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技術 Clostridium difficile毒素に対するヒト抗体

出願人 リジェネロン・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド
発明者 アンガーネット-バンダーカルロスアレクビエタイスラエルローウィ
出願日 2017年12月1日 (2年11ヶ月経過) 出願番号 2017-231934
公開日 2018年3月1日 (2年8ヶ月経過) 公開番号 2018-029625
状態 拒絶査定
技術分野 動物,微生物物質含有医薬 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 糖類化合物 突然変異または遺伝子工学 微生物による化合物の製造 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 化合物または医薬の治療活性 微生物、その培養処理 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 1,3-ジアゾール系化合物 ペプチド又は蛋白質
主要キーワード 交換式カートリッジ 複数角 折衷案 標的状態 関連部位 直接走査 リボタイプ 有意味
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (5)

課題

Clostridium difficileの毒素Aもしくは毒素Bのいずれかまたは毒素Aおよび毒素Bの両方に結合する完全ヒト抗体、前記抗体を含む組成物、ならびに使用方法を提供すること。

解決手段

本発明の抗体は、C.difficile由来の毒素を中和するのに有用であるので、C.difficileによって引き起こされる下痢または偽膜性大腸炎処置を含む、C.difficile感染症に関連する疾患および症候を処置する手段を提供する。前記抗体はまた、前記原発性疾患重症度および/もしくは持続期間を予防し得るか、またはC.difficileの存在に起因する疾患の再発回数、持続期間および/もしくは重症度、または再燃を予防し得る。本発明の抗体はまた、C.difficileによる感染症の診断に有用であり得る。

概要

背景

Clostridium difficile(C.difficile)はグラム陽性嫌気性胞子形成性細菌であり、軽度から重度に及ぶ下痢および大腸炎症候をもたらすヒトにおける院内感染胃腸疾患の主要な原因である。アンピシリンアモキシシリンセファロスポリンフルオロキノロンおよびクリンダマイシンなどの広域抗生物質による処置により正常な腸内細菌叢破壊され得ると、C.difficileが腸に定着することが可能になると考えられている(Kelly and Lamont,(1998),Ann.Rev.Med.49:375−90)。C.difficile感染症の処置は、広域抗生物質の使用を停止または変更することを含む場合があり、例えば、バンコマイシンメトロニダゾールまたはフィダキソマイシンなどの特定の抗クロストリジウム抗生物質による処置を開始することを必要とする。

C.difficile感染症を患っている患者で観察される下痢および炎症は、この細菌による2つの毒素エンテロトキシン(毒素A)および細胞毒素(毒素B))の産生に起因すると考えられている。C.difficileの毒素AおよびBは、GTPaseのRhoファミリーメンバー阻害する高分子量グルコシルトランスフェラーゼである。毒素Aは308kDaの分子量を有し、毒素Bは270kDaの分子量を有する。毒素Aおよび毒素Bは両方ともトレオニン残基グルコシル化によって、Rho、RacおよびCdc42などの低分子量GTPaseを失活させる。これらのGTPaseの阻害は、細胞骨格脱重合、ある特定のストレス活性タンパク質キナーゼ遺伝子転写ホスファチジルイノシトールビスリン酸の合成低下、およびおそらくはさらに細胞極性喪失につながるシグナル伝達カスケードの停止を引き起こす。細胞骨格構造の喪失は細胞円形化をもたらし、C.difficileに対する宿主反応の原因であり得る。細胞円形化アッセイでは、毒素Bは、毒素Aよりも少なくとも1,000倍細胞毒性である。

C.difficileの毒素AおよびBはアミノ酸含量が63%相同であり、類似の三次元構造を有する(Davies,AH,(2011),Biochem.J.,436:517−526)。各毒素のC末端側の3分の1は、クロストリジウム反復オリゴペプチド(CROP)と称される高抗原性配列から構成される。毒素AおよびBのN末端側の残り3分の2は、配列相同性に関しては互いにそれほど類似しない;しかしながら、各タンパク質のこの部分は、グルコシルトランスフェラーゼ活性を含有する。

C.difficileによる感染後の下痢および炎症の発症における毒素Aおよび/または毒素Bの役割は、動物モデルにおける観察結果から裏付けられている。例えば、毒素の経口投与は前記疾患を模倣する(Kelly and Lamont,(1998),Ann.Rev.Med.49:375−90)。毒素AおよびBを欠く突然変異株は、病原性が減少または変化している(Lyras D,O’Connor JR,HowarthPKら、Nature 458(7242),1176−1179(2009);Kuehne SA,Cartman ST,Heap JT,Kelly ML,Cockayne A,Minton NP,Nature 15,467(7316),711−713(2010).)。さらに、毒素に対するポリクローナル抗体投与は、前記疾患からハムスターを保護することが示されている(Gianascaら、(1999),Infect.Immun.66(2):527−38)。臨床では、抗毒素Aまたは抗毒素B抗体の存在と、C.difficileに関連する下痢および疾患再発に対する保護との間には相関があるという研究が示されている(Warny,Mら、(1994),Inf.Immun.62(2):384−389;Kyne,Lら、(2001),Lancet 357:189−193;Leav,B.A.,(2010),Vaccine 28(4):965−969)。抗毒素抗体の開発は、無症状保菌者を伴う(Kyne,Lら、(2000),NEJM 342(6),390−397)。さらに、メトロニダゾールまたはバンコマイシンと併せてC.difficile抗毒素Aおよび抗毒素B抗体の組み合わせを使用した臨床試験では、C.difficileによる再発性感染症の割合が減少した(Lowy,Iら、(2010),NEJM 362(3):197−205)。

C.difficileの毒性Aに対するモノクローナル抗体が、Wilkinsらによって米国特許第4,879,218号明細書に記載されている。加えて、Rothmanらは、C.difficileの毒素AおよびBと交差反応するマウスモノクローナル抗体について記載した。さらに、Coughlinらは、毒素Aと交差反応しなかったC.difficileの毒素Bに対して特異的なモノクローナル抗体について記載した。C.difficileの毒素に対する他の抗体が記載されている(例えば、US7,151,159;US7,625,559;US8,236,311;US8,257,709;US公開番号2009/0087478;US2010/0233182;US2010/0233181;US2012/0288508;US2012/012160;US2011/0020356;US2012/0121607;EP1766093B1;EP1024826B1;EP1568378A1;EP2305303A2;EP2305293A2;EP2405940A1;EP2261253A2;WO2006/121422;WO2011/130650;WO2010/094970;WO2009/108652;WO2011/063346およびWO2005/058353を参照のこと)。

概要

Clostridium difficileの毒素Aもしくは毒素Bのいずれかまたは毒素Aおよび毒素Bの両方に結合する完全ヒト抗体、前記抗体を含む組成物、ならびに使用方法を提供すること。本発明の抗体は、C.difficile由来の毒素を中和するのに有用であるので、C.difficileによって引き起こされる下痢または偽膜性大腸炎の処置を含む、C.difficile感染症に関連する疾患および症候を処置する手段を提供する。前記抗体はまた、前記原発性疾患重症度および/もしくは持続期間を予防し得るか、またはC.difficileの存在に起因する疾患の再発回数、持続期間および/もしくは重症度、または再燃を予防し得る。本発明の抗体はまた、C.difficileによる感染症の診断に有用であり得る。なし

目的

本発明は、Clostridium difficile(C.difficile)によって産生される毒素Aまたは毒素Bのいずれかに特異的に結合するか、またはC.difficileの毒素Aおよび毒素Bの両方に結合する(すなわち、毒素Aおよび毒素Bの両方と交差反応するヒトモノクローナル抗体)完全ヒトモノクローナル抗体(mAb)およびその抗原結合断片を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

明細書に記載の発明。

技術分野

0001

本発明は、Clostridium difficileの毒素Aおよび/または毒素Bに特異的に結合するヒト抗体およびヒト抗体の抗原結合断片、これらの抗体を含む組成物、ならびにこれらの抗体の治療使用方法に関する。

背景技術

0002

Clostridium difficile(C.difficile)はグラム陽性嫌気性胞子形成性細菌であり、軽度から重度に及ぶ下痢および大腸炎症候をもたらすヒトにおける院内感染胃腸疾患の主要な原因である。アンピシリンアモキシシリンセファロスポリンフルオロキノロンおよびクリンダマイシンなどの広域抗生物質による処置により正常な腸内細菌叢破壊され得ると、C.difficileが腸に定着することが可能になると考えられている(Kelly and Lamont,(1998),Ann.Rev.Med.49:375−90)。C.difficile感染症の処置は、広域抗生物質の使用を停止または変更することを含む場合があり、例えば、バンコマイシンメトロニダゾールまたはフィダキソマイシンなどの特定の抗クロストリジウム抗生物質による処置を開始することを必要とする。

0003

C.difficile感染症を患っている患者で観察される下痢および炎症は、この細菌による2つの毒素(エンテロトキシン(毒素A)および細胞毒素(毒素B))の産生に起因すると考えられている。C.difficileの毒素AおよびBは、GTPaseのRhoファミリーメンバー阻害する高分子量グルコシルトランスフェラーゼである。毒素Aは308kDaの分子量を有し、毒素Bは270kDaの分子量を有する。毒素Aおよび毒素Bは両方ともトレオニン残基グルコシル化によって、Rho、RacおよびCdc42などの低分子量GTPaseを失活させる。これらのGTPaseの阻害は、細胞骨格脱重合、ある特定のストレス活性タンパク質キナーゼ遺伝子転写ホスファチジルイノシトールビスリン酸の合成低下、およびおそらくはさらに細胞極性喪失につながるシグナル伝達カスケードの停止を引き起こす。細胞骨格構造の喪失は細胞円形化をもたらし、C.difficileに対する宿主反応の原因であり得る。細胞円形化アッセイでは、毒素Bは、毒素Aよりも少なくとも1,000倍細胞毒性である。

0004

C.difficileの毒素AおよびBはアミノ酸含量が63%相同であり、類似の三次元構造を有する(Davies,AH,(2011),Biochem.J.,436:517−526)。各毒素のC末端側の3分の1は、クロストリジウム反復オリゴペプチド(CROP)と称される高抗原性配列から構成される。毒素AおよびBのN末端側の残り3分の2は、配列相同性に関しては互いにそれほど類似しない;しかしながら、各タンパク質のこの部分は、グルコシルトランスフェラーゼ活性を含有する。

0005

C.difficileによる感染後の下痢および炎症の発症における毒素Aおよび/または毒素Bの役割は、動物モデルにおける観察結果から裏付けられている。例えば、毒素の経口投与は前記疾患を模倣する(Kelly and Lamont,(1998),Ann.Rev.Med.49:375−90)。毒素AおよびBを欠く突然変異株は、病原性が減少または変化している(Lyras D,O’Connor JR,HowarthPKら、Nature 458(7242),1176−1179(2009);Kuehne SA,Cartman ST,Heap JT,Kelly ML,Cockayne A,Minton NP,Nature 15,467(7316),711−713(2010).)。さらに、毒素に対するポリクローナル抗体投与は、前記疾患からハムスターを保護することが示されている(Gianascaら、(1999),Infect.Immun.66(2):527−38)。臨床では、抗毒素Aまたは抗毒素B抗体の存在と、C.difficileに関連する下痢および疾患再発に対する保護との間には相関があるという研究が示されている(Warny,Mら、(1994),Inf.Immun.62(2):384−389;Kyne,Lら、(2001),Lancet 357:189−193;Leav,B.A.,(2010),Vaccine 28(4):965−969)。抗毒素抗体の開発は、無症状保菌者を伴う(Kyne,Lら、(2000),NEJM 342(6),390−397)。さらに、メトロニダゾールまたはバンコマイシンと併せてC.difficile抗毒素Aおよび抗毒素B抗体の組み合わせを使用した臨床試験では、C.difficileによる再発性感染症の割合が減少した(Lowy,Iら、(2010),NEJM 362(3):197−205)。

0006

C.difficileの毒性Aに対するモノクローナル抗体が、Wilkinsらによって米国特許第4,879,218号明細書に記載されている。加えて、Rothmanらは、C.difficileの毒素AおよびBと交差反応するマウスモノクローナル抗体について記載した。さらに、Coughlinらは、毒素Aと交差反応しなかったC.difficileの毒素Bに対して特異的なモノクローナル抗体について記載した。C.difficileの毒素に対する他の抗体が記載されている(例えば、US7,151,159;US7,625,559;US8,236,311;US8,257,709;US公開番号2009/0087478;US2010/0233182;US2010/0233181;US2012/0288508;US2012/012160;US2011/0020356;US2012/0121607;EP1766093B1;EP1024826B1;EP1568378A1;EP2305303A2;EP2305293A2;EP2405940A1;EP2261253A2;WO2006/121422;WO2011/130650;WO2010/094970;WO2009/108652;WO2011/063346およびWO2005/058353を参照のこと)。

先行技術

0007

Kelly and Lamont,(1998),Ann.Rev.Med.49:375−90
Davies,AH,(2011),Biochem.J.,436:517−526
Lyras D,O’Connor JR,HowarthPKら、Nature 458(7242),1176−1179(2009)
Kuehne SA,Cartman ST,Heap JT,Kelly ML,Cockayne A,Minton NP,Nature 15,467(7316),711−713(2010)
Gianascaら、(1999),Infect.Immun.66(2):527−38
Warny,Mら、(1994),Inf.Immun.62(2):384−389
Kyne,Lら、(2001),Lancet 357:189−193
Leav,B.A.,(2010),Vaccine 28(4):965−969
Kyne,Lら、(2000),NEJM 342(6),390−397
Lowy,Iら、(2010),NEJM 362(3):197−205

課題を解決するための手段

0008

発明の簡単な概要
本発明は、Clostridium difficile(C.difficile)によって産生される毒素Aまたは毒素Bのいずれかに特異的に結合するか、またはC.difficileの毒素Aおよび毒素Bの両方に結合する(すなわち、毒素Aおよび毒素Bの両方と交差反応するヒトモノクローナル抗体)完全ヒトモノクローナル抗体(mAb)およびその抗原結合断片を提供する。このような抗体は、毒素Aもしくは毒素Bのいずれかまたは両方に関連する毒性を中和するのに有用であり得、そのようなものとして、C.difficileに関連する原発性症状もしくは疾患の重症度を低減するか、または疾患再発の回数持続期間もしくは重症度を軽減するか、またはC.difficileに関連する症状(condition)もしくは疾患に関連する少なくとも1つの症候を改善する
ように作用し得る。このような抗体は単独で、またはC.difficileに関連する症状または疾患を処置するのに有用な第2の薬剤と併せて使用され得る。ある特定の実施形態では、毒素A、毒素Bまたはその両方に対して特異的な抗体は、C.difficileに関連する原発性症状もしくは疾患の重症度を低減するため、または疾患再発の回数、持続期間もしくは重症度を軽減するため、またはC.difficileに関連する症状もしくは疾患に関連する少なくとも1つの症候を改善するための第2の薬剤と併せて治療的に投与され得る。ある特定の実施形態では、抗体は、C.difficileに関連する症状または疾患を発症するリスクを有する患者を保護するための単独の治療法として予防的に使用され得る。例えば、高齢患者、または患者をC.difficile感染症にかかりやすくし得る慢性および/もしくは随伴性基礎病状を有する患者を含むある特定の患者集団は、C.difficile症状または疾患を発症するリスクを有し得る。他の有リスク患者集団には、長期間の入院患者、および広域抗生物質(正常な腸内細菌叢を破壊し、患者をC.difficileによる感染症にかかりやすくし得るもの)を服用している患者が含まれる。より最近のデータは、プロトンポンプ阻害剤PPI)を服用している患者が、C.difficileに関連する下痢を発症するリスクを有することを示唆している(Yearsley,Kら、(2006),Aliment.Pharmacol.Ther.24(4):613−619;Lowe,DOら、Clin.Infect.Dis.(2006),43(10):1272−1276)。C.difficile感染症を発症するリスクを有する他の患者集団には、任意の種類の免疫抑制療法、例えば限定されないが、抗癌薬、ある特定の癌を処置するための一般的な放射線療法、または移植後の組織もしくは器官移植拒絶を予防するための薬物もしくは投薬計画を受けている患者が含まれる。長期の入院、広域抗生物質の服用、および化学療法に関係する腸溶性粘膜関門の破壊により、造血幹細胞移植(HSCT)を受ける患者は、C.difficile感染症を発症するリスクが特に高い場合がある(Thibault,Aら、((1991),Infect.Control Hosp.Epidemiol.12:345−8;Anand,Aら、(1993),Clin.Infect.Dis.17:109−13)。固形器官移植を受ける患者もまた、C.difficile感染症を発症するリスクを有し得る。自己免疫性疾患を患っている患者、または透析中の患者は、有リスク集団に含まれる。より最近の研究では、自己または同種HSCTのいずれかを受けた患者は、C.difficile感染症を発症するリスクがより大きかっただけではなく、これらの患者は、移植片対宿主病における消化管病変GI−GVHD)を発症するリスクもより高かったことが実証された(Alonso,C.Dら、(2012),Clin Inf.Dis,54:1053−1063)。本研究では、C.difficile感染症は、HSCT後によく見られる早期合併症であったことが明確に実証されたが、C.difficile感染症(CDI)と、GI管障害するGVHDとの間の正確な関係性または相互作用をより詳細に調査する必要がある。単独で、またはメトロニダゾール、バンコマイシンもしくはフィダキソマイシンなどの第2の薬剤と併せて投与する場合、これらの患者集団のいずれかは、本発明の抗体による処置から恩恵を受けることができる。

0009

本発明の抗体は、全長(例えば、IgG1またはIgG4抗体)でもよいし、または抗原結合部分(例えば、Fab、F(ab’)2またはscFv断片)のみを含んでもよし、機能性に影響を与える(例えば、残ったエフェクター機能を排除する)ように改変してもよい(Reddyら、(2000),J.Immunol.164:1925−1933)。

