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課題

飽和9−オクタデセン二酸又はその対応するアルキルエステルから出発し、ノナン二酸(アゼライン酸)又はそのアルキルエステル誘導体を高収率で、製造する方法の提供

解決手段

9−オクタデセン二酸以外の有機カルボン酸と、9−オクタデセン二酸又はその対応するアルキルエステルの二重結合開裂させるのに適した触媒との存在下に、9−オクタデセン二酸又はその対応するアルキルエステルを過酸化水素水溶液と反応させる工程を含み、有機カルボン酸が、反応の開始時点で、一不飽和9−オクタデセン二酸又はその対応するアルキルエステルと共に反応器に供給され、有機カルボン酸の量が、一不飽和9−オクタデセン二酸又はその対応するアルキルエステルに対して、10〜300重量%であり、適した触媒を、H2WO4、Na2WO4又はポリタングステン酸塩化学種から選択し、単独で又はリン酸塩助触媒と併用して使用する、方法。

概要

背景

概要

飽和9−オクタデセン二酸又はその対応するアルキルエステルから出発し、ノナン二酸(アゼライン酸)又はそのアルキルエステル誘導体を高収率で、製造する方法の提供9−オクタデセン二酸以外の有機カルボン酸と、9−オクタデセン二酸又はその対応するアルキルエステルの二重結合開裂させるのに適した触媒との存在下に、9−オクタデセン二酸又はその対応するアルキルエステルを過酸化水素水溶液と反応させる工程を含み、有機カルボン酸が、反応の開始時点で、一不飽和9−オクタデセン二酸又はその対応するアルキルエステルと共に反応器に供給され、有機カルボン酸の量が、一不飽和9−オクタデセン二酸又はその対応するアルキルエステルに対して、10〜300重量%であり、適した触媒を、H2WO4、Na2WO4又はポリタングステン酸塩化学種から選択し、単独で又はリン酸塩助触媒と併用して使用する、方法。なし

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請求項1

一不飽和9−オクタデセン二酸またはその対応するアルキルエステルから出発する、アゼライン酸またはアルキルアゼレートの製造方法であって、少なくとも次の工程、・9−オクタデセン二酸以外の有機カルボン酸と、9−オクタデセン二酸またはその対応するアルキルエステルの二重結合開裂させるのに適した触媒の存在下に、9−オクタデセン二酸またはその対応するアルキルエステルを過酸化水素水溶液と反応させる工程を含むことを特徴とする方法。

請求項2

前記アルキルアゼレート中のアルキル基は独立して選択され、かつそれぞれが1〜6個の炭素原子を含み得ることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項3

前記触媒が、タングステンベースの触媒であることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。

請求項4

前記9−オクタデセン二酸以外の有機カルボン酸が、炭素原子が1〜12個のモノまたはジカルボン酸、好ましくは酢酸またはアゼライン酸であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。

請求項5

前記9−オクタデセン二酸以外の有機カルボン酸が、前記反応媒体に十分に溶解することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。

請求項6

請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法により得ることができるアゼライン酸またはアルキルアゼレート。

請求項7

請求項6に記載のアゼライン酸もしくはアルキルアゼレート、またはそれらのいずれかから誘導されるモノマーの、ポリマー調製のための使用。

請求項8

ポリアミドを調製するための請求項7に記載の使用。

発明の詳細な説明

0001

本発明は、一不飽和9−オクタデセン二酸またはその対応するアルキルエステルから出発し、ノナン二酸(アゼライン酸)またはそのアルキルエステル誘導体アルキルアゼレート)を製造する方法に関する。本発明は、さらに、その方法で得ることができる化合物、およびその使用、特にポリマーの製造における使用に関する。

