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課題

処理品質をさらに向上できる基板処理方法を提供する。

解決手段

基板処理方法は、基板Wの中央部に溶剤Aを供給し、且つ、基板Wの回転速度を増加させる溶剤供給工程(時刻t1−t9)を備える。溶剤供給工程は、溶剤Aが基板Wの周縁に到達する時刻8まで、基板Wに対する溶剤Aの供給を継続する。このような基板処理方法によれば、パーティクルの発生を効果的に抑制しつつ、基板Wの表面の全部を溶剤Aで覆うことができる。すなわち、溶剤Aを基板Wに供給する処理の品質を効果的に高めることができる。

概要

背景

フォトリソグラフィープロセスは、半導体デバイス回路パターン基板上のレジスト膜転写する。フォトリソグラフィープロセスは、基板にレジスト膜などの塗膜を形成する処理やレジスト膜を現像する処理などを含む。

これらの処理では、各種の処理液を基板に供給する。処理液は、例えば、薬液溶剤である。薬液は、例えば、基板にレジスト膜などの塗膜を形成する塗布液や、レジスト膜を現像する現像液である。塗布液は、レジスト膜を形成するためのレジスト膜材料などである。溶剤は、例えばシンナーである。

溶剤は、例えば、レジスト膜材料の濡れ性を向上させる。レジスト膜の濡れ性を向上させることによって、レジスト膜材料の消費量を抑制できる(例えば、特許文献1、2参照)。あるいは、レジスト膜の濡れ性を向上させることによって、品質の良いレジスト膜を基板上に形成できる(例えば、特許文献3、4参照)。

特許文献1では、静止した基板上にシンナーを供給する。シンナーの供給を終了した後、基板上にレジスト膜材料を供給しながら基板の回転速度を直ちに4000rpmに増加する。これにより、溶剤およびレジスト膜材料を基板の表面に広げ、基板上にレジスト膜を形成する。

特許文献2では、回転速度が0〜50rpmに保たれた基板上にシンナーを供給する。シンナーの供給を終了した後、レジスト膜材料を供給しながら基板の回転速度を直ちに2000〜4000rpmに増加する。これにより、溶剤およびレジスト膜材料を基板の表面に広げ、基板上にレジスト膜を形成する。

特許文献3では、静止した基板上にシンナーを滴下する。シンナーの滴下を終了した後、基板を回転させてシンナーを基板の表面に広げ、基板の表面にシンナーの膜を形成する。その後、基板上にレジスト膜材料を供給する。これにより、基板上にレジスト膜を形成する。

特許文献4では、静止した基板上に溶剤を供給する。溶剤の供給を終了した後、基板の回転速度を直ちに500rpmに増加し、溶剤を基板の表面に広げる。その後、基板上にレジスト膜材料を供給する。これにより、基板上にレジスト膜を形成する。

溶剤の用途は、レジスト膜材料の濡れ性を向上させることに限られない。溶剤の用途としては、例えば、レジスト膜材料以外の薬液の濡れ性を向上させること、基板の表面を薬液が馴染みやすい状態にすること、または、薬液を希釈することなどがある。また、溶剤の用途としては、基板の表面改質を行うこと、または、基板の表面の濡れ性を高めることなどもある。

概要

処理品質をさらに向上できる基板処理方法を提供する。基板処理方法は、基板Wの中央部に溶剤Aを供給し、且つ、基板Wの回転速度を増加させる溶剤供給工程(時刻t1−t9)を備える。溶剤供給工程は、溶剤Aが基板Wの周縁に到達する時刻8まで、基板Wに対する溶剤Aの供給を継続する。このような基板処理方法によれば、パーティクルの発生を効果的に抑制しつつ、基板Wの表面の全部を溶剤Aで覆うことができる。すなわち、溶剤Aを基板Wに供給する処理の品質を効果的に高めることができる。

目的

本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、処理品質をさらに向上できる基板処理方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

基板を処理する基板処理方法であって、基板の中央部に溶剤を供給し、且つ、基板の回転速度を増加させる溶剤供給工程を備え、前記溶剤供給工程は、溶剤が基板の周縁に到達する時まで、基板に対する溶剤の供給を継続する基板処理方法。

請求項2

請求項1に記載の基板処理方法において、前記溶剤供給工程は、基板の回転速度を第1速度に保ち、基板に溶剤を供給する第1等速工程と、前記第1等速工程の後、基板の回転速度を前記第1速度から前記第1速度より大きな第2速度に加速し、基板に対する溶剤の供給を継続する第1加速工程と、を含み、前記第1加速工程は、溶剤が基板の周縁に到達する前に開始する基板処理方法。

請求項3

請求項2に記載の基板処理方法において、前記溶剤供給工程は、前記第1加速工程の後、基板の回転速度を前記第2速度に保ち、基板に対する溶剤の供給を継続する第2等速工程と、を含み、前記第2等速工程は、溶剤が基板の周縁に到達する前に開始する基板処理方法。

請求項4

請求項3に記載の基板処理方法において、前記溶剤供給工程は、前記第2等速工程の後、基板の回転速度を前記第2速度から前記第2速度より大きな第3速度に加速し、基板に対する溶剤の供給を継続する第2加速工程と、を含み、前記第2加速工程は、溶剤が基板の周縁に到達する前に開始する基板処理方法。

請求項5

請求項4に記載の基板処理方法において、前記溶剤供給工程は、前記第2加速工程の後、基板の回転速度を前記第3速度に保ち、基板に対する溶剤の供給を継続する第3等速工程と、を含み、前記第3等速工程は、溶剤が基板の周縁に到達する前に開始する基板処理方法。

請求項6

請求項2から5のいずれかに記載の基板処理方法において、前記第1等速工程において基板の中央部に溶剤を供給し始め、前記第1速度は0rpm以上で、かつ、30rpm未満である基板処理方法。

請求項7

基板を処理する基板処理方法であって、基板の中央部に溶剤を供給し、且つ、基板の回転速度を増加させる溶剤供給工程を備え、前記溶剤供給工程は、基板に溶剤を供給し始めた時から溶剤が基板の周縁に到達する時まで、基板の回転速度を3つ以上の段階で増加させる基板処理方法。

請求項8

請求項7に記載の基板処理方法において、前記溶剤供給工程は、基板の回転速度を第1速度に保ち、基板に溶剤を供給する第1等速工程と、前記第1等速工程の後、基板の回転速度を前記第1速度より大きな第2速度に保つ第2等速工程と、前記第2等速工程の後、基板の回転速度を前記第2速度より大きな第3速度に保つ第3等速工程と、を含み、前記第3等速工程は、溶剤が基板の周縁に到達する前に開始する基板処理方法。

請求項9

基板を処理する基板処理方法であって、基板の中央部に溶剤を供給し、且つ、基板の回転速度を増加させる溶剤供給工程を備え、前記溶剤供給工程は、基板に溶剤を供給し始めた時から溶剤が基板の周縁に到達する時までにわたって基板の回転速度の加速を継続する基板処理方法。

請求項10

請求項7から9のいずれかに記載の基板処理方法において、前記溶剤供給工程は、溶剤が基板の周縁に到達する時まで、基板に対する溶剤の供給を継続する基板処理方法。

請求項11

請求項1から10のいずれかに記載の基板処理方法において、溶剤が基板の周縁に到達する時の基板の回転速度は、1500rpm未満である基板処理方法。

請求項12

請求項1から11のいずれかに記載の基板処理方法において、溶剤が基板の周縁に到達する時の基板の回転速度は、200rpm未満である基板処理方法。

請求項13

請求項1から12のいずれかに記載の基板処理方法において、前記溶剤供給工程は、基板に溶剤を供給し始めた時から溶剤が基板の周縁に到達する時までの期間の少なくとも一部において、基板の回転速度をS字状に加速させる基板処理方法。

請求項14

請求項1から13のいずれかに記載の基板処理方法において、基板に対する溶剤の供給を終了した後、基板に薬液を供給する薬液供給工程を備える基板処理方法。

請求項15

請求項1から14のいずれかに記載の基板処理方法において、基板に対する溶剤の供給を終了した後、基板に処理液を供給すること無く、基板を回転させる単純回転工程を備える基板処理方法。

技術分野

0001

本発明は、基板を処理する基板処理方法に関し、特に基板に溶剤を供給する技術に関する。基板は、半導体ウエハフォトマスク用のガラス基板液晶表示用のガラス基板、光ディスク用の基板などである。

背景技術

0002

フォトリソグラフィープロセスは、半導体デバイス回路パターンを基板上のレジスト膜転写する。フォトリソグラフィープロセスは、基板にレジスト膜などの塗膜を形成する処理やレジスト膜を現像する処理などを含む。

0003

これらの処理では、各種の処理液を基板に供給する。処理液は、例えば、薬液や溶剤である。薬液は、例えば、基板にレジスト膜などの塗膜を形成する塗布液や、レジスト膜を現像する現像液である。塗布液は、レジスト膜を形成するためのレジスト膜材料などである。溶剤は、例えばシンナーである。

0004

溶剤は、例えば、レジスト膜材料の濡れ性を向上させる。レジスト膜の濡れ性を向上させることによって、レジスト膜材料の消費量を抑制できる(例えば、特許文献1、2参照)。あるいは、レジスト膜の濡れ性を向上させることによって、品質の良いレジスト膜を基板上に形成できる(例えば、特許文献3、4参照)。

0005

特許文献1では、静止した基板上にシンナーを供給する。シンナーの供給を終了した後、基板上にレジスト膜材料を供給しながら基板の回転速度を直ちに4000rpmに増加する。これにより、溶剤およびレジスト膜材料を基板の表面に広げ、基板上にレジスト膜を形成する。

0006

特許文献2では、回転速度が0〜50rpmに保たれた基板上にシンナーを供給する。シンナーの供給を終了した後、レジスト膜材料を供給しながら基板の回転速度を直ちに2000〜4000rpmに増加する。これにより、溶剤およびレジスト膜材料を基板の表面に広げ、基板上にレジスト膜を形成する。

0007

特許文献3では、静止した基板上にシンナーを滴下する。シンナーの滴下を終了した後、基板を回転させてシンナーを基板の表面に広げ、基板の表面にシンナーの膜を形成する。その後、基板上にレジスト膜材料を供給する。これにより、基板上にレジスト膜を形成する。