0010

したがって、第1の態様では、本発明は、毒素Aもしくは毒素Bのいずれかに結合するか、またはClostridium difficileの毒素Aおよび毒素Bの両方に結合するかもしくはこれらの両方と交差反応する単離された完全ヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合断片であって、
a)Clostridium difficileの毒素Aに特異的に結合する前記単離された抗体またはその抗原結合断片が、配列番号2、98、114、130、146および162からなる群より選択される重鎖可変領域(HCVR)アミノ酸配列内に含まれる3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2およびHCDR3)と、配列番号10、106、122、138、154および170からなる群より選択される軽鎖可変領域(LCVR)アミノ酸配列内に含まれる3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2およびLCDR3)とを含み;
b)Clostridium difficileの毒素Bに特異的に結合する前記単離された抗体またはその抗原結合断片が、配列番号178、194、210、226、242、258、274、290、306、322、338および354からなる群より選択されるHCVRアミノ酸配列内に含まれるHCDR1、HCDR2およびHCDR3と、配列番号186、202、218、234、250、266、282、298、314、330、346および362からなる群より選択されるLCVRアミノ酸配列内に含まれるLCDR1、LCDR2およびLCDR3とを含み;および
c)Clostridium difficileの毒素Aおよび毒素Bの両方に結合するか、またはこれらの両方と交差反応する前記単離された抗体または抗原結合断片が、配列番号18、34、50、66および82からなる群より選択されるHCVRアミノ酸配列内に含まれるHCDR1、HCDR2およびHCDR3と、配列番号26、42、58、74および90からなる群より選択されるLCVRアミノ酸配列内に含まれるLCDR1、LCDR2およびLCDR3とを含む、単離された完全ヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合断片を提供する。

0011

一実施形態では、C.difficileの毒素Aおよび毒素Bの両方に結合する/これらの両方と交差反応するヒトモノクローナル抗体は、C.difficileの毒素A(CBD−A:配列番号375)および毒素B(CBD−B:配列番号376)の両方のカルボシキ末端受容体結合ドメイン(CBD)に特異的に結合する。

0012

一実施形態では、C.difficileの毒素Aおよび毒素Bの両方に結合する/これらの両方と交差反応する単離されたヒト抗体またはその抗原結合断片は、10−7M以下のKDで毒素Aおよび毒素Bに結合する。

0013

一実施形態では、C.difficileの毒素Aおよび毒素Bの両方に結合する/これらの両方と交差反応する単離されたヒト抗体またはその抗原結合断片は、配列番号18、34、50、66および82からなる群より選択される重鎖可変領域(HCVR)配列のいずれか1つの中に含まれる3つの重鎖CDR(HCDR1、HCDR2およびHCDR3)と、配列番号26、42、58、74および90からなる群より選択される軽鎖可変領域(LCVR)配列のいずれか1つの中に含まれる3つの軽鎖CDR(LCDR1、LCDR2およびLCDR3)とを含む。HCVRおよびLCVRアミノ酸配列内のCDRを同定するための方法および技術は当技術分野で周知であり、本明細書で開示される特定のHCVRおよび/またはLCVRアミノ酸配列内のCDRを同定するのに使用され得る。CDRの境界を同定するのに使用され得る例示的な慣例には、例えば、Kabatの定義、Chothiaの定義およびAbMの定義が含まれる。一般的には、Kabatの定義は配列可変性に基づくものであり、Chothiaの定義は構造ループ領域の位置に基づくものであり、AbMの定義はKabatのアプローチとChothiaのアプローチとの間の折衷案である。例えば、Kabat,”Sequences of Proteins of Immunological Interest,”National Institutes of Health,Bethesda,Md.(1991);Al−Lazikaniら、(1997),J.Mol.Biol.273:927−948;およびMartinら、(1989),Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:9268−9272を参照のこと。抗体内CDR配列を同定するために、公的なデータベース利用可能である。

0014

一実施形態では、C.difficileの毒素Aおよび毒素Bの両方に結合する/これらの両方と交差反応する単離されたヒト抗体またはその抗原結合断片は、配列番号18、34、50、66および82からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するHCVRを含む。

0015

一実施形態では、C.difficileの毒素Aおよび毒素Bの両方に結合する/これらの両方と交差反応する単離されたヒト抗体またはその抗原結合断片は、配列番号26、42、58、74および90からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するLCVRを含む。

0016

一実施形態では、C.difficileの毒素Aおよび毒素Bの両方に結合する/これらの両方と交差反応する単離されたヒト抗体またはその抗原結合断片は、(a)配列番号18、34、50、66および82からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するHCVRと、(b)配列番号26、42、58、74および90からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するLCVRとを含む。

0017

一実施形態では、C.difficileの毒素Aおよび毒素Bの両方に結合する/これらの両方と交差反応する単離されたヒト抗体またはその抗原結合断片は、
(a)配列番号20、36、52、68および84からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するHCDR1ドメイン
(b)配列番号22、38、54、70および86からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するHCDR2ドメイン;
(c)配列番号24、40、56、72および88からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するHCDR3ドメイン;
(d)配列番号28、44、60、76および92からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するLCDR1ドメイン;
(f)配列番号30、46、62、78および94からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するLCDR2ドメイン;および
(g)配列番号32、48、64、80および96からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するLCDR3ドメイン
を含む。

0018

一実施形態では、C.difficileの毒素Aおよび毒素Bの両方に結合する/これらの両方と交差反応するヒト抗体またはその抗原結合断片は、それぞれ配列番号20、22および24のHCDR1、HCDR2およびHCDR3アミノ酸配列と、それぞれ配列番号28、30および32のLCDR1、LCDR2およびLCDR3アミノ酸配列とを含む。

0019

一実施形態では、C.difficileの毒素Aおよび毒素Bの両方に結合する/これらの両方と交差反応するヒト抗体またはその抗原結合断片は、それぞれ配列番号36、38および40のHCDR1、HCDR2およびHCDR3アミノ酸配列と、それぞれ配列番号44、46および48のLCDR1、LCDR2およびLCDR3アミノ酸配列とを含む。

0020

一実施形態では、C.difficileの毒素Aおよび毒素Bの両方に結合する/これらの両方と交差反応する単離されたヒト抗体またはその抗原結合断片は、配列番号18/26、34/42、50/58、66/74および82/90からなる群より選択されるHCVR/LCVRアミノ酸配列ペアを含む。

0021

一実施形態では、C.difficileの毒素Aおよび毒素Bの両方に結合する/これらの両方と交差反応する単離されたヒト抗体またはその抗原結合断片は、配列番号18/26および34/42のHCVR/LCVRアミノ酸配列ペアを含む。

0022

一実施形態では、毒素Aおよび毒素Bの両方に結合する/これらの両方と交差反応する単離されたヒト抗体またはその抗原結合断片は、
Clostridium difficileの毒素Aおよび毒素Bの両方のカルボシキ末端受容体結合ドメイン内のエピトープに結合し、この場合、前記抗体は、配列番号18/26および34/42からなる群より選択されるHCVR/LCVRアミノ酸配列ペアを含み;または
Clostridium difficileの毒素Aおよび毒素Bの両方のカルボシキ末端受容体結合ドメイン外のエピトープに結合し、この場合、前記抗体は、配列番号50/58、66/74および82/90からなる群より選択されるHCVR/LCVRアミノ酸配列ペアを含む。

0023

一実施形態では、本発明は、C.difficileの毒素Aおよび毒素Bの両方に結合する/これらの両方と交差反応する完全ヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合断片であって、以下の特徴の1つ以上を示す完全ヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合断片を提供する:(i)配列番号18、34、50、66および82からなる群より選択されるアミノ酸配列、または少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%もしくは少なくとも99%の配列同一性を有するその実質的に類似の配列を有するHCVRを含む;(ii)配列番号26、42、58、74および90からなる群より選択されるアミノ酸配列、または少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%もしくは少なくとも99%の配列同一性を有するその実質的に類似の配列を有するLCVRを含む;(iii)配列番号24、40、56、72および88からなる群より選択されるアミノ酸配列、または少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%もしくは少なくとも99%の配列同一性を有するその実質的に類似の配列を有するHCDR3ドメインと、配列番号32、48、64、80および96からなる群より選択されるアミノ酸配列、または少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%もしくは少なくとも99%の配列同一性を有するその実質的に類似の配列を有するLCDR3ドメインとを含む;(iv)配列番号20、36、52、68および84からなる群より選択されるアミノ酸配列、または少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%もしくは少なくとも99%の配列同一性を有するその実質的に類似の配列を有するHCDR1ドメインと、配列番号22、38、54、70および86からなる群より選択されるアミノ酸配列、または少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%もしくは少なくとも99%の配列同一性を有するその実質的に類似の配列を有するHCDR2ドメインと、配列番号28、44、60、76および92からなる群より選択されるアミノ酸配列、または少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%もしくは少なくとも99%の配列同一性を有するその実質的に類似の配列を有するLCDR1ドメインと、配列番号30、46、62、78および94からなる群より選択されるアミノ酸配列、または少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%もしくは少なくとも99%の配列同一性を有するその実質的に類似の配列を有するLCDR2ドメインとを含む;(v)10−9M以下のKDで毒素Aおよび毒素Bに結合する。

0024

一実施形態では、C.difficileの毒素Aおよび毒素Bの両方に結合する/これらの両方と交差反応する完全ヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、式X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7−X8(配列番号381)(式中、X1はGlyであり、X2はPhe、ValまたはIleであり、X3はThr、AlaまたはSerであり、X4はPheまたはLeuであり、X5はSer、ArgまたはAsnであり、X6はGly、Thr、AspまたはSerであり、X7はHisまたはTyrであり、X8はGlyまたはGluである)を含むHCDR1配列と、式X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7−X8(配列番号382)(式中、X1はIleであり、X2はLeu、SerまたはAspであり、X3はTyr、PheまたはSerであり、X4はAspまたはSerであり、X5はGlyであり、X6はSer、Gly、AspまたはThrであり、X7はSer、HisまたはIleであり、X8はGlu、GlnまたはIleである)を含むHCDR2配列と、式X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7−X8−X9−X10−X11−X12−X13−X14−X15−X16−X17(配列番号383)(式中、X1はAlaまたはValであり、X2はLysまたはArgであり、X3はGlyまたはGluであり、X4はSerまたはArgであり、X5はIle、AspまたはTyrであり、X6はLeu、SerまたはAspであり、X7はAsn、Ser、GlnまたはHisであり、X8はArg、TyrまたはSerであり、X9はProまたはGlyであり、X10はPheまたはTyrであり、X11はAsp、GlyまたはTyrであり、X12はTyrであり、X13はPhe、Leuであるかまたは存在せず、X14はGlyであるかまたは存在せず、X15はMetであるかまたは存在せず、X16はAspであるかまたは存在せず、X17はValであるかまたは存在しない)を含むHCDR3配列と、式X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7−X8−X9−X10−X11−X12(配列番号384)(式中、X1はGlnであり、X2はSerまたはGluであり、X3はIle、ValまたはThrであり、X4はLeuまたはAspであり、X5はPhe、LysまたはAsnであり、X6はSerまたはTrpであり、X7はSerであるかまたは存在せず、X8はAsn、Aspであるかまたは存在せず、X9はAsnであるかまたは存在せず、X10はLysであるかまたは存在せず、X11はIle、Asnであるかまたは存在せず、X12はTyrであるかまたは存在しない)を含むLCDR1配列と、式X1−X2−X3(配列番号385)(式中、X1はTrp、LysまたはArgであり、X2はAlaまたはThrであり、X3はSerである)を含むLCDR2配列と、式X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7−X8−X9(配列番号386)(式中、X1はGlnまたはHisであり、X2はGlnまたはGluであり、X3はTyrであり、X4はTyrまたはAsnであり、X5はThrまたはSerであり、X6はLeu、AlaまたはTyrであり、X7はPro、PheまたはSerであり、X8はLeu、PheまたはArgであり、X9はThrまたはAlaである)を含むLCDR3配列とを含む。

0025

一実施形態では、本発明は、Clostridium difficileの毒素Aに特異的に結合する単離されたヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合断片であって、配列番号2、98、114、130、146および162からなる群より選択されるHCVRアミノ酸配列のいずれか1つの中に含まれる3つの重鎖CDR(HCDR1、HCDR2およびHCDR3)と、配列番号10、106、122、138、154および170からなる群より選択されるLCVRアミノ酸配列のいずれか1つの中に含まれる3つの軽鎖CDR(LCDR1、LCDR2およびLCDR3)とを含む単離されたヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合断片を提供する。

0026

一実施形態では、Clostridium difficileの毒素Aに特異的に結合する単離されたヒト抗体またはその抗原結合断片は、配列番号2、98、114、130、146および162からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するHCVRを含む。

0027

一実施形態では、Clostridium difficileの毒素Aに特異的に結合する単離されたヒト抗体またはその抗原結合断片は、配列番号10、106、122、138、154および170からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するLCVRを含む。

0028

一実施形態では、Clostridium difficileの毒素Aに特異的に結合する単離されたヒト抗体またはその抗原結合断片は、(a)配列番号2、98、114、130、146および162からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するHCVRと、(b)配列番号10、106、122、138、154および170からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するLCVRとを含む。

0029

一実施形態では、Clostridium difficileの毒素Aに特異的に結合する単離されたヒト抗体またはその抗原結合断片は、
(a)配列番号4、100、116、132、148および164から選択なる群よりされるアミノ酸配列を有するHCDR1ドメイン;
(b)配列番号6、102、118、134、150および166から選択なる群よりされるアミノ酸配列を有するHCDR2ドメイン;
(c)配列番号8、104、120、136、152および168から選択なる群よりされるアミノ酸配列を有するHCDR3ドメイン;
(d)配列番号12、108、124、140、156および172から選択なる群よりされるアミノ酸配列を有するLCDR1ドメイン;
(e)配列番号14、110、126、142、158および174から選択なる群よりされるアミノ酸配列を有するLCDR2ドメイン;および
(f)配列番号16、112、128、144、160および176から選択なる群よりされるアミノ酸配列を有するLCDR3ドメイン
を含む。

0030

一実施形態では、Clostridium difficileの毒素Aに特異的に結合する単離されたヒト抗体またはその抗原結合断片は、それぞれ配列番号148、150および152のHCDR1、HCDR2およびHCDR3アミノ酸配列と、それぞれ配列番号156、158および160のLCDR1、LCDR2およびLCDR3アミノ酸配列とを含む。

0031

一実施形態では、Clostridium difficileの毒素Aに特異的に結合する単離されたヒト抗体またはその抗原結合断片は、配列番号2/10、98/106、114/122、130/138、146/154および162/170からなる群より選択されるHCVR/LCVRアミノ酸配列ペアを含む。

0032

一実施形態では、Clostridium difficileの毒素Aに特異的に結合する単離されたヒト抗体またはその抗原結合断片は、配列番号146/154のHCVR/LCVRアミノ酸配列ペアを含む。

0033

一実施形態では、Clostridium difficileの毒素Aに特異的に結合する単離されたヒト抗体またはその抗原結合断片は、
Clostridium difficileの毒素Aのカルボシキ末端受容体結合ドメイン内のエピトープに結合し、この場合、前記抗体は、配列番号2/10、98/106、130/138、146/154および162/170からなる群より選択されるHCVR/LCVRアミノ酸配列ペアを含み;または
Clostridium difficileの毒素Aのカルボシキ末端受容体結合ドメイン外のエピトープに結合し、この場合、前記抗体は、配列番号114/122のHCVR/LCVRアミノ酸配列ペアを含む。

0034

一実施形態では、本発明は、C.difficileの毒素Aに特異的に結合する完全ヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合断片であって、以下の特徴の1つ以上を示す完全ヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合断片を提供する:(i)配列番号2、98、114、130、146および162からなる群より選択されるアミノ酸配列、または少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%もしくは少なくとも99%の配列同一性を有するその実質的に類似の配列を有するHCVRを含む;(ii)配列番号10、106、122、138、154および170からなる群より選択されるアミノ酸配列、または少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%もしくは少なくとも99%の配列同一性を有するその実質的に類似の配列を有するLCVRを含む;(iii)配列番号8、104、120、136、152および168からなる群より選択されるアミノ酸配列、または少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%もしくは少なくとも99%の配列同一性を有するその実質的に類似の配列を有するHCDR3ドメインと、配列番号16、112、128、144、160および176からなる群より選択されるアミノ酸配列、または少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%もしくは少なくとも99%の配列同一性を有するその実質的に類似の配列を有するLCDR3ドメインとを含む;(iv)配列番号4、100、116、132、148および164からなる群より選択されるアミノ酸配列、または少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%もしくは少なくとも99%の配列同一性を有するその実質的に類似の配列を有するHCDR1ドメインと、配列番号6、102、118、134、150および166からなる群より選択されるアミノ酸配列、または少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%もしくは少なくとも99%の配列同一性を有するその実質的に類似の配列を有するHCDR2ドメインと、配列番号12、108、124、140、156および172からなる群より選択されるアミノ酸配列、または少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%もしくは少なくとも99%の配列同一性を有するその実質的に類似の配列を有するLCDR1ドメインと、配列番号14、110、126、142、158および174からなる群より選択されるアミノ酸配列、または少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%もしくは少なくとも99%の配列同一性を有するその実質的に類似の配列を有するLCDR2ドメインとを含む;(v)10−9M以下のKDを示す;(vi)細胞生存率アッセイにおいて、約7pM〜約65pMの範囲のIC50で(32pMの濃度で)毒素Aの中和を示す。

