporation、Plainsboro、NJのIntegra(商標)流動性創傷マトリックス(IFWM)である。当技術分野で公知の他の適当なマトリックスも使用することができる。

0166

実験概要
この試験に登録されたヒツジのアキレス腱を横切し、その後即時に修復を行った。ヒツジを3つの例示的な試験群(n=8/群)に分け、以下の組成物を使用した:1)再接近させた腱端部(改良Mason Allen縫合デザインで安定化)に配置した、20mMの酢酸ナトリウムバッファー(pH6.0+/−0.5)中の流動性コラーゲンマトリックス(対照)、2)再接近させた腱端部(改良Mason Allen縫合で安定化)に配置した、0.3mg/mlのrhPDGF−BBを含有する20mMの酢酸ナトリウムバッファー中の流動性コラーゲンマトリックス、および3)再接近させた腱端部(改良Mason Allen縫合で安定化)に配置した、1.0mg/mlのrhPDGF−BBを含有する20mMの酢酸ナトリウムバッファー中の流動性コラーゲンマトリックス。#1 Ethilonナイロン縫合糸(Ethicon Endo−Surgery,
Inc、Cincinnati、OH)などの縫合材料を使用した。模擬アキレス断裂および再結合の生体力学的性能および組織応答を求めた。生体力学的性能および組織応答試験の両方についての動物の処置の割当および数を、表3に略述する。

0167

試験物質を配置した後、標準的な外科的技法を使用して切開部を閉じ、添え木を脚下部に配置することによって、歩行運動の間のナックリングを防止した。手術後の週の間、異常治癒または創傷裂開について手術部位をモニターした。動物を8週間普通に歩行させ、術後2、4、および8週間に超音波評価を実施した。手術して8週間後に、すべての動物を安楽死させ、近位および遠位の筋腱接合部を含めたアキレス腱を収集し、組織学的および生体力学的評価を行った。正常な未処置の腱について組織学的および生体力学的試験を実施することができるように、対照動物(すなわち、流動性コラーゲン創傷マトリックス単独)の対側後肢から正常な未手術の腱およびその筋腱接合部を収集した。最初の手術部位および対側対照からの皮膚も、組織学的評価のために採取する。

0168

外科的プロトコール
手術日に、全身麻酔誘導するためにジアゼパム(0.22mg/kg)およびケタミン(10mg/kg)からなるIV注射を投与した。カフ付き気管内チューブを配置し、再呼吸系を通じて、100%の酸素(2L/分)中のイソフルオラン(1.5%〜3.0%)を用いて全身麻酔を維持した。呼吸を補助するために動物を人工呼吸器上に配置した。胃管を配置することができた。

0169

動物を左側横臥位とし、右脚から羊毛を除去することによって、手術部位を準備するための適切なアクセスを提供した。ポビドンヨウ素(Betadine)およびアルコールで交互にスクラブして、無菌手術のために、右足首関節上の皮膚を準備した。次いで、無菌手術のために手術部位をドレープした。脚の外側側面にわたって切開を行い、次いで皮下組織まで深めることによって、踵骨上のその挿入部位で腱を露出した。次いで、腓腹筋腱のより大きい分岐を単離した。踵骨へのアキレス腱挿入部を触診し、滅菌マーカーを用いて挿入部位から2cm、4cm、および6cmにマークを付けた。

0170

手術前に、マトリックスおよび適切なバッファー溶液(20mMの酢酸ナトリウムバッファー、pH6.0+/−0.5)+/−rhPDGF−BBは、乾燥コラーゲンおよびバッファー+/−rhPDGF−BBを含有する、供給された、ラベルを付けた滅菌シリンジを使用して、流動性コラーゲン物質(IFWM)3.0ccに、バッファー+/−rhPDGF−BB 6.0ccを添加することによって合わせた(2:1 v/v)。物質は、rhPDGF−BBを含有するシリンジから先端キャップを取り除き、これを、供給された、滅菌ルアーロックコネクタ取り替え、次いでこれに乾燥コラーゲンを含有するシリンジを接続することによって合わせた。コラーゲンマトリックスの水和は、コラーゲンシリンジ中にすべてのバッファー+/−rhPDGF−BBを供給し、混合物が均一であると思われ、すべての物質がシリンジ同士間を前後に容易に動くことができるようになるまで、プランジャーを少なくとも15回押し下げて前後させることにより混合することによって実現した。水和した流動性コラーゲンマトリックスをアリコートして滅菌容器内で体積0.5ccにし、使用するまで4℃で貯蔵した。

