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技術 信号処理装置、信号処理方法及び信号処理プログラム

出願人 三菱電機株式会社
発明者 柄澤彰良
出願日 2016年8月19日 (4年4ヶ月経過) 出願番号 2016-161088
公開日 2018年2月22日 (2年10ヶ月経過) 公開番号 2018-028502
状態 特許登録済
技術分野 レーダ方式及びその細部
主要キーワード サーキットリー 等間隔サンプリング 高周波パルス信号 観測対象領域 信号取得ステップ 各中心周波数 中心周波数間 再生処理装置
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

任意のPRIにて、全中心周波数においてアジマス方向サンプリング位置を等間隔にし、同期させる。

解決手段

信号帯域分割処理装置8は、中心周波数が異なる複数の送信信号を交互に繰り返し送信する複数の送信アンテナと複数の送信信号の反射波である複数の受信信号を受信する複数の受信アンテナとを備える合成開口レーダ装置1が飛行体に搭載されて飛行している際に各受信アンテナが受信した受信信号を取得する。等間隔サンプリング復元フィルタ装置10は、取得された受信信号の信号値を、復元フィルタを用いて、中心周波数ごとに、アジマス方向で等間隔に受信信号が受信されている状態で得られる信号値に変換し、複数の中心周波数のうち基準となる基準中心周波数以外の中心周波数の信号値を、基準中心周波数の対応する受信信号の変換後の信号値の受信タイミングと同じ受信タイミングで受信された場合に得られる信号値に補正する。

概要

背景

合成開口レーダ装置を用いたデータ取得観測)において、高分解能画質の維持及び観測幅の拡大(広域化)を行うために、アンテナを分割し観測を行う方法が考案されている(例えば、非特許文献1)。また、広域観測時においても画質の維持を図る技術として、アンテナの分割による送信電力の低下を抑制するために、送信信号周波数帯域をいくつかの帯域幅に分割(帯域分割という)し、送信電力を有効に活用する技術が考案されている(例えば、非特許文献2)。

概要

任意のPRIにて、全中心周波数においてアジマス方向サンプリング位置を等間隔にし、同期させる。信号帯域分割処理装置8は、中心周波数が異なる複数の送信信号を交互に繰り返し送信する複数の送信アンテナと複数の送信信号の反射波である複数の受信信号を受信する複数の受信アンテナとを備える合成開口レーダ装置1が飛行体に搭載されて飛行している際に各受信アンテナが受信した受信信号を取得する。等間隔サンプリング復元フィルタ装置10は、取得された受信信号の信号値を、復元フィルタを用いて、中心周波数ごとに、アジマス方向で等間隔に受信信号が受信されている状態で得られる信号値に変換し、複数の中心周波数のうち基準となる基準中心周波数以外の中心周波数の信号値を、基準中心周波数の対応する受信信号の変換後の信号値の受信タイミングと同じ受信タイミングで受信された場合に得られる信号値に補正する。

目的

本発明は、以上の事情に鑑みたものであり、任意のPRIにおいても、全ての中心周波数においてアジマス方向のサンプリング位置を等間隔にし、同期させることを主な目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

中心周波数が異なる複数の送信信号を交互に繰り返し送信する複数の送信アンテナと前記複数の送信信号の反射波である複数の受信信号を受信する複数の受信アンテナとを備える合成開口レーダ装置飛行体に搭載されて飛行している際に各受信アンテナが受信した受信信号を取得する信号取得部と、前記信号取得部により取得された受信信号の信号値を、復元フィルタを用いて、中心周波数ごとに、アジマス方向で等間隔に受信信号が受信されている状態で得られる信号値に変換するとともに、複数の中心周波数のうち基準となる基準中心周波数以外の中心周波数の信号値を、前記基準中心周波数の対応する受信信号の変換後の信号値の受信タイミングと同じ受信タイミングで受信された場合に得られる信号値に補正する信号補正部とを有する信号処理装置

請求項2

前記信号補正部は、前記基準中心周波数以外の中心周波数の受信信号の信号値を補正することにより、全ての中心周波数の受信信号が前記アジマス方向で等間隔に同期して受信されている状態を生成する請求項1に記載の信号処理装置。