0035

一実施形態では、C.difficileの毒素Aに特異的に結合する完全ヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、式X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7−X8(配列番号387)(式中、X1はGlyまたはArgであり、X2はPheであり、X3はAsnまたはThrであり、X4はPheであり、X5はGly、Ser、AsnまたはThrであり、X6はThr、Ser、AsnまたはAspであり、X7はHis、TyrまたはPheであり、X8はAsp、Val、AlaまたはTyrである)を含むHCDR1配列と、式X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7−X8(配列番号388)(式中、X1はLeuまたはIleであり、X2はThr、Gly、SerまたはTrpであり、X3はSer、Thr、GlyまたはPheであり、X4はThr、Val、Tyr、Val、AspまたはGlyであり、X5はGlyであり、X6はGly、Asp、SerまたはAlaであり、X7はSer、Thr、AsnまたはAlaであり、X8はAla、Thr、Glu、Lysであるかまたは存在しない)を含むHCDR2配列と、式X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7−X8−X9−X10−X11−X12−X13−X14−X15−X16−X17−X18−X19−X20−X21−X22−X23−X24(配列番号389)(式中、X1はAlaであり、X2はLysまたはArgであり、X3はThr、AspまたはSerであり、X4はPhe、Arg、His、AlaまたはLeuであり、X5はAsn、GlyまたはLysであり、X6はTrp、Gly、AspまたはIleであり、X7はAsn、AlaまたはPheであり、X8はSer、Asn、Tyr、GlyまたはAspであり、X9はTyr、Ile、Ala、Thr、GluまたはLeuであり、X10はPhe、Tyr、Ser、Glyであるかまたは存在せず、X11はAsp.Ser、Glyであるかまたは存在せず、X12はTyr、Phe、Ser、Proであるかまたは存在せず、X13はTyr、Leuであるかまたは存在せず、X14はTyr、Pheであるかまたは存在せず、X15はGly、Asn、Aspであるかまたは存在せず、X16はMet、Arg、Tyrであるかまたは存在せず、X17はAspであるかまたは存在せず、X18はTyr、Valであるかまたは存在せず、X19はTyrであるかまたは存在せず、X20はTyrであるかまたは存在せず、X21はGlyであるかまたは存在せず、X22はMetであるかまたは存在せず、X23はAspであるかまたは存在せず、X24はValであるかまたは存在しない)を含むHCDR3配列と、式X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7(配列番号390)(式中、X1はGlnであり、X2はSer、AspまたはThrであり、X3はIleまたはValであり、X4はSerであり、X5はThr、AsnまたはSerであり、X6はTyr、Trp、PheまたはSerであり、X7はTyrであるかまたは存在しない)を含むLCDR1配列と、式X1−X2−X3(配列番号391)(式中、X1はGly、Ala、LysまたはThrであり、X2はAla、ThrまたはValであり、X3はSerである)を含むLCDR2配列と、式X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7−X8−X9−X10(配列番号392)(式中、X1はGlnであるかまたは存在せず、X2はGln、Lysであるかまたは存在せず、X3はTyr、Asnであるかまたは存在せず、X4はGly、Asn、Thr、Tyr、Hisであるかまたは存在せず、X5はAsn、Serであるかまたは存在せず、X6はSer、Ala、Tyr、Asp、Trpであるかまたは存在せず、X7はLeu、Pro、Serであるかまたは存在せず、X8はTyr、Phe、Arg、Proであるかまたは存在せず、X9はThr、Tyrであるかまたは存在せず、X10はThrである)を含むLCDR3配列とを含む。

0036

一実施形態では、本発明は、Clostridium difficileの毒素Bに特異的に結合する単離されたヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合断片であって、配列番号178、194、210、226、242、258、274、290、306、322、338および354からなる群より選択されるHCVRアミノ酸配列のいずれか1つの中に含まれる3つの重鎖CDR(HCDR1、HCDR2およびHCDR3)と、配列番号186、202、218、234、250、266、282、298、314、330、346および362からなる群より選択されるLCVRアミノ酸配列のいずれか1つの中に含まれる3つの軽鎖CDR(LCDR1、LCDR2およびLCDR3)とを含む単離されたヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合断片を提供する。

0037

一実施形態では、Clostridium difficileの毒素Bに特異的に結合する単離されたヒト抗体またはその抗原結合断片は、配列番号178、194、210、226、242、258、274、290、306、322、338および354からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するHCVRを含む。

0038

一実施形態では、Clostridium difficileの毒素Bに特異的に結合する単離されたヒト抗体またはその抗原結合断片は、配列番号186、202、218、234、250、266、282、298、314、330、346および362からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するLCVRを含む。

0039

一実施形態では、Clostridium difficileの毒素Bに特異的に結合する単離されたヒト抗体またはその抗原結合断片は、(a)配列番号178、194、210、226、242、258、274、290、306、322、338および354からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するHCVRと、(b)配列番号186、202、218、234、250、266、282、298、314、330、346および362からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するLCVRとを含む。

0040

一実施形態では、Clostridium difficileの毒素Bに特異的に結合する単離されたヒト抗体またはその抗原結合断片は、
(a)配列番号180、196、212、228、244、260、276、292、308、324、340および356から選択なる群よりされるアミノ酸配列を有するHCDR1ドメイン;
(b)配列番号182、198、214、230、246、262、278、294、310、326、342および358から選択なる群よりされるアミノ酸配列を有するHCDR2ドメイン;
(c)配列番号184、200、216、232、248、264、280、296、312、328、344および360から選択なる群よりされるアミノ酸配列を有するHCDR3ドメイン;
(d)配列番号188、204、220、236、252、268、284、300、316、332、348および364から選択なる群よりされるアミノ酸配列を有するLCDR1ドメイン;
(e)配列番号190、206、222、238、254、270、286、302、318、334、350および366から選択なる群よりされるアミノ酸配列を有するLCDR2ドメイン;および
(f)配列番号192、208、224、240、256、272、288、304、320、336、352および368から選択なる群よりされるアミノ酸配列を有するLCDR3ドメイン
を含む。

0041

一実施形態では、Clostridium difficileの毒素Bに特異的に結合する単離されたヒト抗体またはその抗原結合断片は、それぞれ配列番号276、278および280のHCDR1、HCDR2およびHCDR3アミノ酸配列と、それぞれ配列番号284、286および288のLCDR1、LCDR2およびLCDR3アミノ酸配列とを含む。

0042

一実施形態では、Clostridium difficileの毒素Bに特異的に結合する単離されたヒト抗体またはその抗原結合断片は、配列番号178/186、194/202、210/218、226/234、242/250、258/266、274/282、290/298、306/314、322/330、338/346および354/362からなる群より選択されるHCVR/LCVRアミノ酸配列ペアを含む。

0043

一実施形態では、Clostridium difficileの毒素Bに特異的に結合する単離されたヒト抗体またはその抗原結合断片は、配列番号274/282のHCVR/LCVRアミノ酸配列ペアを含む。

0044

一実施形態では、Clostridium difficileの毒素Bに特異的に結合する単離されたヒト抗体またはその抗原結合断片は、
Clostridium difficileの毒素Bのカルボシキ末端受容体結合ドメイン内のエピトープに結合し、この場合、前記抗体は、配列番号178/186のHCVR/LCVRアミノ酸配列ペアを含み;または
Clostridium difficileの毒素Bのカルボシキ末端受容体結合ドメイン外のエピトープに結合し、この場合、前記抗体は、配列番号194/202、210/218、226/234、242/250、258/266、274/282および290/298からなる群より選択されるHCVR/LCVRアミノ酸配列ペアを含む。

0045

一実施形態では、本発明は、C.difficileの毒素Bに特異的に結合する完全ヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合断片であって、以下の特徴の1つ以上を示す完全ヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合断片を提供する:(i)配列番号178、194、210、226、242、258、274、290、306、322、338および354からなる群より選択されるアミノ酸配列、または少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%もしくは少なくとも99%の配列同一性を有するその実質的に類似の配列を有するHCVRを含む;(ii)配列番号186、202、218、234、250、266、282、298、314、330、346および362からなる群より選択されるアミノ酸配列、または少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%もしくは少なくとも99%の配列同一性を有するその実質的に類似の配列を有するLCVRを含む;(iii)配列番号184、200、216、232、248、264、280、296、312、328、344および360からなる群より選択されるアミノ酸配列、または少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%もしくは少なくとも99%の配列同一性を有するその実質的に類似の配列を有するHCDR3ドメインと、配列番号192、208、224、240、256、272、288、304、320、336、352および368からなる群より選択されるアミノ酸配列、または少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%もしくは少なくとも99%の配列同一性を有するその実質的に類似の配列を有するLCDR3ドメインとを含む;(iv)配列番号180、196、212、228、244、260、276、292、308、324、340および356からなる群より選択されるアミノ酸配列、または少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%もしくは少なくとも99%の配列同一性を有するその実質的に類似の配列を有するHCDR1ドメインと、配列番号182、198、214、230、246、262、278、294、310、326、342および358からなる群より選択されるアミノ酸配列、または少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%もしくは少なくとも99%の配列同一性を有するその実質的に類似の配列を有するHCDR2ドメインと、配列番号188、204、220、236、252、268、284、300、316、332、348および364からなる群より選択されるアミノ酸配列、または少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%もしくは少なくとも99%の配列同一性を有するその実質的に類似の配列を有するLCDR1ドメインと、配列番号190、206、222、238、254、270、286、302、318、334、350および366からなる群より選択されるアミノ酸配列、または少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%もしくは少なくとも99%の配列同一性を有するその実質的に類似の配列を有するLCDR2ドメインとを含む;(v)10−9M以下のKDを示す;(vi)細胞生存率アッセイにおいて、約25pM〜約320pMの範囲のIC50で(0.03pMの濃度で)毒素Bの中和を示す。

0046

一実施形態では、C.difficileの毒素Bに特異的に結合する完全ヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、式X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7−X8−X9−X10(配列番号393)(式中、X1はGlyであり、X2はPhe、AspまたはTyrであり、X3はThr、Asn、SerまたはValであり、X4はPheまたはValであり、X5はSer、Arg、Lys、GluまたはThrであり、X6はSer、Ile、AspまたはArgであり、X7はPhe、TyrまたはAsnであり、X8はGly、Ala、SerまたはTyrであり;X9はAlaであるかまたは存在せず、X10はAlaであるかまたは存在しない)を含むHCDR1配列と、式X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7−X8−X9(配列番号394)(式中、X1はIleまたはThrであり、X2はSer、Gly、TyrまたはAsnであり、X3はThr、Gly、Tyr、Trp、ProまたはSerであり、X4はAsp、Ser、Asn、Arg、LysまたはAspであり、X5はGly、SerまたはThrであり、X6はSer、Asp、Gly、LysまたはAsnであり、X7はLys、Arg、Asn、Ser、TrpまたはGlyであり、X8はLys、Thr、IleまたはTyrであり、X9はHisであるかまたは存在しない)を含むHCDR2配列と、式X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7−X8−X9−X10−X11−X12−X13−X14−X15−X16(配列番号395)(式中、X1はAlaまたはValであり、X2はArg、Lys、ThrまたはSerであり、X3はVal、Gly、Asp、ArgまたはTyrであり、X4はGly、Trp、Arg、LysまたはAsnであり、X5はGlu、Tyr、Arg、SerまたはTrpであり、X6はLeu、Tyr、Ser、ProまたはAsnであり、X7はLeu、Asp、Tyr、SerまたはAspであり、X8はAsn、Ser、Phe、Lys、Arg、AspまたはGlyであり、X9はTyr、Gly、Phe、Asp、TrpまたはValであり、X10はSer、Tyr、Asn、Aspであるかまたは存在せず、X11はTyr、Leu、Val、Glyであるかまたは存在せず、X12はTyr、Leu、Phe、Valであるかまたは存在せず、X13はAsn、Gly、Asp、Pheであるかまたは存在せず、X14はTyr、Met、Aspであるかまたは存在せず、X15はAsp、Tyrであるかまたは存在せず、X16はValであるかまたは存在しない)を含むHCDR3配列と、式X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7(配列番号396)(式中、X1はGln、LeuまたはArgであり、X2はGly、AspまたはSerであり、X3はIleまたはValであり、X4はArg、Ser、GlyまたはTyrであり、X5はSerまたはAsnであり、X6はTrp、His、Asn、Phe、SerまたはAspであり、X7はTyrであるかまたは存在しない)を含むLCDR1配列と、式X1−X2−X3(配列番号397)(式中、X1はAla、Ser、AspまたはGlyであり、X2はAlaまたはThrであり、X3はSerである)を含むLCDR2配列と、式X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7−X8−X9(配列番号398)(式中、X1はGln、HisまたはLeuであり、X2はGlnであり、X3はAla、Tyr、Arg、Asp、HisまたはValであり、X4はTyr、Gly、Asn、Ser、IleまたはLysであり、X5はSer、Leu、Pro、Ile、Asn、ThrまたはGlyであり、X6はPhe、Tyr、TrpまたはSerであり、X7はProであり、X8はLeu、Pro、Phe、ValまたはTyrであり、X9はThrである)を含むLCDR3配列とを含む。

0047

一実施形態では、本発明は、C.difficileの毒素Aおよび/または毒素Bに対する特異的結合について、配列番号2、18、34、50、66、82、98、114、130、146、162、178、194、210、226、242、258、274、290、306、322、338および354からなる群より選択されるアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(HCVR)の相補性決定領域(CDR)と、配列番号10、26、42、58、74、90、106、122、138、154、170、186、202、218、234、250、266、282、298、314、330、346および362からなる群より選択されるアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(LCVR)のCDRとを含む抗体または抗原結合断片と競合する単離された抗体またはその抗原結合断片を提供する。

0048

関連実施形態では、本発明は、C.difficileの毒素Aおよび/または毒素Bに対する特異的結合について、配列番号18/26、34/42、146/154および274/282からなる群より選択される重鎖および軽鎖配列ペア内に含まれる重鎖および軽鎖CDRを含む抗体または抗原結合断片と競合する単離された抗体またはその抗原結合断片を提供する。

0049

一実施形態では、本発明は、配列番号2、18、34、50、66、82、98、114、130、146、162、178、194、210、226、242、258、274、290、306、322、338および354からなる群より選択されるアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(HCVR)のCDRと、配列番号10、26、42、58、74、90、106、122、138、154、170、186、202、218、234、250、266、282、298、314、330、346および362からなる群より選択されるアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(LCVR)のCDRとを含む抗体または抗原結合断片と同じC.difficileの毒素Aおよび/または毒素B上のエピトープに結合する単離された抗体またはその抗原結合断片を提供する。

0050

関連実施形態では、本発明は、配列番号18/26、34/42、146/154、274/282からなる群より選択される重鎖および軽鎖配列ペア内に含まれる重鎖および軽鎖CDRを含む抗体または抗原結合断片と同じC.difficileの毒素Aおよび/または毒素B上のエピトープに結合する単離された抗体またはその抗原結合断片を提供する。

0051

本発明のある特定の実施形態では、抗体は、Clostridium difficileによって産生される毒素Aのカルボシキ末端受容体結合ドメイン(これの配列は、配列番号375に示されている)のアミノ酸残基468〜863と相互作用し得るか、またはこれに結合し得る。この領域は、配列番号378(全長毒素A)の残基2315〜2710の範囲のアミノ酸残基に対応する。本発明のある特定の実施形態では、抗体は、Clostridium difficileによって産生される毒素Aのカルボシキ末端受容体結合ドメイン内のエピトープであって、配列番号375の残基468〜488、配列番号375の残基510〜530、配列番号375の残基602〜610、配列番号375の残基644〜703、配列番号375の残基724〜794、配列番号375の残基799〜814、および配列番号375の残基858〜863からなる群より選択されるエピトープと相互作用し得るか、またはこれらに結合し得る。これらの残基は、配列番号378を有する全長毒素A配列内に見られるアミノ酸配列に対応し、これらの特定の領域は、配列番号378の残基2315〜2335、配列番号378の残基2357〜2377、配列番号378の残基2449〜2457、配列番号378の残基2491〜2550、配列番号378の残基2571〜2641、配列番号378の残基2646〜2661、および配列番号378の残基2705〜2710として特定される。一実施形態では、Clostridium difficileによって産生される毒素Aのカルボシキ末端受容体結合ドメイン内のエピトープであって、配列番号375の残基468〜488、配列番号375の残基510〜530、配列番号375の残基602〜610、配列番号375の残基644〜703、配列番号375の残基724〜794、配列番号375の残基799〜814、および配列番号375の残基858〜863からなる群より選択されるエピトープに結合するか、またはこれらと相互作用する抗体は、配列番号146/154のHCVR/LCVRアミノ酸配列ペアを含む。一実施形態では、Clostridium difficileによって産生される毒素Aのカルボシキ末端受容体結合ドメイン内のエピトープであって、配列番号375の残基468〜488、配列番号375の残基510〜530、配列番号375の残基602〜610、配列番号375の残基644〜703、配列番号375の残基724〜794、配列番号375の残基799〜814、および配列番号375の残基858〜863からなる群より選択されるエピトープに結合するか、またはこれらと相互作用する抗体は、Clostridium difficileの毒素Bに特異的に結合する第2の抗体と医薬組成物中で組み合わせられる。一実施形態では、Clostridium difficileの毒素Bと相互作用するか、またはこれに結合するこの第2の抗体は、配列番号274/282のHCVR/LCVRアミノ酸配列ペアを含む。

0052

第2の態様では、本発明は、抗毒素Aおよび/または抗毒素B抗体またはそれらの断片をコードする核酸分子を提供する。抗体の産生を可能とする条件下で宿主細胞を培養し、産生された抗体を回収することによって抗体を生産する方法と同様、本発明の核酸を保有する組換え発現ベクター、およびこのようなベクターが導入された宿主細胞もまた、本発明に包含される。

0053

一実施形態では、本発明は、配列番号1、17、33、49、65、81、97、113、129、145、161、177、193、209、225、241、257、273、289、305、321、337および353からなる群より選択される核酸配列、または少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、もしくは少なくとも99%の相同性を有するその実質的に同一の配列によってコードされるHCVRを含む抗体またはその断片を提供する。

0054

一実施形態では、HCVRは、配列番号17、33、145および273からなる群より選択される核酸配列によってコードされる。

0055

一実施形態では、抗体またはその断片は、配列番号9、25、41、57、73、89、105、121、137、153、169、185、201、217、233、249、265、281、297、313、329、345および361からなる群より選択される核酸配列、または少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、もしくは少なくとも99%の相同性を有するその実質的に同一の配列によってコードされるLCVRをさらに含む。