0171

腱を露出した後、安定化縫合糸(#1 Ethilon)を、改良Mason Allenデザインを使用して配置し、一端が2cmのマーク箇所であり、一端が6cmのマーク箇所であった。Mason Allen縫合糸は張り詰めたままにすることによって腱の長さを維持したが、腱端部の操作のために一端は縛らないままにした。次いで4cmまたは約4cmのマーク箇所で腱を横切し、その後、腱端部を再接近させ、Mason Allen縫合糸の自由端を腱の遠位末端で縛った。横切した腱の写真定規とともに撮り、踵骨挿入部からの距離の記録をとった。例えば、図4に表した例示的な縫合された、横切した腱を参照。縫合糸の小さい末端を遠位末端に残し、剖検後の同定のために近位端に小さい識別縫合糸(3〜0)を配置した。流動性マトリックスを挿入するために腱横切部周囲に空間を残して、上に被さる軟部組織を閉じた。次いで、水和した流動性コラーゲンマトリックス物質を、以下の様式で腱端部に配置した:斜面側を横切した腱端部に向けて、シリンジから20ゲージの針を通して滅菌アリコート0.5ccを搾り出した。滅菌アリコートの半分(0.25cc)を、横切した腱端部のそれぞれの表面に沿って搾り出した。物質が、ギャップ空間内に均等に分布されることを確実にするように注意を払った。図5に表したような、送達されている本発明の例示的な流動性組成物、例示的な縫合された、横切した腱を参照。

0172

上に被さる皮下組織および皮膚を、標準的な外科手術によって閉じた。OrthoGlass製の添え木を脚下部上に形成することによって、歩行運動の間のナックリングを防止した。手術直後に、ヒツジを手術台から移し、嚥下反射が戻るまで観察し、戻った時点でヒツジから抜管した。手術を完了した後、ヒツジを胸骨横臥位で支え、次いで試験の継続時間収容した。ヒツジの添え木および/またはギプス固定を使用することによって、修復した腱のナックリングおよび/または過伸展を低減した。術後の鎮痛を施し、標準的な術後ケア手順に従って動物を管理した。

0173

臨床的知見
動物を、屠殺するまで1日2回観察した。第1週の間に、異常治癒および創傷裂開について、手術部位を観察し、写真を得た。手術後の試験期間を通して、一般的な姿勢食欲、手術した肢の使用(例えば、跛行)、および手術部位の外見について動物を観察した。手術部位で感染症発症した場合、抗生物質を動物に投与し、観察記録に記録した。当技術分野で公知の方法を使用して、手術して2週間後、4週間後、および8週間後に、手術したアキレス腱および対側の未手術のアキレス腱の両方についての超音波画像をすべての処置部位について得た。インデックス手術(index surgery)の8週間後に、すべての動物を屠殺し、組織を回収した。

0174

生体力学的試験
実験概要セクションで上に論じた3つの異なる処置群を使用した誘導アキレス腱断裂および再結合の機械的性能を求めた。

0175

材料および方法
試料は、採取した後、食塩水に浸漬したガーゼでラップし、試験するまで−20℃で貯蔵した。高強度ポリメチルメタクリレート(PMMA)を使用して2インチPVパイプ中足ポッティングした。ポッティング調製および生体力学的試験の間、15分間隔で食塩水をスプレーして、試料を湿気のある状態に保持した。材料試験システム負荷フレームMTSMiniBionix II、Edan Prairie、MN)にしっかり取り付けられた特注設計試験備品にポッティングした中足を取り付けた。アキレス腱の天然の断面を保存し、軟部組織の滑りを最小限にするために、特注設計のクライオクランプ(cryoclamp)を実装し、ポッティングした中足に対して約135°の角度でコンストラクトに一軸性けん引力印加した。これは、腱の生理力ベクトル模倣するために行った。試験は、クライオクランプに付けられた熱電対が−22℃、すなわち腱とクランプの間の安定したカップリング保証するのに十分であると以前に報告された温度を記録したとき開始した。試験前に切断された、組織に埋め込まれた縫合糸物質はまったくなかった。したがって、生体力学的結果は、埋め込まれた縫合糸と修復性組織の合わされた機械的寄与を表す。