請求項3

前記信号補正部は、前記基準中心周波数以外の中心周波数の受信信号の信号値を補正するための補正係数を、前記基準中心周波数の送信信号を送信する送信アンテナと当該受信信号の中心周波数の送信信号を送信する送信アンテナとの間の距離及び前記基準中心周波数の受信信号を受信する受信アンテナと当該受信信号を受信する受信アンテナとの間の距離のいずれかと、前記飛行体の飛行速度とを用いて算出し、算出した前記補正係数を用いて、前記信号取得部により取得された受信信号の信号値を補正する請求項1に記載の信号処理装置。

請求項4

コンピュータが、中心周波数が異なる複数の送信信号を交互に繰り返し送信する複数の送信アンテナと前記複数の送信信号の反射波である複数の受信信号を受信する複数の受信アンテナとを備える合成開口レーダ装置が飛行体に搭載されて飛行している際に各受信アンテナが受信した受信信号を取得する信号取得ステップと、前記コンピュータが、前記信号取得ステップにより取得された各受信信号の信号値を、復元フィルタを用いて、中心周波数ごとに、アジマス方向で等間隔に受信信号が受信されている状態で得られる信号値に変換するとともに、複数の中心周波数のうち基準となる基準中心周波数以外の中心周波数の信号値を、前記基準中心周波数の対応する受信信号の変換後の信号値の受信タイミングと同じ受信タイミングで受信された場合に得られる信号値に補正する信号補正ステップとを有する信号処理方法

請求項5

中心周波数が異なる複数の送信信号を交互に繰り返し送信する複数の送信アンテナと前記複数の送信信号の反射波である複数の受信信号を受信する複数の受信アンテナとを備える合成開口レーダ装置が飛行体に搭載されて飛行している際に各受信アンテナが受信した受信信号を取得する信号取得ステップと、前記信号取得ステップにより取得された各受信信号の信号値を、復元フィルタを用いて、中心周波数ごとに、アジマス方向で等間隔に受信信号が受信されている状態で得られる信号値に変換するとともに、複数の中心周波数のうち基準となる基準中心周波数以外の中心周波数の信号値を、前記基準中心周波数の対応する受信信号の変換後の信号値の受信タイミングと同じ受信タイミングで受信された場合に得られる信号値に補正する信号補正ステップとをコンピュータに実行させる信号処理プログラム

技術分野

0001

本発明は、合成開口レーダ装置において複数の中心周波数を持つ送信電波を用いて観測を行う技術に関するものである。

背景技術

0002

合成開口レーダ装置を用いたデータ取得(観測)において、高分解能画質の維持及び観測幅の拡大(広域化)を行うために、アンテナを分割し観測を行う方法が考案されている(例えば、非特許文献1)。また、広域観測時においても画質の維持を図る技術として、アンテナの分割による送信電力の低下を抑制するために、送信信号周波数帯域をいくつかの帯域幅に分割(帯域分割という)し、送信電力を有効に活用する技術が考案されている(例えば、非特許文献2)。

先行技術

0003

Multidimensional Waveform Encoding: A New Digital Beamforming Technique for Synthetic Aperture Radar Remote Sensing
High Resolution, Wide SwathSARusing Sub−aperture Sub−band Technique

発明が解決しようとする課題

0004

分割された送信アンテナ受信アンテナを有する合成開口レーダ装置での観測においては、送信時・受信時のアンテナの位置に応じて、受信される電波位相中心が異なり、レーダの進行方向(アジマス方向)におけるサンプリング位置が異なる(不等間隔サンプリングという)。サンプリング位置とは、受信信号受信時点における合成開口レーダ装置のアジマス方向の位置である。
図3は、複数の送信アンテナと複数の受信アンテナを備える合成開口レーダ装置における不等間隔サンプリングの例を示す。図3は送信アンテナが2つ、受信アンテナが2つの合成開口レーダ装置における不等間隔サンプリングの例を示す。図3において、T1及びT2はそれぞれ送信アンテナを示す。R1及びR2はそれぞれ受信アンテナを示す。送信アンテナT1は、中心周波数がf1の送信信号を送信する。送信アンテナT2は、中心周波数がf2の送信信号を送信する。送信アンテナT1及び送信アンテナT2は、中心周波数f1及びf2の送信信号を同時に繰り返し送信する。受信アンテナR1は、中心周波数がf1の送信信号の反射波及び中心周波数がf2の送信信号の反射波を受信信号として受信する。受信アンテナR2も同様に、中心周波数がf1の送信信号の反射波及び中心周波数がf2の送信信号の反射波を受信信号として受信する。
図3に示すように、従来の技術では、同じ中心周波数の受信信号の間において、サンプリング位置の間隔が不等間隔になっている(不等間隔サンプリング)。

