図面 (/)

技術 造形装置及び造形方法

出願人 株式会社ミマキエンジニアリング
発明者 大川将勝越智和浩
出願日 2016年8月17日 (4年9ヶ月経過) 出願番号 2016-159874
公開日 2018年2月22日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2018-027627
状態 特許登録済
技術分野 インクジェット(インク供給、その他) プラスチック等のその他の成形、複合成形(変更なし)
主要キーワード 台状部材 包み方 ヘッド台 造形材 サポート層 造形面 ピアノブラック グラデーション状
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年2月22日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (5)

課題

造形物造形する造形装置において、深みのある黒色をより適切に表現する。

解決手段

立体的な造形物50を造形する造形装置であって、複数の吐出ヘッドと、制御部とを備え、複数の吐出ヘッドとして、少なくとも、黒色の材料を吐出する黒色用ヘッドと、有彩色の着色用の材料を吐出する着色材料用ヘッドとを有し、制御部は、複数の吐出ヘッドに、造形物50において外部から色彩識別できる部分の少なくとも一部に、少なくとも着色用の材料を用いて着色される着色領域306と、少なくとも黒色の材料を用いて黒色に着色される黒色領域308とを形成させ、かつ、造形物50の表面と垂直な法線方向における厚さについて、黒色領域308を着色領域306よりも厚く形成させる。

概要

背景

従来、インクジェットヘッドを用いて造形物造形する造形装置3Dプリンタ)が知られている(例えば、特許文献1参照。)。このような造形装置においては、例えば、インクジェットヘッドにより形成するインクの層を複数層重ねることにより、積層造形法で造形物を造形する。

概要

造形物を造形する造形装置において、深みのある黒色をより適切に表現する。立体的な造形物50を造形する造形装置であって、複数の吐出ヘッドと、制御部とを備え、複数の吐出ヘッドとして、少なくとも、黒色の材料を吐出する黒色用ヘッドと、有彩色の着色用の材料を吐出する着色材料用ヘッドとを有し、制御部は、複数の吐出ヘッドに、造形物50において外部から色彩識別できる部分の少なくとも一部に、少なくとも着色用の材料を用いて着色される着色領域306と、少なくとも黒色の材料を用いて黒色に着色される黒色領域308とを形成させ、かつ、造形物50の表面と垂直な法線方向における厚さについて、黒色領域308を着色領域306よりも厚く形成させる。

目的

そのため、従来、このような深みのある黒色をより適切に表現できる構成が望まれていた

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

立体的造形物造形する造形装置であって、造形の材料をそれぞれ吐出する複数の吐出ヘッドと、前記吐出ヘッドの動作を制御する制御部とを備え、前記複数の吐出ヘッドとして、少なくとも、黒色の材料を吐出する黒色用ヘッドと、有彩色の着色用の材料を吐出する着色材料用ヘッドとを有し、前記制御部は、前記複数の吐出ヘッドに、前記造形物において外部から色彩識別できる部分の少なくとも一部に、少なくとも前記着色用の材料を用いて着色される着色領域と、少なくとも前記黒色の材料を用いて黒色に着色される黒色領域とを形成させ、かつ、前記造形物の表面と垂直な法線方向における厚さについて、前記黒色領域を前記着色領域よりも厚く形成させることを特徴とする造形装置。

請求項2

記法線方向における前記黒色領域と前記着色領域との厚さの差は、50μm以上であることを特徴とする請求項1に記載の造形装置。

請求項3

前記吐出ヘッドとして、光反射性の材料を吐出する光反射材料用ヘッドを更に有し、前記制御部は、少なくとも前記光反射材料用ヘッドを用いて、前記光反射性の領域である光反射領域を形成させ、少なくとも前記着色材料用ヘッドを用いて、前記着色領域を、前記光反射領域の少なくとも一部の外側に形成させ、少なくとも前記黒色用ヘッドを用いて、前記黒色領域を、前記光反射領域が形成されていない領域の外側に形成させることを特徴とする請求項1又は2に記載の造形装置。

請求項4

前記吐出ヘッドとして、光反射性の材料を吐出する光反射材料用ヘッドを更に有し、前記制御部は、少なくとも前記光反射材料用ヘッドを用いて、前記光反射性の領域である光反射領域を形成させ、前記複数の吐出ヘッドに、前記着色領域及び前記黒色領域を、前記光反射領域の少なくとも一部の外側に形成させ、かつ、前記法線方向における前記光反射領域の厚さについて、前記法線方向において前記黒色領域と重なる部分の厚さを、前記法線方向において前記着色領域と重なる部分の厚さよりも小さくすることを特徴とする請求項1又は2に記載の造形装置。

請求項5

前記吐出ヘッドとして、透光性の材料を吐出する透光性材料用ヘッドを更に有し、前記制御部は、前記黒色用ヘッドに前記黒色の材料を吐出させ、前記透光性材料用ヘッドに前記透光性の材料を吐出させることにより、前記黒色用ヘッド及び前記透光性材料用ヘッドに前記黒色領域を形成させることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の造形装置。

請求項6

前記制御部は、少なくとも前記着色材料用ヘッドに前記着色用の材料を吐出させ、前記透光性材料用ヘッドに前記透光性の材料を吐出させることにより、少なくとも前記着色材料用ヘッド及び前記透光性材料用ヘッドを用いて前記着色領域を形成させ、かつ、前記黒色領域における前記透光性の材料の含有比率が前記着色領域における前記透光性の材料の含有比率よりも多くなるように、前記複数の吐出ヘッドに前記黒色領域及び前記着色領域を形成させることを特徴とする請求項5に記載の造形装置。

請求項7

前記黒色の材料は、色材として黒色の顔料を含むインクであることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の造形装置。

請求項8

前記黒色の材料は、色材として黒色の染料を含むインクであることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の造形装置。

請求項9

前記造形物の各位置の断面に対応する複数のスライスデータに基づいて積層造形法で前記立体物を造形し、前記黒色領域において、一つのスライスデータに対応して形成される1層分の領域に対する透過率は20%以上であり、前記法線方向における前記黒色領域の透過率は10%以下であることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の造形装置。

請求項10

前記黒色領域は、ピアノブラック色に着色される領域であることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の造形装置。

請求項11

前記制御部は、前記造形物の内部を構成する領域であり、光吸収性の色で形成される内部領域を前記複数の吐出ヘッドに更に形成させ、かつ、前記黒色領域及び前記着色領域を、前記内部領域の外側に形成させることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の造形装置。

請求項12

造形物の各位置の断面に対応する複数のスライスデータに基づいて積層造形法で立体的な前記立体物を造形する造形装置であって、造形の材料をそれぞれ吐出する複数の吐出ヘッドと、前記吐出ヘッドの動作を制御する制御部とを備え、前記複数の吐出ヘッドとして、少なくとも、黒色の材料を吐出する黒色用ヘッドを有し、前記制御部は、前記複数の吐出ヘッドに、前記造形物において外部から色彩を識別できる部分の少なくとも一部に、少なくとも前記黒色の材料を用いて黒色に着色される黒色領域を形成させ、前記黒色領域において、一つのスライスデータに対応して形成される1層分の領域に対する透過率は20%以上であり、前記法線方向における前記黒色領域の透過率は10%以下であることを特徴とする造形装置。

請求項13

立体的な造形物を造形する造形装置であって、造形の材料をそれぞれ吐出する複数の吐出ヘッドと、前記吐出ヘッドの動作を制御する制御部とを備え、前記複数の吐出ヘッドとして、少なくとも、光吸収性の材料を吐出する光吸収性材料用ヘッドと、有彩色の着色用の材料を吐出する着色材料用ヘッドとを有し、前記制御部は、前記複数の吐出ヘッドに、前記造形物において外部から色彩を識別できる部分の少なくとも一部に、少なくとも前記着色用の材料を用いて着色される着色領域と、少なくとも前記光吸収性の材料を用いて光吸収性の色に着色される光吸収性領域とを形成させ、かつ、前記造形物の表面と垂直な法線方向における厚さについて、前記光吸収性領域を前記着色領域よりも厚く形成させることを特徴とする造形装置。