0008

特許文献4では、静止した基板上に溶剤を供給する。溶剤の供給を終了した後、基板の回転速度を直ちに500rpmに増加し、溶剤を基板の表面に広げる。その後、基板上にレジスト膜材料を供給する。これにより、基板上にレジスト膜を形成する。

0009

溶剤の用途は、レジスト膜材料の濡れ性を向上させることに限られない。溶剤の用途としては、例えば、レジスト膜材料以外の薬液の濡れ性を向上させること、基板の表面を薬液が馴染みやすい状態にすること、または、薬液を希釈することなどがある。また、溶剤の用途としては、基板の表面改質を行うこと、または、基板の表面の濡れ性を高めることなどもある。

先行技術

0010

特開2002−134399号公報
特開2010−207788号公報
特開2002−175966号公報
特開2012−589号公報

発明が解決しようとする課題

0011

近年、レジストパターン微細化に伴い、従前では問題にならなかった微小パーティクルパターン欠陥になる可能性がでてきた。また、処理の品質を検査する精度が向上し、従前では見過ごされていたパーティクルが検出されるようになってきた。これらの事情により、基板に処理液を供給する処理においても、微小なパーティクルの発生が問題となってきた。

0012

本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、処理品質をさらに向上できる基板処理方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0013

本発明者らは、基板に対する薬液の供給の仕方に、パーティクルの発生原因があると考えた。薬液は一般に溶剤に較べて濡れ性が悪く(低く)、または、粘度が高いので、薬液を基板に適切に供給することは、溶剤を基板に適切に供給することに較べて難しいからである。

0014

本発明者らは、薬液を基板に供給する手順や条件の変更を試みた。しかしながら、薬液を基板に供給する手順や条件をどのように変更しても、パーティクルの発生を効果的に抑制することが出来なかった。

0015

そこで、パーティクルの発生状況を改めて検討したところ、多くのパーティクルが基板の中央部に位置する小さな仮想円の周上に分布することを、本発明者らは知見した。さらに、その仮想円が、基板に溶剤を供給したときに一時的に形成される溶剤の液溜まりの範囲と類似することに、本発明者らは気付いた。基板に対する溶剤の供給の仕方にパーティクルの発生原因があるかも知れない、と本発明者らは考えた。

0016

なお、「溶剤の液溜まり」は、溶剤の塊のことである。本明細書では、「溶剤の液溜まり」を、適宜に「溶剤のコア」と呼ぶ。

0017

そこで、本発明者らは、溶剤を基板に供給する手順や条件の変更を試みた。

0018

本発明は、このような知見、検討および試行によって得られたものであり、次のような構成をとる。すなわち、本発明は、基板を処理する基板処理方法であって、基板の中央部に溶剤を供給し、且つ、基板の回転速度を増加させる溶剤供給工程を備え、前記溶剤供給工程は、溶剤が基板の周縁に到達する時まで、基板に対する溶剤の供給を継続する基板処理方法である。

0019

本発明に係る基板処理方法は溶剤供給工程を備える。溶剤供給工程は、基板の中央部に溶剤を供給することにより、基板の中央部に溶剤の1つのコアを形成する。溶剤供給工程は、基板の回転速度を増加させることにより、溶剤のコアを広げる。溶剤供給工程は、さらに、基板に溶剤を供給し始めた時から溶剤が基板の周縁に到達する時までにわたって、基板に溶剤を供給し続ける。これにより、溶剤が基板の周縁に到達する時まで、溶剤のコアを円滑に拡大できる。その結果、パーティクルの発生を効果的に抑制しつつ、基板の表面の全部を溶剤で覆うことができる。すなわち、溶剤を基板に供給する処理の品質を効果的に高めることができる。

0020

なお、「基板の中央部」とは、基板の回転中心を含む基板の表面の部分である。基板に対する溶剤の供給を継続する間、溶剤の供給位置が常に基板の中央部である必要はない。例えば、基板に対する溶剤の供給を継続する間、溶剤の供給位置を基板の中央部から基板の中央部以外の部分に移動してもよい。「基板の回転速度を増加させる」とは、溶剤供給工程が終わる時の基板の回転速度が溶剤供給工程が始まる時の基板の回転速度より大きく、且つ、溶剤供給工程が終わるまで基板の回転速度が減少することがないことを言う。例えば、溶剤供給工程の全期間にわたって基板の回転速度の加速を継続してもよい。あるいは、溶剤供給工程の一部の期間において基板の回転速度を増加させ、溶剤供給工程のその他の期間において基板の回転速度を一定に保ってもよい。

0021

上述の基板処理方法において、前記溶剤供給工程は、基板の回転速度を第1速度に保ち、基板に溶剤を供給する第1等速工程と、前記第1等速工程の後、基板の回転速度を前記第1速度から前記第1速度より大きな第2速度に加速し、基板に対する溶剤の供給を継続する第1加速工程と、を含み、前記第1加速工程は、溶剤が基板の周縁に到達する前に開始することが好ましい。溶剤供給工程は第1等速工程を含むので、溶剤のコアを基板上に好適に形成できる。溶剤供給工程は第1加速工程を含むので、溶剤が基板の周縁に到達する前に、溶剤に働く遠心力を積極的に増大できる。これにより、溶剤のコアを円滑に拡大できる。

0022

上述の基板処理方法において、前記溶剤供給工程は、前記第1加速工程の後、基板の回転速度を前記第2速度に保ち、基板に対する溶剤の供給を継続する第2等速工程と、を含み、前記第2等速工程は、溶剤が基板の周縁に到達する前に開始することが好ましい。溶剤供給工程は、基板に溶剤を供給し始めた時から溶剤が基板の周縁に到達する時までに、少なくとも2つの等速工程(すなわち、第1等速工程と第2等速工程)を実行する。溶剤供給工程は、溶剤が基板の周縁に到達する時まで、基板の回転速度を段階的に増加する。これにより、溶剤のコアを一層円滑に拡大できる。

0023

上述の基板処理方法において、前記溶剤供給工程は、前記第2等速工程の後、基板の回転速度を前記第2速度から前記第2速度より大きな第3速度に加速し、基板に対する溶剤の供給を継続する第2加速工程と、を含み、前記第2加速工程は、溶剤が基板の周縁に到達する前に開始することが好ましい。溶剤供給工程は、基板に溶剤を供給し始めた時から溶剤が基板の周縁に到達する時までに、少なくとも2つの加速工程(すなわち、第1加速工程と第2加速工程)を実行する。溶剤供給工程は、溶剤が基板の周縁に到達するまでに、溶剤に働く遠心力を2回以上、積極的に増大する。これにより、溶剤のコアを一層円滑に拡大できる。

0024

上述の基板処理方法において、前記溶剤供給工程は、前記第2加速工程の後、基板の回転速度を前記第3速度に保ち、基板に対する溶剤の供給を継続する第3等速工程と、を含み、前記第3等速工程は、溶剤が基板の周縁に到達する前に開始することが好ましい。溶剤供給工程は、基板に溶剤を供給し始めた時から溶剤が基板の周縁に到達する時までに、少なくとも3つの等速工程(すなわち、第1等速工程と第2等速工程と第3等速工程)を実行する。溶剤供給工程は、溶剤が基板の周縁に到達するまで、基板の回転速度を3つ以上の段階によって増加する。これにより、溶剤のコアを一層円滑に拡大できる。

0025

上述の基板処理方法において、前記第1速度は0rpm以上で、かつ、30rpm未満であることが好ましい。第1速度は比較的に小さいので、溶剤のコアを一層好適に形成できる。

0026

また、本発明は、基板を処理する基板処理方法であって、基板の中央部に溶剤を供給し、且つ、基板の回転速度を増加させる溶剤供給工程を備え、前記溶剤供給工程は、基板に溶剤を供給し始めた時から溶剤が基板の周縁に到達する時まで、基板の回転速度を3つ以上の段階で増加させる基板処理方法である。

0027

本発明に係る基板処理方法は溶剤供給工程を備える。溶剤供給工程は、基板の中央部に溶剤を供給することにより、基板の中央部に溶剤のコアを1つのみ形成する。溶剤供給工程は、基板の回転速度を増加させることにより、溶剤のコアを基板上に広げる。ここで、溶剤供給工程は、基板に溶剤を供給し始めた時から溶剤が基板の周縁に到達する時までに、少なくとも3つの段階を通して基板の回転速度を増加する。これにより、溶剤が基板の周縁に到達する時まで、溶剤のコアを円滑に拡大できる。その結果、パーティクルの発生を効果的に抑制しつつ、基板の表面の全部を溶剤で覆うことができる。すなわち、溶剤を基板に供給する処理の品質を効果的に高めることができる。

0028

なお、「少なくとも3つの段階」はそれぞれ、互いに異なる速度で基板の回転速度を一定に保つ。

0029

上述の基板処理方法において、前記溶剤供給工程は、基板の回転速度を第1速度に保ち、基板に溶剤を供給する第1等速工程と、前記第1等速工程の後、基板の回転速度を前記第1速度より大きな第2速度に保つ第2等速工程と、前記第2等速工程の後、基板の回転速度を前記第2速度より大きな第3速度に保つ第3等速工程と、を含み、前記第3等速工程は、溶剤が基板の周縁に到達する前に開始することが好ましい。溶剤供給工程は、基板に溶剤を供給し始めた時から溶剤が基板の周縁に到達する時までに、少なくとも3つの等速工程(すなわち、第1等速工程と第2等速工程と第3等速工程)を実行する。すなわち、溶剤供給工程は、溶剤が基板の周縁に到達するまで、基板の回転速度を3つ以上の段階によって増加する。これにより、溶剤のコアを一層円滑に拡大できる。

0030

なお、第1乃至第3等速工程は、上述の基板処理方法に記載の「少なくとも3つの段階」の例である。

0031

上述の基板処理方法において、第1速度は0rpm以上で、かつ、30rpm未満であることが好ましい。第1速度は比較的に小さいので、基板上に溶剤のコアを一層好適に形成できる。