0005

また、帯域分割された信号を合成するためには、全ての送受信パルスにおいてアジマス方向のサンプリング位置が、図4に示すように、等間隔である必要がある。速度VR、アジマス方向アンテナ長L及びN個開口に分割されたアンテナを有する合成開口レーダ装置が、全てのサンプリング位置において等間隔なサンプリングを行うためは、パルス送信間隔(PRI:Pulse Repetetion Interval)は数式(1)に示すとおりに一意の値に厳密に固定する必要がある。なお、数式(1)において、VRは合成開口レーダ装置が搭載されている飛行体飛行速度である。
PRI=(N×L/2)/VR・・・(1)
PRIは観測対象領域(観測幅・観測ジオメトリ)及び所望の分解能に応じて適切に設定する必要があるため、PRIの制約は合成開口レーダ装置のシステム設計において、高分解能化高画質化・広域化を著しく困難とする。
しかし、帯域分割された信号は等間隔サンプリング時のみ再生処理が可能である。
したがって、複数の送信アンテナと複数の受信アンテナを備える合成開口レーダ装置において、帯域分割を用いた高分解能・高画質・広域な観測を実現するためには不等間隔サンプリングによるデータ取得を許容し、かつ、取得データを等間隔サンプリングされたデータに変換する必要がある。

0006

本発明は、以上の事情に鑑みたものであり、任意のPRIにおいても、全ての中心周波数においてアジマス方向のサンプリング位置を等間隔にし、同期させることを主な目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明に係る信号処理装置は、
中心周波数が異なる複数の送信信号を交互に繰り返し送信する複数の送信アンテナと前記複数の送信信号の反射波である複数の受信信号を受信する複数の受信アンテナとを備える合成開口レーダ装置が飛行体に搭載されて飛行している際に各受信アンテナが受信した受信信号を取得する信号取得部と、
前記信号取得部により取得された受信信号の信号値を、復元フィルタを用いて、中心周波数ごとに、アジマス方向で等間隔に受信信号が受信されている状態で得られる信号値に変換するとともに、複数の中心周波数のうち基準となる基準中心周波数以外の中心周波数の信号値を、前記基準中心周波数の対応する受信信号の変換後の信号値の受信タイミングと同じ受信タイミングで受信された場合に得られる信号値に補正する信号補正部とを有する。

発明の効果

0008

本発明では、合成開口レーダ装置で受信された受信信号の信号値を、復元フィルタを用いて、中心周波数ごとに、アジマス方向で等間隔に受信信号が受信されている状態で得られる信号値に変換するとともに、複数の中心周波数のうち基準となる基準中心周波数以外の中心周波数の信号値を、基準中心周波数の対応する受信信号の変換後の信号値の受信タイミングと同じ受信タイミングで受信された場合に得られる信号値に補正する。このため、任意のPRIにおいても、全ての中心周波数においてアジマス方向のサンプリング位置を等間隔にし、同期させることができる。

図面の簡単な説明

0009

実施の形態1に係る合成開口レーダ装置と信号処理装置の構成例を示す図。
実施の形態1に係る等間隔サンプリング復元フィルタ装置の構成例を示す図。
従来の合成開口レーダ装置による不等間隔サンプリングによる観測を示す図。
従来の合成開口レーダ装置において厳密に固定されたPRIにより等間隔サンプリングとなる観測を示す図。
実施の形態1に係る送信アンテナ間の距離の概要を示す図。
実施の形態1に係る合成開口レーダ装置において不等間隔なサンプリング位置を等間隔なサンプリング位置に補正する処理の概要と復元処理のみを適用した場合の比較を示す図。
実施の形態に係る信号処理装置のハードウェア構成例を示す図。

実施例

0010

実施の形態1.
***構成の説明***
図1は、本実施の形態に係る合成開口レーダ装置1と信号処理装置2の構成例を示す。

0011

合成開口レーダ装置1は、高周波を用いることで所望の領域または所望のターゲットの画像を取得する装置である。
合成開口レーダ装置1は、人工衛星飛行機といった飛行体に搭載され、飛行体が飛行することによって、上空から所望の領域または所望のターゲットの画像を取得する。

