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技術 ビールテイスト飲料の製造方法

出願人 サッポロビール株式会社
発明者 村岡康弘
出願日 2016年8月17日 (4年3ヶ月経過) 出願番号 2016-159988
公開日 2018年2月22日 (2年9ヶ月経過) 公開番号 2018-027037
状態 特許登録済
技術分野 発酵液の蒸留、酒類の加工、食酢及びビール 酵素・酵素の調製 酒類 非アルコール性飲料
主要キーワード 中間槽内 醸造用水 振動式密度計 中間槽 仕込槽 煮沸釜 添加タイミング 技術委員会
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この項目の情報は公開日時点(2018年2月22日)のものです。
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課題

本発明は、より効率的にβ−グルカンを分解することができる、ビールテイスト飲料の製造方法を提供することを目的とする。

解決手段

本発明は、(a)原料糖化して麦汁を得る工程と、(b)麦汁を70〜80℃まで昇温する工程と、(c)麦汁をろ過する工程と、(d)ろ過後の麦汁を90℃まで昇温する工程とをこの順に含み、(b)工程終了前にβ−グリコシド結合分解酵素を添加する第一添加工程と、(b)工程終了後にβ−グリコシド結合分解酵素を添加する第二添加工程とを更に含む、ビールテイスト飲料の製造方法を提供する。

概要

背景

ビールテイスト飲料の製造工程では、糖質分解等のために酵素反応が利用されている。酵素原料由来のものがそのまま利用される場合が多いが、外部からの酵素添加も行われている(例えば特許文献1)。

概要

本発明は、より効率的にβ−グルカンを分解することができる、ビールテイスト飲料の製造方法を提供することを目的とする。本発明は、(a)原料糖化して麦汁を得る工程と、(b)麦汁を70〜80℃まで昇温する工程と、(c)麦汁をろ過する工程と、(d)ろ過後の麦汁を90℃まで昇温する工程とをこの順に含み、(b)工程終了前にβ−グリコシド結合分解酵素を添加する第一添加工程と、(b)工程終了後にβ−グリコシド結合分解酵素を添加する第二添加工程とを更に含む、ビールテイスト飲料の製造方法を提供する。なし

目的

本発明は、より効率的にβ−グルカンを分解することができる、ビールテイスト飲料の製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

(a)原料糖化して麦汁を得る工程と、(b)麦汁を70〜80℃まで昇温する工程と、(c)麦汁をろ過する工程と、(d)ろ過後の麦汁を90℃まで昇温する工程とをこの順に含むビールテイスト飲料の製造方法において、(b)工程終了前に原料を含む液又は麦汁にβ−グリコシド結合分解酵素を添加する第一添加工程と、(b)工程終了後に麦汁にβ−グリコシド結合分解酵素を添加する第二添加工程とを更に含む製造方法。

請求項2

前記第一添加工程が、(a)工程開始以降、(b)工程開始前に行われる、請求項1に記載の製造方法。

請求項3

前記第一添加工程が、(a)工程開始後20分以内に行われる、請求項2に記載の製造方法。

請求項4

前記第二添加工程が、(d)工程終了前に行われる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項5

(c)工程が、(c1)麦汁をろ過して固形分が分離された第一麦汁を得る第一ろ過工程を含み、前記第二添加工程が、前記第一ろ過工程後の麦汁に前記酵素を添加する工程である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項6

前記第二添加工程が、前記第一麦汁に前記酵素を添加する工程である、請求項5に記載の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、ビールテイスト飲料の製造方法に関する。

背景技術

0002

ビールテイスト飲料の製造工程では、糖質分解等のために酵素反応が利用されている。酵素原料由来のものがそのまま利用される場合が多いが、外部からの酵素添加も行われている(例えば特許文献1)。