0032

また、本発明は、基板を処理する基板処理方法であって、基板の中央部に溶剤を供給し、且つ、基板の回転速度を増加させる溶剤供給工程を備え、前記溶剤供給工程は、基板に溶剤を供給し始めた時から溶剤が基板の周縁に到達する時までにわたって基板の回転速度の加速を継続する基板処理方法である。

0033

本発明に係る基板処理方法は溶剤供給工程を備える。溶剤供給工程は、基板の中央部に溶剤を供給することにより、基板の中央部に溶剤の1つのコアを一時的に形成する。溶剤供給工程は、基板の回転速度を増加させることにより、溶剤のコアを拡大する。ここで、溶剤供給工程は、基板に溶剤を供給し始めた時から溶剤が基板の周縁に到達する時までにわたって、基板の回転速度を加速し続ける。これにより、溶剤が基板の周縁に到達する時まで、溶剤のコアを円滑に拡大できる。その結果、パーティクルの発生を効果的に抑制しつつ、基板の表面の全部を溶剤で覆うことができる。すなわち、溶剤を基板に供給する処理の品質を効果的に高めることができる。

0034

上述の基板処理方法において、前記溶剤供給工程は、溶剤が基板の周縁に到達する時まで、基板に対する溶剤の供給を継続することが好ましい。溶剤供給工程は、基板に溶剤を供給し始めた時から溶剤が基板の周縁に到達する時までにわたって、基板に対する溶剤の供給を継続する。これにより、溶剤が基板の周縁に到達する時まで、溶剤のコアを一層円滑に拡大できる。

0035

上述の基板処理方法において、溶剤が基板の周縁に到達する時の基板の回転速度は、1500rpm未満であることが好ましい。換言すれば、基板に溶剤を供給し始めた時から溶剤が基板の周縁に到達する時まで、基板の回転速度は1500rpm未満に制限されることが好ましい。これによれば、溶剤のコアを一層円滑に拡大できる。

0036

上述の基板処理方法において、溶剤が基板の周縁に到達する時の基板の回転速度は、200rpm未満であることが好ましい。換言すれば、基板に溶剤を供給し始めた時から溶剤が基板の周縁に到達する時まで、基板の回転速度は200rpm未満に制限されることが好ましい。これによれば、溶剤のコアを一層円滑に拡大できる。

0037

上述の基板処理方法において、前記溶剤供給工程は、基板に溶剤を供給し始めた時から溶剤が基板の周縁に到達する時までの期間の少なくとも一部において、基板の回転速度をS字状に加速させることが好ましい。基板の回転速度をS字状に加速させることによって、基板の回転加速度を緩やかに変化させることができる。すなわち、基板上の溶剤に働く遠心力を緩やかに変化させることができる。これにより、溶剤のコアを一層円滑に拡大できる。

0038

なお、「基板の回転速度をS字状に加速させる」とは、基板の回転速度を加速し始める際、時間の経過に伴って基板の回転加速度を増加させることを含む。また、「基板の回転速度をS字状に加速させる」とは、基板の回転速度の加速を終了する際、時間の経過に伴って基板の回転加速度を減少させることを含む。

0039

上述の基板処理方法において、基板に対する溶剤の供給を終了した後、基板に薬液を供給する薬液供給工程を備えることが好ましい。溶剤を基板に品質良く供給した後に薬液供給工程を実行するので、薬液を基板に供給する処理の品質も高めることができる。

0040

上述の基板処理方法において、基板に対する溶剤の供給を終了した後、基板に処理液を供給すること無く、基板を回転させる単純回転工程を備えることが好ましい。これによれば、基板上に形成された溶剤の膜の厚みを好適に薄くできる。

0041

なお、本明細書は、次のような基板処理方法に係る発明も開示する。

0042

(1)基板を処理する基板処理方法であって、
基板の中央部に溶剤を供給し始めることによって、溶剤のコアを基板上の中央部に生成し、
基板に対する溶剤の供給を継続し、且つ、基板の回転速度を緩やかに増加させることによって、溶剤のコアの縁が基板に接触した状態で溶剤のコアを拡大する基板処理方法。

0043

前記(1)に記載の基板処理方法は基板に対する溶剤の供給を継続するので、溶剤のコアを拡大するとき、溶剤のコアの縁が基板の表面に接触した状態を好適に保つことができる。さらに、前記(1)に記載の基板処理方法は基板の回転速度を緩やかに増加させるので、溶剤のコアを拡大するとき、溶剤のコアの縁が基板の表面に接触した状態を一層好適に保つことができる。これにより、溶剤のコアは、気泡巻き込むこと無く、拡大する。その結果、パーティクルの発生を効果的に抑制できる。すなわち、溶剤を基板に供給する処理の品質を効果的に高めることができる。

0044

(2)上述の基板処理方法において、基板に溶剤を供給し始める時、基板に対する溶剤の供給位置は基板の中央部である基板処理方法。

0045

前記(2)に記載の基板処理方法によれば、基板の中央部に溶剤のコアを好適に生成できる。

0046

(3)上述の基板処理方法において、基板に対する溶剤の供給位置は基板の中央部のみである基板処理方法。

0047

前記(3)に記載の基板処理方法は、基板に溶剤を供給するとき、基板に対する溶剤の供給位置は基板の表面の中央部に限る。これにより、溶剤のコアを一層円滑に拡大できる。

0048

(4)上述の基板処理方法において、前記第1等速工程において基板の中央部に溶剤を供給し始めることが好ましい。

0049

前記(4)に記載の基板処理方法によれば、第1等速工程は、溶剤のコアを基板上の中央部に好適に生成できる。

0050

(5)上述の基板処理方法において、前記溶剤供給工程は、前記第3等速工程の後、基板の回転速度を前記第3速度から加速し、基板に対する溶剤の供給を継続する第3加速工程と、を含み、前記第3加速工程は、溶剤が基板の周縁に到達する前に開始する基板処理方法。

0051

前記(5)に記載の基板処理方法によれば、溶剤供給工程は、基板に溶剤を供給し始めた時から溶剤が基板の周縁に到達する時までに、少なくとも3つの加速工程(第1加速工程と第2加速工程と第3加速工程)を実行する。溶剤供給工程は、溶剤が基板の周縁に到達するまでに、溶剤に働く遠心力を3回以上、積極的に増大する。これにより、溶剤のコアを一層円滑に拡大できる。

0052

(6)上述の基板処理方法において、前記溶剤供給工程は、基板の回転速度を第1速度に加速する事前加速工程を含む基板処理方法。

0053

前記(6)に記載の基板処理方法によれば、溶剤供給工程は、事前加速工程を含むので、第1等速工程を好適に準備できる。

0054

(7)上記(6)に記載の基板処理方法において、第1速度は0rpmより大きく、かつ、30rpm未満である基板処理方法。

0055

前記(7)に記載の基板処理方法によれば、第1速度は比較的に小さいので、溶剤のコアを一層好適に形成できる。

0056

(8)上記(6)または上記(7)に記載した基板処理方法において、事前加速工程は、基板に溶剤を供給する基板処理方法。

0057

前記(8)に記載の基板処理方法によれば、事前加速工程において溶剤のコアを基板上に好適に形成できる。

0058

(9)上記(6)から上記(8)のいずれかに記載した基板処理方法において、前記事前加速工程において基板の中央部に溶剤を供給し始める基板処理方法。

0059

前記(9)に記載の基板処理方法によれば、事前加速工程は、溶剤のコアを基板上の中央部に好適に生成できる。

0060

(10)上述の板処理方法において、溶剤供給工程は、基板に溶剤を供給し始めた時から溶剤が基板の周縁に到達する時までにわたって基板の回転速度の加速を継続する基板処理方法。

0061

前記(10)に記載の基板処理方法によれば、溶剤のコアを円滑に拡大できる。

0062

(11)上述の基板処理方法において、基板に溶剤を供給し始める時、基板の回転速度は0rpm以上で、かつ、30rpm未満である基板処理方法。

0063

前記(11)に記載の基板処理方法によれば、基板に溶剤を供給し始める時の基板の回転速度が比較的に小さいので、基板上に溶剤のコアを一層好適に生成できる。

0064

(12)基板を処理する基板処理方法であって、基板の中央部に溶剤を供給し、且つ、基板の回転速度を増加させる溶剤供給工程を備え、前記溶剤供給工程は、基板に溶剤を供給し始めた時から溶剤が基板の周縁に到達する時まで、基板の回転速度を200rpm未満に制限する基板処理方法。

0065

前記(12)に記載の基板処理方法は溶剤供給工程を備える。溶剤供給工程は、基板の中央部に溶剤を供給することにより、基板の中央部に溶剤の1つのコアを一時的に形成する。溶剤供給工程は、基板の回転速度を増加させることにより、溶剤のコアを拡大する。ここで、溶剤供給工程は、基板に溶剤を供給し始めた時から溶剤が基板の周縁に到達する時まで、基板の回転速度を200rpm未満に制限する。これにより、溶剤が基板の周縁に到達する時まで、溶剤のコアを円滑に拡大できる。その結果、パーティクルの発生を効果的に抑制しつつ、基板の表面の全部を溶剤で覆うことができる。すなわち、溶剤を基板に供給する処理の品質を効果的に高めることができる。

0066

(13)上述の基板処理方法において、前記溶剤供給工程の後、基板に処理液を供給すること無く、基板を回転させる単純回転工程と、前記単純回転工程の後、基板に薬液を供給する薬液供給工程と、を備えることが好ましい。

0067

前記(13)に記載の基板処理方法は単純回転工程を備えるので、基板上に形成された溶剤の膜の厚みを好適に薄くできる。また、基板処理方法は薬液供給工程を備えるので、溶剤を基板に供給する処理の品質のみならず、薬液を基板に供給する処理の品質も高めることができる。

0068

(14)上述の基板処理方法において、基板に対する溶剤の供給を終了した時に、基板に薬液を供給し始めることが好ましい。

0069

前記(14)に記載の基板処理方法によれば、基板上の溶剤が乾燥する前に基板に薬液を供給できるので、薬液は基板上を一層円滑に広がる。よって、薬液を基板に供給する処理の品質を好適に高めることができる。