請求項14

立体的な造形物を造形する造形装置であって、造形の材料をそれぞれ吐出する複数の吐出ヘッドと、前記吐出ヘッドの動作を制御する制御部とを備え、前記複数の吐出ヘッドとして、少なくとも、黒色の材料を吐出する黒色用ヘッドと、有彩色の着色用の材料を吐出する着色材料用ヘッドとを有し、前記制御部は、前記複数の吐出ヘッドに、少なくとも前記着色用の材料を用いて着色される着色領域と、少なくとも前記黒色の材料を用いて黒色に着色される黒色領域と、前記造形物の内部を構成する領域であり、光吸収性の色で形成される内部領域とを形成させ、かつ、前記黒色領域及び前記着色領域を、前記内部領域に対する前記造形物の外側に形成させることを特徴とする造形装置。

請求項15

立体的な造形物を造形する造形方法であって、造形の材料をそれぞれ吐出する複数の吐出ヘッドとして、少なくとも、黒色の材料を吐出する黒色用ヘッドと、有彩色の着色用の材料を吐出する着色材料用ヘッドとを用い、前記複数の吐出ヘッドに、前記造形物において外部から色彩を識別できる部分の少なくとも一部に、少なくとも前記着色用の材料を用いて着色される着色領域と、少なくとも前記黒色の材料を用いて黒色に着色される黒色領域とを形成させ、かつ、前記造形物の表面と垂直な法線方向における厚さについて、前記黒色領域を前記着色領域よりも厚く形成させることを特徴とする造形方法。

請求項16

造形物の各位置の断面に対応する複数のスライスデータに基づいて積層造形法で立体的な前記立体物を造形する造形方法であって、造形の材料をそれぞれ吐出する複数の吐出ヘッドとして、少なくとも、黒色の材料を吐出する黒色用ヘッドを用い、前記複数の吐出ヘッドに、前記造形物において外部から色彩を識別できる部分の少なくとも一部に、少なくとも前記黒色の材料を用いて黒色に着色される黒色領域を形成させ、前記黒色領域において、一つのスライスデータに対応して形成される1層分の領域に対する透過率は20%以上であり、前記法線方向における前記黒色領域の透過率は10%以下であることを特徴とする造形方法。

請求項17

立体的な造形物を造形する造形方法であって、造形の材料をそれぞれ吐出する複数の吐出ヘッドとして、少なくとも、光吸収性の材料を吐出する光吸収性材料用ヘッドと、有彩色の着色用の材料を吐出する着色材料用ヘッドとを用い、前記複数の吐出ヘッドに、前記造形物において外部から色彩を識別できる部分の少なくとも一部に、少なくとも前記着色用の材料を用いて着色される着色領域と、少なくとも前記光吸収性の材料を用いて光吸収性の色に着色される光吸収性領域とを形成させ、かつ、前記造形物の表面と垂直な法線方向における厚さについて、前記光吸収性領域を前記着色領域よりも厚く形成させることを特徴とする造形方法。

請求項18

立体的な造形物を造形する造形方法であって、造形の材料をそれぞれ吐出する複数の吐出ヘッドとして、少なくとも、黒色の材料を吐出する黒色用ヘッドと、有彩色の着色用の材料を吐出する着色材料用ヘッドとを用い、前記複数の吐出ヘッドに、少なくとも前記着色用の材料を用いて着色される着色領域と、少なくとも前記黒色の材料を用いて黒色に着色される黒色領域と、前記造形物の内部を構成する領域であり、光吸収性の色で形成される内部領域とを形成させ、かつ、前記黒色領域及び前記着色領域を、前記内部領域に対する前記造形物の外側に形成させることを特徴とする造形方法。

技術分野

0001

本発明は、造形装置及び造形方法に関する。

背景技術

0002

従来、インクジェットヘッドを用いて造形物造形する造形装置(3Dプリンタ)が知られている(例えば、特許文献1参照。)。このような造形装置においては、例えば、インクジェットヘッドにより形成するインクの層を複数層重ねることにより、積層造形法で造形物を造形する。

先行技術

0003

特開2015−71282号公報

発明が解決しようとする課題

0004

造形物を着色する場合においては、例えば黒色のインクを用いて、一部の領域を黒色に着色する場合がある。そして、この場合、外部からの黒色の見え方について、例えばピアノブラック色等の深みのある黒色を表現することが望まれる場合がある。そのため、従来、このような深みのある黒色をより適切に表現できる構成が望まれていた。そこで、本発明は、上記の課題を解決できる造形装置及び造形方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0005

インクジェットヘッドを用いて造形を行う場合、黒色のインクの他に有彩色の着色用のインクを更に用いて造形を行うことにより、着色された造形物を造形することが考えられる。この場合、例えば、外部から色彩視認できる表面の領域を着色用のインク等で形成することにより、様々な色の着色を行うことができる。

0006

また、この場合、例えば減法混色法で様々な色を表現するためには、着色用のインクで形成する着色領域について、通常、造形物の表面に対する法線方向において光が透過可能な厚さに形成する。また、これにより、例えば、着色領域を介して造形物の外部から入射した光を内部の光反射性の領域で反射して、様々な色を表現する。また、従来の構成の場合、通常、黒色に着色する領域についても、他の色に着色する領域と同様に形成する。

0007

ここで、黒色の領域については、他の色に着色する領域と異なり、光を透過するのではなく、外部から入射した光を十分に吸収することが望ましい。そして、そのためには、黒色の領域の形成に用いる黒色のインクについて、黒色の領域の厚さが小さくても十分に光を吸収するように、例えば顔料濃度の高い濃い黒色のインクを用いることが考えられる。

0008

しかし、濃い黒色のインクで黒色の領域を形成する場合、表面のみが黒色に着色されているような印象になり、深みのある黒色を表現することが難しくなる場合がある。より具体的には、例えば、光沢性で深みのある黒色であるピアノブラック色等を表現しようとする場合において、黒色の深みが不十分な印象になり、高級感のあるピアノブラック色等を十分に表現できない場合もある。

0009

これに対し、本願の発明者は、鋭意研究により、深みのある黒色を表現するためには、黒色の領域の厚みが重要であることを見出した。そして、この知見に基づき、黒色の領域を他の色の領域と同じように形成するのではなく、法線方向の厚さについて、黒色の領域をより厚くすることを考えた。また、この場合において、例えば、単位厚さに対する黒色の領域の透過率をある程度大きくすることで、深みのある黒色をより適切に表現し得ることを見出した。また、更なる鋭意研究により、このような効果を得るために必要な特徴を見出し、本発明に至った。

0010

すなわち、上記の課題を解決するために、本発明は、立体的な造形物を造形する造形装置であって、造形の材料をそれぞれ吐出する複数の吐出ヘッドと、前記吐出ヘッドの動作を制御する制御部とを備え、前記複数の吐出ヘッドとして、少なくとも、黒色の材料を吐出する黒色用ヘッドと、有彩色の着色用の材料を吐出する着色材料用ヘッドとを有し、前記制御部は、前記複数の吐出ヘッドに、前記造形物において外部から色彩を識別できる部分の少なくとも一部に、少なくとも前記着色用の材料を用いて着色される着色領域と、少なくとも前記黒色の材料を用いて黒色に着色される黒色領域とを形成させ、かつ、前記造形物の表面と垂直な法線方向における厚さについて、前記黒色領域を前記着色領域よりも厚く形成させる。