先行技術

0003

特開2004−24151号公報

発明が解決しようとする課題

0004

ビールテイスト飲料の原料に含まれる難溶性β−グルカンは、原料を糖化する際に、原料中に存在する可溶化酵素によって可溶化され得る。可溶化されたβ−グルカンが麦汁中に多量に存在すると、麦汁をろ過する際にろ過速度が著しく低下する原因となり、また、製品中に残存すると凍結混濁の原因ともなり得る。そのため、製造工程において可溶性β−グルカンの大部分を分解することが求められる。

0005

β−グルカナーゼは、ビールテイスト飲料の原料由来の可溶性β−グルカンを分解するために用いられている。従来のビールテイスト飲料の製造では、β−グルカナーゼは、原料投入時などに一括して添加されるのが一般的である。しかしながら、酵素使用量を減らすために、より効率の高いβ−グルカン分解方法が求められている。

0006

本発明は、より効率的にβ−グルカンを分解することができる、ビールテイスト飲料の製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明のビールテイスト飲料の製造方法は、(a)原料を糖化して麦汁を得る工程と、(b)麦汁を70〜80℃まで昇温する工程と、(c)麦汁をろ過する工程と、(d)ろ過後の麦汁を90℃まで昇温する工程とをこの順に含み、(b)工程終了前に原料を含む液又は麦汁にβ−グリコシド結合分解酵素を添加する第一添加工程と、(b)工程終了後に麦汁にβ−グリコシド結合分解酵素を添加する第二添加工程とを更に含む。

0008

上記製造方法によって、より効率的に原料中のβ−グルカンを分解することができ、ビールテイスト飲料の製造においてβ−グルカンを分解するために用いる酵素の使用量を低減することが可能である。

0009

上記製造方法において、上記第一添加工程は、(a)工程開始以降、(b)工程開始前に行われることが好ましい。第一添加工程を上記タイミングで行うことによって、更に効率的にβ−グルカンを分解することができる。

0010

上記製造方法において、上記第一添加工程は、(a)工程開始後20分以内に行われることが好ましい。第一添加工程を上記タイミングで行うことによって、更に効率的にβ−グルカンを分解することができ、また、その他の原料の混合と併せて行うことができるため、作業効率上好適である。

0011

上記製造方法において、上記第二添加工程は、(d)工程終了前に行われることが好ましい。第二添加工程が上記タイミングで行われることによって、より確実にβ−グルカンを分解することができる。

0012

上記製造方法において、(c)工程が、(c1)麦汁をろ過して固形分が分離された第一麦汁を得る第一ろ過工程を含み、上記第二添加工程が、上記第一ろ過工程後の麦汁に上記酵素を添加する工程であることが好ましい。上記第二添加工程は、上記第一麦汁に上記酵素を添加する工程であることがより好ましい。第二添加工程をこれらのタイミングで行うことにより、更に効率的にβ−グルカンを分解することができる。

発明の効果

0013

本発明のビールテイスト飲料の製造方法によって、より効率的にβ−グルカンを分解することができる。

0014

以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。

0015

本発明に係るビールテイスト飲料の製造方法は、(a)原料を糖化して麦汁を得る工程と、(b)麦汁を70〜80℃まで昇温する工程と、(c)麦汁をろ過する工程と、(d)ろ過後の麦汁を90℃まで昇温する工程とをこの順に含み、(b)工程終了前に原料を含む液又は麦汁にβ−グリコシド結合分解酵素を添加する第一添加工程と、(b)工程終了後に麦汁にβ−グリコシド結合分解酵素を添加する第二添加工程とを更に含む。

0016

本明細書において、ビールテイスト飲料とは、ビールのような味及び香りを呈するものであって、飲用の際にビールを飲用したような感覚飲用者に与える飲料をいう。ビールテイスト飲料はアルコール飲料でもノンアルコール飲料であってもよい。ノンアルコールとは、実質的にアルコールが含まれていないことをいう。ノンアルコールビールテイスト飲料アルコール含有量は、例えば1体積%未満であってよく、0.5体積%以下、0.1体積%以下、又は0.005体積%未満であってもよく、アルコールを全く含まないものとしてもよい。なお、本明細書においてアルコールとは、特に言及しない限りエタノールを意味する。