発明の効果

0070

本発明に係る基板処理方法によれば、処理液を基板に供給する処理の品質を効果的に高めることができる。

図面の簡単な説明

0071

実施例に係る基板処理装置概略構成を示す図である。
処理例1の手順を示すフローチャートである。
処理例1の手順を示すタイミングチャートである。
図4(a)−4(c)はそれぞれ、基板上の溶剤を示す平面図である。
比較例に係る基板処理方法の手順を示すタイミングチャートである。
処理例1によって処理を行った基板について、パーティクルの測定結果を示す図である。
比較例によって処理を行った基板について、パーティクルの測定結果を示す図である。
図8(a)−8(e)はそれぞれ、比較例における溶剤の振る舞いを模式的に示す図である。
図9(a)−9(d)はそれぞれ、処理例1における溶剤の振る舞いを模式的に示す図である
処理例2の手順を示すフローチャートである。
処理例2の手順を示すタイミングチャートである。
処理例3の手順を示すフローチャートである。
処理例3の手順を示すタイミングチャートである。
処理例4の手順を示すフローチャートである。
処理例4の手順を示すタイミングチャートである。
処理例5の手順を示すフローチャートである。
処理例5の手順を示すタイミングチャートである。
処理例6の手順を示すフローチャートである。
処理例6の手順を示すタイミングチャートである。

発明を実施するための最良の形態

0072

以下、図面を参照してこの発明の実施例を説明する。
図1は、実施例に係る基板処理装置の概略構成を示す図である。

0073

基板処理装置1は、基板(例えば、半導体ウエハ)Wに処理液を供給する。処理液は、例えば溶剤と薬液である。薬液は、例えば基板W上に塗膜を形成する塗布液である。塗布液は、例えばレジスト膜材料(以下、適宜「レジスト」という)である。

0074

基板処理装置1は、基板Wを回転可能に保持する回転保持部11を備える。回転保持部11は、スピンチャック13とモータ15を含む。スピンチャック13は基板Wを略水平姿勢で保持する。より具体的には、スピンチャック13は基板Wの下面の中央部を吸着する。スピンチャック13の下部にはモータ15の出力軸15aの先端が連結される。出力軸15aは略鉛直方向に延びる。モータ15が出力軸15aを回転駆動することにより、スピンチャック13及び基板Wは一体に回転する。出力軸15aの軸芯は、基板Wの回転中心Raに相当する。基板Wの回転中心Raは、基板Wの上面の中央部を通り、基板Wの上面と略直交する。以下では、基板Wの上面を「表面」と適宜に呼ぶ。

0075

基板処理装置1は、スピンチャック13の周囲に設けられる飛散防止カップ17を備える。飛散防止カップ17は、基板Wから飛散する処理液(すなわち、薬液や溶剤など)を受け止めて回収する。

0076

基板処理装置1は、溶剤を供給する溶剤供給部21を備える。溶剤供給部21は、溶剤供給源23と配管24と開閉弁25とノズル26と移動機構27を備える。溶剤供給源23は、溶剤を貯留する。溶剤供給源23は、配管24の一端と連通接続する。開閉弁25は、配管24上に設けられる。開閉弁25は、配管24内の溶剤の流路開閉する。ノズル26は、配管24の他端と連通接続する。ノズル26は溶剤を吐出する。移動機構27はノズル26を移動する。具体的には、移動機構27は、基板Wの表面の中央部の上方に当たる処理位置と、基板Wの上方から外れ退避位置との間で、ノズル26を移動する。図1では、退避位置にあるノズル26を実線で示し、処理位置にあるノズル26を破線で示す。

0077

溶剤は、例えば親水性である。溶剤は、レジストに較べて濡れ性が高い。溶剤は、レジストに較べて粘度が低い。溶剤は、例えば有機溶剤である。溶剤は、例えば、シンナー、PGMEA乳化エチル、IPAなどである。

0078

基板処理装置1は、レジストを供給するレジスト供給部31を備える。レジスト供給部31は、レジスト供給源33と配管34と開閉弁35とノズル36と移動機構37を備える。レジスト供給源33は、レジストを貯留する。レジスト供給源33は、配管34の一端と連通接続する。開閉弁35は、配管34上に設けられる。開閉弁35は、配管34内のレジストの流路を開閉する。ノズル36は、配管34の他端と連通接続する。ノズル36はレジストを吐出する。移動機構37はノズル36を移動する。具体的には、移動機構37は、基板Wの中央部の上方に当たる処理位置と、基板Wの上方から外れた退避位置との間で、ノズル36を移動する。図1では、退避位置にあるノズル36を実線で示し、処理位置にあるノズル36を破線で示す。

0079

基板処理装置1は、上述した各構成を統括的に操作する制御部41を備える。具体的には、制御部41は、モータ15を制御して基板Wの回転速度(回転数)を調整する。制御部41は、移動機構27、37を制御してノズル26、36を移動させる。制御部41は、開閉弁25、35を制御して溶剤およびレジストの供給・停止を切り替える。

0080

制御部41は、基板Wを処理するための処理条件が予め設定される処理レシピ等を有する。処理条件は、例えば、基板Wの回転速度と時間との関係、基板Wの回転加速度と時間との関係、および、処理液の供給と時間との関係に関する情報などである。制御部41は、各種処理を実行する中央演算処理装置(CPU)や、演算処理の作業領域となるRAM(Random-Access Memory)や、各種情報を記憶する固定ディスク等の記憶媒体等によって実現される。

0081

次に、実施例に係る基板処理装置1によって行われる複数の基板処理方法(処理例)について説明する。

0082

[処理例1]
図2は、処理例1の手順を示すフローチャートである。処理例1は、溶剤供給工程(ステップS1)と単純回転工程(ステップS2)と薬液供給工程(ステップS3)を含む。処理例1は、まず溶剤供給工程を行い、溶剤供給工程の後に単純回転工程を行い、単純回転工程の後に薬液供給工程を行う。溶剤供給工程は、基板Wに溶剤を供給する。溶剤供給工程は、さらに、6つの工程(ステップS1a−S1f)を含む。単純回転工程は、基板Wに処理液を供給せずに、単に基板Wを回転させる。薬液供給工程は、基板Wにレジストを供給する。溶剤供給工程は「プリウェット」とも呼ばれる。

0083

図3は、処理例1の手順を示すタイミングチャートである。図3を参照して、上述した各工程を詳細に説明する。なお、以下の説明においては、基板Wが回転保持部11に略水平に保持されているものとする。基板Wの回転速度は(0rpm)であり、基板Wは静止しているものとする。ノズル26、36は退避位置にあり、開閉弁25、35は閉止されているものとする。

0084

<ステップS1>
溶剤供給工程は、6つの工程(ステップS1a−S1f)を順に行う。以下、各工程を説明する。

0085

<ステップS1a>事前加速工程(時刻t1−t2)
制御部41は、モータ15を制御して、時刻t1−t2の期間において基板Wの回転速度を0rpmから第1速度V1に増加する。

0086

第1速度V1は、0rpmより大きく、且つ、30rpm未満であることが好ましい。

0087

第1速度V1は例えば10rpmである。時刻t1−t2の期間は例えば0.1secである。時刻t1−t2の期間における基板Wの回転加速度は例えば一定である。時刻t1−t2の期間における基板Wの回転加速度は例えば100rpm/secである。言い換えれば、事前加速工程は、100rpm/secの回転加速度で0.1secの間、基板Wの回転速度を加速する。これにより、基板Wの回転速度は0rpmから10rpmに増加する。

0088

<ステップS1b> 第1等速工程(時刻t2−t4)
制御部41は、モータ15を駆動して、時刻t2から時刻t4まで、基板Wの回転速度を第1速度V1に保つ。制御部41は、移動機構27を駆動して、ノズル26を退避位置から処理位置に移動させる。制御部41は、開閉弁25を開放して、ノズル26から溶剤を吐出させる。これにより、時刻t3に、基板Wの表面の中央部に溶剤を供給し始める。

0089

時刻t2−t4の期間は例えば2secである。

0090

図4(a)は、第1等速工程(より具体的には、基板Wに溶剤を供給し始めた直後)における、基板W上の溶剤を示す平面図である。図示するように、第1等速工程では、基板Wの中央部に溶剤Aの1つの液溜まりが生成される。ここで、溶剤Aの液溜まりは、溶剤Aの塊のことである。以下では、溶剤Aの液溜まりを、適宜に「溶剤Aのコア」と呼ぶ。溶剤Aのコアは平面視で円形状を有する。溶剤Aのコアの大きさは基板Wの表面より小さい。第1等速工程では、溶剤Aは未だ基板Wの周縁Eに到達しない。

0091

第1溶剤供給工程では基板Wは回転しているので、溶剤Aのコアに遠心力Fが作用する。遠心力Fは、回転中心Raから離れる方向に働く。遠心力Fによって、溶剤Aのコアは均等に拡大する。より具体的には、溶剤Aのコアの縁eは、基板Wの周縁Eの全部に向かって、広がる。これにより、溶剤Aのコアは、平面視で円形状に保たれる。

0092

<ステップS1c> 第1加速工程(時刻t4−t5)
第1加速工程は、時刻t4−t5の期間において基板Wの回転速度を第1速度V1から第1速度V1より大きな第2速度V2に加速する。さらに、第1加速工程は、基板Wの中央部に溶剤Aを供給し続ける。

0093

第2速度V2は、1500rpm未満であることが好ましい。第2速度V2は、200rpm未満であることが一層好ましい。

0094

第2速度V2は例えば30rpmである。時刻t4−t5の期間は例えば0.5secである。時刻t4−t5の期間における基板Wの回転加速度は例えば一定である。時刻t4−t5の期間における基板Wの回転加速度は例えば40rpm/secである。

0095

第1加速工程では、基板Wの回転速度が増加するので、溶剤Aのコアに働く遠心力Fが増大する。遠心力Fの増大により、溶剤Aのコアは積極的に拡大する。また、遠心力Fの増大をきっかけとして、基板Wに対する溶剤Aのコアの流動性が高まり、溶剤Aのコアが円滑に拡大する。さらに、第1加速工程では、基板Wに対する溶剤Aの供給を継続するので、溶剤Aのコアは一層円滑に拡大する。第1加速工程においても、溶剤Aのコアは均等に拡大し、溶剤Aのコアの形状は円形状に保たれる。