0011

このように構成した場合、例えば、法線方向における黒色領域の厚さを適切かつ十分に確保できる。また、これにより、例えば、黒色領域における単位厚さあたりの色の濃さをある程度抑え、ある程度の光を透過するようにした場合にも、黒色領域の全体で光を十分に吸収できる。そのため、このように構成すれば、例えば、黒色領域において、深みのある黒色をより適切に表現できる。また、この場合、着色領域については、例えば、減法混色法で様々な色を適切に表現できる範囲の厚さで適切に形成してよい。そのため、このように構成すれば、例えば、黒色以外の様々な色についても、適切に表現できる。

0012

ここで、この構成において、黒色とは、例えば、求められる着色の精度に応じて、実質的に黒色であればよい。また、黒色とは、例えば、光吸収性の無彩色の色である。また、この構成において、吐出ヘッドとは、例えばインクジェットヘッドである。また、造形の材料とは、例えばインクである。

0013

また、黒色領域とは、例えば、表面における所定面積以上の部分が黒で塗りつぶされる領域である。また、黒色領域は、造形物において黒色に着色される部分のうち、ユーザや造形データにより指定される一部の領域であってよい。そのため、例えば着色領域の一部を黒色に着色する場合、その部分については、上記の黒色領域ではなく、着色領域の一部と考えてよい。また、着色領域について、着色用の材料を用いて着色されるとは、例えば、有彩色の着色用の材料に加え、黒色の材料を更に用いて着色される場合を含んでよい。

0014

また、造形物において、着色領域の内側(造形物の内部側)には、光反射性の材料(例えば、白色のインク)を用いて、光反射領域を形成することが好ましい。この場合、内側とは、造形物の内部に近い側(造形物の内部側)のことである。このように構成すれば、例えば、減法混色法による色表現をより適切に行うことができる。また、この場合、黒色領域の内側には、光反射領域を形成しないことが考えられる。また、例えば、黒色領域の内側に、着色領域の内側と比べて薄い光反射領域を形成してもよい。

0015

また、本発明の構成として、上記と同様の特徴を有する造形方法等を用いることも考えられる。この場合も、例えば、上記と同様の効果を得ることができる。また、この造形方法については、例えば、造形物の製造方法と考えることもできる。また、本発明の構成として、この造形装置又は造形方法で造形される造形物の構成を考えることもできる。

発明の効果

0016

本発明によれば、例えば、造形物を造形する造形装置において、深みのある黒色をより適切に表現できる。

図面の簡単な説明

0017

本発明の一実施形態に係る造形装置10の一例を示す図である。図1(a)は、造形装置10の要部の構成の一例を示す。図1(b)は、造形装置10のおけるヘッド部12の構成の一例を示す。
造形装置10により造形する造形物50の構成の一例を示す図である。図2(a)は、造形物50の構成の一例の断面図である。図2(b)は、黒色領域308の特徴等について更に詳しく説明をする図である。図2(c)は、黒色領域308の透過率について更に詳しく説明をする図である。
造形物50の特徴について更に詳しく説明をする図である。図3(a)は、造形装置10により造形する造形物50の構成の他の例を示す。図3(b)は、造形物50の構成の変形例を示す。図3(c)は、造形物50の構成の更なる変形例を示す。
造形物50の構成の更なる変形例について説明をする図である。図4(a)は、造形物50の内部の色を光吸収性の色にする場合の構成の一例を示す。図4(b)は、造形物50の構成の更なる変形例を示す。

実施例

0018

以下、本発明に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る造形装置10の一例を示す。図1(a)は、造形装置10の要部の構成の一例を示す。図1(b)は、造形装置10のおけるヘッド部12の構成の一例を示す。

0019

尚、以下に説明をする点を除き、造形装置10は、公知の造形装置と同一又は同様の構成を有してよい。より具体的に、以下に説明をする点を除き、造形装置10は、例えば、インクジェットヘッドを用いて造形物50の材料となる液滴を吐出することで造形を行う公知の造形装置と同一又は同様の構成を有してよい。また、造形装置10は、図示した構成以外にも、例えば、造形物50の造形や着色等に必要な各種構成を更に備えてよい。

0020

本例において、造形装置10は、積層造形法により立体的な造形物50を造形する造形装置(3D造形装置)である。この場合、積層造形法とは、例えば、複数の層を重ねて造形物50を造形する方法である。造形物50とは、例えば、立体的な三次元構造物のことである。また、本例において、造形装置10は、ヘッド部12、造形台14、走査駆動部16、及び制御部20を備える。

0021

ヘッド部12は、造形物50の材料を吐出する部分である。この場合、造形物50の材料を吐出するとは、例えば、造形物50の材料となるインクを吐出することである。また、インクとは、例えば、インクジェットヘッドから吐出する液体のことである。インクジェットヘッドとは、例えば、インクジェット方式でインクの液滴(インク滴)を吐出する吐出ヘッドのことである。

0022

また、より具体的に、ヘッド部12は、造形物50の材料となる液滴として、複数のインクジェットヘッドから、所定の条件に応じて硬化するインクの液滴を吐出する。そして、着弾後のインクを硬化させることにより、造形物50を構成する各層を重ねて形成する。また、本例では、インクとして、紫外線照射により液体状態から硬化する紫外線硬化型インクUVインク)を用いる。

0023

また、ヘッド部12は、造形物50の材料に加え、サポート層52の材料を更に吐出する。また、これにより、造形装置10は、造形物50の周囲に、必要に応じて、サポート層52を形成する。サポート層52とは、例えば、造形中の造形物50の外周を囲むことで造形物50を支持する積層構造物のことである。サポート層52は、造形物50の造形時において、必要に応じて形成され、造形の完了後に除去される。また、ヘッド部12のより具体的な構成については、後に詳しく説明をする。

0024

造形台14は、造形中の造形物50を支持する台状部材であり、ヘッド部12におけるインクジェットヘッドと対向する位置に配設され、造形中の造形物50を上面に載置する。また、本例において、造形台14は、少なくとも上面が積層方向(図中のZ方向)へ移動可能な構成を有しており、走査駆動部16に駆動されることにより、造形物50の造形の進行に合わせて、少なくとも上面が移動する。この場合、積層方向とは、例えば、積層造形法において造形の材料が積層される方向のことである。また、より具体的に、本例において、積層方向は、主走査方向(図中のY方向)及び副走査方向(図中のX方向)と直交する方向(図中のZ方向)である。

0025

走査駆動部16は、造形中の造形物50に対して相対的に移動する走査動作をヘッド部12に行わせる駆動部である。この場合、造形中の造形物50に対して相対的に移動するとは、例えば、造形台14に対して相対的に移動することである。また、本例において、走査駆動部16は、主走査動作(Y走査)、副走査動作(X走査)、及び積層方向走査(Z走査)をヘッド部12に行わせる。

0026

ここで、ヘッド部12に主走査動作を行わせるとは、例えば、ヘッド部12が有するインクジェットヘッドに主走査動作を行わせることである。また、主走査動作とは、例えば、主走査方向へ移動しつつインクを吐出する動作である。本例において、走査駆動部16は、主走査方向における造形台14の位置を固定して、ヘッド部12の側を移動させることにより、ヘッド部12に主走査動作を行わせる。造形装置10の構成の変形例においては、例えば、主走査方向におけるヘッド部12の位置を固定して、例えば造形台14を移動させることにより、造形物50の側を移動させてもよい。

0027

また、以下において詳しく説明をするように、本例において、ヘッド部12は、紫外線光源を更に有する。そして、主走査動作時において、走査駆動部16は、ヘッド部12における紫外線光源の駆動を更に行う。より具体的に、走査駆動部16は、例えば、主走査動作時に紫外線光源を点灯させることにより、造形物50の被造形面に着弾したインクを硬化させる。造形物50の被造形面とは、例えば、ヘッド部12により次のインクの層が形成される面のことである。

0028

また、ヘッド部12に副走査動作を行わせるとは、例えば、ヘッド部12が有するインクジェットヘッドに副走査動作を行わせることである。副走査動作とは、例えば、主走査方向と直交する副走査方向へ造形台14に対して相対的に移動する動作である。副走査動作は、予め設定された送り量だけ副走査方向へ造形台14に対して相対的に移動する動作であってよい。