0012

本実施の形態に係る合成開口レーダ装置1は、複数の送信アンテナを備える。
図1では、一例として、合成開口レーダ装置1は、送信アンテナ3aと送信アンテナ3bを備える。
送信アンテナ3a及び送信アンテナ3bは、それぞれ観測領域または対象に高周波パルス信号(送信信号)を照射する。送信アンテナ3aと送信アンテナ3bは、異なる中心周波数を持つ高周波パルス信号を送信する。本実施の形態では、送信アンテナ3aは、中心周波数がf1[Hz]の送信信号4aを送信し、送信アンテナ3aは、中心周波数がf2[Hz]の送信信号4bを送信するものとする。
送信アンテナ3aと送信アンテナ3bは、交互にそれぞれの中心周波数の高周波パルスを繰り返し送信する。
以下では、送信アンテナ3aと送信アンテナ3bを区別する必要がない場合は、両者をまとめて送信アンテナ3という。また、送信信号4aと送信信号4bを区別する必要がない場合は、両者をまとめて送信信号4という。
なお、送信信号4は合成開口レーダ装置1の送受信部から送信アンテナ3を介して送信される。

0013

また、合成開口レーダ装置1は、複数の受信アンテナを備える。図1では、一例として、合成開口レーダ装置1は、受信アンテナ5a及び受信アンテナ5bを備える。
受信アンテナ5a及び受信アンテナ5bは、それぞれ、観測領域または対象からの送信信号の反射波を受信信号として独立に受信する。
つまり、受信アンテナ5aは、f1[Hz]の受信信号とf2[Hz]の受信信号を受信する。また、受信アンテナ5bも、f1[Hz]の受信信号とf2[Hz]の受信信号を受信する。
以下では、受信アンテナ5aと受信アンテナ5bを区別する必要がない場合は、両者をまとめて受信アンテナ5という。
また、受信アンテナ5aはR1とも表記し、受信アンテナ5bはR2とも表記する。

0014

なお、1つのアンテナを送信アンテナ3a及び受信アンテナ5aに共用することが可能である。同様に、1つのアンテナを送信アンテナ3b及び受信アンテナ5bに共用することが可能である。

0015

信号処理装置2は、合成開口レーダ装置1が飛行体に搭載されて飛行している際に受信アンテナ5により受信された受信信号を受信システム7を介して取得し、受信信号に対する信号処理を行う。
信号処理装置2は、図1に示すように、信号帯域分割処理装置8、等間隔サンプリング復元フィルタ装置10、ドップラ周波数補正処理部16、帯域合成処理装置18及びSAR画像再生処理装置20で構成される。信号帯域分割処理装置8、等間隔サンプリング復元フィルタ装置10、ドップラ周波数補正処理部16、帯域合成処理装置18及びSAR画像再生処理装置20の詳細は後述する。
なお、信号帯域分割処理装置8は信号取得部の例である、また、等間隔サンプリング復元フィルタ装置10は信号補正部の例である。また、信号帯域分割処理装置8により行われる動作は信号取得ステップの例である。また、等間隔サンプリング復元フィルタ装置10により行われる動作は信号補正ステップの例である。

0016

信号処理装置2は、例えば、図7に示すハードウェア構成を備えるコンピュータである。
記憶装置902には、信号帯域分割処理装置8、等間隔サンプリング復元フィルタ装置10、ドップラ周波数補正処理部16、帯域合成処理装置18及びSAR画像再生処理装置20の機能を実現するプログラムが記憶されている。
そして、プロセッサ901がこれらプログラムを実行して、後述する信号帯域分割処理装置8、等間隔サンプリング復元フィルタ装置10、ドップラ周波数補正処理部16、帯域合成処理装置18及びSAR画像再生処理装置20の動作を行う。
図7では、プロセッサ901が信号帯域分割処理装置8、等間隔サンプリング復元フィルタ装置10、ドップラ周波数補正処理部16、帯域合成処理装置18及びSAR画像再生処理装置20の機能を実現するプログラムを実行している状態を模式的に表している。

0017

なお、信号処理装置2により行われる動作は、信号処理方法及び信号処理プログラムに相当する。
また、本実施の形態では、信号処理装置2が合成開口レーダ装置1に含まれる構成を示すが、信号処理装置2は、合成開口レーダ装置1に含まれていなくてもよい。すなわち、信号処理装置2は、合成開口レーダ装置1から独立した地上の装置で実現されてもよい。また、信号処理装置2の信号帯域分割処理装置8及び等間隔サンプリング復元フィルタ装置10のみが合成開口レーダ装置1に含まれ、ドップラ周波数補正処理部16、帯域合成処理装置18及びSAR画像再生処理装置20は地上の装置で実現される構成でもよい。