0176

4つの逆反射マーカーをポッティングしたコンストラクト、すなわち、1つを修復部位に直接隣接する踵骨上に、2つを腱上に、すなわち、1つをアキレス腱−修復組織界面の近位に、および1つをこの界面の遠位に縫合または接着剤接合した。4番目のものは、クライオクランプ上に接着接合した。3つのカメラ(Motion Analysis、Santa Rosa、CA)により、60Hzでマーカーの空間的移動を記録した。このカメラシステムを使用するマーカー変位測定により、修復性組織内の局所的な組織変位/歪みのリアルタイムモニタリングが可能になった。

0177

フェーズ1:30サイクルの動的プレコンディショニング
周期的負荷試験を最初に使用することによって、修復した腱をプレコンディショニングした。力制御プロトコールを使用して、10ニュートン(N)の前負荷をコンストラクトに2分間印加した。これにより、すべてのコンストラクトについての初期構成が指定された。次いで、修復したコンストラクトを、定常状態に達するように、60サイクルにわたって0.25Hzで10〜50Nの力制御プロトコールで周期的にプレコンディショニングした。変位対時間曲線の傾きが50サイクルと60サイクルの間で収束することを実証した、本発明者らの実験室における以前の実験に基づいて、60(n=60)サイクルを選択した。対象とするパラメータは、最初と60番目のサイクルの間のピークトゥピーク変位の差として定義されるコンディショニング伸長、および58番目、59番目、および60番目のサイクルの局部的な最小と最大の差の平均として定義されるピークトゥピーク伸長を含んでいた。

0178

準静的破損負荷
プレコンディショニングした後、1mm/sの速度での変位制御下で、修復したコンストラクトに破損するまで負荷をかけた。対象とする生体力学的パラメータは、極限破損までの荷重、準静的コンストラクト全体の剛性(負荷−変位曲線の傾きとして定義される)、局所的修復組織剛性、破損時点での伸長、および破損時に吸収されたエネルギーを含んでいた。最後に、破損機構を各試料について記録した。試験の前、破損までのランプ手順の間、コンストラクト破損の後に、デジタル画像および/またはビデオを撮った。

0179

統計分析
一元配置ANOVA、その後にTukeyのポストホック多重比較検定を使用することによって、IFWM対照および0.3mg/mLのPDGFおよび1.0mg/mLのPDGF処置群の間の連続的生体力学的パラメータの有意な差を識別した。有意性をp≦0.05に設定し、すべての分析は、SigmaStat 3.1(Systat Software, Inc.、San Jose、CA)を用いて実施した。

0180

結果
3つの処置群の間で、大きな視覚的な差はまったく識別されなかった。IFWM+0.3mg/mlのrhPDGF−BB群における6つのうち2つ(33%)のコンストラクトは、修復組織の外側側面上に明白な血腫を示した。この血腫の存在は、修復の生体力学的特性に影響し、異常に低い負荷で、血腫の正確な位置で開始する破損によって証明された。データ分析は、これらの血腫のある2つの試料を含めて(n=6)および含めないで(n=4)実施した。0.3mg/mlのrhPDGF−BB群における血腫のある2つの試料を含めた試験の周期的プレコンディショニング成分からの未処理データを表4に示す。コンディショニング伸長(p=0.636)またはピークトゥピーク伸長(p=0.813)の有意な差は、IFWM、IFWM+0.3mg/mlのrhPDGF−BB、またはIFWM+1.0mg/mlのrhPDGF−BB処置群の間でまったく識別されなかった(図6A)。

0181

同様に、コンディショニング伸長(p=0.709)、またはピークトゥピーク伸長(p=0.947)の有意な差は、IFWM、IFWM+0.3mg/mlのrhPDGF−BB、またはIFWM+1.0mg/mlのrhPDGF−BB処置群の間でまったく識別されなかった。図6B。分析から除外された血腫のある試料を含む、試験の周期的プレコンディショニング成分からの未処理データを表4Bに示す。