0017

ビールテイストアルコール飲料としては、例えば、日本国酒法(昭和二十八年二月二十八日法律第六号)上のビール、発泡酒、その他の醸造酒リキュール分類されるものが挙げられる。ビールテイストアルコール飲料のアルコール濃度は、例えば1体積%以上であってよく、2体積%以上、3体積%以上又は4体積%以上であってもよい。アルコール濃度は例えば20体積%以下であってよく、15体積%以下、10%以下又は8体積%以下であってもよい。

0018

ビールテイスト飲料は、発泡性であってもよく、非発泡性であってもよい。ビールテイスト飲料は、発泡性であることが好ましい。本明細書において発泡性とは、20℃におけるガス圧が0.049MPa(0.5kg/cm2)以上であることをいい、非発泡性とは、20℃におけるガス圧が0.049MPa(0.5kg/cm2)未満であることをいう。

0019

本実施形態に係る製造方法では、製造工程中少なくとも2回、原料を含む液又は麦汁にβ−グリコシド結合分解酵素が添加される。麦汁とは、麦等の原料の糖化を経て得られる液体であり、未発酵のものである。

0020

本明細書において、β−グリコシド結合分解酵素とは、糖分子間、又は糖分子とその他の分子との間のβ−グリコシド結合を分解する酵素である。β−グリコシド結合分解酵素は、β−1,2−グリコシド結合、β−1,3−グリコシド結合、β−1,4−グリコシド結合、又はβ−1,6−グリコシド結合のいずれを分解するものであってもよい。上記酵素が分解する対象は、構成糖としてグルコースを含むことが好ましい。上記酵素が分解する対象としては、例えばβ−グルカン、セルロース等が挙げられる。β−グルカンとしては、β−1,2−結合、β−1,3−結合、β−1,4−結合、及びβ−1,6−結合のうちの1種以上を有するものであってよい。β−グリコシド結合分解酵素としては、例えば、β−グルカナーゼ、セルラーゼ等が挙げられる。上記酵素としては市販のものを用いることができる。β−グリコシド結合分解酵素は1種を単独で用いてもよく、複数種を併用してもよい。

0021

本実施形態に係るビールテイスト飲料の製造方法は、β−グルカンが含まれる原料を用いる場合に好適である。ここで、「原料」とは、ビールテイスト飲料の製造に用いられる全ての材料のうち、水(醸造用水)以外のものを指す。ビールテイスト飲料の製造に用いられる原料としては、例えば、大麦小麦オート麦ライ麦ハト麦等の麦原料が挙げられる。麦原料は、麦であってよく、麦芽であってもよい。麦原料は大麦、麦芽又はこれらの両方を含むことが好ましい。ビールテイスト飲料の原料としては、その他に副原料を用いてもよい。副原料としては、コーンコーンスターチコーングリッツ、米、こうりゃん等の澱粉原料液糖砂糖等の糖質原料が挙げられる。ビールテイスト飲料の製造には、更に、例えば、酸化防止剤着色料等を含んでいてもよい。

0022

本実施形態に係るビールテイスト飲料の製造方法は、(a)原料を糖化して麦汁を得る工程と、(b)麦汁を70〜80℃まで昇温する工程と、(c)麦汁をろ過する工程と、(d)ろ過後の麦汁を90℃まで昇温する工程とをこの順に含む。

0023

(a)原料を糖化して麦汁を得る工程(以下、「(a)工程」ともいう。)には、準備段階として、糖化される原料を水と混合する工程も含まれる。(a)工程では投入した原料の少なくとも一部が糖化される。原料の糖化は常法により行うことができ、例えば40〜70℃で1〜5時間程度行われる。(a)工程において、必要に応じて、例えば糖化前等に、タンパク質分解等を行ってもよい。