0096

<ステップS1d> 第2等速工程(t5−t6)
第2等速工程は、時刻t5から時刻t6までにわたり、基板Wの回転速度を第2速度V2に保ち、基板Wに対する溶剤Aの供給を継続する。

0097

時刻t5−t6の期間は例えば3secである。

0098

図4(b)は、第2等速工程における、基板W上の溶剤Aを示す平面図である。第2等速工程では、第1等速工程よりも、溶剤Aのコアが大きい。このように、溶剤Aのコアは、時間の経過に伴って、大きくなる。ただし、第2等速工程では、溶剤Aのコアは未だ基板Wの周縁Eに到達しない。第2速度V2は第1速度V1より大きいので、第2等速工程では、第1等速工程よりも大きな遠心力Fが溶剤Aのコアに作用する。第2等速工程においても、溶剤Aのコアは均等に拡大し、溶剤Aのコアは平面視で円形状に保たれる。

0099

<ステップS1e> 第2加速工程(時刻t6−t7)
第2加速工程は、時刻t6−t7の期間において基板Wの回転速度を第2速度V2から第2速度V2より大きな第3速度V3に加速する。第2加速工程は、基板Wの中央部に溶剤Aを供給し続ける。

0100

第3速度V3は、1500rpm未満であることが好ましい。第3速度V3は、200rpm未満であることが一層好ましい。

0101

第3速度V3は例えば100rpmである。時刻t6−t7の期間は例えば1.0secである。時刻t6−t7の期間における基板Wの回転加速度は例えば一定である。時刻t6−t7の期間における基板Wの回転加速度は例えば70rpm/secである。

0102

第2加速工程では、第2等速工程よりも、遠心力Fが増大する。これにより、溶剤Aのコアは、再び、積極的に、かつ、円滑に拡大する。さらに、第2加速工程では、基板Wに対する溶剤Aの供給を継続するので、溶剤Aのコアは一層円滑に拡大する。また、溶剤Aのコアは均等に拡大し、溶剤Aのコアは平面視で円形状に保たれる。

0103

<ステップS1f> 第3等速工程(t7−t9)
第3等速工程は、時刻t7から時刻t9まで、基板Wの回転速度を第3速度V3に保ち、基板Wに対する溶剤Aの供給を継続する。第3等速工程の実行中、溶剤Aは、時刻t8において基板Wの周縁Eに到達する。具体的には、溶剤Aのコアの縁eが基板Wの周縁Eに到達する。

0104

時刻t7−t9の期間は例えば4secである。

0105

図4(c)は、第3等速工程(より具体的には、溶剤Aが基板Wの周縁Eに到達した後)における、基板W上の溶剤Aを示す平面図である。図示するように、溶剤Aは、基板Wの表面の全部を覆う。溶剤Aの膜が基板W上に形成される。

0106

溶剤Aが基板Wの周縁Eに到達する時刻t8以降、基板W上の溶剤Aは、基板Wの周縁Eから振り切られ、基板Wの周囲に飛散する。飛散した溶剤Aは、飛散防止カップ17によって回収される。

0107

時刻t9において、基板Wに対する溶剤Aの供給を停止する。その後、制御部41は、移動機構27を駆動して、ノズル26を処理位置から退避位置に移動させる。これにより、第3等速工程が終了する。

0108

第3等速工程の終了により、溶剤供給工程が終了する。

0109

<ステップS2> 単純回転工程(t9−t10)
単純回転工程は、基板Wに処理液を供給すること無く、基板Wを回転させる。より具体的には、単純回転工程は、時刻t9−t10の期間にわたり、基板Wの回転速度を第3速度V3に保つ。基板W上の溶剤Aの大部分は基板W外に捨てられ、基板W上の溶剤Aの膜が薄くなる。

0110

<ステップS3>薬液供給工程(t10−t15)
制御部41は、移動機構37を駆動して、ノズル36を退避位置から処理位置に移動させ、開閉弁35を開放してノズル36からレジストを吐出させる。これにより、時刻t10において、基板Wにレジストを供給し始める。基板Wに対するレジストの供給は時刻t15まで継続される。基板Wにレジストを供給する時刻t10−t15の間、制御部41は、基板Wの回転速度を増減させる。

0111

具体的には、時刻t10−t11の期間において、基板Wの回転速度は第3速度V3に保たれる。時刻t11−t12の期間において、基板Wの回転加速度は第3速度V3から第3速度V3より大きな第4速度V4に増加する。時刻t12−t13の期間において、基板Wの回転加速度は第4速度V4に保たれる。時刻t13−t14の期間において、基板Wの回転加速度は第4速度V4から零まで減少する。時刻t14−t15の期間において、基板Wの回転加速度は零に保たれる。

0112

基板Wに対するレジストの供給は、時刻t15において終了する。このような薬液供給工程により、基板Wの表面にレジスト膜が形成される。

0113

処理例1の手順については、以上の通りである。

0114

次に、比較例を例示した上で、溶剤Aを基板Wに供給する処理の品質に関して、処理例1と比較例とを比較する。

0115

図5は、比較例に係る基板処理方法の手順を示すタイミングチャートである。比較例1は、時刻ta−tcにわたり、基板Wの回転速度を所定の低速度VLに保つ。低速度VLは、例えば、零である。さらに、時刻taから、溶剤Aを基板Wに供給し始める。これにより、基板W上に溶剤Aのコアが生成される。時刻tbにおいて、基板Wに対する溶剤Aの供給を終了する。

0116

時刻tc−tdにおいて、基板Wの回転速度を低速度VLから高速度VHに直ちに増加する。高速度VHは比較的に高い。高速度VHは、例えば数百〜数千rpmである。時刻td以降において、基板Wの回転速度を高速度VHに保つ。溶剤Aは、時刻tc以降に基板Wの周縁Eに到達する。

0117

図6は、処理例1の手順で溶剤を供給する処理を行った基板Wについて、パーティクルを測定した結果である。具体的には、処理例1のうち、溶剤供給工程と単純回転工程のみを行い、薬液供給工程を行っていない基板Wについて、パーティクルを測定した結果である。図7は、比較例の手順で溶剤を供給する処理を行った基板Wについて、パーティクルを測定した結果である。図6図7はそれぞれ、基板Wの平面図において、パーティクルが検出された位置を示す。

0118

処理例1では、35個のパーティクルBが検出された。これに対し、比較例では、120個のパーティクルBが検出された。このように、処理例1における溶剤Aを基板Wに供給する処理では、パーティクルBの数が、比較例の3分の1以下に抑制された。

0119

本発明者らは、パーティクルBの発生に関して、以下のように推察する。

0120

図8(a)−8(e)はそれぞれ、比較例における、基板W上の溶剤Aの振る舞いを模式的に示す図である。図8(a)−8(e)は、基板Wの部分的な垂直断面図である。

0121

比較例では、まず、基板W上に溶剤Aのコアを生成する(図8(a)参照)。続いて、基板Wの回転速度が低速度VLから高速度VHに増加する。基板Wの回転速度が増加するとき、溶剤Aのコアの拡大は円滑に行われない。より具体的に言えば、溶剤Aのコアの縁eの形状が乱れる(図8(b)、8(c)参照)。例えば、溶剤Aのコアの縁eが基板Wの表面から浮き上がりギザギザした形状になる。縁eが乱れた形状で延びるので、溶剤Aのコアは気泡bを巻き込む(図8(d)参照)。巻き込まれた気泡bは、基板W上に留まる。溶剤Aは基板Wの周縁Eに向かって基板W上を流れるが、巻き込まれた気泡bは溶剤Aと一緒に流れない。溶剤Aの膜が薄膜化された後、あるいは、溶剤Aが乾燥した後、気泡bの痕がパーティクルBとなる(図8(e))。

0122

縁eの形状の乱れの原因は、いくつか考えられる。

0123

第1の原因は、基板Wの回転速度が高速度VHに直ちに増加することである。図5に示す時刻tcの直後、遠心力は急峻に増大する。溶剤Aのコアが比較的に大きな遠心力を突然に受ける。これにより、溶剤Aのコアの縁eの形状が乱れる。

0124

第2の原因は、溶剤Aのコアが拡大するとき、基板Wに対する溶剤Aの供給が行われないことである。基板Wに対する溶剤Aの供給が継続されないので、溶剤Aのコアが拡大するにつれて、溶剤Aのコアの厚みが薄くなり、溶剤Aのコアの縁eは基板W上を円滑に延びにくくなる。このため、溶剤Aのコアの縁eの形状が乱れる。

0125

図7を参照する。比較例では、多くのパーティクルBが、基板Wの中央部に位置する仮想縁C上に分布する。これは、基板Wの回転速度が増加し始めた直後(すなわち、時刻tcの直後)に、溶剤Aのコアの縁eの形状が乱れ、溶剤Aのコアが多数の気泡bを巻き込んだことを意味する。

0126

図9(a)−9(d)はそれぞれ、処理例1における、基板W上の溶剤Aの振る舞いを模式的に示す図である。図9(a)−9(d)は、基板Wの部分的な垂直断面図である。

0127

処理例1では、まず、基板W上に溶剤Aのコアが形成される(図9(a)参照)。その後、基板Wの回転速度が段階的に増加し、溶剤Aのコアが拡大する。その際、溶剤Aのコアの拡大は円滑に行われる。より具体的に言えば、溶剤Aのコアの縁eの形状は乱にくい(図9(b)参照)。換言すれば、縁eは、基板Wの表面に接触するような形状に保たれる。このため、溶剤Aのコアは、気泡を巻き込むこと無く、拡大する。よって、溶剤Aが基板Wの表面を覆った後においても、基板W上に気泡はほとんど存在しない(図9(c)参照)。その結果、溶剤Aの膜が薄膜化された後、あるいは、溶剤Aが乾燥した後、気泡に起因するパーティクルBが生じにくい(図9(d)参照)。

0128

なお、本明細書では、「溶剤Aのコアが円滑に拡大する」とは、溶剤Aのコアの縁eが基板Wに接触した状態で基板Wに沿って延びることと同義である。

0129

以下に例示する3つの条件の少なくともいずれかを満たせば、溶剤Aのコアを円滑に拡大できる。なお、処理例1は3つの条件を満たすので、溶剤Aのコアを極めて円滑に拡大できる。