0002

9−オクタデセン酸オレイン酸)から出発してペラルゴン酸およびアゼライン酸を製造する方法は、AntonelliらによるJ.Org.Chem.1998,63,7190−7206の論文により知られている。この論文には、過酸化水素水溶液および触媒としてメチルトリオクチルアンモニウムテトラキスオキソペルオキソタングスト)リン酸の存在下に、アルケンカルボン酸に1工程で酸化開裂させることが記載されている。使用されているアルケンの1つはオレイン酸である。記載の方法論によれば、オレイン酸から、ペラルゴン酸およびアゼライン酸がそれぞれ82および79%の収率で得られる。酸化開裂の量論からは4モル当量過酸化水素を必要とし、一方で、オレイン酸は開裂により1モル当量のアゼライン酸を生成するのみであるから、過酸化水素をベースとする酸化開裂により、オレイン酸からアゼライン酸を製造することは、工業的にそれほど魅力のあるものではない。したがって、工業的にはアゼライン酸は、CornilsおよびLappeによる「Dicarboxylic Acids,Aliphatic;Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry」,Wiley(2010)に記載されているように、オレイン酸をオゾン分解した後、酸素分子による酸化を経て製造されている。しかしこの方法でも、この反応経路は、酸化剤が比較的高価で、かつ炭素利用率が僅かに50%であるという問題を有する。ここ、およびこれ以降でいう炭素利用率とは、出発化合物中の炭素原子が目的の生成物中に存在する割合である。

0003

例えばポリマーなどの各種化合物をさらに合成する出発点として、得られた化合物を使用するという観点では、単官能の酸であるペラルゴン酸を大量に生成することなく、アゼライン酸を高収率で製造できるならば非常に有利であろう。ポリマーの製造では、ポリマー鎖を形成するために2官能基が必要であるから、その目的のために単官能化合物を使用することはできない。僅かな量の単官能化合物が存在しても、例えば得られるポリマーの分子量などのポリマー特性に悪影響を及ぼすという理由で、重合で使用するモノマー混合物中に存在する単官能化合物を取り除かなければならない場合にはなおさらである。したがって、副生物、特に単官能副生物の量を最小に抑えつつ、アゼライン酸を高収率で製造する方法が求められている。これは、9−オクタデセン二酸またはその対応するアルカリエステルの酸化開裂により達成することができるが、それというのもこれらの出発物質は、アルケン二重結合が開裂すると、2モル当量のアゼライン酸またはそのアルカリ誘導体を生成するからである。工業的製造の観点からは、9−オクタデセン二酸またはその対応するアルカリエステルの酸化開裂が、過酸化水素水溶液を酸化剤として1工程で行うことができるならば、非常に有利であろう。Antonelliの論文には、9−オクタデセン二酸を出発物質として使用するという記載はない。

0004

アゼライン酸またはアルキルアゼレートは、9−オクタデセン二酸またはその対応するアルキルエステルから出発する方法により、非常に高収率で調製できることが今ではわかっている。アルキルエステル誘導体とは、モノおよびジアルキルエステル誘導体の両者であって、純物質または混合物のいずれかを意味する。9−オクタデセン二酸またはその対応するアルキルエステルから出発する、アゼライン酸またはアルキルアゼレートの製造方法は、少なくとも次の工程を含む。
・9−オクタデセン二酸以外の有機カルボン酸と、9−オクタデセン二酸またはその対応するアルキルエステル中の二重結合を開裂させるのに適した触媒の存在下に、9−オクタデセン二酸またはその対応するアルキルエステルを過酸化水素水溶液と反応させる工程。

0005

目的のアゼライン酸またはアルキルアゼレートは、この方法により高収率で得ることができる。触媒として単離メチルトリオクチルアンモニウムテトラキス(オキソジペルオキソタングスト)リン酸に代えて、塩化メチルトリオクチルアンモニウム、リン酸、タングステン酸および過酸化水素からその場で生成する触媒系を使用すると、Antonelliの刊行物に記載の方法を9−オクタデセン二酸のジメチルエステルに適用しても、アゼライン酸を生成しないことがわかった。替りに、9−オクタデセン二酸のジメチルエステルから誘導されたエポキシドのみが得られた。

0006

9−オクタデセン二酸のジメチルエステルで観察された、この予期せぬ酸化開裂の不足が、単離ペルオキソタングステート触媒によるものではなく、その場で生成の触媒を使用したことによるものかどうかを調べるために、9−オクタデセン二酸のジメチルエステルで開裂を試みたのと全く同一の条件下、同じ反応装置を使用して、(E)−2−オクテンの酸化開裂を試みた。(E)−2−オクテンでは、酢酸およびヘキサン酸の混合物が完全転化率できれいに生成することが観察され、このことは9−オクタデセン二酸のジメチルエステルの酸化開裂の不足が、基質性質により引き起こされたものであって、単離ペルオキソタングステート触媒からその場で生成の触媒に切り替えたことによるものではないことを示している。