0056

一実施形態では、LCVRは、配列番号25、41、153および281からなる群より選択される核酸配列によってコードされる。

0057

一実施形態では、本発明はまた、配列番号7、23、39、55、71、87、103、119、135、151、167、183、199、215、231、247、263、279、295、311、327、343および359からなる群より選択されるヌクレオチド配列、または少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、もしくは少なくとも99%の配列同一性を有するその実質的に類似の配列によってコードされるHCDR3ドメインと、配列番号15、31、47、63、79、95、111、127、143、159、175、191、207、223、239、255、271、287、303、319、335、351および367からなる群より選択されるヌクレオチド配列、または少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、もしくは少なくとも99%の配列同一性を有するその実質的に類似の配列によってコードされるLCDR3ドメインとを含む抗体または抗体の抗原結合断片を提供する。

0058

一実施形態では、本発明は、配列番号3、19、35、51、67、83、99、115、131、147、163、179、195、211、227、243、259、275、291、307、323、339および355からなる群より選択されるヌクレオチド配列、または少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、もしくは少なくとも99%の配列同一性を有するその実質的に類似の配列によってコードされるHCDR1ドメインと、配列番号5、21、37、53、69、85、101、117、133、149、165、181、197、213、229、245、261、277、293、309、325、341および357からなる群より選択されるヌクレオチド配列、または少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、もしくは少なくとも99%の配列同一性を有するその実質的に類似の配列によってコードされるHCDR2ドメインと、配列番号11、27、43、59、75、91、107、123、139、155、171、187、203、219、235、251、267、283、299、315、331、347および363からなる群より選択されるヌクレオチド配列、または少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、もしくは少なくとも99%の配列同一性を有するその実質的に類似の配列によってコードされるLCDR1ドメインと、配列番号13、29、45、61、77、93、109、125、141、157、173、189、205、221、237、253、269、285、301、317、333、349および365からなる群より選択されるヌクレオチド配列、または少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、もしくは少なくとも99%の配列同一性を有するその実質的に類似の配列によってコードされるLCDR2ドメインとをさらに含む抗体またはその断片を提供する。

0059

第3の態様では、本発明は、C.difficileの毒素Aおよび/または毒素Bに対して特異的なヒト抗体または抗原結合断片であって、生殖細胞系列VH配列、DH配列、およびJH配列由来のヌクレオチド配列セグメントによってコードされるHCVRと、生殖細胞系列のVK配列およびJK配列由来のヌクレオチド配列セグメントによってコードされるLCVRとを、表2に示されている組み合わせで含むヒト抗体または抗原結合断片を特徴とする。

0060

本発明は、修飾されたグリコシル化パターンを有する抗体を包含する。一部の適用では、望ましくないグリコシル化部位を除去する修飾、または例えば、抗体依存性細胞傷害ADCC)機能を増大させるフコース部分の除去が有用であり得る(Shieldら、(2002)JBC 277:26733を参照のこと)。他の適用では、補体依存性細胞傷害作用(CDC)を修飾するために、ガラクトシル化の修飾を施すことができる。

0061

第4の態様では、本発明は、C.difficileの毒素Aまたは毒素Bのいずれかに結合するか、またはC.difficileの毒素Aおよび毒素Bの両方に結合する少なくとも1つの単離された完全ヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合断片と、薬学的に許容し得る担体または希釈剤とを含む医薬組成物を提供する。一実施形態では、本発明は、C.difficileの毒素Aのみに特異的に結合する単離された完全ヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合断片と、薬学的に許容し得る担体または希釈剤とを含む医薬組成物を提供する。一実施形態では、本発明は、C.difficileの毒素Bのみに特異的に結合する単離された完全ヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合断片と、薬学的に許容し得る担体または希釈剤とを含む医薬組成物を提供する。一実施形態では、本発明は、2つの完全ヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合断片であって、1つが毒素Aに特異的に結合し、1つがC.difficileの毒素Bに特異的に結合する2つの完全ヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合断片と、薬学的に許容し得る担体または希釈剤とを含む医薬組成物を提供する。一実施形態では、本発明は、1つの二重結合完全ヒトモノクローナル抗体(毒素Aおよび毒素Bの両方に結合する抗体)と、薬学的に許容し得る担体または希釈剤とを含む医薬組成物を提供する。一実施形態では、本発明は、2つの二重結合完全ヒトモノクローナル抗体(毒素Aおよび毒素Bの両方に結合する抗体)と、薬学的に許容し得る担体または希釈剤とを含む医薬組成物を提供する。医薬組成物に使用される二重抗体は、毒素Aもしくは毒素B上の同じエピトープを認識してもよいし、および/もしくはこれに結合してもよいし、または、毒素Aもしくは毒素B上の異なるエピトープを認識してもよいし、および/もしくはこれに結合してもよい。このような治療を必要とする患者集団において所望の結果を達成するために、本明細書に記載される抗体の任意の組み合わせを医薬組成物に使用してもよいことを理解するべきである。例えば、毒素Aのみを認識し、および/またはこれに結合する2つの抗体を組成物に使用してもよい。あるいは、毒素Bのみを認識し、および/またはこれに結合する2つの抗体を組成物に使用してもよい。一実施形態では、毒素Aまたは毒素Bのみを認識する/これに結合する1つの抗体を、組成物中で二重結合抗体と組み合わせてもよい。一実施形態では、毒素Aのみを認識する/これに結合する1つの抗体を、毒素Bのみを認識する/これに結合する1つの抗体と組み合わせてもよいし、この組み合わせを組成物に使用してもよい。

0062

一実施形態では、医薬組成物は、C.difficileの毒素Aおよび毒素Bの両方のカルボシキ末端受容体結合ドメインに結合する完全ヒトモノクローナル抗体であって、本明細書に記載される特徴のいずれか1つ以上を有する完全ヒトモノクローナル抗体を含む。C.difficileの毒素Aおよび毒素Bの両方のカルボシキ末端受容体結合ドメインに結合する抗体は、10−7M以下のKDで、毒素Aおよび毒素Bに結合する。

0063

一実施形態では、組成物は、C.difficileの毒素Aおよび毒素Bの両方に結合する抗体であって、配列番号18/26、34/42、50/58、66/74および82/90からなる群より選択されるHCVR/LCVRアミノ酸配列ペアを有する抗体を含む。

0064

一実施形態では、組成物は、C.difficileの毒素Aおよび毒素Bの両方に結合する抗体であって、配列番号18/26および34/42からなる群より選択されるHCVR/LCVRアミノ酸配列ペアを有する抗体を含む。

0065

一実施形態では、医薬組成物は、
a)Clostridium difficileの毒素Aに特異的に結合する単離された抗体またはその抗原結合断片であって、配列番号2、98、114、130、146および162からなる群より選択される重鎖可変領域(HCVR)アミノ酸配列のいずれか1つの中に含まれる3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2およびHCDR3)と、配列番号10、106、122、138、154および170からなる群より選択される軽鎖可変領域(LCVR)アミノ酸配列のいずれか1つの中に含まれる3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2およびLCDR3)とを含む単離された抗体またはその抗原結合断片;
b)Clostridium difficileの毒素Bに特異的に結合する単離された抗体またはその抗原結合断片であって、配列番号178、194、210、226、242、258、274、290、306、322、338および354からなる群より選択されるHCVRアミノ酸配列のいずれか1つの中に含まれる3つの重鎖CDR(HCDR1、HCDR2およびHCDR3)と、配列番号186、202、218、234、250、266、282、298、314、330、346および362からなる群より選択されるLCVRアミノ酸配列のいずれか1つの中に含まれる3つの軽鎖CDR(LCDR1、LCDR2およびLCDR3)とを含む単離された抗体またはその抗原結合断片;および
c)Clostridium difficileの毒素Aおよび毒素Bの両方に結合する/これらの両方と交差反応する単離された抗体または抗原結合断片であって、配列番号18、34、50、66および82からなる群より選択されるHCVRアミノ酸配列のいずれか1つの中に含まれる3つの重鎖CDR(HCDR1、HCDR2およびHCDR3)と、配列番号26、42、58、74および90からなる群より選択されるLCVRアミノ酸配列のいずれか1つの中に含まれる3つの軽鎖CDR(LCDR1、LCDR2およびLCDR3)とを含む単離された抗体または抗原結合断片
から選択される、Clostridium difficileの毒素に結合する少なくとも1つの抗体を含む。

0066

一実施形態では、医薬組成物は、本明細書に記載されるClostridium difficileの毒素Aに特異的に結合する単離された第1の完全ヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合断片と、本明細書に記載されるClostridium difficileの毒素Bに特異的に結合する単離された第2の完全ヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合断片と、薬学的に許容し得る担体または希釈剤とを含む。

0067

一実施形態では、組成物は、Clostridium difficileの毒素Aに特異的に結合する少なくとも1つの抗体またはその抗原結合断片と、Clostridium difficileの毒素Bに特異的に結合する少なくとも1つの抗体またはその抗原結合断片とを含み、
a)毒素Aに特異的に結合する前記抗体またはその抗原結合断片は、配列番号2、98、114、130、146および162からなる群より選択される重鎖可変領域(HCVR)アミノ酸配列のいずれか1つの中に含まれる3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2およびHCDR3)と、配列番号10、106、122、138、154および170からなる群より選択される軽鎖可変領域(LCVR)アミノ酸配列のいずれか1つの中に含まれる3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2およびLCDR3)とを含み;および
b)毒素Bに特異的に結合する前記抗体またはその抗原結合断片は、配列番号178、194、210、226、242、258、274、290、306、322、338および354からなる群より選択されるHCVRアミノ酸配列のいずれか1つの中に含まれる3つの重鎖CDR(HCDR1、HCDR2およびHCDR3)と、配列番号186、202、218、234、250、266、282、298、314、330、346および362からなる群より選択されるLCVRアミノ酸配列のいずれか1つの中に含まれる3つの軽鎖CDR(LCDR1、LCDR2およびLCDR3)とを含む。

0068

一実施形態では、医薬組成物は、
a)Clostridium difficileの毒素Aに特異的に結合する単離された第1の完全ヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合断片であって、配列番号2、98、114、130、146および162からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するHCVRと、配列番号10、106、122、138、154および170からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するLCVRとを含む単離された第1の完全ヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合断片;および
b)Clostridium difficileの毒素Bに特異的に結合する単離された第2の完全ヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合断片であって、配列番号178、194、210、226、242、258、274、290、306、322、338および354からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するHCVRと、配列番号186、202、218、234、250、266、282、298、314、330、346および362からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するLCVRとを含む単離された第2の完全ヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合断片を含む。

0069

一実施形態では、医薬組成物は、C.difficileの毒素Aに特異的に結合する単離された第1の完全ヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合断片であって、配列番号2/10、98/106、114/122、130/138、146/154および162/170からなる群より選択されるHCVR/LCVRアミノ酸配列ペアを含む単離された第1の完全ヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合断片と、C.difficileの毒素Bに特異的に結合する単離された第2の完全ヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合断片であって、配列番号178/186、194/202、210/218、226/234、242/250、258/266、274/282、290/298、306/314、322/330、338/346および354/362からなる群より選択されるHCVR/LCVRアミノ酸配列ペアを含む単離された第2の完全ヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合断片とを含む。

0070

別の実施形態では、医薬組成物は、C.difficileの毒素Aに特異的に結合する単離された第1の完全ヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合断片であって、配列番号146/154のHCVR/LCVRアミノ酸配列ペアを含む単離された第1の完全ヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合断片と、C.difficileの毒素Bに特異的に結合する単離された第2の完全ヒト抗体またはその抗原結合断片であって、配列番号274/282のHCVR/LCVRアミノ酸配列ペアを含む単離された第2の完全ヒト抗体またはその抗原結合断片とを含む。

0071

別の関連実施形態では、医薬組成物は、
a)Clostridium difficileの毒素Aに特異的に結合する単離された第1のヒト抗体またはその抗原結合断片であって、配列番号148のアミノ酸配列を有するHCDR1と、配列番号150のアミノ酸配列を有するHCDR2と、配列番号152のアミノ酸配列を有するHCDR3と、配列番号156のアミノ酸配列を有するLCDR1と、配列番号158のアミノ酸配列を有するLCDR2と、配列番号160のアミノ酸配列を有するLCDR3とを含む単離された第1のヒト抗体またはその抗原結合断片;b)Clostridium difficileの毒素Bに特異的に結合する単離された第2のヒト抗体またはその抗原結合断片であって、配列番号276のアミノ酸配列を有するHCDR1と、配列番号278のアミノ酸配列を有するHCDR2と、配列番号280のアミノ酸配列を有するHCDR3と、配列番号284のアミノ酸配列を有するLCDR1と、配列番号286のアミノ酸配列を有するLCDR2と、配列番号288のアミノ酸配列を有するLCDR3とを含む単離された第2のヒト抗体またはその抗原結合断片;および
c)薬学的に許容し得る担体または希釈剤を含む。

0072

一実施形態では、本発明の抗体、または1つ以上の本発明の抗体を含有する組成物は、Clostridium difficileの任意の株由来の毒素Aもしくは毒素Bのいずれかまたは毒素AおよびBの両方を中和するのに使用され得る。

0073

一実施形態では、本発明の抗体、または1つ以上の本発明の抗体を含有する組成物は、Clostridium difficileの超毒性株由来の毒素Aおよび/またはBを中和するのに使用され得る。

0074

一実施形態では、本発明の抗体、または1つ以上の本発明の抗体を含有する組成物は、BI/NAP1/027株由来の毒素Aおよび/またはBを中和するのに使用され得る。

0075

一実施形態では、本発明の抗体、または1つ以上の本発明の抗体を含有する組成物は、BI/NAP1/027株由来の毒素Aおよび/またはBを中和するのに使用され得、BI/NAP1/027株は、VA5、VA17、6336および6443からなる群より選択される。

0076

一実施形態では、毒素Aに特異的に結合する第1の抗体を含む抗体組成物別個の組成物として単独で投与してもよいし、毒素Bに特異的に結合する第2の抗体を含む抗体組成物も別個の組成物として投与してもよい。各組成物は、別個のシリンジまたは送達デバイスまたはバイアル中で、患者への送達のために調製され得る。2つの組成物として別個に製剤化する場合、他方の抗体組成物の直前に一方の抗体組成物を投与することによって、両組成物を別個に送達してもよい。あるいは、2つの抗体組成物を投与の直前に混合して同時に投与してもよい。

0077

一実施形態では、本発明は、本発明の抗体または抗体の抗原結合断片と、第2の治療剤との組み合わせである組成物を特徴とする。

0078

第2の治療剤は、低分子薬物、タンパク質/ポリペプチド、抗体、核酸分子、例えば、アンチセンス分子またはsiRNAであり得る。第2の治療剤は、合成ものでもよいし、または天然由来のものでもよい。

0079

第2の治療剤は、本発明の抗体またはその断片と組み合わせることが有利な任意の薬剤、例えば、プロバイオティク、抗生物質、トキソイド、C.difficileに対して特異的なワクチン、またはC.difficileの毒素Aおよび/もしくは毒素Bに対する第2の異なる抗体であり得る。

0080

ある特定の実施形態では、第2の治療剤は、本発明の抗体または抗体の抗原結合断片に関連する任意の可能な副作用が生じる場合に、このような副作用に対抗するかまたはこれを軽減する一助となる薬剤であり得る。

0081

また、本発明の抗体および薬学的に許容し得る組成物を、併用療法において用い得ること、すなわち、抗体および薬学的に許容し得る組成物を、1つ以上の他の所望の治療剤または医療手順と同時に、これらの前に、またはこれらの後で投与し得ることも認識されよう。併用レジメンにおいて用いられる療法(治療剤または手順)の特定の組み合わせでは、所望の治療剤および/または手順の適合性、ならびに達成するべき所望の治療効果を考慮に入れる。また、用いられる療法により、同じ障害に対する所望の効果を達成することもでき(例えば、抗体は、同じ障害を処置するのに使用される別の薬剤と同時に投与することができる)、異なる効果(例えば、任意の有害作用コントロール)を達成し得ることも認識されよう。本明細書で使用される場合、通常は特定の疾患または症状を処置または予防するのに投与されるさらなる治療剤が、処置される疾患または症状に適切である。

0082

当技術分野で認識されているように、複数の治療剤を同時投与する場合は、それに応じて投用量を調整することができる。

0083

第5の態様では、本発明は、Clostridium difficileに関連する症状もしくは疾患を患っている患者を処置するため、または前記症状もしくは疾患に関連する少なくとも1つの症候もしくは合併症を処置するため、またはClostridium difficileに関連する症状もしくは疾患の発症のリスクを有する患者におけるClostridium difficileに関連する症状もしくは疾患の発症を予防するための方法であって、前記Clostridium difficileに関連する症状もしくは疾患が予防されるかもしくは重症度および/もしくは持続期間の点で低減されるか、または前記症状もしくは疾患に関連する少なくとも1つの症候もしくは合併症が予防もしくは改善されるか、またはClostridium difficileによる再発もしくは再燃頻度および/もしくは持続期間または重症度が軽減されるような、C.difficileの毒素Aおよび/または毒素Bに結合する有効量の抗体またはその抗原結合断片;または、Clostridium difficileの毒素Aおよび/または毒素Bに結合する有効量の抗体またはその抗原結合断片を含む医薬組成物を前記患者に投与することを含む方法を提供する。

0084

一実施形態では、本発明は、Clostridium difficileに関連する症状もしくは疾患を患っている患者を処置するのに使用するため、または前記症状もしくは疾患に関連する少なくとも1つの症候もしくは合併症を処置するため、またはClostridium difficileに関連する症状もしくは疾患の発症のリスクを有する患者におけるClostridium difficileに関連する症状もしくは疾患の発症を予防するための薬品の製造における、1つ以上の本発明の抗体または1つ以上の本発明の抗体を含む医薬組成物の使用であって、前記Clostridium difficileに関連する症状もしくは疾患が予防されるかもしくは重症度および/もしくは持続期間の点で低減されるか、または前記症状もしくは疾患に関連する少なくとも1つの症候もしくは合併症が予防もしくは改善されるか、またはClostridium difficileによる再発もしくは再燃の頻度および/もしくは持続期間または重症度が軽減される使用を提供する。Clostridium difficileに関連する症状または疾患に関連する少なくとも1つの症候または合併症は、食欲不振腹痛腹部膨満出血有りまたは無しの下痢、脱水症栄養失調偽膜性大腸炎、完全なまたは部分的な結腸切除発熱および全身感染症(敗血症)、死亡、Clostridium difficile症状または疾患の再燃、ならびに移植組織または器官の拒絶からなる群より選択され得る。