0018

***動作の説明***
次に、図1に示す信号処理装置2の動作例を説明する。

0019

合成開口レーダ装置1が搭載された飛行体が飛行中に送信アンテナ3により送信された高周波の送信信号は、所望の領域または所望のターゲットで反射し、反射波が受信信号として受信アンテナ5により受信される。
受信アンテナ5により受信された受信信号6a及び受信信号6bは受信システム7を介して、信号帯域分割処理装置8に入力される。
信号帯域分割処理装置8は、受信信号6a及び受信信号6bを取得し、受信信号6a及び受信信号6bを周波数帯域及び受信アンテナ毎に分割して、帯域分割後信号9a〜9dを得る。
帯域分割後信号9aは、受信アンテナ5a(R1)が受信した中心周波数がf1の受信信号である。帯域分割後信号9bは、受信アンテナ5a(R1)が受信した中心周波数がf2の受信信号である。帯域分割後信号9cは、受信アンテナ5b(R2)が受信した中心周波数がf1の受信信号である。帯域分割後信号9dは、受信アンテナ5b(R2)が受信した中心周波数がf2の受信信号である。
帯域分割後信号9a〜9dは、等間隔サンプリング復元フィルタ装置10に入力される。

0020

等間隔サンプリング復元フィルタ装置10は、図2に示すように、チャネルインバランス補正処理部11、信号位置補正量算出部12及び等間隔サンプリング形成処理部14から構成される。

0021

チャネル間インバランス補正処理部11は、ハードウェアに起因する受信チャネル間の位相のずれを補正する。より具体的には、チャネル間インバランス補正処理部11は、監視対象の領域またはターゲットと受信アンテナ5aとの間の伝送路長と、監視対象の領域またはターゲットと受信アンテナ5bとの間の伝送路長との差により生じる位相のずれを補正する。
補正後の帯域分割後信号9a〜9dは、信号位置補正量算出部12及び等間隔サンプリング形成処理部14に入力される。

0022

信号位置補正量算出部12は、送信信号間における信号の補正量13(数式(2))を算出する。また、数式(2)のΔtは、基準とする中心周波数を送信する開口(送信アンテナ)から、任意の送信開口(送信アンテナ)間の距離に相当する時間であって、数式(3)で表される。なお、jは虚数単位である。数式(3)において、VRはセンサの進行速度(飛行体の飛行速度)、Δxは基準とする送信開口から補正対象の開口までの距離をセンサの進行方向(飛行体の飛行方向)を正として示す量であり、基準とする開口においては0である。図5は、例として送信開口(送信アンテナ)が2つの場合のΔxを示す。
C(t)=e−j2πfΔt・・・(2)
Δt=Δx/V_R・・・(3)
このように、信号位置補正量算出部12は、受信信号の信号値を補正するための補正量13(補正係数)を、基準となる中心周波数(基準中心周波数)の送信信号を送信する送信アンテナ3と、他の送信アンテナ3との間の距離と飛行体の飛行速度を除算して得られる除算値を用いて算出する。
なお、ここでは、信号位置補正量算出部12は、送信アンテナ3間の距離を飛行体の飛行速度で除算して得られる除算値を用いて補正量13を算出しているが、受信アンテナ5間の距離を飛行体の飛行速度で除算して得られる除算値を用いて補正量13を算出するようにしてもよい。つまり、基準中心周波数の受信信号を受信する受信アンテナ5と他の受信アンテナ5との間の距離を飛行体の飛行速度で除算して得られる除算値を用いて補正量13を算出してもよい。