0007

注意深く研究を行ったところ、目的のアゼライン酸またはアルキルアゼレートへ効率的に酸化開裂を行うには、基質以外の有機カルボン酸添加剤反応混合物中に存在する必要のあることがわかった。有機カルボン酸をプロセスのできるだけ早い段階で加えること、好ましくは有機カルボン酸が反応の開始時点で存在することが有利であることがわかった。有機カルボン酸は単独で反応器に加えることができ、または一不飽和9−オクタデセン二酸もしくはそのアルキルエステル誘導体と混合し、それと共に反応器に供給することができる。

0008

有機カルボン酸の適切な例としては、炭素原子が1〜12個のモノまたはジカルボン酸が挙げられる。この反応で使用するモノまたはジカルボン酸は、酸化開裂温度で、反応媒体に十分に溶解するものでなければならない。酸は、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%が反応媒体に溶解する。適切な例としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸酪酸吉草酸カプロン酸コハク酸グルタール酸アジピン酸ピメリン酸スベリン酸、アゼライン酸、安息香酸イソ酪酸およびイソ吉草酸が挙げられる。酢酸またはアゼライン酸を使用することが好ましい。カルボン酸の量は、基質に対して、通常は10〜300重量%、好ましくは20〜200重量%、最も好ましくは30〜100重量%である。

0009

アゼライン酸またはアルキルアゼレートを調製するための出発物質は、(E)−または(Z)−9−オクタデセン二酸またはその対応するアルキルエステルである。9番目の炭素原子の位置に二重結合があるため、出発物質の9−オクタデセン二酸またはその対応するアルキルエステル中に存在する全ての炭素原子が、アゼライン酸またはアルキルアゼレートに変換されることから、変換において、炭素利用率が100%に到達し得る。

0010

出発物質の(Z)−9−オクタデセン二酸は、例えばNessらの国際公開第11/008231号パンフレットに記載されているように、オレイン酸から酵素醗酵により得ることができる。アルキルオレエートを用いてそのような醗酵を行うと、Duboisが国際公開第08/104722号パンフレットに記載されているように、(Z)−9−オクタデセン二酸のモノ−アルキルエステルが得られる。(Z)−9−オクタデセン二酸のジアルキルエステルは、(Z)−9−オクタデセン二酸を適当なアルカノールで単にエステル化することにより好適に得られる。あるいは、(E)−または(Z)−9−オクタデセン二酸のジアルキルエステルは、例えばNgoのJ.Am.Oil.Chem.Soc.2006,83,629−634、またはJiangのJ.Am.Chem.Soc.2009,131,16630−16631に記載されているように、メタセシス技術によりオレイン酸から得ることができる。

0011

本発明の方法により反応生成物として得られるアゼライン酸またはアルキルアゼレートは、それぞれが個々に、例えばジニトリルおよびジアミンなど、化学的化合物のいくつかの他のクラスへ容易に変換できるという点で非常に有利である。

0012

出発化合物の(E)−または(Z)−9−オクタデセン二酸またはその対応するアルキルエステルは、次式Iにより表すことができる。




(式中、
R1およびR2は独立して選択することができ、かつHまたは1〜6個の炭素原子を有するアルキル基を表す)。

0013

R1およびR2にいずれもHが選択されれば、式Iの化合物は(E)−または(Z)−9−オクタデセン二酸になる。R1およびR2に、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基が選択されれば、化合物は9−オクタデセン二酸のジアルキルエステルになる。前述したように、R1およびR2は同じアルキル基とすることができ、またはそれらは互いに異なるものとすることができる。R1にHを選択し、R2に1〜6個の炭素原子を有するアルキル基を選択すれば、その化合物は9−オクタデセン二酸のモノアルキルエステルになる。R1およびR2は、独立に、Hまたは1〜2個の炭素原子を有するアルキル基、すなわちメチル基またはエチル基を表すように選択されることが最も好ましい。