0130

第1の条件は、溶剤Aのコアが拡大するとき、基板Wに対する溶剤Aの供給を継続することである。処理例1では、基板Wに溶剤を供給し始めてから溶剤Aが基板Wの周縁Eに到達するまで、基板Wに対する溶剤Aの供給を継続する。このため、溶剤Aのコアが拡大する際、溶剤Aのコアの縁eは基板Wの表面に沿って円滑に延びる。すなわち、溶剤Aのコアは円滑に拡大する。

0131

第2の条件は、溶剤Aのコアが拡大するとき、基板Wの回転速度が緩やかに増加することである。処理例1では、基板Wの回転速度は、第1速度V1から第2速度V2に、第2速度V2から第3速度V3に、段階的に増加する。基板Wの回転速度が徐々に増加するので、遠心力は緩やかに増大する。このため、溶剤Aのコアの縁eの形状は遠心力によって乱れにくい。

0132

第3の条件は、溶剤Aのコアが拡大するとき、基板Wの回転速度が比較的に低いことである。処理例1では、基板Wに溶剤Aを供給し始めてから溶剤Aが基板Wの周縁Eに到達するまで、基板Wの回転速度は、第3速度V3(すなわち、100rpm)以下に制限される。このため、溶剤Aのコアの縁eの形状が遠心力によって乱れることを、好適に抑制できる。

0133

溶剤Aのコアの円滑な拡大と溶剤Aのコアの均等な拡大の間には、一定の相関がある。換言すれば、溶剤Aのコアの縁eの微視的な形状と、溶剤Aのコアの巨視的な形状とは一定の相関関係がある。

0134

例えば、溶剤Aのコアの縁eの形状が乱れていなければ、平面視において溶剤Aのコアは円形状に保たれる、と言える。例えば、平面視において溶剤Aのコアが円形状に保たれていれば、溶剤Aのコアの縁eの形状が乱れていない、と言える。例えば、溶剤Aのコアが基板Wの周縁Eの一部分に向かって細長く延びる部分(「髭」または「筋」とも呼ばれる)を有する場合、溶剤Aのコアの縁eの形状が乱れている、と言える。

0135

このため、平面視において溶剤Aのコアを円形状に保つことは、溶剤供給工程における目標または目安となる。

0136

パーティクルBの発生に関する推察は、以上の通りである。

0137

<処理例1の効果>
処理例1によれば、以下の効果を奏する。
溶剤供給工程は、基板Wの中央部に溶剤Aを供給することにより、基板Wの中央部に溶剤Aの1つのコアを一時的に形成する。溶剤供給工程は、基板Wの回転速度を増加させることにより、溶剤Aのコアを基板Wの周縁Eに向かって拡大する。溶剤供給工程は、さらに、基板Wに溶剤Aを供給し始める時刻t3から溶剤Aが基板Wの周縁Eに到達する時刻t8までにわたって、基板Wに溶剤Aを供給し続ける。これにより、溶剤Aが基板Wの周縁Eに到達する時刻t8まで、溶剤Aのコアが円滑に拡大する。その結果、パーティクルBの発生を効果的に抑制しつつ、基板Wの表面の全部を溶剤Aで覆うことができる。すなわち、溶剤Aを基板Wに供給する処理の品質を効果的に高めることができる。

0138

溶剤供給工程は第1等速工程を含むので、溶剤Aのコアを基板W上に好適に形成できる。

0139

第1等速工程における第1速度V1は0rpmより大きく、かつ、30rpm未満であり、比較的に小さい。このため、溶剤Aのコアを一層好適に形成できる。

0140

第1等速工程において基板Wの中央部に溶剤Aを供給し始めるので、溶剤Aのコアを基板W上の中央部に好適に生成できる。

0141

溶剤供給工程は第1等速工程に加えて、第2、第3等速工程を含み、基板Wに溶剤Aを供給し始める時刻t3から溶剤Aが基板Wの周縁Eに到達する時刻t8までの間に、基板Wの回転速度を3つの段階によって増加する。これにより、溶剤Aのコアを一層円滑に拡大できる。

0142

溶剤供給工程は第1加速工程を含むので、溶剤Aが基板Wの周縁Eに到達する時刻t8の前に、溶剤Aに働く遠心力Fを積極的に増大できる。これにより、溶剤Aのコアを一層円滑に拡大できる。

0143

溶剤供給工程は第1加速工程に加えて第2加速工程を含むので、溶剤Aが基板Wの周縁Eに到達する時刻t8の前に、溶剤Aに働く遠心力を複数回(2回)、積極的に増大する。これにより、溶剤Aのコアを一層円滑に拡大できる。

0144

溶剤Aが基板Wの周縁Eに到達する時刻t8における基板Wの回転速度は、第3速度V3である。第3速度V3は1500rpm未満であり、比較的に小さい。よって、溶剤Aのコアを円滑に拡大できる。さらに、第3速度V3は200rpm未満であり、一層小さい。よって、溶剤Aのコアを一層円滑に拡大できる。

0145

基板Wに溶剤Aを供給し始める時刻t3から溶剤Aが基板Wの周縁Eに到達する時刻t8までにわたり、基板Wの回転速度は第3速度V3以下に制限される。第3速度V3は比較的に小さいので、溶剤Aのコアを一層円滑に拡大できる。

0146

時間的に相前後して行われる2つの等速工程の間における基板Wの回転速度の差は、100rpm以下である。例えば、第1速度V1と第2速度V2との差は、20rpmであり、第2速度V2と第3速度V3は70rpmである。このように、基板Wの回転速度は緩やかに増加するので、溶剤Aのコアを一層円滑に拡大できる。

0147

基板Wに溶剤Aを供給し始める時刻t3から溶剤Aが基板Wの周縁Eに到達する時刻t8までの間、基板Wに対する溶剤Aの供給位置は常に基板Wの表面の中央部である。よって、溶剤Aのコアを一層円滑に拡大できる。

0148

溶剤供給工程は事前加速工程を含むので、第1等速工程を好適に準備できる。

0149

基板処理方法は、単純回転工程を備えるので、基板W上に形成された溶剤Aの膜の厚みを好適に薄くできる。

0150

基板処理方法は薬液供給工程を備えるので、レジストを基板Wに供給する処理の品質も好適に高めることができる。

0151

[処理例2]
次に、処理例2を説明する。図10は、処理例2の手順を示すフローチャートである。なお、処理例1と同じステップについては、同符号を付して簡略に説明する。

0152

処理例2は、溶剤供給工程(ステップS1)と薬液供給工程(ステップS3)を含む。処理例2は、まず溶剤供給工程を行い、溶剤供給工程の後に薬液供給工程を行う。処理例2は、単純回転工程を含まない。

0153

図11は、処理例2の手順を示すタイミングチャートである。図11を参照して、上述した各工程を詳細に説明する。

0154

<ステップS1a>事前加速工程(時刻t21−t22)
事前加速工程は、時刻t21−t22の期間において基板Wの回転速度を0rpmから第1速度V1に増加させる。

0155

第1速度V1は例えば20rpmである。時刻t21−t22の期間は例えば0.1secである。時刻t21−t22の期間における基板Wの回転加速度は例えば200rpm/secである。

0156

<ステップS1b> 第1等速工程(時刻t22−t24)
第1等速工程は、時刻t22から時刻t24まで、基板Wの回転速度を第1速度V1に保つ。第1等速工程は、時刻T23から基板Wに溶剤Aを供給し始める。

0157

時刻t22−t24の期間は例えば3secである。

0158

<ステップS1c> 第1加速工程(時刻t24−t25)
第1加速工程は、時刻t24−t25の期間において基板Wの回転速度を第1速度V1から第2速度V2に加速する。第1加速工程は、基板Wに対する溶剤Aの供給を継続する。

0159

第2速度V2は例えば50rpmである。時刻t24−t25の期間は例えば0.5secである。時刻t24−t25の期間における基板Wの回転加速度は例えば60rpm/secである。

0160

<ステップS1d> 第2等速工程(t25−t26)
第2等速工程は、時刻t25から時刻t26まで基板Wの回転速度を第2速度V2に保ち、基板Wに対する溶剤Aの供給を継続する。

0161

時刻t25−t26の期間は例えば3secである。

0162

<ステップS1e> 第2加速工程(時刻t26−t27)
第2加速工程は、時刻t26−t27の期間において基板Wの回転速度を第2速度V2から第3速度V3に加速する。第2加速工程は、基板Wに対する溶剤Aの供給を継続する。

0163

第3速度V3は例えば100rpmである。時刻t26−t27の期間は例えば1.0secである。時刻t26−t27の期間における基板Wの回転加速度は例えば50rpm/secである。

0164

<ステップS1f> 第3等速工程(t27−t29)
第3等速工程は、時刻t27から時刻t29まで、基板Wの回転速度を第3速度V3に保ち、基板Wに対する溶剤Aの供給を継続する。第3等速工程の実行中、溶剤Aは、時刻t28において基板Wの周縁Eに到達する。

0165

時刻t27−t29の期間は例えば3secである。

0166

時刻t29において、基板Wに対する溶剤Aの供給を停止する。これにより、第3等速工程が終了し、溶剤供給工程が終了する。

0167

<ステップS3>薬液供給工程(t29以降)
薬液供給工程は、時刻29からレジストを基板Wに供給し始める。すなわち、基板Wに対する溶剤Aの供給を停止した時に、基板Wに対するレジストの供給を開始する。薬液供給工程は、時刻t29以降、基板Wの回転速度を変えながら、基板Wにレジストを供給する。

0168

<処理例2の効果>
処理例2によっても、処理例1と同じような効果を奏する。例えば、処理例2によっても、溶剤Aを基板Wに供給する処理の品質を効果的に高めることができる。

0169

さらに、処理例2は、溶剤供給工程を終了した時に薬液供給工程を始める。換言すれば、処理例2は、基板Wに対する溶剤Aの供給を終了した時に、基板Wにレジストを供給し始める。溶剤Aが乾燥する前にレジストが溶剤A上に供給されるので、レジストは基板W上を一層円滑に広がる。これにより、レジストを基板Wに供給する処理(すなわち、基板W上にレジスト膜を形成する処理)の品質を効果的に高めることができる。