0023

等間隔サンプリング形成処理部14は、チャネル間インバランス補正処理部11から出力された帯域分割後信号9a〜9dに対して、復元フィルタを応用した数式(4)にしたがって、受信信号間のサンプリング位置を補正する。つまり、等間隔サンプリング形成処理部14は、帯域分割後信号9a〜9dに対して、中心周波数ごとに、復元フィルタを用いた信号値の変換を行い、更に、信号位置補正量算出部12により算出された補正量13を用いて、基準中心周波数以外の中心周波数のサンプリング位置を基準中心周波数のサンプリング位置に一致させる補正する。
復元フィルタの原理及び係る処理については公知の技術であり、説明は省略する。
数式(4)は、中心周波数f1及びf2の受信信号を復元フィルタにより、各中心周波数単独の受信信号のサンプリング位置を等間隔とし、さらに、異なる中心周波数間でサンプリング位置を一致させるため、数式(2)に示す補正量によってサンプリング位置のずれを補正することを示している。
U(f)=Z(f)H−1(f)C(t)・・・(4)
ここで、数式(4)のZ(f)は、複数の受信チャネル(受信アンテナ5)により取得されたPRF周期性を持つ受信信号を示し、H−1(f)はZ(f)を単一の受信開口により取得された受信信号U(f)に変換する復元フィルタを表している。
例として中心周波数f1となる信号を基準として、中心周波数f2である信号を補正する場合、中心周波数がf1となる信号を送信する開口(送信アンテナ3)はΔt=0であって、基準となる信号に対しては通常の復元フィルタ処理のみが行われる。

0024

図6は、例として中心周波数f1を持つ受信信号を基準として中心周波数f2の受信信号を補正する場合を示す。なお、■、●、□、〇のそれぞれの意味は、図3及び図4の凡例に示すとおりである。
図6(a)は、等間隔サンプリング形成処理部14に入力される帯域分割後信号9a〜9dを示しており、サンプリング位置は不等間隔である。
図6(b)は、中心周波数f1を持つ受信信号と中心周波数f2を持つ受信信号に復元フィルタ処理を行った例を示す。図6(b)では、同一中心周波数では、サンプリング位置は等間隔になっているが、中心周波数f1と中心周波数f2との間ではサンプリング位置が同期していない。つまり、中心周波数f2を持つ受信信号の受信位置シフトする必要がある。
本実施の形態では、信号位置補正量算出部12が、中心周波数f2の受信信号のサンプリング位置をシフトさせるための補正量(補正係数)を数式(2)により算出し、等間隔サンプリング形成処理部14が、中心周波数f2の受信信号に当該補正量を適用して、中心周波数f2の受信信号の信号値を、中心周波数f1の変換後の信号値(図6(b)の信号値)の受信タイミングと同じ受信タイミングで受信された場合に得られる信号値に補正する。この結果、図6(c)に示すように、中心周波数f1の受信信号と中心周波数f2の受信信号がアジマス方向で等間隔に同期して受信されている状態が生成される。具体的には、□が、対応する●と同期し、〇が、対応する■と同期している状態が生成される。このように、信号位置補正量算出部12は、中心周波数f1のサンプリング位置と中心周波数f2のサンプリング位置とを一致させることができる。

0025

以上のように、等間隔サンプリング復元フィルタ装置10は、信号帯域分割処理装置8により取得された受信信号の信号値を、復元フィルタを用いて、中心周波数ごとに、アジマス方向で等間隔に受信信号が受信されている状態で得られる信号値に変換するとともに、複数の中心周波数のうち基準となる基準中心周波数以外の中心周波数の信号値を、基準中心周波数の対応する受信信号の変換後の信号値の受信タイミングと同じ受信タイミングで受信された場合に得られる信号値に補正する。等間隔サンプリング復元フィルタ装置10は、このように、基準中心周波数以外の中心周波数の受信信号の信号値を補正することにより、全ての中心周波数の受信信号がアジマス方向で等間隔に同期して受信されている状態を生成する。補正量(補正係数)は、前述のように、送信アンテナ間の距離及び受信アンテナ間の距離のいずれかと、飛行体の飛行速度とを用いて算出される。より具体的には、等間隔サンプリング復元フィルタ装置10は、基準中心周波数以外の中心周波数の受信信号の信号値を補正するための補正係数を、基準中心周波数の送信信号を送信する送信アンテナと当該受信信号の中心周波数の送信信号を送信する送信アンテナとの間の距離及び基準中心周波数の受信信号を受信する受信アンテナと当該受信信号を受信する受信アンテナとの間の距離のいずれかと、飛行体の飛行速度とを用いて算出する。

0026

等間隔サンプリング復元フィルタ装置10からの出力信号15a及び15bは等間隔サンプリングされた信号であって、中心周波数によらず同一のサンプリング位置となるが、出力信号15a及び15bは中心周波数が異なるため、異なるドップラ周波数を持ち、帯域合成処理のためにはドップラスペクトルの補正が必要であるため、ドップラ周波数補正処理部16においてチャープZ変換等の方式により補正を行う。チャープZ変換については公知の技術であり説明は省略する。