0014

好ましい出発物質は、9−オクタデセン二酸またはその対応するアルキルエステルである。好ましい化合物である9−オクタデセン二酸から出発すれば、本発明の方法により好ましいアゼライン酸が調製される。好ましい9−オクタデセン二酸のジアルキルエステルから出発すれば、本発明の方法によりモノアルキルアゼレートが調製され、通常、出発化合物中またはモノアルキルアゼレート生成物中に存在するエステル基のその場加水分解により生成するアゼライン酸を伴う。9−オクタデセン二酸のモノアルキルエステルから出発すれば、本発明の方法によりアゼライン酸と共にモノアルキルアゼレートが調製される。9−オクタデセン二酸のジアルキルエステルの酸化開裂過程で生成するアゼライン酸の量は、アルキルエステル基の加水分解の容易さに依存する。特に、エステル基が好ましいメチル基のときは、メチルアゼレートに代わってアゼライン酸が主生成物になり得る。アゼライン酸はまた、アルキルエステル基がその場加水分解を完全に起こしたときには、実質的に唯一の反応生成物であり得る。モノアルキルアゼレートと、出発化合物またはモノアルキルアゼレート生成物中のエステル基のその場加水分解により生成したアルカノールとのその場エステル化反応により、微量のジアルキルアゼレートが生成され得る。アゼライン酸またはアルキルアゼレートは、例えばジニトリルおよびジアミンなど、化学的化合物のいくつかの他のクラスへと容易に変換できることから好ましい。

0015

ジカルボン酸のジニトリルへの変換は、当業者にはよく知られている。一般に、アゼライン酸は、例えばMiwaらの英国特許第797945号明細書に記載されているように、適切な触媒の存在下、高温アンモニアによる処理によって、アゼラニトリルへと変換することができる。

0016

前の反応で生成されたアゼラニトリルは、触媒の存在下、水素で処理することにより、1,9−ノナンジアミンへ容易に変換することができる。ジニトリルの水素化は当業者にはよく知られている。例えば、Inabaらによる日本特許第37000958号公報を参照されたい。

0017

オレイン酸は再生可能資源から得ることができるため、オレイン酸誘導体からの化学物質、例えばモノマーの製造は、それらを石油化学原料から製造するよりはるかに環境調和性を有する。これはまた、Matsumotoらの欧州特許第64285号明細書や、ParshallおよびIttelの「Homogeneous Catalysis」,2nd Edition,Wiley(1992)で記載されているように、現在は再生可能なオレイン酸ではなく、石油化学ブタジエンから製造されている重要なモノマーである、上記の1,9−ノナンジアミンへの製造経路にもあてはまる

0018

上記のように、本発明の方法で得られるアゼライン酸またはアルキルアゼレートは、必要ならば他の化学化合物へ容易に変換することができる、非常に多用途の化学化合物である。したがって、本発明はまた、本発明の方法により得られるアゼライン酸またはアルキルアゼレートに関する。

0019

9−オクタデセン二酸またはそのアルキルエステル誘導体から出発するアゼライン酸またはアルキルアゼレートの調製方法は、触媒の存在下に行われる。過酸化水素水溶液によりアルケンを酸化開裂させることができる触媒は、当業者にはよく知られている。その例は、先に言及したAntonelliの論文、Ruesch gen.Klaasらによる論文、Fat Sci.Technol.1995,97,359−367、またはKonらの米国特許出願公開第2010/0210873号明細書に見出すことができる。触媒は、H2WO4、Na2WO4またはポリタングステン酸塩化学種などのタングステンをベースにするものが好ましい。触媒は、H2WO4またはNa2WO4からなるものが最も好ましい。特に好ましい実施形態では、H2WO4またはNa2WO4が、例えばリン酸形態のリン酸塩助触媒と併用して使用される。最も好ましい実施形態では、H2WO4またはNa2WO4が、例えばリン酸形態のリン酸塩助触媒と、オニウム型相移動触媒、例えば塩化メチルトリオクチルアンモニウムまたは塩化1−ヘキサデシルピリジニウムと併用して使用される。この最も好ましい実施形態の使用は、Antonelliらに記載された、単離した、工業的には実行できそうにないオニウム型テトラキス(オキソジペルオキソタングスト)リン酸を触媒として使用することをベースとする方法と比べて特に有利である。金属触媒の量は、使用する触媒の種類に依存する。この量は、当業者であれば過度の負担なく、容易に決定することができる。触媒の量は、「金属原子個当たり」を基準に基質に対して、通常、0.1〜20モル%、好ましくは0.2〜10モル%、最も好ましくは0.5〜5モル%である。