0024

(b)麦汁を70〜80℃まで昇温する工程(以下、「(b)工程」ともいう。)では、(a)工程で得られた麦汁を所定の温度まで加熱する。所定の温度は72〜78℃であることが好ましい。

0025

(c)麦汁をろ過する工程(以下、「(c)工程」ともいう。)では、麦汁に含まれている穀皮等の固形物を分離する。(c)工程では、ろ過を経ることによって麦汁の温度が(b)工程終了時の温度からやや低下する傾向にある。(c)工程では麦汁の加熱は行わないことが好ましい。(c)工程におけるろ過は、穀皮等の固形物を分離できる方法であれば制限されない。ろ過は、例えば、ロイター式等のろ過槽を使用する方法であってもよく、ろ紙ろ布等のフィルターを使用する方法であってもよい。

0026

(c)工程は、(b)工程を経た麦汁をろ過して、固形分が分離された第一麦汁を得る第一ろ過工程を含んでいてよく、さらに、第一ろ過工程で分離された残渣中のエキスを抽出して第二麦汁を得る第二ろ過工程を含んでいてもよい。第一ろ過工程では、穀皮自体をろ過材の一部として用いることができる。第一麦汁は、一度中間槽等に回収してもよい。第一ろ過工程で大部分のエキスが第一麦汁として抽出されるが、一部のエキスはろ過材中に残存している。そこで、第二ろ過工程では、第一ろ過工程で分離された穀皮を含むろ過材上に湯等をかけ、エキスを含む麦汁を更に抽出して第二麦汁を得る。

0027

(d)ろ過後の麦汁を90℃まで昇温する工程(以下、「(d)工程」ともいう。)では、(c)工程を経た麦汁を90℃まで加熱する。(d)工程終了時とは、麦汁が90℃に到達した時点である。(d)工程の後、加熱を更に続けて麦汁を昇温させてもよい。

0028

第一添加工程は、(b)工程終了前に、原料を含む液又は麦汁にβ−グリコシド結合分解酵素を添加する工程である。(b)工程終了時とは、麦汁を加熱して70〜80℃の間の所定の温度に到達した時点をいう。第一添加工程は、当該所定の温度に到達する直前までに行われる。第一添加工程を(b)工程終了前に行うことによって、効率的にβ−グルカンの分解を行うことができるとともに、麦汁のろ過をよりスムーズに行うことができる。原料を含む液へのβ−グリコシド結合分解酵素の添加は、例えば、原料を水に投入する際に、β−グリコシド結合分解酵素を原料と一緒に又は続けて投入することによって行ってもよく、予め酵素を添加した水に、原料を投入することによって行ってもよく、予め酵素を添加した原料を水に投入することによって行ってもよい。

0029

第一添加工程は、(a)工程開始以降に行われることが好ましい。(a)工程開始とは、水と原料との混合を開始する時である。水と原料との混合は、例えば、水(醸造用水)が張られた仕込み槽へ原料を投入することによって行ってもよく、仕込槽に投入された原料へ水を投入することによって行ってもよい。第一添加工程は、(a)工程において水への原料投入開始以降に行われることが好ましい。原料と混合する際の水は、予め糖化に適した温度に加温されていることが好ましい。第一添加工程は、(a)工程と一緒に行われてもよい。第一添加工程は、(a)工程開始と実質的に同時に行われてもよく、(a)工程を開始した後、(b)工程終了前のいずれかの時点で行われてもよい。第一添加工程は、実質的に(a)工程開始時に行われることが好ましく、具体的には例えば、(a)工程開始後20分以内に行われることが好ましく、(a)工程において水への原料投入開始後20分以内に行われることがより好ましい。第一添加工程は、(b)工程開始前に行うことが好ましい。