0085

一実施形態では、本明細書に記載されるように、本発明の抗体または1つ以上の本発明の抗体を含む医薬組成物で処置されるべき患者は、Clostridium difficileの超毒性分離菌、例えば、BI/NAP1/027群に属するものに感染しているか、または超毒性株による感染症を発症するリスクを有し得る。

0086

関連実施形態では、本発明の抗体または1つ以上の本発明の抗体を含有する医薬組成物は、Clostridium difficileの超毒性株、例えば限定されないが、BI/NAP1/027株群に属するもののいずれかによって産生される毒素を中和するのに使用され得る。本明細書の実施例10に記載されているように、本明細書でVA5、VA17、6336および6443と表記される臨床分離菌は、これらの超毒性株に含まれる。

0087

一実施形態では、Clostridium difficileに関連する症状または疾患を発症するリスクを有する患者であって、本発明の抗体または1つ以上の本発明の抗体を含む組成物による処置から恩恵を受けることができる患者は、高齢(65以上)患者、基礎疾患によりまたは免疫抑制治療薬の投与により免疫無防備状態である患者、患者をClostridium difficile感染症に罹患しやすくし得るいくつかの基礎病状を有する患者、長期間(1週間以上)の入院患者、広域抗生物質で長期間(14日間以上)処置されている患者、癌患者移植患者、ならびに胃内酸度胃食道逆流性疾患(GERD)、胃潰瘍および小腸潰瘍または胸やけを軽減または処置するための胃腸疾患または症状の処置に使用される薬剤、例えば限定されないが、プロトンポンプ阻害剤またはヒスタミンH2受容体阻害剤による治療中の患者から選択され得る。

0088

一実施形態では、Clostridium difficileに関連する症状または疾患を発症するリスクを有する患者は、癌患者である。関連実施形態では、癌患者は、抗癌薬による処置を受けているか、または癌を処置するための放射線療法を受けている。

0089

一実施形態では、Clostridium difficileに関連する症状または疾患を発症するリスクを有する患者は、移植患者である。関連実施形態では、移植患者は、造血幹細胞移植または固形組織もしくは器官移植を受けている患者である。ある特定の実施形態では、移植患者は、免疫抑制薬もしくは任意の移植拒絶反応抑制薬で処置されているか、または移植後の組織もしくは器官移植片拒絶を予防するための投薬計画による処置を受けている患者である。

0090

一実施形態では、抗体は、Clostridium difficileに関連する症状もしくは疾患を患っているか、または前記症状もしくは疾患に関連する少なくとも1つの症候もしくは合併症を患っている患者に治療的に投与される(感染症の確立後に投与され、感染症の期間全体を通して与えられる)。一実施形態では、抗体は、Clostridium difficileに関連する症状もしくは疾患を発症するリスクを有するか、またはClostridium difficile症状もしくは疾患に関連する少なくとも1つの症候もしくは合併症を発症するリスクを有する患者に予防的に投与される(感染症の発症前に投与される)。例えば、このような「Clostridium difficile感染症を発症するリスクを有する患者」には、高齢者(65歳以上)、または疾患によりもしくは免疫抑制治療薬の投与により免疫無防備状態であり得る患者、または患者をClostridium difficile感染症に罹患しやすくし得るいくつかの基礎病状を有する患者、または長期間(一般に、1週間以上)の入院患者、または広域抗生物質で長期間(一般に、14日間以上)処置されている患者、または胃腸疾患もしくは症状を処置するためのプロトンポンプ阻害剤による治療中の患者が含まれる。Clostridium difficile感染症を発症するリスクを有する他の患者は、組織または器官移植を必要とする患者であって、組織または器官拒絶を予防するための免疫抑制薬による処置を受けている患者である。この患者集団には、自己または同種造血幹細胞移植のいずれかを必要とする個体が含まれる。他の種類の感染症を予防するための高用量の抗生物質治療の服用に加えて、これらの患者に必要な長期の入院は、これらの患者をC.difficile一次感染に罹患しやすくし得る。あるいは、このような移植を必要とする患者がC.difficile感染症を既に患っているか、またはC.difficile感染症の症候を示している場合、高用量の抗生物質治療を施し、次いで移植片拒絶を予防するための免疫抑制治療を施すと、その患者は、このような感染症が再発または悪化する傾向を有し得る。さらに、これらの移植患者は、C.difficile感染症に罹患するリスクを有し得るだけではなく、移植片対宿主病におけるGI関連病変(GI−GVHD)による移植拒絶のリスクも有し得る(これは、C.difficileによる感染症を患っている移植患者で増強されると思われる)(Alonso,C.D.et.al.,(2012),Clin.Infect.Dis.54,1053−1063を参照のこと)。C.difficile感染症と、GI管を障害するGVHDとの間の関係性は現時点では不明であるが、この患者集団は、本発明の抗毒素Aおよび/または抗毒素B抗体による治療から恩恵を受けるであろう。この患者集団を治療的に(感染の開始後に)処置し得ることが想定されるが、これらの患者は、本発明の抗体のいずれかの予防的な(感染前の)投与から恩恵を受けるであろうとも考えられる。限定されないが、静脈内注射または皮下注射を含む投与に適切な任意の送達経路によって、本発明の抗体による処置の候補患者に、1つ以上の抗体を含む組成物を投与し得る。

0091

一実施形態では、本発明の抗体を含む医薬組成物は、C.difficile感染症を処置するのに有用な1つ以上の治療剤と組み合わせて患者に投与される。

0092

一実施形態では、1つ以上の治療剤は、トキソイド、プロバイオティック、C.difficileワクチン(例えば、不活性化された毒素AおよびB、例えば限定されないが、ACAM−CDIFF商標))、抗生物質(例えば、メトロニダゾール、バンコマイシンまたはフィダキソマイシン)、C.difficileの毒素Aおよび/またはBに対する別の異なる抗体、ならびにC.difficile疾患の重症度を軽減するため、またはC.difficile疾患の再発頻度を軽減するため、またはC.difficileに関連する症状もしくは疾患に関連する少なくとも1つの症候を改善するために有用な任意の他の緩和療法からなる群より選択され得る。

0093

別の実施形態では、C.difficileに関連する症状または疾患に関連する1つの症候または合併症は、下痢、偽膜性大腸炎、Clostridium difficile症状または疾患の再燃/再発、および移植組織または器官の拒絶からなる群より選択される。

0094

他の実施形態は、以下の詳細な説明を精査することによって明らかとなろう。
特定の実施形態では、例えば以下が提供される:
項目1)
Clostridium difficileの毒素Aもしくは毒素Bに特異的に結合するか、または毒素Aおよび毒素Bの両方に結合するかもしくはこれらの両方と交差反応する単離された抗体であって、
a)Clostridium difficileの毒素Aに特異的に結合する前記単離された抗体またはその抗原結合断片が、配列番号2、98、114、130、146および162から選択される重鎖可変領域(HCVR)アミノ酸配列内に含まれる3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2およびHCDR3)と、配列番号10、106、122、138、154および170から選択される軽鎖可変領域(LCVR)アミノ酸配列内に含まれる3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2およびLCDR3)とを含み;
b)Clostridium difficileの毒素Bに特異的に結合する前記単離された抗体またはその抗原結合断片が、配列番号178、194、210、226、242、258、274、290、306、322、338および354から選択されるHCVRアミノ酸配列内に含まれるHCDR1、HCDR2およびHCDR3と、配列番号186、202、218、234、250、266、282、298、314、330、346および362から選択されるLCVRアミノ酸配列内に含まれるLCDR1、LCDR2およびLCDR3とを含み;および
c)Clostridium difficileの毒素Aおよび毒素Bの両方に結合するか、またはこれらの両方と交差反応する前記単離された抗体または抗原結合断片が、配列番号18、34、50、66および82から選択されるHCVRアミノ酸配列内に含まれるHCDR1、HCDR2およびHCDR3と、配列番号26、42、58、74および90から選択されるLCVRアミノ酸配列内に含まれるLCDR1、LCDR2およびLCDR3とを含む、単離された抗体。
(項目2)
Clostridium difficileの毒素Aに特異的に結合する項目1に記載の単離された抗体またはその抗原結合断片であって、(a)配列番号146のアミノ酸配列を有するHCVRと、(b)配列番号154のアミノ酸配列を有するLCVRとを含む、単離された抗体またはその抗原結合断片。
(項目3)
Clostridium difficileの毒素Aに特異的に結合する項目1に記載の単離された抗体またはその抗原結合断片であって、配列番号2/10、98/106、114/122、130/138、146/154および162/170から選択されるHCVR/LCVRアミノ酸配列ペアを含む、単離された抗体またはその抗原結合断片。
(項目4)
Clostridium difficileの毒素Aに特異的に結合する、項目1または3のいずれかに記載の単離された抗体またはその抗原結合断片であって、前記抗体は、
(a)配列番号4、100、116、132、148および164から選択されるアミノ酸配列を有するHCDR1ドメイン;
(b)配列番号6、102、118、134、150および166から選択されるアミノ酸配列を有するHCDR2ドメイン;
(c)配列番号8、104、120、136、152および168から選択されるアミノ酸配列を有するHCDR3ドメイン;
(d)配列番号12、108、124、140、156および172から選択されるアミノ酸配列を有するLCDR1ドメイン;
(e)配列番号14、110、126、142、158および174から選択されるアミノ酸配列を有するLCDR2ドメイン;および
(f)配列番号16、112、128、144、160および176から選択されるアミノ酸配列を有するLCDR3ドメイン
を含む、単離された抗体またはその抗原結合断片。
(項目5)
Clostridium difficileの毒素Aに特異的に結合する、項目1〜4のいずれかに記載の単離された抗体またはその抗原結合断片であって、前記抗体は、
(a)配列番号148のアミノ酸配列を有するHCDR1ドメイン;
(b)配列番号150のアミノ酸配列を有するHCDR2ドメイン;
(c)配列番号152のアミノ酸配列を有するHCDR3ドメイン;
(d)配列番号156のアミノ酸配列を有するLCDR1ドメイン;
(e)配列番号158のアミノ酸配列を有するLCDR2ドメイン;および
(f)配列番号160のアミノ酸配列を有するLCDR3ドメイン
を含む、単離された抗体またはその抗原結合断片。
(項目6)
Clostridium difficileの毒素Bに特異的に結合する、項目1に記載の単離された抗体またはその抗原結合断片であって、前記抗体は、(a)配列番号274のアミノ酸配列を有するHCVRと、(b)配列番号282のアミノ酸配列を有するLCVRとを含む、単離された抗体またはその抗原結合断片。
(項目7)
Clostridium difficileの毒素Bに特異的に結合する、項目1に記載の単離された抗体またはその抗原結合断片であって、配列番号178/186、194/202、210/218、226/234、242/250、258/266、274/282、290/298、306/314、322/330、338/346および354/362から選択されるHCVR/LCVRアミノ酸配列ペアを含む、単離された抗体またはその抗原結合断片。
(項目8)
Clostridium difficileの毒素Bに特異的に結合する、項目1または7のいずれかに記載の単離された抗体またはその抗原結合断片であって、前記抗体は、
(a)配列番号180、196、212、228、244、260、276、292、308、324、340および356からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するHCDR1ドメイン;
(b)配列番号182、198、214、230、246、262、278、294、310、326、342および358からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するHCDR2ドメイン;
(c)配列番号184、200、216、232、248、264、280、296、312、328、344および360からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するHCDR3ドメイン;
(d)配列番号188、204、220、236、252、268、284、300、316、332、348および364からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するLCDR1ドメイン;
(e)配列番号190、206、222、238、254、270、286、302、318、334、350および366からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するLCDR2ドメイン;および
(f)配列番号192、208、224、240、256、272、288、304、320、336、352および368からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するLCDR3ドメイン
を含む、単離された抗体またはその抗原結合断片。
(項目9)
Clostridium difficileの毒素Bに特異的に結合する、項目1または6〜8のいずれかに記載の単離された抗体またはその抗原結合断片であって、前記抗体は、
(a)配列番号276からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するHCDR1ドメイン、
(b)配列番号278からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するHCDR2ドメイン;
(c)配列番号280からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するHCDR3ドメイン;
(d)配列番号284からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するLCDR1ドメイン;
(e)配列番号286からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するLCDR2ドメイン;および
(f)配列番号288からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するLCDR3ドメイン
を含む、単離された抗体またはその抗原結合断片。
(項目10)
Clostridium difficileの毒素Aおよび毒素Bの両方に結合するか、またはこれらの両方と交差反応する、項目1に記載の単離された抗体またはその抗原結合断片であって、前記抗体は、(a)配列番号18および34から選択されるアミノ酸配列を有するHCVRと、(b)配列番号26および42から選択されるアミノ酸配列を有するLCVRとを含む、単離された抗体またはその抗原結合断片。
(項目11)
Clostridium difficileの毒素Aおよび毒素Bの両方に結合するか、またはこれらの両方と交差反応する、項目1に記載の単離された抗体またはその抗原結合断片であって、配列番号18/26、34/42、50/58、66/74および82/90から選択されるHCVR/LCVRアミノ酸配列ペアを含む、単離された抗体またはその抗原結合断片。
(項目12)
Clostridium difficileの毒素Aおよび毒素Bの両方に結合するか、またはこれらの両方と交差反応する、項目1または11のいずれかに記載の単離された抗体またはその抗原結合断片であって、配列番号18/26および34/42から選択されるHCVR/LCVRアミノ酸配列ペアを含む、単離された抗体またはその抗原結合断片。
(項目13)
Clostridium difficileの毒素Aおよび毒素Bの両方に結合するか、またはこれらの両方と交差反応する、項目1または11のいずれかに記載の単離された抗体またはその抗原結合断片であって、前記抗体は、
(a)配列番号20、36、52、68および84から選択されるアミノ酸配列を有するHCDR1ドメイン;
(b)配列番号22、38、54、70および86から選択されるアミノ酸配列を有するHCDR2ドメイン;
(c)配列番号24、40、56、72および88から選択されるアミノ酸配列を有するHCDR3ドメイン;
(d)配列番号28、44、60、76および92から選択されるアミノ酸配列を有するLCDR1ドメイン;
(e)配列番号30、46、62、78および94から選択されるアミノ酸配列を有するLCDR2ドメイン;および
(f)配列番号32、48、64、80および96から選択されるアミノ酸配列を有するLCDR3ドメイン
を含む、単離された抗体またはその抗原結合断片。
(項目14)
Clostridium difficileの毒素Aおよび毒素Bの両方に結合するか、またはこれらの両方と交差反応する項目1、11または13のいずれかに記載の単離された抗体またはその抗原結合断片であって、
(a)配列番号20および36から選択されるアミノ酸配列を有するHCDR1ドメイン;
(b)配列番号22および38から選択されるアミノ酸配列を有するHCDR2ドメイン;
(c)配列番号24および40から選択されるアミノ酸配列を有するHCDR3ドメイン;
(d)配列番号28および44から選択されるアミノ酸配列を有するLCDR1ドメイン;
(e)配列番号30および46から選択されるアミノ酸配列を有するLCDR2ドメイン;および
(f)配列番号32および48から選択されるアミノ酸配列を有するLCDR3ドメイン
を含む、単離された抗体またはその抗原結合断片。
(項目15)
Clostridium difficileによって産生される毒素Aのカルボキシ末端受容体結合ドメインのアミノ酸残基468〜863内のエピトープと相互作用するか、もしくはこれに結合する項目2に記載の単離された抗体、またはその抗原結合断片であって、毒素Aの前記カルボキシ末端受容体結合ドメインが、配列番号375のアミノ酸配列を含む、単離された抗体またはその抗原結合断片。
(項目16)
Clostridium difficileによって産生される毒素Aのカルボキシ末端受容体結合ドメイン内のエピトープと相互作用するか、もしくはこれに結合する項目2に記載の単離された抗体、またはその抗原結合断片であって、前記エピトープが、配列番号375の残基468〜488、配列番号375の残基510〜530、配列番号375の残基602〜610、配列番号375の残基644〜703、配列番号375の残基724〜794、配列番号375の残基799〜814、および配列番号375の残基858〜863からなる群より選択される、単離された抗体またはその抗原結合断片。
(項目17)
項目1〜16のいずれかに記載の1つ以上の抗体と、薬学的に許容し得る担体または希釈剤とを含む、医薬組成物。
(項目18)
Clostridium difficileの毒素Aに特異的に結合する少なくとも1つの抗体またはその抗原結合断片と、Clostridium difficileの毒素Bに特異的に結合する少なくとも1つの抗体またはその抗原結合断片とを含む項目17に記載の医薬組成物であって、
a)毒素Aに特異的に結合する前記抗体またはその抗原結合断片が、配列番号2、98、114、130、146および162から選択される重鎖可変領域(HCVR)アミノ酸配列のいずれか1つの中に含まれる3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2およびHCDR3)と、配列番号10、106、122、138、154および170から選択される軽鎖可変領域(LCVR)アミノ酸配列のいずれか1つの中に含まれる3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2およびLCDR3)とを含み;および
b)毒素Bに特異的に結合する前記抗体またはその抗原結合断片が、配列番号178、194、210、226、242、258、274、290、306、322、338および354から選択されるHCVRアミノ酸配列のいずれか1つの中に含まれる3つの重鎖CDR(HCDR1、HCDR2およびHCDR3)と、配列番号186、202、218、234、250、266、282、298、314、330、346および362から選択されるLCVRアミノ酸配列のいずれか1つの中に含まれる3つの軽鎖CDR(LCDR1、LCDR2およびLCDR3)とを含む、医薬組成物。
(項目19)
Clostridium difficileの毒素Aに特異的に結合する前記抗体またはその抗原結合断片が配列番号146/154のHCVR/LCVRアミノ酸配列ペアを含み、Clostridium difficileの毒素Bに特異的に結合する前記抗体またはその抗原結合断片が配列番号274/282のHCVR/LCVRアミノ酸配列ペアを含む、項目17または18のいずれかに記載の医薬組成物。
(項目20)
a)Clostridium difficileの毒素Aに特異的に結合する単離された第1の抗体またはその抗原結合断片であって、配列番号148のアミノ酸配列を有するHCDR1と、配列番号150のアミノ酸配列を有するHCDR2と、配列番号152のアミノ酸配列を有するHCDR3と、配列番号156のアミノ酸配列を有するLCDR1と、配列番号158のアミノ酸配列を有するLCDR2と、配列番号160のアミノ酸配列を有するLCDR3とを含む単離された第1の抗体またはその抗原結合断片;
b)Clostridium difficileの毒素Bに特異的に結合する単離された第2の抗体またはその抗原結合断片であって、配列番号276のアミノ酸配列を有するHCDR1と、配列番号278のアミノ酸配列を有するHCDR2と、配列番号280のアミノ酸配列を有するHCDR3と、配列番号284のアミノ酸配列を有するLCDR1と、配列番号286のアミノ酸配列を有するLCDR2と、配列番号288のアミノ酸配列を有するLCDR3とを含む単離された第2の抗体またはその抗原結合断片;および
c)薬学的に許容し得る担体または希釈剤
を含む、項目17〜19のいずれかに記載の医薬組成物。
(項目21)
前記組成物内に含まれる前記抗体が、Clostridium difficileの超毒性株由来の毒素AおよびBを中和するのに有効である、項目17〜20のいずれかに記載の医薬組成物。
(項目22)
Clostridium difficileの前記超毒性株がBI/NAP1/027株である、項目21に記載の医薬組成物。
(項目23)
前記BI/NAP1/027株が、VA5、VA17、6336および6443から選択される、項目22に記載の医薬組成物。
(項目24)
Clostridium difficileに関連する症状もしくは疾患を患っている患者を処置するため、または前記症状もしくは疾患に関連する少なくとも1つの症候もしくは合併症を処置するため、またはClostridium difficileに関連する症状もしくは疾患の発症のリスクを有する患者におけるClostridium difficileに関連する症状もしくは疾患の発症を予防するための方法であって、有効量の項目17〜23のいずれかに記載の医薬組成物を前記患者に投与することを含み、前記Clostridium difficileに関連する症状もしくは疾患が予防されるかもしくは重症度および/もしくは持続期間の点で低減されるか、または前記症状もしくは疾患に関連する少なくとも1つの症候もしくは合併症が予防もしくは改善されるか、またはClostridium difficileの頻度および/もしくは持続期間、またはその再発の重症度、またはClostridium difficileによる再燃が軽減される、方法。
(項目25)
前記Clostridium difficileに関連する症状または疾患に関連する少なくとも1つの症候または合併症が、食欲不振、腹痛、腹部膨満、出血有りまたは無しの下痢、脱水症、栄養失調、偽膜性大腸炎、完全なまたは部分的な結腸切除、発熱および全身感染症(敗血症)、死亡、Clostridium difficile症状または疾患の再燃、ならびに移植組織または器官の拒絶からなる群より選択される、項目24に記載の方法。
(項目26)
Clostridium difficileに関連する症状または疾患を発症するリスクを有する前記患者が、高齢患者(65歳以上)、基礎疾患によりまたは免疫抑制治療薬の投与により免疫無防備状態である患者、患者をClostridium difficile感染症に罹患しやすくし得るいくつかの基礎病状を有する患者、長期間(少なくとも1週間)の入院患者、広域抗生物質で長期間(14日間以上)処置されている患者、癌患者、移植患者、ならびに胃内酸度、胃食道逆流性疾患(GERD)、胃潰瘍および小腸潰瘍または胸やけを軽減または処置するための胃腸疾患または症状の処置に使用される薬剤、例えば限定されないが、プロトンポンプ阻害剤またはヒスタミンH2受容体阻害剤による治療中の患者からなる群より選択される、項目24または25に記載の方法。
(項目27)
Clostridium difficileに関連する症状もしくは疾患を患っている患者を処置するのに使用するため、または前記症状もしくは疾患に関連する少なくとも1つの症候もしくは合併症を処置するため、またはClostridium difficileに関連する症状もしくは疾患の発症のリスクを有する患者におけるClostridium difficileに関連する症状もしくは疾患の発症を予防するための項目17〜23のいずれかに記載の医薬組成物であって、前記Clostridium difficileに関連する症状もしくは疾患が予防されるかまたは重症度および/もしくは持続期間の点で低減されるか、または前記症状もしくは疾患に関連する少なくとも1つの症候もしくは合併症が予防もしくは改善されるか、またはClostridium difficileの頻度および/もしくは持続期間、またはその再発の重症度、またはClostridium difficileによる再燃が軽減される、医薬組成物。
(項目28)
Clostridium difficileに関連する症状もしくは疾患を患っている患者を処置するのに使用するため、または前記症状もしくは疾患に関連する少なくとも1つの症候もしくは合併症を処置するため、またはClostridium difficileに関連する症状もしくは疾患の発症のリスクを有する患者におけるClostridium difficileに関連する症状もしくは疾患の発症を予防するための薬品の製造における、項目17〜23のいずれか一項に記載の医薬組成物の使用であって、前記Clostridium difficileに関連する症状もしくは疾患が予防されるかまたは重症度および/もしくは持続期間の点で低減されるか、または前記症状もしくは疾患に関連する少なくとも1つの症候もしくは合併症が予防もしくは改善されるか、またはClostridium difficileの頻度および/もしくは持続期間、またはその再発の重症度、またはClostridium difficileによる再燃が軽減される、使用。
(項目29)
Clostridium difficileに関連する症状または疾患を発症するリスクを有する前記患者が、高齢患者、疾患によりまたは免疫抑制治療薬の投与により免疫無防備状態である患者、患者をClostridium difficile感染症に罹患しやすくし得るいくつかの基礎病状を有する患者、長期間の入院患者、広域抗生物質で長期間処置されている患者、胃腸疾患または症状を処置するためのプロトンポンプ阻害剤による治療中の患者、癌患者、ならびに移植患者から選択される、項目27または28に記載の医薬組成物の使用。
(項目30)
前記癌患者が、抗癌薬による処置を受けているか、または癌を処置するための放射線療法を受けている、項目29に記載の医薬組成物の使用。
(項目31)
前記移植患者が、造血幹細胞移植または固形組織もしくは器官移植を受けている患者である、項目29に記載の医薬組成物の使用。
(項目32)
前記移植患者が、免疫抑制薬もしくは任意の移植拒絶反応抑制薬で処置されているか、または移植後の組織もしくは器官移植片拒絶を予防するための投薬計画による処置を受けている者である、項目29または31に記載の医薬組成物の使用。
(項目33)
前記医薬組成物が、第2の治療剤と組み合わせて前記患者に投与される、項目17〜32のいずれかに記載の医薬組成物の使用。
(項目34)
前記第2の治療剤が、トキソイド、Clostridium difficileワクチン、抗生物質、Clostridium difficileの毒素Aおよび/またはBに対する別の異なる抗体、ならびにClostridium difficileに関連する症状または疾患に関連する少なくとも1つの症候を改善するのに有用な任意の他の緩和療法から選択される、項目33に記載の医薬組成物の使用。
(項目35)
前記Clostridium difficileに関連する症状または疾患に関連する少なくとも1つの症候または合併症が、食欲不振、腹痛、腹部膨満、出血有りまたは無しの下痢、脱水症、栄養失調、偽膜性大腸炎、完全なまたは部分的な結腸切除、発熱および全身感染症(敗血症)、死亡、Clostridium difficile症状または疾患の再燃、ならびに移植組織または器官の拒絶からなる群より選択される、項目34に記載の使用。
(項目36)
前記項目のいずれかに含まれる抗体をコードする、単離された核酸。
(項目37)
項目36に記載の核酸を含む、発現ベクター
(項目38)
項目37に記載の発現ベクターを含む、単離された宿主細胞。