0029

また、本例において、走査駆動部16は、主走査動作の合間に、ヘッド部12に副走査動作を行わせる。この場合、走査駆動部16は、例えば、副走査方向におけるヘッド部12の位置を固定して、造形台14を移動させることにより、ヘッド部12に副走査動作を行わせる。また、走査駆動部16は、副走査方向における造形台14の位置を固定して、ヘッド部12を移動させることにより、ヘッド部12に副走査動作を行わせてもよい。また、走査駆動部16は、造形しようとする造形物50の大きさに応じて、必要な場合にのみヘッド部12に副走査動作を行わせる。そのため、例えばサイズの小さな造形物50を造形する場合等には、副走査動作を行わずに造形物50を造形してもよい。

0030

また、ヘッド部12に積層方向走査を行わせるとは、例えば、ヘッド部12が有するインクジェットヘッドに積層方向走査を行わせることである。また、積層方向走査とは、例えば、積層方向へヘッド部12又は造形台14の少なくとも一方を移動させることで造形物50に対して相対的に積層方向へヘッド部12を移動させる動作である。この場合、積層方向へヘッド部12を移動させるとは、例えば、ヘッド部12における少なくともインクジェットヘッドを積層方向へ移動させることである。また、積層方向へ造形台14を移動させるとは、例えば、造形台14における少なくとも上面の位置を移動させることである。

0031

また、走査駆動部16は、造形の動作の進行に合わせてヘッド部12に積層方向走査を行わせることにより、ヘッド部12におけるインクジェットヘッドと造形台14との間の距離であるヘッド台間距離を変化させる。ヘッド台間距離とは、例えば、インクジェットヘッドにおいてノズルノズル孔)が形成されているノズル面と、造形台14の上面との間の距離であってよい。また、より具体的に、本例において、走査駆動部16は、積層方向におけるヘッド部12の位置を固定して、造形台14を移動させる。走査駆動部16は、積層方向における造形台14の位置を固定して、ヘッド部12を移動させてもよい。

0032

制御部20は、例えば造形装置10のCPUであり、造形装置10の各部を制御することにより、造形物50の造形の動作を制御する。制御部20は、例えば造形すべき造形物50の形状情報や、カラー画像情報等に基づき、造形装置10の各部を制御することが好ましい。本例によれば、造形物50を適切に造形できる。

0033

続いて、ヘッド部12のより具体的な構成について、説明をする。本例において、ヘッド部12は、複数のインクジェットヘッドを有する。それぞれのインクジェットヘッドは、造形の材料等をそれぞれ吐出する吐出ヘッドの一例であり、造形台14と対向する面に、所定のノズル列方向へ複数のノズルが並ぶノズル列を有する。また、造形装置10は、ヘッド部12における複数のノズル列から材料を吐出することにより、造形物50を造形する。

0034

また、より具体的に、本例において、ヘッド部12は、複数のインクジェットヘッド、複数の紫外線光源104、及び平坦ローラ106を有する。また、複数のインクジェットヘッドとして、図1(b)に示すように、インクジェットヘッド102s、インクジェットヘッド102mo、インクジェットヘッド102w、インクジェットヘッド102y、インクジェットヘッド102m、インクジェットヘッド102c、インクジェットヘッド102k、及びインクジェットヘッド102tを有する。これらの複数のインクジェットヘッドは、例えば、副走査方向における位置を揃えて、主走査方向へ並べて配設される。

0035

インクジェットヘッド102sは、サポート層52の材料を吐出するインクジェットヘッド(サポート層用ヘッド)である。本例において、サポート層52の材料としては、造形物50の材料よりも紫外線による硬化度が弱い紫外線硬化型インクを用いる。これにより、インクジェットヘッド102sは、サポート層52の材料となる紫外線硬化型インクを、ノズル列における各ノズルから吐出する。

0036

尚、上記においても説明をしたように、サポート層52は、例えば、造形中の造形物50の外周を囲むことで造形物50を支持する。また、より具体的に、サポート層52は、例えば、造形物50のオーバーハング形状を下から支えることにより、オーバーハング部分を有する造形物50の造形を可能にする。また、例えば、造形動作開始前に、造形台14における造形エリアにサポート層52の材料を吐出し、サポート層52を板状に形成すること等も考えられる。このように構成すれば、例えば、造形台14の表面の凹凸補正して、平面性をより適切に確保できる。サポート層52の材料としては、造形物50の造形後に水で溶解可能な水溶性の材料を用いることが好ましい。また、この場合、造形物50を構成する材料よりも硬化度が弱く、分解しやすい材料を用いることが好ましい。また、サポート層52の材料としては、例えば、サポート層用の公知の材料を好適に用いることができる。このように構成すれば、例えば、造形の完了後に溶解除去等によりサポート層52を適切に除去できる。

0037

インクジェットヘッド102moは、造形材インク(Moインク)を吐出するインクジェットヘッドであり、造形材インクを、ノズル列における各ノズルから吐出する。この場合、造形材インクとは、例えば、造形物50の内部(内部領域)の造形に用いる造形専用のインクである。

0038

尚、造形物50の内部については、造形材インクに限らず、他の色のインクを更に用いて形成してもよい。また、例えば、造形材インクを用いずに、他の色のインク(例えば白色のインク等)のみで造形物50の内部を形成することも考えられる。この場合、ヘッド部12において、インクジェットヘッド102moを省略してもよい。

0039

インクジェットヘッド102wは、白色(W)のインクを吐出するインクジェットヘッドであり、白色のインクを、ノズル列における各ノズルから吐出する。また、本例において、白色のインクは、光反射性の材料の一例であり、例えば造形物50において光を反射する性質の領域(光反射領域)を形成する場合に用いられる。この光反射領域は、例えば、造形物50表面に対して減法混色によるフルカラー表現での着色を行う場合に、造形物50の外部から入射する光を反射する。フルカラー表現とは、例えば、プロセスカラーのインクによる減法混色の可能な組み合わせで行う色の表現のことである。また、本例において、インクジェットヘッド102wは、光反射性の材料を吐出する光反射材料用ヘッドの一例である。

0040

インクジェットヘッド102y、インクジェットヘッド102m、インクジェットヘッド102c、インクジェットヘッド102k(以下、インクジェットヘッド102y〜kという)は、着色された造形物50の造形時に用いる加飾用のインクジェットヘッド(加飾用ヘッド)であり、着色に用いる複数色のインク(加飾インク)のそれぞれのインクを、ノズル列における各ノズルからそれぞれ吐出する。より具体的に、インクジェットヘッド102yは、イエロー色(Y色)のインクを吐出する。インクジェットヘッド102mは、マゼンタ色(M色)のインクを吐出する。インクジェットヘッド102cは、シアン色(C色)のインクを吐出する。また、インクジェットヘッド102kは、ブラック色(K色)のインクを吐出する。また、この場合、YMCKの各色は、フルカラー表現に用いるプロセスカラーの一例である。

0041

また、本例において、YMCの各色のインクは、有彩色の着色用の材料の一例である。黒色(K色)のインクは、黒色の材料の一例である。また、加飾用のインクジェットヘッドのうち、インクジェットヘッド102y、インクジェットヘッド102m、インクジェットヘッド102cは、有彩色の着色用の材料を吐出する着色材料用ヘッドの一例である。インクジェットヘッド102kは、黒色の材料を吐出する黒色用ヘッドの一例である。また、インクジェットヘッド102kは、光吸収性の材料を吐出する光吸収性材料用ヘッドの一例でもある。

0042

インクジェットヘッド102tは、クリアインクを吐出するインクジェットヘッドであり、クリアインクを、ノズル列における各ノズルから吐出する。クリアインクとは、例えば、無色の透明色(T)であるクリア色のインクのことである。また、本例において、クリアインクは、透光性の材料の一例である。インクジェットヘッド102tは、透光性の材料を吐出する透光性材料用ヘッドの一例である。