0020

9−オクタデセン二酸またはその対応するアルキルエステルは、過酸化水素の作用によりアゼライン酸またはアルキルアゼレートへと開裂する。過酸化水素は、通常、3〜90重量%、好ましくは20〜85重量%、最も好ましくは30〜70重量%の水溶液の形態で使用される。過酸化水素の量は、基質に対して、通常4〜20モル当量、好ましくは4.2〜15モル当量、最も好ましくは4.4〜12モル当量である。必要ならば、未反応過酸化水素を含む水層は、基質のさらなる酸化開裂を行うために、再利用することができる。

0021

反応は、高温で、通常50〜125℃、好ましくは70〜100℃、最も好ましくは80〜90℃で行われる。反応は、微量の有機溶媒、例えば芳香族または脂肪族溶媒の存在下に行われるが、有機溶剤は使用しないことが好ましい。反応中は、有効な混合が必須である。

0022

本発明の方法により得ることができるアゼライン酸もしくはアルキルアゼレート、またはこれらのいずれかから誘導されるモノマーは、ポリマーの調製に使用することができる。アゼライン酸またはアルキルアゼレートから誘導されるモノマーの例は上に記載されており、例えば、対応するジニトリルまたは対応するジアミンがある。

0023

これらの化合物をモノマーとして製造できるポリマーは、例えばポリエステルポリウレタンまたはポリエステルアミドである。本発明の方法により得られたアゼライン酸もしくはアルキルアゼレートがジニトリルまたはジアミンへ変換されるなら、これらのタイプのモノマーをベースとするポリマーは、例えばポリウレタンまたはポリアミドである。したがって、本発明はまた、本発明の方法により得ることができるアゼライン酸もしくはアルキルアゼレート、または、アゼライン酸もしくはアルキルアゼレートから誘導されるモノマーの、ポリマー、好ましくはポリアミドを調製するための使用に関する。

0024

以下の実施例で本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。

0025

[実施例]
[実施例1:]
[アゼライン酸を添加した場合の(E)−9−オクタデセン二酸ジメチルの酸化開裂]
60℃で、リン酸水溶液(1リットル当たり1.4443gの85%H2PO4を含有する保存溶液1.50mL)と70%過酸化水素水溶液(1.60mL)との混合物に、タングステン酸(0.0188g)を溶解させた。試験管に塩化メチルトリオクチルアンモニウム(0.0081g)、(E)−9−オクタデセン二酸ジメチル(0.4261g)およびアゼライン酸(0.4709g)を投入した。撹拌子と穴あき隔膜を備えた試験管を85℃のオイルバスにセットし、撹拌した。これにより、濁った液体が生成された。試験管に、タングステン酸を溶解した過酸化水素水溶液(室温にまで冷却)1.10mLを加えた。この混合物を、85℃、最大速度で終夜撹拌した。反応混合物にCDCl3(10mL)を加え、CDCl3層をプロトンMR分析した。これにより、実質的に、メチルアゼレートとアゼライン酸が定量的に生成されることが示された。CDCl3溶液をNa2SO4上で乾燥させ、蒸発させる処理により、白色粉末(0.98g)が得られ、これはCD3OD中のプロトンおよびカーボンNMRによれば、メチルアゼレートおよびアゼライン酸の混合物からなり、微量の不純物を含むものであった。

0026

比較実験A:]
[アゼライン酸を添加しない場合の(E)−9−オクタデセン二酸ジメチルの酸化開裂]
60℃で、リン酸水溶液(1リットル当たり1.4443gの85%H2PO4を含有する保存溶液0.50mL)と70%過酸化水素水溶液(0.52mL)との混合物に、タングステン酸(0.0063g)を溶解させた。試験管に塩化メチルトリオクチルアンモニウム(0.0078g)と(E)−9−オクタデセン二酸ジメチル(0.8616g)を投入した。撹拌子と穴あき隔膜を備えた試験管を85℃のオイルバスにセットし、撹拌した。これにより、透明な液体が生成された。試験管に、タングステン酸を溶解した過酸化水素水溶液(室温にまで冷却)を加えた。この混合物を、85℃、最大速度で終夜撹拌した。反応混合物にCDCl3(10mL)を加え、CDCl3層をプロトンNMRで分析した。これにより、実質的に、(E)−9−オクタデセン二酸ジメチルから誘導されたエポキシド、すなわち8,8’−(オキシラン−2,3−ジイルジオタン酸ジメチルが定量的に生成されることが示された。