図面の簡単な説明

0095

図1は、Clostridium difficile由来の毒素Aおよび毒素Bのドメイン構造を示す(DaviesAHら、Biochem.J.(2011),436:517−526を参照のこと)。

0096

図2は、ハムスター再発アッセイの結果を、C.difficile負荷後のクリンダマイシンおよびバンコマイシン処置を受けて生存しているハムスターの割合、ならびに抗毒素Aおよび抗毒素B mAbによる処置の効果として示すグラフである。3〜6日目において、すべての抗体を1日1回皮下投与した。陽性対照抗体は、比較用抗体の抗毒素A(対照I)および抗毒素B(対照II)である。1〜3日目において、バンコマイシンをすべての動物に10mg/kgの用量で経口投与した。(点線の●:PBS対照;点線の△:10mg/kgの陰性アイソタイプ対照;実線の□:各5mg/kgの対照I/対照II(5/5);実線の◆:各5mg/kgのH1H3330P/H1H3347P(5/5))。

0097

図3は、ハムスター再発アッセイの結果を、C.difficile負荷後のクリンダマイシンおよびバンコマイシン処置を受けて生存しているハムスターの割合、ならびに抗毒素Aおよび抗毒素B mAbの効果として示すグラフである。3日目において、すべての抗体を1回皮下投与した。陽性対照抗体は、比較用抗体の抗毒素A(対照I)および抗毒素B(対照II)である。1〜3日目において、バンコマイシンをすべての動物に10mg/kgの用量で経口投与した。(点線の△:10mg/kgの陰性アイソタイプ対照;実線の□:各5mg/kgの対照I/対照II(5/5);実線の◆:各5mg/kgのH1H3330P/H1H3347P(5/5);実線の○:各2mg/kgの対照I/対照II(2/2);実線の




:各2mg/kgのH1H3330P/H1H3347P(2/2))。

0098

図4は、C.difficile感染症の急性ハムスターモデルにおける生存結果を示すグラフである。クリンダマイシン処置(−1日目)後のC.difficile負荷(0日目)を受けて生存しているハムスターの割合として結果を示す。−3日目〜0日目の各4日間において、すべての抗体を皮下投与した。各50mg/kg(50/50)、各16.6mg/kg(16.6/16.6)、各5.5mg/kg(5.5/5.5)および各1.85mg/kg(1.85/1.85)で抗体を投与した。(実線の▽:非感染;点線の●:PBS対照;点線の△:100mg/kgの陰性アイソタイプ対照;実線の◆:各50mg/kgのH1H3330P/H1H3347P(50/50);実線の○:各16.6mg/kgのH1H3330P/H1H3347P(16.6/16.6);実線の




:各5.5mg/kgのH1H3330P/H1H3347P(5.5/5.5);実線の




:各1.85mg/kgのH1H3330P/H1H3347P(1.85/1.85)。

0099

図5は、C.difficile感染症の急性ハムスターモデルにおける生存結果を示すグラフである。クリンダマイシン処置(−1日目)後のC.difficile負荷(0日目)を受けて生存しているハムスターの割合として結果を示す。−3日目〜0日目の各4日間において、すべての抗体を皮下投与した。各20mg/kg(20/20)または各5mg/kg(5/5)で抗体を投与した。(実線の▽:非感染;点線の●:PBS対照;点線の△:40mg/kgの陰性アイソタイプ対照;実線の□:各20mg/kgの対照I/対照II(20/20);実線の




:各5mg/kgの対照I/対照II(5/5);実線の◆:各20mg/kgのH1H3330P/H1H3347P(20/20);実線の◇:各5mg/kgのH1H3330P/H1H3347P(5/5))。

0100

詳細な説明
本方法について記載する前に、記載される特定の方法および実験条件は変化し得るので、本発明はこのような方法および条件に限定されるわけではないことを理解するべきである。また、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるため、本明細書で使用される専門用語は単に特定の実施形態を説明することを目的とするものであり、限定的であることを意図するものではないことも理解するべきである。

0101

別段に定義しない限り、本明細書で使用されるすべての科学技術用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解される意味と同じ意味を有する。本明細書に記載される方法および材料と類似または同等の任意の方法および材料を本発明の実施または試験に使用することができるが、ここでは、好ましい方法および材料について記載する。

0102

定義
「毒素A」(「tcdA」とも称される)という用語は、Clostridium difficile(本明細書では「C.difficile」とも称される)によって産生される毒素Aタンパク質を指す。「毒素A」のアミノ酸配列は、GenBankではアクセッション番号CAA63564として提供されており、本明細書では配列番号378としても参照される。毒素Aは、本明細書では配列番号377として提供される核酸によってコードされ、GenBankではアクセッション番号AM180355としても見られる。

0103

「毒素B」(「tcdB」とも称される)という用語は、Clostridium difficileによって産生される毒素Bタンパク質を指す。「毒素B」のアミノ酸配列は、GenBankではアクセッション番号CAJ67492として提供されており、本明細書では配列番号380としても参照される。毒素Bは、本明細書では配列番号379として提供される核酸によってコードされ、GenBankではアクセッション番号AM180355としても見られる。

0104

「Clostridium difficileの毒素Aおよび毒素Bのカルボキシ末端受容体結合ドメイン」は、C.difficile由来の毒素Aおよび毒素Bの一部分であって、標的細胞に対する結合に関与してそれに続く受容体媒介性エンドサイトーシスを可能にする一部分を指す。本明細書に記載されるように、毒素Aのカルボキシ末端受容体結合ドメインのアミノ酸配列は、配列番号375に示されている。毒素Bのカルボキシ末端受容体結合ドメインのアミノ酸配列は、配列番号376に示されている。C.difficile由来の毒素Aおよび毒素Bの様々なドメインが図1に示されており、Daviesら(Davies,AHら、Biochem.J.(2011),436:517−526)にさらに記載されている。

0105

Clostridium difficileに関する「BI/NAP1/027」という名称は、欧州および北米にわたる罹患率および死亡率の増加に関連しているClostridium difficileの高毒性分離菌群を指す(Loo,VGら、(2005),N Engl J Med,353:2442−9;McDonald,LCら、(2006),Emerg Infect Dis,12:409−15;McDonald,LCら、(2005),N Engl J Med,353:2433−41;Redelings,MDら、(2007),Emerg Infect Dis 13:1417−9)。「BI/NAP1/027」という名称はさらに、制限エンドヌクレアーゼ分析による北米パルスフィールドI型(NAP1)、リボタイプ027およびBI群を指す。それは1980年代に最初に同定されたが、最初は新たなフルオロキノロン剤に耐性であると同定されておらず、2000年以前には流行していなかった(Warny,Mら、(2005),Lancet 366:1079−84;Kelly,CPら、N Engl J Med 359:1932−40)。Clostridium difficileの「BI/NAP1/027」株はまた、毒素Aおよび毒素Bの産生増加、さらなる毒素(バイナリー毒素)の存在、ならびにフルオロキノロン耐性の増加を特徴とする(McDonald,LCら、(2005),N Engl J Med,353:2433−41;Warny,Mら、(2005),Lancet 366:1079−84)。

0106

本明細書で使用される場合、「抗体」という用語は、ジスルフィド結合によって相互に連結された2つの重(H)鎖および2つの軽(L)鎖である、4つのポリペプチド鎖を含む免疫グロブリン分子(すなわち、「完全抗体分子」)のほか、それらの多量体(例えば、IgM)またはこれらの抗原結合断片を指すことを意図する。各重鎖は、重鎖可変領域(「HCVR」または「VH」)と、重鎖定常領域(ドメインCH1、CH2、およびCH3を含む)とを含む。各軽鎖は、軽鎖可変領域(「LCVR」または「VL」)と、軽鎖定常領域(CL)とを含む。VH領域およびVL領域は、フレームワーク領域(FR)と称されるより保存的な領域が点在した相補性決定領域(CDR)と称される超可変性の領域へとさらに細分することができる。各VHおよびVLは、アミノ末端からカルボキシ末端へと以下の順序:FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、FR4で配列される3つのCDRおよび4つのFRからなる。本発明のある特定の実施形態では、抗体(またはその抗原結合断片)のFRは、ヒト生殖細胞系列の配列と同一な場合もあり、天然で、または人工的に修飾される場合もある。アミノ酸コンセンサス配列は、2つ以上のCDRについての対照比較による分析に基づき定義することができる。

0107

また、1つ以上のCDR残基を置換するか、または1つ以上のCDRを脱落させることも可能である。1つまたは2つのCDRが結合には必要とされない抗体が科学文献に記載されている。Padlanら、(1995FASEB J.9:133−139)は、公表された結晶構造に基づき、抗体とそれらの抗原との接触領域について分析し、CDR残基のうちで抗原に実際に接触するのは約5分の1〜3分の1に過ぎないと結論付けた。Padlanはまた、1つまたは2つのCDRのアミノ酸が抗原と接触しない抗体も多く見出した(Vajdosら、2002 J Mol Biol 320:415−428も参照のこと)。

0108

抗原に接触しないCDR残基は、先行研究に基づき、ChothiaによるCDRの外部に存在するKabatによるCDRの領域から、分子的モデル化を介して同定することもでき、および/または経験的に同定することもできる(例えば、CDRH2における残基H60〜H65は必要とされないことが多い)。CDRまたはその残基を脱落させる場合、通常はそれを別のヒト抗体配列またはこのような配列のコンセンサス配列における対応する位置を占めるアミノ酸で置換する。また、CDR内の置換のための位置および置換するアミノ酸は、経験的に選択することもできる。経験的置換は、保存的置換の場合もあり、非保存的置換の場合もある。