0027

ドップラ周波数補正処理部16からの出力信号17は、帯域合成処理装置18に入力され、帯域合成処理装置18によって周波数が合成された信号19は、SAR画像再生処理装置20により画像データ化される。

0028

***実施の形態の効果***
以上、本実施の形態によれば、任意のPRIにおいても、全ての中心周波数において、アジマス方向のサンプリング位置を等間隔にすることができる。この結果、分割された送受信アンテナを有する合成開口レーダ装置において帯域分割を用いた高画質・高分解能・広域な観測を実現することができる。

0029

***ハードウェア構成の説明***
最後に、信号処理装置2のハードウェア構成の補足説明を行う。
図7に示すプロセッサ901は、プロセッシングを行うIC(IntegratedCircuit)である。
プロセッサ901は、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)等である。
図7に示す記憶装置902は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)等である。

0030

また、記憶装置902には、OS(Operating System)も記憶されている。
そして、OSの少なくとも一部がプロセッサ901により実行される。
プロセッサ901はOSの少なくとも一部を実行しながら、信号帯域分割処理装置8、等間隔サンプリング復元フィルタ装置10、ドップラ周波数補正処理部16、帯域合成処理装置18及びSAR画像再生処理装置20の機能を実現するプログラムを実行する。
プロセッサ901がOSを実行することで、タスク管理メモリ管理ファイル管理通信制御等が行われる。
また、信号処理装置2は、プロセッサ901を代替する複数のプロセッサを備えていてもよい。これら複数のプロセッサは、「部」の機能を実現するプログラムの実行を分担する。それぞれのプロセッサは、プロセッサ901と同じように、プロセッシングを行うICである。
また、信号帯域分割処理装置8、等間隔サンプリング復元フィルタ装置10、ドップラ周波数補正処理部16、帯域合成処理装置18及びSAR画像再生処理装置20の処理の結果を示す情報やデータや信号値や変数値が、記憶装置902、プロセッサ901内のレジスタ及びキャッシュメモリの少なくともいずれかに記憶される。
また、信号帯域分割処理装置8、等間隔サンプリング復元フィルタ装置10、ドップラ周波数補正処理部16、帯域合成処理装置18及びSAR画像再生処理装置20の機能を実現するプログラムは、磁気ディスクフレキシブルディスク光ディスクコンパクトディスクブルーレイ登録商標ディスク、DVD等の可搬記憶媒体に記憶されてもよい。

0031

また、信号帯域分割処理装置8、等間隔サンプリング復元フィルタ装置10、ドップラ周波数補正処理部16、帯域合成処理装置18及びSAR画像再生処理装置20の「部」を、「回路」又は「工程」又は「手順」又は「処理」に読み替えてもよい。
また、信号処理装置2は、ロジックIC(IntegratedCircuit)、GA(Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)といった電子回路により実現されてもよい。
この場合は、信号帯域分割処理装置8、等間隔サンプリング復元フィルタ装置10、ドップラ周波数補正処理部16、帯域合成処理装置18及びSAR画像再生処理装置20は、それぞれ電子回路の一部として実現される。
なお、プロセッサ及び上記の電子回路を総称してプロセッシングサーキットリーともいう。

0032

1合成開口レーダ装置、2信号処理装置、3a送信アンテナ、3b 送信アンテナ、4a送信信号、4b 送信信号、5a受信アンテナ、5b 受信アンテナ、6a受信信号、6b 受信信号、7受信システム、8信号帯域分割処理装置、9a帯域分割後信号、9b 帯域分割後信号、9c 帯域分割後信号、9d 帯域分割後信号、10等間隔サンプリング復元フィルタ装置、11チャネル間インバランス補正処理部、12信号位置補正量算出部、13a補正量(f1に対する補正量)、13b 補正量(f2に対する補正量)、14 等間隔サンプリング形成処理部、15a 等間隔サンプリング形成処理部からの出力信号(中心周波数f1)、15b 等間隔サンプリング形成処理部からの出力信号(中心周波数f2)、16ドップラ周波数補正処理部、17a ドップラ周波数補正処理部からの出力信号(中心周波数f1)、17b ドップラ周波数補正処理部からの出力信号(中心周波数f2)、18帯域合成処理装置、19帯域合成装置によって周波数が合成された信号、20SAR画像再生処理装置。

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