0043

複数の紫外線光源104は、インクを硬化させるための光源UV光源)であり、紫外線硬化型インクを硬化させる紫外線を発生する。また、本例において、複数の紫外線光源104のそれぞれは、間にインクジェットヘッドの並びを挟むように、ヘッド部12における主走査方向の一端側及び他端側のそれぞれに配設される。紫外線光源104としては、例えば、UVLED(紫外LED)等を好適に用いることができる。また、紫外線光源104として、メタルハライドランプ水銀ランプ等を用いることも考えられる。

0044

平坦化ローラ106は、造形物50の造形中に形成されるインクの層を平坦化するための構成である。平坦化ローラ106は、例えば主走査動作時において、インクの層の表面と接触して、硬化前のインクの一部を除去することにより、インクの層を平坦化する。

0045

以上のような構成のヘッド部12を用いることにより、造形物50を構成するインクの層を適切に形成できる。また、複数のインクの層を重ねて形成することにより、造形物50を適切に造形できる。

0046

尚、ヘッド部12の具体的な構成については、上記において説明をした構成に限らず、様々に変形することもできる。例えば、ヘッド部12は、着色用のインクジェットヘッドとして、インクジェットヘッド102y〜kに加え、各色の淡色や、R(赤)G(緑)B(青)やオレンジ等の色用のインクジェットヘッド等を更に有してもよい。また、ヘッド部12における複数のインクジェットヘッドの並べ方についても、様々に変形可能である。例えば、一部のインクジェットヘッドについて、他のインクジェットヘッドと副走査方向における位置をずらしてもよい。

0047

続いて、本例において造形装置10により造形する造形物50の構成について、説明をする。図2は、造形装置10により造形する造形物50の構成の一例を示す。図2(a)は、造形物50の構成の一例の断面図であり、副走査方向(X方向)と垂直な平面による造形物50の断面の一例を簡略化して示す。

0048

尚、図示は省略したが、造形時において、造形装置10は、必要に応じて、造形物50の周囲にサポート層52(図1参照)を形成する。また、例えば主走査方向や積層方向と垂直な平面による断面も、図2(a)に示した場合と同様の領域構成になる。

0049

本例において、造形装置10は、外部から色彩を識別できる部分の少なくとも一部が着色された造形物50を造形可能である。また、このような着色された造形物50を造形する場合において、造形装置10は、例えば図示した構成のように、内部領域302、光反射領域304、着色領域306、及び黒色領域308を有する造形物50を造形する。また、この場合、造形装置10の制御部20(図1参照)は、ヘッド部12(図1参照)の各インクジェットヘッドに各種のインクを吐出させることにより、造形物50の各領域を形成させる。

0050

内部領域302は、造形物50の内部を構成する領域である。また、内部領域302については、例えば、造形物50の形状を構成する領域と考えることもできる。本例において、造形装置10は、例えば、インクジェットヘッド102mo(図1参照)から吐出する造形材インクの層を重ねて形成することにより、内部領域302を形成する。また、造形装置10は、例えば、インクジェットヘッド102mo以外のインクジェットヘッドを併用することにより、造形材インク以外のインクを更に用いて内部領域302を形成してもよい。また、造形装置10の構成の変形例においては、例えば、インクジェットヘッド102moを用いずに、インクジェットヘッド102w(図1参照)から吐出する白色のインク等で内部領域302を形成すること等も考えられる。この場合、内部領域302と光反射領域304とを区別せずに、両方を合わせた領域を形成してもよい。

0051

光反射領域304は、光反射性のインクを用いて形成される光反射性の領域である。本例において、造形装置10は、例えば、インクジェットヘッド102wから吐出する白色のインクの層を重ねて形成することにより、光反射領域304を形成する。また、この場合、図中に示すように、造形装置10は、内部領域302の周囲を囲むように、光反射領域304を形成する。また、より具体的に、本例において、造形装置10は、内部領域302の外側のうち、黒色領域308を形成する部分以外の位置に対し、光反射領域304を形成する。この場合、外側とは、造形物50の外部に近い側(造形物50の外部側)のことである。また、この場合、光反射領域304の更に外側には、着色領域306が形成される。このように構成した場合、例えば、着色領域306よりも内側に光反射領域304を形成することで、減法混色法でのフルカラー表現を適切に行うことができる。また、これにより、例えば、着色された造形物50を適切に造形できる。

0052

光反射領域304の厚さは、例えば、100μm〜1mm程度で均一の厚さにすることが好ましい。この場合、領域の厚さとは、例えば、造形物50の表面と垂直な法線方向の厚さのことである。また、本例において、造形装置10は、白色のインクのみを用いて、光反射領域304を形成する。造形装置10の構成の変形例において、例えばより高速に造形を行う場合等には、白色のインク以外にクリアインクを更に用いて光反射領域304を形成すること等も考えられる。

0053

着色領域306は、造形物50の表面において着色がされる領域である。この場合、造形物50の表面とは、例えば、造形物50において外部から色彩を識別できる部分のことである。本例において、着色領域306は、黒色以外の色が着色可能な領域である。また、着色領域306は、有彩色の着色用の材料を用いて着色される領域の一例である。

0054

また、造形装置10は、例えば、インクジェットヘッド102y〜k(図1参照)から吐出するYMCKの各色のインクと、インクジェットヘッド102t(図1参照)から吐出するクリアインクとを用いて、所望の色に着色されたインクの層を形成する。また、このインクの層を重ねて形成することにより、着色領域306を形成する。

0055

このように構成した場合、例えば、YMCKの各色のインクに加えてクリアインクを用いることにより、表現する色の違いによるYMCKインクの使用量の変化分を補填することができる。また、これにより、例えば、着色領域306を構成するそれぞれのインクの層を一定の厚さで適切に形成できる。そのため、本例によれば、例えば、フルカラー表現をより適切に行うことができる。着色領域306の厚さは、例えば50〜500μm程度(例えば、300μm程度)で均一の厚さにすることが好ましい。また、着色領域306の厚さは、例えば250μm未満であってよい。また、例えば着色により描かれる画像の解像度をより適切に高めるためには、150μm以下にすることがより好ましい。

0056

また、本例において、造形装置10は、造形物50の表面において黒色領域308が形成される部分以外の位置に対し、着色領域306を形成する。また、これにより、光反射領域304の外側の全体を覆うように着色領域306を形成する。造形装置10の構成の変形例においては、例えば、光反射領域304の一部の外側に着色領域306を形成してもよい。

0057

黒色領域308は、造形物50の表面において黒色に着色がされる領域である。この場合、黒色領域308が黒色に着色がされるとは、例えば、着色領域306の一部において黒色に着色される場合とは異なる条件で黒色に塗りつぶすように着色がされることである。そのため、黒色領域308は、例えば、造形物50において黒色に着色される部分のうち、ユーザや造形データにより指定される一部の領域であってよい。また、黒色領域308は、黒色の材料を用いて黒色に着色される領域の一例である。黒色領域308は、例えば、表面における所定面積以上の部分が黒で塗りつぶされる領域であってよい。

0058

また、本例において、黒色とは、例えば、求められる着色の精度に応じて、実質的に黒色であればよい。また、より具体的に、本例において、黒色領域308は、ピアノブラック色に着色される領域である。この場合、ピアノブラック色とは、例えば、光沢性で深みのある黒色のことである。また、反対に、より一般化して考えた場合、黒色について、例えば、光吸収性の無彩色の色と考えることもできる。そのため、黒色領域308については、光吸収性の材料で形成される光吸収性領域と考えることもできる。