0109

本明細書で開示される完全ヒト抗毒素Aおよび/または抗毒素Bモノクローナル抗体は、重鎖可変ドメインおよび軽鎖可変ドメインのフレームワーク領域および/またはCDR領域において、対応する生殖細胞系列の配列と比較して1つ以上のアミノ酸の置換、挿入、および/または欠失を含み得る。このような突然変異は、本明細書で開示されるアミノ酸配列を、例えば、公開の抗体配列データベースから入手可能な生殖細胞系列の配列と比較することによって、容易に確認することができる。本発明には、本明細書で開示されるアミノ酸配列のいずれか由来の抗体およびその抗原結合断片であって、1つ以上のフレームワーク領域および/またはCDR領域内の1つ以上のアミノ酸を、この抗体が由来する生殖細胞系列の配列の対応する残基、または別のヒト生殖細胞系列の配列の対応する残基、または対応する生殖細胞系列の残基の保存的アミノ酸置換へと突然変異させた(本明細書では、このような配列変化を「生殖細胞系列突然変異」と総称する)抗体または断片が含まれる。当業者は、本明細書で開示される重鎖可変領域および軽鎖可変領域の配列から出発して、1つ以上の個別の生殖細胞系列突然変異またはこれらの組み合わせを含む多数の抗体および抗原結合断片を容易に生産することができる。ある特定の実施形態では、VHドメインおよび/またはVLドメイン内のフレームワーク残基および/またはCDR残基のすべてを、抗体が由来する元の生殖細胞系列の配列において見出される残基へと復帰突然変異させる。他の実施形態では、特定の残基だけ、例えば、FR1の最初の8アミノ酸内もしくはFR4の最後の8アミノ酸内に見出される突然変異残基だけ、またはCDR1、CDR2、もしくはCDR3内に見出される突然変異残基だけを、元の生殖細胞系列の配列へと復帰突然変異させる。他の実施形態では、フレームワーク残基および/またはCDR残基の1つ以上を、異なる生殖細胞系列の配列の対応する残基(すなわち、抗体が元来由来した生殖細胞系列の配列とは異なる生殖細胞系列の配列)へと突然変異させる。さらに、本発明の抗体は、フレームワーク領域および/またはCDR領域内の2つ以上の生殖細胞系列突然変異の任意の組み合わせであって、例えば、個別の特定の残基を、特定の生殖細胞系列の配列の対応する残基へと突然変異させる一方で、元の生殖細胞系列の配列とは異なる特定の他の残基を維持するか、または異なる生殖細胞系列の配列の対応する残基へと突然変異させる組み合わせも含有し得る。得られたならば、1つ以上の生殖細胞系列突然変異を含有する抗体および抗原結合断片は、結合特異性の改善、結合親和性の増大、アンタゴニスト性またはアゴニスト性の生物学的特性の改善または増強(場合によって)、免疫原性の低減などの1つ以上の所望の特性について容易に調べることができる。本発明内には、この一般的な形で得られた抗体および抗原結合断片が包含される。

0110

本発明はまた、1つ以上の保存的置換を有する、本明細書で開示されるHCVR、LCVR、および/またはCDRのアミノ酸配列のいずれかの変異体を含む完全ヒト抗毒素Aおよび/または抗毒素Bモノクローナル抗体も包含する。例えば、本発明は、本明細書で開示されるHCVR、LCVR、および/またはCDRのアミノ酸配列のいずれかに対して、例えば、10つ以下、8つ以下、6つ以下、4つ以下などの保存的アミノ酸置換を伴うHCVR、LCVR、および/またはCDRのアミノ酸配列を有する抗毒素Aおよび抗毒素B抗体を包含する。

0111

本明細書で使用される場合、「ヒト抗体」という用語は、ヒト生殖細胞系列の免疫グロブリン配列由来の可変領域および定常領域を有する抗体を包含することを意図する。本発明のヒトmAbは、ヒト生殖細胞系列の免疫グロブリン配列によってコードされないアミノ酸残基(例えば、in vitroにおけるランダム突然変異誘発または部位特異的突然変異誘発を介して導入される突然変異、またはin vivoにおける体細胞突然変異を介して導入される突然変異)を、例えば、CDRにおいて包含することが可能であり、特に、CDR3においてこれを包含し得る。しかしながら、本明細書で使用される場合、「ヒト抗体」という用語は、別の哺乳動物種(例えば、マウス)の生殖細胞系列由来のCDR配列をヒトFR配列へと移植したmAbを包含することは意図しない。

0112

「特異的に結合する」または「に特異的に結合する」などの用語は、抗体またはその抗原結合断片が、生理学的条件下で、抗原と比較的安定的な複合体を形成することを意味する。特異的結合は、少なくとも約1×10−6M以下の平衡解離定数(例えば、KDが小さいほど、より緊密な結合が示される)を特徴とし得る。当技術分野では、2つの分子が特異的に結合するかを決定する方法が周知であり、これらには、例えば、平衡透析表面プラズモン共鳴などが含まれる。本明細書に記載されるように、C.difficile由来の毒素Aに特異的に結合するか、またはC.difficile由来の毒素Bに特異的に結合する抗体を、表面プラズモン共鳴、例えばBIACORE(商標)によって同定した一方、毒素Aおよび毒素Bの両方のカルボシキ末端受容体結合ドメインに特異的に結合する他のものを同定した。さらに、毒素Aまたは毒素Bおよび1つ以上のさらなる抗原に結合する多重特異性抗体、または毒素Aまたは毒素Bの2つの異なる領域に結合する二重特異性抗体もやはり、本明細書で使用される場合、「特異的に結合する」抗体と考えられる。

0113

高親和性」抗体という用語は、表面プラズモン共鳴、例えば、BIACORE(商標)、または溶液親和性ELISAによって測定した場合に、KDとして表される毒素Aまたは毒素Bに対する結合親和性が、少なくとも10−8M;好ましくは10−9M;より好ましくは10−10M、さらにより好ましくは10−11M、さらにより好ましくは10−12MであるmAbを指す。

0114

緩徐なoff速度」、「Koff」、または「kd」という用語は、表面プラズモン共鳴、例えば、BIACORE(商標)によって決定した場合に、1x10−3s−1以下、好ましくは1x10−4s−1以下の速度定数で、毒素Aもしくは毒素Bまたはその両方から解離する抗体を意味する。

0115

本明細書で使用される場合、抗体の「抗原結合部分」、抗体の「抗原結合断片」などの用語には、抗原に特異的に結合して複合体を形成する、任意の天然ポリペプチド酵素的に得られるポリペプチド、合成ポリペプチド、もしくは遺伝子操作したポリペプチド、または糖タンパク質が含まれる。本明細書で使用される場合、抗体の「抗原結合部分」、「抗体断片」などの用語は、毒素Aもしくは毒素Bまたはその両方に結合する能力を保持する抗体の1つ以上の断片を指す。

0116

特定の実施形態では、本発明の抗体または抗体断片を、抗生物質、第2の抗毒素AもしくはB抗体、またはC.difficileワクチン、またはトキソイド、またはC.difficileによって引き起こされる疾患もしくは症状を処置するのに有用な任意の他の治療部分などの治療用部分にコンジュゲートすることができる(「イムノコンジュゲート」)。

0117

本明細書で使用される場合、「単離された抗体」とは、異なる抗原特異性を有する他の抗体(Ab)を実質的に含まない抗体(例えば、毒素Aまたは毒素Bに特異的に結合する単離された抗体またはその断片は、毒素Aまたは毒素B以外の抗原に特異的に結合する抗体を実質的に含まない)を指すことを意図する。

0118

本明細書で使用される場合、「遮断抗体」または「中和抗体」(または「毒素Aおよび/または毒素B活性を中和する抗体」)とは、その毒素Aおよび/または毒素Bへの結合が、毒素Aおよび/または毒素Bの少なくとも1つの生物学的活性の阻害をもたらす抗体を指すことを意図する。例えば、本発明の抗体は、C.difficileによって引き起こされる原発性疾患を予防する一助となり得る。あるいは、本発明の抗体は、C.difficileによって引き起こされる疾患の再発もしくは再燃、またはC.difficile感染によって引き起こされる少なくとも1つの症候(下痢または偽膜性大腸炎を含む)を予防する能力を示すことも可能である。この毒素Aおよび/または毒素Bの生物学的活性の阻害は、当技術分野で公知の複数の標準的なin vitroアッセイ(例えば、本明細書に記載される中和アッセイ)またはin vivoアッセイ(例えば、本明細書に記載される抗体の1つ以上の投与後における、C.difficile負荷からの保護を調べるための動物モデル)の1つ以上によって、毒素Aおよび/または毒素Bの生物学的活性についての1つ以上の指標を測定することによって評価することができる。

0119

本明細書で使用される場合、「表面プラズモン共鳴」という用語は、例えば、BIACORE(商標)システム(Pharmacia Biosensor AB、Uppsala、SwedenおよびPiscataway、N.J.)を使用して、バイオセンサーマトリックス内のタンパク質濃度の変化を検出することによって、リアルタイム生物分子間相互作用についての分析を可能とする光学現象を指す。

0120

本明細書で使用される場合、「KD」という用語は、特定の抗体−抗原間相互作用についての平衡解離定数を指すことを意図する。

0121

「エピトープ」という用語は、パラトープとして公知である、抗体分子の可変領域における特異的な抗原結合部位と相互作用する抗原決定基を指す。単一の抗原は、複数のエピトープを有し得る。したがって、異なる抗体は、抗原における異なる領域に結合することが可能であり、異なる生物学的効果を及ぼし得る。「エピトープ」という用語はまた、B細胞および/またはT細胞がそれに対して応答する、抗原における部位も指す。それはまた、抗体が結合する抗原の領域も指す。エピトープは、構造的に定義することもでき、機能的に定義することもできる。機能的エピトープは一般に、構造的エピトープのサブセットであり、相互作用の親和性に直接寄与する残基を有する。エピトープはまた、立体配座的でもあり得る、すなわち、非直鎖状アミノ酸群からなることが可能である。ある特定の実施形態では、エピトープは、アミノ酸、糖側鎖、ホスホリル基、またはスルホニル基など、化学的に活性な表面分子の群分けである決定基を包含することが可能であり、ある特定の実施形態では、特定の三次元構造的特徴および/または特定の電荷特徴を有し得る。

0122

核酸またはその断片に言及する場合の「実質的な同一性」または「実質的に同一な」という用語は、適切なヌクレオチドの挿入または欠失によって別の核酸(またはその相補鎖)に照らして最適に配列決定されれば、以下で論じられるFASTA、BLAST、またはGAPなど、配列同一性についての任意の周知のアルゴリズムを介して測定されるヌクレオチド塩基の少なくとも約90%、および、より好ましくは、少なくとも約95%、96%、97%、98%、または99%においてヌクレオチド配列の同一性が認められることを示す。ある特定の場合において、基準核酸分子に対して実質的な同一性を有する核酸分子は、基準核酸分子によってコードされるポリペプチドと同じであるかまたは実質的に類似のアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードし得る。

0123

ポリペプチドに対して適用される場合、「実質的な類似性」または「実質的に類似の」という用語は、デフォルトによるギャップの重みを使用するGAPプログラムまたはBESTFITプログラムなどを介して最適に配列決定されれば、2つのペプチド配列が、少なくとも90%の配列同一性、さらにより好ましくは少なくとも95%、98%、または99%の配列同一性を共有することを意味する。同一でない残基位置は、保存的アミノ酸置換で異なることが好ましい。「保存的アミノ酸置換」とは、アミノ酸残基を、類似の化学的特性(例えば、電荷または疎水性)を伴う側鎖(R基)を有する別のアミノ酸残基で置換するアミノ酸置換である。一般に、保存的アミノ酸置換は、タンパク質の機能的特性を実質的に変化させない。2つ以上のアミノ酸配列が保存的置換により互いと異なる場合は、類似性の百分率または程度を上方へと調整して、置換の保存的性質を補正することができる。当業者には、この調整を行うための手段が周知である。例えば、Pearson(1994)MethodsMol.Biol.24:307−331を参照のこと。類似の化学的特性を伴う側鎖を有するアミノ酸基の例には、1)脂肪族側鎖:グリシンアラニンバリンロイシン、およびイソロイシン;2)脂肪族ヒドロキシル側鎖:セリンおよびトレオニン;3)アミド含有側鎖:アスパラギンおよびグルタミン;4)芳香族側鎖フェニルアラニンチロシン、およびトリプトファン;5)塩基性側鎖リシンアルギニン、およびヒスチジン;6)酸性側鎖:アスパラギン酸およびグルタミン酸;ならびに7)硫黄含有側鎖:システインおよびメチオニンが含まれる。好ましい保存的アミノ酸置換基は、バリン−ロイシン−イソロイシン、フェニルアラニン−チロシン、リシン−アルギニン、アラニン−バリン、グルタミン酸−アスパラギン酸、およびアスパラギン−グルタミンである。あるいは、保存的置換とは、Gonnetら、(1992)Science 256:1443 45において開示されているPAM250対数尤度行列で正の値をとる任意の変化でもある。「中程度に保存的」置換とは、PAM250対数尤度行列において負でない値をとる任意の変化である。

0124

ポリペプチドの配列類似性は典型的に、配列分析ソフトウェアを使用して測定する。タンパク質分析ソフトウェアは、保存的アミノ酸置換を含めた様々な置換、欠失、および他の修飾に割り当てられる類似性の測定値を使用して、類似の配列をマッチさせる。例えば、GCGソフトウェアは、デフォルトパラメータと共に使用して、異なる種の生物由来の相同的なポリペプチドなどの近縁のポリペプチドの間、または野生型タンパク質とその突然変異タンパク質との間の配列相同性または配列同一性を決定し得る、GAPおよびBESTFITなどのプログラムを含有する。例えば、GCG Version 6.1を参照のこと。また、ポリペプチド配列は、GCG Version 6.1におけるプログラムであるFASTAをデフォルトパラメータまたは推奨されるパラメータと共に使用しても比較することができる。FASTA(例えば、FASTA2およびFASTA3)は、クエリー配列検索配列との間の最適の重複領域についてのアライメントおよび配列同一性百分率をもたらす(Pearson(2000)、前出)。本発明の配列を、異なる生物由来の多数の配列を含有するデータベースと比較する場合に好ましい別のアルゴリズムは、BLASTコンピュータプログラム、とりわけ、デフォルトによるパラメータを使用するBLASTPまたはTBLASTNである。例えば、Altschulら、(1990)J.Mol.Biol.215:403 410および(1997)Nucleic AcidsRes.25:3389 402を参照のこと。

0125

特定の実施形態では、本発明の方法に使用される抗体または抗体断片は、単一特異性の場合もあり、二重特異性の場合もあり、多重特異性の場合もある。多重特異性抗体とは、1つの標的ポリペプチドの異なるエピトープに対して特異的な場合もあり、複数の標的ポリペプチドのエピトープに対して特異的な抗原結合ドメインを含有する場合もある。本発明の文脈で使用され得る例示的な二重特異性抗体のフォーマットは、第1の免疫グロブリンIg)CH3ドメインおよび第2のIg CH3ドメインであって、互いに少なくとも1つのアミノ酸だけ異なり、少なくとも1つのアミノ酸差異により、この二重特異性抗体のプロテインAへの結合が、このアミノ酸差異を欠く二重特異性抗体の場合と比較して低減される、第1および第2のIg CH3ドメインの使用を伴う。一実施形態では、第1のIg CH3ドメインは、プロテインAに結合し、第2のIg CH3ドメインは、H95R修飾(IMGTエクソン番号付けによる;EUの番号付けではH435R)など、プロテインAへの結合を低減するかまたは消失させる突然変異を含有する。第2のCH3はさらに、Y96F修飾(IMGTによる;EUではY436F)を含み得る。第2のCH3内に見出され得るさらなる修飾にはIgG1 mAbの場合のD16E、L18M、N44S、K52N、V57M、およびV82I(IMGTによる;EUではD356E、L358M、N384S、K392N、V397M、およびV422I);IgG2 mAbの場合のN44S、K52N、およびV82I(IMGT;EUではN384S、K392N、およびV422I);ならびにIgG4 mAbの場合のQ15R、N44S、K52N、V57M、R69K、E79Q、およびV82I(IMGTによる;EUではQ355R、N384S、K392N、V397M、R409K、E419Q、およびV422I)が含まれる。上記の二重特異性抗体のフォーマットにおける変化は、本発明の範囲内で想定される。

0126

「治療有効量」という語句は、所望の効果を生じさせるために投与される量を意味する。正確な量は処置目的に依存し、これは公知の技術を使用して当業者に確認可能である(例えば、Lloyd(1999)The Art,Science and Technology of Pharmaceutical Compoundingを参照のこと)。

0127

一般的な説明
Clostridium difficileはグラム陽性で胞子形成性の毒素産生細菌であり、ヒトにおける院内抗生物質関連下痢および大腸炎の主要な原因である(Bartlett,J.Gら、(1978),N.Engl.J.Med.298:531−534;Kyne,Lら、(2001),Clin.N.Am.30:753−777)。広域抗生物質の投与に起因する結腸環境の混乱は、細菌が腸に定着するのにつながる(Johnson,S.Cら、(1990),Lancet 336:97−100)。C.difficileが定着したこの患者集団の大部分は下痢(これは、ある特定の場合には偽膜性大腸炎につながる)を発症するが、これは、C.difficileによる2つの外毒素(毒素Aおよび毒素B)の産生に起因すると考えられている。処置は、原因抗生物質を中止するか、または原因抗生物質の投与を変更するか、または原因抗生物質を変更せず、続いてメトロニダゾール、バンコマイシンまたはフィダキソマイシンを投与することからなる。この処置計画は通常は成功するが、治療を中止すると多くの患者は再燃する(Fekety,R.,(1997),Am.J.Gastroenterology,92:739−750)。さらに、多くの場合、C.difficile細菌は使用した治療に耐性を持つようになるので処置が失敗し、いくつかの場合には死亡率が増加する(Dworczynski,Aら、(1991),Cytobios.65:149−153;Fekety,Rら、(1993),JAMA,269:71−75)。したがって、この疾患と闘うための、および/またはC.difficileが定着した患者におけるこの疾患の再発を予防するためのより有効な治療法の必要性がある。加えて、有効な薬剤の予防的投与によって、C.difficile感染症を発症するリスクを有する患者を処置する必要性がある。高齢者、特に65歳以上の患者がこの有リスク患者集団に含まれるが、65歳未満の患者は、患者をC.difficileによる感染症にかかりやすくし得る任意の基礎疾患の存在に応じて、より大きなリスクを有し得る。C.difficileに過去に感染した患者は、より大きな再発リスクを有し得る。リスクを有する他の患者には、基礎病状によりC.difficile感染症の素因を有する患者、または長期間(少なくとも1週間以上)の入院患者、および/または広域抗生物質による長期処置(14日間以上)中の患者、ならびに胃食道逆流性疾患(GERD)、胃潰瘍および小腸潰瘍、および食道炎を処置するためのプロトンポンプ阻害剤を服用している患者が含まれる。これらの薬剤には、デクスランソプラゾールエソメプラゾールランソプラゾールオメプラゾールパントプラゾールナトリウム、またはラベプラゾールナトリウムが含まれる。C.difficile感染症を発症するリスクを有する患者への処方について研究中の他の薬剤には、ヒスタミンH2受容体遮断薬、例えば、シメチジンファモチジンニザチジンおよびラニチジンが含まれる。他の研究では、C.difficileに関連する下痢の年齢別発生率、より具体的には50歳以降の患者における増加、および60歳以降の患者における死亡率の増加が示されている(Loo,VGら、(2005),N Engl J Med 353:2442−9)。実際、この研究は、C.difficile毒素の陽性アッセイの発生率が加齢に伴って増加することを示した先の研究(Karlstroem,Oら、(1998),Clin Infect Dis 26:141−5)と一致していた。