0170

[処理例3]
次に、処理例3を説明する。図12は、処理例3の手順を示すフローチャートである。なお、処理例1と同じステップについては、同符号を付して簡略に説明する。

0171

処理例3は、溶剤供給工程(ステップS1)と単純回転工程(ステップS2)と薬液供給工程(ステップS3)を含む。処理例3の溶剤供給工程(ステップS1)の内容は、処理例1の溶剤供給工程と異なる。

0172

図13は、処理例3の手順を示すタイミングチャートである。図13を参照して、溶剤供給工程を詳細に説明する。なお、単純回転工程と薬液供給工程は、処理例1と略同様であるので、その説明を省略する。

0173

<ステップS1b> 第1等速工程(時刻t30−t32)
第1等速工程は、時刻t30から時刻t32まで、基板Wの回転速度を第1速度V1に保つ。第1等速工程は、時刻t31から基板Wに溶剤Aを供給し始める。

0174

第1速度V1は例えば零である。時刻t30−t32の期間は例えば2secである。

0175

<ステップS1c> 第1加速工程(時刻t32−t33)
第1加速工程は、時刻t32−t33の期間において基板Wの回転速度を第1速度V1から第2速度V2に加速する。第1加速工程は、基板Wに対する溶剤Aの供給を継続する。

0176

第2速度V2は例えば10rpmである。時刻t32−t33の期間は例えば0.1secである。時刻t32−t33の期間における基板Wの回転加速度は例えば100rpm/secである。

0177

<ステップS1d> 第2等速工程(t33−t34)
第2等速工程は、時刻t33から時刻t34まで基板Wの回転速度を第2速度V2に保ち、基板Wに対する溶剤Aの供給を継続する。

0178

時刻t33−t34の期間は例えば2secである。

0179

<ステップS1e> 第2加速工程(時刻t34−t35)
第2加速工程は、時刻t34−t35の期間において基板Wの回転速度を第2速度V2から第3速度V3に加速する。第2加速工程は、基板Wに対する溶剤Aの供給を継続する。

0180

第3速度V3は例えば30rpmである。時刻t35−t36の期間は例えば0.5secである。時刻t34−t35の期間における基板Wの回転加速度は例えば40rpm/secである。

0181

<ステップS1f> 第3等速工程(t35−t36)
第3等速工程は、時刻t35から時刻t36まで基板Wの回転速度を第3速度V3に保ち、基板Wに対する溶剤Aの供給を継続する。

0182

時刻t35−t36の期間は例えば2secである。

0183

<ステップS1g> 第3加速工程(時刻t36−t37)
第3加速工程は、時刻t36−t37の期間において基板Wの回転速度を第3速度V3から第4速度V4に加速する。第3加速工程は、基板Wに対する溶剤Aの供給を継続する。

0184

第4速度V4は例えば100rpmである。時刻t36−t37の期間は例えば1.0secである。時刻t36−t37の期間における基板Wの回転加速度は例えば70rpm/secである。

0185

<ステップS1h> 第4等速工程(t37−t39)
第4等速工程は、時刻t37から時刻t39まで基板Wの回転速度を第4速度V4に保ち、基板Wに対する溶剤Aの供給を継続する。第4等速工程の実行中、溶剤Aは、時刻t38において基板Wの周縁Eに到達する。

0186

時刻t37−t39の期間は例えば4secである。

0187

第4等速工程の終了時である時刻t39において、基板Wに対する溶剤Aの供給を停止する。これにより、第4等速工程が終了し、溶剤供給工程が終了する。

0188

<処理例3の効果>
処理例3によっても、処理例1と同じような効果を奏する。例えば、処理例3によっても、溶剤Aを基板Wに供給する処理の品質を効果的に高めることができる。

0189

さらに、処理例3によれば、第1等速工程における第1速度V1が零であるので、第1等速工程は静止する基板Wに溶剤Aを供給し始める。これにより、溶剤Aのコアを基板W上に好適に生成できる。

0190

溶剤供給工程は、基板Wに溶剤Aを供給し始めた時刻t31から溶剤Aが基板Wの周縁Eに到達する時刻t38までに、4つの等速工程(すなわち、第1−第4等速工程)を実行する。すなわち、溶剤供給工程は、基板Wの回転速度を4つの段階によって増加する。よって、溶剤Aのコアを一層円滑に拡大できる。

0191

[処理例4]
次に、処理例4を説明する。図14は、処理例4の手順を示すフローチャートである。なお、処理例1と同じステップについては、同符号を付して簡略に説明する。

0192

図示するように、処理例4は、溶剤供給工程(ステップS1)と単純回転工程(ステップS2)を含む。溶剤供給工程は、薬液供給工程を含まない。処理例4の溶剤供給工程の内容は、処理例1の溶剤供給工程と異なる。

0193

図15は、処理例5の手順を示すタイミングチャートである。図15を参照して、溶剤供給工程をさらに詳細に説明する。なお、単純回転工程は、処理例1と略同様であるので、その説明を省略する。

0194

<ステップS1b> 第1等速工程(時刻t41−t43)
第1等速工程は、時刻t41から時刻t43まで、基板Wの回転速度を第1速度V1に保つ。第1等速工程は、時刻t42から基板Wに溶剤Aを供給し始める。

0195

第1速度V1は、0rpm以上で、且つ、30rpm未満であることが好ましい。

0196

<ステップS1c> 第1加速工程(時刻t43−t46)
第1加速工程は、時刻t43−t46の期間において基板Wの回転速度を第1速度V1から加速する。時刻t43−t46における基板Wの回転加速度は一定である。第1加速工程は、時刻t44まで基板Wに対する溶剤Aの供給を継続し、時刻t44において溶剤Aの供給を終了する。溶剤Aは、時刻t45において基板Wの周縁Eに到達する。溶剤Aが基板Wの周縁Eに到達するのは、溶剤Aの供給を終了した後である。

0197

溶剤Aが基板Wの周縁Eに到達する時刻t45における基板Wの回転速度VEは、1500rpm未満であることが好ましい。回転速度VEは、200rpm未満であることが一層好ましい。

0198

<処理例4の効果>
処理例4によれば、以下の効果を奏する。基板Wに溶剤Aを供給し始める時刻t42から溶剤Aが基板Wの周縁Eに到達する時刻t45まで、基板Wの回転速度は緩やかに増加する。これにより、溶剤Aのコアを円滑に拡大できる。よって、溶剤Aを基板Wに供給する処理の品質を効果的に高めることができる。

0199

溶剤Aが基板Wの周縁Eに到達する時の基板Wの回転速度は比較的に低い。すなわち、基板Wに溶剤Aを供給し始める時刻t42から溶剤Aが基板Wの周縁Eに到達する時刻t45まで、基板Wの回転速度は比較的に低い範囲に制限される。これにより、溶剤Aのコアを一層円滑に拡大できる。

0200

第1加速工程は、基板Wに溶剤Aを供給し始めた後に行われる最初の加速工程である。この第1加速工程が始まる時(より具体的に言えば、第1加速工程において基板Wを加速し始める時)まで、溶剤Aの供給を継続する。よって、少なくとも溶剤Aのコアが拡大し始める初期の段階において、溶剤Aのコアを円滑に拡大できる。

0201

[処理例5]
次に、処理例5を説明する。図16は、処理例5の手順を示すフローチャートである。なお、処理例1と同じステップについては、同符号を付して簡略に説明する。

0202

図示するように、処理例5は、溶剤供給工程(ステップS1)を含む。処理例4は、単純回転工程と薬液供給工程を含まない。処理例4の溶剤供給工程の内容は、処理例1の溶剤供給工程と異なる。

0203

図17は、処理例5の手順を示すタイミングチャートである。図17を参照して、溶剤供給工程をさらに詳細に説明する。

0204

<ステップS1i>加速工程(時刻t51−t53)
加速工程は、時刻t51から時刻t53にわたり、基板Wの回転速度を加速する。加速工程は、時刻t51から基板Wに溶剤Aを供給し始める。加速工程は、時刻t53まで基板Wに対する溶剤Aの供給を継続し、時刻t53に基板Wに対する溶剤Aの供給を終了する。加速工程の実行中、溶剤Aは、時刻t52において基板Wの周縁Eに到達する。

0205

基板Wに溶剤Aを供給し始める時刻t51における基板Wの回転速度VSは、0rpm以上で、かつ、30rpm未満であることが好ましい。溶剤Aが基板Wの周縁Eに到達する時刻t52における基板Wの回転速度VEは、1500rpm未満であることが好ましい。回転速度VEは、200rpm未満であることが一層好ましい。時刻t51から時刻t53における基板Wの回転加速度は一定であることが好ましい。

0206

<処理例5の効果>
処理例5によれば、以下の効果を奏する。
溶剤供給工程は、溶剤Aのコアが拡大するとき、基板Wの回転速度を緩やかに増加する。具体的には、基板Wに溶剤Aを供給し始める時刻t51から溶剤Aが基板Wの周縁Eに到達する時刻t52まで、基板Wの回転速度の加速を継続する。これにより、溶剤Aのコアを円滑に拡大できる。よって、溶剤Aを基板Wに供給する処理の品質を効果的に高めることができる。

0207

溶剤供給工程は、溶剤Aのコアが拡大するとき、基板Wに対する溶剤Aの供給を継続する。具体的には、基板Wに溶剤を供給し始める時刻t51から溶剤Aが基板Wの周縁Eに到達する時刻t52まで、基板Wに対する溶剤Aの供給を継続する。これにより、溶剤Aのコアを円滑に拡大できる。

0208

溶剤Aが基板Wの周縁Eに到達する時の基板Wの回転速度VEが比較的に低い。すなわち、基板Wに溶剤Aを供給し始める時刻t51から溶剤Aが基板Wの周縁Eに到達する時刻t52まで、基板Wの回転速度は比較的に低い範囲に制限される。これにより、溶剤Aのコアを円滑に一層拡大できる。