0030

第二添加工程は、(b)工程終了後に麦汁にβ−グリコシド結合分解酵素を添加する工程である。第二添加工程は、(d)工程終了前に行われることが好ましい。(d)工程終了前とは、麦汁が90℃に達する直前までをいう。

0031

第二添加工程は、第一ろ過工程後の麦汁にβ−グリコシド結合分解酵素を添加する工程であることがより好ましい。第一ろ過工程を経た後の麦汁に対して酵素添加を行うことにより、酵素が第一ろ過工程で用いられるろ過材等に付着して麦汁と分離されることを防ぎ、より効率的にβ−グルカンの分解を行うことができる。

0032

第二添加工程は、第一麦汁にβ−グリコシド結合分解酵素を添加する工程であることがより好ましい。第一麦汁への酵素の添加は、例えば、第一麦汁を中間槽に回収した場合には、中間槽に酵素を添加することによって行うことができる。

0033

第一添加工程及び第二添加工程において添加されるβ−グリコシド結合分解酵素の量は、それぞれ同量ずつであってもよく、異なる量であってもよい。第一添加工程において添加されるβ−グリコシド結合分解酵素の量は、第一及び第二添加工程で添加されるβ−グリコシド結合分解酵素の合計量に対して、分解活性基準で、例えば5〜95%であってよく、10〜90%であってよく、30〜70%であってよく、40〜60%であってよい。第一添加工程及び第二添加工程では、同一のβ−グリコシド結合分解酵素を添加してもよく、それぞれ異なる種類のβ−グリコシド結合分解酵素を添加してもよい。

0034

第一添加工程が行われる際の、原料を含む液又は麦汁の温度は、例えば30〜70℃であってよく、40〜70℃であることが好ましく、40〜65℃であることがより好ましく、45〜60℃であることが更に好ましい。第二添加工程が行われる際の麦汁の温度は、例えば40〜80℃であってよく、45〜75℃であることが好ましく、50〜70℃であることがより好ましい。

0035

(d)工程を経た後は、更に加熱して煮沸を行ってもよい。煮沸の際にホップを添加してもよい。その後、ビールテイスト飲料の公知の製造方法に準じて、必要に応じて発酵、ろ過等の工程を行ってビールテイスト飲料を製造することができる。ビールテイスト飲料がノンアルコールである場合は、発酵を行わなくてもよく、通常のビール等のビールテイスト飲料と同様に発酵を行ってアルコールを生成させた後に、アルコールを除去又は低減させることによって製造してもよく、また、発酵期間を短くしてアルコールの生成を抑えることによって製造してもよい。

0036

本実施形態に係るビールテイスト飲料の製造方法においては、β−グリコシド結合分解酵素の他に、必要に応じて、例えば、アミラーゼ等のαグリコシド結合分解酵素、プロテアーゼ等の各種酵素を用いてもよい。

0037

本実施形態に係るビールテイスト飲料の製造方法は、従来の工程を大きく変更する必要がなく、酵素の添加タイミングを変更するだけでより効率的にβ−グルカンを分解することができ、作業効率性にも優れている。

0038

以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明は、以下の実施例により限定されるものではない。

0039

試験例1]
麦芽及び副原料を用いるビールの製造において、β−グルカナーゼの添加タイミング及び添加量の、β−グルカン分解率への影響を調べた。β−グルカナーゼは、ナガセケムテックス社製酵素活性2300U/gのものを用いた。麦芽及び副原料を、約55℃の原料水が入った仕込槽に投入し、続けて一回目のβ−グルカナーゼ添加として下記表1に示す量のβ−グルカナーゼを投入した。仕込槽を約55℃で約1時間維持後、65℃付近まで加熱して約0.5時間維持した。得られた麦汁を75℃まで加熱した後、ロイターろ過槽を用いて第一ろ過を行い、第一麦汁を中間槽に回収した。実施例では更に二回目のβ−グルカナーゼ添加として下記表1に示す量のβ−グルカナーゼを中間槽内の第一麦汁に添加した。第一ろ過工程で分離された、ロイターろ過槽上の穀皮に湯をかけ、穀皮中に残るエキスを抽出して第二麦汁を得た。ろ過中の麦汁の加熱は行わなかった。その後、第一麦汁及び第二麦汁を煮沸釜移送してホップを添加し、常法により、煮沸、沈殿物の分離及び除去、冷却、発酵を行い、アルコール濃度約5%のビールを得た。