0128

C.difficileに対するより有効な治療法の必要性に対処するために、抗毒素Aおよび/またはB抗体を単独でまたは補助療法として使用した場合に、この疾患を処置する手段として、または少なくともC.difficile感染症に関連する下痢もしくは大腸炎の再発を予防する手段として使用することができるかを決定するための多くの研究が行われた。(Corthierら、(1991),Infect.Immun.59(3):1192−1195;Kink,J.A.and Willilams,J.A.,(1998),Infect.Immun.66(5):2018−2025;Lowy,Iら、(2010),N.Engl.J.Med.362(3):197−205;Babcock,G.Jら;(2006),Infection and Immunity,74(11):6339−6347)。より具体的には、C.difficileによる感染症の動物モデルを使用して、C.difficile由来の毒素Aおよび/または毒素Bに対する抗体が一次感染およびin vivo再燃率に及ぼす効果が研究されている(Corthier,Gら、(1991),Infect.Immun.59(3):1192−1195;Kink,J.Aら、(1998),Infect.Immun.66(5):2018−2025;Babcock,G.Jら、(2006),74(11):6339−6347)。C.difficileの動物モデルにおける結果により有意な保護が示されたので、前記疾患を有するヒト患者における抗毒素Aおよび抗毒素B抗体を使用したさらなる臨床試験が望まれる(Lowy,I.,(2010),N.Engl.J.Med.362(3):197−205)。

0129

本明細書に記載される抗体は、C.difficileの毒素Aおよび/または毒素Bに対する特異的結合を示し、C.difficileによる感染症を患っている患者を処置するのに有用であり得る。このような抗体の使用は、C.difficileによる一次感染を患っている患者を処置する有効な手段であり得るか、またはそれらは、前記疾患の再燃および前記疾患に関連する随伴性症候を予防するのに使用され得るか、または一次感染もしくは前記感染症の再発に関連する下痢もしくは大腸炎の重症度を低減するのに使用され得る。それらは単独で、またはC.difficile感染症を処置するための当技術分野で公知の他の治療部分もしくは治療法、例えば限定されないが、抗生物質療法、例えば、メトロニダゾール、バンコマイシンもしくはフィダキソマイシンとの補助療法として使用され得る。それらは、C.difficileワクチン、またはトキソイドの使用、または毒素Aおよび/もしくはBに対して特異的な第2もしくは第3の異なる抗体と併せて使用され得る。

0130

本発明のある特定の実施形態では、本発明の抗体の組み合わせは、C.difficileの超毒性株によって引き起こされる感染症を処置するのに使用され得る。これまでに最も著名な超毒性流行性分離菌群は、「BI/NAP1/027」と称されるものである。これは、欧州および北米にわたるC.difficile感染症の発生に関連している。この名称に該当する分離菌は、毒素Aおよび毒素Bの産生増加、さらなる毒素(バイナリー毒素)の存在、ならびにフルオロキノロン耐性の増加を特徴とする(McDonald,LCら、(2005),N Engl J Med 353:2433−41;Warny,MEら、(2005),Lancet 366:1079−84)。この分離菌群はまた、北米パルスフィールド1型(NAP1)、リボタイプ027およびBI群株とも称され得る。この株群は、18塩基対のtcdC遺伝子欠失を含有しており、それが産生するバイナリー毒素は、cdtAおよびcdtB遺伝子によってコードされる。この群は、対照株よりもそれぞれ16倍および23倍多い量の毒素Aおよび毒素Bを産生すると報告されている(Warny,MEら、(2005),Lancet 366:1079−84)。本発明の抗体は、4つの異なる臨床分離C.difficile BI/NAP1/027株(VA5、VA17、6336および6443)によって産生される毒素を中和することが示されたので、本発明の抗体を含む組成物を、C.difficileの上記超毒性株による感染症を患っている患者に治療的に投与することもできるし、または本明細書に示される超毒性株および任意の他の臨床関連超毒性株による感染症を発症するリスクを有する患者に予防的に投与することもできると想定される。これらの株を同定する手段は当業者に公知であり、これらの方法には、C.difficile分離菌のパルスフィールドゲル電気泳動(PFGE)(例えば、Fawley,WNら、(2002),J.Clin Microbiol 40:3546−7を参照のこと)、バイナリー毒素遺伝子および部分的tcdC遺伝子欠失のPCR分析(例えば、Goncalves,Cら、(2004),J Clin Microbiol 42:1933−9;およびCohen,SHら、(2000),J Infect Dis 181:659−63を参照のこと)、ならびに制限エンドヌクレアーゼ分析(例えば、Clabots,CRら、(1993),J Clin Microbiol 31:1870−5を参照のこと)が含まれ得る。

0131

ある特定の実施形態では、本発明の抗体は、主な免疫原、例えば、C.difficile由来の天然の不活性化毒素A(GenBankアクセッション番号CAA63564(配列番号378)を参照のこと)もしくは毒素B(GenBankアクセッション番号CAJ67492(配列番号380)を参照のこと)、または前記毒素もしくは毒素断片の組換え不活性型免疫感作し、続いて、第2の免疫原または前記天然毒素の免疫原活性断片で免疫感作したマウスから得られる。不活性化毒素Aのみもしくは不活性化毒素Bのみのいずれかで動物を免疫感作してもよいし、または不活性化毒素Aおよび不活性化毒素Bの両方で同時に免疫感作してもよい。免疫原として使用する前に、ホルムアルデヒドグルタルアルデヒド過酸化物による処理または酸素処理を含む標準的なトキソイド調製手順を使用して毒素を不活性化することができる(Relyveldら、Methodsin Enzymology,93:24,1983、Woodrow and Levine,eds.New Generation Vaccines,Marcel Dekker,Inc.,New York,1990)。別の不活性化手段は、UDPジアルデヒド(これは、他の不活性化法と比較して毒素の天然構造を維持し、それにより、天然毒素とより反応性の抗体を誘導する可能性を高めるように作用し得る)の使用によるものである(Genthら、(2000),Infect.Immun.68(3):1094−1101)。

0132

あるいは、標準的な組換え技術を使用して、減少した毒性を示すC.difficile由来の突然変異体毒素を生産し、免疫原として使用してもよい(例えば、米国特許第5,085,862号明細書;米国特許第5,221,618号明細書;米国特許第5,244,657号明細書;米国特許第5,332,583号明細書;米国特許第5,358,868号明細書;および米国特許第5,433,945号明細書を参照のこと)。このような突然変異体は、毒素の活性部位に欠失または点突然変異を含有し得る。

0133

免疫原は、天然毒素Aもしくは毒素Bの生物学的に活性なおよび/もしくは免疫原性の断片、またはそれらの活性断片をコードするDNAであり得る。断片は、毒素Aまたは毒素BのいずれかのN末端またはC末端ドメインに由来し得る。断片は、グルコシル化酵素ドメイン(A)、自己触媒プロセシングドメイン(C)、転移ドメイン(D)または結合ドメイン(B)を含む毒素Aまたは毒素Bの公知のドメイン(図1を参照のこと)のいずれかに由来し得る。本発明のある特定の実施形態では、免疫原は、配列番号378のおよそアミノ酸残基1832〜2710に及ぶ毒素Aのカルボキシ末端受容体結合ドメインである。本発明のある特定の実施形態では、免疫原は、配列番号375に示されている毒素Aのカルボキシ末端受容体結合ドメインである。本発明のある特定の実施形態では、免疫原は、配列番号380のおよそアミノ酸残基1834〜2366に及ぶ毒素Bのカルボキシ末端受容体結合ドメインである。本発明のある特定の実施形態では、免疫原は、配列番号376に示されている毒素Bのカルボキシ末端受容体結合ドメインである。

0134

C.difficile由来の毒素Aの全長アミノ酸配列は、配列番号378として示されている。

0135

C.difficile由来の毒素Bの全長アミノ酸配列は、配列番号380として示されている。

0136

ある特定の実施形態では、C.difficileの毒素Aまたは毒素Bに特異的に結合する抗体を、上記領域の断片、または本明細書に記載される領域のNもしくはC末端のいずれかまたは両方から前記指定領域を約5〜約20個のアミノ酸残基分延長したペプチドを使用して調製することができる。ある特定の実施形態では、上記領域またはその断片の任意の組み合わせが、毒素Aまたは毒素B特異的抗体の調製に使用され得る。ある特定の実施形態では、毒素Aもしくは毒素Bの上記領域またはそれらの断片のいずれか1つ以上が、単一特異性、二重特異性または多重特異性抗体を調製するのに使用され得る。

0137

抗体の抗原結合断片
別段に明記さない限り、本明細書で使用される場合、「抗体」という用語は、2つの免疫グロブリン重鎖および2つの免疫グロブリン軽鎖(すなわち、「完全抗体分子」)ならびにその抗原結合断片を含む抗体分子を包含すると理解するものとする。本明細書で使用される場合、抗体の「抗原結合部分」、抗体の「抗原結合断片」などの用語には、抗原に特異的に結合して複合体を形成する、任意の天然ポリペプチド、酵素的に得られるポリペプチド、合成ポリペプチド、もしくは遺伝子操作したポリペプチド、または糖タンパク質が含まれる。本明細書で使用される場合、抗体の「抗原結合部分」、または「抗体断片」という用語は、C.difficileの毒素Aおよび/または毒素Bのいずれかに特異的に結合する能力を保持する抗体の1つ以上の断片を指す。抗体断片には、Fab断片、F(ab’)2断片、Fv断片、dAb断片、CDRまたは単離CDRを含有する断片が含まれ得る。抗体の抗原結合断片は、例えば、タンパク質分解による消化または抗体の可変ドメインおよび(場合によって)定常ドメインをコードするDNAの操作および発現を伴う組換え遺伝子操作法など、任意の適切な標準的技術を使用して完全抗体分子から派生させることができる。このようなDNAは公知であり、および/または、例えば、市販の供給源DNAライブラリー(例えば、ファージ抗体ライブラリーを含めた)から容易に入手可能であり、合成可能な場合もある。DNAは、配列決定し、化学的にまたは分子生物学法を使用して操作し、例えば、1つ以上の可変ドメインおよび/もしくは定常ドメインを適切な構成へと配置するか、またはコドンを導入するか、システイン残基創出するか、アミノ酸を修飾するか、付加するか、もしくは欠失させることなどもできる。

0138

抗原結合断片の非限定的な例には、(i)Fab断片;(ii)F(ab’)2断片;(iii)Fd断片;(iv)Fv断片;(v)単鎖Fv(scFv)分子;(vi)dAb断片;および(vii)抗体の超可変領域を模倣するアミノ酸残基からなる最小限の認識単位(例えば、CDR3ペプチドなどの単離相補性決定領域(CDR))、または拘束性FR3−CDR3−FR4ペプチドが含まれる。また、ドメイン特異的抗体、単一ドメイン抗体ドメイン欠失抗体、キメラ抗体、CDR移植抗体、ダイアボディートリアボディーテトラボディーミニボディーナノボディー(例えば、一価ナノボディー、二価ナノボディーなど)、Small Modular ImmunoPharmaceuticals(SMIP)、およびサメIgNAR可変ドメインなど、他の操作分子も、本明細書で使用される場合、「抗原結合断片」という表現に包含される。

0139

抗体の抗原結合断片は、典型的に、少なくとも1つの可変ドメインを含む。可変ドメインは、任意のサイズまたはアミノ酸組成であり得、一般に1つ以上のフレームワーク配列に隣接するか、またはこれらとインフレームである少なくとも1つのCDRを含む。VHドメインをVLドメインと会合させた抗原結合断片において、VHドメインとVLドメインとは、互いに対して任意の適切な配置下に置くことができる。例えば、可変領域は、二量体であり得、VH−VH二量体、VH−VL二量体、またはVL−VL二量体を含有し得る。あるいは、抗体の抗原結合断片は、単量体のVHドメインまたはVLドメインを含有し得る。

0140

ある特定の実施形態では、抗体の抗原結合断片は、少なくとも1つの定常ドメインに共有結合的に連結された少なくとも1つの可変ドメインを含有し得る。本発明の抗体の抗原結合断片内に見出され得る可変ドメインおよび定常ドメインの非限定的な例示的構成には、(i)VH−CH1;(ii)VH−CH2;(iii)VH−CH3;(iv)VH−CH1−CH2;(v)VH−CH1−CH2−CH3;(vi)VH−CH2−CH3;(vii)VH−CL;(viii)VL−CH1;(ix)VL−CH2;(x)VL−CH3;(xi)VL−CH1−CH2;(xii)VL−CH1−CH2−CH3;(xiii)VL−CH2−CH3;および(xiv)VL−CLが含まれる。上記で列挙した例示的な構成のいずれかを含めた可変ドメインおよび定常ドメインの任意の構成において、可変ドメインおよび定常ドメインは、互いに直接連結される場合もあり、完全または部分的なヒンジ領域またはリンカー領域を介して連結される場合もある。ヒンジ領域は、単一のポリペプチド分子内で隣接する可変ドメインおよび/または定常ドメインの間に、結果として可撓性または半可撓性の連結をもたらす、少なくとも2つの(例えば、5、10、15、20、40、60以上の)アミノ酸からなることが可能である。さらに、本発明の抗体の抗原結合断片は、互いと非共有結合的に会合し、および/または1つ以上の単量体のVHドメインもしくはVLドメインと非共有結合的に会合する(例えば、ジスルフィド結合を介して)、上記で列挙した可変ドメインおよび定常ドメインの構成のいずれかのホモ二量体またはヘテロ二量体(または他の多量体)も含み得る。

0141

完全抗体分子の場合と同様、抗原結合断片も、単一特異性の場合もあり、多重特異性(例えば、二重特異性)の場合もある。抗体の多重特異性抗原結合断片は典型的に、少なくとも2つの異なる可変ドメインを含み、各可変ドメインは、個別の抗原または同じ抗原における異なるエピトープに特異的に結合することが可能である。当技術分野で利用可能な日常的な技術を使用して、本明細書で開示される例示的な二重特異性抗体のフォーマットを含めた任意の多重特異性抗体フォーマットを、本発明の抗体の抗原結合断片の文脈における使用のために適合させることができる。

0142

ヒト抗体の調製
当技術分野では、トランスジェニックマウスにおいてヒト抗体を作製する方法が公知である。任意のこのような公知の方法を、本発明の文脈で使用して、C.difficileの毒素Aおよび/または毒素Bに特異的に結合するヒト抗体を作ることができる。

0143

VELOCIMMUNE(登録商標)法(例えば、米国特許第6,596,541号明細書を参照のこと;Regeneron Pharmaceuticals、VELOCIMMUNE(登録商標))またはモノクローナル抗体を作製するための他の任意の公知の方法を使用して、ヒト可変領域およびマウス定常領域を有する、C.difficileの毒素Aおよび/または毒素Bに対する高親和性のキメラ抗体をまず単離する。VELOCIMMUNE(登録商標)法は、マウスが、抗原刺激に反応してヒト可変領域およびマウス定常領域を含む抗体を作製するように、内因性マウス定常領域遺伝子座に作動可能に連結されたヒト重鎖可変領域およびヒト軽鎖可変領域を含むゲノムを有するトランスジェニックマウスの作製を伴う。抗体の重鎖可変領域および軽鎖可変領域をコードするDNAを単離し、ヒト重鎖定常領域およびヒト軽鎖定常領域をコードするDNAに作動可能に連結する。次いで、DNAを、完全ヒト抗体を発現することが可能な細胞内で発現させる。

0144

一般に、VELOCIMMUNE(登録商標)マウスを、対象の抗原で感作し、リンパ球(B細胞など)を、抗体を発現させるマウスから回収する。リンパ球を骨髄腫細胞系と融合させて不死化ハイブリドーマ細胞系を調製することができ、このようなハイブリドーマ細胞系をスクリーニングおよび選択して、対象の抗原に対して特異的な抗体を産生するハイブリドーマ細胞系を同定する。重鎖および軽鎖の可変領域をコードするDNAを単離し、重鎖および軽鎖の所望のアイソタイプ定常領域に連結することができる。このような抗体タンパク質は、CHO細胞などの細胞において生産することができる。あるいは、抗原特異的なキメラ抗体または軽鎖および重鎖の可変ドメインをコードするDNAを、抗原特異的リンパ球から直接単離することもできる。

0145

まず、ヒト可変領域およびマウス定常領域を有する高親和性のキメラ抗体を単離する。以下の実験についての節で論じる通り、抗体を、親和性、選択性、エピトープなどを含めた所望の特徴について特徴づけて選択する。マウス定常領域を、所望のヒト定常領域で置換して、本発明の完全ヒト抗体、例えば、野生型のIgG1もしくはIgG4または改変されたIgG1もしくはIgG4を作製する。選択した定常領域は特定の使用に応じて変化し得るが、高親和性抗原結合特性および標的特異性は可変領域内に残る。

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