0059

また、本例において、造形装置10は、例えば図中に示すように、着色領域306とは異なる厚さで黒色領域308を形成することにより、着色領域306と区別された状態で黒色領域308を形成する。より具体的に、図示した場合において、造形装置10は、内部領域302の外側において光反射領域304が形成されていない領域の外側に、黒色領域308を形成する。また、この場合、インクジェットヘッド102k(図1参照)に加えてインクジェットヘッド102tを用い、黒色のインク及びクリアインクで黒色領域308を形成する。より具体的に、この場合、制御部20は、インクジェットヘッド102kに黒色のインクを吐出させ、インクジェットヘッド102tにクリアインクを吐出させることにより、インクジェットヘッド102k及びインクジェットヘッド102tに黒色領域308を形成させる。このように構成すれば、例えば、黒色のインクのみで黒色領域308を形成する場合と比べて薄い黒色で黒色領域308を形成できる。この場合、薄い黒色で黒色領域308形成するとは、例えば、単位厚さに対する透過率がより大きくなるような黒色で黒色領域308を形成することである。

0060

また、造形装置10は、更に、法線方向における厚さについて、黒色領域308を着色領域306よりも厚く形成する。より具体的に、図示した場合において、黒色領域308の厚さは、光反射領域304と着色領域306とを重ねた厚さと等しくなっている。このように構成すれば、例えば、造形物50の表面において着色領域306と黒色領域308との間に段差が生じること等を適切に防ぎつつ、厚い黒色領域308を適切に形成できる。

0061

図2(b)は、黒色領域308の特徴等について更に詳しく説明をする図である。上記においても説明をしたように、本例において、造形装置10は、造形物50の表面の少なくとも一部に、着色領域306及び黒色領域308を形成する。また、法線方向における厚さについて、着色領域306よりも黒色領域308を厚く形成する。このように構成した場合、例えば、法線方向における黒色領域308の厚さを適切かつ十分に確保できる。また、これにより、例えば、黒色領域308における単位厚さあたりの色の濃さをある程度抑え、ある程度の光を透過するようにした場合にも、黒色領域308の全体で光を十分に吸収できる。また、より具体的に、本例においては、上記においても説明をしたように、黒色のインクに加えてクリアインクを更に使用して黒色領域308を形成することにより、黒色のインクのみで形成する場合よりも薄い黒色で黒色領域308を形成する。

0062

このように構成した場合、例えば、濃い黒色で黒色領域308を形成する場合と比べ、外部から入射する光について、黒色領域308のより奥にまで到達させることができる。また、黒色領域308の厚さを十分に大きくすることにより、黒色領域308の全体により、光を十分に吸収させることができる。そのため、本例によれば、例えば、濃い黒色の着色を行って表層部のみにほぼ全ての光を吸収させる場合等と比べ、黒色領域308において、深みのある黒色をより適切に表現できる。

0063

ここで、深い黒色を表現することのみを考えた場合、必ずしも黒色領域308を着色領域306よりも厚くせずに、着色領域306も黒色領域308と同様に厚く形成すればよいようにも思われる。しかし、着色領域306の場合、法線方向の厚さを大きくすると、例えば色のくすみ等が発生し、着色後の見栄えが低下するおそれもある。そのため、着色領域306については、必要以上に厚くせず、例えばフルカラーの着色を行う場合に適した厚さで形成することが好ましい。

0064

これに対し、本例によれば、着色領域306について、例えば、減法混色法で様々な色を適切に表現できる範囲の厚さで適切に形成できる。また、これにより、例えば、黒色以外の様々な色についても、高い精度でより適切に表現できる。

0065

また、より具体的に、法線方向における黒色領域308の厚さは、例えば250μm以上、好ましくは300μm以上である。また、法線方向における黒色領域308と黒色領域308との厚さの差は、例えば50μm以上にすることが好ましい。また、この厚さの差は、より好ましくは、100μm以上である。

0066

また、上記においても説明をしたように、本例においては、黒色のインクとクリアインクとを用いて、黒色領域308を形成する。この場合、黒色のインクとしては、例えば、色材として黒色の顔料を含むインクを好適に用いることができる。このように構成すれば、例えば着色領域306内での着色等で黒色のインクを単独で用いる場合において、濃い黒色をより適切に表現できる。また、クリアインクと併せて用いることにより、黒色領域308の形成に適した薄い黒色についても、適切に表現できる。

0067

また、上記においても説明をしたように、本例においては、着色領域306の形成時にも、CMYKの各色のインクに加え、クリアインクを更に用いる。より具体的に、この場合、制御部20は、インクジェットヘッド102y〜k及びインクジェットヘッド102tにそれぞれのインクを吐出させることにより、着色領域306を形成させる。

0068

そして、この場合において、本例では、例えば、黒色領域308におけるクリアインクの含有比率が着色領域306におけるクリアインクの含有比率よりも多くなるように、ヘッド部12における複数のインクジェットヘッドに黒色領域308及び着色領域306を形成させる。この場合、領域におけるクリアインクの含有比率とは、例えば、その領域を構成するインクの中でクリアインクが占める割合のことである。また、クリアインクが占める割合とは、例えば、重量比での割合であってよい。このように構成すれば、例えば、薄い黒色で黒色領域308を適切に形成できる。

0069

尚、黒色領域308におけるクリアインクの含有比率については、クリアインクと共に用いる黒色のインクの濃さに応じて適宜設定することが好ましい。また、この場合、黒色のインクの濃さは、例えば使用する顔料の種類等により異なる。そのため、着色領域306と比較したクリアインクの含有比率の差は、使用する具体的なインクによって異なってよい。

0070

また、使用する黒色のインクの濃さによっては、黒色領域308におけるクリアインクの含有量を着色領域306よりも少なくすること等も考えられる。より具体的に、例えば、造形装置10の変形例においては、黒色領域308の形成に用いる専用のインクジェットヘッドを更に用いることも考えられる。そして、この場合、例えば、着色領域306と黒色領域308とで同じ黒色のインクを用いるのではなく、黒色領域308の形成に専用の黒色のインクを用いる。また、この場合、着色領域306の形成時に用いる通常の黒色のインクよりも薄い黒色のインクを黒色領域308の形成時に用いることも考えられる。このような場合には、例えば、上記のように、黒色領域308におけるクリアインクの含有比率を着色領域306より少なくしてもよい。また、この場合、クリアインクを用いずに、黒色領域308用の黒色のインクのみを用いて黒色領域308を形成してもよい。

0071

また、上記においても説明をしたように、本例においては、薄い黒色のインクを用いて、全体の厚みが十分に厚い黒色領域308を形成することにより、深みのある黒色の表現を実現している。そして、この場合、例えば、黒色領域308については、所定の厚さ(例えば、単位厚さ)の部分に対する透過率が十分に大きく、かつ、黒色領域308の全体に対する透過率が十分に小さくなるように形成することが好ましい。

0072

図2(c)は、黒色領域308の透過率について更に詳しく説明をする図であり、法線方向が積層方向(Z方向)と平行となる位置における黒色領域308の様子の一例を簡略化して、周囲の光反射領域304及び着色領域306と共に示す。上記においても説明をしたように、本例において、造形装置10は、積層造形法で造形物50を造形する。また、この場合、造形物50の各位置の断面に対応する複数のスライスデータに基づき、各スライスデータに対応するインクの層を重ねて形成することにより、造形物50を造形する。

0073

例えば、本例において、造形装置10は、黒色のインクとクリアインクとで形成されるインクの層404を重ねることにより、黒色領域308を形成する。この場合、積層されるそれぞれの層404は、同じ濃さの黒色に着色された層であってよい。また、YMCKの各色のインクとクリアインクとで形成されるインクの層402を重ねて形成することにより、着色領域306を形成する。この場合、層402及び層404は、一つのスライスデータに対応して形成される1層のインクの層内の領域である。