0040

使用した麦芽中のβ−グルカン量煮沸後の麦汁中のβ−グルカン量、及びβ−グルカン分解率を表1に示す。β−グルカン量(mg/L)は、ビール酒造組合国際技術委員会(BCOJ)が定める「ビール分析法(2004年11月1日改訂版)8.28高分子β−グルカン」に従い測定した。麦芽中のβ−グルカン量は、使用した麦芽の分析値加重平均値として表した。麦汁中β−グルカン量は、実測値から、麦汁のエキス値が一定となるように換算した値として表した。エキス値(w/v%)は、ビール酒造組合国際技術委員会(BCOJ)が定める「ビール分析法(2004年11月1日改訂版)7.2エキス」、又は振動式密度計を用いる方法(「2011年度新設分析法8.4.3アルコライザー法」)により測定した。
β−グルカン分解率は、下記式により算出した。
分解率(%)=(麦芽中β−グルカン量—麦汁中β−グルカン量)/麦芽中β−グルカン量×100

0041

0042

β−グルカナーゼを原料投入時及び第一ろ過工程後に分けて添加した実施例では、同量の酵素を原料投入時にまとめて添加した比較例と比べて、いずれもより多くのβ−グルカンを分解することができた。β−グルカナーゼを分割して添加することにより、酵素使用量の低減が可能であることが示された。

0043

[試験例2]
大麦及び麦芽を原料として用いるビールテイストアルコール飲料の製造において、β−グルカナーゼの添加タイミング及び添加量の、β−グルカン分解率への影響を調べた。試験例1と同じβ−グルカナーゼを、表2に示す量で試験例1と同様のタイミングで添加した。その他の工程は試験例1と同様にしてビールテイストアルコール飲料を製造した。麦芽中のβ−グルカン量、麦芽及び大麦中の平均β−グルカン量、及び麦汁中β−グルカン量を表2に示す。なお、麦芽及び大麦中の平均β−グルカン量は、大麦中のβ−グルカン量を2200mg/Lとして算出した。

0044

0045

大麦及び麦芽を原料として用いた場合でも、β−グルカナーゼを原料投入時及び第一ろ過工程後に分けて添加した実施例では、同量の酵素を原料投入時にまとめて添加した比較例と比べて、いずれもより多くのβ−グルカンを分解することができた。

0046

[試験例3]
試験例1と同様の麦芽及び副原料を用いるビールの製造において、β−グルカナーゼの添加タイミングを変更して検討した。β−グルカナーゼは試験例1と同じものを用いた。β−グルカナーゼ添加は、次の(1)〜(3)のうちのいずれか一回又は二回、表3に示す量で行った。(1)試験例1における一回目の添加と同様の、原料投入時に添加する。(2)75℃に昇温した直後の麦汁中に添加する。(3)第一ろ過工程で分離されたロイターろ過槽上のろ過材(穀皮)上に、第二ろ過工程前に添加する。
麦芽中のβ−グルカン量、及び麦汁中β−グルカン量を表3に示す。

0047

実施例

0048

昇温直後又は第一ろ過工程終了後のろ過材上にβ−グルカナーゼを添加した参考例では、原料投入時のみに添加した比較例に対してβ−グルカンの分解効率向上は見られなかった。参考例は、添加した酵素がろ過材に付着したままとなり、麦汁との接触が不十分となったために、β−グルカンの分解率の向上につながらなかったと考えられる。

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