0182

分析に含められた血腫のある2つの試料を含む、生体力学的試験の破損までのランプ成分からの未処理データを、表5Aに示す。外科的に修復したアキレス腱における、任意の準静的パラメータについての有意な差は、IFWM、IFWM+0.3mg/mlのrhPDGF−BB、またはIFWM+1.0mg/mlのrhPDGF−BB処置群の間でまったく識別されなかった(p>0.05、表5、図7A)。有意ではないが、1.0mg/mLのrhPDGF−BBの用量は、IFWM対照および0.3mg/mLのrhPDGF−BB群と比べて、破損に対する極限の力において、平均でそれぞれ57.4%および55.0%の増加をもたらした。破損時に吸収されたエネルギーの有意な差は、3つの処置群(p=0.209:IFWM、6423.33±1811.26N*mm;0.3mg/mLのrhPDGF−BB、7346.00±2989.94N*mm;1.0mg/mLのPDGF、12173.33±2049.62N*mm)の間でまったく識別されなかったが、1.0mg/mLのrhPDGF−BB処置群における破損時に吸収されたエネルギーは、IFWM対照および0.3mg/mLのrhPDGF−BB処置群より、平均でそれぞれ89.5%および65.7%大きかった。

0183

分析から除外された血腫のある2つの試料を含む、生体力学的試験の破損までのランプ成分からの未処理データを表5Bに示す。外科的に修復したアキレス腱における、任意の全体的な準静的パラメータについての有意な差は、IFWM、IFWM+0.3mg/mlのrhPDGF−BB、またはIFWM+1.0mg/mlのrhPDGF−BB群の間でまったく識別されなかった(p>0.05、表5B、図7B)。有意ではないが、1.0mg/mlのPDGFの用量は、IFWM対照および0.3mg/mlのPDGF群と比べて、破損に対する極限の力において、平均でそれぞれ57.4%および22.2%の増加をもたらした。破損時に吸収されたエネルギーの有意な差は、3つの処置群(p=0.247:IFWM、6423.33±1811.26N*mm;0.3mg/mlのPDGF、9850.75±4006.36N*mm;1.0mg/mlのPDGF、12173.33±2049.62N*mm)の間でまったく識別されなかったが、1.0mg/mlのPDGF処置群における破損時に吸収されたエネルギーは、IFWM対照および0.3mg/mlのPDGF処置群より、平均でそれぞれ89.5%および23.6%大きかった。

0184

血腫のある2つの試料を分析に含めて(表6、図8(左))、1.0mg/mLのrhPDGF−BB処置群(n=6、312.56±20.86N/mm)における修復組織の局所的剛性は、0.3mg/mLの処置群において定量化した局所的剛性(n=6、176.30±31.17N/mm)より、平均で77.3%大きかった。この差は統計的に有意である(p=0.012)。修復組織の局所的剛性の有意な差は、1.0mg/mLのPDGF処置群およびIFWM対照(n=6、215.23±33.23N/mm、p=0.075)の間でまったく識別されなかった。分析から除外した血腫のある2つの試料を含めて(図8(右))、1.0mg/mlのrhPDGF−BB処置群における修復組織の局所的剛性は、0.3mg/mlの処置群において定量化した局所的剛性(n=4、223.72±11.46N/mm)より、平均で39.7%大きかった。この差は統計的に有意ではなかった(p=0.096)。しかし、1.0mg/ml群における修復組織の局所的剛性は、IFWM対照の修復組織の局所的剛性(215.23±33.23N/mm)より有意に大きかった(45.2%、p=0.039)。