0209

基板Wに溶剤Aを供給し始める時刻t51から溶剤Aが基板Wの周縁Eに到達する時刻t52まで、基板Wの回転加速度は一定である。これにより、基板Wの回転速度は一定の割合で連続的に増加するので、溶剤Aのコアを一層円滑に拡大できる。

0210

[処理例6]
次に、処理例6を説明する。図18は、処理例6の手順を示すフローチャートである。なお、処理例1と同じステップについては、同符号を付して簡略に説明する。

0211

図示するように、処理例6は、溶剤供給工程(ステップS1)を含む。処理例6は、単純回転工程と薬液供給工程を含まない。処理例6の溶剤供給工程の内容は、処理例1の溶剤供給工程と異なる。

0212

図19は、処理例6の手順を示すタイミングチャートである。図19を参照して、溶剤供給工程をさらに詳細に説明する。

0213

<ステップS1j>加速工程(時刻t61−t67)
加速工程は、時刻t61から基板Wの回転速度を加速し始め、時刻t67で基板Wの回転速度の加速を終了する。

0214

ここで、基板Wの回転速度を加速し始める際、加速工程は、基板Wの回転速度をS字状に加速する。より具体的には、時刻61から時刻t63まで、加速工程は、時間の経過に伴って単位時間当たりの基板Wの回転加速度を増加させる。これにより、基板Wの回転速度を加速し始める際、基板Wの回転加速度が緩やかに大きくなる。以下では、時間の経過に伴って単位時間当たりの基板Wの回転加速度を増加させることを、「第1S字加速駆動」と呼ぶ。

0215

さらに、基板Wの回転速度の加速を終了する際、加速工程は、基板Wの回転速度をS字状に加速する。より具体的には、時刻t64から時刻67まで、加速工程は、時間の経過に伴って単位時間当たりの基板Wの回転加速度を零まで減少させる。これにより、基板Wの回転速度の加速を終了する際、基板Wの回転加速度が緩やかに小さくなる。以下では、時間の経過に伴って単位時間当たりの基板Wの回転加速度を減少させることを、「第2S字加速駆動」と呼ぶ。

0216

第1S字加速駆動を終了してから第2S字加速駆動の開始するまで、加速工程は、基板Wの回転加速度を一定に保つ。より具体的には、時刻t63から時刻t64までにわたり、加速工程は、基板Wの回転速度を一定の加速度で増加させる。以下では、基板Wの回転速度を一定の加速度で増加させることを「定加速駆動」と呼ぶ。

0217

定加速駆動における基板Wの回転加速度は、第1S字加速駆動の終了時における基板Wの回転加速度と等しいことが好ましい。定加速駆動における基板Wの回転加速度は、第2S字加速駆動の開始時における基板Wの回転加速度と等しいことが好ましい。

0218

加速工程は、時刻t62から時刻65にわたり、基板Wに溶剤Aを供給する。

0219

加速工程は、時刻t62に溶剤Aを基板Wに供給し始める。すなわち、第1S字加速駆動を行っているときに溶剤Aを基板Wに供給し始める。

0220

加速工程は、時刻t65に基板Wに対する溶剤Aの供給を停止する。すなわち、加速工程は、第2S字加速駆動を行っているときに基板Wに対する溶剤Aの供給を停止する。

0221

溶剤Aは、第2S字加速駆動が行われている時刻t66に、基板Wの周縁Eに到達する。このように、加速工程は、溶剤Aが基板Wの周縁Eに到達する時刻t66まで、基板Wの回転速度の加速を継続する。ただし、溶剤Aが基板Wの周縁Eに到達するのは、基板Wに対する溶剤Aの供給が終了した後である。

0222

時刻t67において、加速工程が終了し、溶剤供給工程が終了する。

0223

<処理例6の効果>
処理例6によれば、以下の効果を奏する。
溶剤供給工程は、基板Wに溶剤Aを供給し始めた時刻t62から溶剤Aが基板Wの周縁Eに到達する時刻t66までの期間の少なくとも一部において、基板Wの回転速度をS字状に加速させる。これにより、溶剤Aのコアが拡大するとき、基板Wの回転速度は極めて緩やかに増加する。よって、溶剤Aのコアを極めて円滑に拡大できる。

0224

溶剤供給工程は、時刻t61から時刻t63の期間において、第1S字加速駆動を行う。これにより、時間の経過につれて基板Wの回転速度を緩やかに増加させることができる。さらに、第1S字加速駆動を行っているときに、基板Wに溶剤Aを供給し始める。よって、基板W上に溶剤Aのコアを一層好適に生成できる。

0225

溶剤供給工程は、時刻t64から時刻t66までの期間でにおいて、第2S字加速駆動を行う。これにより、時間の経過につれて基板Wの回転速度を緩やかに収束させることができる。

0226

第1S字加速駆動の終了時における基板Wの回転加速度は、定加速駆動における基板Wの回転加速度と等しい。このため、第1S字加速駆動から定加速駆動に移行する時刻t63において、基板Wの回転加速度が急峻に変化しない。よって、溶剤Aのコアを一層円滑に拡大できる。

0227

同様に、定加速駆動における基板Wの回転加速度は、第2S字加速駆動の開始時における基板Wの回転加速度と等しい。このため、定加速駆動から第2S字加速駆動に移行する時刻t64において、基板Wの回転加速度が急峻に変化しない。よって、溶剤Aのコアを基板Wの周縁Eに向かって一層円滑に拡大できる。

0228

本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。

0229

(1)上述した各処理例1−6では、溶剤Aの供給位置は常に基板Wの表面の中央部であったが、これに限られない。溶剤Aの供給位置を適宜に変更してもよい。例えば、基板Wに溶剤Aを供給し始めるとき、溶剤Aの供給位置を基板Wの中央部とし、その後、溶剤Aの供給位置を基板Wの周縁Eに向かって移動してもよい。

0230

(2)上述した実施例では、溶剤Aはレジストの濡れ性を向上させるものであったが、これに限られない。溶剤Aは、レジスト以外の塗布液の濡れ性を向上させるものでもよい。ここで、レジスト以外の塗布液は、例えば、反射防止膜材料保護膜材料、SOG(Spin On Glass)膜材料、SOD(Spin on Dielectric)膜材料などである。あるいは、溶剤Aは、塗布液以外の薬液の濡れ性を向上させるものでもよい。塗布液以外の薬液は、例えば現像液である。

0231

溶剤Aは、基板Wの表面を薬液が馴染みやすい状態にするものでもよい。例えば、溶剤Aは、基板Wの表面を現像液が馴染みやすい状態にするものでもよい。

0232

溶剤Aは、薬液を希釈するものでもよい。

0233

あるいは、溶剤Aを、薬液と無関係な用途に使用してもよい。例えば、溶剤Aは、基板Wの表面改質を行うものでもよい。例えば、溶剤Aは、基板Wの表面の濡れ性を高めるものでもよい。

0234

(2)上述した実施例では、薬液はレジストであったが、これに限られない。上述したように、薬液は、レジスト以外の塗布液(例えば、反射防止膜材料、保護膜材料、SOG膜材料、SOD膜材料など)でもよい。あるいは、薬液は、現像液などでもよい。

0235

(3)上述した処理例1、3、4の単純回転工程は、溶剤Aを乾燥させてもよいし、溶剤Aを乾燥させなくてもよい。

0236

(4)上述した処理例1、2では、第1等速工程において溶剤Aを基板Wに供給し始めるが、これに限られない。例えば、事前加速工程において溶剤Aを基板Wに供給し始めてもよい。

0237

(5)上述した処理例1、2では、第3等速工程において溶剤Aが基板Wの周縁Eに到達するが、これに限られない。例えば、第2等速工程において溶剤Aが基板Wの周縁Eに到達してもよい。この変形実施例において、第2加速工程および第3等速工程の少なくともいずれかを省略してもよい。

0238

あるいは、第1、第2加速工程のいずれかにおいて溶剤Aが基板Wの周縁Eに到達してもよい。この変形実施例においても、溶剤Aが基板Wの周縁Eに到達した後の等速工程および加速工程の少なくともいずれかを省略してもよい。

0239

(6)上述した各処理例において、溶剤供給工程が有する等速工程の数を適宜に変更してもよい。例えば、溶剤供給工程が有する等速工程の数は1つでもよい。例えば、溶剤供給工程が有する等速工程の数は2つでもよい。例えば、溶剤供給工程が有する等速工程の数は3つ以上でもよい。例えば、溶剤供給工程は等速工程を含まなくてもよい。

0240

(7)上述した処理例1−5における各加速工程は、一定の回転加速度で基板Wの回転速度を増加するが、これに限られない。すなわち、少なくともいずれかの加速工程は、基板Wの回転加速度を変化させながら、基板Wの回転速度を増加させてもよい。あるいは、少なくともいずれかの加速工程は、処理例6で説明したように、基板Wの回転速度をS字状に加速してもよい。

0241

(8)上述した実施例では、回転保持部11は、スピンチャック13を備えていたが、これに限られない。例えば、回転保持部11は、スピンチャック13に代えて、基板Wの周縁Eを保持する複数のピンを有する回転盤を備えてもよい。

0242

(9)上述した各処理例において、ノズル26、36が移動するタイミングを適宜に変更してもよい。処理例1では、ノズル26が第1等速工程において待機位置から処理位置に移動したが、これに限られない。例えば、第1等速工程の前にノズル26が処理位置に移動してもよい。

0243

(10)上述した各実施例および上記(1)から(9)で説明した各変形実施例については、さらに各構成を他の変形実施例の構成に置換または組み合わせるなどして適宜に変更してもよい。

0244

1 …基板処理装置
11 … 回転保持部
21 …溶剤供給部
26 …溶剤のノズル
31 …薬液供給部
36 …薬液のノズル
41 … 制御部
A … 溶剤
B …パーティクル
b …気泡
C …仮想円
E …基板Wの周縁
e … 溶剤Aのコアの縁
Ra …回転中心
F …遠心力
V1 … 第1速度
V2 … 第2速度
V3 … 第3速度
V4 … 第4速度
VE… 溶剤Aが基板Wの周縁Eに到達する時の基板Wの回転速度
VS … 基板Wに溶剤Aを供給し始める時の基板Wの回転速度
W … 基板

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