0074

そして、この場合において、黒色領域308の透過率については、一つの層404の透過率と、黒色領域308全体での透過率とについて、それぞれ適切な範囲に設定することが好ましい。より具体的に、黒色領域308において、一つのスライスデータに対応して形成される1層分の領域である一つの層404に対する透過率については、40%以上にすることが好ましい。この場合、一つの層404に対する透過率とは、積層方向における光の透過率である。また、この透過率は、例えば、白色の自然光の透過率であってよい。また、一つの層404に対する透過率は、好ましくは65%以上である。

0075

また、黒色領域308全体での透過率については、10%以下にすることが好ましい。この場合、黒色領域308全体での透過率とは、法線方向における黒色領域308の透過率のことである。また、黒色領域308全体での透過率は、より好ましくは5%以下、更に好ましくは1%以下である。このように構成すれば、例えば、1層のみでは濃度が低いインクの層404を積層する構成により、深みのある黒色を適切に表現できる。

0076

ここで、上記のように、図2(c)においては、法線方向が積層方向と平行となる位置における黒色領域308等の様子を示している。そのため、この場合、黒色領域308全体での透過率は、積層方向における透過率になる。そして、この場合、黒色領域308全体での透過率を十分に小さくするためには、図示した構成のように、多数の層404を重ねて形成することが必要になる。また、本例においては、法線方向における黒色領域308の厚さを着色領域306よりも厚くすることにより、より多くの層404を積層することが可能になっている。そのため、本例によれば、例えば、1層のみでは濃度が低いインクの層404を用いて、黒色領域308全体での透過率を適切に調整できる。

0077

また、造形物50においては、例えば、法線方向が積層方向と平行にならない位置に黒色領域308を形成する場合もある。このような場合にも、1層のみでは濃度が低いインクの層404を用いて黒色領域308を形成することにより、単位厚さに対する透過率を適切に高めることができる。また、法線方向における黒色領域308の厚みを十分に厚くすることにより、黒色領域308全体での透過率を適切に調整できる。そのため、このように構成すれば、例えば、法線方向が積層方向と平行にならない位置の黒色領域308においても、深みのある黒色を適切に表現できる。

0078

尚、深みのある黒色をより適切に表現するためには、黒色領域308の透過率に加え、黒色領域308での光の吸収率等についても適切に設定する必要がある。より具体的に、黒色領域308全体での光の吸収率については、求められる色の精度等に応じて、適切に黒色を表現できるように、十分に大きくすることが好ましい。これに対し、本例においては、濃度が低いインクの層404を多数重ねて黒色領域308を形成することにより、黒色領域308全体での光の吸収率を適切に高めることができる。

0079

また、黒色領域308により表現される黒色の見え方は、例えば、光沢性の有無等によっても変化する。また、色の光沢性は、例えば造形物50の表面の状態の影響を大きく受ける。そのため、例えばピアノブラック色等の光沢性の黒色を表現する場合、少なくとも黒色領域308が形成される領域での造形物50の表面について、グロス状の平滑な状態で形成することが好ましい。また、深みのある黒色としては、ピアノブラック色等の光沢性の黒色以外に、つや消しの黒色等を表現したい場合もある。このような場合には、造形物50の表面について、マット状の状態で形成することが考えられる。

0080

続いて、本例において造形する造形物50の特徴について、補足説明や変形例の説明等を行う。図3は、造形物50の特徴について更に詳しく説明をする図である。尚、以下に説明をする点を除き、図3において、図1及び図2と同じ符号を付した構成は、図1及び図2における構成と同一又は同様の特徴を有してよい。

0081

図3(a)は、造形装置10により造形する造形物50の構成の他の例を示す。図2(a)においては、図示及び説明の便宜上、外周面が平面状の形状の造形物50を図示した。この場合、造形物50の法線方向は、外周面を構成する平面と垂直な方向になる。

0082

しかし、造形装置10においては、外周面が平面状の形状の造形物50に限らず、様々な形状の造形物50を造形してよい。例えば、図3(a)においては、球形状の造形物50について、構成の一例を図示している。このような場合、造形物50の外周面は、曲面状になる。また、造形物50の法線方向は、例えば図中に矢印で示すように、造形物50の各位置において表面と直交する方向になる。この場合も、薄い黒色で十分に厚い黒色領域308を形成することにより、深みのある黒色を適切に表現できる。

0083

尚、造形物50の各位置において表面と直交する方向とは、例えば、各位置での接平面と直交する方向である。また、この場合、造形物50の法線方向とは、造形に求められる精度等に応じて、実質的に法線方向と見なせる方向であってよい。

0084

また、造形装置10の造形動作の変形例においては、造形物50を構成する領域として、上記において説明をした各領域以外の領域を更に形成すること等も考えられる。より具体的には、例えば、光反射領域304と着色領域306との間に分離領域を形成すること等が考えられる。この場合、分離領域とは、例えば、クリアインクで形成される透明な領域であり、光反射領域304を構成する白色のインクと着色領域306を構成する各色のインクとが混ざることを防止する。

0085

また、例えば着色領域306及び黒色領域308の外側に、透明な保護領域を更に形成すること等も考えられる。この場合、保護領域とは、例えば、クリアインクで形成される透明な領域であり、着色領域306及び黒色領域308の外側を覆うことで着色領域306及び黒色領域308を保護する。

0086

また、この場合、黒色領域308の外側を覆う透明な領域を形成することにより、黒色領域308で表現される黒色について、より深みのある印象を与えること等もできる。また、例えば保護領域の表面をグロス状の平滑な状態で形成することにより、ピアノブラック等の光沢性の黒色をより適切に表現すること等も可能になる。

0087

また、黒色領域308の外側を覆う透明な領域については、造形装置10で造形時に形成するのではなく、例えば、塗装等の方法(クリアコート)で形成することも考えられる。この場合、例えば、造形装置10での造形時には造形物50の表面をマット状の状態にしておき、その表面に対して透明な材料によりグロス状の塗装(グロス塗装)をすることが考えられる。このように構成した場合も、黒色領域308に対して光沢感を付与して、ピアノブラック等の光沢性の黒色を適切に表現できる。

0088

また、造形物50に求められる品質によっては、表面をマット状にすることが望まれる場合もある。このような場合には、例えば、造形物50の表面に対して透明な材料によりマット状の塗装(マット塗装)をすることも考えられる。このように構成した場合も、所望の品質の造形物50を適切に造形できる。また、この場合、例えば、マット塗装をする前の状態である造形装置10での造形時には、造形物50の表面をグロス状の状態にしてもよい。

0089

また、上記においては、黒色領域308の構成について、主に、同じ濃さのインクの層を重ねて均一に着色する場合の構成等を説明した。しかし、黒色領域308内での黒色の濃さについては、必ずしも均一ではなく、例えば法線方向における位置に応じて異ならせてもよい。

0090

図3(b)は、造形物50の構成の変形例を示す。この場合、造形装置10は、積層方向において複数の領域310a、bに分かれた黒色領域308を形成する。また、領域310a、bは、例えばクリアインクの含有比率を異ならせることで、それぞれ異なる濃さの黒色に着色された領域である。このように構成した場合も、薄い黒色で十分に厚い黒色領域308を形成することにより、深みのある黒色を適切に表現できる。

0091

また、この場合、外側の領域310bの黒色の濃度について、内側の領域310aよりも薄い濃度にすることが好ましい。このように構成すれば、深みのある黒色をより適切に表現できる。また、黒色領域308を分ける領域の数については、より多くしてもよい。また、この場合、例えば、複数の領域の黒色の濃さについて、例えば、造形物50におけるより外側の領域での黒色の濃度がより内側の領域よりも薄くなるように、グラデーション状に変化させてもよい。また、この場合、例えば、最も外側の一つ又は複数の領域について、クリアインクで形成される無色透明の領域にしてもよい。

0092

また、上記においては、主に、黒色領域308の内側には光反射領域304を形成せずに、着色領域306の内側にのみ光反射領域304を形成する場合の構成等を説明した。しかし、造形物50の構成の更なる変形例においては、黒色領域308の内側にも光反射領域304を形成してもよい。