0185

試験した18(n=8)の処置コンストラクトのうちで、n=16(88.9%)が、調製組織と無傷のアキレスの近位界面で破損した。注目すべきことに、IFWM+0.3mg/mLのrhPDGF−BB処置群におけるそのようなコンストラクトの2つは、修復組織の外側側面上に血腫を示し、これは、解剖および後続の生体力学的試験の間に肉眼見えた。両コンストラクトにおいて、破損は、これらの領域で開始した。残りのn=2(11.1%)の処置コンストラクトは、修復性組織と無傷のアキレスの遠位界面で破損した。n=6の無傷の対側アキレス腱コンストラクトについての破損様式は多様であった。2つの(n=2、33.3%)無傷のコンストラクトは、PMMAポッティング材内の中足骨破損を介して破損した。3つの(n=3、50%)無傷のコンストラクトは、アキレス腱の中央物質(mid−substance)引裂を介して破損し、1つ(n=1、16.7%)は、踵骨裂離を介して破損した。

0186

結論
インビボで8週間後、IFWM+1.0mg/mLのrhPDGF−BBで処置した群について観察された生体力学的データは、IFWM対照およびIFWM+0.3mg/mLのrhPDGF−BB処置群と比較して一貫して増加し、より大きい治癒応答を平均で示した。この投薬効果は、0.3mg/mLおよびIFWM単独の処置群と比べて、それぞれ、55%/22.2%(n=6/n=4)および57.4%の極限破損までの荷重の増大として顕在化した。修復(すなわち、局所的な)組織剛性は、0.3mg/mLのrhPDGF−BBおよびIFWM単独の処置群と比べて、平均でそれぞれ、77.3%/39.7%(n=6/n=4)および45.2%増大した。さらに、IFWM+1.0mg/mLのrhPDGF−BB群についてのこの試験で観察された極限の力は、マトリックス(血小板に富む血漿フィブリンマトリックスと合わせたコラーゲンパッチを使用する24週間の修復(Sarrafianら、Trans ORS、33巻:322頁(2008年)より34.9倍高い))、またはタンパク質(CDMP−2で処置された3週間の修復(Virchenko、Arch Orthop Trauma Surg、128巻:1001〜1006頁(2008年)より1.9倍高い))を利用した他の試験と比較して増大した。

0187

組織学的試験
組織の回収およびトリミング
安楽死させた後、手術したアキレス腱を回収し、組織の湾曲を防止するために添え木で支え、組織学的処理のために10%の中性緩衝ホルマリン中に入れた。手術したアキレスに加えて、2つの未手術の対側アキレス腱を回収して組織を分析した。24時間固定した後、メスを使用して各アキレス腱を内側と外側の半分に二分した。アキレスの近位端に刻み目を付けることによって、組織学的処理の間を通して配向を保存した。1.0mg/mlのrhPDGF−BB群中の1頭の動物は、試験と無関係の理由(肺炎)のために、治癒の40日(5.8週間)後に安楽死させた。

0188

組織学的処理
標準的なパラフィン組織学技法および装置(ShandonCitadel 2000 ProcessorおよびShandon Histocentre 2、Thermo Shandon, Inc、Pittsburgh、PA)を使用して、すべての試料(n=8)をさらに固定、脱水、浄化、浸潤、および包埋した。Shandon Finesseロータリーミクロトーム(Thermo Shandon, Inc、Pittsburgh、PA)でパラフィンブロックをフェイシングし、約10ミクロンの切片を切断した。合計40切片に対して、1試料当たり5枚の切片を切断した。各組織切片をヘマトキシリンエオシン(H&E)で染色した。Image Pro Imagingシステム(Media Cybernetics、Silver Spring、MD)およびNikon E800顕微鏡(AG Heinze、Lake Forest、CA)を使用して、対象とする領域を含む染色したスライド全体について、高分解能デジタル画像をフィールドバイフィールドで得た。

0189

定性的病理組織検査
すべての組織切片について、修復性/治癒組織、天然の腱/修復性組織界面、血管新生、炎症、およびコラーゲン密度/線維配向の質を評価した。切片は、処置に対して盲検化して評価した。Image Pro Plusイメージングシステムを使用して、較正した全体のデジタル画像によって腱の退縮も測定した。

0190

結果
腱の退縮
すべての手術した試料を、治癒して8週間後にある程度の腱の退縮を示した。平均で、アキレス腱は、投与なしの群について55.7±16.1mm、0.3mg/mlのrhPDGF−BB用量群について39.8±4.5mm、および1.0mg/mlのrhPDGF−BB用量群について44.4±1.5mm退縮した。

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