0027

[実施例2:]
[酢酸を加えた場合の(E)−9−オクタデセン二酸ジメチルの酸化開裂]
60℃で、リン酸水溶液(1リットル当たり1.4443gの85%H2PO4を含有する保存溶液1.50mL)と70%過酸化水素の水溶液(1.60mL)との混合物に、タングステン酸(0.0188g)を溶解させた。試験管に塩化メチルトリオクチルアンモニウム(0.0081g)、(E)−9−オクタデセン二酸ジメチル(0.4271g)および酢酸(0.3015g)を投入した。撹拌子と穴あき隔膜を備えた試験管を85℃のオイルバスにセットし、撹拌した。これにより、液体が生成された。試験管に、タングステン酸を溶解した過酸化水素水溶液(室温にまで冷却)1.10mLを加えた。この混合物を、85℃、最大速度で終夜撹拌した。反応混合物にCD3OD(5mL)を加え、この溶液をプロトンNMRで分析した。これにより、メチルアゼレートとアゼライン酸の混合物が高収率で生成されることが示された。CH2Cl2(100mL)を加え、Na2SO4上で乾燥させ、蒸発させる処理により、白色粉末(0.50g)が得られ、これはDMSO−d6中のプロトンおよびカーボンNMRによれば、メチルアゼレートおよびアゼライン酸の混合物からなり、微量の不純物を含むものであった。

0028

[実施例3:]
[アゼライン酸を加えた場合の(E)−9−オクタデセン二酸の酸化開裂]
60℃で、リン酸水溶液(1リットル当たり1.4443gの85%H2PO4を含有する保存溶液1.50mL)と70%過酸化水素の水溶液(1.60mL)との混合物に、タングステン酸(0.0188g)を溶解させた。試験管に塩化メチルトリオクチルアンモニウム(0.0078g)、(E)−9−オクタデセン二酸(0.3909g)およびアゼライン酸(0.4736g)を投入した。撹拌子と穴あき隔膜を備えた試験管を85℃のオイルバスにセットし、撹拌した。これにより、濁った液体が生成された。試験管に、タングステン酸を溶解した過酸化水素水溶液(室温にまで冷却)1.10mLを加えた。この混合物を、85℃、最大速度で終夜撹拌した。反応混合物にCDCl3(10mL)を加え、CDCl3層をプロトンNMRで分析した。これにより、メチルアゼレートとアゼライン酸の混合物が高収率で生成されることが示された。

0029

[比較実験B:]
[アゼライン酸を加えない場合の(E)−9−オクタデセン二酸の酸化開裂]
60℃で、リン酸水溶液(1リットル当たり1.4443gの85%H2PO4を含有する保存溶液0.50mL)と70%過酸化水素の水溶液(1.04mL)との混合物に、タングステン酸(0.0063g)を溶解させた。試験管に塩化メチルトリオクチルアンモニウム(0.0079g)と(E)−9−オクタデセン二酸(0.7817g)を加えた。撹拌子と穴あき隔膜を備えた試験管を85℃のオイルバスにセットした。試験管に、タングステン酸を溶解した過酸化水素水溶液(室温にまで冷却)を加えた。これにより、撹拌することが非常に困難な濃スラリーが生成された。この混合物を、効率的撹拌が可能になる95℃の温度にまで加熱した。混合物を、95℃、最大速度で終夜撹拌した。反応混合物にCDCl3(15mL)を加え、CDCl3層をプロトンNMRで分析した。これにより、メチルアゼレートとアゼライン酸の混合物が部分的にしか生成されず、大量の不純物を含む、不完全な変換であることが示された。CDCl3溶液をNa2SO4上で乾燥させ、蒸発させる処理により、黄色の油が得られ、これはCDCl3中のプロトンNMRによれば、メチルアゼレートおよびアゼライン酸の混合物からなり、大量の不純物を含むものであった。

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