0093

図3(c)は、造形物50の構成の更なる変形例を示す図であり、黒色領域308の内側にも光反射領域304を形成する場合の造形物50の構成の一例を示す。この場合、造形装置10は、法線方向における厚さについて、着色領域306と黒色領域308との厚さの差に応じて、着色領域306の内側と黒色領域308との内側とで光反射領域304の厚さを異ならせる。この場合、制御部20(図1参照)は、ヘッド部12における複数のインクジェットヘッドに、着色領域306及び黒色領域308を、光反射領域304の少なくとも一部の外側に形成させる。そして、法線方向における光反射領域304の厚さについて、法線方向において黒色領域308と重なる部分の厚さを、法線方向において着色領域306と重なる部分の厚さよりも小さくする。また、より具体的に、この場合、図示した構成のように、黒色領域308と光反射領域304とを合わせた厚さについて、着色領域306と光反射領域304とを合わせた厚さと等しくなるように調整することが好ましい。

0094

このように構成すれば、例えば、法線方向における厚さが異なる着色領域306及び黒色領域308について、光反射領域304の外側に適切に形成できる。また、これにより、例えば、深みのある黒色を適切に表現できる。

0095

また、上記においては、主に、カラー表現に用いるプロセスカラーの1色として用いる黒色のインクを用いて黒色領域308を形成する場合について、説明をした。しかし、造形装置10の構成の変形例においては、図2に関連して上記においても簡単に説明をしたように、プロセスカラー用の黒色のインクとは別に、黒色領域308の形成に用いる薄い黒色のインクを更に用いてもよい。この場合、ヘッド部12は、プロセスカラー用の黒色よりも薄い黒色のインクを吐出するインクジェットヘッドを更に有する。また、この場合、クリアインクと併用しなくても薄い黒色を表現できるため、黒色領域308を構成するインクの層について、クリアインクを用いずに、この薄い黒色のインクのみで形成してもよい。

0096

また、このような薄い黒色のインクとしては、例えば、色材として黒色の染料を含むインク等を用いることが考えられる。このように構成した場合も、薄い黒色で十分に厚い黒色領域308を形成することにより、深みのある黒色を適切に表現できる。

0097

また、本例の特徴について、より一般化して考えた場合、本例と同様の構成により、黒色に限らず、その他の光吸収性の色について、深みのある色を表現することも考えられる。この場合、光吸収性の色とは、例えば、いずれかの有彩色と黒色との混色により得られる色や、濃い灰色等の色である。また、光吸収性の色は、明度の低い色であってよい。このような場合も、黒色に代えて他の光吸収性の色を用いて、黒色領域308に対応する領域を形成することで、深みのある色を表現することができる。

0098

また、黒色領域308等において深みのある濃い黒色等をより適切に表現するためには、例えば、造形物50の内部の色についても考慮することが好ましい場合がある。より具体的には、例えば、サイズの小さな造形物50を造形する場合や、薄い部分を有する造形物50を形成する場合、造形物50を観察する視線に対する造形物50の裏側から入射した光が造形物50を透過して、造形物50の色の見え方に影響を与える場合もある。そのため、造形物50の構成の更なる変形例においては、このような透過光の影響をより適切に抑え得る構成を用いること等も考えられる。

0099

図4は、造形物50の構成の更なる変形例について説明をする図であり、造形物50の内部の色を光吸収性の色にする場合の構成の例を示す。尚、以下に説明をする点を除き、図4において、図1〜3と同じ符号を付した構成は、図1〜3における構成と同一又は同様の特徴を有してよい。

0100

図4(a)は、造形物50の内部の色を光吸収性の色にする場合の構成の一例を示す図であり、図1〜3を用いて説明をした場合と同一又は同様に黒色領域308を形成する場合について、造形物50の構成の一例を示す。この場合、制御部20(図1参照)は、ヘッド部12(図1参照)における複数のインクジェットヘッドに、光吸収性の色で内部領域302を形成させる。そして、着色領域306及び黒色領域308を、内部領域302の外側に形成させる。また、これにより、内部に黒色の餡を挟んでいるような構成(あん包み方式)で、造形物50を造形する。

0101

このように構成した場合、例えば、内部領域302を光吸収性の色で形成することにより、造形物50の内部を通過して反対側へ抜ける光の影響を適切に抑えることができる。また、これにより、例えば、黒色領域308において深みのある濃い黒色をより適切に表現することができる。また、この場合、着色領域306についても、造形物50の裏面側の色等の影響を適切に抑えることができる。また、これにより、着色領域306についても、より適切に様々な色を表現できる。

0102

ここで、この構成において、内部領域302は、例えば黒色に形成することが好ましい。このように構成すれば、例えば、光吸収性の内部領域302を適切に形成できる。また、この場合、例えば、黒色のインク用のインクジェットヘッド102k(図1参照)を用いて、内部領域302を形成することが考えられる。また、内部領域302の色については、例えば、黒色のインクで着色される黒色ではなく、Y(イエロー)色、M(マゼンタ)色、及びC(シアン)色の混色で表現される実質的な黒色に着色してもよい。この場合、例えば、YMCの各色用のインクジェットヘッド102y〜k(図1参照)を用いて、内部領域302を形成する。また、この場合、インクジェットヘッド102k等を更に用いて内部領域302を形成してもよい。また、図1等を用いて説明をしたヘッド部12のように、造形材インク用のインクジェットヘッド102mo(図1参照)を用いる場合、黒色等の光吸収性の色の造形材インクを用いることも考えられる。

0103

以上のように構成すれば、例えば、光吸収性の色で内部領域302を適切に形成できる。また、これにより、造形物50の内部を通過して反対側へ抜ける光の影響を適切に抑えることができる。また、この場合も、黒色領域308の内側については、光反射領域304を形成しないことが好ましい。このように構成すれば、深い黒色をより適切に形成できる。また、この場合も、着色領域306と内部領域302との間には、光反射領域304を形成することが好ましい。このように構成すれば、例えば、着色領域306において様々な色をより適切に表現できる。

0104

ここで、黒色領域308を法線方向に厚くして深い黒色を表現しようとする場合、図4(a)に示すように、内部領域302と黒色領域308とが隣接するようにして、黒色等の光吸収性の領域が造形物50の内側から表面へ向けて連続的につながるようにすることが好ましい。しかし、造形物50の内部を通過して反対側へ抜ける光の影響を抑えるという点に着目した場合、造形物50の構成を更に異ならせることも考えられる。

0105

図4(b)は、造形物50の構成の更なる変形例を示す。この場合も、図4(a)に示した場合と同様に、光吸収性の色で内部領域302を形成する。また、黒色領域308の内側については、光反射領域304を形成しない。また、着色領域306と内部領域302との間には、光反射領域304を形成する。

0106

また、この場合、法線方向における黒色領域308の厚さについては、光反射領域304と着色領域306とを合わせた厚さよりも小さくてもよい。例えば、図4(b)においては、法線方向における黒色領域308の厚さを着色領域306と同じにした場合の構成を図示している。そして、黒色領域308と内部領域302との間には、黒色領域308とは別の領域312を更に形成する。この場合、領域312としては、例えば、クリアインクで形成される透明な領域を形成すること等が考えられる。このように構成した場合も、光吸収性の色で内部領域302を形成することにより、造形物50の内部を通過して反対側へ抜ける光の影響を適切に抑えることができる。

0107

本発明は、例えば造形装置に好適に利用できる。

0108

10・・・造形装置、12・・・ヘッド部、14・・・造形台、16・・・走査駆動部、20・・・制御部、50・・・造形物、52・・・サポート層、102・・・インクジェットヘッド、104・・・紫外線光源、106・・・平坦化ローラ、302・・・内部領域、304・・・光反射領域、306・・・着色領域、308・・・黒色領域、310・・・領域、312・・・領域、402・・・層、404・・・層

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